JP2017218731A - 車両用ドア固定装置の可動楔装置 - Google Patents

車両用ドア固定装置の可動楔装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ドアのガタ防止のための可動楔を有した車両ドア固定装置に設けられる可動楔装置を車体パネルに固定させる際の、部品点数を低減することができる。【解決手段】車体に固定されるベースプレート25と、ベースプレート25に形成されて、該ベースプレート25を車体に固定するためのボルトが挿通されるボルト孔27を、ボルト孔27を覆い隠す位置とボルト孔27を露出させる位置との間を摺動可能にベースプレート25に配設されたスライダ23と、ボルト孔27を覆い隠す位置に向けてスライダ23を付勢する捩りコイルバネ40とを備える可動楔装置13に、スライダ23に設けられる係止部24をベースプレートに設けられる切り欠き29に係合することにより、ボルト孔27を露出させる位置にてスライダ23の摺動を係止することができるようにした。【選択図】図9

Description

本発明は、車両用ドア固定装置の可動楔装置に関する。
従来、例えば特許文献1に示されるように、車両ドアのドアパネルに固定された固定楔装置と、車体パネルに配設された可動楔及びベースプレートとを備えた車両用ドア固定装置が知られている。該車両用ドア固定装置では、車両ドアが閉ざされている状態において固定楔と可動楔とが押し合う力により、ドアパネルと車体パネルとの間のガタつきを抑え、車体剛性の向上を図ることができる。
ところで、特許文献1に記載の車両用ドア固定装置において、可動楔が配設されているベースプレートの上面には、ベースプレートがほぼ完全に覆われてしまうように可動楔が付勢部材によって付勢された状態で配設されている。該ベースプレートには、車体パネルに固定するためのボルトが挿通されるボルト孔が設けられている。通常の可動楔が付勢された状態では、ボルト孔は可動楔によって覆い隠されており、可動楔を付勢に抗した状態、すなわち、可動楔をフルスライドさせた状態では、ボルト孔が露出するように構成されている。ここで、ベースプレートを車体パネルに取り付ける際には、可動楔をフルスライドさせた状態で、ボルト孔にボルトを挿通させて車体パネルに固定する必要がある。そこで、特許文献1には、可動楔とドアロックストライカの間に着脱可能な係止部材が設けられ、この係止部材の装着状態においては、可動楔をフルスライドさせた状態で係止してベースプレートのボルト孔が露出状態を維持する構成が記載されている。
特開2012−097494号公報
しかしながら、上記構成では、ベースプレートを車体パネルに固定させるべくボルトをボルト孔に挿通させる際、車両用ドア固定装置の可動楔装置以外に、ボルト孔を露出させるためだけに係止部材を用意しなければならず、部品点数が増加してしまうという課題があった。
本発明は、こうした事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、車体パネルに対するベースプレートの取付性を損なうことなく、部品点数の低減をすることができる車両用ドア固定装置の可動楔装置を提供する。
上記の課題を解決するために、本発明の課題解決手段は、車両ドアに設けられたドアロック装置と係脱自在なドアロックストライカが立設され、前記車体パネルへの取着に供される取着孔が形成されているベースプレートと、前記ドアロックストライカを挟むように位置し、前記車両ドアに配設された固定楔の傾斜面と当接する当接面をそれぞれ有しているそれぞれ一対の楔部材と該楔部材を連結する連結部を有し、前記取着孔を覆い隠す位置と該取着孔を露出させる位置との間を移動可能に配設されている可動楔と、前記取着孔を覆い隠す位置に向けて前記可動楔を付勢する付勢部材と、を備え、前記可動楔は、前記取着孔を露出させる位置まで前記可動楔を移動させた状態において、前記ベースプレートに設けられた受け部に係脱自在な係止部を有することが好ましい。
上記構成によれば、可動楔に設けられている係止部を、ベースプレートに設けられている受け部に係合させることにより、取着孔が露出した位置にて可動楔の移動を規制することができる。すなわち、可動楔の移動を規制するための別の部品を設ける必要がなく、また車体パネルに対するベースプレートの取付性を損なうこともない。
また、前記係止部は、前記可動楔の移動方向に沿って延設された側壁部に設けられていることが好ましい。
上記構成によれば、使用者は、側壁部を把持しながら可動楔を取着孔が露出する位置まで移動させつつ、係止部をベースプレートに設けられている受け部に係合させることができる。すなわち、使用者は片手で可動楔を取着孔が露出した位置にて可動楔の移動を規制することができるため、可動楔を取着孔が露出する位置にて係止させる作業性を向上することができる。
また、前記受け部は前記ベースプレートの側面に設けられた切り欠きであり、前記側壁部には前記ベースプレートの側端縁を挟み込む溝部が設けられ、前記係止部は、一端が前記側壁部に連結され、他端が前記付勢部材の付勢方向に延びる自由端となり、前記溝部内に弾性変形可能な舌片により構成され、前記溝部内への弾性変形により前記切り欠きに係合する構成であることが好ましい。
上記構成によれば、係止部を弾性変形させるだけで受け部に対して係止部を係止させることができる。また、付勢部材による付勢方向に抗した方向へ可動楔をさらに移動させることにより、係止部の弾性変形が解除されて係止状態も解除される。よって、このような構成を具備することにより、受け部に対する係止部の係脱作業を容易に行うことができる。
本発明によれば、車体パネルに対するベースプレートの取付性を損なうことなく、部品点数の低減をすることができる。
車両用ドア固定装置の概略構成図。 本実施形態の一実施形態における車両用ドア固定装置の可動楔装置の平面図。 同可動楔装置の分解平面図。 同可動楔装置のベースプレートの平面図。 同可動楔装置のベースプレートの側面図。 同可動楔装置の可動楔の平面図。 同可動楔装置の可動楔の上面図。 同可動楔装置の可動楔の側面図。 (a)は同可動楔装置における可動楔が取着孔を露出している状態を示す平面図、(b)は図9(a)の一部を拡大して示す平面図。 同可動楔装置における取着孔が可動楔により被覆された状態を示す側面図。 同可動楔装置における取着孔が露出した状態を示す側面図。 同車両用ドア固定装置の固定楔装置の平面図。 本実施形態における変形例の車両用ドア固定装置の可動楔装置の平面図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、車両の側面を構成する車体パネル1において、車両ドア2が取着されるドア開口部3の側端面3aには、車体パネル1のパネル表面S1から略U字状の外形を有して突出するドアロックストライカ4が設けられている。また、車両ドア2の開閉動作に基づいて、上記ドアロックストライカ4が係脱(係合/脱離)する周知のラッチ機構6を備えたドアロックアッセンブリ7が設けられている。そして、本実施形態の車両ドア2は、ラッチ機構6とドアロックストライカ4との係合により閉状態で固定されるようになっている。
詳述すると、図1に示される車両ドア2は、ドア開口部3における車両前方側(同図中、上側)の側端面に設けられたヒンジ部(図示略)を動作支点として開閉動作する車両右側のサイドドアである。そして、上記ドアロックストライカ4は、パネル表面S1に立設された二本の脚部8(8a,8b)が、上記車両ドア2の開閉動作に基づいたドアパネル5の移動方向(車両内外方向、同図中、左右方向)と略一致する直線上に配置されるように、ドア開口部3の側端面3aに固定されている。
また、本実施形態のドアパネル5は、車両ドア2の閉動作によって、該車両後方側の側端面5aが上記ドア開口部3の側端面3aと対向する位置に配置されるようになっている。そして、ドアパネル5には、ドアロックストライカ4に対する相対移動方向(図1中、左右方向)に沿って延びるストライカ出入孔10が形成されている。
すなわち、本実施形態では、車両ドア2の開閉動作に基づいた相対移動によって、該車体パネル1側に設けられたドアロックストライカ4が、ドアパネル5のパネル表面S2に開口するストライカ出入孔10に出入りするようになっている。そして、ドアロックアッセンブリ7は、ラッチ機構6がストライカ出入孔10に臨む位置に配置されるように、ドアパネル5の内側(パネル内)に固定されている。
また、車体パネル1のパネル表面S1には及びドアパネル5のパネル表面S2には、それぞれ、車両用ドア固定装置21が設けられている。該車両用ドア固定装置21は、車体パネル1のパネル表面S1に固定されている可動楔装置13と、ドアパネル5のパネル表面S2に固定されている固定楔装置22とから構成されている。車両用ドア固定装置21は、車両ドア2の閉動作に基づき可動楔装置13の当接面11と、固定楔装置22の傾斜面12が当接する一対の楔部材から構成されている。そして、本実施形態では、これらの可動楔装置13及び固定楔装置22が互いを押し合う力に基づいて、閉状態にある車両ドア2を当該車両ドア2の開閉方向に交差する方向、詳しくは、可動支点となるヒンジ部が設けられた車両前方側(図1中、上側)に押し付けるように形成されている。
ドアパネル5側の固定楔装置22は、その車両ドア2の閉動作方向(図1中、左側)に傾斜面12を有してパネル表面S2に固定されている。一方、車体パネル1側の可動楔装置13は、車両ドア2の開閉動作に基づいた固定楔装置22の相対移動方向に移動可能なスライダ23として構成されている。そして、このスライダ23は、更に、当接面11が固定楔装置22側の傾斜面12に押し当てられるように付勢されている。
(可動楔装置13の説明)
図2及び図3に示すように、車両用ドア固定装置21は、スライダ23(本願発明「可動楔」)と、ベースプレート25と、捩りコイルバネ40(本願発明「付勢部材」)と、コイルカバー46とにより構成されている。
(ベースプレート25の説明)
図3〜図5に示すように、ベースプレート25には、ドアロックストライカ4が設けられている。該ドアロックストライカ4は、車体パネル1のパネル表面S1に固定されたベースプレート25上に立設されている。具体的には、車体パネル1への固定状態において、ドアロックストライカ4の両脚部8(8a,8b)を結ぶ方向(図2中、左右方向)をベースプレート25の「前後方向」とし、これに直交する方向(図2中、上下方向)を「幅方向」とした場合、ドアロックストライカ4は、そのベースプレート25の幅方向中央部に設けられている。
図5に示すように、ドアロックストライカ4は、その両脚部8(8a,8b)が、立設部36に固定されている。さらに、両脚部8(8a,8b)の基端部分には、フランジ状をなす一対の大径部38a,38bが形成されている。そして、本実施形態のドアロックストライカ4は、これにより、ベースプレート25と一体に固定された状態で、車体パネル1に固定されるようになっている。
さらに、ベースプレート25において、その幅方向中央部分に設けられたドアロックストライカ4が立設される部分(立設部36)は、上記スライダ23(の各楔部材31)の摺動面を構成する平坦面25sよりも、そのドアロックストライカ4の立設方向(図6中、上側)に突出した形状を有している。そして、本実施形態では、これにより、そのドアロックストライカ4の立設部36が、スライダ23のガイド部として機能するようになっている。
図3及び図4に示すように、ベースプレート25には、当該ベースプレート25を厚み方向に貫通する2つのボルト孔27(本願発明「取着孔」)がドアロックストライカ4を挟み込むようにベースプレート4の幅方向にそれぞれ形成されている。そして、本実施形態のベースプレート25は、これらのボルト孔27に挿通されたボルト(図示略)の締結力に基づいて、その車体パネル1(のパネル表面S1)に締結されるようになっている。
また、ベースプレート25の幅方向の両側端部(縁)28には、それぞれ、その前後方向に延びる薄板状のガイド部28aと、前端位置においてガイド部28aよりも厚く設定されたストッパ部28bとが形成されている。そして、図4及び図5に示すように、ガイド部28aの側面には、切り欠き29(本願発明「受け部」)が設けられている。この切り欠き29は、ガイド部28aの後端部位に設けられ、後述するスライダ23に設けられる爪部24の先端に係合可能にするように略「く」字状に形成されている。
(スライダ23の説明)
図6に示すように、スライダ23は、ベースプレート25の幅方向においてドアロックストライカ4を挟む位置に配置される一対の当接面11(11A,11B)を有している。そして、スライダ23は、その前後方向において摺動可能にベースプレート25上に設けられている。具体的には、本実施形態のスライダ23は、上記各当接面11(11A,11B)を形成する一対の楔部材31(31A,31B)と、これら各楔部材31の後端部31aにおいて当該各楔部材31を連結する連結部32と、を備えて構成されている。
また、図7に示すように、スライダ23の幅方向の両端部には、同図中下方に延びる側壁部35が設けられている。これら側壁部35の対向面には、それぞれ前後方向に延び、ベースプレート25の両側端部28に設けられたガイド部28aを挟み込むガイド溝33(本願発明「溝部」)が互いに対向するようにそれぞれ形成されている。
また、スライダ23は、その二つの楔部材31の間にドアロックストライカ4を挟む態様で、ベースプレート25に取着されている。本実施形態のスライダ23は、その両側壁部35に形成されたガイド溝33がベースプレート25のガイド部28aを挟み込むように嵌合することにより、上記ドアロックストライカ4の立設方向に面したベースプレート25の平坦面25s(図5中、上側の面)上を前後方向に摺動することが可能となっている。尚、該スライダ23は、これら各楔部材31及び連結部32が金型を用いて一体に形成された樹脂成形品(射出成形品)となっている。
(捩りコイルバネ40の説明)
図3に示すように、本実施形態の捩りコイルバネ40は、中間線状部41を介して接続された一対の巻線部42(42a,42b)を有している。また、この捩りコイルバネ40は、その両巻線部42a,42bがドアロックストライカ4の後方脚部8aを幅方向(図4中、上下方向)に挟む位置に離間して配置されるように、ベースプレート25に取着されている。尚、巻線部42(及び中間線状部41)は、ベースプレート25の幅方向中央部分に形成された収容凹部(収容孔)43内に収容されるようになっている。そして、捩りコイルバネ40は、これら各巻線部42a,42bから前方側に延びる両端部44a,44bが各楔部材31(31A,31B)の裏面に設けられている凸部(図示なし)の端面に当接されるようになっている。スライダ23が後方(図2の右方向)に移動すると、凸部により捩りコイルバネ40の両端部44a,44bが押され、両端部44a,44bの挟み角度が押し広げられる。これにより、巻線部42に捩れが生じ、スライダ23を前方(図2の左方向)に付勢する付勢力が発生するようになっている。このようにして、捩りコイルばね40は、圧縮状態で配設されており、これにより、スライダ23は、常時前方に付勢されるようになっている。
また、図2及び図3に示すように、ベースプレート25の後端部25aには、収容凹部43内に収容された捩りコイルバネ40の両巻線部42(及び中間線状部41)を覆うコイルカバー46が取着されている。コイルカバー46は、ベースプレート25の後端部25aに取着されることにより、捩りコイルバネ40の付勢力に抗して後退したスライダ23に対向する後部表面46sを有している。
このように構成された可動楔装置13においてスライダ23は、捩りコイルバネ40の付勢力によりベースプレート25の前記前方側に移動された状態(図2及び図10に示す状態)と、捩りコイルバネ40の付勢力に抗してベースプレート25の後方側に移動された状態(図9及び図11に示す状態)とに変位可能となる。そして、スライダ23が前方側に移動された状態においてはボルト孔27がスライダ23によって被覆され、スライダ23が後方側に移動された状態においてはボルト孔27が露出した状態となる。
(固定楔装置22の説明)
図12に示すように、本実施形態の固定楔装置22は、車両ドア2の閉状態において、上記ドアロックストライカ4を挟む箇所に位置する一対の傾斜面12(12A,12B)を有している。
図12に示すように、固定楔装置22は、ドアパネル5のパネル表面S2に固定される固定側ベースブラケット50と、当該固定側ベースブラケット50に固定されることにより上記各傾斜面12(12A,12B)を形成する独立した一対の固定側楔部材51(51A,51B)と、を備えて構成されている。
図12に示すように、ドアパネル5への固定状態において、その車両ドア2の開閉動作に基づいた相対移動方向(同図中、左右方向)を固定側ベースブラケット50の前後方向とし、これに直交する方向(同図中、上下方向)を左右方向とした場合、固定側ベースブラケット50は、その左右方向中央部分に、前方側(同図中、左側)に開口するスリット52を有している。そして、固定側ベースブラケット50は、そのスリット52の内側に上記ストライカ出入孔10が配置されるように、ドアパネル5のパネル表面S2に固定されるようになっている。
固定側ベースブラケット50は、当該ベースブラケット50を厚み方向に貫通する固定楔ボルト孔53に挿通された図示しないボルトによってドアパネル5に締結される(図1参照)。また、図12に示すように、各固定側楔部材51(51A,51B)は、ベースブラケット50に対し、それぞれ、その傾斜面12(12A,12B)を前方向(同図中、左側)、即ち車両ドア2の閉動作方向に向けた状態で左右方向に上記スリット52を挟む位置に固定される。そして、本実施形態では、これにより、上記のように車両ドア2の開閉動作に基づきストライカ出入孔10内に挿入されるドアロックストライカ4がスリット52の内側に相対移動することによって、そのドアロックストライカ4を挟む位置に、固定楔装置22の各傾斜面12(12A,12B)が配置されるようになっている。
(車両用ドア固定装置21の基本動作)
次に、上記のように構成された本実施形態の車両用ドア固定装置21の基本動作について説明する。
車両ドア2が閉動作することにより、ドアパネル5に固定された固定楔装置22の各傾斜面12(12A,12B)が、車体パネル1側に設けられたドアロックストライカ4を挟む位置に相対移動し、ドアロックストライカ4とともに車体パネル1側に設けられたスライダ23の各当接面11(11A,11B)に当接する。そして、スライダ23は、固定楔装置22に押圧されることにより、その各当接面11を固定楔装置22側の各傾斜面12に押し付ける方向に同スライダ23を付勢する捩りコイルバネ40の付勢力に抗して後退する。このとき、そのスライダ23側の各当接面11と固定楔装置22側の各傾斜面12との間に生ずる互いを押し合う力に基づいて、閉状態にある車両ドア2を当該車両ドア2の開閉方向と交差する方向、詳しくは、その図示しないヒンジ部が設けられた車両前方側(図1参照、同図中、上側)に押し付ける。そして、これにより、車両ドア2のガタつきが抑制される。また、そのガタつきの抑制によって、車両ドア2がドア開口部3の前後方向に延在する構造体(支持部材)として機能し、車体剛性が高まり、ひいては、その車両の旋回性能の向上に寄与することが確認されている。
(爪部24の説明)
ところで、以上のように構成された車両用ドア固定装置21では、ベースプレート25に形成されたボルト孔27は、上述したように通常の状態(スライダ23が捩りコイルバネ40によって付勢された状態)では、スライダ23に覆い隠されてしまう。そのため、車体パネル1へのベースプレート25の固定を行うには、捩りコイルバネ40の付勢力に抗してスライダ23をスライド移動させてボルト孔27を露出させた状態を保持する必要がある。
そこで本実施形態では、ボルト孔27を露出させる位置にてスライダ23の移動を規制するため、スライダ23に爪部24(本願発明「係止部」)及びベースプレート25に切り欠き29(本願発明「受け部」)が設けられている。
詳しくは、図7及び図8に示すように、爪部24は、スライダ23における該両側壁部35を貫通する略「コ」字状のスリット24aにより包囲された側壁部35の一部により形成されている。より詳しくは、爪部24は、一端は側壁部35に連結されて接続部24bを構成している。また、図8に示すように、爪部24は、他端が捩りコイルバネ40のスライダ23に対する付勢方向(図8における前方向)に延びる自由端となった舌片により構成され、接続部24bを支点としてガイド溝33内へ弾性変形可能となっている。爪部24の他端は、ベースプレート25における切り欠き29の形状に対応して形成されている。そして、このガイド溝33内への爪部24の弾性変形により、ベースプレート25に設けられている切り欠き29に係合可能となっている。また、図9(a)及び(b)に示すように、爪部24の外側面には、突出部24cが設けられている。
続いて、爪部24及び切り欠き29を用いた、ボルト孔27を露出させる位置にてスライダ23の移動を規制させる動作を説明する。
まず、スライダ23をベースプレート25におけるボルト孔27を露出させる位置まで移動させる。すなわち、スライダ23を捩りコイルバネ40の付勢力に抗してスライド移動させる。なお、この状態における爪部24の位置を、図9(b)にて点線で示す。そして、爪部24を幅方向内側(ガイド溝33内)に向けて弾性変形させて、突出部24cを切り欠き29にまで移動させる。すると、同図に実線で示すように、突出部24cの先端が切り欠き29に係合し、捩りコイルバネ40による付勢方向へのスライダ23の移動が規制される。
また、こうしたスライダ23の移動の規制状態を解除する際には、捩りコイルバネ40による付勢方向に抗した方向へスライダ23をさらに移動させる。すると、爪部24と受け部29の係合が解除され、爪部24の弾性変形が側壁部35の位置まで戻ることにより、されてスライダ23の移動の規制状態も解除される。
(効果)
以上、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)爪部24を切り欠き29に係合させることにより、ボルト孔27の露出を維持させた状態で、車体パネル1に対するベースプレート25の取着作業を行うことができる。すなわち、ボルト孔27の露出状態を維持するために、別の部材を用いる必要がない。したがって、車体パネル1に対するベースプレート25の取付性を損なうことなく、可動楔装置13の部品点数の低減を図ることができる。
(2)スライダ23の両側壁部35を幅方向内側に押圧しながら、スライダ23をボルト孔27が露出させる位置まで摺動させ、スライダ23がボルト孔27を露出した位置にて爪部24を切り欠きに係合させることができる。これにより、使用者が片手でスライダ23をボルト孔27が露出する位置に規制させることができ、車体パネル1に対するベースプレート25の取着作業効率を高めることができる。
(3)爪部24と切り欠き29との係合を解除する際には、捩りコイルバネ40による付勢方向に抗した方向へスライダ23をさらに移動させるだけでよい。よって、簡素な作業により該係合の解除が可能となるため、車体パネル1に対するベースプレート25の取着作業効率をより高めることができる。
(4)本実施形態では、スライダ23をボルト孔27が露出した位置にて、車両ドア2が閉状態とすることができる。すなわち、車両用固定装置21の機能が働いていない状態とすることができる。これにより、使用者は、スライダ23の使用状態を、ボルト孔27が露出した位置及び、ボルト孔27が露出しない位置を選択することができる。これにより、使用者の利便性を向上することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・本実施形態において、爪部24は、スライダ23の両壁部35に設けられているが、爪部24は、図13に示すように、両楔部材31(31A,31B)の上面に設けられてもよい。この場合、受け部としての切り欠き29は、ベースプレート25の上面に設けられる。
・本実施形態において、爪部24は、スライダ23の両壁部35に設けられているが、爪部24は、片側の壁部35のみに設けられてもよい。
・本実施形態では受け部として切り欠き29を設定したが、受け部は、切り欠き29に限らず、爪部24と係脱可能な凸部によって構成されてもよい。
1…車体パネル、2…車両ドア、3…ドア開口部、3a…側端面、S1…パネル表面、4…ドアロックストライカ、5…ドアパネル、5a…側端面、S2…パネル表面、6…ラッチ機構、7…ドアロックアッセンブリ、8…脚部、8a…後方脚部、8b…前方脚部、10…ストライカ出入孔、11(11A,11B)…当接面,12(12A,12B)…傾斜面、13…可動楔装置、21…車両用ドア固定装置、22…固定楔装置、23…スライダ、24…爪部、24a…溝部、24b…接続部、24c…突出部、25…ベースプレート、25a…後端部、25s…平坦面、27…ボルト孔、28…側端部、28a…ガイド部、28b…ストッパ部、29…切り欠き、31(31A,31B)…楔部材、31a…後端部、31b…凸部、32…連結部、33…ガイド溝、35…側壁部、36…立設部、38a ,38b…大径部、40…捩りコイルバネ、41 …中間線状部、42(42a,42b)…巻線部、43…収容凹部、44a,44b…端部、46…コイルカバー、46s…後部表面、50…ベースブラケット、51(51A,51B)…固定側楔部材、52…スリット、53…固定楔ボルト孔。

Claims (3)

  1. 車両ドアに設けられたドアロック装置と係脱自在なドアロックストライカが立設され、前記車体パネルへの取着に供される取着孔が形成されているベースプレートと、
    前記ドアロックストライカを挟むように位置し、前記車両ドアに配設された固定楔の傾斜面と当接する当接面をそれぞれ有しているそれぞれ一対の楔部材と該楔部材を連結する連結部を有し、前記取着孔を覆い隠す位置と該取着孔を露出させる位置との間を移動可能に配設されている可動楔と、
    前記取着孔を覆い隠す位置に向けて前記可動楔を付勢する付勢部材と、を備え、
    前記可動楔は、前記取着孔を露出させる位置まで前記可動楔を移動させた状態において、前記ベースプレートに設けられた受け部に係脱自在な係止部を有する車両用ドア固定装置の可動楔装置。
  2. 前記係止部は、前記可動楔の移動方向に沿って延設された側壁部に設けられている
    請求項1に記載の車両用ドア固定装置の可動楔装置。
  3. 前記受け部は前記ベースプレートの側面に設けられた切り欠きであり、
    前記側壁部には前記ベースプレートの側端縁を挟み込む溝部が設けられ、
    前記係止部は、一端が前記側壁部に連結され、他端が前記付勢部材の付勢方向に延びる自由端となり、前記溝部内に弾性変形可能な舌片により構成され、前記溝部内への弾性変形により前記切り欠きに係合する
    請求項2に記載の車両用ドア固定装置の可動楔装置。

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