JP2017226144A - 複合管の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】内管と被覆層とが固着するのを抑制できる、複合管の製造方法を提供する。【解決手段】本発明の複合管の製造方法は、樹脂材料を管状に成形することにより内管を形成し、該内管を硬化させる、内管製造工程と、内管製造工程で硬化された内管の外周側で、それぞれ樹脂材料からなる複数の管状の被覆層を共押し出しにより形成し、これにより、複数の被覆層によって内管を覆う、被覆層形成工程と、被覆層形成工程で形成された複数の被覆層の外周側に配置される波付け型によって、複数の被覆層の管壁に波付け成形を行う、波付け工程と、を含む。【選択図】図3

Description

この発明は、例えば給水又は給湯用の配管等に用いられる複合管を製造する方法に関するものである。
給水又は給湯用の配管等に用いられる複合管として、樹脂材料からなる内管と、内管の傷からの保護や保温等のために内管の外周側に設けられた、それぞれ樹脂材料からなる複数の波付管状の被覆層(例えば、特許文献1)と、を備えたものがある。そのような複合管は、例えば、施工現場において、作業員によって内管が管継手に接続される際に、内管の端部を覆う被覆層の端部が軸線方向に縮められることによって内管の端部が外部に露出され、外部に露出した内管の端部が管継手に接続される。
特開2015-48909号公報
長尺の複合管を製造することが可能な方法としては、例えば、内管及び各被覆層を共押出成形により全て同時に成形する方法が考えられる。しかし、その場合、内管と被覆層とが固着してしまうため、複合管を使用する際に、例えば、被覆層の端部を軸線方向に縮めることで内管の端部を外部に露出させて、内管を管継手に接続する、といった作業ができなくなるという問題がある。
この発明は、上述した課題を解決するためのものであり、内管と被覆層とが固着するのを抑制できる、複合管の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明に係る複合管の製造方法は、樹脂材料を管状に成形することにより内管を形成し、該内管を硬化させる、内管製造工程と、前記内管製造工程で硬化された前記内管の外周側で、それぞれ樹脂材料からなる複数の管状の被覆層を共押し出しにより形成し、これにより、前記複数の被覆層によって前記内管を覆う、被覆層形成工程と、前記被覆層形成工程で形成された前記複数の被覆層の外周側に配置される波付け型によって、前記複数の被覆層の管壁に波付け成形を行う、波付け工程と、を含む。
本発明に係る複合管の製造方法によれば、内管と被覆層とが固着するのを抑制できる。
本発明に係る複合管の製造方法において、前記被覆層形成工程で形成される前記複数の被覆層のうちの最も内周側の被覆層は、連通気泡の発泡樹脂からなると、好適である。
これにより、内管と被覆層とが固着するのをさらに抑制できる。
本発明に係る複合管の製造方法において、前記内管はポリブテンからなり、前記内管製造工程では、前記内管を、結晶度が55%以上となるまで硬化させると、好適である。
これにより、内管と被覆層とが固着するのをさらに抑制できる。
本発明に係る複合管の製造方法において、前記内管製造工程では、前記内管を直線状に延在させた状態で硬化させ、前記被覆層形成工程で使用される前記内管は、外力が作用していない状態における前記内管の中心軸線の曲率半径が900mm以上であると、好適である。
これにより、内管と被覆層とが固着するのをさらに抑制できる。
この発明によれば、内管と被覆層とが固着するのを抑制できる、複合管の製造方法を提供できる。
複合管の一例を示す一部断面側面図である。 本発明に係る複合管の製造方法の一実施形態を説明するための概略図である。 図2の要部断面図である。
以下に、図面を参照しつつ、この発明に係る複合管の製造方法の実施形態を例示説明する。
〔複合管〕
まず、図1を参照して、本発明の一実施形態に係る製造方法によって製造される複合管について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る製造方法によって製造される複合管の一例を示している。図1の複合管1は、給水又は給湯用の配管に好適に用いられるものである。ただし、複合管1は、水以外の流体(液体や気体)用の配管にも使用できる。本例の複合管1は、樹脂材料からなる内管2と、それぞれ樹脂材料からなるとともに内管2の外周側に配置された、複数の波付管状の被覆層3と、を備えている。本例の複合管1は、被覆層3として、内側被覆層31とその外周側の外側被覆層32との2層を有している。しかし、複合管1は、3層以上の被覆層3を有していてもよい。
複合管1の各被覆層3は、互いに同心状であり、また、互いに一体に形成されている。なお、図1の例では、内側被覆層31の外周面と外側被覆層32の内周面とが互いに隙間なく密着している。ただし、各被覆層3どうしが一体である限り、各被覆層3のどうしの間には、一部に隙間があってもよい。
なお、図1は、本実施形態の複合管1の一部を、複合管1の中心軸線Oに沿う断面によって示している。複合管1の中心軸線Oは、被覆層3の中心軸線と同じとする。複合管1の軸線方向は、中心軸線Oに沿う方向とする。
内管2は、任意の樹脂材料から形成されてよい。内管2は、例えばポリブテン又は架橋ポリエチレン(PEX)等の熱可塑性樹脂から形成される。この場合、例えば給水又は給湯用の配管として必要とされる耐久性や、配管作業に好ましい可撓性などを得ることが可能となる。本例において、内管2は、その全長にわたって円筒状に構成されており、その外径及び内径は軸線方向に沿って一定である。
各被覆層3は、本例では、軸線方向に対して垂直な方向(以下、「径方向」ともいう。)の断面において円形に形成されており、大径部3aと小径部3bとが軸線方向に交互に配置されてなる波形状の管壁からなる。大径部3aとは、被覆層3のうち、その外周面及び内周面の中心軸線Oからの距離が最大となる部分であり、すなわち波形の管壁における山の部分である。小径部3bとは、被覆層3のうち、その外周面及び内周面の中心軸線Oからの距離が最小となる部分であり、すなわち波形の管壁における谷の部分である。
図の例では、被覆層3の大径部3aと小径部3bとが、それぞれ、軸線方向に対して垂直な仮想面内に環状に延在している。ただし、被覆層3の大径部3aと小径部3bとは、それぞれ、軸線方向に対して垂直な仮想面に対して傾斜した方向に環状又は螺旋状に延在してもよい。
各被覆層3は、図の例では、それぞれ、層厚(管壁の肉厚)が軸線方向に沿ってほぼ一定である。しかし、被覆層3の層厚は、軸線方向に沿って変化してもよい。なお、被覆層3の層厚は、中心軸線Oに沿った断面において、被覆層3の外周面の法線方向に沿って測定した値とする。
図1の例では、各被覆層3が、アール付きの滑らかな波形(すなわち角張りの無い滑らかな波形)に形成されている。より具体的に、図1の例では、大径部3aと小径部3bとが、軸線方向に沿って一定間隔毎に交互に配置されており、大径部3aと小径部3bとの間が、径方向及び軸線方向に対して交わる方向に延びる管壁部分によって滑らかに連結されている。
ただし、被覆層3は、よりアールの少ない、角張った波形に形成されてもよい。より具体的には、大径部3aと小径部3bとを、それぞれ軸線方向に沿って所定長さにわたってまっすぐ延在させてもよい。また、これに加えて、又はこれに代えて、被覆層3の管壁のうち、大径部3aと小径部3bとを連結する管壁部分は、径方向に沿って、又は、径方向及び軸線方向に対して交わる方向に沿って、まっすぐ延在してもよい。
各被覆層3は、それぞれ、任意の樹脂材料から形成されてよい。
外側被覆層32は、例えばポリプロピレン(PP)、高密度ポリエチレン(HDPE)や低密度ポリエチレン(LDPE)等のポリエチレン(PE)、ポリアミド繊維(PA)等の樹脂から形成される。この場合、効果的に内管2を傷から保護できる。
内側被覆層31は、例えば発泡樹脂から形成される。発泡樹脂としては、例えば、無架橋ポリエチレン発泡体、架橋ポリエチレン発泡体、無架橋ポリエチレン発泡体、ウレタン発泡体等が好適に使用できる。また、内側被覆層31は、連通気泡の発泡樹脂から形成されると、好適である。
内側被覆層31が発泡樹脂からなる場合、内側被覆層31がクッション性を有することになる。これにより、例えば、施工現場において、ウォーターハンマー等によって、複合管1又はこれに隣接して配設された他の管が振動して、複合管1と該他の管とが当たったときに発生する音や、内管2が振動することにより、内管2が被覆層3に当たったときに発生する音を、抑制できる。また、この場合、互いに一体に形成された外側被覆層32及び内側被覆層31が全体として柔らかくなるため、作業員は、複合管1を持った際に、外側被覆層32及び内側被覆層31を変形させて内部の内管2をしっかりと保持することができる。また、この場合、効果的な内管2の傷からの保護や保温が可能となる。
なお、施工現場において、作業員によって複合管1の内管2が管継手に接続される際には、まず、内管2の軸線方向の一端部を覆う被覆層3が軸線方向に縮められることによって内管2の軸線方向の一端部が外部に露出され、外部に露出した内管2の軸線方向の一端部が管継手に接続される。そして、内管2が管継手に接続された後は、いったん縮められた被覆層3の軸線方向の一端部が元に戻されて、内管2が外部に露出しないようにされる。
上述のように、複合管1の各被覆層3(本例では内側被覆層31と外側被覆層32)は、互いに一体に形成されている。このため、例えば作業員が内管2を継手に接続する際等に、作業員が内管2を露出させるために各被覆層3を縮めようとした場合に、外側被覆層32だけが縮められて内側被覆層31が外側被覆層32の外に飛び出てしまうおそれや、各被覆層3がいったん縮められた後に作業員が各被覆層3を伸ばして元に戻そうとした場合に、外側被覆層32だけが伸ばされて内側被覆層31が外側被覆層32の内部で詰まるおそれなどがない。
〔複合管の製造方法〕
つぎに、図2及び図3を参照して、本発明の一実施形態に係る製造方法について説明する。図2は、本発明に係る複合管の製造方法の一実施形態を説明するための概略図である。図3は、図2の要部断面図である。
本実施形態に係る複合管の製造方法は、上述のように、樹脂材料からなる内管2と、それぞれ樹脂材料からなるとともに内管2の外周側に配置された、複数の波付管状の被覆層3と、を備えた複合管1を製造するために、用いられるものである。本実施形態に係る複合管の製造方法は、内管製造工程と、被覆層形成工程と、波付け工程と、を含む。図2及び図3は、図1に示す複合管1を製造する場合における、被覆層形成工程と波付け工程とを示している。
以下、これらの各工程について、順番に説明する。
(内管製造工程)
内管製造工程では、樹脂材料を管状に成形することにより内管2を形成し(内管形成工程)、その後、形成した内管2を硬化させる(内管硬化工程)。
例えば、内管製造工程において、内管2を熱可塑性樹脂(ポリブテンや架橋ポリエチレン等)から形成する場合、まず、熱可塑性樹脂を押出成形等によって管状に成形することにより内管2を形成する。その後、成形により得られた内管2を、所定時間かけて硬化させる。
ここで、「硬化」とは、例えば樹脂が硬くなる化学反応を指している。例えば、樹脂がポリブテンの場合、硬化とは、樹脂が、成形直後の状態(「Form II」という。)から、成形後3〜10日経過した状態(「Form I」という。)へと転移したことを指す。また、樹脂が架橋ポリエチレンの場合、硬化とは、樹脂のゲル分率が65%以上となったことを指す。
なお、内管2をポリブテンから形成する場合、内管硬化工程において、内管2は、結晶度が55%以上となるまで硬化されることが好ましい。
後述するように、内管製造工程後に行われる被覆層形成工程で使用される内管2は、外力が内管2に作用していない状態における内管2の中心軸線の湾曲の程度(以下、「巻き癖」ともいう。)が小さいほど好ましく、巻き癖が全く無いのが最も好ましい。言い換えれば、被覆層形成工程で使用される内管2は、外力が内管2に作用していない状態における内管2の中心軸線の曲率半径が、大きいほど好ましく、具体的には900mm以上であるのが好ましく、無限大であるのが最も好ましい。このように巻き癖の少ない内管2を被覆層形成工程で使用することにより、後述のように、内管2が被覆層3に近接することによって、内管2の溶融温度よりも高い温度を持つ被覆層3によって内管2が溶融されるのを抑制でき、ひいては、内管2と被覆層3とが固着するのを抑制できる。
被覆層形成工程で使用される内管2の巻き癖をなるべく小さくする観点からは、内管形成工程で形成した内管2を、内管硬化工程において、直線状に延在させた状態で硬化させることが、好ましい。この場合、たとえ内管硬化工程の完了から被覆層形成工程の開始までの短い期間に内管2を一時的に巻取り機等に巻き取ったとしても、被覆層形成工程の開始までに内管2に付く巻き癖を十分小さくすることが可能となる。
なお、内管硬化工程において直線状に延在させた状態で硬化させた内管2を、巻取り機等に巻き取ることなく直線状の延在状態を維持したまま被覆層形成工程で使用する場合、被覆層形成工程の開始までに内管2に付く巻き癖を無くすことができるので、好ましい。
なお、内管硬化工程において、内管2を巻き取り機等に巻き取った状態で硬化させてもよい。しかし、この場合は、被覆層形成工程で使用される内管2の巻き癖をなるべく小さくする観点からは、内管硬化工程の完了後、被覆層形成工程の開始前に、内管2に付いた巻き癖を低減させるための処置を施すのが好ましい。
(被覆層形成工程)
被覆層形成工程では、内管製造工程で硬化された内管2の外周側で、それぞれ樹脂材料からなる複数の管状の被覆層3を共押し出しにより形成し、これにより複数の被覆層3によって内管2を覆う。
複数の被覆層3の共押し出し成形には、例えば、図2及び図3に示すような押出ヘッド4を用いることができる。図の例の押出ヘッド4は、内管2が内部に挿通される内管用通路40を有している。さらに、押出ヘッド4は、その内管用通路40の出口側(図3の左側)の端部に、内管用通路40の外周側において内管用通路40と同心状の配置された、複数の(図の例では2つの)環状の吐出口41a、42aを有している。
各吐出口41a、42aからは、それぞれ別々の溶融樹脂が押し出される。図の例においては、内管用通路40の外周側に隣接する、内周側の吐出口41aは、流路41を介して、溶融樹脂310を押し出すための押出機5と接続されている。これにより、この吐出口41aからは、溶融樹脂310が押し出されるようにされている。また、この吐出口41aの外周側に隣接する、外周側の吐出口42aは、流路42を介して、溶融樹脂320を押し出すための押出機8と接続されている。これにより、この吐出口42aからは、溶融樹脂320が押し出されるようにされている。
図2に示す例において、押出機5、8に供給される溶融樹脂310、320は、予め、それぞれ、タンク7、10や乾燥機6、9等によって調製される。
そして、本例の被覆層形成工程では、内管製造工程で硬化された内管2が、押出ヘッド4の内管用通路40内を通りながら、所定速度で一方向(図2及び図3の左方向)に移動される。一方、内管用通路40を出た直後の内管2の外周側では、溶融樹脂310、320が、それぞれ吐出口41a、42aから同時に押し出されることによって、複数の同心管状の被覆層3(図の例では内側被覆層31と外側被覆層32)が形成される。これにより、複数の被覆層3は、内管2の外周側を覆う。
(波付け工程)
波付け工程では、被覆層形成工程で形成された複数の被覆層3の外周側に配置される波付け型110a、110bによって、複数の被覆層3の管壁に波付け成形を行う。
波付け工程では、例えば、図2及び図3に示すような循環式の波付け機11を用いることができる。本例の波付け機11は、押出ヘッド4の内管用通路40から出た内管2に対する一方側(図の上側)で回転移動される複数の波付け型110aと、内管用通路40から出た内管2に対する他方側(図の下側)で複数の波付け型110aとは反対方向に回転移動される複数の波付け型110bと、を有する。これらの波付け型110a、110bは、図示しない駆動機構によって、それぞれ回転移動される。
図3に示すように、押出ヘッド4の出口に隣接する位置において、内管2の外周側で共押し出しにより形成された複数の被覆層3(図の例では内側被覆層31と外側被覆層32)の外周側では、一対の波付け型110a、110bが向き合って、被覆層3を全周にわたって覆うとともに、そのまま、内管2とともに移動するようにされる。
一対の波付け型110a、110bは、互いに向き合う面に、被覆層3の管壁に波付け成形を行うための成形面111a、111bを有している。波付け型110a、110bの成形面111a、111bには、軸線方向に沿って一定間隔毎に、被覆層3の管壁に波形状の山部分(大径部3a)を成形するための環状溝が設けられている。各環状溝は、波付け型110a、110bを貫通する通気孔112と連通されている。各通気孔112からは、型内の空気が波付け型110a、110bの外部へと吸引されることにより、型内が減圧されるようにされている。
そして、互いに向き合った状態での一対の波付け型110a、110bの内周側では、各被覆層3が、通気孔112からの吸引力によって波付け型110a、110bの成形面111a、111b側へと吸引されて、成形面111a、111bに押し付けられることによって、それぞれの管壁が波形状に成形される。そして、一対の波付け型110a、110bは、このようにして各被覆層3を吸引力により保持したまま、内管2の中心軸線に沿って内管2と同じ速度で移動する。この間、一対の波付け型110a、110bは、図示しない冷却機構によって冷却されることによって、内部の被覆層3を冷却する。
一対の波付け型110a、110bは、所定の距離だけ移動した後、一旦分離し、互いに逆方向に移動して、押出ヘッド4側へと戻る。このようにして、一対の波付け型110a、110bは、内管2の外周側で各被覆層3の管壁に波付けを行う動作を繰り返す。
一対の波付け型110a、110bが分離した際にそれらの成形面111a、111bから被覆層3が離型されると、最終的な複合管1が得られる。
なお、波付け工程において、各被覆層3は、通気孔112からの吸引力によって波付け型110a、110bの成形面111a、111bに押し付けられる代わりに、各被覆層3は、内管2と最も内側の被覆層3(内側被覆層31)との間の間隙に空気を送り込んで型内を加圧することにより、波付け型110a、110bの成形面111a、111bに押し付けられてもよい。その場合、波付け型110a、110bは、通気孔112を有していなくてもよい。
本実施形態に係る複合管の製造方法によれば、被覆層形成工程において、硬化された内管2の外周側で複数の被覆層3を形成するので、例えば内管2及びそれを覆う被覆層3を同時に共押し出しする場合とは異なり、内管2と被覆層3とが固着するのを抑制できる。これにより、複合管1を使用する際に、例えば、被覆層3の端部を軸線方向に縮めることで内管2の端部を外部に露出させて、内管2を管継手に接続する、といった作業が問題なくできるようになる。
また、被覆層形成工程において、硬化された内管2の外周側で複数の被覆層3を形成する際に、各被覆層3を共押し出しにより同時に成形するので、仮に各被覆層3を別々のタイミングで成形する場合に比べて、よりスムーズに、成形直後の被覆層3を波付け型110a、110bの成形面111a、111bに向かわせることができ、ひいては、内管2と被覆層3とが固着するのをさらに効果的に抑制できる。また、押出ヘッド4が1つで済むといった利点もある。
なお、被覆層形成工程で形成される複数の被覆層3のうちの最も内周側の被覆層(図の例では内側被覆層31)は、連通気泡の発泡樹脂からなると、好適である。この場合、波付け工程において、内管2と最も内周側の被覆層3との間に空気が入りやすくなるので、よりスムーズに、成形直後の被覆層3を、上述の吸引又は加圧により、波付け型110a、110bの成形面111a、111bに向かわせることができる。これによっても、内管2と被覆層3とが固着するのをさらに抑制できる。
なお、上述のように、内管2がポリブテン製の場合、内管製造工程では、内管2を、結晶度が55%以上となるまで硬化させると、好適である。これにより、被覆層形成工程で使用される内管2がより一層硬化された状態となるので、内管2と被覆層3とが固着するのをさらに抑制できる。
また、上述のように、例えば内管製造工程において内管2を直線状に延在させた状態で硬化させる等して、被覆層形成工程で使用される内管2は、外力が作用していない状態における内管2の中心軸線の曲率半径が900mm以上となるようにされると、好適である。このように巻き癖の少ない内管2を被覆層形成工程で使用することにより、例えば、内管2が被覆層3に近接することによって、内管2の溶融温度よりも高い温度を持つ被覆層3によって内管2が溶融されるのを抑制でき、ひいては、内管2と被覆層3とが固着するのをさらに抑制できる。また、これにより、内管2が押出ヘッド4に当たって内管2の表面に傷が付くのも抑制できる。
本発明による複合管の製造方法は、例えば給水・給湯用の配管等に好適に使用できる複合管を製造するために、好適に用いることができる。
1:複合管、 2:内管、 3:被覆層、 3a:大径部、 3b:小径部、 4:押出ヘッド、 5、8:押出機、 6、9:乾燥機、 7、10:タンク、 11:波付け機、 31:内側被覆層、 32:外側被覆層、 40:内管用通路、 41、42:流路、 41a、42a:吐出口、 110a、110b:波付け型、 111a、111b:成形面、 112:通気孔、 310、320:溶融樹脂、 O:中心軸線

Claims (4)

  1. 樹脂材料を管状に成形することにより内管を形成し、該内管を硬化させる、内管製造工程と、
    前記内管製造工程で硬化された前記内管の外周側で、それぞれ樹脂材料からなる複数の管状の被覆層を共押し出しにより形成し、これにより、前記複数の被覆層によって前記内管を覆う、被覆層形成工程と、
    前記被覆層形成工程で形成された前記複数の被覆層の外周側に配置される波付け型によって、前記複数の被覆層の管壁に波付け成形を行う、波付け工程と、
    を含む、複合管の製造方法。
  2. 前記被覆層形成工程で形成される前記複数の被覆層のうちの最も内周側の被覆層は、連通気泡の発泡樹脂からなる、請求項1に記載の複合管の製造方法。
  3. 前記内管はポリブテンからなり、
    前記内管製造工程では、前記内管を、結晶度が55%以上となるまで硬化させる、請求項1又は2に記載の複合管の製造方法。
  4. 前記内管製造工程では、前記内管を直線状に延在させた状態で硬化させ、
    前記被覆層形成工程で使用される前記内管は、外力が作用していない状態における前記内管の中心軸線の曲率半径が900mm以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の複合管の製造方法。
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