JP5617778B2 - 貯湯式給湯装置 - Google Patents

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Description

本発明は、給湯用の湯を貯湯タンク内に貯えるとともに、貯湯タンク内の湯との熱交換により浴水を加熱可能な貯湯式の給湯装置に関する。
従来技術として、例えば下記特許文献1に開示された貯湯式の給湯装置がある。この貯湯式給湯装置は、貯湯タンク内の湯と浴槽内の浴水とを熱交換させて浴水を追い焚きする追い焚き用熱交換器を備えている。そして、貯湯タンク内の水を給湯用の湯に沸き上げる際の目標沸き上げ温度に下限値を設け、過去の所定期間に浴水追い焚き実績があるときの目標沸き上げ温度の下限値を、過去の所定期間に浴水追い焚き実績がないときの下限値よりも、所定温度高く設定する制御を行う。これにより、浴水追い焚き実績があるときには貯湯タンク内の貯湯温度を浴水追い焚き可能な温度とし、浴水追い焚き実績がないときには貯湯温度を比較的低く抑えて放熱ロスを低下することができるようになっている。
特開2007−3162号公報
しかしながら、上記従来技術の貯湯式給湯装置では、浴水追い焚き実績があるときの目標沸き上げ温度の下限値を浴水追い焚き実績がないときの下限値よりも所定温度引き上げるだけであるので、以下に述べるような不具合を発生する場合がある。
昇温幅が大きい浴水加熱を実施するときには、浴水加熱に長い時間を要してしまい、ユーザが不快を感じる場合があるという問題がある。一方、昇温幅が小さい浴水加熱しか実施されない場合であっても、目標沸き上げ温度の下限値が所定温度引き上げられてしまうため、必要以上の温度に沸き上げられた湯からの放熱ロスにより、省エネルギー性に劣るという問題がある。
本発明は、上記点に鑑みてなされたものであり、昇温幅が比較的大きい浴水加熱を行う場合であっても浴水加熱を短時間で行うことが可能であり、昇温幅が比較的小さい浴水加熱を行う場合には放熱ロスを抑制することが可能な貯湯式給湯装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、
内部に給湯用の湯を貯える貯湯タンク(1)と、
貯湯タンク(1)内の水を加熱して沸き上げ湯とする沸き上げ加熱手段(2)と、
貯湯タンク(1)内の湯との熱交換によって浴水を加熱する浴水加熱手段(60)と、
貯湯タンク(1)内の湯が目標沸き上げ温度となるように沸き上げ加熱手段(2)の沸き上げ運転を制御する制御手段(200)とを備え、
制御手段(200)は、
過去の所定期間の貯湯タンク(1)からの出湯による給湯実績に基づいて貯湯タンク(1)内への目標蓄熱量を求め、目標蓄熱量が大きくなるほど目標沸き上げ温度が高くなるように目標蓄熱量に応じて目標沸き上げ温度を算出するとともに、目標沸き上げ温度の下限値を設定して、算出した目標沸き上げ温度が下限値を下回るときには、算出した目標沸き上げ温度に係わらず下限値を目標沸き上げ温度とし、
水加熱手段(60)による過去の所定期間の浴水加熱実績に基づいて、下限値を変更するものであって、
浴水加熱実績における複数回の浴水加熱のうち、最も長い浴水加熱の加熱時間が予め定めた判定時間よりも長い場合には下限値を上昇させ、加熱時間が判定時間よりも短い場合には下限値を下降させるように、下限値を変更することを特徴としている。
これによると、過去の所定期間の浴水加熱実績に基づいて、浴水加熱時間が判定時間よりも長い場合には目標沸き上げ温度の下限値を上昇させ、貯湯タンク(1)内の貯湯温度を比較的高温にして、浴水加熱時間を短くすることが可能である。一方、過去の所定期間の浴水加熱実績に基づいて、浴水加熱時間が判定時間よりも短い場合には目標沸き上げ温度の下限値を下降させ、貯湯タンク(1)内の貯湯温度を比較的低温にして、放熱ロスを抑制することが可能である。
したがって、浴水加熱時間が判定時間に近づくように目標沸き上げ温度の下限値を変更することによって、昇温幅が比較的大きい浴水加熱を行う場合には貯湯タンク(1)内に貯留される湯の温度を比較的高温にして浴水加熱を短時間で行うことができ、昇温幅が比較的小さい浴水加熱を行う場合には貯湯タンク(1)内に貯留される湯の温度を比較的低温にして放熱ロスを抑制することができる。
また、請求項2に記載の発明では、
制御手段(200)は、
過去の所定期間に浴水加熱手段(60)による浴水加熱実績がなかった後に、最初に浴水加熱手段(60)による浴水加熱が行われた場合には、最初の浴水加熱の後に、浴水加熱に要した加熱時間に係わらず下限値を所定温度上昇させ、その後に、加熱時間が判定時間よりも長い場合には下限値を上昇させ、加熱時間が判定時間よりも短い場合には下限値を下降させるように、下限値を変更することを特徴としている。
これによると、過去の所定期間に浴水加熱実績がなかった後に最初に浴水加熱が行われた場合には、まず、浴水加熱時間に係わらず目標沸き上げ温度の下限値を所定温度上昇させ、貯湯タンク内の貯湯温度を速やかに浴水追い焚き可能な温度とすることができる。そして、次に、過去の所定期間の浴水加熱実績に基づいて、浴水加熱時間が判定時間よりも長い場合には目標沸き上げ温度の下限値を上昇させて、浴水加熱時間を短くし、一方、浴水加熱時間が判定時間よりも短い場合には目標沸き上げ温度の下限値を下降させて、放熱ロスを抑制することができる。
一般的に、浴水の加熱前後の温度差もしくは浴水の加熱に要する加熱熱量が大きいとき、すなわち、浴水加熱の昇温幅が大きいときには、浴水加熱に要する時間が若干長くなっても、ユーザは不快を感じ難い。
そこで、請求項3に記載の発明では、
制御手段(200)は、
浴水加熱手段(60)による1回当たりの浴水の加熱前後の温度差もしくは1回当たりの浴水の加熱に要する加熱熱量が大きいほど判定時間が長くなるように、温度差もしくは加熱熱量に応じて判定時間を変更することを特徴としている。
これによると、浴水加熱の昇温幅が大きいときほど判定時間が長くなるように判定時間を変更することによって、浴水加熱の昇温幅が大きいときには、昇温幅が小さいときよりも目標沸き上げ温度の下限値を低下させることができる。したがって、一層放熱ロスを抑制することができる。
また、請求項4に記載の発明では、
制御手段(200)は、
1回当たりの加熱時間と判定時間との乖離の度合いが大きいほど下限値の変更量が大きくなるように、1回当たりの加熱時間と判定時間との乖離の度合いに応じて下限値の変更量を変更することを特徴としている。
これによると、浴水加熱時間が判定時間と大きくかけ離れている場合には、目標沸き上げ温度の下限値の変更量を増大させることにより、昇温幅が比較的大きい浴水加熱を行う場合には貯湯タンク(1)内に貯留される湯の温度を比較的高温にして浴水加熱を短時間で行い、昇温幅が比較的小さい浴水加熱を行う場合には貯湯タンク(1)内に貯留される湯の温度を比較的低温にして放熱ロスを抑制する状態に、速やかに到達することが可能である。
また、請求項5に記載の発明では、
内部に給湯用の湯を貯える貯湯タンク(1)と、
貯湯タンク(1)内の水を加熱して沸き上げ湯とする沸き上げ加熱手段(2)と、
貯湯タンク(1)内の湯との熱交換によって浴水を加熱する浴水加熱手段(60)と、
貯湯タンク(1)内の湯が目標沸き上げ温度となるように沸き上げ加熱手段(2)の沸き上げ運転を制御する制御手段(200)とを備え、
制御手段(200)は、
過去の所定期間の貯湯タンク(1)からの出湯による給湯実績に基づいて貯湯タンク(1)内への目標蓄熱量を求め、目標蓄熱量が大きくなるほど目標沸き上げ温度が高くなるように目標蓄熱量に応じて目標沸き上げ温度を算出するとともに、目標沸き上げ温度の下限値を設定して、算出した目標沸き上げ温度が下限値を下回るときには、算出した目標沸き上げ温度に係わらず下限値を目標沸き上げ温度とし、
さらに、浴水加熱に要した加熱時間が予め定めた判定時間よりも長い場合には下限値を上昇させ、加熱時間が判定時間よりも短い場合には下限値を下降させるように、浴水加熱手段(60)による過去の所定期間の浴水加熱実績に基づいて下限値を変更するものであり、
過去の所定期間に浴水加熱手段(60)による浴水加熱実績がなかった後に、最初に浴水加熱手段(60)による浴水加熱が行われた場合には、最初の浴水加熱の後に、浴水加熱に要した加熱時間に係わらず下限値を所定温度上昇させ、その後に、加熱時間が判定時間よりも長い場合には下限値を上昇させ、加熱時間が判定時間よりも短い場合には下限値を下降させるように、下限値を変更することを特徴としている。
これによると、過去の所定期間の浴水加熱実績に基づいて、浴水加熱時間が判定時間よりも長い場合には目標沸き上げ温度の下限値を上昇させ、貯湯タンク(1)内の貯湯温度を比較的高温にして、浴水加熱時間を短くすることが可能である。一方、過去の所定期間の浴水加熱実績に基づいて、浴水加熱時間が判定時間よりも短い場合には目標沸き上げ温度の下限値を下降させ、貯湯タンク(1)内の貯湯温度を比較的低温にして、放熱ロスを抑制することが可能である。
したがって、浴水加熱時間が判定時間に近づくように目標沸き上げ温度の下限値を変更することによって、昇温幅が比較的大きい浴水加熱を行う場合には貯湯タンク(1)内に貯留される湯の温度を比較的高温にして浴水加熱を短時間で行うことができ、昇温幅が比較的小さい浴水加熱を行う場合には貯湯タンク(1)内に貯留される湯の温度を比較的低温にして放熱ロスを抑制することができる。
また、過去の所定期間に浴水加熱実績がなかった後に最初に浴水加熱が行われた場合には、まず、浴水加熱時間に係わらず目標沸き上げ温度の下限値を所定温度上昇させ、貯湯タンク内の貯湯温度を速やかに浴水追い焚き可能な温度とすることができる。そして、次に、過去の所定期間の浴水加熱実績に基づいて、浴水加熱時間が判定時間よりも長い場合には目標沸き上げ温度の下限値を上昇させて、浴水加熱時間を短くし、一方、浴水加熱時間が判定時間よりも短い場合には目標沸き上げ温度の下限値を下降させて、放熱ロスを抑制することができる。
なお、上記各手段に付した括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
本発明を適用した第1の実施形態における貯湯式給湯装置の概略構成を示す模式図である。 制御装置200の概略の沸き上げ制御動作を示すフローチャートである。 目標沸き上げ温度を設定する制御動作を示すフローチャートである。 目標沸き上げ温度の設定例を説明するためのグラフである。 他の実施形態における目標時間を可変する例を示すグラフである。 他の実施形態における目標時間を可変する例を示すグラフである。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した形態と同様とする。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1の実施形態)
図1は、本発明を適用した第1の実施形態における貯湯式の給湯装置の概略構成を示す模式図である。
本実施形態の給湯装置は、内部に給湯用の湯を貯える貯湯タンク1を備えている。貯湯タンク1は耐食性に優れた金属製(例えばステンレス製)の貯湯タンクであり、外周部に図示しない断熱材が配置されており、高温の給湯用水を長時間に渡って保温することができるようになっている。貯湯タンク1は縦長形状であり、その底面には導入口11が設けられ、この導入口11には貯湯タンク1内に水道水を導入する導入管(給水経路配管)12が接続されている。
導入管12には図示しない温度検出手段である給水サーミスタと流量検出手段である流量カウンタが設けられており、導入管12内の温度情報および流量情報を後述する制御装置200に出力するようになっている。
また、導入管12には図示しない減圧弁が設けられており、貯湯タンク1内に水道水が穏やかに導入されるようになっている。導入管12の減圧弁、給水サーミスタおよび流量カウンタが設けられた位置より下流側と後述する混合弁16とは給水配管15により繋がれている。
一方、貯湯タンク1の最上部には導出口13が設けられ、導出口13には貯湯タンク1内の高温の湯を導出するための導出管(出湯経路配管)14が接続されている。そして、導出管14と給水配管15との合流点には混合弁16が配置されている。混合弁16は開口面積比を調節することにより、導出管14からの高温の湯と給水配管15からの水道水との混合比を調節できるようになっている。混合弁16の出口側には浴槽50への混合給湯通路である配管17が接続している。
なお、混合弁16はサーボモータ等の駆動源により弁体を駆動する電動弁であり、後述する制御装置200からの制御信号により作動するとともに、作動状態を制御装置200に出力するようになっている。
導出管14には、この管から分岐する導出管24が接続されている。この導出管24と給水配管15から分岐した給水配管25との合流点には、混合弁26が設けられている。そして、混合弁26は開口面積比を調節することにより、導出管24からの高温の湯と給水配管25からの水道水との混合比を調節できるようになっている。
なお、混合弁26も混合弁16と同様に、サーボモータ等の駆動源により弁体を駆動する電動弁であり、後述する制御装置200からの制御信号により作動するとともに、作動状態を制御装置200に出力するようになっている。混合弁26の出口側にはカランやシャワー等の使用側端末への混合給湯通路である配管27が接続している。
導出管14の導出管24分岐接続点よりも上流側の部位には、導出管14を介して貯湯タンク1から出湯される給湯用の湯の温度を検出する温度検出手段である給湯サーミスタ31および流量を検出する流量検出手段である流量カウンタ32が設けられており、配管14内の温度情報および流量情報を後述する制御装置200に出力するようになっている。
貯湯タンク1の下面には、貯湯タンク1内の水を吸入するための吸入口18が設けられ、貯湯タンク1の上面には、貯湯タンク1内に湯を吐出する吐出口19が設けられている。吸入口18と吐出口19とは循環回路20で接続されており、循環回路20の一部はヒートポンプユニット2内に配置されている。
循環回路20のヒートポンプユニット2内に配置された部分には、図示しない熱交換器が設けられており、吸入口18から吸入した貯湯タンク1内の水を高温冷媒との熱交換により加熱し、吐出口19から貯湯タンク1内に戻すことにより貯湯タンク1内の水を沸き上げることができるようになっている。
ヒートポンプユニット2は、本実施形態における沸き上げ加熱手段である。なお、ヒートポンプユニット2は後述する制御装置200からの制御信号により作動するとともに、作動状態を制御装置200に出力するようになっている。
貯湯タンク1の下部外壁面には、貯湯タンク1内下部の水温を検出する入水サーミスタ33bが設けられており、導入口11から導入された水の温度情報を後述する制御装置200に出力するようになっている。また、貯湯タンク1の上部外壁面には、貯湯タンク1内上部の水温を検出する出湯サーミスタ33aが設けられており、導出口13から導出される湯の温度情報を後述する制御装置200に出力するようになっている。
なお、沸き上げ加熱手段であるヒートポンプユニット2が循環回路20に設けられた図示しない熱交換器により循環回路20内の水を加熱するときには、制御装置200は、入水サーミスタ33bからの温度情報に基づいてヒートポンプユニット2を作動制御するようになっている。
さらに、貯湯タンク1の外壁面には複数の水位サーミスタ33が縦方向にほぼ等間隔に配置され、貯湯タンク1内に満たされた水の各水位レベルでの温度情報を後述する制御装置200に出力するようになっている。
例えば、容量300Lの貯湯タンク1の外壁面に5つの水位サーミスタを設けた場合には、容量50L刻みの水位レベルの温度情報を出力し、貯湯タンク1内上方の沸き上げられた湯と貯湯タンク1内下方の沸き上げられる前の水との境界面を50L刻みで検出できるようになっている。
浴槽50には、浴槽50内の浴水を循環する浴水循環回路61が接続している。浴水循環回路61は、貯湯タンク1内の上部に配設された例えば螺旋形状の蛇管からなる追い焚き用熱交換器60(浴水加熱手段に相当)に浴水を循環するためのものであって、浴槽50内の浴水を熱交換器60の上流端に導く往き管62と、熱交換器60で熱交換された浴水を浴槽50内に導く戻り管63、およびバイパス管64から構成されている。
その往き管62には、例えば上流側から順に、図示を省略した水圧スイッチ(水位センサ)、図示を省略した開閉弁、浴水循環手段としての浴水循環ポンプ67、浴水温サーミスタ(風呂循環温サーミスタ)68、図示を省略した流水スイッチ(フロースイッチ)、および追い焚き三方弁70が設けられている。また、戻り管63には、下流側部に追い焚き検知サーミスタ71が設けられている。
水圧スイッチは、浴槽50内に湯張りされた浴水の湯量、言い換えれば浴槽50内の水位レベルを求めるための水圧を検出するセンサである。開閉弁は浴水循環回路61を開閉する電磁弁であり、浴水循環ポンプ67は浴槽50内の浴水を追い焚き用熱交換器60に圧送するための電動ポンプである。また、浴水温サーミスタ68は、往き管62を流通する浴水の湯温を検出する水温センサである。
流水スイッチは、追い焚き三方弁70側の方向に浴水および後述する給湯用水が流通しているか否かを検出するための流水センサである。追い焚き三方弁70は、浴水の流通方向を追い焚き用熱交換器60方向と、追い焚き用熱交換器60を迂回するバイパス管64方向とのいずれか一方に切り替えるための切替弁である。追い焚き検知サーミスタ71は、戻り管63を流通する浴水の湯温を検出する水温センサであり、浴槽50内に戻る浴水の温度を検出する。
なお、水圧スイッチ、流水スイッチ、浴水温サーミスタ68および追い焚き検知サーミスタ71は、それぞれ検出した容積情報(圧力情報)、流水情報および温度情報のいずれかを後述する制御装置200に出力するようになっている。また、開閉弁、浴水循環ポンプ67および追い焚き三方弁70は制御装置200により制御されるようになっている。
そして、湯張り後に浴槽50内の浴水の温度を検出するときは、追い焚き三方弁70をバイパス管64側に流通方向を切り換えるとともに、浴水循環ポンプ67を作動させることで、浴槽50内の浴水が往き管62上流側部、バイパス管64、戻り管63下流側部、浴槽50内の順に循環されて浴水温サーミスタ68により浴水の湯温を検出するようになっている。
前述の混合給湯通路である配管17の下流端は、浴水循環回路61の往き管62に合流点62aにおいて接続している。そして、この配管17には、例えば上流側から順に、図示を省略した湯張り用開閉弁、図示を省略した湯張り用流量カウンタ、逆止弁59が設けられている。
湯張り用開閉弁は、後述する制御装置200により制御され、配管17の経路を開閉する電磁弁である。また、湯張り用流量カウンタは配管17内を流れる湯流量を検出するものであり、湯張り用流量カウンタは検出した流量情報を後述する制御装置200に出力するようになっている。そして、逆止弁59は浴水循環回路61内の浴水が配管17側に侵入することを防止するための弁である。
符号100を付した構成は、制御条件設定・表示を行なうための操作盤(リモコン)であり、各種操作スイッチの信号を後述する制御装置200に出力するとともに、制御装置200からの制御信号により表示手段である表示部の表示を行なうようになっている。操作盤100は、本実施形態において給湯に関連する制御条件を操作入力する操作入力手段であり、例えば浴室内や台所等の湯を使用する場所の近傍に設置されている。
また、制御手段である制御装置200は、各サーミスタからの温度情報、流量カウンタからの流量情報、流水スイッチからの流水情報、水位センサからの圧力情報、操作盤100に設けられた操作スイッチからの信号等に基づいて、ヒートポンプユニット2、各弁16、26、70、循環ポンプ67および操作盤100の表示部110等を制御するように構成されている。
次に、上記構成に基づき本実施形態の貯湯式給湯装置の作動について説明する。
貯湯タンク1内に蓄えられた給湯用の湯を熱源として、台所、洗面所、浴室などへ給湯するときは、給湯水栓、シャワー水栓などを開弁することで設定温度に応じた給湯用水が配管27から出湯する。
制御装置200が給湯制御を実行するときには、混合弁26の開口面積比を調節して、導出管14、24を介して貯湯タンク1内から出湯された高温の湯と給水配管15、25を介して供給された水道水とを混合し、配管27を介して設定温度の湯を使用側端末へ送る。なおこのとき、図示しない給湯サーミスタからの温度情報に基づいて混合弁26の開口面積比を詳細に制御する。
また、制御装置200が浴槽50への湯張り制御を実行するときには、図示を省略した湯張り用開閉弁を開弁して、三方弁70により流路をバイパス管64側とする。そして、混合弁16の開口面積比を調節して、導出管14を介して貯湯タンク1内から出湯された高温の湯と給水配管15を介して供給された水道水とを混合し、配管17、往き管62の一部、バイパス管64、戻り管63の下流側部を介して設定温度の湯を浴槽50内へ送る。
このとき、制御装置200は、図示を省略した水圧スイッチからの圧力情報に基づいて浴槽50内の水位レベルを監視し、水位レベルが設定レベルとなったときに湯張り用開閉弁を閉弁して、浴槽50内への湯張りを完了する。
なお、浴槽50内への湯張りを行なうときには、循環ポンプ67を停止しているので、循環ポンプ67上流側の開閉弁も開弁して、往き管62の上流側部も介して速やかに湯張りを行なうものであってもよい。
使用側端末への給湯や浴槽50への湯張りが行われると、貯湯タンク1の上部から高温の給湯用の湯が導出されることに伴って、導入管12から貯湯タンク1の下部へ水が導入される。従って、温度境界位置が貯湯タンク1内上方に移動する。つまり、貯湯タンク1内の湯を給湯の用途に供するときには、順次温度境界位置が上方に変動するとともに、貯湯タンク1内の貯湯量が低下していく。
浴槽50内に湯張りされた状態で、操作盤100で自動保温の設定がなされている場合には、例えば所定時間毎に浴水温度を検出して、その浴水温度が設定温度に未達であれば浴水を加熱するように浴水保温のための追い焚き運転が行われる。
制御装置200は、所定時間毎に浴槽50内の浴水を往き管62上流側部、バイパス管64、戻り管63下流側部の順に循環させる。このときに、浴水温サーミスタ68により浴水温を検出する。検出された浴水温が保温設定温度以下であると、追い焚き用の三方弁70の流れ方向を追い焚き用熱交換器60側に切り換えて、浴水を追い焚き用熱交換器60に流通させる。
これにより、浴水が貯湯タンク1内の給湯用の湯の熱エネルギーを受けて加熱される。そして、浴水温が設定温度に達すると、追い焚き三方弁70の流れ方向をバイパス管64側に切り替えるとともに、開閉弁を閉弁して、循環ポンプ67を停止する。これにより、浴水が保温設定温度を維持するように保温される。一方、貯湯タンク10内の貯湯温度は追い焚きにより若干低下する。
浴槽50内に湯張りされた状態で、手動操作により操作盤100で追い焚きが設定がなされた場合にも、浴水循環回路61を介して追い焚き熱交換器60に浴水を循環し、貯湯タンク1内の湯との熱交換によって浴水を加熱して昇温させる追い焚き運転が行われる。
次に、本実施形態の給湯機能と追い焚き機能を有する貯湯式給湯装置における沸き上げ運転を行うときの作動について説明する。給湯装置の図示しない電源スイッチがオンされている場合には、制御装置200は、貯湯タンク1に設けられた各サーミスタからの温度情報や、操作盤100に設定されている時刻情報等に基づいてヒートポンプユニット2を作動させ、貯湯タンク1内の水を加熱して目標沸き上げ温度の湯に沸き上げる沸き上げ運転制御を行う。
具体的には、図2および図3に示すフローチャートに基づいて沸き上げ運転が行われる。図2は、制御装置200の概略の沸き上げ制御動作を示すフローチャートであり、図3は、目標沸き上げ温度を設定する制御動作を示すフローチャートである。
図2に示すように、制御装置200は、ステップ410で、時刻が一日の区切り時刻(例えば、電力供給元との電力供給契約に基づく電力コストが比較的安価な深夜時間帯(23時〜7時)となる23:00)となったか否かを監視している。時刻が区切り時刻に達すると、ステップ420以降の実質的な沸き上げ運転の制御処理をスタートする。
ステップ420では、沸き上げ運転ための演算を行う。まず、過去の所定期間の給湯使用実績熱量に基づいて、具体的には、所定期間(例えば、7日間)内における1日の平均使用熱量に偏差分を加算して、目標蓄熱量QOを決定する。
制御装置200は、時刻が一日の区切り時刻(例えば23時)になったときには、前日の23時から当日の23時までの単位期間(ここでは一日)に、貯湯タンク1からの出湯によって使用された給湯使用実績熱量を算出し記憶手段に記憶している。給湯使用実績熱量は、給湯サーミスタ31からの温度情報および流量カウンタ32からの流量情報に基づいて算出することができる。制御装置200は、このように算出して記憶している過去の所定期間の給湯使用実績熱量に基づいて、目標蓄熱量QOを決定する。
制御手段200は、目標蓄熱量QOを決定するのと同時に、そのときの貯湯タンク1内の残湯分(残湯量W1および残湯温度)を水位サーミスタ33(サーミスタ33a、33bを含んでもかまわない)からの温度情報で検出し、その検出値から残り湯の熱量Q1を算出する。そして、先に決定した目標蓄熱量QOから残り湯の熱量Q1を差し引いた熱量を沸き上げ目標熱量Q2とする。
この沸き上げ目標熱量Q2を深夜時間帯の間に貯湯タンク1内に沸き上げる際の目標沸き上げ温度、沸き上げ必要時間、および、沸き上げ開始時刻を算出する。貯湯タンク1の下部の低温の水を、ヒートポンプユニット2の加熱能力で目標沸き上げ温度まで沸き上げるために必要な時間を沸き上げ必要時間としてを算出する。そして、沸き上げ開始時刻は、電力料金の安い深夜電力時間帯の終了時刻(例えば7時)の若干前に沸き上げが完了するように、沸き上げ必要時間を逆算した時刻として決定する。
ここで、図3に示すフローチャートに基づいて、図2ステップ420中の目標沸き上げ温度を決定する(設定する)制御処理について説明する。
図3に示すように、制御装置200は、まず、前述したように過去の所定期間、例えば直近の7日間の給湯使用実績熱量に基づいて、貯湯タンク1内の湯の目標沸き上げ温度TOを算出する(ステップ421)。ここで、所定期間として例示した7日間とは、23時から翌日の23時までを1日とした場合の7日間である。以下の説明においても、23時から翌日の23時までを1日として説明する。したがって、23時の時点において、前日の23時から当日の23時までが、前日ということになる。
ステップ421で過去の給湯使用実績熱量に基づいて目標沸き上げ温度TOを算出する場合には、目標沸き上げ温度の下限値TLが設定されている。この下限値TLは、使用側端末への給湯時や浴槽50内への湯張り時に必要な給湯温度を確実に確保するために設定されており、下限値TLは例えば65℃とすることができる。したがって、過去の給湯使用実績熱量に基づいて算出された実際の目標沸き上げ温度が下限値TLよりも低い場合には、ステップ421では、下限値TLが目標沸き上げ温度TOとして算出される。
ステップ421で目標沸き上げ温度TOを算出したら、次に、過去の所定期間に(例えば直近の7日間に)、追い焚き用熱交換器60を用いた浴水の加熱実績(自動保温を含む追い焚き動作の実績)があったか否か判断する(ステップ422)。浴水の加熱実績の判断は、循環ポンプ67の駆動により浴水循環回路61を介して追い焚き用熱交換器60に浴水が循環したか否かで判断するものであってもよいが、操作盤100において追い焚きスイッチもしくは自動保温スイッチが操作されたか否か、循環ポンプ67が所定時間以上駆動したか否か等で判断するものであってもよい。
ステップ422で過去の所定期間に浴水の加熱実績がないと判断した場合には、ステップ421で算出した目標沸き上げ温度TOを当日の目標沸き上げ温度として設定する(ステップ423)。一方、ステップ422で過去の所定期間に浴水の加熱実績があると判断した場合には、前日に算出した(算出して記憶していた)追い焚きがあるときの沸き上げ温度下限値THLを取得する(ステップ424)。
ステップ424で沸き上げ温度下限値THLを取得したら、前日の浴水加熱時間と予め設定した浴水加熱の目標時間(例えば10分、判定の基準時間、判定時間の相当)とを比較する(ステップ425)。ここで、目標時間と比較する浴水加熱時間は、1日のうちに複数回の浴水加熱が行われた場合には、複数回のうち最も長い浴水加熱時間を採用することが好ましい。なお、前日に浴水加熱の実績がない場合には、ステップ425および後述のステップ426a、426b、426cを行わずに、ステップ424で取得した前日の沸き上げ温度下限値THLを当日の沸き上げ温度下限値THLとする。
ステップ425で浴水加熱時間と目標時間とを比較し、浴水加熱時間の方が小さい(浴水加熱時間が目標時間よりも短い)と判断した場合には、ステップ424で取得した前日の沸き上げ温度下限値THLを所定温度(α℃(例えば3℃))低下させ、当日の沸き上げ温度下限値THLとする(ステップ426a)。
ステップ425で浴水加熱時間と目標時間とを比較し、浴水加熱時間と目標時間とが等しいと判断した場合には、ステップ424で取得した前日の沸き上げ温度下限値THLを、当日の沸き上げ温度下限値THLとする(ステップ426b)。
ステップ425で浴水加熱時間と目標時間とを比較し、浴水加熱時間の方が大きい(浴水加熱時間が目標時間よりも長い)と判断した場合には、ステップ424で取得した前日の沸き上げ温度下限値THLを所定温度(α℃(例えば3℃))上昇させ、当日の沸き上げ温度下限値THLとする(ステップ426c)。
このようにして、ステップ426a、426b、426cのいずれかを実行したら、実行したステップで求めた当日の沸き上げ温度下限値THLがステップ421で算出した目標沸き上げ温度TO以下であるか否か(目標沸き上げ温度TOが当日の沸き上げ温度下限値THL以上であるか否か)判断する(ステップ427)。
ステップ427において、目標沸き上げ温度TOが当日の沸き上げ温度下限値THL以上であると判断した場合には、ステップ423へ進み、ステップ421で算出した目標沸き上げ温度TOを当日の目標沸き上げ温度として設定する。なお、この場合には、当日の沸き上げ温度下限値THLを目標沸き上げ温度TOに書き換えておく(ステップ428)。
ステップ427において、目標沸き上げ温度TOが当日の沸き上げ温度下限値THL未満であると判断した場合には、ステップ426a、426b、426cのいずれかで求めた当日の沸き上げ温度下限値THLを、当日の目標沸き上げ温度として設定する(ステップ429)。
なお、フローチャートには示していないが、前日に追い焚き実績はあったが沸き上げ温度下限値THLを算出していない場合(例えば、直近の7日間で、前日に初めて追い焚き実績があった場合)には、ステップ424で、ステップ421で説明した給湯温度を確保するための下限値TLよりも所定温度高い温度(例えば70℃)を下限値THLとして取得し、ステップ425、426a、426b、426cをパスして、ステップ427以降を実行する。
上述したような目標沸き上げ温度を決定する(設定する)制御処理を含め、図2に示すステップ420を実行したら、ステップ430で沸き上げ開始時刻になったか否かを判定する。その結果がNOで沸き上げ開始時刻前であれば、ステップ420、430を繰り返して沸き上げ運転条件を再算出しながら沸き上げ開始時刻を待ち、ステップ430の判定結果がYESで沸き上げ開始時刻となったらステップ440へ進んで沸き上げ運転を開始する。
次のステップ450では、沸き上げ終了条件となるまで沸き上げ運転を続行する。本実施形態ではステップ420で算出した沸き上げ必要時間tnの経過をもってステップ460へ進み、沸き上げ運転を停止させるものである。
上述の構成および作動によれば、制御装置200は、過去の所定期間の給湯使用実績熱量に基づいて貯湯タンク1内への目標蓄熱量QOを求め、目標蓄熱量QOが大きくなるほど目標沸き上げ温度TOが高くなるように目標蓄熱量QOに応じて目標沸き上げ温度TOを算出するとともに、目標沸き上げ温度TOの下限値TLを設定して、算出した目標沸き上げ温度が下限値TLを下回るときには、算出した目標沸き上げ温度に係わらず下限値TLを目標沸き上げ温度TOとしている。
また、過去の所定期間に浴水加熱実績があった場合には、目標沸き上げ温度TOの下限値を下限値TLよりも所定温度高い下限値THLに上昇させるとともに、浴水加熱実績に基づいて浴水加熱時間が目標時間よりも長い場合には下限値THLを上昇させ、浴水加熱時間が目標時間よりも短い場合には下限値THLを下降させるように、下限値THLを変更する。
例えば、図4(a)に例示するように、過去の所定期間に追い焚き実績(浴水加熱実績)がない場合には、下限値TL以上であれば、給湯実績に基づいて算出された目標沸き上げ温度がそのまま採用される。過去の所定期間に追い焚き実績(浴水加熱実績)がある場合には、前日が初回であるときには、図4(b)に例示するように、下限値TLよりも所定温度高い下限値THLが設定され、採用される目標沸き上げ温度が引き上げられる。
また、浴水加熱実績に基づいて浴水加熱時間が目標時間よりも長いときには、図4(c)に例示するように、下限値THLが上昇され、採用される目標沸き上げ温度がさらに引き上げられる。一方、浴水加熱時間が目標時間よりも短いときには、図4(d)に例示するように、下限値THLが下降され、採用される目標沸き上げ温度が引き下げられる。
図4に示した白丸は、給湯実績に基づいて算出された目標沸き上げ温度(ステップ421で算出される目標沸き上げ温度TO)であり、黒丸は、実際に採用される目標沸き上げ温度(ステップ423もしくはステップ429で設定される目標沸き上げ温度)である。
したがって、浴水加熱時間が目標時間よりも長い場合には目標沸き上げ温度の下限値THLを上昇させ、貯湯タンク1内の貯湯温度を比較的高温にすることができる。これにより、浴水加熱時間を短くする(浴水加熱時間を目標時間に近づける)ことが可能である。一方、浴水加熱時間が目標時間よりも短い場合には目標沸き上げ温度の下限値THLを下降させ、貯湯タンク1内の貯湯温度を比較的低温にすることができる。これにより、放熱ロスを抑制することが可能である。
このようにして、浴水加熱時間が目標時間に近づくように目標沸き上げ温度の下限値THLを変更することによって、昇温幅が比較的大きい浴水加熱を行う場合には貯湯タンク1内に貯留される湯の温度を比較的高温にして浴水加熱を短時間で行うことができ、昇温幅が比較的小さい浴水加熱を行う場合には貯湯タンク1内に貯留される湯の温度を比較的低温にして放熱ロスを抑制することができる。
また、制御装置200は、過去の所定期間に浴水加熱実績がなかった後に、最初に前日の浴水加熱実績を確認した場合には、まず、浴水加熱に要した加熱時間に係わらず、下限値THを所定温度上昇させた下限値THLとし、その翌日以降、浴水加熱時間が目標時間よりも長い場合には下限値THLを上昇させ、浴水加熱時間が目標時間よりも短い場合には下限値THLを下降させるように、下限値THLを変更している。
したがって、過去の所定期間に浴水加熱実績がなかった後に最初に浴水加熱実績を確認した場合には、まず、浴水加熱時間に係わらず目標沸き上げ温度の下限値THLを下限値TLから所定温度上昇させ、貯湯タンク1内の貯湯温度を速やかに浴水追い焚き可能な温度とすることができる。そして、翌日から、過去の所定期間の浴水加熱実績に基づいて、浴水加熱時間が目標時間よりも長い場合には、下限値THLを上昇させて浴水加熱時間を短くし、浴水加熱時間が目標時間よりも短い場合には、下限値THLを下降させて、放熱ロスを抑制することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
上記実施形態では、ステップ425において、浴水加熱を行った直近の日の浴水加熱時間と予め設定した判定時間である目標時間(例えば10分)とを比較していたが、目標時間は1つの値で表される所定時間ではなく、幅を持った所定時間(例えば7〜10分)を目標時間(判定時間)とするものであってもよい。
また、ステップ425において、浴水加熱時間と目標時間とを比較し、浴水加熱時間が目標時間よりも短い場合は下限値THLを低下させ、浴水加熱時間が目標時間に等しい場合は下限値THLを変更せず、浴水加熱時間が目標時間よりも長い場合は下限値THLを上昇させていたが、これに限るものではない。例えば、浴水加熱時間が目標時間以下である場合には、下限値THLを低下させ、浴水加熱時間が目標時間を超える場合には、下限値THLを上昇させるものであってもよい。
また、上記実施形態では、ステップ425において、目標時間を定数値としていたが(浴水の昇温幅等に係わらない一定の値)としていたが、これに限定されるものではない。例えば、図5に示すように、浴水を加熱する際の浴水の昇温幅(浴水の加熱前後の温度差)に応じて、浴水の昇温幅が大きいなるにしたがって目標時間が長くなるように目標時間を段階的に変化させるものであってもよい。浴水の昇温幅は、例えば操作盤100で設定された目標追い焚き温度と追い焚きを開始する際の浴水温サーミスタ68の検出温度との温度差として得ることができる。
また、例えば、図6に示すように、浴水を加熱する際の浴水の昇温幅(浴水の加熱前後の温度差)に応じて、浴水の昇温幅が大きくなるにしたがって目標時間が長くなるように目標時間を線形に変化させるものであってもよい。なお、図5および図6に例示した目標時間の変更は、浴水の加熱に要する浴水加熱熱量が大きいほど目標時間が長くなるように、浴水加熱熱量に応じて行うものであってもよい。換言すれば、図5および図6のグラフの横軸は、浴水加熱熱量(浴水追い焚き熱量)であってもよい。浴水加熱熱量は、例えば、浴水温サーミスタ68の検出温度と追い焚き検知サーミスタ71の検出温度との温度差と、循環ポンプ67による循環流量との積として得ることができる。
一般的に、浴水の加熱前後の温度差もしくは浴水の加熱に要する加熱熱量が比較的大きいとき、すなわち、昇温幅が比較的大きい浴水加熱を行うときには、浴水加熱に要する時間が若干長くなっても、ユーザは不快を感じ難い。したがって、浴水加熱の昇温幅が大きいときほど目標時間が長くなるように目標時間を変更することによって、浴水加熱の昇温幅が大きいときには、昇温幅が小さいときよりも目標沸き上げ温度の下限値を低下させることができ、一層放熱ロスを抑制することができる。
また、上記実施形態では、ステップ426aもしくはステップ426cで行う下限値THLの変更量は一定値であった。しかしながら、これに限定されるものではない。例えば、ステップ425における浴水加熱時間と目標時間との乖離の度合いに応じて下限値THLの変更量を変更するものであってもよい。具体的には、浴水加熱時間と目標時間との乖離の度合いが大きいほど下限値THLの変更量が大きくなるように、浴水加熱時間と目標時間との乖離の度合いに応じて下限値THLの変更量を変更するものであってもよい。
これによると、浴水加熱時間と目標時間とが比較的大きくかけ離れている場合には、目標沸き上げ温度の下限値THLの変更量を増大させることによって、目的の状態(昇温幅が比較的大きい浴水加熱を行う場合には貯湯タンク1内に貯留される湯の温度を比較的高温にして浴水加熱を短時間で行い、昇温幅が比較的小さい浴水加熱を行う場合には貯湯タンク1内に貯留される湯の温度を比較的低温にして放熱ロスを抑制する状態)に、速やかに(比較的短い日数で)到達することが可能である。
また、上記実施形態では、ステップ425において、前日の浴水加熱時間と予め設定した目標時間とを比較し、その比較の結果に基づいて、当日の下限値THLを設定していたが、これに限るものではない。例えば、直近の7日間において、浴水加熱時間が目標時間よりも短い場合が浴水加熱実績のある日として3回連続したときに、下限値THLを低下させ(ステップ426aを実行し)、直近の7日間において、浴水加熱時間が目標時間よりも長い場合が1回あったときに、下限値THLを上昇させる(ステップ426cを実行する)ものであってもよい。なお、直近の7日間において浴水加熱実績のある日が2日以下の場合には、その2日以下の浴水加熱実績のある日の浴水加熱時間と目標時間との比較により、下限値THLを設定すればよい。
また、上記実施形態では、過去の所定期間に浴水加熱実績がなかった後に、最初に前日の浴水加熱実績を確認した場合には、まず、浴水加熱に要した加熱時間に係わらず、下限値THを所定温度上昇させた下限値THLとし、その翌日以降、浴水加熱時間が目標時間よりも長い場合には下限値THLを上昇させ、浴水加熱時間が目標時間よりも短い場合には下限値THLを下降させるように、下限値THLを変更していた。しかしながら、これに限定されるものではない。
例えば、過去の所定期間に浴水加熱実績がなかった後に、最初に前日の浴水加熱実績を確認した場合には、浴水加熱時間が目標時間よりも長い場合には下限値TLを上昇させ(例えばステップ426cと同様に下限値TL+α℃とし)、浴水加熱時間が目標時間よりも短い場合には下限値を下降させる(例えばステップ426aと同様に下限値−α℃とする)ように、TLを下回らない範囲で下限値を変更するものであってもよい。
すなわち、過去の所定期間に浴水加熱実績がなかった後に、最初に前日の浴水加熱実績を確認した場合に、追い焚き分を加味した所定の下限値THLから浴水加熱に要した加熱時間に応じて下限値を変更するのではなく、給湯温度を確実に確保するために設定された下限値TLから浴水加熱に要した加熱時間に応じて下限値を変更するものであってもよい。
また、上記実施形態では、ヒートポンプユニット2を沸き上げ加熱手段としていたが、これに限定されるものではなく、例えば、電気ヒータ等であってもかまわない。
1 貯湯タンク
2 ヒートポンプユニット(沸き上げ加熱手段)
60 追い焚き用熱交換器(浴水加熱手段)
200 制御装置(制御手段)

Claims (5)

  1. 内部に給湯用の湯を貯える貯湯タンク(1)と、
    前記貯湯タンク(1)内の水を加熱して沸き上げ前記湯とする沸き上げ加熱手段(2)と、
    前記貯湯タンク(1)内の湯との熱交換によって浴水を加熱する浴水加熱手段(60)と、
    前記貯湯タンク(1)内の湯が目標沸き上げ温度となるように前記沸き上げ加熱手段(2)の沸き上げ運転を制御する制御手段(200)とを備え、
    前記制御手段(200)は、
    過去の所定期間の前記貯湯タンク(1)からの出湯による給湯実績に基づいて前記貯湯タンク(1)内への目標蓄熱量を求め、前記目標蓄熱量が大きくなるほど前記目標沸き上げ温度が高くなるように前記目標蓄熱量に応じて前記目標沸き上げ温度を算出するとともに、前記目標沸き上げ温度の下限値を設定して、前記算出した前記目標沸き上げ温度が前記下限値を下回るときには、前記算出した前記目標沸き上げ温度に係わらず前記下限値を前記目標沸き上げ温度とし、
    記浴水加熱手段(60)による過去の所定期間の浴水加熱実績に基づいて、前記下限値を変更するものであって、
    前記浴水加熱実績における複数回の浴水加熱のうち、最も長い浴水加熱の加熱時間が予め定めた判定時間よりも長い場合には前記下限値を上昇させ、前記加熱時間が前記判定時間よりも短い場合には前記下限値を下降させるように、前記下限値を変更することを特徴とする貯湯式給湯装置。
  2. 前記制御手段(200)は、
    前記過去の所定期間に前記浴水加熱手段(60)による浴水加熱実績がなかった後に、最初に前記浴水加熱手段(60)による浴水加熱が行われた場合には、前記最初の浴水加熱の後に、浴水加熱に要した前記加熱時間に係わらず前記下限値を所定温度上昇させ、その後に、前記加熱時間が前記判定時間よりも長い場合には前記下限値を上昇させ、前記加熱時間が前記判定時間よりも短い場合には前記下限値を下降させるように、前記下限値を変更することを特徴とする請求項1に記載の貯湯式給湯装置。
  3. 前記制御手段(200)は、
    前記浴水加熱手段(60)による1回当たりの浴水の加熱前後の温度差もしくは1回当たりの浴水の加熱に要する加熱熱量が大きいほど前記判定時間が長くなるように、前記温度差もしくは前記加熱熱量に応じて前記判定時間を変更することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の貯湯式給湯装置。
  4. 前記制御手段(200)は、
    1回当たりの前記加熱時間と前記判定時間との乖離の度合いが大きいほど前記下限値の変更量が大きくなるように、1回当たりの前記加熱時間と前記判定時間との乖離の度合いに応じて前記下限値の変更量を変更することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載の貯湯式給湯装置。
  5. 内部に給湯用の湯を貯える貯湯タンク(1)と、
    前記貯湯タンク(1)内の水を加熱して沸き上げ前記湯とする沸き上げ加熱手段(2)と、
    前記貯湯タンク(1)内の湯との熱交換によって浴水を加熱する浴水加熱手段(60)と、
    前記貯湯タンク(1)内の湯が目標沸き上げ温度となるように前記沸き上げ加熱手段(2)の沸き上げ運転を制御する制御手段(200)とを備え、
    前記制御手段(200)は、
    過去の所定期間の前記貯湯タンク(1)からの出湯による給湯実績に基づいて前記貯湯タンク(1)内への目標蓄熱量を求め、前記目標蓄熱量が大きくなるほど前記目標沸き上げ温度が高くなるように前記目標蓄熱量に応じて前記目標沸き上げ温度を算出するとともに、前記目標沸き上げ温度の下限値を設定して、前記算出した前記目標沸き上げ温度が前記下限値を下回るときには、前記算出した前記目標沸き上げ温度に係わらず前記下限値を前記目標沸き上げ温度とし、
    さらに、浴水加熱に要した加熱時間が予め定めた判定時間よりも長い場合には前記下限値を上昇させ、前記加熱時間が前記判定時間よりも短い場合には前記下限値を下降させるように、前記浴水加熱手段(60)による過去の所定期間の浴水加熱実績に基づいて、前記下限値を変更するものであり、
    前記過去の所定期間に前記浴水加熱手段(60)による浴水加熱実績がなかった後に、最初に前記浴水加熱手段(60)による浴水加熱が行われた場合には、前記最初の浴水加熱の後に、浴水加熱に要した前記加熱時間に係わらず前記下限値を所定温度上昇させ、その後に、前記加熱時間が前記判定時間よりも長い場合には前記下限値を上昇させ、前記加熱時間が前記判定時間よりも短い場合には前記下限値を下降させるように、前記下限値を変更することを特徴とする貯湯式給湯装置。
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