JP2013194359A - ロック装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ラッチ本体がロック位置にあるラッチに対してストライカが押し込まれたとしても、ラッチの構成要素の変形を抑えることが可能なロック装置を提供する。
【解決手段】ラッチ11は、開口部21aを有するハウジング12と、ストライカSを挟持する挟持片30を有し、アンロック位置と最大押し込み位置との間で移動可能なラッチ本体15と、ラッチ本体15に形成されたカム溝45に案内され、アンロック位置と最大押し込み位置との間のロック位置にラッチ本体15を係止させるガイドレバー26とを有し、ストライカSは、ハウジング12の枠部21に当接してラッチ11への押し込みが規制されるストッパーS3を有し、ラッチ本体15がロック位置にあるラッチ11にストライカSが押し込まれたとき、ストライカSは、ラッチ11への押し込みがストッパーS3によって規制され、ラッチ本体15は、ロック位置と最大押し込み位置との間の待避位置に移動する。
【選択図】図7
【解決手段】ラッチ11は、開口部21aを有するハウジング12と、ストライカSを挟持する挟持片30を有し、アンロック位置と最大押し込み位置との間で移動可能なラッチ本体15と、ラッチ本体15に形成されたカム溝45に案内され、アンロック位置と最大押し込み位置との間のロック位置にラッチ本体15を係止させるガイドレバー26とを有し、ストライカSは、ハウジング12の枠部21に当接してラッチ11への押し込みが規制されるストッパーS3を有し、ラッチ本体15がロック位置にあるラッチ11にストライカSが押し込まれたとき、ストライカSは、ラッチ11への押し込みがストッパーS3によって規制され、ラッチ本体15は、ロック位置と最大押し込み位置との間の待避位置に移動する。
【選択図】図7
Description
本開示の技術は、ラッチと被ラッチ部とを備えるロック装置に関する。
従来から、特許文献1に記載されるように、ストライカがラッチに押し込まれるたびにロック状態とロック解除状態とが切り替る、いわゆるプッシュ・プッシュ式のロック装置が知られている。図8は、ロック解除状態のロック装置におけるラッチの内部構造を示す断面図であり、図9は、ロック状態のロック装置におけるラッチの内部構造を示す断面図である。
図8に示されるように、ラッチ101では、有底筒状をなすハウジング102の内部に、ハウジング102の軸方向に移動可能な柱状をなすラッチ本体104が収容されている。ハウジング102の底部102Bとラッチ本体104との間には、付勢ばね105が挟入されて、ハウジング102の開口部103に向けてラッチ本体104が常に付勢されている。ラッチ本体104における開口部103側には、開口部103の外側に広がる一対の挟持片106がヒンジを介して連結されている。ラッチ本体104の外側面には、ハウジング102の長手方向に延びるカム溝110が形成されている。
カム溝110は、底部102Bから開口部103側に向けて溝幅が広がる凹溝である。このカム溝110にて開口部103側の溝端壁には、開口部103側から底部102Bに向けて延びる案内壁115が突設されて、その溝端壁が、2つの折返し壁113と116とに2分されている。また、カム溝110の内部にて、案内壁115と向い合う部位には、ハートカム109が突設されている。こうした構造を備えるカム溝110には、ハウジング102の底部に揺動可能に取り付けられたガイドレバー111のトレース部112が嵌め込まれている。
そして、ストライカ107の押圧によってハウジング102の内部にラッチ本体104が押し込まれると、図8に矢印で示されるように、トレース部112は、カム溝110の内部で底部102Bから開口部103に向けて相対的に移動する。次いで、ラッチ本体104がさらに押し込まれると、トレース部112は、カム溝110の折返し壁113に当接して押し込みによるラッチ本体104の移動を規制する。この状態から、ストライカ107の押し込みが解除されると、図9に矢印で示されるように、付勢ばね105の付勢力によってラッチ本体104が開口部103へ向けて移動する。そして、トレース部112がハートカム109の係止部114に係合することで、ラッチ本体104がロック位置に保持される。こうしてロック装置は、ロック解除状態からロック状態となる。
一方、ロック状態からストライカ107が再び押し込まれると、トレース部112は、ハートカム109の係止部114から、カム溝110の折返し壁116に向けて相対的に移動して、押し込みによるラッチ本体104の移動を再び規制する。この状態からストライカ107の押し込みが解除されると、ラッチ本体104は、付勢ばね105の付勢力によってアンロック位置に復帰する。こうしてロック装置は、ロック状態からロック解除状態となる。
ところで、アンロック位置に配置されたラッチ本体104は、指などによってハウジング102に押し込まれることもある。こうした状態からラッチ101にストライカ107が押し込まれると、ハウジング102に挟持片106が収容されているため、一対の挟持片106がストライカ107に押圧されて、ラッチ本体104がロック位置からさらに押し込まれることになる。そして、トレース部112と折返し壁116との当接によってラッチ本体104の移動が規制された後もストライカ107が押し込まれ続けると、ハウジング102の内側面に押し付けられる挟持片106や、互いに当接している折返し壁116とトレース部112とが変形する虞がある。
本開示の技術は、ラッチ本体に対するストライカの押し込みによりラッチの構成部材が変形することを抑えることが可能なロック装置を提供することを目的とする。
本開示におけるロック装置の態様の一つは、ラッチと前記ラッチに押し込まれる被ラッチ部とを備えるロック装置であって、前記ラッチは、前記被ラッチ部が押し込まれる開口部を有する有底の筒状をなすハウジングと、前記開口部に向けて付勢されて前記ハウジングの開口部と前記ハウジングの底部との間を押し込み方向に沿い往復移動するラッチ本体とを備え、前記ラッチ本体は、前記被ラッチ部と係合して前記被ラッチ部をロックするロック位置と、前記ロック位置よりも前記ハウジングの開口部側でロックを解除するアンロック位置と、前記ロック位置よりも前記ハウジングの底部側である待避位置とに移動し、前記被ラッチ部は、前記待避位置の前記ラッチ本体と当接する状態で前記ハウジングに当接するストッパーを備える。
本開示におけるロック装置の態様の一つによれば、ロック位置のラッチ本体に対して被ラッチ部が押し込まれたとき、ラッチ本体は、ロック位置から待避位置へ移動して、被ラッチ部のストッパーとハウジングとが当接する。そのため、ラッチ本体が待避位置よりもさらに押し込まれることが抑えられるから、ラッチ本体に作用する荷重を軽減することができる。その結果、ラッチの構成部材が変形することを抑えることができる。
本開示におけるロック装置の他の態様では、前記ストッパーは、前記ハウジングの前記開口部と面接触する。
本開示におけるロック装置の他の態様によれば、ラッチに対する被ラッチ部の押し込みが規制される際、ハウジングの端面に被ラッチ部が面接触することから、ハウジングの端面と被ラッチ部とが局所的に当接する場合に比べて、被ラッチ部及びハウジングに作用する荷重を分散させることができる。その結果、ラッチのハウジングならびに被ラッチ部の変形を抑えることもできる。
本開示におけるロック装置の他の態様によれば、ラッチに対する被ラッチ部の押し込みが規制される際、ハウジングの端面に被ラッチ部が面接触することから、ハウジングの端面と被ラッチ部とが局所的に当接する場合に比べて、被ラッチ部及びハウジングに作用する荷重を分散させることができる。その結果、ラッチのハウジングならびに被ラッチ部の変形を抑えることもできる。
本開示におけるロック装置の他の態様では、前記ロック位置と前記待避位置との距離は、前記ロック位置と前記アンロック位置との距離よりも長い。
アンロック位置とロック位置との距離が過度に長い場合には、被ラッチ部をハウジングに押し込む操作が煩雑となる。これに対して、アンロック位置とロック位置との距離が過度に短い場合には、被ラッチ部をハウジングに押し込む操作が軽微なものとなるから、被ラッチ部のロックに伴う操作感が得られ難くなる。アンロック位置とロック位置との距離は、通常、上述の煩雑さを抑え、且つ、操作感が得られる程度の距離に適宜設定されている。すなわち、ロック操作に要するラッチ本体の移動距離は、利用者の操作感に合わせた適切な距離に設定されている。本開示におけるロック装置の他の態様によれは、ロック位置と待避位置との距離が、こうしたロック操作に要するラッチ本体の移動距離よりも長く設定される。結果として、ラッチ本体の誤った押し込みがロック位置のラッチ本体に対して行われるとしても、その押し込みがロック操作と感じられる範囲では、ラッチ本体を押し込みの押圧から待避させることができる。
アンロック位置とロック位置との距離が過度に長い場合には、被ラッチ部をハウジングに押し込む操作が煩雑となる。これに対して、アンロック位置とロック位置との距離が過度に短い場合には、被ラッチ部をハウジングに押し込む操作が軽微なものとなるから、被ラッチ部のロックに伴う操作感が得られ難くなる。アンロック位置とロック位置との距離は、通常、上述の煩雑さを抑え、且つ、操作感が得られる程度の距離に適宜設定されている。すなわち、ロック操作に要するラッチ本体の移動距離は、利用者の操作感に合わせた適切な距離に設定されている。本開示におけるロック装置の他の態様によれは、ロック位置と待避位置との距離が、こうしたロック操作に要するラッチ本体の移動距離よりも長く設定される。結果として、ラッチ本体の誤った押し込みがロック位置のラッチ本体に対して行われるとしても、その押し込みがロック操作と感じられる範囲では、ラッチ本体を押し込みの押圧から待避させることができる。
本開示におけるロック装置の他の態様では、前記被ラッチ部は、ストライカである。
本開示におけるロック装置によれば、被ラッチ部がストライカであるから、ロックの対象となる部材にストライカが取り付けられることで、上述の効果を得ることが可能になる。
本開示におけるロック装置によれば、被ラッチ部がストライカであるから、ロックの対象となる部材にストライカが取り付けられることで、上述の効果を得ることが可能になる。
以下、本開示にかかるロック装置を具体化した一実施形態について図1〜図7を参照して説明する。
図1に示されるように、ロック装置は、プッシュ・プッシュ式のラッチ11と、ラッチ11に挿入される被ラッチ部としてのストライカSとで構成される。ロック装置は、例えば、キャビネット、オーディオ機器等の固定体にラッチ11が固定され、該固定体に設けられた扉、蓋、引き出し等の移動体にストライカSが固定される。
図1に示されるように、ロック装置は、プッシュ・プッシュ式のラッチ11と、ラッチ11に挿入される被ラッチ部としてのストライカSとで構成される。ロック装置は、例えば、キャビネット、オーディオ機器等の固定体にラッチ11が固定され、該固定体に設けられた扉、蓋、引き出し等の移動体にストライカSが固定される。
ラッチ11を構成するハウジング12は、係合部としての一対の挟持片30を有するラッチ本体15をハウジング12の軸方向に沿って移動可能に支持している。ラッチ11にロックされるストライカSは、移動体に固定されるストッパーS3と、ストッパーS3の当接面S3aから突出する基端部S1と、基端部S1よりも外側に張り出した拡径部S2とを備えている。ストライカSは、ラッチ11に押し込まれることによって該ラッチ11に対してロックされる。そして、ロックされたストライカSは、再度ラッチ11に押し込まれることによってラッチ11に対するロックが解除される。
図2に示されるように、ラッチ11のハウジング12は、ポリアセタール等の樹脂によって形成されている。ハウジング12は、筒状体をなしており、上壁部20a、側壁部20b,20c、下壁部20d、及び背壁部20eで構成されるハウジング基体20と、ハウジング基体20の一端部に外側に張り出すように一体的に形成された枠部21とを有している。ハウジング12には、枠部21によって形成される矩形状の開口部21aを通じてストライカSが出入りする。開口部21aを通じてストライカSが出入りする際、枠部21の端面21bとストライカSの当接面S3aとは、互いに平行となる状態で対向する。
ハウジング基体20の側壁部20b,20cには、該側壁部20b,20cよりも側方へ張り出す爪部22が形成されている。ラッチ11は、例えば、固定体の取付部にハウジング12が挿入された際に、取付部に形成された嵌合孔に爪部22が嵌合することで固定体に取り付けられる。また、ハウジング基体20の上壁部20aには、ハウジング12の軸方向に沿って延びるガイド孔13が貫通形成されている。
また、ハウジング基体20の底部である背壁部20eには、ハウジング12の軸方向に沿って延びる棒状のばね受け部23が形成されている。ばね受け部23は、背壁部20eのうちで側壁部20c側に偏倚した位置に形成されており、付勢ばね24が外挿される。付勢ばね24は、コイルばねであって、ハウジング基体20の背壁部20eとラッチ本体15との間に介在して、枠部21の開口部21aから突出させるようにラッチ本体15を付勢する。
また、ハウジング基体20の背壁部20eには、回転軸部25を軸として揺動可能にガイドレバー26が取り付けられる。このガイドレバー26は、ステンレス等の線材からなり、回転軸部25の両端から開口部21aへ向かって延びる一対のアーム部27a,27bが形成されている。一対のアーム部27a,27bは、略等しい長さに形成されており、その先端部には、互いの先端面が向き合うように屈曲するトレース部28a,28bが形成されている。
また、図2に示されるように、ラッチ本体15は、ポリアセタール等の樹脂によって形成されている。ラッチ本体15を構成するラッチ基体31は、ハウジング基体20の側壁部20b側に配置される略直方体形状の肉厚部31Aと、ハウジング基体20の側壁部20c側に配置されて上記一対のアーム部27a,27bによって挟まれる平板状の薄肉部31Bとが一体的に形成されている。ラッチ基体31の一端部には、ストライカSの先端面S2aによって押圧される被押圧部29と該被押圧部29を挟むように一対の挟持片30とが一体的に形成されている。一対の挟持片30は、基端部に薄肉化されたヒンジ部32を有し、ヒンジ部32よりも肉厚の大径部30aを先端部に有している。また、一対の挟持片30は、これらヒンジ部32と大径部30aとの間に、ヒンジ部32よりも肉厚であって且つ大径部30aよりも薄肉の中間部30bを有している。
一対の挟持片30は、ラッチ本体15がハウジング12に押し込まれることで、枠部21の内側面に圧接されて上記ヒンジ部32を回転軸として互いの大径部30aが近づくように弾性変形する。そして、大径部30aと中間部30bとの段差に、ストライカSの拡径部S2が嵌ることによって、ストライカSが挟持片30に挟持される。また、ラッチ本体15がアンロック位置に配置されて、各挟持片30がハウジング12から抜き出されると、各挟持片30は、弾性力により元の位置に復帰する。
ラッチ基体31の肉厚部31Aには、該ラッチ基体31の他端部に開口を有する嵌挿穴34が形成されている。この嵌挿穴34は、ハウジング12の軸方向に沿うように形成されており、ハウジング12のばね受け部23に支持された付勢ばね24が嵌挿される。
また、肉厚部31Aには、ハウジング基体20の上壁部20aに向けて突出する突片33が形成されている。突片33は、ラッチ本体15をハウジング12に組み付ける際に、上壁部20aに形成されたガイド孔13に摺動可能に内嵌される。ラッチ本体15は、突片33がガイド孔13に嵌合されることにより、付勢ばね24の付勢力による移動が規制され、ロック解除状態になってもアンロック位置に保持される。
一方、ラッチ基体31の薄肉部31Bには、ハウジング基体20の上壁部20a側に配置される部位に、ガイドレバー26のトレース部28aが挿入される第1のカム溝35が形成されている。
図3に示されるように、第1のカム溝35は、ハートカム36を囲むように形成されている。ハートカム36には、挟持片30側の部位に、ガイドレバー26のトレース部28aと係合することでラッチ本体15をロック位置に保持する凹部37が形成されている。ハートカム36は、薄肉部31Bの一端部に立設された端壁41に対して、凹部37に係合したガイドレバー26が、ハウジング12の軸方向において距離L1だけ離れた位置に配置されるように形成されている。なお、ラッチ11は、ラッチ本体15がロック位置にあるとき、挟持片30の先端部を枠部21から突出させており、また、背壁部20eの内側面から距離L2だけ離れた位置にラッチ本体15の他端部が配置される。
第1のカム溝35は、薄肉部31Bの他端部からハートカム36に向かって直線状に延びる導入路38を有している。トレース部28aは、ラッチ本体15がアンロック位置に配置されているときに導入路38に配置される。
第1のカム溝35は、導入路38からハートカム36の凹部37へトレース部28aを案内する通路として、肉厚部31A側におけるハートカム36の側壁に沿うように延びる往路39と、往路39を延長させた第1の折返し路40とを有している。折返し路40の折返し壁40aは、端壁41よりもハートカム36側に形成されており、アンロック位置からロック位置へラッチ本体15が移動する際にトレース部28aが当接することでラッチ本体15の押し込みを規制する。
また、第1のカム溝35は、ハートカム36の凹部37から導入路38へトレース部28aを案内する通路として、凹部37との係合が解除されたトレース部28aが導入される第2の折返し路42と、肉厚部31Aの反対側におけるハートカム36の側壁に沿って延びる復路43とを有している。第2の折返し路42は、ハウジング12の軸方向に沿って端壁41まで延出形成されている。すなわち、凹部37に係合しているガイドレバー26は、ロック位置にあるラッチ本体15が距離L1の分だけさらに押し込まれたときに端壁41に当接する。
また、図4に示されるように、ラッチ基体31の薄肉部31Bには、ハウジング基体20の下壁部20d側に配置される部位に、ガイドレバー26のトレース部28bが挿入される第2のカム溝45が形成されている。
第2のカム溝45は、ハートカム46を囲むように形成されている。ハートカム46には、挟持片30側の部位に、ガイドレバー26のトレース部28bと係合することでラッチ本体15をロック位置に保持する凹部47が形成されている。ハートカム46は、薄肉部31Bの一端部に立設された端壁51に対して、凹部47に係合したガイドレバー26が、ハウジング12の軸方向において距離L3だけ離れた位置に配置されるように形成されている。
第2のカム溝45は、ラッチ本体15の他端部側が開放された導入路48を有している。第2のカム溝45は、導入路48からハートカム46の凹部47へトレース部28bを案内する通路として、肉厚部31A側におけるハートカム46の側壁に沿って延びて肉厚部31Aの一部を切り欠いた往路49と、ハートカム46の凹部47に対向する位置までトレース部28bを誘導する第1の折返し路50とを有している。
また、第2のカム溝45は、ハートカム46の凹部47から導入路48へトレース部28bを案内する通路として、凹部47との係合が解除されたトレース部28bが導入される第2の折返し路52と、肉厚部31Aの反対側におけるハートカム36の側壁に沿う復路53とを有している。トレース部28bは、ロック位置にあるラッチ本体15が押し込まれると、ハートカム46の凹部47に対向するカム面54によって第2の折返し路52へと案内される。第2の折返し路52は、ハウジング12の軸方向に沿って端壁51まで延出形成されている。すなわち、凹部47に係合しているガイドレバー26は、ロック位置にあるラッチ本体15が距離L3の分だけさらに押し込まれたときに端壁51に当接する。
なお、本実施形態では、上述した距離L1と距離L3が略等しくなるようにラッチ11が設計されている。これらの距離L1,L3は、ストライカSにおける当接面S3aから先端面S2aまでの距離、挟持片30の長さや形状、ハウジング12の形状等に応じて適宜決定される値である。
本実施形態では、図5に示されるように、ストライカSにおける当接面S3aから先端面S2aまで距離L4と、ロック位置にあるラッチ本体15の挟持片30がヒンジ部32を軸に回転して端面21bから最も突出させたときの最大突出量L5との加算値よりも大きな値に設定されている。すなわち、距離L1は、ロック位置とアンロック位置との距離よりも長く設定されている。また、背壁部20eからラッチ本体15の他端部までの距離L2は、上記距離L1よりも大きな値となるように設計されている。すなわち、ロック位置にあるラッチ本体15は、ハウジング基体20の背壁部20e側に向けて、トレース部が端壁に当接するまで、つまりロック位置から距離L1だけ離れた最大押し込み位置まで移動することが可能となっている。
次に、上述した構成のロック装置の作用、特に、ラッチ本体15がロック位置に配置されているラッチ11に対してストライカSが押し込まれたときの作用について図6及び図7を参照して説明する。なお、以下では、トレース部28a,28bの動作態様が同じ動作態様をとるため、第2のカム溝45に案内されるトレース部28bについての動作態様を説明し、トレース部28aの動作態様についてはその詳細な説明を省略する。
図6に示されるように、ラッチ本体15がロック位置に配置されているラッチ11に対してストライカSが押し込まれると、ラッチ本体15は、挟持片30の大径部30aがストライカSに押圧されて、ハウジング基体20の底部である背壁部20eへ向けて押し込まれる。ラッチ本体15が押し込まれると、ガイドレバー26のトレース部28bは、ハートカム46の凹部47との係合が解除されたのち、カム面54に案内されて第2の折返し路52に導入される。
ストライカSがさらに押し込まれると、図7に示されるように、挟持片30は、枠部21よりも幅狭なハウジング基体20に導入されることで、側壁部20b、20cの内側面に圧接されてヒンジ部32を軸にして互いに近づくように回転する。こうした挟持片30の回転によって、挟持片30とストライカSとは、互いの先端部が当接することになる。すなわち、挟持片30は、先の図5で説明されたように、ヒンジ部32を軸に回転して開口部21aに向けて端壁51から最も突出した状態となり、この状態の挟持片30とストライカSとが当接する。
ここで、ラッチ本体15は、上述したように、当接面S3aから先端面S2aまで距離L4と挟持片30の最大突出量L5との加算値よりも大きな値である距離L1だけ、ロック位置から背壁部20e側へ移動することが可能となっている。そのため、ラッチ本体15は、挟持片30とストライカSとが互いの先端部で当接した状態であっても、枠部21の端面21bにストライカSの当接面S3aが当接するまで押し込まれ続けることとなる。
枠部21の端面21bにストライカSの当接面S3aが当接すると、ラッチ11に対するストライカSの押し込みが規制され、ラッチ本体15は、最大押し込み位置とロック位置との間である待避位置に配置される。すなわち、待避位置にあるラッチ本体15とハウジング基体20の開口部21aとの距離を待避距離とすると、ストライカSは、そのハウジング基体20に押し込まれる部分である基端部S1が待避距離よりも短い。結果として、ラッチ本体15が待避位置に配置される状態では、トレース部28bは、端壁51に当接することなく第2の折返し路52に配置される。それゆえに、ラッチ本体15の押し込みがガイドレバー26によって規制される場合に比べて、ガイドレバー26及びストライカSに作用する荷重が軽減されることとなる。その結果、ラッチ本体15やガイドレバー26等、ラッチ11の構成要素が変形することを抑えることができる。
また、ストライカSは、ラッチ11に押し込まれ続けている間、枠部21の端面21bに対して当接面S3aが略平行となる状態が維持される。すなわち、ストライカSの当接面S3aが枠部21の端面21bに当接したとき、これら当接面S3aと端面21bとは面接触することになる。そのため、枠部21の端面21bとストッパーS3の当接面S3aとが局所的に当接する場合に比べて、ストライカS及びハウジング12の当接部付近に作用する荷重を抑えることができる。その結果、ハウジング12及びストライカSの変形も抑えることができる。
そして、枠部21の端面21bにストッパーS3の当接面S3aが当接した状態からストライカSの押し込みが解除されると、ラッチ本体15は、付勢ばね24の付勢力によってストライカSを押圧しながらアンロック位置へ向けて移動する。この際、トレース部28bは、ラッチ本体15の移動にともない、第2の折返し路52、復路53に案内されて導入路48へ戻ることになる。すなわち、ラッチ本体15は、待避位置からアンロック位置へと移動する。
なお、ロック状態にあるロック装置をロック解除状態にする際、ロック状態にあるストライカSは、ラッチ11に再び押し込まれることになる。この際、ストライカSの当接面S3aが枠部21の端面21bに当接することによって、ロック解除時におけるストライカSの押し込みが規制されることになる。
以上説明したように、上記実施形態のロック装置によれば、以下に列挙する効果を得ることができる。
(1)ラッチ本体15がロック位置にあるラッチ11にストライカSが押し込まれると、枠部21の端面21bに当接面S3aが当接することによりストライカSの押し込みが規制されて、ラッチ本体15が待避位置に移動する。その結果、ラッチ本体15やガイドレバー26等、ラッチ11の構成要素が変形することを抑えることができる。
(1)ラッチ本体15がロック位置にあるラッチ11にストライカSが押し込まれると、枠部21の端面21bに当接面S3aが当接することによりストライカSの押し込みが規制されて、ラッチ本体15が待避位置に移動する。その結果、ラッチ本体15やガイドレバー26等、ラッチ11の構成要素が変形することを抑えることができる。
(2)ストライカSの押し込みによってラッチ本体15がロック位置から最大押し込み位置に移動する間に、ストライカSの当接面S3aと枠部21の端面21bとが当接する。すなわち、ラッチ本体15が最大押し込み位置に到達する前に、当接面S3aと端面21bとの当接によって、ラッチ本体15の押し込みが止められる。それゆえに、ラッチ本体15が最大押し込み位置よりもさらに底部側へ押し込まれることがないから、ラッチ本体15の変形が確実に抑えられる。
(3)ラッチ11に対するストライカSの押し込みが規制されるとき、当接面S3aは、枠部21の端面21bに対して面接触する。これによれば、当接面S3aと端面21bとが局所的に当接する場合に比べて、ハウジング12及びストライカSに作用する荷重を分散させることができる。その結果、ハウジング12ならびにストライカSの変形を抑えることができる。
(4)アンロック位置とロック位置との距離が過度に長い場合には、ストライカSをハウジング12に押し込む操作が煩雑となる。これに対して、アンロック位置とロック位置との距離が過度に短い場合には、ストライカSをハウジング12に押し込む操作が軽微なものとなるから、ストライカSのロックに伴う操作感が得られ難くなる。アンロック位置とロック位置との距離は、通常、上述の煩雑さを抑え、且つ、操作感が得られる程度の距離に適宜設定されている。
すなわち、ロック操作に要するラッチ本体15の移動距離は、利用者の操作感に合わせた適切な距離に設定されている。この点、ロック位置と待避位置との距離が、こうしたロック操作に要するラッチ本体15の移動距離よりも長く設定される。結果として、ラッチ本体15の誤った押し込みがロック位置のラッチ本体15に対して行われるとしても、その押し込みがロック操作と感じられる範囲では、押し込みの押圧からラッチ本体15を待避させることができる。
なお、上記実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・ラッチ本体15の待避位置とラッチ本体15の最大押し込み位置とが同じであってもよい。
・ラッチ本体15の待避位置とラッチ本体15の最大押し込み位置とが同じであってもよい。
・上記実施形態において、ストライカSのストッパーS3と枠部21とが当接することでラッチ11へのストライカSの押し込みが規制されればよく、これらストッパーS3と枠部21とが互いに局所的に当接する形状をなしていてもよい。
・上記実施形態において、ラッチ本体15の待避位置は、ロック位置と最大押し込み位置との間に設定されているが最大押し込み位置であってもよい。
・上記実施形態のラッチ11は、2つのカム溝35,45が形成されたラッチ本体15と、該カム溝35,45の各々に案内される一対のトレース部28a,28bを備えるガイドレバー26と有している。これに限らず、ラッチは、1つのカム溝が形成されたラッチ本体と、該カム溝に案内される1つのトレース部を備えるガイドレバーとを有する構成であってもよい。
・上記実施形態のラッチ11は、2つのカム溝35,45が形成されたラッチ本体15と、該カム溝35,45の各々に案内される一対のトレース部28a,28bを備えるガイドレバー26と有している。これに限らず、ラッチは、1つのカム溝が形成されたラッチ本体と、該カム溝に案内される1つのトレース部を備えるガイドレバーとを有する構成であってもよい。
・上記実施形態のラッチ11は、ハウジング12に挿入されるストライカSを一対の挟持片30で挟持することによって、ストライカSをロックする。これに限らず、ラッチは、係合部として、ハウジングにストライカが挿入されることによって出没する係合爪を有し、この係合爪とストライカとが係合することによって、ストライカをロックする構成であってもよい。
・ラッチ11にラッチされる被ラッチ部は、ストライカSに限られず、ストライカSとストライカSが取り付けられる部材とから構成されてもよい。
S…ストライカ、S1…基端部、S2…拡径部、S3…ストッパー、S2a…先端面、S3a…当接面、11…ラッチ、12…ハウジング、13…ガイド孔、15…ラッチ本体、20…ハウジング基体、20a…上壁部、20b…側壁部、20c…側壁部、20d…下壁部、20e…背壁部、21…枠部、21a…開口部、21b…端面、22…爪部、23…ばね受け部、24…付勢ばね、25…回転軸部、26…ガイドレバー、27a,27b…アーム部、28a,28b…トレース部、29…被押圧部、30…挟持片、30a…大径部、30b…中間部、31…ラッチ基体、31A…肉厚部、31B…薄肉部、32…ヒンジ部、33…突片、34…嵌挿穴、35…第1のカム溝、36…ハートカム、37…凹部、38…導入路、39…往路、40…第1の折返し路、40a…折返し壁、41…端壁、42…第2の折返し路、43…復路、45…第2のカム溝、46…ハートカム、47…凹部、48…導入路、49…往路、50…第1の折返し路、51…端壁、52…第2の折返し路、53…復路、54…カム面、101…ラッチ、102…ハウジング、102B…底部、103…開口部、104…ラッチ本体、105…付勢ばね、106…挟持片、107…ストライカ、108…拡径部、109…ハートカム、110…カム溝、111…ガイドレバー、112…トレース部、113…折返し壁、114…係止部、115…案内壁、116…折返し壁。
Claims (4)
- ラッチと前記ラッチに押し込まれる被ラッチ部とを備えるロック装置であって、
前記ラッチは、
前記被ラッチ部が押し込まれる開口部を有する有底の筒状をなすハウジングと、
前記開口部に向けて付勢されて前記ハウジングの開口部と前記ハウジングの底部との間を押し込み方向に沿い往復移動するラッチ本体とを備え、
前記ラッチ本体は、
前記被ラッチ部と係合して前記被ラッチ部をロックするロック位置と、
前記ロック位置よりも前記ハウジングの開口部側でロックを解除するアンロック位置と、
前記ロック位置よりも前記ハウジングの底部側である待避位置とに移動し、
前記被ラッチ部は、
前記待避位置の前記ラッチ本体と当接する状態で前記ハウジングに当接するストッパーを備えることを特徴とするロック装置。 - 前記ストッパーは、
前記ハウジングと面接触する
請求項1に記載のロック装置。 - 前記ロック位置と前記待避位置との距離は、
前記ロック位置と前記アンロック位置との距離よりも長い
請求項1又は2に記載のロック装置。 - 前記被ラッチ部は、ストライカである
請求項1〜3のいずれか1つに記載のロック装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012059204A JP2013194359A (ja) | 2012-03-15 | 2012-03-15 | ロック装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012059204A JP2013194359A (ja) | 2012-03-15 | 2012-03-15 | ロック装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013194359A true JP2013194359A (ja) | 2013-09-30 |
Family
ID=49393659
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012059204A Pending JP2013194359A (ja) | 2012-03-15 | 2012-03-15 | ロック装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013194359A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111326915A (zh) * | 2018-12-17 | 2020-06-23 | 泰连公司 | 包括成型闩锁的插头连接器 |
-
2012
- 2012-03-15 JP JP2012059204A patent/JP2013194359A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111326915A (zh) * | 2018-12-17 | 2020-06-23 | 泰连公司 | 包括成型闩锁的插头连接器 |
CN111326915B (zh) * | 2018-12-17 | 2024-05-14 | 泰连公司 | 包括成型闩锁的插头连接器 |
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