JP2017202912A - クレーンの振れ止め制御方法及びシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】クレーンの走行中に吊荷の巻き上げ及び/又は巻き下げが可能であり、吊荷の残留振れも防止できるクレーンの振れ止め制御方法及びシステムを提供する。【解決手段】クレーン1の加速度が一定で吊荷3の振れ角θが一定の区間Bでロープ長を変化させる。そして、ロープ長が変化した後の吊荷3の振れ周期に基づいて、前記区間B後のクレーン1の加速時間C1〜C3を定める。【選択図】図5

Description

本発明は、吊荷の振れを止めるためのクレーンの振れ止め制御方法及びシステムに関する。
クレーンの操業において、吊荷を巻き上げ、走行し、吊荷を巻き下げるまでのいわゆるサイクルタイムを縮め、極力荷役効率を向上させることが望まれる。その際、クレーンの走行終了時に吊荷の残留振れが生じると、安全上、吊荷を降ろすことができないので、この残留振れが許容範囲に収まるまで待たなければならない。これは、サイクルタイムを増加させ、荷役効率の減少を生じさせる。
この課題を解決するため、吊荷の振れ周期に基づいてクレーンの加速時間を設定し、物理法則上、振れが残らない速度パターンを採用するクレーンの振れ止め制御方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1に記載の振れ止め制御方法においては、クレーンの加速度パターンを、初期加速区間、中期加速区間、終期加速区間に分けて設定し、初期加速区間では、吊荷の振れ周期の半分の時間だけ加速を行い、中期加速区間では、零又は任意の時間だけ加速を行い、終期加速区間では、吊荷の振れ周期の半分の時間だけ加速を行う。この振れ止め制御方法によれば、終期加速区間の終了時、吊荷の振れ角が略零となる(すなわち振れが止まる)。したがって、終期加速区間の終了後の等速区間において、残留振れを無くして吊荷を安定走行させることができ、また、クレーンの走行終了時に残留振れを無くして吊荷を早期に降ろすことができる。
ところで、クレーンの操業には、吊荷の巻き上げ、巻き下げが必要になる。吊荷を巻き上げた後、クレーンを走行させ、その後、吊荷を巻き下げたのでは、クレーンの走行時間に加えて、吊荷の巻き上げ、巻き下げ時間が必要となり、サイクルタイムを増加させる。
この課題を解決するため、特許文献2には、クレーンの加速時(すなわちクレーンの走行時)に吊荷を巻き上げ、クレーンの減速時(すなわちクレーンの走行時)に吊荷を巻き下げるクレーンの振れ止め制御方法が開示されている。特許文献2に記載の振れ止め制御方法によれば、クレーンの走行と吊荷の巻き上げ、巻き下げを同時に行えるので、サイクルタイムを短くすることができる。
特開昭57−141389号公報 特開昭64−75396号公報
しかしながら、特許文献2に記載の振れ止め制御方法にあっては、吊荷の振れを止めるように、加速時間を平均ロープ長によって定まる吊荷の平均周期に設定している。そして、ロープ長の変化に合わせてクレーンの加速度を変化させている。このため、吊荷の振れ角を制御するのが困難で、吊荷の残留振れが発生し易いという課題がある。
そこで、本発明は、クレーンの走行中に吊荷の巻き上げ及び/又は巻き下げが可能であり、吊荷の残留振れも防止できるクレーンの振れ止め制御方法及びシステムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、吊荷の振れを止めるためのクレーンの振れ止め制御方法において、前記クレーンの加速度が一定で前記吊荷の振れ角が一定の区間でロープ長を変化させ、前記ロープ長が変化した後の前記吊荷の振れ周期に基づいて、前記区間後の前記クレーンの加速時間を定めることを特徴とするクレーンの制御方法である。
本発明の好ましい他の態様は、吊荷の振れを止めるためのクレーンの振れ止め制御システムにおいて、前記クレーンの加速度が一定で前記吊荷の振れ角が一定の区間でロープ長を変化させ、前記ロープ長が変化した後の前記吊荷の振れ周期に基づいて、前記区間後の前記クレーンの加速時間を定めることを特徴とするクレーンの制御システムである。
本発明によれば、クレーンの加速度が一定で吊荷の振れ角が一定の区間でロープ長を変化させるので、ロープ長を変化させても吊荷の振れ角が一定に保たれる。そして、ロープ長が変化した後の吊荷の振れ周期に基づいて、前記区間後のクレーンの加速時間を定めるので、吊荷の残留振れを防止できる。
なお、物理法則上吊荷の振れ角が一定でも、実際には振れ角が一定値から僅かに変化する。本発明において、「吊荷の振れ角が一定」には、吊荷の振れ角が物理法則上の一定値から僅かに変化する場合も含まれる。
本発明の一実施形態のクレーンの振れ止め制御システムのブロック図である。 本実施形態のクレーンの斜視図である。 本実施形態のクレーン、吊荷の模式図である。 本実施形態のクレーンが加速度αで走行する場合の、クレーン、吊荷の模式図である。 本発明の一実施形態のクレーンの振れ止め制御方法で使用されるクレーンの加速度パターン、速度パターンのタイムチャートである。 上記加速度パターン、上記速度パターンの他の例である。 本実施形態のクレーンの振れ止め制御方法で使用される速度パターン、巻速度パターンのタイムチャートである(図7(a)は、クレーンの速度指令(走行速度ref)が零値から上昇した直後のタイムチャートの拡大図を示し、図7(b)は、クレーンの速度指令(走行速度ref)が零値に減少する直前のタイムチャートの拡大図を示す)。 図8(a)は、本実施例で使用した加速度パターン、巻高さのタイムチャートであり、図8(b)は、空荷時の振れ角の測定結果を示すグラフであり、図8(c)は、在荷時の振れ角の測定結果を示すグラフである。
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施形態のクレーンの振れ止め制御システムを詳細に説明する。ただし、本発明のクレーンの振れ止め制御システムは種々の形態で具体化することができ、本明細書に記載される実施形態に限定されるものではない。本実施形態は、明細書の開示を十分にすることによって、当業者が発明の範囲を十分に理解できるようにする意図をもって提供されるものである。
(本実施形態のクレーンの制御システムの全体構成)
図1は、本実施形態のクレーンの振れ止め制御システムのブロック図である。図1において、1はクレーンである。クレーン1は、レール2の上をロープ4の下端に取り付けられた吊荷3を巻き上げ、巻き下げながらX方向に走行するようになっている。そして、このクレーン1の走行及び巻きを制御するのが、クレーン位置検出装置11、ロープ長検出装置12、振れ周期演算装置13、クレーン目標位置指令装置14、速度パターン発生装置15、モータ制御装置16及び速度制御モータ17である。なお、速度制御モータ17には、クレーン1を走行させるための走行用モータと、ロープ4を巻き上げるための巻上げ用モータと、がある。
クレーン位置検出装置11は、レール2上を走行するクレーン1の始点からの位置を検出するための装置であり、レーザ距離計、クレーン1の車軸の回転量等からクレーン1の走行位置を検出できるようになっている。ロープ長検出装置12は、走行時のロープ4の長さを検出するための装置であり、巻上げ用モータの回転量等からロープ4の長さを検出できるようになっている。振れ周期演算装置13は、ロープ長検出装置12からの検出信号に基づいて、吊荷3の振れ周期を演算する装置である。この振れ周期演算装置13は、主にロープ長検出装置12からのロープ長の情報に基づいて振れ周期を演算するが、場合によっては、これに吊荷質量等の補助的情報を勘案して振れ周期を演算することもできる。
速度パターン発生装置15は、振れ周期演算装置13からの演算信号とクレーン目標位置指令装置14からの信号に基づいて、クレーン1に与える速度パターンを発生させる。速度パターンには、走行用モータの速度パターンと、巻上げ用モータの速度パターンと、がある。モータ制御装置16は、速度パターン発生装置15が発生させる速度指令値に速度制御モータ17(走行用モータ及び巻上げ用モータ)の速度が一致するように速度制御モータ17(走行用モータ及び巻上げ用モータ)をフィードバック制御する。なお、速度パターン発生装置15は、クレーン位置検出装置11が検出したクレーン1の位置が目標位置に近づいたら、クレーン1が低速で目標位置に到達するように(すなわちクレーン1をクリープ制御するように)速度パターンを発生させることもできる。
上記の振れ止め制御システムによって、本実施形態の振れ止め制御方法が実現される。なお、図2に示すように、クレーン1は、レール2に沿ってX方向に移動可能なガータ21と、ガータ21に沿ってY方向に移動可能なトロリ22と、を備え、X方向の走行及びY方向の横行が可能である。以下では、クレーン1がX方向に走行する場合の速度パターンを説明するが、クレーン1がY方向に横行する場合にも同様の速度パターンが適用できる。物理法則上、吊荷3の振れをX方向成分とY方向成分とに分けて考えることができるからである。
(本実施形態の振れ止めの原理)
図3に示すように、クレーン1の吊荷3は、単振動する振り子とみなすことができる。吊荷3の振れ周期は、ロープ長Lによって以下の(1)式から求められる。
振れ周期T(秒)=2π√(L/g)…(1)
ここで、gは重力加速度(m/s)である。
吊荷3は、変位の両端の位置で一瞬動きが止まり、角速度ωが零になる。吊荷3には、T/2秒毎に振れが止まるタイミングがある。
図4に示すように、クレーン1が一定の加速度αで走行しているときは、加速度αと重力gとが釣り合い、振れ角θが一定に保たれる。このときの振れ角θは、以下の(2)式から求められる。
振れ角θ=tan−1(α/g)…(2)
クレーン1の加速度αが一定で振れ角θが一定のとき、ロープ長Lを変化させても、振れ角θが一定に保たれ、振れ角θが変化することがない。それゆえ、本実施形態では、クレーン1の加速度αが一定で振れ角θが一定の区間で、ロープ長Lを変化させる。そして、以降の区間では、ロープ長の変化後の振れ周期に基づいて、クレーン1の加速時間を定め、吊荷3の振れを制御する。こうすることで、クレーン1の走行中に吊荷3を巻き上げ、巻き下げても、振れ角θが変化することがなく、以降の区間で吊荷3の残留振れの制御が容易になる。
(本実施形態のクレーンの加速度パターン、速度パターンのタイムチャート)
図5は、本実施形態のクレーンの振れ止め制御方法で使用されるクレーン1の加速度パターン、速度パターンのタイムチャートである。図5の上段及び下段は吊荷3の振れ角を示す。
速度パターンは、クレーン1の速度を零値からVmaxまで加速させる加速区間Iと、クレーン1の速度を最大速度Vmaxに保持する等速区間IIと、最大速度Vmaxから零値まで減速する減速区間IIIとに分けられる。
加速区間Iにおいて、加速度パターンは、さらに初期加速区間A、中期加速区間B、終期加速区間Cに分けられる。減速区間IIIにおいても、加速度パターンは同様に、初期加速区間A、中期加速区間B、終期加速区間Cに分けられる。なお、図5において、時間軸tの上側(正方向)がクレーン1の進行方向を示し、下側(負方向)が進行方向と逆方向を示す。
以下に、初期加速区間A、中期加速区間B、終期加速区間Cを詳述する。初期加速区間Aでは、クレーン1の加速度を零値から最大加速度αまで上げる。初期加速区間Aでは、変化前のロープ長Lの振れ周期T(T=2π√(L/g)に基づいて、クレーン1の加速時間を定める。具体的には、初期加速区間Aは、区間A、区間A、区間Aの3つの区間に細分される。区間Aは、任意時間Tで加速度を零値からα/2まで一定勾配で増大させる区間である。区間Aは、振れ周期TとTから定まる時間T=T/2−Tだけ加速度をα/2に保持する区間である。区間Aは、T時間で加速度をα/2からαへ一定勾配で増大させる区間である。この初期加速区間Aでは、クレーン1の速度は二次関数的に増加し、速度曲線はS字状の滑らかな曲線を描く。そして、初期加速区間Aの終了時に吊荷3の振れ角はθ(θ=tan−1(α/g))となる。
中期加速区間Bは、クレーン1の加速度が一定の区間であり、この区間が細分化されることはない。中期加速区間Bでは、クレーン1の加速度を最大加速度αに時間Tだけ保持する。時間Tを決定する条件として、加速区間Iにおける加速度線図と時間軸で囲まれる面積がVmaxに等しいと置き、これをTについて整理することで求められる。
中期加速区間Bでは、クレーン1の振れ角θは一定に保たれる。このため、この中期加速区間Bにおいて、吊荷3を巻き上げ、ロープ長をLからL´に変化させる。上記のとおり、クレーン1の加速度αが一定で振れ角θが一定のとき、吊荷3を巻き上げても、振れ角はθから変化することがないからである。
ところで、初期加速区間Aにも、クレーン1の加速度が一定の区間Aが存在する。しかし、この区間Aでは、ロープ長の変化前の吊荷3の振れ周期Tに基づいて吊荷3の振れ角を制御している。この区間Aでロープ長を変化させると、吊荷3の振れ周期Tが変化してしまうので、吊荷3の振れ角を制御できなくなる。このため、区間Aでロープ長を変化させることはない。
終期加速区間Cでは、クレーン1の加速度を最大加速度αから零値まで下げる。終期加速区間Cでは、変化後のロープ長L´の振れ周期T´(T´=2π√(L´/g)に基づいて、クレーン1の加速時間を定める。具体的には、終期加速区間Cは、区間C、区間C、区間Cの3つの区間に細分される。区間Cは、任意時間Tで加速度をα/2から零値まで一定勾配で減少させる区間である。区間Cは、振れ周期T´とTから定まる時間T=T´−Tだけ加速度をα/2に保持する区間である。区間Cは、T時間で加速度をα/2から零値へ一定勾配で減少させる区間である。終期加速区間Cの終了時に吊荷3の振れ角は零となる。
等速区間IIでは、振れ角が零のまま、吊荷3は一定の速度で安定走行する。この等速区間IIでは、加速度が零で一定であり、吊荷3の振れ角も零で一定である。したがって、この等速区間IIで吊荷3を巻き上げ、巻き下げることも可能である。
減速区間IIIにおける加速度は、加速区間Iにおける加速度の符号を逆にしたものである。また、ロープ長の変更前の吊荷3の振れ周期をT´にし、ロープ長の変更後の吊荷3の振れ周期をTにすることで、減速区間IIIにおける加速時間を加速区間Iと同様に算出できる。
減速区間IIIでは、初期加速区間Aの終了時、吊荷3の振れ角はθとなる。そして、中期加速区間Bの間、吊荷3の振れ角がθに保たれる。このため、中期加速区間Bで吊荷3を巻き下げ、ロープ長をL´からLに変化させることが可能である。終期加速区間Cの終了時に吊荷3の振れ角は零となる。
図6は、本実施形態のクレーン1の加速度パターン、速度パターンの他の例を示す。この例でも、図5に示す例と同様に、速度パターンは、加速区間I、等速区間II、減速区間IIIに分けられる。加速区間Iにおいて、加速度パターンは、さらに初期加速区間A、中期加速区間B、終期加速区間Cに分けられる。減速区間IIIにおいても、加速度パターンは同様に、初期加速区間A、中期加速区間B、終期加速区間Cに分けられる。そして、加速区間Iの中期加速区間Bにおいて、吊荷3を巻き上げ、減速区間IIIの中期加速区間Bにおいて、吊荷3を巻き下げる。
この例では、図5に示す例と異なり、加速区間Iの初期加速区間Aにおいて、ロープ長の変化前の吊荷3の振れ周期T(T=2π√(L/g)の半分の時間(T/2)だけ、クレーン1の加速度を一の値α/2に保持する。そして、終期加速区間Cにおいて、ロープ長の変化後の吊荷3の振れ周期T´(T´=2π√(L´/g)の半分の時間(T´/2)だけ、クレーン1の加速度を一定値のα/2に保持する。クレーン1の速度が直線的に増加するので、図5の例に比べて滑らかな速度曲線が得られないものの、吊荷3の振れ角は図5の例と略同一の挙動を示す。
図7は、図5、図6に示す速度パターンに加えて、さらにサイクルタイムを縮めるための工夫をした速度パターン、巻速度パターンのタイムチャートである。図7(a)は、クレーン1の速度指令(走行速度ref)が零値から上昇した直後のタイムチャートを示し、図7(b)は、クレーン1の速度指令(走行速度ref)が零値に減少する直前のタイムチャートを示す。
上記のように、クレーン1の走行中に吊荷3の巻高さを変えられるのは、振れ角が一定でクレーン1の加速度が一定のときだけである。しかし、図7(a)に示すように、クレーン1の速度指令(走行速度ref)が零値から上昇した直後、又は図7(b)に示すように、クレーン1の速度指令(走行速度ref)が零値に減少する直前は、クレーン1の速度が低く、この領域で吊荷3の巻高さを変化させても、吊荷3の振れには影響がない。このため、図7(a)に示すように、クレーン1の走行動作とロープ4の巻動作とが同時に行われるように、ロープ4の巻速度指令(巻速度ref)が零値に減少する直前にクレーン1の速度指令(走行速度ref)を零値から上昇させる。これにより、クレーン1の走行動作を約0.9秒先行させることができる。また、図7(b)に示すように、クレーン1の速度指令(走行速度ref)が零値に減少する直前にロープ4の巻速度指令(巻速度ref)を零値から上昇させる。これにより、ロープ4の巻動作を約0.9秒先行させることができる。
図8(a)に示す加速度パターンを使用してクレーン1を速度制御した。そして、加速区間Iの中期加速区間Bで巻き上げ高さをH1からH2に変化させ、減速区間IIIの中期加速区間Bで巻き上げ高さをH2からH1に変化させた。巻き上げ高さの測定値、振れ周期の計算値は、下記の表1のとおりである。なお、在荷時の巻き上げ高さの変化が空荷時よりも小さいのは、巻速度が遅くなるからである。
Figure 2017202912
図8(b)は、空荷時の振れ角の測定結果を示す。図中(3)は、初期加速区間A、終期加速区間Cの4つの区間すべてを、ロープ長の変化前後の吊荷の振れ周期に合わせて制御した例(本実施例)の測定結果である。図中(1)は、上記4つの区間すべてを高さH1の振れ周期に合わせて制御した例(比較例)の測定結果である。図中(2)は、上記4つの区間すべてを高さH2の振れ周期に合わせて制御した例(比較例)の測定結果である。
本実施例によれば、加速区間I、等速区間II、減速区間IIIのいずれにおいても、略一定の振れ角にすることができ、残留振れも非常に少なくすることができた。
図8(c)は、在荷時の振れ角の測定結果を示す。図中(1)〜(3)は、空荷の場合と同様である。本実施例によれば、在荷時でも、加速区間I、等速区間II、減速区間IIIのいずれにおいても、略一定の振れ角にすることができ、残留振れも非常に少なくすることができた。
なお、本発明は上記実施形態に具現化されるのに限られることはなく、本発明の要旨を変更しない範囲でさまざまな実施形態に変更可能である。
例えば、上記実施形態では、吊荷の振れに減衰による影響を考慮していないが、吊荷の振れに減衰による影響を考慮して、クレーンの加速度を減衰係数を乗じた加速度に設定することもできる。
1…クレーン
3…吊荷
4…ロープ
θ…振れ角
L…変化前のロープ長
L´…変化後のロープ長
T…ロープ長の変化前の振れ周期
T´…ロープ長の変化後の振れ周期
〜A,C〜C…区間(加速時間)
A…初期加速区間
B…中期加速区間(クレーンの加速度が一定で吊荷の振れ角が一定の区間)
C…終期加速区間
I…加速区間
II…等速区間(クレーンの加速度が一定で吊荷の振れ角が一定の区間)
III…減速区間

Claims (6)

  1. 吊荷の振れを止めるためのクレーンの振れ止め制御方法において、
    前記クレーンの加速度が一定で前記吊荷の振れ角が一定の区間でロープ長を変化させ、
    前記ロープ長が変化した後の前記吊荷の振れ周期に基づいて、前記吊荷の振れを止めるように前記区間後の前記クレーンの加速時間を定めることを特徴とするクレーンの制御方法。
  2. 前記クレーンの加速度パターンを、前記クレーンの加速度を零値から最大加速度αまで上げる初期加速区間A、前記最大加速度αを保持する中期加速区間B、前記最大加速度αから零値まで下げる終期加速区間Cに分けて設定し、
    前記初期加速区間Aでは、前記ロープ長の変化前の前記吊荷の振れ周期に基づいて、前記クレーンの加速時間を定め、
    前記中期加速区間Bでは、前記ロープ長を変化させ、
    前記終期加速区間Cでは、前記ロープ長の変化後の前記吊荷の振れ周期に基づいて、前記クレーンの加速時間を定めることを特徴とする請求項1に記載のクレーンの振れ止め制御方法。
  3. 前記初期加速区間Aでは、前記クレーンの加速度を零値から時間Tをかけて加速度α/2まで直線的に増大又は減少させ、
    その後、前記ロープ長の変化前の前記吊荷の振れ周期の半分の時間から前記時間Tを差し引いた時間Tだけ前記加速度α/2を保持し、
    その後、前記時間Tと同時間をかけて、前記加速度α/2から前記最大加速度αまで直線的に増大又は減少させ、
    前記中期加速区間Bでは、前記最大加速度αを所定時間Tだけ保持し、
    前記終期加速区間Cでは、前記クレーンの加速度を前記最大加速度αから時間Tをかけて前記加速度α/2まで直線的に減少又は増大させ、
    その後、前記ロープ長の変化後の前記吊荷の振れ周期の半分の時間から前記時間Tを差し引いた時間Tだけ前記加速度α/2を保持し、
    その後、前記時間Tと同時間をかけて、前記加速度α/2から零値に直線的に減少又は増大することを特徴とする請求項2に記載のクレーンの振れ止め制御方法。
  4. 前記クレーンの速度パターンを、前記クレーンの速度を零値から最大速度Vmaxまで加速する加速区間I、前記最大速度Vmaxを保持する等速区間II、前記最大速度Vmaxから零値まで減速する減速区間IIIに分けて設定し、
    前記等速区間IIでは、前記ロープ長を変化させることを特徴とする請求項1に記載のクレーンの振れ止め制御方法。
  5. 前記クレーンの速度指令及び前記ロープの巻速度指令のいずれか一方が零値に減少する直前に、他方を零値から上昇させることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のクレーンの振れ止め制御方法。
  6. 吊荷の振れを止めるためのクレーンの振れ止め制御システムにおいて、
    前記クレーンの加速度が一定で前記吊荷の振れ角が一定の区間でロープ長を変化させ、
    前記ロープ長が変化した後の前記吊荷の振れ周期に基づいて、前記吊荷の振れを止めるように前記区間後の前記クレーンの加速時間を定めることを特徴とするクレーンの制御システム。
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