JP2017222804A - ポリクロロプレンラテックス接着剤組成物 - Google Patents

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正雄 小野塚
藤井 信彦
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信彦 藤井
萩原 尚吾
Shogo Hagiwara
尚吾 萩原
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Abstract

【課題】貯蔵安定性に優れ、かつ初期剥離強度、常態剥離強度、耐熱性に優れ、特にポリオレフィン基材の接着性に優れるポリクロロプレンラテックス接着剤組成物を提供する。【解決手段】クロロプレン単量体とエチレン性不飽和カルボン酸の共重合体と、非イオン系界面活性剤であるポリビニルアルコールを含有するカルボキシ変性クロロプレン共重合体ラテックス(a)、塩素化ポリオレフィン樹脂(b)、及び亜鉛華(c)を含有することを特徴とするポリクロロプレンラテックス接着剤組成物を構成とする。【選択図】なし

Description

本発明は、貯蔵安定性に優れ、かつ初期強度、常態剥離強度、耐熱性に優れ、特にポリオレフィン基材の接着性に優れるポリクロロプレンラテックス接着剤組成物に関する。
ポリクロロプレンラテックスは、土木建築、合板、家具、靴、ウェットスーツなどの水系接着剤、労働作業用手袋、実験用手袋、医療用手袋、ゴム糸、風船などの浸漬成形品、土木、建築での防水用塗膜など、様々な分野で利用されている。水系接着剤は、水系であるため安全性が高く、コンタクト性を有し初期接着力に優れるという特徴がある。特に、ポリビニルアルコール(PVA)を乳化剤に使用して製造されたポリクロロプレンラテックスは、配合安定性や、粘着性に優れているため、水系接着剤として利用されることが多い。
しかし、このように適応範囲の広いポリクロロプレンラテックス接着剤であっても、表面に極性基が存在しないポリオレフィンのような分極性の小さい物質は極めて接着が困難である。ポリオレフィン樹脂は耐水性、耐薬品性を有しかつ強靭であることから、電気絶縁材料や日用雑貨などの各種成形品の材料として幅広く用いられているため、ポリオレフィン樹脂の接着ができないと製品の製造工程が非常に制限され不便である。このような問題を解決するため、ポリクロロプレンラテックス接着剤を使ったいくつかの改良が検討されている。
例えば、特許文献1では、特定のゲル含有率であるポリクロロプレンラテックスを用いることで耐熱性を向上させた接着剤組成物が開示されているが、初期強度や常態剥離強度に改善の余地があった。
特許文献2では、ゲル含有率の異なるポリクロロプレンラテックスをブレンドし、かつカルボジイミド架橋剤を添加することで更に接着性を向上させた配合接着剤組成物が開示されているが、2種類のポリクロロプレンラテックスを配合するという煩雑な作業が必要であり、また、架橋剤を添加する必要があることから貯蔵安定性が不十分であった。
特開2002−275442号公報 特開2011−063672号公報
本発明は、貯蔵安定性に優れ、かつ初期剥離強度、常態剥離強度、耐熱性に優れ、特にポリオレフィン基材の接着性に優れるポリクロロプレンラテックス接着剤組成物を提供することである。
すなわち本発明は、(1)クロロプレン単量体とエチレン性不飽和カルボン酸の共重合体と、非イオン系界面活性剤であるポリビニルアルコールを含有するカルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックス(a)、塩素化ポリオレフィン樹脂エマルジョン(b)、及び亜鉛華(c)を含有することを特徴とするポリクロロプレンラテックス接着剤組成物、(2)前記カルボキシル変性クロロプレン系重合体ラテックス(a)100質量部に対して、前記塩素化ポリオレフィン樹脂エマルジョン(b)1〜50質量部、前記亜鉛華(c)0.5〜10質量部、粘着付与樹脂1〜100質量部、及び可塑剤1〜50質量部を含有することを特徴とする(1)記載のポリクロロプレンラテックス接着剤組成物、(3) 少なくとも一方の被着体がポリオレフィンである接着に使用されることを特徴とする(1)又は(2)記載のポリクロロプレンラテックス接着剤組成物である。
本発明のポリクロロプレンラテックス接着剤組成物は貯蔵安定性に優れ、かつ初期剥離強度、常態剥離強度、耐熱性に優れ、特にポリオレフィン基材の接着性に優れている。
従って、少なくとも一方の被着体がポリオレフィンであり、耐熱性が要求される接着用途、例えば自動車内装材として使用されるポリオレフィン基材とポリウレタンフォームなどの接着用として有用である。
以下、本発明を実施するための形態について、詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
<カルボキシル変性クロロプレン系重合体ラテックス(a)>
ポリクロロプレンラテックスとは、ポリクロロプレンを、水中に分散させて得られるラテックス(エマルジョン)である。ポリクロロプレンとは、2−クロロ−1,3−ブタジエン(以下、クロロプレンと記す)の単独重合体、または、クロロプレン及びクロロプレンと共重合可能な単量体との共重合体である。
クロロプレンと共重合可能な単量体としては、例えば、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、硫黄、ブタジエン、イソプレン、スチレン、メタクリル酸及びそのエステル類、アクリル酸及びそのエステル類があり、必要に応じて2種類以上用いても良い。本発明では、クロロプレン重合体が、クロロプレンとエチレン性不飽和カルボン酸との共重合体であることが好ましい。エチレン性不飽和カルボン酸としては、メタクリル酸が最も好ましく、その仕込み量は、単量体の合計100質量部のうち、カルボキシル基含有ビニル単量体が0.5〜10質量部が好ましく、更には、1〜4質量部がより好ましい。カルボキシル基含有ビニル単量体を共重合させると、接着剤に酸化亜鉛や酸化マグネシウムといった金属酸化物を配合した時に、2価金属イオンとカルボキシル基の架橋が起こり、耐熱性や耐溶剤性といった接着性能を向上させることができる。0.5質量%に満たなければ、水系接着剤とした場合の耐熱接着強度が不足する場合があり、10質量%を超える場合はポリクロロプレンラテックス組成物の貯蔵安定性が損なわれる場合がある。
カルボキシル変性クロロプレン系重合体ラテックス(a)のエチレン性不飽和カルボン酸量は、予めエチレン性不飽和カルボン酸の結合量が既知の試料を検量線に用いたガスクロマトグラフを測定することによって求められる。
カルボキシル変性クロロプレン系重合体ラテックスを得るためには、クロロプレン単独、またはクロロプレン及びクロロプレンと共重合可能な単量体を、ポリビニルアルコールの存在下で、重合開始剤、連鎖移動剤を用いて乳化重合し、所定の重合率となった際に重合停止剤を添加して重合を停止させればよい。
本発明では、クロロプレンの乳化重合に使用される乳化剤は、ポリビニルアルコール(PVA)を必須とする。このPVAとは、ビニルエステル単量体の単独重合体を、又はビニルエステル単量体及びそれと共重合可能な単量体の共重合体を、鹸化させることによって得られた重合体のことである。
ポリビニルアルコールの重合度は特に限定されるものでは無いが、カルボキシル変性クロロプレン系重合体ラテックスの安定性の観点から、重合率が150〜3000であることが好ましく、200〜700であることが更に好ましい。
ポリビニルアルコールの含有量は、凍結乾燥させたカルボキシル変性クロロプレン系重合体ラテックスを裁断し、コンデンサー付属のナス形フラスコに入れ、熱水抽出した成分をNMR測定して求められる。
カルボキシル変性クロロプレン系重合体ラテックス(a)は公知の方法で製造することができ、例えば特開2013−159741号記載の方法に準じて合成することができる。
<塩素化ポリオレフィン樹脂エマルジョン(b)>
塩素化ポリオレフィン樹脂エマルジョンとは、ポリオレフィンを塩素化、または酸変性させた樹脂エマルジョンである。塩素化ポリオレフィン樹脂エマルジョンはポリクロロプレンラテックス接着剤組成物のポリオレフィン系樹脂に対する付着性を付与するための成分であり、カルボキシル変性クロロプレン系重合体ラテックス100質量部に対して1〜50質量部用いることが好ましく、10〜40質量部用いることがより好ましい。塩素化ポリオレフィン樹脂エマルジョンを添加しないとポリオレフィン系樹脂に対する良好な接着性が得られず、添加量が多いと耐熱性が低下し、またコストアップが避けられない。
前記塩素化ポリオレフィン樹脂エマルジョンの原料としては、結晶化ポリプロピレン、非結晶性ポリプロピレン、ポリブテン−1、低密度または高密度ポリエチレン、エチレン・プロピレン共重合物、エチレン・プロピレン・ジエン共重合物等である。
また、前記塩素化ポリオレフィン樹脂エマルジョンは、α,β―不飽和カルボン酸およびその無水物から選択される少なくとも一種のモノマーをグラフト重合した酸変性塩素化ポリオレフィン樹脂であることが好ましい。ここで使用されるα,β―不飽和カルボン酸およびその無水物としては、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、フマル酸、メサコン酸、アコニット酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水アコニット酸等が挙げられる。塩素化ポリオレフィン樹脂を酸変性させると、接着剤に酸化亜鉛や酸化マグネシウムといった金属酸化物を配合した時に、2価金属イオンとカルボキシル基の架橋が起こり、耐熱性や耐溶剤性といった接着性能を向上させることができる。
また、前記塩素化ポリオレフィン樹脂エマルジョンの塩素含有率は特に限定するものではないが、10〜40質量%であるのが好ましい。10質量%未満であるとポリクロロプレンラテックスとの相溶性が悪くなる。40質量%を超えるとポリオレフィン基材との密着性が悪くなる。
さらに、前記塩素化ポリオレフィン樹脂エマルジョンの界面活性剤としては、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤が挙げられるが、接着剤組成物の貯蔵安定性の観点からノニオン性界面活性剤を用いるのが特に好ましい。
<亜鉛華(c)>
亜鉛華は接着剤組成物の接着強度、耐熱性を向上させるために添加するものである。
特に接着剤組成物内にカルボキシル基が含まれていると、2価金属イオンとカルボキシル基の架橋が起こるため、さらに耐熱性を向上させることができる。亜鉛華はポリクロロプレンラテックス100質量部に対して0.5〜10質量部、より好ましくは1〜5質量部の範囲で添加することができる。亜鉛華の添加量が少ないと耐熱性が低下する場合があり、亜鉛華の添加量が多い場合には、初期接着力が低下し、またコストアップが避けられない。
前記亜鉛華としては、特に公知の亜鉛華を使用することができるが、亜鉛華の数平均粒子径は特に0.1〜0.3μmの範囲が好ましい。亜鉛華の数平均粒子径は、水中で超音波分散をした後に自然乾燥して得た亜鉛華粉末の、SEM装置(FE―SEM SU6600:日立ハイテクノロジーズ社製)による200個の観察画像の定方向接線径(Feret径)の数平均値である。数平均粒子径が0.1μm未満の亜鉛華を用いると亜鉛華同士が凝集して、接着剤組成物中への均一分散が困難になるだけでなく、亜鉛華自体が飛散しやすくなるため取扱い性も低下する。また数平均粒子径が0.3μmを超えると、接着強度が向上しない場合がある。
また本発明に特に有効な亜鉛華が有する比表面積は、15〜25m/g以下の範囲である。ここで亜鉛華の比表面積は、亜鉛華を水中で超音波分散をした後に自然乾燥して得た粉末をサンプルとして、比表面積測定装置(モノソーブ:QUANTACHROME INSTRUMENTS社製)を用いてJIS−Z8830に準拠して窒素を吸着質としたBET法により測定した値である。亜鉛華の比表面積が15m/g未満であると、ポリクロロプレンラテックスや塩素化ポリオレフィン樹脂の架橋を促進できなくなり、得られる接着強度が向上しない場合がある。亜鉛華の比表面積が25m/gを超えると、吸湿して亜鉛華自体の品質が劣化しやすい傾向があるため、工業的な生産に用いることが難しい。
前記数平均粒子径及び比表面積の条件を満たす亜鉛華としては、例えば無機亜鉛塩水溶液とアルカリ水溶液からなる反応液を攪拌反応槽内で反応させて得られる湿式製造法による亜鉛華分散液を例示することができる。なお、亜鉛華は均一混合しやすくするために、クロロプレンラテックスに添加する前に、予め水中に分散させておくこともできる。亜鉛華を水中に分散させるための乳化剤としては、一般的なアニオン系乳化剤が使用可能であり、例えばDarvan No.1(商品名、R.T.Verderbilt Company社製)等の市販品が挙げられる。
亜鉛華の市販品としては、大崎工業株式会社製AZ−SW、井上石灰株式会社META−Z等が挙げられる。
本発明の接着剤組成物は、前記ポリクロロプレンラテックスおよび塩素化ポリオレフィン、亜鉛華に加えて各種添加剤を用いることができる。特に初期強度、常態剥離強度、耐熱性をさらに向上させ、ポリオレフィン基材に対する密着性を向上させるため、粘着付与樹脂1〜100重量部、可塑剤1〜50重量部を用いることが好ましい。
粘着付与樹脂は接着剤組成物の初期接着強度を向上させるために添加するものである。粘着付与樹脂はポリクロロプレンラテックス100質量部に対して1〜100質量部用いることが好ましく、20〜70質量部用いることがより好ましい。粘着付与樹脂の添加量が少ないと初期接着強度が低下し、添加量が多いと耐熱接着強度が低下する。
粘着付与樹脂の種類については特に限定するものではないが、ガムロジン、トールロジン、ウッドロジン、不均斉化ロジン、重合ロジン、これらロジンのグリセリンエステルやペンタエリスリトールエステル、これらの水素添加物などのロジン系樹脂、テルペンフェノール樹脂の水素添加物などのテルペンフェノール系樹脂、脂肪族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、共重合系石油樹脂、ジシクロペンタジエン系石油樹脂ピュアーモノマー系石油樹脂、これらの水素添加物などの石油系樹脂、スチレン系樹脂、クマロンインデン系樹脂、アルキルフェノール系樹脂、キシレン樹脂、ダンマル、コーパル、シェラック等が挙げられる。
粘着付与樹脂の市販品としては、テルペンフェノール樹脂エマルジョンである荒川化学工業株式会社製タマノルE−100、タマノルE−200NTなどが挙げられる。
可塑剤は接着剤組成物の常態接着強度を向上させるために添加するものである。可塑剤はポリクロロプレンラテックス100質量部に対して1〜50質量部用いることが好ましく、5〜30質量部用いることがより好ましい。可塑剤の添加量が少ないと常態接着強度が低下し、添加量が多いと耐熱接着強度が低下する。
可塑剤の種類については特に限定するものではないが、具体例としては、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジイソブチル、アジピン酸オクチル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ビス(2−エチルヘキシル)、アゼライン酸ビス(2−エチルヘキシル)、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ビス(2−エチルヘキシル)、ドデカン二酸ビス(2−エチルヘキシル)、アセチルクエン酸トリブチル、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジイソブチレート、アロマオイルのような石油系炭化水素可塑剤等が挙げられる。
本発明の接着剤組成物には、前記各種添加剤の他、炭酸カルシウムやシリカなどの無機充填材、老化防止剤、加硫促進剤、界面活性剤、防腐剤、消泡剤、分散剤、レベリング剤、凍結安定剤等を適宜配合できる。
以下、実施例、比較例により本発明を更に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<調整例1>
[カルボキシル変性クロロプレン系重合体ラテックス(a)−1の製造]
内容積3リットルの反応容器を用い、窒素気流下で、純水100質量部、ポリビニルアルコール(商品名「UHR−20H」けん化度79mol%、重合度380、ユニチカ株式会社製)4.0質量部を仕込み、溶解後、撹拌しながらクロロプレン系単量体98質量部、メタクリル酸2質量部、及びオクチルメルカプタン0.3質量部を添加した。これを45℃に保持しながら、過硫酸カリウムと亜硫酸ナトリウムを開始剤として用い重合し、カルボキシル変性クロロプレン系重合体ラテックス(a)−1を得た。
<実施例1>
ポリクロロプレンラテックス(a)としてカルボキシル変性クロロプレン系重合体ラテックス(a)−1を100質量部、塩素化ポリオレフィン樹脂エマルジョンとしてEW−5303(東洋紡社製、商品名)30質量部、亜鉛華としてAZ−SW(大崎工業株式会社製、商品名)1質量部、粘着付与樹脂としてタマノルE−100(荒川化学工業株式会社製、商品名)50質量部、可塑剤としてセバシン酸ジブチル15質量部を添加し、実施例1のポリクロロプレンラテックス接着剤組成物を得た。
<実施例2>
表1に示す条件で、塩素化ポリオレフィン樹脂エマルジョンEW−5303の代わりにEH−801(東洋紡社製、商品名)30質量部を添加した以外の、その他の条件は実施例1と同様の条件にて実施例2のポリクロロプレンラテックス接着剤組成物を得た。
<実施例3〜4>
表1に示す条件で、塩素化ポリオレフィン樹脂エマルジョンEW−5303の添加量を変更した以外の、その他の条件は実施例1と同様の条件にて実施例3〜4のポリクロロプレンラテックス接着剤組成物を得た。
<実施例5>
表1に示す条件で、亜鉛華AZ−SWの添加量を変更した以外の、その他の条件は実施例1と同様の条件にて実施例5のポリクロロプレンラテックス接着剤組成物を得た。
<実施例6〜7>
表1に示す条件で、粘着付与樹脂タマノルE−100の添加量を変更した以外の、その他の条件は実施例1と同様の条件にて実施例6〜7のポリクロロプレンラテックス接着剤組成物を得た。
<実施例8〜9>
表1に示す条件で、可塑剤セバシン酸ジブチルの添加量を変更した以外の、その他の条件は実施例1と同様の条件にて実施例8〜9のポリクロロプレンラテックス接着剤組成物を得た。
<調整例2>
[ポリクロロプレンラテックス(b)−1の製造]
内容積3リットルの反応容器を用い、窒素気流下で、純水100質量部、ロジン酸のカリウム塩(荒川化学工業株式会社製、商品名「ロンジス(登録商標)」)4.0質量部、水酸化カリウム1.0質量部、β―ナフタレンスルフォン酸ナトリウム塩(花王株式会社製、商品名「デモールNL」)0.8質量部を仕込み、溶解後、撹拌しながらクロロプレン系単量体100質量部ドデシルメルカプタン0.1質量部を添加した。これを10℃に保持しながら、過硫酸カリウムと亜硫酸ナトリウムを開始剤として用い重合し、重合率が90%に達したところでフェノチアジンの乳濁液を加えて重合を停止した。減圧下で未反応単量体を除去し、ロジン酸金属塩含有ポリクロロプレンラテックス(b)−1を得た。
<比較例1〜比較例7>
表1に示す条件でそれぞれ接着剤組成物の調整を行ない、その他の条件は実施例1と同様の条件にてポリクロロプレンラテックス接着剤組成物を得た。
<比較例8〜比較例9>
表1に示す条件で、カルボキシル変性クロロプレン系重合体ラテックス(a)の代わりにロジン酸金属塩含有ポリクロロプレンラテックス(b)−1を100質量部添加した以外の、その他の条件は実施例1と同様の条件にてポリクロロプレンラテックス接着剤組成物を得た。
こうして得られたポリクロロプレンラテックス接着剤組成物につき、以下のとおり評価を行った。また、サンプルを作製し接着強度の評価を行った。結果を表1に示す。
<貯蔵安定性>
235gのポリクロロプレンラテックス接着剤組成物を胴径が19.5cmで225mlのガラス容器に入れ密閉したものを1本用意する。これを40℃で保存し、1週間毎2週間目まで中のポリクロロプレンラテックス接着剤組成物の外観の変化の確認、及び粘度変化を測定して記録した。
「粘度」
B型粘度計(RB−L80型粘度計:東機産業株式会社製)を用いて、No.1ローター、60秒、25℃の条件で測定した30rpmにおける粘度η30を測定した。
<サンプルの作製>
帆布(25×150mm)に300g(固形分)/mの各接着剤組成物(実施例1〜9、比較例1〜9)を、ポリプロプレン板(25×150mm)に200g(固形分)/mの各接着剤組成物(実施例1〜9、比較例1〜9)をそれぞれ刷毛で塗布し、80℃雰囲気下9分間乾燥した。その後、室温で1分間放置後に塗布面を張り合わせハンドローラーで圧着し、接着体を得た。各接着体について、以下の接着力評価試験を行った。
「初期剥離強度」
ローラー圧着10分間後、引張り試験機を用い、引張り速度200mm/minで180°剥離強度を測定した。
「常態剥離強度」
接着体を23℃雰囲気下で5日間養生後、引張り試験機を用い、引張り速度200mm/minで180°剥離強度を測定した。
「耐熱クリープ」
接着体を23℃雰囲気下で5日間養生後、80℃雰囲気下で180°方向に100g/25mmの荷重をかけ、24時間後の剥離長さを測定した。
Figure 2017222804
クロロプレン単量体とエチレン性不飽和カルボン酸の共重合体と、非イオン系界面活性剤であるポリビニルアルコールを含有するカルボキシ変性クロロプレン共重合体ラテックス(a)、塩素化ポリオレフィン樹脂(b)、亜鉛華(c)を含有する各実施例の接着剤組成物は初期強度、常態剥離強度、耐熱性のいずれも良好であった。一方、亜鉛華を含有しない比較例や塩素化ポリオレフィン樹脂を含有しない比較例、ロジン酸金属塩含有ポリクロロプレンラテックスを使用した比較例の各接着剤組成物は初期剥離強度、常態剥離強度、耐熱性、貯蔵安定性の全てを満たすことはできなかった。

Claims (3)

  1. クロロプレン単量体とエチレン性不飽和カルボン酸の共重合体と、非イオン系界面活性剤であるポリビニルアルコールを含有するカルボキシ変性クロロプレン系重合体ラテックス(a)、塩素化ポリオレフィン樹脂エマルジョン(b)、及び亜鉛華(c)を含有することを特徴とするポリクロロプレンラテックス接着剤組成物。
  2. 前記カルボキシル変性クロロプレン系重合体ラテックス(a)100質量部に対して、前記塩素化ポリオレフィン樹脂エマルジョン(b)1〜50質量部、前記亜鉛華(c)0.5〜10質量部、粘着付与樹脂1〜100質量部、及び可塑剤1〜50質量部を含有することを特徴とする請求項1記載のポリクロロプレンラテックス接着剤組成物。
  3. 少なくとも一方の被着体がポリオレフィンである接着に使用されることを特徴とする請求項1又は2記載のポリクロロプレンラテックス接着剤組成物。
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