JP2017218780A - 収納装置 - Google Patents
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Abstract
Description
また、近年は、ECコマースの隆盛に伴って、購入商品等の物品が各家庭に配送されることが多くなっている一方で、上記のとおり、夫婦の共働き等の割合の増加により家を留守にするケースが増えてきており、上記物品をスムーズに受け取ることのできる環境や設備が望まれている。
この宅配物の収納装置は、居住者が共用で使用可能な収納ボックスを複数備え、当該収納ボックスにおいて、宅配便等により集合住宅の居住者宛に配送された物品を、一時的に預かり、施錠可能に収納することにより、当該居住者が不在の場合であっても、再配達を依頼することなく、当該収納装置から自身宛の配送物を取り出すことにより、スムーズに当該配送物を受け取ることができるというものである。
これは、収納ボックスを各住戸専用にしようとすると、当該マンションの住戸の数だけ収納ボックスが必要となり、その結果、収納装置の設置スペースとして相当な面積を確保しなければならないという理由からである。
この特許文献1に開示される個別制御式の宅配ボックス(上記収納装置に相当)では、管理者がマスターキーを宅配ボックスのキー穴に挿入して管理モードの動作を開始させて、各収納室(収納ボックスに相当)の使用態様を自由に設定することができる。
すなわち、特許文献1の宅配ボックスにおいて、管理者は、宅配ボックスの収納室を共用ボックスにすることも、特定入居者のための専用ボックスにすることも自由にできるようになっており、必要な分だけ専用ボックスを設けて、宅配ボックスの設置面積を適切な広さに抑えることが可能となっている。
(第1の実施の形態の概要)
本発明の第1の実施の形態における収納システムは、ユーザが居住又は利用するあらゆる施設(以下、「居住利用施設」という)に適用可能である。
居住利用施設は、例えば、ユーザが居住するマンション等の集合住宅や、勤務先のオフィスビル、その他、商業施設(店舗)や公共施設等である。
この居住利用施設は、特定のユーザ又は特定のユーザにより構成されるグループが専用に居住又は利用するスペースである専有部と、居住利用施設に居住又は利用する不特定のユーザが共有して利用するスペースである共用部とを有する。
上記居住利用施設にユーザ宛の郵便物や宅配便等の物品が届けられると、収納システムの収納装置は、これを一時預かり保管する。
当該収納装置は、当該保管する物品の種別、あるいは専用か共用かによって異なる複数種類の収納ボックスを備えている。
この専用ボックスは、使用するユーザが、解錠可能な認証情報の設定を自由に行うことが可能に構成されている。例えば、専用ボックスは、当該ユーザの認証情報のみ解錠可能に設定した場合には、ユーザ所有の物品を保管する目的に使用することができる(トランクボックス)。一方、当該ユーザの認証情報に加え、配送業者等の作業員の認証情報により解錠可能に設定した場合には、当該専用ボックスをユーザ宛の配送物を一時的に保管する宅配ボックスとして使用することができる。
また、共用部とは、上記各専有部以外の、居住利用施設に居住又は利用する多数のユーザが共用可能なスペースであり、例えばエントランス等である。
以下、本実施の形態では、一例として、上記居住利用施設をマンション等の集合住宅、専用部を各住戸、共用部をエントランス、ユーザを集合住宅の居住者として説明を進める。
(1)収納システムの全体構成
図1は、本発明の第1の実施の形態における収納システムの構成を示す図である。
図に示すように、収納システムは、ユーザ宛の物品を収納ボックスに一時預け入れて施錠したまま保管する収納装置10と、その収納装置10に保管される当該物品の保管状況を管理する管理サーバ20と、ユーザが操作する情報処理装置であるユーザ端末30と、収納装置10の収納ボックスの解錠の際に用いられる認証情報が記録されている認証媒体41,42とを有して構成される。
(2−a)収納装置10の全体構成
収納装置10は、複数の施錠可能な収納ボックスを備え、当該収納ボックスにユーザ宛の物品を収納するものである。収納装置10は、例えば、居住利用施設の共用部(エントランス)に設置される。
図に示すように、収納装置10は、CPU等から構成され収納装置10全体を制御する制御部11と、各種情報を格納する情報格納部12と、ネットワーク100を介して管理サーバ20と通信を行う通信部13と、各種情報を表示する表示部14と、各種キーを備え情報入力が可能であるとともに、収納ボックスの解錠用の認証情報の読取り等をする操作部15と、ユーザ宛の物品を収納する収納ボックスを複数備えた収納部16とを有して構成される。
なお、上記表示部14と操作部15は一体に構成され、タッチパネルを形成してもよい。
図3は、本発明の第1の実施の形態における収納装置10正面側の外観を示す図である。
図に示すように、収納部16を構成する収納ボックスには、特定の住戸のユーザのみが使用可能な専用ボックス161と、居住する住戸の異なる複数のユーザが共通して使用可能な共用ボックス162との2種類がある。
この場合、制御部11は、当該物品検知センサからの入力信号に基づいて、物品が専用ボックス161及び共用ボックス162に収納されていることを確認(検出)することができる。
上記物品検知センサは、例えば、赤外線等の光学センサや重量センサ等により構成される。
上記収納ボックスのうち、専用ボックス161は、集合住宅の特定の住戸に居住するユーザに限定して使用可能な収納ボックスである。
例えば、集合住宅の部屋番号「101」の住戸にユーザA,Bの2名が居住し、部屋番号「102」の住戸にユーザC,Dの2名が居住している場合、部屋番号「101」の住戸の専用ボックス161は、ユーザA,Bに割り当てられている専用ボックス161の解錠用の認証情報により解錠可能であり、ユーザC,Dに割り当てられている認証情報では解錠することができない。
例えば、上記の例と同様に、集合住宅の部屋番号「101」の住戸にユーザA,Bの2名が居住し、部屋番号「102」の住戸にユーザC,Dの2名が居住している場合、部屋番号「101」の住戸の専用ボックス161は、ユーザA,Bに割り当てられている認証情報により、解錠の設定が可能であり、ユーザC,Dに割り当てられている認証情報では解錠の設定を行うことができない。
この場合には、当該専用ボックス161を、ユーザ宛の配送物を一時的に預け入れる宅配ボックスとして使用することができる。
宅配ボックスとして専用ボックス161に入庫される物品としては、宅配便又は郵便の配送物の他に、クリーニング品や店舗から配送される商品等様々な物品がある。
なお、ユーザもまた未クリーニングの衣服を配送物として収納装置10に入庫可能であるが、その場合、専用ボックス161ではなく、共用ボックス162に入庫する。これにより、クリーニング店の作業員等が専用ボックス161に入庫された未クリーニング品と間違って他の物品を持ち出すことを防止することができる。
この場合、作業員はユーザ宛の配送物等を当該専用ボックス161に入庫することはできない。
このように、専用ボックス161は、作業員を含む第三者による解錠が禁止されている場合には、ユーザの所有する物品を預け入れるトランクボックスとして使用することができる。
トランクボックスとは、ユーザの物品を保管する収納庫をいう。例えば、専用ボックス161には、住戸で使用する機会が少なく、収納装置10が設置されているエントランス等で使用したり、居住利用施設(集合住宅等)の外部へ持ち出したりする機会の多い物品を収納することにより、当該物品を使用後にいちいち住戸まで持ち帰る手間を省くことができる。この専用ボックス161に保管する物品のとしては、例えば、自転車の空気入れ、自動車の清掃セット等である。
例えば、専用ボックス161が「入庫許可」に設定されており、宅配ボックスとして使用可能である場合には、専用ボックス161内に既に配送物が収納されている状態であっても、作業員は当該専用ボックス161を解錠し、配送物を追加して入庫することができる。
また、例えば、専用ボックス161が「入庫禁止」に設定されており、トランクボックスとして使用可能である場合には、専用ボックス161内に既に物品が収納されている状態であっても、ユーザは当該専用ボックス161を解錠し、物品を追加して入庫することができる。
共用ボックス162は、上述のとおり、ユーザ全てが共用可能な収納ボックスである。
ユーザ又は作業員は、収納装置10に設けられている1以上の共用ボックス162のうち、空いている未使用のものを解錠して配送物を入庫する。
その後、ユーザ又は作業員は、当該共用ボックス162に入庫された配送物を取り出す。
このように構成されていることから、共用ボックス162には、例えば、専用ボックス161の解錠用の認証情報を持たない者がユーザ宛の物品の入庫を行うとき、又は専用ボックス161が既に使用中であって新たに物品の入庫が不可能なとき等に物品が入庫される。
一方、共用ボックス162にユーザ宛の配送物が既に入庫され、閉扉及び施錠されている場合には、当該ユーザ(同じ住戸のユーザを含む)のみが当該共用ボックス162を解錠可能であり、他の住戸のユーザ及び作業員は解錠することができない。
共用ボックス162に収納中の物品を1度取り出して空の状態になってはじめて、他の物品を収納することが許可される。
各ユーザは、認証情報を用いて、自身の専用ボックス161とともに、を自身宛の配送物が収納されている共用ボックス162も共通して解錠することが可能である。すなわち、ユーザは、同一の認証情報を用いて、自身の専用ボックス161及び自身の物品が収納されている共用ボックス162の両方を解錠することができる。
図4は、本発明の第1の実施の形態における情報格納部12が格納する各データベース121,122,123を示す図である。
図に示すように、情報格納部12は、ユーザが収納部16を解錠する際に必要なパスワード等の認証情報等を管理するユーザDB121と、収納ボックス161,162における物品の収納状況を管理する収納ボックスDB122と、作業員が収納部16を解錠する際に必要なパスワード等の認証情報等を管理する作業員DB123とを格納する。
図に示す例では、ユーザDB121は、ユーザ名と、ユーザの専有部情報(部屋番号)と、収納ボックス解錠用の認証情報と、メールアドレスとをそれぞれユーザを識別するID(ユーザID)に対応付けて管理している。
本実施の形態では、各専有部ごとに認証情報が設定されており、当該認証情報がユーザDB121において、上述のとおり管理されている。すなわち、本実施の形態では、一例として、同一専有部に居住又は利用するユーザに対しては同一の認証情報が割り当てられ、ユーザDB121において管理されている。
また、ユーザは、上記認証情報を用いて、上述した専用ボックス161の解錠の設定を行うことができる。
なお、図の例において、ユーザDB121は、ユーザの連絡先(ユーザ端末30等)の情報としてメールアドレスを管理しているが、連絡先の情報であればこれに限定されない。
また、ユーザは、共用ボックス162においては、自身又は自身と同一の専有部に居住又は利用するユーザ宛の物品が入庫されている場合のみ、自身の認証情報により解錠することができ、これら以外の他のユーザ宛の物品が入庫されている共用ボックス162については解錠することはできない。
すなわち、ある専有部専用の当該専有部専用の専用ボックス161と、当該専有部に居住又は利用するユーザ宛ての物品が入庫された共用ボックス162とは、全て共通の認証情報で解錠が可能であるとともに、当該共通の認証情報を用いて、専用ボックス161をトランクボックスとして使用するか又は宅配ボックスとして使用するかを設定することができる。
図に示す例では、収納ボックスDB122は、各収納ボックスを示すボックス番号に対応付けて、収納ボックスの種類(専用ボックス161、共用ボックス162のいずれか)と、専用ボックス161の場合には該当するユーザの専有部を識別する専有部情報(部屋番号)、共用ボックス162の場合には収納されている物品の宛先のユーザの専有部情報(部屋番号)と、各専用ボックス161の解錠設定の内容(ユーザのみ解錠可能か、又はユーザ及び作業員が解錠可能か)と、物品の収納状況(「使用中」か「未使用」か、使用中の場合は物品の個数の合計)と、履歴情報(物品が各収納ボックスに収納されて預かり受けた時刻、預けた者を示す情報)とをそれぞれ示す情報を管理している。
なお、上記収納ボックスが「使用中」とは、当該収納ボックスに物品が収納されており、新たに物品が入庫不可能な状態を示し、「未使用」とは、当該収納ボックスに物品が収納されておらず、新たに物品が収納可能な状態を示す。
例えば、図の例では、ボックス番号「2」の収納ボックスは、専有部情報である部屋番号「101」の専用ボックス161であり、現在は「使用中(物品が収納中)」であり、収納中の物品の合計個数は「3個」である。
図に示す例では、収納ボックスDB122において専用ボックス161が作業員による解錠が許可されている場合に、作業員DB123において、専用ボックス161を解錠可能な作業員の名称と認証情報とが管理されている。
作業員は自身の認証情報が作業員DB123において管理されている場合には、作業員による解錠が許可されている専用ボックス161に対しては解錠を行うことができ、配送物の入庫又は取出しを行うことができる。
管理サーバ20は、ユーザの情報と収納装置10におけるユーザ宛の物品の収納状況とを管理する情報処理装置であって、居住/利用施設の内部又は外部いずれに設置されていてもよい。
図に示すように、管理サーバ20は、管理サーバ20全体を制御する制御部21と、ユーザの情報及び物品の状況等の情報を格納する情報格納部22と、収納装置10及びユーザ端末30との間で各種情報の送受信を行う通信部23とを有して構成される。
図に示すように、情報格納部22は、ユーザの個人情報を管理するユーザDB221と、ユーザ宛の物品の収納状況の情報を管理する収納ボックスDB222と、作業員が収納部16を解錠する際に必要なパスワード等の認証情報等を管理する作業員DB223とを格納する。
各データベース121〜123,221〜223で管理される各情報は、例えば、定期的に又は一方が更新されるごとに、収納装置10と情報提供サーバ20との間で通信が行われ、最新の内容に同期がとられる。すなわち、ユーザDB121,221同士、収納ボックスDB122,222同士、及び作業員DB123,223同士で情報の同期がとられ、最新の情報に更新される。
ユーザ端末30は、物品の配送宛のユーザにより操作される情報処理装置である。
例えば、ユーザ端末30は、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末、携帯電話、PDA、PHS、PC等の携帯型情報処理装置である。
ここで、物品預かり情報とは、ユーザに対し当該ユーザ宛の物品を収納装置10に収納して保管している旨を示す情報である。例えば、物品預かり情報は、預かり時刻、保管している収納ボックスのボックス番号とを含む。
図に示すように、ユーザ端末30は、CPU等からなりユーザ端末30全体を制御する制御部31と、ユーザ端末30を操作するユーザのユーザID等の各種情報を格納する情報格納部32と、インターネット等のネットワーク100を介して管理サーバ20との間で情報の送受信を行う通信部33と、各種情報を表示する表示部34と、各種キー及びボタン等からなり、各種情報の入力を行う操作部35とを有して構成される。
また、上記表示部34と操作部35は、一体に構成され、タッチパネルを構成してもよい。
認証媒体41,42は、収納装置10収納ボックスを解錠するための認証情報が記録された媒体であり、認証媒体41はユーザ用の認証媒体であり、認証媒体42は作業員用の認証媒体である。
これら認証媒体41,42に記録されている認証情報を収納装置10に入力することにより、所定の収納ボックス161,162の解錠が行われる。
認証媒体41,42は、例えば、磁気、光磁気又は電気的にメモリ等に認証情報が記録されたICカード等の媒体であってもよいし、文字情報やコード情報が表面に印刷又は形成された媒体であってもよい。
作業員がユーザ端末30のような端末を有している場合には、上記のユーザ端末30の場合と同様に、自身の端末と認証媒体42とが一体に構成されてもよく、同様に認証情報を収納装置10に入力することができる。
また、認証媒体41,42に代えて、ユーザ又は作業員は、操作部15の各種キーを用いてパスワードを入力したり、指紋や虹彩等の生体情報を操作部15に読み取らせたりすることで認証情報を入力するようにしてもよい。
ユーザは、認証媒体41を用いて、認証情報を収納装置10に入力することにより、自身(住戸)の専用ボックス161を解錠できる他、自身(住戸)宛の物品が収納されている共用ボックス162を解錠することができる。
また、ユーザは、上記認証媒体41に記録されている収納ボックス161,162の解錠用の認証情報を用いて、自身の専用ボックス161の解錠設定を行うこともできる。すなわち、ユーザは、上記解錠用の認証情報を収納装置10に入力することにより、自身の専用ボックス161をユーザのみ解錠可能に設定してトランクボックス等として使用するか、又はユーザ及び作業員が解錠可能に設定して宅配ボックス等として使用するかを設定することができるようになっている。
作業員は、認証媒体42を用いて、専用ボックス161を解錠することができる。
(1)専用ボックス161の用途設定動作
図11,12は、本発明の第1の実施の形態において、専用ボックス161の解錠設定を行うときの収納装置10による動作の流れを示すフローチャートである。
以下、本図に沿って、ユーザが自身に割り当てられている専用ボックス161の解錠許可の設定を行うときの収納装置10の動作について説明を進める。
そこで、ユーザは、収納装置10の操作部15を操作して、専用ボックス161の解錠設定を開始する旨の情報を入力する(ステップS101)。
すると、収納装置10の表示部14は、ユーザに対して認証情報の入力を促す旨の画面を表示する(ステップS102)。
すると、制御部11は、ユーザDB121を参照して、当該ユーザDB121に登録されている認証情報と、上記入力された認証情報とを比較して、両認証情報の照合を行い、認証を行う(ステップS104)。
ここで、制御部11は、認証が失敗したと判断した場合には(ステップS104/No)、専用ボックス161の解錠設定について禁止し、そのまま動作を終了する。
ユーザは、その表示された専有部情報(部屋番号)を確認し、自身の住戸の部屋番号に該当していれば、操作部15を用いて、専用ボックス161の解錠許可の設定を進める旨の情報を入力する(ステップS106)。
図13は、本発明の第1の実施の形態において、作業員による配送物の入庫を許可するか否かを選択するための画面情報の一例を示す図である。
図の例では、表示される画面情報には、「宅配預け入れを許可する(入庫許可)」、「宅配預け入れを許可しない(入庫禁止)」、「現在の設定状態を表示」の3つの選択肢が示されている。
ここで、制御部11は、「宅配預け入れを許可する(入庫許可)」が選択されたと判断すると(ステップS112/Yes)、収納ボックスDB122における現在の「解錠設定」を参照し、「解錠設定」が「入庫許可」の場合にはそのままにし、「入庫禁止」の場合は「入庫許可」に書き替えた後に(ステップS113)、その現在の解錠設定の状態を表示部14上に表示させる(ステップS111)。
一方、制御部11は、「宅配預け入れを許可する(入庫許可)」が選択されなかった、すなわち、「宅配預け入れを許可しない(入庫禁止)」が選択されたと判断すると(ステップS112/No)、収納ボックスDB122の「解錠設定」を参照し、「解錠設定」が「入庫禁止」の場合にはそのままにし、「入庫許可」の場合は「入庫禁止」に書き替えた後に(ステップS114)、その現在の設定状態を表示部14上に表示させる(ステップS111)。
以上で、解錠許可の設定動作を終了する。
図14は、本発明の第1の実施の形態において、配送業者等の作業員が物品を収納装置10に入庫するときの収納装置10による動作の流れを示すフローチャートである。
以下、本図に沿って、作業員が収納ボックスにユーザ宛の物品を入庫するときの収納装置10による動作について説明を進める。
なお、上記作業員が入庫しようとしている物品は宅配物等であり、専用ボックス161又は共用ボックス162のいずれかに入庫するものであるとする。
作業員は、収納装置10の使用目的として、収納装置10の操作部15を用いて「物品の入庫」を選択すると、表示部14上に「専用ボックス」及び「共用ボックス」を選択するためのアイコン等が表示される。
作業員は、表示部14に表示された「専用ボックス」、「共用ボックス」の表示のうち、今回収納するボックス庫を選択する(ステップS201)。
ここで、専用ボックス161を選択した場合には(ステップS201/Yes)、作業員は、認証のために認証媒体42を操作部15にかざす等する。すると、収納装置10の操作部15は、その認証媒体42に書き込まれた作業員ID及び認証情報を読み取り、制御部11は、収納ボックスDB122,作業員DB123において、これら読み取られた作業員ID及び認証情報が互いに対応付けられて格納されているか否か、当該作業員IDの作業員は専用ボックス161の解錠を許可されているか否かを判断する(ステップS202)。
ここで、収納装置10は、互いに対応付けられて格納されていない場合、又は対応付けられていても専用ボックス161の解錠が許可されていない場合(ステップS202/No)、認証失敗と判断し、動作を終了する。
一方、収納装置10は、互いに対応付けられて格納され、かつ専用ボックス161の解錠が許可されている場合には(ステップS202/Yes)、認証成功と判断し、表示部14は、配送物の宛先の部屋番号(専有部情報)の入力画面を表示する(ステップS203)。
すると、収納装置10の制御部11は、収納ボックスDB122を参照して、上記入力された部屋番号に対応付けられた専用ボックス161があるか否かを判断する(ステップS205)。
ここで、部屋番号に対応付けられた専用ボックス161がない場合、すなわち、当該部屋番号のユーザが専用ボックス161を利用していない場合には(ステップS205/No)、そのまま動作を終了する。
その後、作業員は、ステップS201において、今度は、「共用ボックス」を選択する(ステップS201)。「共用ボックス」を選択してからの動作は後ほど詳述する。
ここで、制御部11は、当該部屋番号の専用ボックス161の「解錠設定」が「入庫禁止」、すなわち当該部屋番号のユーザ以外の第三者による物品の入庫が禁止されていると判断した場合には(ステップS206/No)、ユーザDB121を参照し、上記ステップS202で入力された認証情報が、当該専用ボックス161の部屋番号に対応付けられているユーザの認証情報と一致するか否かを判断する(ステップS207)。
ここで、制御部11は、一致しないと判断した場合には(ステップS207/No)、該当する専用ボックス161はユーザ以外の第三者による解錠が許可されておらず、かつ今回使用しようとしている者は当該第三者であると判断できるので、当該第三者、すなわち作業員に対して、当該専用ボックス161の解錠を許可せず、施錠したままであり、そのまま動作を終了する。
その後、作業員は、ステップS201において、今度は、「共用ボックス」を選択する(ステップS201)。「共用ボックス」を選択してからの動作は後ほど詳述する。
一方、本例では異なるが、専用ボックス161に物品を入庫しようとしている者が、当該専用ボックス161のユーザである場合には、制御部11は、上記ステップS202で入力された認証情報が、当該専用ボックス161の部屋番号に対応付けられているユーザの認証情報と一致すると判断し(ステップS207/Yes)、当該専用ボックス161を解錠・開扉させる(ステップS208)。
制御部11は、当該部屋番号の専用ボックス161の「解錠設定」が「入庫許可」、すなわち当該部屋番号のユーザ以外の第三者による物品の入庫が許可されていると判断した場合には(ステップS206/Yes)、当該専用ボックス161を解錠・開扉させる(ステップS208)。
作業員は、その開扉した専用ボックス161の収容状況を確認して、今回配送した配送物をその空いたスペースに応じた分入庫し、操作部15を用いて、その入庫した配送物の個数を入力する(ステップS209)。
その後、作業員は、専用ボックス161を閉扉し施錠する(ステップS210)。
また、このとき、収納装置10の制御部11は、当該作業員が配送物を収納する目的で専用ボックス161を解錠・開扉した旨の履歴を収納ボックスDB122に記録する(ステップS211)。
具体的には、上記ステップS202で入力された作業員IDと、入庫時の時間情報と、入庫した配送物の個数とが、収納ボックスDB122における該当する専用ボックス161の履歴情報の欄に記録される。
また、収納ボックスDB122における該当する専用ボックス161の収納状況の欄には、今回の入庫前に物品が当該専用ボックス161に入庫されていなかった場合には「未使用」から「使用中」に書き替えられ、既に入庫されていた場合にはそのまま「使用中」を維持する。
さらに、上記収納状況の欄においては、当該専用ボックス161における今までの配送物の収納個数の合計に上記今回入庫された個数が加算されて、現在の配送物の個数に書き替えられる。
以上で、動作が終了する。
このときも、制御部11は、当該作業員が配送物を収納する目的で専用ボックス161を解錠・開扉した旨の履歴を収納ボックスDB122に記録する(ステップS211)。
具体的には、上記ステップS202で入力された作業員IDと、開扉時の時間情報とが、収納ボックスDB122における該当する専用ボックス161の履歴情報の欄に記録される。
なお、ここで、部屋番号の代わりに、宛先のユーザを特定できる情報であれば他の情報を入力するようにしてもよい。
また、作業員は、ここで、操作部15を用いて、自身を特定する情報を入力するようにしてもよい。例えば、表示部14上に「宅配業者A」,「宅配業者B」,「クリーニング店C」,「店舗D」,・・・といったような作業員が所属し得る(配送)業者名が表示されており、作業員は、操作部15を用いて、これらから自身が所属する(配送)業者名を選択することにより、自身(作業員)を特定する情報を入力するようにしてもよい。
そして、制御部11は、その抽出した収納ボックスIDに基づいて、使用されていない共用ボックス162の位置等を表示部14に表示させる(ステップS215)。
次に、作業員は、操作部15を用いて、表示部14上に表示されている1以上の未使用の共用ボックス162のうち任意のものを選択する(ステップS216)。
制御部11は、当該選択された共用ボックス162を解錠・開扉させる(ステップS217)。
作業員は、開扉した共用ボックス162に配送物を収納し、閉扉及び施錠する(ステップS218)。
具体的には、ステップS211で入力された部屋番号又はこれに対応するユーザIDが、収納ボックスDB122における該当する共用ボックス162の専有部情報(部屋番号)の欄に記録される。
また、入庫時の時間情報と、入力されていれば作業員の所属する業者名とが、該当する専用ボックス161の履歴情報の欄に記録される。
また、該当する共用ボックス162の収納状況の欄は、「未使用」から「使用中」に書き替えられる。
例えば、作業員は、そのまま閉扉・施錠後に操作部15を用いて、その旨の情報を入力する(所定のボタンを押す等)ことにより、制御部11は、その旨を認識する。
また、専用ボックス161又は共用ボックス162内に設けられている物品検知センサが、開扉・閉扉の前後における庫内の配送物の全重量を計測し、その計測結果を制御部11へ出力するよう構成してもよい。この場合、制御部11は、物品検知センサから入力された重量の情報を開扉・閉扉の前後で比較し、閉扉後の重量が開扉時の重量より増加していない場合は、作業員は配送物を収納することなくそのまま閉扉し施錠したと判断する。
また、物品検知センサは、赤外線センサとしての機能を用いて、専用ボックス161又は共用ボックス162内の収容状況の変化を感知するようにしてもよい。
また、ユーザは、専用ボックス161について宅配便の配送に用いることを禁止するように設定を切り替えることもできるので、自身所有の物品を預け入れる、いわゆるトランクボックスとして使用することも可能となる。
以上のように、作業員が収納装置10の収納ボックスにユーザ宛の物品を入庫した後に、これを知ったユーザは収納装置10の設置場所を訪れ、上記収納ボックスから自身宛の物品を取り出す。
図15,16は、本発明の第1の実施の形態において、ユーザが物品を収納装置10から取り出すときの収納装置10による動作の流れを示すフローチャートである。
以下、本図に沿って説明を進める。
ユーザは、操作部15を操作して、物品取出しを要求する旨の情報とともに、自身の認証情報(パスワード等)を入力する(ステップS301)。
当該認証情報の入力方法としては、操作部15に備えられているテンキー等を用いてパスワード等の認証情報を入力したり、ICカード等の情報記録媒体に書き込まれている認証情報を赤外線等の近距離無線通信機能やコードリーダ機能を用いて操作部15に読み取らせたりする。
ここで、制御部11は、当該ユーザの専用ボックス161に物品が収納されていないと判断した場合(ステップS302/No)、後述のステップS307の処理を実行する。
ユーザは、上記解錠された専用ボックス161を開扉し、自身宛の物品を取り出した後、閉扉する。
制御部11は、上記専用ボックス161が閉扉されたことを確認すると(ステップS304/Yes)、当該専用ボックス161を施錠するとともに(ステップS305)、上記専用ボックス161から物品が取り出されたことを収納ボックスDB122に書き込んで反映させる(ステップS306)。
具体的には、制御部11は、収納ボックスDB122において、当該専用ボックス161の収納状況を「使用中」から「未使用」に変更する。
すなわち、制御部11は、収納ボックスDB122においてユーザの部屋番号(専有部情報)が対応付けられ「使用中」である共用ボックス162があるか否かを判断する。
ここで、制御部11は、当該ユーザの物品が収納されている共用ボックス162がないと判断した場合には(ステップS307/No)、当該ユーザ宛の物品は収納装置10から全て取り出されたことになるので、そのまま動作を終了する。
ここで、ユーザは、その共用ボックス162に収納されている物品を取り出す場合には、操作部15を操作して(ボタンを押す等して)、当該共用ボックス162の解錠を要求する旨の情報を入力する(ステップS309/Yes)。
制御部11は、上記共用ボックス162の解錠要求の情報が入力されたと判断すると(ステップS309/Yes)、当該共用ボックス162を解錠させる(ステップS310)。
ユーザは、上記解錠された共用ボックス162を開扉して自身宛の物品を取り出し、閉扉する。
制御部11は、上記共用ボックス162の閉扉を確認すると(ステップS311/Yes)、当該共用ボックス162を施錠して(ステップS312)、動作を終了する。
なお、このとき、制御部11は、当該共用ボックス162の位置を表示部14に表示させてから、上記共用ボックス162の解錠を要求する旨の情報が入力されないまま所定時間経過した場合に、上記共用ボックス162から物品を取り出さない旨の情報が入力されたものと判断してもよい。
制御部11は、上記共用ボックス162から物品を取り出さない旨の情報が入力されたと判断すると(ステップS309/No)、当該共用ボックス162を解錠させることなく、そのまま動作を終了する。
上記のとおり、収納装置10は、収納ボックスDB122において各収納ボックスの収納状況を管理している。
また、管理サーバ20は、収納ボックスDB222において、上記収納ボックスDB122と同様の情報をそれぞれ管理している。
ユーザは、ユーザ端末30を用いて、ネットワーク100を介して管理サーバ20に対し、各収納ボックスにおける物品の収納状況の情報の取得要求を送信すると、管理サーバ20は、当該取得要求に応じて、該当する情報を収納ボックスDB222から抽出しユーザ端末30へ送信し提供する。
また、ユーザは、ユーザ端末30を用いて、収納装置10に対して同様の情報の取得要求をして、収納装置10から同様の情報を取得するよう構成してもよい。
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態における収納装置10によれば、ユーザは、自身又は自身が所属するグループ(住戸等)専用の収納ボックスである専用ボックス161について配送物の入庫の使用を許可するか又は禁止するかを設定可能に構成されているので、ユーザが使用目的に応じて専用ボックス161の用途を自由に変更することができ、専用ボックス161をそのときそのときの自身のニーズに合った方法で使用することが可能となる。
例えば、ユーザは、収納装置10の専用ボックス161について、配送物の入庫を許可するよう設定した場合には、共用ボックス162全てに配送物が入庫済みであっても専用ボックス161に入庫させることができるので、確実に自身宛の配送物を受け取ることが可能となる。
一方、ユーザは、収納装置10の専用ボックス161について配送物の入庫を禁止するよう設定した場合には、当該専用ボックス161をユーザ自身の物品を保管するトランクボックスとして使用することができるので、当該物品を収納装置10が設置されるエントランス等に保管することができ、当該物品を使用の度にわざわざ専有部(住戸)から持ち運び、使用後は持ち帰るといった面倒な作業を省くことが可能となる。
従って、各居住利用施設の構造、特色又は利用するユーザの属性等に応じて、収納装置10において、共用ボックス162を様々な位置に自由に設計し設けることが可能となる。
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態における収納装置10によれば、ユーザは、自身又は自身が所属するグループ(住戸等)専用の収納ボックスである専用ボックス161について配送物の入庫の使用を許可するか又は禁止するかを設定可能に構成されているので、ユーザは、宅配物の受取を予定している場合や反対にそうでない場合等、使用目的に応じて専用ボックス161の用途を自由に変更することができ、専用ボックス161をそのときそのときの自身のニーズに合った方法で使用することが可能となる。
また、上記の収納装置10、管理サーバ20又はユーザ端末30をソフトウェアモジュール群として構成する場合、このプログラムは、光記録媒体、磁気記録媒体、光磁気記録媒体、または半導体等の記録媒体に記録され、上記の記録媒体からロードされるようにしてもよいし、所定のネットワークを介して接続されている外部機器からロードされるようにしてもよい。
例えば、集合住宅の居住者が共用ボックス162にクリーニング品を預け入れ、それを作業員である業者が持ち帰り、クリーニングしてから再度、専用ボックス161又は共用ボックス162に入庫するといったクリーニングサービスに利用することもできる。
その後、受取側の他の居住者は、その預けられた自分宛のクリーニング品を収納装置10から取り出して受け取る。
このように、ユーザが物品を入庫する側、作業員が物品を取り出す側となり、本実施の形態における収納システムを利用することもできる。
このように、ユーザが物品を入庫する側、取り出す側となり、本実施の形態における収納システムを利用することもできる。
この専有部としては、上記実施の形態で例示したような住戸の他、例えば、オフィススペース、テナント、教室等が適用可能である。
また、このような物理的に共通のスペース(専有部)を利用又は居住するユーザのグループに対してだけでなく、共通の所定のグループには所属するが必ずしも物理的なスペースを物理的に共有していない複数のユーザに対しても共通の認証情報を割り当て、ユーザDB121において管理するようにしてもよい。この場合、専用ボックス161は、当該共通の所定のグループ専用の収納ボックスとして用いることができる。
当該グループの一例としては、同一の会社、部署、チェーン店、学校、クラブ又はその他の組織や機関等であってもよく、また、これらの例に限定されない。
また、ユーザ個人に認証情報が割り当てられ、専用ボックス161は、ユーザ個人専用であってもよいのはいうまでもない。
11,21,31 制御部
12,22,32 情報格納部
13,23,33 通信部
14,34 表示部
15,35 操作部
16 収納部
20 管理サーバ
30 ユーザ端末
41,42 認証媒体
100 ネットワーク
121,221 ユーザDB
122,222 収納ボックスDB
123,223 作業員DB
161 専用ボックス
162 共用ボックス
Claims (5)
- 物品を収納する施錠可能な収納ボックスを有し、該収納ボックスが所定の認証情報を入力することにより解錠可能な収納装置であって、
前記収納ボックスは、前記特定のユーザ又は複数のユーザからなる特定のグループ専用の専用ボックスであり、
前記専用ボックスが特定のユーザの認証情報のみにより解錠可能か、あるいは該ユーザの認証情報及び該ユーザの物品の預入れ又は取出し業務を行う作業員の認証情報により解錠可能かという前記専用ボックスの解錠の設定を行うことを特徴とする収納装置。 - 前記専用ボックスを解錠可能なユーザの認証情報と同一の認証情報が入力されたとき、該専用ボックスの解錠可能な認証情報の設定を許可することを特徴とする請求項1記載の収納装置。
- 前記収納ボックスは、前記特定のユーザ専用の専用ボックス及び複数のユーザ間で共用可能な共用ボックスであり、前記特定のユーザの専用ボックスが該ユーザの認証情報のみにより解錠可能に設定されている場合には、前記作業員に対し、前記共用ボックスへ入庫することを促すことを特徴とする請求項1又は2記載の収納装置。
- 前記専用ボックスは、前記ユーザの認証情報及び前記作業員の認証情報により解錠可能に設定されている場合には、前記ユーザ宛の配送物又は該ユーザが預け入れた配送物を一時的に保管することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の収納装置。
- 前記収納ボックスは、前記ユーザの認証情報のみにより解錠可能に設定されている場合には、前記ユーザが預け入れた物品を保管することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の収納装置。
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