JP2017122643A - 分離材及びカラム - Google Patents

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Abstract

【課題】タンパク質の非特異吸着が低減され、吸着量が高く、カラムとして用いたときの通液性に優れる分離材を提供する。【解決手段】多孔質ポリマ粒子と、多孔質ポリマ粒子の表面の少なくとも一部を被覆する被覆層と、を備え、被覆層が、水酸基を有する架橋高分子にデキストランがグラフトしているグラフトポリマを含む。【選択図】なし

Description

本発明は分離材及びカラムに関する。
従来、タンパク質に代表される生体高分子を分離精製する場合、一般的には多孔質型の合成高分子を母体とするイオン交換体、親水性天然高分子の架橋ゲルを母体とするイオン交換体等が用いられている。多孔質型の合成高分子を母体とするイオン交換体の場合、塩濃度による体積変化が小さいため、カラムに充填してクロマトグラフィーで用いると、通液時の耐圧性に優れる傾向にある。しかし、このイオン交換体を、タンパク質等の分離に用いると、疎水的相互作用に基づく不可逆吸着等の非特異吸着が起きるため、ピークの非対称化が発生する、又は該疎水的相互作用でイオン交換体に吸着されたタンパク質が吸着されたまま回収できないという問題点がある。
一方、デキストラン、アガロース等の多糖に代表される親水性天然高分子の架橋ゲルを母体とするイオン交換体の場合、タンパク質の非特異吸着がほとんどないという利点がある。ところが、このイオン交換体は、水溶液中で著しく膨潤し、溶液のイオン強度による体積変化、及び、遊離酸形と負荷形との体積変化が大きく、機械的強度も充分ではないという欠点を有する。特に、架橋ゲルをクロマトグラフィーで使用する場合、通液時の圧力損失が大きく、通液によりゲルが圧密化するといった欠点がある。
親水性天然高分子の架橋ゲルの欠点を克服するため、例えば、多孔性高分子の細孔内に天然高分子ゲル等のゲルを保持した複合体が、ペプチド合成の分野で知られている(例えば、特許文献1参照)。このような複合体を用いることにより、反応性物質の負荷係数を高め、高収率の合成が可能となる。また、硬質な合成高分子物質でゲルを包囲するため、カラムベッドの形態で使用しても、容積変化がなく、カラムを通過するフロースルーの圧力が変化しないという利点を有する。
セライト等の無機多孔質体にデキストラン、セルロースといった多糖等のキセロゲルを保持させた分離材が知られている(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。このゲルには吸着性能を付加するために、ジエチルアミノエチル(DEAE)基等が付与されており、ヘモグロビンの除去に用いられる。このような分離材は、カラムでの通液性が良好である。
マクロネットワーク構造のコポリマの細孔を、モノマから合成した架橋共重合体ゲルで埋めた、ハイブリッドコポリマのイオン交換体が知られている(例えば、特許文献4参照)。架橋共重合体ゲルは、架橋度が低い場合、圧力損失、体積変化等の問題があるが、ハイブリッドコポリマにすることで通液特性が改善され、圧力損失が少なく、イオン交換容量が向上し、リーク挙動が改善される。
また、有機合成ポリマ基体の細孔内に巨大網目構造を有する親水性天然高分子の架橋ゲルを充填した複合化充填材が提案されている(例えば、特許文献5、特許文献6参照)。さらに、メタクリル酸グリシジルとアクリル架橋モノマにより構成される多孔質粒子を合成する技術が知られている(例えば、特許文献7参照)。
米国特許第4965289号明細書 米国特許第4335017号明細書 米国特許第4336161号明細書 米国特許第3966489号明細書 特開平1−254247号公報 米国特許第5114577号明細書 特開2009−244067号公報
しかしながら、従来の分離材は、タンパク質の非特異吸着が多く、吸着量が充分でなく、また、カラムとして用いたときの通液性に劣るという問題がある。
そこで、本発明は、タンパク質の非特異吸着が低減され、吸着量が高く、カラムとして用いたときの通液性に優れる分離材、及び該分離材を備えるカラムを提供することを目的とする。
本発明は、下記[1]〜[9]に記載の分離材及び該分離材を備えるカラムを提供する。
[1] 多孔質ポリマ粒子と、該多孔質ポリマ粒子の表面の少なくとも一部を被覆する被覆層と、を備え、被覆層が、水酸基を有する架橋高分子にデキストランがグラフトしているグラフトポリマを含む、分離材。
[2] 多孔質ポリマ粒子が、ジビニルベンゼンを含有するモノマに由来する構造単位を有するポリマを含む、[1]に記載の分離材。
[3] 細孔径(モード径)が0.1〜0.5μmである、[1]又は[2]に記載の分離材。
[4] 多孔質ポリマ粒子の粒径の変動係数が5〜15%である、[1]〜[3]のいずれかに記載の分離材。
[5] 水酸基を有する架橋高分子が多糖類又はその変性体由来の架橋高分子である、[1]〜[4]のいずれかに記載の分離材。
[6] 水酸基を有する架橋高分子がアガロース又はその変性体由来の架橋高分子である、[1]〜[5]のいずれかに記載の分離材。
[7] デキストランの重量平均分子量が40000〜1000000である、[1]〜[6]のいずれかに記載の分離材。
[8] 多孔質ポリマ粒子1g当たり30〜400mgの被覆層を備える、[1]〜[7]のいずれかに記載の分離材。
[9] [1]〜[8]のいずれかに記載の分離材を備えるカラム。
本発明によれば、タンパク質の非特異吸着が低減され、吸着量が高く、カラムとして用いたときの通液性に優れる分離材、及び該分離材を備えるカラムを提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態を説明するが、本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではない。
本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲には、「〜」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
<分離材>
本実施形態の分離材は、多孔質ポリマ粒子と、該多孔質ポリマ粒子の表面の少なくとも一部を被覆する被覆層と、を備える。なお、本明細書中、「多孔質ポリマ粒子の表面」とは、多孔質ポリマ粒子の外側の表面のみでなく、多孔質ポリマ粒子の内部における細孔の表面を含むものとする。また、本明細書中(メタ)アクリル酸とはアクリル酸又はメタクリル酸を意味し、(メタ)アクリレート等の他の類似の表現においても同様である。
(多孔質ポリマ粒子)
本実施形態に係る多孔質ポリマ粒子は、多孔質化剤の存在下でモノマを重合させて得られるポリマを含む粒子であり、例えば、従来の懸濁重合、乳化重合等によって合成することができる。すなわち、多孔質ポリマ粒子は、例えば、上記モノマに由来する構造単位を有するポリマを含む。モノマとしては、特に限定されないが、例えば、アクリル系モノマ、スチレン系モノマを使用することができる。具体的なモノマとして以下のような多官能性モノマ、単官能性モノマ等が挙げられる。
多官能性モノマとしては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、ジビニルナフタレン、ジビニルフェナントレン等のジビニル化合物;(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の(ポリ)アルキレングリコール系ジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタントリ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロパントリアクリレート等の3官能以上の(メタ)アクリレート;エトキシ化ビスフェノールA系ジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールA系ジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタンジ(メタ)アクリレート、エトキシ化シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート;ジアリルフタレート及びその異性体;トリアリルイソシアヌレート及びその誘導体が挙げられる。これらモノマの中で、例えば、新中村化学工業社製のNKエステル(A−TMPT−6P0、A−TMPT−3E0、A−TMM−3LMN、A−GLYシリーズ、A−9300、AD−TMP、AD−TMP−4CL、ATM−4E、A−DPH)等が、商業的に入手可能である。これらの多官能性モノマは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。上記の中でも、耐久性、耐酸性及び耐アルカリ性の観点より、モノマがジビニルベンゼンを含有することが好ましい。すなわち、多孔質ポリマ粒子は、ジビニルベンゼンを含有するモノマに由来する構造単位を有するポリマを含むことが好ましい。
上記多孔質ポリマ粒子は、モノマ単位としてジビニルベンゼンを含む場合、ジビニルベンゼンをモノマ全質量基準で60質量%以上含むことが好ましく、70質量%以上含むことがより好ましく、80質量%以上含むことが更に好ましい。ジビニルベンゼンを60質量%以上含むことにより、耐アルカリ性がより良好となるため好ましい。
単官能性モノマとしては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン等のスチレン及びその誘導体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロロエチル、アクリル酸フェニル、α−クロロアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリル等の(メタ)アクリル酸エステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物;フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、アクリル酸トリフルオロエチル、アクリル酸テトラフルオロプロピル等の含フッ素化モノマ;ブタジエン、イソプレン等の共役ジエンが挙げられる。これらの単官能性モノマは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。上記の中でも耐酸性及び耐アルカリ性に優れるという観点から、スチレンを使用することが好ましい。また、カルボキシ基、アミノ基、水酸基、アルデヒド基等の官能基を有するスチレン誘導体も使用することができる。
多孔質化剤としては、重合時に相分離を促し、粒子の多孔質化を促進する有機溶媒である脂肪族又は芳香族の炭化水素類、エステル類、ケトン類、エーテル類、アルコール類等が挙げられる。多孔質化剤として、具体的には、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、オクタン、酢酸ブチル、フタル酸ジブチル、メチルエチルケトン、ジブチルエーテル、1−ヘキサノール、2−オクタノール、デカノール、ラウリルアルコール、シクロヘキサノール等が挙げられる。これらの多孔質化剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記多孔質化剤は、例えば、モノマ全質量に対して0を超え200質量%以下の範囲で使用できる。多孔質化剤の量によって、多孔質ポリマ粒子の空隙率をコントロールできる。さらに、多孔質化剤の種類によって、多孔質ポリマ粒子の細孔の大きさ及び形状をコントロールすることができる。
溶媒として使用する水を多孔質化剤とすることもできる。水を多孔質化剤とする場合は、モノマに油溶性界面活性剤を溶解させ、水を吸収することによって、粒子を多孔質化することが可能である。
多孔質化に使用される油溶性界面活性剤としては、分岐C16〜C24脂肪酸、鎖状不飽和C16〜C22脂肪酸又は鎖状飽和C12〜C14脂肪酸のソルビタンモノエステル、例えば、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノミリステート又はヤシ脂肪酸から誘導されるソルビタンモノエステル;分岐C16〜C24脂肪酸、鎖状不飽和C16〜C22脂肪酸又は鎖状飽和C12〜C14脂肪酸のジグリセロールモノエステル、例えば、ジグリセロールモノオレエート(例えば、C18:1(炭素数18個、二重結合数1個)脂肪酸のジグリセロールモノエステル)、ジグリセロールモノミリステート、ジグリセロールモノイソステアレート又はヤシ脂肪酸のジグリセロールモノエステル;分岐C16〜C24アルコール(例えば、ゲルベアルコール)、鎖状不飽和C16〜C22アルコール又は鎖状飽和C12〜C14アルコール(例えば、ヤシ脂肪アルコール)のジグリセロールモノ脂肪族エーテル、及びこれらの混合物が挙げられる。
これらのうち、ソルビタンモノラウレート(例えば、SPAN(スパン、登録商標)20、純度が好ましくは約40%を超える、より好ましくは約50%を超える、更に好ましくは約70%を超えるソルビタンモノラウレート)、ソルビタンモノオレエート(例えば、SPAN(スパン、登録商標)80、純度が好ましくは約40%を超える、より好ましくは約50%を超える、更に好ましくは約70%を超えるソルビタンモノオレエート)、ジグリセロールモノオレエート(例えば、純度が好ましくは約40%を超える、より好ましくは約50%を超える、更に好ましくは約70%を超えるジグリセロールモノオレエート)、ジグリセロールモノイソステアレート(例えば、純度が好ましくは約40%を超える、より好ましくは約50%を超える、更に好ましくは約70%を超えるジグリセロールモノイソステアレート)、ジグリセロールモノミリステート(純度が好ましくは約40%を超える、より好ましくは約50%を超える、更に好ましくは約70%を超えるソルビタンモノミリステート)、ジグリセロールのココイル(例えば、ラウリル基、ミリストイル基等)エーテル、又はこれらの混合物が好ましい。
これらの油溶性界面活性剤は、モノマ全質量に対して5〜80質量%の範囲で用いることが好ましい。油溶性界面活性剤の含有量が5質量%以上であると、水滴の安定性が充分となることから、大きな単一孔を形成しにくくなる。また、溶性界面活性剤の含有量が80質量%以下であると、重合後に多孔質ポリマ粒子が形状をより保持しやすくなる。
重合反応に用いられる水性媒体としては、水、水と水溶性溶媒(例えば、低級アルコール)との混合媒体等が挙げられる。水性媒体には、界面活性剤が含まれていてもよい。界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系及び両性イオン系の界面活性剤のうち、いずれも用いることができる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油カリ等の脂肪酸油、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム等のアルキル硫酸エステル塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等のジアルキルスルホコハク酸塩、アルケルニルコハク酸塩(ジカリウム塩)、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩及びポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩が挙げられる。
カチオン系界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミンアセテート、ステアリルアミンアセテート等のアルキルアミン塩、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等の第四級アンモニウム塩が挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリエチレングリコールアルキルエーテル類、ポリエチレングリコールアルキルアリールエーテル類、ポリエチレングリコールエステル類、ポリエチレングリコールソルビタンエステル類、ポリアルキレングリコールアルキルアミン又はアミド類等の炭化水素系ノニオン界面活性剤、シリコンのポリエチレンオキサイド付加物類、ポリプロピレンオキサイド付加物類等のポリエーテル変性シリコン系ノニオン界面活性剤、パーフルオロアルキルグリコール類等のフッ素系ノニオン界面活性剤が挙げられる。
両性イオン系界面活性剤としては、例えば、ラウリルジメチルアミンオキサイド等の炭化水素界面活性剤、リン酸エステル系界面活性剤及び亜リン酸エステル系界面活性剤が挙げられる。
界面活性剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記界面活性剤の中でも、モノマの重合時の分散安定性の観点から、アニオン系界面活性剤が好ましい。
必要に応じて添加される重合開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、オルソクロロ過酸化ベンゾイル、オルソメトキシ過酸化ベンゾイル、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−tert−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系化合物が挙げられる。重合開始剤は、例えば、モノマ100質量部に対して、0.1〜7.0質量部の範囲で使用することができる。
重合温度は、モノマ及び重合開始剤の種類に応じて、適宜選択することができる。重合温度は、25〜110℃が好ましく、50〜100℃がより好ましい。
多孔質ポリマ粒子の合成において、粒子の分散安定性を向上させるために、高分子分散安定剤を添加してもよい。
高分子分散安定剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリカルボン酸、セルロース類(ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース等)、ポリビニルピロリドンが挙げられ、トリポリリン酸ナトリウム等の無機系水溶性高分子化合物も併用することができる。これらのうち、ポリビニルアルコール又はポリビニルピロリドンが好ましい。高分子分散安定剤の添加量は、モノマ100質量部に対して1〜10質量部が好ましい。
モノマが水中で乳化重合することを抑えるために、亜硝酸塩類、亜硫酸塩類、ハイドロキノン類、アスコルビン酸類、水溶性ビタミンB類、クエン酸、ポリフェノール類等の水溶性の重合禁止剤を用いてもよい。
多孔質ポリマ粒子の平均粒径は、好ましくは500μm以下、より好ましくは300μm以下、更に好ましくは100μm以下である。また、多孔質ポリマ粒子の平均粒径は、好ましくは10μm以上、より好ましくは30μm以上であり、更に好ましくは50μm以上である。多孔質ポリマ粒子の平均粒径が10μm以上であると、カラム充填後のカラム圧を抑制できる傾向がある。
多孔質ポリマ粒子の粒径の変動係数(C.V.)は、通液性の向上の観点から、5〜15%であることが好ましく、5〜14%であることがより好ましく、5〜13%であることが更に好ましい。C.V.を低減する方法としては、マイクロプロセスサーバー(日立製作所社製)等の乳化装置により単分散化することが挙げられる。
多孔質ポリマ粒子又は分離材の平均粒径及び粒径のC.V.は、以下の測定法により求めることができる。
1)多孔質ポリマ粒子又は分離材を、超音波分散装置を使用して水(界面活性剤等の分散剤を含む)に分散させ、1質量%の多孔質ポリマ粒子又は分離材を含む分散液を調製する。
2)粒度分布計(シスメックスフロー、シスメックス株式会社製)を用いて、上記分散液中の多孔質ポリマ粒子又は分離材約1万個の画像により平均粒径及び粒径のC.V.を測定する。
多孔質ポリマ粒子の空隙率(細孔容積)は、多孔質ポリマ粒子の全体積基準で30体積%以上70体積%以下であることが好ましく、40体積%以上70体積%以下であることがより好ましい。多孔質ポリマ粒子はマクロポアー(マクロ孔)を有することが好ましく、多孔質ポリマ粒子の細孔径(モード径)は、0.1μm以上0.5μm以下であることが好ましい。多孔質ポリマ粒子の上記細孔径として、より好ましくは、0.2μm以上0.5μm以下である。上記細孔径が0.1μm以上であると、細孔内に物質が入り易くなる傾向にあり、上記細孔径が0.5μm以下であると、比表面積が充分なものになる。これらは上述の多孔質化剤により調整可能である。
多孔質ポリマ粒子の比表面積は、30m/g以上であることが好ましい。より高い実用性の観点から、比表面積は35m/g以上であることがより好ましく、40m/g以上であることが更に好ましい。比表面積が30m/g以上であると、分離する物質の吸着量が大きくなる傾向にある。
多孔質ポリマ粒子又は分離材の細孔径(モード径)、比表面積及び空隙率は、水銀圧入測定装置(オートポア:島津製作所社製)を用いて、例えば以下のようにして測定することができる。試料約0.05gを、標準5mL粉体用セル(ステム容積0.4mL)に加え、初期圧21kPa(約3psia、細孔直径約60μm相当)の条件で測定する。水銀パラメータは、装置デフォルトの水銀接触角130degrees、水銀表面張力485dynes/cmに設定する。また、細孔径0〜5μmの範囲に限定してそれぞれの値を算出する。
(被覆層)
本実施形態に係る被覆層は、水酸基を有する架橋高分子にデキストランがグラフトしているグラフトポリマを含む。多孔質ポリマ粒子が、このような被覆層で被覆されることにより、カラム圧の向上を抑制することができるとともに、タンパク質の非特異吸着を抑制することが可能となる上、分離材のタンパク質吸着量の向上が可能となる。
上記グラフトポリマとしては、例えば、水酸基を有する架橋高分子にデキストランと反応し得る基を導入し、当該基と、デキストランとを反応させて得られるグラフトポリマが挙げられる。
水酸基を有する架橋高分子は、1分子中に2個以上の水酸基を有することが好ましく、親水性高分子であることがより好ましい。水酸基を有する架橋高分子としては、例えば、多糖類又はその変性体由来の架橋高分子、ポリビニルアルコール又はその変性体由来の架橋高分子等が挙げられる。多糖類としては、例えばアガロース、デキストラン、セルロース、キトサン等が挙げられる。非特異吸着を更に低減する観点及びタンパク吸着性能を更に向上する観点から、水酸基を有する架橋高分子は、多糖類又はその変性体由来の架橋高分子であることが好ましく、アガロース又はその変性体由来の架橋高分子であることがより好ましい。
また、水酸基を有する架橋高分子は、界面吸着能を向上させる観点から、疎水基により変性された変性体であってもよい。疎水基としては、例えば、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基等が挙げられる。炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられる。炭素数6〜10のアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。疎水基は、水酸基と反応する官能基(例えば、エポキシ基)及び疎水基を有する化合物(例えば、グリシジルフェニルエーテル)を、水酸基を有する高分子と従来公知の方法で反応させることにより、導入することができる。
デキストランと反応し得る基としては、例えば、デキストランの水酸基と反応し得る基、及び、デキストランの還元末端が有するアルデヒド基と反応し得る基が挙げられる。水酸基と反応し得る基としては、例えば、エポキシ基、ビニルスルホン基、イソシアネートが挙げられる。アルデヒド基と反応し得る基としては、例えば、アミノ基が挙げられる。非特異吸着を更に低減する観点から、デキストランと反応し得る基は、エポキシ基であることが好ましい。
水酸基を有する架橋高分子にグラフトされるデキストランの重量平均分子量(Mw)は、40000〜1000000であることが好ましく、40000〜750000であることがより好ましく、40000〜500000であることが更に好ましい。Mwが、1000000以下であると、多孔質ポリマ粒子の細孔が閉塞される可能性が低減される。Mwが、40000以上であると、タンパク質の吸着能がより向上する。
本明細書において、Mwとは、標準物質として分子量の異なるプルランを使用し、水を溶媒とするGPCによって測定される数値を示す。
水酸基を有する架橋高分子にグラフトされるデキストランの質量は、水酸基を有する架橋高分子の質量に対して、1/5以下であることが好ましく、1/7以下であることがより好ましく、1/10以下であることが更に好ましい。
水酸基を有する架橋高分子にグラフトされるデキストランの量は、例えば、グラフト前後での熱重量分析により算出できる。
(被覆層の形成方法)
被覆層は、例えば、多孔質ポリマ粒子の表面に水酸基を有する高分子を吸着させた後、当該高分子を架橋して、多孔質ポリマ粒子の表面に水酸基を有する架橋高分子の層を形成し、更に当該架橋高分子にデキストランをグラフトする方法により形成できる。
以下、被覆層を形成する方法の具体例について説明する。
(吸着処理)
まず、水酸基を有する高分子の溶液を多孔質ポリマ粒子表面に吸着させる。
水酸基を有する高分子としては、例えば、多糖類又はその変性体、ポリビニルアルコール又はその変性体等が挙げられる。多糖類としては、例えばアガロース、デキストラン、セルロース、キトサン等が挙げられる。非特異吸着を更に低減する観点から、水酸基を有する高分子のMwは、10000〜200000であることが好ましく、10000〜150000であることがより好ましく、10000〜120000であることが更に好ましい。
水酸基を有する高分子の溶液の溶媒としては、水酸基を有する高分子を溶解することのできるものであれば、特に限定されないが、水が最も一般的である。溶媒に溶解させる高分子の濃度は、5〜20(mg/mL)が好ましい。水酸基を有する高分子を多孔質体の表面(細孔内部を含む)に吸着させるために、多孔質体を、この溶液に含浸させる。含浸方法は、水酸基を有する高分子の溶液に多孔質ポリマ粒子を加えて一定時間撹拌する。含浸時間は多孔質体の表面状態によっても変わるが、通常、6〜12時間撹拌すれば高分子濃度が多孔質体の内部で外部濃度と平衡状態となる。その後、水、アルコール等の溶媒で洗浄し、未吸着分の水酸基を有する高分子を除去する。
(架橋処理)
次いで、架橋剤を加えて、多孔質ポリマ粒子表面に吸着された水酸基を有する高分子を架橋反応させて、架橋体を形成する。このとき、架橋体は、水酸基を有する3次元架橋網目構造を有する。
架橋剤としては、例えば、ジビニルスルホン、エピクロルヒドリン等のエピハロヒドリン、グルタルアルデヒド等のジアルデヒド化合物、メチレンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物、エチレングリコールジグリシジルエーテル等のグリシジル化合物などのような、水酸基に活性な官能基を2個以上有する化合物が挙げられる。また、水酸基を有する高分子としてキトサンのようなアミノ基を有する化合物を使用する場合には、ジクロロオクタンのようなジハライドも架橋剤として使用できる。
この架橋反応には通常、触媒が用いられる。該触媒は架橋剤の種類に合わせて適宜従来公知のものを用いることができるが、例えば、架橋剤がエピクロルヒドリン、エチレングリコールジグリシジルエーテル等の場合には水酸化ナトリウム等のアルカリが有効であり、ジアルデヒド化合物の場合には塩酸等の鉱酸が有効である。
架橋剤による架橋反応は、通常、水酸基を有する高分子の溶液等を細孔内に含浸させた多孔質ポリマ粒子を適当な媒体中に分散、懸濁させた系に架橋剤を添加することによって行われる。架橋剤の添加量は、水酸基を有する高分子として多糖類を使用した場合、単糖類の1単位を1モルとすると、それに対して0.1〜100モル倍の範囲内で、目的とする分離材の性能に応じて選定してもよい。一般に、架橋剤の添加量を少なくすると、被覆層が多孔質ポリマ粒子から剥離しやすくなる傾向にある。また、架橋剤の添加量が過剰で、かつ、水酸基を有する高分子との反応率が高い場合、原料の水酸基を有する高分子の特性が損なわれる傾向にある。
また、触媒の使用量としては、架橋剤の種類により異なるが、通常、水酸基を有する高分子として多糖類を使用する場合に、多糖類を形成する単糖類の1単位を1モルとすると、これに対して、好ましくは0.01〜10モル倍の範囲、より好ましくは0.1〜5モル倍の範囲で使用される。
例えば、該架橋反応条件を温度条件とした場合、反応系の温度を上げ、その温度が反応温度に達すれば架橋反応が生起する。
水酸基を有する高分子の溶液等を含浸させた多孔質ポリマ粒子を分散、懸濁させる媒体としては、含浸させた高分子溶液から高分子、架橋剤等を抽出してしまうことなく、かつ、架橋反応に不活性なものである必要がある。その具体例としては、水、アルコール等が挙げられる。
架橋反応は、通常、5〜90℃の範囲の温度で、1〜15時間かけて行う。好ましくは、30〜90℃の範囲の温度である。
架橋反応終了後、生成した粒子をろ別し、次いで水、メタノール、エタノール等の親水性有機溶媒で洗浄し、未反応の高分子、懸濁用媒体等を除去すれば、多孔質ポリマ粒子の表面の少なくとも一部が、水酸基を有する架橋高分子を含む被覆層により被覆された粒子が得られる。
(デキストランのグラフト)
次いで、水酸基を有する架橋高分子にデキストランと反応し得る基を導入する。デキストランと反応し得る基を導入する方法に特に制限はなく、公知の方法等が使用可能である。例えば、エポキシ基は、所定濃度のアルカリ性水溶液に粒子を浸漬し、分散液を調製した後、エポキシ基を有するハロゲン化アルキル化合物を当該分散液に添加し、反応させる方法等により導入できる。アルカリ性水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム水溶液が挙げられる。また、エポキシ基を有するハロゲン化アルキル化合物としては、例えば、エピクロロヒドリンが挙げられる。
そして、デキストランと反応し得る基が導入された粒子を、デキストラン水溶液に分散させた後、触媒等を添加し、デキストランと反応し得る基とデキストランとを反応させる。触媒としては、例えば、水酸化ナトリウム水溶液が挙げられる。
反応終了後、生成した粒子をろ別し、洗浄し、未反応の高分子等を除去すれば、多孔質ポリマ粒子の表面の少なくとも一部が、水酸基を有する架橋高分子にデキストランがグラフトしているグラフトポリマを含む被覆層により被覆された分離材が得られる。
被覆層の量は、多孔質ポリマ粒子1g当たり30〜400mgであることが好ましく、50〜400mgであることがより好ましく、100〜400mgであることが更に好ましい。被覆層の割合が多孔質ポリマ粒子1gに対して400mg以下であると、被覆層を薄膜とすることができ、カラムとして用いたときの通液性がより向上する傾向にある。また、被覆層の割合が多孔質ポリマ粒子1gに対して30mg以上であると、タンパク質吸着量がより高まる傾向にある。被覆層の量は、熱分解の重量減少、アンスロン法等で測定することができる。
(イオン交換基の導入)
被覆層を備える分離材は、イオン交換基、リガンド(プロテインA)等を表面上の水酸基等を介して導入することにより、イオン交換精製、アフィニティ精製等に使用することができる。イオン交換基を導入する方法として、例えば、ハロゲン化アルキル化合物を用いる方法が挙げられる。
ハロゲン化アルキル化合物としては、モノハロゲノカルボン酸及びそのナトリウム塩、ハロゲン化アルキル基を少なくとも1つ有する1級、2級又は3級アミン及びその塩酸塩、ハロゲン化アルキル基を少なくとも1つ有する4級アンモニウム塩等が挙げられる。モノハロゲノカルボン酸としては、例えば、モノハロゲノ酢酸、モノハロゲノプロピオン酸等が挙げられる。ハロゲン化アルキル基を少なくとも1つ有する3級アミンとしては、例えば、ジエチルアミノエチルクロライド等が挙げられる。これらのハロゲン化アルキル化合物は、臭化物又は塩化物であることが好ましい。ハロゲン化アルキル化合物の使用量としては、イオン交換基を付与する分離材の全質量に対して0.2質量%以上であることが好ましい。
イオン交換基の導入には、反応を促進させるために、有機溶媒を用いるのが有効である。有機溶媒としては、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、イソブタノール、1−ペンタノール、イソペンタノール等のアルコール類が挙げられる。
通常、イオン交換基の導入は、分離材表面の水酸基に行われるので、湿潤状態の粒子を、ろ過等により水切りした後、所定濃度のアルカリ性水溶液に浸漬し、一定時間放置した後、水−有機溶媒混合系で、上記ハロゲン化アルキル化合物を添加して反応させる。アルカリ性水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム水溶液が挙げられる。この反応は温度40〜90℃で、還流下、0.5〜12時間行うことが好ましい。上記の反応で使用されるハロゲン化アルキル化合物の種類により、付与されたイオン交換基が決定される。
イオン交換基として、弱塩基性基であるアミノ基を導入する方法としては、上記ハロゲン化アルキル化合物のうち、アルキル基のうちの少なくとも1つがハロゲン化アルキル基で置換されている、モノ−、ジ−又はトリ−アルキルアミン、モノ−アルキル−モノ−アルカノールアミン、ジ−アルキル−モノ−アルカノールアミン、モノ−アルキル−ジ−アルカノールアミン等を反応させる方法、又はアルカノール基のうちの少なくとも1つがハロゲン化アルカノール基で置換されている、モノ−、ジ−又はトリ−アルカノールアミン、モノ−アルキル−モノ−アルカノールアミン、ジ−アルキル−モノ−アルカノールアミン、モノ−アルキル−ジ−アルカノールアミンを反応させる方法等が挙げられる。これらのハロゲン化アルキル化合物の使用量としては、分離材の全質量に対して0.2質量%以上であることが好ましい。反応条件としては、40〜90℃で、0.5〜12時間であることが好ましい。
イオン交換基として、強塩基性基の4級アンモニウム基を導入する方法としては、まず3級アミノ基を導入し、該3級アミノ基にエピクロルヒドリン等のハロゲン化アルキル基含有化合物を反応させ、4級アンモニウム基に変換させる方法が挙げられる。また、4級アンモニウムクロライド等の4級アンモニウムハロゲナイドなどを分離材に反応させてもよい。
イオン交換基として、弱酸性基であるカルボキシ基を導入する方法としては、上記ハロゲン化アルキル化合物として、モノハロゲノ酢酸、モノハロゲノプロピオン酸等のモノハロゲノカルボン酸又はそのナトリウム塩を反応させる方法が挙げられる。これらハロゲン化アルキル化合物の使用量は、イオン交換基を導入する分離材の全質量に対して0.2質量%以上であることが好ましい。
イオン交換基として、強酸性基であるスルホン酸基の導入方法としては、分離材に対してエピクロロヒドリン等のグリシジル化合物を反応させ、亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム等の亜硫酸塩又は重亜硫酸塩の飽和水溶液に分離材を添加する方法が挙げられる。反応条件は、30〜90℃で1〜10時間であることが好ましい。
一方、イオン交換基の導入方法として、アルカリ性雰囲気下で、分離材に1,3−プロパンスルトンを反応させる方法も挙げられる。1,3−プロパンスルトンは、分離材の全質量に対して0.4質量%以上使用することが好ましい。反応条件は、0〜90℃で0.5〜12時間であることが好ましい。
本実施形態の分離材は、タンパク質の静電的相互作用による分離、アフィニティ精製に用いるのに好適である。例えば、タンパク質を含む混合溶液の中に本実施形態の分離材を添加し、静電的相互作用によりタンパク質だけを分離材に吸着させた後、該分離材を溶液からろ別し、塩濃度の高い水溶液中に添加すれば、分離材に吸着しているタンパク質を容易に脱離、回収できる。また、本実施形態の分離材は、カラムクロマトグラフィーにおいて使用することも可能である。
本実施形態の分離材を用いて分離できる生体高分子としては、水溶性物質が好ましい。具体的には、血清アルブミン、免疫グロブリン等の血液タンパク質などのタンパク質、生体中に存在する酵素、バイオテクノロジーにより生産されるタンパク質生理活性物質、DNA、生理活性をするペプチド等の生体高分子などであり、好ましくは分子量が200万以下、より好ましくは50万以下である。また、公知の方法に従い、タンパク質の等電点、イオン化状態等によって、分離材の性質、条件等を選ぶ必要がある。公知の方法として、例えば、特開昭60−169427号公報等に記載の方法が挙げられる。
本実施形態の分離材は、被覆層を形成した後、分離材の表面にイオン交換基、プロテインAを導入することにより、タンパク質等の生体高分子の分離において、天然高分子からなる粒子又は合成ポリマからなる粒子のそれぞれの利点を有する。特に本実施形態の分離材における多孔質ポリマ粒子は、上述の方法で得られるものであるため、耐久性及び耐アルカリ性を有する。また、本実施形態の分離材は、上記グラフトポリマ(水酸基を有する架橋高分子にデキストランがグラフトしているグラフトポリマ)を含む被覆層を備えることにより、非特異吸着を低減し、タンパク質の吸脱着が起こりやすい傾向にある。さらに、本実施形態の分離材は、同一流速下でのタンパク質等の吸着量(動的吸着量)が大きい傾向にある。
本明細書における通液速度とは、φ7.8×300mmのステンレスカラムに本実施形態の分離材を充填し、液を通した際の通液速度を表す。本実施形態の分離材は、カラムに充填した場合、カラム圧0.3MPaのときに通液速度が800cm/h以上であることが好ましい。カラムクロマトグラフィーでタンパク質等の分離を行う場合、カラムに通液されるタンパク質溶液等の通液速度としては、一般に400cm/h以下の範囲である。一方、本実施形態の分離材を使用した場合は、従来のタンパク質分離用の分離材よりも速い800cm/h以上の通液速度で使用しても高吸着量を維持することができる。
本実施形態の分離材の平均粒径は、10〜300μmであることが好ましく、分取用又は工業用のクロマトグラフィーでの使用には、カラム内圧の極端な増加を避けるために、10〜100μmであることが好ましく、50〜100μmであることが更に好ましい。
本実施形態の分離材は、カラムクロマトグラフィーでカラム充填材として使用した場合、使用する溶出液の性質に依らず、カラム内での体積変化が少ないため、操作性に優れる。
分離材の空隙率は、分離材の全体積基準で30体積%以上70体積%以下であることが好ましく、40体積%以上70体積%以下であることがより好ましい。分離材はマクロポアー(マクロ孔)を有することが好ましく、分離材の細孔径(モード径)は、0.1〜0.5μmであることが好ましい。分離材の上記細孔径として、より好ましくは、0.2〜0.5μmである。上記細孔径が0.1μm以上であると、細孔内に物質が入り易くなる傾向にあり、上記細孔径が0.5μm以下であると、比表面積が充分なものになる。
分離材の比表面積は、30m/g以上であることが好ましい。より高い実用性の観点から、比表面積は35m/g以上であることがより好ましく、40m/g以上であることが更に好ましい。比表面積が30m/g以上であると、分離する物質の吸着量が大きくなる傾向にある。
なお、本実施形態では、イオン交換基を導入する形態の分離材について説明したが、イオン交換基を導入しなくても分離材として用いることができる。このような分離材は、例えば、ゲルろ過クロマトグラフィーに利用することができる。
また、本実施形態のカラムは、本実施形態の分離材を備えるものである。本実施形態のカラムは、カラム内に本実施形態の分離材を充填させることで製造することができる。カラム内に分離材を充填させる方法は特に制限させるものではなく、例えば、公知の方法を採用することができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<多孔質ポリマ粒子1の合成>
500mLの三口フラスコに、純度96%のジビニルベンゼン(新日鉄住金化学社製、商品名「DVB960」)を16g、Span80を6g、過酸化ベンゾイルを0.64g加え、分散相とした。また、0.5質量%のポリビニルアルコール水溶液を連続相として使用した。この連続相と、分散相と、をマイクロプロセスサーバーを使用して乳化後、得られた乳化液をフラスコに移し、80℃のウォーターバスで加熱しながら、攪拌機を用いて約8時間撹拌した。得られた粒子をろ過後、アセトンで洗浄し、多孔質ポリマ粒子1を得た。多孔質ポリマ粒子1の粒径をフロー型粒径測定装置で測定し、平均粒径及び粒径のC.V.値を算出した。結果を表1に示す。
<被覆層の形成>
アガロース(Mw:120000)の水溶液(2質量%)100mLに、水酸化ナトリウム4g及びグリシジルフェニルエーテル0.4gを添加し、70℃で12時間反応させ、アガロースにフェニル基を導入した。得られた変性アガロースをイソプロピルアルコールで沈殿させた。沈殿させた変性アガロースをろ別し、再度水に溶解した後、イソプロピルアルコールで変性アガロースを沈殿させる操作を更に3回繰り返し、変性アガロースを得た。得られた変性アガロースを再度水に溶解して20mg/mLの変性アガロース水溶液を調製した。この水溶液700mLに多孔質ポリマ粒子1を10gの割合で投入し、55℃で24時間撹拌することによって、変性アガロースを多孔質ポリマ粒子1に吸着させた。変性アガロースを吸着させた多孔質ポリマ粒子1をろ過し、熱水で洗浄した。
(架橋処理)
多孔質ポリマ粒子1の表面に吸着した変性アガロースを次のようにして架橋した。0.4Mの水酸化ナトリウム水溶液350gに対して多孔質ポリマ粒子1を10g分散させた分散液を調製した後、当該分散液にエチレングリコールジグリシジルエーテルを10g添加し、室温で12時間撹拌し、変性アガロースを架橋させた。得られた粒子をろ別し、その後、2質量%の熱ドデシル硫酸ナトリウム水溶液で洗浄後、純水で洗浄した。
(デキストランのグラフト)
次いで、0.4Mの水酸化ナトリウム水溶液350gに対して、粒子を10g分散させた分散液を調製した後、当該分散液にエピクロロヒドリンを20g添加し、3時間撹拌し、変性アガロースの架橋体にエポキシ基を導入した。得られた粒子を2質量%の熱ドデシル硫酸ナトリウム水溶液で洗浄後、純水で洗浄した。
得られた粒子約10gを、10質量%のデキストラン(Mw:40000)水溶液100mLに投入し、25℃で、1時間撹拌し、分散液を調製した。その後、当該分散液に、1Mの水酸化ナトリウム水溶液100mL及び0.36gの水素化ホウ素ナトリウムを加え、25℃で、18時間撹拌し、デキストランをグラフトした。
(被覆層量評価)
熱重量分析にて、多孔質ポリマ粒子1g当たりの被覆層量(mg)を算出した。
結果を表2に示す。
(グラフト量評価)
グラフト前後の粒子を熱重量分析することにより、多孔質ポリマ粒子1g当たりのグラフト量(mg)を算出した。結果を表2に示す。
(タンパク質の非特異吸着性評価)
得られた分離材0.5gをBSA(Bovine Serum Alubumin)濃度20mg/mLのリン酸緩衝液(pH7.4)50mLに投入し、24時間室温で撹拌した。その後、遠心分離を行って上澄み液をとった。分光光度計で上澄み液の280nmの吸光度を測定することによって求めた上澄み液中のBSA濃度から、分離材に吸着したBSA量を算出した。結果を表3に示す。
<イオン交換基の導入>
得られた粒子分散液から、遠心分離により水を除去した。得られた粒子20gを、ジエチルアミノエチルクロライド塩酸塩の水溶液(ジエチルアミノエチルクロライド塩酸塩60gを水に溶解し100gとした水溶液)に分散させ、70℃で10分攪拌した後、70℃に加温した5Mの水酸化ナトリウム水溶液を100mL添加し、1時間反応させた。反応終了後、生成物をろ取して、水/エタノール(体積比8/2)で2回洗浄し、ジエチルアミノエチル(DEAE)基をイオン交換基として有する(DEAE変性)分離材を得た。得られた分離材の細孔径(モード径)、比表面積及び空隙率(ポロシティ)を水銀圧入法にて測定した。結果を、表3に示す。
(イオン交換容量評価)
12時間以上水で膨潤させた分離材を0.2〜0.3g定量し、ビーカに移し、0.1Nの水酸化ナトリウム溶液20mLを加え、25℃、1時間撹拌した。その後、フィルタを用いて吸引ろ過を行い、フィルタ上の粒子を洗浄液が中性になるまで洗浄した。その後、粒子をビーカに移し、0.1N塩酸水溶液20mLを添加し、室温で1時間撹拌した。その後、フィルタを用いて吸引ろ過を行い、フィルタ上の粒子を洗浄液が中性になるまで洗浄した。この洗浄液について自動電位差滴定装置を使用して0.1N水酸化ナトリウム水溶液で滴定を行うことによって、分離材のイオン交換容量(mmol/mL)を求めた。結果を表3に示す。
<カラム特性評価>
(通液評価及び動的吸着量評価)
得られた分離材を濃度30質量%のスラリー(溶媒:メタノール)としてφ7.8×300mmのステンレスカラムに15分充填した。その後、カラムに流速を変えながら水を通し、流速とカラム圧との関係を測定し、0.3MPa時の通液速度(線流速)を測定した。結果を表3に示す。
動的吸着量を以下のようにして測定した。20mmol/LのTris−塩酸緩衝液(pH8.0)をカラムに10カラム容量通した。その後、BSA濃度2mg/mLの20mmol/LのTris−塩酸緩衝液を通し、UV測定によってカラム出口でのBSA濃度を測定した。カラム入口と出口のBSA濃度が一致するまで緩衝液を通し、5カラム容量分の1M NaCl Tris−塩酸緩衝液で希釈した。10%breakthroughにおける動的吸着量を以下の式を用いて算出した。結果を表3に示す。
10=cF(t10−t)/V
10:10%breakthroughにおける動的吸着量(mg/mL wet resin)
cf:注入しているBSA濃度
F:流速(mL/min)
:ベッド体積(mL)
10:10%breakthroughにおける時間(min)
:BSA注入開始時間(min)
(実施例2)
グラフトさせるデキストランのMwを150000に変更したこと以外は実施例1と同様にして分離材を作製し、実施例1と同様に評価した。
(実施例3)
グラフトさせるデキストランのMwを500000に変更したこと以外は実施例1と同様にして分離材を作製し、実施例1と同様に評価した。
(実施例4)
グラフトさせるデキストランのMwを1000000に変更したこと以外は実施例1と同様にして分離材を作製し、実施例1と同様に評価した。
(比較例1)
多孔質ポリマ粒子1をそのまま分離材として用い、実施例1と同様に評価した。
(比較例2)
デキストランに代えて、Mwが12000のポリビニルアルコール(PVA)をグラフトしたこと以外は実施例1と同様にして分離材を作製し、実施例1と同様に評価した。
(比較例3)
デキストランに代えて、Mwが22000のアガロースをグラフトしたこと以外は実施例1と同様にして分離材を作製し、実施例1と同様に評価した。
(比較例4)
デキストランに代えて、Mwが21000のメチルセルロースをグラフトしたこと以外は実施例1と同様にして分離材を作製し、実施例1と同様に評価した。
(比較例5)
市販のアガロース粒子(Capto DEAE:GEヘルスケア)(以下、「多孔質ポリマ粒子2」という)をそのまま分離材として用い、実施例1と同様に評価した。
(比較例6)
<多孔質ポリマ粒子3の合成>
ジビニルベンゼン16gに代えて2,3−ジヒドロキシプロピルメタクリレート11.2g及びエチレングリコールジメタクリレート4.8gを用いたこと並びにSpan80の量を6gから5gに変更したこと以外は、多孔質ポリマ粒子1と同様の方法で多孔質ポリマ粒子3を得た。多孔質ポリマ粒子3の粒径をフロー型粒径測定装置で測定し、平均粒径及び粒径のC.V.値を算出した。結果を表1に示す。
<被覆層の形成>
蒸留水5gに、デキストラン(Mw:150000)1g、水酸化ナトリウム0.6g及び水素化ホウ素ナトリウム0.15gを溶解させた。得られた溶液6gに、4gの多孔質ポリマ粒子3を混合し、デキストランを多孔質ポリマ粒子3に吸着させた。デキストランを吸着させた多孔質ポリマ粒子3をエチルセルロースとトルエンとの混合溶液(エチルセルロース濃度:1質量%)1Lに加え攪拌し、粒子を分散させ、懸濁液を得た。得られた懸濁液に、エピクロルヒドリン5mLを加えて50℃に昇温し、この温度で6時間攪拌して、多孔質ポリマ粒子3の表面に吸着したデキストランを架橋した。反応終了後、粒子を懸濁液からろ別して、トルエン、エタノール、蒸留水で順次洗浄し、分離材を作製した。得られた分離材は、実施例1と同様に評価した。
Figure 2017122643
Figure 2017122643
Figure 2017122643
表3の結果から、実施例1〜4の分離材は、タンパク質の非特異吸着が低減され、吸着量が高く、カラムとして用いたときの通液性に優れていることがわかる。

Claims (9)

  1. 多孔質ポリマ粒子と、該多孔質ポリマ粒子の表面の少なくとも一部を被覆する被覆層と、を備え、
    前記被覆層が、水酸基を有する架橋高分子にデキストランがグラフトしているグラフトポリマを含む、分離材。
  2. 前記多孔質ポリマ粒子が、ジビニルベンゼンを含有するモノマに由来する構造単位を有するポリマを含む、請求項1に記載の分離材。
  3. 細孔径(モード径)が0.1〜0.5μmである、請求項1又は2に記載の分離材。
  4. 前記多孔質ポリマ粒子の粒径の変動係数が5〜15%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の分離材。
  5. 前記水酸基を有する架橋高分子が多糖類又はその変性体由来の架橋高分子である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の分離材。
  6. 前記水酸基を有する架橋高分子がアガロース又はその変性体由来の架橋高分子である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の分離材。
  7. 前記デキストランの重量平均分子量が40000〜1000000である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の分離材。
  8. 前記多孔質ポリマ粒子1g当たり30〜400mgの前記被覆層を備える、請求項1〜7のいずれか一項に記載の分離材。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の分離材を備えるカラム。
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