JP5641168B1 - 膜天井用ガラスクロス及び膜天井 - Google Patents

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Abstract

本発明の課題は、落下時の安全性とともに、人の声の領域である低周波数領域の吸音性に優れ、かつ光遮蔽性、不燃性を備えた膜天井用ガラスクロスを提供することである。本発明は、一方にバルキー加工されていないガラス繊維糸、他方にバルキー加工されたガラス繊維糸を用い、バルキー加工されていないガラス繊維糸の織密度Aとバルキー加工されたガラス繊維糸の織密度Bの和(A+B)が80〜93本/25mm、比(B/A)が、0.65〜0.95、ガラスクロスの開口率が、0.02〜1.0%、織組織が二重織であるガラスクロスを用いる。

Description

本発明は、地震等災害よる落下時に安全性に優れるだけでなく、光遮蔽性、吸音性に優れ、不燃性を備える膜天井用ガラスクロス及びこれを用いた膜天井に関する。
ビルや大規模建築等の天井用内装素材として、従来は石膏ボード等、板状の素材が使用されてきた。しかしながら、石膏ボードは重量が重いため、地震等災害時における天井落下により人が下敷きになると非常に危険であり、安全性に問題があるとされている。
実際に東日本大震災の際に、ビルや大規模建築で天井落下が起こり、多数のけが人が出ている。
これに代わる安全性の高い素材として、ガラスクロスを用いた膜天井が注目されてきている。ガラスクロスは、従来の板材に比べると軽くて柔らかいため、仮に天井が落下し、下敷きになるような事故があったとしても、大怪我をする心配がない。
特開平09−250050号公報 特表2008−514825号公報
特許文献1にはガラス長繊維を用いた吸音クロスが開示されており、天井膜を含む建材としても使用できることが記載されている。また、特許文献2には吸音織物としてガラス布地から製造された織物が開示されている。
しかしながら、特許文献1及び2に記載のガラスクロスは天井膜用に特化して開発されているものではなく、天井膜に用いた場合、吸音性の点で問題があった。グラスウールは一般的な吸音材として良く用いられているが、高周波領域での吸音性は良いものの、低周波領域での吸音性が低いことが指摘されている。そのため、特許文献1及び2に記載のガラスクロスを天井膜として使用した場合には、人の声の領域である低周波数領域で吸音性が低いため、声が反響するといった問題があった。
また、ガラスクロスは薄い織物素材であることから、光遮蔽性が低く、天井裏の配管や溜まっている埃が透けて見え、美観を損ねるという問題点があった。
さらに、膜天井用ガラスクロスは、天井素材である以上、火災時の安全性も重要であり、不燃性であることが必要である。特許文献1は、ガラスクロスを使用していることから「不燃性」を備えたものであるとの記載はあるが、容易に延焼するかどうかといった点で問題となるいわゆる炎の「燃え抜け」を検討しているものではない。
本発明は、落下時の安全性で優れているだけではなく、光遮蔽性、吸音性、不燃性の面でも膜天井に適したガラスクロスを提供することを課題とする。
本発明は、経糸、緯糸を製織してなる膜天井用ガラスクロスであって、一方の糸をバルキー加工されていないガラス繊維糸、他方の糸をバルキー加工されたガラス繊維糸を使用し、前記バルキー加工されていないガラス繊維糸の織密度と前記バルキー加工されたガラス繊維糸の織密度との和が80〜93本/25mmであり、前記バルキー加工されていないガラス繊維糸の織密度Aと前記バルキー加工されたガラス繊維糸の織密度Bとの比(B/A)が、0.65〜0.95であり、前記ガラスクロスの開口率が、0.02〜1.0%であることを特徴とする。
バルキー加工されているガラス繊維糸を用い、さらに織組織が二重織であり、特定の織密度を備えることで、吸音性にすぐれており、人の声の周波数領域である低周波数領域の吸音性に優れ、天井膜として用いたときに人の声の反響が抑えられている。
また、前記織密度であることから、落下時の安全性が担保されたものとなっている。
さらに本発明の膜天井用ガラスクロスは、前記バルキー加工されていないガラス繊維糸の織密度と前記バルキー加工されたガラス繊維糸の織密度との和が84〜92本/25mmであり、前記バルキー加工されていないガラス繊維糸の織密度Aと前記バルキー加工されたガラス繊維糸の織密度Bとの比(B/A)が、0.75〜0.92であり、前記ガラスクロスの開口率が、0.03〜0.30%であることを特徴とする。
これら織密度及び開口率を選択することにより、吸音性、特に低周波領域の吸音性に特に優れ、炎の燃え抜けがなく、同時に光遮蔽性の良い膜天井とすることができる。
さらに、本発明は前記ガラスクロスの経糸方向及び緯糸方向のガーレ剛軟度が、500〜5000mgfであることを特徴とする。
経糸方向及び緯糸方向のガーレ剛軟度が、500〜5000mgfであれば、取り扱いやすいので、本発明の膜天井用ガラスクロスを膜天井に施工する際の施工性が非常によくなる。
実施例1の膜天井用ガラスクロスの光遮蔽性を示す図。 比較例3の膜天井用ガラスクロスの光遮蔽性を示す図。
本発明では、経糸又は緯糸にバルキー加工されたガラス繊維糸を使用する。ここで、バルキー加工とは、嵩高加工、テクスチャード加工ともいわれる、繊維の加工方法の一つである。ガラス繊維糸の場合には、一定の引出し速度で、ガラス繊維糸を高速エアジェットノズル中に供給し、引出し速度より遅い巻取り速度で、ガラス繊維糸に空気乱流を当て、ガラス繊維糸に開繊を生じさせバルキー加工を行う。バルキー加工を行うことによって、ガラス繊維糸の吸音性能を向上させることができる。なお、以下、バルキー加工されたガラス繊維糸を、バルキー糸ということもある。
また、本発明の「バルキー加工されたガラス繊維糸」は、バルキー加工されたガラス繊維束をガラス繊維糸中に少なくとも1本含むガラス繊維糸を意味する。ここで、ガラス繊維束は、フィラメント径3〜13μmのガラスフィラメントが50〜2000本束ねられたものを意味する。なお、ガラス繊維束のガラス組成は特に限定されず、Eガラス、Sガラス、Rガラス、Tガラス、NEガラス、Lガラス等のガラス組成のガラス繊維束を用いることができる。
すなわち「バルキー加工されたガラス繊維糸」には、バルキー加工されていない1本のガラス繊維束にバルキー加工を実施したもの、バルキー加工されたガラス繊維束を複数本束ねたガラス繊維糸、バルキー加工された1本又は複数本のガラス繊維束とバルキー加工されていない1本又は複数本のガラス繊維束とを束ねたガラス繊維糸、バルキー加工されていない複数本のガラス繊維束を束ねたガラス繊維糸にバルキー加工を実施したもの、これらのバルキー加工されたガラス繊維糸とバルキー加工されていないガラス繊維糸とを束ねたもの等が含まれる。なお、以下、バルキー加工されていないガラス繊維糸をストレート糸ということもある。
本発明の膜天井用ガラスクロスにおいて、バルキー加工されたガラス繊維糸の重量は、例えば、60〜400texである。バルキー加工されたガラス繊維糸がこの範囲の重量を備えることで、本発明の膜天井用ガラスクロスは、膜天井としての施工性を確保する適度な強度を有し、かつ、落下時の安全性を確保する適度な重量を有する。バルキー加工によるガラス繊維糸の開繊の度合いが大きく、本発明の膜天井用ガラスクロスがより優れた吸音性及び光遮蔽性を備えることから、バルキー加工されたガラス繊維糸の重量は、210〜400texであることが好ましく、吸音性及び光遮蔽性と、膜天井用ガラスクロスの重量との均衡から、250〜350texであることがより好ましい。
本発明の膜天井用ガラスクロスにおいて、バルキー加工されていないガラス繊維糸の重量は、例えば、40〜300texである。バルキー加工されていないガラス繊維糸がこの範囲の重量を備えることで、本発明の膜天井用ガラスクロスは、膜天井としての施工性を確保する適度な強度を有し、かつ、落下時の安全性を確保する適度な重量を有する。バルキー加工されたガラス繊維糸として、210〜400texのガラス繊維糸を使用した場合、膜天井用ガラスクロスの重量を適度な範囲に調整し、かつ、膜天井用ガラスクロスの経方向強度と緯方向強度の均衡をとるために、バルキー加工されていないガラス繊維糸の重量は、80〜200texであることが好ましく、100〜150texであることがより好ましい。
本発明の膜天井用ガラスクロスの織組織は、二重織であり、緯糸としてバルキー加工されたガラス繊維糸を使用した場合には、緯二重織が好ましく、経糸としてバルキー加工されたガラス繊維糸を使用した場合には、経二重織であることが好ましい。このような織組織とすることで、本発明の膜天井用ガラスクロスの織組織は、優れた吸音性及び光遮蔽性を備える。
本発明の膜天井用ガラスクロスの織密度は、バルキー加工されていないガラス繊維糸の織密度と前記バルキー加工されたガラス繊維糸の織密度との和が80〜93本/25mmであって、前記バルキー加工されていないガラス繊維糸の織密度Aと前記バルキー加工されたガラス繊維糸の織密度Bとの比(B/A)が、0.65〜0.95であり、前記織密度の和が83〜93本/25mmであって、前記織密度の比が0.73〜0.93あることが好ましい。
さらに、より良い低周波数吸音性を得るためには、前記織密度の和が84〜92本/25mmであって、前記織密度の比が0.75〜0.92あることが好ましく、前記織密度の和が86〜90本/25mmであって、前記織密度の比が0.78〜0.88であることがより好ましい。
本発明の膜天井用ガラスクロスの重量は、550〜950g/mであることが好ましく、650〜900g/mであることがより好ましく、750〜850g/mであることがさらに好ましい。この範囲の重量を備えることで、本発明の膜天井用ガラスクロスは、膜天井用として施工し易く、また、落下時の安全性を確保することができる。
本発明の膜天井用ガラスクロスの通気度は、5〜30cm/cm/sであることが好ましく、6〜18cm/cm/sであることがより好ましく、11〜15cm/cm/sであることがさらに好ましい。この範囲の通気度を備えることで、本発明の膜天井用ガラスクロスは、優れた吸音性を備える。
本発明の膜天井用ガラスクロスの開口率は、0.02〜1.0%である。炎の燃え抜けを回避するという観点からは、本発明の膜天井用ガラスクロスの開口率は、0.03〜0.30%であることが好ましく、0.04〜0.20%であることがより好ましく、0.05〜0.15%であることがさらに好ましい。
本発明の膜天井用ガラスクロスの経糸方向及び緯糸方向のガーレ剛軟度は、例えば、200〜15000mgfであり、膜天井としての施工性に優れることから、500〜5000mgfであることが好ましく、800〜4000mgfであることがより好ましい。
本発明の膜天井用ガラスクロスには、意匠性、耐候性、防汚性を向上させるために、染色、フッ素系樹脂コーティング、シリコーン系樹脂コーティング、アクリル系樹脂コーティング、EVA系樹脂コーティング、エポキシ系樹脂コーティング、塩化ビニル系樹脂コーティング、ウレタン系樹脂コーティング、メラミン系樹脂コーティング、フェノール系樹脂コーティング、ポリエチレン系樹脂コーティング、ポリエステル系樹脂コーティング、ナイロン系樹脂コーティング、グラファイトコーティング等の公知の表面処理を施すことができる。
また、複数の表面処理を組み合わせて行ってもよい。耐候性の観点からは、本発明の膜天井用ガラスクロスには、フッ素系樹脂コーティングとアクリル系樹脂コーティングとが行われ、本発明の膜天井用ガラスクロス表面に、フッ素系樹脂層とアクリル系樹脂層とが形成されることが好ましい。ここで、フッ素系樹脂とは、物質分子中にフッ素を含有する樹脂を意味し、アクリル系樹脂とは、主成分として、アクリル酸、メタクリル酸およびそれらの誘導体を重合して得られる樹脂、およびさらにその誘導体のことを意味する。
本発明の膜天井用ガラスクロスを固定枠へ貼りこみ、天井へ取付けることで、本発明の膜天井を得ることができる。
以下に本発明を、実施例を示しながら詳細に説明する。
実施例1〜3、比較例1〜5のガラスクロスを製造し、通気度、開口率、ガーレ剛軟度、及び、垂直入射吸音率を測定し、光遮蔽性、不燃性及び膜天井施工性の定性的な評価を行った。
[実施例1]
経糸にECDE75 1/2ストレート糸(135tex)、緯糸にECDE75 1/4バルキー糸(295tex)を使用し、経糸48本/25mm、緯糸40本/25mmの織密度で、緯二重織で製織して、790g/mの膜天井用ガラスクロスを得た。
ここで、ECDE75 1/2ストレート糸は、ECDE75 1/0(平均フィラメント径6.4μmのガラスフィラメントが800本集束されて形成されたガラス繊維単糸)を2本、3.8回/25mmの撚りを加えながら束ねて得られた合撚糸であって、バルキー加工されていないガラス繊維糸である。
また、ECDE75 1/4バルキー糸は、ECDE75 1/0を4本、3.8回/25mmの撚りを加えながら束ねて得られた合撚糸にバルキー加工を行ったガラス繊維糸である。なお、バルキー加工における、速度比率は16%とした。なお、速度比率とは、(引出し速度−巻取り速度)/巻取り速度をいう。
次いで、得られた膜天井用ガラスクロスに柔軟化処理を行った。ここで、柔軟化処理は、膜天井用ガラスクロスを角棒などで、物理的にしごき、クロスの風合いを柔らかくする処理である。
[実施例2]
柔軟化処理を行わない以外は、実施例1と同様にして、膜天井用ガラスクロスを得た。
[実施例3]
緯糸の織密度を、35本/25mmとした以外は、実施例2と同様にして、770g/m膜天井用ガラスクロスを得た。
[比較例1]
緯糸の織密度を、48本/25mmとした以外は、実施例2と同様にして、880g/mの膜天井用ガラスクロスを得た。
[比較例2]
緯糸の織密度を、30本/25mmとした以外は、実施例2と同様にして、710g/m膜天井用ガラスクロスを得た。
[比較例3]
経糸にECDE150 1/2ストレート糸(67.5tex)、緯糸にECDE75 1/2バルキー糸(145tex)を使用し、経糸53本/25mm、緯糸30本/25mmの織密度で、1/3綾織で製織して、320g/mの膜天井用ガラスクロスを得た。
ここで、ECDE75 1/2バルキー糸は、ECDE75 1/0を2本、3.8回/25mmの撚りを加えながら束ねて得られた合撚糸にバルキー加工を行ったガラス繊維糸である。なお、バルキー加工における、速度比率は8%とした。
[比較例4]
経糸にECDE75 1/3バルキー糸(230tex)、緯糸にECDE75 1/3バルキー糸(230tex)を使用し、経糸27本/25mm、緯糸20本/25mmの織密度で、1/3綾織で製織して、430g/mの膜天井用ガラスクロスを得た。
ここで、ECDE75 1/3バルキー糸は、ECDE75 1/0を3本、3.8回/25mmの撚りを加えながら束ねて得られた合撚糸にバルキー加工を行ったガラス繊維糸である。なお、バルキー加工における、速度比率は12%とした。
[比較例5]
経糸にECG75 1/0ストレート糸(67.5tex)、緯糸にECG75 1/0ストレート糸(67.5tex)を使用し、経糸41本/25mm、緯糸32本/25mmの織密度で、平織で製織して、200g/mの膜天井用ガラスクロスを得た。
ここで、ECG75 1/0ストレート糸は、平均フィラメント径9.2μmのガラスフィラメントが400本集束されて形成され、バルキー加工されていないガラス繊維単糸である。
上記実施例1〜3、及び、比較例1〜5で得られた膜天井用ガラスクロスの評価を表1に示す。なお、通気度、開口率、ガーレ剛軟度、及び、垂直入射吸音率は以下の方法で測定を行った。
[通気度]
JIS R3420に準拠して、膜天井用ガラスクロスの通気度を測定した。
[開口率]
膜天井用クロスの全体に対する、織り目の開口部の面積の割合として、
開口率=(開口部の面積)/(膜天井用ガラスクロス全体の面積)
として開口率を求めた。
[ガーレ剛軟度]
JIS L 1096に準拠して、膜天井用ガラスクロスのガーレ剛軟度を測定した。
[垂直入射吸音率]
JIS A 1405に準拠して、膜天井用ガラスクロスの垂直入射吸音率を測定した。
なお、表1中、平均垂直入射吸音率は、250Hz、500Hz、1000Hz及び2000Hzにおける垂直入射吸音率の平均値を意味する。
また、表1中、低周波数吸音性は、
低周波数吸音性=(250Hz及び500Hzにおける垂直入射吸音率の平均値)/(1000Hz及び2000Hzにおける垂直入射吸音率の平均値)で求められる値を意味する。この値が高い程、膜天井用ガラスクロスが低周波数領域の音波を吸収しやすいこととなる。
また、光遮蔽性、不燃性及び膜天井施工性は下記のように評価を行った。
[光遮蔽性]
膜天井用ガラスクロスから1m離れた位置から40W蛍光管2本で膜天井用ガラスクロスに光を当て、膜天井用ガラスクロスを挟んで蛍光管がおかれた面とは反対側の面から膜天井用ガラスクロスを表面観察した際の状態で光遮蔽性を評価した。
図1、図2に例を示す。図1は実施例1、図2は比較例3の膜天井用ガラスクロスから1m離れた位置から40W蛍光管2本で膜天井用ガラスクロスに光を当て、膜天井用ガラスクロスを挟んで、蛍光管がおかれた面とは反対側の面から膜天井用ガラスクロスを表面観察した際の表面写真である。
図1では肉眼では開口部を確認できないのに対し、図2では明らかに光の漏れが肉眼で確認でき、蛍光管がどこにあるかを感知できる。
表1中、膜天井用ガラスクロスにおいて、肉眼では開口部を確認できない場合には「◎」、肉眼で開口部を確認することは可能だが、膜天井用ガラスクロス越しに蛍光管の存在を感知できない場合には「○」、肉眼で開口部を確認可能であって、膜天井用ガラスクロス越しに蛍光管の存在を感知できる場合には「×」として記載している。
[不燃性]
コーンカロリーメーター試験法(ASTM E1354)において、膜天井用ガラスクロスに対して、輻射電気ヒ−タ−による輻射熱を、50kW/mで照射した時に、加熱開始後20分間に発生する総発熱量が8MJ/m以下であり、かつ、加熱開始後20分間、10秒以上継続して最高発熱速度が200kW/mを超えない場合に、膜天井用ガラスクロスが不燃性を有するものと評価した。
なお、表1中、膜天井用ガラスクロスが不燃性を有する場合には、「○」と記載する。
[膜天井施工性]
膜天井用ガラスクロスを、損傷させる事なく、シワやたるみが無い又は極めて少ない状態で、膜天井として固定枠に貼りこむことの難易度で膜天井施工性を評価した。
なお、表1中、作業10回中シワ等の発生が0又は1回の場合を前記難易度が極めて容易であると評価し「◎」、作業10回中シワ等の発生が2〜4回の場合には、前記難易度が容易であると評価し「○」と記載する。
表1に示すように、一方にバルキー加工されたガラス繊維糸を用いた二重織とし、バルキー加工されていないガラス繊維糸の織密度と前記バルキー加工されたガラス繊維糸の織密度との和を80〜93本/25mmとし、バルキー加工されていないガラス繊維糸の織密度Aと前記バルキー加工されたガラス繊維糸の織密度Bとの比(B/A)が、0.65〜0.95とすることで、吸音特性及び光遮蔽性に優れた天井膜用ガラスクロスを得ることができる。
比較例3のガラスクロスは、実施例3と同様に、緯糸のみバルキー加工されたガラス繊維糸を用い、バルキー加工されていないガラス繊維糸の織密度とバルキー加工されたガラス繊維糸の織密度との和は83と、織密度の和も同様である。しかしながら、織組織が綾織であり、バルキー加工されたガラス繊維糸の織密度が低く、糸重量の小さいガラス繊維糸を製織している比較例3のガラスクロスに対し、実施例3のバルキー加工されたガラス繊維糸を特定の織密度を有する二重織としたガラスクロスは、光遮蔽性及び吸音性に優れていることが明らかである。
また、比較例1及び比較例2のガラスクロスは、緯糸のみバルキー加工されたガラス繊維糸を用い、バルキー加工された緯糸を二重織とした緯二重織のガラスクロスであるが、バルキー加工されていないガラス繊維糸の織密度とバルキー加工されたガラス繊維糸の織密度との和が、比較例1では96本/25mmと高く、また、比較例2では78本/25mmと低く、かつ、前記バルキー加工されていないガラス繊維糸の織密度Aと前記バルキー加工されたガラス繊維糸の織密度Bとの比(B/A)が、比較例では1と高く、また、比較例2では0.63と低い。これらのガラスクロスは、平均垂直入射吸音率がいずれも0.6以下であり、充分な吸音性を有さない。
さらに、実施例1及び2の膜天井用ガラスクロスは、同程度の平均垂直入射吸音率を備える比較例3の膜天井用ガラスクロスと比較して、低周波数吸音性が0.50以上であるという、膜天井として顕著に優れた吸音性を備え、かつ、より優れた光遮蔽性を備えている。これら膜天井用ガラスクロスは、低周波数吸音性が良いことから、人の声を良く吸収し、声の反響を抑えることができる。
とりわけ、実施例1の膜天井用ガラスクロスは、ガーレ剛軟度が、経方向及び緯方向ともに、500〜5000mgfの範囲内にあり、膜天井施工性にも特に優れていることがわかる。
また、経糸、緯糸ともにストレート糸を用い、織密度の合計も73と低く、かつ平織である比較例5のガラスクロスは、開口率は0.16%と十分な開口率であるにも関わらず、通気度が3cm/cm/sと実施例1〜3の通気度と比較して低く、充分な吸音性を有さない。
また、実施例、比較例ともにガラスクロスであることから、すべて不燃性の点では問題がない。しかしながら、比較例4のガラスクロスのように、経糸、緯糸ともにバルキー加工されたガラス繊維糸を用い、織密度の合計が47と低いガラスクロスでは、光遮蔽性は良好な値をとっているものの、吸音性が充分ではなく、開口率1.23%、通気度50cm/cm/sと高い値をとっていることから、火災時に炎の燃え抜けが生じる可能性がある。
1 膜天井用ガラスクロス、2 肉眼で確認可能な開口部

Claims (4)

  1. 経糸、緯糸を製織してなる膜天井用ガラスクロスであって、
    一方の糸をバルキー加工されていないガラス繊維糸、他方の糸をバルキー加工されたガラス繊維糸を使用し、
    前記バルキー加工されていないガラス繊維糸の織密度と前記バルキー加工されたガラス繊維糸の織密度との和が80〜93本/25mmであり、
    前記バルキー加工されていないガラス繊維糸の織密度Aと前記バルキー加工されたガラス繊維糸の織密度Bとの比(B/A)が、0.65〜0.95であり、
    前記ガラスクロスの織組織が、二重織であり、
    前記ガラスクロスの開口率が、0.02〜1.0%であることを特徴とする、
    膜天井用ガラスクロス。
  2. 請求項1に記載の膜天井用ガラスクロスであって、
    前記バルキー加工されていないガラス繊維糸の織密度と前記バルキー加工されたガラス繊維糸の織密度との和が84〜92本/25mmであり、
    前記前記バルキー加工されていないガラス繊維糸の織密度Aと前記バルキー加工されたガラス繊維糸の織密度Bとの比(B/A)が、0.75〜0.92であり、
    前記ガラスクロスの開口率が、0.03〜0.30%であることを特徴とする膜天井用ガラスクロス。
  3. 請求項2に記載の膜天井用ガラスクロスであって、
    前記ガラスクロスの経糸方向及び緯糸方向のガーレ剛軟度が、500〜5000mgfであることを特徴とする膜天井用ガラスクロス。
  4. 請求項1〜3に記載いずれか1項の膜天井用ガラスクロスを用いることを特徴とする膜天井。
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