JP2017193705A - 塗料組成物及び塗膜形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗料組成物の貯蔵安定性に極めて優れ、かつ貯蔵後も湿度等の塗装環境の依存性が少なく硬化性に優れ、得られる塗膜が耐衝撃性、耐屈曲性、耐水性及び耐薬品性に優れる塗料組成物並びに該塗料組成物の塗膜形成方法を提供すること。【解決手段】ポリオール(A)、ポリイソシアネート化合物(B)及び硬化触媒(C)及び炭素数8以上のカルボン酸(D)を含有する塗料組成物であって、該ポリオール(A)が、炭素数8以上の脂肪酸由来の構成単位を有するポリオール(A1)を含有し、該成分(C)が、(C1)ビスマス化合物を含有し、かつ、該成分(D)の含有量が、ポリオール(A)の固形分100質量部を基準として0.1〜10質量部の範囲内であることを特徴とする塗料組成物。【選択図】なし

Description

塗料組成物の貯蔵安定性に優れ、かつ、高湿度条件下での硬化性並びに耐衝撃性、耐屈曲性、耐水性及び耐薬品性を有する塗膜を形成するための塗料組成物及び塗膜形成方法に関する。
自動車車体、建機用車体や風力発電機等に備えられるブレード等の部品等、工業製品の塗装において、近年、省エネルギー及び環境負荷の軽減並びにコスト競争の観点から、塗料及び塗膜の長寿命化と安定した品質が求められている。
水酸基含有樹脂含む主剤とポリイソシアネート化合物を含む硬化剤とを硬化させる、水酸基/イソシアネート基架橋系塗料は各塗装分野において従来から広く用いられており、これまでにも短時間硬化等による工程短縮を目的として、上記架橋系塗料を用いた各種検討がなされている。
本出願人は、特定の、2級水酸基含有重合性不飽和モノマーを共重合成分とする水酸基含有アクリル樹脂及びポリイソシアネート化合物、ならびに特定範囲の金属化合物及びアミジン化合物からなる有機金属触媒を含有する塗料組成物を開示した(特許文献1)。しかしながら、引用文献1に記載の塗料組成物では、貯蔵安定性と高湿度条件下で塗装した際の硬化性及び得られる塗膜の耐衝撃性や屈曲性が不十分であった。
また、本出願人は、ポリオール、ポリイソシアネート化合物及び硬化触媒を含む塗料組成物であって、ポリオールに、炭素数8以上の脂肪酸由来の構成単位を有するポリオール、硬化触媒が、少なくとも1つのイミダゾール環を有するイミダゾール化合物を用いる塗料組成物を開示した(特許文献2)。引用文献2に記載の塗料組成物では、硬化性が不十分となる場合があり、触媒量を調整したのみでは、貯蔵安定性と硬化性のバランス並びに耐水性、耐薬品性が不十分となる場合があった。
国際公開公報WO2013/047208号パンフレット 国際公開公報WO2015/111709号パンフレット
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、塗料組成物の貯蔵安定性に極めて優れ、かつ貯蔵後も、湿度等の塗装環境の依存性が少なく硬化性に優れ、得られる塗膜が耐衝撃性、耐屈曲性、耐水性及び耐薬品性に優れる塗料組成物並びに該塗料組成物の塗膜形成方法を提供することである。
かかる状況の下、本発明者らは鋭意研究した結果、ポリオール及びポリイソシアネート化合物を含む塗料組成物において、ポリオールがその成分の一部として、炭素数8以上の脂肪酸由来の構成単位を有するポリオールを含有し、硬化触媒として、ビスマス化合物を含有し、かつ炭素数8以上のカルボン酸を特定量含有させることによって、上記課題を解決できることを見出した。
本発明は、以下の項に示す塗料組成物及び塗膜形成方法を提供する:
項1.ポリオール(A)、ポリイソシアネート化合物(B)及び硬化触媒(C)及び炭素数8以上のカルボン酸(D)を含有する塗料組成物であって、該ポリオール(A)が、炭素数8以上の脂肪酸由来の構成単位を有するポリオール(A1)を含有し、該成分(C)が、(C1)ビスマス化合物を含有し、かつ、該成分(D)の含有量が、ポリオール(A)の固形分100質量部を基準として0.1〜10質量部の範囲内であることを特徴とする塗料組成物。
項2.前記成分(A1)が、炭素数8以上の脂肪酸由来の構成単位を有し、かつ、1級水酸基を有するポリオール(A1’)である項1に記載の塗料組成物。
項3.前記ポリオール(A)として、ポリカプロラクトンジオール、ポリカプロラクトントリオール、ポリカプロラクトンテトラオール、ポリカーボネートジオール、及びポリアクリレートポリオールからなる群より選択される少なくとも1種のポリオール(A2)を含有する項1又は項2に記載の塗料組成物。
項4.前記成分(C)のうち、成分(C1)の含有量が、ポリオール(A)の固形分100質量部を基準として0.005〜4質量部の範囲内である項1〜3のいずれか1項に記載の塗料組成物。
項5.前記成分(C)として、さらにN置換イミダゾール化合物(C2)を含有する項1〜4のいずれか1項に記載の塗料組成物。
項6.前記成分(C)のうち、(C2)の含有量が、ポリオール(A)の固形分100質量部を基準として0.005〜8質量部の範囲内である項5に記載の塗料組成物。
項7.前記成分(D)が、ネオデカン酸、ラウリン酸及びトリデカン酸から選ばれる少なくとも1種である項1〜6のいずれか1項に記載の塗料組成物。
項8.さらに、平均一次粒子径が5〜30μmの疎水性シリカ粒子(E)を含有する項1〜7のいずれか1項に記載の塗料組成物。
項9.さらに、アクリル系、ビニルエーテル系及びアセチレングリコール系の重合体から選ばれる少なくとも1種の消泡剤(F)を含有する項1〜8のいずれか1項に記載の塗料組成物。
項10.被塗物に、項1〜9のいずれか1項に記載の塗料組成物を塗装して塗膜を形成する塗膜形成方法。
本発明の塗料組成物を用いると、塗料組成物の長期保存が可能で、貯蔵後の塗料組成物においても耐衝撃性、耐屈曲性、耐水性及び耐薬品性に優れた塗膜を形成できる。また、高湿度雰囲気下での塗装や下地が水分を含む場合の塗装においても硬化性に優れ、発泡の発生が抑制され塗膜の泡跡が低減し、優れた塗膜外観並びに安定した塗膜物性を得ることができる。
≪塗料組成物≫
本発明は、ポリオール(A)、ポリイソシアネート化合物(B)及び硬化触媒(C)及び炭素数8以上のカルボン酸(D)を含有する塗料組成物であって、該成分(A)が、炭素数8以上の脂肪酸由来の構成単位を有するポリオール(A1)を含有し、該成分(C)が、(C1)ビスマス化合物を含有しかつ、該成分(D)の含有量が、ポリオール(A)の固形分100質量部を基準として0.1〜10質量部の範囲内であることを特徴とする塗料組成物である。
≪ポリオール(A)≫
本発明においてポリオール(A)は、少なくともその一部として、炭素数8以上の脂肪酸由来の構成単位を有するポリオール(A1)を含有する。
<炭素数8以上の脂肪酸由来の構成単位を有するポリオール(A1)>
本発明において、「炭素数8以上の脂肪酸由来の構成単位を有するポリオール(A1)」とは、脂肪酸由来の構成単位を有するポリオールであって、当該ポリオールを構成する脂肪酸由来の構成単位のうち少なくとも1個が炭素数8以上(好ましくは10以上)であるものを示す。炭素数は炭素数8以上の脂肪酸における炭素数の上限は特に限定されないが、例えば、炭素数28以下、好ましくは炭素数25以下、より好ましくは炭素数20以下等から適宜設定できる。
上記構成単位の脂肪酸とは、一般式CnHmCOOH〔前記nは7〜27の整数を示し、mは14〜54の整数を示す〕で表わされる化合物であり、本願発明の使用するポリオール(A1)は、前記一般式の炭素数n+1(カルボニル基の炭素)数の合計数が、8以上となる脂肪酸を構成単位として少なくとも1つ有するものである。
炭素数8以上の脂肪酸として、具体的には、リシノール酸(別名:リシノレイン酸、分子式C1832、12位に2級の水酸基、9位に炭素−炭素二重結合を1つ有するオレイン酸誘導体)、リシネライジン酸(リシノール酸の立体異性体)等の水酸基含有不飽和脂肪酸の他、オクテン酸(炭素数8、不飽和基数1)、ノネン酸(炭素数9、不飽和基数1)、カプロレイン酸(炭素数10、不飽和基数1)、トウハク酸(炭素数10、不飽和基数1)、ウンデシレン酸(炭素数11、不飽和基数1)、リンデル酸(炭素数12、不飽和基数1)、トリデセン酸(炭素数13、不飽和基数1)、ミリストレイン酸(炭素数14不飽和基数1)、パルミトレイン酸(炭素数16、不飽和基数1)、サビエン酸(別名:ヘキセデセン酸、炭素数15、不飽和基数1)、オレイン酸(炭素数18、不飽和基数1)、エライジン酸(炭素数18、不飽和基数1)、バクセン酸(炭素数18、不飽和基数1)、ガドレイン酸(炭素数20、不飽和基数1)、エイコセン酸(炭素数20、不飽和基数1)、エルカ酸(炭素数22、不飽和基数1)、ネルボン酸(炭素数24、不飽和基数1)、リノール酸(炭素数18、不飽和基数2)、エイコサジエン酸(炭素数20、不飽和基数2)、ドコサジエン酸(炭素数22、不飽和基数2)、リノレン酸(炭素数18、不飽和基数3)、ピノレン酸(炭素数18、不飽和基数3)、エレオステアリン酸(炭素数18、不飽和基数3)、ミード酸(炭素数20、不飽和基数3)、エイコサトリエン酸(炭素数20、不飽和基数3)、ステアリドン酸(炭素数18、不飽和基数4)、アラキドン酸(炭素数20、不飽和基数4)、エイコサテトラエン酸(炭素数20、不飽和基数4)、アドレイン酸(炭素数22、不飽和基数4)等の水酸基を有さない不飽和脂肪酸が挙げられる。また、分子内に炭素−炭素二重結合を有さない飽和脂肪酸としては、カプリル酸(別名:オクタン酸、炭素数8)、ペラルゴン酸(別名:ノナン酸、炭素数9)、カプリン酸(別名:デカン酸、炭素数10)、ウンデカン酸(別名:ウンデシル酸、炭素数11)、ラウリン酸(別名:ドデシル酸、炭素数12)、トリデカン酸(炭素数13)、ミリスチン酸(別名:テトラデカン酸、炭素数14)、ペンタデカン酸(炭素数15)、パルチミン酸(別名:イソミリスチン酸又はヘキサデカン酸、炭素数16)、イソパルミチン酸(別名:2−ヘキシルデカン酸、炭素数16)、イソステアリン酸(炭素数18)等の水酸基を有さない飽和脂肪酸、10−ヒドロキシステアリン酸(炭素数18、水酸基数1)、12−ヒドロキシステアリン酸(炭素数18、水酸基数1)、セレブロン酸(炭素数24、水酸基数1)等の水酸基含有飽和脂肪酸が挙げられる。これらの脂肪酸は1種でまたは2種以上用いても良い。
前記脂肪酸は、例えば、天然の動植物より抽出した油脂中にグリセリドとして存在するものを加水分解し、分離してあるいは分離せずに精製して得られる、カルボン酸を官能基として含む物質を適宜使用することができる。又は石油等を原料にして化学的に合成して得られる脂肪酸であってもよい。
上記油脂としては、例えば、ヤシ油、パーム油、アマニ油、ヒマワリ油、大豆油、ゴマ油、ヒマシ油、オリーブ油、ツバキ油、菜種油、パーム核油等が挙げられる。当該油脂は、通常、前記脂肪酸を、例えば、75%以上、好ましくは80%以上含有する混合脂肪酸のグリセリドである。従って、グリセリンは、油脂骨格中に含まれるため必然的に多価アルコールの1成分となる。脂肪酸の炭素数としては、8〜28、特に10〜20の炭素数の脂肪酸を主成分(好ましくは80%以上)として含有することが好適である。これらの油脂原料は1種でまたは2種以上用いても良い。
成分(A1)としては、例えば、
(A1−1)炭素数8以上の水酸基含有脂肪酸と多価アルコールとのエステル化物
(A1−2)炭素数8以上の水酸基含有不飽和脂肪酸の多量体
(A1−3)炭素数8以上の不飽和脂肪酸の多量体を還元したポリオール
(A1−4)炭素数8以上の不飽和脂肪酸(a1−4−1)及び/又は炭素数8以上の不飽和脂肪酸と多価アルコールとのエステル化物(a1−4−2)を水酸基変性したポリオール等が挙げられる。
成分(A1−1)としては、成分(A1)を構成する炭素数8以上の水酸基含有不飽和脂肪酸及び/又は水酸基含有飽和脂肪酸の例として列挙したものと多価アルコールとのエステル化物が挙げられる。
多価アルコールとしては、グリセリン、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等が挙げられる。これらの多価アルコールは、1種で又は2種以上を用いても良い。
成分(A1−1)を含むものとしては、ひまし油、水添ひまし油等が挙げられる。ひまし油は、トウゴマの種子を原料とする植物油であって、リシノール酸、オレイン酸等の不飽和脂肪酸及びパルミチン酸等の飽和脂肪酸のグリセリドであることが知られている。ここで、リシノール酸は炭素数8以上の水酸基含有不飽和脂肪酸であるため、塗料組成物に成分(A)としてひまし油、又はその変性物である水添ひまし油を配合したものは、成分(A1−1)を含むこととなる。これらの成分(A1−1)は、1種で若しくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記成分(A1−1)の水酸基価は、150mgKOH/g以上200mgKOH/g未満の範囲内である。
前記成分(A1−2)としては、成分(A1)を構成する炭素数8以上の水酸基含有不飽和脂肪酸の例として列挙したものの有する不飽和結合により共重合せしめたダイマー、トリマー、テトラマー等の多量体ポリオールが挙げられ、ダイマーが好ましい。これらの成分(A1−2)は、1種で若しくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記成分(A1−2)の水酸基価は、200〜720mgKOH/gの範囲内である。
成分(A1−3)としては、成分(A1)を構成する炭素数8以上の水酸基含有不飽和脂肪酸及び/又は水酸基を有さない不飽和脂肪酸の例として列挙したものの有する不飽和結合により共重合せしめたダイマー、トリマー、テトラマー等の多量体を、還元剤等を用いてカルボン酸からアルコールへと還元することにより得られる多量体ポリオールを挙げることができる。多量体としては、ダイマーが好ましい。還元化剤としては、従来公知のものをもちいることができ、水素化ホウ素リチウムや水素化ホウ素ナトリウム、水素化アルミリチウム等が挙げられる。
上記成分(A1−3)の水酸基価は、200〜220mgKOH/gの範囲内である。
また、上記成分(A1−3)としては、市販品を用いることができ、例えば、CRODA社のPRIPOL2033等が挙げられる。
これらの成分(A1−3)は、1種で若しくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
最後に、(A1−4)炭素数8以上の不飽和脂肪酸(a1−4−1)及び/又は炭素数8以上の不飽和脂肪酸と多価アルコールとのエステル化物(a1−4−2)を水酸基変性したポリオールについて説明する。
成分(A1−4)における上記炭素数8以上の不飽和脂肪酸(a1−4−1)及び/又は炭素数8以上の不飽和脂肪酸と多価アルコールとのエステル化物(a1−4−2)の水酸基変性は、それ自体既知の方法で行うことができる。
具体的には、例えば、上記成分(a1−4−1)及び/又は(a1−4−2)中の不飽和基を過酸化物でエポキシ化した後、生成したエポキシドと一価又は多価アルコールとを反応させる方法等が挙げられる。
成分(A1−4)の原料となる炭素数8以上の不飽和脂肪酸(a1−4−1)としては、例えば、成分(A1)を構成する炭素数8以上の水酸基含有不飽和脂肪酸及び/又は水酸基を有さない不飽和脂肪酸の例として列挙したものを公的に用いることができる。
成分(A1−4)の原料となる多価アルコールとしては、前記成分(A1−1)の項で挙げたものを好適に使用できる。これらの多価アルコールは、1種で若しくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、成分(A1−4)の原料となる炭素数8以上の不飽和脂肪酸と多価アルコールとのエステル化物(a1−4−2)としては、例えば、上記の炭素数8以上の不飽和脂肪酸と上記の多価アルコールとのエステル化物等が挙げられ、より具体的には、炭素数8〜28、好ましくは10〜20の不飽和脂肪酸と多価アルコールのエステル化物等が挙げられ、さらに具体的には、炭素数8以上、好ましくは炭素数8〜28、より好ましくは10〜20の不飽和脂肪酸のグリセリドを好適に使用することができる。
上記炭素数8以上の不飽和脂肪酸のグリセリドは、例えば、油脂に含有される。従って、上記成分(A1−4)の原料として、成分(a1−4−2)を用いる場合、炭素数8以上の不飽和脂肪酸のグリセリドを含有する油脂を使用することができる。
上記炭素数8以上の不飽和脂肪酸のグリセリドを含有する油脂としては、例えば、大豆油、ひまし油、パーム油、菜種油等を好適に使用することができる。
成分(A1−4)における上記炭素数8以上の不飽和脂肪酸(a1−4−1)及び/又は炭素数8以上の不飽和脂肪酸と多価アルコールとのエステル化物(a1−4−2)の水酸基変性は、それ自体既知の方法で行うことができる。具体的には、例えば、上記成分(a1−4−1)及び/又は(a1−4−2)中の不飽和基を過酸化物でエポキシ化した後、生成したエポキシドと一価又は多価アルコールとを反応させる方法等が挙げられる。
上記成分(a1−4−1)及び/又は(a1−4−2)中の不飽和基をエポキシ化するための過酸化物としては、例えば、過酢酸、過酸化水素等が挙げられる。
上記エポキシドを水酸基変性するための一価アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等の直鎖状1級アルコール;イソプロパノール等の2級アルコール;アリルアルコール等の不飽和基含有アルコール;イソブタノール、ネオペンチルアルコール等の分岐状アルコール;シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等の環状アルコール;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル等のエチレングリコールモノアルキルエーテル;ジエチレングリコールモノメチルエーテル等のジエチレングリコールモノアルキルエーテル;プロピレングリコールモノメチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル;ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等のジプロピレングリコールモノアルキルエーテル等が挙げられる。これらの一価アルコールは、1種で若しくは2種以上を組み合わせて使用することができる。上記エポキシドを水酸基変性するための多価アルコールとしては、前記成分(A1−1)の項で挙げたものを好適に使用できる。これらの多価アルコールは、1種で若しくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、上記成分(A1−4)としては、市販品を使用できる。市販品としては、例えば、BASF社のSovermol 750、Sovermol 760、Sovermol 805、Sovermol 815、Sovermol 819、Sovermol 1095、伊藤製油社のURIC H−81、URIC H73−X、URIC H−854等が挙げられる。
これらの成分(A1−4)は、1種で若しくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、これらの成分(A1−1)、成分(A1−2)、成分(A1−3)及び成分(A1−4)は、1種で若しくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記成分(A1−4)の水酸基価は、200〜720mgKOH/gの範囲内が好適である。
上記成分(A1)としては、中でも、ポットライフ(可使時間)、貯蔵安定性及び硬化性と耐衝撃性及び耐水性バランスの点から、炭素数8以上の脂肪酸由来の構成単位を有し、かつ、1級水酸基を有するポリオール(A1’)を用いることが好ましい。
成分(A1’)を使用する場合、該ポリオールの分子内に存在する水酸基の総量に対する1級と2級の水酸基含有比率は、ポットライフと硬化性のバランスの点及び塗膜の耐衝撃性の点から、1級水酸基含有率:2級水酸基含有率=5:95〜50:50、特に好ましくは10:90〜30:70の範囲内が好適である。1級水酸基と2級水酸基の含有比率は、原料の脂肪酸の含有率から概算される値である。
成分(A1)としては、塗膜の耐屈曲性の点から、特に水酸基価が150〜400mgKOH/g、好ましくは155〜300mgKOH/gの範囲内のものを用いることが好適である。
成分(A1)の数平均分子量としては、他の成分との相溶性と塗装作業性の点から、200〜2,000の範囲内が好ましい。
本発明においてポリオール(A)は成分(A1)以外のポリオールを含んでいてもよい。
本発明の好ましい実施形態において、成分(A1)以外のポリオールとしては、ポリカプロラクトンジオール、ポリカプロラクトントリオール、ポリカプロラクトンテトラオール、ポリカーボネートジオール、ポリアクリレートポリオールからなる群より選択される少なくとも1種のポリオール(A2)を用いることができる。
<ポリオール(A2)>
ポリカプロラクトンポリオールは、例えば、2価〜4価の多価アルコールを開始剤として、ε−カプロラクトンを開環重合することによって得ることができる。該2価以上の多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジグリセリン、ジトリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸、ジメチロールアルカン酸とモノエポキシ化合物(例えば、HEXION Specialty Chemicals社製「カージュラE10;合成高分岐飽和脂肪酸のグリシジルエステル」)を反応させて得られた多価アルコール化合物等が挙げられる。これらは1種で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
また、上記ポリカプロラクトンポリオールとしては、市販品を使用できる。市販品としては、例えば、ダイセル化学工業(株)製のプラクセル200シリーズである「プラクセル205」、「プラクセル205H」、「プラクセルL205AL」、「プラクセルC205U」、「プラクセル208」、「プラクセル210」、「プラクセル210N」、「プラクセル210CP」、「プラクセル212」、「プラクセル212AL」、「プラクセル220」、「プラクセル220N」、「プラクセル220CPB」、「プラクセル220UA」、プラクセル300シリーズである「プラクセル303」、「プラクセル305」、「プラクセル308」、「プラクセル309」、「プラクセル312」、「プラクセル320」、「プラクセル320AL」、「プラクセル410」等や、ダウケミカル社製の「TONE301」、「TONE305」、Solvay Chemicals,Inc.社製の「Capa 4101」、「Capa 2043」、「Capa 3022」、「Capa 3091」等を挙げることができる。
ポリカプロラクトンポリオールの中でも、耐屈曲性及び耐衝撃性の観点から、水酸基価が100〜700mgKOH/g、さらに130〜600mgKOH/g、さらに特に150〜500mgKOH/gの範囲内でありまた、数平均分子量が200〜1,800の範囲内であって、1分子中に2個以上の水酸基を有するものが好ましい。
具体的には、ポリカプロラクトンポリオールの中でも、耐屈曲性及び耐衝撃性及び硬化性の点からポリカプロラクトントリオール、ポリカプロラクトンテトラオールが好ましい。
ポリカーボネートジオールは、例えば、ジオール成分とカルボニル化剤とを反応させることによって得ることができる。ポリカーボネートジオールを構成するカルボニル化剤としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、ジフェニルカーボネート、ホスゲン等を挙げることができる。ポリカーボネートジオールのジオール成分としては、脂肪族ジオール、脂環族ジオール等が挙げられ、具体例としては、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール等の脂肪族ジオール、1,4−シクロヘキサンジオール等の脂環族ジオール、ビス(ヒドロキシエチル)テレフタレート等のエステルジオール類やビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物等の芳香族ジオールが挙げられる。
上記ポリカーボネートジオールとしては、市販品を使用できる。市販品としては、例えば、ダイセル化学工業(株)製の「プラクセルCD CD205」、「プラクセルCD CD205PL」、「プラクセルCD CD205HL」、「プラクセルCD CD210」、「プラクセルCD CD210PL」、旭化成(株)社製の「デュラノールT5652」、「デュラノール T5651」、「デュラノール T5650J」、「デュラノール 5650E」、「デュラノール G4672」、「デュラノール T4671」、「デュラノール T4692」、「デュラノール T4691」等を挙げることができる。
これらのポリカーボネートジオールは、1種で若しくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ポリカーボネートジオールの中でも、耐屈曲性及び耐衝撃性の観点から、水酸基価が110〜700mgKOH/g、さらに130〜600mgKOH/g、さらに特に150〜500mgKOH/gの範囲内であり、数平均分子量が200〜1,800の範囲内であるものが好ましい。
ポリアクリレートポリオールとしては、通常、水酸基含有重合性不飽和モノマー及び該水酸基含有重合性不飽和モノマーと共重合可能な他の重合性不飽和モノマーを、それ自体既知の方法、例えば、有機溶媒中での溶液重合法等の方法により共重合させることによって製造することができる。
水酸基含有重合性不飽和モノマーは、1分子中に水酸基及び重合性不飽和結合をそれぞれ1個以上有する化合物であって、具体的には、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、7−ヒドロキシヘプチル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸と炭素数2〜8の2価アルコールとのモノエステル化物;該(メタ)アクリル酸と炭素数2〜8の2価アルコールとのモノエステル化物のε−カプロラクトン変性体;N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド;アリルアルコール、さらに、分子末端が水酸基であるポリオキシエチレン鎖を有する(メタ)アクリレート等を挙げることができる。尚、本発明においては、後述する2−ヒドロキシ−4−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ベンゾフェノン等の紫外線吸収性官能基を有する重合性不飽和モノマーは、水酸基含有重合性不飽和モノマーではなく、水酸基含有重合性不飽和モノマーと共重合可能な他の重合性不飽和モノマーに包含される。
また、水酸基含有重合性不飽和モノマーと共重合可能な他の重合性不飽和モノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、「イソステアリルアクリレート(商品名、大阪有機化学工業社製)」、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、Vクロドデシル(メタ)アクリレート等のアルキル又はシクロアルキル(メタ)アクリレート;イソボルニル(メタ)アクリレート等のイソボルニル基を有する重合性不飽和モノマー;アダマンチル(メタ)アクリレート等のアダマンチル基を有する重合性不飽和モノマー;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のビニル芳香族化合物;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン等のアルコキシシリル基を有する重合性不飽和モノマー;パーフルオロブチルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート等のパーフルオロアルキル(メタ)アクリレート;フルオロオレフィン等のふっ素化アルキル基を有する重合性不飽和モノマー;マレイミド基等の光重合性官能基を有する重合性不飽和モノマー;N−ビニルピロリドン、エチレン、ブタジエン、クロロプレン、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル等のビニル化合物;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、クロトン酸、β−カルボキシエチルアクリレート等のカルボキシル基含有重合性不飽和モノマー;(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、グリシジル(メタ)アクリレートとアミン化合物との付加物等の含窒素重合性不飽和モノマー;アリル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等の重合性不飽和基を1分子中に2個以上有する重合性不飽和モノマー;グリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルプロピル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有重合性不飽和モノマー;分子末端がアルコキシ基であるポリオキシエチレン鎖を有する(メタ)アクリレート;2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アリルスルホン酸、スチレンスルホン酸ナトリウム塩、スルホエチルメタクリレート及びそのナトリウム塩、アンモニウム塩等のスルホン酸基を有する重合性不飽和モノマー;2−アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−アクリロイルオキシプロピルアシッドホスフェート、2−メタクリロイルオキシプロピルアシッドホスフェート等のリン酸基を有する重合性不飽和モノマー;2−ヒドロキシ−4−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−(3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール等の紫外線吸収性官能基を有する重合性不飽和モノマー;4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−クロトノイル−4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等の紫外線安定性重合性不飽和モノマー;アクロレイン、ダイアセトンアクリルアミド、ダイアセトンメタクリルアミド、アセトアセトキシエチルメタクリレート、ホルミルスチロール、4〜7個の炭素原子を有するビニルアルキルケトン(例えば、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルブチルケトン)等のカルボニル基を有する重合性不飽和モノマー化合物等が挙げられ、これらはそれぞれ1種で若しくは2種以上組み合わせて使用することができる。
ポリアクリレートポリオールは、低温での硬化性の点、及び得られる塗膜の耐水性の観点から、一般に30〜300mgKOH/g、特に40〜250mgKOH/g、さらに特に50〜200mgKOH/gの範囲内の水酸基価を有することが好ましい。
ポリアクリレートポリオールは、一般に3,000〜100,000、特に3,000〜50,000、さらに特に4,000〜30,000の範囲内の重量平均分子量を有することが好ましい。
本明細書中の「重量平均分子量」、「数平均分子量」は、JIS K 0124−2011に記載の方法に準じ、ゲルパーミエーションクロマトグラフで測定したクロマトグラムから標準ポリスチレンの分子量を基準にして算出した値である。ゲルパーミエーションクロマトグラフは、「HLC8120GPC」(東ソー社製)を使用した。カラムとしては、「TSKgel G−4000HXL」、「TSKgel G−3000HXL」、「TSKgel G−2500HXL」、「TSKgel G−2000HXL」(いずれも東ソー(株)社製、商品名)の4本を用い、移動相;テトラヒドロフラン、測定温度;40℃、流速;1m1/分、検出器;RIの条件で行ったものである。
ポリアクリレートポリオールとしては、硬化性及び耐衝撃性の観点から、水酸基含有重合性不飽和モノマーとして、ポリカプロラクトン骨格を有する(メタ)アクリレートを共重合したもの、ヒドロキシブチルアクリレート(HBA)を共重合したものが好ましい。
成分(A1)及び成分(A2)の使用割合は、特に限定されないが、仕上がり性、耐衝撃性の観点から、成分(A1)の配合量が、成分(A)100質量部に対して、10〜80質量部であることが好ましく、10〜70質量部であることがより好ましい。また、仕上がり性、耐屈曲性及び耐水性の観点から、成分(A2)の配合量が、成分(A)100質量部に対して、20〜90質量部であることが好ましく、30〜90質量部であることがより好ましい。これらの成分(A)は、1種で若しくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
<その他のポリオール(A3)>
本発明において(A)ポリオールは、成分(A1)及び(A2)以外のその他ポリオールを用いてもよい。その他のポリオールとしては、成分(A1)及び成分(A2)に分類されないポリオール成分であって、多価アルコール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリアセタールポリオール、ポリエステルアミドポリオール又はポリチオエーテルポリオールや、ポリエーテルエステルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオールもポリオールとして用いることができる。上記ポリエーテルエステルポリオールとしては、例えば、前記ポリエーテルポリオールを原料として、これを多塩基酸と反応させてポリエステル化したもののほか、エポキシ化合物と酸無水物との開環共重合反応によって得られる分子内にポリエーテル及びポリエステルの両セグメントを有するものを挙げることができる。その他の水酸基含有樹脂等が挙げられる。これらはそれぞれ1種でもしくは2種以上組み合せて使用することができる。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール等を開始剤とし、これに、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド或いはこれらの混合物を開環付加重合させて得られるも
の、或いは例えばテトラヒドロフランを開環重合して得られるポリテトラメチレンエーテルグリコール等を挙げることができる。
上記(A1)及び(A2)以外の多価アルコールとしては、1分子中に2個の水酸基を有する化合物で、先に例示した脂肪族ジオールや芳香族ジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等のポリエーテルジオール類;グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジグリセリン、トリグリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、ソルビトール、糖類、マンニット等の3価以上のアルコール;これらの3価以上のアルコールに酸無水物等の多塩基酸を反応させたポリエステルポリオール類等が挙げられる。
上記その他の水酸基含有樹脂としては、例えば、水酸基を有する、ポリエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂等の樹脂が挙げられる。これらはそれぞれ1種で若しくは2種以上組み合わせて使用することができる。
ポリオール(A3)は、塗膜性能を損なわない範囲であれば含有することができる。ポリオール(A3)を配合する場合、その配合割合は、ポリオール(A)の樹脂固形分の総量を基準として、30質量%以下が好ましい。
<ポリイソシアネート化合物(B)>
ポリイソシアネート化合物(B)は、1分子中に少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物であって、例えば、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート、該ポリイソシアネートの誘導体等を挙げることができる。
上記脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、2,4,4|又は2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトヘキサン酸メチル(慣用名:リジンジイソシアネート)等の脂肪族ジイソシアネート;2,6−ジイソシアナトヘキサン酸2−イソシアナトエチル、1,6−ジイソシアナト−3−イソシアナトメチルヘキサン、1,4,8−トリイソシアナトオクタン、1,6,11−トリイソシアナトウンデカン、1,8−ジイソシアナト−4−イソシアナトメチルオクタン、1,3,6−トリイソシアナトヘキサン、2,5,7−トリメチル−1,8−ジイソシアナト−5−イソシアナトメチルオクタン等の脂肪族トリイソシアネート等を挙げることができる。
前記脂環族ポリイソシアネートとしては、例えば、1,3−シクロペンテンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(慣用名:イソホロンジイソシアネート)、4−メチル−1,3−シクロヘキシレンジイソシアネート(慣用名:水添TDI)、2−メチル−1,3−シクロヘキシレンジイソシアネート、1,3−若しくは1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(慣用名:水添キシリレンジイソシアネート)若しくはその混合物、メチレンビス(4,1−シクロヘキサンジイル)ジイソシアネート(慣用名:水添MDI)、ノルボルナンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート;1,3,5−トリイソシアナトシクロヘキサン、1,3,5−トリメチルイソシアナトシクロヘキサン、2−(3−イソシアナトプロピル)−2,5−ジ(イソシアナトメチル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、2−(3−イソシアナトプロピル)−2,6−ジ(イソシアナトメチル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、3−(3−イソシアナトプロピル)−2,5−ジ(イソシアナトメチル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、5−(2−イソシアナトエチル)−2−イソシアナトメチル−3−(3−イソシアナトプロピル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、6−(2−イソシアナトエチル)−2−イソシアナトメチル−3−(3−イソシアナトプロピル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、5−(2−イソシアナトエチル)−2−イソシアナトメチル−2−(3−イソシアナトプロピル)−ビシクロ(2.2.1)−ヘプタン、6−(2−イソシアナトエチル)−2−イソシアナトメチル−2−(3−イソシアナトプロピル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン等の脂環族トリイソシアネート等を挙げることができる。
前記芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、メチレンビス(1,4−フェニレン)ジイソシアネート(慣用名:MDI)、1,3−若しくは1,4−キシリレンジイソシアネート若しくはその混合物、ω,ω'−ジイソシアナト−1,4−ジエチルベンゼン、1,3−又は1,4−ビス(1−イソシアナト−1−メチルエチル)ベンゼン(慣用名:テトラメチルキシリレンジイソシアネート)若しくはその混合物、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート(慣用名:2,4−TDI)若しくは2,6−トリレンジイソシアネート(慣用名:2,6−TDI)若しくはその混合物、4,4'−トルイジンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルエーテルジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;1,3,5−トリイソシアナトメチルベンゼン、トリフェニルメタン−4,4',4''−トリイソシアネート、1,3,5−トリイソシアナトベンゼン、2,4,6−トリイソシアナトトルエン等の芳香族トリイソシアネート;4,4'−ジフェニルメタン−2,2',5,5'−テトライソシアネート等の芳香族テトライソシアネート等を挙げることができる。
また、前記ポリイソシアネートの誘導体としては、例えば、上記したポリイソシアネートのダイマー、トリマー、ビウレット、アロファネート、ウレトジオン、ウレトイミン、イソシアヌレート、オキサジアジントリオン、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(クルードMDI、ポリメリックMDI)、クルードTDI等を挙げることができる。
上記ポリイソシアネート及びその誘導体は、それぞれ1種で用いてもよく又は2種以上併用してもよい。また、これらポリイソシアネートのうち、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート及びこれらの誘導体が好ましい。
また、前記ポリイソシアネート化合物(B)としては、上記ポリイソシアネート及びその誘導体と、該ポリイソシアネートと反応し得る化合物とを、イソシアネート基過剰の条件で反応させてなるプレポリマーを使用してもよい。該ポリイソシアネートと反応し得る化合物としては、例えば、水酸基、アミノ基等の活性水素基を有する化合物が挙げられ、具体的には、例えば、多価アルコール、低分子量ポリエステル樹脂、アミン、水等を使用することができる。
また、前記ポリイソシアネート化合物(B)としては、イソシアネート基含有重合性不飽和モノマーの重合体、又は該イソシアネート基含有重合性不飽和モノマーと該イソシアネート基含有重合性不飽和モノマー以外の重合性不飽和モノマーとの共重合体を使用してもよい。
上記ポリイソシアネート化合物(B)としては、上記ポリイソシアネート化合物の有するイソシアネート基がブロック化されているブロック化ポリイソシアネート化合物を用いても良い。ブロック剤としては、例えば、フェノール化合物;ラクタム化合物;アルコール化合物;オキシム化合物;メルカプタン化合物;マロン酸ジメチル;マロン酸ジエチル等の活性メチレン化合物等を好適に使用することができる。ブロック化は、ブロックしていないポリイソシアネート化合物とブロック化剤とを混合することによって容易に行うことができる。これらのポリイソシアネート化合物は1種で又は2種以上組み合わせて用いることができ、ブロックしていないポリイソシアネート化合物とブロック化ポリイソシアネート化合物とを併用することもできる。
ポリイソシアネート化合物(B)としては、特に耐水性の観点から、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)及び/又はイソホロンジイソシアネート(IPDI)のイソシアヌレート、ビウレット、アロファネート、トリメチロールプロパン(TMP)アダクト等が好ましく、さらに特にヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレートが好ましい。
また、上記ポリイソシアネート化合物(B)は、耐衝撃性の観点から、1分子中の平均イソシアネート官能基数が、1.9〜6、さらには2.5〜5、特に2.6〜6の範囲内であることが好ましい。
ポリイソシアネート化合物(B)とポリオール(A)との配合割合は、塗膜外観及び耐衝撃性の観点から、ポリイソシアネート化合物(B)が有するイソシアネート基(NCO)とポリオール(A)が有する水酸基(OH)とのモル比が、NCO/OH=0.5/1.0〜1.5/1.0、さらに0.7/1.0〜1.3/1.0の範囲内がより好ましい。
<硬化触媒(C)>
本発明の塗料組成物は、硬化触媒(C)が少なくともその一部として(C1)ビスマス化合物を含有することを特徴とする。
<ビスマス化合物(C1)>
前記ビスマス化合物(C1)としては、例えば、カルボン酸ビスマスが挙げられる。具体的には、例えば、ヘキサン酸ビスマス(3価)、オクタン酸ビスマス(3価)、2−エチルヘキサン酸ビスマス(3価)、オレイン酸ビスマス(3価)、ネオデカン酸ビスマス(3価)(別名:バーサチック酸ビスマス)、ナフテン酸ビスマス(3価)等が挙げられる。中でも特に、硬化性と貯蔵性及び得られる塗膜の耐水性の点から、ネオデカン酸ビスマス、オレイン酸ビスマス、ナフテン酸ビスマスが好ましい。これらのビスマス化合物(C1)は1種でまたは2種以上用いても良い。
ビスマス化合物(C1)の含有量は、硬化性とポットライフの両立の観点から、ポリオール(A)の固形分100質量部を基準として0.005〜4質量部、特に0.1〜2質量部の範囲内が好ましい。
<N置換イミダゾール化合物(C2)>
本発明の塗料組成物は、硬化触媒(C)にN置換イミダゾール化合物(C2)を含有することができる。
N置換イミダゾール化合物としては、下記一般式(1)で示される化合物
Figure 2017193705
(式(1)中、Rは、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、ベンジル基及びビニル基のいずれかを示し、R、R及びRはHまたは炭素数1〜4のアルキル基を示す。)が挙げられる。
具体的には、N−ビニルイミダゾール、N−メチルイミダゾール、N−エチルイミダゾール、N−フェニルイミダゾール、N−ベンジルイミダゾール、1、2−ジメチルイミダゾール、N−ブチルイミダゾール、N−イソブチルイミダゾールが挙げられ、中でも特に1、2−ジメチルイミダゾールが硬化性と発泡抑制の点から好ましい。これらのN置換イミダゾール化合物(C2)は1種でまたは2種以上用いても良い。
N置換イミダゾール化合物(C2)を使用する場合その含有量は、ポットライフ(可使時間)の遅延と硬化性のバランス及び仕上がり性(発泡抑制)の点から、ポリオール(A)の固形分100質量部を基準として0.005〜8質量部、特に0.1〜3質量部の範囲内が好ましい。
本発明の塗料組成物は、硬化触媒(C)として、(C1)ビスマス化合物及びN置換イミダゾール化合物(C2)以外の硬化触媒を用いてもよい。
<炭素数8以上のカルボン酸(D)>
本発明は、特に炭素数8以上のカルボン酸(D)をポリオール(A)の固形分100質量部を基準として0.1〜10質量部含むことを特徴とする。
炭素数8以上のカルボン酸は、具体的には、前記例えば、オクタン酸(別名:2−エチルヘキシル酸〔直鎖状〕又はカプリル酸〔分岐鎖状〕、いずれも炭素数8)、ペラルゴン酸(別名:ノナン酸、炭素数9)、カプリン酸(別名:デカン酸、炭素数10)、ネオデカン酸(炭素数11)、ラウリン酸(別名:ドデカン酸、炭素数12)、トリデカン酸(炭素数13)、ミリスチン酸(別名:テトラデカン酸、炭素数14)、ペンタデカン酸(炭素数15)、パルミチン酸(別名:ヘキサデカン酸、炭素数16)、マルガリン酸(別名:ヘプタデカン酸、炭素数17)、ステアリン酸(別名:オクタデカン酸、炭素数18)、ナフテン酸(炭素数10)、ステアリン酸(別名:オクタデカン酸、炭素数18)などの飽和脂肪酸;オレイン酸(炭素数18)、エルカ酸(炭素数22)などの不飽和脂肪酸が挙げられる。硬化性と組成物の貯蔵安定性の点から、炭素数11〜18のカルボン酸が好ましく、中でも仕上り性の点からネオデカン酸、ラウリン酸及びトリデカン酸から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
炭素数8以上のカルボン酸(D)の含有量は、組成物の貯蔵安定性、硬化性及び塗膜の屈曲性の点からの点から、ポリオール(A)の固形分100質量部を基準として0.1〜10質量部、さらに0.3〜3質量部の範囲内が好ましい。
本願発明は、炭素数が8以上の脂肪酸由来の構成単位を有するポリオール(A1)とビスマス化合物(C1)及び特定量の炭素数8以上のカルボン酸(D)を含有することを特徴とする塗料組成物であり、本願発明を用いることにより高湿度条件下においても優れた硬化性、外観、耐水性、耐薬品性及び耐衝撃性を有する塗膜を得ることができる。その理由は明確ではないが、各成分の相乗効果により該塗料および塗膜が水に馴染みにくく疎水性となることから、経時による塗料組成物の劣化が抑制され、かつ、塗膜形成時にウレア結合の生成比率を抑えてウレタン結合の生成比率を増加させているものと推察され、発泡に伴う塗膜欠陥を生じにくく耐水性及び付着性など低下することなく安定した品質の塗料組成物及び塗膜を得ることができるものと考えられる。
<疎水性シリカ粒子(E)>
本願発明の塗料組成物は、シリカ粒子を含有することができる。
本願発明において、シリカ粒子を含有する場合は、組成物の貯蔵安定性及び耐水性、粘性調整の観点から、疎水性シリカ粒子(E)であることが特に好適である。
ここで、本発明において、疎水性シリカ粒子(E)とは、具体的には下記方法で求めた吸湿率が15%未満の値であるものを指す。シリカ粒子約1gを、予め重量を測定した40×40cmの秤量瓶に入れ、110℃の電気恒温乾燥機で3時間乾燥後、デシケーター中で放冷し、次いでシリカ粒子の重さを精秤し、相対湿度60%に調製したデシケーター中に入れ重量増加を測定し、吸着量が平衡になるまで吸着させた。平衡になった時点での重量増加量を測定し、110℃乾燥物を基準とする重量増加率(%)を吸湿率とした。
吸湿率が15%未満であれば、未処理であっても、原料となるシリカ(e)の表面をシリル化剤、例えば、アルキルクロロシラン、等のハロゲン化シラン、ジメチルシロキサンやヘキサメチルジシロキサン等のポリオルガノシロキサン又はポリアルコキシシロキサン、又はシラザン等で処理されて、シリカの有する水酸基がシリル基−Si−Rn、例えば、トリメチルシリル基やポリオルガノシロキサンにより表面を疎水化したものであっても良い。
成分(E)の原料となるシリカ(e)としては、乾式シリカ、湿式シリカ、シリカゲル、カルシウムイオン交換シリカ微粒子、コロイダルシリカ等を挙げることができる。
疎水性シリカ粒子(E)の吸湿率が、15%未満、好ましくは0.1〜6%未満のものを含有することにより、組成物の貯蔵安定性に影響を与えることなく、塗膜外観及び耐水性、さらに耐薬品性を向上させる場合がある。
その理由は定かではないが、本発明の塗料組成物をより疎水性にせしめ、かつ、塗布直後から乾燥するまでの間、組成物の粘性(擬塑性)を適度に調整することができ、他のレオロジーコントロール剤の添加量を比較的抑えることができることから、耐水性及び耐薬品性、さらには塗膜外観にも優れた塗膜をえることができるものと考えられる。
さらに、成分(E)としては、タレや消泡性などの仕上がり性の点から、成分(E)を添加した後述する試料の粘度が2,500mPa・sec以上より好ましくは3,000〜20,000mPa・secの範囲内となる疎水性シリカ粒子(E)が好ましい。
本明細書において、疎水性シリカ粒子(E)を添加した後述の試料の粘度の値は、回転粘度計(例えば、E型粘度計、VISCOMETAE TV−20:東機産業社製、コーンロータ番号:1゜34’×R24、回転数:1rpm、測定温度25℃)で測定した値である。
試料は、25℃相対湿度50%の環境下、ポリオール(A1)、例えば、Sovermol815の固形分100質量部に疎水性シリカ(E)を10質量部ディスパーで攪拌しながら添加して、同条件下で5時間養生させたものを試料とした。
疎水性シリカ粒子(E)を添加することによるポリオール(A1)の粘度の粘性(すなわち構造粘性指数(TI)は1.1以上が好ましく、より好ましくは1.3〜10.0の範囲内であることが適している。上記各範囲内は、疎水性シリカ粒子(E)を添加することによるポリオール(A1)の粘度を適度に低くして被塗物上に十分な塗液を塗布することと、塗料の流動を抑制してタレ性を向上させることとをバランス良く両立させるという観点から適している。
構造粘性指数TI値は、下記式(1)で定義される。
TI値=Va/Vb・・・・・・(1)
(ただし、式(1)中、Vaは、温度25℃において、E型粘度計(前記と同じ)によって回転数1回/分にて測定した見掛け粘度(mPa・sec)であり、Vbは、同じく回転数10回/分にて測定した粘度(mPa・sec)である)。
疎水性シリカ粒子の平均一次粒子径は、つや消し用途であれば、1.0〜50μmのものを用いることができる。特に、塗装作業性、得られる塗膜の耐水性及び耐薬品性の点から、平均一次粒子径が5〜30μmの疎水性シリカ粒子(E)を含有することが好ましく、さらに平均一次粒子径が7〜10μmの範囲内が好ましい。
本明細書において、疎水性シリカ粒子の平均一次粒子径は、レーザー散乱法を用いて測定された粒度分布のD50値のことを指す。D50値とは体積基準の粒度分布から、小粒径側からの積算粒径分布が50%となる粒径のことである。本明細書において、シリカ粒子の体積基準の粒度分布はレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置「マイクロトラックNT3300」(商品名、日機装社製)を使用して測定された。その際、前処理としてシリカ粒子をアセトン及びイソプロピルアルコールの混合溶剤に加えて1分間超音波をかけることによって分散し、シリカ粒子濃度を装置に設定された所定の透過率範囲となる濃度に調整した。
このような吸湿率が15%未満の疎水性シリカ粒子(E)としては、市販品を用いることができ、具体的には、富士シリシア社製のサイリシアシリーズ(サイリシア 350、サイリシア430、サイリシア435、サイリシア436、サイリシア450等)、SYLOPHOBICシリーズ(SYLOPHOBIC 100、SYLOPHOBIC 200、SYLOPHOBIC 702、SYLOPHOBIC 4004等)、サイロスフェアシリーズ(サイロスフェア 1504、サイロスフェア 1510等)、エボニックデグサジャパン社製のACEMATTシリーズ(ACEMATT HK460、ACEMATT HK400、ACEMATT OK412、ACEMATT TS100、ACEMATT 3200、ACEMATT 3300、ACEMATT 3600等)、水澤化学社製のミズカシルシリーズ(P−526等)、日本アエロジル社製のAEROSIL Rシリーズ(AEROSIL 200、AEROSIL R805及びAEROSIL R972等)等が挙げられる。
これら各種材料は、1種でまたは2種以上用いることができる。
中でも特に、平均一次粒子径が5〜30μmの疎水性シリカ粒子の市販品として、例えば、少量添加での粘度調整が可能となる点から、エボニックデグサジャパン社製のACEMATT OK412、ACEMATT 3200、ACEMATT3300及び富士シリシア社製のSYLOPHOBIC4004が好ましい。
疎水性シリカ粒子(E)を含有する場合、仕上がり性(発泡抑制)と耐薬品性及び粘性コントロールの点から含有量としては、ポリオール(A)の固形分100質量部に対して、1〜50質量部、好ましくは5〜20質量部が好ましい。
平均1次粒子径5〜30μmの疎水性シリカ粒子(E)を含有する場合、含有量としては、ポリオール(A)の固形分100質量部に対して、2〜20質量部が好ましい。
<レオロジーコントロール剤(F)>
本発明の塗料組成物には、レオロジーコントロール剤を含有することができる。特にアマイド系のレオロジーコントロール剤(F)が好ましい。アマイド(amide)系レオロジーコントロール剤(F)は、分子中に−NH−CO−結合をもつ化合物であり、本発明の塗料組成物に添加混合することにより、チキソトロピー性を発現させることができる。アマイド系の有する−NH−CO−結合がポリオール(A)の有する水酸基が水素結合によって緩やかに結合することにより粘性を発現すると考えられる。
上記アマイド系のレオロジーコントロール剤としては、いわゆるアマイド系ワックスとして既知のものを使用することができる。具体的には、脂肪酸アマイド若しくはそのオリゴマー、又はこれらの変性物(変性ポリアミド)、混合物を有効成分とするものが挙げられる。
上記脂肪酸アマイドは、アミンとカルボン酸とを反応させて得られる脂肪酸アミドである。前記アミンとしては、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、ヘキサメチレンジアミンなど、炭素数2〜6のジアミンが好ましく用いられ、この場合、通常、オリゴマーが合成される。
前記脂肪族カルボン酸は、炭素数2〜18のモノカルボン酸であってもよいし、シュウ酸、コハク酸、フマル酸、グルタール酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等のジカルボン酸、さらには、ひまし油脂肪酸等の天然油脂由来の脂肪酸、不飽和脂肪酸を重合したダイマー酸などを用いることができ、不飽和カルボン酸の場合、水素添加されたものであることが好ましい。
市販品として入手可能な脂肪酸アマイドとしては、粉末状態のものやペースト状態のものが知られている。ペースト状態のものは、一般にキシレンやアルコールなどの溶剤によって希釈されている。
例えば、楠本化成株式会社から市販されている脂肪酸アマイド系ペーストタイプ(DISPARLON 6900−20X、DISPARLON 6900−10X、DISPARLON A603−20X、DISPARLON A603−10X、DISPARLON A670−20M、DISPARLON 6810−20X、DISPARLON 6850−20X、DISPARLON 6820−20M、DISPARLON 6820−10M、DISPARLON FS−6010、DISPARLON PFA−131、DISPARLON PFA−231、DISPARLON F−9020、DISPARLON F−9030、DISPARLON F−9040、DISPARLON F−9050)や、酸化ポリオレフィンアマイド(DISPARLON NS−5010、NS5025、DISPARLON NS−5210、DISPARLON NS−5310など)、共栄化学株式会社から市販されている高級脂肪酸アマイドペースト(ターレン7200−20、ターレン7500−20等のターレンシリーズ)、BYKケミ−社のBYK−405、伊藤製油社のA−S−A T−75Fなどを用いることができる。
また、アマイド系のレオロジーコントロール剤は、前記疎水性シリカ粒子(E)と用いることにより、組成物の粘性(擬塑性)を適度に調整することができ塗膜外観をより向上させる場合があることから特に好ましい。
その他のレオロジーコントロール剤としては、酸化ポリエチレン、酸化ポリプロピ
レン等の酸化ポリオレフィンやセルロース誘導体、アクリル系重合体等が挙げられる。
酸化ポリオレフィン系ワックスは、例えば酸化ポリエチレンを微細な粒子にして、コロイド状の膨潤分散体にしたものが好ましく、沈降防止やレオロジー改良効果を有するものが挙げられる。酸化ポリエチレン系ワックスとしては、具体的には、楠本化成社製のDISPARLON 4200−10、DISPARLON 4200−20、DISPARLON PF−911、伊藤製油社製のA−S−A D−10AおよびA−S−A D−120等のが挙げられる。
アクリル系重合体としては、例えば、セルニーHPC−H、HPC−M、HPC−L、HPC−SLおよびHPC−SSL(日本曹達(株)社製)、ダイヤナールBRシリーズ(三菱レイヨン(株)社製)等が挙げられる。
さらに、その他レオロジーコントロール剤として市販されているものとしては、具体的には、DISPARLON ディスパロンKS−873N、DISPARLON 1850(楠本化成社製)、BYK−410(ビック・ケミー・ジャパン社製)、プライマルRW−12W(ローム・アンド・ハース社製)、A−S−A T−20SF(伊藤製油(株)製)、Setalux C−7176VB−60(アクゾノーベル社製)などが挙げられる。
上記レオロジーコントロール剤を配合すると、チキソトロピー性を有し、剪断力がかからなくなった時に粘性を発現するものを用いることができる。従って、本発明においては、塗料粒子が被塗物に塗着した後乾燥までの間で塗料がタレ等を抑制する作用をより強く働かせる。
これら各種材料は、1種でまたは2種以上用いることができる。
また、レオロジーコントロール剤を含有する場合、その含有量としては、所望の粘度への調整の点から、ポリオール(A)の固形分100質量部に対して、30質量部未満、さらに2〜25質量部の範囲内が好ましい。
特に、アマイド系のレオロジーコントロール剤を疎水性シリカ粒子(E)と用いる場合、含有量としては、耐屈曲性及び得られる塗膜の耐薬品性の点から、ポリオール(A)の固形分100質量部に対して、10質量部未満、さらに0.1〜5重量部の範囲内で十分所望の粘度への調整ができる場合があり特に好ましい。
<消泡剤(G)>
本願発明の塗料組成物は、消泡剤を含有してもよく、消泡剤としては、シリコーン系、フッ素系、アクリル系、ビニルエーテル系、アセチレングリコール系等の重合体が挙げられる。
なお、消泡剤(G)としてシリコーン系、フッ素系の重合体を消泡剤として用いると、仕上がり性が劣る場合がある、シリコーン及びフッ素を含まない消泡剤として、アクリル系、ビニルエーテル系、及びアセチレングリコール系の重合体郡から選ばれる少なくとも1種の適用が好ましい。
アクリル系消泡剤としては、市販品を用いることができ、例えばBYK−350、BYK−351、BYK−354、BYK−355、BYK−381、BYK−392、BYK−394、BYK−3441(以上、ビック・ケミー社)、DISPARLON OX−720EF、DISPARLON LAP−10、DISPARLON LAP−20、DISPARLON LAP−30、DISPARLON LF−1900シリーズ(以上、楠本化成社)等が挙げられる。
ビニル系消泡剤としては、市販品を用いることができ、DISPARLON UVX−188、DISPARLON UVX−189、DISPARLON UVX−190(以上、楠本化成)、BYK−051、BYK−052、BYK−053(以上、ビックケミー)等が挙げられる。
アセチレングリコール系消泡剤としては、サーフィノール DF110D、サーフィノール DF37、エンバイロジェム AD−01、オルフィン SPC、オルフィン AF−103、オルフィン AF−104(以上、日信化学工業)等が挙げられる。
これら各種材料は、1種でまたは2種以上用いることができる。
また、消泡剤(G)を含有する場合、添加量としては、消泡効果及び塗膜表面へのブリードによる汚染防止の点から、ポリオール(A)の固形分100質量部に対して、0.01〜5質量部が好ましい。
<その他の成分>
本発明の塗料組成物は、さらに、塗膜性能を損なわない範囲で、イソシアネート基との反応性を有する化合物(例えばアミノ化合物等)、フッ素樹脂、紫外線吸収剤(例えばベンゾトリアゾール系吸収剤、トリアジン系吸収剤、サリチル酸誘導体系吸収剤、ベンゾフェノン系吸収剤等)、光安定剤(例えば、ヒンダードアミン類等)、着色成分、体質顔料(タルク、クレー、カオリン、バリタ、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、アルミナホワイト等)、樹脂粒子、防錆剤、キレート剤(アセチルアセトン等)可塑剤、溶剤、顔料分散剤、表面調整剤、沈降防止剤等の公知の塗料用添加剤を含むことができる。また、塗膜性能を損なわない範囲で、塗膜表面に各種機能性を持たせるために、撥水剤、防汚剤、防腐剤、抗菌剤、導電剤等の各種添加剤を含んでもよい。
<塗料組成物の調整>
本発明の塗料組成物の形態は、特に限定されるものではなく、水性塗料、有機溶剤型塗料及び無溶剤型塗料のいずれの形態であってもよいが、塗料組成物の貯蔵安定性の観点から、有機溶剤型塗料又は非水分散液型塗料であることが好適である。
尚、本明細書において、水性塗料とは、有機溶剤型塗料と対比される用語であって、一般に、水又は水を主成分とする媒体(水性媒体)に、塗膜形成性樹脂、顔料等を分散及び/又は溶解させた塗料を意味する。本発明の塗料組成物が水性塗料である場合、該塗料組成物中における水の含有量は、10〜90質量%、好ましくは20〜80質量%、さらに好ましくは30〜70質量%の範囲内であることが好適である。
上記有機溶剤型塗料とは、溶媒として実質的に水を含有しない又は溶剤の全て又はほとんどが有機溶剤である塗料である。本発明の塗料組成物は、有機溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、安息香酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸メチル等のエステル類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート等のグリコールエーテル類;芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類等が挙げられる。有機溶剤としては、特に限定されず使用することができるが、人体や環境への影響の観点から、トルエンやキシレン等を含まないことが好ましい。
上記有機溶剤は、粘度の調整、塗布性の調整等の目的に応じて適宜組み合わせて使用することができる。
本発明の塗料組成物の固形分は、固形分含有率を15質量%以上、特に好ましくは35〜90質量%の範囲内に調整して塗装することが塗装作業性と排出される有機溶剤量削減の点から好ましい。
本明細書において固形分とは、揮発成分を除いた残存物を意味するものであり、残存物としては常温で固形状であっても液状であっても差し支えない。固形分質量は、乾燥前質量に対する乾燥させた後の残存物質量の割合を固形分率とし、固形分率を乾燥前の試料質量に乗じることで算出することができる。
本発明の塗料組成物は、貯蔵安定性及び塗装作業性の観点から、ポリオール(A)を含む主剤及びポリイソシアネート化合物(B)を含む硬化剤からなる二液型塗料が好ましく、使用直前に両者を混合して使用することが好適である。本願明細書において塗料組成物の貯蔵安定性とは、硬化剤を入れる前の各主剤を、所定の条件で貯蔵した後、硬化剤を入れて硬化塗膜としたときに硬化性、塗膜外観、耐屈曲性、耐衝撃性、耐薬品性、耐水性等の塗膜物性やタレ性等の試験項目において問題が起きにくい性質(本願実施例において、上記試験項目の評価結果でB未満のものが1つもないもの)のことを言う。また、前記(C)〜(G)成分や水あるいは有機溶剤等の溶媒、顔料分散剤、沈降防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の各種添加剤等を主剤又は硬化剤のいずれかに適宜含ませることができる。
本発明の塗料組成物を加熱硬化させる場合には、一液型塗料であってもよく、その場合、ポリイソシアネート化合物(B)として、ブロック化されたポリイソシアネート化合物を使用しても良い。上記加熱によって、ブロック剤がはずれ、ポリオール(A)成分の有する水酸基と架橋せしめることができる。
<塗膜形成方法>
本発明は、被塗物に前記塗料組成物を塗装して塗膜を形成する塗膜形成方法を提供する。
被塗物としては、プラスチック若しくは金属の基材、該基材にエポキシ樹脂を含むゲルコート材を積層したもの、該基材にエポキシ樹脂を含むプライマー塗膜を形成したもの、又は該基材にエポキシ樹脂を含むゲルコート材を積層し、該ゲルコート材上にさらにエポキシ樹脂を含むプライマー塗膜を形成したものを好適に使用することができる。
<金属基材>
金属基材としては、金属であればとくに制限なく、例えば、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛、チタン、鉄、ニッケル、クロム、金、銀、銅、錫、白金、パラジウム、ジルコニウム、タングステン等の金属そのもの及びこれらの金属の少なくとも2種類以上の合金等の金属材料が挙げられる。2種以上の金属材料としては、Zn−Al、Zn−Ni、Zn−Fe等の合金化亜鉛、ステンレス鋼、上記金属材料でメッキした鋼等が挙げられる。
<プラスチック基材>
プラスチック基材としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン樹脂;ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート等のポリエステル樹脂;スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−アクリロニトリル、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン−アクリレート等のスチレン系樹脂、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6,10、メタキシリレンアジパミド等のポリアミド樹脂、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレート・エチルアクリレート等のアクリル樹脂;ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル等の塩化ビニリデン樹脂や、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリオキシメチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂及び各種の繊維強化プラスチック(以下、FRPと略すことがある)等のプラスチック材料を挙げることができる。上記プラスチック基材は、樹脂2種以上のハイブリッド樹脂であっても構わない。
上記繊維強化プラスチック(FRP)とは、強化繊維をプラスチックの中に含めることでその強度を向上させたものを意味する。
FRPに用いる強化繊維は、ガラス繊維、アラミド繊維、炭素繊維等任意の公知の強化繊維が使用可能であり、複数種の強化繊維の併用も可能である。特に、ガラス繊維及び炭素繊維を含めることにより、プラスチック基材そのものに比べ、比強度、比弾性率が優れる。軽量で優れた機械物性をもつFRP材料を得るためには、該強化繊維を1種で、あるいは2種以上の強化繊維を用いることが好ましいが、特に安価で強度が高いことから、ガラス繊維が含まれていることが好ましい。強化繊維中にしめるガラス繊維の比率は10〜100質量%であることが好ましい。
FRPのマトリックス樹脂(基体樹脂ともいい、母材となるプラスチックで、成形後に基材となる樹脂のことである)としては、上記のプラスチック基材の項で挙げた樹脂や不飽和ポリエステル樹脂やフェノール樹脂等が用いられる。特に、強化繊維との付着性の点からエポキシ樹脂が好適であり、エポキシ樹脂としてはFRP成形に適したものであれば、あらゆる任意のものが適用できる。硬化剤を使用してもよく、硬化剤としては、例えば、アミン化合物、酸無水物化合物、ポリイミド化合物及びイミダゾール化合物等が挙げられる。メチルメタアクリレート等を用いた熱可塑性樹脂であってもよい。
FRPの成形方法としては、公知のものを使用することができ、金型を用いて製造するシートモールディングコンパウンド(SMC)成形法、レジンインフュージョン(RIMP)成形法、プリプレグ/オートクレーブプレス法等が挙げられる。
上記金属基材若しくは各種プラスチック基材、それから成形された部品等はその表面が洗剤や溶剤を用いた脱脂、リン酸塩処理、クロメート処理、複合酸化物処理、洗浄、研磨等の表面処理が施されたものであってもよく、さらに、その上に下塗り塗膜(ゲルコート材で形成された被膜も含有する)が形成されたものであってもよい。
<下塗り塗膜>
下塗り塗膜とは、本発明の塗料組成物により形成される塗膜の下に形成される塗膜であり、下塗り塗膜を形成するための下塗り塗料は、被塗面の種類や状態等に応じて塗装される。本発明の塗料組成物により形成される塗膜との間に膜を設けることで、被塗面との付着性と、耐衝撃性を向上させることができる。さらに、下塗り塗膜は、付着性を向上させるために、2層以上の複層であってもよい。下塗り塗膜として、例えば、基材が金属基材である場合には、塗料分野で公知のプライマー塗料及び/又は中塗り塗料と呼ばれる塗料組成物を塗装し、硬化させることによって得ることができる塗膜が挙げられる。また、基材がFRP基材である場合には、ゲルコート材と呼ばれるFRP製品の表面に塗装し硬化させることにより得られる被膜等も挙げられる。
上記下塗り塗膜を構成する下塗り塗料の構成成分としては、具体的には、例えば、被膜形成性樹脂、架橋剤、着色顔料、体質顔料、光輝性顔料、防錆顔料、導電性顔料等を含有する塗料組成物を好適に使用でき、さらに、該下塗り塗料組成物は、紫外線吸収剤、光安定剤、硬化触媒、可塑剤、付着付与剤、相溶化剤、消泡剤、粘性調整剤、防錆剤、表面調整剤等の塗料添加剤を適宜含有させることができる。
被膜形成性樹脂の種類としては、例えば、ポリオール、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂及びこれらの水酸基含有樹脂等が挙げられ、これらは1種で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
架橋剤を配合することによって架橋させてもよく、架橋剤を配合せず実質的に未架橋でもよい。また、上層の塗膜に含有される架橋剤の染み込みにより架橋させてもよい。
架橋剤としては、例えば、メラミン樹脂、尿素樹脂等のアミノ樹脂、ポリイソシアネート化合物、ブロック化ポリイソシアネート化合物等を好適に使用することができる。上記下塗り塗料組成物としては、有機溶剤型塗料組成物、水性塗料組成物のいずれを用いてもよく、無溶剤であってもよい。
耐衝撃性と被塗面との付着性の点から、好ましくは、本発明の塗料組成物は、下塗り塗膜がエポキシ樹脂を含む塗料組成物及び/又はエポキシ樹脂を含むゲルコート材で形成された下塗り塗膜を有する被塗物上に塗装することが好ましい。具体的には、前記基材にエポキシ樹脂を含むゲルコート材を積層したもの、該基材にエポキシ樹脂を含むプライマー塗膜を形成したもの、又は該基材にエポキシ樹脂を含むゲルコート材を積層し、該ゲルコート材上にさらにエポキシ樹脂を含むプライマー塗膜を形成したものを好適に使用することができる。
ここで、ゲルコート材とは、金型を用いてFRP基材又は金属の表面に成形するための塗料組成物のことをいう。ゲルコート材の積層方法としては、型の内面に予め外板の表面となりうる被膜形成樹脂をコーティングして被膜を形成し、強化繊維基材を該ゲルコート材の上に配して型を閉じ、次に、FRP用樹脂を注入、硬化させ、脱型して、FRP外板の表面に該コーティングを転写する方法や、金型内に予め繊維強化プラスチック材料を加熱・成形せしめ、次いで得られた成形物と金型内壁との間に上記ゲルコート材を注入し、該ゲルコート材を硬化させた後、被覆された成形物を金型から取り出す方法等が挙げられる。
ゲルコート材の構成成分としては、先の下塗り塗膜を構成する下塗り塗料の構成成分の項で挙げたものを使用することができる。また被膜形成樹脂としては、先の下塗り塗膜の項で挙げた樹脂に加え、ポリカーボネート樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリウレア樹脂等あらゆる公知のものを使用することができる。これらの樹脂は1種以上組合せて用いることができるが、付着性の観点から、構成成分の一部としてエポキシ樹脂を含むことが好ましく、耐衝撃性の観点から、ポリオールと芳香族イソシアネート等の硬化剤を使用したウレタン硬化系組成物にエポキシ樹脂を含ませたゲルコート材が好ましい。
上記下塗り塗料(ゲルコート材も含む)に含まれるエポキシ樹脂としては、特に限定されるものではなく、種々のものを使用することができる。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスクレゾールフルオレン型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、t−ブチルカテコール型エポキシ樹脂等の二官能型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ノニルフェノールノボラック型エポキシ樹脂等の多価エポキシ樹脂、これらエポキシ樹脂を二塩基酸等で変性したエポキシエステル樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ポリグリコール型エポキシ樹脂、エポキシ基含有アクリル樹脂等を挙げることができる。
ゲルコート材以外の下塗り塗料の塗装方法としては、特に制限されず、それ自体既知の塗装手段を用いて行うことができ、例えば、ローラー、エアスプレー、エアレススプレー、リシンガン、万能ガン、ハケ、ロールコーター等基材の用途等に応じて適宜選択することができる。乾燥条件は、用いた下塗り塗料の種類等に応じて、加熱乾燥、強制乾燥又は常温乾燥のいずれかの方法で行うことができる。
<その他の被塗物>
また、上記以外の被塗物としては、付着性が満足する範囲であれば、ガラス、セメント、コンクリート等の無機材料;木材;繊維材料(紙、布等)等であってもよい。
これらの被塗物に応じて適宜、脱脂処理や表面処理等することができる。
本発明の方法においては、上記被塗物に対し、例えば、静電塗装、エアスプレー、エアレススプレー、ローラー、ハケ等の方法で本発明の塗料組成物を塗装することができる。その際、膜厚は、耐衝撃性の観点から、硬化塗膜に基づいて30〜500μmの範囲内とするのが好ましく、50〜300μmの範囲内とするのがより好ましい。本発明の方法において、通常、所定の膜厚となるように塗装した後に、塗膜を例えば、常温(5〜35℃)で、乾燥硬化することにより硬化塗膜を得ることができる。塗装時における相対湿度(以下RHと略すことがある)は70%以下、60%以下が好ましい。常温乾燥の硬化時間としては、1日以上、さらには3日以上が好ましい。塗膜の乾燥硬化は加熱を行ってもよく、加熱の際の温度としては、例えば、30〜100℃が好ましく、35〜90℃がより好ましい。加熱時間としては、例えば、5〜120分が好ましく、10〜100分がより好ましい。加熱装置としては、乾燥炉やブロワーを用いることができる。
本発明の塗料組成物が塗装された被塗物の用途としては、特に限定されず、強い雨風・砂等にさらされる物品又はその部品においても、塗装環境適性に優れ、耐水性及び耐衝撃性を有する塗膜を得ることができることから。例えば、風力発電機のブレード、航空機やヘリコプターの翼、自動車や自転車、建機の車体やそれらの部品等が挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。尚、「部」及び「%」は、特記しない限り「質量部」及び「質量%」を示す。
≪塗料組成物の作成≫
(実施例1)
ひまし油(注1) 100部、TIPAQUE CR−95(注30) 100部、HA−90T(注31) 20部、酢酸ブチル 37.5部を混合し、サンドミルで分散を行い、分散ペーストを得た。得られた分散ペーストに、ネオデカン酸ビスマス 0.5部、ナフテン酸 0.5部及びひまし油中の水酸基に対し1当量のスミジュール N3300(注33)を混合し固形分含有率が80%となるように酢酸ブチルを加えて攪拌することにより、塗料組成物No.1を得た。得られた塗料組成物No.1について、後記塗装作業性(ポットライフ)(注36)の試験を行った。表1に評価結果を示す。
(実施例2〜72、比較例1〜12)
実施例1において、各成分の配合を表1〜6に示す配合とする以外実施例1と同様にして、表1〜表6に示す固形分含有率80%の塗料組成物No.2〜No.83を得た。なお表1〜6における各成分のうち、後述の注に固形分含有率又は有効成分含有率が記載されているものの配合量は、固形分又は有効成分の配合量(質量部)を示す。
Figure 2017193705
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表中の注は下記を示す。
(注1)ひまし油:水酸基価160mgKOH/g、ひまし油ポリオール、1級水酸基含有率:2級水酸基含有率=0:100
(注2)Sovermol 750:製品名、BASF社製、水酸基価315mgKOH/g、パーム油由来のポリオール、1級水酸基含有率:2級水酸基含有率=100:0
(注3)Sovermol 760:製品名、水酸基価390mgKOH/g、大豆油由来のポリオール、1級水酸基含有率:2級水酸基含有率=100:0
(注4)URIC H−81:製品名、伊藤製油社製、水酸基価340mgKOH/g、ひまし油由来のポリオール、1級水酸基含有率:2級水酸基含有率=67:33
(注5)URIC H−73X:製品名、伊藤製油社製、水酸基価270mgKOH/g、ひまし油由来ポリオール、1級水酸基含有率:2級水酸基含有率=50:50、
(注6)Sovermol 815:製品名、BASF社製、水酸基価215mgKOH/g、ひまし油及びパーム油由来のポリオール、1級水酸基含有率:2級水酸基含有率=33:67
(注7)Sovermol 1095:製品名、BASF社製、水酸基価215mgKOH/g、ひまし油由来ポリオール、1級水酸基含有率:2級水酸基含有率=20:80、
(注8)URIC H−854:製品名、伊藤製油社製、水酸基価227.5mgKOH/g、ひまし油由来ポリオール、1級水酸基含有率:2級水酸基含有率=14:86。
(注9)デュラノール T5650J:製品名、旭化成ケミカルズ社製、水酸基価110227.5mgKOH/g、ポリカーボネートジオール、数平均分子量800、
(注10)プラクセル 205:製品名、ポリカプロラクトンジオール、数平均分子量530、水酸基価212mgKOH/g、ダイセル社製
(注11)プラクセル 305:製品名、ポリカプロラクトントリオール、数平均分子550、水酸基価305mgKOH/g、ダイセル社製
(注12)プラクセル308:製品名、ポリカプロラクトントリオール、数平均分子850、水酸基価195mgKOH/g、ダイセル社製
(注13)Capa 4101:製品名、ポリカプロラクトンテトラオール、数平均分子量1,000、水酸基価218mgKOH/g、Solvay Chemicals,Inc.製。
(注14)ポリアクリレートポリオールNo.1: 攪拌機、温度計、還流冷却器、及び滴下装置を備えた反応容器に、酢酸ブチル40部、メトキシプロピルアセテート40部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら130℃で攪拌し、この中に、
スチレン 5.0部
n−ブチルアクリレート 54.0部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート15.0部
プラクセル FM−3X(製品名、ダイセル社製、ε−カプロラクトン変性ヒドロキシエチルメタクリレート)25.0部、
アクリル酸 1.0部、
及びV−59(商品名、和光純薬株式会社製、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル、重合開始剤)の混合物を3時間かけて均一速度で滴下し、さらに同温度で2時間熟成した。
その後、さらに酢酸ブチル10部及びV−59(0.5部の混合物を1時間かけて反応容器に滴下し、滴下終了後1時間熟成させ、固形分54%のポリアクリレートポリオールNo.1溶液を得た。得られた樹脂固形分の水酸基価は94.4mgKOH/g、重量平均分子量は10,000であった。
(注15)ポリアクリレートポリオールNo.2:攪拌機、温度計、還流冷却器、及び滴下装置を備えた反応容器に、酢酸ブチル40部、メトキシプロピルアセテート40部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら130℃で攪拌し、この中に、
スチレン 5.0部、
メチルメタクリレート 15.0部、
n−ブチルアクリレート 50.0部、
4−ヒドロキシブチルアクリレート 29.0部、
アクリル酸 1.0部
及びV−59(開始剤)5.0部の混合物を3時間かけて均一速度で滴下し、さらに同温度で2時間熟成した。
その後、さらに酢酸ブチル10部及びV−59(開始剤)0.5部の混合物を1時間かけて反応容器に滴下し、滴下終了後1時間熟成させ、固形分54%のポリアクリレートポリオールNo.2溶液を得た。得られた樹脂固形分の水酸基価は113mgKOH/g、重量平均分子量は10,000であった。
(注16)1,2−ジメチルイミダゾール:下記式(II)で表される化合物
Figure 2017193705
(注17)1−イソブチルー2−メチルイミダゾール:下記式(III)で表される化合物
Figure 2017193705
(注18)2−メチルイミダゾール:下記式(IV)で表される化合物
Figure 2017193705
(注19)ミズカシル P−526:製品名、水澤化学工業社製、湿式シリカ、平均一次粒子径7μm、吸湿率4.5%の未処理シリカ粒子、
(注20)ACEMATT HK440:製品名、エボニックデグサ社製、乾式シリカ、平均一次粒子径14.5μm、吸湿率5.5%の未処理シリカ粒子
(注21)AEROSIL R−972:製品名、日本アエロジル社製、平均一次粒子径0.06μm、吸湿率0.5%のジメチルジクロロシラン変性シリカ粒子、
(注22)SYLOPHOBIC 200:製品名、富士シリシア化学社製、平均一次粒子径3.9μm、吸湿率1.5%の有機けい素化合物変性シリカ粒子、
(注23)ACEMATT 3300:製品名、エボニックデグサ社製、平均一次粒子径7μm、吸湿率3.0%のジメチルポリシロキサン変性シリカ粒子、
(注24)SYLOPHOBIC 4004:製品名、富士シリシア化学社製、平均一次粒子径8.0μm、吸湿率2.0%の有機けい素化合物変性シリカ粒子。
(注25)DISPARLON PF−911:製品名、楠本化成社製、レオロジーコントロール剤、分散性酸化ポリオレフィン、有効成分10質量%、溶剤:アルキルシクロヘキサン/酢酸エチル混合溶剤、密度(20℃):0.84g/cm
(注26)DISPARLON PFA−231:製品名、楠本化成社製、レオロジーコントロール剤、脂肪酸アマイドペースト、固形分含有率20質量%、溶剤:アルキルシクロヘキサン/エタノール/イソプロピルアルコールの混合。
(注27)BYK−066N:製品名、ビック・ケミー社製、シリコーン系消泡剤、固形分含有率0.7質量%、溶剤:ケトン系溶剤、
(注28)DISPARLON LAP−20:製品名、楠本化成社製、アクリル系消泡剤、固形分含有率20質量%、溶剤:エステル系溶剤、密度(20℃):0.899g/cm
(注29)DISPARLON UVX−189:製品名、楠本化成社製、ビニル系消泡剤、固形分含有率100%(無用剤)、密度(20℃):0.864g/cm
(注30)サーフィノール DF110D:製品名、日信化学工業社製、アセチレングリコール系消泡剤。
(注31)TIPAQUE CR−95:製品名、石原産業社製、チタン白、着色成分、
(注32)KAOLIN HA−90T:製品名、SHANXI JINYANG CALCINED KAOLIN社製、焼成カオリン、体質顔料。
(注33)スミジュール N3300:製品名、ヘキサメチレンジイソシアネートのヌレート体(略:HDIヌレート) 固形分含有率100%、NCO含有量=21.8%、粘度3,000mPa・sec/25℃、住化バイエルウレタン社製
(注34)スミジュール N3600:製品名、住化バイエルウレタン社製、
ヘキサメチレンジイソシアネートのヌレート体(略:HDIヌレート) 固形分含有率100%、NCO含有量=23.0%、粘度1,200mPa・sec/25℃、
(注35)デュラネート TLA−100:製品名、旭化成ケミカルズ、ヘキサメチレンジイソシアネートのヌレート体、固形分含有率100%、NCO含有量=23.4%、粘度500mPa・sec/25℃。
<性能評価>
(注36)ポットライフ(可使時間):
前記実施例及び比較例で得た初期の各塗料組成物の全成分を均一に混合し、20℃又は40℃で放置してゲル化するまでの時間を測定し、下記基準で評価し、評価結果を表1〜6に示す。
S:30分以上
A:20分以上30分未満
B:10分以上20分未満
C:5分以上10分未満
D:5分未満。
(試験例73〜144及び比較試験例13〜20)
硬化剤を入れる前の各塗料組成物を密封容器へ入れ、窒素封入後、40℃で10日貯蔵した後、硬化剤を加えて全成分を均一に混合して、下記試験板の作成方法の手順に準じて塗装板を作成した。これらの塗装板を、後記試験に供した。表7又は8に評価結果を示す。
(試験例145)
硬化剤を入れる前の塗料組成物No.55を密封容器へ入れ、窒素封入後、40℃で10日貯蔵した後、硬化剤を加えて全成分を均一に混合して、基材を基材3(アルミニウム板)とする以外は、試験例73と同様に塗装板を作成した。この塗装板を、後記試験に供した。表8に評価結果を示す。
(試験例146〜150)
硬化剤を入れる前の塗料組成物No.55を密封容器へ入れ、窒素封入後、40℃で10日貯蔵した後、硬化剤を加えて全成分を均一に混合して、乾燥膜厚及び塗装方法を表8に示すものにする以外は、試験例73と同様に塗装板を作成した。これらの塗装板を、後記試験に供した。表8に評価結果を示す。
<塗装板の作製方法>
基材1に、各塗料組成物を、エアレススプレーで乾燥膜厚150μmとなるように塗装した後、下記乾燥・硬化条件1で乾燥して塗装板を作成した。これらの試験板を、後記試験に供した。また、表7又は表6に記載の乾燥・硬化条件1及び各試験板作成における基材は下記を示す。
乾燥・硬化条件1は、23℃、相対湿度(RH)50%で7日間放置することにより乾燥することを示す。
基材1は、「SPCC−SB」(日本テストパネル(株)製、商品名、軟鋼板、厚さ0.8mm)を用い、この表面を耐水ペーパー#240で軽く研磨したものを用いた。
基材2は、下記の「FRP+ゲルコート」を基材として用いた。
エピコート828(製品名、ジャパンエポキシレジン(株)製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、固形分100%) 82部、セイカキュア−S(製品名、和歌山精化(株)製、ジアミノジフェニルスルフォン、固形分100%) 6部、フェニルジメチルウレア(平均粒径 50μm、固形分100%) 5.0部、ジシアンジアミド(平均粒径 7μm)7部加えて、均一になるまで混合し、マトリックス樹脂用のエポキシ樹脂組成物を得た。
このエポキシ樹脂組成物をロールコーターで離型紙上30g/mの塗布量となるように均一に塗布し樹脂層を形成した。ガラス繊維125g/mの両面をこの樹脂層ではさみ、ローラーで100℃、2kg/cmの条件で加圧加熱してプリプレグを得た。このプリプレグを繊維方向が交互に直交するように16枚積層し、金型で130℃に加熱しながら10kg/cmの圧力を15分間かけてガラス繊維強化プラスチックのプリプレグを得た。
上記プリプレグを繊維方向が交互直交するように16枚積層して金型に設置し、プリプレグと金型の隙間を500μmに設定した。下記組成のゲルコート材を金型とプリプレグの間に注入した後に130℃に加熱しながら10kg/cmの圧力を15分間かけてゲルコート層の積層されたガラス繊維強化プラスチック(FRP+ゲルコート)を得た。
〔ゲルコート材〕
ひまし油 50部、
エピコート828(製品名、エピコートは登録商標、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン(株)製、) 30部、
NNカオリンクレー(製品名、クレー、竹原化学社製) 50部、
を均一になるまで混合撹拌した後に、
ジフェニルメタンジイソシアネート 20部を加え、さらに均一になるまで混合撹拌した。
基材3は、アルミニウム板を用いた。
(注37)貯蔵安定性:
硬化剤を入れる前の各塗料組成物を密封容器へ入れ、窒素封入後、40℃で10日貯蔵した後、硬化剤を加えて全成分を均一に混合して、塗料のタレ抵抗性を評価した。また貯蔵後の各塗料組成物を用いて、エアレススプレーで乾燥膜厚150μmとなるように塗装した後、得られた塗装板の硬化性(硬化速度)及び硬化後の塗膜外観評価試験においては23℃、相対湿度(RH)50%又は23℃、相対湿度(RH)90%の2つ環境下において各々放置して評価した。表7又は8に評価結果を示す。貯蔵後の各塗料組成物の得られる塗膜の各種塗膜物性(耐屈曲性、耐衝撃性、耐水性及び耐薬品性)については、前記塗装板の作製方法に記載の方法で塗装板を作成し各種塗膜物性を評価した。
<硬化性(硬化速度)>
95mm×150mmサイズに裁断した基材1に、貯蔵後の各塗料組成物に硬化剤を加えて全成分を均一に混合して、塗装した塗装直後の塗装板を、その場で5分静置し、その後23℃・相対湿度50%の環境下で一定時間静置させ、塗膜を形成した。ISO 9117−5「Paints and varnishes−Drying tests−Part5:Modified Bandow-Wolff test」に準拠して試験を行った。乾燥度7(Drying level7)は乾燥度1〜7の7段階で最も厳しい条件であり、5kg/cmに相当する荷重をかけて塗膜表面に全く跡が残らない状態である。乾燥度7に到達するまでの時間を測定し、下記基準にて評価した。
SS:4時間未満、
S :4時間以上5時間未満、
A :5時間以上6時間未満、
B :6時間以上7時間未満、
C :7時間以上9時間未満、
D :9時間以上乾燥させても、乾燥度レベル7に到達しない。
また、同様に、23℃、相対湿度(RH)90%の環境下においても評価した。評価結果を表7又は表8に示す。
<外観〔湿気安定性〕>
前記乾燥度7に到達した後の塗膜外観を、塗装板の中心から10cm×10cmの範囲内を目視及び顕微鏡にて観察し、泡跡の有無や大きさ、その量により下記基準にて評価した。
SSS:泡跡がほとんど(5個未満)認められない、
SS :極微細な泡跡(泡跡直径1.0μm未満)が5個以上10個未満認められる、
S :微細な泡跡(泡跡直径1.0以上10μm未満)が10個未満認められる、
A :微細な泡跡(泡跡直径1.0以上10μm未満)が10以上100個未満認められる、
B :中程度の泡跡(泡跡直径10μm以上1mm未満)が10個未満認められる、
C :中程度の泡跡(泡跡直径10μm以上1mm未満)が10以上100個未満認められる、
D :視認できる程度の大きさの泡跡(泡跡直径1mm以上)が5個以上ある。
(注37)耐屈曲性(円筒形マンドレル法):
基材1に、貯蔵後の各塗料組成物に硬化剤を加えて全成分を均一に混合して、乾燥膜厚150μmとなるよう塗布し、前記乾燥条件1で乾燥させた試験板をもちいて、JIS K5600 5−1に準拠して測定をおこなった。
マンドレルの直径を3mm〜30mmまで変動させて試験したときに塗膜にヒビ・ワレの生じたマンドレル直径に基づいて、下記式により算出した値を塗膜の伸び率とした。測定は、試験板を−50℃の環境下1時間静置したのちおこなった。
伸び率(%)=(鋼板厚さmm+乾燥膜厚mm)/(ヒビ・ワレの生じたマンドレル直径)×100
算出された伸び率から、下記評価基準にて評価した。×は、曲げた際塗膜が伸びずにヒビ・ワレが生じることを指す。
SS:伸び率が、7%以上である
S :伸び率が、5%以上7%未満である
A :伸び率が、3%以上5%未満である
B :伸び率が、2%以上3%未満である
C :伸び率が、0.5%以上2%未満である
D :伸び率が、0.5%未満である。
(注38)耐衝撃性(チッピング性):
基材2に、各貯蔵後の塗料組成物を乾燥膜厚150μmとなるよう塗布し、乾燥膜厚150μmとなるよう塗布し、前記乾燥条件1で乾燥させた試験板を作成した。得られた試験板を飛石試験機「JA−400型」(商品名、スガ試験機社製、耐チッピング性試験装置)の試片保持台に設置し、−20℃において、30cmの距離から0.392MPa(4kgf/cm)の圧縮空気により、粒度7号の花崗岩砕石50gを試験板に45度の角度で衝突させた。その後、得られた試験板を水洗して、乾燥し、塗面に布粘着テープ(ニチバン社製)を貼着して、それを剥離した後、塗膜のキズの発生程度等を目視で観察し、下記基準により評価した。
S:キズの大きさが極めて小さく、下地が露出していない、
A:キズの大きさが小さく、下地が露出していない、
B:傷の大きさは大きいが、下地が露出していない
C:キズの大きさは小さいが、下地が露出している、
D:キズの大きさはかなり大きく、下地も大きく露出している。
(注39)耐水性:
基材2に、各貯蔵後の塗料組成物を乾燥膜厚150μmとなるよう塗布し、各貯蔵後の塗料組成物を乾燥膜厚150μmとなるよう塗布し、乾燥膜厚150μmとなるよう塗布し、前記乾燥条件1で乾燥させた試験板を作成した。各試験板を40℃の温水に30日浸漬した後、水洗いした試験板の外観および付着性を下記基準にて評価した。
<外観〔耐水試験後〕>
SS:試験前の塗膜に対して、全く外観の変化のないもの
S :試験前の塗膜に対して、わずかにツヤびけが見られるが、製品とした時に問題ないレベル
A :試験前の塗膜に対して、わずかにツヤびけ、ごく微細なふくれが見られるが、経時で回復が見られ、製品とした時に問題ないレベル
B :試験前の塗膜に対して、わずかにツヤびけ、ごく微細なふくれが見られるがごく微細なフクレが見られ、回復せずにふくれが見られる。
C :試験前の塗膜に対して、若干ツヤびけ、ふくれ又は変色が見られる
D :試験前の塗膜に対して、著しくツヤびけ、ふくれ又は変色が見られる。
(注41)耐薬品性:
基材2に、貯蔵後の各塗料組成物を乾燥膜厚150μmとなるよう塗布し、各貯蔵後の塗料組成物を乾燥膜厚150μmとなるよう塗布し、乾燥膜厚150μmとなるよう塗布し、前記乾燥条件1で乾燥させた試験板を作成した。各試験板について、10%水酸化ナトリウム溶液に20℃で10日浸漬した後、水洗いした試験板の外観を前記耐水性と同様の基準にて評価した。
(注42)タレ抵抗性:
基材2に、貯蔵後の各塗料組成物をエアレススプレーで乾燥膜厚を変動させて塗装を行い、各塗装板を水平に対して60°の角度で保持したまま20℃相対湿度90%の環境下で乾燥・硬化させた。タレが発生する限界膜厚を目視で評価した。
S:250μm以上
A:200μm以上250μm未満
C:150μm以上200μm未満
D:150μm未満。
Figure 2017193705
Figure 2017193705

Claims (10)

  1. ポリオール(A)、ポリイソシアネート化合物(B)及び硬化触媒(C)及び炭素数8以上のカルボン酸(D)を含有する塗料組成物であって、該ポリオール(A)が、炭素数8以上の脂肪酸由来の構成単位を有するポリオール(A1)を含有し、該成分(C)が、(C1)ビスマス化合物を含有し、かつ、該成分(D)の含有量が、ポリオール(A)の固形分100質量部を基準として0.1〜10質量部の範囲内であることを特徴とする塗料組成物。
  2. 前記成分(A1)が、炭素数8以上の脂肪酸由来の構成単位を有し、かつ、1級水酸基を有するポリオール(A1’)である請求項1に記載の塗料組成物。
  3. 前記ポリオール(A)として、ポリカプロラクトンジオール、ポリカプロラクトントリオール、ポリカプロラクトンテトラオール、ポリカーボネートジオール、及びポリアクリレートポリオールからなる群より選択される少なくとも1種のポリオール(A2)を含有する請求項1又は請求項2に記載の塗料組成物。
  4. 前記成分(C)のうち、成分(C1)の含有量が、ポリオール(A)の固形分100質量部を基準として0.005〜4質量部の範囲内である請求項1〜3のいずれか1項に記載の塗料組成物。
  5. 前記成分(C)として、さらにN置換イミダゾール化合物(C2)を含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の塗料組成物。
  6. 前記成分(C)のうち、(C2)の含有量が、ポリオール(A)の固形分100質量部を基準として0.005〜8質量部の範囲内である請求項5に記載の塗料組成物。
  7. 前記成分(D)が、ネオデカン酸、ラウリン酸及びトリデカン酸から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜6のいずれか1項に記載の塗料組成物。
  8. さらに、平均一次粒子径が5〜30μmの疎水性シリカ粒子(E)を含有する請求項1〜7のいずれか1項に記載の塗料組成物。
  9. さらに、アクリル系、ビニルエーテル系及びアセチレングリコール系の重合体から選ばれる少なくとも1種の消泡剤(F)を含有する請求項1〜8のいずれか1項に記載の塗料組成物。
  10. 被塗物に、請求項1〜9のいずれか1項に記載の塗料組成物を塗装して塗膜を形成する塗膜形成方法。
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