以下、本発明に係る遊技機の一実施形態であるパチンコ機1について、図面を参照して説明する。パチンコ機1は、いわゆる一般電役タイプのパチンコ機である。以下の説明では、図1の手前側、奥側、上側、下側、左側、及び右側を、それぞれ、パチンコ機1の前側、後側、上側、下側、左側、及び右側とする。
図1及び図2を参照して、パチンコ機1の機械的構成について説明する。図1に示すように、パチンコ機1は、遊技盤2を着脱可能な本体枠29を備える。遊技盤2は正面視略正方形の板状である(図2参照)。本体枠29に装着された遊技盤2は、パチンコ機1の上側部分に配置される。遊技盤2は、本体枠29と、本体枠29の前側に装着された前面枠291との間で保持される。前面枠291は、透明なガラス板を保持しており、遊技盤2の前面を保護する。
遊技盤2の下部には上皿5が設けられている。上皿5は、遊技球発射装置37(図10参照)に金属製の遊技球を供給し、且つ賞球を受ける。上皿5の上面には、遊技者によって操作される操作ボタン9が設けられている。上皿5の直下には、賞球を受ける下皿6が設けられている。下皿6の右横には、遊技球の発射を調整する発射ハンドル7が設けられている。発射ハンドル7は、遊技者が回転操作できるように設けられており、遊技者が発射ハンドル7を回転させて発射操作を行うと、発射ハンドル7の回転角度に応じた強度で、遊技球発射装置37によって遊技球が発射される。前面枠291のガラス板を取り囲むように、電飾部材35が設けられている。電飾部材35は、遊技の進行等に応じて点灯又は点滅可能である。前面枠291の上部の両角部に、スピーカ48がそれぞれ設けられている。
図2に示すように、遊技盤2の前面には、ガイドレール3で囲まれた略円形の遊技領域4が形成されている。ガイドレール3は、遊技領域4の左側に形成されている。遊技領域4の略中央には、各種演出を実行するセンター飾り8が設けられている。遊技球発射装置37によって発射された遊技球は、ガイドレール3によって遊技領域4へ導かれ、遊技領域4内を流下する。所定の強度未満の発射強度(第一の強度)で発射された遊技球は、センター飾り8の左側を流下し、所定の強度以上の発射強度(第二の強度)で発射された遊技球は、センター飾り8の右側を流下する。以下、センター飾り8の左側を流下するように遊技球を発射することを「左打ち」と、センター飾り8の右側を流下するように遊技球を発射することを「右打ち」という。
センター飾り8は、表示画面28等を主に備える。表示画面28は、センター飾り8の上部の略中央に配置される。表示画面28は、例えばLCD等によって構成されており、様々な数字・文字等を表示可能である。表示画面28は、例えば、普通当たり判定の結果を遊技者に報知する演出用の図柄である演出図柄を表示する。パチンコ機1は、複数(本実施形態では3つ)の演出図柄を変動させる図柄変動を表示した後に、普通当たり判定の結果を示す演出図柄の組合せを確定表示する報知演出を実行することで、普通当たり判定の結果を遊技者に報知する。本実施形態では、主に、後述する第一普通当たり判定の結果が、報知演出によって報知される。
センター飾り8の略中央下方には、遊技球が通過可能な第一図柄作動ゲート11が設けられている。第一図柄作動ゲート11の右斜め上方には、遊技球が通過可能な第四図柄作動ゲート15が設けられている。パチンコ機1の遊技領域4には、いわゆる普通電動役物(普通当たり判定の結果に基づき入賞口の大きさを変化する役物)として、複数の電動チューリップ(以下、「電チュー」という。)が設けられている。第四図柄作動ゲート15の右斜め上方には、第一電チュー12が設けられている。第一電チュー12は、第一電チューソレノイド64(図10参照)によって電気的に開閉される開閉部材121を備える。本実施形態では、開閉部材121が開放された開放状態の場合にのみ、遊技球は第一電チュー12に入賞できる。なお、第一電チュー12は、開閉部材121が閉鎖された閉鎖状態にも遊技球の入賞が可能であって、開閉部材121が開放されることで閉鎖状態よりも遊技球が入賞容易となる構成であってもよい。
第一図柄作動ゲート11の右斜め下方には、第二電チュー13が設けられている。第二電チュー13は、第二電チューソレノイド65(図10参照)によって電気的に開閉される開閉部材131を備える。本実施形態では、開閉部材131が開放された開放状態の場合にのみ、遊技球は第二電チュー13に入賞できる。第二電チュー13の左斜め下方には、第三電チュー14が設けられている。第三電チュー14は、第三電チューソレノイド66(図10参照)によって電気的に開閉される開閉部材141を備える。なお、第二電チュー13及び第三電チュー14は、開閉部材131,141が閉鎖された閉鎖状態にも遊技球の入賞が可能であって、開閉部材131,141が開放されることで閉鎖状態よりも遊技球が入賞容易となる構成であってもよい。
第一電チュー12の右斜め上方には、第四電チュー16が設けられている。第四電チュー16は、第四電チューソレノイド67(図10参照)によって電気的に開閉される開閉部材161を備える。本実施形態では、開閉部材161が開放された開放状態の場合にのみ、遊技球は第四電チュー16に入賞できる。なお、第四電チュー16は、開閉部材161が閉鎖された閉鎖状態にも遊技球の入賞が可能であって、開閉部材161が開放されることで閉鎖状態よりも遊技球が入賞容易となる構成であってもよい。
第四電チュー16の左斜め下方には、第一非電動役物17が設けられている。第一非電動役物17は、第二種非電動役物に係る入賞口として構成されている。第二種非電動役物は、電動役物(電気的動力によって動作する役物)以外の役物であり、遊技球が当該入賞口以外の特定の入賞口に入賞し、又は特定のゲートを通過した場合に作動する役物である。このため、第一非電動役物17の開閉部材171は、ソレノイド等によって電気的に開閉されるものではなく、機械的に開閉される。本実施形態では、開閉部材171が開放された開放状態の場合にのみ、遊技球は第一非電動役物17に入賞できる。なお、第一非電動役物17は、開閉部材171が閉鎖された閉鎖状態にも遊技球の入賞が可能であって、開閉部材171が開放されることで閉鎖状態よりも遊技球が入賞容易となる構成であってもよい。
第一非電動役物17の右斜め上方には、第二非電動役物18が設けられている。第二非電動役物18も、第二種非電動役物に係る入賞口として構成されている。このため、第二非電動役物18の開閉部材181は、機械的に開閉される。本実施形態では、開閉部材181が開放された開放状態の場合にのみ、遊技球は第二非電動役物18に入賞できる。なお、第二非電動役物18は、開閉部材181が閉鎖された閉鎖状態にも遊技球の入賞が可能であって、開閉部材181が開放されることで閉鎖状態よりも遊技球が入賞容易となる構成であってもよい。
電動役物の搭載個数には、射幸性の観点等から一定の制限が設けられている。パチンコ機1は、第一非電動役物17及び第二非電動役物18を、第二種非電動役物に係る入賞口として構成している。したがって、パチンコ機1は、電動役物の搭載個数の制限に関わらず、電チューに加えて第一非電動役物17及び第二非電動役物18を設けることができる。このようにして、パチンコ機1は、種々の制約にとらわれることなく、多くの役物を搭載した斬新な遊技仕様を実現している。
第四電チュー16と、第一非電動役物17及び第二非電動役物18との上下方向における間の位置には、振分流路19が設けられている。振分流路19は、第四電チュー16に入賞した遊技球のみが通過できる流路であり、遊技盤2の前面に対して後面側に設けられている。
遊技領域4には、上記以外に、アウト口20、各種の電飾部材、入賞口、風車及び遊技くぎ等が設けられている。アウト口20は、遊技盤2の下部に設けられている。遊技領域4を流下する遊技球のうち、第一電チュー12、第二電チュー13、第三電チュー14、第四電チュー16、第一非電動役物17、第二非電動役物18及びその他の入賞口のいずれにも入賞せず遊技領域4の下部まで流下した遊技球は、アウト口20を通過した後、遊技領域4の外部へ排出される。以下、第一電チュー12、第二電チュー13、第三電チュー14、及び第四電チュー16を総称する場合、単に電チューという。また、第一非電動役物17、第二非電動役物18を総称する場合、単に非電動役物という。
なお、遊技領域4において、各遊技部材が上記のように配設されるため、左打ちされた遊技球は、右打ちされた遊技球よりも、第一図柄作動ゲート11を通過しやすい。また、右打ちされた遊技球は、左打ちされた遊技球よりも、第一電チュー12、第二電チュー13、第三電チュー14、第四図柄作動ゲート15、第四電チュー16、第一非電動役物17、第二非電動役物18を、通過又は入賞しやすい。左打ちされた遊技球が、第一電チュー12、第二電チュー13、第三電チュー14、第四図柄作動ゲート15、第四電チュー16、第一非電動役物17、第二非電動役物18を通過又は入賞することは困難である。したがって、遊技者は、後述する大当たり遊技中は右打ちによって遊技を進め、それ以外の場合は左打ちによって遊技を進める。
遊技盤2の右下部には、図柄表示部24が設けられている。図柄表示部24は、第一普通図柄表示部、第二普通図柄表示部、第三普通図柄表示部、第四普通図柄表示部、第一普通図柄記憶数表示LED、第二普通図柄記憶数表示LED、第三普通図柄記憶数表示LED、及び第四普通図柄記憶数表示LEDを備える。第一〜第四普通図柄表示部は、それぞれ1〜複数個のLED又は7セグメントLEDからなり、第一〜第四普通当たり判定の結果を示す第一〜第四普通図柄を、LEDの点灯及び消灯によって表示する。第一〜第四普通図柄記憶数表示LEDは、第一〜第四普通当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数(所謂「保留球数」)を表示する。
図3を参照し、振分流路19の詳細構成について説明する。図3に示すように、振分流路19は、遊技球が流下可能な流路191を備える。図示しないが、流路191の上端は、第四電チュー16の内部と連通している。流路191は、その上下方向における略中央において、第一流路191Aと第二流路191Bとに分岐している。第一流路191Aは、振分流路19の分岐点から左斜め下に延びた後、下方に延びる。第二流路191Bは、上下方向に延びる。第一流路191Aの下端には、第一通過領域192が設けられている。第二流路191Bの下端には、第二通過領域193が設けられている。第一通過領域192及び第二通過領域193は、それぞれ遊技球が通過可能に形成された領域である。
第一流路191Aと第二流路191Bとの分岐点には、振分シャッタ195が設けられている。振分シャッタ195は、第一流路191Aと第二流路191Bとの分岐点を中心に搖動可能に構成されている略平板状の部材であり、振分シャッタソレノイド69(図10参照)によって電気的に作動される。振分シャッタ195は、第一位置D1に配置されているときには、第二流路191Bへの遊技球の通過を規制するとともに、第一流路191Aへの遊技球の通過を許容し、遊技球を第一通過領域192に誘導する。第一位置D1は、振分シャッタ195が原点位置にある状態の位置である。振分シャッタ195は、第二位置D2に配置されているときには、第一流路191Aへの遊技球の通過を規制するとともに、第二流路191Bへの遊技球の通過を許容し、遊技球を第二通過領域193に誘導する。すなわち、振分シャッタ195は、第四電チュー16に入賞した遊技球が、第一通過領域192を通過するか、第二通過領域193を通過するかを振り分ける。
第一通過領域192の後方には、図示しない第一作動機構が設けられている。第一作動機構は、例えばフックである。遊技球が第一通過領域192を通過すると、第一作動機構が作動して(例えば、フックが外れて)、第一非電動役物17の開閉部材171が開放される。すなわち、第一通過領域192は、第二種非電動役物に係る第一非電動役物17を作動させるための特定のゲートに相当する。第一通過領域192を通過した遊技球は、その後、振分流路19の外部へ排出される。
また、第一非電動役物17の開閉部材171には、図示しない第一閉鎖機構が設けられている。第一閉鎖機構は、例えばギアである。第一非電動役物17に所定個数(本実施形態では、1個)の遊技球が入賞すると、第一閉鎖機構が作動して(例えば、ギアが回転して)、第一非電動役物17の開閉部材171が閉鎖される。このように、第一非電動役物17の開閉部材171は、電気的動力を用いることなく、機械的に開閉される。
第二通過領域193の後方には、図示しない第二作動機構が設けられている。第二作動機構は、例えばフックである。遊技球が第二通過領域193を通過すると、第二作動機構が作動して(例えば、フックが外れて)、第二非電動役物18の開閉部材181が開放される。すなわち、第二通過領域193は、第二種非電動役物に係る第二非電動役物18を作動させるための特定のゲートに相当する。第二通過領域193を通過した遊技球は、その後、振分流路19の外部へ排出される。
また、第二非電動役物18の開閉部材181には、図示しない第二閉鎖機構が設けられている。第二閉鎖機構は、例えばギアである。第二非電動役物18に所定個数(本実施形態では、1個)の遊技球が入賞すると、第二閉鎖機構が作動して(例えば、ギアが回転して)、第二非電動役物18の開閉部材181が閉鎖される。このように、第二非電動役物18の開閉部材181は、電気的動力を用いることなく、機械的に開閉される。
図4を参照し、第四電チュー16、振分流路19、第一非電動役物17及び第二非電動役物18の連動について説明する。図4の(A)に示すように、第四電チュー16の開閉部材161が開放されると、遊技球が第四電チュー16に入賞可能になる。(A)では、第四電チュー16に遊技球が1個入賞したとする。
(B)に示すように、振分シャッタ195が第一位置D1(図3参照)に配置されているとき、第四電チュー16に入賞した遊技球は第一流路191Aを流下した後、第一通過領域192を通過する。これにより、第一作動機構が作動して、第一非電動役物17の開閉部材171が開放状態になる。なお、第四電チュー16の開閉部材161は、所定の開放パターンの開閉動作を行った後に閉鎖状態になる。
次いで、(C)に示すように、第一非電動役物17の開閉部材171が開放されると、遊技球が第一非電動役物17に入賞可能になる。(C)では、開放された第一非電動役物17に遊技球が1個入賞したとする。これにより、(D)に示すように、第一閉鎖機構が作動して、第一非電動役物17の開閉部材171が閉鎖状態になる。
一方、(E)に示すように、振分シャッタ195が第二位置D2(図3参照)に配置されているとき、第四電チュー16に入賞した遊技球は第二流路191Bを流下した後、第二通過領域193を通過する。これにより、第二作動機構が作動して、第二非電動役物18の開閉部材181が開放状態になる。なお、第四電チュー16の開閉部材161は、所定の開放パターンの開閉動作を行った後に閉鎖状態になる。
次いで、(F)に示すように、第二非電動役物18の開閉部材181が開放されると、遊技球が第二非電動役物18に入賞可能になる。振分シャッタ195は、動作を終えると、原点位置である第一位置D1に戻る。(F)では、開放された第二非電動役物18に遊技球が1個入賞したとする。これにより、(D)に示すように、第二閉鎖機構が作動して、第二非電動役物18の開閉部材181が閉鎖状態になる。
図5を参照して、パチンコ機1における遊技の流れの一例について説明する。第一図柄作動ゲート11は、第一普通図柄の作動ゲートである。図5は、左打ちで遊技を開始して、第一図柄作動ゲート11を遊技球が通過することを契機として、第一普通当たり判定によって第一普通当たりであると判定された場合における各電チューの基本動作のタイムチャートを示す。
本実施形態では、第一図柄作動ゲート11を遊技球が通過すると、第一普通当たり判定が行われる。本実施形態では、第一普通当たり判定によって当たりと判定される確率(以下、「第一普通当たり確率」という。)は、約1/60である。なお、第一普通当たり確率は、約1/60に限られず、1/60以外の確率であってもよい。以下、第一普通当たり判定によって当たりと判定されることを、「第一普通当たり」ともいう。本実施形態において、第一図柄作動ゲート11を通過した遊技球に対して、第一普通当たり判定を保留して乱数を記憶しておくことのできる数(最大第一保留球数)は「4」である。第一普通当たり判定では、当たり及びはずれのいずれであるかが、第一当たり乱数に基づいて判定される。
第一普通当たり判定が行われると、図柄表示部24の第一普通図柄表示部に表示される第一普通図柄が変動を開始する。第一普通図柄の変動に同期して、表示画面28やスピーカ48によって、第一普通当たり判定の結果を報知するための報知演出が行われる。第一普通当たり判定によって当たりであると判定されると、第一電チュー12の開閉部材121が開放される第一普通当たり遊技が実行される。なお、第一電チュー12は、第一普通当たりであることを示す第一普通図柄が確定表示された後に開放される。開放された第一電チュー12に遊技球が入賞すると、入賞した遊技球の個数に応じて、所定数の賞球が払い出される。遊技者は、第一電チュー12に遊技球を入賞させるため、以降の遊技を右打ちによって進行する。一旦開放された第一電チュー12は、所定の開放時間(以下、「第一開放時間」という。)の経過、及び4個の遊技球の入賞のいずれかの条件が満たされると閉鎖される。
第一電チュー12は、遊技球を獲得するための入賞口であるとともに、第二普通図柄の作動口でもある。第一電チュー12へ遊技球が入賞すると、第二普通当たり判定が行われる。本実施形態では、第二普通当たり判定によって当たりと判定される確率(以下、「第二普通当たり確率」という。)は100%である。以下、第二普通当たり判定によって当たりと判定されることを「第二普通当たり」ともいう。なお、第二普通当たり確率は、100%でなくてもよく、100%未満であってもよい。第二普通当たり判定によって当たりと判定されると、第二電チュー13の開閉部材131が開放される第二普通当たり遊技が実行される。なお、第二電チュー13は、第二普通当たりを示す第二普通図柄が確定表示された後に開放される。開放された第二電チュー13に遊技球が入賞すると、入賞した遊技球の個数に応じて、所定数の賞球が払い出される。一旦開放された第二電チュー13は、所定の開放時間(以下、「第二開放時間」という。)の経過、及び4個の遊技球の入賞のいずれかの条件が満たされると閉鎖される。本実施形態において、第一電チュー12に入賞した遊技球に対して、第二普通当たり判定を保留して乱数を記憶しておくことのできる数(最大第二保留球数)は「4」である。このため、第二普通当たり判定は最大で4回行われることとなり、第二普通当たり遊技も最大で4回行われる。なお、第二普通当たり遊技中には、第二普通図柄は変動しない。第二普通当たり判定では、当たり及びはずれのいずれであるかが、第二当たり乱数に基づいて判定される。
第二電チュー13は、遊技球を獲得するための入賞口であるとともに、第三普通図柄の作動口でもある。第二電チュー13へ遊技球が入賞すると、第三普通当たり判定が行われる。本実施形態では、第三普通当たり判定によって当たりと判定される確率(以下、「第三普通当たり確率」という。)は100%である。以下、第三普通当たり判定によって当たりと判定されることを「第三普通当たり」ともいう。なお、第三普通当たり確率は、100%でなくてもよく、100%未満であってもよい。第三普通当たり判定によって当たりと判定されると、第三電チュー14の開閉部材141が開放される第三普通当たり遊技が実行される。なお、第三電チュー14は、第三普通当たりを示す第三普通図柄が確定表示された後に開放される。開放された第三電チュー14に遊技球が入賞すると、入賞した遊技球の個数に応じて、所定数の賞球が払い出される。一旦開放された第三電チュー14は、所定の開放時間(以下、「第三開放時間」という。)の経過、及び7個の遊技球の入賞のいずれかの条件が満たされると閉鎖される。本実施形態において、第二電チュー13に入賞した遊技球に対して、第三普通当たり判定を保留して乱数を記憶しておくことのできる数(最大第三保留球数)は「4」である。第二電チュー13へは、最大で4個の遊技球が入賞可能であるので、第三普通当たり判定は最大で4回行われることとなり、第三普通当たり遊技も最大で4回行われる。第三普通当たり判定では、当たり及びはずれのいずれであるかが、第三当たり乱数に基づいて判定される。以下、この第二電チュー13へ入賞した4個の遊技球のそれぞれに対して実行される第三普通当たり遊技を合わせて、以下では、「一連の第三普通当たり遊技」という。なお、第三普通当たり遊技中には、第三普通図柄は変動しない。
なお、パチンコ機1は、第一図柄作動ゲート11を通過した遊技球を、合計4個まで保留球として第一普通当たり判定を保留することができる。遊技者は賞球を獲得するため、まず左打ちで遊技を進行し、第一図柄作動ゲート11に遊技球を通過させる。第一図柄作動ゲート11を遊技球が通過することを契機として第一普通当たり判定が実行される。第一普通当たり判定によって第一普通当たりと判定されれば、第一普通当たり遊技として、第一電チュー12が開放される。遊技者は、開放された第一電チュー12へ遊技球を入賞させることにより、所定数の賞球を獲得できる。ここで、第一電チュー12に、最大数の4個の遊技球が入賞したとする。
第一電チュー12に4個の遊技球が入賞すると、第一電チュー12への1個目の入賞に対して、1回目の第二普通当たり判定が行われる。1回目の第二普通当たり判定において第二普通当たりと判定されれば、第二普通当たり遊技として、第二電チュー13が開放される。遊技者は、第二電チュー13へ遊技球を入賞させることにより、所定数の賞球を獲得できる。ここで、ここで、第二電チュー13に、最大数の4個の遊技球が入賞したとする。
第二電チュー13に4個の遊技球が入賞すると、第二電チュー13への1個目の入賞に対して、1回目の第三普通当たり判定が行われる。1回目の第三普通当たり判定において第三普通当たりと判定されれば、第三普通当たり遊技として、第三電チュー14が開放される。遊技者は、第三電チュー14へ遊技球を入賞させることにより、所定数の賞球を獲得できる。次いで、第二電チュー13への2個目の入賞に対して、2回目の第三普通当たり判定が行われる。2回目の第三普通当たり判定において第三普通当たりと判定されれば、第三電チュー14が開放される。遊技者は、第三電チュー14へ遊技球を入賞させることにより、所定数の賞球を獲得できる。次いで、第二電チュー13への3個目の入賞に対して、3回目の第三普通当たり判定が行われる。3回目の第三普通当たり判定において第三普通当たりと判定されれば、第三電チュー14が開放される。遊技者は、第三電チュー14へ遊技球を入賞させることにより、所定数の賞球を獲得できる。次いで、第二電チュー13への4個目の入賞に対して、4回目の第三普通当たり判定が行われる。4回目の第三普通当たり判定において第三普通当たりと判定されれば、第三電チュー14が開放される。遊技者は、第三電チュー14へ遊技球を入賞させることにより、所定数の賞球を獲得する。このようにして最大4回連続して実行される第三普通当たりが、一連の第三普通当たり遊技に相当する。
さらに、第一電チュー12への2個目の入賞に対して、2回目の第二普通当たり判定が行われる。第二普通当たりと判定されれば、第二電チュー13が開放される第二普通当たり遊技が行われる。さらに第二電チュー13への3個目の遊技球の入賞に対して、一連の第三普通当たり遊技が行われる。さらに、3回目の第二普通当たり遊技及び一連の第三普通当たり遊技、4回目の第二普通当たり遊技及び一連の第三普通当たり遊技が行われ、遊技者は多数の賞球を獲得できる。以下、これらの第一普通当たりに伴う第一電チュー12の開放、第二普通当たり判定、第二電チュー13の開放、一連の第三普通当たり遊技に伴う第三電チュー14の複数回の開放を合わせて、「大当たり遊技」という。1回の大当たり遊技は、1回の第一普通当たり遊技と、1回の第一普通当たり遊技に対応して最大4回実行される第二普通当たり遊技と、最大4回実行される第二普通当たり遊技のそれぞれに対応して実行される一連の第三普通当たり遊技とを含む。また、図5に示すように、左打ちで遊技を開始した場合に、第一普通当たり判定によって第一普通当たりであると判定されたことを契機として開始される大当たり遊技を、以下では、「初当たり」ともいう。
また、大当たり遊技が行われている間に右打ちされた遊技球が、第四図柄作動ゲート15を通過することがある。第四図柄作動ゲート15は、第四普通図柄の作動ゲートである。第四図柄作動ゲート15を遊技球が通過すると、第四普通当たり判定が行われる。本実施形態では、第四普通当たり判定によって当たりと判定される確率(以下、「第四普通当たり確率」という。)は、第一普通当たり確率と同様に約1/60である。以下、第四普通当たり判定によって当たりと判定されることを、「第四普通当たり」ともいう。本実施形態において、第四図柄作動ゲート15を通過した遊技球に対して、第四普通当たり判定を保留して乱数を記憶しておくことのできる数(最大第四保留球数)は「4」である。第四普通当たり判定では、当たり及びはずれのいずれであるかが、第四当たり乱数に基づいて判定される。第四普通当たり確率は、1/60以外の確率であってもよい。なお、パチンコ機1は、第一普通図柄の変動中であっても、第四普通当たり判定を実行できる。
第四普通当たり判定が行われると、図柄表示部24の第四普通図柄表示部に表示される第四普通図柄が変動を開始する。第四普通図柄の変動に同期して、表示画面28やスピーカ48によって、第四普通当たり判定の結果を報知するための報知演出が行われる。第四普通当たり判定によって当たりと判定されると、第四電チュー16の開閉部材161が所定の開放パターンで開放される第四普通当たり遊技が実行される。なお、第四電チュー16は、第四普通当たりを示す第四普通図柄が確定表示された後に開放される。開放された第四電チュー16に遊技球が入賞すると、入賞した遊技球の個数に応じて、所定数の賞球が払い出される。遊技者は、第四電チュー16に遊技球を入賞させるため、以降の遊技において右打ちを継続する。一旦開放された第四電チュー16は、所定の開放時間(以下、「第四開放時間」という。)の経過、及び4個の遊技球の入賞のいずれかの条件が満たされると閉鎖される。なお、本実施形態において、第四開放時間は、図6に示す時点T0から時点T10までの時間である。
本実施形態では、第四普通当たり判定によって当たりと判定されると、第四電チュー16の開閉部材161が所定の開放パターンで開放される第四普通当たり遊技が実行される。第四電チュー16の開閉部材161の開放パターンには、複数のパターンが含まれている。複数のパターンは、第四電チュー16に入賞した遊技球が第一通過領域192を通過しやすい開放パターンである第一パターンP1と、第四電チュー16に入賞した遊技球が第二通過領域193を通過しやすい開放パターンである第二パターンP2とを少なくとも含む。
図6を参照して、第四電チュー16の開閉部材161の開放パターン及び振分シャッタ195の動作パターンについて説明する。第四電チュー16の開閉部材161は、普通当たり種別に応じた開放パターンで、普通当たり遊技に係る開閉動作を行う。なお、開閉部材161が開放した第四電チュー16に所定個数(本実施形態では、4個)の遊技球が入賞すると、各開放パターンによる開閉動作の途中であっても、開閉部材161の開閉動作が終了し、第四電チュー16が閉鎖する。この所定個数は、4個以外の任意の個数であってもよい。
振分シャッタ195は、所定の振分シャッタ動作パターンで動作する。振分シャッタ動作パターンでは、普通当たり遊技が実行されると、普通当たり遊技の開始時点である時点T0から時間TBが経過した時点T2までの間、振分シャッタ195が第一位置D1から移動して、第二位置D2に配置される。次いで、時点T2から時間TBが経過した時点T3までの間、振分シャッタ195は第一位置D1に配置される。次いで、時点T3から時間TBが経過した時点T4までの間、振分シャッタ195は第二位置D2に配置される。このように、振分シャッタ195は、時点T1から時点T9までの間において、時間TBが経過する毎に、第一位置D1と第二位置D2とに交互に配置される。時点T9において第一位置D1に配置された振分シャッタ195は、時点T9から時点T10までの間、第一位置D1における配置を維持した後、振分シャッタ動作パターンを終了する。本実施形態において、時間TBは、1.2秒である。
普通当たり遊技に係る第四電チュー16の開閉動作は、第一パターンP1又は第二パターンP2のいずれかの開放パターンで行われる。第一パターンP1では、時点T0から時間TAが経過するまでの間、第四電チュー16の開閉部材161が開放状態にされる。時点T0から時間TAが経過した時点T1になると、第四電チュー16の開閉部材161が閉鎖状態にされる。その後、時点T1から時点T2の間、第四電チュー16の開閉部材161が閉鎖状態を維持する。次いで、時点T2から時間TBが経過した時点T3までの間、第四電チュー16の開閉部材161が開放状態にされる。次いで、時点T3から時間TBが経過した時点T4までの間、第四電チュー16の開閉部材161が閉鎖状態にされる。その後、第四電チュー16の開閉部材161は、時点T9に到達するまで、時間TBが経過する毎に、開放状態と閉鎖状態とを交互に繰り返す。時点T9において閉鎖された第四電チュー16の開閉部材161は、時点T9から時点T10までの間、閉鎖状態を維持した後、第一パターンP1を終了する。
本実施形態において、時間TAは、0.080秒である。このため、時点T0から時間TAで開放される第四電チュー16に入賞する遊技球はほとんどない。第一パターンP1で開放される第四電チュー16には、時点T2から時点T3の間、時点T4から時点T5の間、時点T6から時点T7の間、時点T8から時点T9の間に、遊技球が入賞可能である。第一パターンP1において、時点T1以降は、振分シャッタ195が第一位置D1に配置されているときに第四電チュー16が開放され、振分シャッタ195が第二位置D2に配置されているときに第四電チュー16が閉鎖される。このため、第一パターンP1で開放される第四電チュー16に入賞して、振分流路19の流路191を流下する遊技球のうち、第二流路191Bへ導かれる遊技球は、ほとんどない。すなわち、第一パターンP1で開放される第四電チュー16に入賞して、振分流路19の流路191を流下する遊技球のほぼ全部が、第一流路191Aへ導かれて第一通過領域192を通過する。遊技球が第一通過領域192を通過すると、第一作動機構が作動して、第一非電動役物17の開閉部材171が開放される。したがって、第一パターンP1で第四電チュー16が開放された場合には、第一非電動役物17の開閉部材171が、第二非電動役物18の開閉部材181よりも開放状態にされやすい。
一方、第二パターンP2では、時点T0から時間TBが経過した時点T2までの間、第四電チュー16の開閉部材161が開放状態にされる。次いで、時点T2から時間TBが経過した時点T3までの間、第四電チュー16の開閉部材161が閉鎖状態にされる。その後、第四電チュー16の開閉部材161は、時点T9に到達するまで、時間TBが経過する毎に、開放状態と閉鎖状態とを交互に繰り返す。時点T9において閉鎖状態にある第四電チュー16の開閉部材161は、時点T9から時点T10までの間、閉鎖状態を維持した後、第二パターンP2を終了する。
第二パターンP2においては、振分シャッタ195が第二位置D2に配置されているときに第四電チュー16が開放され、振分シャッタ195が第一位置D1に配置されているときに第四電チュー16が閉鎖される。第二パターンP2で開放される第四電チュー16には、時点T0から時点T2の間、時点T3から時点T4の間、時点T5から時点T6の間、時点T7から時点T8の間に、遊技球が入賞可能である。このため、第二パターンP2で開放される第四電チュー16に入賞して、振分流路19の流路191を流下する遊技球のうち、第一流路191Aへ導かれる遊技球は、ほとんどない。すなわち、第二パターンP2で開放される第四電チュー16に入賞して、振分流路19の流路191を流下する遊技球のほぼ全部が、第二流路191Bへ導かれて第二通過領域193を通過する。遊技球が第二通過領域193を通過すると、第二作動機構が作動して、第二非電動役物18の開閉部材181が開放される。したがって、第二パターンP2で第四電チュー16が開放された場合には、第二非電動役物18の開閉部材181が、第一非電動役物17の開閉部材171よりも開放状態にされやすい。
以下では、第四電チュー16の開閉部材161の開放パターンである第一パターンP1及び第二パターンP2を総称して、電チュー開放パターンという。第一パターンP1及び第二パターンP2のいずれにおいても、時間TBの第四電チュー16の開放が最大4回行われる。本実施形態では、第四電チュー16が時間TBの開放を1回行う毎に、遊技球が1〜2個入賞可能である。
図7及び図8を参照して、初当たりにおいて右打ちされた遊技球が、第四図柄作動ゲート15を通過することを契機として、第四普通当たり判定によって第四普通当たりであると判定された場合における各電チュー及び各非電動役物の基本動作について説明する。
図7は、遊技球が第四図柄作動ゲート15を通過することを契機として、第四普通当たり判定によって第四普通当たりであると判定された場合に実行される第四普通当たり遊技の電チュー開放パターンが、第一パターンP1である場合における基本動作を示す。第四普通当たり判定によって当たりであると判定されると、第四普通当たりであることを示す第四普通図柄が図柄表示部24の第四普通図柄表示部に確定表示された後に、第四普通当たり遊技が実行される。第四普通当たり遊技が第一パターンP1で実行される場合、第四電チュー16が時間TBの開放を、最大4回行う(図6参照)。第四電チュー16が時間TBの開放を1回行う毎に、遊技球が1〜2個入賞可能である。図7においては、第四電チュー16が時間TBの開放を1回行う毎に、遊技球が1個入賞したこととする。
第一パターンP1の第四普通当たり遊技において、第四電チュー16の時間TBでの1回目の開放において、1個の遊技球が第四電チュー16に入賞する。第一パターンP1で開放した第四電チュー16に入賞した遊技球は、振分流路19の流路191を流下した後、第一流路191Aへ導かれて第一通過領域192を通過する。遊技球が第一通過領域192を通過すると、第一作動機構が作動して、第一非電動役物17の開閉部材171が開放される。この間、遊技者は右打ちを継続するので、右打ちされた遊技球が開放状態の第一非電動役物17に入賞する。開放状態の第一非電動役物17に遊技球が1個入賞すると、第一閉鎖機構が作動して、第一非電動役物17が閉鎖状態になる。
また、第一パターンP1の第四普通当たり遊技において、第四電チュー16の時間TBでの2回目の開放が行われる。この開放に対して、1個の遊技球が第四電チュー16に入賞する。第四電チュー16に入賞した遊技球は、振分流路19の流路191を流下した後、第一流路191Aへ導かれて第一通過領域192を通過する。遊技球が第一通過領域192を通過すると、第一作動機構が作動して、第一非電動役物17の開閉部材171が開放される。開放された第一非電動役物17に、1個の遊技球が入賞すると、第一閉鎖機構が作動して、第一非電動役物17が閉鎖状態になる。
その後、第一パターンP1の第四普通当たり遊技において、第四電チュー16の時間TBでの3回目及び4回目の開放が、それぞれ行われる。それぞれの開放に対して、1個の遊技球が第四電チュー16にそれぞれ入賞する。第四電チュー16に入賞した遊技球は、振分流路19の流路191を流下した後、第一流路191Aへ導かれて第一通過領域192を通過する。遊技球が第一通過領域192を通過すると、第一作動機構が作動して、第一非電動役物17の開閉部材171が開放される。開放された第一非電動役物17に、1個の遊技球が入賞すると、第一閉鎖機構が作動して、第一非電動役物17が閉鎖状態になる。このようにして、第四電チューに4個の遊技球が入賞することで、第一パターンP1による第四普通当たり遊技が終了する。第一パターンP1で開放された第四電チューに4個の遊技球が入賞することを契機として、第一非電動役物17に4個の遊技球が入賞したこととする。
第一非電動役物17は、遊技球を獲得するための入賞口であるとともに、第二普通図柄の作動口でもある。第一非電動役物17へ遊技球が入賞することを契機として、第二普通当たり判定が行われる。本実施形態では、第二普通当たり確率が100%であるので、第二普通当たり判定が行われると、第二電チュー13の開閉部材131が開放される第二普通当たり遊技が実行される。最大第二保留球数が「4」であるので、第二普通当たり判定は最大で4回行われる。このため、第二普通当たり遊技は、最大で4回行われる。
第二電チュー13は、遊技球を獲得するための入賞口であるとともに、第三普通図柄の作動口でもある。第二電チュー13へ遊技球が入賞すると、第三普通当たり判定が行われる。本実施形態では、第二普通当たり確率が100%であるので、第二普通当たり判定が行われると、第三電チュー14の開閉部材141が開放される第二普通当たり遊技が実行される。最大第三保留球数が「4」であるので、第三普通当たり判定は最大で4回行われる。このため、第三普通当たり判定は最大で4回行われることとなり、第三普通当たり遊技も最大で4回行われる。このようにして、1回の第四普通当たり遊技と、1回の第四普通当たり遊技に対応して最大4回実行される第二普通当たり遊技と、最大4回実行される第二普通当たり遊技のそれぞれに対応して実行される一連の第三普通当たり遊技とを含む大当たり遊技が、初当たりに引き続いて実行され得る。
上記のように、初当たりを契機として右打ちで遊技が進行されたときに、第四普通当たり判定によって第四普通当たりであると判定されたことを契機として開始される大当たり遊技を、以下では、「連荘当たり」ともいう。第四普通当たり遊技が第一パターンP1で実行される場合、第四普通当たり遊技以降に初当たりと同様の大当たり遊技が、初当たりに引き続いて実行される。初当たりを契機として右打ちで遊技が進行されたときに第四普通当たり判定によって第四普通当たりであると判定されたことを契機として、第一パターンP1による第四普通当たり遊技から開始される連荘当たりを、以下では、「連荘当たりA」ともいう。
一方、図8は、遊技球が第四図柄作動ゲート15を通過することを契機として、第四普通当たり判定によって第四普通当たりであると判定された場合に実行される第四普通当たり遊技の電チュー開放パターンが、第二パターンP2である場合における基本動作を示す。第四普通当たり判定によって当たりであると判定されると、第四普通当たりであることを示す第四普通図柄が図柄表示部24の第四普通図柄表示部に確定表示された後に、第四普通当たり遊技が実行される。第四普通当たり遊技が第二パターンP2で実行される場合、第四電チュー16が時間TBの開放を、最大4回行う(図6参照)。第四電チュー16が時間TBの開放を1回行う毎に、遊技球が1〜2個入賞可能である。図8においては、第四電チュー16が時間TBの開放を1回行う毎に、遊技球が1個入賞したこととする。
第二パターンP2の第四普通当たり遊技において、第四電チュー16の時間TBでの1回目の開放において、1個の遊技球が第四電チュー16に入賞する。第二パターンP2で開放した第四電チュー16に入賞した遊技球は、振分流路19の流路191を流下した後、第二流路191Bへ導かれて第二通過領域193を通過する。遊技球が第二通過領域193を通過すると、第二作動機構が作動して、第二非電動役物18の開閉部材181が開放される。この間、遊技者は右打ちを継続するので、右打ちされた遊技球が開放状態の第二非電動役物18に入賞する。開放状態の第二非電動役物18に遊技球が1個入賞すると、第二閉鎖機構が作動して、第二非電動役物18が閉鎖状態になる。
また、第二パターンP2の第四普通当たり遊技において、第四電チュー16の時間TBでの2回目の開放が行われる。この開放に対して、1個の遊技球が第四電チュー16に入賞する。第四電チュー16に入賞した遊技球は、振分流路19の流路191を流下した後、第二流路191Bへ導かれて第二通過領域193を通過する。遊技球が第二通過領域193を通過すると、第二作動機構が作動して、第二非電動役物18の開閉部材181が開放される。開放された第二非電動役物18に、1個の遊技球が入賞すると、第二閉鎖機構が作動して、第二非電動役物18が閉鎖状態になる。
その後、第二パターンP2の第四普通当たり遊技において、第四電チュー16の時間TBでの3回目及び4回目の開放が、それぞれ行われる。それぞれの開放に対して、1個の遊技球が第四電チュー16にそれぞれ入賞する。第四電チュー16に入賞した遊技球は、振分流路19の流路191を流下した後、第二流路191Bへ導かれて第二通過領域193を通過する。遊技球が第二通過領域193を通過すると、第二作動機構が作動して、第二非電動役物18の開閉部材181が開放される。開放された第二非電動役物18に、1個の遊技球が入賞すると、第二閉鎖機構が作動して、第二非電動役物18が閉鎖状態になる。このようにして、第四電チューに4個の遊技球が入賞することで、第二パターンP2による第四普通当たり遊技が終了する。第二パターンP2で開放された第四電チューに4個の遊技球が入賞することを契機として、第二非電動役物18に4個の遊技球が入賞したこととする。
第二非電動役物18は、遊技球を獲得するための入賞口であるとともに、第三普通図柄の作動口でもある。したがって、第二非電動役物18へ遊技球が入賞することを契機として、第三普通当たり判定が行われる。本実施形態では、第三普通当たり確率が100%であるので、第三普通当たり判定が行われると、第三電チュー14の開閉部材141が開放される第三普通当たり遊技が実行される。最大第三保留球数が「4」であるので、第三普通当たり判定は最大で4回行われる。このため、第三普通当たり遊技は、最大で4回行われる。このようにして、1回の第四普通当たり遊技と、1回の第四普通当たり遊技に対応して最大4回実行される一連の第三普通当たり遊技とを含む大当たり遊技が、初当たりに引き続いて実行され得る。
上記のように、初当たりを契機として右打ちで遊技が進行されたときに第四普通当たり判定によって第四普通当たりであると判定されたことを契機として、第二パターンP2による第四普通当たり遊技から開始される連荘当たりを、以下では、「連荘当たりB」ともいう。
図9を参照して、上記の初当たり及び連荘当たりを含む、パチンコ機1の遊技の流れを説明する。以下では、大当たり遊技が実行されていないときの遊技を、「通常遊技」という。通常遊技は、左打ちで進行される。遊技球が第一図柄作動ゲート11を通過することを契機として、第一普通当たり判定が実行される。左打ちされた遊技球は、右打ちされた遊技球よりも、第一図柄作動ゲート11を通過しやすい。通常遊技において、第一普通当たり判定が、第四普通当たり判定よりも実行されやすい。通常遊技では、主に第一普通当たり判定が実行される。
第一普通当たり判定によって第一普通当たりであると判定されると、第一普通当たり遊技が実行されることで、初当たりの大当たり遊技が開始される(矢印a参照)。第一普通当たり遊技では、第一電チュー12が開放される。第一電チュー12は、第二普通図柄の作動口であるので、開放された第一電チュー12に遊技球が入賞することを契機として、第二普通当たり判定が実行される。第二普通当たり判定によって当たりと判定されると、第二電チュー13が開放される第二普通当たり遊技が実行される(矢印b参照)。第二電チュー13は、第三図柄の作動口であるので、開放された第二電チュー13に遊技球が入賞することを契機として、第三普通当たり判定が実行される。第三普通当たり判定によって当たりと判定されると、第三電チュー14が開放される第三普通当たり遊技が実行される(矢印c参照)。このようにして、一連の初当たりが実行される。
初当たりをはじめとする大当たり遊技は、右打ちで進行するので、大当たり遊技の実行中に、遊技球が第四図柄作動ゲート15を通過することがある。第四図柄作動ゲート15を遊技球が通過することを契機として、第四普通当たり判定が実行される。言い換えると、大当たり遊技では、大当たり遊技に係る普通当たり判定に加えて、主に第四普通当たり判定が実行される。初当たり中に第四普通当り判定によって当たりであると判定されることなく、初当たりが終了した場合には、遊技が大当たり遊技から通常遊技に戻る(矢印e参照)。これに伴い、遊技者は、遊技球の発射強度を、右打ちから左打ちに戻す。
初当たりの実行中に第四普通当り判定によって当たりであると判定されると、第四電チュー16が開放される第四普通当たり遊技が実行される。これにより、初当たりに引き続いて、連荘当たりが実行される(矢印d参照)。第四普通当たり遊技における第四電チュー16の電チュー開放パターンには、第一パターンP1と第二パターンP2とが含まれる。
第四普通当たり遊技が第一パターンP1で実行されることで、連荘当たりAが開始される。第一パターンP1で開放された第四電チュー16に入賞した遊技球のほとんどが、振分流路19の流路191を流下した後、第一流路191Aへ導かれて第一通過領域192を通過する。遊技球が第一通過領域192を通過すると、第一作動機構が作動して、第一非電動役物17の開閉部材171が開放される。遊技者は開放された第一非電動役物17を狙って、右打ちを継続する。右打ちされた遊技球が第一非電動役物17へ入賞する(矢印f参照)。第一非電動役物17は、第二普通図柄の作動口であるので、開放された第一非電動役物17に遊技球が入賞することを契機として、第二普通当たり判定が実行される。第二普通当たり判定によって当たりであると判定されると、第二電チュー13が開放される第二普通当たり遊技が実行される(矢印g参照)。第二電チュー13は、第三図柄の作動口であるので、開放された第二電チュー13に遊技球が入賞することを契機として、第三普通当たり判定が実行される。第三普通当たり判定によって当たりと判定されると、第三電チュー14が開放される第三普通当たり遊技が実行される(矢印h参照)。
また、第四普通当たり遊技が第二パターンP2で実行されることで、連荘当たりBが開始される。第二パターンP2で開放された第四電チュー16に入賞した遊技球のほとんどが、振分流路19の流路191を流下した後、第二流路191Bへ導かれて第二通過領域193を通過する。遊技球が第二通過領域193を通過すると、第二作動機構が作動して、第二非電動役物18の開閉部材181が開放される。遊技者は開放された第二非電動役物18を狙って、右打ちを継続する。右打ちされた遊技球が第二非電動役物18へ入賞する(矢印j参照)。第二非電動役物18は、第三普通図柄の作動口であるので、開放された第二非電動役物18に遊技球が入賞することを契機として、第三普通当たり判定が実行される。第三普通当たり判定によって当たりと判定されると、第三電チュー14が開放される第三普通当たり遊技が実行される(矢印k参照)。
このように、連荘当たりBでは、初当たり及び連荘当たりAとは異なり、第二普通当たり判定が実行されない。故に、連荘当たりBでは、第二普通当たり遊技に基づく賞球が払い出されない。したがって、連荘当たりBでは、第二普通当たり遊技が実行される初当たり及び連荘当たりAに比べて、遊技者に付与される利益が少なくなる。初当たりを迎えた遊技者は、初当たりに引き続いて連荘当たりが実行されることを望んで遊技を進行する。また、遊技者は、連荘当たりとして、付与される利益が連荘当たりBよりも大きい連荘当たりAが実行されることを望んで、遊技を進行する。このため、遊技者は、連荘当たりが、第一パターンP1による第四普通当たり遊技及び第二パターンP2による第四普通当たり遊技のいずれで開始されるのかに注目して、大当たり遊技を進行する。
連荘当たりは、右打ちで進行するので、連荘当たりの実行中に、遊技球が第四図柄作動ゲート15を通過することがある。第四図柄作動ゲート15を遊技球が通過することを契機として、第四普通当たり判定が実行される。連荘当たりの実行中に第四普通当り判定によって当たりであると判定されると、第四電チュー16が開放される第四普通当たり遊技が実行される。これにより、連荘当たりに引き続いて、さらに連荘当たりが実行される(矢印m参照)。この場合、連荘当たりとして、連荘当たりA又は連荘当たりBのいずれかが実行される。第四普通当り判定によって当たりであると判定されることなく、連荘当たりが終了した場合には、遊技が大当たり遊技から通常遊技に戻る(矢印p参照)。これに伴い、遊技者は、遊技球の発射強度を、右打ちから左打ちに戻す。
図10を参照して、パチンコ機1の電気的構成について説明する。パチンコ機1の制御部40は、主基板41、サブ制御基板58、ランプドライバ基板46、演出制御基板43、払出制御基板45、中継基板47及び電源基板42を主に備える。
主基板41は、パチンコ機1の主制御を司る。主基板41の主基板CPUユニット50には、各種の演算処理を行うCPU51と、データを一時的に記憶するRAM52と、制御プログラム等を記憶したROM53とが設けられている。主基板CPUユニット50には、割込信号発生回路57が接続されている。主基板41は、割込信号発生回路57から割込信号が入力される毎にプログラムを実行する。主基板41は、I/Oインタフェイス54を介してサブ制御基板58、払出制御基板45、中継基板47、出力ポート55、第一図柄作動ゲートスイッチ61及び第四図柄作動ゲートスイッチ62に接続している。出力ポート55は、図示しない遊技場管理用コンピュータにパチンコ機1の情報を出力する。第一図柄作動ゲートスイッチ61は、第一図柄作動ゲート11に設けられており、第一図柄作動ゲート11を通過した遊技球を検出する。第四図柄作動ゲートスイッチ62は、第四図柄作動ゲート15に設けられており、第四図柄作動ゲート15を通過した遊技球を検出する。
サブ制御基板58は、CPU581、RAM582及びROM583を備え、ランプドライバ基板46、演出制御基板43、操作ボタン9及びスピーカ48に接続している。サブ制御基板58は、主基板41から送信されるコマンドに従って、演出等の総合的な制御を行う。ランプドライバ基板46は、電飾基板31に接続している。電飾基板31は、例えばLEDを搭載しており、前述の各種の電飾部材の内部に設けられている。ランプドライバ基板46は、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って、電飾基板31の発光動作等を制御する。演出制御基板43は、CPU431等を備え、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って表示画面28の表示を制御する。払出制御基板45は、CPU45a等を備える。払出制御基板45は、主基板41から送信されるコマンドに応じて賞球払出装置49の動作を制御し、所定数の遊技球を賞球払出装置49に払い出させる。
中継基板47は、第一電チューソレノイド64、第二電チューソレノイド65、第三電チューソレノイド66、第四電チューソレノイド67、振分シャッタソレノイド69、第一電チュースイッチ71、第二電チュースイッチ72、第三電チュースイッチ73、第四電チュースイッチ74、第一非電動役物スイッチ76、第二非電動役物スイッチ77及び図柄表示部24に接続している。
第一電チューソレノイド64は、第一普通当たり遊技中に第一電チュー12の開閉部材121を開閉する。第二電チューソレノイド65は、第二普通当たり遊技中に第二電チュー13の開閉部材131を開閉する。第三電チューソレノイド66は、第三普通当たり遊技中に第三電チュー14の開閉部材141を開閉する。第四電チューソレノイド67は、第四普通当たり遊技中に第四電チュー16の開閉部材161を開閉する。第一電チュースイッチ71は、第一電チュー12に設けられており、第一電チュー12に入賞した遊技球を検出する。第二電チュースイッチ72は、第二電チュー13に設けられており、第二電チュー13に入賞した遊技球を検出する。第三電チュースイッチ73は、第三電チュー14に設けられており、第三電チュー14に入賞した遊技球を検出する。第四電チュースイッチ74は、第四電チュー16に設けられており、第四電チュー16に入賞した遊技球を検出する。第一非電動役物スイッチ76は、第一非電動役物17に設けられており、第一非電動役物17に入賞した遊技球を検出する。第二非電動役物スイッチ77は、第二非電動役物18に設けられており、第二非電動役物18に入賞した遊技球を検出する。
電源基板42は、主基板41及び遊技球発射装置37に接続されており、各基板及び遊技球発射装置37に直流の安定化した電力を供給する。遊技球発射装置37は、一定間隔(本実施形態では0.6秒)毎に1個ずつ遊技球を遊技領域4へ発射する。
図11を参照して、RAM52の第一普通当たり関係情報記憶エリアについて説明する。第四普通当たり関係情報記憶エリアの構成は、第一普通当たり関係情報記憶エリアの構成と同様であるため、説明を簡略化する。第一普通当たり関係情報記憶エリアは、後述するメイン処理の第一普通図柄処理(図16参照)において使用される。第一普通当たり関係情報記憶エリアには、複数の記憶エリアが設けられている。本実施形態では、第一普通当たり関係情報記憶エリアに、最大第一保留球数に対応する4つの記憶エリアが設けられている。遊技球が第一図柄作動ゲート11を通過した際に、保留球数のうち第一図柄作動ゲート11への遊技球の通過による第一保留球数が4未満(0〜3)であれば、番号の小さい記憶エリアから順に乱数が記憶される。
第一保留球数とは、第一図柄作動ゲート11を通過した遊技球に対応する乱数のうち、第一普通当たり判定の実行が保留された状態で記憶されている乱数の個数である。CPU51は、処理が未だ行われていない記憶エリアの乱数のうち、最も番号が小さい記憶エリアを判定エリアとし、判定エリアに記憶されている乱数について第一普通当たり判定等の各種処理を行う。判定エリアに記憶されている乱数に関する処理が終了すると、次に番号が小さい記憶エリアが判定エリアとされて、第一普通当たり判定等の処理が繰り返される。判定エリアに記憶されている乱数に関する処理とは、例えば、第一普通当たり判定の判定結果を報知する報知演出、及び、判定結果が第一普通当たりの場合に実行される第一普通当たり遊技に関する処理である。なお、処理が終了した記憶エリアの乱数は、適宜消去される。第一普通当たり乱数とともに取得されて第一普通当たり関係情報記憶エリアに記憶されている各種乱数を総称して、第一乱数ともいう。
各記憶エリアには、第一普通当たり判定カウンタの値が記憶される第一当たり乱数欄、第一普通図柄決定カウンタの当たりが記憶される第一図柄決定乱数欄、及び第一変動パターン決定カウンタの値が記憶される第一変動パターン決定乱数欄が設けられている。遊技球が第一図柄作動ゲート11を通過すると、その時点で計数されているそれぞれの乱数取得カウンタの値が各欄に記憶される。第一当たり乱数は、第一普通当たり判定のために用いられる。第一図柄決定乱数は第一普通図柄を決定するために用いられる。第一変動パターン決定乱数は、図柄表示部24の第一普通図柄表示部に表示される第一普通図柄の変動時間を示す第一変動パターンを決定するために用いられる。
パチンコ機1において、第一普通図柄の変動時間は、第一普通当たり判定の結果を遊技者に報知する報知演出の演出時間に等しい。サブ制御基板58は、主基板41で決定された第一変動パターンに従って報知演出を制御する。具体的には、主基板41は、第一変動パターンに従って、第一普通図柄の変動を開始する。サブ制御基板58は、第一普通図柄の変動開始に同期して、演出図柄の変動表示を開始する。主基板41は、変動を開始した第一普通図柄の変動時間が終了すると、変動させていた第一普通図柄を、所定の時間(本実施形態では、0.8秒)の間、確定表示させる。サブ制御基板58は、第一普通図柄の確定表示に同期して、演出図柄を確定表示させる。また、サブ制御基板58は、演出図柄による他、表示画面28、スピーカ48等によっても、第一普通図柄変動パターンと同期した報知演出を実行する。
第四普通当たり関係情報記憶エリアは、後述するメイン処理の第四普通図柄処理(図18参照)において使用される。第四普通当たり関係情報記憶エリアには、第一普通当たり関係情報記憶エリアと同様に、最大第四保留球数に対応する4つの記憶エリアが設けられている。遊技球が第四図柄作動ゲート15を通過した際に、保留球数のうち第四図柄作動ゲート15への遊技球の通過による第四保留球数が4未満(0〜3)であれば、番号の小さい記憶エリアから順に乱数が記憶される。第四保留球数とは、第四図柄作動ゲート15を通過した遊技球に対応する乱数のうち、第四普通当たり判定の実行が保留された状態で記憶されている乱数の個数である。CPU51は、処理が未だ行われていない記憶エリアの乱数のうち、最も番号が小さい記憶エリアを判定エリアとし、判定エリアに記憶されている乱数について第四普通当たり判定等の各種処理を行う。判定エリアに記憶されている乱数に関する処理が終了すると、次に番号が小さい記憶エリアが判定エリアとされて、第四普通当たり判定等の処理が繰り返される。判定エリアに記憶されている乱数に関する処理とは、例えば、第四普通当たり判定の判定結果を報知する報知演出、及び、判定結果が第四普通当たりの場合に実行される第四普通当たり遊技に関する処理である。なお、処理が終了した記憶エリアの乱数は、適宜消去される。第四普通当たり乱数とともに取得されて第四普通当たり関係情報記憶エリアに記憶されている各種乱数を総称して、第四乱数ともいう。
各記憶エリアには、第四普通当たり判定カウンタの値が記憶される第四当たり乱数欄、第四普通図柄決定カウンタの当たりが記憶される第四図柄決定乱数欄、及び第四変動パターン決定カウンタの値が記憶される第四変動パターン決定乱数欄が設けられている。遊技球が第四図柄作動ゲート15を通過すると、その時点で計数されているそれぞれの乱数取得カウンタの値が各欄に記憶される。第四当たり乱数は、第四普通当たり判定のために用いられる。第四図柄決定乱数は第四普通図柄を決定するために用いられる。第四変動パターン決定乱数は、図柄表示部24の第四普通図柄表示部に表示される第四普通図柄の変動時間を示す変動パターンを決定するために用いられる。
パチンコ機1において、第四普通図柄の変動時間は、第四普通当たり判定の結果を遊技者に報知する報知演出の演出時間に等しい。サブ制御基板58は、主基板41で決定された第四変動パターンに従って報知演出を制御する。具体的には、主基板41は、第四変動パターンに従って、第四普通図柄の変動を開始する。サブ制御基板58は、第四普通図柄の変動開始に同期して、演出図柄の変動表示を開始する。主基板41は、変動を開始した第四普通図柄の変動時間が終了すると、変動させていた第四普通図柄を、所定の時間(本実施形態では、0.8秒)の間、確定表示させる。サブ制御基板58は、第四普通図柄の確定表示に同期して、演出図柄を確定表示させる。また、サブ制御基板58は、演出図柄による他、表示画面28、可動役物30、スピーカ48等によっても、第四普通図柄変動パターンと同期した報知演出を実行する。なお、第四普通当たり判定の結果を遊技者に報知する報知演出においては、第一普通当たり判定の結果を遊技者に報知する報知演出とは異なる演出図柄を用いてもよい。また、第四普通当たり判定の結果を遊技者に報知する報知演出において、演出図柄に替えて、各種のキャラクタの動作等が用いられてもよい。第四普通当たり判定の結果を遊技者に報知する報知演出が、表示画面28を用いて実行されない構成であってもよい。
なお、RAM52には、第二普通当たり関係情報記憶エリア及び第三普通当たり関係情報記憶エリアが設けられている。第二普通当たり関係情報記憶エリア及び第三普通当たり関係情報記憶エリアも、第一普通当たり関係情報記憶エリアと同様に構成されている。本実施形態では、第二普通図柄の変動時間、及び第三普通図柄の変動時間は、それぞれ一定の時間に定められている。このような場合には、第二普通当たり関係情報記憶エリア及び第三普通当たり関係情報記憶エリアに、第二変動パターン決定乱数欄及び第三変動パターン決定乱数欄は設けられなくてもよい。
以下の説明では、第一当たり乱数、第二当たり乱数、第三当たり乱数及び第四当たり乱数を総称する場合、又はいずれかを特定しない場合、当たり乱数ともいう。また、第一変動パターン決定乱数及び第四変動パターン決定乱数を総称する場合、又はいずれかを特定しない場合、変動パターン決定乱数ともいう。また、第一図柄決定乱数数及び第四図柄決定乱数を総称する場合、又はいずれかを特定しない場合、図柄決定乱数ともいう。
図12を参照して、ROM53に記憶されている第四普通図柄決定テーブルについて説明する。パチンコ機1は、第四普通当たり判定の結果が当たりであることを示す第四普通図柄を、第四普通図柄決定テーブルを参照することで決定する。本実施形態では、第四普通図柄は、「第四普通当たりA」及び「第四普通当たりB」の、2種類の普通当たり種別を含む。普通当たり種別は、普通当たり判定の結果が当たりであること示す普通図柄の種別である。
第四普通図柄決定テーブルでは、普通当たり種別のそれぞれに、第四図柄決定乱数の値(0〜99)が対応付けられている。第四普通図柄の普通当たり種別の割合は、第四図柄決定乱数の値に応じて定められている。普通当たり種別の割合は、「第四普通当たりA」が85%、「第四普通当たりB」が15%である。
第四普通図柄決定テーブルは、第四普通当たり遊技における電チュー開放パターンをいずれにするかを、普通当たり種別に応じて定義している。「第四普通当たりA」の普通当たり種別には、第一パターンP1が関連付けられている。「第四普通当たりB」の普通当たり種別には、第二パターンP2が関連付けられている。したがって、第四普通当たり判定によって当たりであると判定された場合に、「第四普通当たりA」の普通当たり種別が決定されたときには、第四普通当たり遊技が第一パターンP1で実行される。第四普通当たり判定によって当たりであると判定された場合に、「第四普通当たりB」の普通当たり種別が決定されたときには、第四普通当たり遊技が第二パターンP2で実行される。したがって、第四普通当たり判定によって当たりであると判定された場合、85%の割合で第一パターンP1による第四普通当たり遊技が、15%の割合で第二パターンP2による第四普通当たり遊技が、それぞれ実行される。なお、「第四普通当たりA」及び「第四普通当たりB」の割合は、任意に変更できる。
なお、図示しないが、ROM53には、第一〜第三普通図柄決定テーブルが記憶されている。パチンコ機1は、第一〜第三普通当たり判定の結果が当たりであることを示す第一〜第三普通図柄を、第一〜第三普通図柄決定テーブルを参照することで決定する。
図13及び図14を参照して、ROM53に記憶されている変動パター決定テーブルについて説明する。変動パター決定テーブルは、図13に示す第一変動パターン決定テーブル及び図14に示す第四変動パターン決定テーブルを含む。
図13に示すように、第一変動パターン決定テーブルは、第一普通当たり判定による判定結果(第一普通当たり又ははずれ)に応じて、複数のテーブルを設けている。それぞれのテーブルには、複数種類の変動パターンが定められている。各変動パターンには、第一変動パターン決定乱数の値(0〜511)、及び第一普通図柄の変動時間(報知演出の演出時間)が対応付けられている。第一普通当たり判定が行われると、判定結果に応じたテーブルが参照され、第一当たり乱数とともに取得されている第一変動パターン決定乱数の値に対応する変動パターンが1つ決定される。
第一変動パターン決定テーブルに基づいて、第一普通当たり判定による判定結果が第一普通当たりである場合には、「ノーマルリーチ」、「リーチ演出A」、「リーチ演出B」、「リーチ演出C」、「リーチ演出D」、「リーチ演出E」の順に、変動パターンが決定される割合が高くなる。一方、第一普通当たり判定による判定結果がはずれである場合には、「ノーマルリーチ」、「リーチ演出A」、「リーチ演出B」、「リーチ演出C」、「リーチ演出D」、「リーチ演出E」の順に、変動パターンが決定される割合が低くなる。したがって、第一普通当たり判定による判定結果が第一普通当たりとなる期待値は、「ノーマルリーチ」、「リーチ演出A」、「リーチ演出B」、「リーチ演出C」、「リーチ演出D」、「リーチ演出E」の順に高くなる。なお、リーチ演出とは、演出図柄が所定のリーチ状態を構成した後に、判定結果が第一普通当たりである可能性のあることを示す演出を実行する報知演出である。本実施形態において、「非リーチ」の第一変動パターンは、リーチ状態に至ることなく、演出図柄がはずれの判定結果を示す組合せで確定表示されて演出が終了する報知演出に対応している。本実施形態では、「非リーチ」の変動パターンは、第一普通当たり判定による判定結果がはずれである場合にのみ決定される。
図14に示すように、第四変動パターン決定テーブルは、第四普通当たり判定による判定結果(第四普通当たり又ははずれ)に応じて、複数のテーブルを設けている。それぞれのテーブルには、一種類又は複数種類の変動パターンが定められている。各変動パターンには、第四変動パターン決定乱数の値(0〜511)、及び第四普通図柄の変動時間(報知演出の演出時間)が対応付けられている。第四普通当たり判定が行われると、判定結果に応じたテーブルが参照され、第四当たり乱数とともに取得されている第四変動パターン決定乱数の値に対応する変動パターンが1つ決定される。
第四変動パターン決定テーブルに基づいて、第四普通当たり判定による判定結果が第四普通当たりである場合には、「当たり短変動」及び「当たり長変動」のうちいずれかの変動パターンが決定される。本実施形態では、「当たり長変動」が決定される割合は、「当たり短変動」が決定される割合よりも低い。第四普通当たり判定の結果がはずれの場合には、「はずれ変動」の変動パターンが決定される。本実施形態では、「当たり長変動」の変動時間が40秒、「当たり短変動」及び「はずれ変動」の変動時間が6秒と定められている。
第四普通当たり判定によって第四普通当たりであると判定された場合において、初当たり又は連荘当たりが実行中であることがある。「当たり長変動」の変動時間は、初当たり及び連荘当たりの各遊技に必要な時間を勘案して定められている。このため、初当たり又は連荘当たりの実行中に第四普通当たりであると判定され、「当たり長変動」の変動パターンが決定された場合、実行中の初当たり又は連荘当たりの終了間際又は終了直後に、「当たり長変動」の変動パターンによる第四普通図柄の変動が終了する。この場合、第四普通当たりであると判定されたときに実行されていた初当たり又は連荘当たりに係る各電チュー及び各非電動役物の連動がおおよそ終了してから、新たに第四普通当たりであると判定されたことに起因する連荘当たりが実行される。したがって、遊技者は、先に実行されている初当たり又は連荘当たりに係る賞球をおおよそ得た後に、引き続いて新たな連荘当たりを遊技できる。
なお、初当たり又は連荘当たりの実行中に第四普通当たりであると判定され、「当たり短変動」の変動パターンが決定された場合には、「当たり短変動」の変動パターンに基づく第四図柄の変動が終了した後に、第四当たり遊技が実行される。この場合、遊技者は、大当たり遊技中に新たな連荘当たりが開始される、一般電役本来の遊技を楽しむことができる。
主基板41は、決定された変動パターンを指定するコマンドである変動パターン指定コマンドを、サブ制御基板58へ送信する。サブ制御基板58は、コマンドによって指定された変動パターンに応じて表示画面28及びスピーカ48等を制御することで、報知演出を実行する。なお、報知演出に、演出図柄が用いられなくてもよい。また、主基板41は、決定した変動パターンに応じて決められている変動時間だけ、第一普通図柄又は第四普通図柄を変動させる。
図15から図23を参照して、パチンコ機1の主基板41による動作について説明する。パチンコ機1の主制御は、ROM53に記憶されている制御プログラムによって行われる。制御プログラムのメイン処理(図15参照)は、割込信号発生回路57(図10参照)が4ms毎に発生する割込信号をCPU51が感知した際に、CPU51において実行される。以下、フローチャートの各ステップについて「S」と略記する。
図15に示すように、メイン処理が開始されると、まず、コマンド出力処理が行われる(S10)。コマンド出力処理では、制御コマンドが、サブ制御基板58、払出制御基板45、中継基板47等に出力される。ここで出力される制御コマンドは、前回実施されたメイン処理においてRAM52に記憶された制御コマンドである。
次いで、スイッチ読込処理が行われる(S11)。スイッチ読込処理では、第一図柄作動ゲート11、第一電チュー12、第二電チュー13、第三電チュー14、第四図柄作動ゲート15、第四電チュー16、第一非電動役物17、第二非電動役物18に設けられた各スイッチ(図10参照)の検出結果から、遊技球を検知するための処理が行われる。
次いで、カウンタ更新処理が行われる(S12)。カウンタ更新処理では、RAM52に記憶されている乱数取得カウンタの値が加算され、且つ、第一〜第四普通図柄の変動時間を計測するためのタイマカウンタである第一〜第四普通図柄変動時間カウンタの値が減算される。
次いで、第一普通電動役物処理が行われる(S13)。詳細は後述するが、第一普通電動役物処理では、第一普通当たりを示す第一普通図柄が図柄表示部24に表示された場合に、第一普通当たり遊技の動作(主に第一電チュー12の開閉部材121の開閉動作)を制御するための処理が行われる(図17参照)。
次いで、第一普通図柄処理が行われる(S14)。詳細は後述するが、第一普通図柄処理では、第一普通当たり判定、第一変動パターンの決定等の処理が行われる(図16参照)。
次いで、第四普通電動役物処理が行われる(S15)。詳細は後述するが、第四普通電動役物処理では、第四普通当たりを示す第四普通図柄が図柄表示部24に表示された場合に、第四普通当たり遊技の動作(主に第四電チュー16の開閉部材161の開閉動作)を制御するための処理が行われる(図19参照)。
次いで、第四普通図柄処理が行われる(S16)。詳細は後述するが、第四普通図柄処理では、第四普通当たり判定、第四変動パターンの決定等の処理が行われる(図18参照)。
次いで、第二普通電動役物処理が行われる(S17)。詳細は後述するが、第二普通電動役物処理では、第二普通当たりを示す第二普通図柄が図柄表示部24に表示された場合に、第二普通当たり遊技の動作(主に第二電チュー13の開閉部材131の開閉動作)を制御するための処理が行われる(図21参照)。
次いで、第二普通図柄処理が行われる(S18)。詳細は後述するが、第二普通図柄処理では、第二普通当たり判定等の処理が行われる(図20参照)。
次いで、第三普通電動役物処理が行われる(S19)。詳細は後述するが、第三普通電動役物処理では、第三普通当たりを示す第三普通図柄が図柄表示部24に表示された場合に、第三普通当たり遊技の動作(主に第三電チュー14の開閉部材141の開閉動作)を制御するための処理が行われる(図23参照)。
次いで、第三普通図柄処理が行われる(S20)。詳細は後述するが、第三普通図柄処理では、第三普通当たり判定等の処理が行われる(図22参照)。
次いで、払出処理(S21)、エラーチェック(S22)、及び情報出力処理(S23)が行われる。払出処理では、賞球の払い出しが制御される。エラーチェックでは、エラーが発生している場合に、表示画面28及びスピーカ48等を用いてエラーが報知される。情報出力処理では、遊技場管理用コンピュータ(図示せず)に各種の情報が出力される。
メイン処理で使用されるフラグについて説明する。RAM52には大当たり遊技状態フラグ、第一作動終了フラグ、第四作動終了フラグ、第一変動フラグ、第二変動フラグ、第三変動フラグ、第四変動フラグ、第一開放フラグ、第二開放フラグ、第三開放フラグ、第四開放フラグ等が記憶されている。大当たり遊技状態フラグは、大当たり遊技中に「1」が記憶されて「ON」となり、大当たり遊技中でない場合に「0」が記憶されて「OFF」となる。第一作動終了フラグは、第一普通当たりによる第一電チュー12の開放(第一普通当たり遊技)が終了している場合に「1」が記憶されて「ON」となり、第一普通当たり遊技が終了していない場合に「0」が記憶されて「OFF」となる。第四作動終了フラグは、第四普通当たりによる第四電チュー16の開放(第四普通当たり遊技)が終了している場合に「1」が記憶されて「ON」となり、第四普通当たり遊技が終了していない場合に「0」が記憶されて「OFF」となる。
第一変動フラグは、第一普通図柄が変動している場合(変動中)に「1」が記憶されて「ON」となり、第一普通図柄が変動中でない場合には、「0」が記憶されて「OFF」となる。第二変動フラグは、第二普通図柄の変動中に「1」が記憶されて「ON」となり、第二普通図柄が変動中でない場合に「0」が記憶されて「OFF」となる。第三変動フラグは、第三普通図柄の変動中に「1」が記憶されて「ON」となり、第三普通図柄が変動中でない場合に「0」が記憶されて「OFF」となる。第四変動フラグは、第四普通図柄の変動中に「1」が記憶されて「ON」となり、第四普通図柄が変動中でない場合に「0」が記憶されて「OFF」となる。第一開放フラグは、第一電チュー12の開放中に「1」が記憶されて「ON」となり、第一電チュー12の閉鎖中に「0」が記憶されて「OFF」となる。第二開放フラグは、第二電チュー13の開放中に「1」が記憶されて「ON」となり、第二電チュー13の閉鎖中に「0」が記憶されて「OFF」となる。第三開放フラグは、第三電チュー14の開放中に「1」が記憶されて「ON」となり、第三電チュー14の閉鎖中に「0」が記憶されて「OFF」となる。第四開放フラグは、第四電チュー16の開放中に「1」が記憶されて「ON」となり、第四電チュー16の閉鎖中に「0」が記憶されて「OFF」となる。
図16を参照して、第一普通図柄処理(S14、図15参照)の詳細について説明する。第一普通図柄処理が開始されると、第一図柄作動ゲート11を遊技球が通過したかが判断される(S31)。第一図柄作動ゲート11に設けられた第一図柄作動ゲートスイッチ61が遊技球の通過を検出すると、メイン処理のスイッチ読込処理(S11、図15参照)において、第一図柄作動ゲートスイッチ61に対応するフラグが「ON」となる。このフラグが「OFF」となっている場合には、遊技球が通過していないと判断されて(S31:NO)、処理はS41の判断へ移行する。フラグが「ON」となっている場合、第一図柄作動ゲート11に遊技球が通過したと判断されて(S31:YES)、第一保留球数が「4」であるかが判断される(S32)。第一保留球数が「4」であれば(S32:YES)、第一保留球数が最大第一保留球数に達しているため、処理はS41の判断へ移行する。
第一保留球数が「4」でない場合には(S32:NO)、RAM52に記憶されている第一保留球数に「1」が加算される(S33)。次いで、第一乱数が取得され、第一普通当たり関係情報記憶エリア(図11参照)における空の記憶エリアのうち、番号が最も小さい記憶エリアに記憶される(S35)。具体的には、第一普通当たり乱数欄には第一普通当たり判定カウンタの値が、第一普通図柄決定乱数には第一普通図柄決定カウンタの値が、第一変動パターン決定乱数欄には第一変動パターン決定カウンタの値がそれぞれ格納される。処理はS41へ移行する。
次いで、全ての電チューが閉鎖中であるかが判断される(S41)。第一〜第四開放フラグのうち少なくともいずれかが「ON」であれば、電チューのいずれかが開放中であるとして(S41:NO)、処理はメイン処理へ戻る。例えば、第一普通当たりとなり、その後第二普通当たりや第三普通当たりとなった場合には、大当たり遊技において各電チューが開放されることとなる。この場合、各電チューの開放中に次の第一保留球についての第一普通当たり判定が行われ、第一普通図柄の変動が開始されることが考えられる。パチンコ機1は、いずれかの電チューが開放している場合には、第一普通図柄の変動時間を計測しないこととして、いずれかの電チューの開放中に第一普通当たりとなっても、第一電チュー12を開放させないようにしている。
第一〜第四開放フラグのいずれもが「OFF」であれば、いずれの電チューも閉鎖中であるとして(S41:YES)、第一普通図柄が変動中であるかが判断される(S42)。第一変動フラグが「OFF」であれば、第一普通図柄が変動中でないとして(S42:NO)、第一保留球数が「1」以上であるかが判断される(S43)。RAM52に記憶されている第一保留球数が「0」であれば(S43:NO)、処理はメイン処理へ戻る。
第一保留球数が「1」以上の場合(S43:YES)、RAM52に記憶されている第一保留球数が「1」減算される(S44)。次いで、第一普通当たり関係情報記憶エリア(図11参照)の判定エリアが、次の番号の記憶エリアにシフトされる(S46)。次いで、第一普通当たり判定が行われる(S47)。図示しないが、ROM53には、第一普通当たり判定を行うためのテーブルとして、第一普通当たり判定テーブルが記憶されている。第一普通当たり判定テーブルは、第一普通当たり判定に用いられるテーブルであり、「第一普通当たり」及び「はずれ」に各々対応する普通当たり乱数の乱数値が定義されている。S47では、第一普通当たり判定テーブルが参照されて、S46でシフトされた判定エリアに記憶されている第一普通当たり乱数が「第一普通当たり」及び「はずれ」のいずれに対応するかが判定される。これにより、RAM52に記憶された未判定の第一普通当たり乱数に基づく第一普通当たり判定が、第一普通当たり乱数の記憶された順に行われる。
次いで、第一変動パターン決定テーブルが参照されて、第一普通当たり判定の判定結果に応じた第一変動パターンの一つが、第一変動パターン決定乱数の値によって決定される。決定された第一変動パターンを指定するための第一変動パターン指定コマンドが、RAM52に記憶される(S48)。第一変動パターン指定コマンドは、次回に実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図15参照)によってサブ制御基板58及び中継基板47に送信され、表示画面28における報知演出の開始、及び第一普通図柄の変動開始を指示する。決定された第一変動パターンに応じて定められている第一普通図柄の変動時間が、第一普通図柄変動時間カウンタにセットされる(S49)。第一普通図柄が変動中であることを示す「1」が第一変動フラグに記憶されて(S50)、処理はメイン処理へ戻る。
一方、S42の判断において、第一変動フラグが「ON」であれば、第一普通図柄が変動中であるとして(S42:YES)、第一普通図柄の変動時間が経過したかが判断される(S61)。S49の処理においてセットされた第一普通図柄変動時間カウンタの値が「0」でなければ、第一普通図柄の変動時間が未だ経過していないとして(S61:NO)、第一普通図柄の変動が継続され、処理はメイン処理へ戻る。第一普通図柄変動時間カウンタの値が「0」となっていれば、第一普通図柄の変動時間が経過したとして(S61:YES)、RAM52に第一普通図柄停止コマンドが記憶される(S62)。このコマンドは、コマンド出力処理(S10、図15参照)によってサブ制御基板58及び中継基板47に送信され、表示画面28における報知演出の終了、及び図柄表示部24における第一普通図柄の変動停止を指示する。第一普通図柄が変動中でないことを示す「0」が第一変動フラグに記憶されて「OFF」となる(S63)。
次いで、S47で行われた第一当たり判定による判定結果が第一普通当たりであるかが判断される(S64)。第一普通当たり判定による判定結果がはずれの場合(S64:NO)、処理はメイン処理へ戻る。第一普通当たり判定による判定結果が第一普通当たりの場合(S64:YES)、大当たり遊技状態フラグが「ON」となり(S65)、第一作動終了フラグが「OFF」となる(S66)。処理はメイン処理へ戻る。
図17を参照して、第一普通電動役物処理(S13、図15参照)の詳細について説明する。第一普通電動役物処理が開始されると、大当たり遊技中であるかが判断される(S71)。大当たり遊技状態フラグが「OFF」であれば、大当たり遊技中でないとして(S71:NO)、処理はメイン処理へ戻る。大当たり遊技状態フラグが「ON」であれば、大当たり遊技中であるとして(S71:YES)、第一普通当たり遊技が終了したかが判断される(S72)。第一作動終了フラグが「ON」であれば、第一普通当たり遊技が終了したとして(S72:YES)、処理はメイン処理へ戻る。
第一作動終了フラグが「OFF」であれば、第一普通当たり遊技が終了していないとして(S72:NO)、第一普通当たり遊技に関する制御が行われる。まず、第一電チュー12が開放中であるかが判断される(S73)。第一開放フラグが「OFF」であれば、第一電チュー12が閉鎖中であるので(S73:NO)、第一電チュー12を開放させるための第一電チュー開放コマンドが、RAM52に記憶される(S91)。第一電チュー開放コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図15参照)において、中継基板47に送信される。中継基板47を介して第一電チュー開放コマンドを受信した第一電チューソレノイド64は、第一電チュー12の開閉部材121を開放させる。次いで、第一開放時間(本実施形態では、5.7秒)が、第一開放時間カウンタに記憶される(S92)。第一開放時間カウンタは、第一電チュー12の開閉部材121の最大開放時間である第一開放時間を計測するためのカウンタであり、RAM52に記憶される。次いで、第一開放フラグが「ON」となり(S93)、処理はメイン処理へ戻る。
一方、第一開放フラグが「ON」であれば、第一電チュー12が開放中であるので(S73:YES)、第一電チュー12へ入賞した遊技球の処理、及び第一電チュー12を閉鎖するための処理が行われる。まず、第一開放時間が経過したかが判断される(S74)。S92の処理でセットされた第一開放時間カウンタの値が「0」でなければ、第一開放時間は未だ経過していないとして(S74:NO)、第一電チュー12へ遊技球が入賞したかが判断される(S75)。第一電チュースイッチ71に対応するフラグが「OFF」となっている場合には、第一電チュー12へ遊技球が入賞していないと判断されて(S75:NO)、処理はS77の判断へ移行する。
一方、第一電チュースイッチ71に対応するフラグが「ON」となっている場合、第一電チュー12へ遊技球が入賞したと判断される(S75:YES)。このため、第一電チュー12へ入賞した遊技球の個数である第一入賞球数を計数するRAM52の第一入賞球数カウンタに「1」が加算される(S76)。次いで、第一入賞球数が「4」以上であるかが判断される(S77)。第一入賞球数が「4」未満であれば(S77:NO)、継続して第一電チュー12が開放されるので、処理はそのままメイン処理へ戻る。
第一入賞球数が「4」以上の場合(S77:YES)、又は第一開放時間が経過した場合(S74:YES)、第一電チュー12を閉鎖するための第一電チュー閉鎖コマンドがRAM52に記憶される(S81)。第一電チュー閉鎖コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図15参照)において、中継基板47に送信される。中継基板47を介して第一電チュー開放コマンドを受信した第一電チューソレノイド64は、第一電チュー12の開閉部材121を閉鎖させる。次いで、第一開放フラグに「0」が記憶されて「OFF」となり(S82)、第一作動終了フラグに「1」が記憶されて「ON」となる(S83)。処理はメイン処理へ戻る。
図18を参照して、第四普通図柄処理(S16、図15参照)の詳細について説明する。第四普通図柄処理が開始されると、第四図柄作動ゲート15を遊技球が通過したかが判断される(S101)。第四図柄作動ゲート15に設けられた第四図柄作動ゲートスイッチ62が遊技球の通過を検出すると、メイン処理のスイッチ読込処理(S11、図15参照)において、第四図柄作動ゲートスイッチ62に対応するフラグが「ON」となる。このフラグが「OFF」となっている場合には、第四図柄作動ゲート15を遊技球が通過していないと判断されて(S101:NO)、処理はS111の判断へ移行する。
一方、第四図柄作動ゲートスイッチ62に対応するフラグが「ON」となっている場合、第四図柄作動ゲート15を遊技球が通過したと判断されて(S101:YES)、第四保留球数が「4」であるかが判断される(S102)。第四保留球数が「4」であれば(S102:YES)、第四保留球数が最大第四保留球数に達しているため、処理はS111の判断へ移行する。
第四保留球数が「4」でない場合には(S102:NO)、RAM52に記憶されている第四保留球数に「1」が加算される(S103)。次いで、第四乱数が取得され、第四普通当たり関係情報記憶エリアにおける空の記憶エリアのうち、番号が最も小さい記憶エリアに記憶される(S105)。具体的には、第四普通当たり乱数欄には第四普通当たり判定カウンタの値が、第四普通図柄決定乱数には第四普通図柄決定カウンタの値が、第四変動パターン決定乱数欄には第四変動パターン決定カウンタの値がそれぞれ格納される。処理はS111へ移行する。
次いで、全ての電チューが閉鎖中であるかが判断される(S111)。第一〜第四開放フラグのうち少なくともいずれかが「ON」であれば、電チューのいずれかが開放中であるとして(S41:NO)、処理はメイン処理へ戻る。パチンコ機1は、いずれかの電チューの開放中には、第四普通図柄の変動時間を計測しないこととして、いずれかの電チューの開放中に第四普通当たりとなっても、第四電チュー16を開放させないようにしている。
第一〜第四開放フラグのいずれもが「OFF」であれば、いずれの電チューも閉鎖中であるとして(S111:YES)、第四普通図柄が変動中であるかが判断される(S112)。第四変動フラグが「OFF」であれば、第四普通図柄が変動中でないとして(S112:NO)、第四保留球数が「1」以上であるかが判断される(S113)。RAM52に記憶されている第四保留球数が「0」であれば(S113:NO)、処理はメイン処理へ戻る。
第四保留球数が「1」以上の場合(S113:YES)、RAM52に記憶されている第四保留球数が「1」減算される(S114)。次いで、第四普通当たり関係情報記憶エリアの判定エリアが、次の番号の記憶エリアにシフトされる(S115)。次いで、第四普通当たり判定が行われる(S116)。図示しないが、ROM53には、第四普通当たり判定を行うためのテーブルとして、第四普通当たり判定テーブルが記憶されている。第四普通当たり判定テーブルは、第四普通当たり判定に用いられるテーブルであり、「第四普通当たり」及び「はずれ」に各々対応する普通当たり乱数の乱数値が定義されている。S116では、第四普通当たり判定テーブルが参照されて、S115でシフトされた判定エリアに記憶されている第四普通当たり乱数が「第四普通当たり」及び「はずれ」のいずれに対応するかが判定される。これにより、RAM52に記憶された未判定の第四普通当たり乱数に基づく第四普通当たり判定が、第四普通当たり乱数の記憶された順に行われる。
次いで、第四普通当たり判定による判定結果が第四普通当たりであるかが判断される(S118)。第四普通当たり判定による判定結果がはずれである場合(S118:NO)、処理はS121へ移行する。第四普通当たり判定による判定結果が第四普通当たりである場合(S118:YES)、第四普通図柄の第四普通当たり種別が決定される(S119)。S119の処理では、第四普通図柄決定テーブル(図12参照)が参照されて、判定エリアに記憶されている第四当たり乱数と同時に取得された第四図柄決定乱数の値に対応する第四普通当たり種別が決定される。決定された第四普通当たり種別は、RAM52に記憶される。
次いで、第四変動パターン決定テーブルが参照されて、第四普通当たり判定の判定結果に応じた第四変動パターンの一つが、第四変動パターン決定乱数の値によって決定される。決定された第四変動パターンを指定するための第四変動パターン指定コマンドが、RAM52に記憶される(S121)。第四変動パターン指定コマンドは、次回に実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図15参照)によってサブ制御基板58及び中継基板47に送信され、表示画面28における報知演出の開始、及び第四普通図柄の変動開始を指示する。決定された第四変動パターンに応じて定められている第四普通図柄の変動時間が、第四普通図柄変動時間カウンタにセットされる(S122)。第四普通図柄が変動中であることを示す「1」が第四変動フラグに記憶されて(S123)、処理はメイン処理へ戻る。
一方、S112の判断において、第四変動フラグが「ON」であれば、第四普通図柄が変動中であるとして(S112:YES)、第四普通図柄の変動時間が経過したかが判断される(S131)。S122の処理においてセットされた第四普通図柄変動時間カウンタの値が「0」でなければ、第四普通図柄の変動時間が未だ経過していないとして(S131:NO)、第四普通図柄の変動が継続され、処理はメイン処理へ戻る。第四普通図柄変動時間カウンタの値が「0」となっていれば、第四普通図柄の変動時間が経過したとして(S131:YES)、RAM52に第四普通図柄停止コマンドが記憶される(S132)。このコマンドは、コマンド出力処理(S10、図15参照)によってサブ制御基板58及び中継基板47に送信され、表示画面28における報知演出の終了、及び図柄表示部24における第四普通図柄の変動停止を指示する。第四普通図柄が変動中でないことを示す「0」が第一変動フラグに記憶されて「OFF」となる(S133)。
次いで、S116で行われた第四普通当たり判定による判定結果が第四普通当たりであるかが判断される(S134)。第四普通当たり判定による判定結果がはずれの場合(S134:NO)、処理はメイン処理へ戻る。第四普通当たり判定による判定結果が第四普通当たりの場合(S134:YES)、大当たり遊技状態フラグが「ON」となり(S135)、第四作動終了フラグが「OFF」となる(S136)。処理はメイン処理へ戻る。
図19を参照して、第四普通電動役物処理(S13、図15参照)の詳細について説明する。第四普通電動役物処理が開始されると、大当たり遊技中であるかが判断される(S141)。大当たり遊技状態フラグが「OFF」であれば、大当たり遊技中でないとして(S141:NO)、処理はメイン処理へ戻る。大当たり遊技状態フラグが「ON」であれば、大当たり遊技中であるとして(S141:YES)、第四普通当たり遊技が終了したかが判断される(S142)。第四作動終了フラグが「ON」であれば、第四普通当たり遊技が終了したとして(S142:YES)、処理はメイン処理へ戻る。
第四作動終了フラグが「OFF」であれば、第四普通当たり遊技が終了していないとして(S142:NO)、第四普通当たり遊技に関する制御が行われる。まず、第四電チュー16が開放中であるかが判断される(S143)。第四開放フラグが「OFF」であれば、第四電チュー16が閉鎖中であると判断されて(S143:NO)、処理はS161へ移行する。
次いで、S119(図18参照)の処理でRAM52に記憶された第四普通当たり種別が参照される(S161)。参照された第四普通当たり種別が「第四普通当たりA」であるかが判断される(S162)。参照された第四普通当たり種別が「第四普通当たりA」である場合(S162:YES)、P1開放コマンドがRAM52に記憶される(S163)。P1開放コマンドは、第四電チュー16の開閉部材161を、図6に示す第一パターンP1で開閉動作させるためのコマンドである。P1開放コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図15参照)において、中継基板47に送信される。中継基板47を介してP1開放コマンドを受信した第四電チューソレノイド67は、第四電チュー16の開閉部材161を第一パターンP1で開閉動作させる。処理はS166へ移行する。
参照された第四普通当たり種別が「第四普通当たりB」である場合(S162:NO)、P2開放コマンドがRAM52に記憶される(S164)。P2開放コマンドは、第四電チュー16の開閉部材161を、図6に示す第二パターンP2で開閉動作させるためのコマンドである。P2開放コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図15参照)において、中継基板47に送信される。中継基板47を介してP2開放コマンドを受信した第四電チューソレノイド67は、第四電チュー16の開閉部材161を第二パターンP2で開閉動作させる。処理はS166へ移行する。
次いで、第四開放時間が、第四開放時間カウンタに記憶される(166)。第四開放時間カウンタは、第四電チュー16の電チュー開放パターンの最大開放時間である第四開放時間を計測するためのカウンタであり、RAM52に記憶される。次いで、第四開放フラグが「ON」となり(S168)、振分シャッタ作動コマンドがRAM52に記憶される(S169)。振分シャッタ作動コマンドは、振分シャッタ195を、図6に示す振分シャッタ動作パターンで動作させるためのコマンドである。振分シャッタ作動コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図15参照)において、中継基板47に送信される。中継基板47を介して振分シャッタ作動コマンドを受信した振分シャッタソレノイド69は、振分シャッタ195を振分シャッタ動作パターンで動作させる。処理はS103へ移行する。処理はメイン処理へ戻る。
一方、第四開放フラグが「ON」であれば、第四電チュー16が開放中であるので(S143:YES)、第四電チュー16へ入賞した遊技球の処理、及び第四電チュー16を閉鎖するための処理が行われる。まず、第四開放時間が経過したかが判断される(S144)。S166の処理でセットされた第四開放時間カウンタの値が「0」でなければ、第四開放時間は未だ経過していないとして(S144:NO)、第四電チュー16へ遊技球が入賞したかが判断される(S145)。第四電チュースイッチ74に対応するフラグが「OFF」となっている場合には、第四電チュー16へ遊技球が入賞していないと判断されて(S145:NO)、処理はS147の判断へ移行する。
一方、第四電チュースイッチ74に対応するフラグが「ON」となっている場合、第四電チュー16へ遊技球が入賞したと判断される(S145:YES)。このため、第四電チュー16へ入賞した遊技球の個数である第四入賞球数を計数するRAM52の第四入賞球数カウンタに「1」が加算される(S146)。次いで、第四入賞球数が「4」以上であるかが判断される(S147)。第四入賞球数が「4」未満であれば(S147:NO)、継続して第四電チュー16が開放されるので、処理はメイン処理へ戻る。
第四入賞球数が「4」以上の場合(S147:YES)、又は第四開放時間が経過した場合(S144:YES)、第四電チュー16を閉鎖するための第四電チュー閉鎖コマンドが、RAM52に記憶される(S151)。第四電チュー閉鎖コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図15参照)において、中継基板47に送信される。中継基板47を介して第四電チュー開放コマンドを受信した第四電チューソレノイド67は、第四電チュー16の開閉部材161を閉鎖させる。次いで、第四開放フラグに「0」が記憶されて「OFF」となり(S152)、第四作動終了フラグに「1」が記憶されて「ON」となる(S153)。処理はメイン処理へ戻る。
図20を参照して、第二普通図柄処理(S18、図15参照)の詳細について説明する。第二普通図柄処理が開始されると、第一電チュー12へ遊技球が入賞したか否かが判断される(S171)。第一電チュースイッチ71に対応するフラグが「OFF」となっている場合には、第一電チュー12へ遊技球が入賞していないと判断されて(S171:NO)、第一非電動役物17へ遊技球が入賞したか否かが判断される(S172)。第一非電動役物スイッチ76に対応するフラグが「OFF」となっている場合には、第一非電動役物17へ遊技球が入賞していないと判断されて(S172:NO)、処理はS181の判断へ移行する。
一方、第一電チュースイッチ71に対応するフラグが「ON」となっている場合、第一電チュー12へ遊技球が入賞したと判断されて(S171:YES)、処理はS173の判断へ移行する。また、第一非電動役物スイッチ76に対応するフラグが「ON」となっている場合、第一非電動役物17へ遊技球が入賞したと判断されて(S172:YES)、処理はS173の判断へ移行する。次いで、第二保留球数が「4」であるかが判断される(S173)。第二保留球数が「4」であれば(S173:YES)、第二保留球数が最大第二保留球数に達しているため、処理はS181の判断へ移行する。
第二保留球数が「4」でない場合には(S173:NO)、RAM52に記憶されている第二保留球数に「1」が加算される(S176)。次いで、第二乱数が取得され、第二普通当たり関係情報エリアにおける空の記憶エリアのうち、番号が最も小さい記憶エリアに記憶される(S177)。処理はS181へ移行する。
次いで、第二普通図柄が変動中であるかが判断される(S181)。第二変動フラグが「OFF」であれば、第二普通図柄が変動中でないとして(S181:NO)、第二電チュー13が開放中であるかが判断される(S182)。第二開放フラグが「OFF」であれば、第二電チュー13が閉鎖中であるとして(S182:NO)、第二保留球数が「1」以上であるかが判断される(S183)。
第二保留球数が「1」以上の場合(S183:YES)、RAM52に記憶されている第二保留球数が「1」減算される(S184)。次いで、第二普通当たり関係情報記憶エリアの判定エリアが、次の番号の記憶エリアにシフトされる(S185)。次いで、第二普通当たり判定が行われる(S186)。図示しないが、ROM53には、第二普通当たり判定を行うためのテーブルとして、「第二普通当たり」及び「はずれ」に各々対応する普通当たり乱数の乱数値の定義された第二普通当たり判定テーブルが記憶されている。S186では、第二普通当たり判定テーブルが参照されて、S185でシフトされた判定エリアに記憶されている第二普通当たり乱数が「第二普通当たり」及び「はずれ」のいずれに対応するかが判定される。これにより、RAM52に記憶された未判定の第二普通当たり乱数に基づく第二普通当たり判定が、第二普通当たり乱数の記憶された順に行われる。なお、本実施形態では、第二普通当たり判定において、100%の確率で第二普通当たりと判定される。
次いで、第二普通図柄の変動を開始させるための第二普通図柄変動開始コマンドが、RAM52に記憶される(S187)。次いで、予め定められている第二普通図柄の変動時間(本実施形態では、10秒)が、第二普通図柄変動時間カウンタにセットされる(S188)。第二普通図柄が変動中であることを示す「1」が第二変動フラグに記憶されて「ON」となり(S189)、処理はメイン処理へ戻る。なお、第二電チュー13が開放中の場合(S182:YES)、又は第二保留球数が「0」の場合(S183:NO)、第二普通図柄の変動は行われず、処理はメイン処理へ戻る。
一方、S181の判断において、第二変動フラグが「ON」であれば、第二普通図柄が変動中であるとして(S181:YES)、第二普通図柄の変動時間が経過したかが判断される(S191)。S188の処理においてセットされた第二普通図柄変動時間カウンタの値が「0」でなければ、第二普通図柄の変動時間が未だ経過していないとして(S191:NO)、第二普通図柄の変動が継続され、処理はメイン処理へ戻る。第二普通図柄変動時間カウンタの値が「0」となっていれば、第二普通図柄の変動時間が経過したとして(S191:YES)、第二普通図柄停止コマンドがRAM52に記憶される(S192)。このコマンドは、コマンド出力処理(S10、図15参照)によって中継基板47に送信される。中継基板47を介して第二普通図柄停止コマンドを受信した図柄表示部24は、第二普通図柄の変動を停止する。第二普通図柄が変動中でないことを示す「0」が第二変動フラグに記憶されて「OFF」となる(S193)。
次いで、S186で行われた第二普通当たり判定による判定結果が第二普通当たりであるかが判断される(S194)。第二普通当たり判定による判定結果がはずれの場合(S194:NO)、処理はメイン処理へ戻る。第二普通当たり判定による判定結果が第二普通当たりの場合(S194:YES)、第二電チュー13を開放させるための第二電チュー開放コマンドが、RAM52に記憶される(S195)。第二電チュー開放コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図15参照)において、中継基板47に送信される。中継基板47を介して第二電チュー開放コマンドを受信した第二電チューソレノイド65は、第二電チュー13の開閉部材131を開放させる。
次いで、第二開放時間(本実施形態では、5.7秒)が、第二普通電動役物開放時間カウンタに記憶される(S196)。第二開放時間カウンタは、第二電チュー13の開閉部材131の最大開放時間である第二開放時間を計測するためのカウンタであり、RAM52に記憶される。次いで、第二開放フラグに「1」が記憶されて「ON」となり(S197)、処理はメイン処理へ戻る。
図21を参照して、第二普通電動役物処理(S17、図15参照)の詳細について説明する。第二普通電動役物処理が開始されると、まず、第二電チュー13が開放中であるかが判断される(S201)。第二開放フラグが「OFF」であれば、第二電チュー13が閉鎖中であると判断されて(S201:NO)、処理はメイン処理へ戻る。
一方、第二開放フラグが「ON」であれば、第二電チュー13が開放中であるので(S201:YES)、第二電チュー13へ入賞した遊技球の処理、及び第二電チュー13を閉鎖するための処理が行われる。まず、第二開放時間が経過したかが判断される(S202)。S196(図20参照)の処理でセットされた第二開放時間カウンタの値が「0」でなければ、第二開放時間は未だ経過していないとして(S202:NO)、第二電チュー13へ遊技球が入賞したかが判断される(S203)。第二電チュースイッチ72に対応するフラグが「OFF」となっている場合には、第二電チュー13へ遊技球が入賞していないと判断されて(S203:NO)、処理はS205の判断へ移行する。
一方、第二電チュースイッチ72に対応するフラグが「ON」となっている場合、第二電チュー13へ遊技球が入賞したと判断される(S203:YES)。このため、第二電チュー13へ入賞した遊技球の個数である第二入賞球数を計数するRAM52の第二入賞球数カウンタに「1」が加算される(S204)。次いで、第二入賞球数が「4」以上であるかが判断される(S205)。第二入賞球数が「4」未満であれば(S205:NO)、継続して第二電チュー13が開放されるので、処理はメイン処理へ戻る。
第二入賞球数が「4」以上の場合(S205:YES)、又は第二開放時間が経過した場合(S202:YES)、第二電チュー13を閉鎖するための第二電チュー閉鎖コマンドが、RAM52に記憶される(S206)。第二電チュー閉鎖コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図15参照)において、中継基板47に送信される。中継基板47を介して第二電チュー開放コマンドを受信した第二電チューソレノイド65は、第二電チュー13の開閉部材131を閉鎖させる。次いで、第二開放フラグに「0」が記憶されて「OFF」となり(S207)、処理はメイン処理へ戻る。
図22を参照して、第三普通図柄処理(S20、図15参照)の詳細について説明する。第三普通図柄処理が開始されると、第二電チュー13へ遊技球が入賞したか否かが判断される(S211)。第二電チュースイッチ72に対応するフラグが「OFF」となっている場合には、第二電チュー13へ遊技球が入賞していないと判断されて(S211:NO)、第二非電動役物18へ遊技球が入賞したか否かが判断される(S212)。第二非電動役物スイッチ77に対応するフラグが「OFF」となっている場合には、第二非電動役物18へ遊技球が入賞していないと判断されて(S212:NO)、処理はS216の判断へ移行する。
一方、第二電チュースイッチ72に対応するフラグが「ON」となっている場合、第二電チュー13へ遊技球が入賞したと判断されて(S211:YES)、処理はS213の判断へ移行する。また、第二非電動役物スイッチ77に対応するフラグが「ON」となっている場合、第二非電動役物18へ遊技球が入賞したと判断されて(S212:YES)、処理はS213の判断へ移行する。次いで、第三保留球数が「4」であるかが判断される(S213)。第三保留球数が「4」であれば(S213:YES)、第三保留球数が最大第三保留球数に達しているため、処理はS216の判断へ移行する。
第三保留球数が「4」でない場合には(S213:NO)、RAM52に記憶されている第三保留球数に「1」が加算される(S214)。次いで、第三乱数が取得され、第三普通当たり関係情報エリアにおける空の記憶エリアのうち、番号が最も小さい記憶エリアに記憶される(S215)。処理はS216へ移行する。
次いで、第三普通図柄が変動中であるかが判断される(S216)。第三変動フラグが「OFF」であれば、第三普通図柄が変動中でないとして(S216:NO)、第三電チュー14が開放中であるかが判断される(S217)。第三開放フラグが「OFF」であれば、第三電チュー14が閉鎖中であるとして(S217:NO)、第三保留球数が「1」以上であるかが判断される(S218)。
第三保留球数が「1」以上の場合(S218:YES)、RAM52に記憶されている第三保留球数が「1」減算される(S224)。次いで、第三普通当たり関係情報記憶エリアの判定エリアが、次の番号の記憶エリアにシフトされる(S225)。次いで、第三普通当たり判定が行われる(S226)。図示しないが、ROM53には、第三普通当たり判定を行うためのテーブルとして、「第三普通当たり」及び「はずれ」に各々対応する普通当たり乱数の乱数値の定義された第三普通当たり判定テーブルが記憶されている。S226では、第三普通当たり判定テーブルが参照されて、S225でシフトされた判定エリアに記憶されている第三普通当たり乱数が「第三普通当たり」及び「はずれ」のいずれに対応するかが判定される。これにより、RAM52に記憶された未判定の第三普通当たり乱数に基づく第三普通当たり判定が、第三普通当たり乱数の記憶された順に行われる。なお、本実施形態では、第三普通当たり判定において、100%の確率で第三普通当たりと判定される。
次いで、第三普通図柄の変動を開始させるための第二普通図柄変動開始コマンドが、RAM52に記憶される(S227)。次いで、予め定められている第三普通図柄の変動時間(本実施形態では、2秒)が、第三普通図柄変動時間カウンタにセットされる(S228)。第三普通図柄が変動中であることを示す「1」が第二変動フラグに記憶されて「ON」となり(S229)、処理はメイン処理へ戻る。なお、第三電チュー14が開放中の場合(S217:YES)、第三普通図柄の変動は行われず、処理はメイン処理へ戻る。
一方、S216の判断において、第三変動フラグが「ON」であれば、第三普通図柄が変動中であるとして(S216:YES)、第三普通図柄の変動時間が経過したかが判断される(S241)。S228の処理においてセットされた第三普通図柄変動時間カウンタの値が「0」でなければ、第三普通図柄の変動時間が未だ経過していないとして(S241:NO)、第三普通図柄の変動が継続され、処理はメイン処理へ戻る。第三普通図柄変動時間カウンタの値が「0」となっていれば、第三普通図柄の変動時間が経過したとして(S241:YES)、第三普通図柄停止コマンドがRAM52に記憶される(S242)。このコマンドは、コマンド出力処理(S10、図15参照)によって中継基板47に送信される。中継基板47を介して第三普通図柄停止コマンドを受信した図柄表示部24は、第三普通図柄の変動を停止する。第三普通図柄が変動中でないことを示す「0」が第三変動フラグに記憶されて「OFF」となる(S243)。
次いで、S226で行われた第三普通当たり判定による判定結果が第三普通当たりであるかが判断される(S244)。第三普通当たり判定による判定結果がはずれの場合(S244:NO)、処理はメイン処理へ戻る。第三普通当たり判定による判定結果が第三普通当たりの場合(S244:YES)、第三電チュー14を開放させるための第三電チュー開放コマンドが、RAM52に記憶される(S245)。第三電チュー開放コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図15参照)において、中継基板47に送信される。中継基板47を介して第三電チュー開放コマンドを受信した第三電チューソレノイド66は、第三電チュー14の開閉部材141を開放させる。
次いで、第三開放時間(本実施形態では、5.7秒)が、第三普通電動役物開放時間カウンタに記憶される(S246)。第三開放時間カウンタは、第三電チュー14の開閉部材141の最大開放時間である第三開放時間を計測するためのカウンタであり、RAM52に記憶される。次いで、第三開放フラグに「1」が記憶されて「ON」となり(S247)、処理はメイン処理へ戻る。
また、S218の処理において、第三保留球数が「0」の場合には(S218:NO)、第三普通当たり判定の対象となる第三保留球が記憶されておらず、一連の第三普通当たり遊技が終了する。この場合、一連の第三普通当たり遊技が終了される際に、大当たり遊技も終了される場合がある。この場合には、大当たり遊技を終了させる処理を行う必要がある。そこで、まず、大当たり遊技中であるか否かが判断される(S231)。大当たり遊技状態フラグが「OFF」であれば、大当たり遊技中でないので(S231:NO)、処理はメイン処理へ戻る。
大当たり遊技状態フラグが「ON」であれば、大当たり遊技中であるとして(S231:YES)、第一普通当たり遊技が終了したか否かが判断される(S232)。第一作動終了フラグが「OFF」であれば、大当たり遊技中の第一普通当たり遊技が終了していないので(S232:NO)、処理はメイン処理へ戻る。第一作動終了フラグが「ON」であれば、第一普通当たり遊技が終了したとして(S232:YES)、第四普通当たり遊技が終了したか否かが判断される(S233)。第四終了フラグが「OFF」であれば、大当たり遊技中の第四普通当たり遊技が終了していないので(S233:NO)、処理はメイン処理へ戻る。第四終了フラグが「ON」であれば、第四普通当たり遊技が終了したとして(S233:YES)、第二保留球数が「1」以上であるか否かが判断される(S234)。第二保留球数が「1」以上の場合(S234:YES)、未だ第二普通当たり判定の行われていない第二保留球が存在する。すなわち、ここでは一連の第三普通当たり遊技が終了するのみであり、大当たり遊技は終了しない。したがって、第二保留球数が「1」以上の場合(S234:YES)、処理はメイン処理へ戻る。
一方、第二保留球数が「0」の場合(S234:NO)、未だ第二普通当たり判定の行われていない第二保留球が存在せず、全ての普通当たり遊技が終了しているので、大当たり遊技は終了する。したがって、大当たり遊技状態フラグに「0」が記憶されて「OFF」とさなる(S235)。処理はメイン処理へ戻る。
図23を参照して、第三普通電動役物処理(S17、図15参照)の詳細について説明する。第三普通電動役物処理が開始されると、まず、第三電チュー14が開放中であるかが判断される(S251)。第三開放フラグが「OFF」であれば、第三電チュー14が閉鎖中であると判断されて(S251:NO)、処理はメイン処理へ戻る。
一方、第三開放フラグが「ON」であれば、第三電チュー14が開放中であるので(S251:YES)、第三電チュー14へ入賞した遊技球の処理、及び第三電チュー14を閉鎖するための処理が行われる。まず、第三開放時間が経過したかが判断される(S252)。S246(図22参照)の処理でセットされた第三開放時間カウンタの値が「0」でなければ、第三開放時間は未だ経過していないとして(S252:NO)、第三電チュー14へ遊技球が入賞したかが判断される(S253)。第三電チュースイッチ73に対応するフラグが「OFF」となっている場合には、第三電チュー14へ遊技球が入賞していないと判断されて(S253:NO)、処理はS255の判断へ移行する。
一方、第三電チュースイッチ73に対応するフラグが「ON」となっている場合、第三電チュー14へ遊技球が入賞したと判断される(S253:YES)。このため、第三電チュー14へ入賞した遊技球の個数である第三入賞球数を計数するRAM52の第三入賞球数カウンタに「1」が加算される(S254)。次いで、第三入賞球数が「7」以上であるかが判断される(S255)。第三入賞球数が「7」未満であれば(S255:NO)、継続して第三電チュー14が開放されるので、処理はメイン処理へ戻る。
第三入賞球数が「7」以上の場合(S255:YES)、又は第三開放時間が経過した場合(S252:YES)、第三電チュー14を閉鎖するための第三電チュー閉鎖コマンドが、RAM52に記憶される(S256)。第三電チュー閉鎖コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図15参照)において、中継基板47に送信される。中継基板47を介して第三電チュー開放コマンドを受信した第三電チューソレノイド66は、第三電チュー14の開閉部材141を閉鎖させる。次いで、第三開放フラグに「0」が記憶されて「OFF」となり(S257)、処理はメイン処理へ戻る。
以上説明したように、パチンコ機1では、遊技球が第四図柄作動ゲート15を通過することを契機として、第四普通当たり判定が行われる(S116)。第四普通当たり判定によって第四普通当たりであると判定されると、第四電チュー16が第一パターンP1又は第二パターンP2の電チュー開放パターンで開放される(S163、S164)。開放された第四電チュー16に入賞した遊技球が、振分流路19の第一流路191Aを流下し、第一通過領域192を通過すると、第一作動機構が作動して、第一非電動役物17の開閉部材171が開放状態になる。第一非電動役物17は、第二普通図柄の作動口である。よって、開放された第一非電動役物17に遊技球が入賞することを契機として(S172:YES)、第二普通当たり判定が実行される(S186)。第二普通当たり判定によって第二普通当たりであると判定されると、第二電チュー13が開放される(S195)。第二電チュー13は、第三普通図柄の作動口である。よって、開放された第二電チュー13に遊技球が入賞することを契機として(S211:YES)、第三普通当たり判定が行われる(S226)。第三普通当たり判定によって第三普通当たりであると判定されると、第三電チュー14が開放される(S245)。すなわち、開放された第四電チュー16に入賞した遊技球が、第一通過領域192を通過すると、連荘当たりAとして第二電チュー13及び第三電チュー14が連動する。一方、第四電チュー16に入賞した遊技球が、振分流路19の第二流路191Bを流下し、第二通過領域193を通過すると、第二作動機構が作動して、第二非電動役物18の開閉部材181が開放状態になる。第二非電動役物18は、第三普通図柄の作動口である。よって、開放された第二非電動役物18に遊技球が入賞することを契機として(S212:YES)、第三普通当たり判定が行われる(S226)。第三普通当たり判定によって第三普通当たりであると判定されると、第三電チュー14が開放される(S245)。すなわち、開放された第四電チュー16に入賞した遊技球が、第二通過領域193を通過すると、連荘当たりBとして第三電チュー14が作動する。このように、パチンコ機1では、開放された第四電チュー16に入賞した遊技球が、第一通過領域192及び第二通過領域193のいずれを通過するかに応じて、連荘当たりにおける電チューの作動態様が異なる。したがって、パチンコ機1は、大当たり遊技に変化を与えて、遊技の趣向性を向上できる。
左打ちで遊技が進行される通常遊技では、第一図柄作動ゲート11には、左打ちされた遊技球が、右打ちされた遊技球よりも通過しやすい。遊技球が第一図柄作動ゲート11を通過することを契機として(S31:YES)、第一普通当たり判定が行われる(S47)。第一普通当たり判定によって第一普通当たりであると判定されると、第一電チュー12が開放される(S91)。開放された第一電チュー12には、右打ちされた遊技球が、左打ちされた遊技球よりも入賞しやすい。よって、第一電チュー12が開放された場合、遊技者は右打ちによって遊技を進行する。第一電チュー12に遊技球が入賞することを契機として(S171:YES)、第二普通当たり判定が行われる。第二普通当たり判定によって第二普通当たりであると判定されると、第二電チュー13が開放される(S195)。開放された第二電チュー13に遊技球が入賞することを契機として(S211:YES)、第三普通当たり判定が行われる(S226)。第三普通当たり判定によって第三普通当たりであると判定されると、第三電チュー14が開放される(S245)。すなわち、第一普通当たり判定によって第一普通当たりであると判定されることを契機として、初当たりとして第二電チュー13及び第三電チュー14が連動する。遊技者は、初当たり中に、右打ちで遊技を進行する。第四図柄作動ゲート15には、右打ちされた遊技球が、左打ちされた遊技球よりも通過しやすい。パチンコ機1は、初当たりを契機として右打ちで遊技が進行されたときに、第四普通当たり判定によって第四普通当たりであると判定されたことを契機として、連荘当たりを開始する。このように、パチンコ機1は、通常遊技を進行することで開始される初当たりと、大当たり遊技を進行することで開始される連荘当たりを備え、連荘当たりには電チューの作動態様の異なる連荘当たりA及び連荘当たりBとが含まれる。したがって、パチンコ機1は、遊技の進行の度合いに応じて変化のある大当たり遊技を、遊技者に提供できる。
右打ちされた遊技球が第四図柄作動ゲート15を通過することを契機として実行された第四普通当たり判定によって第四普通当たりであると判定されると、第四電チュー16が第一パターンP1又は第二パターンP2のいずれかで開放される(S163、S164)。開放された第四電チュー16に入賞した遊技球が、第一通過領域192及び第二通過領域193のいずれを通過するかに応じて、第一非電動役物17又は第二非電動役物18が開放する。第一非電動役物17及び第二非電動役物18には、右打ちされた遊技球が、左打ちされた遊技球よりも入賞しやすい。よって、遊技者は、開放された第一非電動役物17又は第二非電動役物18に遊技球を入賞させるため、右打ちによって遊技を進行する。開放された第一非電動役物17又は第二非電動役物18に遊技球が入賞することで、第二電チュー13又は第三電チュー14が開放する。遊技者は、開放された第二電チュー13又は第三電チュー14に遊技球を入賞させるのにも、右打ちを継続すればよい。このように、パチンコ機1は、連荘当たりにおいては、初当たりでの電チューの連動に加えて、第一非電動役物17又は第二非電動役物18の作動が加えられた新規な遊技仕様を有するが、連荘当たりを初当たりと同じく右打ちを継続することで遊技可能である。したがって、パチンコ機1は、新規な趣向性を有するが、わかりやすく気軽に遊技できる遊技性を提供することができる。
電動役物の搭載個数には、射幸性の観点等から一定の制限が設けられている。パチンコ機1は、第一非電動役物17及び第二非電動役物18を、第二種非電動役物に係る入賞口として構成することで、種々の制約にとらわれることなく、多くの役物を搭載した斬新な遊技仕様を実現できる。
本実施形態において、第四図柄作動ゲート15が、本発明の「第一通過口」に相当する。
第四電チュー16が、本発明の「第一作動入賞口」に相当する。図19のS163においてP1開放コマンドを、S164においてP2開放コマンドを、それぞれ記憶する主基板41のCPU51が、本発明の「第一作動制御手段」として機能する。第一通過領域192が、本発明の「第一領域」に相当する。第二通過領域193が、本発明の「第二領域」に相当する。第一非電動役物17が、本発明の「第一入賞口」に相当する。第二非電動役物18が、本発明の「第二入賞口」に相当する。第二電チュー13が、本発明の「第二作動入賞口」に相当する。第三電チュー14が、本発明の「第三作動入賞口」に相当する。図20のS195において第二電チュー開放コマンドを記憶する主基板41のCPU51が、本発明の「第二作動制御手段」として機能する。図22のS245において第三電チュー開放コマンドを記憶する主基板41のCPU51が、本発明の「第三作動制御手段」として機能する。
第一図柄作動ゲート11が、本発明の「第二通過口」に相当する。第一電チュー12が、本発明の「第四作動入賞口」に相当する。図17のS91において第一電チュー開放コマンドを記憶する主基板41のCPU51が、本発明の「第四作動制御手段」として機能する。
本発明は、以上詳述した実施形態及び変形例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能である。上記実施形態では、遊技球が第一図柄作動ゲート11を通過することを契機として第一普通当たり判定が行われる。また、遊技球が第四図柄作動ゲート15を通過することを契機として第四普通当たり判定が行われる。第一普通当たり判定の実行契機が、遊技球がゲートを通過すること以外に、特定の入賞口に遊技球が入賞することであってもよい。また、第四普通当たり判定の実行契機が、特定の入賞口に遊技球が入賞することであってもよい。
上記実施形態では、遊技球が第一図柄作動ゲート11を通過することを契機として行われる第一普通当たり判定によって第一普通当たりであると判定されることによって、第一電チュー12が開放される第一普通当たり遊技が行われる。また、遊技球が第四図柄作動ゲート15を通過することを契機として行われる第四普通当たり判定によって第四普通当たりであると判定されることによって、第四電チュー16が開放される第四普通当たり遊技が行われる。例えば、遊技球が第一図柄作動ゲート11を通過することを契機として、第一普通当たりが行われることなく、第一普通当たり遊技が行われてもよい。また、遊技球が第四図柄作動ゲート15を通過することを契機として、第四普通当たりが行われることなく、第四普通当たり遊技が行われてもよい。
上記実施形態では、第一普通当たり遊技において第一入賞球数が4個に達すると、第一普通当たり遊技が終了する。第一普通当たり遊技の終了条件となる第一入賞球数は、任意に変更できる。第二普通当たり遊技における第二入賞球数、第三普通当たり遊技における第三入賞球数、第四普通当たり遊技における第四入賞球数についても、各普通当たり遊技の終了条件となる個数を、それぞれ任意に変更できる。
上記実施形態では、通常遊技を左打ちで、大当たり遊技を右打ちで、それぞれ進行するように構成されているが、通常遊技及び大当たり遊技の双方を左打ちで進行するように、各電チュー、各非電動役物が、遊技領域4に配置されていてもよい。すなわち、第一の強度と第二の強度とが、左打ちにおいて強度が互いに異なる構成であってもよい。この場合、遊技領域4において、第四図柄作動ゲート15が、第一図柄作動ゲート11のように、左打ちで発射された遊技球が通過可能な位置に配置されていてもよい。
図6に示した電チュー開放パターンである第一パターンP1及び第二パターンP2は一例であり、各電チュー開放パターンにおける開放回数、開放時間、開放タイミングには、種々のものを採用できる。第一パターンP1で開放された第四電チュー16に入賞した遊技球が第二通過領域193よりも第一通過領域192を通過しやすければよい。また、第二パターンP2で開放された第四電チュー16に入賞した遊技球が第一通過領域192よりも第二通過領域193を通過しやすければよい。
上記実施形態では、第四普通図柄の普通当たり種別の割合が、「第四普通当たりA」が85%、「第四普通当たりB」が15%であるが、「第四普通当たりA」と「第四普通当たりB」との割合は、任意に変更できる。例えば、「第四普通当たりA」と「第四普通当たりB」との割合が同じであってもよい。「第四普通当たりB」の割合が「第四普通当たりA」の割合よりも大きくてもよい。また、「第四普通当たりA」及び「第四普通当たりB」以外の他の普通当たり種別が、第四普通図柄に含まれていてもよい。
上記実施形態では、第一普通当たり確率と第四普通当たり確率とが同様の確率にされているが、第一普通当たり確率は第四普通当たり確率とが異なる確率であってもよい。例えば、第一普通当たり確率が第四普通当たり確率よりも高くてもよい。第四普通当たり確率が第一普通当たり確率よりも高くてもよい。
上記実施形態では、開放状態の第一非電動役物17に1個の遊技球が入賞すると、第一閉鎖機構が作動して、第一非電動役物17が閉鎖状態になる。また、開放状態の第二非電動役物18に1個の遊技球が入賞すると、第二閉鎖機構が作動して、第二非電動役物18が閉鎖状態になる。例えば、第一閉鎖機構は、開放状態の第一非電動役物17に2個以上の遊技球が入賞することを条件として作動してもよい。また、第二閉鎖機構は、開放状態の第二非電動役物18に2個以上の遊技球が入賞することを条件として作動してもよい。
上記実施形態では、第四普通当たり判定による判定結果が第四普通当たりである場合には、「当たり短変動」及び「当たり長変動」のうちいずれかの変動パターンが、第四変動パターン決定テーブルに基づいて決定される。「当たり長変動」が決定される割合は、「当たり短変動」が決定される割合よりも低くてもよいし、「当たり短変動」が決定される割合と同じであってもよい。また、第四普通当たり判定によって第四普通当たりであると判定された場合に、「当たり短変動」のみが決定される構成であってもよい。また、第四普通当たり判定によって第四普通当たりであると判定された場合に、「当たり長変動」のみが決定される構成であってもよい。
上記実施形態では、振分流路19が、第四電チュー16に入賞した遊技球のみが通過できる流路として設けられている。この他、変形例として、振分流路19が、第一電チュー12に入賞した遊技球のみが通過できる流路として設けられていてもよい。この場合、開放された第一電チュー12に入賞した遊技球が、第一通過領域192を通過すると、第一作動機構が作動して、第一非電動役物17の開閉部材171が開放状態になる。開放された第一非電動役物17に遊技球が入賞することに応じて、第二電チュー13及び第三電チュー14が連動する大当たり遊技が、初当たりとして実行される。一方、開放された第一電チュー12に入賞した遊技球が、第二通過領域193を通過すると、第二作動機構が作動して、第二非電動役物18の開閉部材181が開放状態になる。開放された第二非電動役物18に遊技球が入賞することに応じて、第二電チュー13が作動せず、第三電チュー14のみが作動する大当たり遊技が、初当たりとして実行される。すなわち、開放された第一電チュー12に入賞した遊技球が、第一通過領域192及び第二通過領域193のいずれを通過するかに応じて、初当たりにおける電チューの作動態様が異なることとなる。このようにして、変形例におけるパチンコ機1は、初当たりに変化を与えることで、遊技の趣向性を向上することもできる。この変形例において、第一図柄作動ゲート11が、本発明の「第一通過口」に相当する。第一電チュー12が、本発明の「第一作動入賞口」に相当する。
請求項、明細書及び図面に記載される全ての要素(例えば、表示手段、可動手段、対応画像等)は、個数を意識的に限定する明確な記載がない限り、物理的に単一であっても複数であっても構わないし、適宜配置の変更が行われても構わない。また、前記要素につけられた名称(要素名)は、単に本件の記載のために便宜上付与したにすぎないものであり、それによって特別な意味が生じることを特に意識したものではない。従って、要素名のみによって要素が何であるかが限定解釈されるものではない。例えば、「主基板」は、ハード単体でも、ソフトを含んだものであっても構わない。更には、上記全ての要素のうちの複数の要素を適宜一体的に構成するか、もしくはひとつの要素を複数の要素に分けて構成するかは、何れも当業者であれば容易に考えられる事項であり、敢えて明細書等において全パターンを記載しなくても何れのパターンも想定範囲内であることは明らかであることから、特許請求の範囲等においてそれらを明確に除外している旨の記載がない限りは、それら全てについて本発明に係る権利範囲に含まれることは言うまでもない。従って、その程度の範囲内での構成上の差異を、本実施例に記載がなされていないことを理由に遊技機に採用することのみでは、本発明に係る権利を回避したことにはあたらない。その他、各要素の構成や形状等における、本実施例から当業者であれば容易に考えられる自明な範囲の差異についても同様である。