JP2017208431A - 紫外線発光素子用カバーガラス及び発光装置 - Google Patents

紫外線発光素子用カバーガラス及び発光装置 Download PDF

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【課題】レンズ機能を有し、かつ高い封止性を得ることができ、基材への取り付けが容易である紫外線発光素子用カバーガラス及びそれを用いた発光装置を提供する。【解決手段】本発明の紫外線発光素子用カバーガラス1は、紫外線発光素子10を搭載した基材11の封止面12に封着される紫外線発光素子用カバーガラスであって、紫外線発光素子10から出射された紫外線30が透過する部分に設けられるレンズ部2と、レンズ部2と一体的に設けられ、封止面12に封着されるフランジ部3とを備えることを特徴としている。【選択図】図3

Description

本発明は、紫外線発光素子用カバーガラス及びそれを用いた発光装置に関する。
紫外線発光素子は、殺菌や樹脂硬化等の各種用途に用いられている。近年は、より環境負荷の少ない紫外線発光ダイオード(紫外線LED)が用いられるようになってきている。紫外線LEDには、光出射部分に光学レンズが取り付けられることがある。光学レンズとしては、紫外線領域において透過性に優れた石英ガラスが用いられている。しかしながら、石英ガラスは、硬度が高く、加工性に劣り、また高価であるという問題がある。
特許文献1においては、ガラスからなる紫外線発光素子用カバーが提案されている。また、この紫外線発光素子用カバーガラスがレンズの機能を備えていてもよいことが記載されている。
近年、紫外線LEDなどの紫外線発光素子は、セラミックなどの基材の上に搭載されて用いられることが多い。特許文献1では、レンズ機能を有する紫外線発光素子用カバーガラスを金属製品とアセンブリして、レンズキャップとして使用できることが記載されている。
特開2015−74589号公報
しかしながら、このようなレンズキャップでは、ガス遮蔽性などが求められる場合、十分な封止性が得られないという問題がある。また、基材への取り付けが複雑になるという問題がある。
本発明の目的は、レンズ機能を有し、かつ高い封止性を得ることができ、基材への取り付けが容易である紫外線発光素子用カバーガラス及びそれを用いた発光装置を提供することにある。
本発明の紫外線発光素子用カバーガラスは、紫外線発光素子を搭載した基材の封止面に封着される紫外線発光素子用カバーガラスであって、紫外線発光素子から出射された紫外線が透過する部分に設けられるレンズ部と、レンズ部と一体的に設けられ、封止面に封着されるフランジ部とを備えることを特徴としている。
フランジ部は、レンズ部の外周部から外側に向かって延びるように設けられていることが好ましい。
カバーガラスは、SiO−B系ガラスから構成されていてもよい。
本発明においては、フランジ部に、封止面と封着するためのガラスフリットが焼き付けられていてもよい。この場合、ガラスフリットは、レーザーシール用ガラスフリットであってもよい。
本発明の発光装置は、上記本発明の紫外線発光素子用カバーガラスと、紫外線発光素子と、紫外線発光素子を搭載した基材とを備え、基材の封止面とフランジ部とが封着されていることを特徴としている。
本発明によれば、レンズ機能を有し、かつ高い封止性を得ることができ、基材への取り付けが容易である紫外線発光素子用カバーガラス及びそれを用いた発光装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態の紫外線発光素子用カバーガラスを示す模式的断面図である。 本発明の第1の実施形態の紫外線発光素子用カバーガラスを示す模式的平面図である。 本発明の第1の実施形態の紫外線発光素子用カバーガラスを用いた発光装置の一例を示す模式的断面図である。 本発明の第1の実施形態の紫外線発光素子用カバーガラスを用いた発光装置の他の例を示す模式的断面図である。 本発明の第2の実施形態の紫外線発光素子用カバーガラスを用いた発光装置の一例を示す模式的断面図である。 本発明の第3の実施形態の紫外線発光素子用カバーガラスを用いた発光装置の一例を示す模式的断面図である。 本発明の第4の実施形態の紫外線発光素子用カバーガラスを用いた発光装置の一例を示す模式的断面図である。
以下、好ましい実施形態について説明する。但し、以下の実施形態は単なる例示であり、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また、各図面において、実質的に同一の機能を有する部材は同一の符号で参照する場合がある。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態の紫外線発光素子用カバーガラスを示す模式的断面図である。図1に示すように、本実施形態のカバーガラス1は、レンズ部2と、レンズ部2と一体的に設けられるフランジ部3とを備えている。フランジ部3は、レンズ部2の外周部2aから外側に向かって延びるように設けられている。本実施形態において、レンズ部2は、凸レンズの形状を有している。したがって、レンズ部2の中央部の厚みは、周辺部の厚みよりも厚くなっている。なお、本実施形態におけるレンズ部2は、レンズ部2の底面2bがフランジ部3の底面3aより上方に膨らむような形状を有することにより凹面を形成している。
図2は、本発明の第1の実施形態の紫外線発光素子用カバーガラスを示す模式的平面図である。図2に示すように、フランジ部3の外周は、平面視において矩形形状を有しており、レンズ部2の外周部2aは、平面視において円形形状を有している。
平面視におけるフランジ部3の面積は、平面視におけるカバーガラス1全体の面積の5%〜78.5%の範囲内であることが好ましい。これにより、フランジ部3として十分な面積を確保することができ、基材に対する封止性をより向上させることができる。
カバーガラス1は、紫外線を透過する材料から構成されている。このような材料としては、SiO−B系ガラス、石英ガラスなどが挙げられる。加工性及びコスト面からは、SiO−B系ガラスを用いることが好ましい。
SiO−B系ガラスの具体的な組成としては、質量%で、SiO 50〜85%、B 15〜50%、及びRO 0〜20%(RはLi、Na及びKから選択される少なくとも1種)を含有する組成が挙げられる。なお、ROの含有量は、Li、Na及びKの合計量である。
SiOの含有量は60〜70%がより好ましく、61〜67%がさらに好ましい。Bの含有量は18〜35%がより好ましく、20〜25%がさらに好ましい。ROの含有量は2〜15%がより好ましく、6〜11%がさらに好ましい。
SiO−B系ガラスの組成としては、さらに、質量%で、Al 0〜15%、R’O 0〜20%(R’はMg、Ca、Sr、Ba及びZnから選択される少なくとも1種)、及びF 0〜4%を含有することが好ましい。なお、R’Oの含有量は、Mg、Ca、Sr、Ba及びZnの合計量である。Alの含有量は3〜10%がより好ましく、4〜8%がさらに好ましい。R’Oの含有量は1〜10%がより好ましく、2〜5%がさらに好ましい。Fの含有量は0.5〜3%がより好ましく、1〜2%がさらに好ましい。なお、不純物として混入しやすいFeは紫外線透過率を低下させやすいため、その含有量は極力少ないほうが好ましい。具体的には、Feの含有量は、50ppm以下であることが好ましく、30ppm以下であることがより好ましい。
カバーガラス1は、化学強化されたガラス材から構成されていてもよい。また、レンズ部2は、入射面または出射面に反射防止膜やフィルター膜などの薄膜が形成されていてもよい。
図3は、本発明の第1の実施形態の紫外線発光素子用カバーガラスを用いた発光装置の一例を示す模式的断面図である。本実施形態の発光装置20は、第1の実施形態のカバーガラス1と、紫外線発光素子10と、紫外線発光素子10を搭載した基材11とを備え、基材11の封止面12と、カバーガラス1のフランジ部3の底面3aとが封着されている。図3に示すように、カバーガラス1において、紫外線発光素子10から出射された紫外線30が透過する部分にレンズ部2が設けられている。
本実施形態の基材11は、平板状であり、基材11の主面の一部が封止面12となっている。具体的には、基材11の主面において、紫外線発光素子10の周辺部が封止面12を構成している。
基材11は、例えば、セラミック、ガラスセラミックなどから構成される。セラミックとしては、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、ジルコニア、ムライトなどが挙げられる。ガラスセラミックとしては、LTCC(Low Temperature Co−fired Ceramics)などが挙げられる。LTCCの具体的としては、酸化チタンや酸化ニオブ等の無機粉末とガラス粉末との焼結体などが挙げられる。
封止面12とフランジ部3とを封着する方法としては、ガラスフリットによる接着、樹脂などの接着剤を用いた接着、金属ハンダを用いた接着などが挙げられる。これらの中でも、気密性及び封止性に優れた方法であるガラスフリットによる接着が好ましい。ガラスフリットを用いる場合には、レーザー照射によりガラスフリットを軟化流動させる方法が好ましく用いられる。レーザー照射を用いることにより、局部的に加熱することができるので、基材11に搭載された紫外線発光素子10の熱劣化を抑制することができる。
ガラスフリットは、低融点ガラス粉末を含むことが好ましい。低融点ガラス粉末を含んでいる場合、より低温で封着材料を軟化流動させることができ、紫外線発光素子10の熱劣化をより一層抑制することができる。低融点ガラス粉末としては、例えば、Bi系ガラス粉末、SnO−P系ガラス粉末、V−TeO系ガラス粉末などを用いることができる。レーザー照射により軟化流動するレーザーシール用ガラスフリットの場合、レーザー光の吸収を向上させるために、ガラス組成中にCuO、Cr、Fe、MnO等から選ばれる少なくとも1種の成分が含まれていてもよい。
また、ガラスフリットには、上記の低融点ガラス粉末の他に、低膨張耐火性フィラーなどが含まれていてもよい。低膨張耐火性フィラーとしては、例えば、コーディエライト、ウイレマイト、アルミナ、リン酸ジルコニウム系化合物、ジルコン、ジルコニア、酸化スズ、石英ガラス、β−石英固溶体、β−ユークリプタイト、スポジュメンが挙げられる。また、レーザー照射により軟化流動するレーザーシール用ガラスフリットの場合、レーザー光吸収材が含まれていてもよい。レーザー光吸収材としては、例えば、Fe、Mn、Cuなどから選ばれる少なくとも1種の金属または該金属を含む酸化物等の化合物が挙げられる。
本発明においては、カバーガラス1のフランジ部3の底面3aに、封止面12と封着するためのガラスフリットが予め焼き付けられていてもよい。これにより、フランジ部3を封止面12の上に載せて加熱するだけで封着させることができる。また、このガラスフリットは、レーザーシール用ガラスフリットであってもよい。この場合、フランジ部3を封止面12の上に載せてレーザー照射して加熱するだけで封着させることができる。
本実施形態においては、レンズ部2とフランジ部3が一体的に設けられているので、レンズ機能を有し、かつ高い封止性を得ることができ、基材への取り付けが容易なカバーガラスにすることができる。
図4は、本発明の第1の実施形態の紫外線発光素子用カバーガラスを用いた発光装置の他の例を示す模式的断面図である。図4に示す実施形態では、枠状の側壁部13を有する基材11が用いられている。封止面12は、側壁部13の上面に設けられている。図4に示す実施形態の発光装置は、このような構造の基材11を用いること以外は、図3に示す実施形態の発光装置と同様である。
本実施形態においても、レンズ部2とフランジ部3が一体的に設けられているので、レンズ機能を有し、かつ高い封止性を得ることができ、基材への取り付けが容易なカバーガラスにすることができる。
(第2の実施形態)
図5は、本発明の第2の実施形態の紫外線発光素子用カバーガラスを用いた発光装置の一例を示す模式的断面図である。本実施形態のカバーガラス1におけるレンズ部2は、レンズ部2の上面がフランジ部3の上面より上方に膨らむ形状を有することにより凸面を形成し、かつ、レンズ部2の底面2bとフランジ部3の底面3aとが面一となるような形状を有している。このこと以外、本実施形態のカバーガラス1は第1の実施形態と同様である。また、基材11は、図4に示す実施形態における基材11と同様のものが用いられている。
本実施形態においても、レンズ部2とフランジ部3が一体的に設けられているので、レンズ機能を有し、かつ高い封止性を得ることができ、基材への取り付けが容易なカバーガラスにすることができる。
(第3の実施形態)
図6は、本発明の第3の実施形態の紫外線発光素子用カバーガラスを用いた発光装置の一例を示す模式的断面図である。本実施形態のカバーガラス1におけるレンズ部2は、レンズ部2の底面2bがフランジ部3の底面3aより下方に膨らむような形状を有することにより凸面を形成している。このこと以外、本実施形態のカバーガラス1は第2の実施形態と同様である。また、基材11は、図4に示す実施形態における基材11と同様のものが用いられている。
本実施形態においても、レンズ部2とフランジ部3が一体的に設けられているので、レンズ機能を有し、かつ高い封止性を得ることができ、基材への取り付けが容易なカバーガラスにすることができる。
(第4の実施形態)
図7は、本発明の第4の実施形態の紫外線発光素子用カバーガラスを用いた発光装置の一例を示す模式的断面図である。本実施形態のカバーガラス1は、複数のレンズ部2を備えている。したがって、複数の紫外線発光素子10を搭載した基材11を封止するカバーガラスとして用いることができる。本実施形態のカバーガラス1においては、隣接するレンズ部2の間にもフランジ部3が設けられている。本実施形態の発光装置20では、4つ(2×2列)の紫外線発光素子10が搭載されており、カバーガラス1は4つ(2×2列)のレンズ部2を備えている。図7では、手前の2つの紫外線発光素子10及びレンズ部2が図示されている。
本実施形態の基材11は、図3に示す実施形態と同様に平板状であり、基材11の主面の一部が封止面12となっている。
本実施形態においても、レンズ部2とフランジ部3が一体的に設けられているので、レンズ機能を有し、かつ高い封止性を得ることができ、基材への取り付けが容易なカバーガラスにすることができる。なお、本実施形態では、隣接するレンズ部2の間にフランジ部3が設けられているが、隣接するレンズ部2の間にフランジ部3が設けられていなくてもよい。
上記各実施形態においては、レンズ部2の形状として、凸レンズの形状を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、凹レンズの形状であってもよいし、その他のレンズの形状であってもよい。
本発明のカバーガラスは、例えば、紫外線硬化用、殺菌用などの用途に用いられる紫外線発光素子用カバーガラスとして用いることができるものである。
1…紫外線発光素子用カバーガラス
2…レンズ部
2a…レンズ部の外周部
2b…レンズ部の底面
3…フランジ部
3a…フランジ部の底面
10…紫外線発光素子
11…基材
12…封止面
13…側壁部
20…発光装置
30…紫外線

Claims (6)

  1. 紫外線発光素子を搭載した基材の封止面に封着される紫外線発光素子用カバーガラスであって、
    前記紫外線発光素子から出射された紫外線が透過する部分に設けられるレンズ部と、
    前記レンズ部と一体的に設けられ、前記封止面に封着されるフランジ部とを備える、紫外線発光素子用カバーガラス。
  2. 前記フランジ部が、前記レンズ部の外周部から外側に向かって延びるように設けられている、請求項1に記載の紫外線発光素子用カバーガラス。
  3. SiO−B系ガラスから構成されている、請求項1または2に記載の紫外線発光素子用カバーガラス。
  4. 前記フランジ部に、前記封止面と封着するためのガラスフリットが焼き付けられている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の紫外線発光素子用カバーガラス。
  5. 前記ガラスフリットが、レーザーシール用ガラスフリットである、請求項4に記載の紫外線発光素子用カバーガラス。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の紫外線発光素子用カバーガラスと、
    前記紫外線発光素子と、
    前記紫外線発光素子を搭載した前記基材とを備え、
    前記基材の前記封止面と前記フランジ部とが封着されている、発光装置。
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