JP4465985B2 - シート背裏下帯カバーの取付構造 - Google Patents

シート背裏下帯カバーの取付構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート背裏下帯カバーの取付構造に関する。さらに詳しくは、シートクッションとシートバックの背裏の接続箇所を覆うために配設される下帯カバーの取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、シートを構成するシートバックとシートクッションとの接続箇所の意匠性を向上させるため、該接続箇所を覆うことが考えられている(例えば、特許文献1参照)。
最近ではシート等にもエアバック等の各種装置が備えられるようになり、そのためシートを構成するシートバックとシートクッションとの間にもそれらの装置のための配線等が配されるようになった。シートバックとシートクッションを別体とするときには、この両者の接続箇所を前記配線等が通ることから、これらの配線の存在はシートの後方から見え、見栄えを損なうという問題がある。
このため、シートの背裏にいわゆる下帯カバーを配設して、シートバックとシートクッションとの接続箇所を覆い、シート後方から当該接続箇所に配される配線等の備品を見えなくして、見栄えを良くしている。
従来、この種の下帯カバーとして設けられるものは、特許文献1に代表されるように、シートクッションとシートバックの背裏の接続箇所を含みシートクッションの下方及びシートバックの上方へ延在して配設される。そして、シートバックの上方へ延在した部分はシートバックと一体的状態として取付けられているが、シートバックのリクライニング動作を許容させるために、シートクッションの下方に延在した部分はシートクッションに対しゴムひも等の伸縮部材を介して取付けられている。これによりシートバックが前方へ傾動するとき、シートクッションの下方に延在した部分は逆に後方へ引張られることになるが、ゴムひも等の伸縮部材が伸びて、シートバックの前方への傾動を可能としている。
【0003】
【特許文献1】
実公平2−47901号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の下帯カバーの取付構造においては、下帯カバーはシートクッションの後方部位に対して相対移動すなわち摺動可能に配設されている。このため、シートクッションの後方部位との取付関係を精度良く配設することが困難であった。例えば、シートクッションの後方側部にはシートのリクライニング機構を覆うシートクッションシールドが設けられることが多いが、このシートクッションシールドと下帯カバーの配設関係、特に両者間に不揃いの隙間ができると言う不具合がある。また、場合によっては下帯カバーの摺動時に下帯カバーがシートクッションシールドに対しばたつくことがあり、両者が分離したように見えると言う不具合があった。これは下帯カバーのシートバックの上方へ延在した部分のシートバックへの取付けが、一般に下帯カバーの幅方向に対して多少のゆとりを持たせて行われており、その取付けを容易としていることによる。
【0005】
また、上記した従来の下帯カバーの取付構造では、下帯カバーはシートクッションの後方部位に対して摺動する構成であることから、下帯カバーの形状は普通には単純な平面的形状しか採用することが出来ず、意匠上の制約も受けるという不利な点があった。
【0006】
更に、自動車の前席に適用されるシートにおいては、該シートは前後方向に移動可能に配置されることが普通となっている。このためシートクッションの下方の床面との間にシートスライド装置が配される。下帯カバーはこのシートスライド装置と干渉する部分を欠如して形成することになる。この下帯カバーの欠如部分は、シートバックの前方への傾動時にはシートバックの背裏方向に引張られて移動することになるので、この欠如部分からシートスライド装置が良く見える状態となり、見栄えが悪いと言う問題がある。
【0007】
本発明は、上記した従来の問題を解決するためになされたものであって、本発明が解決しようとする課題は、下帯カバーをシートクッション側の後方部位と相対移動不可とすることにより、シート背裏の意匠的効果を向上させることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、次の各手段をとる。
先ず、本発明の第1の発明に係るシート背裏下帯カバーの取付構造は、シートクッションに対しシートバックが傾動可能に配置されてなるシートにおける該シートクッションとシートバックの背裏の接続箇所を覆うために下帯カバーが配設されてなるシートにおいて、前記下帯カバーは前記シートクッションとシートバックの背裏の接続箇所を含み前記シートクッションの下方及び前記シートバックの上方へ延在して配設されており、該下帯カバーは前記シートクッション側の後方部位に相対移動不可に結合されていると共に、前記シートバック側は上方への延在部分が相対移動可能に係止され前記延在部分の少なくとも外面部が前記シートバックのバックボードにより覆われて設置されていることを特徴とする。
この第1の発明によれば、下帯カバーはシートクッション側の後方部位に相対移動不可に結合される。このため、下帯カバーとシートクッション側の後方部位との配設関係を精度良く行うことができ、シートの背裏の見栄えを良くすることができる。すなわち意匠の向上を図ることができる。
この発明を前後移動可能としたシートに適用した場合でも、そのために装備するシートスライド装置に対して下帯カバーを出来る限り覆う状態で配設することが可能であり、その配設関係はシートバックの前方への傾動に対しても変わらないため、シート後方からの見栄えを良くすることが出来る。
なお、この発明におけるシートバックの前方への傾動は、下帯カバーのシートバック側への延在部分がシートバックに対して相対移動可能に配設されていることから、支障なく行うことが出来るようになっている。そして、この相対移動可能とされている下帯カバーのシートバック側への延在部分は、その外面部がシートバックの一部により覆われて配設されているため見栄えを損なうことはない。
【0009】
また本発明の第1の発明に係るシート背裏下帯カバーの取付構造は、シートクッションの側部後方位置には前記シートバックを傾動可能とするための連結装置を覆うシートクッションシールドが前記シートクッション側の後方側部に配設されており、該シートクッションシールドに前記下帯カバーが相対移動不可に結合されていることを特徴とする。さらに本発明では、前記シートクッションシールド後部と前記下帯カバーの下方延在部位が面一となるように、前記シートクッションシールド後部の凹部に前記下方延在部位を配設した。
この第1の発明によれば、上述の機能に加えて、次のような機能を有する。すなわち、前記下帯カバーがシートクッションシールドに対して相対移動不可に結合されているため、シートクッションシールドに対する配設関係を精度良く行うことができる。例えば、下帯カバーとシートクッションシールドとの間の配設隙間の不揃いを抑制することが出来る。また、下帯カバーがシートクッションシールドに対して固定されるためばたつくと言う従来の不具合を無くすることが出来る。
さらに第1の発明では、下帯カバーは、平板状の樹脂成形品で成形されており、そのシートバック側への延在部分の少なくともシートバックの傾動に伴い撓み変形が必要な部位が弾性変形容易な形状に形成されていることを特徴とする。
この第1の発明によれば、上述の第1の発明による機能に加えて、次のような機能を有する。すなわち、下帯カバーを樹脂成形品で形成することにより、シートクッションの後方部位における下帯カバーの形状を比較的自由度を持って形成することが出来、意匠効果及び実用的効果を一層増大させることが出来る。例えば、シートクッションの後方下方の床面との間に、後席者のための足入れ空間などを形成する場合、下帯カバーの下端中央の形状を考慮することにより容易に作ることができる。
なお、シートバック側への延在部分は弾性変形容易な形状に形成されているので、シートバックの傾動に伴い当該延在部分が撓み変形する場合でも支障をきたすことはない。
【0010】
次に、本発明の第2の発明に係るシート背裏下帯カバーの取付構造は、上述した第1の発明におけるシート背裏下帯カバーの取付構造において、前記下帯カバーは、そのシートバック側への延在部分の上端部には該下帯カバーを上方へ引張る弾性体部材が取付けられていることを特徴とする。
この第2の発明によれば、上述の第1の発明による機能に加えて、次のような機能を有する。すなわち、下帯カバーは弾性体部材によって常時上方へ引張られた状態すなわちたるみのない状態となっているので、シートバック側の上方への延在部分でシートバックの一部であるバックボードとシートフレームの隙間から露出した部分の下帯カバーの見栄えを良くすることが出来る。なお、弾性体部材はシートバックと下帯カバーとが相対移動する際、伸縮してその移動を可能としている。
【0011】
次に、本発明の第3の発明に係るシート背裏下帯カバーの取付構造は、上述した第1の発明又は第2の発明におけるシート背裏下帯カバーの取付構造において、バックボードの端部の表面位置には嵌合凹部が形成されており、下帯カバーの上方延在部分は、前記バックボードの内側でフレームとの間に配設されるとともに、前記嵌合凹部と前記フレームとの間に挟持された格好で配設されている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係るシート背裏下帯カバーの取付構造の実施の形態を図に基いて説明する。この実施の形態のシートは自動車用シートの場合であり、図1はそのシートの概略概観を一部破断して示す斜視図である。
【0013】
図1において、シート1はシートバック10とシートクッション20とからなっており、シートバックの上端にはヘッドレスト80が設けられている。シートバック10はシートクッション20に対して前後に傾動可能に連結されている。その連結装置はシートバック20とシートクッション10の接続部の側部に設けられており、この連結装置はシートクッションシールド31により覆われている。シートクッション20は床面5との間にシートスライド装置30が設けられており、シート1が前後方向に移動可能に床面5に配置されている。なお、シート1の背裏には後で詳述する下帯カバー100が配設されている。
【0014】
図2はその下帯カバー100の配設関係を示す断面図である。この図2に示されるように、この例における下帯カバー100は所定の厚みを有し平板状の形状を維持できる布製の可撓性材料で形成されており、シートクッション20とシートバック10の接続箇所を含んで、シートクッション20の下方及びシートバック10の上方に延在して配設されている。
下帯カバ−100の下方に延在した部位100Aはシートクッション20の後方側部に配設されたシートクッションシールド31の後部に相対移動不可に結合されている。この結合状態が図5及び図6に示されている。図5は結合状態を示す斜視図であり、図6は矢視断面図を示す。図6に示されるように下帯カバー100の下方に延在した部分とシートクッションシールド31には位置合わせされた取付け孔100a、31aが開けられており、この取付け孔100a、31aに傘状のワンタッチクリップ33が挿入されて、両者100、31は結合され、相対移動不可に取付けられて固定されている。ワンタッチクリップ33は傘状部分を縮小変形しながら取付け孔100a、31aに挿入していき、挿入された状態で傘状部分が拡径変形し下端の鍔部との間で挟持され引き抜くことが不可とされて固定される。
【0015】
下帯カバー100の下方延在部位100Aのシートクッションシールド31への取付けは、下方延在部位100Aの幅方向両側で行われており、片側で2個ずつワンタッチクリップ33が取付けられて固定されている。図5及び図6の例では下帯カバー100はシートクッションシールド31の平面上に載置された状態の配設状態で固定されているが、図7及び図8の様な配設状態で取付けることもできる。
【0016】
図7は図6に相当する他の例の断面図を示し、図8は更に他の例を示すものである。図7に示す他の例は、下帯カバー100の下方延在部位100Aとシートクッションシールド31の表面が面一になるように配設したものであり、そのため下帯カバー100の厚み分だけ下帯カバーを取付けるシートクッションシールド31の部分を凹ませて形成して取付けたものである。図8に示す更に他の例は、図7の例と同様に下帯カバー100とシートクッションシールド31の接続箇所の表面の面一化を図ると共に、下帯カバー100の形状を意匠的観点又は実用的観点で変えたものである。また、この図8に示す例では、ワンタッチクリップ33は下帯カバーの下方延在部位100Aと一体に形成した場合を示している。この様に一体に形成するためには、下帯カバー100は後で詳述するように樹脂成形品で形成するのが好ましい。
【0017】
図2に示すように、シートクッションシールド31に固定して取付けられた下帯カバー100の下方延在部位100Aの先端部はシートクッション20の下面に配されて、シートクッション20のクッションばね部材22に下方延在部位100Aの先端部の吊布25に固着された金属または樹脂製の係止部材24により止着されている。この下帯カバー100の下方延在部位100Aの先端部の止着は、下方延在部位100Aの配設状態の見栄えを損なわない方法であればその他の方法により止着することができる。
下帯カバー100のシートバック10側の上方に延在した部分100Bは、図1及び図2に示すように、シートバック10のバックボード50の内側に配設されている。上方延在部分100Bの先端部は、図3に示されるように、ゴムまたはスプリング等の弾性体部材111を介してバックボード50の内側に形成されたフック55に引っ掛けられて取付けられている。弾性体部材111は下帯カバー100の上方延在部分100Bの先端部を上方に引張るように作用し、上方延在部分100B自体を常にテンションをかけた状態としている。この実施の形態におけるバックボード50が本発明でいうシートバックの一部に相当する。
【0018】
なお、図3における下帯カバー100の上方延在部分100Bは外表面に加飾フィルム115が貼付された例として図示されている。下帯カバー100の外表面に加飾フィルムを施すことにより、下帯カバー100自体の見栄えを向上させることができる。
シートバック20のバックボード50はシートバック背面の下方位置まで延びて形成されている。したがって、シート1の着座状態における通常状態では下帯カバー100の上方延在部分100Bの大部分がバックボード50で覆われた状態となっている。なお、図2における符号11はシートバック10のロアフレームを示している。また、符号28はシートクッション20の骨格を形成するフレームの後方部分の一部を示している。
【0019】
図4はシートバック10の背面の構成、すなわちバックボード50と下帯カバー100の上方延在部分100Bとの配設関係の構成を示している。図示の断面図はシートバック10の一側部の背面のみ示している。バックボード50はその端部部分が断面略コ字形に形成されており、図示下方の縁端部50aはシートバック10のフレーム13に沿って折り曲げられたフランジ構造となっておりビス90によりフレーム13に取付けられる。バックボード50の端部の表面位置には嵌合凹部51が形成されており、この嵌合凹部51にシートバック10の表皮12の端縁部が嵌挿されて止着部材53により取付けられている。これによりシートバック10の背面の見栄えは、両側が表皮12で形成され、中央部がバックボード50で形成された格好となっている。
【0020】
下帯カバー100の上方延在部分100Bはバックボード50の内側(図示下側位置)でフレーム13との間に配設されている。丁度、バックボード50に設けた嵌合凹部51とフレーム13との間に挟持された格好で配設されているため、下帯カバー100の厚み方向に対していわゆるがたのない状態で配設されることになり、バックボード50に対する上方延在部分100Bの摺動をスムースに行わせることができるようになる。
バックボード50は外観上はシートバック10の背面中央部分のみに位置しているように見えるが、図4に良く示されるように、バックボード50は表皮12に覆われた格好でシートバック10の両側位置まで設けられていることから、バックボード50の内側に配される下帯カバー100も略シートバック10の幅方向に全般に亘って存在することになる。
【0021】
以上述べた実施の形態の動作を次に説明する。先ず、シートバック10をシートクッション20に対して前後に傾動させる時、下帯カバー100はシートクッションシールド31に固定して取付けられていることから、シートクッションシールド31との相対変位移動はない。しかし、シートバック10に対しては弾性体部材111を介して取付けられているため、相対移動が可能となっており、シートバック10の前方への傾動に対しては弾性体部材111が伸びて相対移動し、後方への傾動に対しては弾性体部材111が縮んで相対移動する。図2におけるバックボード50と下帯カバー100の後方へ傾いた図示状態は、シートバック10が後方へ傾動した際の状態を図示したものである。
なお、シートバック10と下帯カバー100の上方延在部分100Bの相対移動は、バックボード50により覆われた内部で行われるため、シート後方から見た場合その動きは分からなく、見栄えを損なうことはない。
【0022】
この実施の形態においては、このようにシート後方から見える下帯カバー100の下方延在部分100Aの箇所は、シートクッションシールド31に相対移動不可に固定して取付けられている。このため、両者の配設関係は常に固定された状態とされ、従来のように下帯カバー100が摺動することにより隙間等の不揃いが生じたり、ばたつくようなことがない。例えば、図7及び図8に示すようにシートクッションシールド31と下帯カバー100を面一に構成する場合でも、最初に取付けた状態で、そのままの関係で精度良く配設関係を維持することができる。
【0023】
また、この実施の形態においては、下帯カバー100の上方延在部分100Bの取付けが、幅方向の動きにある程度の許容が持たせてあっても、見栄え上は殆んど影響がない。すなわち、下帯カバー100の見える箇所はシートクッションシールド31に固定して取付けられているため、上方延在部分100Bの動きがこの部分に伝達されて影響を与えることがなく、また、上方延在部分100Bに幅方向の動きがあったとしても、その部分はバックボード50により覆われており見えなく、見栄えに影響を与えることがない。
また、この実施の形態においては、下帯カバー100の下方延在部分100Aが固定して取り付けられていることから、従来のように、シートバック10の前方への傾動時にシートクッション下方のシートスライド装置が見える等して、見栄えを悪くすると言うようなことがない。
【0024】
次に、上記以外の他の実施の形態を図に基づいて説明する。
図9はシートバック10の背面の他の実施の形態を示す。図9は前述した図2に対応させて示した断面図である。図2に示した実施の形態はシートバック10の背面をバックボード50で形成した場合であったが、図9の例はシートバック10自体の表皮12で形成した場合である。図10に拡大して示すようにシートバック10の下方位置に表皮12を取付ける取付部材70が配設されている。この取付部材70はシートバック10の幅方向に亘って形成されており、その両端はシートバック10のフレーム等に取付けられている。
取付部材70は下方に開口した断面略U字形に形成されており、U字形の嵌合部に表皮12の端縁部を挿入嵌合させて表皮12を取付けている。その取付けは、表皮12の端縁部に係止片72を取付け、この係止片72をU字形の嵌合部に設けた係止片74に係止させて抜けないように取付けている。
【0025】
なお、この他の例においては、下帯カバー100の上方延在部分100Bの先端部のシートバック10への取付けは、シートバック10のクッションばね部材18に弾性体部材111を介して取付けられている。その他の構成は図2に示す構成と実質的に同じ構成をとっているため、同一符号を付して示し、その説明を省略する。なお、この他の例におけるシートバック10と下帯カバー100との動作関係も、基本的に上述の実施の形態の場合と同じであるのでその説明を省略する。
【0026】
上記のようにシートバック10の背面を表皮12で形成することは、シート1の質感を向上させることができる。なお、図2のようにバックボードで形成するときには、シートのコストを安くできると言う利点がある。
【0027】
次に、下帯カバー100の他の例を図11及び図12に基づいて説明する。
図11及び図12に示す下帯カバー100は、共に樹脂成形品で形成されている。シートクッションシールドに固定して取付けられる下方延在部分100Aは平板状に形成されているが、上方延在部分100Bの箇所は弾性変形可能な形状に形成されている。図11の例は蛇腹形状化して形成したものであり、その箇所を符号100dとして示した。下帯カバー100の厚み方向に線状の切込みを入れることでいわゆる蛇腹構造としたものである。この構造は加工が容易であるという利点がある。また、下帯カバー100の材質を内外で変更し、内部側に外部露出側で用いられるよりも軟質の素材を貼付又は一体的として形成することもできる。図12の例はハニカム形状として形成したものであり、その箇所を符号100eとして示した。前述の例の軟質素材の形状をハニカム形状としたものであり、この構造においては下帯カバーの復元性が良くなる利点がある。
【0028】
なお、下帯カバー100の上方延在部分100Bとバックボード50が接触する場合には、該接触部分に所定の緩衝材を設けるのが良い。例えば、フェルトなどを貼付することで、接触による異音や傷が生ずるのを防止することができる。
下帯カバー100を樹脂成形品で形成することは、特に下方延在部分100Aの形状を意匠上の観点や、実用上の観点を考慮して、各種の形状を適宜選定できると言う利点がある。例えば、後席者の足を入れるスペースをシートクッション20の下方に設定したい場合には、図13に示す状態の下帯カバーの中央部を上方に多少凹ませて形成することにより、足入れを作ることができる。
【0029】
以上本発明の各実施の形態について説明したが、本発明はその他各種の実施の形態で実施できるものである。
例えば、上記の実施の形態では、下帯カバー100を固定して取付けるシートクッション側の後方部位がシートクッションシールド31の場合について説明したが、シートバック20のシートフレーム自体に下帯カバー100を取付けても良い。
【0030】
【発明の効果】
本発明の各発明は、上述した手段をとることにより、次のような効果がある。
先ず、第1の発明によれば、下帯カバーがシートクッション側の後方部位に相対移動不可に結合されるため、両者の配設関係を精度良く行うことができ、シートの背裏の見栄えの向上を図ることができる。
また第1の発明によれば、下帯カバーがシートクッションシールドに相対移動不可に結合されるため、シートクッションシールドに対する配設関係を精度良く行うことができ、シートクッションシールドを有するシートの背裏の見栄えの向上を図ることができる。
次に、下帯カバーは樹脂成形品で形成されるものであるため、下帯カバーの形状を比較的自由度を持って形成することができ、意匠的効果及び実用的効果を一層増大させることができる。
【0031】
次に、本発明の第2の発明によれば、シートバック側の上方へ延在した下帯カバーは弾性体部材により常に上方へ引張られた状態となっているので、いわゆるたるみのない見栄えの良い状態とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態のシートの概略概観を示す一部破断斜視図である。
【図2】 下帯カバーの配設関係を示す側面断面図である。
【図3】 図1におけるA部拡大断面図である。
【図4】 シートバックの背面の片面側の断面図である。
【図5】 下帯カバーとシートクッションシールドとの結合関係を示す斜視図である。
【図6】 下帯カバーのシートクッションシールドへの取付状態の一例を示す断面図である。
【図7】 下帯カバーのシートクッションシールドへの取付状態の他の例を示す断面図である。
【図8】 下帯カバーのシートクッションシールドへの取付状態の更に他の例を示す断面図である。
【図9】 下帯カバーの配設関係の他の例を示す側面断面図である。
【図10】 図9におけるB部拡大断面図である。
【図11】 下帯カバーの他の例を示す断面図である。
【図12】 下帯カバーの更に他の例を示す断面図である。
【図13】 下帯カバーとシートクッションシールドとの他の結合関係を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 シート
5 床面
10 シートバック
11 シートバックのロアフレーム
12 表皮
13 シートバックのフレーム
20 シートクッション
22 クッションばね部材
24 係止部材
28 シートクッションのフレーム
30 シートスライド装置
31 シートクッションシールド
33 クリップ
50 バックボード
50a 縁端部
51 嵌合凹部
53 止着部材
55 フック
80 シートヘッドレスト
100 下帯カバー
100A 下帯カバーの下方延在部分
100B 下帯カバーの上方延在部分
111 弾性体部材
115 加飾フィルム

Claims (3)

  1. シートクッションに対しシートバックが傾動可能に配置されてなるシートにおける該シートクッションとシートバックの背裏の接続箇所を覆うために下帯カバーが配設されてなるシートにおいて、
    前記下帯カバーは前記シートクッションとシートバックの背裏の接続箇所を含み前記シートクッションの下方及び前記シートバックの上方へ延在して配設されており、該下帯カバーは前記シートクッション側の後方部位に相対移動不可に結合されていると共に、前記シートバック側は上方への延在部分が相対移動可能に係止され前記延在部分の少なくとも外面部が前記シートバックのバックボードにより覆われて設置されており、
    前記シートクッションの側部後方位置には前記シートバックを傾動可能とするための連結装置を覆うシートクッションシールドが前記シートクッション側の後方側部に配設されており、該シートクッションシールドに前記下帯カバーを相対移動不可に結合するとともに、前記シートクッションシールド後部と前記下帯カバーの下方延在部位が面一となるように、前記シートクッションシールド後部の凹部に前記下方延在部位を配設され、
    前記下帯カバーは、平板状の樹脂成形品で成形されており、そのシートバック側への延在部分の少なくとも前記シートバックの傾動に伴い撓み変形が必要な部位が弾性変形容易な形状に形成されていることを特徴とするシート背裏下帯カバーの取付構造。
  2. 請求項1に記載のシート背裏下帯カバーの取付構造において、
    前記下帯カバーは、そのシートバック側への延在部分の上端部には該下帯カバーを上方へ引張る弾性体部材が取付けられていることを特徴とするシート背裏下帯カバーの取付構造。
  3. 請求項1又は2に記載のシート背裏下帯カバーの取付構造において、
    前記バックボードの端部の表面位置には嵌合凹部が形成されており、
    前記下帯カバーの上方延在部分は、前記バックボードの内側でフレームとの間に配設されるとともに、前記嵌合凹部と前記フレームとの間に挟持された格好で配設されていることを特徴とするシート背裏下帯カバーの取付構造。
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