JP6299876B2 - 表面温度センサ校正装置 - Google Patents

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Description

この発明は、接触式表面温度センサにおける校正結果の合否を判定する表面温度センサ校正装置に関するものである。
表面温度センサは、半導体製造装置内のウェハ支持台の温度分布評価や、加熱調理のためのホットプレートの温度測定などに使用される。ユーザは、これらの表面温度を測定することで半導体製品や食品の加工品質を安定にしたりすることができる。そのため、これらの測定を行う表面温度センサ自体が正しく温度を表示することを確認する必要があり、そのためには定期的な校正が必要である。
しかしながら、表面温度センサの校正方法には、日本の国家規格によるガイドラインが存在しないため、表面温度センサメーカや校正事業者が、独自の理論で表面温度を定義し、校正を実施している。
従来の表面温度センサ校正装置としては、例えば、特許文献1,2に示されたものが知られており、下記の構成を備えている。
(1)校正対象の表面温度センサに対する接触面(表面)を有する熱盤
(2)熱盤に熱を加えるヒータ
(3)熱盤の内部の温度を測定する基準温度センサ
(4)基準温度センサにより測定された温度を予め設定された目標温度に制御する温度調節計
上記の表面温度センサ校正装置では、以下のように表面温度センサの校正を行っている。
ヒータにより熱盤を加熱し、基準温度センサにより測定された温度が目標温度(例えば100度)となるように、温度調節計で制御を行う。そして、ユーザが校正対象の表面温度センサを、熱盤の接触面に当接させる。校正対象の表面温度センサを熱盤の接触面に当接させた状態を保ち、表面温度センサにより測定された温度と、基準温度センサにより測定された温度とを比較し、それらの温度の差分が所定範囲内であれば、表面温度センサを合格と判定する。
特許第3328408号公報 特許第5320330号公報
しかしながら、従来の表面温度センサ校正方法には、以下のような課題がある。
特許文献1の方法による表面温度センサ校正装置では、熱起電力特性が等しい2本の熱電対を使用することを前提としているため、校正対象の表面温度センサと同一ロットの(つまり、同等の熱電特性を有する)熱電対素線を用意する必要がある。しかしながら、第三者から依頼された表面温度センサの校正を行う場合、校正対象の表面温度センサと同一ロットの熱電対素線を用意することは現実的に不可能に近く、仮に用意できたとしても、熱電対素線には不純物などにより少なからず個体差が存在するため、現実的には、熱起電力特性が完全に一致することは保証できない。そのため、このような場合における校正の信頼性を保証できないという課題があった。さらに、表面温度センサ校正装置自体を校正するには、校正対象の表面温度センサと同一ロットの熱電対素線を持っている必要があり、汎用性に欠けるという課題があった。
基準温度センサは、熱盤の内部に挿入して温度を測定している。基準温度センサが挿入される熱盤の内部の位置と、表面温度センサが当接される熱盤の接触面(熱盤の表面)とは、両者間におけるヒータからの距離の差や熱盤の表面外部の状態により、両者の温度が一致しない場合がある。ところが、従来の表面温度センサ校正装置においては、単純に基準温度センサにより測定された温度と表面温度センサにより測定された温度との差が所定範囲内であるか否かで合否判定を行っており、基準温度センサが挿入される位置の温度と、表面温度センサが当接される熱盤の接触面との温度差は考慮されておらず、合否判定基準の妥当性が低いという課題があった。
また、表面温度センサの校正を行う際には、その用途に鑑み、熱盤を100度等の高温に制御している。このため、校正対象の表面温度センサを熱盤の接触面に当接すると、熱盤から表面温度センサへの伝熱により、表面温度センサの温度が急激に上昇する一方で、熱盤の温度は低下し、これに伴い基準温度センサの温度も低下する。従来の校正方法においては、基準温度センサ及び表面温度センサの測定値が安定していることを前提に作業を行う必要があるため、基準温度センサ及び表面温度センサの測定値が安定してからでないと、正確に合否判定できず、校正作業に時間がかかってしまうという課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、表面温度センサにおける校正結果の合否を短時間で高精度に判定することができ、さらに基準温度センサを校正するだけで、高い信頼性を有する汎用的な表面温度センサ校正装置を得ることを目的とする。
この発明に係る表面温度センサ校正装置は、校正対象の表面温度センサに対する接触面を有する熱盤と、熱盤に熱を加えるヒータと、熱盤の内部の温度を測定する制御用温度センサと、制御用温度センサにより測定された温度が予め設定された温度と一致するように、ヒータから発生される熱量を制御する熱量制御手段と、熱盤の内部の温度を測定する校正済みの基準温度センサと、表面温度センサが熱盤の接触面に当接された際の熱盤の内部と接触面の温度差の時間的な変動を示す熱解析結果を記憶している熱解析結果記憶手段とを設け、合否判定手段が、熱解析結果記憶手段により記憶されている熱解析結果を用いて、表面温度センサにより測定された温度と基準温度センサにより測定された温度から、表面温度センサにおける校正結果の合否を判定するようにしたものである。
この発明に係る表面温度センサ校正装置は、予め、表面温度センサが熱盤の接触面に当接された際の熱盤の内部と接触面の温度差の時間的な変動を熱解析し、その温度差の時間的な変動を示す熱解析結果を熱解析結果記憶手段に出力する熱解析装置を備えるようにしたものである。
この発明に係る表面温度センサ校正装置は、合否判定手段が、熱解析結果記憶手段により記憶されている熱解析結果が示す温度差の時間的な変動と、基準温度センサにより測定された温度と、表面温度センサ及び基準温度センサの測定精度とを用いて、表面温度センサの測定温度の許容変動範囲を示す合否判定基準を設定する合否判定基準設定部と、熱盤の接触面に対する表面温度センサの当接を検知する当接検知部と、当接検知部により表面温度センサの当接が検知されると、表面温度センサにより測定された温度が、合否判定基準設定部により設定された合否判定基準が示す許容変動範囲内にあるか否かを判定し、表面温度センサにより測定された温度が許容変動範囲内であれば、表面温度センサにおける校正結果が合格であると判定し、表面温度センサにより測定された温度が許容変動範囲外であれば、表面温度センサにおける校正結果が不合格であると判定する合否判定部と、合否判定部の判定結果を出力する判定結果出力部とから構成されているようにしたものである。
この発明に係る表面温度センサ校正装置は、基準温度センサが、熱盤に対して挿抜自在に装着されるようにしたものである。
この発明によれば、表面温度センサにおける校正結果の合否を短時間で高精度に判定することができ、さらに基準温度センサを校正するだけで、高い信頼性を有する汎用的な表面温度センサ校正装置を提供することができる効果がある。
この発明の実施の形態1による表面温度センサ校正装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態1による表面温度センサ校正装置の処理内容を示すフローチャートである。 被校正温度センサ20が熱盤1の接触面1aに当接された際の基準温度センサ7及び被校正温度センサ20による温度の測定値と、被校正温度センサ20における従来の合否判定基準とを示す説明図である。 熱解析装置10による熱解析シミュレーションの結果の一例を示す説明図である。 合否判定基準設定部14により設定される合否判定基準を示す説明図である。 被校正温度センサ20が熱盤1の接触面1aに当接された際の基準温度センサ7及び被校正温度センサ20による温度の測定値と、合否判定基準設定部14により設定される合否判定基準とを示す説明図である。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による表面温度センサ校正装置を示す構成図である。
図1において、熱盤1は校正対象の表面温度センサである被校正温度センサ20に対する接触面1aを有する金属板である。金属板の材質としては、均熱性が優れている無酸素銅が好ましいが、均熱性が優れているものであればよく、無酸素銅以外の材質を用いるようにしてもよい。
熱盤1には制御用温度センサ3及び校正済みの基準温度センサ7を装着するために、制御用温度センサ3及び基準温度センサ7の先端部分の挿入を受け付ける孔が施されている。因みに、基準温度センサ7の挿入孔(以下、「基準温度センサ挿入孔」と称する)は、熱盤1の側面から水平方向に掘られている穴であるが、できる限り熱盤1の表面(接触面1a)に近い位置の温度を測定できるようにするために、例えば、接触面1aから2mm程度の深さの位置に施される。
ヒータ2は熱盤1の面全体を均一に加熱する薄いプレート型の熱源であり、熱盤1の下面と密着するように配置されている。なお、ヒータ2の上面は熱盤1の下面と同じ寸法である。
制御用温度センサ3は、例えばシース型測温抵抗体から構成されており、応答性を高めるために1.6mm程度の小さな外径(制御用温度センサ挿入孔に挿入される部分(円柱又は円筒の形をなしている部分)の直径)のものが用いられる。
また、制御用温度センサ3の挿入孔(以下、「制御用温度センサ挿入孔」と称する)についても、熱盤1の側面から水平方向に掘られている穴であり、制御の安定性を確保するために、ヒータ2に近い位置の温度を測定できるようにする。例えば、ヒータ2と熱盤1の接触面から2mm程度の深さの位置に施される。
温度調節計4は制御用温度センサ3により測定された温度を表示するとともに、被校正温度センサ20の校正時の温度である目標温度(例えば、100.000℃)の設定を受け付ける測定器である。急峻な熱盤1の温度変化を捉えることができるように、例えば、制御周期が25m秒程度で高速サンプリングが可能な温度調節計4が用いられる。
また、温度調節計4は制御用温度センサ3により測定された温度が当該目標温度と一致するように、電力操作器6から供給されるヒータ駆動用の電力を制御する。ここで、制御用温度センサ3により測定された温度と目標温度の一致については、双方の温度間の完全な一致に限るものではなく、温度調節計4の有効桁数の範囲での一致も含まれる。
電力操作器6は電源5と接続されており、温度調節計4の制御の下で、電力をヒータ2に供給する。なお、温度調節計4、電源5及び電力操作器6から熱量制御手段が構成されている。
図1では、図面の簡略化のために省略しているが、熱盤1の接触面1aを除く、熱盤1及びヒータ2の全体が断熱材で覆われている。
基準温度センサ7は熱盤1に施されている基準温度センサ挿入孔に対して挿抜自在に装着され、熱盤1の表面に近い位置の温度を測定する温度センサである。
なお、基準温度センサ7は定期的に国家計量標準にトレーサブルな校正を受けたセンサであって、測定のトレーサビリティが確保されている(第三者機関により測定値の信頼性が証明されている)温度センサである。
また、基準温度センサ7は応答性を高めるために1.6mm程度の小さな外径(基準温度センサ挿入孔に挿入される部分(円柱又は円筒の形をなしている部分)の直径)のものが用いられる。
校正済指示計器8は国家計量標準にトレーサブルな校正を受けた指示計器であり、基準温度センサ7により測定された温度を表示するとともに、基準温度センサ7により測定された温度を合否判定装置11に出力する。
被校正指示計器9は被校正温度センサ20により測定された温度を表示するとともに、被校正温度センサ20により測定された温度を合否判定装置11に出力する。
熱解析装置10は例えばコンピュータなどで構成されており、熱盤1ならびに被校正温度センサ20の形状や物性値及び周囲温度などの解析条件に基づいて、CAEを用いる熱解析シミュレーション又は熱伝導モデルを用いる理論計算を行うことで、予め、被校正温度センサ20が熱盤1の接触面1aに当接された際の熱盤1の内部と接触面1aの温度差の時間的な変動を熱解析し、その温度差の時間的な変動を示す熱解析結果を合否判定装置11に出力する装置である。
合否判定装置11は例えばCPUを実装している半導体集積回路、ワンチップマイコンあるいは、パーソナルコンピュータなどから構成されており、熱解析装置10から出力された熱解析結果を用いて、被校正温度センサ20により測定された温度と基準温度センサ7により測定された温度から、被校正温度センサ20における校正結果の合否を判定する装置である。なお、合否判定装置11は合否判定手段を構成している。
合否判定装置11の熱解析結果記憶部12は例えばRAMやハードディスクなどの記憶装置から構成されており、熱解析装置10から出力された熱解析結果を記憶する。なお、熱解析結果記憶部12は熱解析結果記憶手段を構成している。
当接検知部13は熱盤1の接触面1aに対する被校正温度センサ20の当接を検知する当接検知処理を実施し、被校正温度センサ20の当接を検知して、校正結果の合否判定タイミングになると、被校正温度センサ20により測定された温度を合否判定部15に出力するとともに、合否判定処理の開始指示を合否判定基準設定部14及び合否判定部15に出力する処理を実施する。
合否判定基準設定部14は当接検知部13から合否判定処理の開始指示を受けると、熱解析結果記憶部12により記憶されている熱解析結果が示す温度差の時間的な変動と、基準温度センサ7により測定された温度と、被校正温度センサ20及び基準温度センサ7の測定精度とを用いて、被校正温度センサ20の測定温度の許容変動範囲を示す合否判定基準を設定する処理を実施する。
合否判定部15は当接検知部13から合否判定処理の開始指示及び被校正温度センサ20により測定された温度を受けると、被校正温度センサ20により測定された温度が、合否判定基準設定部14により設定された合否判定基準が示す許容変動範囲内にあるか否かを判定し、被校正温度センサ20により測定された温度が前記許容変動範囲内であれば、被校正温度センサ20における校正結果が合格であると判定し、被校正温度センサ20により測定された温度が前記許容変動範囲外であれば、被校正温度センサ20における校正結果が不合格であると判定する処理を実施する。
合否判定結果出力部16は合否判定部15の判定結果を出力する処理を実施する。
図2はこの発明の実施の形態1による表面温度センサ校正装置の処理内容を示すフローチャートである。
次に動作について説明する。
図3は被校正温度センサ20が熱盤1の接触面1aに当接された際の基準温度センサ7及び被校正温度センサ20による温度の測定値と、被校正温度センサ20における従来の合否判定基準とを示す説明図である。
ユーザが被校正温度センサ20を熱盤1の接触面1aに当接させると、図3に示すように、被校正温度センサ20による温度の測定値T(t)が急激に上昇する一方で、熱盤1の接触面1aの温度及び熱盤1の内部の温度が低下する。したがって、基準温度センサ7による温度の測定値Tr(t)も低下する。
ただし、温度調節計4が、制御用温度センサ3により測定された温度が予め設定された目標温度と一致するように、電力操作器6から供給されるヒータ駆動用の電力を制御するので、図3に示すように、熱盤1の接触面1aに対する被校正温度センサ20の当接に伴って低下している熱盤1の接触面1aの温度及び熱盤1の内部の温度は徐々に上昇する。
ここで、基準温度センサ7は、できる限り熱盤1の表面(接触面1a)に近い位置の温度を測定できるようにするために、例えば、接触面1aから2mm程度の深さの位置に挿入されているが、それでも熱盤1の表面ではなく、熱盤1の内部の温度(表面よりヒータ2に近い部分の温度)を測定しているので、基準温度センサ7の測定値Tr(t)は、熱盤1の真の表面温度より高い温度の値を示すことになる。
このため、熱盤1の表面(接触面1a)の温度を測定する被校正温度センサ20の測定値T(t)と、基準温度センサ7の測定値Tr(t)との間には常に温度差が生じる。
ただし、この温度差は、常に一定ではなく、被校正温度センサ20が熱盤1の接触面1aに当接された当初は大きくなり、その後、熱盤1の接触面1aの温度及び熱盤1の内部の温度が上昇することで、ほぼ一定の値で安定するようになる。
図3の例では、被校正温度センサ20が熱盤1の接触面1aに当接されてから時間Tを経過した時点で、被校正温度センサ20の測定値T(t)と、基準温度センサ7の測定値Tr(t)との間の温度差が安定している。
従来の表面温度センサ校正装置では、被校正温度センサ20が熱盤1の接触面1aに当接された当初の温度差が、どのように変動するかが分からず、熱盤1の接触面1aに当接された当初に、その温度差を確認しても、被校正温度センサ20の測定値T(t)が正確な測定値であるかを判断することができないため、ユーザが熱盤1の接触面1aに対する被校正温度センサ20の当接時間を時間T以上として、その温度差が安定していることを合否の判定条件として要求している。
そのため、ユーザは、時間Tを経過してから、被校正温度センサ20の測定値T(t)と、基準温度センサ7の測定値Tr(t)との温度差を確認し、その温度差が予め設定されている許容変動範囲内であれば、被校正温度センサ20における校正結果が合格であると判定し、許容変動範囲外であれば、被校正温度センサ20における校正結果が不合格であると判定する。
ここでは、ユーザが、被校正温度センサ20の測定値T(t)と、基準温度センサ7の測定値Tr(t)との温度差が許容変動範囲内であるか否かを確認することで、被校正温度センサ20における校正結果の合否を判定している例を示しているが、基準温度センサ7の測定値Tr(t)は、熱盤1の接触面1aに対する被校正温度センサ20の当接に伴って低下した後、温度調節計4により設定が受け付けられる目標温度まで上昇する。このため、上記の判定例は、図3に示すように、温度調節計4により設定が受け付けられる目標温度を基準とする固定の合否判定基準(+側、−側)の範囲内に被校正温度センサ20の測定値が入っていれば、被校正温度センサ20における校正結果が合格であると判定し、固定の合否判定基準(+側、−側)の範囲内に被校正温度センサ20の測定値が入っていなければ、被校正温度センサ20における校正結果が不合格であると判定することと等価である。
従来の表面温度センサ校正装置では、被校正温度センサ20の測定値T(t)と、基準温度センサ7の測定値Tr(t)との間の温度差が変動している間は正確な合否判定が困難であったが、この実施の形態1では、その温度差が変動している間でも合否判定を行うことができるようにしている。
以下、図1の表面温度センサ校正装置の処理内容を具体的に説明する。
まず、熱解析装置10は、被校正温度センサ20における校正結果の合否を判定する処理を開始する前に、例えば、熱盤1ならびに被校正温度センサ20の形状や物性値及び周囲温度などの解析条件に基づいて、CAEを用いる熱解析シミュレーション又は熱伝導モデルを用いる理論計算を行うことで、被校正温度センサ20が熱盤1の接触面1aに当接された際の熱盤1の内部と接触面1aの温度差の時間的な変動を熱解析し(図2のステップST1)、その温度差の時間的な変動を示す熱解析結果を合否判定装置11の熱解析結果記憶部12に格納する(ステップST2)。
被校正温度センサ20が熱盤1の接触面1aに当接された際の熱盤1の内部と接触面1aの温度差の時間的な変動を熱解析するCAEを用いる熱解析シミュレーションや、熱伝導モデルを用いる理論計算自体は、公知の技術であるため詳細な説明を省略する。
ここで、図4は熱解析装置10による熱解析シミュレーション(過渡シミュレーション)の結果の一例を示す説明図である。
図4において、基準温度Tr’(t)は、熱盤1の内部の温度のシミュレーション結果(基準温度センサ7により測定される温度Tr(t)のシミュレーション結果)であり、基準表面温度Ts’(t)は、実際の熱盤1の接触面1aの温度Ts(t)のシミュレーション結果である。
また、Te(t)は、基準温度Tr’(t)と基準表面温度Ts’(t)との差分である温度差である。
ユーザが被校正温度センサ20を熱盤1の接触面1aに当接させると、基準温度センサ7が、熱盤1の内部の温度である基準温度Tr(t)を測定し、その基準温度Tr(t)を校正済指示計器8に出力する。
校正済指示計器8は、基準温度センサ7から、熱盤1の内部の温度である基準温度Tr(t)を受けると、その基準温度Tr(t)を表示するとともに、その基準温度Tr(t)を合否判定装置11の合否判定基準設定部14に出力する。
また、被校正温度センサ20が、熱盤1の接触面1aの温度T(t)を測定し、その測定した温度T(t)を被校正指示計器9に出力する。
被校正指示計器9は、被校正温度センサ20から、被校正温度センサ20の測定値T(t)を受けると、その測定値T(t)を表示するとともに、その測定値T(t)を合否判定装置11の当接検知部13に出力する。
当接検知部13は、被校正指示計器9から被校正温度センサ20の測定値T(t)を受けると、その測定値T(t)に基づいて、熱盤1の接触面1aに対する被校正温度センサ20の当接を検知する当接検知処理を実施する(ステップST3)。
例えば、100℃で校正を行う場合、被校正温度センサ20の測定値T(t)が1秒間で10℃以上上昇していれば、被校正温度センサ20が熱盤1の接触面1aに当接していると判断する。ただし、ここでの1秒や10℃は、ユーザが適宜変更することができる。
当接検知部13は、被校正温度センサ20の当接を検知すると(ステップST4)、校正結果の合否判定タイミングに到達したか否かを判定し、校正結果の合否判定タイミングに到達すれば(ステップST5)、被校正温度センサ20の測定値T(t)を合否判定部15に出力するとともに、合否判定処理の開始指示を合否判定基準設定部14及び合否判定部15に出力する。
例えば、被校正温度センサ20の当接を検知した時点から、T時間(Tは、図3のTより短い時間であり、例えば、5秒などが想定される)、90℃以上を維持していれば、合否判定を行うタイミングであると判断する。ただし、ここでの5秒や90℃は、ユーザが適宜変更することができる。
合否判定基準設定部14は、当接検知部13から合否判定処理の開始指示を受けると、熱解析結果記憶部12により記憶されている熱解析結果が示す時刻tにおける温度差Te(t)と、校正済指示計器8から出力された基準温度センサ7の測定値である時刻tにおける基準温度Tr(t)と、被校正温度センサ20の測定精度Taと、基準温度センサ7の測定精度Taとを用いて、下記の式(1)に示すように、被校正温度センサ20の測定値T(t)の許容変動範囲を示す合否判定基準を設定する(ステップST6)。
(Tr(t)−Te(t))−Ta≦T(t)≦(Tr(t)−Te(t))+Ta
(1)
Ta=Ta+Ta
なお、被校正温度センサ20及び基準温度センサ7の測定精度Ta,Taは、温度センサの最大測定誤差に相当する。
ここで、図5は合否判定基準設定部14により設定される合否判定基準を示す説明図である。また、図6は被校正温度センサ20が熱盤1の接触面1aに当接された際の基準温度センサ7及び被校正温度センサ20による温度の測定値と、合否判定基準設定部14により設定される合否判定基準とを示す説明図である。
合否判定基準設定部14により設定される合否判定基準は、熱解析結果記憶部12により記憶されている熱解析結果が示す時刻tにおける温度差Te(t)を基準にしているため、図5及び図6に示すように、固定されておらず、被校正温度センサ20及び基準温度センサ7の測定値の変動に追従して変化している。
合否判定部15は、当接検知部13から合否判定処理の開始指示及び被校正温度センサ20の測定値T(t)を受けると、時刻tにおける被校正温度センサ20の測定値T(t)が合否判定基準設定部14により設定された合否判定基準が示す許容変動範囲内にあるか否かを判定する。即ち、被校正温度センサ20の測定値T(t)が上記の式(1)を満足しているか否かを判定する。
合否判定部15は、被校正温度センサ20の測定値T(t)が規定時間中(例えば、5秒間)連続して許容変動範囲内であれば、被校正温度センサ20における校正結果が合格であると判定する。
一方、規定時間の中に、被校正温度センサ20の測定値T(t)が許容変動範囲から逸脱することがある場合、被校正温度センサ20における校正結果が不合格であると判定する。
合否判定結果出力部16は、合否判定部15が被校正温度センサ20における校正結果が合格であると判定すれば、合格である旨を示す判定結果として例えば「OK」を出力し(ステップST9)、合否判定部15が被校正温度センサ20における校正結果が不合格であると判定すれば、不合格である旨を示す判定結果として例えば「NG」を出力する(ステップST10)。
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、当接検知部13から合否判定処理の開始指示を受けると、熱解析結果記憶部12により記憶されている熱解析結果が示す温度差の時間的な変動と、基準温度センサ7により測定された温度と、被校正温度センサ20及び基準温度センサ7の測定精度とを用いて、被校正温度センサ20の測定温度の許容変動範囲を示す合否判定基準を設定する合否判定基準設定部14を設け、合否判定部15が、被校正温度センサ20により測定された温度が、合否判定基準設定部14により設定された合否判定基準が示す許容変動範囲内にあるか否かを判定し、被校正温度センサ20により測定された温度が許容変動範囲内であれば、被校正温度センサ20における校正結果が合格であると判定し、被校正温度センサ20により測定された温度が前記許容変動範囲外であれば、被校正温度センサ20における校正結果が不合格であると判定するように構成したので、被校正温度センサ20における校正結果の合否を短時間で高精度に判定する汎用的な表面温度センサ校正装置を提供することができる効果を奏する。
即ち、被校正温度センサ20の測定値T(t)と、基準温度センサ7の測定値Tr(t)との間の温度差が変動している間でも合否判定を行うことができるため、被校正温度センサ20における校正結果の合否を短時間で判定することができる。
また、合否判定基準設定部14が、被校正温度センサ20及び基準温度センサ7の測定精度Ta,Taを用いて、合否判定基準を設定しているため、従来例のように、被校正温度センサ20と基準温度センサ7が、同一の熱起電力特性を有する熱電対を使用することなく、被校正温度センサ20における校正結果の合否を高精度に判定することができる。
また、この実施の形態1によれば、基準温度センサ7が熱盤1の挿入孔に対して挿抜自在に装着されるように構成したので、必要に応じて基準温度センサ7を校正することができる効果を奏する。
1 熱盤、1a 接触面、2 ヒータ、3 制御用温度センサ、4 温度調節計(熱量制御手段)、5 電源(熱量制御手段)、6 電力操作器(熱量制御手段)、7 基準温度センサ、8 校正済指示計器、9 被校正指示計器、10 熱解析装置、11 合否判定装置(合否判定手段)、12 熱解析結果記憶部(熱解析結果記憶手段)、13 当接検知部、14 合否判定基準設定部、15 合否判定部、16 合否判定結果出力部、20 被校正温度センサ(校正対象の表面温度センサ)。

Claims (4)

  1. 校正対象の表面温度センサに対する接触面を有する熱盤と、
    前記熱盤に熱を加えるヒータと、
    前記熱盤の内部の温度を測定する制御用温度センサと、
    前記制御用温度センサにより測定された温度が予め設定された温度と一致するように、前記ヒータから発生される熱量を制御する熱量制御手段と、
    前記熱盤の内部の温度を測定する校正済みの基準温度センサと、
    前記表面温度センサが前記熱盤の接触面に当接された際の前記熱盤の内部と前記接触面の温度差の時間的な変動を示す熱解析結果を記憶している熱解析結果記憶手段と、
    前記熱解析結果記憶手段により記憶されている熱解析結果を用いて、前記表面温度センサにより測定された温度と前記基準温度センサにより測定された温度から、前記表面温度センサにおける校正結果の合否を判定する合否判定手段と
    を備えた表面温度センサ校正装置。
  2. 予め、前記表面温度センサが前記熱盤の接触面に当接された際の前記熱盤の内部と前記接触面の温度差の時間的な変動を熱解析し、前記温度差の時間的な変動を示す熱解析結果を前記熱解析結果記憶手段に出力する熱解析装置を備えたことを特徴とする請求項1記載の表面温度センサ校正装置。
  3. 前記合否判定手段は、
    前記熱盤の接触面に対する前記表面温度センサの当接を検知する当接検知部と、
    前記当接検知部により前記表面温度センサの当接が検知されると、前記熱解析結果記憶手段により記憶されている熱解析結果が示す温度差の時間的な変動と、前記基準温度センサにより測定された温度と、前記表面温度センサ及び前記基準温度センサの測定精度とを用いて、前記表面温度センサの測定温度の許容変動範囲を示す合否判定基準を設定する合否判定基準設定部と、
    前記表面温度センサにより測定された温度が、前記合否判定基準設定部により設定された合否判定基準が示す許容変動範囲内にあるか否かを判定し、前記表面温度センサにより測定された温度が前記許容変動範囲内であれば、前記表面温度センサにおける校正結果が合格であると判定し、前記表面温度センサにより測定された温度が前記許容変動範囲外であれば、前記表面温度センサにおける校正結果が不合格であると判定する合否判定部と、
    前記合否判定部の判定結果を出力する合否判定結果出力部とから構成されていることを特徴とする請求項1記載の表面温度センサ校正装置。
  4. 前記基準温度センサが、前記熱盤に対して挿抜自在に装着されることを特徴とする請求項1記載の表面温度センサ校正装置。
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