JP2017210381A - 光学素子成形型 - Google Patents

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Abstract

【課題】成形型の温度制に用いる温度センサーの許容誤差による複数の成形型間で光学素子の出来にバラツキが生じることを防止し、所望の光学性能を有する光学素子を安定して製造できる光学素子成形型の提供。【解決手段】内部に制御用温度センサ41a,41b及び測定用温度センサ42a,42bが挿入される温度センサ挿入穴113,114,123,124が形成されており、温度センサ挿入穴113,114,123,124が光学素子成形型の中心軸Cに対して回転対称の位置に配置されている光学素子成形型11,12。前記温度センサーは熱電対又は白金測温抵抗体であることが好ましい光学素素成形型11,12。【選択図】図1

Description

本発明は、光学素子を成形するための光学素子成形型に関する。
光学素子の製造方法として、成形型の間に光学素子材料を配置し、加熱・押圧することにより所望の形状の光学素子に成形する方法が知られている。このような光学素子の成形において、バラツキの少ない光学素子を製造するための要件の一つとして、成形型の温度制御を高精度に行うことが挙げられる。
例えば、特許文献1には、成形型の内部に熱電対を挿入し、この熱電対によって温度制御を行いながら成形型を加熱する光学素子の製造装置が記載されている。
特開2004−137146号公報
前記した従来の光学素子の製造装置は、一回の成形で成形型の温度を常温から成形温度まで昇温し、かつ成形温度から冷却温度まで降温する必要があり、成形型の昇降温に一定の時間を要する。また、このような昇降温に要する時間は、光学素子のサイズ(=成形型のサイズ)が大きいほど長くなる。従って、従来の光学素子の製造装置では、必要な生産数量に応じて、同じ光学性能(形状)を有する光学素子を複数の成形型で成形する必要が生じる。
しかしながら、成形型の温度制御で用いられる温度センサ(例えば熱電対、白金測温抵抗体)には、その製造誤差を考慮した許容差が存在する。例えば温度が500℃の場合、熱電対(タイプK,E,T、クラス1)では±2℃の許容差が存在し、白金測温抵抗体(Pt100)では±2.8℃の許容差が存在する(JIS規格「JIS C 1602」および「JIS C 1604」参照)。従って、規格上は同じ温度センサであっても、実際にはそれぞれに個体差が存在することになる。
従って、従来の光学素子の製造装置では、熱電対によって複数の成形型を同じ温度に制御しようとしても、前記した温度センサの個体差により、実際には同じ温度条件にならず、複数の成形型間で光学素子の出来(例えば光学機能面の形状)にバラツキが生じるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、複数の成形型間で光学素子の出来にバラツキが生じることを防止し、所望の光学性能を有する光学素子を安定して製造することができる光学素子成形型を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る光学素子成形型は、光学素子を成形するための光学素子成形型において、内部に温度センサが挿入される温度センサ挿入穴が少なくとも2つ形成されており、前記温度センサ挿入穴は、前記光学素子成形型の中心軸に対して回転対称の位置に配置されていることを特徴とする。
また、本発明に係る光学素子成形型は、上記発明において、前記温度センサは、熱電対または白金測温抵抗体であることを特徴とする。
本発明によれば、制御用温度センサと測定用温度センサとをそれぞれ温度センサ挿入穴に挿入し、各々の制御用温度センサをもとに加熱された光学素子成形型の温度を、同一の測定用温度センサで測定することにより、複数の光学素子成形型間における制御用温度センサの個体差を把握することができる。そして、光学素子を成形する際に、前記した個体差に基づいて、制御用温度センサによる温度制御時の設定温度を補正することにより、複数の光学素子成形型間における温度条件を揃えることができる。従って、複数の光学素子成形型間で光学素子の出来にバラツキが生じることを防止し、所望の光学性能を有する光学素子を安定して製造することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る光学素子成形型を備える光学素子成形装置の構成を示す断面図である。 図2は、本発明の実施の形態に係る光学素子成形型を用いた温度センサの補正データの取得方法を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る光学素子成形型の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、以下の実施の形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものも含まれる。
以下、実施の形態に係る光学素子成形型を備える光学素子成形装置の構成について、図1を参照しながら説明する。光学素子成形装置1は、光学素子成形型と、上ベース16と、下ベース17と、スリーブ20と、ヒータ30a,30bと、制御用温度センサ41a,41bと、測定用温度センサ42a,42bと、を備えている。
光学素子成形型は、ガラスレンズ等の光学素子を成形するためのものであり、上型11と、下型12と、を備えている。上型11および下型12は、それぞれ段付きの円柱形状(凸状)に形成されており、スリーブ20の内部において、それぞれの成形面111,121が対向するように配置されている。また、上型11および下型12は、それぞれの成形面111,121の中心が一致するように、スリーブ20によって位置決めされている。成形面111,121は、光学素子の光学機能面を形成するための面であり、所望の光学素子の反転形状に形成されている。
上型11は、上ベース16に固定されている。上型11の一方(下型12側)の端面には、成形面111が形成されている。また、上型11には、他方(上ベース16側)の端面に開口を有するヒータ挿入穴112が形成されている。また、上型11には、他方(上ベース16側)の端面に開口を有する温度センサ挿入穴が少なくとも2つ形成されており、具体的には温度センサ挿入穴113と、温度センサ挿入穴114と、が形成されている。
ヒータ挿入穴112は、内部にヒータ30aを挿入するものであり、上型11の他方の端面から下型12に向かって、光学素子成形型の中心軸Cに沿って所定の深さで形成されている。
温度センサ挿入穴113,114は、内部に制御用温度センサ41aおよび測定用温度センサ42aを挿入するものであり、上型11の他方の端面から下型12に向かって、中心軸Cと平行に、かつそれぞれ同じ深さで形成されている。
温度センサ挿入穴113,114の深さは、成形面111の形状に応じて適宜変更可能である。例えば図1のように成形面111が凹の場合は、ヒータ挿入穴112の位置(底部)よりも、温度センサ挿入穴113,114の位置(底部)を相対的に深く(成形面111に近く)形成することができる。また、例えば成形面111が凸の場合は、ヒータ挿入穴112の位置よりも、温度センサ挿入穴113,114の位置を相対的に浅く(成形面111から遠く)形成することができる。
温度センサ挿入穴113,114は、中心軸Cに対して回転対称の位置に配置されている。本実施の形態において、温度センサ挿入穴113,114は、中心軸Cを通って互いに対向する位置に形成されている。すなわち、温度センサ挿入穴113は、例えば上型11を矢視A方向から見た場合において、温度センサ挿入穴114から中心軸Cの軸回りに180度回転した位置に配置されている。
これにより、制御用温度センサ41aおよびヒータ30a間の距離と、測定用温度センサ42aおよびヒータ30a間の距離とが同じになり、測定用温度センサ42aによって、制御用温度センサ41aと同じ条件で上型11の温度を検出することが可能となる。従って、測定用温度センサ42aの測定誤差を低減することができる。
なお、温度センサ挿入穴113,114は、中心軸Cに対して回転対称の位置に配置されていればよく、図1に示した構成に限定されない。すなわち温度センサ挿入穴113は、例えば上型11を矢視A方向から見た場合において、温度センサ挿入穴114から中心軸Cの軸回りに180度以外の角度(45度,90度,270度等)で回転した位置に配置されていてもよい。
下型12は、下ベース17に固定されている。下型12の一方(上型11側)の端面には、成形面121が形成されている。また、下型12には、他方(下ベース17側)の端面に開口を有するヒータ挿入穴122が形成されている。また、下型12には、他方(下ベース17側)の端面に開口を有する温度センサ挿入穴が少なくとも2つ形成されており、具体的には温度センサ挿入穴123と、温度センサ挿入穴124と、が形成されている。
ヒータ挿入穴122は、内部にヒータ30bを挿入するものであり、下型12の他方の端面から上型11に向かって、光学素子成形型の中心軸Cに沿って所定の深さで形成されている。
温度センサ挿入穴123,124は、内部に制御用温度センサ41aおよび測定用温度センサ42aを挿入するものであり、下型12の他方の端面から上型11に向かって、中心軸Cと平行に、かつそれぞれ同じ深さで形成されている。
温度センサ挿入穴123,124の深さは、成形面121の形状に応じて適宜変更可能である。例えば図1のように成形面121が凹の場合は、ヒータ挿入穴122の位置(底部)よりも、温度センサ挿入穴123,124の位置(底部)を相対的に深く(成形面121に近く)形成することができる。また、例えば成形面121が凸の場合は、ヒータ挿入穴122の位置よりも、温度センサ挿入穴123,124の位置を相対的に浅く(成形面121から遠く)形成することができる。
温度センサ挿入穴123,124は、中心軸Cに対して回転対称の位置に配置されている。本実施の形態において、温度センサ挿入穴123,124は、中心軸Cを通って互いに対向する位置に形成されている。すなわち、温度センサ挿入穴123は、例えば下型12を矢視B方向から見た場合において、温度センサ挿入穴124から中心軸Cの軸回りに180度回転した位置に配置されている。
これにより、制御用温度センサ41bおよびヒータ30b間の距離と、測定用温度センサ42bおよびヒータ30b間の距離とが同じになり、測定用温度センサ42bによって、制御用温度センサ41bと同じ条件で下型12の温度を検出することが可能となる。従って、測定用温度センサ42bの測定誤差を低減することができる。
なお、温度センサ挿入穴123,124は、中心軸Cに対して回転対称の位置に配置されていればよく、図1に示した構成に限定されない。中心軸Cを挟んで互いに対向しない位置にそれぞれ配置されていてもよい。すなわち、温度センサ挿入穴123は、例えば下型12を矢視B方向から見た場合において、温度センサ挿入穴124から中心軸Cの軸回りに180度以外の角度(45度,90度,270度等)で回転した位置に配置されていてもよい。
スリーブ20は、上型11および下型12の相対位置を規制するためのものである。スリーブ20は、円筒状に形成されており、固定部材21によって上型11の外周に固定されている。
ヒータ30a,30bは、それぞれヒータ挿入穴112,122に挿入されており、光学素子の成形の際に上型11および下型12を昇温・降温する。
制御用温度センサ41a,41bは、上型11および下型12の温度を検出する。制御用温度センサ41a,41bは、棒状に形成されており、例えば熱電対や白金測温抵抗体から構成される。制御用温度センサ41a,41bは、上型11および下型12に常時取り付けられており、光学素子成形型の温度制御を行う際に用いられる。なお、以下では、制御用温度センサ41a,41bとして熱電対を用いることを想定して説明を行う。
制御用温度センサ41a,41bおよびヒータ30a,30bは、図示しないコントローラ(制御装置)に接続されている。そして、当該コントローラによって、制御用温度センサ41a,41bの指示値をもとに、上型11および下型12の加熱・冷却のためのヒータ30a,30bの出力制御が行われる。
測定用温度センサ42a,42bは、上型11および下型12の温度を検出する。測定用温度センサ42a,42bは、棒状に形成されており、例えば熱電対や白金測温抵抗体から構成される。測定用温度センサ42a,42bは、後記する光学素子成形前の準備工程(図2参照)でのみ用いられ、光学素子の成型工程では上型11および下型12から取り外される。すなわち、測定用温度センサ42a,42bは、光学素子成形前の準備工程において、複数の光学素子成形型間における制御用温度センサ41a,41bの個体差を測定するために用いられる。なお、以下では、測定用温度センサ42a,42bとして熱電対を用いることを想定して説明を行う。
測定用温度センサ42a,42bは、コントローラを介して図示しないモニタ(表示装置)に接続されており、その指示値をモニタできるように構成されている。
以上のような構成を備える光学素子成形型によれば、制御用温度センサ41a,41bと測定用温度センサ42a,42bと、をそれぞれ温度センサ挿入穴113,123,114,124に挿入し、各々の制御用温度センサ41a,41bをもとに加熱された光学素子成形型の温度を、同一の測定用温度センサ42a,42bで測定することにより、複数の光学素子成形型間における制御用温度センサ41a,41bの個体差を把握することができる。そして、光学素子を成形する際に、前記した個体差に基づいて制御用温度センサ41a,41bによる温度制御時の設定温度を補正することにより、複数の光学素子成形型間における温度条件を揃えることができる。従って、複数の光学素子成形型間で光学素子の出来にバラツキが生じることを防止し、所望の光学性能を有する光学素子を安定して製造することができる。
(補正データの取得方法)
以下、光学素子成形型を用いた温度センサの補正データの取得方法について、図2を参照しながら説明する。なお、同図で示した各処理は、光学素子を成形する前の準備工程として実施され、これらの処理の後に光学素子の成形工程が実施される。
まず、基準となる成形型セットを測定し、基準データを取得する(ステップS1)。なお、「成形型セット」とは、図1で示したような、光学素子成形型を含む光学素子成形装置1のことを示している。
本ステップでは、まず同じ光学性能(形状)を有する光学素子を成形する複数の成形型の中から基準の成形型セットを選択する。基準の成形型セットは、例えば複数の成形型セットの中から無作為に選択してもよく、あるいは複数の成形型のうち、過去に最も出来のよい光学素子を成形することができた成形型セットを基準として選択してもよい。
次に、基準の成形型セットにおいて、当該成形型セットの制御用温度センサ41a,41b(以下、「基準の制御用温度センサ41a,41b」と表記する)の指示値が所定の値(例えば600℃)を示すように、上型11および下型12を加熱する。そして、その際の上型11および下型12の温度を測定用温度センサ42a,42bによって測定し、その指示値(例えば598℃)を取得する。この指示値(598℃)が基準データとなる。
続いて、補正する成形型セットを測定し、補正データを取得する(ステップS2)。本ステップでは、補正対象の成形型セットにおいて、当該成形型セットの制御用温度センサ41a,41b(以下、「補正対象の制御用温度センサ41a,41b」と表記する)の指示値が基準の制御用温度センサ41a,41bと同様に600℃を示すように、上型11および下型12を加熱する。
そして、その際の上型11および下型12の温度を、ステップS1で用いたものと同じ測定用温度センサ42a,42bによって測定し、その指示値(例えば602℃)を取得する。この指示値(602℃)と、基準データ(598℃)との差(4℃)が、基準の制御用温度センサ41a,41bと補正対象の制御用温度センサ41a,41bとの個体差である。そして、この個体差(4℃)が、補正対象の成形型セットを補正するための補正データ(補正値)となる。
なお、補正データは、前記したように個体差そのものの値を用いてもよいが、例えば個体差が小数点を伴う場合等は、小数点以下を四捨五入した値を補正データとしてもよい。
続いて、未測定の成形型セットの有無を判定し(ステップS5)、未測定の成形型セットがある場合(ステップS5でYes)はステップS3に戻って補正データの取得を継続し、未測定の成形型セットがない場合(ステップS5でNo)は処理を終了する。
以上の処理によって取得した補正データは、後段の光学素子の成型工程において、補正対象の成形型セットの設定温度を補正する際に用いる。例えば、前記したように、基準の制御用温度センサ41a,41bと補正対象の制御用温度センサ41a,41bとの個体差が4℃である場合、補正対象の制御用温度センサ41a,41bが設けられた成形型セットの設定温度(加熱温度)を、当初の600℃から596℃へと補正する。
これにより、補正対象の成形型セットの成形時における温度(測定用温度センサ42a,42bの指示値)が、補正前の温度(602℃)から低下し、基準の成形型セットの成形時における温度(598℃)と同じか、あるいはそれに近い値となる。従って、2つの成形型セット間において、制御用温度センサ41a,41bの指示値はそれぞれ異なる値となるものの(基準側:600℃、補正対象側:596℃)、2つの成形型セットの実際の温度を、598℃前後で揃えることができる。従って、複数の成形型セット間で光学素子の出来にバラツキが生じることを防止し、所望の光学性能を有する光学素子を安定して製造することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。本実施例では、前記した図2に示した処理によって補正データを取得し、4つの成形型セット間の温度条件を揃える場合について説明する。また、以下では、第一の成形型セットを基準とし、残りの第二〜第四の成形型セットを補正対象とすることにより、第一の成形型セットに対して第二〜第四の成形型セットの温度条件を揃える場合について説明する。
Figure 2017210381
表1は、補正前における第一〜第四の成形型セットの制御用温度センサ(以下、「第一〜第四の制御用温度センサ」という)の個体差を示している。表1において、「制御用温度センサ指示値」とは、第一〜第四の成形型セット(上型および下型)を温度制御する際の設定温度であり、制御用温度センサの当初の指示値を示している。また、「測定用温度センサ指示値」とは、上記の「制御用温度センサ指示値」に基づいて第一〜第四の成形型セットを温度制御した際の測定用温度センサの指示値を示している。また、「制御用温度センサ個体差」とは、第一の制御用温度センサに対する、第二〜第四の制御用温度センサの個体差を示している。
表1に示すように、補正前における第一〜第四の制御用温度センサの指示値は全て「600.0℃」であり、第一〜第四の成形型セットが600.0℃となるように温度制御を行っている。しかしながら、その際の成形型セット(上型および下型)の温度には、実際にはバラツキが存在し、表1に示すように、測定用温度センサの指示値は、制御用温度センサの指示値とはそれぞれ異なっている。
従って、第一の制御用温度センサと第二の制御用温度センサとの間には「0.3℃(上型)、−3.2℃(下型)」の個体差が、第一の制御用温度センサと第三の制御用温度センサとの間には「−1.0℃(上型)、−3.4℃(下型)」の個体差が、第四の制御用温度センサとの間には「3.3℃(上型)、−0.6℃(下型)」の個体差が存在することになる。なお、補正前の第二〜第四の成形型セットにおいて、制御用温度センサの個体差の最大値と最小値の差はそれぞれ「4.3℃(上型)、2.8℃(下型)」である。
Figure 2017210381
表2は、表1で示した個体差に基づいて、第二〜第四の制御用温度センサによる温度制御時の設定温度を補正した結果を示している。表2において、「補正量」とは、表1で示した個体差に基づいた、第一〜第四の成形型セットを温度制御する際の設定温度の補正量(補正データ)を示している。また、「制御用温度センサ指示値」とは、設定温度補正後における制御用温度センサの指示値を示している。また、「測定用温度センサ指示値」とは、設定温度補正後における測定用温度センサの指示値を示している。なお、本実施例では、各制御用温度センサの個体差(表1)をそのまま補正量としては用いず、小数点以下を四捨五入したものを補正量として用いている。
表2に示すように、第二の成形型セットでは、第一の制御用温度センサとの個体差に基づいて、設定温度の補正量を「−3.0℃(下型)」とし、制御用温度センサの指示値が「597.0℃(下型)」となるように温度制御を行った。その結果、測定用温度センサの指示値(第二の成形型セットの温度)が「596.7℃(下型)」となり、基準の成形型セットの指示値(596.1℃(下型))との温度差が狭まった。従って、第二の成形型セットの温度条件を第一の成形型セットの温度条件に近づけることができた。
なお、第二の成形型セットにおいて、上型の設定温度を補正していないにもかかわらず、測定用温度センサの指示値が「599.0℃」から「599.1℃」に変化しているのは、測定用温度センサ固有の誤差が原因であると考えられる。
また、表2に示すように、第三の成形型セットでは、第一の制御用温度センサとの個体差に基づいて、設定温度の補正量を「−1.0℃(上型)、−3.0℃(下型)」とし、制御用温度センサの指示値が「599.0℃(上型)、597.0℃(下型)」となるように温度制御を行った。その結果、測定用温度センサの指示値(第三の成形型セットの温度)が「599.7℃(上型)、596.4℃(下型)」となり、基準の成形型セットの指示値(599.3℃(上型)、596.1℃(下型))との温度差が狭まった。従って、第三の成形型セットの温度条件を第一の成形型セットの温度条件に近づけることができた。
また、表2に示すように、第四の成形型セットでは、第一の制御用温度センサとの個体差に基づいて、設定温度の補正量を「3.0℃(上型)、−1.0℃(下型)」とし、制御用温度センサの指示値が「603.0℃(上型)、599.0℃(下型)」となるように温度制御を行った。その結果、測定用温度センサの指示値(第四の成形型セットの温度)が「599.0℃(上型)、595.9℃(下型)」となり、基準の成形型セットの指示値(599.3℃(上型)、596.1℃(下型))との温度差が狭まった。従って、第四の成形型セットの温度条件を第一の成形型セットの温度条件に近づけることができた。なお、補正後の第二〜第四の成形型セットにおいて、測定用温度センサの指示値の最大値と最小値の差はそれぞれ「0.7℃(上型)、0.8℃(下型)」である。
以上、本発明に係る光学素子成形型について、発明を実施するための形態および実施例により具体的に説明したが、本発明の趣旨はこれらの記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて広く解釈されなければならない。また、これらの記載に基づいて種々変更、改変等したものも本発明の趣旨に含まれることはいうまでもない。
例えば、前記した光学素子成形型では、図1に示すように、上型11および下型12の内部にヒータ30a,30bが配置されていたが、上型11および下型12の外側にヒータを配置して非接触で輻射加熱するような構成であっても構わない。
1 光学素子成形装置
11 上型
111 成形面
112 ヒータ挿入穴
113,114 温度センサ挿入穴
12 下型
121 成形面
122 ヒータ挿入穴
123,124 温度センサ挿入穴
16 上ベース
17 下ベース
20 スリーブ
21 固定部材
30a,30b ヒータ
41a,41b 制御用温度センサ
42a,42b 測定用温度センサ
C 中心軸

Claims (2)

  1. 光学素子を成形するための光学素子成形型において、
    内部に温度センサが挿入される温度センサ挿入穴が少なくとも2つ形成されており、
    前記温度センサ挿入穴は、前記光学素子成形型の中心軸に対して回転対称の位置に配置されていることを特徴とする光学素子成形型。
  2. 前記温度センサは、熱電対または白金測温抵抗体であることを特徴とする請求項1に記載の光学素子成形型。
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