JP2017201958A - 電子レンジ調理用乾燥茶碗蒸しの素の製造方法および調理方法 - Google Patents

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江里 坂田
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江里 坂田
王 欣雨
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Abstract

【課題】調理後に滑らかな食感の茶碗蒸しとなる電子レンジ調理用乾燥茶碗蒸しの素の製造方法および調理方法を提供する。【解決手段】卵が含まれず、調味料が含まれる調味液を真空凍結乾燥する工程を含む。【選択図】なし

Description

本発明は、茶碗蒸しを作るために用いられ、電子レンジで調理される乾燥茶碗蒸しの素の製造方法に関する。
即席食品は、近年の個食化傾向や利便性追求を背景に、その需要は増加傾向にある。従来の即席食品のうち、真空凍結乾燥食品は水や湯で速やかに戻して食することができ、湯を注いで作る即席スープや近年では即席デザートや即席惣菜等多種多様なものが市販されている。また、冷凍食品は、電子レンジなどで加熱調理してすぐに食することができる。従来の茶碗蒸しとして、卵を含む液体をノズルより噴射して乾燥したインスタントの茶碗蒸しが特許文献1に開示されている。また、卵と調味料が含まれる茶碗蒸し用の出汁が入れられた容器入りの冷凍茶碗蒸しが特許文献2に記載されている。
特開2002−238503号公報 登録実用新案第3005638公報
真空凍結乾燥による乾燥方法は、その取り扱い性の良さや包装の簡易化、さらに風味、味、色調といった品質の点で、他の乾燥方法とは比較にならぬほど種々の有利点を持っている。しかしながら、特許文献1に記載されているような茶碗蒸しの素となる乾燥食品であり、卵を含む液体を噴霧乾燥させた乾燥食品では、復元後に卵の滑らかな食感を再現することは難しく、茶碗蒸しとしては食感が悪くなってしまうという課題がある。さらに、特許文献2に記載されている卵および調味料を含む冷凍された茶碗蒸し用の出汁を用いて調理する場合は、解凍に時間が掛かり、調理時間が長くなってしまう。
そこで本発明は上記課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、調理後に滑らかな食感の茶碗蒸しとなる電子レンジ調理用乾燥茶碗蒸しの素の製造方法および調理方法を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の電子レンジ調理用乾燥茶碗蒸しの素の製造方法は次の構成を備える。すなわち本発明は、卵が含まれず、調味料が含まれる調味液を真空凍結乾燥する工程を含むことを特徴とする。この構成によれば、電子レンジ調理用乾燥茶碗蒸しの素に湯や水を加えて戻した後、卵を加えて電子レンジで加熱調理することで滑らかな食感となる茶碗蒸しを製造できる。
また、本発明において、該調味液に澱粉を混合してもよい。これによれば、滑らかな食感となる茶碗蒸しを製造できる。
また、本発明において、前記調味液を容器に入れ、ブロック状に成型してもよい。これによれば、粉末状とは異なって電子レンジ調理用乾燥茶碗蒸しの素全体が空気に触れにくくなり、味や色を長期間にわたって保つことができる。
また、本発明において、前記調味液に、具材が混合されてもよい。これによれば、湯や水で戻しても具材の食感、色、味が保持された茶碗蒸しを製造できる。
また、上記の目的を達成するため、本発明の電子レンジ調理用乾燥茶碗蒸しの素の調理方法は、上記電子レンジ調理用乾燥茶碗蒸しの素を戻し、卵を加えて撹拌し、電子レンジで加熱調理することを特徴とする。これによれば、調理後には、手作りのような滑らかな食感となる茶碗蒸しを製造できる。
本発明によれば、調理後に滑らかな食感の茶碗蒸しとなる電子レンジ調理用乾燥茶碗蒸しの素の製造方法および調理方法を提供することができる。
本実施形態の電子レンジ調理用乾燥茶碗蒸しの素は、調味料が含まれる調味液を真空凍結乾燥する。醤油、塩、砂糖やかつおだしなどの調味料を水や湯に予め溶かして調味液とする。調味液を作るときは加熱しながら溶かしてもよい。得られた調味液には卵を加えずに乾燥させる。真空乾燥させるときの温度、圧力値、時間は、調味液の濃度により適宜変更される。
さらに、加熱により糊化する澱粉などの材料を調味液に加えてもよい。澱粉を加えることにより、製造される乾燥茶碗蒸しの素を水や湯で戻して電子レンジで加熱調理した後に、より滑らかな食感の茶碗蒸しとなりやすい。澱粉を加えた調味液を均一に混合してから真空凍結乾燥させる。
本実施形態の電子レンジ調理用乾燥茶碗蒸しの素はブロック状であってもよい。1人分や2人分用など必要量の茶碗蒸しが作りやすいように、決められた量の調味液を容器に入れ、ブロック状に成型して乾燥する。容器の大きさは、混合物の乾燥のしやすさや、茶碗蒸しを調理する必要量に合わせて適宜変更する。製品となる電子レンジ調理用乾燥茶碗蒸しの素の形状は、混合液を入れる容器の形状に対応するものである。ブロック状の製品形状は特に限定されなく、立方体、直方体、錘台、球、円柱などのような形状でもよい。
調味液中には、生の具材や調理済みの具材が加えられていてもよい。具材の割合は、混合液の重量に対して100重量%以下の範囲である。具材の種類は、ほたて貝柱、椎茸、みつば、桜えび、ぎんなんなどである。混合液と共に具材が乾燥されると、具材が味慣れできる。これと共に、調理後の茶碗蒸しは、生の具材を用いて調理した場合とは異なり、沈み込むような具材であっても茶碗蒸しの表面や中間部に浮かせることができるので、見た目が良い。
本実施形態の電子レンジ調理用乾燥茶碗蒸しの素を用いて茶碗蒸しを製造するには、製造された電子レンジ調理用乾燥茶碗蒸しの素に水や湯を加え、戻された調味液に卵を加える。卵は予め溶いておいてもよい。卵を加えた後の調味液を撹拌し、調味液と卵を均一に混合して混合液を作る。この調味液と卵との混合液を電子レンジで加熱して凝固させ、茶碗蒸しを作る。調理後に茶碗蒸しは滑らかな食感となる。
調味液を戻すときは湯を用いてもいいが、卵を加えるときは、調味液が卵のタンパク質が変性しない温度以下になってから加える。卵のタンパク質が変性しない温度は60℃以下である。卵の混合割合は特に限定されないが、調味液の重量に対して10〜100重量%の範囲が好ましい。また、茶碗蒸しの数が少ないときは平均的な卵1個の量に合わせて電子レンジ調理用乾燥茶碗蒸しの素を戻せばよい。混合方法は、調味液と卵が均一に混合できれば、特に限定されない。
電子レンジによる調理方法は、出力と時間を調整する。出力を500W、3分間で調理したところ、喫食に適した滑らかな食感の茶碗むしとなった。戻された調味液の量、戻された調味液が入れられた容器の材質、形状などにより、上記出力と時間は調整される。
以下、実施例を挙げて説明するが、本実施形態はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
調味料を溶かした調味液にえびや三つ葉などの具材を入れ、ブロック状に真空凍結乾燥し、電子レンジ調理用乾燥茶碗蒸しの素を得た。だし入り調味料はブロック全体の72%、具材は28%、の配合であった。
製造した乾燥ブロック状茶碗蒸しの素に湯を入れて戻し、60℃まで冷ました後に、調味液に対して25%の量の卵を入れて混合し、混合物を得た。混合物を電子レンジで500W、3分で加熱したところ、滑らかな食感となった。
[比較例1]
調味料、えびや三つ葉などの具材に溶き卵を加え茶碗蒸しを作り、真空凍結乾燥を行った。乾燥後湯を加えて復元を試みたが、深部まで湯が浸透せず、固い食感となり喫食に適さなかった。

Claims (5)

  1. 卵が含まれず、調味料が含まれる調味液を真空凍結乾燥する工程を含むことを特徴とする電子レンジ調理用乾燥茶碗蒸しの素の製造方法。
  2. 該調味液に澱粉を混合することを特徴とする請求項1に記載の電子レンジ調理用乾燥茶碗蒸しの素の製造方法。
  3. 前記調味液を容器に入れ、ブロック状に成型することを特徴とする請求項2に記載の電子レンジ調理用乾燥茶碗蒸しの素の製造方法。
  4. 前記調味液に、具材が混合されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電子レンジ調理用乾燥茶碗蒸しの素の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかの方法により製造された電子レンジ調理用乾燥茶碗蒸しの素を戻し、卵を加えて撹拌し、電子レンジで加熱調理することを特徴とする電子レンジ調理用乾燥茶碗蒸しの素の調理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109380670A (zh) * 2018-09-29 2019-02-26 绵竹市晶花皮蛋厂(普通合伙) 一种养生蛋肴

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