JP2017221928A - 分離材及びカラム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、カラムとして用いたときの通液性に優れ、生体高分子の非特異吸着量が低減され、タンパク質吸着量が高い分離材、及び該分離材を備えるカラムを提供する。【解決手段】スチレン系モノマをモノマ単位として含有するポリマを含む多孔質ポリマ粒子と、上記多孔質ポリマ粒子の表面に結合した、両イオン性のポリマである第1のグラフト鎖と、上記第1のグラフト鎖に結合した、水酸基を有するポリマである第2のグラフト鎖とを備える分離材。【選択図】なし

Description

本発明は分離材及びカラムに関する。
従来、タンパク質に代表される生体高分子を分離精製する場合、一般的には多孔質型の合成高分子を母体とするイオン交換体、親水性天然高分子の架橋ゲルを母体とするイオン交換体等が用いられている。多孔質の合成高分子を母体とするイオン交換体の場合、塩濃度による体積変化が小さく、カラムに充填してクロマトグラフィーで用いた場合、通液時の耐圧性が良いという傾向がある。しかし、このイオン交換体をタンパク質等の分離に用いた場合、疎水的相互作用に基づく不可逆吸着等の非特異吸着が起き、ピークの非対称化が発生する、あるいは、該疎水的相互作用でイオン交換体に吸着されたタンパク質が吸着されたまま回収できないという問題点がある。
一方、上記のデキストラン、アガロース等の多糖に代表される親水性天然高分子の架橋ゲルを母体とするイオン交換体の場合、タンパク質の非特異吸着がほとんどないという利点がある。ところが、このイオン交換体は、水溶液中で著しく膨潤し、溶液のイオン強度による体積変化、及び遊離酸形と負荷形との体積変化が大きく、機械的強度も十分ではないという欠点を有する。特に、架橋ゲルをクロマトグラフィーで使用する場合、通液時の圧力損失が大きく、通液によりゲルが圧密化するといった欠点がある。
親水性天然高分子の架橋ゲルが持つ欠点を克服するため、いわば“骨格”となる剛直な物質と組み合わせる試みがこれまでになされている。例えば特許文献1では、多孔性高分子の細孔内に天然高分子ゲル等のゲルを保持した複合体を、ペプチド合成の分野で用いることが記載されている。特許文献1では、このような複合体を用いることにより反応性物質の負荷係数を高め、高収率の合成ができることが発明の効果として挙げられている。また、特許文献1には、硬質な合成高分子物質でゲルが包囲されるため、カラムベッドの形態で使用しても容積変化がなく、カラムを通過するフロースルーの圧力が変化しないという効果が記載されている。
特許文献2及び特許文献3には、セライト等の無機多孔質体にデキストラン、セルロースといった多糖等のキセロゲルを保持させた分離材が開示されている。このゲルには収着性能を付加するためにジエチルアミノメチル(DEAE)基等が付与されており、ヘモグロビンの除去に使用されている。その効果として、カラムでの通液性の良さが記載されている。
特許文献4には、いわゆるマクロネットワーク構造のコポリマの細孔を、モノマから合成した架橋共重合体のゲルで埋めたハイブリッドコポリマのイオン交換体が開示されている。架橋共重合体ゲルは、架橋度が低い場合、圧力損失、体積変化等の問題があるが、ハイブリッドコポリマにすることで通液特性が改善され、圧力損失が少なくなること、また、イオン交換容量が向上し、リーク挙動が改善されることが記載されている。
有機合成ポリマ基体の細孔内に巨大網目構造を有する親水性天然高分子の架橋ゲルを充填した複合化分離材が提案されている(特許文献5、特許文献6参照)。
特許文献7ではメタクリル酸グリシジルとアクリル架橋モノマにより構成される多孔質粒子が合成されている。
米国特許第4965289号明細書 米国特許第4335017号明細書 米国特許第4336161号明細書 米国特許第3966489号明細書 特開平1−254247号公報 米国特許第5114577号明細書 特開2009−244067号公報 特開昭60−169427号公報
従来の分離材では、カラムとして用いたときの通液性に劣り、生体高分子の非特異吸着が多く、タンパク質吸着量が低いといった問題があり、これらの問題をいずれも十分なレベルで解決することは難しい。
そこで、本発明は、カラムとして用いたときの通液性に優れ、生体高分子の非特異吸着量が低減され、タンパク質吸着量が高い分離材、及び該分離材を備えるカラムを提供することを目的とする。
本発明は、下記[1]〜[9]に記載の分離材及びカラムを提供する。
[1]スチレン系モノマをモノマ単位として含有するポリマを含む多孔質ポリマ粒子と、上記多孔質ポリマ粒子の表面に結合した、両イオン性のポリマである第1のグラフト鎖と、上記第1のグラフト鎖に結合した、水酸基を有するポリマである第2のグラフト鎖とを備える分離材。
[2]上記第1のグラフト鎖が、下記の式(I)、(II)、又は(III)で表される両性イオン基を有する、[1]に記載の分離材。
Figure 2017221928

[3]上記水酸基を有するポリマが多糖類である、[1]又は[2]に記載の分離材。
[4]上記多糖類がデキストラン、アガロース、プルラン、アミロース及びキトサンからなる群から選ばれる少なくとも1種である、[3]に記載の分離材。
[5]当該分離材の細孔径分布におけるモード径が0.05〜0.6μmである、[1]〜[4]のいずれかに記載の分離材。
[6]上記分離材の粒径の変動係数が5〜15%である、[1]〜[5]のいずれかに記載の分離材。
[7]上記第1のグラフト鎖のグラフト密度が0.1chain/nm以上であり、前記第2のグラフト鎖のグラフト密度が0.1chain/nm以下である、[1]〜[6]のいずれかに記載の分離材。
[8]上記第2のグラフト鎖が陽イオン交換基及び陰イオン交換基の少なくとも一方を有する、[1]〜[7]のいずれかに記載の分離材。
[9][1]〜[8]のいずれかに記載の分離材を備えるカラム。
本発明により、カラムとして用いたときの通液性に優れ、生体高分子の非特異吸着量が低減され、タンパク質吸着量が高い分離材を提供することができる。また、本発明により該分離材を備えるカラムが提供される。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではない。なお、本明細書中、「多孔質ポリマ粒子の表面」とは、多孔質ポリマ粒子の外側の表面のみでなく、多孔質ポリマ粒子の内部における細孔の表面を含むものとする。また、本明細書中(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸又はメタクリル酸を意味し、(メタ)アクリレート等の類似の表現においても同様である。
本実施形態に係る分離材は、スチレン系モノマをモノマ単位として含有するポリマを含む多孔質ポリマ粒子と、当該多孔質ポリマ粒子の表面に結合した、両イオン性のポリマである第1のグラフト鎖と、当該第1のグラフト鎖に結合した、水酸基を有するポリマである第2のグラフト鎖とを備える。
(多孔質ポリマ粒子)
本実施形態の多孔質ポリマ粒子は、1種以上のモノマに由来するモノマ単位を含有するポリマを含む多孔質粒子である。多孔質ポリマ粒子は、例えば、多孔質化剤を含むモノマを重合させて得られる粒子である。多孔質ポリマ粒子は、例えば、従来の懸濁重合等によって合成することができる。モノマは、特に限定されないが、スチレン系モノマ等のビニルモノマを使用することができる。すなわち、多孔質ポリマ粒子は、スチレン系モノマに由来するモノマ単位を含有していてよい。スチレン系モノマとは、スチレン骨格を有するモノマをいう。具体的なモノマとしては、以下のような多官能性モノマ及び単官能性モノマが挙げられる。
スチレン系の多官能性モノマとしては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、ジビニルナフタレン、ジビニルフェナントレン等のジビニル化合物などが挙げられる。これらの多官能性モノマは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合せて用いてもよい。上記の中でも耐久性、耐酸性及び耐アルカリ性の観点から、ジビニルベンゼンを使用することが好ましい。ジビニルベンゼンを含有するスチレン系モノマを用いることにより、得られる多孔質ポリマ粒子の弾性率を向上でき、カラム充填時、及び粒子取り扱い時の粒子破壊を抑制することができる。
モノマがジビニルベンゼンを含む場合、その量は、モノマ全質量に対して50質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましく、70質量%以上であることが更に好ましく、80質量%以上であることがより更に好ましい。ジビニルベンゼンを50質量%以上含むことにより、耐アルカリ性がより良好となるため好ましい。モノマ全質量に対するジビニルベンゼンの含有量の上限は100質量%であってもよい。
スチレン系の単官能性モノマとしては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン等のスチレン及びその誘導体が挙げられる。カルボキシル基、アミノ基、水酸基、アルデヒド基等の官能基を有するスチレン誘導体も使用することができる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合せて用いてもよい。上記の中でも耐酸性及び耐アルカリ性の観点から、スチレンを使用することが好ましい。
多孔質化剤としては、重合時に相分離を促し、粒子の多孔質化を促進する有機溶媒である脂肪族又は芳香族の炭化水素類、エステル類、ケトン類、エーテル類、アルコール類が挙げられる。具体的には、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、オクタン、酢酸ブチル、フタル酸ジブチル、メチルエチルケトン、ジブチルエーテル、1−ヘキサノール、2−オクタノール、デカノール、ラウリルアルコール、シクロヘキサノール等が挙げられる。これらの多孔質化剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合せて用いてもよい。
上記多孔質化剤は、モノマ100質量部に対して0〜300質量部使用できる。多孔質化剤の量によって、多孔質ポリマ粒子の空孔率をコントロールできる。さらに、多孔質化剤の種類によって、多孔質ポリマ粒子の細孔の大きさ及び形状をコントロールすることができる。
重合反応の溶媒として使用する水を多孔質化剤とすることもできる。水を多孔質化剤とする場合は、モノマに油溶性界面活性剤を溶解させ、モノマの液滴が水を吸収することによって、粒子を多孔質化することが可能である。
多孔質化に使用される油溶性界面活性剤としては、例えば、分岐C16〜C24脂肪酸、鎖状不飽和C16〜C22脂肪酸又は鎖状飽和C12〜C14脂肪酸のソルビタンモノエステル(例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノミリステート又はヤシ脂肪酸から誘導されるソルビタンモノエステル);分岐C16〜C24脂肪酸、鎖状不飽和C16〜C22脂肪酸又は鎖状飽和C12〜C14脂肪酸のジグリセロールモノエステル(例えば、ジグリセロールモノオレエート(例えば、C18:1脂肪酸のジグリセロールモノエステル)、ジグリセロールモノミリステート、ジグリセロールモノイソステアレート又はヤシ脂肪酸のジグリセロールモノエステル);分岐C16〜C24アルコール(例えば、ゲルベアルコール)、鎖状不飽和C16〜C22アルコール又は鎖状飽和C12〜C14アルコール(例えば、ヤシ脂肪アルコール)のジグリセロールモノ脂肪族エーテル;及びこれらの混合物が挙げられる。
好ましい油溶性界面活性剤としては、ソルビタンモノラウレート(例えば、SPAN(登録商標)20、好ましくは純度約40%を超える、より好ましくは約50%を超える、最も好ましくは約70%を超えるソルビタンモノラウレート);ソルビタンモノオレエート(例えば、SPAN(登録商標)80、好ましくは純度約40%、より好ましくは約50%、最も好ましくは約70%を超えるソルビタンモノオレエート);ジグリセロールモノオレエート(例えば、純度約40%を超える、より好ましくは約50%を超える、最も好ましくは約70%を超えるジグリセロールモノオレエート)、ジグリセロールモノイソステアレート(例えば、好ましくは純度約40%を超える、より好ましくは約50%を超える、最も好ましくは約70%を超えるジグリセロールモノイソステアレート)、ジグリセロールモノミリステート(好ましくは純度約40%を超える、より好ましくは約50%を超える、最も好ましくは約70%を超えるジグリセロールモノミリステート)、ジグリセロールのココイル(例えば、ラウリル、ミリストイル等)エーテル、又はこれらの混合物が挙げられる。
これらの油溶性界面活性剤は、モノマ100質量部に対して5〜80質量部の範囲で使用することが好ましい。油溶性界面活性剤の量が5質量部以上であると、水滴の安定性が十分となることから、大きな単一孔を形成しにくくなる。油溶性界面活性剤の量が80質量部以下であると、重合後に多孔質ポリマ粒子が形状をより保持しやすくなる。
重合反応に用いられる水性媒体としては、水、水と水溶性溶媒(例えば、低級アルコール)との混合媒体等が挙げられる。水性媒体には、界面活性剤が含まれていてもよい。界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系及び両性イオン系の界面活性剤のうち、いずれも用いることができる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油カリ等の脂肪酸油、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム等のアルキル硫酸エステル塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等のジアルキルスルホコハク酸塩、アルケニルコハク酸塩(ジカリウム塩)、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩などが挙げられる。
カチオン系界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミンアセテート、ステアリルアミンアセテート等のアルキルアミン塩、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等の第四級アンモニウム塩が挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリエチレングリコールアルキルエーテル類、ポリエチレングリコールアルキルアリールエーテル類、ポリエチレングリコールエステル類、ポリエチレングリコールソルビタンエステル類、ポリアルキレングリコールアルキルアミン又はアミド類等の炭化水素系ノニオン界面活性剤、シリコンのポリエチレンオキサイド付加物類、ポリプロピレンオキサイド付加物類等のポリエーテル変性シリコン系ノニオン界面活性剤、パーフルオロアルキルグリコール類等のフッ素系ノニオン界面活性剤が挙げられる。
両性イオン系界面活性剤としては、例えば、ラウリルジメチルアミンオキサイド等の炭化水素界面活性剤、リン酸エステル系界面活性剤及び亜リン酸エステル系界面活性剤が挙げられる。
界面活性剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記界面活性剤の中でも、モノマの重合時の分散安定性の観点から、アニオン系界面活性剤が好ましい。
必要に応じて添加される重合開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、オルソクロロ過酸化ベンゾイル、オルソメトキシ過酸化ベンゾイル、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−tert−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系化合物が挙げられる。重合開始剤は、モノマ100質量部に対して、0.1〜7.0質量部の範囲で使用することができる。
重合温度は、モノマ及び重合開始剤の種類に応じて、適宜選択することができる。重合温度は、25〜110℃が好ましく、50〜100℃がより好ましい。
重合に際し、粒子の分散安定性を向上させるために、乳化液に高分子分散安定剤を添加してもよい。
高分子分散安定剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリカルボン酸、セルロース類(ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース等)、ポリビニルピロリドンが挙げられ、トリポリリン酸ナトリウム等の無機系水溶性高分子化合物も併用することができる。これらのうち、ポリビニルアルコール又はポリビニルピロリドンが好ましい。高分子分散安定剤を使用する場合、高分子分散安定剤の添加量は、モノマ100質量部に対して1〜10質量部が好ましい。
モノマが単独に乳化重合することを抑えるために、亜硝酸塩類、亜硫酸塩類、ハイドロキノン類、アスコルビン酸類、水溶性ビタミンB類、クエン酸、ポリフェノール類等の水溶性の重合禁止剤を用いてもよい。
多孔質ポリマ粒子の平均粒径は、好ましくは500μm以下、より好ましくは300μm以下、更に好ましくは100μm以下である。また、多孔質ポリマ粒子の平均粒径は、好ましくは10μm以上、より好ましくは30μm以上であり、更に好ましくは50μm以上である。多孔質ポリマ粒子の平均粒径が10μm以上であると、カラム充填後のカラム圧の増加を抑制できる傾向がある。本実施形態の多孔質ポリマ粒子を備える分離材は、粉砕して得られる従来の分離材と比べて、クロマトグラフィーで使用した場合、流体力学的に、効率的に有利である。
多孔質ポリマ粒子及び分離材の粒径の変動係数(C.V.)は、通液性向上の観点から、5〜15%であることが好ましく、5〜10%であることがより好ましい。粒径のC.V.を低減する方法として、マイクロプロセスサーバー(日立製作所社製)等の乳化装置により単分散化することが挙げられる。
(第1のグラフト鎖)
本実施形態に係る分離材は、多孔質ポリマ粒子の表面に結合した第1のグラフト鎖を有する。第1のグラフト鎖は、両イオン性のポリマである。分離材が第1のグラフト鎖を備えることにより、生体高分子の非特異吸着を抑制することができ、CIP(定置洗浄)工程の耐久性が改善される。薄膜でコーティングすることにより、カラム圧の向上を抑制することができる。
両イオン性のポリマは、両性イオン基を有するポリマであることが好ましい。両性イオン基は、例えば、ホスホベタイン基、カルボキシベタイン基、スルホベタイン基等であってよい。両性イオン基は、例えば、下記式(I)、(II)又は(III)で表される両性イオン基であってよい。すなわち、第1のグラフト鎖は、下記式(I)、(II)又は(III)で表される両性イオン基を有していてよい。
Figure 2017221928
第1のグラフト鎖は、非特異吸着を防止するために、リビングラジカル重合である原子移動ラジカル重合(ATRP)を用いて、両性イオン基を有するポリマを多孔質ポリマ粒子表面からグラフトさせることによって形成することが望ましい。両性イオン基を有するポリマは、例えば、両性イオン基を有するモノマを含むモノマをラジカル重合することにより得られる。分離材がこのような第1のグラフト鎖を有することにより、大幅にタンパク質の非特異吸着を抑制することができる。
両性イオン基を有するモノマの例として、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、[2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチル]ジメチル−(3−スルホプロピル)アンモニウムヒドロキシド、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−N−エチルカルボキシレート等が挙げられる。また上記両性イオン性官能基を有するモノマとして、(メタ)アクリルアミド化合物も用いることができる。
第1のグラフト鎖は、多孔質ポリマ粒子表面にグラフト開始基を導入後、形成させることができる。ATRP法におけるグラフト開始基(ATRP開始基)の導入方法は特に限定されないが、多孔質ポリマ粒子に二重結合が残存している場合は、臭酸、塩酸等を二重結合に反応させることでATRP開始基を導入することができる。また、多孔質ポリマ粒子表面に水酸基を有する場合には、2−ブロモプロピオニルブロミドを多孔質ポリマ粒子と反応させることにより簡便に開始基を導入することができる。また、簡便な方法として、2−ブロモプロピオニルブロミドにドーパミンを反応させた物質を使用して、多孔質ポリマ粒子表面に膜を形成することにより開始基を導入することもできる。
ATRP法の場合、触媒としては、特に限定されず、ATRP法において通常使用されるものの中から幅広く選択できる。触媒として、例えば、遷移金属錯体を用いることができる。遷移金属錯体は特に限定されず、幅広く選択できる。遷移金属錯体は、例えば、以下に例示する配位子群及び遷移金属群から、適宜配位子と遷移金属とを選び出し、互いに組み合わせて用いることができる。配位子としては、例えば、2,2’−ビピリジル、4,4’−ジメチル−2,2’−ジピリジル、4,4’−ジ−tert−ブチル−2,2’−ジピリジル、4,4’−ジノニル−2,2’−ジピリジル、N−ブチル−2−ピリジルメタンイミン、N−オクチル−2−ピリジルメタンイミン、N−ドデシル−N−(2−ピリジル−メチレン)アミン、N−オクタデシル−N−(2−ピリジルメチレン)アミン、N,N,N’,N’,N’−ペンタメチル−ジエチレントリアミン、トリス(2−ピリジルメチル)アミン、1,1,4,7,10,10−ヘキサメチルトリエチレン−テトラミン、トリス[2−(ジメチルアミノ)エチルアミン、1,4,8,11−テトラアザシクロテトラ−デカン、1,4,8,11−テトラメチル−1−4−8−11−テトラアザシクロテトラデカン、及びN,N,N’N’−テトラキス(2−ピリジルメチル)−エチレンジアミン等が挙げられる。
遷移金属としては、例えば、CuCl、CuCl、CuBr、CuBr、TiCl、TiCl、TiCl、TiBr、FeCl、FeCl、FeBr、FeBr、CoCl、COBr、NiCl、NiBr、MoCl、MoCl及びRuCl等が挙げられる。遷移金属錯体として、一価、又は二価銅錯体を使用することが好ましい。二価銅錯体としては、特に限定されないが、CuBr/トリス[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミン錯体等を使用することができる。
重合に溶媒を用いる場合は、特に限定されないが、フリーラジカル重合において使用されている溶媒であって、触媒がある程度均一に溶解できるものが好ましい。例えば、水、エーテル類、アミド類、ニトリル類及びアルコール類からなる群より選択される少なくとも1種の溶媒を用いることができる。エーテル類としては、特に限定されないが、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジフェニルエーテル、アニソール及びジメトキシベンゼン等が挙げられる。アミド類としては、特に限定されないが、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド等が挙げられる。ニトリル類としては、特に限定されないが、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等が挙げられる。アルコール類としては、特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、イソアミルアルコール等が挙げられる。
溶媒としては、特に、水、エーテル類、アミド類及びアルコール類からなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、水、アニソール又はDMFがより好ましい。
上記溶媒は、更にその他の溶媒と混合して用いることができる。その他の溶媒としては、特に限定されないが、例えば、芳香族炭化水素である溶媒、ハロゲン化炭化水素等が挙げられる。芳香族炭化水素としては、特に限定されないが、例えば、ベンゼン、トルエン等が挙げられる。ハロゲン化炭化水素としては、特に限定されないが、例えば、クロロベンゼン、塩化メチレン、クロロホルム、クロロベンゼン等が挙げられる。この場合、上記の溶媒の量は開始剤のモル量以上とすることが好ましい。
下記式(A)より算出される第1のグラフト鎖のグラフト密度は0.1chain/nm以上であることが、タンパク質の非特異吸着を防止する観点から望ましい。第1のグラフト鎖のグラフト密度は、例えば1chain/nm以下とすることができる。第1のグラフト鎖のグラフト密度は、グラフト開始基の表面密度により調節することができる。
グラフト密度σ=グラフト鎖量(g/粒子g)×アボガドロ数/(グラフト鎖の数平均分子量Mn×粒子比表面積(nm/粒子g)) ・・・式(A)
第1のグラフト鎖の数平均分子量は、多孔質ポリマ粒子にグラフトさせたポリマをアルカリ等により加水分解し、溶液中のポリマの分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)で測定することにより算出することができる。グラフト鎖量は、熱重量分析、又は多孔質ポリマ粒子のグラフト鎖形成前後の密度測定(重量変化測定)によって算出することができる。
(第2のグラフト鎖)
本実施形態に係る分離材は、上述の第1のグラフト鎖に結合した第2のグラフト鎖を有する。第2のグラフト鎖は水酸基を有するポリマである。分離材は、第2のグラフト鎖を有することにより、タンパク質を多く吸着することができる。水酸基を有するポリマは水溶性であることが好ましい。グラフトするポリマは水酸基を有するものであれば特に限定はされないが、水酸基を多く有するものが好ましく、多糖類を使用することが好ましい。多糖類としては、例えば、デキストラン、アガロース、プルラン、アミロース及びキトサンからなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。多糖類は、重量平均分子量1万〜100万程度のものが好ましい。
第2のグラフト鎖を形成させる方法としては、例えば、第1のグラフト鎖に、第2のグラフト鎖との反応性を有する官能基(例えば、エポキシ基、グリシジル基等)を導入した後、第1のグラフト鎖を備える多孔質ポリマ粒子の細孔内に、上記水酸基を有するポリマの溶液を含浸させ、多孔質ポリマ粒子表面で、水酸基を有するポリマと上記官能基とを反応させる方法が挙げられる。
水酸基を有するポリマを溶解させる溶媒としては、当該ポリマを溶解することのできるものであれば、何でも使用できるが、通常、水又はアルコール類が最も一般的である。溶媒に溶解させるポリマの濃度は、5〜20(mg/ml)であることが好ましい。含浸は、例えば、上記水酸基を有するポリマ溶液に、上述の方法で形成された多孔質ポリマ粒子を加えて一定時間攪拌することによって行うことができる。攪拌時間は多孔質ポリマ粒子の表面状態によっても変わるが、1〜12時間含浸すればポリマ濃度が多孔質ポリマ粒子の内部で外部濃度と平衡状態となる。含浸の後、反応触媒、加熱等により反応を開始させる。
第1のグラフト鎖を形成させた多孔質ポリマ粒子を分散又は懸濁させる媒体としては、具体的には例えば、水、アルコール等が挙げられる。反応終了後、粒子を濾別し、ついで水、メタノール、エタノール等の親水性有機溶媒で洗浄し、未反応の親水性高分子及び懸濁用媒体等を除去すれば、多孔質ポリマ粒子の表面に水酸基を有する第2のグラフト鎖が形成された分離材が得られる。第2のグラフト鎖の量は熱分解の重量減少、密度計等で測定することができる。
第2のグラフト鎖のグラフト密度は、0.1chain/nm以下とすることが好ましい。グラフト密度を上記値以下とすることにより、タンパク質を分子鎖間でも吸着することが可能となり、吸着量を向上させることができる。第2のグラフト鎖のグラフト密度は、例えば、0.001chain/nm以上とすることができる。第2のグラフト鎖のグラフト密度は、グラフト時に使用する溶媒中のポリマ濃度、反応時間等により調節することができる。
ついで、得られた分離材は、粒子表面の水酸基を介してイオン交換基、リガンド(プロテインA)等を導入することにより、例えば、イオン交換精製、アフィニティ精製等に使用することができる。イオン交換基の導入方法として、例えば、ハロゲン化アルキル化合物を用いる方法が挙げられる。
ハロゲン化アルキル化合物としては、モノハロゲノカルボン酸及びそのナトリウム塩、ハロゲン化アルキル基を少なくとも1つ有する1級、2級又は3級アミン及びその塩酸塩、ハロゲン化アルキル基を有する4級アンモニウム及びその塩酸塩等が挙げられる。モノハロゲノカルボン酸としては、例えば、モノハロゲノ酢酸、モノハロゲノプロピオン酸等が挙げられる。ハロゲン化アルキル基を少なくとも1つ有する3級アミンとしては、例えば、ジエチルアミノエチルクロライド等が挙げられる。これらのハロゲン化アルキル化合物としては、臭化物又は塩化物であることが好ましい。ハロゲン化アルキル化合物の使用量としては、第2のグラフト鎖の量に対して0.2%以上であることが好ましく、イオン交換基を付与する分離材の全質量に対して0.2質量%以上であることが好ましい。
イオン交換基の導入には、反応を促進するために、有機溶媒を用いるのが有効である。有機溶媒としては、例えば、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、イソブタノール、1−ペンタノール、イソペンタノール等のアルコール類などが挙げられる。
通常、イオン交換基の導入は、分離材の表面に存在する水酸基を有するポリマに行われる。イオン交換基の導入は例えば、水酸基を有するポリマがグラフトされた湿潤状態の分離材をろ過等により水切りした後、所定濃度のアルカリ性水溶液に浸漬し、一定時間放置した後、水−有機溶媒混合系で、上記ハロゲン化アルキル化合物を添加し反応させることにより行うことができる。アルカリ性水溶液としては、水酸化ナトリウム水溶液等が挙げられる。この反応は温度40〜90℃で還流下、0.5〜12時間行うことが好ましい。上記の反応で使用されるハロゲン化アルキル化合物の種類により、付与されるイオン交換基が決定される。
イオン交換基は、陽イオン交換基又は陰イオン交換基であってよい。陽イオン交換基は、弱酸性基又は強酸性基であってよい。陰イオン交換基は、弱塩基性基又は強塩基性基であってよい。
イオン交換基として弱酸性基であるカルボキシル基を導入する方法としては、上記ハロゲン化アルキル化合物として、モノハロゲノ酢酸、モノハロゲノプロピオン酸等のモノハロゲノカルボン酸又はそのナトリウム塩を反応させる方法が挙げられる。これらモノハロゲノカルボン酸又はそのナトリウム塩の使用量は、イオン交換基を導入する分離材の全質量に対して0.2質量%以上であることが好ましい。
イオン交換基として強酸性基であるスルホン酸基を導入する方法としては、分離材に対してエピクロロヒドリン等のグリシジル化合物を反応させ、更に亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム等の亜硫酸塩又は重亜硫酸塩の飽和水溶液に分離材を添加する方法が挙げられる。反応は、30〜90℃で1〜10時間行われることが好ましい。
イオン交換基として弱塩基性基であるアミノ基を付与する方法としては、上記ハロゲン化アルキル化合物のうち、アルキル基のうちの少なくとも1つがハロゲン化アルキル基で置換されている、モノ−、ジ−又はトリ−アルキルアミン、モノ−アルキル−モノ−アルカノールアミン、ジ−アルキル−モノ−アルカノールアミン、モノ−アルキル−ジ−アルカノールアミン等を反応させる方法、又はアルカノール基のうちの少なくとも1つがハロゲン化アルカノール基で置換されている、モノ−、ジ−又はトリ−アルカノールアミン、モノ−アルキル−モノ−アルカノールアミン、ジ−アルキル−モノ−アルカノールアミン、モノ−アルキル−ジ−アルカノールアミン等を反応させる方法が挙げられる。これらのハロゲン化アルキル化合物の使用量としては、分離材の全質量に対して0.2質量%以上であることが好ましい。反応条件は、40〜90℃で、0.5〜12時間であることが好ましい。
イオン交換基として強塩基性基の4級アンモニウム基を導入する方法としては、まず、3級アミノ基を導入し、該3級アミノ基にエピクロルヒドリン等のハロゲン化アルキル化合物を反応させ、4級アンモニウム基に変換させる方法が挙げられる。4級アンモニウム塩酸塩等の4級アミノハロゲナイドを分離材に反応させてもよい。
一方、イオン交換基を導入する他の方法としては、アルカリ性雲囲気下で、分離材に1,3−プロパンスルトンを反応させる方法も挙げられる。1,3−プロパンスルトンは分離材全質量に対して0.4質量%以上使用することが好ましい。反応は、0〜90℃で0.5〜12時間行われることが好ましい。
分離材は、細孔直径が0.05〜0.6μmである細孔、すなわちマクロポアーを有するものが好ましい。分離材は、細孔径分布におけるモード径が0.05μm〜0.6μmであることが好ましい。細孔径分布におけるモード径が0.05μm以上であると、細孔に入ることができる物質が多いため好ましい。細孔径分布におけるモード径が0.6μm以下であると、比表面積が大きくなるため好ましい。細孔径は上述の多孔質化剤により調整可能である。
第1のグラフト鎖を備える多孔質ポリマ粒子、及び分離材は、比表面積が30m/g以上であることが好ましい。実用性を鑑みると、比表面積は35m/g以上であることがより好ましく、40m/g以上であることが更に好ましい。比表面積が30m/g以上であると、分離する物質の吸着量がより多くなる傾向にある。
分離材及び多孔質ポリマ粒子の細孔容積の割合は、それぞれ分離材及び多孔質ポリマ粒子の全体積(細孔容積を含む)に対して、30%以上70%以下であることが好ましい。細孔容積の割合は40%以上70%以下であることが更に好ましい。
本実施形態に係る分離材及び多孔質ポリマ粒子の平均細孔径、細孔径分布におけるモード径、比表面積及び空隙率(細孔容積)は、水銀圧入測定装置(オートポア:株式会社島津製作所製)にて測定した値であり、以下のようにして測定する。試料は約0.05gを標準5ml粉体用セル(ステム容積0.4ml)に加え、初期圧21kPa(約3psia、細孔直径約60μm相当)の条件で測定する。水銀パラメータは、装置デフォルトの水銀接触角130degrees、水銀表面張力485dynes/cmに設定する。また、細孔径0.05〜5μmの範囲に限定してそれぞれの値を算出する。
本実施形態に係る分離材は、タンパク質等の生体高分子の分離に対する優れた分離能を保持しながら、疎水的相互作用による非特異吸着が低減されており、耐久性に優れる。本実施形態に係る分離材は、静電的相互作用、アフィニティ精製等による生体高分子の分離に用いるのに好適である。例えば、タンパク質を含む混合溶液の中に本実施形態に係る分離材を添加し、静電的相互作用によりタンパク質だけを分離材に吸着させた後、該分離材を溶液からろ別し、塩濃度の高い水溶液中に添加すれば、分離材に吸着しているタンパク質を容易に脱離、回収できる。また、本実施形態に係る分離材は、カラムクロマトグラフィーにおいての使用も可能である。すなわち、本実施形態のカラムは、本実施形態の分離材を備える。
本実施形態に係る分離材を用いて分離できる生体高分子としては、水溶性物質が好ましい。具体的には、血清アルブミン、免疫グロブリン等の血液タンパク質、生体中に存在する酵素などのタンパク質、バイオテクノロジーにより生産されるタンパク質生理活性物質、DNA、生理活性をするペプチド等の生体高分子であり、好ましくは分子量が200万以下、更に好ましくは50万以下のものである。また、公知の方法に従い、タンパク質の等電点、イオン化状態等によって、分離材の性質、条件等を選ぶ必要がある。公知の方法としては、例えば、特許文献8等に記載の方法が挙げられる。
本実施形態における多孔質ポリマ粒子の表面に第1及び第2のグラフト鎖を形成した後、粒子表面、細孔内にイオン交換基、プロテインA等を導入することにより、タンパク質等の生体高分子の分離において、天然高分子からなる粒子、及び合成ポリマからなる粒子の持つそれぞれの利点をあわせ持った特性が示される。特に本実施形態に係る分離材の骨格となる多孔質ポリマ粒子は、上述の方法で得られるものであるため、耐久性、及び耐アルカリ性に優れる。また、本実施形態に係る分離材は、非特異吸着が起こりにくく、タンパク質の脱吸着がしやすい傾向にある。さらに、本実施形態に係る分離材は、同一流速下でのタンパク質等の吸着容量(動的吸着量)が大きい傾向にある。
本明細書における通液速度とは、φ7.8×300mmのステンレス又はガラス製のカラムに分離材を充填し、液を流した際の通液速度を指す。カラムクロマトグラフィーでタンパク質の分離を行う場合、カラムに通液されるタンパク質溶液等の溶液の通液速度としては、一般に400cm/h以下の範囲である。一方、本実施形態に係る分離材を使用した場合は、従来のタンパク質分離用の分離材よりも速い速度である800cm/h以上で使用しても、高吸着量を維持することができる。
本実施形態に係る分離材の平均粒径は、通常10〜300μmであることが好ましい。分取用又は工業用のクロマトグラフィーでの使用には、カラム内圧の極端な増加を避けるために、50〜100μmであることが好ましい。
さらに、本実施形態に係る分離材は、カラムクロマトグラフィーで使用した場合、使用する溶出液の性質に依らず、カラム内での体積変化が少ないため、操作性に優れる。
分離材及び多孔質ポリマ粒子の平均粒径及び粒径のC.V.値は、以下の測定法により求めることができる。
1)粒子を、水(界面活性剤等の分散剤を含む)に分散させ、1質量%の粒子を含む分散液を調製する。
2)粒度分布計(シスメックスフロー、株式会社シスメックス製)を用いて、上記分散液中の粒子約1万個の画像により平均粒径と粒径のC.V.を測定する。
なお、本実施形態では、イオン交換基を導入する形態の分離材について説明したが、イオン交換基を導入しなくても分離材として用いることができる。このような分離材は、例えば、ゲルろ過クロマトグラフィーに利用することができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
(多孔質ポリマ粒子1の合成)
500mLの三口フラスコに、モノマとして純度96%のジビニルベンゼン(DVB960)を16g、油溶性界面活性剤としてSPAN80を6g、重合開始剤として過酸化ベンゾイル0.64gを加えたものをモノマ相として用意した。ポリビニルアルコール(0.5質量%)水溶液を連続相として用意した。上記モノマ相と連続相を使用してマイクロプロセスサーバーを用いて乳化後、得られた乳化液をフラスコに移し、80℃のウォーターバスで加熱しながら、攪拌機を用いて約8時間撹拌をした。得られた粒子をろ過後、アセトンで洗浄し、多孔質ポリマ粒子1を得た。得られた多孔質ポリマ粒子の粒径をフロー型粒径測定装置(FPIA−3000、シスメックス株式会社製)で測定し、平均粒径(体積基準)及び粒径のC.V.値を算出した(表1)。
(第1のグラフト鎖の形成)
得られた多孔質ポリマ粒子1を10g、チオグリセロールを0.1mmol、及びアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を1mmol、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)100mL中に添加し、12時間、70℃で攪拌した。得られた粒子をアセトンで洗浄した。洗浄した粒子10g、イソブチリルブロマイド1g、DMF50g、及びトリエチルアミン0.5gを3時間室温で攪拌した。得られた粒子をアセトンで洗浄し、Br開始基が導入された粒子を得た。2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)を13g、2臭化銅を670mg、及びトリスジメチルアミノエチルアミンを335mg、50体積%メタノール水溶液80g中に添加した溶液を用意し、上記Br開始基が導入された粒子10gを投入して、窒素バブリングを行った。その後、上記溶液に1190mgのアスコルビン酸を溶解させたエタノール200gを添加し、5時間重合させ、多孔質粒子ポリマに第1のグラフト鎖を形成させた。その後、アリルグリシジルエーテルを5g添加し、第1のグラフト鎖の末端にグリシジル基を導入した。グリシジル基導入後の粒子をろ過し、エタノール及び水にて洗浄した。第1のグラフト鎖を備える多孔質ポリマ粒子の比表面積を、水銀圧入法にて測定した。また得られた粒子の、第1のグラフト鎖の形成前後の重量変化より、第1のグラフト鎖のグラフト量を算出した。
グラフト鎖の分子量は以下のようにして求めた。水酸化ナトリウム水溶液(3N)4gに、第1のグラフト鎖を形成した多孔質ポリマ粒子1gを分散し、25℃で3時間撹拌してグラフト鎖のポリマを溶解させ、鎖状ポリマが溶解した上澄みを回収した。次に、この鎖状ポリマ溶液に、溶液のpHが7になるまで1Mの塩酸を加え中和した。得られた水溶液中のポリマの数平均分子量をGPCにより算出した。第1のグラフト鎖の数平均分子量は4500であった。測定した数平均分子量及びグラフト鎖量を使用し、式(A)により第1のグラフト鎖のグラフト密度を算出した。
(第2のグラフト鎖の形成)
上記で得られた、第1のグラフト鎖を備える多孔質ポリマ粒子10gを、デキストラン(重量平均分子量50万)10質量%水溶液100mLに投入し、1時間攪拌した。その後、上記水溶液に1Mの水酸化ナトリウム水溶液100mLを加え、18時間攪拌して重合を行い、第2のグラフト鎖を形成させ、分離材を得た。分離材に形成された第2のグラフト鎖の量を、第2のグラフト鎖を形成する前後の粒子の重量変化を測定することによって求めた。分離材の比表面積、及び細孔径分布におけるモード径を、水銀圧入法にて測定した。デキストランの重量平均分子量を数平均分子量とみなして、式(A)により第2のグラフト鎖のグラフト密度を算出した。分離材の粒径をフロー型粒径測定装置(FPIA−3000、シスメックス株式会社製)で測定し、平均粒径(体積基準)及び粒径のC.V.値を算出した(表2)。
(タンパク質の非特異吸着能評価)
得られた分離材0.5gを、BSA(牛血清アルブミン)濃度0.5MかつNaCl濃度20mg/mLのリン酸緩衝液(pH7.4)50mLに投入し、24時間室温で攪拌した。その後、遠心分離で上澄みをとった後、分光光度計で上澄み液のBSA濃度を測定した。BSAの濃度は分光光度計により280nmの吸光度から確認した。上澄み液のBSA濃度から、分離材に吸着したBSA量を算出した。吸着量が5mg以下を「○」、5〜10mgを「△」、10mg以上を「×」とした。
(イオン交換基の導入)
得られた分離材分散液から、遠心分離により水を除去した後、分離材20gを、ジエチルアミノエチルクロライド塩酸塩を所定量溶解させた水溶液100mLに分散させ、70℃で10分間攪拌した。その後、70℃に加温したNaOH水溶液5M100mLを添加し、1時間反応させた。反応終了後、濾過、水/エタノール(体積比8/2)で2回洗浄し、ジエチルアミノエチル(DEAE)基をイオン交換基として有する分離材を得た。以降の評価には上記DEAE基を有する分離材を用いた。
<カラム特性評価>
得られた分離材をメタノールと混合して、濃度30質量%のスラリーを調製した。このスラリーをφ7.8×300mmのステンレスカラムに15分かけて充填した。
(通液性評価)
分離材を充填したカラムに流速を変えて水を流し、流速とカラム圧の関係を測定し、カラム圧0.3MPa時の流速を測定した。1000cm/h未満を「×」、1000cm/h以上1500cm/h未満を「△」、1500cm/h以上を「○」とした。
(動的吸着量)
動的吸着量は以下のようにして測定した。20mmol/L Tris−塩酸緩衝液(pH8.0)をカラムに10カラム容量流した。その後、UVによりカラム出口でのBSA濃度を測定しながら、BSA濃度2mg/mLの20mmol/LのTris−塩酸緩衝液を流し、分離材にBSAを吸着させた。カラム入口と出口のBSA濃度が一致するまで液を流した。続いて5カラム容量分の0.5M NaCl Tris−塩酸緩衝液を流し、分離材からBSAを脱離させた。10%breakthroughにおける動的吸着量は以下の式を用いて算出した。
10=cF(t10−t)/V
10:10%breakthroughにおける動的吸着量(mg/mL wet resin)
cf:注入しているBSA濃度
F:流速(mL/min)
:ベッド体積(mL)
10:10%breakthroughにおける時間
:BSA注入開始時間
(定置洗浄(CIP)特性評価)
上記動的吸着量の評価と同様の方法でカラム中にて分離材にBSAを吸着及び脱離させた後、カラムに更に0.5MのNaOH水溶液を3カラム容量分流して洗浄した。BSAの吸着、脱離、及びアルカリ洗浄のサイクルを100回行い、1回目のサイクルにおけるBSA吸着量に対する、100回目のサイクルにおけるBSA吸着量の減少率を記録した。BSA吸着量の減少率が5%以内を◎、5%超15%未満を「○」、15%以上40%未満を「△」、40%以上を「×」とした。
(タンパク質溶出試験)
動的吸着量を評価したカラムから分離材を取り出し、0.5質量%ドデシル硫酸ナトリウム水溶液100g中で攪拌し、残存吸着しているタンパク質を溶出し、吸光度280nmを測定することにより、担体に残存していたタンパク質量を評価した。残存タンパク質量が5mg以下であるものを「○」、5mg超20mg未満を「△」、20mg以上を「×」とした。
(実施例2)
多孔質ポリマ粒子の合成においてSPAN80を7g使用した以外は実施例1と同様にして多孔質ポリマ粒子を合成し(多孔質ポリマ粒子2)、実施例1と同様に分離材を作製して評価した。
(実施例3)
多孔質ポリマ粒子の合成においてSPAN80を8g使用した以外は実施例1と同様にして多孔質ポリマ粒子を合成し(多孔質ポリマ粒子3)、実施例1と同様に分離材を作製して評価した。
(実施例4)
第1グラフト鎖のモノマとしてMPCの代わりに[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]ジメチル−(3−スルホプロピル)アンモニウムヒドロキシド(SBMA)を使用した以外は実施例1と同様にして分離材を作製し、評価した。
(実施例5)
第1グラフト鎖のモノマとしてMPCの代わりにN−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−N−エチルカルボキシレート(CBMA)を使用した以外は実施例1と同様にして分離材を作製し、評価した。
(比較例1)
第2のグラフト鎖を形成しなかったこと以外は実施例1と同様にして分離材を作製し、評価した。
(比較例2)
第1のグラフト鎖のモノマとしてMPCの代わりにヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)を用いた以外は実施例1と同様にして分離材を作製し、評価した。
(比較例3)
多孔質ポリマ粒子4として市販のアガロース粒子(Capto DEAE、GEヘルスケア製)をそのまま使用して評価した。
(比較例4)
多孔質ポリマ粒子の合成においてモノマとして2,3−ジヒドロキシプロピルメタクリレート11.2g、エチレングリコールジメタクリレート4.8g、SPAN80を5g使用した以外は、多孔質ポリマ粒子1と同様にして多孔質ポリマ粒子5を合成した。洗浄後の粒子4gをデキストラン(分子量15万)1g、水酸化ナトリウム0.6g水素化ホウ素ナトリウム0.15gを蒸留水に溶解させた溶液6gを加えて、多孔質ポリマ粒子の細孔内に含浸させた。得られたデキストラン溶液含浸重合体を、エチルセルロース1質量%トルエン溶液1Lに加えて攪拌し、分散、懸濁させた。得られた懸濁液中に、エピクロルヒドリン5mLを加えて50℃に昇温し、この温度で6時間攪拌して、粒子の細孔内に含浸されているデキストランを架橋反応させた。反応終了後、懸濁液をろ過して生成ゲル状物を液と分離し、トルエン、エタノール、及び蒸留水で順次洗浄し、分離材を得た。得られた分離材に、実施例1と同様にアミノ基を導入後、評価した。
Figure 2017221928
Figure 2017221928


Figure 2017221928

Figure 2017221928
表3、4中の「*」印の項目は、第2のグラフト鎖形成後に測定したものである。
第1及び第2のグラフト鎖を多孔質ポリマ粒子表面に設けることにより、非特異吸着及び使用後のタンパク質吸着を抑え、かつ動的吸着量を大幅に向上させることができた。また、カラム圧0.3MPa時の線流速が良好な粒子を得ることができた。一方、多孔質ポリマ粒子の細孔に多糖類を含浸させて得た比較例4では、動的吸着量の大幅な向上は見られなかった。これは多糖類を含浸させて架橋させた場合、細孔が埋まってしまい、タンパク質の粒子内への拡散が困難になったためであると推定される。

Claims (9)

  1. スチレン系モノマをモノマ単位として含有するポリマを含む多孔質ポリマ粒子と、
    前記多孔質ポリマ粒子の表面に結合した、両イオン性のポリマである第1のグラフト鎖と、
    前記第1のグラフト鎖に結合した、水酸基を有するポリマである第2のグラフト鎖とを備える分離材。
  2. 前記第1のグラフト鎖が、下記の式(I)、(II)、又は(III)で表される両性イオン基を有する、請求項1に記載の分離材。
    Figure 2017221928
  3. 前記水酸基を有するポリマが多糖類である、請求項1又は2に記載の分離材。
  4. 前記多糖類がデキストラン、アガロース、プルラン、アミロース及びキトサンからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項3に記載の分離材。
  5. 当該分離材の細孔径分布におけるモード径が0.05〜0.6μmである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の分離材。
  6. 前記分離材の粒径の変動係数が5〜15%である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の分離材。
  7. 前記第1のグラフト鎖のグラフト密度が0.1chain/nm以上であり、前記第2のグラフト鎖のグラフト密度が0.1chain/nm以下である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の分離材。
  8. 前記第2のグラフト鎖が陽イオン交換基及び陰イオン交換基の少なくとも一方を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の分離材。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の分離材を備えるカラム。
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