JP2017210056A - 車両用シート - Google Patents
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Abstract
Description
このような構造においては、シートクッションの昇降に伴って、シートクッションと側部カバーとの上下方向の隙間が拡大縮小する。この隙間を通してシートクッションの下方の内部機構が見えると見栄えがよくない。特に、前記隙間が拡大したときには、前記内部機構が見えやすくなることから、隙間を縮小状態と拡大状態とにわたって確実に遮蔽する必要がある。
そこで、従来、特許文献1に開示された技術が提案されていた。この技術では、前記側部カバーが、位置固定された下側カバーと、リフタ機構の作動により昇降する上側カバーとに上下に分割されている。また、下側カバーの上部と上側カバーの下部がシート幅方向で互いに重なっている。そして、上側カバーの全昇降ストロークにおいて下側カバーの上部と上側カバーの下部の重なり状態が解除されないように、下側カバーの上部と上側カバーの下部の重なり代が設定されている。
また、リフタ機構によっては、リフタ機構が上昇駆動するにしたがって、シートクッションがシート前後方向にも移動する。つまり、シートクッションが斜め前上方に向かって上昇する。このような構造においても、前記隙間を常に遮蔽することができる構造が望まれる。
本発明の目的は、側部カバーを小型化でき、シートクッションがどの高さにあってもシートクッションと側部カバーとの上下方向の隙間を遮蔽することができる車両用シートを提供する点にある。
昇降自在なシートクッションと、
前記シートクッションの下側の側方を覆う側部カバーとを備え、
前記シートクッションの昇降に伴って、前記シートクッションと前記側部カバーとの上下方向の隙間が拡大縮小する車両用シートであって、
前記隙間を遮蔽する遮蔽部材が、前記シートクッションと一体に昇降可能に前記シートクッションの側部に設けられて、前記隙間が、縮小状態と拡大状態とにわたって遮蔽されるよう構成され、
側部カバー本体部のシート前方側の上端部から上方に立ち上がり、前記遮蔽部材のシート幅方向内側に位置する遮蔽壁部が前記側部カバーに設けられ、
前記側部カバー本体部のシート前方側の上端部に上下方向に開口するスリットが形成されており、
前記遮蔽部材のシート前方側の端部が前記スリットに挿入されている点にある。
図1に、自動車のフロントシート1(車両用シートに相当し、以下、「シート1」と称する)を示してある。このシート1は、乗員の臀部及び大腿部を支持するシートクッション2と、乗員の腰部及び背中を支持するシートバック3と、乗員の頭部を支持するヘッドレスト4とを備えている。
図1,図6に示すように、シートクッション2は、シートフレーム5と、シートフレーム5に支持されるシートクッションパッド45と、シートクッションパッド45を覆う表皮材46とを備えている。シートクッションパッド45は発泡ウレタンで形成されている。
図1〜図3に示すように、シート1は、シートクッション2の下側の側方を覆う樹脂製の左右一対の側部カバー10を備えている。側部カバー10は、シート幅方向内側W1(シート幅方向中央側)の内面から突出するクリップ(図示せず)を備え、このクリップを介して基台8に係合連結されている。
図1に示すように、前記隙間を遮蔽する垂れ幕30が、シートクッション2と一体に昇降可能にシートクッション2の側部に設けられている。そして、前記隙間が、縮小状態と拡大状態とにわたって常に垂れ幕30により遮蔽されるよう構成されている。垂れ幕30は前記表皮材46(図6参照)と同一素材によってシート前後方向に長い長方形状に形成されて、垂れ幕30の上端部が、シートクッション2の側部の下端部の表皮材46に縫着されている(図6参照、符号Zが縫着部である)。
図3,図4(a)に示すように、側部カバー本体部11のシート前方側Frの上端部から上方に立ち上がり、垂れ幕30のシート幅方向内側W1に位置する遮蔽壁部14が側部カバー10に設けられている。遮蔽壁部14は、シート前後方向に沿う第1壁15と、第1壁15の前端部からシート幅方向内側W1に延びる第2壁16とから成る。第2壁16は前記前壁12の上端部から上方に立ち上がっている。
これにより、シートクッション2がどの高さにあっても、隙間を垂れ幕30で常に遮蔽して、シート1の内部機構が見えなくすることができ、見栄えをよくすることができる。
また、垂れ幕30の下端部は、他部材に固定されていない自由な状態にあるから、垂れ幕30にしわがよらず、垂れ幕30を上下に伸縮するようにした構造に比べて見栄えをよくすることができる。
さらに、上下二つの側部カバーで前記拡大縮小する隙間を遮蔽する構造に比べると、側部カバー10を小型化することができる。
そして、シートクッション2が斜め上下方向に昇降する際には、垂れ幕30の前端部がスリット25内をシート前後方向に移動する。従って、垂れ幕30が側部カバー10に引っ掛かる不具合や、垂れ幕30にしわがよる等の外観上の不具合を防止することができる。
また、遮蔽壁部14と垂れ幕30の重なり部分においては、垂れ幕30を遮蔽壁部14でシート幅方向内側W1から受け止めて、垂れ幕30がシート1のシート幅方向内側W1に入り込むことを防止することができる。
前記重なり部分は、乗員の手足等が触れやすいシートクッション2の前端部側に位置しているから、乗員が触れた垂れ幕30が、シート1のシート幅方向内側W1に入り込むことをより確実に防止することができる。
上記のように、本発明によれば、側部カバー10を小型化でき、シートクッション2がどの高さにあってもシートクッション2と側部カバー10との上下方向の隙間を遮蔽することができるシート1を提供することができる。
(1) 前記垂れ幕30の下端部の厚さがスリット25の幅よりも厚く設定されていてもよい。その手段としては、例えば、垂れ幕30の下端部に厚みのある部材を取り付ける手段や、垂れ幕30の下端部を1回又は複数回折り返し、互いに重なり合った垂れ幕30の下端部同士を縫着する手段がある。
この構成によれば、乗員の手足等が垂れ幕30に触れる等して垂れ幕30が引っ張り上げられた場合、垂れ幕30の下端部がスリット25に引っ掛かる。従って、垂れ幕30が側部カバー10から上方に抜け出ることがなく、前記隙間を垂れ幕30で常に遮蔽することができる。
また、垂れ幕30の下端部に重りを連結しておくことで、垂れ幕30にしわがよる等の不具合をより確実に防止できて、外観品質を向上させることができる。
10 側部カバー
11 側部カバー本体部
14 遮蔽壁部
15B 遮蔽壁部のシート後方側の端縁(後端)
25 スリット
30 遮蔽部材(垂れ幕)
30A 遮蔽部材のシート前方側の端縁(前端)
A 移動範囲
Fr シート前方側
Rr シート後方側
W1 シート幅方向内側
Claims (3)
- 昇降自在なシートクッションと、
前記シートクッションの下側の側方を覆う側部カバーとを備え、
前記シートクッションの昇降に伴って、前記シートクッションと前記側部カバーとの上下方向の隙間が拡大縮小する車両用シートであって、
前記隙間を遮蔽する遮蔽部材が、前記シートクッションと一体に昇降可能に前記シートクッションの側部に設けられて、前記隙間が、縮小状態と拡大状態とにわたって遮蔽されるよう構成され、
側部カバー本体部のシート前方側の上端部から上方に立ち上がり、前記遮蔽部材のシート幅方向内側に位置する遮蔽壁部が前記側部カバーに設けられ、
前記側部カバー本体部のシート前方側の上端部に上下方向に開口するスリットが形成されており、
前記遮蔽部材のシート前方側の端部が前記スリットに挿入されている車両用シート。 - 前記側部カバーの遮蔽壁部のシート後方側の端縁が、前記遮蔽部材のシート前方側の端縁のシート前後方向における移動範囲よりもシート後方側に位置している請求項1記載の車両用シート。
- 前記遮蔽部材の下端部の厚さが前記スリットの幅よりも厚く設定されている請求項1又は2記載の車両用シート。
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JP2016103459A JP6593599B2 (ja) | 2016-05-24 | 2016-05-24 | 車両用シート |
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ID=60476629
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2016
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JP2015182648A (ja) * | 2014-03-25 | 2015-10-22 | トヨタ紡織株式会社 | 乗物用シート |
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