JP2017214475A - 光学部材用硬化性樹脂組成物、光学部材用樹脂、光学部材、レンズ及びカメラモジュール - Google Patents
光学部材用硬化性樹脂組成物、光学部材用樹脂、光学部材、レンズ及びカメラモジュール Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017214475A JP2017214475A JP2016108648A JP2016108648A JP2017214475A JP 2017214475 A JP2017214475 A JP 2017214475A JP 2016108648 A JP2016108648 A JP 2016108648A JP 2016108648 A JP2016108648 A JP 2016108648A JP 2017214475 A JP2017214475 A JP 2017214475A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- meth
- component
- acrylate
- optical member
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 0 C*C(*)CC(C)(C)Oc1ccc(C2(c3ccccc3-c3ccccc23)c2ccc(C)cc2)cc1 Chemical compound C*C(*)CC(C)(C)Oc1ccc(C2(c3ccccc3-c3ccccc23)c2ccc(C)cc2)cc1 0.000 description 2
- ISWSIDIOOBJBQZ-UHFFFAOYSA-N Oc1ccccc1 Chemical compound Oc1ccccc1 ISWSIDIOOBJBQZ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Polymerisation Methods In General (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Abstract
Description
[1]下記式(1)で表されるフェノキシフェニル(メタ)アクリレート誘導体(A)及び重合開始剤(B)を含有する光学部材用硬化性樹脂組成物。
[5]前記式(2)で表されるフルオレン骨格を有するジ(メタ)アクリレート(C)由来のモノマー単位をさらに含有する[4]に記載の光学部材用樹脂。
[6][4]または[5]に記載の光学部材用樹脂を含む光学部材。
[7][4]または[5]に記載の光学部材用樹脂を含むレンズ。
[8][7]に記載のレンズを含むカメラモジュール。
本発明に係る光学部材用硬化性樹脂組成物(以下、「硬化性樹脂組成物」ともいう)は、下記式(1)で表されるフェノキシフェニル(メタ)アクリレート誘導体(A)(以下、「(A)成分」ともいう)及び重合開始剤(B)(以下、「(B)成分」ともいう)を含有する。本発明に係る光学部材用硬化性樹脂組成物は、下記式(2)で表されるフルオレン骨格を有するジ(メタ)アクリレート(C)(以下、「(C)成分」ともいう)、(A)成分と(C)成分以外のその他のラジカル重合性単量体成分(D)(以下、「(D)成分」ともいう)、及びその他の成分をさらに含有してもよい。
(A)成分は、前記式(1)で表されるフェノキシフェニル(メタ)アクリレート誘導体であり、ラジカル重合性単量体である。
式(1)中、R1は水素原子またはメチル基を示し、R2及びR3は各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アシロキシ基、ジアルキルアミノ基、シアノ基またはニトロ基を示す。R2及びR3は、水素原子であることが好ましい。
(B)成分としてはラジカル重合開始剤が挙げられ、例えば光重合開始剤、熱重合開始剤、レドックス重合に用いられる過酸化物などが挙げられる。(B)成分の種類は、重合方法に応じて適宜選択することができる。
有機過酸化物の具体例としては、メチルエチルケトンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド;1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン等のパーオキシケタール;1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド;ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド;ジラウロイルパーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド;ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート等のパーオキシジカーボネート;t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等のパーオキシエステルなどが挙げられる。
アゾ化合物の具体例としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1’−アゾビス−1−シクロヘキサンカルボニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、4,4’−アゾビス−4−シアノバレリック酸、2,2’−アゾビス−(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロライドなどが挙げられる。
(1)ジベンゾイルパーオキサイド(過酸化物)と、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)−p−トルイジン等の芳香族3級アミン類(還元剤)との組み合わせ。
(2)ハイドロパーオキサイド(過酸化物)と金属石鹸類(還元剤)との組み合わせ。
(3)ハイドロパーオキサイド(過酸化物)とチオ尿素類(還元剤)との組み合わせ。
本発明に係る硬化性樹脂組成物は、(A)成分及び(B)成分に加え、さらに、前記式(2)で表される(C)成分を含有していてもよい。(C)成分は、フルオレン骨格を有するジ(メタ)アクリレートであり、ラジカル重合性単量体である。(C)成分を光学部材用硬化性樹脂組成物に加えることにより、光学部材用樹脂の屈折率やガラス転移点を高めることができる。
本発明に係る硬化性樹脂組成物は、(A)成分、(B)成分、及び必要に応じて(C)成分に加え、さらに、(D)成分を含有していてもよい。(D)成分は、前記(A)成分及び(C)以外のその他のラジカル重合性ビニル系単量体である。(D)成分は、分子構造内に1つのラジカル重合性ビニル基を有する単官能化合物であってもよく、分子構造内に2つ以上のラジカル重合性ビニル基を有する多官能化合物であってもよい。(D)成分としては、単官能の(メタ)アクリルモノマー、多官能の(メタ)アクリルモノマー、その他のビニル基含有モノマーなどが挙げられる。
本発明に係る硬化性樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、前記(A)〜(D)成分以外の、その他の成分を含有してもよい。その他の成分としては、例えば、酸化防止剤、アクリル系重合体、ゴム、シリカ粒子、ジルコニア、可塑剤、紫外線吸収剤、消泡剤、揺変剤、離型剤、充填剤、蛍光体、顔料等が挙げられる。これらのその他の成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。本発明に係る硬化性樹脂組成物は、上記各成分の中でも、酸化防止剤を含有することが好ましい。硬化性樹脂組成物が酸化防止剤を含有することにより、硬化性樹脂組成物の貯蔵安定性を向上することができ、また、光学部材用樹脂の酸化による着色を抑制できる。
硬化性樹脂組成物を製造する方法としては、例えば、前記(A)成分及び前記(B)成分と、必要に応じて、さらに前記(C)成分、前記(D)成分、前記その他の成分とを、常温で撹拌混合する方法や加熱混合する方法などが挙げられる。前記(B)成分として熱重合開始剤を用いる場合には、硬化性樹脂組成物の安定性の点から、常温で撹拌混合して硬化性樹脂組成物を得る方法、または(B)成分以外の成分を加熱混合した後に冷却し、常温で前記(B)成分を加えて撹拌混合し、硬化性樹脂組成物を得る方法などが挙げられる。加熱混合により硬化性樹脂組成物を製造する場合には、相溶性が良好となり、より均一に混合できる観点から、40〜100℃の加熱下で混合することが好ましい。また、同様の観点から、混合の際の攪拌時間は0.1〜5時間であることが好ましい。
以上説明した本発明に係る硬化性樹脂組成物は、前記(A)成分及び前記(B)成分を含み、必要に応じて、さらに前記(C)成分、前記(D)成分、前記その他の成分を含む。したがって、本発明に係る硬化性樹脂組成物を用いることにより、透明性、屈折率及びガラス転移点の高い光学部材用樹脂が得られる。
本発明に係る光学部材用樹脂は、上述した本発明に係る硬化性樹脂組成物を硬化することによって得られる。すなわち、本発明に係る光学部材用樹脂は、本発明に係る硬化性樹脂組成物の硬化物であり、前記(A)成分由来のモノマー単位を含む。さらに、硬化性樹脂組成物が(C)成分及び/または(D)成分を含む場合、光学部材用樹脂は(A)成分由来のモノマー単位と、(C)成分及び/または(D)成分由来のモノマー単位とを含む。
光学部材用樹脂の透明性について、光学部材用樹脂の厚さが1mmの場合、全光線透過率が80%以上、ヘーズが2%以下であることが好ましく、全光線透過率が85%以上、ヘーズが1%以下であることがより好ましく、全光線透過率が90%以上、ヘーズが0.5%以下であることがさらに好ましい。なお、全光線透過率及びヘーズは、後述する方法により測定される値である。
光学部材用樹脂の屈折率(nD)について、25℃におけるナトリウムD線(589nm)での測定値が、1.600以上であることが好ましく、1.605以上であることがより好ましく、1.610以上であることがさらに好ましい。光学部材用樹脂の屈折率が1.600以上であれば、透明光学部材に適用した場合に多様な光学設計が可能となり、様々な用途へ適用できる。なお、屈折率は、後述する方法により測定される値である。
光学部材用樹脂のガラス転移点は、90℃以上であることが好ましく、95℃以上であることがより好ましく、100℃以上であることがさらに好ましい。光学部材用樹脂のガラス転移点が90℃以上であれば、85℃、85%RHの標準的な高温高湿試験環境においても光学部材用樹脂の形状が安定する(すなわち、変形しにくい)ため、光学部材に適用した場合に光学部材としての信頼性が向上する。なお、本発明において、「光学部材用樹脂のガラス転移点」とは、動的粘弾性測定装置にて光学部材用樹脂の動的粘弾性及び損失正接を測定し、損失正接(tanδ)が最大値を示す温度である。具体的には、光学部材用樹脂のガラス転移点は、後述する方法により測定される値である。
本発明に係る光学部材は、本発明に係る光学部材用樹脂を含む。例えば、該光学部材は、該光学部材用樹脂を成形して作製される。該成形は、硬化性樹脂組成物を硬化した後に行ってもよく、硬化と同時に行ってもよい。成形方法としては、コーティング方式、ポッティング成形方式、キャスティング成形方式、プリンティング成形方式、LIM方式、トランスファー成形方式などが挙げられる。成形時の硬化方法は、光学部材の透明性が良好となる点から、光重合または熱重合が好ましい。
本発明に係るレンズは、本発明に係る光学部材用樹脂を含む。該レンズは、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、パソコン、デジタルカメラ等の電子機器、自動車のバックカメラ、ドライブレコーダー等に備え付けられるカメラモジュール等に用いられる。本発明に係るレンズは、本発明に係る光学部材用樹脂からなる成形品であってもよいが、平面ガラス、曲面ガラスまたはガラスウエハー等の透明基材と、該透明基材の片面または両面上に形成された本発明に係る光学部材用樹脂とからなるハイブリッドレンズであってもよい。
本発明に係るカメラモジュールは、本発明に係るレンズを含む。図1に、本発明に係るカメラモジュールの一例の断面図を示す。図1に示すカメラモジュール100は、本発明に係るレンズであるカメラレンズ1a、1b及び赤外線カットフィルター5を備えるレンズホルダー2と、センサーチップ4及びボンディングワイヤ6a、6bを備える基板3とを具備する。基板3上に、レンズホルダー2が積層されている。なお、図1に示すカメラモジュール100が備えるカメラレンズは2枚であるが、カメラレンズは1枚であってもよいし、3枚以上であってもよい。複数枚のレンズを備える場合、ガラス製のカメラレンズが混在していてもよい。
また、その他の構成のカメラモジュールとしては、ウエハー上に形成された、レンズとイメージセンサーウエハーとの接着積層体をダイシングするウエハーレベル方式によって形成されるカメラモジュールが挙げられる。
<ガスクロマトグラフ(以下、「GC」という)>
装置:Agilent Technologies製、Agilent 6890N(商品名)
カラム:DB−5(30m×0.32mm、膜厚0.25μm)
カラム温度条件:50℃(5min)→10℃/min→280℃(2min)
検出器:FID
注入口温度:250℃
検出器温度:250℃
キャリアガス:ヘリウム
カラム流量:3.69(ml/min)
全流量:190.9(ml/min)、
線速度:53(cm/s)
スプリット比:50:1
入口圧:105.6(kPa)
サンプル:サンプル10mgをアセトン1mlで希釈しGCに1μL注入
純度(%)=(A/B)×100
ここで、Aは目的生成物のピーク面積の合計、Bは全ピーク面積の合計を表す。
また、実得収率は、次式により算出した。
実得収率(%)=(C/D)×100
ここで、Cは目的生成物のmol数、Dは基準となる原料のmol数を表す。
装置:日本電子株式会社製、GSX−270 FT−NMR(商品名)
周波数:270MHz
サンプル:各化合物10mgを1gの重ジメチルスルホキシドに溶解
測定モード:1H一次元モード
直径約50mm×厚さ約1mmの硬化物の全光線透過率及びヘーズを、ヘーズメーター(商品名:HM−150型、村上色彩技術研究所製)を用いて測定した。
厚さ約100μmの硬化物の屈折率(ナトリウムD線(589nm)、25℃)を、多波長アッベ屈折計(商品名:DR−M2、株式会社アタゴ製)により測定した。なお、測定中間液として、イオウヨウ化メチレン(株式会社アタゴ製)を用いた。
約4mm×35mm×厚さ1mmの硬化物の動的粘弾性及び損失正接を測定し、損失正接(tanδ)が最大値を示す温度を、該硬化物のガラス転移点とした。測定には、動的粘弾性測定装置(商品名:RSA−II、ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社製)を用いた。測定条件は引っ張りモードとした。測定周波数は10Hzとした。
反応容器に、無水メタクリル酸57.8g(大阪有機工業株式会社製、0.375mol)、4−フェノキシフェノール46.5g(和光純薬工業株式会社製、0.250mol)、酸化マグネシウム1.0g(神島化学工業株式会社製、商品名:スターマグU、0.025mol)、トルエン125.0gを投入した。重合防止のため、空気を12mL/分で吹き込みながら、反応液の温度を70℃まで加熱し、1時間撹拌したところ、GCで4−フェノキシフェノールの消失を確認した。反応液を30℃まで冷却して、メタノール7.5mLを投入し、1.5時間撹拌した。さらに、17.0質量%炭酸カリウム水溶液125.0gを投入し、1.5時間撹拌した。分液漏斗を用いて水層を除き、得られた有機層を純水250gで2回洗浄した。洗浄した有機層に、重合防止剤として、[4,4’−(フタロイルジオキシ)ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン)]−1,1’−ジイルビスオキシル0.064g(MRCユニテック株式会社製)を添加した後、ロータリーエバポレーターを用いて低沸分を留去した。残渣を減圧下にて蒸留精製することにより、沸点123℃/0.4hPa、純度99.9%の4−フェノキシフェニルメタクリレート58.3g(0.229mol)を得た。4−フェノキシフェノール基準の実得収率は91.6%である。
7.44−7.33(ppm):m、2H of O−Ph
7.27−7.12(ppm):m、3H of O−Ph
7.09−7.01(ppm):m、4H of O−Ph−O
6.28−6.24(ppm):d、1H of CH2=C
5.89−5.88(ppm):d、1H of CH2=C
2.04−2.00(ppm):s、3H of CH3−C
<硬化性樹脂組成物の調製>
冷却器を備えた反応容器に、(A)成分として、合成例1で合成した4−フェノキシフェニルメタクリレートを100部と、(B)成分として、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名:IRGACURE(登録商標)184、BASF社製、光重合開始剤)3部とを加えた。これを70℃で2時間撹拌することにより、硬化性樹脂組成物を得た。
得られた硬化性樹脂組成物を、厚さ1mmのシリコーンシートをガスケットとして、2枚のガラス板で挟み込み、高圧水銀灯で積算光量3000mJ/cm2の紫外線を照射して光重合した後、100℃で30分間加熱した。冷却後、板ガラスを除去し、全光線透過率及びヘーズの測定に用いる直径約50mm、厚さ約1mmの光学部材用樹脂を得た。同様の方法により、約4mm×35mmの長方形状を切り抜いた厚さ1mmのシリコーンシートをガスケットとして用いることで、ガラス転移点の測定に用いる約4mm×35mm×厚さ1mmの光学部材用樹脂を得た。また、同様の方法により、厚さ約100μmのポリエステルテープを用いることで、屈折率の測定に用いる厚さ約100μmの光学部材用樹脂を得た。
得られた光学部材用樹脂を用いて、前記方法により、全光線透過率、ヘーズ、屈折率及びガラス転移点を測定した。結果を表1に示す。なお、表1における各成分の単位は「部」である。
表1に記載の配合組成に変更した以外は、実施例1と同様にして硬化性樹脂組成物を調製し、光学部材用樹脂を作製し、評価した。結果を表1に示す。
<硬化性樹脂組成物の調製>
冷却器を備えた反応容器に、(A)成分として、合成例1で合成した4−フェノキシフェニルメタクリレートを50部と、(C)成分として、NKエステルA−BPEF(商品名、新中村化学工業株式会社製、前記式(2)において、R4、R5、R6及びR7の全てが水素原子であり、m及びnがいずれも1である化合物)50部を加え、70℃で2時間撹拌した。これを室温に冷却した後、(B)成分として、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(商品名:パーオクタO、日油株式会社製、熱重合開始剤、10時間半減期温度:65.3℃)3部を加え、さらに10分間攪拌して、硬化性樹脂組成物を得た。
得られた硬化性樹脂組成物を、厚さ1mmのシリコーンシートをガスケットとして、2枚のガラス板で挟み込み、90℃で1時間加熱して熱重合した後、さらに100℃で30分間加熱した。冷却後、板ガラスを除去し、全光線透過率及びヘーズの測定に用いる直径約50mm、厚さ約1mmの光学部材用樹脂を得た。同様の方法により、約4mm×35mmの長方形状を切り抜いた厚さ1mmのシリコーンシートをガスケットとして用いることで、ガラス転移点の測定に用いる約4mm×35mm×厚さ1mmの光学部材用樹脂を得た。また、同様の方法により、厚さ約100μmのポリエステルテープを用いることで、屈折率の測定に用いる厚さ約100μmの光学部材用樹脂を得た。
得られた光学部材用樹脂を用いて、前記方法により全光線透過率、ヘーズ、屈折率及びガラス転移点を測定した。結果を表1に示す。
表1に記載の配合組成に変更した以外は、実施例1と同様にして硬化性樹脂組成物を調製し、光学部材用樹脂を作製し、評価した。結果を表に示す。
・4−フェノキシフェニルメタクリレート:合成例1で合成した4−フェノキシフェニルメタクリレート
・IRGACURE184:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名:IRGACURE184、BASF社製、光重合開始剤)
・パーオクタO:1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(商品名:パーオクタO、日油株式会社製、10時間半減期温度:65.3℃、熱重合開始剤)
・A−BPEF:前記式(2)において、R4、R5、R6及びR7の全てが水素原子であり、m及びnがいずれも1である化合物(商品名:NKエステルA−BPEF、新中村化学工業株式会社製)
・o−フェニルフェノキシエチルアクリレート(商品名:NKエステルA−LEN−10、新中村化学工業株式会社製)
・3−フェノキシベンジルアクリレート(商品名:ライトアクリレートPOB−A、共栄社化学株式会社製)
1a、1b カメラレンズ
2 レンズホルダー
3 基板
4 センサーチップ
5 赤外線カットフィルター
6a、6b ボンディングワイヤ
Claims (8)
- 前記(A)成分、前記(C)成分、及び、前記(A)成分と前記(C)成分以外のその他のラジカル重合性ビニル系単量体(D)の総量100質量%中、前記(A)成分が10〜100質量%、前記(C)成分が0〜90質量%、前記(D)成分が0〜30質量%であり、前記(A)成分、前記(C)成分及び前記(D)成分の総量100質量部に対して、前記(B)成分を0.01〜10質量部含有する、請求項1または2に記載の光学部材用硬化性樹脂組成物。
- 請求項4または5に記載の光学部材用樹脂を含む光学部材。
- 請求項4または5に記載の光学部材用樹脂を含むレンズ。
- 請求項7に記載のレンズを含むカメラモジュール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016108648A JP6848213B2 (ja) | 2016-05-31 | 2016-05-31 | 光学部材用硬化性樹脂組成物、光学部材用樹脂、光学部材、レンズ及びカメラモジュール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016108648A JP6848213B2 (ja) | 2016-05-31 | 2016-05-31 | 光学部材用硬化性樹脂組成物、光学部材用樹脂、光学部材、レンズ及びカメラモジュール |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017214475A true JP2017214475A (ja) | 2017-12-07 |
JP6848213B2 JP6848213B2 (ja) | 2021-03-24 |
Family
ID=60576522
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016108648A Active JP6848213B2 (ja) | 2016-05-31 | 2016-05-31 | 光学部材用硬化性樹脂組成物、光学部材用樹脂、光学部材、レンズ及びカメラモジュール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6848213B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112964798A (zh) * | 2021-02-05 | 2021-06-15 | 山东国瓷功能材料股份有限公司 | 一种纳米氧化锆分散液的分析方法 |
CN116376000A (zh) * | 2023-01-03 | 2023-07-04 | 万华化学集团股份有限公司 | 一种高折射聚合物和制备方法及应用 |
JP7559386B2 (ja) | 2020-07-09 | 2024-10-02 | Dic株式会社 | 活性エネルギー線硬化性組成物、硬化物、レンズ及びカメラモジュール |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004315744A (ja) * | 2003-04-18 | 2004-11-11 | Omron Corp | 硬化物の耐光性に優れた硬化型樹脂組成物 |
KR20100069988A (ko) * | 2008-12-17 | 2010-06-25 | 제일모직주식회사 | 광학필름용 수지 조성물 및 이를 이용한 광학필름 제조 방법 |
WO2010113600A1 (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-07 | Dic株式会社 | (メタ)アクリル酸エステル誘導体 |
JP2016098248A (ja) * | 2014-11-18 | 2016-05-30 | 株式会社菱晃 | 硬化性樹脂組成物、硬化物、光学部材、レンズ及びカメラモジュール |
JP2017179092A (ja) * | 2016-03-30 | 2017-10-05 | 株式会社タイカ | 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、その硬化物からなるシール材及び緩衝材 |
-
2016
- 2016-05-31 JP JP2016108648A patent/JP6848213B2/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004315744A (ja) * | 2003-04-18 | 2004-11-11 | Omron Corp | 硬化物の耐光性に優れた硬化型樹脂組成物 |
KR20100069988A (ko) * | 2008-12-17 | 2010-06-25 | 제일모직주식회사 | 광학필름용 수지 조성물 및 이를 이용한 광학필름 제조 방법 |
WO2010113600A1 (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-07 | Dic株式会社 | (メタ)アクリル酸エステル誘導体 |
JP2016098248A (ja) * | 2014-11-18 | 2016-05-30 | 株式会社菱晃 | 硬化性樹脂組成物、硬化物、光学部材、レンズ及びカメラモジュール |
JP2017179092A (ja) * | 2016-03-30 | 2017-10-05 | 株式会社タイカ | 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、その硬化物からなるシール材及び緩衝材 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7559386B2 (ja) | 2020-07-09 | 2024-10-02 | Dic株式会社 | 活性エネルギー線硬化性組成物、硬化物、レンズ及びカメラモジュール |
CN112964798A (zh) * | 2021-02-05 | 2021-06-15 | 山东国瓷功能材料股份有限公司 | 一种纳米氧化锆分散液的分析方法 |
CN116376000A (zh) * | 2023-01-03 | 2023-07-04 | 万华化学集团股份有限公司 | 一种高折射聚合物和制备方法及应用 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6848213B2 (ja) | 2021-03-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4457960B2 (ja) | 活性エネルギー線硬化型光学部材用組成物 | |
JP2017122213A (ja) | 液体でありかつ光学的に透明な接着剤(loca)のための反応性オレフィン化合物およびジイソシアネートからの低モノマー1:1モノ付加物とヒドロキシ末端ポリブタジエンとからのアクリレート末端ウレタンポリブタジエン | |
JP5556766B2 (ja) | 活性エネルギー線硬化型光学材料用組成物 | |
JP6848213B2 (ja) | 光学部材用硬化性樹脂組成物、光学部材用樹脂、光学部材、レンズ及びカメラモジュール | |
WO2017104314A1 (ja) | 粘着剤組成物、及び、粘着テープ | |
JP6439277B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物、その硬化物、光学部材及びコーティング物 | |
JP2013184997A (ja) | 液状光硬化性樹脂組成物及びそれを用いた画像表示装置、その製造方法 | |
JP2013076097A (ja) | 硬化性樹脂組成物及び光学部材 | |
JP6500399B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物、硬化物、光学部材、レンズ及びカメラモジュール | |
JP6742256B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物及びその硬化物、並びにコーティング材、シート及びフィルム | |
JP4961744B2 (ja) | 活性エネルギー線硬化型光学材料用組成物 | |
JPWO2007083749A1 (ja) | 樹脂組成物及びその硬化物を用いた光学部材 | |
JP6631092B2 (ja) | 透明光学部材用硬化性樹脂組成物、硬化物、透明光学部材、レンズ及びカメラモジュール | |
JP6597060B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物、硬化物、光学部材、レンズ及びカメラモジュール | |
WO2012011434A1 (ja) | 活性エネルギー線硬化型光学部材用組成物 | |
JP2007314758A (ja) | 硬化性樹脂組成物及び光学部材 | |
JP6020895B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物、硬化物及び光学部材 | |
JP5569538B2 (ja) | 活性エネルギー線硬化型光学部材用組成物 | |
JP6911422B2 (ja) | メタクリル酸エステル及びその製造方法、並びにその(共)重合体 | |
JP2009051972A (ja) | 硬化性樹脂組成物および硬化物 | |
JP6915417B2 (ja) | 光学成型材用硬化性樹脂組成物、及びその硬化物、並びに光学成型材、レンズ、カメラモジュール | |
JP6582413B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物、硬化物、光学部材及び光学デバイス | |
JPWO2008146874A1 (ja) | 活性エネルギー線硬化型組成物及び光学材料 | |
WO2018179336A1 (ja) | 硬化性樹脂組成物、ガラス部材、表示装置及び携帯端末 | |
JP7115015B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物、及びその硬化物、並びに光学成型材、レンズ、カメラモジュール |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20180319 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180516 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190522 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200610 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200616 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20200814 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20201014 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20201105 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20201228 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210202 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210215 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6848213 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |