JP2017213724A - シート - Google Patents
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Abstract
【課題】ガラス繊維布帛とフッ素樹脂とを含むシートにおいて、厚さ0.5mm以上としつつ、優れた透光性及び不燃性を備えることが可能な、新規なシートの提供。
【解決手段】ガラス繊維織物と、前記ガラス繊維織物に含浸された状態で含まれ、前記ガラス繊維織物との屈折率差が0.05以下である、第1樹脂層3と、フッ素樹脂を含む第2樹脂層4と、網状物5と、を含み、厚さが0.5mm以上であるシート1であって、前記ガラス繊維織物が、隣接する経糸同士の隙間間隔及び隣接する緯糸同士の隙間間隔のうち少なくとも一方が0.5mm以下の織物であり、網状物5が、厚さ0.3mm以上で、かつ、開口率が40〜90%であり、シート1の少なくとも一方の面の最表面に第2樹脂層4を備える、シート1。
【選択図】図1
【解決手段】ガラス繊維織物と、前記ガラス繊維織物に含浸された状態で含まれ、前記ガラス繊維織物との屈折率差が0.05以下である、第1樹脂層3と、フッ素樹脂を含む第2樹脂層4と、網状物5と、を含み、厚さが0.5mm以上であるシート1であって、前記ガラス繊維織物が、隣接する経糸同士の隙間間隔及び隣接する緯糸同士の隙間間隔のうち少なくとも一方が0.5mm以下の織物であり、網状物5が、厚さ0.3mm以上で、かつ、開口率が40〜90%であり、シート1の少なくとも一方の面の最表面に第2樹脂層4を備える、シート1。
【選択図】図1
Description
本発明は、ガラス繊維布帛とフッ素樹脂とを含むシートに関するものであり、詳しくは、本発明は、透光性と不燃性に優れたガラス繊維織物とフッ素樹脂とを含むシートに関する。
国土交通省指定建築材料の膜材料(国土交通省告示第666号および国土交通省告示第667号に定める膜材料を指し、以下単に膜材料と称することがある。)は、基布に、使用する繊維糸の種類に応じて樹脂又はゴム等のコーティング材を塗布し又は張り合わせたものとすることが定められている。そして、膜材料は、基布に使用する繊維糸、コーティング材の組合せに応じて、大きくa種、b種及びc種に分類されている。
例えば、a種膜材料は、基布として特定の繊維径のガラス繊維織物、コーティング材として四フッ化エチレン樹脂、四フッ化エチレンパーフルオロアキルビニルエーテル共重合樹脂又は四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合樹脂を用いたものと定められている。また、b種膜材料は、基布としてガラス繊維織物、コーティング材として塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、フッ素系樹脂(四フッ化エチレン樹脂、四フッ化エチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂及び四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合樹脂を除く。)、クロロプレンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレンゴム又はオレフィン系樹脂を用いたものと定められている。
膜材料として、例えば、ガラス繊維布帛と、該ガラス繊維布帛に含浸された100〜250℃の融点を有するフッ素系樹脂層を少なくとも1層積層してなる膜材料が知られている(例えば、特許文献1参照。)。該膜材料によれば、十分な透光性を有し、且つ長期の使用においても、強度の低下や汚れによる透光性の低下が極めて少ない膜材料、即ち、耐候性、防汚性および柔軟性に加えて透光性にも優れた4拍子揃ったバランスのとれた膜材料を提供することができるとされている。
"膜材料等認定品マップ"、[online]、一般社団法人日本膜構造協会、[平成28年4月1日検索]、インターネット<URL:http://www.makukouzou.or.jp/blog/wp/wp−content/uploads/2015/12/material_001.pdf#page=1>
ところで、膜材料は、多数の人々が利用する機会の多い商業施設や公共施設等の建築物の建築材料として用いる場合、建築基準法及び建築基準法施行令で定められる不燃性を求められることがある。加えて、膜材料は、厚さが0.5mm以上とすることが定められている。
本発明者等は、上記特許文献1で開示されたシートにおいて、該シート自体の厚さを0.5mm以上とすべく、フッ素系樹脂層の厚さを大きくした場合、不燃性や透光性に劣ることがあることを知得した。また、上記特許文献1で開示されたシートにおいて、同様にガラス繊維布帛の厚さを大きくした場合、透光性に劣ることがあることを知得した。また、非特許文献1には、a種膜材料及びb種膜材料のうち不燃材料の認定を受けている膜材料は、透光率が高くて18%であることが開示されている。このように、膜材料として厚さを0.5mm以上としつつ、不燃性を維持しながら透光性を優れたものとするのは、非常に困難であるというのが技術常識である。
そこで、本発明は、ガラス繊維布帛とフッ素樹脂とを含むシートにおいて、厚さ0.5mm以上としつつ、優れた透光性及び不燃性を備えることが可能な、新規なシートを提供することを課題とする。
本発明者等は、特許文献1で開示されたシートが、高い透光性を得られない原因について検討したところ、ガラス繊維布帛の屈折率は1.5〜1.6程度、フッ素樹脂の屈折率は1.3〜1.4程度であり、両者の屈折率差が大きく、ガラス繊維とフッ素樹脂との界面において光が多く散乱し、これに起因して優れた透光性が得られないことを知得した。また、本発明者等は、特許文献1で開示されたシートにおいて、フッ素樹脂層の厚さを大きくすると、樹脂の量が多くなり、発熱しやすくなってしまい、これに起因して不燃性に劣る場合があることを知得した。さらに、本発明者等は、特許文献1で開示されたシートにおいて、フッ素樹脂の量を維持したまま、ガラス繊維布帛の厚さのみを大きくした場合、ガラス繊維とフッ素樹脂との界面における光の反射が増加するのみならず、ガラス繊維布帛にフッ素樹脂が含浸しない空隙部が多くなり、ガラス繊維布帛と空気(屈折率1.00程度)との界面において光がさらに多く散乱し、これに起因して透光性が劣る場合があることを知得した。
そこで、本発明者がさらに鋭意検討したところ、ガラス繊維織物と、該ガラス繊維織物に含浸された状態で含まれ、該ガラス繊維織物との屈折率差が0.05以下である第1樹脂層とを含み、該ガラス繊維織物が隣接する経糸同士の隙間間隔及び隣接する緯糸同士の隙間間隔のうち少なくとも一方が0.5mm以下とすることにより、透光性と不燃性を優れたものとすることを図り、さらに、厚さ0.3mm以上で、かつ、開口率が40〜90%である網状物を含むことにより、上記優れた透光性と不燃性を維持しつつ、シート全体の厚さを大きいものとすることができることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて、更に検討を重ねることにより完成するに至った。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様のシートを提供する。
項1 ガラス繊維織物と、前記ガラス繊維織物に含浸された状態で含まれ、前記ガラス繊維織物との屈折率差が0.05以下である、第1樹脂層と、フッ素樹脂を含む第2樹脂層と、網状物と、を含み、厚さが0.5mm以上であるシートであって、前記ガラス繊維織物が、隣接する経糸同士の隙間間隔及び隣接する緯糸同士の隙間間隔のうち少なくとも一方が0.5mm以下であり、前記網状物が、厚さ0.3mm以上で、かつ、開口率が40〜90%であり、前記シートの少なくとも一方の面の最表面に前記第2樹脂層を備える、シート。
項2 前記ガラス繊維織物を構成するガラスフィラメントの繊維径が3〜6μmである、項1に記載のシート。
項3 前記ガラス繊維織物を構成するガラス糸の番手が1〜6texであり、前記網状物を構成する線状体の番手が150〜1200texである、項1又は2に記載のシート。
項4 前記網状物の網目1個あたりの面積が1〜300mm2である、項1〜3のいずれか1項に記載のシート。
項5 前記網状物の網目の数が3000〜300000個/m2である、項1〜4のいずれか1項に記載のシート。
項6 前記網状物を構成する線状体の番手が600〜1000texであり、かつ、前記網状物の網目1個あたりの面積が50〜500mm2である、項1〜5のいずれか1項に記載のシート。
項7 前記第2樹脂層/前記ガラス繊維織物に含浸された状態で含まれる前記第1樹脂層/前記網状物の順に積層され、該第2樹脂層と該第1樹脂層との間、及び該第1樹脂層と該網状物との間に、さらに中間層を備える、項1〜6のいずれか1項に記載のシート。
項8 前記第2樹脂層/前記中間層/前記ガラス繊維織物に含浸された状態で含まれる前記第1樹脂層/前記中間層/前記網状物の順に積層され、該網状物が前記中間層に含浸された状態で含まれており、該中間層に含浸された状態で含まれる網状物が一方の表面に配置されている、項7に記載のシート。
項9 全光線透過率が60%以上であり、一般財団法人建材試験センターの「防耐火性能試験・評価業務方法書」(平成26年3月1日変更版)における「4.10.2 発熱性試験・評価方法」に従って測定される、輻射電気ヒーターからシートの表面に50kW/m2の輻射熱を照射する発熱性試験において、加熱開始後の最大発熱速度が10秒以上継続して200kW/m2を超えず、総発熱量が8MJ/m2以下である、項1〜8のいずれか1項に記載のシート。
項10 項1〜9のいずれか1項に記載のシートを備える、膜材料。
項11 項1〜9のいずれか1項に記載のシートを備える、建築物、テント倉庫又は照明カバー。
項1 ガラス繊維織物と、前記ガラス繊維織物に含浸された状態で含まれ、前記ガラス繊維織物との屈折率差が0.05以下である、第1樹脂層と、フッ素樹脂を含む第2樹脂層と、網状物と、を含み、厚さが0.5mm以上であるシートであって、前記ガラス繊維織物が、隣接する経糸同士の隙間間隔及び隣接する緯糸同士の隙間間隔のうち少なくとも一方が0.5mm以下であり、前記網状物が、厚さ0.3mm以上で、かつ、開口率が40〜90%であり、前記シートの少なくとも一方の面の最表面に前記第2樹脂層を備える、シート。
項2 前記ガラス繊維織物を構成するガラスフィラメントの繊維径が3〜6μmである、項1に記載のシート。
項3 前記ガラス繊維織物を構成するガラス糸の番手が1〜6texであり、前記網状物を構成する線状体の番手が150〜1200texである、項1又は2に記載のシート。
項4 前記網状物の網目1個あたりの面積が1〜300mm2である、項1〜3のいずれか1項に記載のシート。
項5 前記網状物の網目の数が3000〜300000個/m2である、項1〜4のいずれか1項に記載のシート。
項6 前記網状物を構成する線状体の番手が600〜1000texであり、かつ、前記網状物の網目1個あたりの面積が50〜500mm2である、項1〜5のいずれか1項に記載のシート。
項7 前記第2樹脂層/前記ガラス繊維織物に含浸された状態で含まれる前記第1樹脂層/前記網状物の順に積層され、該第2樹脂層と該第1樹脂層との間、及び該第1樹脂層と該網状物との間に、さらに中間層を備える、項1〜6のいずれか1項に記載のシート。
項8 前記第2樹脂層/前記中間層/前記ガラス繊維織物に含浸された状態で含まれる前記第1樹脂層/前記中間層/前記網状物の順に積層され、該網状物が前記中間層に含浸された状態で含まれており、該中間層に含浸された状態で含まれる網状物が一方の表面に配置されている、項7に記載のシート。
項9 全光線透過率が60%以上であり、一般財団法人建材試験センターの「防耐火性能試験・評価業務方法書」(平成26年3月1日変更版)における「4.10.2 発熱性試験・評価方法」に従って測定される、輻射電気ヒーターからシートの表面に50kW/m2の輻射熱を照射する発熱性試験において、加熱開始後の最大発熱速度が10秒以上継続して200kW/m2を超えず、総発熱量が8MJ/m2以下である、項1〜8のいずれか1項に記載のシート。
項10 項1〜9のいずれか1項に記載のシートを備える、膜材料。
項11 項1〜9のいずれか1項に記載のシートを備える、建築物、テント倉庫又は照明カバー。
本発明によれば、厚さを0.5mm以上としつつ、不燃性を維持しながら透光性を優れたものとするのは、非常に困難であるというのが技術常識であった、ガラス繊維織物とフッ素樹脂とを含むシートにおいて、厚さ0.5mm以上としつつ、優れた透光性及び不燃性を備えることが可能とする、新規なシートを提供することができる。従って、本発明のシートは、透光性と不燃性が求められる膜材料に好適である。
本発明のシートは、ガラス繊維織物と、前記ガラス繊維織物に含浸された状態で含まれ、前記ガラス繊維織物との屈折率差が0.05以下である、第1樹脂層と、フッ素樹脂を含む第2樹脂層と、網状物と、を含み、厚さが0.5mm以上であるシートであって、前記ガラス繊維織物が、隣接する経糸同士の隙間間隔及び隣接する緯糸同士の隙間間隔のうち少なくとも一方が0.5mm以下であり、前記網状物が、厚さ0.3mm以上で、かつ、開口率が40〜90%であり、前記シートの少なくとも一方の面の最表面に前記第2樹脂層を備える。以下、本発明のシートについて詳細に説明する。
積層構造
本発明のシート1は、図1〜図7に示されるように、ガラス繊維織物2、該ガラス繊維織物2が含浸された状態で含まれる第1樹脂層3、シート1の少なくとも一方の面の最表面に備えられる第2樹脂層4、及び網状物5、を含む積層構造を有する。本発明のシート1において、ガラス繊維織物2は、少なくとも1つ含まれていればよく、複数含まれていてもよい。例えば、シート1において、2つのガラス繊維織物2が、それぞれ、第1樹脂層3に含浸された状態で配されていてもよい。
本発明のシート1は、図1〜図7に示されるように、ガラス繊維織物2、該ガラス繊維織物2が含浸された状態で含まれる第1樹脂層3、シート1の少なくとも一方の面の最表面に備えられる第2樹脂層4、及び網状物5、を含む積層構造を有する。本発明のシート1において、ガラス繊維織物2は、少なくとも1つ含まれていればよく、複数含まれていてもよい。例えば、シート1において、2つのガラス繊維織物2が、それぞれ、第1樹脂層3に含浸された状態で配されていてもよい。
また、図1〜7に示されるように、本発明のシート1において、第1樹脂層3は、ガラス繊維織物2を構成している複数のガラス繊維の隙間を埋めており、第1樹脂層3の一方の表面側部分31と、他方の表面側部分32とは、当該隙間部分を介して通じている。
また、本発明のシート1において、ガラス繊維織物2は、第1樹脂層3を含浸した状態で含まれていればよいが、透光性をより一層高めるという観点から、図1〜7に示されるように、ガラス繊維織物2の両面上に、ガラス繊維織物2が存在していない第1樹脂層3部分が形成されていることが好ましい。
また、本発明のシート1において、第2樹脂層4は、シート1の少なくとも一方の面の最表面に積層されていればよいが、図3、5〜7に示されるように両面に積層されていてもよい。シート1のヘーズをより小さいものとする観点から、図1及び4に示すように、シート1の一方の表面に第2樹脂層4が配置され、シート1の他方の表面に網状物5が配置されることが好ましい。
また、図1〜7に示されるように、本発明のシート1において、網状物5は、少なくとも一つ含まれていてもよく、複数含まれていてもよい。網状物5の配置も特に制限されず、例えば、図1及び4に示すように、第1樹脂層3からみて、第2樹脂層4とは反対面側に配置されてもよく、例えば、図2、3、5〜7に示すように、第1樹脂層3と第2樹脂層4との間に配置されていてもよい。
また、第1樹脂層3に対して第2樹脂層4及び/又は網状物5が接面している状態で積層(即ち、第1樹脂層3と、第2樹脂層4及び/又は網状物5が直接に積層)されていてもよいが、例えば、図4〜6に示されるように、第1樹脂層3と第2樹脂層4及び/又は網状物5との接着性、並びに、第2樹脂層4と網状物5との接着性、をより高めることを目的として、第1樹脂層3と第2樹脂層4及び/又は網状物5との間には、中間層6が積層されていてもよい。なお、図4〜6では、中間層6が第1樹脂層3の両面側に配置されているが、第1樹脂層3と第2樹脂層4との間のみ、又は第1樹脂層と網状物5との間のみに配置されてもよい。
また、図6に示すように、本発明のシート1において、中間層6が、網状物5の網目を埋めている状態(網状物5が中間層6に含浸された状態)とすることができ、中間層6の一方の表面側部分61と、他方の表面側部分62とは、当該網目を介して通じている。また、本発明のシート1において、網状物5は、例えば網状物5に第2樹脂層4を直接に積層する場合に、光拡散性をより抑制し、ヘーズをより一層小さいものとするという観点から、図6に示されるように、網状物5の両面上に、網状物5が存在していない中間層6部分が形成されていることが好ましい。
また、図7に示すように、本発明のシート1において、第1樹脂層3は、ガラス繊維織物2及び網状物5に含浸した状態で含まれていてもよい。図7において、第1樹脂層3は、ガラス繊維織物2を構成している複数のガラス繊維の隙間、及び、網状物5の網目を埋めており、第1樹脂層3の表面部分31と、ガラス繊維織物2及び第1樹脂層3との界面33、第1樹脂層3と網状物5との界面32、及び第1樹脂層3の他方の表面部分34とは、当該ガラス繊維織物2を構成している複数のガラス繊維の隙間、及び、網状物5の網目を介して通じている。
各層の組成
本発明のシート1を構成する各層の組成について詳述する。
本発明のシート1を構成する各層の組成について詳述する。
[ガラス繊維織物2]
ガラス繊維織物2は、シート1に含まれる樹脂が燃焼してしまった場合に、ガラス繊維織物2に大きな貫通孔がより形成されにくく、優れた不燃性能を保持する機能を果たす。ガラス繊維織物2は、隣接する経糸同士の隙間間隔及び隣接する緯糸同士の隙間間隔のうち少なくとも一方が0.5mm以下であることが必要であり、隣接する経糸同士の隙間間隔及び隣接する緯糸同士の隙間間隔がともに0.5mm以下であることが好ましい。ガラス繊維織物の織組織としては、特に制限されないが、例えば、平織、朱子織、綾織、斜子織、畦織などが挙げられる。ガラス繊維織物の織密度については、上記隙間間隔を担保する範囲であれば特に制限されないが、シート1に含まれる樹脂が燃焼してしまった場合に、ガラス繊維織物2に大きな貫通孔がより形成されにくく、より優れた不燃性能が保持されるという観点から、経、緯ともに30本/25mm以上が好ましく、40本/25mm〜120本/25mmがより好ましく、50本/25mm〜120本/25mmが特に好ましい。
ガラス繊維織物2は、シート1に含まれる樹脂が燃焼してしまった場合に、ガラス繊維織物2に大きな貫通孔がより形成されにくく、優れた不燃性能を保持する機能を果たす。ガラス繊維織物2は、隣接する経糸同士の隙間間隔及び隣接する緯糸同士の隙間間隔のうち少なくとも一方が0.5mm以下であることが必要であり、隣接する経糸同士の隙間間隔及び隣接する緯糸同士の隙間間隔がともに0.5mm以下であることが好ましい。ガラス繊維織物の織組織としては、特に制限されないが、例えば、平織、朱子織、綾織、斜子織、畦織などが挙げられる。ガラス繊維織物の織密度については、上記隙間間隔を担保する範囲であれば特に制限されないが、シート1に含まれる樹脂が燃焼してしまった場合に、ガラス繊維織物2に大きな貫通孔がより形成されにくく、より優れた不燃性能が保持されるという観点から、経、緯ともに30本/25mm以上が好ましく、40本/25mm〜120本/25mmがより好ましく、50本/25mm〜120本/25mmが特に好ましい。
ガラス繊維織物2を構成するガラス繊維のガラス材料については、特に制限されず、公知のガラス材料を用いることができる。ガラス材料としては、具体的には、無アルカリガラス(Eガラス)、耐酸性の含アルカリガラス(Cガラス)、高強度・高弾性率ガラス(Sガラス、Tガラス等)、耐アルカリ性ガラス(ARガラス)等が挙げられる。これらのガラス材料の中でも、好ましくは汎用性の高い無アルカリガラス(Eガラス)が挙げられる。ガラス繊維織物2を構成するガラス繊維は、1種類のガラス材料からなるものであってもよいし、異なるガラス材料からなるガラス繊維を2種類以上組み合わせたものであってもよい。
ガラス繊維織物2はガラス繊維を含むガラス糸で構成されており、該ガラス糸は、ガラス長繊維が複数本撚りまとめられたガラスヤーンとすることが好ましい。ガラス繊維織物2を構成するガラス糸の番手は、ガラス繊維織物2を形成できることを限度として特に制限されない。ガラス糸の番手としては、シート1の透光性をより一層向上させるという観点から、20tex以下が好ましい。また、透光性をより一層向上しつつ、ガラス繊維織物2が含まれる第1樹脂層3の樹脂量をより少なくし、不燃性をより一層向上させるという観点から、1.2〜11.5texがより好ましく、1.2〜5.6texがさらに好ましい。ガラス繊維織物2は、1種の番手のガラス糸で形成されていてもよいし、2種以上の番手のガラス糸で形成されていてもよい。なお、ガラス糸のtex番手は、1000m当たりのグラム数に相当している。
ガラスヤーンにおける単繊維(フィラメント)の本数は、シート1の透光性をより一層優れたものとする観点から、30〜500本程度が好ましい。また、透光性をより一層向上しつつ、ガラス繊維織物2が含まれる第1樹脂層3の樹脂量をより少なくし、不燃性をより一層向上させるという観点から、30〜110本がより好ましく、30〜55本がさらに好ましい。ガラスヤーンにおける単繊維の直径は、シート1の透光性をより一層向上させるという観点から、3.0〜10.0μm程度が好ましい。また、透光性をより一層向上しつつ、ガラス繊維織物2が含まれる第1樹脂層3の樹脂量をより少なくし、不燃性をより一層向上させるという観点から、3.0〜5.5μmとすることがより好ましい。
ガラス繊維織物2との第2樹脂層3との接着性を高め、本発明のシート1の透光性をより一層向上させるという観点からは、ガラス繊維織物2を構成するガラス繊維の表面は、シランカップリング剤で表面処理されていることが好ましい。
シート1において、ガラス繊維織物2の割合(質量%)は、シート1の透光性をより一層向上させつつ、優れた不燃性を備えさせるという観点から、ガラス繊維織物2と後述の第1樹脂層3との合計量に対して、10〜70質量%が好ましく、20〜55質量%がより好ましい。また、ガラス繊維織物2の1枚の質量(g/m2)は、10〜100(g/m2)が好ましく、10〜70(g/m2)がより好ましく、10〜40(g/m2)が特に好ましい。
前述のように、ガラス繊維織物2は、第1樹脂層3中に少なくとも1つ含まれていればよいが、複数含まれていてもよい。
ガラス繊維織物2と後述の第1樹脂層3の屈折率の差は0.05以下とすることが必要である。このように、ガラス繊維織物2と第1樹脂層3の屈折率の差が0.05以下であることにより、ガラス繊維表面における光の散乱がより低減でき、得られるシートは優れた透光性を得ることがより可能になる。より一層効果的に透光性を向上させるという観点から、ガラス繊維織物2と第1樹脂層3の屈折率の差として、好ましくは0.04以下、より好ましくは0.03以下が挙げられる。
なお、ガラス繊維織物の屈折率の測定は、JIS K 7142:2008のB法に準じて行う。具体的には、まず、ガラス繊維織物を構成するガラス繊維を、光学顕微鏡を用いて倍率400倍で観察したときにベッケ線が観察できる程度に粉砕する。そして、光源としてハロゲンランプにD線用の干渉フィルターを設けたものを用い、光学顕微鏡を用いて、倍率400倍、温度23℃の条件で観察、測定し、試験数3回の平均値を屈折率の値とする。また、第1樹脂層3の屈折率の測定は、JIS K 7142:2008のB法に準じて行う。具体的には、第1樹脂層3を、光学顕微鏡を用いて倍率400倍で観察したときにベッケ線が観察できる程度に粉砕する。そして、光源としてハロゲンランプにD線用の干渉フィルターを設けたものを用い、光学顕微鏡を用いて、倍率400倍、温度23℃の条件で観察、測定し、試験数3回の平均値を屈折率の値とする。
ガラス繊維織物2の1枚あたりの厚さとしては、特に制限されないが、例えば10〜1000μm程度が挙げられる。シート1の透光性をより一層向上させるという観点から、ガラス繊維織物2の1枚あたりの厚さとして、10〜800μmが好ましく、10〜700μm程度がより好ましい。ガラス繊維織物2が含まれる第1樹脂層3の樹脂量をより少なくし、不燃性をより一層向上させるという観点から、10〜100μmがより好ましく、10〜50μmがさらに好ましい。
[第1樹脂層3]
本発明のシート1において、第1樹脂層3は、ガラス繊維織物2に含浸された状態で含まれ、前記ガラス繊維織物2との屈折率差が0.05以下である。これにより、シート1の透光性を優れたものとする機能を果たす。
本発明のシート1において、第1樹脂層3は、ガラス繊維織物2に含浸された状態で含まれ、前記ガラス繊維織物2との屈折率差が0.05以下である。これにより、シート1の透光性を優れたものとする機能を果たす。
前述のように、特許文献1で開示されたシートは、ガラス繊維織物にフッ素樹脂層が直接に積層された構成である。ここで、例えば、汎用的なガラス繊維織物の屈折率は1.5〜1.6程度、フッ素樹脂の屈折率は1.3〜1.4程度であり、両者の屈折率差が大きい。従って、上記シートは、ガラス繊維とフッ素樹脂との界面において光が多く散乱し、これに起因して優れた透光性が得られない。また、上記ガラス繊維織物中に、空気層が多く含まれるようにした場合、例えば、ガラス繊維織物にフッ素樹脂層を直接にラミネートする場合は、ガラス繊維と空気の屈折率差がさらに大きく、同様に優れた透光性が得られない。これらは、不燃性を優れたものとすべくガラス繊維織物の織密度を高くした場合に特に顕著になる。
一方、本発明によれば、第1樹脂層3が、ガラス繊維織物2に含浸された状態で含まれ、前記ガラス繊維織物2との屈折率差が0.05以下である。従って、第1樹脂層3として、不燃性能を保持する機能を果たすガラス繊維織物2と屈折率が近似し、該ガラス繊維織物2に含浸した状態であることにより、はじめて透光性と不燃性に優れたものとすることができ、後述する網状物5を特定の開口と厚さを有するものとすることで、上記透光性と不燃性の低下を最小限に抑制しつつ、厚さを大きいものとし得るのである。
第1樹脂層3の屈折率は、ガラス繊維織物2の屈折率との差が0.05以下が好ましく、0.04以下がより好ましく、0.03以下がさらに好ましい。
第1樹脂層3に含まれる樹脂としては、例えば、汎用的なガラス繊維織物の屈折率1.5〜1.6程度に近似させやすい、フッ素樹脂以外の樹脂、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリアミド樹脂またはポリアリレート樹脂が挙げられる。例えば図1、3及び7に示すように、第1樹脂層3と、該第1樹脂層3の少なくとも一方の面に第2樹脂層4とが直接に(例えば後述する中間層6を介さずに)積層された積層構造とする場合は、第1樹脂層3と第2樹脂層4との接着性をより向上させるという観点から、第1樹脂層3に含まれる樹脂は、ポリ塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂が好ましく、ポリ塩化ビニル樹脂がより好ましい。第1樹脂層3を形成する樹脂組成物に含まれる可塑剤のブリードアウトによる、第1樹脂層3の屈折率の経時的な変化をより一層低減し、シート1の透光性をより一層向上させるという観点からは、第1樹脂層3に含まれる樹脂は、可塑剤が不要なアクリル樹脂、ポリエステル樹脂が好ましく、ポリエステル樹脂がより一層好ましい。
第1樹脂層3をポリエステル樹脂を含むものとする場合、軟化点(Ts)が20〜150℃、ガラス転移点(Tg)が40℃以下、数平均分子量(Mn)が5000〜50000ダルトン、酸価が0.5〜500mgKOH/gのポリエステル樹脂を含有させると、第2樹脂層4又は中間層6がより一層強固に接着し、第2樹脂層4又は中間層6が第1樹脂層3により追従し易くなり、折曲げ応力が繰り返し加わっても白化を生じることがより一層抑制され易く、優れた透光性をより一層維持し易くなる。
優れた透光性をより一層効果的に維持させるという観点から、上記ポリエステル樹脂の軟化点(Ts)は、20〜120℃がより好ましく、上記ポリエステル樹脂のガラス転移点(Tg)は、0℃以下−30℃以上がより好ましく、−10℃以下−30℃以上が更に好ましい。同様の観点から、上記ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)は10000〜30000ダルトンがより好ましく、上記ポリエステル樹脂の酸価は0.5〜20mgKOH/gであることがより好ましく、1〜15mgKOH/gが特に好ましい。
とりわけ、上記ポリエステル樹脂が、軟化点(Ts)が20〜60℃、ガラス転移点(Tg)が0℃以下、数平均分子量(Mn)が10000〜30000ダルトン、酸価が0.5〜20mgKOH/gを満たしていると、第2樹脂層4が特に強固に接着し、第2樹脂層4が第1樹脂層3に特に追従し易くなり、折曲げ応力が繰り返し加わっても白化を生じるのを効果的に抑制することが可能になる。更に、上記ポリエステル樹脂が不揮発性水性化助剤を実質的に含有しないものであると、上記効果が一層優れたものとなり易い。ここで、「水性化助剤」とは、水性分散体の製造において、水性化の促進や水性分散体の安定化の目的で添加される薬剤や化合物のことをいう。「不揮発性」とは、常圧での沸点を有さないか、もしくは、常圧で高沸点(例えば300℃以上)であることを指す。
「不揮発性水性化助剤を実質的に含有しない」とは、不揮発性水性化助剤を積極的には系に添加しないことにより、結果的にこれらを含有しないことを意味する。こうした不揮発性水性化助剤は、含有量がゼロであることが特に好ましいが、本発明の効果を損ねない範囲で、ポリエステル樹脂成分100質量部に対して5質量部以下程度含まれていても差し支えない。
本発明でいう不揮発性水性化助剤としては、具体的には、後述する界面活性剤、保護コロイド作用を有する化合物、変性ワックス類、酸価が20mgKOH/gを超える酸変性化合物、水溶性高分子が挙げられる。
界面活性剤としては、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性(非イオン性)界面活性剤、両性界面活性剤、フッ素系界面活性剤、反応性界面活性剤が挙げられ、一般に乳化重合に用いられるもののほか、乳化剤も含まれる。例えば、カチオン性界面活性剤としては、4級アンモニウム塩、アルキルアミンオキサイド等が挙げられる。アニオン性界面活性剤としては、高級アルコールの硫酸エステル塩、高級アルキルスルホン酸及びその塩、オレイン酸、ステアリン酸、パルチミン酸等の高級カルボン酸及びその塩、アルキルベンゼンスルホン酸及びその塩、ポリオキシエチレンアルキルサルフェート塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェート塩、ビニルスルホサクシネート等が挙げられる。ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、エチレンオキサイドプロピレンオキサイドブロック共重合体、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体等のポリオキシエチレン構造を有する化合物やポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等のソルビタン誘導体等が挙げられる。両性界面活性剤としては、ラウリルベタイン、ラウリルジメチルアミンオキサイド等が挙げられる。フッ素系界面活性剤としては、ペルフルオロオクタンスルホン酸及びその塩、ペルフルオロオクタンスルホンアミド及びその塩等が挙げられる。反応性界面活性剤としては、アルキルプロペニルフェノールポリエチレンオキサイド付加物やこれらの硫酸エステル塩、アリルアルキルフェノールポリエチレンオキサイド付加物やこれらの硫酸エステル塩、アリルジアルキルフェノールポリエチレンオキサイド付加物やこれらの硫酸エステル塩等の反応性2重結合を有する化合物が挙げられる。
保護コロイド作用を有する化合物としては、ポリビニルアルコール、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、変性デンプン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸及びその塩が挙げられる。変性ワックス類とは、重量平均分子量が通常は5000以下の酸変性ポリオレフィンワックス類及びその塩であり、カルボキシル基含有ポリエチレンワックス、カルボキシル基含有ポリプロピレンワックス、カルボキシル基含有ポリエチレン−プロピレンワックス等が挙げられる。酸価が20mgKOH/gを超える酸変性化合物としては、アクリル酸−無水マレイン酸共重合体及びその塩、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸交互共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体等の不飽和カルボン酸含有量が20質量%以上のカルボキシル基含有ポリマー及びその塩が挙げられる。水溶性高分子としては、ポリイタコン酸及びその塩、アミノ基を有する水溶性アクリル系共重合体、ゼラチン、アラビアゴム、カゼイン等、一般に微粒子の分散安定剤として用いられている化合物が挙げられる。
不揮発性水性化助剤を実質的に含有しないポリエステル樹脂としては、不揮発性水性化助剤を実質的に含有しないポリエステル樹脂水性分散体を塗布、乾燥して得られるものが挙げられ、ポリエステル樹脂水性分散体の市販品としては、例えば、「エリーテルKT−0507」(ユニチカ株式会社製)が挙げられる。
また、第1樹脂層3において、ガラス転移点(Tg)が60〜120℃、より好ましくは60〜80℃のポリエステル樹脂を含有させると、例えば50℃等高温環境下で張力をかけた状態で使用する場合にも、シートが白濁することをより一層低減し易く、優れた透光性をより一層維持し易くなる。ガラス転移点(Tg)が60〜120℃のポリエステル樹脂の軟化点(Ts)としては、例えば、100〜220℃、好ましくは150〜180℃が挙げられ、数平均分子量(Mn)としては、例えば、10000〜30000ダルトン、好ましくは14000〜22000ダルトンが挙げられ、酸価としては、例えば、0.5〜20mgKOH/g、好ましくは1〜15mgKOH/gが挙げられる。
なお、本発明において、Ts(℃)は、JIS K 2531:1960 環球法に準じて測定される値である。Tg(℃)は、JIS K 7121に準じ、入力補償型示差走査熱量測定装置(パーキンエルマー社製 ダイヤモンドDSC)を用いて10℃/minの昇温速度でスキャンさせたチャートから、ガラス転移点(Tg)(補外ガラス転移開始温度(℃))を読みとる値である。Mnは、VPO法(蒸気圧浸透圧法)で測定される値である。酸価は、ポリエステル樹脂0.5gを50mlの水/ジオキサン=1/9(体積比)に溶解し、クレゾールレッドを指示薬としてKOHで滴定を行い、中和に消費されたKOHのmg数をポリエステル樹脂1g当たりに換算した値を酸価として求められる値である。
第1樹脂層3における樹脂の割合(ガラス繊維織物2を除く第1樹脂層3を形成する樹脂組成物中の樹脂の割合。)としては、特に制限されないが、例えば、50〜100質量%が好ましく、70〜100質量%がより好ましい。
第1樹脂層3の質量としては、特に制限されるものではないが、透光性及び不燃性をより一層向上させるという観点から、例えば、10〜500g/m2が好ましく、10〜300g/m2がより好ましく、20〜100g/m2が更に好ましく、20〜50g/m2が特に好ましい。
第1樹脂層3は、フッ素樹脂以外の樹脂の他に、必要に応じて、難燃剤、紫外線吸収剤、充填剤、帯電防止剤、光拡散剤などの添加物を更に含んでいてもよい。難燃剤としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、トリクロロエチルホスフェート、トリアリルホスフェート、ポリリン酸アンモニウム、リン酸エステルなどが挙げられる。紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、タルクなどが挙げられる。帯電防止剤としては、例えば、界面活性剤などが挙げられる。光拡散剤としては、コロイダルシリカ、透明微小球、例えば、ガラスビーズやアクリルビーズなどが挙げられる。これらの添加剤は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
第1樹脂層3の厚さについては、ガラス繊維織物2を含浸できれば特に限定されないが、例えば10〜1000μm程度、10〜800μm程度、10〜700μm程度が挙げられる。ガラス繊維織物2が含まれる第1樹脂層3の樹脂量をより少なくし、不燃性をより一層向上させるという観点から、第1樹脂層3の厚さは、10〜100μmがより好ましく、10〜50μmがさらに好ましい。
[第2樹脂層4]
本発明のシート1において、第2樹脂層4は、第1樹脂層3の少なくとも一方の面側に配される層であり、主として優れた耐候性を保持する機能を果たす。
本発明のシート1において、第2樹脂層4は、第1樹脂層3の少なくとも一方の面側に配される層であり、主として優れた耐候性を保持する機能を果たす。
第2樹脂層4は、フッ素樹脂を含む。本発明において、フッ素樹脂とは、少なくとも1種の含フッ素単量体から誘導される繰り返し単位を有する重合体(単独重合体又は共重合体)であり、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、エチレン/テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン/ペンタフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン/フッ化ビニリデン共重合体(THV)、フッ化ビニリデン/ペンタフルオロプロピレン/テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン/パーフルオロアルキルビニルエーテル/テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン/クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、フッ化ビニリデン/クロロトリフルオロエチレン共重合体が挙げられる。これらのフッ素樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組わせて使用してもよい。これらのフッ素樹脂の中でも、本発明のシート1により一層優れた透光性を備えさせるという観点から、PCTFE、PFA、FEP、ETFE、PVDFからなる群より選ばれた1種以上の化合物を含むことが好ましく、耐候性や柔軟性の観点からはETFE及びPVDFがより好ましい。
第2樹脂層4と、第1樹脂層3又は後述する中間層6と、の接着性をより一層向上させる観点から、第2樹脂層4は、PVDFとアクリル樹脂を含むものであることが好ましい。該アクリル樹脂としては、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸メチル(PMMA)、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸プロピル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、(メタ)アクリル酸エチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体等の(メタ)アクリル酸エステルを含む単独又は共重合体からなる樹脂等を挙げることができる。中でも、第1樹脂層3や、中間層6との接着性をより一層向上させるという観点から、PMMAが好ましい。
PVDFによる耐候性、防汚性と、アクリル樹脂による第1樹脂層3または中間層6との接着性とをより一層発揮する観点から、第2樹脂層4は、PVDFリッチ面(すなわち、PVDF含有量が51質量%以上)とアクリル樹脂リッチ面(すなわち、アクリル樹脂含有量が51質量%以上)とを含み、かつ、第1樹脂層3または中間層6との接着する面が前記アクリル樹脂リッチ面である、ことが好ましい。上記PVDFリッチ面におけるPVDFとアクリル樹脂の質量比(PVDF:アクリル樹脂)としては、例えば、51:49〜95:5が好ましく挙げられ、60:40〜90:10がより好ましく挙げられる。また、上記アクリル樹脂リッチ面におけるPVDFとアクリル樹脂の質量比(PVDF:アクリル樹脂)としては、例えば、5:95〜49:51が好ましく挙げられ、10:90〜40:60がより好ましく挙げられる。上記のように、第2樹脂層4を、PVDFリッチ面(すなわち、PVDF含有量が51質量%以上)とアクリル樹脂リッチ面(すなわち、アクリル樹脂含有量が51質量%以上)とを含むものとする方法としては、例えば、PVDFとアクリル樹脂とのアロイであって、PVDFの含有量が51質量%以上であるシートAと、アクリル樹脂の含有量が51質量%以上であるシートBとを用意し、該シートAと該シートBとを接合させる方法が挙げられる。
第2樹脂層4は、屋外等紫外線が照射される環境下で長期間使用しても第1樹脂層3と第2樹脂層4とがより剥離し難くなるという観点から、フッ素樹脂以外に、必要に応じて、紫外線吸収剤を含むことができる。紫外線吸収剤としては、有機系及び無機系のいずれであってもよく、有機系であれば、例えば、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、シアノアクリレート系、オキザリ二ド、サリシレート系、アクリル系等の紫外線吸収剤が挙げられる。また、第2樹脂層4は、同様の観点から、紫外線遮蔽剤を含むこともできる。紫外線遮蔽剤としては、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム等が光触媒活性もあり好ましく挙げられる。これら紫外線吸収剤及び紫外線遮蔽剤は、第2樹脂層4中に練り込んでもよいし、第2樹脂層4の表面に塗布してもよい。
また、その他、第2樹脂層には、必要に応じて、有機顔料、無機顔料等の着色顔料、染料、赤外線吸収剤等の添加剤を含んでもよい。
第2樹脂層4の1層あたりの質量としては、特に制限されるものではないが、透光性及び不燃性をより一層向上させるという観点から、例えば、22〜435g/m2が好ましく、22〜200g/m2がより好ましく、22〜150g/m2さらに好ましく、22〜50g/m2が特に好ましい。
また、第2樹脂層4の1層あたりの厚さとしては、特に制限されるものではないが、例えば、透光性をより一層向上させ、且つ柔軟性を付与して折曲げ応力が繰り返し加わっても白化を抑制し優れた透光性をより維持し易くするという観点から、12.5〜500μmが好ましく、12.5〜250μmがより好ましい。また、シート全体の厚さを500μm以上にしつつ、優れた不燃性特性を備え易くするという観点からは、第2樹脂層4の1層あたりの厚さとして、10〜120μmが好ましく、10〜50μmがより好ましい。
[網状物5]
本発明のシート1において、網状物5は、前述した、ガラス繊維織物2と、これに含浸した状態で含まれる第1樹脂層3と、により初めて得られる、優れた透光性と不燃性とを極力維持させつつ、膜材料として必要な厚さ0.5mm以上を担保させる機能を果たす。
本発明のシート1において、網状物5は、前述した、ガラス繊維織物2と、これに含浸した状態で含まれる第1樹脂層3と、により初めて得られる、優れた透光性と不燃性とを極力維持させつつ、膜材料として必要な厚さ0.5mm以上を担保させる機能を果たす。
本発明のシート1において、網状物5は、厚さ0.3mm以上で、かつ、開口率が40〜90%である。ここで、開口率は、網状物5の面に対し法線方向から観察したときの網状物面積全体に対する開口面積の割合(開口面積/網状物面積×100(%))である。網状物5の厚さとしては、透光性とシートを大きい厚さにすることとをより一層両立させるという観点から、0.3〜0.7mmが好ましく、0.4〜0.6mmがより好ましい。また、上記開口率としては、透光性と機械的強度とをより一層両立させるという観点から、50〜90%が好ましく、60〜90%がより好ましく、70〜85%が特に好ましい。
網状物5は、線状体が交差して網目(格子)を形成する。線状体としては、繊維糸や金属線等が挙げられ、シート1の柔軟性をより優れたものとする観点から繊維糸とすることが好ましい。
網状物5を構成する繊維としては、特に限定されない。例えば、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ビニロン系繊維、セルロース系等の合成繊維、半合成繊維や、綿、麻等の天然繊維、金属繊維、ガラス繊維、炭素繊維、セラミック系繊維、鉱物繊維等が挙げられる。中でも、燃焼時のシート全体の発熱量を一層抑制し、不燃性を一層優れたものとする観点から、網状物5は耐熱性繊維を含むものとすることが一層好ましい。本発明において、耐熱性繊維とは、温度250℃の雰囲気下に暴露しても、性能劣化が少ない繊維をいう。耐熱性繊維としては、融点、軟化点及び熱分解温度のうち最も低いものが400℃以上であることが好ましく、500℃以上がより好ましく、600℃以上がさらに好ましい。
本発明において、耐熱性繊維の融点及び軟化点は、示差走査熱量測定(DSC)における吸熱ピーク温度を意味する。また、本発明において、耐熱性繊維の熱分解温度は、窒素雰囲気下で熱重量分析(TGA)を行った場合に、繊維の重量が5%減少するときの温度を意味する。融点又は軟化点が400℃以上の耐熱性繊維としては、例えば、融点又は軟化点が400℃以上の無機繊維(例えば、ガラス繊維、金属繊維、炭素繊維、セラミック繊維、鉱物繊維等)が挙げられる。また、熱分解温度が400℃以上の耐熱性繊維としては、例えば、上記融点又は軟化点が400℃以上の耐熱性繊維の他、熱分解温度が400℃以上の有機繊維、例えば、パラ系アラミド系繊維、メタ系アラミド系繊維、ポリベンズオキサゾール系繊維(PBO系繊維)、ポリイミド系繊維、ポリベンズイミダゾール系繊維(PBI系繊維)、ポリアリレート系繊維、ポリフェニレンサルファイド系繊維(PPS系繊維)、ポリテトラフルオロエチレン系繊維(PTFE系繊維)等が挙げられる。
上記ガラス繊維を構成するガラス材料としては、特に制限されず、公知のガラス材料を用いることができる。ガラス材料として、具体的には、無アルカリガラス(Eガラス)、耐酸性の含アルカリガラス(Cガラス)、高強度・高弾性率ガラス(Sガラス、Tガラス等)、耐アルカリ性ガラス(ARガラス)等が挙げられる。
上記金属繊維としては、特に制限されず、例えば、ボロン繊維、チタン繊維、スチール繊維等が挙げられる。上記炭素繊維としては、特に制限されず、例えば、PAN系、ピッチ系等が挙げられる。上記セラミック系繊維としては、特に制限されず、例えば、アルミナ繊維、シリカ繊維、ムライト繊維、ジルコニア繊維、炭化ケイ素繊維等が挙げられる。上記鉱物繊維としては、特に制限されず、例えば、バサルト繊維等が挙げられる。
上記耐熱性繊維の中でも、不燃性をより一層優れたものとする観点から、融点、軟化点及び熱分解温度のうち最も低いものが400℃以上の無機繊維がより好ましく、不燃性と透光性とをより一層優れたものとする観点から、ガラス繊維が特に好ましい。
網状物5を構成する繊維糸としては、長繊維糸、又は、短繊維からなる紡績糸とすることが挙げられる。長繊維糸としては、単繊維からなるモノフィラメント糸、又は複数の単繊維からなるマルチフィラメント糸が挙げられ、シート1の柔軟性をより向上させる観点から、マルチフィラメント糸とすることが好ましい。
網状物5を構成する線状体の番手としては、特に制限されないが、シート1の厚さをより大きいものとしやすくする観点から、150tex以上とすることが好ましい。また、シート1の厚さをより大きいものとしやすくしつつ、透光性により優れたものとしやすくするという観点から、網状物5を構成する線状体の番手は、200〜1200texがより好ましく、300〜900texがさらに好ましい。
網状物5を構成する繊維の繊維径(単繊維径)としては、特に制限されないが、シート1の厚さをより大きいものとしやすくする観点から、6μm以上とすることが好ましい。また、シート1の厚さをより大きいものとしやすくしつつ、透光性と柔軟性により優れたものとしやすくするという観点から、網状物5を構成する繊維の繊維径(単繊維径)は、6〜12μmがより好ましく、8〜12μmがさらに好ましい。
網状物5の形態は、網目(格子)を形成されれば特に限定されない。網状物5としては、例えば、織物、編物、組物、レース、結節網、無結節網、綟子網、又は、例えば図8に示すような、線状体が交差し該交差点が接着剤で接着されている不織網状布帛等が挙げられる。織物とする場合の織組織としては、特に限定されず、例えば、平織、朱子織、綾織、絡み織、斜子織、畦織、模紗織などが挙げられる。中でも、シート1の機械的強度をより優れたものとしつつ、厚さをより大きいものとしやすくするという観点から、絡み織が好ましい。編物とする場合の編組織としては、特に限定されず、例えば、ラッセル、ダブルラッセル等が挙げられる。
また、網状物5を、図8に例示すような、線状体が交差してなり該交差点が接着剤で接着されている不織網状布帛とする場合、図8(a)に例示する上下タテ糸でヨコ糸が挟まれている不織網状布帛や、図8(b)に例示するタテ糸で上下交互にヨコ糸が挟まれている不織網状布帛とすることが挙げられる。このような不織網状布帛は、例えば、倉敷紡績株式会社製クレネット(R)や、ユニチカ株式会社製直交積層ネット「ラミネット」等が挙げられる。
網状物5の網目(格子)の形状としては、特に限定されない。三角形状、四角形状、多角形状等とすることが挙げられる。網目(格子)1個あたりの面積としても特に制限されないが、例えば、1〜300mm2が挙げられ、透光性とシート1の機械的強度を一層両立させる観点から、好ましくは1.5〜250mm2、より好ましくは2〜200mm2が挙げられる。該面積は、網目(格子)を無作為に10個選び、それぞれ測定し、その平均値を該面積とする。また、1m2当たりの格子(網目)の数としては、透光性とシート1の機械的強度とをより両立させる観点から、3000〜300000個/m2が好ましく、4000〜250000個/m2とすることがより好ましい。
中でも、優れた不燃性と引裂強力を維持しながら透光性をより一層優れたものとする観点から、網状物5を構成するガラス糸の番手が600〜1000texであり、かつ、前記網状物5の網目1個あたりの面積が50〜500mm2であることが一層好ましい。
図9及び10は、網状物5の積層構造の一例を示す断面模式図である。なお、図9及び図10では、網状物5が含浸された状態で含まれる樹脂層として中間層6を図示し例示しているが、例えば図1〜3、及び7に示すような積層構造の場合は、網状物5が含浸された状態で含まれる樹脂層として第1樹脂層3とすることも含まれる。例えば、図9に示すように、網状物5は、線状体51と、網状物5中に、第1樹脂層3を構成する樹脂及び中間層6を構成する樹脂等を含まない、空隙部52を含むものとすることができる。これにより、優れた透明性を維持しながら、不燃性をより優れたものとしやすくなる。中でも、上記した網状物5を構成するガラス糸の番手が600〜1000texであり、かつ、前記網状物5の網目1個あたりの面積が50〜500mm2であるものとし、当該網状物5を、空隙部52を含むものとする場合(例えば、シート1の他方の最表面に網状物5が配置される場合であって、該網状物5を構成するガラス糸が、厚さ方向において樹脂(第1樹脂層を構成する樹脂又は後述する中間層6を構成する樹脂)により含浸されている部分と、該ガラス糸が露出している部分と、を含む場合を含む。)は、シート1の不燃性、引裂強力、透光性及びヘーズを低くすること、をより一層両立させやすくなり一層好ましい。網状物5の厚さに対する上記空隙部の厚さの割合としては、例えば、5〜70%が挙げられ、5〜50%が好ましく挙げられ、5〜30%がより好ましく挙げられる。また、図10に示すように、網状物5は、例えば第1樹脂層3又は中間層6に含浸された状態で含まれるものとすることができ、光拡散性をより抑制し、ヘーズをより一層小さいものとするという観点から、網状物5の両面上に、網状物5が存在していない第1樹脂層3又は中間層6部分が形成されているものとすることができる。なお、図9及び図10に示す積層構造とする場合、網状物5に含浸した状態で含まれる第1樹脂層3又は中間層6は、光拡散性をより抑制し、ヘーズをより一層小さいものとするという観点から、網状物5との屈折率差が0.05以下とすることが好ましく、0.04以下がより好ましく、0.03以下とすることが特に好ましい。さらに、ヘーズをより小さくすることと、優れた不燃性を維持することとを両立するという観点から、網状物5に含浸した状態で含まれる中間層6(例えば、シート1の他方の最表面に網状物5が配置される場合であって、該網状物5を構成するガラス糸が、厚さ方向において樹脂(第1樹脂層を構成する樹脂又は後述する中間層6を構成する樹脂)により含浸されている部分と、該ガラス糸が露出している部分と、を含む場合を含む。)は、塩化ビニル樹脂を含むものとすることがより好ましい。
[中間層6]
中間層6は、第1樹脂層3と第2樹脂層4の間、第1樹脂層3と網状物5との間、又は第2樹脂層4と網状物5との間に、これらの接着性を向上させるために、必要に応じて設けられる層である。
中間層6は、第1樹脂層3と第2樹脂層4の間、第1樹脂層3と網状物5との間、又は第2樹脂層4と網状物5との間に、これらの接着性を向上させるために、必要に応じて設けられる層である。
中間層6を形成する樹脂の種類については、特に限定されるものではないが、例えば、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。中でも、中間層6を塩化ビニル樹脂で形成する場合、塩化ビニル樹脂が有する燃え難い性質(不燃性)を利用して、優れた不燃性を維持しつつ、シート自体の厚さを大きくし易くなり、膜材料としての取扱性が一層好適になる。中間層6を塩化ビニル樹脂で形成する場合、優れた不燃性を好適に維持させつつ、シート自体の厚さをより大きくし易くして、膜材料としての取扱性を高めるという観点から、ガラス繊維織物を除いた第1樹脂層3の質量A(g/m2)、第2樹脂層4全体の質量B(g/m2)、中間層6全体の質量C(g/m2)の比(A:B:C)としては、100:40〜140:500〜1200が好ましく、100:60〜120:700〜1000がより好ましい。
中間層6の1層あたりの質量としては、特に制限されるものではないが、透光性及び不燃性をより一層向上させるという観点から、例えば、5〜300g/m2が好ましく、20〜250g/m2がより好ましく、100〜250g/m2が特に好ましい。
また、中間層6の1層あたりの厚さとしては、特に制限されるものではないが、例えば、50〜400μmが好ましい。また、膜材料としての取扱性を高めるという観点からは、中間層6を塩化ビニル樹脂を含むものとし、中間層6の1層あたりの厚さが100〜300μmがより好ましい。
透光性及び不燃性特性
本発明のシート1を、高い透光性を有することが好ましい。高い透光性を担保する観点から、本発明のシート1の全光線透過率は、20%以上が挙げられ、60%以上が好ましく、70%以上がより好ましい。このような全光線透過率を充足することによって、例えば、建築物の屋根材、テント倉庫材などとして使用した際に屋外から屋内への採光量を高めることができる。全光線透過率を高めるには、ガラス繊維織物2の屈折率と第1樹脂層3の屈折率との差を0.05以下とすることの他、例えば、ガラス繊維織物2を構成するガラス繊維の繊維径、番手、ガラス繊維織物の厚さ等を小さいものとしてガラス繊維織物の平滑性を高めたり、織密度が小さいものとしたり、前記ガラス繊維織物と第1樹脂層3との合計量に対する前記ガラス繊維織物2の割合を調整したり、網状物5の開口率を調整したりすること等により可能となる。
本発明のシート1を、高い透光性を有することが好ましい。高い透光性を担保する観点から、本発明のシート1の全光線透過率は、20%以上が挙げられ、60%以上が好ましく、70%以上がより好ましい。このような全光線透過率を充足することによって、例えば、建築物の屋根材、テント倉庫材などとして使用した際に屋外から屋内への採光量を高めることができる。全光線透過率を高めるには、ガラス繊維織物2の屈折率と第1樹脂層3の屈折率との差を0.05以下とすることの他、例えば、ガラス繊維織物2を構成するガラス繊維の繊維径、番手、ガラス繊維織物の厚さ等を小さいものとしてガラス繊維織物の平滑性を高めたり、織密度が小さいものとしたり、前記ガラス繊維織物と第1樹脂層3との合計量に対する前記ガラス繊維織物2の割合を調整したり、網状物5の開口率を調整したりすること等により可能となる。
また、本発明のシート1のヘーズは、例えば、採光用テントに用いる場合等、シートを通した視認性が重視される場合には、50%以下が好ましく、40%以下がより好ましい。また、光拡散性が重視される場合には、本発明のシート1のヘーズは、70%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。ヘーズを高くするには、ガラス繊維織物2を構成するガラス繊維の繊維径を太いものとする、また織密度が高いものとする等の手法が挙げられる。また、第1樹脂層3中にガラスビーズを分散させることによっても、ヘーズを高くすることが可能である。なお、本発明において、シート1の全光線透過率及びヘーズは、それぞれ、JIS K7375 2008「プラスチック−全光線透過率及び全光線反射率の求め方」に従って測定して得られる値である。
本発明のシート1は、ガラス繊維織物2と第2樹脂層4とを含むため、燃えにくい性質(不燃性)を備えることができる。なお、本発明のシート1の不燃性としては、一般財団法人建材試験センターの「防耐火性能試験・評価業務方法書」(平成26年3月1日変更版)における「4.10.2 発熱性試験・評価方法」に従って測定される、輻射電気ヒーターからシートの表面に50kW/m2の輻射熱を照射する発熱性試験において、加熱開始後の最大発熱速度が10秒以上継続して200kW/m2を超えず、総発熱量が8MJ/m2以下であることが好ましい。不燃性をより一層向上させるためには、例えば、第1樹脂層3及び/又は第2樹脂層4において、難燃剤の添加や有機物量の減量等を行なえばよい。
なお、一般財団法人建材試験センターの「防耐火性能試験・評価業務方法書」(平成26年3月1日変更版)における「4.10.2 発熱性試験・評価方法」については、具体的には、以下に示す試験体、試験装置及び試験条件に記載の内容に従って行われる。
[試験体]
(1)試験体(シート)の個数は3個とする。
(2)試験体の形状及び寸法は、1辺の大きさが99mm±1mmの正方形とする。
[試験装置]
(1)使用する試験装置の概略図を図11に示す。試験装置は、円錐状に形作られた輻射電気ヒーター、点火用プラグ、輻射熱遮蔽板、試験体ホルダー、ガス濃度分析装置及びガス流量の測定のできる排気システム、熱流計等で構成される。
(2)輻射電気ヒーターは、50kW/m2の輻射熱を試験体表面に均一な照射が安定してできるものとする。
(3)輻射熱遮蔽板は、試験開始前の輻射熱から試験体を保護できるものとする。
(4)試験装置に含まれる試験ホルダー及び押さえ枠の概略図を図12に示す。試験体ホルダーは、外寸で1辺106mm±1mmの正方形で、深さが25mm±1mmの大きさで、厚さが2.15mm±0.25mmのステンレス鋼製で、上部には1辺94.0mm±0.5mmの正方形の開口を中央部に設けるものとする。押さえ枠は、内寸で1辺111mm±1mmの正方形で、深さが54mm±1mmのステンレス鋼製とする。
(5)排気システムは、試験温度で有効に機能する遠心式排気ファン、フード、通風口、排気ダクト、オリフィスプレート流量メータ等を備えているものとする。フード下端部と試験体表面との距離は、210mm±50mmとし、その状態での排気システムの排気装置は、標準温度と標準圧力に換算した流量が0.024m3/s以上であることとする。排気流量の測定のために、内径57mm±3mmのオリフィスをフードとダクトの間に設ける。排気ガス採取を目的として、12個の直径2.2mm±0.1mmの穴のあるリングサンプラーをフードから685mm±15mmの位置に、穴が流れと反対の方向に向くように取り付ける。又、排気ガスの温度を、オリフィスから上流100mm±5mmの位置の排気ダクトの中心部で測定する。オリフィスは、流量の測定に影響を及ぼさない位置に設置する。
(6)ガス分析装置は、排気ガス中の酸素、一酸化炭素、二酸化炭素の濃度を連続的に正確に測定できるものとする。
(7)点火プラグは、10kVの変圧器あるいは誘導式コイルシステム等から電力を供給できるものとする。スパークの電極間距離は、3mm±0.5mmとし、電極の位置を原則として試験体の中心軸上13mm±2mmとする。
(8)熱流計は、100kW/m2±10kW/m2まで測定可能なシュミット・ボルダー型を用いる。熱流計の熱感知部は、直径12.5mmの円形で、表面の輻射率は0.95±0.05であるものとする。
[試験条件]
(1) 試験時間は、試験体表面に輻射熱が照射され、同時に電気スパークが作動してから、20分とする。ただし、明らかに燃焼が持続しなくなった時には、測定を終了することができるものとする。
(2) 試験体は、側面と裏面を厚さ0.025mm以上、0.04mm以下のアルミニウムはくで包んで押さえ枠に入れ、さらに裏面側に無機繊維(公称厚さ13mm、密度65kg/m3)を充填してから、試験体ホルダーに押し込むものとする。
(3) 試験中は、輻射電気ヒーターから試験体の表面に50kW/m2の輻射熱を照射する。
(4) 排気ガス流量を0.024m3/s±0.002m3/sに調節する。
(5) 試験開始までは、輻射熱遮蔽板によって、試験体が輻射熱を受けないようにする。
(6) 輻射熱遮蔽板を移動する前に、点火用プラグを所定の位置に設定する。
[測定]
(1) 酸素、一酸化炭素及び二酸化炭素の濃度を5秒以内の間隔で測定する。
(2) 以下に示す手法で、単位面積当たりの発熱速度(kW/m2)を算出し、更に単位面積当たりの総発熱量(MJ/m2)を加熱開始から終了までの時間の発熱速度を累積することにより算出する。
[試験体]
(1)試験体(シート)の個数は3個とする。
(2)試験体の形状及び寸法は、1辺の大きさが99mm±1mmの正方形とする。
[試験装置]
(1)使用する試験装置の概略図を図11に示す。試験装置は、円錐状に形作られた輻射電気ヒーター、点火用プラグ、輻射熱遮蔽板、試験体ホルダー、ガス濃度分析装置及びガス流量の測定のできる排気システム、熱流計等で構成される。
(2)輻射電気ヒーターは、50kW/m2の輻射熱を試験体表面に均一な照射が安定してできるものとする。
(3)輻射熱遮蔽板は、試験開始前の輻射熱から試験体を保護できるものとする。
(4)試験装置に含まれる試験ホルダー及び押さえ枠の概略図を図12に示す。試験体ホルダーは、外寸で1辺106mm±1mmの正方形で、深さが25mm±1mmの大きさで、厚さが2.15mm±0.25mmのステンレス鋼製で、上部には1辺94.0mm±0.5mmの正方形の開口を中央部に設けるものとする。押さえ枠は、内寸で1辺111mm±1mmの正方形で、深さが54mm±1mmのステンレス鋼製とする。
(5)排気システムは、試験温度で有効に機能する遠心式排気ファン、フード、通風口、排気ダクト、オリフィスプレート流量メータ等を備えているものとする。フード下端部と試験体表面との距離は、210mm±50mmとし、その状態での排気システムの排気装置は、標準温度と標準圧力に換算した流量が0.024m3/s以上であることとする。排気流量の測定のために、内径57mm±3mmのオリフィスをフードとダクトの間に設ける。排気ガス採取を目的として、12個の直径2.2mm±0.1mmの穴のあるリングサンプラーをフードから685mm±15mmの位置に、穴が流れと反対の方向に向くように取り付ける。又、排気ガスの温度を、オリフィスから上流100mm±5mmの位置の排気ダクトの中心部で測定する。オリフィスは、流量の測定に影響を及ぼさない位置に設置する。
(6)ガス分析装置は、排気ガス中の酸素、一酸化炭素、二酸化炭素の濃度を連続的に正確に測定できるものとする。
(7)点火プラグは、10kVの変圧器あるいは誘導式コイルシステム等から電力を供給できるものとする。スパークの電極間距離は、3mm±0.5mmとし、電極の位置を原則として試験体の中心軸上13mm±2mmとする。
(8)熱流計は、100kW/m2±10kW/m2まで測定可能なシュミット・ボルダー型を用いる。熱流計の熱感知部は、直径12.5mmの円形で、表面の輻射率は0.95±0.05であるものとする。
[試験条件]
(1) 試験時間は、試験体表面に輻射熱が照射され、同時に電気スパークが作動してから、20分とする。ただし、明らかに燃焼が持続しなくなった時には、測定を終了することができるものとする。
(2) 試験体は、側面と裏面を厚さ0.025mm以上、0.04mm以下のアルミニウムはくで包んで押さえ枠に入れ、さらに裏面側に無機繊維(公称厚さ13mm、密度65kg/m3)を充填してから、試験体ホルダーに押し込むものとする。
(3) 試験中は、輻射電気ヒーターから試験体の表面に50kW/m2の輻射熱を照射する。
(4) 排気ガス流量を0.024m3/s±0.002m3/sに調節する。
(5) 試験開始までは、輻射熱遮蔽板によって、試験体が輻射熱を受けないようにする。
(6) 輻射熱遮蔽板を移動する前に、点火用プラグを所定の位置に設定する。
[測定]
(1) 酸素、一酸化炭素及び二酸化炭素の濃度を5秒以内の間隔で測定する。
(2) 以下に示す手法で、単位面積当たりの発熱速度(kW/m2)を算出し、更に単位面積当たりの総発熱量(MJ/m2)を加熱開始から終了までの時間の発熱速度を累積することにより算出する。
発熱速度(q)は、次の式に従って算出する。
ここで、
V298=C(Δp・Te)1/2/350(:25℃におけるダクト内流量)
E=17.2×103kJ/m3
X0 O2:1分間のベースライン測定による酸素濃度の平均値
XO2:酸素濃度の実測値
単位面積当たりの発熱速度(q”)は、
q”=q/As
ここで、
As:試験体の初期の暴露面積(0.0088m2)。
C(オリフィス係数)は、規定の排気流速の下で、本測定で発熱速度がqb=5kW±0.5kWに相当する流量のメタンを燃焼させた際の酸素濃度(XO2)及び差圧(△p)から次の式で計算する。
C=qb/(△hc/ro×1.10)(Te/△p)1/2(1.105−1.5XO2)/(0.2095−XO2)
ここで、
qb:供給されるメタンの発熱速度
△hc/ro:メタンの場合は12.54×103kJ/kg
Te:排気ダクト内のガス温度(2方向ピトー管の付近で計測した値)
V298=C(Δp・Te)1/2/350(:25℃におけるダクト内流量)
E=17.2×103kJ/m3
X0 O2:1分間のベースライン測定による酸素濃度の平均値
XO2:酸素濃度の実測値
単位面積当たりの発熱速度(q”)は、
q”=q/As
ここで、
As:試験体の初期の暴露面積(0.0088m2)。
C(オリフィス係数)は、規定の排気流速の下で、本測定で発熱速度がqb=5kW±0.5kWに相当する流量のメタンを燃焼させた際の酸素濃度(XO2)及び差圧(△p)から次の式で計算する。
C=qb/(△hc/ro×1.10)(Te/△p)1/2(1.105−1.5XO2)/(0.2095−XO2)
ここで、
qb:供給されるメタンの発熱速度
△hc/ro:メタンの場合は12.54×103kJ/kg
Te:排気ダクト内のガス温度(2方向ピトー管の付近で計測した値)
本発明のシート1は、ガラス繊維織物と、網状物とを含むことから、優れた引裂強さを備えることができる。本発明のシート1が備える引裂強さとしては、例えば、50〜500Nが挙げられ、100〜400Nが好ましく挙げられる。本発明において、引裂強さは、JIS L 1096:2010「一般織物試験方法」の8.17.3に規定するC法(トラペゾイド法)に準じて測定する。具体的には、株式会社オリエンテック製のTENSILON(登録商標)万能材料試験機を用い、75mm×150mmに調製したタテ方向の試料を引張速度200mm/分で引裂いて、その引裂強度を測定するものである。
本発明のシート1の全体の厚さとしては、0.5mm以上であることが必要である。透光性と不燃性とをより一層両立させるという観点から、シート1の全体の厚さは0.5〜0.8mmが好ましく、0.5〜0.7mmがより好ましい。さらに、本発明1のシートは、上記厚さとしつつ、単位面積当りの揮発性物質(有機物)の質量が100〜500g/m2とすることが好ましく、200〜400g/m2とすることがより好ましい。本発明において、上記単位面積当りの揮発性物質(有機物)の質量は、JIS K 7052:1999 7.1の方法に準じ、625℃で30分の条件で燃焼し、元の試料質量から減量した質量を測定し、該減量した質量と該試料の面積から算出する。
製造方法
本発明のシート1の製造方法としては、特に制限されないが、例えば、ガラス繊維織物2に第1樹脂層3が含浸された中間体を調製する第1工程、前記中間体の第1樹脂層3に、必要に応じて中間層6を積層させた後、網状物5及び第2樹脂層を積層させる第2工程を経て製造することができる。
本発明のシート1の製造方法としては、特に制限されないが、例えば、ガラス繊維織物2に第1樹脂層3が含浸された中間体を調製する第1工程、前記中間体の第1樹脂層3に、必要に応じて中間層6を積層させた後、網状物5及び第2樹脂層を積層させる第2工程を経て製造することができる。
前記第1工程では、先ず、前記ガラス繊維織物2と、第1樹脂層3を形成する樹脂を含む原料液を準備する。次に、ガラス繊維織物2に前記原料液を塗布して含浸させた後、絞りローラー等を用いて厚さと樹脂の含有率とを調整する。次に、樹脂を加熱エネルギーや光エネルギー等の付与により硬化させ、又は加熱により溶媒を蒸発させ、ガラス繊維織物2に第1樹脂層3が含浸された中間体が得られる。また、前記樹脂を含む原料液を塗布したポリエチレンテレフタレート等のフィルムを準備し、ガラス繊維織物2の両面から当該フィルムを圧着してガラス繊維織物2の両面側から樹脂を含浸させ、樹脂を硬化または溶媒を蒸発させた後、フィルムを剥離することにより、ガラス繊維織物2に第1樹脂層3が含浸された中間体を得ることもできる。
前記第1工程において、熱エネルギーの付与によって前記樹脂を硬化させる場合、加熱温度については、特に制限されないが、例えば50〜200℃程度が挙げられる。また、光エネルギーの付与によって前記樹脂を硬化させる場合には、前記樹脂に光を照射させればよい。光照射の条件としては、例えば、積算光量100〜500mJ/cm2が挙げられる。
前記第2工程において、前記第1工程で得られた中間体の第1樹脂層3に第2樹脂層4及び網状物5を積層する方法については、特に制限されない。
例えば、図1及び図3に示す積層構造とする場合は、まず、前記中間体上に網状物5を配置した後、熱プレス機などを用いて加熱加圧することにより、前記中間体と網状物5とが一体化した中間体IIが得られ、該中間体IIの第1樹脂層3の網状物5が積層された面とは反対面側にフッ素樹脂のディスパージョンを塗布し、乾燥、焼成する方法;前記中間体の一方の面にフッ素樹脂で形成されたシートを、他方の面に網状物5を配置した後、プレス機などを用いて加熱加圧することによって接着する方法等が挙げられる。また、例えば、図2に示す積層構造とする場合は、前記中間体上に網状物5及びフッ素樹脂で形成されたシートを、中間体/網状物5/フッ素樹脂で形成されたシート、の順となるように配置し、熱プレス機などを用いて加熱加圧することにより接着する方法が挙げられる。また、例えば、図4及び図5に示す積層とする場合は、中間体に中間層6を塗布又は配置した後、この上から網状物5及びフッ素樹脂で形成されたシートを配置し、プレス機などを用いて加熱加圧することによって、第1樹樹脂層3に、網体層6及び第2樹脂層4を積層することができる。
前記第2工程において、フッ素樹脂で形成されたシートを用いて第2樹脂層4を積層させる場合、該シートには、例えば、エッチング処理、プラズマ処理、コロナ処理、光化学的処理等の接着性を向上させる処理が施されていてもよい。
用途
本発明のシート1は、0.5mm以上という厚さを有しながら、透光性と不燃性に優れているため、建築物の屋根材、テント倉庫材等の膜材料、照明カバー等に好適に用いることができる。
本発明のシート1は、0.5mm以上という厚さを有しながら、透光性と不燃性に優れているため、建築物の屋根材、テント倉庫材等の膜材料、照明カバー等に好適に用いることができる。
以下に、実施例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は、実施例に限定されない。
1.シートの製造
ガラス繊維織物として、表3に記載の市販のガラス繊維織物(ガラス材料:Eガラス、比重2.54g/cm3)を200mm×200mmに裁断して用いた。なお、表3において、「E03R SK」は、ユニチカ株式会社製のEガラス繊維織物の商品名である。Eガラス繊維織物には、有機物を除去するための熱処理と、シランカップリング剤による表面処理が施されている。
ガラス繊維織物として、表3に記載の市販のガラス繊維織物(ガラス材料:Eガラス、比重2.54g/cm3)を200mm×200mmに裁断して用いた。なお、表3において、「E03R SK」は、ユニチカ株式会社製のEガラス繊維織物の商品名である。Eガラス繊維織物には、有機物を除去するための熱処理と、シランカップリング剤による表面処理が施されている。
上記のガラス繊維織物に含浸させる第1樹脂層を形成する樹脂組成物としては、表3の組成となるようにして、ポリエステル樹脂「エリーテルUE−3200G」(ユニチカ株式会社製、屈折率1.56)を用いた。なお、使用したポリエステル樹脂の物性を下記表1に示す。
第2樹脂層を形成するシートとして、PVDFとアクリル樹脂とを含むシート(PVDFとPMMAとのアロイであって、PVDFの含有量が80質量%、PMMAの含有量が20質量%であるシートAと、PVDFの含有量が20質量%、PMMAの含有量が80質量%であるシートBとが接合されてなるシート(デンカ株式会社製、商品名「デンカDXフィルム DX−14S100」、厚さ100μm、質量136g/m2))を使用した。
網状物としては、市販のガラス繊維網状物「M340 F 104L」(厚さ400μm、開口率59%、平織)、「L115 F 100L」(厚さ450μm、開口率84%、絡み織)、「L175 F 100L」(厚さ500μm、開口率77%、絡み織)を用いた。なお、「M340 F 104L」、「L115 F 100L」、「L175 F 100L」は、それぞれユニチカ株式会社製のEガラス繊維織物の商品名である。また、上記厚さ及び開口率は、シートとする前のガラス繊維網状物単体について、厚さはJIS R 3420:2013 7.10A法、開口率は前記した方法に従って、測定した数値である。
中間層を形成する樹脂としては、表2に記載の組成である塩化ビニルゾル、及び市販の塩化ビニル樹脂フィルム(オカモト株式会社製、一般用PVC#320、厚さ100μm、質量120g/m2)を使用した。
(実施例1)
まず、離型用のPTFEシート上に、ユニチカエリーテルUE−3200Gをトルエン/MEK混合溶媒(比率8/2)に固形分30%になるように溶解させた溶液を、100g/m2塗布した。次に、塗布したポリエステル樹脂溶液の上に、表3に記載のガラス繊維織物を載せ、1分間静置してガラス繊維織物の隙間に上記の樹脂を含浸させた。次いで、塗布したポリエステル樹脂溶液中の溶媒を揮発させるため、乾燥機にて70℃で8分間、120℃で8分間の2段階で加熱処理を行い、ガラス繊維織物に含浸したポリエステル樹脂を皮膜化し、ガラス繊維織物2を含む第1樹脂層を得た。その後PTFEシートを剥離した。
まず、離型用のPTFEシート上に、ユニチカエリーテルUE−3200Gをトルエン/MEK混合溶媒(比率8/2)に固形分30%になるように溶解させた溶液を、100g/m2塗布した。次に、塗布したポリエステル樹脂溶液の上に、表3に記載のガラス繊維織物を載せ、1分間静置してガラス繊維織物の隙間に上記の樹脂を含浸させた。次いで、塗布したポリエステル樹脂溶液中の溶媒を揮発させるため、乾燥機にて70℃で8分間、120℃で8分間の2段階で加熱処理を行い、ガラス繊維織物に含浸したポリエステル樹脂を皮膜化し、ガラス繊維織物2を含む第1樹脂層を得た。その後PTFEシートを剥離した。
その後、ガラス繊維織物2を含む第1樹脂層の一方の面上に、表2に記載の塩化ビニルゾルを130g/m2塗布し、網状物として「M340 F 104L」を載せ、1分間静置して網状物の網目間に上記の塩化ビニルゾルを含浸させ、その上に前記したPVDFシートを載せた。次いで、塗布した塩化ビニルゾルを硬化させるため、乾燥機にて170℃で5分間加熱処理を行い、塩化ビニルゾルを硬化させて、PVDFシートと、ガラス繊維織物2を含む第1樹脂層と、網状物を一体化させた。
次に、ガラス繊維織物2を含む第1樹脂層の他方の面上に、表2に記載の塩化ビニルゾルを130g/m2塗布し、その上に前記したPVDFシートを載せた。次いで、塗布した塩化ビニルゾルを硬化させるため、乾燥機にて170℃で5分間加熱処理を行い、塩化ビニルゾルを硬化させて、PVDFシートと、ガラス繊維織物2を含む第1樹脂層とを一体化させたのち、加熱プレス機で、温度150℃、プレス圧10kgf/cm2、時間5分の条件でプレスした。
斯くして、図6に記載の積層構造である、シートを得た。得られたシートにおいて、ガラス繊維織物のガラス繊維間の隙間には、第1樹脂層(ポリエステル樹脂)が含浸されており、ガラス繊維織物の層の両面上には第1樹脂層(ポリエステル樹脂)が形成されていた。また、得られたシートにおいて、網状物の網目には、中間層である塩化ビニル樹脂が含浸されていた。また、得られたシートにおいて、ガラス繊維網状物の開口率を前記した方法に従って測定したところ、55%であった。また、得られたシートにおいて、SEMにて断面を観察し、各層の厚さを測定(無作為に5点選択しそれぞれ厚さを測定したそれぞれの平均値を求める。)したところ、第1樹脂層は30μm、第2樹脂層は両面とも20μm、網状物5は400μm、第1樹脂層3からみて網状物5が積層される面側に配置される中間層6の厚さ(μm、網状物に含浸している中間層6)は400μm、第1樹脂層3からみて網状物5が積層される面とは反対面側に配置される中間層6の厚さ(μm)は110μmであった。また、得られたシートにおいて、網目1個あたりの面積及び1m2あたりの網目の数を、前述の方法に従い測定したところ、網目1個あたりの面積は2.4mm2、1m2あたりの網目の数は229441個/m2であった。また、上記各層の厚さとは別に測定したシート全体の厚さは600μmであった。
(実施例2)
まず、離型用のPTFEシート上に、ユニチカエリーテルUE−3200Gをトルエン/MEK混合溶媒(比率8/2)に固形分30%になるように溶解させた溶液を、100g/m2塗布した。次に、塗布したポリエステル樹脂溶液の上に、表3に記載のガラス繊維織物を載せ、1分間静置してガラス繊維織物の隙間に上記の樹脂を含浸させた。次いで、塗布したポリエステル樹脂溶液中の溶媒を揮発させるため、乾燥機にて70℃で8分間、120℃で8分間の2段階で加熱処理を行い、ガラス繊維織物に含浸したポリエステル樹脂を皮膜化し、ガラス繊維織物2を含む第1樹脂層を得た。その後PTFEシートを剥離した。次いで、皮膜化したポリエステル樹脂の両面を、上述した塩化ビニル樹脂フィルム2枚で挟み、加熱プレス機で、温度150℃、プレス圧10kgf/cm2、時間5分の条件でプレスし、ガラス繊維織物に含浸したポリエステル樹脂層と塩化ビニル樹脂フィルムを接着させた。
まず、離型用のPTFEシート上に、ユニチカエリーテルUE−3200Gをトルエン/MEK混合溶媒(比率8/2)に固形分30%になるように溶解させた溶液を、100g/m2塗布した。次に、塗布したポリエステル樹脂溶液の上に、表3に記載のガラス繊維織物を載せ、1分間静置してガラス繊維織物の隙間に上記の樹脂を含浸させた。次いで、塗布したポリエステル樹脂溶液中の溶媒を揮発させるため、乾燥機にて70℃で8分間、120℃で8分間の2段階で加熱処理を行い、ガラス繊維織物に含浸したポリエステル樹脂を皮膜化し、ガラス繊維織物2を含む第1樹脂層を得た。その後PTFEシートを剥離した。次いで、皮膜化したポリエステル樹脂の両面を、上述した塩化ビニル樹脂フィルム2枚で挟み、加熱プレス機で、温度150℃、プレス圧10kgf/cm2、時間5分の条件でプレスし、ガラス繊維織物に含浸したポリエステル樹脂層と塩化ビニル樹脂フィルムを接着させた。
次に、ガラス繊維織物に含浸したポリエステル樹脂層と塩化ビニル樹脂フィルムが接着したシートの一方の面上に、網状物として「M340 F 104L」を載せ、加熱プレス機で、温度160℃、プレス圧10kgf/cm2、時間3分の条件でプレスし、ガラス繊維織物に含浸したポリエステル樹脂層と塩化ビニル樹脂フィルムが接着したシートと、網状物とを一体化させた。そして、ガラス繊維織物に含浸したポリエステル樹脂層と塩化ビニル樹脂フィルムが接着したシートの他方の面上に、上述のPVDFシートを載せ、加熱プレス機で、温度160℃、プレス圧10kgf/cm2、時間3分の条件でプレスし、塩化ビニル樹脂フィルムとPVDFシートとを接着させた。
斯くして、図4に記載の積層構造である、シートを得た。得られたシートにおいて、ガラス繊維織物のガラス繊維間の隙間には、第1樹脂層(ポリエステル樹脂)が含浸されており、ガラス繊維織物の層の両面上には第1樹脂層(ポリエステル樹脂)が形成されていた。また、得られたシートにおいて、網状物の網目には、塩化ビニル樹脂が厚さ80μm程度まで含浸し、網状物において該塩化ビニル樹脂が含浸していない空隙部を有する(すなわち、網状物を構成するガラス糸が中間層を形成する樹脂組成物により含浸されている部分と、該ガラス糸が空気中に露出している部分と、を含む)ものであった。また、得られたシートにおいて、ガラス繊維網状物の開口率を前記した方法に従って測定したところ、55%であった。また、得られたシートにおいて、SEMにて断面を観察し、各層の厚さを測定(無作為に5点選択しそれぞれ厚さを測定したそれぞれの平均値を求める。)したところ、第1樹脂層は30μm、第2樹脂層は20μm、網状物5は400μm、第1樹脂層3からみて網状物5が積層される面側に配置される中間層6の厚さ(μm、網状物に含浸している中間層6)は320μm、第1樹脂層3からみて網状物5が積層される面とは反対面側に配置される中間層6の厚さ(μm)は100μmであった。また、得られたシートにおいて、網目1個あたりの面積及び1m2あたりの網目の数を、前述の方法に従い測定したところ、網目1個あたりの面積は2.4mm2、1m2あたりの網目の数は229441個/m2であった。また、上記各層の厚さとは別に測定したシート全体の厚さは580μmであった。
(実施例3)
まず、離型用のPTFEシート上に、ユニチカエリーテルUE−3200Gをトルエン/MEK混合溶媒(比率8/2)に固形分30%になるように溶解させた溶液を、100g/m2塗布した。次に、塗布したポリエステル樹脂溶液の上に、表3に記載のガラス繊維織物を載せ、1分間静置してガラス繊維織物の隙間に上記の樹脂を含浸させた。次いで、塗布したポリエステル樹脂溶液中の溶媒を揮発させるため、乾燥機にて70℃で8分間、120℃で8分間の2段階で加熱処理を行い、ガラス繊維織物に含浸したポリエステル樹脂を皮膜化し、ガラス繊維織物2を含む第1樹脂層を得た。その後PTFEシートを剥離した。
まず、離型用のPTFEシート上に、ユニチカエリーテルUE−3200Gをトルエン/MEK混合溶媒(比率8/2)に固形分30%になるように溶解させた溶液を、100g/m2塗布した。次に、塗布したポリエステル樹脂溶液の上に、表3に記載のガラス繊維織物を載せ、1分間静置してガラス繊維織物の隙間に上記の樹脂を含浸させた。次いで、塗布したポリエステル樹脂溶液中の溶媒を揮発させるため、乾燥機にて70℃で8分間、120℃で8分間の2段階で加熱処理を行い、ガラス繊維織物に含浸したポリエステル樹脂を皮膜化し、ガラス繊維織物2を含む第1樹脂層を得た。その後PTFEシートを剥離した。
その後、ガラス繊維織物2を含む第1樹脂層の一方の面上に、表2に記載の塩化ビニルゾルを130g/m2塗布し、網状物として「L115 F 100L」を載せ、1分間静置して網状物の網目間に上記の塩化ビニルゾルを含浸させ、その上に前記したPVDFシートを載せた。次いで、塗布した塩化ビニルゾルを硬化させるため、乾燥機にて170℃で5分間加熱処理を行い、塩化ビニルゾルを硬化させて、PVDFシートと、ガラス繊維織物2を含む第1樹脂層と、網状物を一体化させた。
次に、ガラス繊維織物2を含む第1樹脂層の他方の面上に、表2に記載の塩化ビニルゾルを130g/m2塗布し、その上に前記したPVDFシートを載せた。次いで、塗布した塩化ビニルゾルを硬化させるため、乾燥機にて170℃で5分間加熱処理を行い、塩化ビニルゾルを硬化させて、PVDFシートと、ガラス繊維織物2を含む第1樹脂層とを一体化させたのち、加熱プレス機で、温度150℃、プレス圧10kgf/cm2、時間5分の条件でプレスした。
斯くして、図6に記載の積層構造である、シートを得た。得られたシートにおいて、ガラス繊維織物のガラス繊維間の隙間には、第1樹脂層(ポリエステル樹脂)が含浸されており、ガラス繊維織物の層の両面上には第1樹脂層(ポリエステル樹脂)が形成されていた。また、得られたシートにおいて、網状物の網目には、中間層である塩化ビニル樹脂が含浸されていた。また、得られたシートにおいて、ガラス繊維網状物の開口率を前記した方法に従って測定したところ、76%であった。また、得られたシートにおいて、SEMにて断面を観察し、各層の厚さを測定(無作為に5点選択しそれぞれ厚さを測定したそれぞれの平均値を求める。)したところ、第1樹脂層は30μm、第2樹脂層は両面とも20μm、網状物5は350μm、第1樹脂層3からみて網状物5が積層される面側に配置される中間層6の厚さ(μm、網状物に含浸している中間層6)は350μm、第1樹脂層3からみて網状物5が積層される面とは反対面側に配置される中間層6の厚さ(μm)は110μmであった。また、得られたシートにおいて、網目1個あたりの面積及び1m2あたりの網目の数を、前述の方法に従い測定したところ、網目1個あたりの面積は170mm2、1m2あたりの網目の数は4489個/m2であった。また、上記各層の厚さとは別に測定したシート全体の厚さは560μmであった。
(実施例4)
まず、離型用のPTFEシート上に、ユニチカエリーテルUE−3200Gをトルエン/MEK混合溶媒(比率8/2)に固形分30%になるように溶解させた溶液を、100g/m2塗布した。次に、塗布したポリエステル樹脂溶液の上に、表3に記載のガラス繊維織物を載せ、1分間静置してガラス繊維織物の隙間に上記の樹脂を含浸させた。次いで、塗布したポリエステル樹脂溶液中の溶媒を揮発させるため、乾燥機にて70℃で8分間、120℃で8分間の2段階で加熱処理を行い、ガラス繊維織物に含浸したポリエステル樹脂を皮膜化し、ガラス繊維織物2を含む第1樹脂層を得た。その後PTFEシートを剥離した。次いで、皮膜化したポリエステル樹脂の両面を、上述した塩化ビニル樹脂フィルム2枚で挟み、加熱プレス機で、温度150℃、プレス圧10kgf/cm2、時間5分の条件でプレスし、ガラス繊維織物に含浸したポリエステル樹脂層と塩化ビニル樹脂フィルムを接着させた。
まず、離型用のPTFEシート上に、ユニチカエリーテルUE−3200Gをトルエン/MEK混合溶媒(比率8/2)に固形分30%になるように溶解させた溶液を、100g/m2塗布した。次に、塗布したポリエステル樹脂溶液の上に、表3に記載のガラス繊維織物を載せ、1分間静置してガラス繊維織物の隙間に上記の樹脂を含浸させた。次いで、塗布したポリエステル樹脂溶液中の溶媒を揮発させるため、乾燥機にて70℃で8分間、120℃で8分間の2段階で加熱処理を行い、ガラス繊維織物に含浸したポリエステル樹脂を皮膜化し、ガラス繊維織物2を含む第1樹脂層を得た。その後PTFEシートを剥離した。次いで、皮膜化したポリエステル樹脂の両面を、上述した塩化ビニル樹脂フィルム2枚で挟み、加熱プレス機で、温度150℃、プレス圧10kgf/cm2、時間5分の条件でプレスし、ガラス繊維織物に含浸したポリエステル樹脂層と塩化ビニル樹脂フィルムを接着させた。
次に、ガラス繊維織物に含浸したポリエステル樹脂層と塩化ビニル樹脂フィルムが接着したシートの一方の面上に、網状物として「L115 F 100L」を載せ、加熱プレス機で、温度160℃、プレス圧10kgf/cm2、時間3分の条件でプレスし、ガラス繊維織物に含浸したポリエステル樹脂層と塩化ビニル樹脂フィルムが接着したシートと、網状物とを一体化させた。そして、ガラス繊維織物に含浸したポリエステル樹脂層と塩化ビニル樹脂フィルムが接着したシートの他方の面上に、上述のPVDFシートを載せ、加熱プレス機で、温度160℃、プレス圧10kgf/cm2、時間3分の条件でプレスし、塩化ビニル樹脂フィルムとPVDFシートとを接着させた。
斯くして、図4に記載の積層構造である、シートを得た。得られたシートにおいて、ガラス繊維織物のガラス繊維間の隙間には、第1樹脂層(ポリエステル樹脂)が含浸されており、ガラス繊維織物の層の両面上には第1樹脂層(ポリエステル樹脂)が形成されていた。また、得られたシートにおいて、網状物の網目には、塩化ビニル樹脂が厚さ80μm程度まで含浸し、網状物において該塩化ビニル樹脂が含浸していない空隙部を有する(すなわち、網状物を構成するガラス糸が中間層を形成する樹脂組成物により含浸されている部分と、該ガラス糸が空気中に露出している部分と、を含む)ものであった。また、得られたシートにおいて、ガラス繊維網状物の開口率を前記した方法に従って測定したところ、76%であった。また、得られたシートにおいて、SEMにて断面を観察し、各層の厚さを測定(無作為に5点選択しそれぞれ厚さを測定したそれぞれの平均値を求める。)したところ、第1樹脂層は30μm、第2樹脂層は20μm、網状物5は350μm、第1樹脂層3からみて網状物5が積層される面側に配置される中間層6の厚さ(μm、網状物に含浸している中間層6)は280μm、第1樹脂層3からみて網状物5が積層される面とは反対面側に配置される中間層6の厚さ(μm)は100μmであった。また、得られたシートにおいて、網目1個あたりの面積及び1m2あたりの網目の数を、前述の方法に従い測定したところ、網目1個あたりの面積は170mm2、1m2あたりの網目の数は4489個/m2であった。また、上記各層の厚さとは別に測定したシート全体の厚さは540μmであった。
(実施例5)
まず、離型用のPTFEシート上に、ユニチカエリーテルUE−3200Gをトルエン/MEK混合溶媒(比率8/2)に固形分30%になるように溶解させた溶液を、100g/m2塗布した。次に、塗布したポリエステル樹脂溶液の上に、表3に記載のガラス繊維織物を載せ、1分間静置してガラス繊維織物の隙間に上記の樹脂を含浸させた。次いで、塗布したポリエステル樹脂溶液中の溶媒を揮発させるため、乾燥機にて70℃で8分間、120℃で8分間の2段階で加熱処理を行い、ガラス繊維織物に含浸したポリエステル樹脂を皮膜化し、ガラス繊維織物2を含む第1樹脂層を得た。その後PTFEシートを剥離した。
まず、離型用のPTFEシート上に、ユニチカエリーテルUE−3200Gをトルエン/MEK混合溶媒(比率8/2)に固形分30%になるように溶解させた溶液を、100g/m2塗布した。次に、塗布したポリエステル樹脂溶液の上に、表3に記載のガラス繊維織物を載せ、1分間静置してガラス繊維織物の隙間に上記の樹脂を含浸させた。次いで、塗布したポリエステル樹脂溶液中の溶媒を揮発させるため、乾燥機にて70℃で8分間、120℃で8分間の2段階で加熱処理を行い、ガラス繊維織物に含浸したポリエステル樹脂を皮膜化し、ガラス繊維織物2を含む第1樹脂層を得た。その後PTFEシートを剥離した。
その後、ガラス繊維織物2を含む第1樹脂層の一方の面上に、表2に記載の塩化ビニルゾルを130g/m2塗布し、網状物として「L175 F 100L」を載せ、1分間静置して網状物の網目間に上記の塩化ビニルゾルを含浸させ、その上に前記したPVDFシートを載せた。次いで、塗布した塩化ビニルゾルを硬化させるため、乾燥機にて170℃で5分間加熱処理を行い、塩化ビニルゾルを硬化させて、PVDFシートと、ガラス繊維織物2を含む第1樹脂層と、網状物を一体化させた。
次に、ガラス繊維織物2を含む第1樹脂層の他方の面上に、表2に記載の塩化ビニルゾルを130g/m2塗布し、その上に前記したPVDFシートを載せた。次いで、塗布した塩化ビニルゾルを硬化させるため、乾燥機にて170℃で5分間加熱処理を行い、塩化ビニルゾルを硬化させて、PVDFシートと、ガラス繊維織物2を含む第1樹脂層とを一体化させたのち、加熱プレス機で、温度150℃、プレス圧10kgf/cm2、時間5分の条件でプレスした。
斯くして、図6に記載の積層構造である、シートを得た。得られたシートにおいて、ガラス繊維織物のガラス繊維間の隙間には、第1樹脂層(ポリエステル樹脂)が含浸されており、ガラス繊維織物の層の両面上には第1樹脂層(ポリエステル樹脂)が形成されていた。また、得られたシートにおいて、網状物の網目には、中間層である塩化ビニル樹脂が含浸されていた。また、得られたシートにおいて、ガラス繊維網状物の開口率を前記した方法に従って測定したところ、71%であった。また、得られたシートにおいて、SEMにて断面を観察し、各層の厚さを測定(無作為に5点選択しそれぞれ厚さを測定したそれぞれの平均値を求める。)したところ、第1樹脂層は30μm、第2樹脂層は両面とも20μm、網状物5は380μm、第1樹脂層3からみて網状物5が積層される面側に配置される中間層6の厚さ(μm、網状物に含浸している中間層6)は380μm、第1樹脂層3からみて網状物5が積層される面とは反対面側に配置される中間層6の厚さ(μm)は110μmであった。また、得られたシートにおいて、網目1個あたりの面積及び1m2あたりの網目の数を、前述の方法に従い測定したところ、網目1個あたりの面積は72mm2、1m2あたりの網目の数は9801個/m2であった。また、上記各層の厚さとは別に測定したシート全体の厚さは580μmであった。
(実施例6)
まず、離型用のPTFEシート上に、ユニチカエリーテルUE−3200Gをトルエン/MEK混合溶媒(比率8/2)に固形分30%になるように溶解させた溶液を、100g/m2塗布した。次に、塗布したポリエステル樹脂溶液の上に、表3に記載のガラス繊維織物を載せ、1分間静置してガラス繊維織物の隙間に上記の樹脂を含浸させた。次いで、塗布したポリエステル樹脂溶液中の溶媒を揮発させるため、乾燥機にて70℃で8分間、120℃で8分間の2段階で加熱処理を行い、ガラス繊維織物に含浸したポリエステル樹脂を皮膜化し、ガラス繊維織物2を含む第1樹脂層を得た。その後PTFEシートを剥離した。次いで、皮膜化したポリエステル樹脂の両面を、上述した塩化ビニル樹脂フィルム2枚で挟み、加熱プレス機で、温度150℃、プレス圧10kgf/cm2、時間5分の条件でプレスし、ガラス繊維織物に含浸したポリエステル樹脂層と塩化ビニル樹脂フィルムを接着させた。
まず、離型用のPTFEシート上に、ユニチカエリーテルUE−3200Gをトルエン/MEK混合溶媒(比率8/2)に固形分30%になるように溶解させた溶液を、100g/m2塗布した。次に、塗布したポリエステル樹脂溶液の上に、表3に記載のガラス繊維織物を載せ、1分間静置してガラス繊維織物の隙間に上記の樹脂を含浸させた。次いで、塗布したポリエステル樹脂溶液中の溶媒を揮発させるため、乾燥機にて70℃で8分間、120℃で8分間の2段階で加熱処理を行い、ガラス繊維織物に含浸したポリエステル樹脂を皮膜化し、ガラス繊維織物2を含む第1樹脂層を得た。その後PTFEシートを剥離した。次いで、皮膜化したポリエステル樹脂の両面を、上述した塩化ビニル樹脂フィルム2枚で挟み、加熱プレス機で、温度150℃、プレス圧10kgf/cm2、時間5分の条件でプレスし、ガラス繊維織物に含浸したポリエステル樹脂層と塩化ビニル樹脂フィルムを接着させた。
次に、ガラス繊維織物に含浸したポリエステル樹脂層と塩化ビニル樹脂フィルムが接着したシートの一方の面上に、網状物として「L175 F 100L」を載せ、加熱プレス機で、温度160℃、プレス圧10kgf/cm2、時間3分の条件でプレスし、ガラス繊維織物に含浸したポリエステル樹脂層と塩化ビニル樹脂フィルムが接着したシートと、網状物とを一体化させた。そして、ガラス繊維織物に含浸したポリエステル樹脂層と塩化ビニル樹脂フィルムが接着したシートの他方の面上に、上述のPVDFシートを載せ、加熱プレス機で、温度160℃、プレス圧10kgf/cm2、時間3分の条件でプレスし、塩化ビニル樹脂フィルムとPVDFシートとを接着させた。
斯くして、図4に記載の積層構造である、シートを得た。得られたシートにおいて、ガラス繊維織物のガラス繊維間の隙間には、第1樹脂層(ポリエステル樹脂)が含浸されており、ガラス繊維織物の層の両面上には第1樹脂層(ポリエステル樹脂)が形成されていた。また、得られたシートにおいて、網状物の網目には、塩化ビニル樹脂が厚さ80μm程度まで含浸し、網状物において該塩化ビニル樹脂が含浸していない空隙部を有する(すなわち、網状物を構成するガラス糸が中間層を形成する樹脂組成物により含浸されている部分と、該ガラス糸が空気中に露出している部分と、を含む)ものであった。また、得られたシートにおいて、ガラス繊維網状物の開口率を前記した方法に従って測定したところ、71%であった。また、得られたシートにおいて、SEMにて断面を観察し、各層の厚さを測定(無作為に5点選択しそれぞれ厚さを測定したそれぞれの平均値を求める。)したところ、第1樹脂層は30μm、第2樹脂層は20μm、網状物5は380μm、第1樹脂層3からみて網状物5が積層される面側に配置される中間層6の厚さ(μm、網状物に含浸している中間層6)は300μm、第1樹脂層3からみて網状物5が積層される面とは反対面側に配置される中間層6の厚さ(μm)は100μmであった。また、得られたシートにおいて、網目1個あたりの面積及び1m2あたりの網目の数を、前述の方法に従い測定したところ、網目1個あたりの面積は72mm2、1m2あたりの網目の数は9801個/m2であった。また、上記各層の厚さとは別に測定したシート全体の厚さは560μmであった。
2.シートの性能評価
(引裂強さ)
JIS L 1096:2010「一般織物試験方法」の8.17.3に規定するC法(トラペゾイド法)に準じて測定した。具体的には、株式会社オリエンテック製のTENSILON(登録商標)万能材料試験機を用い、75mm×150mmに調製したタテ方向の試料を引張速度200mm/分で引裂いて、その引裂強度を測定した。
(引裂強さ)
JIS L 1096:2010「一般織物試験方法」の8.17.3に規定するC法(トラペゾイド法)に準じて測定した。具体的には、株式会社オリエンテック製のTENSILON(登録商標)万能材料試験機を用い、75mm×150mmに調製したタテ方向の試料を引張速度200mm/分で引裂いて、その引裂強度を測定した。
(全光線透過率及びヘーズ)
JIS K7361−1 1997「プラスチック−透明材料の全光線透過率の試験方法−第1部:シングルビーム法」に従って測定した。また、ヘーズはJIS K7136 2000「プラスチック−透明材料のヘーズの求め方」に従って測定した。
JIS K7361−1 1997「プラスチック−透明材料の全光線透過率の試験方法−第1部:シングルビーム法」に従って測定した。また、ヘーズはJIS K7136 2000「プラスチック−透明材料のヘーズの求め方」に従って測定した。
(不燃性の評価)
実施例1〜6で得られた各シートを用い、前記した建築基準法第2条第9号および建築基準法施行令第108条の2に基づく防耐火試験方法と性能評価規格に従うコーンカロリーメーター試験機による発熱性試験をおこない、加熱開始後の最大発熱速度が10秒以上継続して200kW/m2を超えず、総発熱量が8MJ/m2以下であるものについて、評価を○とした。
実施例1〜6で得られた各シートを用い、前記した建築基準法第2条第9号および建築基準法施行令第108条の2に基づく防耐火試験方法と性能評価規格に従うコーンカロリーメーター試験機による発熱性試験をおこない、加熱開始後の最大発熱速度が10秒以上継続して200kW/m2を超えず、総発熱量が8MJ/m2以下であるものについて、評価を○とした。
実施例1〜6は、ガラス繊維織物と、ガラス繊維織物に含浸された状態で含まれ、ガラス繊維織物との屈折率差が0.05以下である、第1樹脂層と、フッ素樹脂を含む第2樹脂層と、網状物と、を含み、厚さが0.5mm以上であるシートであって、ガラス繊維織物が、隣接する経糸同士の隙間間隔及び隣接する緯糸同士の隙間間隔のうち少なくとも一方が0.5mm以下の織物であり、網状物が、厚さ0.3mm以上で、かつ、開口率が40〜90%であり、シートの少なくとも一方の面の最表面に前記第2樹脂層を備えることから、厚さ0.5mm以上としつつ、優れた透光性及び不燃性を備えることが可能となるものであった。
また、実施例1と2、実施例3と4、実施例5と6をそれぞれ比較すると、実施例2、4及び6は、シートの一方の最表面に第2樹脂層を配置し、シートの他方の最表面に網状物を配置する層構造であることから、実施例1、3及び5に比してヘーズがより小さいものであった。また、実施例2、4及び6は、網状物において該塩化ビニル樹脂が含浸していない空隙部を有するものであったことから、優れた透明性を維持しながら、不燃性をより優れたものとしやすくなるものであった。
また、実施例3〜6は、網状物を構成するガラス糸の番手が600〜1000texであり、かつ、該網状物の網目1個あたりの面積が50〜500mm2であるものであることから、優れた不燃性と引裂強力を維持しながら透光性をより一層優れたものであった。中でも、実施例3と4、実施例5と6とを比較すると、実施例4及び6は、網状物を構成するガラス糸の番手が600〜1000texであり、該網状物の網目1個あたりの面積が50〜500mm2であって、当該網状物を、該網状物中に樹脂を含まない空隙部を含むものとしたことから、不燃性、引裂強力、透光性及びヘーズを低くすること、をより一層両立させやすくすることができるものであった。
1 シート
2 ガラス繊維織物
3 第1樹脂層
4 第2樹脂層
5 網状物
6 中間層
2 ガラス繊維織物
3 第1樹脂層
4 第2樹脂層
5 網状物
6 中間層
Claims (11)
- ガラス繊維織物と、
前記ガラス繊維織物に含浸された状態で含まれ、前記ガラス繊維織物との屈折率差が0.05以下である、第1樹脂層と、
フッ素樹脂を含む第2樹脂層と、
網状物と、を含み、
厚さが0.5mm以上であるシートであって、
前記ガラス繊維織物が、隣接する経糸同士の隙間間隔及び隣接する緯糸同士の隙間間隔のうち少なくとも一方が0.5mm以下であり、
前記網状物が、厚さ0.3mm以上で、かつ、開口率が40〜90%であり、
前記シートの少なくとも一方の面の最表面に前記第2樹脂層を備える、シート。 - 前記ガラス繊維織物を構成するガラスフィラメントの繊維径が3〜6μmである、請求項1に記載のシート。
- 前記ガラス繊維織物を構成するガラス糸の番手が1〜6texであり、前記網状物を構成する線状体の番手が150〜1200texである、請求項1又は2に記載のシート。
- 前記網状物の網目1個あたりの面積が1〜300mm2である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のシート。
- 前記網状物の網目の数が3000〜300000個/m2である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のシート。
- 前記網状物を構成する線状体の番手が600〜1000texであり、かつ、前記網状物の網目1個あたりの面積が50〜500mm2である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のシート。
- 前記第2樹脂層/前記ガラス繊維織物に含浸された状態で含まれる前記第1樹脂層/前記網状物の順に積層され、該第2樹脂層と該第1樹脂層との間、及び該第1樹脂層と該網状物との間に、さらに中間層を備える、請求項1〜6のいずれか1項に記載のシート。
- 前記第2樹脂層/前記中間層/前記ガラス繊維織物に含浸された状態で含まれる前記第1樹脂層/前記中間層/前記網状物の順に積層され、
該網状物が前記中間層に含浸された状態で含まれており、
該中間層に含浸された状態で含まれる網状物が一方の表面に配置されている、請求項7に記載のシート。 - 全光線透過率が60%以上であり、
一般財団法人建材試験センターの「防耐火性能試験・評価業務方法書」(平成26年3月1日変更版)における「4.10.2 発熱性試験・評価方法」に従って測定される、輻射電気ヒーターからシートの表面に50kW/m2の輻射熱を照射する発熱性試験において、加熱開始後の最大発熱速度が10秒以上継続して200kW/m2を超えず、総発熱量が8MJ/m2以下である、請求項1〜8のいずれか1項に記載のシート。 - 請求項1〜9のいずれか1項に記載のシートを備える、膜材料。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載のシートを備える、建築物、テント倉庫又は照明カバー。
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