JP2017191910A - 基板保持装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】接合材を介さない固相接合において、基材とシャフトとの接合部からチッピングやマイクロクラックが生じるおそれの低減を図り得る基板保持装置及びその製造方法を提供する。【解決手段】セラミックスヒータ100は、セラミックスからなり、上面に基板を支持し、下面の中央部に周辺部11より厚さが厚くなるように下方に突出した突出部12を有する基材10と、セラミックスからなり、突出部12に接続されるフランジ部32を上部に有する中空のシャフト30とを備える。突出部12の下端部の外周縁又はフランジ部32の上端部の外周縁の少なくとも一方に全周に亘る面取部12a,32aを有している。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体ウエハなどの基板を基材に保持する基板保持装置及びその製造方法に関する。
従来から、基板を保持するために、セラミックスからなり上面に基板を支持する基材と、セラミックスからなりフランジ部を上部に有する中空のシャフトとを備える基板保持装置が用いられている。
特許文献1には、基材の下面の中央部に周辺部より厚さが厚くなるように下方に突出した突出部(凸状部)を設け、この突出部の下面と接合される上面を有するフランジ部をシャフトの上部に設けることが開示されている。そして、突出部の外周側面とフランジ部の外周側面とより連続的な面を構成することにより、基材とフランジ部との接合部における温度勾配が小さくなり、熱応力集中が緩和されるので、接合部にクラックが生じるおそれが低減されるとしている。
特許第3810216号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されたように突出部の外周側面とフランジ部の外周側面とより連続的な面を構成するためには、突出部及びフランジ部の接続部の角部を直角にする必要がある。このように接合部の角部が直角であると、そこからチッピングやマイクロクラックが生じやすく、損傷、剥離などが生じるおそれが大きい。
なお、基材とシャフトの接合の際に接合材を介在させる場合、比較的小さな加圧での接合が可能であるので、接合時のチッピングやマイクロクラックの発生は抑制される。しかしながら、接合材のプラズマ耐性やより高温下での用途を想定しての接合材を介さない固相接合の場合は、高い接合温度及び大きな加圧が必要であり、チッピングやマイクロクラックが生じるおそれが大きい。
そこで、本発明は、接合材を介さない固相接合において、基材とシャフトとの接合部からチッピングやマイクロクラックが生じるおそれの低減を図り得る基板保持装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の基板保持装置は、セラミックスからなり、上面に基板を支持し、下面の中央部に周辺部より厚さが厚くなるように下方に突出した突出部を有する基材と、セラミックスからなり、前記突出部に接続されるフランジ部を上部に有する中空のシャフトとを備える基板保持装置であって、前記突出部は下端部の外周縁又は前記フランジ部は上端部の外周縁の少なくとも一方に全周に亘る面取部を有していることを特徴とする。
本発明の基板保持装置によれば、基材又はシャフトの接合部には少なくとも一方に全周に亘る面取部を有している。そのため、従来のようにこれらの部分が共に直角である場合と比較して、接合部からチッピングやマイクロクラックなどの損傷が生じるおそれの低減を図ることが可能となる。
本発明の基板保持装置において、前記フランジ部の上端部の内周縁に全周に亘る面取部を有していることが好ましい。
この場合、シャフトの接合部の内周縁においても面取部を有している。そのため、従来のようにこの部分が直角である場合と比較して、接合部からチッピングやマイクロクラックなどの損傷が生じるおそれの低減を図ることが可能となる。
また、本発明の基板保持装置において、前記突出部の外周側面と前記フランジ部の外周側面は略面一であることも好ましい。
なお、本発明において、突出部の外周側面とフランジ部の外周側面が略面一であるとは、面一である場合のほかに、多少、例えば0.2mm、好ましくは1mm以下であればずれていてもよいことを意味している。
本発明の基板保持装置の製造方法は、セラミックスからなり、下面の中央部に周辺部より厚さが厚くなるように下方に突出した突出部を有する基材を用意する工程と、セラミックスからなり、前記突出部に接続されるフランジ部を上部に有する中空のシャフトを用意する工程と、前記突出部の下端部の外周縁又は前記フランジ部の上端部の外周縁の少なくとも一方を全周に亘って面取り加工する工程と、前記突出部の下面と前記フランジ部の上面を当接させた状態でこれらの面を固相接合により接合する工程とを備えることを特徴とする。
本発明の基板保持装置の製造方法によれば、固相接合により接合する工程において、基材とシャフトとが当接する部分の少なくとも一方に面取り加工がされている。そのため、従来のように当接する部分の角部が共に直角である場合と比較して、当該接合する工程において、チッピングやマイクロクラックなどの損傷が生じるおそれの低減を図ることが可能となる。
また、本発明の基板保持装置の製造方法において、前記突出部の外周側面と前記フランジ部の外周側面と略面一に加工する工程を備えたことも好ましい。
本発明の実施形態に係るセラミックスヒータの模式断面図。 本発明の実施形態の別態様に係るセラミックスヒータの模式断面図。 本発明の実施形態の変形例に係るセラミックスヒータの模式部分断面図。 本発明の実施形態の他の変形例に係るセラミックスヒータの模式部分断面図。
(実施形態)
本発明の基板保持装置の実施形態に係るセラミックスヒータ100について、図1を参照して説明する。
セラミックスヒータ100は、基材10、電極20、シャフト30及び給電ロッド40を備えている。
本実施形態では、セラミックスヒータ100は、電極20が発熱抵抗体(ヒータ)として機能し、このヒータに給電ロッド40から電圧が印加されることによって発生する熱により、基材10の上面である支持面に支持される半導体ウエハ等の基板を加熱する。なお、セラミックスヒータ100は、互いに電気的に独立した複数の電極20が存在し、これら電極20に供給する電圧を独立して制御可能なマルチゾーンヒータであってもよい。
ただし、本発明の基板保持装置は、電極20に給電ロッド40から電圧が印加されることによって発生するクーロン力により、基材10の表面に基板を吸引する静電チャックであってもよい。
また、本発明の基板保持装置は、表面に近い電極20が電極として機能し、表面から離れた電極20が抵抗発熱体として機能するヒータ機能付きの静電チャックであってもよい。
なお、基材10の表面の上に、保護層などが形成されていてもよい。また、基材10内に、冷却構造を設けてもよい。
基材10は、アルミナ(Al)、窒化アルミニウム(AlN)又は窒化珪素(Si)等のセラミックス焼結体などからなっている。ただし、基材10は、セラミックスヒータ又は静電チャックの基材の材料として使用される素材からなるものであればよい。
基材10は、例えば高純度(例えば純度99.9%以上)の窒化アルミニウム粉末、アルミナ粉末、窒化珪素粉末、炭化珪素粉末、ジルコニア粉末、必要に応じてこれに適量の酸化イットリウム粉末などの焼結助剤が添加された混合原料粉末を型に充填し、ホットプレス焼結することにより形成されたセラミックス焼結体から構成されている。
基材10の中に、メッシュ金属や金属箔からなる電極20を埋め込まれている。電極20は、タングステン、モリブデン、これら合金、白金、チタンなどの金属からなり、薄板、薄膜、メッシュ状、線状などのものである。
そして、基材10は、その下面の中央部に、周辺部11より厚さが厚くなるように下方に突出した突出部12を有している。突出部12は、例えば、周辺部11よりも1mmから10mm厚くなっている。
突出部12は、円板形状であり、その下端部の外周縁に全周に亘る面取部12aを有している。面取部12aは、例えば、面取角度が45度であり、面取寸法が0.5mmから5mmである。ただし、面取部12aは、例えば、面取角度が45度以外の角面取部であっても、図3を参照して、面取部12Aaのように、丸面取部であってもよい。
なお、突出部12Aの面取部12Aaが丸面取部となっているとは、突出部12Aの外周縁が丸みを帯びていることを意味しており、突出部12Aの底面及び側周面と面取部12Aaの両端部がなだらかに連続している。
ただし、図4を参照して、突出部12Bの外周縁は、内側に丸みを帯びて窪む丸窪部12Baとして形成されていてもよい。この場合、突出部12Bの底面及び側周面と外周縁の丸窪部12Baの間には角部が形成されるが、その角部は直角の角部と比較して角部の傾斜が緩やかとなっている。
また、突出部12の基端部は、その全周に亘って丸みを帯びた形状となっており、応力集中の緩和が図られている。
シャフト30は、アルミナ(Al)、窒化アルミニウム(AlN)又は窒化珪素(Si)等のセラミックス焼結体からなり、全体として中空を有する大略円筒形状に形成されている。
シャフト30は、基材10の下面に取り付けられている。シャフト30は、中間部31に比べて拡径したフランジ部32を上部に有している。フランジ部32の外周側面と突出部12の外周側面とは面一となっている。
ただし、フランジ部32の外周側面と突出部12の外周側面は面一でなくてもよく、多少、例えば0.2mm、好ましくは1mm以下であればずれていてもよく、略面一であればよい。
フランジ部32は、短円筒形状であり、その上端部の外周縁に全周に亘る面取部32aを有している。面取部32aは、例えば、面取角度が45度であり、面取寸法が0.5mmから5mmである。ただし、面取部32aは、例えば、面取角度が45度以外の角面取部であっても、図3を参照して、面取部32Baのように、丸面取部であってもよい。
なお、フランジ部32Bの面取部32Baが丸面取部となっているとは、フランジ部32Bの外周縁が丸みを帯びていることを意味しており、フランジ部32Bの上面及び側周面と面取部32Baの両端部が連続している。
ただし、図4を参照して、フランジ部32Cの外周縁は、内側に丸みを帯びて窪む丸窪部32Caとして形成されていてもよい。この場合、フランジ部32Cの底面及び側周面と外周縁の丸窪部32Caとの間には角部が形成されるが、その角部は直角の角部と比較して角部の傾斜が緩やかとなっている。特に、突出部12Bの外周縁も内側に丸みを帯びて窪むように形成されている場合、突出部12Bの丸窪部12Baとフランジ部32Cの丸窪部32Caは、その端部が一致又は略一致することが好ましい。
また、フランジ部32の基端部は、その全周に亘って丸みを帯びた形状となっており、応力集中の緩和が図られている。
そして、突出部12の下面とフランジ部32の上面とを接触させて接合面として、基材10とシャフト30とは接合材を使用しない固相接合により接合されている。接合材を使用しないので、従来懸念された接合材のプラズマ耐性は問題とならず、接合材の耐熱温度より高温下での使用が可能になる。
給電ロッド40は、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)などの耐熱性、耐酸性及び導電性の優れた金属から形成されており、本実施形態では、丸棒状となっている。給電ロッド40は、その下端側に図示しない電源が電気的に接続されている。
給電ロッド40は、その上端面が電極20の裏面と接触されており、これらの電気的な接続が図られている。
以上に説明したセラミックスヒータ100においては、基材10及びシャフト30は、接合部にそれぞれ面取部12a,32aを有している。そのため、上記特許文献1に開示されたように接合部における角部が共に直角である場合と比較して、これら角部からマイクロクラックなどの損傷が生じるおそれの低減を図り得る。また、損傷によって剥離が生じるおそれも低減できるので、これらによって、セラミックスヒータ100を長期間に亘って使用することが可能となり得る。
なお、基材10又はシャフト30の何れかの接合部に面取部12a,32aを有していればよい。この場合も、角部が共に直角である場合と比較して、これら角部からマイクロクラックなどの損傷が生じるおそれの低減を図り得る。
(製造方法)
次に、セラミックスヒータ100の製造方法について説明する。
まず、基材10を形成するセラミックス焼結体の原料粉末である窒化アルミニウム粉末、アルミナ粉末、窒化珪素粉末、炭化珪素粉末、ジルコニア粉末などからなるセラミックス粉末に、焼結助剤等を添加した混合原料粉末を得る。そして、この混合原料粉末を用いて、公知の方法で焼結して、セラミックス焼結体を得る。焼結方法は、常圧焼結、ホットプレス法(熱間加圧法)、反応焼結などの公知の方法を用いればよい。
なお、セラミックス焼結体の間に電極20を挟んで焼成を行うことにより、メッシュ金属や金属箔からなる電極20を基材10の中に埋め込む。ただし、埋め込みの方法は、これに限定されない。例えば、電極20の材料となる金属を前記原料粉末の間に挟み込んで、全体を焼結してもよい。また、セラミックス成形体に凹部を形成して電極20を埋め込み、その後、セラミックス成形体同士を重ね合わせて焼成してもよい。また、セラミックス焼結体の接合面に凹部を形成して電極20を埋め込み、その後、セラミックス焼結体同士を接合してもよい。
このセラミックス焼結体に対して周辺部11及び突出部12が所定の形状となるように必要に応じて切削加工を行う。突出部12の下端部の外周縁に全周に亘って面取り加工を行い、面取部12aを形成する。そして、突出部12の下面は、鏡面加工を行い、表面粗さRaを0.01μm以上0.1μm以下、平面度を1μm以下とする。これにより、基材10が完成する。
次に、シャフト30を形成するセラミックス焼結体の原料粉末である窒化アルミニウム粉末、アルミナ粉末、窒化珪素粉末、炭化珪素粉末、ジルコニア粉末などからなるセラミックス粉末にIPA及び有機バインダと可塑剤を添加し、混合、スプレードライ乾燥をすることにより、セラミックス顆粒を得る。この顆粒をCIP成形し、常圧焼成することによりセラミックス焼結体を得る。焼結方法は、常圧焼結、ホットプレス法(熱間加圧法)、反応焼結などの公知の方法を用いればよい。
このセラミックス焼結体に対して中間部31及びフランジ部32が所定の形状になるように必要に応じて切削加工を行う。フランジ部32の上端部の外周縁に全周に亘って面取り加工を行い、面取部32aを形成する。そして、フランジ部32の上面は、鏡面加工を行い、表面粗さRaを0.01μm以上0.1μm以下、平面度を1μm以下とする。これにより、シャフト30が完成する。
次に、基材10とシャフト30とを1MPa以上10MPa以下で加圧して、突出部12の下面とフランジ部32の上面とを当接した状態で炉内に設置し、不活性ガス雰囲気下で1500℃以上1900℃以下に加熱した状態を0.2時間以上10時間以下保持する。これにより、基材10とシャフト30とが固相接合により接合される。
接合後、基材10の突出部12の外周側面とシャフト30のフランジ部32の外周側面とが略同一外径となるように、円筒研削により研削加工する。研削加工後も、基材10の突出部12の面取部12a及びシャフト30のフランジ部32の面取部32aの一部は外観に残る。
その後、給電ロッド40の上端面を電極20の裏面と接触した状態でロウ付けで固定し、これらの電気的な接続を図る。これにより、セラミックスヒータ100を得ることができる。
ただし、電極20と給電ロッド40の電気的な接続はロウ付けに限定されず、公知のセラミックスヒータで用いられる接続方法であればよい。例えば、電極20の裏面に端子を固定し、この端子に給電ロッド40の先端を取り外し可能に固定してもよい。
以上に説明したセラミックスヒータ100の製造方法においては、焼結時に互いに対して加圧される基材10及びシャフト30とは、その当接する部分においてそれぞれ面取部12a,32aを有している。そのため、上記特許文献1に開示されたように当接する部分における角部が直角である場合と比較して、焼結時の加圧によってマイクロクラックなどが発生するおそれが低減できるので、製造時の歩留りの向上を図ることが可能となる。
なお、基材10とシャフト30とは、固相接合以外の接合方法、例えば、ガラス接合などで接合してもよい。
(実施形態の変形例)
本発明は、上述した実施形態におけるセラミックスヒータ100に限定されない。
例えば、シャフト30のフランジ部32の上端部の外周縁にのみ全周に亘って面取り部32aを有する場合について説明した。しかし、図2に示すセラミックスヒータ100Aのように、シャフト30Aのフランジ部32Aの上端部の内周縁にも全周に亘って面取り部32Abを有することが好ましい。
これらにより、フランジ部32Aの上端部の内周縁が直角である場合と比較して、この部分からチッピングやマイクロクラックなどの損傷が生じるおそれが低減でき、さらに損傷によって剥離が生じるおそれも低減できるので、長期間に亘る使用を図ることが可能となる。そして、焼結時においても、焼結時の加圧によって角部からチッピングやマイクロクラックなどが発生するおそれが低減できるので、製造時の歩留りの向上を図ることが可能となる。
さらに、基材10の突出部12が円板形状である場合について説明した。しかし、図4を参照して、基材10Bの突出部12Bはドーナツ板形状であってもよい。この場合、図示しないが、突出部12Bは、その下端部の内周縁に全周に亘って面取りされた面取部を有していることが好ましい。この面取部は、下端部の外周縁に全周に亘って面取りされた面取部12Baと同じであっても、異なっていてもよい。
そして、ドーナツ状の突出部12Bの内周側面は、フランジ部の内周側面と略面一であることが好ましい。また、突出部12Bの下端部の内周縁は、その全周に亘って丸みを帯びた形状として、応力集中の緩和を図ることが好ましい。
また、図4に示すように、突出部12Bの内周縁は、内側に丸みを帯びて窪む丸窪部12Bbとして形成され、フランジ部32Cの内周縁は、内側に丸みを帯びて窪む丸窪部32Cbとして形成されていてもよい。この場合、突出部12Bの丸窪部12Bbとフランジ部32Cの丸窪部32Cbは、その端部が一致又は略一致することが好ましい。
以下、本発明の実施例及び比較例を具体的に挙げ、本発明を説明する。
(実施例1)
実施例1では、図1を参照して、金属なる電極20を埋設した酸化イットリウムを添加した窒化アルミニウムからなる基材10と、窒化アルミニウムのみからなるシャフト30を接合してセラミックスヒータ100を得た。
[基材の作製]
窒化アルミニウム粉末97質量%、酸化イットリウム粉末3質量%からなる粉末混合物を得て、これを型に充填して一軸加圧処理を施した。これによって、直径240mm、厚さ10mmの第一層を形成した。
次に、この第一層の上に、電極20となる直径190mmのモリブデン製のメッシュ(線径0.1mm、目開き50メッシュ)を載置した。続いて、先に形成した粉末混合物を電極20の上に所定の厚さに充填し、第二層を形成した。そして、10MPaの圧力で、焼成温度1800℃、焼成時間2時間でホットプレス焼成を行い、直径240mm、厚さ20mmのセラミックス焼結体を得た。
セラミックス焼結体の裏面を、中心から直径60mmの領域を残しその外側の領域を厚さ5mm研削加工し、中央部に直径60mm、高さ5mmの突出部12を形成した。次に、突出部12の外周縁にC3mmの面取り加工を行い、面取部12aを形成した。その後、突出部12の下面に研磨加工を行い、表面粗さをRa0.03μm、平面度0.4μmとした。これにより、基材10を得た。
[シャフトの作製]
原料となる窒化アルミニウムの粉末にIPA及び有機バインダと可塑剤を添加し、混合、スプレードライ乾燥をすることで、窒化アルミニウム顆粒を得た。この顆粒をCIP成形し、焼成温度1900℃で焼成時間6時間、常圧焼成した後、円筒加工を行い、フランジ部32の外径60mm、フランジ部32の厚み8mm、中間部31の外径42mm、内径32mm、長さ160mmのシャフト30を得た。フランジ部32の端面外周縁にC3mmの面取り加工を行い、面取部32aを形成した。その後、フランジ部32の上面に研磨加工を行い、表面粗さをRa0.04μm、平面度0.5μmとした。
[接合、加工]
基材10の接合面とシャフト30の接合面とを重ね合わせ、ホットプレス焼成により接合した。温度は1600℃、圧力は6MPa、時間は4時間とした。接合後、基材10の突出部12の外周側面とシャフト30のフランジ部32の外周側面を円筒研削により略同一外径となるように研削加工した。この際、接合前に加工した基材10の突出部12の面取部12a及びシャフト30のフランジ部32の面取部32aの一部が外観に残った。
[評価]
接合部の目視をしたが、チッピングやクラックなどの損傷は見つからず、良好であった。なお、シャフト30の内側はファイバースコープを使用した。そして、接合部の気密度をボンビング法によりヘリウムリークディテクターで測定した。測定限度である1×10−12Pam/sでリークはないと判定された。
(実施例2)
以下の作製条件を除き、実施例1と同様にセラミックスヒータ100Aを作製した。
[基材の作製]
セラミックス焼結体の裏面を、中心から直径60mmの領域を残しその外側の領域を厚さ3mm研削加工し、中央部に直径60mm、高さ3mmの突出部12を形成した。次に、突出部12の外周縁にC1.5mmの面取り加工を行い、面取部12aを形成した。その後、突出部12の下面に研磨加工を行い、表面粗さをRa0.02μm、平面度0.3μmとした。これにより、基材10を得た。
[シャフトの作製]
図2を参照して、フランジ部32Aの外径60mm、フランジ部32Aの厚み5mm、中間部31Aの外径38mm、内径30mm、長さ120mmのシャフト30Aを得た。フランジ部32Aの端面の外周縁及び内周縁にC1.5mmの面取り加工を行い、面取部32Aa,32Abを形成した。その後、フランジ部32Aの上面に研磨加工を行い、表面粗さをRa0.03μm、平面度0.3μmとした。
[評価]
接合部の目視をしたが、チッピングやクラックなどの損傷は見つからず、良好であった。なお、シャフト30の内側はファイバースコープを使用した。そして、接合部の気密度をボンビング法によりヘリウムリークディテクターで測定した。測定限度である1×10−12Pam/sでリークはないと判定された。
(実施例3)
面取部12a及び面取部32aを共に、曲率半径が3mmの丸面取部としたこと以外は実施例1と同じとした。
[評価]
接合部の目視をしたが、チッピングやクラックなどの損傷は見つからず、良好であった。なお、シャフト30の内側はファイバースコープを使用した。そして、接合部の気密度をボンビング法によりヘリウムリークディテクターで測定した。測定限度である1×10−12Pam/sでリークはないと判定された。
(比較例)
比較例として、基材10の突出部12の外縁及びシャフト30のフランジ部32の端面外縁に面取り加工を行わないで、基材10とシャフト30とを接合した。なお、その他の作製条件は実施例1と同一とした。
[評価]
接合部の目視をしたが、接合面にクラックが発生していた。そして、接合部の気密度をボンビング法によりヘリウムリークディテクターで測定した。1×10−6Pam/sでリークが生じた。
実施例1から3及び比較例の評価結果を表1にまとめた。
10,10A,10B…基材、 11…周辺部、 12,12A,12B…突出部、 12a,12Aa,12Ba…面取部、 12Ba,12Bb…丸窪部、 20…電極、 30,30A,30B,30C…シャフト、 31…中間部、 32,32A,32B,32C…フランジ部、 32a,32Aa,32Ab…面取部、 32Ca,32Cb…丸窪部、 40…給電ロッド、 100,100A…セラミックスヒータ(基板保持装置)。

Claims (5)

  1. セラミックスからなり、上面に基板を支持し、下面の中央部に周辺部より厚さが厚くなるように下方に突出した突出部を有する基材と、
    セラミックスからなり、前記突出部に接続されるフランジ部を上部に有する中空のシャフトとを備える基板保持装置であって、
    前記突出部は下端部の外周縁又は前記フランジ部は上端部の外周縁の少なくとも一方に全周に亘る面取部を有していることを特徴とする基板保持装置。
  2. 前記フランジ部の上端部の内周縁に全周に亘る面取部を有していることを特徴とする請求項1に記載の基板保持装置。
  3. 前記突出部の外周側面と前記フランジ部の外周側面は略面一であることを特徴とする請求項1又は2に記載の基板保持装置。
  4. セラミックスからなり、下面の中央部に周辺部より厚さが厚くなるように下方に突出した突出部を有する基材を用意する工程と、
    セラミックスからなり、前記突出部に接続されるフランジ部を上部に有する中空のシャフトを用意する工程と、
    前記突出部の下端部の外周縁又は前記フランジ部の上端部の外周縁の少なくとも一方を全周に亘って面取り加工する工程と、
    前記突出部の下面と前記フランジ部の上面を当接させた状態でこれらの面を固相接合により接合する工程とを備えることを特徴とする基板保持装置の製造方法。
  5. 前記突出部の外周側面と前記フランジ部の外周側面と略面一に加工する工程を備えたことを特徴とする請求項4に記載の基板保持装置の製造方法。
JP2016082195A 2016-04-15 2016-04-15 基板保持装置及びその製造方法 Active JP6650332B2 (ja)

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