JP2002201755A - 軒天井パネルの取付け構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 軒天井パネルを軒先側において取付けるため
の部材が外部に露出せずに外観が良い。簡単な構成で隣
接する軒天井パネル間に隙間が生じないようにできる。
軒天井パネルを軒先側において取付けるための部材がピ
ース材でよくて、コストダウンを図れる。 【解決手段】 軒先梁１に固着した取付け金物２の下端
部に軒先に沿った方向と平行な方向に突出するはめ込み
片３を設ける。軒天井パネル４の背面部の外周部に設け
た軒天井枠５の側枠材６に挿通孔７を形成する。軒天井
パネル４の側枠材６の挿通孔７を取付け金物２のはめ込
み片３に側枠材６の内面側から嵌め込む。該軒天井パネ
ルに隣接する他の軒天井パネル４の側枠材６の挿通孔７
を上記はめ込み片３に側枠材６の外面側からはめ込んで
隣接する軒天井パネル４の側端部同士を近接対向させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、軒天井パネルを取
付けるための技術に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から軒天井パネルを取付ける当たっ
ては、軒先部分に断面コ字状の支持縁材を取付け、外壁
の外面上部にも断面コ字状の支持縁材を取付け、軒天井
パネルの前端と後端とをそれぞれ断面コ字状をした支持
縁材にはめ込むことで取付けていた。

【０００３】ところが、この従来例にあっては、断面コ
字状の支持縁材が外面側に露出し、外観を悪くするとい
う問題がある。また、軒天井パネルを支持するに当たっ
て、断面コ字状をした長尺の支持縁材を軒先側、外壁側
の両方に必要となり、しかも、長尺の支持縁材は化粧仕
上げも必要となり、これらの理由によりコストが高くな
るという問題がある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の点に鑑
みてなされたものであり、軒天井パネルを軒先側におい
て取付けるための部材が外部に露出せずに外観が良く、
しかも、軒天井パネルを軒先側において取付けるための
部材が外部に露出しないようにしたにもかかわらず、簡
単な構成で隣接する軒天井パネル間に隙間が生じないよ
うにでき、更に、軒天井パネルを軒先側において取付け
るための部材がピース材でよくて、コストダウンを図
れ、また、軒天井パネルを軒先側において取付けるため
の部材を簡単な構成で正確に位置決めして取付けること
ができて軒天井パネルの取付けが正確にできる軒天井パ
ネルの取付け構造を提供することを課題とするものであ
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に係る軒天井パネルの取付け構造は、軒先梁１
に固着した取付け金物２の下端部に軒先に沿った方向と
平行な方向に突出するはめ込み片３を設け、軒天井パネ
ル４の背面部の外周部に設けた軒天井枠５の側枠材６に
挿通孔７を形成し、軒天井パネル４の側枠材６の挿通孔
７を取付け金物２のはめ込み片３に側枠材６の内面側か
ら嵌め込むと共に、該軒天井パネルに隣接する他の軒天
井パネル４の側枠材６の挿通孔７を上記はめ込み片３に
側枠材６の外面側からはめ込んで隣接する軒天井パネル
４の側端部同士を近接対向させて成ることを特徴とする
ものである。このような構成とすることで、軒先梁１に
固着した取付け金物２にはめ込みという簡単な取付け手
段により隣接する軒天井パネル４をいっしょに取付ける
ことができるものであり、また、隣接する軒天井パネル
４を取付けるためのはめ込み片３に隣接する側枠材６の
挿通孔７をはめ込むのではめ込み片３が軒天井パネル４
の下面側に露出しないものである。

【０００６】また、取付け金物２に位置決め用突部８を
設け、位置決め用突部８を軒先梁１の下面部に当接した
状態で取付け金物２を軒先梁１の側面に固着具９により
固着することが好ましい。このような構成とすること
で、取付け金物２を軒先梁１に対して上下方向の決まっ
た高さに位置決めして固定できるものである。

【０００７】また、軒先側に位置する柱１０に固着した
取付け金物２’の下端部に軒先に沿った方向と平行な方
向に突出するはめ込み片３を設け、軒天井パネル４の背
面部の外周部に設けた軒天井枠５の側枠材６に挿通孔７
を形成し、軒天井パネル４の側枠材６の挿通孔７を取付
け金物２のはめ込み片３に側枠材６の内面側から嵌め込
むと共に、該軒天井パネル４に隣接する他の軒天井パネ
ル４の側枠材６の挿通孔７を上記はめ込み片３に側枠材
６の外面側からはめ込んで隣接する軒天井パネル４の側
端部同士を近接対向させて成ることを特徴とするもので
あってもよい。このような構成とすることで、軒先側に
位置する柱１０に固着した取付け金物２にはめ込みとい
う簡単な取付け手段により隣接する軒天井パネル４をい
っしょに取付けることができるものであり、また、隣接
する軒天井パネル４を取付けるためのはめ込み片３に隣
接する側枠材６の挿通孔７をはめ込むのではめ込み片３
が軒天井の下面側に露出しないものである。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示す実
施形態に基づいて説明する。

【０００９】添付図面に示す実施形態においては、集合
住宅における外廊下部分において軒天井１１を形成する
例が示してあり、上階の外廊下１２の床１３の下方に下
階の軒天井１１を形成するようになっている。

【００１０】上階の外廊下１２は、軒先側に立設した柱
１０間に軒先に沿って軒先梁１を架設し、軒先梁１と集
合住宅を構成する建物本体１４の住戸側の梁１５との間
に廊下継ぎ梁１６を架設し、この廊下継ぎ梁１６上に床
パネル１７を敷設して外廊下１２の床１３が形成してあ
る。軒先梁１の外面側には腰壁手摺パネル１８を配設し
て固着してあり、この腰壁手摺パネル１８により外廊下
１２の外側の腰壁が構成してある。上記腰壁手摺パネル
１８の下部は垂れ壁となっていて上階の外廊下１２の床
１３よりも下方に垂下してある。

【００１１】軒天井１１を構成するための軒天井パネル
４を軒先側において取付けるための取付け金物として
は、軒先梁１に固着するための取付け金物２と軒先側の
柱１０に固着するための取付け金物２’との２種類があ
る。

【００１２】まず、軒先梁１に固着するための取付け金
物２につき説明する。この軒先梁１に固着するための取
付け金物２は図７（ａ）に示すように、縦板状をした固
定片１９の一側端より前方に向けて固定片１９に対して
直角に側片２０を突設し、側片２０の突出先端の下端部
を側片２０に対して直交する一方向に突出して水平板状
をした水平なはめ込み片３としてある。ここで、水平な
はめ込み片３と固定片１９との間に隙間が形成してあ
る。また、固定片１９の上部には位置決め用突部８が突
設してある。

【００１３】上記構成の取付け金物２は断面コ字状をし
た軒先梁１の外壁２４に面した面側に位置させ、軒先梁
１の下面に位置決め用突部８を当接して軒先梁１に対す
る取付け金物２の上下方向の位置決めを行って、上下方
向の位置決めを行った状態で固定片１９の上部を軒先梁
１の側面に固着具９により固着し、下端部を腰壁手摺パ
ネル１８に固着するものである。

【００１４】また、軒先側の柱１０に固着するための取
付け金物２’は図７（ｂ）に示すように、縦板状をした
固定片１９’の下端から前方に向けて固定片１９’に対
して直角に上横片２１を突出し、上横片２１の一側端か
ら下方に向けて縦片２２を突設し、縦片２２から上横片
２１と平行に水平板状をした水平なはめ込み片３を突出
して構成してある。ここで、固定片１９’の下方への延
長線よりも前方にずれた位置に水平なはめ込み片３の後
端が位置している。

【００１５】上記構成の取付け金物２’は軒先側の柱１
０の外壁２４に面した面に固定片１９’を当接した状態
で固定片１９’を固着具９により固着するものである。

【００１６】外壁２４の外面の上端部にはアングル材よ
りなる外壁側取付け縁材２５の縦片が固着してある。

【００１７】軒天井パネル４は背面部の外周部に側枠材
６が設けてあり、側枠材６の軒天井パネル４の両側の軒
先近傍側の端部にはそれぞれ横長孔状をした挿通孔７が
形成してある。また、側枠材６の軒天井パネル４の外壁
２４側の端縁部の上端には図６に示すように、外壁２４
側に向けて水平な取付け片２３が突設してある。

【００１８】しかして、上記の軒天井パネル４を取付け
るに当たっては、まず、軒天井パネル４の側枠材６の挿
通孔７を取付け金物２のはめ込み片３に側枠材６の内面
側から嵌め込み、次に、この軒天井パネル４に隣接する
他の軒天井パネル４の側枠材６の挿通孔７を上記はめ込
み片３に側枠材６の外面側からはめ込んで隣接する軒天
井パネル４の側端部同士を近接対向させ（例えば隙間無
く当接させ）た状態で同一の取付け金物２に隣接する軒
天井パネル４の軒先側端部を取付けるものである。

【００１９】また、軒先側の柱１０部分においては、該
軒先側の柱１０に固着した取付け金物２’のはめ込み片
３に上記の取付け金物２の場合と同様に軒天井パネル４
の側枠材６の挿通孔７を側枠材６の内面側から嵌め込
み、次に、この軒天井パネル４に隣接する他の軒天井パ
ネル４の側枠材６の挿通孔７を取付け金物２’のはめ込
み片３に側枠材６の外面側からはめ込んで隣接する軒天
井パネル４の側端部同士を近接対向させた状態で同一の
取付け金物２に隣接する軒天井パネル４の軒先側端部を
取付けるものである。

【００２０】一方、上記のように軒先側端部を取付け金
物２に取付けた軒天井パネル４は外壁２４側の端部に設
けた取付け片２３をアングル材よりなる外壁側取付け縁
材２５の横片の下面に図６のように重ねて固着具９によ
り固着するものである。

【００２１】上記のようにして軒天井パネル４を次々と
取付けることで軒天井１１を形成するものである。この
ようにして形成した軒天井１１は軒天井パネル４を取付
けるための取付け金具２、２’が下面側に露出せず、外
観が良くなるものであり、また、これら取付け金具２、
２’はピース材であり且つ隣接する軒天井パネル４の軒
先側の端部を同時に取付けることができるので、従来の
外面に露出する断面コ字状の長尺の支持縁材のように化
粧仕上げが必要でないだけでなくコストも低減でき、ま
た、軒天井パネル４が軒先と平行な方向（軒先梁１と平
行な方向）にずれるのを取付け金具２、２’により防止
できるものである。

【００２２】しかも、軒天井パネル１４の取付けに当た
っては、図８（ａ）→（ｂ）の順序で示すように軒天井
パネル４の軒先側の両端部の側枠材６の挿通孔７を同時
に隣接する２つの取付け金具２のはめ込み片３にはめ込
むことができて、一人作業であっても簡単に軒天井パネ
ル４を取付けることができるものである。

【００２３】

【発明の効果】上記のように本発明の請求項１記載の発
明にあっては、軒先梁に固着した取付け金物の下端部に
軒先に沿った方向と平行な方向に突出するはめ込み片を
設け、軒天井パネルの背面部の外周部に設けた軒天井枠
の側枠材に挿通孔を形成し、軒天井パネルの側枠材の挿
通孔を取付け金物のはめ込み片に側枠材の内面側から嵌
め込むと共に、該軒天井パネルに隣接する他の軒天井パ
ネルの側枠材の挿通孔を上記はめ込み片に側枠材の外面
側からはめ込んで隣接する軒天井パネルの側端部同士を
近接対向させてあるので、軒先梁に固着した取付け金物
のはめ込み片が外部に露出せずに外観が良く、しかも、
軒天井パネルを軒先側において取付けるための部材が外
部に露出しないようにしたにもかかわらず、軒天井パネ
ルの側枠材の挿通孔を取付け金物のはめ込み片に側枠材
の内面側から嵌め込むと共に、該軒天井パネルに隣接す
る他の軒天井パネルの側枠材の挿通孔を上記はめ込み片
に側枠材の外面側からはめ込んで隣接する軒天井パネル
の側端部同士を近接対向させるので、簡単な構成で隣接
する軒天井パネル間に隙間が生じないように綺麗に施工
でき、また、取付け金物はピース材でよくて、従来の表
面化粧した長尺の支持縁材に比べてコストダウンを図れ
るものである。

【００２４】また、請求項２記載の発明にあっては、上
記請求項１記載の発明の効果に加えて、取付け金物に位
置決め用突部を設け、位置決め用突部を軒先梁の下面部
に当接した状態で取付け金物を軒先梁の側面に固着具に
より固着してあるので、軒天井パネルを軒先側において
取付けのための取付け金物を簡単な構成で正確に位置決
めして取付けることができて軒天井パネルの取付けが正
確にできるものである。

【００２５】また、請求項３記載の発明にあっては、軒
先側に位置する柱に固着した取付け金物の下端部に軒先
に沿った方向と平行な方向に突出するはめ込み片を設
け、軒天井パネルの背面部の外周部に設けた軒天井枠の
側枠材に挿通孔を形成し、軒天井パネルの側枠材の挿通
孔を取付け金物のはめ込み片に側枠材の内面側から嵌め
込むと共に、該軒天井パネルに隣接する他の軒天井パネ
ルの側枠材の挿通孔を上記はめ込み片に側枠材の外面側
からはめ込んで隣接する軒天井パネルの側端部同士を近
接対向させてあるので、軒先側の柱に固着した取付け金
物のはめ込み片が外部に露出せずに外観が良く、しか
も、軒天井パネルを軒先側において取付けるための部材
が外部に露出しないようにしたにもかかわらず、軒天井
パネルの側枠材の挿通孔を取付け金物のはめ込み片に側
枠材の内面側から嵌め込むと共に、該軒天井パネルに隣
接する他の軒天井パネルの側枠材の挿通孔を上記はめ込
み片に側枠材の外面側からはめ込んで隣接する軒天井パ
ネルの側端部同士を近接対向させるので、簡単な構成で
隣接する軒天井パネル間に隙間が生じないように綺麗に
施工でき、また、取付け金物はピース材でよくて、従来
の表面化粧した長尺の支持縁材に比べてコストダウンを
図れるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の側面断面図である。

【図２】同上の正面断面図である。

【図３】同上の概略平面図である。

【図４】同上の概略斜視図である。

【図５】同上の図１のＸ部分の拡大断面図である。

【図６】同上の図１のＹ部分の拡大断面図である。

【図７】（ａ）（ｂ）はそれぞれ同上に用いる取付け金
物の斜視図である。

【図８】（ａ）（ｂ）は同上の軒天井パネルのはめ込み
片を挿通孔に挿通する順序を示す説明図である。

【符号の説明】

１ 軒先梁 ２ 取付け金物 ２’ 取付け金物 ３ はめ込み片 ４ 軒天井パネル ５ 軒天井枠 ６ 側枠材 ７ 挿通孔 ８ 位置決め用突部 ９ 固着具 １０ 柱

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 軒先梁に固着した取付け金物の下端部に
   軒先に沿った方向と平行な方向に突出するはめ込み片を
   設け、軒天井パネルの背面部の外周部に設けた軒天井枠
   の側枠材に挿通孔を形成し、軒天井パネルの側枠材の挿
   通孔を取付け金物のはめ込み片に側枠材の内面側から嵌
   め込むと共に、該軒天井パネルに隣接する他の軒天井パ
   ネルの側枠材の挿通孔を上記はめ込み片に側枠材の外面
   側からはめ込んで隣接する軒天井パネルの側端部同士を
   近接対向させて成ることを特徴とする軒天井パネルの取
   付け構造。
2. 【請求項２】 取付け金物に位置決め用突部を設け、位
   置決め用突部を軒先梁の下面部に当接した状態で取付け
   金物を軒先梁の側面に固着具により固着して成ることを
   特徴とする請求項１記載の軒天井パネルの取付け構造。
3. 【請求項３】 軒先側に位置する柱に固着した取付け金
   物の下端部に軒先に沿った方向と平行な方向に突出する
   はめ込み片を設け、軒天井パネルの背面部の外周部に設
   けた軒天井枠の側枠材に挿通孔を形成し、軒天井パネル
   の側枠材の挿通孔を取付け金物のはめ込み片に側枠材の
   内面側から嵌め込むと共に、該軒天井パネルに隣接する
   他の軒天井パネルの側枠材の挿通孔を上記はめ込み片に
   側枠材の外面側からはめ込んで隣接する軒天井パネルの
   側端部同士を近接対向させて成ることを特徴とする軒天
   井パネルの取付け構造。