JP2017191651A - 蓄電素子 - Google Patents

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真規 増田
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亮介 下川
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Abstract

【課題】充放電を繰り返すことによって容量が低下することが抑制された蓄電素子を提供する。【解決手段】互いに対向する正極11及び負極12を電極として備え、少なくともいずれか一方の電極は、電極基材と、活物質を含み且つ電極基材の表面に沿って配置された活物質層と、を有し、電極は、活物質層として、電極基材により近い方に配置された第1活物質層112aと、対向する他方の電極により近い方に配置された第2活物質層112bと、を有し、第1活物質層112aは、第1活物質を活物質として含み、第2活物質層112bは、充放電による体積変化率が第1活物質よりも小さい第2活物質を活物質として含む、蓄電素子を提供する。【選択図】図7

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池などの蓄電素子に関する。
従来、正電極板を備えたリチウムイオン二次電池が知られている。この種の電池としては、正電極板が、第1主面および第2主面を有する金属箔と、リチウム化合物からなる正極活物質粒子を含有する複数の正極活物質層を積層した積層活物質層と、を有する電池が知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に記載の電池では、積層活物質層は、第1主面および第2主面の少なくともいずれかの上に形成されている。積層活物質層では、積層方向において、上記正極活物質粒子の含有率が均一である。また、積層活物質層では、より平均粒径の小さい正極活物質粒子を含有する正極活物質層ほど上側(金属箔から離れる側)に配置されている。
特許文献1に記載の電池では、充放電を繰り返すことによって容量が低下する場合がある。
特開2009−026599号公報
本実施形態は、充放電を繰り返すことによって容量が低下することが抑制された蓄電素子を提供することを課題とする。
本実施形態の蓄電素子は、互いに対向する正極及び負極を電極として備え、
少なくともいずれか一方の電極は、電極基材と、活物質を含み且つ電極基材の表面に沿って配置された活物質層と、を有し、上記電極は、活物質層として、電極基材により近い方に配置された第1活物質層と、対向する他方の電極により近い方に配置された第2活物質層と、を有し、第1活物質層は、第1活物質を活物質として含み、第2活物質層は、充放電による体積変化率が第1活物質よりも小さい第2活物質を活物質として含む。
斯かる構成の蓄電素子では、対向する電極により近い方の第2活物質層に含まれる第2活物質の体積変化率が、より電極基材に近い方の第1活物質層に含まれる第1活物質の体積変化率も小さい。充放電では、活物質層において、電極基材に近い方よりも、対向する電極に近い方で充放電反応がより活発となる。ところが、対向する電極に近い方の第2活物質層は、充放電による体積変化率がより小さい第2活物質を含むため、体積変化がより小さい分、第2活物質の膨張や収縮による劣化が抑制されている。従って、上記の蓄電素子によれば、充放電を繰り返すことによって容量が低下することを抑制できる。
上記の蓄電素子では、第2活物質層は、第1活物質層の外縁よりも外側にはみ出したはみ出し部を有し、はみ出し部は、第1活物質層の外縁部を側方から覆っていてもよい。上記のごとく、充放電反応がより活発に起こる正極活物質層の外縁部に第2活物質層を配置することによって、より体積変化の小さい第2活物質が正極活物質層の外縁部に配置される。第2活物質の体積変化がより小さい分、正極活物質層の外縁部での活物質の膨張や収縮による劣化が抑制されている。従って、上記の蓄電素子では、充放電を繰り返すことによって容量が低下することをより確実に抑制できる。
上記の蓄電素子では、第1活物質層及び第2活物質層を有する電極が正極であり、第1活物質及び第2活物質は、いずれも、それぞれ独立して、LiNiMnCoの化学組成で表されるリチウム金属複合酸化物(ただし、0<p≦1.3であり、q+r+s=1であり、0<q<1であり、0<r<1であり、0<s<1であり、1.7≦t≦2.3である)であり、第2活物質の化学組成におけるqは、第1活物質の化学組成におけるqよりも大きくてもよい。
上記の蓄電素子では、第1活物質層の厚みに対する第2活物質層の厚みは、50%以上100%以下であってもよい。
本実施形態によれば、充放電を繰り返すことによって容量が低下することが抑制された蓄電素子を提供できる。
図1は、本実施形態に係る蓄電素子の斜視図である。 図2は、同実施形態に係る蓄電素子の正面図である。 図3は、図1のIII−III線位置の断面図である。 図4は、図1のIV−IV線位置の断面図である。 図5は、同実施形態に係る蓄電素子の一部を組み立てた状態の斜視図であって、注液栓、電極体、集電体、及び外部端子を蓋板に組み付けた状態の斜視図である。 図6は、同実施形態に係る蓄電素子の電極体の構成を説明するための図である。 図7は、重ね合わされた正極、負極、及びセパレータの断面図(図6のVII−VII断面)である。 図8は、同実施形態に係る蓄電素子を含む蓄電装置の斜視図である。 図9は、活物質の正極電位の変化に対するc軸長の変化を表したグラフである。
以下、本発明に係る蓄電素子の一実施形態について、図1〜図7を参照しつつ説明する。蓄電素子には、二次電池、キャパシタ等がある。本実施形態では、蓄電素子の一例として、充放電可能な二次電池について説明する。尚、本実施形態の各構成部材(各構成要素)の名称は、本実施形態におけるものであり、背景技術における各構成部材(各構成要素)の名称と異なる場合がある。
本実施形態の蓄電素子1は、非水電解質二次電池である。より詳しくは、蓄電素子1は、リチウムイオンの移動に伴って生じる電子移動を利用したリチウムイオン二次電池である。この種の蓄電素子1は、電気エネルギーを供給する。蓄電素子1は、単一又は複数で使用される。具体的に、蓄電素子1は、要求される出力及び要求される電圧が小さいときには、単一で使用される。一方、蓄電素子1は、要求される出力及び要求される電圧の少なくとも一方が大きいときには、他の蓄電素子1と組み合わされて蓄電装置100に用いられる。前記蓄電装置100では、該蓄電装置100に用いられる蓄電素子1が電気エネルギーを供給する。
蓄電素子1は、図1〜図7に示すように、正極11と負極12とを含む電極体2と、電極体2を収容するケース3と、ケース3の外側に配置される外部端子7であって電極体2と導通する外部端子7と、を備える。また、蓄電素子1は、電極体2、ケース3、及び外部端子7の他に、電極体2と外部端子7とを導通させる集電体5等を有する。
電極体2は、正極11と負極12とがセパレータ4によって互いに絶縁された状態で積層された積層体22が巻回されることによって形成される。
正極11は、金属箔111(正極基材)と、金属箔111の表面に沿って配置され且つ活物質を含む活物質層112と、を有する。本実施形態では、活物質層112は、金属箔111の両方の面にそれぞれ重なる。活物質層112は、金属箔111の厚み方向の両側にそれぞれ配置される。なお、正極11の厚みは、通常、40μm以上150μm以下である。
金属箔111は帯状である。本実施形態の正極11の金属箔111は、例えば、アルミニウム箔である。正極11は、帯形状の短手方向である幅方向の一方の端縁部に、正極活物質層112の非被覆部(正極活物質層が形成されていない部位)115を有する。
正極活物質層112の厚みは、通常、25μm以上50μm以下である。正極活物質層112の目付量は、通常、9.4mg/cm以上16.5mg/cm 以下である。正極活物質層112の密度は、通常、1.7g/cm以上2.6g/cm 以下である。厚み、目付量、及び密度は、金属箔111の一方の面を覆うように配置された1層分における密度である。
正極活物質層112は、第1活物質を活物質として含む第1活物質層112aと、第2活物質を活物質として含む第2活物質層112bと、を有する。第1活物質層112aは、金属箔111により近い方に配置されている。第2活物質層112bは、対向する負極12により近い方に配置されている。第2活物質の充放電による体積変化率(電位変化による体積変化率)は、第1活物質の電位変化による体積変化率よりも小さい。
第1活物質層112aの厚みに対する第2活物質層112bの厚みは、50%以上100%以下であってもよい。第1活物質層112aの厚みは、通常、5μm以上30μm以下である。第2活物質層112bの厚みは、通常、5μm以上30μm以下である。厚みは、少なくとも5箇所の厚みを測定した測定値の平均である。
正極11では、第2活物質層112bは、第1活物質層112aの外縁よりも外側にはみ出したはみ出し部112b1を有する。はみ出し部112b1は、第1活物質層112aの外縁部を側方から覆っている。言い換えると、金属箔111の方へ延びた第2活物質層112bの一部によって、第1活物質層112aの外縁部の少なくとも一部が側方から覆われている。即ち、帯状の金属箔111の少なくとも一方の面に重なった帯状の正極活物質層112において、第2活物質層112bの幅方向の両端部が金属箔111の方へ折れ曲がり、折れ曲がった部分が、第1活物質層112aの幅方向の両端縁を側方からそれぞれ覆っている。
第1活物質及び第2活物質の各体積変化率の大小は、正極の電位を変化させつつ、各電位のときに測定したc軸長の大小を指標として決めることができる。結晶構造のc軸長に関して下記に詳しく述べる。
結晶構造を規定するパラメータとして、a、 b、 c軸があり、また、ab面、ac面の角度を規定するα、bc面、ba面の角度を規定するβ、ca面、cb面の角度を規定するγがある。例えば、もっとも単純な「立方体」は、a=b=c、 α=β=γ=90°として表される。この場合、立方体の体積V=aとなることから、a軸の変化は体積の変化と直接的な相関がある。
ところで、Liを含む正極で一般的な「層状岩塩型化合物」と呼ばれる化合物の結晶構造では、a=b、 α=β=90°γ=120°(底面がひし形、底面に対して垂直方向にc軸がのびている)となる。そのため、体積V=√3/2×a×cとなる。充電にともない、Ni等の金属が酸化されるため、a軸は短くなる。また、充電にともない結晶構造からLiが引き抜かれていくと、電荷的な反発によりc軸が伸びるものの、ある程度までc軸が伸びると、次にc軸が縮む。一般的にa軸の変化は2%程度であるが、c軸は2%膨張したのち、3%程度縮小する。
結晶構造中には、原子が規則正しく並んでおり、いくつもの「面」が存在する。X線を結晶構造に照射すると、その面の間隔を反映するようにX線が回折される。そのため、回折されたX線を分析することによって、軸の長さ、角度を計算することが可能である。
例えば、正極の電位が4.1[V vs.Li/Li+]以上4.3以下の範囲でc軸長を測定し、斯かる電位の範囲においてc軸長の変化率がより大きい活物質が、より体積変化率の大きい活物質となる。
正極11の活物質(第1活物質及び第2活物質)は、粒子状であり、リチウムイオンを吸蔵放出可能な化合物である。正極11の活物質の平均粒子径は、通常、3μm以上8μm以下である。
正極11の活物質(第1活物質及び第2活物質)は、例えば、リチウム金属酸化物である。具体的に、正極の活物質は、例えば、LiMeO(Meは、1又は2以上の遷移金属を表す)によって表される複合酸化物(LiCo、LiNi、LiMn、LiNiCoMn等)、又は、LiMe(XO(Meは、1又は2以上の遷移金属を表し、Xは例えばP、Si、B、Vを表す)によって表されるポリアニオン化合物(LiFePO、LiMnPO、LiMnSiO、LiCoPOF等)である。
本実施形態では、正極11の活物質(第1活物質及び第2活物質)は、LiNiMnCoの化学組成で表されるリチウム金属複合酸化物(ただし、0<p≦1.3であり、q+r+s=1であり、0≦q≦1であり、0≦r≦1であり、0≦s≦1であり、1.7≦t≦2.3である)である。なお、0<q<1であり、0<r<1であり、0<s<1であってもよい。
上記のごときLiNiMnCoの化学組成で表されるリチウム金属複合酸化物は、例えば、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNi0.6Co0.2Mn0.2、LiNi0.5Co0.2Mn0.3、LiNi1/6Co1/6Mn2/3、LiCoO などである。LiNiMnCoの化学組成で表されるリチウム金属複合酸化物では、Ni含有量が多いほど、体積変化率が大きい。従って、LiNi0.6Co0.2Mn0.2の体積変化率は、LiNi1/3Co1/3Mn1/3の体積変化率よりも大きい。第1活物質及び第2活物質のいずれも上記のごときLiNiMnCoの化学組成で表される場合、第1活物質のNi含有率は、第2活物質のNi含有率よりも大きい。
正極活物質層112に用いられるバインダは、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)などのフッ素樹脂を含む。フッ素樹脂は、分子中に少なくともC−F結合を有する樹脂である。本実施形態のバインダは、フッ素樹脂であり、具体的には、ポリフッ化ビニリデン(ホモポリマー)である。
正極活物質層112の導電助剤は、炭素を98質量%以上含む炭素質材料である。炭素質材料は、例えば、ケッチェンブラック(登録商標)、アセチレンブラック、黒鉛等である。本実施形態の正極活物質層112は、導電助剤としてアセチレンブラックを有する。導電助剤の平均粒子径は、通常、20nm以上50nm以下である。
負極12は、金属箔121(負極基材)と、金属箔121の上に形成された負極活物質層122と、を有する。本実施形態では、負極活物質層122は、金属箔121の両面にそれぞれ重ねられる。金属箔121は帯状である。本実施形態の負極の金属箔121は、例えば、銅箔である。負極12は、帯形状の短手方向である幅方向の一方の端縁部に、負極活物質層122の非被覆部(負極活物質層が形成されていない部位)非被覆部125を有する。なお、負極12の厚みは、通常、40μm以上150μm以下である。
負極活物質層122は、粒子状の活物質と、バインダと、を含む。負極活物質層122は、セパレータ4を介して正極11と向き合うように配置される。負極活物質層122の幅は、正極活物質層112の幅よりも大きい。負極活物質層122の厚みは、通常、10μm以上70μm以下である。
負極活物質層122では、バインダの比率は、負極の活物質とバインダとの合計質量に対して、2質量%以上10質量%以下であってもよい。
負極12の活物質は、負極12において充電反応及び放電反応の電極反応に寄与し得るものである。例えば、負極12の活物質は、グラファイト、非晶質炭素(難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素)などの炭素材料、又は、ケイ素(Si)及び錫(Sn)などリチウムイオンと合金化反応を生じる材料である。本実施形態の負極の活物質は、非晶質炭素である。より具体的には、負極の活物質は、難黒鉛化炭素である。負極12の活物質の平均粒子径は、通常、1μm以上10μm以下である。
負極活物質層122の目付量(1層分)は、通常、2.5mg/cm以上5.0mg/cm 以下である。負極活物質層122の密度(1層分)は、通常、0.9g/cm以上1.5g/cm 以下である。
負極活物質層122に用いられるバインダは、正極活物質層112に用いられたバインダと同様のものである。本実施形態のバインダは、ポリフッ化ビニリデンである。
負極活物質層122は、ケッチェンブラック(登録商標)、アセチレンブラック、黒鉛等の導電助剤をさらに有してもよい。
本実施形態の電極体2では、以上のように構成される正極11と負極12とがセパレータ4によって絶縁された状態で巻回される。即ち、本実施形態の電極体2では、正極11、負極12、及びセパレータ4の積層体22が巻回される。セパレータ4は、絶縁性を有する部材である。セパレータ4は、正極11と負極12との間に配置される。これにより、電極体2(詳しくは、積層体22)において、正極11と負極12とが互いに絶縁される。また、セパレータ4は、ケース3内において、電解液を保持する。これにより、蓄電素子1の充放電時において、リチウムイオンが、セパレータ4を挟んで交互に積層される正極11と負極12との間を移動する。
セパレータ4は、帯状である。セパレータ4は、多孔質なセパレータ基材を有する。本実施形態のセパレータ4は、セパレータ基材のみを有する。セパレータ4は、正極11及び負極12間の短絡を防ぐために正極11及び負極12の間に配置されている。
セパレータ基材は、例えば、織物、不織布、又は多孔膜によって多孔質に構成される。セパレータ基材の材質としては、高分子化合物、ガラス、セラミックなどが挙げられる。高分子化合物としては、例えば、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリアミド(PA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)などのポリオレフィン(PO)、又は、セルロースが挙げられる。
セパレータ4の幅(帯形状の短手方向の寸法)は、負極活物質層122の幅より僅かに大きい。セパレータ4は、正極活物質層112及び負極活物質層122が重なるように幅方向に位置ずれした状態で重ね合わされた正極11と負極12との間に配置される。このとき、図6に示すように、正極11の非被覆部115と負極12の非被覆部125とは重なっていない。即ち、正極11の非被覆部115が、正極11と負極12との重なる領域から幅方向に突出し、且つ、負極12の非被覆部125が、正極11と負極12との重なる領域から幅方向(正極11の非被覆部115の突出方向と反対の方向)に突出する。積層された状態の正極11、負極12、及びセパレータ4、即ち、積層体22が巻回されることによって、電極体2が形成される。正極11の非被覆部115又は負極12の非被覆部125のみが積層された部位によって、電極体2における非被覆積層部26が構成される。
非被覆積層部26は、電極体2における集電体5と導通される部位である。非被覆積層部26は、巻回された正極11、負極12、及びセパレータ4の巻回中心方向視において、中空部27(図6参照)を挟んで二つの部位(二分された非被覆積層部)261に区分けされる。
以上のように構成される非被覆積層部26は、電極体2の各極に設けられる。即ち、正極11の非被覆部115のみが積層された非被覆積層部26が電極体2における正極11の非被覆積層部を構成し、負極12の非被覆部125のみが積層された非被覆積層部26が電極体2における負極12の非被覆積層部を構成する。
ケース3は、開口を有するケース本体31と、ケース本体31の開口を塞ぐ(閉じる)蓋板32と、を有する。ケース3は、電極体2及び集電体5等と共に、電解液を内部空間に収容する。ケース3は、電解液に耐性を有する金属によって形成される。ケース3は、例えば、アルミニウム、又は、アルミニウム合金等のアルミニウム系金属材料によって形成される。ケース3は、ステンレス鋼及びニッケル等の金属材料、又は、アルミニウムにナイロン等の樹脂を接着した複合材料等によって形成されてもよい。
電解液は、非水溶液系電解液である。電解液は、有機溶媒に電解質塩を溶解させることによって得られる。有機溶媒は、例えば、プロピレンカーボネート及びエチレンカーボネートなどの環状炭酸エステル類、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、及びエチルメチルカーボネートなどの鎖状カーボネート類である。電解質塩は、LiClO、LiBF、及びLiPF等である。本実施形態の電解液は、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、及びエチルメチルカーボネートを所定の割合で混合した混合溶媒に、0.5〜1.5mol/LのLiPFを溶解させたものである。
ケース3は、ケース本体31の開口周縁部と、長方形状の蓋板32の周縁部とを重ね合わせた状態で接合することによって形成される。また、ケース3は、ケース本体31と蓋板32とによって画定される内部空間を有する。本実施形態では、ケース本体31の開口周縁部と蓋板32の周縁部とは、溶接によって接合される。
以下では、図1に示すように、蓋板32の長辺方向をX軸方向とし、蓋板32の短辺方向をY軸方向とし、蓋板32の法線方向をZ軸方向とする。
ケース本体31は、開口方向(Z軸方向)における一方の端部が塞がれた角筒形状(即ち、有底角筒形状)を有する。蓋板32は、ケース本体31の開口を塞ぐ板状の部材である。
蓋板32は、ケース3内のガスを外部に排出可能なガス排出弁321を有する。ガス排出弁321は、ケース3の内部圧力が所定の圧力まで上昇したときに、該ケース3内から外部にガスを排出する。ガス排出弁321は、X軸方向における蓋板32の中央部に設けられる。
ケース3には、電解液を注入するための注液孔が設けられる。注液孔は、ケース3の内部と外部とを連通する。注液孔は、蓋板32に設けられる。注液孔は、注液栓326によって密閉される(塞がれる)。注液栓326は、溶接によってケース3(本実施形態の例では蓋板32)に固定される。
外部端子7は、他の蓄電素子1の外部端子7又は外部機器等と電気的に接続される部位である。外部端子7は、導電性を有する部材によって形成される。例えば、外部端子7は、アルミニウム又はアルミニウム合金等のアルミニウム系金属材料、銅又は銅合金等の銅系金属材料等の溶接性の高い金属材料によって形成される。
外部端子7は、バスバ等が溶接可能な面71を有する。面71は、平面である。外部端子7は、蓋板32に沿って拡がる板状である。詳しくは、外部端子7は、Z軸方向視において矩形状の板状である。
集電体5は、ケース3内に配置され、電極体2と通電可能に直接又は間接に接続される。本実施形態の集電体5は、クリップ部材50を介して電極体2と通電可能に接続される。即ち、蓄電素子1は、電極体2と集電体5とを通電可能に接続するクリップ部材50を備える。
集電体5は、導電性を有する部材によって形成される。図3に示すように、集電体5は、ケース3の内面に沿って配置される。集電体5は、蓄電素子1の正極11と負極12とにそれぞれ配置される。本実施形態の蓄電素子1では、ケース3内において、電極体2の正極11の非被覆積層部26と、負極12の非被覆積層部26とにそれぞれ配置される。
正極11の集電体5と負極12の集電体5とは、異なる材料によって形成される。具体的に、正極11の集電体5は、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金によって形成され、負極12の集電体5は、例えば、銅又は銅合金によって形成される。
本実施形態の蓄電素子1では、電極体2とケース3とを絶縁する袋状の絶縁カバー6に収容された状態の電極体2(詳しくは、電極体2及び集電体5)がケース3内に収容される。
次に、上記実施形態の蓄電素子1の製造方法について説明する。
蓄電素子1の製造方法では、まず、金属箔(電極基材)に活物質を含む合剤を塗布することで、活物質層を形成し、電極(正極11及び負極12)を作製する。次に、正極11、セパレータ4、及び負極12を重ね合わせて電極体2を形成する。続いて、電極体2をケース3に入れ、ケース3に電解液を入れることによって蓄電素子1を組み立てる。
電極(正極11)の作製では、金属箔の両面に、活物質とバインダと溶媒とを含む合剤をそれぞれ塗布することによって正極活物質層112を形成する。第1活物質層用の合剤と、第2活物質層用の合剤とを、体積変化率の異なる活物質をそれぞれの合剤に配合することによって調製する。通常、第1活物質層用の合剤を金属箔に塗布した後、乾燥し、その後、第1活物質層112aの上に、第2活物質層用の合剤を塗布する。合剤の塗布方法としては、一般的な方法が採用される。塗布された正極活物質層112を所定の圧力でロールプレスする。金属箔121の両面側にそれぞれ活物質層を1層形成して、負極12も同様にして作製する。
電極体2の形成では、正極11と負極12との間にセパレータ4を挟み込んだ積層体22を巻回することにより、電極体2を形成する。詳しくは、正極活物質層112と負極活物質層122とがセパレータ4を介して互いに向き合うように、正極11とセパレータ4と負極12とを重ね合わせ、積層体22を作る。続いて、積層体22を巻回して、電極体2を形成する。
蓄電素子1の組み立てでは、ケース3のケース本体31に電極体2を入れ、ケース本体31の開口を蓋板32で塞ぎ、電解液をケース3内に注入する。ケース本体31の開口を蓋板32で塞ぐときには、ケース本体31の内部に電極体2を入れ、正極11と一方の外部端子7とを導通させ、且つ、負極12と他方の外部端子7とを導通させた状態で、ケース本体31の開口を蓋板32で塞ぐ。電解液をケース3内へ注入するときには、ケース3の蓋板32の注入孔から電解液をケース3内に注入する。
本実施形態の蓄電素子1は、例えば、比較的大きい電流で充放電が繰り返される電池として好適に使用される。比較的大きい電流とは、例えば、40CAの電流である。本実施形態の蓄電素子1は、例えば、ハイブリッド自動車などに搭載されて使用される。
上記のように構成された本実施形態の蓄電素子1では、正極11が、金属箔111と、正極活物質を含み且つ金属箔111に重ねられた正極活物質層112と、を有する。正極活物質層112は、金属箔111により近い方に配置された第1活物質層112aと、対向する他方の電極により近い方に配置された第2活物質層112bと、を正極活物質層112として有する。第1活物質層112aは、第1活物質を活物質として含み、第2活物質層は、充放電による体積変化率が第1活物質よりも小さい第2活物質を活物質として含む。
上記構成の蓄電素子1では、対向する負極12により近い方の第2活物質層112bに含まれる第2活物質の体積変化率が、より金属箔111に近い方の第1活物質層112aに含まれる第1活物質の体積変化率も小さい。充放電では、正極活物質層112において、金属箔111に近い方よりも、対向する負極12に近い方で充放電反応がより活発となる。特に、比較的大きい電流で充放電を行ったときに、金属箔111に近い方よりも、対向する負極12に近い方で充放電反応が顕著に活発となる。ところが、対向する負極12に近い方の第2活物質層112bは、電位変化による体積変化率がより小さい第2活物質を含むため、体積変化がより小さい分、第2活物質の膨張や収縮による劣化が抑制されている。従って、充放電を繰り返すことによって蓄電素子1の容量が低下することを抑制できる。
上記の蓄電素子1では、第2活物質層112bは、第1活物質層112aの外縁よりも外側にはみ出したはみ出し部を有し、はみ出し部は、第1活物質層112aの外縁部を側方から覆っている。正極活物質層112においては、特に大電流での充放電時に、内側部分よりも外縁部の方にて充放電反応がより活発に起こりやすい。上記の構成によって、第1活物質層112aの外縁部が、より体積変化率の小さい第2活物質を含む第2活物質層112bで覆われる。上記のごとく、充放電反応がより活発に起こる正極活物質層112の外縁部に第2活物質層112bを配置することによって、より体積変化の小さい第2活物質が正極活物質層112の外縁部に配置される。第2活物質の体積変化がより小さい分、正極活物質層112の外縁部での活物質の膨張や収縮による劣化が抑制されている。従って、上記の蓄電素子では、充放電を繰り返すことによって容量が低下することをより確実に抑制できる。
上記の蓄電素子1では、第1活物質層及び第2活物質層を有する電極が正極であり、正極活物質としての第1活物質及び第2活物質は、いずれも、それぞれ独立して、LiNiMnCoの化学組成で表されるリチウム金属複合酸化物(ただし、0<p≦1.3であり、q+r+s=1であり、0<q<1であり、0<r<1であり、0<s<1であり、1.7≦t≦2.3である)であり、第2活物質の化学組成におけるqは、第1活物質の化学組成におけるqよりも大きい。斯かる構成により、上記の蓄電素子1では、充放電を繰り返すことによって容量が低下することをより確実に抑制できる。
上記の蓄電素子1では、第1活物質層の厚みに対する第2活物質層の厚みは、50%以上100%以下であってもよい。斯かる構成により、上記の蓄電素子1では、充放電を繰り返すことによって容量が低下することをより確実に抑制できる。
尚、本発明の蓄電素子は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を追加することができ、また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることができる。さらに、ある実施形態の構成の一部を削除することができる。
上記の実施形態では、第1活物質層112aと第2活物質層112bとを有する活物質層を備えた正極について説明したが、本発明では、上記のごとき第1活物質層と上記のごとき第2活物質層とを有する活物質層を負極が備えてもよい。
上記の実施形態では、正極活物質層が金属箔に直接接した正極について詳しく説明したが、本発明では、正極が、正極活物質層及び金属箔の間に、バインダと導電助剤とを含む導電層を有してもよい。
上記実施形態では、活物質層が各電極の金属箔の両面側にそれぞれ配置された電極について説明したが、本発明の蓄電素子では、正極11又は負極12は、活物質層を金属箔の片面側にのみ備えてもよい。
上記実施形態では、積層体22が巻回されてなる電極体2を備えた蓄電素子1について詳しく説明したが、本発明の蓄電素子は、巻回されない積層体22を備えてもよい。詳しくは、それぞれ矩形状に形成された正極、セパレータ、負極、及びセパレータが、この順序で複数回積み重ねられてなる電極体を蓄電素子が備えてもよい。
上記実施形態では、蓄電素子1が充放電可能な非水電解質二次電池(例えばリチウムイオン二次電池)として用いられる場合について説明したが、蓄電素子1の種類や大きさ(容量)は任意である。また、上記実施形態では、蓄電素子1の一例として、リチウムイオン二次電池について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、本発明は、種々の二次電池、その他、電気二重層キャパシタ等のキャパシタの蓄電素子にも適用可能である。
蓄電素子1(例えば電池)は、図8に示すような蓄電装置100(蓄電素子が電池の場合は電池モジュール)に用いられてもよい。蓄電装置100は、少なくとも二つの蓄電素子1と、二つの(異なる)蓄電素子1同士を電気的に接続するバスバ部材91と、を有する。この場合、本発明の技術が少なくとも一つの蓄電素子に適用されていればよい。
以下に示すようにして、非水電解質二次電池(リチウムイオン二次電池)を製造した。
(実施例1)
(1)正極の作製
溶剤としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)と、導電助剤(アセチレンブラック)と、バインダ(PVdF)と、平均粒子径が5μmの活物質(LiNi0.60Co0.20Mn0.20)の粒子とを、混合し、混練することで、正極用の合剤1を調製した。導電助剤、バインダ、活物質の配合量(固形分)は、それぞれ4.5質量%、4.5質量%、91質量%とした。調製した正極用の合剤を、乾燥後の塗布量(目付量)が5.7mg/cmとなるように、帯状のアルミニウム箔(15μm厚み)の両面にそれぞれ塗布し、乾燥して、帯状の第1正極活物質層を形成した。
次に、溶剤としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)と、導電助剤(アセチレンブラック)と、バインダ(PVdF)と、平均粒子径が5μmの活物質(LiNi0.33Co0.33Mn0.33)の粒子とを、混合し、混練することで、正極用の合剤2を調製した。導電助剤、バインダ、活物質の配合量(固形分)は、それぞれ4.5質量%、4.5質量%、91質量%とした。調製した正極用の合剤を、乾燥後の塗布量(目付量)が5.7mg/cmとなるように、各第1正極活物質層にそれぞれ塗布し、乾燥して、帯状の第2正極活物質層を形成した。なお、各第1正極活物質層の幅方向の両方の外縁部を外側から覆うように正極用の合剤2を塗布した。
続いて、ロールプレスを行った。その後、真空乾燥して、水分等を除去した。プレス後の第1正極活物質層(1層分)の厚みは、20μmであった。第1正極活物質層の密度は、1.4g/cmであった。第2正極活物質層(1層分)の厚みは、20μmであった。第2正極活物質層の密度は、1.4g/cmであった。
(2)負極の作製
活物質としては、平均粒子径が4μmの粒子状の非晶質炭素(難黒鉛化炭素)を用いた。また、バインダとしては、PVdFを用いた。負極用の合剤は、溶剤としてNMPと、バインダと、活物質とを混合、混練することで調製した。バインダは、7質量%となるように配合し、活物質は、93質量%となるように配合した。調製した負極用の合剤を、乾燥後の塗布量(目付量)が5.3mg/cmとなるように、銅箔(10μm厚み)の両面にそれぞれ塗布した。乾燥後、ロールプレスを行い、真空乾燥して、水分等を除去した。活物質層(1層分)の厚みは、47μmであった。活物質層の密度は、1.1g/cmであった。
(3)セパレータ
セパレータとして厚みが22μmのポリエチレン製微多孔膜を用いた。ポリエチレン製微多孔膜の透気度は、100秒/100ccであった。
(4)電解液の調製
電解液としては、以下の方法で調製したものを用いた。非水溶媒として、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネートを、いずれも1容量部ずつ混合した溶媒を用い、この非水溶媒に、塩濃度が1mol/LとなるようにLiPFを溶解させ、電解液を調製した。
(5)ケース内への電極体の配置
上記の正極、上記の負極、上記の電解液、セパレータ、及びケースを用いて、一般的な方法によって電池を製造した。
まず、セパレータが上記の正極および負極の間に配されて積層されてなるシート状物を巻回した。次に、巻回されてなる電極体を、ケースとしてのアルミニウム製の角形電槽缶のケース本体内に配置した。続いて、正極及び負極を2つの外部端子それぞれに電気的に接続させた。さらに、ケース本体に蓋板を取り付けた。上記の電解液を、ケースの蓋板に形成された注液口からケース内に注入した。最後に、ケースの注液口を封止することにより、ケースを密閉した。
(実施例2〜4)
それぞれ表1に示す構成に変更した点以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を製造した。
(比較例)
それぞれ表1に示す構成に変更した点以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を製造した。
<各正極活物質の電位による体積変化率の大小について>
リチウム含有NiMnCo酸化物(LiNi1/3Co1/3Mn1/3)が所定の電位のときにおける、c軸長を測定した。また、格子体積を求めた。c軸長の測定は、粉末X線回折法による。結果を図9に示す。正極電位が4[V vs. Li/Li+]以上の所定範囲では、c軸長が長いほど、体積変化率が大きい。
<繰り返し充放電後の容量維持率(サイクル特性)の評価>
25℃の恒温槽中で5Aの充電電流、4.2Vの定電流定電圧充電を3時間行い、10分の休止後、5Aの放電電流にて2.4Vまで定電流放電を行うことで、当該電池の耐久試験前の放電容量C1[Ah]を測定した。55℃の恒温槽中で40Aの電流で、15%から85%SOCの範囲で500時間サイクル試験をおこなった。その後。当該電池を25℃で4時間保持した後、25℃の恒温槽中で5Aの充電電流、4.2Vの定電流定電圧充電を3時間行い、10分の休止後、5Aの放電電流にて2.4Vまで定電流放電を行うことで、当該電池の耐久試験後の放電容量C2[Ah]を測定した。上述のC1およびC2をもちいてC2/C1×100[%]を計算し、この値を容量維持率とした。
実施例の電池では、充放電を繰り返すことによって容量が低下することを抑制できた。一方、比較例の電池では、充放電を繰り返すことによって容量が低下することを必ずしも抑制できなかった。
1:蓄電素子(非水電解質二次電池)、
2:電極体、
26:非被覆積層部、
3:ケース、 31:ケース本体、 32:蓋板、
4:セパレータ、
5:集電体、 50:クリップ部材、
6:絶縁カバー、
7:外部端子、 71:面、
11:正極、
111:正極の金属箔(正極基材)、
112:正極活物質層、
112a:第1活物質層、 112b:第2活物質層、
12:負極、
121:負極の金属箔(負極基材)、 122:負極活物質層、
91:バスバ部材、
100:蓄電装置。

Claims (4)

  1. 互いに対向する正極及び負極を電極として備え、
    少なくともいずれか一方の電極は、電極基材と、活物質を含み且つ前記電極基材の表面に沿って配置された活物質層と、を有し、
    前記電極は、前記活物質層として、前記電極基材により近い方に配置された第1活物質層と、対向する他方の電極により近い方に配置された第2活物質層と、を有し、
    前記第1活物質層は、第1活物質を前記活物質として含み、
    前記第2活物質層は、充放電による体積変化率が前記第1活物質よりも小さい第2活物質を前記活物質として含む、蓄電素子。
  2. 前記第2活物質層は、前記第1活物質層の外縁よりも外側にはみ出したはみ出し部を有し、
    前記はみ出し部は、前記第1活物質層の外縁部を側方から覆っている、請求項1に記載の蓄電素子。
  3. 前記第1活物質層及び前記第2活物質層を有する前記電極が正極であり、
    前記第1活物質及び前記第2活物質は、いずれも、それぞれ独立して、LiNiMnCoの化学組成で表されるリチウム金属複合酸化物(ただし、0<p≦1.3であり、q+r+s=1であり、0<q<1であり、0<r<1であり、0<s<1であり、1.7≦t≦2.3である)であり、
    前記第2活物質の化学組成におけるqは、前記第1活物質の化学組成におけるqよりも大きい、請求項1又は2に記載の蓄電素子。
  4. 前記第1活物質層の厚みに対する前記第2活物質層の厚みは、50%以上100%以下である、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の蓄電素子。
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