JP2017203599A - 給湯装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】入浴者が浴水の温熱感を得易い給湯装置を提供すること。【解決手段】給湯装置1は、浴水循環回路44aと浴水循環ポンプ57とを有する水流形成装置4と、水流形成装置4の運転を制御する制御装置とを備えている。制御装置は、入浴に関する所定条件が成立していると判断した場合に、浴槽60内に水流を継続的に形成するように水流形成装置4を運転する水流形成モードを設定し、浴水温センサ72aの検出温度に関わらず浴水循環ポンプ57を連続的に運転する。【選択図】図1
Description
ここに開示される技術は、浴槽内の浴水を浴水循環回路に循環可能な給湯装置に関する。
従来技術として、例えば、下記特許文献1に開示された装置がある。この装置は、浴槽内に張られた浴水を保温する保温運転を行う。この装置は、まず浴水温を検出し、浴水温が目標浴水温より低い場合には、ポンプを駆動して循環回路に浴水を循環し、循環回路に設けた熱交換器で浴水を加熱する。そして、浴水温が目標浴水温に到達するとポンプを停止する。この装置は、ポンプを停止したら、保温タイマーを起動して、所定時間後に再度浴水温の検出を行なう。このように、所定時間ごとに浴水温を目標浴水温に一致させる運転により、浴水を保温する。
しかしながら、上記従来技術の装置では、入浴者が浴水の温熱感を得難い場合があるという問題がある。浴水温が入浴者の体温より比較的高いことで、入浴者は温熱感を得る。ところが、従来装置では、保温タイマーがカウント中は浴水の加熱は行われず、浴水を循環するポンプが駆動しないので浴槽内において浴水が移動し難い。このように、浴水の加熱が行なわれていないときに入浴すると、入浴者の表面近傍の浴水の温度が体温により低下する。これに対し、入浴者は浴水から受熱して体温が上昇する。したがって、入浴者近傍の浴水の温度と体温との差が小さくなり、入浴者が温熱感を得難くなる。
ここに開示される技術は、上記点に鑑みてなされたものであり、入浴者が浴水の温熱感を得易い給湯装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、開示される給湯装置では、
浴槽(60)内の浴水を浴槽の外部に循環可能な浴水循環回路(44a)と、浴水循環回路に浴槽内の浴水を循環させる浴水循環ポンプ(57)とを有し、浴水循環ポンプを運転して、浴槽内から吸入して浴水循環回路に循環させた浴水を浴槽内へ吐出することで、浴槽内の浴水に水流を形成する水流形成装置(4)と、
水流形成装置の運転を制御する制御装置(80)と、を備え、
制御装置は、
浴槽内への入浴に関わる所定条件が成立しているか否かを判定する条件判定部(82)と、
条件判定部により所定条件が成立していると判定された場合に、浴槽内に水流を継続的に形成するように水流形成装置を運転する水流形成モードを設定する運転制御部(83)と、を有する。
浴槽(60)内の浴水を浴槽の外部に循環可能な浴水循環回路(44a)と、浴水循環回路に浴槽内の浴水を循環させる浴水循環ポンプ(57)とを有し、浴水循環ポンプを運転して、浴槽内から吸入して浴水循環回路に循環させた浴水を浴槽内へ吐出することで、浴槽内の浴水に水流を形成する水流形成装置(4)と、
水流形成装置の運転を制御する制御装置(80)と、を備え、
制御装置は、
浴槽内への入浴に関わる所定条件が成立しているか否かを判定する条件判定部(82)と、
条件判定部により所定条件が成立していると判定された場合に、浴槽内に水流を継続的に形成するように水流形成装置を運転する水流形成モードを設定する運転制御部(83)と、を有する。
これによると、条件判定部の判定により浴槽内への入浴者の入浴が確認又は推定されるときには、運転制御部が水流形成装置を運転して浴槽内に浴水の水流を継続的に形成することができる。したがって、入浴者の体表面近傍の浴水が入れ替わるため、体表面近傍の浴水の温度が体温により大きく低下することを抑制することができる。これにより、入浴者近傍の浴水の温度と体温との差が比較的大きい状態を維持することで、入浴者が温熱感を得易くなる。
なお、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、開示技術の範囲を限定するものではない。
以下に、図面を参照しながら開示技術を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した形態と同様とする。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
開示技術を適用した第1実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。図1に示す貯湯式の給湯装置1は、貯湯タンク10と、浴槽用熱交換器30と、ヒートポンプユニット50と、を備えて構成される。以下、ヒートポンプユニット50をHPユニット50と表記する場合がある。また、浴槽用熱交換器30を、単に、熱交換器30と表記する場合がある。
開示技術を適用した第1実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。図1に示す貯湯式の給湯装置1は、貯湯タンク10と、浴槽用熱交換器30と、ヒートポンプユニット50と、を備えて構成される。以下、ヒートポンプユニット50をHPユニット50と表記する場合がある。また、浴槽用熱交換器30を、単に、熱交換器30と表記する場合がある。
貯湯タンク10は、耐食性に優れた金属製、例えばステンレス製の容器で構成される。貯湯タンク10は中空円柱状で、その軸方向が鉛直方向に延びる縦長形状に形成されている。貯湯タンク10は、外表面を断熱材で覆う断熱構造または二重タンクによる真空断熱構造等を有しているため、高温の給湯水を長時間保温することができる。貯湯タンク10は、HPユニット50によって加熱された給湯水を貯湯する。
貯湯タンク10には、タンク水温サーミスタ71が設けられている。タンク水温サーミスタ71は、貯湯タンク10の高さ方向に複数個分散されて設けられている。タンク水温サーミスタ71は、貯湯タンク10に貯められた給湯水の貯湯量および貯湯温度を検出するためのタンク温度検出器である。タンク水温サーミスタ71は貯湯タンク10内のそれぞれの高さレベルでの温度信号を図2に示す制御装置80に出力する。
貯湯タンク10の下部には、下方開口部10aが設けられる。下方開口部10aは貯湯タンク10の下方側の給湯水を流出させる流出口である。また下方開口部10aは貯湯タンク10内へ水道水を流入させる流入口である。貯湯タンク10へ流入する水道水は、給水配管11によって供給される。
入口側給湯水配管21aは、下方開口部10aから流出した貯湯タンク10下方側の給湯水または給水配管11によって供給される水道水をHPユニット50へと導く。入口側給湯水配管21aにはバイパス配管21cが接続されている。バイパス配管21cは、下方開口部10aから流出した貯湯タンク10下方側の給湯水または給水配管11によって供給される水道水を、HPユニット50を迂回して三方弁52へと導くことを可能とする。
HPユニット50は、冷媒として臨界温度の低い二酸化炭素を使用する超臨界のヒートポンプサイクルと、ヒートポンプサイクルに水を圧送する沸上用水ポンプ51と、を有して構成されている。超臨界のヒートポンプサイクルによれば、一般的なヒートポンプサイクルよりも高温、例えば85℃〜90℃の湯を貯湯タンク10内に貯えることができる。
沸上用水ポンプ51は、入口側給湯水配管21aに配置される電動式の水ポンプである。沸上用水ポンプ51は、貯湯タンク10の下方側の給湯水あるいは給水配管11によって供給される水道水を水冷媒熱交換器の水通路へ圧送する。沸上用水ポンプ51は、制御装置80によって制御される。
ヒートポンプサイクルは、複数の冷凍サイクル機能部品を備える。複数の冷凍サイクル機能部品とは、少なくとも電動式の圧縮機、水冷媒熱交換器、電気式の膨張弁、空気熱交換器、およびアキュムレータである。これら冷凍サイクル機能部品は、冷媒が流通する通路により接続されている。空気熱交換器の近傍には、空気熱交換器に対して空気を送風する送風機が設けられている。
膨張弁は、水冷媒熱交換器から流出する高圧の冷媒を減圧する減圧手段であり、制御装置80によってその弁開度が電気的に制御される。空気熱交換器は、膨張弁で減圧された冷媒を送風機によって送風される室外空気との熱交換によって蒸発気化させ、圧縮機にガス冷媒を供給する。送風機は、空気熱交換器の熱交換性能を確保するように制御装置80によってその回転数が制御される。アキュムレータは、空気熱交換器から流出する冷媒を気液分離して、気相冷媒のみ圧縮機に吸引させるとともに、サイクル中の余剰冷媒を貯える。
水冷媒熱交換器は、圧縮機の吐出口より吐出された高温高圧の冷媒によって、沸上用水ポンプ51により圧送された給湯水または水道水を加熱する加熱用熱交換器である。水冷媒熱交換器は、冷媒を流通させる冷媒通路と給湯水を流通させる水通路とを有している。水冷媒熱交換器は、例えば、冷媒通路の表面と水通路の表面とが熱交換可能に密着するように配置された二層構造となっている。水通路の入口側には、入口側給湯水配管21aを介して下方開口部10aが接続されている。また、水通路の出口側には、出口側給湯水配管21bを介して、第1継手22の流入出口の1つが接続されている。第1継手22は、3つの流入出口を有する三方継手である。
第1継手22の別の流入出口には、浴槽用熱交換器30の給湯水側通路30aの入口側が接続されている。第1継手22のさらに別の流入出口には、三方弁52の1つの流入出口が接続されている。三方弁52の別の流入出口には、貯湯タンク10の上方側に設けられた第1上方開口部10bが接続されている。三方弁52のさらに別の流入出口には、バイパス配管21cの出口側が接続されている。
三方弁52は、給湯水の流路を切り替える切替弁である。三方弁52は、下方開口部10aと第1継手22とをバイパス配管21cを介して連通する流路と、下方開口部10aと第1上方開口部10bとを出口側給湯水配管21bを介して連通する流路とを切り替える。三方弁52は、制御装置80によって制御される。
水冷媒熱交換器によって加熱された給湯水は、第1継手22および三方弁52を介して、貯湯タンク10の第1上方開口部10bから貯湯タンク10内へ流入する。したがって、貯湯タンク10内の給湯水は、上方側から下方側へ向かって温度が徐々に低下する温度分布が生じやすい。HPユニット50は、貯湯タンク10内の下部の水を加熱して沸き上げ、高温水として貯湯タンク10の上部から貯えることができる。HPユニット50は、本実施形態における沸き上げ装置に相当する。
第2上方開口部10cは、貯湯タンク10の上部に設けられ、貯湯タンク10内の給湯水のうち上方側の高温の給湯水を流出させる流出口である。第2上方開口部10cには、中温用混合弁53の一方の流入口が接続されている。
貯湯タンク10の中間部には、第1中間開口部10dが設けられている。第1中間開口部10dは、貯湯タンク10内に貯湯された給湯水のうち上下方向中間部位の中間温度の給湯水を流出させる流出口である。第1中間開口部10dには中温用混合弁53の他方の流入口が接続されている。なお、中間温度の給湯水は中温水と言い換えることができる。貯湯タンク10の中間部には、さらに第2中間開口部10eが設けられている。第2中間開口部10eは、浴槽用熱交換器30の給湯水側通路30aを通過した湯水が流入する開口部である。
中温用混合弁53は、第2上方開口部10cから流出した給湯水と第1中間開口部10dから流出した給湯水との混合比率を調整して、下流側に流出させる給湯水の温度を調整する温度調整弁である。中温用混合弁53は、例えば第2上方開口部10cからの給湯水が流れる通路の断面積と、第1中間開口部10dからの給湯水が流れる通路の断面積とを同時に変化させる弁体およびこの弁体を変位させる電動アクチュエータを有する式の流量調整弁で構成される。中温用混合弁53は、制御装置80によって制御される。
中温用混合弁53の出口側には、浴槽用混合弁54の一方の流入口が接続されている。浴槽用混合弁54の他方の流入口には、給水配管11が接続されている。浴槽用混合弁54は、中温用混合弁53から流出する給湯水と給水配管11から供給される水道水との混合比率を調整して、下流側に流出させる給湯水の温度を調整する温度調整弁である。浴槽用混合弁54は、制御装置80によって制御される。
浴槽用混合弁54の出口側には、浴槽用開閉弁55を介して、浴槽用水循環回路44aに配置された第2継手43のひとつの流入出口が接続されている。第2継手43は、3つの流入出口を有する三方継手である。浴槽用開閉弁55は、浴槽用混合弁54の出口側と浴槽用水循環回路44aとを接続する浴槽用配管44bを開閉するものであって、制御装置80から出力される制御信号によってその作動が制御される電磁弁である。浴槽用混合弁54から流出した給湯水は、浴槽用開閉弁55、第2継手43を介して浴槽60内へ供給される。
浴槽用水循環回路44aは、浴槽60内と浴槽用熱交換器30の浴槽用湯通路30bとの間で、浴槽60から流出した浴槽60内の湯水を循環させる水循環回路である。なお、浴槽60内の湯水は浴水と言い換えることができる。また、浴槽60から流出した浴槽60内の湯水は、浴槽用湯水又は浴水と言い換えることができる。浴槽用水循環回路44aは、本実施形態における浴水循環回路に相当する。以下、浴槽用水循環回路を浴水循環回路と呼ぶ場合がある。
浴槽用水循環回路44aには、浴槽用水ポンプ57と、水位センサ73とが配置されている。浴槽用水ポンプ57は、浴槽60の上下方向中間位置に設けられた浴槽用湯吸入口から浴槽用湯水を吸入して浴槽用湯通路30bへ圧送する電動式の水ポンプである。浴槽用水ポンプ57は、制御装置80によって制御される。浴槽用水ポンプ57は、本実施形態における浴水循環ポンプに相当する。以下、浴槽用水ポンプを浴水循環ポンプと呼ぶ場合がある。
水位センサ73は、浴槽用湯吸入口近傍に設けられ、検出された水圧の変化等によって浴槽60内の湯水の量を検出するセンサである。水位センサ73は、検出した水位情報を制御装置80へと出力する。
浴槽用水ポンプ57の吐出口側には、第2継手43の別の流入出口が接続されており、第2継手43のさらに別の流入出口には、浴槽用湯通路30bの入口側が接続されている。浴槽用湯通路30bの出口側には、浴槽60の下方側に配置された浴槽用湯吐出口が接続されている。浴水循環ポンプ57を運転すると、浴槽60内から吸入して浴水循環回路44aに循環させた浴水を浴槽60内へ吐出することで、浴槽60内の浴水に水流が形成される。浴槽60内の浴水を浴槽60の外部に循環可能な浴水循環回路44aと、浴水循環回路44aに浴槽60内の浴水を循環させる浴水循環ポンプ57とを有する構成は、浴槽60内の浴水に水流を形成する水流形成装置4と呼ぶことができる。
浴槽用熱交換器30は、第1継手22から流出した給湯水を流通させる給湯水側通路30aと、浴槽用水循環回路44aを循環する浴槽用湯水を流通させる浴槽用湯通路30bとを有する。浴槽用熱交換器30は、給湯水側通路30aを流通する給湯水と浴槽用湯通路30bを流通する浴槽用湯水とを熱交換させる熱交換器である。これにより、浴槽用熱交換器30はHPユニット50によって加熱された給湯水または貯湯タンク10内の給湯水と浴槽60内の湯水とを熱交換し追い焚き運転や風呂熱回収運転等を実現する。浴槽用熱交換器30は、本実施形態において、貯湯タンク10内の湯水が有する熱を熱交換により浴水循環回路44aを流れる浴水へ移動させるための熱交換器に相当する。
給湯水側通路30aの出口側には、給湯水側通路30aから流出した給湯水を第2中間開口部10eへ圧送する給湯水ポンプ56が配置されている。給湯水ポンプ56は、制御装置80によってその作動を制御される電動式の水ポンプである。
給湯水ポンプ56を駆動すると、第1上方開口部10bから流出した高温の給湯水を、三方弁52及び第1継手22を介して、第2中間開口部10eから貯湯タンク10へ戻すことができる。この第1上方開口部10bと第2中間開口部10eとを繋ぐ回路は、貯湯タンク10内の湯水を貯湯タンク10の外部に循環可能な貯留水循環回路29である。また、給湯水ポンプ56は、貯留水循環回路29に貯湯タンク10内の湯水を循環させる貯留水循環ポンプである。以下、給湯水ポンプを貯留水循環ポンプと呼ぶ場合がある。浴槽用熱交換器30は、貯留水循環回路29を循環する湯水と浴水循環回路44aを流れる浴水との熱交換を行なう熱交換器である。
また、貯湯タンク10内の下部の水と浴槽60内の浴水とを浴槽用熱交換器30で熱交換して風呂熱回収運転が実現されると、浴槽60の浴水が有する熱を貯湯タンク10の下部の水に移動して、浴水の温度を低下することが可能である。風呂熱回収運転が行なわれるとき、浴槽用熱交換器30、バイパス配管21c、給湯水ポンプ56、浴槽用水循環回路44a、浴槽用水ポンプ57等からなる熱移動のための構成は、浴水温低下装置と呼ぶことができる。
図2に示すように、本実施形態の給湯装置1の制御システムは、制御装置80と、コントローラ90とを備える。制御装置80は、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体を備えるマイクロコンピュータを主なハードウェア要素として備える。記憶媒体は、コンピュータによって読み取り可能な所定のプログラムを非一時的に記憶する非遷移的実体的記憶媒体である。記憶媒体は、半導体メモリまたは磁気ディスクなどによって提供されうる。
制御装置80は、上述の各制御対象機器と各種センサとが接続されるインターフェイス部と、各種判定処理を行う処理部と、プログラムや検出した各種データを記憶する記憶部と、を備える。
インターフェンス部には、HPユニット50を構成する機器、三方弁52、浴槽用水ポンプ57、給湯水ポンプ56、中温用混合弁53、浴槽用混合弁54、浴槽用開閉弁55等が接続される。インターフェイス部は、これらの各制御対象機器に対して出力を行う。さらにインターフェイス部には、赤外線センサ74、水位センサ73、タンク水温サーミスタ71、浴水温センサ72a、往き温度センサ72b、コントローラ90等が接続される。インターフェイス部は、各種信号を制御装置80へと入力する。
赤外線センサ74は、浴室内の浴槽60近傍に設けられる。赤外線センサ74は、使用者の入浴状況を検知するためのセンサである。赤外線センサ74は、検出される赤外線量の変化に応じて、使用者が浴槽60内へ入浴したこと及び浴槽60から出たことを検知する。
浴水温センサ72aは、浴水循環回路44aにおいて浴槽用熱交換器30の浴槽用湯通路30bの入口側に設けられる。浴水温センサ72aは、浴水循環回路44aの所謂戻り管に設けられる。浴水温センサ72aは、浴槽用水ポンプ57が駆動した際に浴槽60内の浴水の温度を検出する温度センサである。以下、浴槽60内の湯水の温度を浴槽温度、浴水温度、又は浴水温と表記する場合がある。
往き温度センサ72bは、浴水循環回路44aにおいて浴槽用熱交換器30の浴槽用湯通路30bの出口側に設けられる。往き温度センサ72bは、浴水循環回路44aの所謂往き管に設けられる。往き温度センサ72bは、浴槽用水ポンプ57が駆動した際に、熱交換器30を通過した後に、浴槽60内へ往く浴水の温度を検出する温度センサである。以下、往き温度センサ72bが検出する浴水の温度を風呂往き温度、往き温度、又は往き温と表記する場合がある。
コントローラ90は、使用者による操作が可能なスイッチ部と、運転状態等が表示される表示部91とを備える。コントローラ90は、所謂リモコンである。コントローラ90は、複数設けることができる。複数のコントローラの一つは、浴室の壁に設けられる浴室内コントローラである。複数のコントローラの別の一つは、浴室以外の部屋の壁、例えばキッチンやリビングの壁に設けられる浴室外コントローラである。なお、コントローラ90、浴槽60以外の給湯装置1の各部は、例えば屋外等の適所に設置される。
コントローラ90は、操作スイッチとして、作動スイッチ92、湯張りスイッチ93、自動保温スイッチ94、浴槽用温度設定スイッチ95、水流運転スイッチ96等を有する。作動スイッチ92は、給湯装置1の作動を要求する作動要求信号及び停止を要求する停止要求信号を出力するためのものである。湯張りスイッチ93は、浴槽60内への湯張りを要求する信号を出力するためのものである。自動保温スイッチ94は、浴槽60内に貯められた浴水を所望の温度にする自動保温運転の実行を要求する信号を出力するためのものである。浴槽用温度設定スイッチ95は、浴槽60内の浴水の目標温度を設定するためのものである。水流運転スイッチ96は、例えば、浴槽60内への入浴者があったときに、水流形成装置4の浴水循環ポンプ57を駆動して浴槽60内に浴水の水流を継続的に形成する水流形成運転を許容する設定を行なうためのスイッチである。
コントローラ90には、上記したスイッチ92〜96以外に、足し湯スイッチ、風呂ぬるめスイッチ、追い焚きスイッチ、風呂熱回収スイッチ、給湯温度設定スイッチ等を設けることができる。給湯温度設定スイッチは、カランやシャワー等の各給湯端末から出湯される給湯水の目標出湯温度を設定するものである。
コントローラ90の表示部91は、設定状態表示部91a及び運転状態表示部91bを有する。設定状態表示部91aは、給湯装置1の運転に関する設定状態を表示する。運転状態表示部91bは、実行中の運転モードに関する運転状態を表示する。表示部91は、例えば文字表示することで設定状態や運転状態を使用者に対して視覚情報として報知する。表示部91は、文字表示するものに限定されない。表示部91は、例えば、記号表示するものであってもよい。また、例えば、設定状態や運転状態を各種スイッチ等に対応して点灯表示するものであってもよい。
設定状態表示部91aは、水流運転スイッチ96が操作されて水流形成モードによる運転を行うか否かを含む設定状態を表示する。運転状態表示部91bは、水流形成装置4により水流形成モードによる運転が行なわれているか否かを含む運転状態を表示する。
制御装置80は、機能ブロックとして、湯張り運転部、沸き上げ運転部81、条件判定部82、運転制御部83等を備える。運転制御部83は、自動保温運転部84及び水流形成運転部85を有する。沸き上げ運転部81は、貯湯タンク10内の湯水をHPユニット50で沸き上げる沸き上げ運転を行う。湯張り運転部は、浴槽60内に湯を張る湯張り運転を行う。運転制御部83の自動保温運転部84は、浴槽60内に溜められた浴水を設定温度に保温する自動保温運転を行う。条件判定部82は、浴槽60内への入浴に関わる所定条件が成立しているか否かを判定する。運転制御部83の水流形成運転部85は、条件判定部82により入浴に関わる所定条件が成立していると判定された場合に、浴槽60内に浴水の水流を継続的に形成するように水流形成装置4を運転する。
次に、上記構成に基づき給湯装置1の作動について説明する。給湯装置1に外部電源から電力が供給された状態で、コントローラ90の作動スイッチ92が投入されると、制御装置80が予め記憶媒体に記憶している制御処理を実行する。制御装置80は、上述した各種センサの検出信号及びコントローラ90の操作信号に基づいて、湯張り運転、自動保温運転部84による自動保温運転、水流形成運転部85による水流形成運転、沸き上げ運転部81による沸き上げ運転等を実行する。
湯張り運転は、例えば、貯湯タンク10内に湯張り用の熱量が貯えられている状態で、コントローラ90の湯張りスイッチ93が投入されると実行される。湯張り運転では、制御装置80が、浴槽用開閉弁55を開くとともに、中温用混合弁53及び浴槽用混合弁54の作動を制御する。中温用混合弁53については、中温用混合弁53から流出する給湯水がコントローラ90にて設定された最高出湯温度となうように、その作動が制御される。ここで、最高出湯温度は、例えば60℃である。浴槽用混合弁54については、浴槽60内へ流入する湯が、浴槽用温度設定スイッチ95によって設定された目標温度となるように、その動作が制御される。
湯張り運転では、水道水の水圧によって貯湯タンク10の第2上方開口部10cから流出した高温の給湯水と、第1中間開口部10dから流出した中間温度の給湯水とが、中温用混合弁53にて混合される。さらに、中温用混合弁53から流出した給湯水と水道水とが、浴槽用混合弁54にて混合される。そして、浴槽用混合弁54から流出した給湯水が、第2継手43を介して、浴槽用水循環回路44aへ流入する。浴槽用水循環回路44aへ流入した給湯水は、浴槽用熱交換器30の浴槽用湯通路30bを介して、浴槽60内に溜められる。
このとき、給湯水ポンプ56は停止しているので、浴槽用湯通路30bを流通する給湯水が浴槽用熱交換器30にて加熱あるいは冷却されることはない。なお、浴槽用水ポンプ57も停止しているので、浴槽用水ポンプ57が設けられた経路からも浴槽60内へ給湯水を湯張りすることができる。湯張り運転は、水位センサ73によって検出された浴槽60内の浴水の量が、予め定めた基準湯量となるまで継続される。
自動保温運転は、湯張り運転が完了している状態で実行される。自動保温スイッチ94が投入されていると、運転制御部83は、自動保温運転部84により自動保温モードを設定して、浴槽60内に溜められた浴水を設定された目標温度に維持するように保温する処理を定期的に実施する。
運転制御部83が自動保温モードを設定すると、自動保温運転部84は、まず、浴水循環ポンプ57を作動させて浴槽60内の浴水を浴水循環回路44aに循環させ、浴水温センサ72aで浴水温を検出する。次に、検出した浴水温が目標保温温度範囲にあるか否か判定する。目標保温温度範囲は、予め設定された浴槽60内の浴水の目標保温温度に基づいて設定される。
浴水温が目標保温温度範囲の下限値を下回っている場合には、浴槽60内の浴水を加熱する運転が行われる。この運転では、運転制御部83が、給湯水ポンプ56と浴槽用水ポンプ57を作動させ、三方弁52を第1上方開口部10bと第2中間開口部10eとが接続されるように制御する。このとき、沸上用水ポンプ51は停止しており、浴槽用開閉弁55は閉じている。
したがって、第1上方開口部10bから流出した高温の給湯水は、三方弁52および第1継手22を介して給湯水側通路30aへ流入する。一方、浴槽60から浴槽用水ポンプ57によって圧送された浴槽60内の湯水は、浴槽用湯通路30bへと流入する。浴槽用熱交換器30では、給湯水側通路30aを通過する高温の給湯水と、浴槽用湯通路30bを通過する浴槽用湯水と、が熱交換し、給湯水の温度が低下し浴槽用湯水の温度が上昇する。給湯水側通路30aを流出した給湯水は、給湯水ポンプによって第2中間開口部10eから貯湯タンク10へと回収される。一方、浴槽用湯通路30bを流出した浴槽用湯水は、浴槽60内へと戻される。これにより、貯湯タンク10内の湯水の熱によって浴槽60内の湯水を加熱することができる。
すなわち、浴槽60内の浴水を浴水循環回路44aに循環させつつ、貯留水循環ポンプ56を作動させて貯湯タンク10内上部の高温の湯を貯留水循環回路29に循環させる。これにより、熱交換器30において貯留水循環回路29を流れる湯水と浴水循環回路44aを流れる浴水との熱交換を行ない、浴水を加熱する。熱交換器30における熱交換量は、貯留水循環ポンプ56及び浴水循環ポンプ57の作動状態により調節可能である。自動保温運転部84は、例えば、往き温度センサ72bが検出する往き温が目標保温温度よりも高くなるように熱交換器30で浴水を加熱し、浴槽60内へ吐出させる。これにより、浴槽60内の浴水温が速やかに上昇する。
このように浴槽60内の浴水を加熱しているときには、浴水温センサ72aにより現在の浴水温を監視している。浴水温センサ72aが検出する現在浴水温が目標保温温度範囲の上限値の到達した場合には、貯留水循環ポンプ56及び浴水循環ポンプ57を停止して、浴水を加熱する運転を停止する。浴水の加熱運転を停止したら保温タイマーによるカウントを開始し、所定時間経過後に、上述した浴水の温度検出からの動作を再度実行する。
自動保温モードが設定されて自動保温運転が行なわれているときには、図5に例示するような浴槽60内の浴水温度調節が所定周期で実施される。運転制御部83が自動保温モードを設定しているときには、浴水温センサ72aが検出する検出温度が予め設定された目標保温温度に基づく目標保温温度範囲に収まるように、熱交換器30における熱交換量が調節される。このように、熱交換器30における交換熱量の調節は所定の周期で定期的に繰り返される。
水流形成運転は、運転制御部83の水流形成運転部85により実施される。運転制御部83が水流形成モードを設定すると、水流形成運転部85が水流形成装置4を作動させ水流形成運転を実行する。
水流形成運転の制御動作について、図3を参照して説明する。運転制御部83は、水流運転スイッチ96がオンされているときには、図3に例示する制御を実行する。運転制御部83は、まず、ステップ130で、浴槽60内への入浴に関わる所定条件が成立しているか否かを判断する。この判断は、制御装置80の条件判定部82による判定結果に基づき行われる。本実施形態では、例えば、赤外線センサ74により入浴者の入浴が検知された場合、所定条件が成立したものとできる。
ステップ130において入浴に関わる所定条件が成立していると判断した場合には、ステップ135へ進み、浴水循環ポンプ57を作動させ、浴水循環回路44aに浴水を循環させる。浴水循環ポンプ57は、例えば、予め定められた固定の回転数で駆動される。ステップ135を実行したら、ステップ140へ進む。ステップ130において入浴に関わる所定条件が成立していないと判断した場合には、ステップ130へリターンする。
したがって、例えば、赤外線センサ74により入浴者が入浴していない状態から入浴したことを初めて検出したときには、ステップ130における判断はNOからYESに切り替わる。なお、赤外線センサ74により入浴者が入浴している状態から出浴したことを初めて検出したときには、ステップ130における判断はYESからNOに切り替わるとともに、浴水循環ポンプ57及び貯留水循環ポンプ56の運転が停止される。
ステップ130の判断基準となる条件判定部82による入浴に関わる所定条件の成立判定は、入浴者の入浴検知に限定されない。入浴に関わる所定条件は、浴槽内への入浴の確認又は推定ができるものであればよい。
条件判定部82は、浴槽60内への入浴者の入浴情報又はその関連情報に基づいて、所定条件が成立したか否かを判定することができる。入浴者の入浴情報又はその関連情報としては、直接的な入浴検知以外に、例えば、浴室への入室検知、ユーザによる水流形成モード実行設定及び実行タイミングの予約設定等を採用できる。また、制御装置80が過去の所定期間におけるユーザの入室や入浴のタイミングを学習し、学習結果に基づいて判定するものであってもよい。また、タイマー等による動作条件成立に基づくものであってもよい。
また、条件判定部82は、浴槽60内からの入浴者の出浴情報又はその関連情報に基づいて、所定条件が成立していない状態となったか否かを判定することができる。条件判定部82は、所定条件が不成立となったか否かを判定することができる。入浴者の出浴情報又はその関連情報としては、直接的な出浴検知以外に、例えば、浴室からの退室検知、ユーザによる水流形成モード実行設定の解除等を採用できる。また、制御装置80が過去の所定期間におけるユーザの退室や出浴のタイミングを学習し、学習結果に基づいて判定するものであってもよい。また、タイマー等による設定時間経過に伴う動作終了条件成立に基づくものであってもよい。ここで、タイマーは、例えば、省エネルギー等を目的として設けられるものである。なお、入浴者の出浴情報又はその関連情報は、広義において入浴者の入浴情報又はその関連情報であると言える。
ステップ140では、浴水温センサ72aで現在の浴水温を検出し、現在浴水温が予め設定された目標浴水温よりAだけ低い「目標浴水温−A」未満であるか否か判断する。ステップ140において現在浴水温が「目標浴水温−A」未満であると判断した場合には、ステップ145へ進む。
ステップ145では、風呂往き温度の目標値である風呂往き目標温度を浴槽60内の浴水の設定温度よりCだけ高い「風呂設定温度+C」とする。風呂設定温度は、例えば、浴槽用温度設定スイッチ95によって設定された目標温度である。ここで、Cは、浴水循環回路44aに浴水を循環しているときに、当該回路や浴槽60からの放熱による浴水温度低下を補正する項である。ステップ145を実行したら、ステップ150へ進み、貯留水循環ポンプ56をオンする。ステップ150では、往き温度センサ72bが検出する往き温が、ステップ145で設定した風呂往き目標温度となるように、貯留水循環ポンプ56の回転数制御を行なう。
ステップ140において現在浴水温が「目標浴水温−A」以上であると判断した場合には、ステップ155へ進む。ステップ155では、現在浴水温が予め設定された目標浴水温よりBだけ高い「目標浴水温+B」を超えているか否か判断する。ステップ155において現在浴水温が「目標浴水温+B」超であると判断した場合には、ステップ160へ進み、貯留水循環ポンプ56をオフする。ステップ150及びステップ160のいずれかを実行したら、ステップ165へ進む。また、ステップ155において現在浴水温が「目標浴水温+B」以下であると判断した場合にも、ステップ165へ進む。ステップ155において現在浴水温が「目標浴水温+B」以下であると判断した場合には、貯留水循環ポンプ56のオンオフの状態を維持したまま、ステップ165へ進む。
ここで、「目標浴水温−A」〜「目標浴水温+B」が目標入浴温度範囲である。ステップ135〜ステップ160では、浴水温センサ72aが検出する浴水温が予め設定された目標浴水温度に基づく目標入浴温度範囲に収まるように、浴水循環ポンプ57及び貯留水循環ポンプ56が制御される。換言すれば、ステップ135〜ステップ160では、浴水温センサ72aが検出する浴水温が予め設定された目標浴水温度に基づく目標入浴温度範囲に収まるように、熱交換器30における交換熱量が調節される。
ステップ165では、貯留水循環ポンプ56がオン状態であるか否か判断する。ステップ165において、貯留水循環ポンプ56がオフ状態であると判断した場合には、ステップ130へリターンする。ステップ165において、貯留水循環ポンプ56がオン状態であると判断した場合には、ステップ170へ進む。
ステップ170では、浴水温センサ72aが検出する浴水温の昇温速度が所定範囲内にあるか否かを判断する。すなわち、ステップ170では、浴水温センサ72aが検出する検出温度の単位時間当たりの上昇の度合いが、所定範囲内にあるか否かを判断する。ステップ170において、浴水温の昇温速度が所定範囲内にあると判断した場合には、ステップ130へリターンする。
ステップ170において、浴水温の昇温速度が所定範囲外にあると判断した場合には、ステップ175へ進む。ステップ175では、浴水温センサ72aが検出する浴水温の昇温速度が所定範囲を超えているか否かを判断する。ステップ175において、浴水温の昇温速度が所定範囲を超えていると判断した場合には、ステップ180へ進み、前述の補正項Cを1レベル小さくする。ステップ175において、浴水温の昇温速度が所定範囲を超えていないと判断した場合には、ステップ185へ進み、前述の補正項Cを1レベル大きくする。
ステップ170〜ステップ185では、浴水温センサ72aが検出する浴水温の単位時間当たりの上昇の度合いに応じて、貯留水循環ポンプ56が制御される。浴水温センサ72aが検出する浴水温の単位時間当たりの上昇の度合いに応じて、熱交換器30における交換熱量が調節される。
自動保温モードが設定されて自動保温運転が行なわれているときに水流形成モードが設定されると、例えば図4に例示するように、自動保温運転がキャンセルされ水流形成運転に切り替わる。そして、入浴者の出浴により水流形成モードが解除されたときには、再度自動保温モードが設定されて自動保温運転に切り替わる。水流形成運転から自動保温運転に切り替わったときには、その時点から、保温タイマーによるカウントが新たに開始される。
図4からも明らかなように、自動保温モードを設定しているときには、浴水温センサ72aが検出する検出温度が予め設定された目標保温温度に基づく目標保温温度範囲に収まるように、熱交換器30における熱交換量が調節される。水流形成モードを設定しているときには、浴水温センサ72aが検出する検出温度が予め設定された目標入浴温度に基づく目標入浴温度範囲に収まるように、熱交換器30における熱交換量が調節される。目標入浴温度範囲は目標保温温度範囲より狭くなっている。また、水流形成モード設定時の熱交換器30における交換熱量の調節する周期である水流形成制御周期は、自動保温モード設定時の熱交換器30における交換熱量の調節する周期である自動保温制御周期よりも短い。これらにより、水流形成モード設定時には自動保温モード設定時よりも浴槽60内の浴水温が極めて高精度に維持される。
浴槽60内の浴水温を高精度に維持することで、入浴者は大浴槽感を味わうことができる。一般的に、家庭用の浴槽は比較的容量が小さく、放熱や入浴者の入浴によって浴水が冷め易い。これに対し、公衆浴場のような大容量の浴槽においては、浴水の熱容量が大きく、入浴者が入浴しても冷め難く、入浴者が温熱感を得易い。水流形成モード設定時に浴水温を高精度に維持することで、入浴者が大浴槽に入浴したときのような快適な温熱感を得ることができる。なお、給湯装置1は、熱交換器30における交換熱量の調節により、目標入浴温度範囲での浴水温制御を行なうので、目標入浴温度範囲を狭く設定しても浴水温を制御することが容易である。例えば、ガス給湯器では、狭い目標入浴温度範囲内で浴水温を制御することは困難である。
また、入浴者の検知等により、継続的に水流を形成するモード設定を入浴時に限定することができる。入浴時以外にも浴水の循環を継続すると、配管等からの放熱が促進されてしまう。水流形成モードの設定を入浴時に限定することで、省エネルギー性を確保することができる。
自動保温運転部84により自動保温運転が行なわれているとき、コントローラ90の表示部91には、自動保温運転が行なわれている旨が表示される。このとき、水流運転スイッチ96がオンされていれば、表示部91には入浴すれば水流形成運転が実施される旨が表示される。さらに、入浴者の入浴があれば、表示部91には水流形成運転が行なわれている旨が表示される。表示部91は、運転制御部83による水流形成モードの設定状態に関する状態情報を報知する報知装置に相当する。
なお、沸き上げ運転は、制御装置80の沸き上げ運転部81により実施される。制御装置80は、主に料金設定の安価な例えば深夜時間帯に深夜電力を利用しHPユニット50を作動させ沸き上げ運転を実行する。すなわち、電力供給元との契約に基づく電力コストが比較的安価な所定時間帯に沸き上げ運転を実施する。これにより、貯湯タンク10に貯める給湯水を沸き上げるために必要な電力コストを抑制することが可能となる。また、制御装置80は、深夜時間帯以外の時間帯においても、貯湯タンク10内の貯湯熱量が不足したと判定した場合には沸き上げ運転を実行する。
上述の構成及び作動によれば、以下に述べる効果を得ることができる。
給湯装置1は、浴水循環回路44aと浴水循環ポンプ57とを有する水流形成装置4と、水流形成装置4の運転を制御する制御装置80とを備えている。浴水循環回路44aは、浴槽60内の浴水を浴槽60の外部に循環可能である。浴水循環ポンプ57は、浴水循環回路44aに浴槽60内の浴水を循環させる。浴水循環ポンプ57を運転すると、浴槽60内から吸入して浴水循環回路44aに循環させた浴水を浴槽60内へ吐出することで、浴槽60内の浴水に水流を形成する。
制御装置80は、条件判定部82と運転制御部83とを有している。条件判定部82は、浴槽60内への入浴に関わる所定条件が成立しているか否かを判定する。運転制御部83は、条件判定部82により所定条件が成立していると判定された場合に、浴槽60内に水流を継続的に形成するように水流形成装置4を運転する水流形成モードを設定する。
これによると、条件判定部82の判定により浴槽60内への入浴者の入浴が確認又は推定されるときには、運転制御部83が水流形成装置4を運転して浴槽60内に浴水の水流を継続的に形成することができる。したがって、入浴者の体表面近傍の浴水が入れ替わるため、体表面近傍の浴水の温度が体温により大きく低下することを抑制することができる。これにより、入浴者近傍の浴水の温度と体温との差が比較的大きい状態を維持することで、入浴者が温熱感を得易くなる。
また、条件判定部が判定を行なう所定条件は、浴槽60内への入浴者の入浴情報又はその関連情報に基づいて定められる。これによると、条件判定部82は、浴槽60内への入浴者の入浴情報又はその関連情報に基づいて、入浴に関わる所定条件が成立したか否かを容易に判定することができる。
また、所定条件が成立していると条件判定部82が判定している間、運転制御部83は水流形成モードを設定する。これによると、条件判定部82の判定により浴槽60内への入浴が確認又は推定されている間は、水流形成モードを設定することができる。
また、条件判定部82が、所定条件が成立しないと判定したとしたときに、運転制御部83は水流形成モードを解除する。これによると、条件判定部82の判定により浴槽60内からの出浴が確認又は推定されたときに、水流形成モードを解除することができる。
本実施形態では、水流形成モードの設定から解除まで、浴水循環ポンプ57を連続運転する。これにより、水流形成モードの設定中は、浴槽60内に確実な継続的水流形成を行なうことができる。
また、給湯装置1は、内部に湯水を貯える貯湯タンク10と、貯湯タンク10内の湯水が有する熱を熱交換により浴水循環回路44aを流れる浴水へ移動させるための熱交換器30とを備えている。そして、水流形成装置4は、貯湯タンク10内の湯水が有する熱を熱交換器30で浴水に移動させてから浴槽60内へ吐出する。これによると、熱交換器30において貯湯タンク10内の湯水が有する熱で浴水循環回路44aを流れる浴水を加熱してから浴槽60内へ吐出することができる。したがって、昇温させた浴水を浴槽60内へ吐出して、浴槽60内において浴水の水流を継続的に形成することができる。
また、給湯装置1は、浴槽60内の浴水の温度を検出する浴水温センサ72aを備えている。そして、運転制御部83は、水流形成モードを設定しているときには、浴水温センサ72aが検出する検出温度が予め設定された目標浴水温度に基づく目標入浴温度範囲に収まるように、熱交換器30における交換熱量を調節する。これによると、浴槽60内に水流を継続的に形成しつつ、浴槽60内の浴水温を、予め設定された目標浴水温度に基づく目標入浴温度範囲に安定的に維持することができる。
また、給湯装置1は、貯湯タンク10内の湯水を貯湯タンク10の外部に循環可能な貯留水循環回路29と、貯留水循環回路29に貯湯タンク10内の湯水を循環させる貯留水循環ポンプ56とを有している。そして、熱交換器30は、貯留水循環回路29を循環する湯水と浴水循環回路44aを流れる浴水との熱交換を行なう。運転制御部83は、水流形成モードを設定しているときには、浴水温センサ72aが検出する検出温度が目標入浴温度範囲に収まるように、浴水循環ポンプ57及び貯留水循環ポンプ56を制御する。これによると、浴水循環ポンプ57及び貯留水循環ポンプ56を制御して、貯留水循環回路29を循環する湯水と浴水循環回路44aを流れる浴水との熱交換器30における交換熱量を調節することができる。したがって、浴槽60内に水流を継続的に形成しつつ、浴槽60内の浴水温を目標入浴温度範囲に安定的に維持することが容易である。
また、給湯装置1は、浴水循環回路44aを流れ熱交換器30で熱交換した後の浴槽60へ往く浴水の温度を検出する往き温度センサ72bを備えている。運転制御部83は、水流形成モードを設定しているときには、往き温度センサ72bが検出する検出温度に基づいて、目標吐出温度の浴水が浴槽60内へ継続的に吐出するように、浴水循環ポンプ57及び貯留水循環ポンプ56を制御する。これによると、浴水循環回路44aや浴槽60内からの放熱等があっても、浴水循環ポンプ57及び貯留水循環ポンプ56の制御により浴槽60へ往く浴水の往き温度を調節することで、浴槽60内の浴水温を目標入浴温度範囲で安定的に維持することができる。
また、運転制御部83は、水流形成モードを設定しているときには、浴水温センサ72aが検出する検出温度の単位時間当たりの上昇の度合いに応じて、熱交換器30における交換熱量を調節する。これによると、浴槽60内へ吐出される浴水の温度の急峻な上昇等を抑制して、浴槽60内の浴水温を目標入浴温度範囲に極めて安定的に維持することができる。
また、運転制御部83は、水流形成モードを設定していないときに、浴水温センサ72aが検出する検出温度が予め設定された目標保温温度に基づく目標保温温度範囲に収まるように、熱交換器30における交換熱量を調節する自動保温モードを設定可能である。運転制御部83は、水流形成モードを設定しているときには、自動保温モードを設定しているときよりも、熱交換器30において交換熱量を調節する周期を短くする。これによると、浴槽60内への入浴者の入浴が確認又は推定されて水流形成モードを設定しているときには、浴槽60内の浴水を自動保温する自動保温モードを設定しているときよりも、浴水を温度調節する周期を短くする。したがって、浴槽60内に水流を継続的に形成しつつ、浴槽60内の浴水温を目標入浴温度範囲に精度よく維持することができる。
また、運転制御部83は、目標保温温度範囲よりも目標入浴温度範囲を狭くする。これによると、浴槽60内への入浴者の入浴が確認又は推定されて水流形成モードを設定しているときには、浴槽60内の浴水を自動保温する自動保温モードを設定しているときよりも、浴水温を調節する温度範囲を狭くする。したがって、浴槽60内に水流を継続的に形成しつつ、比較的狭い目標入浴温度範囲に浴槽内の浴水温を精度よく維持することができる。
また、給湯装置1は、制御装置80に対して水流形成モードの設定に関する指令を出力可能なコントローラ90を備えている。これによると、コントローラ90からの指令信号により、制御装置80に水流形成モードの設定に関する指令を行なうことができる。したがって、使用者等がコントローラ90を操作して、水流形成モードを設定したり、水流形成モードを許可する状態を設定したりすることが容易である。
また、給湯装置1は、運転制御部83による水流形成モードの設定状態に関する状態情報を報知する報知装置である表示部91を備えている。これによると、運転制御部83による水流形成モードの設定状態に関する状態情報を報知装置で報知することができる。したがって、水流形成モードの設定状態に関する情報を、使用者が容易に把握することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について図6に基づいて説明する。
次に、第2実施形態について図6に基づいて説明する。
第2実施形態は、前述の第1実施形態と比較して、熱交換器における交換熱量を精度よく調整する構成を備える点が異なる。なお、第1実施形態と同様の部分については、同一の符号をつけ、その説明を省略する。第1実施形態に係る図面と同一符号を付した構成部品、第2実施形態において説明しない他の構成は、第1実施形態と同様であり、また同様の作用効果を奏するものである。
図6に示すように、本実施形態では、貯留水循環回路29に入口側温度センサ75a及び出口側温度センサ75bを設けている。入口側温度センサ75aは、貯留水循環回路29を流れ熱交換器30の給湯水側通路30aに流入する湯水の温度を検出する。出口側温度センサ75bは、給湯水側通路30aから流出して貯留水循環回路29を流れる湯水の温度を検出する。入口側温度センサ75a及び出口側温度センサ75bは、いずれも検出温度を制御装置80へ出力する。入口側温度センサ75a及び出口側温度センサ75bは、貯留水循環回路29を流れ熱交換器30で浴水と熱交換する前後の湯水の温度差を検出する温度差センサに相当する。
制御装置80の運転制御部83は、水流形成モードを設定しているときには、検出された温度差に基づいて、熱交換器30において熱交換が安定して継続的に行われるように、浴水循環ポンプ57及び貯留水循環ポンプ56を制御する。例えば、図3に示したステップ150では、単位時間当たりの交換熱量が継続的に所定量以上となるように、貯留水循環ポンプ56の回転数制御を行なう。貯留水循環ポンプ56の回転数制御は、浴水循環回路44aや浴槽60からの放熱等により浴水温が低下する分も考慮して実施される。
ステップ150では、往き温度センサ72bが検出する往き温調整に加え、入口側温度センサ75a及び出口側温度センサ75bの検出結果に基づく熱交換器30における浴水加熱能力を調整して、浴槽60内の浴水の温度を安定的に維持する。浴槽60内の浴水温の安定維持は、往き温度センサ72bの検出温度と、入口側温度センサ75a及び出口側温度センサ75bの検出温度差との両者に基づいて行うものに限らない。例えば、入口側温度センサ75a及び出口側温度センサ75bの検出温度差に基づく加熱能力調整のみで行ってもよい。
本実施形態によれば、以下に述べる効果を得ることができる。本実施形態の給湯装置は、貯留水循環回路29を流れ熱交換器30で熱交換する前後の湯水の温度差を検出する温度差センサとして温度センサ75a、75bを備える。そして、運転制御部83は、水流形成モードを設定しているときには、温度センサ75a、75bが検出する検出温度差に基づいて、熱交換器30において熱交換が継続的に行われるように、浴水循環ポンプ57及び貯留水循環ポンプ56を制御する。これによると、浴水循環回路44aや浴槽60内からの放熱等があっても、熱交換器30において継続的に安定して浴水を加熱することで、浴槽60内の浴水温を目標入浴温度範囲で安定的に維持することができる。
なお、本実施形態では、熱交換前後の湯水の温度差に基づいて交換熱量を調整することで、浴槽60へ送る浴水の温度を所望の温度としていたが、これに限定されるものではない。例えば、制御装置80が予め貯留水循環ポンプ56の吐出量特性を記憶しており、この特性に基づいて貯留水循環ポンプ56の回転数制御を行ない、浴槽60へ送る浴水の温度を所望の温度とするものであってもよい。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について図7に基づいて説明する。
次に、第3実施形態について図7に基づいて説明する。
第3実施形態は、前述の第1実施形態と比較して、貯湯タンク内の貯留水と浴水との熱交換構成が異なる。なお、第1実施形態と同様の部分については、同一の符号をつけ、その説明を省略する。第1実施形態に係る図面と同一符号を付した構成部品、第3実施形態において説明しない他の構成は、第1実施形態と同様であり、また同様の作用効果を奏するものである。
図7に示すように、本実施形態の給湯装置は、貯湯タンク10内の上部に配設された例えば螺旋形状の蛇管からなる熱交換器330を備えている。本実施形態の浴水循環回路44aは、浴槽60内の浴水を熱交換器330に循環させるように設けられている。浴水循環回路44aには、バイパス流路46と流量調節弁47とが設けられている。バイパス流路46は、浴水循環回路44aの往き管と戻り管とを接続し、浴水循環回路44aを流れる浴水を、熱交換器330をバイパスして流すことができる。
流量調節弁47は、浴水循環回路44aの戻り管とバイパス流路46との接続点に設けられ、熱交換器330を流通する浴水とバイパス流路46を流通する浴水との流量比を調節可能である。流量調節弁47は、制御装置80の運転制御部83からの出力により作動制御される。流量調節弁47は、本実施形態における流量調節装置に相当する。流量調節装置は、バイパス流路46の上流端に設けられた流量調節弁47に限定されない。流量比を調節する流量調節装置は、例えば、バイパス流路46の下流端に設けられていてもよい。また、流量調節装置を、例えば、バイパス流路46に設けた弁装置と、浴水循環回路44aのバイパス流路46接続点よりも熱交換器330側に設けた弁装置とで構成してもよい。
本実施形態では、浴水温センサ72aは、浴水循環回路44a戻り管のバイパス流路46接続点よりも上流側に設けられている。往き温度センサ72bは、浴水循環回路44a往き管のバイパス流路46接続点よりも下流側に設けられている。
前述の第1実施形態では、運転制御部83が、水流形成モードを設定しているときには、浴水温センサ72aが検出する検出温度が目標入浴温度範囲に収まるように、浴水循環ポンプ57及び貯留水循環ポンプ56を制御していた。運転制御部83は、水流形成モードを設定しているときには、往き温度センサ72bが検出する検出温度に基づいて、目標吐出温度の浴水が浴槽60内へ継続的に吐出するように、浴水循環ポンプ57及び貯留水循環ポンプ56を制御していた。
これに対し、本実施形態では、運転制御部83が、水流形成モードを設定しているときには、浴水温センサ72aが検出する検出温度が目標入浴温度範囲に収まるように、浴水循環ポンプ57及び流量調節弁47を制御する。運転制御部83は、水流形成モードを設定しているときには、往き温度センサ72bが検出する検出温度に基づいて、目標吐出温度の浴水が浴槽60内へ継続的に吐出するように、浴水循環ポンプ57及び流量調節弁47を制御する。
運転制御部83は、例えば、浴水循環ポンプ57を所定の固定回転数で運転するとともに、浴水温センサ72aが検出する検出温度が目標入浴温度範囲に収まるように、流量調節弁47の開度比制御を行なう。運転制御部83は、例えば、浴水循環ポンプ57を所定の固定回転数で運転するとともに、往き温度センサ72bが検出する検出温度に基づいて、目標吐出温度の浴水が浴槽60内へ継続的に吐出するように、流量調節弁47の開度比制御を行なう。
本実施形態によれば、以下に述べる効果を得ることができる。本実施形態の給湯装置は、貯湯タンク10内の湯水が有する熱を熱交換により浴水循環回路44aを流れる浴水へ移動させるための熱交換器330を備えている。水流形成装置4は、貯湯タンク10内の湯水が有する熱を熱交換器330で浴水に移動させてから浴槽60内へ吐出する構成である。これによると、熱交換器330において貯湯タンク10内の湯水が有する熱で浴水循環回路44aを流れる浴水を加熱してから浴槽60内へ吐出することができる。したがって、昇温させた浴水を浴槽60内へ吐出して、浴槽60内において浴水の水流を継続的に形成することができる。
また、給湯装置は、浴水循環回路44aを流れる浴水を、熱交換器330をバイパスして流すバイパス流路46と、熱交換器330を流れる浴水とバイパス流路46を流れる浴水との流量比を調節可能な流量調節装置としての流量調節弁47とを備えている。運転制御部83は、水流形成モードを設定しているときには、浴水温センサ72aが検出する検出温度が目標入浴温度範囲に収まるように、浴水循環ポンプ57及び流量調節弁47を制御する構成である。これによると、浴水循環ポンプ57及び流量調節弁47を制御して、貯湯タンク10内の湯水と浴水循環回路44aを流れる浴水との熱交換器330における交換熱量を調節することができる。したがって、浴槽60内に水流を継続的に形成しつつ、浴槽60内の浴水温を目標入浴温度範囲に安定的に維持することが容易である。
また、給湯装置は、浴水循環回路44aを流れ熱交換器330で熱交換した後の浴槽60へ往く浴水の温度を検出する往き温度センサ72bを備えている。運転制御部83は、水流形成モードを設定しているときには、往き温度センサ72bが検出する検出温度に基づいて、目標吐出温度の浴水が浴槽60内へ継続的に吐出するように、浴水循環ポンプ57及び流量調節弁47を制御する構成である。これによると、浴水循環回路44aや浴槽60内からの放熱等があっても、浴水循環ポンプ57及び流量調節弁47の制御により浴槽60へ往く浴水の往き温度を調節することで、浴槽60内の浴水温を目標入浴温度範囲で安定的に維持することができる。
(他の実施形態)
この明細書に開示される技術は、その開示技術を実施するための実施形態に何ら制限されることなく、種々変形して実施することが可能である。開示される技術は、実施形態において示された組み合わせに限定されることなく、種々の組み合わせによって実施可能である。実施形態は追加的な部分をもつことができる。実施形態の部分は、省略される場合がある。実施形態の部分は、他の実施形態の部分と置き換え、または組み合わせることも可能である。実施形態の構造、作用、効果は、あくまで例示である。開示技術の技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示技術のいくつかの技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
この明細書に開示される技術は、その開示技術を実施するための実施形態に何ら制限されることなく、種々変形して実施することが可能である。開示される技術は、実施形態において示された組み合わせに限定されることなく、種々の組み合わせによって実施可能である。実施形態は追加的な部分をもつことができる。実施形態の部分は、省略される場合がある。実施形態の部分は、他の実施形態の部分と置き換え、または組み合わせることも可能である。実施形態の構造、作用、効果は、あくまで例示である。開示技術の技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示技術のいくつかの技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
上記実施形態では、水流形成モードの設定から解除まで、浴水循環ポンプ57を連続運転していたが、これに限定されるものではない。水流形成モードの設定から解除まで浴槽60内に継続的な水流形成ができるのであれば、例えば、浴水循環ポンプ57の運転は断続的であってもかまわない。
また、上記実施形態では、水流形成モードを設定しているときには、検出する現在浴水温が「目標浴水温−A」〜「目標浴水温+B」の目標入浴温度範囲に収まるように貯留水循環ポンプ56をオンオフ切換えしていたが、これに限定されるものではない。例えば、水流形成モード設定中は、貯留水循環ポンプ56をオフせず回転数変動制御で対応してもかまわない。
また、上記実施形態では、水流形成装置4は、熱交換器30において貯湯タンク10内の湯水との熱交換で浴水を加熱する加熱装置を有していたが、これに限定されるものではない。水流形成装置4が有する加熱装置は、例えば、電気ヒータ等であってもかまわない。また、例えば、図8に示すように、加熱装置を有しない水流形成装置4を、給湯や浴水加熱を行なうための系統とは別に設けてもかまわない。
また、上記実施形態では、表示部91を報知装置としていた。すなわち、報知装置は視覚情報により報知を行なうものであった。しかしながら、これに限定されるものではない。報知装置は、例えば、聴覚情報により報知するものであってもよい。コントローラ90に音声を再生可能なスピーカを設け、音声によって使用者に報知する構成としてもよい。
また、上記実施形態では、HPユニット50を沸き上げ装置としていたが、これに限定されるものではなく、例えば、沸き上げ装置を電気ヒータ等としてもかまわない。
1 給湯装置
4 水流形成装置
44a 浴水循環回路
57 浴水循環ポンプ
60 浴槽
80 制御装置
82 条件判定部
83 運転制御部
4 水流形成装置
44a 浴水循環回路
57 浴水循環ポンプ
60 浴槽
80 制御装置
82 条件判定部
83 運転制御部
Claims (16)
- 浴槽(60)内の浴水を前記浴槽の外部に循環可能な浴水循環回路(44a)と、前記浴水循環回路に前記浴槽内の浴水を循環させる浴水循環ポンプ(57)とを有し、前記浴水循環ポンプを運転して、前記浴槽内から吸入して前記浴水循環回路に循環させた浴水を前記浴槽内へ吐出することで、前記浴槽内の浴水に水流を形成する水流形成装置(4)と、
前記水流形成装置の運転を制御する制御装置(80)と、を備え、
前記制御装置は、
前記浴槽内への入浴に関わる所定条件が成立しているか否かを判定する条件判定部(82)と、
前記条件判定部により前記所定条件が成立していると判定された場合に、前記浴槽内に前記水流を継続的に形成するように前記水流形成装置を運転する水流形成モードを設定する運転制御部(83)と、を有する給湯装置。 - 前記条件判定部の前記所定条件は、前記浴槽内への入浴者の入浴情報又はその関連情報に基づいて定められる請求項1に記載の給湯装置。
- 前記所定条件が成立していると前記条件判定部が判定している間、前記運転制御部は前記水流形成モードを設定する請求項1又は請求項2に記載の給湯装置。
- 前記条件判定部が前記所定条件が成立しないと判定したとしたときに、前記運転制御部は前記水流形成モードを解除する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の給湯装置。
- 内部に湯水を貯える貯湯タンク(10)と、
前記貯湯タンク内の湯水が有する熱を熱交換により前記浴水循環回路を流れる浴水へ移動させるための熱交換器(30、330)と、を備え、
前記水流形成装置は、前記貯湯タンク内の湯水が有する熱を前記熱交換器で浴水に移動させてから前記浴槽内へ吐出する構成である請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の給湯装置。 - 前記浴槽内の浴水の温度を検出する浴水温センサ(72a)を備え、
前記運転制御部は、前記水流形成モードを設定しているときには、前記浴水温センサが検出する検出温度が予め設定された目標浴水温度に基づく目標入浴温度範囲に収まるように、前記熱交換器における交換熱量を調節する構成である請求項5に記載の給湯装置。 - 前記貯湯タンク内の湯水を前記貯湯タンクの外部に循環可能な貯留水循環回路(29)と、
前記貯留水循環回路に前記貯湯タンク内の湯水を循環させる貯留水循環ポンプ(56)と、を有し、
前記熱交換器は、前記貯留水循環回路を循環する湯水と前記浴水循環回路を流れる浴水との熱交換を行なう構成であり、
前記運転制御部は、前記水流形成モードを設定しているときには、前記浴水温センサが検出する検出温度が前記目標入浴温度範囲に収まるように、前記浴水循環ポンプ及び前記貯留水循環ポンプを制御する構成である請求項6に記載の給湯装置。 - 前記浴水循環回路を流れ前記熱交換器で熱交換した後の前記浴槽へ往く浴水の温度を検出する往き温度センサ(72b)を備え、
前記運転制御部は、前記水流形成モードを設定しているときには、前記往き温度センサが検出する検出温度に基づいて、目標吐出温度の浴水が前記浴槽内へ継続的に吐出するように、前記浴水循環ポンプ及び前記貯留水循環ポンプを制御する構成である請求項7に記載の給湯装置。 - 前記貯留水循環回路を流れ前記熱交換器で熱交換する前後の湯水の温度差を検出する温度差センサ(75a、75b)を備え、
前記運転制御部は、前記水流形成モードを設定しているときには、前記温度差センサが検出する検出温度差に基づいて、前記熱交換器において熱交換が継続的に行われるように、前記浴水循環ポンプ及び前記貯留水循環ポンプを制御する構成である請求項7又は請求項8に記載の給湯装置。 - 前記浴水循環回路を流れる浴水を、前記熱交換器をバイパスして流すバイパス流路(46)と、
前記熱交換器を流れる浴水と前記バイパス流路を流れる浴水との流量比を調節可能な流量調節装置(47)と、を備え、
前記運転制御部は、前記水流形成モードを設定しているときには、前記浴水温センサが検出する検出温度が前記目標入浴温度範囲に収まるように、前記浴水循環ポンプ及び前記流量調節装置を制御する構成である請求項6に記載の給湯装置。 - 前記浴水循環回路を流れ前記熱交換器で熱交換した後の前記浴槽へ往く浴水の温度を検出する往き温度センサ(72b)を備え、
前記運転制御部は、前記水流形成モードを設定しているときには、前記往き温度センサが検出する検出温度に基づいて、目標吐出温度の浴水が前記浴槽内へ継続的に吐出するように、前記浴水循環ポンプ及び前記流量調節装置を制御する構成である請求項10に記載の給湯装置。 - 前記運転制御部は、前記水流形成モードを設定しているときには、前記浴水温センサが検出する検出温度の単位時間当たりの上昇の度合いに応じて、前記熱交換器における交換熱量を調節する構成である請求項6から請求項11のいずれか一項に記載の給湯装置。
- 前記運転制御部は、
前記水流形成モードを設定していないときに、前記浴水温センサが検出する検出温度が予め設定された目標保温温度に基づく目標保温温度範囲に収まるように、前記熱交換器における交換熱量を調節する自動保温モードを設定可能であり、
前記水流形成モードを設定しているときには、前記自動保温モードを設定しているときよりも、前記熱交換器において交換熱量を調節する周期を短くする構成である請求項6から請求項12のいずれか一項に記載の給湯装置。 - 前記運転制御部は、
前記水流形成モードを設定していないときに、前記浴水温センサが検出する検出温度が予め設定された目標保温温度に基づく目標保温温度範囲に収まるように、前記熱交換器における交換熱量を調節する自動保温モードを設定可能であり、
前記目標保温温度範囲よりも前記目標入浴温度範囲を狭くする構成である請求項6から請求項13のいずれか一項に記載の給湯装置。 - 前記制御装置に対して前記水流形成モードの設定に関する指令を出力可能なコントローラ(90)を備える請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の給湯装置。
- 前記運転制御部による前記水流形成モードの設定状態に関する状態情報を報知する報知装置(91)を備える請求項1から請求項15のいずれか一項に記載の給湯装置。
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- 2016-05-12 JP JP2016096382A patent/JP2017203599A/ja active Pending
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