JP2017218741A - 軒天見切部材及び軒天構造 - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、軒天見切部材は、軒裏天井材を避けて、出隅部又は入隅部に対して突出する軒天に取り付ける必要があるために、平面的な形状ではなく、立体形状に形成する必要がある。このため、出隅部又は入隅部に沿うように湾曲した形状を含む軒天見切部材を製造するにはコストがかかっていた。
上記構成によれば、本体部とは別に、連結部材が設けられていることで、軒天見切部材をより複雑な形状にできるとともに、連結部材が、直線的に延在して形成されていることで、湾曲して形成されたものよりも製造が容易となる。
上記構成によれば、連結部材における本体部に接続される端部が断面略U字状を有して形成されていることで、弾性変形させて収容部に収容させやすくなり、さらに、本体部の収容部に収容された状態において、その復元力により、相互の接続状態を維持しやすくできる。
上記構成によれば、軒天構造が軒天見切部材から構成されるため、湾曲した出隅部又は入隅部と軒天との間の軒天見切部分の製造コストを低減することができる。
上記構成によれば、出隅部又は入隅部の上端側に返し部材が取り付けられていることで、軒天見切部材の隙間を通って浸入してきた水がさらに屋内側に浸入することを抑制できる。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、以下に説明する部材の形状、寸法、配置等については、本発明の趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
出隅部4は、水平断面が略円弧状に湾曲するように形成されており、垂直に交差する向きに隣接する外壁パネル2を接続している。
軒天見切部材1は、図2〜図4に示すように、アルミ板で形成された計4個の本体部10,11と、本体部10,11と建物Hの一部である妻梁7又は軒桁8とを連結する連結部材としての連結金具12,13と、本体部10,11を下方から覆う化粧部16と、を備える。
本体部10と本体部11とは、軒天見切部材1が取り付けられた状態において、外壁パネル2又は出隅部4に沿って延在する長さが異なるのみであるため、長さの長い本体部11について主に説明する。
傾斜部11bは、後述する連結金具13の本体側端部13dについての収容部11xの収容に適した位置に、後述する被取付部11cが位置するように、傾斜して被取付部11cに接続する部位である。傾斜部11bは、取付端11aから斜め下方に傾斜して屋外側に向かって延在している。
外側立設部11dは、その上端において、内側立設部11f側に延在する外側押え部11eを有する。この外側押え部11eは、後述する本体側端部13dの一部を上方から押さえつけて保持する機能を有する。
内側立設部11fは、上側の部位において、外側立設部11d側に延在する内側押え部11hを有する。この内側押え部11hは、外側押え部11eよりも低い位置(被取付部11cに近い位置)において延在しており、本体側端部13dの他の一部を上方から押さえつけて保持する機能を有する。
連結金具12と連結金具13とは、軒天見切部材1が取り付けられた状態において、外壁パネル2又は出隅部4に沿って延在する長さが異なるのみであるため、長さの長い連結金具13について主に説明する。
連結金具13は、軒裏天井材3aを挟んで、妻梁7又は軒桁8と本体部11とを連結する金具であって、折り曲げられた鋼板により形成されている。連結金具13は、図3及び図4に示すように、本体部11よりも幅狭に形成されており、水平に延在する上側水平部13aと、上側水平部13aの中央近傍から下方に垂直に延在する鉛直部13bと、鉛直部13bの下端から水平に延在する下側水平部13cと、本体側端部13dと、から主に構成されている。
上側水平部13aの屋外側における板厚方向に重ねられた部位の上部には、小孔13fが形成されており、その下部には、小孔13fの中心軸と同軸の中心軸を有する大孔13eが形成されている。この二つの大孔13eと小孔13fとに取付ねじ6が通されて、妻梁7又は軒桁8にねじ込まれることによって、連結金具13は、妻梁7又は軒桁8に取り付けられることとなる。特に、上側水平部13aの下部に大孔13e、上部に小孔13fが形成されていることによって、下方から取付ねじ6を通し、小孔13fの周囲の部分に取付ねじ6の座面を当接させて、座りよく取り付けることができる。
本体側端部13dは、収容部11xに収容されて保持される部位であり、下側水平部13cの屋外側において下方に折り返されて屋内側に延在するように断面略U字状に屈曲して形成されている。このように本体側端部13dが形成されていることで、作業者は、本体側端部13dを下側水平部13c側に近づけるように弾性変形させてコンパクトにすることで、本体側端部13dを収容部11xに容易に収容することができる。さらに、下側水平部13c及び本体側端部13dの弾性変形による復元力が、被取付部11c、外側立設部11d又は外側押え部11eにおける下側水平部13c又は本体側端部13dに当接する部位に加わることとなる。この復元力により収容部11xによる本体側端部13dの収容保持状態が安定することとなる。
化粧部16の内周面16aは、出隅部4の外面の曲率と略同じ曲率で形成された円弧が上下に延在して形成される面である。このように化粧部16は、内周面16aが円弧状に湾曲して形成されていることによって、本体部11の下面に出隅部4に沿うように取り付けることが可能となる。
また、化粧部16の外周面16bは、内周面16aから等幅となるようにオフセットされて形成される面である。この外周面16bは、台形状に形成された被取付部11cが露出しないように、被取付部11cの突出位置と同じか、被取付部11cよりも屋外側に突出するように形成されている。
この点、上記構成による軒天見切部材1、及び軒天見切部材1が取り付けられた軒天構造によれば、軒天見切部材1の取り付けのために立体的形状となる本体部10,11や連結金具12,13に曲面部分を形成する必要がない。
つまり、本体部10,11及び連結金具12,13を直線的に形成することができるため、軒天見切部材1の構成部分の全てが円弧状に湾曲して形成されるものよりも、軒天見切部材1の成形性が良好となり、コストを低減させることができる。
そして、出隅部4に沿った内周面16aと等幅の外周面16bとを有して、扇状に湾曲して形成された化粧部16によって、直線的に形成された本体部10,11や連結金具12,13の下方からの露出を避けることができるため、見栄えをよくすることができる。
このように本体部10,11が形成されていることで、同様の形状で、当接部C2の延長線を含む鉛直面を中心として面対称にバランスよく配置することが可能となっている。このため、本体部10,11の部品を共通化しやすくなり、製造コストを低減することができる。
上記の軒天見切部材1を出隅部4に当接させることによって、下方からの見栄えをよくすることができる。そして、軒天見切部材1と出隅部4との間に、樹脂材料やスポンジ等を取り付けて、軒天3の内部に水分が入り込むことを防止している。しかし、例えば、図1に示すように出隅部4に、細かなリブが形成された凹凸のある柄である場合等には、樹脂材料やスポンジを挟み込むのみでは不十分であることがある。特に、強風・強雨時に吹き上げられた水は、化粧部16と出隅部4との隙間から入り、本体部10,11、及び連結金具12,13が直線的に形成されていることもあり、これらの間から、より屋内に入り込みやすい構成となっている。
この上部押え板5は、出隅部4と化粧部16との隙間を上方から覆うように、出隅部4の外面から軒天見切部材1が取り付けられている側(屋外側)に突出し、出隅部4の上端に当接して取り付けられている。
上部押え板5が取り付けられていることで、出隅部4と化粧部16との隙間を通り、本体部10,11、及び連結金具12,13の間から入った水が、さらに屋内に浸入することを抑制することができる。
上記実施形態においては、湾曲した出隅部4に取り付けられる軒天見切部材1について説明したが、本発明は、出隅部4に取り付けられる軒天見切部材1に限定されず、例えば、円弧状に湾曲した入隅部24に取り付けられる軒天見切部材1aであってもよい。
変形例に係る軒天見切部材1aについて、図5を参照して説明する。なお、図5は、変形例に係る入隅部24に取り付けられた軒天見切部材1aを説明する模式図である。
ここで、本変形例に係る軒天見切部材1aの説明においては、上記実施形態に係る軒天見切部材1と異なる点を主に説明し、重複した説明を排除して、相違点を明確にする。
本体部20,21は、本体部10,11と略同様の構成であるが、その被取付部20c,21cにおいて、屋外側(連結金具22,23が化粧部26から突出する側)が短辺、その逆側が長辺の台形状に形成されている点で異なる。
2 外壁パネル
3 軒天
3a 軒裏天井材
4 出隅部
5 上部押え板(返し部材)
6 取付ねじ
7 妻梁(建物の一部)
8 軒桁(建物の一部)
9 隙間隠し材
10,11 本体部
10c 被取付部(下面)
11a 取付端
11b 傾斜部
11c 被取付部(下面)
11d 外側立設部
11e 外側押え部
11f 内側立設部
11g 水平支持部
11h 内側押え部
11x 収容部
12,13 連結金具(連結部材)
13a 上側水平部
13aa 建物側端部
13b 鉛直部
13c 下側水平部
13d 本体側端部(本体部に接続される端部)
13e 大孔
13f 小孔
14 金具
16 化粧部
16a 内周面
16b 外周面
20,21 本体部
20c 被取付部
21c 被取付部
22,23 連結金具
24 入隅部
26 化粧部
C 中心点
C1,C2 当接部
H 建物
Claims (5)
- 建物が備える円弧状に湾曲した出隅部又は入隅部と軒天との間に設けられる軒天見切部材であって、
複数の本体部と、
該複数の本体部の下面を覆うように前記複数の本体部に取り付けられ、前記出隅部又は前記入隅部に沿って湾曲した板状の化粧部と、を備え、
前記本体部は、前記化粧部が取り付けられる部位として直線的に延在する被取付部を有し、
前記複数の本体部の前記被取付部は、湾曲した前記出隅部又は前記入隅部に沿って連なるように円弧状に配置されている、ことを特徴とする軒天見切部材。 - 前記本体部と前記建物の一部とを連結する連結部材をさらに備え、
該連結部材は、直線的に延在して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の軒天見切部材。 - 前記連結部材における前記本体部に接続される端部は、断面略U字状に形成されており、
前記本体部は、断面略U字状の前記端部を収容する収容部を有することを特徴とする請求項2に記載の軒天見切部材。 - 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の軒天見切部材が前記建物に取り付けられていることを特徴とする軒天構造。
- 前記軒天見切部材の上方であって、前記出隅部又は前記入隅部の上端側に、他の部位よりも前記軒天見切部材が取り付けられている側に突出する返し部材が取り付けられていることを特徴とする請求項4に記載の軒天構造。
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