JP2017179808A - 車両用ドア固定装置の可動楔装置 - Google Patents

車両用ドア固定装置の可動楔装置 Download PDF

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岡田 賢治
Kenji Okada
賢治 岡田
榎田 洋一
Yoichi Enokida
洋一 榎田
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Abstract

【課題】ドアのガタ防止のための可動楔を有した車両ドア固定装置に設け有れる可動楔装置の良好な組付け性を確保しつつ、可動楔の意匠面の保護をする。【解決手段】車体に固定されるベースプレート25と、ベースプレート25に形成されて、該ベースプレート25を車体に固定するためのボルトが挿通されるボルト孔27を、ボルト孔27を覆い隠す位置とボルト孔27を露呈させる位置との間を摺動可能にベースプレート25に配設されたスライダ23と、ボルト孔27を覆い隠す位置に向けてスライダ23を付勢する捩りコイルバネ40とを備える可動楔装置13に、ボルト孔27を露呈させる位置にてスライダ23の摺動を係止する、着脱可能な樹脂ピース60を備え、該樹脂ピース60がスライダ23の意匠面である当接面11(11A,11B)を覆い隠すように設けられるようにした。【選択図】図11

Description

本発明は、車両用ドア固定装置の可動楔装置に関する。
従来、例えば特許文献1に示されるように、車両ドアのドアパネルに固定された固定楔装置と、車体パネルに配設された可動楔及びベースプレートとを備えた車両用ドア固定装置が知られている。該車両用ドア固定装置では、車両ドアが閉ざされている状態において固定楔と可動楔とが押し合う力により、ドアパネルと車体パネルとの間のガタつきを抑え、車体剛性の向上を図ることができる。
ところで、特許文献1に記載の車両用ドア固定装置において、可動楔が配設されているベースプレートの上面には、ベースプレートがほぼ完全に覆われてしまうように可動楔が付勢部材によって付勢された状態で配設されている。該ベースプレートには、車体パネルに固定するためのボルトが挿通されるボルト孔が設けられている。通常の可動楔が付勢された状態では、ボルト孔は可動楔によって覆い隠されており、可動楔を付勢に抗した状態、すなわち、可動楔をフルスライドさせた状態では、ボルト孔が露呈するように構成されている。ここで、ベースプレートを車体パネルに取り付ける際には、可動楔をフルスライドさせた状態で、ボルト孔にボルトを挿通させて車体パネルに固定する必要がある。そこで、特許文献1には、可動楔とドアロックストライカの間に着脱可能な係止部材が設けられ、この係止部材の装着状態においては、可動楔をフルスライドさせた状態で係止してベースプレートのボルト孔が露出状態を維持する構成が記載されている。
特開2012−097494号公報
しかしながら、上記構成では、ベースプレートを車体パネルに固定させるべくボルトをボルト孔に挿通させる際、ボルトを車体パネルに固定させるためのスクリューの先端が、誤って可動楔の意匠面と接触し、意匠面を傷つけてしまう懸念があった。すなわち、意匠面が保護できず、可動楔の商品性を損なうおそれがあった。
本発明は、こうした事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、従来の係止部材の可動楔に対する組付け性を損なうことなく、意匠面の保護をすることができる車両用ドア固定装置の可動楔装置を提供する。
上記の課題を解決するために、本発明の課題解決手段は、車両ドアに設けられたドアロック装置と係脱自在なドアロックストライカが立設され、前記車体パネルへの取着に供される取着孔が形成されているベースプレートと、前記ドアロックストライカを挟むように位置し、前記車両ドアに配設された固定楔の傾斜面と当接する当接面をそれぞれ有しているそれぞれ一対の楔部材と該楔部材を連結する連結部を有し、前記取着孔を覆い隠す位置と該取着孔を露呈させる位置との間を移動可能に配設されている可動楔と、前記取着孔を覆い隠す位置に向けて前記可動楔を付勢する付勢部材と、前記ベースプレートに着脱自在に設けられ、前記取着孔を露呈させる位置まで前記可動楔を移動させた状態において、前記可動楔と前記ドアロックストライカとの間に形成される間隙に嵌合可能な嵌合部を有するともに、前記嵌合部に連結され、前記楔部材における前記取着孔側基端を少なくとも被服するカバー部を備えている。
上記構成によれば、ベースプレートに対して係止部材が装着されている状態では、取着孔が露出した位置で可動楔の移動が規制されるとともに、カバー部によって可動楔の意匠面となる取着孔側端部が被覆された状態となる。このため、該係止部材が装着している状態にあっては、車体パネルに対するベースプレートの取着が容易となり、またその取着の際にボルト等の取着部材や工具等が取着孔側端部に接触して傷をつけてしまうことも抑制可能となる。
また、前記カバー部は、前記当接面を被覆するようにしてもよい。
上記構成によれば、可動楔の意匠面となる当接面をカバー部により保護することができ、取着の際にボルト等の取着部材や工具等が当接面に接触して傷をつけてしまうことが当該可動楔部材の搬送時等に該当接面に傷等がついてしまうのを抑止することができる。
また、前記ドアロックストライカの端部には、前記ドアロックストライカの径方向にフランジ部を設けられ、前記嵌合部には、前記ベースプレートへの装着状態において前記フランジ部と前記ベースプレートとの間に嵌合する爪部が設けられていてもよい。
上記構成によれば、係止部材を可動楔に装着した状態にあっては、爪部がフランジ部とベースプレートとの間に嵌合するため、嵌合部の上下移動が規制され、ドアロックストライカとの間に形成される間隙から係止部材が外れにくくなる。すなわち、係止部材と可動楔との組付け性を高め、係止部材が可動楔から外れてしまうことを好適に抑制することができる。
本発明によれは、車両へのドア固定装置への係止部材の組付け性を損なうことなく、意匠面の保護をすることができる。
本発明における一実施形態の車両用ドア固定装置の概略構成図。 同実施形態における車両用ドア固定装置の可動楔装置の平面図。 同可動楔装置の斜視図。 同可動楔装置の平面図の透視図。 図2におけるA−Aの断面図。 図2におけるB−Bの断面図。 同車両用ドア固定装置の固定楔装置の平面図。 ドアパネルに固定されるベースブラケットの平面図。 ベースブラケットに固定されることにより固定楔を構成する固定側楔部材の平面図。 同可動楔装置の樹脂ピースの組付け状態の平面図。 同可動楔装置の樹脂ピースの組付け状態の斜視図。 同樹脂ピースの斜視図。 同樹脂ピースの(a)平面図、(b)正面図、(c)側面図。 図11におけるC−Cの断面図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、車両の側面を構成する車体パネル1において、車両ドア2が取着されるドア開口部3の側端面3aには、車体パネル1のパネル表面S1から略U字状の外形を有して突出するドアロックストライカ4が設けられている。また、車両ドア2の開閉動作に基づいて、上記ドアロックストライカ4が係脱(係合/脱離)する周知のラッチ機構6を備えたドアロックアッセンブリ7が設けられている。そして、本実施形態の車両ドア2は、ラッチ機構6とドアロックストライカ4との係合により閉状態で固定されるようになっている。
詳述すると、図1に示される車両ドア2は、ドア開口部3における車両前方側(同図中、上側)の側端面に設けられたヒンジ部(図示略)を動作支点として開閉動作する車両右側のサイドドアである。そして、上記ドアロックストライカ4は、パネル表面S1に立設された二本の脚部8(8a,8b)が、上記車両ドア2の開閉動作に基づいたドアパネル5の移動方向(車両内外方向、同図中、左右方向)と略一致する直線上に配置されるように、ドア開口部3の側端面3aに固定されている。
また、本実施形態のドアパネル5は、車両ドア2の閉動作によって、該車両後方側の側端面5aが上記ドア開口部3の側端面3aと対向する位置に配置されるようになっている。そして、ドアパネル5には、ドアロックストライカ4に対する相対移動方向(図1中、左右方向)に沿って延びるストライカ出入孔10が形成されている。
即ち、本実施形態では、車両ドア2の開閉動作に基づいた相対移動によって、該車体パネル1側に設けられたドアロックストライカ4が、ドアパネル5のパネル表面S2に開口するストライカ出入孔10に出入りするようになっている。そして、ドアロックアッセンブリ7は、ラッチ機構6がストライカ出入孔10に臨む位置に配置されるように、ドアパネル5の内側(パネル内)に固定されている。
また、車体パネル1のパネル表面S1には及びドアパネル5のパネル表面S2には、それぞれ、車両用ドア固定装置21が設けられている。該車両用ドア固定装置21は、車体パネル1のパネル表面S1に固定されている可動楔装置13と、ドアパネル5のパネル表面S2に固定されている固定楔装置22とから構成されている。車両用ドア固定装置21は、車両ドア2の閉動作に基づき可動楔装置13の当接面11と、固定楔装置22の傾斜面12が当接する一対の楔部材から構成されている。そして、本実施形態では、これらの可動楔装置13及び固定楔装置22が互いを押し合う力に基づいて、閉状態にある車両ドア2を当該車両ドア2の開閉方向に交差する方向、詳しくは、可動支点となるヒンジ部が設けられた車両前方側(図1中、上側)に押し付けるように形成されている。
ドアパネル5側の固定楔装置23は、その車両ドア2の閉動作方向(図1中、左側)に傾斜面12を有してパネル表面S2に固定されている。一方、車体パネル1側の可動楔装置13は、車両ドア2の開閉動作に基づいた固定楔装置22の相対移動方向に移動可能なスライダ23として構成されている。そして、このスライダ23は、更に、当接面11が固定楔装置22側の傾斜面12に押し当てられるように付勢されている。
(可動楔装置13の説明)
図2〜図4に示すように、車両用ドア固定装置21は、スライダ23(本願発明「可動楔」)と、ベースプレート25と、捩りコイルバネ40(本願発明「付勢部材」)と、コイルカバー46とにより構成されている。
図2及び図3に示すように、ベースプレート25には、ドアロックストライカ4が設けられている。該ドアロックストライカ4は、車体パネル1のパネル表面S1に固定されたベースプレート25上に立設されている。具体的には、車体パネル1への固定状態において、ドアロックストライカ4の両脚部8(8a,8b)を結ぶ方向(図2中、上下方向)をベースプレート25の「前後方向」とし、これに直交する方向(図2中、左右方向)を「幅方向」とした場合、ドアロックストライカ4は、そのベースプレート25の幅方向中央部に設けられている。
図4に示すように、ベースプレート25には、当該ベースプレート25を厚み方向に貫通する複数のボルト孔27(本願発明「取着孔」)が形成されている。そして、本実施形態のベースプレート25は、これらのボルト孔27に挿通されたボルト(図示略)の締結力に基づいて、その車体パネル1(のパネル表面S1)に締結されるようになっている。
また、図2及び図3に示すように、スライダ23は、ベースプレート25の幅方向においてドアロックストライカ4を挟む位置に配置される一対の当接面11(11A,11B)を有している。そして、スライダ23は、その前後方向において摺動可能にベースプレート25上に設けられている。
具体的には、本実施形態のスライダ23は、上記各当接面11(11A,11B)を形成する一対の楔部材31(31A,31B)と、これら各楔部材31の後端部31aにおいて当該各楔部材31を連結する連結部32と、を備えて構成されている。尚、該スライダ23は、これら各楔部材31及び連結部32が金型を用いて一体に形成された樹脂成形品(射出成形品)となっている。そして、本実施形態のスライダ23は、その二つの楔部材31の間にドアロックストライカ4を挟む態様で、ベースプレート25に取着されている。
さらに詳述すると、図5に示すように、本実施形態では、ベースプレート25の幅方向両端には、それぞれ、その前後方向に延びるガイドレール33が形成されている。また、スライダ23は、これらのガイドレール33に嵌合するガイド溝34を有してベースプレート25を幅方向に挟み込む一対の側壁部35を備えている。そして、本実施形態のスライダ23は、その両側壁部35に形成されたガイド溝34とベースプレート25側のガイドレール33との嵌合に基づいて、上記ドアロックストライカ4の立設方向に面したベースプレート25の平坦面25s(図5中、上側の面)上を前後方向に摺動することが可能となっている。
また、図3及び図6に示すように、本実施形態のベースプレート25において、その幅方向中央部分に設けられたドアロックストライカ4が立設される部分(立設部36)は、上記スライダ23(の各楔部材31)の摺動面を構成する平坦面25sよりも、そのドアロックストライカ4の立設方向(図6中、上側)に突出した形状を有している。そして、本実施形態では、これにより、そのドアロックストライカ4の立設部36が、スライダ23のガイド部として機能するようになっている。
詳述すると、本実施形態では、ベースプレート25における立設部36は、ベースプレート25の前後方向(図6中、左右方向)に延びる突条形状を有している。そして、ドアロックストライカ4は、その両脚部8(8a,8b)が、この立設部36を貫通する態様でベースプレート25に固定されている。
具体的には、図6に示すように、本実施形態では、立設部36とパネル表面S1との間には、隙間Xが形成されるようになっている。また、この立設部36には、ドアロックストライカ4の両脚部8(8a,8b)が挿入される貫通孔37が形成されている。更に、その貫通孔37に挿入された両脚部8(8a,8b)の基端部分には、その厚み方向(同図中)に立設部36を挟み込む二位置に、フランジ状をなす一対の大径部38a,38b(本願発明「フランジ部」)が形成されている。そして、本実施形態のドアロックストライカ4は、これにより、ベースプレート25と一体に固定された状態で、車体パネル1に固定されるようになっている。
また、本実施形態では、図3及び図5に示すように、スライダ23の後端部23a、詳しくは、その両側壁部35の後端部分(図5中、右側の端部)には、そのパネル表面S1側(同図中、下側)に切欠き39が形成されている。そして、これにより、スライダ23の後方へのスライドしたとき、その両側壁部35の後端部分が、パネル表面S1に形成された段差G等の突出部位に干渉しないようになっている。
図4に示すように、スライダ23は、捩りコイルバネ40の弾性力に基づいて、ベースプレート25の前方側(同図中、左側)、即ち車両ドア2の閉動作方向とは反対方向に向かって付勢されている。
具体的には、本実施形態の捩りコイルバネ40は、中間線状部41を介して接続された一対の巻線部42(42a,42b)を有している。また、この捩りコイルバネ40は、その両巻線部42a,42bがドアロックストライカ4の後方脚部8aを幅方向(図4中、上下方向)に挟む位置に離間して配置されるように、ベースプレート25に取着されている。尚、巻線部42(及び中間線状部41)は、ベースプレート25の幅方向中央部分に形成された収容凹部(収容孔)43内に収容されるようになっている。そして、図4に示すように、捩りコイルバネ40は、これら各巻線部42a,42bから前方側に延びる両端部44a,44bが各楔部材31(31A,31B)に当接されることにより、その弾性力に基づいて、スライダ23を前方側に向かって付勢するようになっている。
尚、図5に示すように、ベースプレート25の幅方向両端には、それぞれストッパ部45が形成されている。そして、スライダ23は、ストッパ部45に当接する位置において、捩りコイルバネ40の付勢力に基づいた前方移動が規制されるようになっている。
また、図6に示すように、ベースプレート25の後端部25aには、収容凹部43内に収容された捩りコイルバネ40の両巻線部42(及び中間線状部41)を覆うコイルカバー46が取着されている。コイルカバー46は、ベースプレート25の後端部25aに取着されることにより、捩りコイルバネ40の付勢力に抗して後退したスライダ23に対向する後部表面46sを有している。そして、本実施形態では、これらベースプレート25及びコイルカバー46によってベース部材が構成されている。
ここで、本実施形態のコイルカバー46は、上記のようにベースプレート25の後端部25aに取着されることにより、上記捩りコイルバネ40の付勢力に抗して後退したスライダ23に対向する後部表面46sを有している。そして、図7に示すように、本実施形態では、この後部表面46sは、その後方側(同図中、右側)ほど車体パネル1のパネル表面S1に近づくような傾斜を有するものとなっている。
このように構成された可動楔装置13おいてスライダ23は、捩りコイルバネ40の付勢力によりベースプレート25の前記前方側に移動された状態(図2〜4に示す状態)と、捩りコイルバネ40の付勢力に抗してベースプレート25の後方側に移動された状態(図10に示す状態)とに変位可能となる。そして、スライダ23が前方側に移動された状態においてはボルト孔27がスライダ23によって被覆され、スライダ23が後方側に移動された状態においてはボルト孔27が露出した状態となる。
(固定楔装置22の説明)
図7に示すように、本実施形態の固定楔装置22は、車両ドア2の閉動作に基づいて、上記ドアロックストライカ4を挟む位置に移動する一対の傾斜面12(12A,12B)を有している。
図8及び図9に示すように、固定楔装置22は、ドアパネル5のパネル表面S2に固定される固定側ベースブラケット50と、当該固定側ベースブラケット50に固定されることにより上記各傾斜面12(12A,12B)を形成する独立した一対の固定側楔部材51(51A,51B)と、を備えて構成されている。
図8に示すように、ドアパネル5への固定状態において、その車両ドア2の開閉動作に基づいた相対移動方向(同図中、上下方向)を固定側ベースブラケット50の前後方向とし、これに直交する方向(同図中、左右方向)を幅方向とした場合、固定側ベースブラケット50は、その幅方向中央部分に、前方側(同図中、下側)に開口するスリット52を有している。そして、固定側ベースブラケット50は、そのスリット52の内側に上記ストライカ出入孔10が配置されるように、ドアパネル5のパネル表面S2に固定されるようになっている。
尚、固定側ベースブラケット50は、当該ベースブラケット50を厚み方向に貫通するボルト孔53に挿通された図示しないボルトによってドアパネル5に締結される。また、図7に示すように、各固定側楔部材51は、ベースブラケット50に対し、それぞれ、その傾斜面12(12A,12B)を前方側(同図中、下側)、即ち車両ドア2の閉動作方向に向けた状態で幅方向に上記スリット52を挟む位置に固定される。そして、本実施形態では、これにより、上記のように車両ドア2の開閉動作に基づきストライカ出入孔10内に挿入されるドアロックストライカ4がスリット52の内側に相対移動することによって、そのドアロックストライカ4を挟む位置に、固定楔装置22の各傾斜面12(12A,12B)が配置されるようになっている。
(車両用ドア固定装置21の動作)
次に、上記のように構成された本実施形態の車両用ドア固定装置21の作用(動作)について説明する。
車両ドア2が閉動作することにより、ドアパネル5に固定された固定楔装置22の各傾斜面12(12A,12B)が、車体パネル1側に設けられたドアロックストライカ4を挟む位置に相対移動し、ドアロックストライカ4とともに車体パネル1側に設けられたスライダ23の各当接面11(11A,11B)に当接する。そして、スライダ23は、固定楔装置22に押圧されることにより、その各当接面11を固定楔装置22側の各傾斜面12に押し付ける方向に同スライダ23を付勢する捩りコイルバネ40の付勢力に抗して後退する。このとき、そのスライダ23側の各当接面11と固定楔装置22側の各傾斜面12との間に生ずる互いを押し合う力に基づいて、閉状態にある車両ドア2を当該車両ドア2の開閉方向と交差する方向、詳しくは、その図示しないヒンジ部が設けられた車両前方側(図1参照、同図中、上側)に押し付ける。そして、これにより、車両ドア2のガタつきを抑えるとともに、その「ガタ詰め」によって、車両ドア2をドア開口部3の前後方向に延在する構造体(支持部材)として機能させることにより、車体剛性を高め、ひいては、その車両の旋回性能を向上させることが可能となっている。
(樹脂ピース60の説明)
ところで、以上のように構成された車両用ドア固定装置21では、ベースプレート25に形成されたボルト孔27は、上述したように、通常の状態(スライダ23が捩りコイルバネ40によって付勢された状態)では、スライダ23により覆い隠されてしまうようになっている。そのため、車体パネル1へのベースプレート25の固定を行うには、捩りコイルバネ40の付勢力に抗してスライダ23をスライド移動させてボルト孔27を露出させた状態を保持する必要がある。したがって、本実施形態では、ボルト孔27を露出させる位置にてスライダ23の摺動を係止する、着脱可能な樹脂材料によって形成している樹脂ピース60(本願発明「係止部材」)を設けている。
詳しくは、図10及び図11に示すように、本実施の形態の可動楔装置13には、スライダ23の摺動を係止する樹脂材料により構成された樹脂ピース60が設けられている。樹脂ピース60は、スライダ23を後方にスライド移動させたときにスライダ23の連結部32とドアロックストライカ4との間に形成される間隙に嵌め込まれるようになっている。さらに、樹脂ピース60に設けられているカバー部55(55A,55B)は、楔部材31のボルト孔27の側端部と当接面11(11A,11B)とを広範囲に被覆するようになっている。
具体的には、図12及び図13(a)〜(c)に示すように、樹脂ピース60は、嵌合部54と、該嵌合部54の両端側に連結されたカバー部55(55A,55B)とを備えている。
嵌合部54の幅寸法は、スライダ23における連結部32の幅寸法に対応し、カバー部55の幅寸法は、スライダ23における楔部材31の当接面11(11A,11B)の幅寸法に対応して設定されている。なお、ここでは嵌合部54の幅寸法は連結部32の幅寸法に合致し、カバー部55の幅寸法は楔部材31の当接面11の幅寸法よりも若干小さく設定されている。嵌合部54の後方側端部には、連結部32の下方に挿入可能なつまみ56が形成されている。また、嵌合部54には、ドアロックストライカ4を把持するための受け部57が形成されている。さらに、該受け部57の下方には、爪部58が形成されている。図14に示すように、爪部58は、ドアロックストライカ4の脚部8aにおける基端部分の大径部38aの形状、詳しくは、大径部38a及び立設部36との間に係合可能に形成されている。また、嵌合部54は、カバー部55よりも上方(図6における上方向)に対して突出する段差形状となっている。
一方、図11及び図12に示すように、カバー部55A,55Bには、それぞれ対応する楔部材31A,31Bのボルト孔27の側端面31C,31D(本願発明「取着孔側端部」)を被覆するカバーフランジ部55C、55Dが設けられている。
次に、樹脂ピース60を可動楔装置13へ装着する方法を説明する。
樹脂ピース60は、可動楔装置13を車体パネル1に取着する前の段階で装着されるものであり、つまみ56をスライダ23における連結部32の下方に挿入させながら、スライダ23を捩りコイルバネ40の付勢に抗してベースプレート25上をフルスライドさせる。なお、初期位置とは、図6に示すようにスライダ23とストッパ部45とが当接し、スライダ23が捩りコイルバネ40の付勢力によりボルト孔27を被覆した位置を示す。そして、スライダ23をフルスライドさせることによりスライダ23及びドアロックストライカ4の脚部8aとの間に生じる隙間(本願発明「間隙」)に、嵌合部54を嵌め込む。この際、樹脂ピース60の爪部58を脚部8aの大径部38a及び立設部36との間に係合させるとともに、樹脂ピース60の受け部57をドアロックストライカ4の脚部8aに当接させるように係合させる。このようにして、樹脂ピース60がスライダ23の連結部32とドアロックストライカ4との間に挟持される。
これにより、樹脂ピース60によって、スライダ23はベースプレート25に対して後方にスライド移動された位置、すなわち、図10に示すように、ベースプレート25のボルト孔27が露出される位置にてスライダ23の位置が規制される。また、樹脂ピース60のカバー部55(55A、55B)が、スライダ23のボルト孔27の側端面31C,31D及び当接面11(11A、11B)を被覆した状態となる。
したがって、樹脂ピース60の装着状態にあっては、ボルト孔27の露出状態が維持され、ボルト孔27に対するボルト(図示略)の挿通が可能となる。よって、樹脂ピース60の装着状態において、車体パネル1に対する可動楔装置13のボルト締結が容易となる。
一方、樹脂ピース60を可動楔装置13から取り外す際には、スライダ23をフルスライドさせて嵌合部54とストライカ4の脚部8aとの間に隙間を生じさせ、嵌合部54の受け部57及び爪部58をストライカ4から取り外してから、つまみ56のスライダ23における連結部32の下方への挿入状態を解除して樹脂ピース60を取り外す。すると、摺動が許容されたスライダ23は、捩りコイルバネ40の付勢力により前方に摺動して初期位置に戻る。すなわち、初期位置におけるベースプレート25のボルト孔27は、スライダ23により完全に被覆された状態に復帰する。
こうした本実施の形態の車両用ドア固定装置21は、樹脂ピース60を装着した状態、つまり、ボルト孔27を露出させる位置にてスライダ23の摺動を係止した状態で車両への組立け現場に納入されるか、販売店でユーザーに販売される。したがって、車両に車両用ドア固定装置21を組付ける場合、樹脂ピース60の装着により露出されたボルト孔27を通してボルトを締め付けることでベースプレート25を車体パネル1に固定するとともに、そのベースプレート25の固定後に樹脂ピース60を可動楔装置13から取り外すことで、可動楔装置13の車体パネル1の表面S1への組み付けが行われる。
(効果)
以上、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、樹脂ピース60に嵌合部54及びカバー部55(55A,55B)を設けることにより、ベースプレート25に対して樹脂ピース60が装着されている状態では、ボルト孔27が露出した位置でスライダ23の移動が規制されるとともに、カバー部55によってスライダ23の意匠面となるボルト孔27の側端面51C,51Dと、さらには当接面11が被覆された状態となる。このため、該樹脂ピース60がベースプレート25に対して装着している状態にあっては、車体パネル1に対するベースプレート25の取着が容易となり、またその取着の際にボルト等の取着部材や工具等がボルト孔27の側端面51C,51D及び当接面11に接触して傷をつけてしまうことも抑制可能となる。特に、側端面51C,51Dはボルト孔27に近接して位置しているため、これら側端面51C,51Dをカバー部55によって被覆することにより、同部位の傷付きを好適に防止できる。
(2)本実施形態では、カバー部55が当接面11の幅寸法に対応して設定されているため、当接面11がカバー部55よりも露出しないようにすることができ、当接面11をベースプレート25の取着の際に取着部材や工具等が当接面11に接触して傷をつけてしまうことを抑制できる。
(3)本実施形態では、ベースプレート25に樹脂ピース60を装着した状態にあっては、爪部58がストライカ4の後方脚部8aにおける基端部分の大径部38aに嵌合する。すなわち、爪部58により、嵌合部54の上下移動が規制されることから、樹脂ピース60及びベースプレート25との組付け性が高まる。したがって、樹脂ピース60がベースプレート25に対して上下方向にがたつくことを抑制することができる。
(4)本実施形態では、樹脂ピース60を樹脂材料によって形成することにより、可動楔装置13の形状に合わせて容易に形状を形成可能である。
(5)本実施形態では、樹脂ピース60の嵌合部54がカバー部55(55A,55B)よりも段差が高く設けられていることより、樹脂ピース60を可動楔装置13に嵌合させるとき、嵌合部54を作業者がつまみやすくなるため、作業効率が向上することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・樹脂ピース60のカバー部55(55A,55B)は、必ずしもスライダ23の当接面11(11A,11B)を被覆するように設けられている必要はなく、例えば楔部材31(31A,31B)のボルト孔27の側端面31C,31Dのみを被覆するように構成されていてもよい。
・本実施形態において、樹脂ピース60は、スライダ23の当接面11(11A,11B)を覆うように設けられているが、ボルト孔27を覆う幅方向まで形成されていてもよい。
・本実施形態において、樹脂ピース60の嵌合部54とカバー部55(55A,55B)が段差を有するように形成しているが、同一面で形成されてもよい。
1…車体パネル、2…車両ドア、3…ドア開口部、3a…側端面、S1…パネル表面、4…ドアロックストライカ、5…ドアパネル、5a…側端面、S2…パネル表面、6…ラッチ機構、7…ドアロックアッセンブリ、8…脚部、8a…後方脚部、8b…前方脚部、10…ストライカ出入孔、11(11A,11B)…当接面,12(12A,12B)…傾斜面、13…可動楔装置、21…車両用ドア固定装置、22…固定楔装置、23…スライダ、25…ベースプレート、25a…後端部、25s…平坦面、27…ボルト孔、31(31A,31B)…楔部材、31C,31D…側端面、31a…後端部、32…接続部、35…側壁部、36…立設部、38a…大径部、40…捩りコイルバネ、41…中間線状部、42(42a,42b)…巻線部、43…収容凹部、44a,44b …端部、45…ストッパ部、46…コイルカバー、46s…後部表面、50 …ベースブラケット、51(51A,51B)…固定側楔部材、52…スリット、53…ボルト孔、54…嵌合部、55(55A,55B)…カバー部、55C,55D…カバーフランジ部、56…つまみ、57…受け部、58…爪部、60…樹脂ピース。

Claims (3)

  1. 車両ドアに設けられたドアロック装置と係脱自在なドアロックストライカが立設され、前記車体パネルへの取着に供される取着孔が形成されているベースプレートと、
    前記ドアロックストライカを挟むように位置し、前記車両ドアに配設された固定楔の傾斜面と当接する当接面をそれぞれ有しているそれぞれ一対の楔部材と該楔部材を連結する連結部を有し、前記取着孔を覆い隠す位置と該取着孔を露呈させる位置との間を移動可能に配設されている可動楔と、
    前記取着孔を覆い隠す位置に向けて前記可動楔を付勢する付勢部材と、
    前記ベースプレートに着脱自在に設けられ、前記取着孔を露呈させる位置まで前記可動楔を移動させた状態において、前記可動楔と前記ドアロックストライカとの間に形成される間隙に嵌合可能な嵌合部を有するともに、前記嵌合部に連結され、前記楔部材における前記取着孔側端部を少なくとも被服するカバー部を有している係止部材と、
    を備えている車両用ドア固定装置の可動楔装置。
  2. 前記カバー部は、前記当接面を被覆する
    請求項1に記載の車両用ドア固定装置の可動楔装置。
  3. 前記ドアロックストライカの端部には、前記ドアロックストライカの径方向にフランジ部を設けられ、
    前記嵌合部には、前記ベースプレートへの装着状態において前記フランジ部と前記ベースプレートとの間に嵌合する爪部が設けている
    請求項1又は2に記載の車両用ドア固定装置の可動楔装置。

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