JP2017191868A - 電磁アクチュエータ - Google Patents
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Abstract
Description
一方で部品点数を減らすため、1本の出力ピン全体を非磁性体で形成すると、強度が確保されないという点で品質的にもまた不利となる。
出力ピンは、磁性体で形成され、軸方向に前進後退可能に設けられている。
リアプレートは、軟磁性体で形成され、出力ピンの基端部(61)が挿入されるリア挿入穴(441)を有し、出力ピンの基端面(611)が露出するようにリア挿入穴に貫通し保持された出力ピンと共に移動可能である。
フロントプレートは、軟磁性体で形成され、永久磁石に対し出力ピンの先端部側で永久磁石に接合されている。
コイルは、通電時、永久磁石の磁界と逆方向の磁界を生成し、ステータと永久磁石との間に反発力を発生する。
図1、2に示すように、バルブリフト調整装置50は、スライダ51、カムシャフト94、吸気バルブリフト52、電磁アクチュエータ101を備える。
電磁アクチュエータ101は、一体となったスライダ51とカムシャフト94と当接されており、電磁アクチュエータ101の出力ピン60が、係合溝511の直上に位置している。
図1、2に示すように、吸気バルブリフト52に当接する小リフトカム58または大リフトカム59のトルクによって、吸気バルブリフト52を押し下げる。これにより、シリンダヘッド53の吸気バルブ91がリフト量L1またはリフト量L2だけ開弁する。
電磁アクチュエータ101の構成について、図3〜図6を参照して説明する。
図3、4に示すように、電磁アクチュエータ101は、エンジンヘッド90に固定される静止部13と、軸方向に往復移動する可動部14とで構成されている。
図5、6に示すように、静止部13および可動部14は、中心軸Oに対して同軸に設けられている。
コイル31は、ボビン30の外周に巻線が巻回されている。
ボビン30は、ステータ32に外挿されており、樹脂で形成されている。また、ボビン30は、コイル31の巻線とステータ32とを絶縁する。
コイル31に対し可動部14の反対側には、コネクタ部17と一体に形成されている樹脂モールド部16が設けられている。
コイル31は、図示しない外部の電源からコネクタ部17のターミナル18を経由して通電されることによって、コイル31は磁界を生成可能である。
ヨーク35のスリーブ70側の開口部には、エンジンヘッド90への取り付けに用いられる鍔部39が形成されている。
基部71は、エンジンヘッド90の取り付穴92に挿入されている。基部71の外周に、取り付穴92の内周との間のシールを確保するシールリング83が設けられる。
筒部73は、先端面74がカムシャフト94に対向するように基部71から突出している。また、筒部73の中心軸に沿って、出力ピン60が挿通される挿通穴75が形成されている。
永久磁石40は、径方向の断面形状が円形の板状に形成されており、軸方向の両端が互いに異なる極性となるように着磁されている。
フロントプレート45は、軟磁性体で形成され、永久磁石40に対し出力ピン60の先端部64側で永久磁石40に接合されている。また、フロントプレート45の外側面453は、ヨーク35の内側面351と対向している。さらに、フロントプレート45は、出力ピン60の基端部61が挿入されるフロント挿入穴451を有する。
また、リアプレート44における永久磁石40側の端面をリア接合面445といい、フロントプレート45における永久磁石40側の端面をフロント接合面454という。
電磁アクチュエータ101は、エンジンヘッド90の取り付穴92に取り付けられ、バルブリフト調整装置50のカムシャフト94に対して出力ピン60が作動する。以下、出力ピン60がカムシャフト94に近づく方向に作動することを「前進する」といい、出力ピン60がカムシャフト94から離れる方向に作動することを「後退する」という。
コイル31が非通電状態のとき、リアプレート44の後端面443とステータ32の対向部端面340との間の磁気吸引力により、可動部14は後退限に保持される。この磁気吸引力は、少なくとも、引込みストロークLuに対応する引込み位置から後退限まで可動部14を吸引可能となるように設定されている。
磁気回路ΦMは、「永久磁石40のN極→リアプレート44→ステータ32→ヨーク35→フロントプレート45→永久磁石40のS極」というルートで生成される。
図4に示すように、例えば、ステータ32のコネクタ部17側がS極、対向部34側がN極となる磁界を生成する。このような磁界が生成されるように、コイル31の巻線方向や電流の通電方向は設定されている。
そこで、本実施形態では、出力ピン60の先端部64における強度の確保するため、出力ピン60は、例えば、高炭素クロム軸受鋼等の磁性体で形成されている。高炭素クロム軸受鋼等を用いることで、熱処理により高い強度が得られる。
出力ピン60の外側面612とフロントプレート45の内側面452との間に、永久磁石40の磁極間の磁気短絡を抑制するように形成されている「短絡抑制部」としての第1隙間21が形成されている。
第1隙間21は、出力ピン60の外側面612、フロントプレート45の内側面452および仮想面Is1で区画形成されている。
第2隙間22は、出力ピン60の外側面612、永久磁石40の内側面402、リア接合面445および円環状である仮想面Is1によって区画形成されている。図中において、第1隙間21および第2隙間22は連続した1つの隙間で形成されている。また、図中において第1隙間21および第2隙間22は、特徴をわかりやすくするために、誇張して記載している。
第3隙間23は、フロントプレート45の外側面453、ヨーク35の内側面351、円環状である仮想面Is2および円環状である仮想面Is3によって区画形成されている。仮想面Is2は、出力ピン60の基端部61側に設けられ、仮想面Is3は、出力ピン60の先端部64側に設けられている。
G1=G2 ・・・(1)
G1>G3 ・・・(2)
G2>G3 ・・・(3)
リアプレート44およびフロントプレート45は、以下関係式(4)が成り立つように厚さが設定されている。
T1>T2 ・・・(4)
このような構成による第1実施形態の効果について、図7を参照し、比較例と対比して説明する。
[1]図7において、横軸のストロークL0は後退限を示し、ストロークLmaxは前進限を示す。縦軸は、吸引力0の線を基準として、正方向に大きいほど後退方向への吸引力が大きく、負方向に大きいほど前進方向への吸引力が大きいことを意味する。
図18に、磁性体で形成された出力ピン69に短絡抑制部が形成されていない第2比較例の電磁アクチュエータ119を示す。
図7において、第2比較例の電磁アクチュエータ119の参照特性Ref2を二点破線で示す。
第2比較例の参照特性Ref2は、出力ピン69に磁性体を用いたときにおける特性である。
図18に示すように、短絡した磁気回路ΦMsへ磁気が通る。このため、磁気回路ΦMへ通る磁気が減少し、L0の位置での吸引力(保持力)は参照特性Ref1と比較して小さくなっている。
第1隙間21により出力ピン60の内部からフロントプレート45に伝導する磁路が遮断され磁気の短絡が抑制される。このため、磁気回路ΦMを磁気が通りやすくなる。したがって、第1実施形態におけるリアプレート44とステータ32との吸引力(保持力)が参照特性Ref2と比較して大きくなっている。また、第1実施形態におけるリアプレート44とステータ32との吸引力(保持力)が参照特性Ref1と同等の特性を示している。
第2実施形態の構成では、第1隙間および第2隙間に非磁性部材が設けられている点を除き、第1実施形態と同様である。
図8に示すように、電磁アクチュエータ102における第1隙間121に非磁性部材123が設けられており、第2隙間122に非磁性部材124が設けられている。図中において、非磁性部材123、124は、仮想面Is1によって区画形成されている。仮想面Is1は、非磁性部材123、124の境界面を示す。
第2実施形態において、第1実施形態と同様の効果を奏する。さらに、磁石挿入穴401、リア挿入穴441およびフロント挿入穴451に出力ピン60の基端部61を圧入方法によって挿入することが可能になる。
第3実施形態の構成では、第3隙間に非磁性保持体が設けられており、リアプレートとヨークとの間および永久磁石とヨークとの間に非磁性保持体が設けられている点を除き、第1実施形態と同様である。
非磁性保持体231は、フロントプレート45の厚さT1と等しい厚さに形成されており、非磁性保持体232は、永久磁石40の厚さと等しい厚さに形成されている。また、非磁性保持体233は、リアプレート44の厚さT2と等しい厚さに形成されている。また、非磁性保持体231〜233は一体となって形成されていてもよい。
第4実施形態の構成では、短絡抑制部としての第1隙間および第2隙間を除き、第1実施形態と同様である。
図10に示すように、電磁アクチュエータ104における短絡抑制部として出力ピン60に第1溝25が形成されている。
第1溝25は、出力ピン60の外側面612の軸方向における範囲Afに形成されている。範囲Afは、フロントプレート45から出力ピン60に向かってフロントプレート45の内側面452が投影される範囲である。また、第1溝25は、出力ピン60における径方向外側から径方向内側に向かって延びており、周方向に形成されており、溝の最小深さを第1溝深さD1とする。
第2溝26は、出力ピン60の外側面612の軸方向における範囲Amに形成されている。範囲Amは、永久磁石40から出力ピン60に向かって永久磁石40の内側面402が投影される範囲である。第2溝26は、出力ピン60における径方向外側から径方向内側に向かって延びており、周方向に形成されており、溝の最小深さを第2溝深さD2とする。
D1=D2 ・・・(5)
D1>G3 ・・・(6)
D2>G3 ・・・(7)
第4実施形態において、第1実施形態と同様の効果を奏する。なお、請求項11における「隙間」は、明細書中では第3隙間23に相当する。
第5実施形態の構成では、第1溝および第2溝に非磁性部材が設けられている点を除き、第4実施形態と同様である。
図11に示すように、電磁アクチュエータ105における第1溝25に非磁性部材125が設けられており、第2溝26に非磁性部材126が設けられている。非磁性部材125、126は、第2実施形態と同様に、オーステナイト系ステンレス鋼が用いられる。非磁性部材125、126に樹脂やゴムを用いてもよい。第5実施形態において、第4実施形態と同様の効果を奏する。さらに、非磁性部材125、126が設けられることにより、永久磁石40、リアプレート44、フロントプレート45および出力ピン60の保持力が向上する。
(i)図12に示すように、電磁アクチュエータ106における第1実施形態に第4実施形態の思想を組み合わせてもよい。第1隙間21および第1溝25を組み合わせて形成してもよい。
図中において、第1隙間21および第1溝25を区別するため、第1隙間21は、フロントプレート45の内側面452と円柱側面形状である仮想面Is5とによって区画形成されている。また、第1溝25は、仮想面Is5と出力ピン60の外側面612とによって区画形成されている。
また、図14に示すように、電磁アクチュエータ108における第1隙間距離G1は、第2隙間距離G2よりも小さくなるように、すなわち、G1<G2 となるように設定してもよい。第1隙間距離G1と第2隙間距離G2との大小関係によらず、第1実施形態と同様の効果を奏する。同様に、第1溝深さD1と第2溝深さD2との大小関係のよらず、第4実施形態と同様の効果を奏する。
同様に、第1溝および第2溝は、周方向に対して不均一で、フロントプレート45の内側面452および永久磁石40の内側面402から出力ピン60の外側面612までの距離が変化してもよい。第4実施形態と同様の効果を奏する。
図16に示すように、第1実施形態の電磁アクチュエータを2組並べて、一体化してもよい。この場合、出力ピン60は、中心軸O1、O2を有する。
また、出力ピンを偏心して配置するような構成も考えられる。この場合、第1実施形態のような出力ピンがカムシャフトに形成されている係合溝に係合するものではなく、出力ピンの他に係合ピンが設けられることがある。この係合ピンが第1実施形態の出力ピンに相当し、カムシャフトの係合溝に係合する。
出力ピン721、722は、ステータ761、762の内周面に沿って軸方向に前進後退する。出力ピン721、722の中心軸をO1、O2とする。出力ピン721、722の前進方向を「前」とし、出力ピン721、722の後退方向を「後」とする。
なお、係合ピン711、712は、出力ピン721、722に固定されている永久磁石741、742またはフロントプレート751、752に固定されてもよい、すなわち、係合ピン711、712は可動部701、702の少なくとも一部に固定されていればよい。
このような構成の電磁アクチュエータ110の場合、出力ピン721、722の基端部781、782は、係合ピン711、712が固定されている側、すなわち、出力ピン721、722の前側である。
また、出力ピン721、722の先端部791、792は、係合ピン711、712が固定されている側とは反対側、すなわち、出力ピン721、722の後側である。
リアプレート731、732は、基端面801、802が露出するように、出力ピン721、722の前側に設けられる。
永久磁石741、742は、リアプレート731、732に対し出力ピン721、722の後側に設けられ、リアプレート731、732の後端面811、812に接合されている。
フロントプレート751、752は、永久磁石741、742に対し出力ピン721、722の後側に設けられ、永久磁石741、742の後端面821、822に接合されている。
このような電磁アクチュエータにおいて、第1実施形態と同様の効果を奏する。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
25 ・・・第1溝(短絡抑制部)、
31 ・・・コイル、
32 ・・・ステータ、
40 ・・・永久磁石、
44 ・・・リアプレート、 441 ・・・リア挿入穴、
45 ・・・フロントプレート、 452 ・・・内側面
60 ・・・出力ピン、 61 ・・・基端部、 64 ・・・先端部、
611 ・・・基端面、 612 ・・・外側面。
Claims (14)
- 磁性体で形成され、軸方向に前進後退可能に設けられている出力ピン(60)と、
軟磁性体で形成され、前記出力ピンの基端部(61)が挿入されるリア挿入穴(441)を有し、前記出力ピンの基端面(611)が露出するように前記リア挿入穴に貫通し保持された前記出力ピンと共に移動可能なリアプレート(44)と、
前記リアプレートに対し前記出力ピンの先端部(64)側で接合され、軸方向の両端が互いに異なる極性となるように着磁された板状の永久磁石(40)と、
軟磁性体で形成され、前記永久磁石に対し前記先端部側で前記永久磁石に接合されているフロントプレート(45)と、
軟磁性体で形成され、前記リアプレートに対し前記基端部側に設けられているステータ(32)と、
通電時、前記永久磁石の磁界と逆方向の磁界を生成し前記ステータと前記永久磁石との間に反発力を発生するコイル(31)と、
を備え、
前記出力ピンの外側面(612)と前記フロントプレートの内側面(452)との間に、前記永久磁石の磁極間の磁気短絡を抑制するように形成された短絡抑制部(21、25)が設けられている電磁アクチュエータ。 - 前記短絡抑制部は、前記出力ピンの外側面と前記フロントプレートの内側面との間に形成されている第1隙間(21)である請求項1に記載の電磁アクチュエータ。
- 前記出力ピンの外側面と前記永久磁石の内側面(402)との間において、前記永久磁石に磁極間の磁気短絡を抑制するように第2隙間(22)が形成されている請求項2に記載の電磁アクチュエータ。
- 前記第1隙間または前記第2隙間の少なくとも一部に、非磁性部材(123、124)が設けられている請求項3に記載の電磁アクチュエータ。
- 軟磁性体で筒状に形成され、前記フロントプレートの外側面(453)と対向する内側面(351)を有し、前記ステータおよび前記フロントプレートを経由する磁気回路を形成するヨーク(35)をさらに備え、
前記フロントプレートの外側面と前記ヨークの内側面との間に設けられる第3隙間(23)が形成され、
前記第1隙間の径方向における距離(G1)は前記第3隙間の径方向における距離(G3)よりも大きい請求項3または4に記載の電磁アクチュエータ。 - 前記第2隙間の径方向における距離(G2)は前記第3隙間の径方向における距離(G3)よりも大きい請求項5に記載の電磁アクチュエータ。
- 前記第3隙間の少なくとも一部、前記リアプレートの外側面(442)と前記ヨークの内側面との間、または、前記永久磁石の外側面(403)と前記ヨークの内側面との間に非磁性保持体(231〜233)が設けられている請求項5または6に記載の電磁アクチュエータ。
- 前記短絡抑制部は、前記出力ピンの外側面において前記フロントプレートの内側面が投影される範囲(Af)に形成されている第1溝(25)である請求項1に記載の電磁アクチュエータ。
- 前記出力ピンの外側面において、前記永久磁石の内側面が投影される範囲(Am)に、前記永久磁石に磁極間の磁気短絡を抑制するように第2溝(26)が形成されている請求項8に記載の電磁アクチュエータ。
- 前記第1溝または前記第2溝の少なくとも一部に、非磁性部材(125、126)が設けられている請求項9に記載の電磁アクチュエータ。
- 軟磁性体で筒状に形成され、前記フロントプレートの外側面(453)と対向する内側面(351)を有し、前記ステータおよび前記フロントプレートを経由する磁気回路を形成するヨーク(35)をさらに備え、
前記フロントプレートの外側面と前記ヨークの内側面との間に設けられる隙間(23)が形成され、
前記第1溝の径方向における深さ(D1)は前記隙間の径方向における距離(G3)よりも大きい請求項8〜10のいずれか一項に記載の電磁アクチュエータ。 - 前記第2溝の径方向における深さ(D2)は前記隙間の径方向における距離よりも大きい請求項11に記載の電磁アクチュエータ。
- 前記隙間の少なくとも一部、前記リアプレートの外側面(442)と前記ヨークの内側面との間、または、前記永久磁石の外側面(403)と前記ヨークの内側面との間に非磁性保持体(231〜233)が設けられている請求項11または12に記載の電磁アクチュエータ。
- 前記フロントプレートの厚さ(T1)は、前記リアプレートの厚さ(T2)よりも大きい請求項1〜13のいずれか一項に記載の電磁アクチュエータ。
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