JP5103010B2 - 波形可撓管の製造方法及びその製造装置と波形可撓管 - Google Patents
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そして、管壁の形成と連動してダイスの径方向内方に、前記管壁用樹脂押出口よりも小径の複数の小径筒用樹脂押出口が均等配置に形成され、これら小径筒用樹脂押出口から連続して筒状に押し出される未硬化状態の小径筒用樹脂の内部を加圧状態にして、各小径筒用樹脂を径方向に拡径状態に膨張させて、小径筒用樹脂の周壁部を管壁の内周面に圧接して融着するとともに、対向する小径筒用樹脂の周壁部が互いに圧接して融着することにより、管内を全長に亘って複数に区画する隔壁を形成する(例えば、特許文献1を参照)。
しかしながら、夫々の小径筒用樹脂内を均等な加圧状態にするには制御が難しく、加えて、夫々の加圧が均等であっても、押し出される小径筒用樹脂は熱可塑化されたものであり肉厚が不均一である場合等、対向する小径筒用樹脂同士の圧接力に不均衡を生じる。そのため、加圧の不均一や隔壁の形状が不均一になる等によって、区画のあり方にバラツキを生じることになり製作性や製品品質が悪い問題がある。
また、管壁用樹脂の内部を加圧状態にして拡径状態に膨張させて管壁成型面に密着させて管壁を形成する方法では、管壁成型面に対する管壁用樹脂の密着精度が悪い傾向がある上に、この管壁の内周面に小径筒用樹脂の周壁部が重なるように融着して肉厚な管壁が形成されるので管壁が肉厚となり可撓性が悪い問題があり、曲げにくく波形可撓管として品質が悪い問題がある。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、隔壁がありながら可撓性が良好で製作性と製品品質の向上を図った波形可撓管の製造方法及び製造装置とこれで製造された波形可撓管を提供する点にある。
前記第1ダイスの第1樹脂押出口よりも下手側位置において、第2ダイスに形成された第2樹脂押出口から連続して押し出される未硬化状態の隔壁用樹脂を、前記半周壁成型面に密着して未硬化状態にある波形可撓管内を横断する状態でそれの小径管壁部の内周面又は小径管壁部の内周面とこれに連続する側壁部の内周面の一部に亘る部位に融着又は融合して、前記大径管壁部の内周面側を除く状態で管内を区画する隔壁を形成する点にある。
前記第1ダイスの第1樹脂押出口よりも下手側部位に、前記両分割型の半周壁成型面に密着して未硬化状態にある波形可撓管の大径管壁部の内周面側を除く状態で、当該波形可撓管の小径管壁部の内周面又は小径管壁部の内周面とこれに連続する側壁部の内周面の一部に亘る部位に対して波形可撓管内を横断する状態で未硬化状態の隔壁形成用樹脂を連続的に押し出して融着又は融合させるための第2樹脂押出口を備えた第2ダイスが配備されている点にある。
また、隔壁が小径管壁部の内周面とこれに連続する側壁部の内周面の一部、つまり、大径管壁部の内周面には連続しない側壁部の内周面の一部に亘る部位に固着される場合、大径管壁部の内周面及び側壁部の内周面の残りの一部に隔壁が固着されないので、この場合においても大径管壁部の内面側に隔壁が形成されない空間が形成され、可撓性が良好な波形可撓管を形成することができる。
さらに、隔壁が、小径管壁部の内周面に固着される部位と、小径管壁部の内周面とこれに連続する側壁部の内周面の一部に亘る部位に固着される場合においても、両者に大径管壁部の内面側に隔壁が固着されない空間が形成されるので、可撓性が良好な波形可撓管を形成することができる。
隔壁の中央側が薄肉に形成されていることによって、可撓管自体の曲げに追従して隔壁が容易に曲がることになる。
1.波形可撓管の製造方法
この実施形態の波形可撓管の製造方法は、図1に示すように、波形可撓管1の一方の半外周面に対する第1半周壁成型面3aを備えた多数の第1分割型3Aと波形可撓管1の他方の半外周面に対する第2半周壁成型面3bを備えた多数の第2分割型3Bとを、対向する循環経路R,Lの成型経路部B1において型合わせ状態で移動させながら、その型合わせされた両分割型3A,3B内の成型空間内に臨む状態で成型経路部B1の上手側に配備された第1ダイス5の第一樹脂押出口5Aから連続して筒状の未硬化の管壁用樹脂4Aを押し出し、それを両分割型3A,3Bの半周壁成型面3a,3bに密着させることにより、大径管壁部1Aと、小径管壁部1Bと、これらを繋ぐ側壁部1Cを備えた波形可撓管1を形成する。
この実施形態の波方可撓管の製造装置Aは、図1〜図4に示すように、大径管壁部1Aと小径管壁部1Bとこれらを繋ぐ側壁部1Cを備えた波形可撓管1の一方の半外周面に対する第1半周壁成型面3aを備えた多数の第1分割型3Aを循環移動させる第1循環路Rと、波形可撓管の他方の半外周面に対する第2半周壁成型面3bを備えた多数の第2分割型3Bを循環移動させる第2循環路Lとを備え、且つ、この両循環路R,Lの相対向する成型経路部において両分割型3A,3Bを型合わせ状態で移動させる型循環移動手段Bが設けられているとともに、この型循環移動手段Bで型合わせされた両分割型3A,3B内の成型空間内に臨む成型経路部の上手側部位に両分割型3A,3Bの半周壁成型面3a,3bに対して筒状の未硬化の管壁用樹脂4Aを連続的に押し出すための第1樹脂押出口5Aを備えた第1ダイス5が配備され、更に前記第1樹脂押出口5Aから押し出された未硬化の管壁用樹脂4Aを両分割型3A,3Bの半周壁成型面3a,3bに密着させる樹脂密着手段Cが設けられている。
そして、この隔壁2によって波形可撓管1が2分割に区画された管経路1D,1Eを形成する。
図5〜図8に示すように、大径管壁部1Aと、小径管壁部1Bと、これらを繋ぐ側壁部1Cとを備える波形可撓管1には、小径管壁部1Bの内周面又は小径管壁部1Bの内周面とこれに連続する側壁部1Cの内周面の一部に亘る部位に固着させた状態で管内を区画する隔壁2が管長手方向に沿って形成されている。言い換えれば、前記隔壁2は、大径管壁部1Aの内周面には固着されていない隔壁構成になっている。
1) 上記実施形態の波形可撓管1においては、小径管壁部1Bの内周面に隔壁2が固着する部位と、小径管壁部1Bの内周面に連続する側壁部1Cの内周面の一部に隔壁2が固着する部位とが管長手方向に沿ってランダムに存在している例を説明したが、本発明はこれに限らず、隔壁が小径管壁部1Bの内周面に固着される波形可撓管であってもよく、この場合、大径管壁部1Aの内周面及び側壁部1Cの内周面には隔壁2が固着されないので、大径管壁部1Aの内面側に隔壁2が固着されない空間が形成されるので、可撓性が良好な波形可撓管を形成することができる。
また、中央部が薄肉でない隔壁を固着する波形可撓管であってもよい。
B 型循環移動手段
B1 成型経路部
C 樹脂密着手段
R 第1循環経路
L 第2循環経路
1 波形可撓管
1A 大径管壁部
1B 小径管壁部
1C 側壁部
2 隔壁
3A 第1分割型
3B 第2分割型
3a 第1半周壁成型面
3b 第2半周壁成型面
4A 管壁用樹脂
4B 隔壁用樹脂
5 第1ダイス
5A 第1樹脂押出口
6 第2ダイス
6A 第2樹脂押出口
Claims (4)
- 波形可撓管の一方の半外周面に対する第1半周壁成型面を備えた多数の第1分割型と波形可撓管の他方の半外周面に対する第2半周壁成型面を備えた多数の第2分割型とを、対向する循環経路の成型経路部において型合わせ状態で移動させながら、その型合わせされた両分割型内の成型空間内に臨む状態で成型経路部の上手側に配備された第1ダイスの第1樹脂押出口から連続して筒状の未硬化の管壁用樹脂を押し出し、それを両分割型の半周壁成型面に密着させることにより、大径管壁部と小径管壁部とこれらを繋ぐ側壁部を備えた波形可撓管を製造する方法であって、
前記第1ダイスの第1樹脂押出口よりも下手側位置において、第2ダイスに形成された第2樹脂押出口から連続して押し出される未硬化状態の隔壁用樹脂を、前記半周壁成型面に密着して未硬化状態にある波形可撓管内を横断する状態でそれの小径管壁部の内周面又は小径管壁部の内周面とこれに連続する側壁部の内周面の一部に亘る部位に融着又は融合して、前記大径管壁部の内周面側を除く状態で管内を区画する隔壁を形成することを特徴とする波形可撓管の製造方法。 - 大径管壁部と小径管壁部とこれらを繋ぐ側壁部を備えた波形可撓管の一方の半外周面に対する第1半周壁成型面を備えた多数の第1分割型を循環移動させる第1循環路と、波形可撓管の他方の半外周面に対する第2半周壁成型面を備えた多数の第2分割型を循環移動させる第2循環路とを備え、且つ、この両循環路の相対向する成型経路部において両分割型を型合わせ状態で移動させる型循環移動手段が設けられているとともに、この型循環移動手段で型合わせされた両分割型内の成型空間内に臨む成型経路部の上手側部位に両分割型の半周壁成型面に対して筒状の未硬化の管壁用樹脂を連続的に押し出すための第1樹脂押出口を備えた第1ダイスが配備され、更に前記第1樹脂押出口から押し出された未硬化の管壁用樹脂を両分割型の半周壁成型面に密着させる樹脂密着手段が設けられている波形可撓管の製造装置であって、
前記第1ダイスの第1樹脂押出口よりも下手側部位に、前記両分割型の半周壁成型面に密着して未硬化状態にある波形可撓管の大径管壁部の内周面側を除く状態で、当該波形可撓管の小径管壁部の内周面又は小径管壁部の内周面とこれに連続する側壁部の内周面の一部に亘る部位に対して波形可撓管内を横断する状態で未硬化状態の隔壁形成用樹脂を連続的に押し出して融着又は融合させるための第2樹脂押出口を備えた第2ダイスが配備されている波形可撓管の製造装置。 - 大径管壁部と小径管壁部とこれらを繋ぐ側壁部を備えた波形可撓管内を横断する状態で区画する隔壁が、前記大径管壁部の内周面側を除く状態で前記小径管壁部の内周面又は小径管壁部の内周面とこれに連続する側壁部の内周面の一部に亘る部位に固着させて形成されている波形可撓管。
- 前記隔壁の中央側厚みが管壁側よりも薄肉に形成されている請求項3記載の波形可撓管。
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