JP2017191248A - 画像形成装置 - Google Patents

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竜也 大杉
Tatsuya Osugi
竜也 大杉
石井 宏一
Koichi Ishii
宏一 石井
杉浦 健治
Kenji Sugiura
健治 杉浦
敦司 永田
Atsushi Nagata
敦司 永田
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Abstract

【課題】記録シートに対するトナー像の転写不良の度合いを許容範囲内に留める。【解決手段】複数の感光体(2C〜2K)と、これら感光体に順に接触してそれぞれの接触位置で一次転写ニップを形成するように表面移動する中間転写ベルト31と、複数の感光体上のトナー像をそれぞれの前記一次転写ニップで中間転写ベルト31に転写した後、中間転写ベルト31とシート搬送ベルト41との当接による二次転写ニップで記録シートに転写する転写ユニット30とを備える画像形成装置において、四つの感光体2C〜2Kのうち、Kトナー像を形成するK用の感光体2Kを最上流側に配設し、中間転写ベルト31として、多層構造であって且つマイクロゴム硬度が40以上であるものを用いた。【選択図】図1

Description

本発明は画像形成装置に関するものである。
従来、複数の像担持体上に順に接触してそれぞれの接触位置で第一ニップを形成するように表面移動する中間転写体に対し、複数の像担持体上のトナー像を転写した後、他の転写体に転写する画像形成装置が知られている。
例えば、特許文献1に記載の画像形成装置は、像担持体として、K(黒)トナー像,M(マゼンタ)トナー像,C(シアン)トナー像,Y(イエロー)トナー像のそれぞれを個別に担持するK,M,C,Y用の感光体を備えている。また、K,M,C,Y用の感光体に対してその順序で接触して第一ニップたるK,M,C,Y用の一次転写ニップを形成するように表面移動する中間転写体たる無端状の中間転写ベルトも備えている。また、それら四色のトナー像を中間転写ベルトに転写した後、中間転写ベルトと、ニップ形成部材たる二次転写ローラとの当接による第二ニップたる二次転写ニップで他の転写体たる記録シートに転写する転写手段も備えている。中間転写ベルトは、弾性層を含む複数の層から構成されたものである。
かかる構成においては、中間転写ベルトの硬度によっては、記録シートに対するトナー像の転写不良の度合いが許容範囲を超えてしまうおそれがあることが、本発明者らの実験によって判明した。
上述した課題を解決するために、本発明は、複数の像担持体と、これら像担持体に順に接触してそれぞれの接触位置で第一転写ニップを形成するように表面移動する中間転写体と、複数の像担持体上のトナー像をそれぞれの前記第一転写ニップで前記中間転写体に転写した後、前記中間転写体とニップ形成部材との当接による第二転写ニップで他の転写体に転写する転写手段とを備え、前記中間転写体として、少なくとも弾性層を含む複数の層を具備するものを用いる画像形成装置であって、複数の像担持体のうち、トナー帯電量の最も少ないトナー像を担持する像担持体が少なくとも他の一つの像担持体よりも上流側に配設され、且つ、前記中間転写体のマイクロゴム硬度が40以上であることを特徴とするものである。
本発明によれば、記録シート等の転写体に対するトナー像の転写不良の度合いを許容範囲内に留めることができるという優れた効果がある。
実施形態に係るプリンタを示す概略構成図。 同プリンタにおけるK用の画像形成ユニットを拡大して示す拡大構成図。 同プリンタの中間転写ベルトの横断面を部分的に示す拡大断面図。 同中間転写ベルトを部分的に拡大して示す拡大平面図。 同プリンタにおける二次転写電源の電気回路の要部を、二次転写裏面ローラや二次転写ニップおもてローラなどともに示すブロック図。 「薄色順構成」の画像形成装置における二次転写ニップに進入する直前の中間転写ベルト上のトナー像におけるトナー帯電量と、トナーの色との関係を示すグラフ。 一次転写ニップに進入する前の感光体表面上における各色トナー像の帯電量Q/Mを示すグラフ。 実施形態に係るプリンタの二次転写電源から出力される二次転写バイアスの波形の第一例を示すグラフ。 同二次転写電源から出力される二次転写バイアスの波形の第二例を示すグラフ。 プリント実験における転写性ランクと中間転写ベルトのマイクロゴム硬度と実験条件との関係を示すグラフ。 同プリンタのKトナーについて、二次転写ニップに進入する直前の中間転写ベルト上の帯電量と、二次転写ニップを通過して転写残トナーになった状態の帯電量とを示すグラフ。
以下、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式のカラープリンタ(以下、単にプリンタという)の実施形態について説明する。
まず、実施形態に係るプリンタの基本的な構成について説明する。図1は、実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。同図において、実施形態に係るプリンタは、Y,M,C,Kのトナー像を形成するための4つのトナー像形成ユニット1K,1Y,1M,1Cを備えている。また、転写ユニット30、光書込ユニット80、定着装置90、給送カセット100、レジストローラ対101なども備えている。
4つのトナー像形成ユニット1K,1Y,1M,1Cは、画像形成物質として、互いに異なる色のKトナー,Yトナー,Mトナー,Cトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっており、寿命到達時に交換される。Kトナー像を形成するためのトナー像形成ユニット1Kを例にすると、これは、図2に示されるように、像担持体たるドラム状の感光体2K、ドラムクリーニング装置3K、除電装置、帯電装置6K、現像装置8K等を備えている。これらの装置が共通の保持体に保持されてプリンタ本体に対して一体的に脱着することで、それらを同時に交換できるようになっている。
感光体2Kは、ドラム基体の表面上に有機感光層が形成されたものであって、駆動手段によって図中時計回り方向に回転駆動される。帯電装置6Kは、帯電バイアスが印加される帯電ローラ7Kを感光体2Kに接触あるいは近接させながら、帯電ローラ7Kと感光体2Kとの間に放電を発生させることで、感光体2Kの表面を一様帯電せしめる。実施形態に係るプリンタでは、トナーの正規帯電極性と同じマイナス極性に一様帯電せしめる。帯電バイアスとしては、直流電圧に交流電圧を重畳したものを採用している。帯電ローラ7Kは、金属製の芯金の表面に導電性弾性材料からなる導電性弾性層が被覆されたものである。帯電ローラ等の帯電部材を感光体2Kに接触あるいは近接させる方式に代えて、帯電チャージャーによる方式を採用してもよい。
一様帯電せしめられた感光体2Kの表面は、後述する光書込ユニットから発せられるレーザー光によって光走査されてK用の静電潜像を担持する。このK用の静電潜像は、Kトナーを用いる現像装置8Kによって現像されてKトナー像になる。そして、後述する中間転写ベルト31上に一次転写される。
ドラムクリーニング装置3Kは、一次転写工程(後述する一次転写ニップ)を経た後の感光体2K表面に付着している転写残トナーを除去する。回転駆動されるクリーニングブラシローラ4K、片持ち支持された状態で自由端を感光体2Kに当接させるクリーニングブレード5Kなどを有している。回転するクリーニングブラシローラ4Kで転写残トナーを感光体2K表面から掻き取ったり、クリーニングブレードで転写残トナーを感光体2K表面から掻き落としたりする。
上記除電装置は、ドラムクリーニング装置3Kによってクリーニングされた後の感光体2Kの残留電荷を除電する。この除電により、感光体2Kの表面が初期化されて次の画像形成に備えられる。
現像装置8Kは、現像剤担持体たる現像ロール9Kを内包する現像部12Kと、K現像剤を撹拌搬送する現像剤搬送部13Kとを有している。そして、現像剤搬送部13Kは、第1スクリュー部材10Kを収容する第1搬送室と、第2スクリュー部材11Kを収容する第2搬送室とを有している。それらスクリュー部材は、それぞれ、軸線方向の両端部がそれぞれ軸受けによって回転自在に支持される回転軸部材と、これの周面に螺旋状に突設せしめられた螺旋羽根とを具備している。
第1スクリュー部材10Kを収容している第1搬送室と、第2スクリュー部材11Kを収容している第2搬送室とは、仕切り壁によって仕切られているが、仕切壁におけるスクリュー軸線方向の両端箇所には、それぞれ両搬送室を連通させる連通口が形成されている。第1スクリュー部材10Kは、螺旋羽根内に保持しているK現像剤を、回転駆動に伴って回転方向に撹拌しながら、図中の紙面に直交する方向の奥側から手前側に向けて搬送する。第1スクリュー部材10Kと、後述する現像ロール9Kとは互いに向かい合う姿勢で平行配設されているため、このときのK現像剤の搬送方向は、現像ロール9Kの回転軸線方向に沿った方向でもある。そして、第1スクリュー部材10Kは、現像ロール9Kの表面に対してK現像剤をその軸線方向に沿って供給していく。
第1スクリュー部材10Kの図中手前側端部付近まで搬送されたK現像剤は、仕切壁の図中手前側端部付近に設けられた連通開口を通って、第2搬送室内に進入した後、第2スクリュー部材11Kの螺旋羽根内に保持される。そして、第2スクリュー部材11Kの回転駆動に伴って、回転方向に撹拌されながら、図中手前側から奥側に向けて搬送されていく。
第2搬送室内において、ケーシングの下壁にはトナー濃度センサーが設けられており、第2搬送室内のK現像剤のKトナー濃度を検知する。Kトナー濃度センサーとしては、透磁率センサーからなるものが用いられている。Kトナーと磁性キャリアとを含有するK現像剤の透磁率は、Kトナー濃度と相関関係があるため、透磁率センサーは、Kトナー濃度を検知していることになる。
実施形態に係るプリンタには、K,Y,M,C用の現像装置の第2収容室内にKトナー,Yトナー,Mトナー,Cトナーをそれぞれ個別に補給するための四つのトナー補給手段が設けられている。そして、プリンタの制御部は、RAMに、Kトナー濃度検知センサー,Yトナー濃度検知センサー,Mトナー濃度検知センサー,Cトナー濃度検知センサーからの出力電圧値の目標値であるK,Y,M,C用のVtrefを記憶している。K,Y,M,Cのそれぞれについて、トナー濃度検知センサーからの出力電圧値と、Vtrefとの差が所定値を超えた場合には、その差に応じた時間だけトナー補給手段を駆動する。これにより、K,Y,M,C用の現像装置における第2搬送室内にKトナー,Yトナー,Mトナー,Cトナーが適量補給される。
現像部12K内に収容されている現像ロール9Kは、第1スクリュー部材10Kに対向しているとともに、ケーシングに設けられた開口を通じて、感光体2Kにも対向している。また、現像ロール9Kは、回転駆動される非磁性パイプからなる筒状の現像スリーブと、これの内部にスリーブと連れ回らないように固定されたマグネットローラとを具備している。そして、第1スクリュー部材10Kから供給されるK現像剤をマグネットローラの発する磁力によってスリーブ表面に担持しながら、スリーブの回転に伴って、感光体2Kに対向する現像領域に搬送する。
現像スリーブには、トナーと同極性であって、感光体2Kの静電潜像の電位よりも絶対値が大きく、且つ感光体2Kの一様帯電電位よりも絶対値が小さな現像バイアスが印加されている。これにより、現像スリーブと感光体2Kの静電潜像との間には、現像スリーブ上のKトナーを静電潜像に向けて静電移動させる現像ポテンシャルが作用する。また、現像スリーブと感光体2Kの地肌部との間には、現像スリーブ上のKトナーをスリーブ表面に向けて移動させる非現像ポテンシャルが作用する。それら現像ポテンシャル及び非現像ポテンシャルの作用により、現像スリーブ上のKトナーが感光体2Kの静電潜像に選択的に転移して、静電潜像をKトナー像に現像する。
図1において、Y,M,C用のトナー像形成ユニット1Y,1M,1Cにおいても、K用のトナー像形成ユニット1Kと同様にして、感光体2Y,1M,1C上にY,M,Cトナー像が形成される。トナー像形成ユニット1K,1Y,1M,1Cの上方には、潜像書込手段たる光書込ユニット80が配設されている。この光書込ユニット80は、パーソナルコンピュータ等の外部機器から送られてくる画像情報に基づいてレーザーダイオードから発したレーザー光により、感光体2K,2Y,2M,2Cを光走査する。この光走査により、感光体2K,2Y,2M,2C上にK,Y,M,C用の静電潜像が形成される。なお、光書込ユニット80は、光源から発したレーザー光Lを、ポリゴンモータによって回転駆動したポリゴンミラーで主走査方向に偏光せしめながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体に照射するものである。LEDアレイの複数のLEDから発したLED光によって光書込を行うものを採用してもよい。
トナー像形成ユニット1K,1Y,1M,1Cの下方には、無端状の中間転写ベルト31を張架しながら図中反時計回り方向に無端移動せしめる転写装置としての転写ユニット30が配設されている。転写ユニット30は、像担持体たる中間転写ベルト31の他に、駆動ローラ32、二次転写裏面ローラ33、クリーニングバックアップローラ34、4つの一次転写ローラ35K,35Y,35M,35Cなどを有している。また、ベルトクリーニング装置37、濃度センサー40なども有している。
中間転写ベルト31は、そのループ内側に配設された駆動ローラ32、二次転写裏面ローラ33、クリーニングバックアップローラ34、及び4つの一次転写ローラ35K,35Y,35M,35Cによって張架されている。そして、駆動手段によって図中反時計回り方向に回転駆動される駆動ローラ32の回転力により、同方向に無端移動せしめられる。
4つの一次転写ローラ35K,35Y,35M,35CKは、無端移動せしめられる中間転写ベルト31を感光体2K,2Y,2M,2Cとの間に挟み込んでいる。これにより、中間転写ベルト31のおもて面と、感光体2K,2Y,2M,2Cとが当接するK,Y,M,C用の一次転写ニップが形成されている。一次転写ローラ35K,35Y,35M,35Cには、一次転写電源によってそれぞれ一次転写バイアスが印加されている。これにより、感光体2K,2Y,2M,2C上のKトナー像,Yトナー像,Mトナー像,Cトナー像と、一次転写ローラ35K,35Y,35M,35Cとの間に一次転写電界が形成される。K用の感光体2K表面に形成されたKトナーは、感光体2Kの回転に伴って第一転写ニップたるK用の一次転写ニップに進入する。そして、一次転写電界やニップ圧の作用により、感光体2K上から中間転写ベルト31上に一次転写される。このようにしてKトナー像が一次転写せしめられた中間転写ベルト31は、その後、第一転写ニップたるY,M,C用の一次転写ニップを順次通過する。そして、感光体2Y,2M,2C上のYトナー像,Mトナー像,Cトナー像が、順に一次転写される。この一次転写により、中間転写ベルト31上には4色トナー像が形成される。なお、一次転写ローラ35K,35Y,35M,35Cに代えて、転写チャージャーや転写ブラシなどを採用してもよい。
転写ユニット30の下方には、二次転写ニップおもてローラ36、シート搬送ベルト(一般的には二次転写ベルトや転写部材などとも呼称される)41などを具備するシート搬送ユニット38が配設されている。無端状のシート搬送ベルト41は、そのループ内側に配設された二次転写ニップおもてローラ36などの複数のローラによって張架された状態で、二次転写ニップおもてローラ36の回転駆動によって図中時計回り方向に回転せしめられる。そして、二次転写ニップおもてローラ36により、中間転写ベルト31の周方向における全域のうち、二次転写裏面ローラ33に対する掛け回し領域に当接して第二転写ニップたる二次転写ニップを形成している。つまり、転写ユニット30の二次転写裏面ローラ33と、シート搬送ユニット38の二次転写ニップおもてローラ36とは、互いの間に中間転写ベルト31及びシート搬送ベルト41を挟み込んでいる。これにより、中間転写ベルト31のおもて面と、ニップ形成部材たるシート搬送ベルト41のおもて面とが当接する二次転写ニップが形成されている。シート搬送ベルト41のループ内に配設された二次転写ニップおもてローラ36は接地されているのに対し、中間転写ベルト31のループ内に配設された二次転写裏面ローラ33には、二次転写電源39によって二次転写バイアスが印加される。これにより、二次転写裏面ローラ33と、二次転写ニップおもてローラ36との間に、マイナス極性のトナーを二次転写裏面ローラ33側から二次転写ニップおもてローラ36側に向けて静電移動させる二次転写電界が形成される。なお、ニップ形成部材として、シート搬送ベルト41の代わりに、二次転写ローラを用い、これを中間転写ベルト31に直接当接させてもよい。
転写ユニット30の下方には、記録シートPを複数枚重ねた紙束の状態で収容している給送カセット100が配設されている。この給送カセット100は、紙束の一番上の記録シートPに給紙ローラ100aを当接させており、これを所定のタイミングで回転駆動させることで、その記録シートPを給送路に向けて送り出す。給送路の末端付近には、レジストローラ対101が配設されている。このレジストローラ対101は、給送カセット100から送り出された記録シートPをローラ間に挟み込むとすぐに両ローラの回転を停止させる。そして、挟み込んだ記録シートPを二次転写ニップ内で中間転写ベルト31上の4色重ね合わせトナー像に同期させ得るタイミングで回転駆動を再開して、記録シートPを二次転写ニップに向けて送り出す。二次転写ニップで記録シートPに密着せしめられた中間転写ベルト31上の4色トナー像は、二次転写電界やニップ圧の作用によって記録シートP上に一括二次転写されてフルカラートナー像となる。このようにして表面にフルカラートナー像が形成された記録シートPは、二次転写ニップを通過すると、中間転写ベルト31から曲率分離する。更に、シート搬送ベルト41を掛け回している分離ローラ42の曲率によってシート搬送ベルト41から曲率分離する。
なお、ニップ形成部材たるシート搬送ベルト41を中間転写ベルト31に当接させて二次転写ニップを形成する構成に代えて、次のような構成を採用してもよい。即ち、ニップ形成部材たるニップ形成ローラを中間転写ベルト31に当接させて二次転写ニップを形成する構成である。
二次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト31には、記録シートPに転写されなかった転写残トナーが付着している。これは、中間転写ベルト31のおもて面に当接しているベルトクリーニング装置37によってベルト表面からクリーニングされる。中間転写ベルト31のループ内側に配設されたクリーニングバックアップローラ34は、ベルトクリーニング装置37によるベルトのクリーニングをループ内側からバックアップする。
濃度センサー40は、中間転写ベルト31のループ外側に配設されている。そして、中間転写ベルト31の周方向における全域のうち、駆動ローラ32に対する掛け回し箇所に対して、所定の間隙を介して対向している。この状態で、中間転写ベルト31上に一次転写されたトナー像が自らとの対向位置に進入した際に、そのトナー像の単位面積あたりのトナー付着量(画像濃度)を測定する。
二次転写ニップよりもシート搬送方向の下流側には、定着装置90が配設されている。この定着装置90は、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する定着ローラ91と、これに所定の圧力で当接しながら回転する加圧ローラ92とによって定着ニップを形成している。定着装置90内に送り込まれた記録シートPは、その未定着トナー像担持面を定着ローラ91に密着させる姿勢で、定着ニップに挟まれる。そして、加熱や加圧の影響によってトナー像中のトナーが軟化さしめられて、フルカラー画像が定着せしめられる。定着装置90内から排出された記録シートPは、定着後搬送路を経由した後、機外へと排出される。
実施形態に係るプリンタは、モノクロ画像を形成する場合に、転写ユニット30におけるY,M,C用の一次転写ローラ35(Y,M,C)を支持している支持板の姿勢をソレノイド等の駆動によって変化させる。これにより、Y,M,C用の一次転写ローラ35(Y,M,C)を、感光体2(Y,M,C)から遠ざけて、中間転写ベルト31のおもて面を感光体2(Y,M,C)から離間させる。このようにして、中間転写ベルト31をブラック用の感光体2Kだけに当接させた状態で、4つのトナー像形成ユニット1(Y,M,C,K)のうち、K用の画像形成ユニット1Kだけを駆動して、Kトナー像をK用の感光体2K上に形成する。
図3は、中間転写ベルト31の横断面を部分的に示す拡大断面図である。中間転写ベルト31は、ある程度の屈曲性を有し且つ剛性の高い材料からなる無端ベルト状の基層31aと、これのおもて面上に積層された柔軟性に優れた弾性材料からなる弾性層31bとを具備している。弾性層31bには、粒子31cが分散せしめられていて、それらの粒子cが自らの一部を弾性層31bの表面から突出させた状態で、図4に示されるように、ベルト面方向に密集して並んでいる。それら複数の粒子31cにより、複数の凹凸がベルト面に形成されている。
基層31aの材料としては、樹脂中に、電気抵抗を調整するための充填材や添加材などからなる電気抵抗調整材を分散させたものを例示することができる。その樹脂としては、難燃性の観点からすると、例えば、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、ETFE(エチレン・四フッ化エチレン共重合体)などのフッ素系樹脂や、ポリイミド樹脂またはポリアミドイミド樹脂等が好ましい。また、機械強度(高弾性)や耐熱性の観点からすると、特にポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂が好適である。
樹脂中に分散せしめる電気抵抗調整材としては、金属酸化物やカーボンブラック、イオン導電剤、導電性高分子材料などを例示することができる。金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化珪素等が挙げられる。分散性を向上させるために、前記金属酸化物に予め表面処理を施したものを用いても良い。カーボンブラックとしては、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ガスブラック等が挙げられる。また、イオン導電剤としては、テトラアルキルアンモニウム塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩が挙げられる。アルキルサルフェート、グルセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸アルコールエステル、アルキルベタイン、過塩素酸リチウム等でもよい。それらのイオン導電剤を二種類以上混合して使用してもよい。なお、本発明を適用可能な電気抵抗調整材は、これまで例示したものに限られるものではない。
基層31aの前駆体となる塗工液(硬化前の液体の樹脂中に電気抵抗調整材を分散せしめたもの)には、必要に応じて、分散助剤、補強材、潤滑材、熱伝導材、酸化防止剤などを添加してもよい。中間転写ベルト31として好適に装備されるシームレスベルトの基層31aに含有される電気抵抗調整材の添加量は、好ましくは表面抵抗で1×10〜1×1013[Ω/□]、体積抵抗で1×10〜1×1012[Ω・cm]となる量とされる。但し、機械強度の観点から、成形膜が脆く割れやすくならない範囲の量を選択して添加することが必要である。つまり、樹脂成分(ポリイミド樹脂前駆体、ポリアミドイミド樹脂前駆体など)と電気抵抗調整材との配合率を適正に調整した塗工液を用いて、電気特性(表面抵抗及び体積抵抗)と機械強度のバランスがとれたシームレスベルトを製造して用いることが好ましい。電気抵抗調整材の含有量は、カーボンブラックの場合には、塗工液中の全固形分の10〜25[wt%]がよく、更に好ましくは15〜20[wt%]である。また、金属酸化物の場合の含有量は、塗工液中の全固形分の150[wt%]がよく、更に好ましくは10〜30[wt%]である。含有量が前述した範囲よりも少ないと十分な効果が得られず、また含有量が前述した範囲よりも多いと中間転写ベルト31(シームレスベルト)の機械強度が著しく低下するので、実使用上好ましくない。
基層31aの厚みは、特に制限されるものではなく、状況に応じて適宜選択することができるが、30μm〜150μmが好ましく、40μm〜120μmがより好ましく、50μm〜80μmが特に好ましい。基層31aの厚みが、30μm未満であると、亀裂によりベルトが裂けやすくなり、150μmを超えると、曲げによってベルトが割れることがあることがある。一方、基層31aの厚みが前述した特に好ましい範囲であると、耐久性の点で有利になる。
ベルト走行安定性を高めるためには、基層31aの層厚ムラをできるだけ少なくすることが好ましい。基層31aの厚みを調整する方法は、特に制限されるものではなく、状況に応じて適宜選択することができる。例えば、接触式や渦電流式の膜厚計での計測や膜の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で測定する方法が挙げられる。
中間転写ベルト31の弾性層31bは、上述したように、分散せしめられた複数の粒子31cによる凹凸形状を表面に有している。弾性層31bを形成するための弾性材料としては、汎用の樹脂・エラストマー・ゴムなどを例示することができる。特に、柔軟性(弾性)に優れた弾性材料を用いることが好ましく、エラストマー材料やゴム材料が好適である。エラストマー材料としては、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリエーテル系、ポリウレタン系、ポリオレフィン系、ポリスチレン系、ポリアクリル系、ポリジエン系、シリコーン変性ポリカーボネート系などを例示することができる。フッ素系共重合体系等の熱可塑性エラストマーなどでもよい。また、熱硬化性の樹脂としては、ポリウレタン系、シリコーン変性エポキシ系、シリコーン変性アクリル系の樹脂等を例示することができる。また、ゴム材料としては、イソプレンゴム、スチレンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム等を例示することができる。更には、クロロスルホン化ポリエチレン、フッ素ゴム、ウレタンゴム、ヒドリンゴム等を例示することもできる。これまで例示した材料の中から、所望の性能が得られる材料を適宜選択することが可能である。特に、表面に凹凸のある記録シート、例えばレザック66(商品名)などの表面凹凸に追従させるためには、できるだけ柔らかい材料を選択することが好ましい。また、粒子31cを分散せしめることから、熱可塑性のものよりも熱硬化性のものの方が好ましい。熱硬化性のものの方が、その硬化反応に寄与する官能基の効果により樹脂粒子との密着性に優れ確実に固定化することが可能だからである。加硫ゴムも同様の理由により好ましい材料の1つである。
弾性層31bを構成する弾性材料の中でも、耐オゾン性、柔軟性、粒子との接着性、難燃性付与、耐環境安定性などの観点から、アクリルゴムが最も好ましい。アクリルゴムは一般的に市販されているものでよく、特定の製品に限定されるものではない。しかし、アクリルゴムの各種架橋系(エポキシ基、活性塩素基、カルボキシル基)の中ではカルボキシル基架橋系のものがゴム物性(特に圧縮永久歪み)及び加工性の点で優れているので、カルボキシル基架橋系のものを選択することが好ましい。カルボキシル基架橋系のアクリルゴムに用いられる架橋剤としては、アミン化合物が好ましく、多価アミン化合物が最も好ましい。このようなアミン化合物として、具体的には脂肪族多価アミン架橋剤、芳香族多価アミン架橋剤などを例示することができる。更に、脂肪族多価アミン架橋剤としては、ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンカーバメイト、N,N’−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサンジアミンなどを例示することができる。また、芳香族多価アミン架橋剤としては、4,4’−メチレンジアニリン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリン等が挙げられる。4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリン、2,2’−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、4,4’−ジアミノベンズアニリド等でもよい。更には、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、1,3,5−ベンゼントリアミン、1,3,5−ベンゼントリアミノメチル等でもよい。
架橋剤の配合量の適正範囲は、アクリルゴム100重量部に対し、好ましくは0.05〜20重量部、より好ましくは0.1〜5重量部である。架橋剤の配合量が少なすぎると、架橋が十分に行われないため、架橋物の形状維持が困難になる。これに対し、含有量が多すぎると、架橋物が硬くなりすぎて、架橋ゴムとしての弾性などが損なわれる。
弾性層31bに用いるアクリルゴムには、上述した架橋剤の架橋反応を促進する狙いで、架橋促進剤を配合してもよい。架橋促進剤の種類は特に限定されるものではないが、前述した多価アミン架橋剤と組み合わせて用いることができるものであることが好ましい。このような架橋促進剤としては、グアニジン化合物、イミダゾール化合物、第四級オニウム塩、第三級ホスフィン化合物、弱酸のアルカリ金属塩などが挙げられる。グアニジン化合物としては、1,3−ジフェニルグアニジン、1,3−ジオルトトリルグアニジンなどが挙げられる。イミダゾール化合物としては、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾールなどが挙げられる。第四級オニウム塩としては、テトラn−ブチルアンモニウムブロマイド、オクタデシルトリ―n−ブチルアンモニウムブロマイドなどが挙げられる。多価第三級アミン化合物としては、トリエチレンジアミン、1,8−ジアザ‐ビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DBU)などが挙げられる。第三級ホスフィン化合物としては、トリフェニルホスフィン、トリ−p−トリルホスフィンなどが挙げられる。弱酸のアルカリ金属塩としては、ナトリウムまたはカリウムのリン酸塩、炭酸塩などの無機弱酸塩あるいはステアリン酸塩、ラウリル酸塩などの有機弱酸塩が挙げられる。
架橋促進剤の使用量の適正範囲は、アクリルゴム100重量部あたり、好ましくは0.1〜20重量部、より好ましくは0.3〜10重量部である。架橋促進剤が多すぎると、架橋時に架橋速度が早くなりすぎたり、架橋物表面ヘの架橋促進剤のブルームが生じたり、架橋物が硬くなりすぎたりする場合がある。これに対し、架橋促進剤が少なすぎると、架橋物の引張強さが著しく低下したり、熱負荷後の伸び変化または引張強さ変化が大きすぎたりする場合がある。
アクリルゴムの調製にあたっては、ロール混合、バンバリー混合、スクリュー混合、溶液混合などの適宜の混合方法を採用することが可能である。配合順序は特に限定されないが、熱で反応や分解しにくい成分を充分に混合した後、熱で反応しやすい成分あるいは分解しやすい成分として、例えば架橋剤などを、反応や分解が起こらない温度で短時間に混合すればよい。
アクリルゴムは、加熱することによって架橋物とすることができる。好ましい加熱温度は、130〜220℃であり、より好ましくは140℃〜200℃である。また、好ましい架橋時間は、30秒〜5時間である。加熱方法としては、プレス加熱、蒸気加熱、オーブン加熱、熱風加熱などのゴムの架橋に用いられる方法を適宜選択すればよい。また、一度架橋した後に、架橋物の内部まで確実に架橋させるために、後架橋を行ってもよい。後架橋の時間は、加熱方法、架橋温度、形状などによって異なるが、好ましくは1〜48時間である。後架橋を行う際の加熱方法、加熱温度については、適宜選択することが可能である。選択した材料に、電気特性を調整するための電気抵抗調整剤、難燃性を得るための難燃剤、必要に応じて、酸化防止剤、補強剤、充填剤、架橋促進剤などの材料を適宜含有させてもよい。さらに、電気特性を調整するための電気抵抗調整剤として、すでに述べた各種材料を使用することができる。但し、カーボンブラックや金属酸化物などは柔軟性を損なうため、使用量を抑えることが好ましく、イオン導電剤や導電性高分子を用いることも有効である。また、それらを併用しても構わない。
ゴム100重量部に対しは、種々の過塩素酸塩やイオン性液体を0.01部〜3部添加するのが好ましい。イオン導電剤の添加量が0.01部以下であると、抵抗率を下げる効果が得られない。また、添加量が3部以上であると、ベルト表面へ導電剤がブルーム又はブリードする可能性が高くなってしまう。
電気抵抗調整材の添加量については、弾性層31bの抵抗値を、表面抵抗で1×10〜1×1013[Ω/□]、体積抵抗で1×10〜1×1012[Ω・cm]の範囲にするように調整することが好ましい。
中間転写ベルト31の柔軟性については、マイクロゴム硬度に基づいて評価することが好ましい。マイクロゴム硬度については、高分子計器株式会社製のマイクロゴム硬度計(MD−1)を用い、所定圧での押針の押し付けによって中間転写ベルト31を変形させながら、押針の押し込み深さを測定し、その結果に基づいて硬度を求める。押針としては、直径=0.16[mm]のタイプAのものを用いる。測定環境については、温度=23[℃]、湿度=50[%]に設定する。
弾性層31bの層厚は、200μm〜2mmが好ましく、400μm〜1000μmがより好ましい。層厚が200μmよりも小さいと、記録シートの表面凹凸への追従性や転写圧力の低減効果を低くしてしまうので好ましくない。また、層厚が2mmよりも大きいと、弾性層31bが自重によって撓み易くなって走行性を不安定にしたり、ベルトを張架しているローラへの掛け回しでベルトに亀裂を発生させ易くなったりするので好ましくない。なお、層厚の測定方法としては、断面を走査型顕微鏡(SEM)で観察することによって測定する方法を例示することができる。
弾性層31bの弾性材料に分散せしめる粒子31cとしては、平均粒子径が100μm以下であり、真球状の形状をしており、有機溶剤に不溶であり、且つ3%熱分解温度が200℃以上である樹脂粒子を用いる。粒子31cの樹脂材料に特に制限はないが、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ゴムなどを例示することができる。これらの樹脂材料からなる粒子の母体表面を異種材料で表面処理してもよい。ゴムからなる球状の母体粒子の表面に硬い樹脂をコートしてもよい。また、母体粒子として、中空のものや、多孔質のものを用いてもよい。
これまで例示した樹脂材料の中でも、滑性、トナーに対しての離型性、耐磨耗性などに優れているという観点から、シリコーン樹脂粒子が最も好ましい。樹脂材料を重合法などによって球状の形状に仕上げた粒子であることが好ましく、真球に近いものほど好ましい。また、粒子31cとしては、体積平均粒径が1.0μm〜5.0μmであり、且つ単分散粒子であるものを用いることが望ましい。単分散粒子は、単一粒子径の粒子ではなく、粒度分布が極めてシャープな粒子である。具体的には、±(平均粒径×0.5μm)以下の分布幅の粒子である。粒子31cの粒径が1.0μm未満であると、粒子31cによる転写性能の促進効果が十分に得られなくなる。これに対し、粒径が5.0μmよりも大きいと、粒子間の隙間が大きくなってベルト表面粗さを大きくしてしまうことから、トナーを良好に転写できなくなったり、中間転写ベルト31のクリーニング不良を発生させ易くなったりする。更には、樹脂材料からなる粒子31cは一般に絶縁性が高いことから、粒径が大きすぎると粒子31cの電荷により、連続プリント時にこの電荷の蓄積による画像乱れを引き起こし易くなる。
粒子31cとしては、特別に合成したものを用いても良いし、市販品を用いてもよい。粒子31cを弾性層31bに直接塗布して、ならすことにより容易に均一に整列させることができる。このようにすることで、粒子31c同士のベルト厚み方向の重なり合いをほぼなくすことができる。複数の粒子31cの弾性層31bの表面方向における断面の径は、できるだけ均一であることが望ましく、具体的には、±(平均粒径×0.5μm)以下の分布幅にすることが好ましい。このため、粒子31cの粉末として、粒径分布の小さなものを用いることが好ましいが、特定の粒径の粒子31cだけを選択的に弾性層31b表面に塗布することを実現する方法を採用すれば、粒径分布の比較的大きな粉末を用いることも可能である。なお、粒子31cを弾性層31b表面に塗布するタイミングは特に限定されず、弾性層31bの弾性材料の架橋前、架橋後の何れであってもよい。
粒子31cが分散せしめられた弾性層31bの表面方向において、粒子31が存在している部分と、弾性層31bの表面が露出している部分との投影面積比については、粒子31cが存在している部分の投影面積率を60%以上にすることが望ましい。60%に満たない場合には、トナーと弾性層31bの無垢の表面とを直接接触させる機会を増加させて良好なトナー転写性が得られなくなったり、ベルト表面からのトナークリーニング性を低下させたり、ベルト表面の耐フィルミング性を低下させたりする。なお、中間転写ベルト31として、弾性層31bに粒子31cを分散させていないものを用いることも可能である。
粒子31cとしては、トナーの正規帯電極性とは逆極性の帯電性能を有するものを用いることができる。本プリンタでは、正帯電性のメラミン樹脂からなる粒子などである。かかる構成では、粒子31cの電荷により、粒子間で二次転写電流が集中する現象の発生を抑えて、トナーへの逆電荷の注入量をより低減することができる。
また、粒子31cとして、トナーの正規帯電極性と同極性の帯電性能を有するものを用いてもよい。本プリンタでは、負帯電性のシリコーン樹脂粒子(商品名:トスパール)などである。
中間転写ベルト31として、最上層としてウレタンやテフロン(登録商標)などからなる表面層を設けたものを用いてもよい。また、ポリイミドやポリアミドイミドなどの樹脂からなる層を複数積層したものを用いてもよい。何れのベルトを用いる場合であっても、高デューティーの二次転写バイアスを採用することで、画像濃度不足の発生を抑えることができる。
図5は、二次転写電源の電気回路の要部を、二次転写裏面ローラ33や二次転写ニップおもてローラ36などともに示すブロック図である。二次転写電源39は、直流電源110、着脱可能に構成された交流電源140、電源制御部200などを有している。直流電源110は、中間転写ベルト31の表面上のトナーに対して二次転写ニップ内でベルト側から記録シート側に向かう静電気力を付与するための直流電圧を出力するための電源である。そして、直流出力制御部111、直流駆動部112、直流電圧用トランス113、直流出力検知部114、出力異常検知部115、電気接続部221などを具備している。
交流電源140は、前述した直流電圧に重畳するための交流電圧を出力する電源である。そして、交流出力制御部141、交流駆動部142、交流電圧用トランス143、交流出力検知部144、除去部145、出力異常検知部146、電気接続部242と、電気接続部243などを具備している。
電源制御部200は、直流電源110及び交流電源140を制御するものであり、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)などを有する制御装置からなる。直流出力制御部111には、電源制御部200から、直流電圧の出力の大きさを制御するDC_PWM信号が入力される。更に、直流出力検知部114によって検知された直流電圧用トランス113の出力値も入力される。そして、直流出力制御部111は、入力されたDC_PWM信号のデューティー比及び直流電圧用トランス113の出力値に基づいて、次のような制御を行う。即ち、直流電圧用トランス113の出力値をDC_PWM信号で指示された出力値にするように、直流駆動部112を介して直流電圧用トランス113の駆動を制御する。
直流駆動部112は、直流出力制御部111からの制御に従って、直流電圧用トランス113を駆動する。また、直流電圧用トランス113は、直流駆動部112によって駆動され、負極性の直流の高電圧出力を行う。なお、交流電源140が接続されていない場合には、電気接続部221と二次転写裏面ローラ33とがハーネス301によって電気的に接続されるので、直流電圧用トランス113は、ハーネス301を介して二次転写裏面ローラ33に直流電圧を出力(印加)する。一方、交流電源140が接続されている場合、電気接続部221と電気接続部242とがハーネス302によって電気的に接続されるので、直流電圧用トランス113は、ハーネス302を介して交流電源140に直流電圧を出力する。
直流出力検知部114は、直流電圧用トランス113からの直流高電圧の出力値を検知し、直流出力制御部111に出力する。また、直流出力検知部114は、検知した出力値をFB_DC信号(フィードバック信号)として電源制御部200に出力する。これは、環境や負荷によって転写性が落ちないように、電源制御部200においてDC_PWM信号のデューティーを制御させるためである。本プリンタでは、二次転写電源39の本体に対して交流電源140が着脱可能であるため、交流電源140が接続されている場合と接続されていない場合とで、高電圧出力の出力経路のインピーダンスが変化する。このため、直流電源110が定電圧制御を行って直流電圧を出力した場合、交流電源140の有無に応じて出力経路中のインピーダンスが変化することにより分圧比が変化する。更に、二次転写裏面ローラ33に印加される高電圧が変化してしまうので、交流電源140の有無に応じて転写性が変化してしまう。
そこで、本プリンタでは、直流電源110が定電流制御を行って直流電圧を出力し、交流電源140の有無に応じて出力電圧を変化させるようになっている。これにより、出力経路中のインピーダンスが変化しても、二次転写裏面ローラ33に印加される高電圧を一定に保つことができ、交流電源140の有無によらず転写性を一定に保つことができる。更に、DC_PWM信号の値を変更せずに交流電源140を着脱することが可能になる。このように本プリンタでは、直流電源110を定電流制御するようになっているが、次のような構成を採用してもよい。即ち、交流電源140の着脱時にDC_PWM信号の値を変更するなどして、二次転写裏面ローラ33に印加される高電圧を一定に保つことができれば、直流電源110を定電圧制御する構成を採用してもよい。
出力異常検知部115は、直流電源110の出力ライン上に配置されており、電線の地絡等によって出力異常が発生した際には、リークなどの出力異常を示すSC信号を電源制御部200に出力する。これにより、電源制御部200による直流電源110からの高圧出力を停止するための制御を実施することが可能になる。
交流出力制御部141には、電源制御部200から、交流電圧の出力の大きさを制御するAC_PWM信号や、交流出力検知部144によって検知された交流電圧用トランス143の出力値が入力される。そして、交流出力制御部141は、入力されたAC_PWM信号のデューティー比、及び交流電圧用トランス143の出力値に基づいて、次のような制御を行う。即ち、交流電圧用トランス143の出力値がAC_PWM信号で指示された出力値となるように、交流駆動部142を介して交流電圧用トランス143の駆動を制御する。
交流駆動部142には、交流電圧の出力周波数を制御するAC_CLK信号が入力される。そして、交流駆動部142は、交流出力制御部141からの制御及びAC_CLK信号に基づいて、交流電圧用トランス143を駆動する。交流駆動部142は、AC_CLK信号に基づいて交流電圧用トランス143を駆動することで、交流電圧用トランス143によって生成される出力波形を、AC_CLK信号で指示された任意の周波数に制御することができる。
交流電圧用トランス143は、交流駆動部142によって駆動されて交流電圧を生成し、生成した交流電圧と直流電圧用トランス113から出力された直流の高電圧とを重畳して重畳電圧を生成する。交流電源140が接続されている場合、即ち、電気接続部243と二次転写裏面ローラ33とがハーネス301で電気的に接続されている場合、交流電圧用トランス143は、生成した重畳電圧を、ハーネス301を介して二次転写裏面ローラ33に印加する。なお、交流電圧用トランス143は、交流電圧を生成しない場合には、直流電圧用トランス113から出力された直流の高電圧を、ハーネス301を介して二次転写裏面ローラ33に出力(印加)する。二次転写裏面ローラ33に出力された電圧(重畳電圧又は直流電圧)は、その後、二次転写ニップおもてローラ36を介して直流電源110内に帰還する。
交流出力検知部144は、交流電圧用トランス143の交流電圧の出力値を検知して交流出力制御部141に出力する。また、検出した出力値をFB_AC信号(フィードバック信号)として電源制御部200に出力する。これは、環境や負荷によって転写性を低下させないように、電源制御部200においてAC_PWM信号のデューティーを制御するためである。なお、交流電源140は、定電圧制御を行うものであるが、定電流制御を行うものを用いてもよい。また、交流電圧用トランス143(交流電源140)が生成する交流電圧の波形については、正弦波、矩形波の何れであってもよいが、本プリンタでは、短パルス状矩形波を採用している。交流電圧の波形を短パルス状矩形波にすることで、より画像品質の向上を図ることが可能になるからである。
実施形態に係るプリンタのように、二次転写バイアスを二次転写裏面ローラ33に印加する構成では、次のようにすることで、二次転写ニップ内においてトナーを中間転写ベルト31表面側から記録シート表面側に静電移動させることができる。即ち、二次転写バイアスの極性をトナーの正規帯電極性と同じ極性にするのである。
次に、実施形態に係るプリンタの特徴的な構成について説明する。
実施形態に係るプリンタのように、中間転写ベルト31として、弾性層31bを設けたものを用いると、表面凹凸に富んだ記録シートにおける画像濃度ムラの発生を抑えることができる。これは、二次転写ニップ内で弾性層31bが記録シート表面の凹凸にならって柔軟に変形してシート表面凹部との密着性を向上させることで、シート表面凹部へのトナーの転移不良を抑えるからである。
ところが、記録シートとして、普通紙や表面コート紙のような表面凹凸の少ないものを用いると、各色のトナー像のうち、Kトナー像のシート平滑面への転写不良を引き起こし易くなることが本発明者らの実験によって判明した。なお、感光体上の転写残トナーをリサイクルする構成の従来の画像形成装置においては、トナーの混色による画質低下を抑える狙いで、一次転写工程を色の薄い順に実施するように各色のトナー像形成ユニットを配設することが一般的であった。具体的には、Y,M,C,Kという順でトナー像を中間転写ベルトに転写するように、Y用のトナー像形成ユニットを最上流側に配設し、トナー像形成ユニットを最下流側に配置するのである。以下、K用のトナー像形成ユニットを最下流側に配置する従来構成を、「K最下流構成」という。また、上流側からY,C,M,Kという順序でトナー像形成ユニットを配置した従来構成を、「薄色順構成」という。
図6は、「薄色順構成」の画像形成装置における二次転写ニップに進入する直前の中間転写ベルト上のトナー像におけるトナー帯電量と、トナーの色との関係を示すグラフである。図示のように、黒ベタ画像のKトナーの帯電量Q/Mが、Cベタ画像のCトナーの帯電量Q/Mよりも小さくなっている。なお、Mベタ画像のMトナーの帯電量Q/Mは、Cトナーの帯電量Q/Mよりも少しだけ大きくなり、Yベタ画像のYトナーの帯電量Q/Mは、Mトナーと同じか、あるいはMよりも少しだけ大きくなった。
Kトナーの帯電量Q/Mが他色のトナーの帯電量Q/Mよりも小さくなる理由は、主に二つあることが解った。一つ目の理由は、Yトナー像,Cトナー像,Mトナー像,Kトナー像のうち、一次転写工程が最後になるKトナー像だけ、他色用の一次転写ニップを通過しないことから、他色用の一次転写ニップを通過する際のチャージアップが生じないからである。Yトナー像,Mトナー像,Cトナー像は何れも、他色用の一次転写ニップを通過する際に正規帯電極性側にチャージアップする。Yトナー像のYトナーの帯電量が各色トナー像の中で最も大きくなるのは、他色用の一次転写ニップでのチャージアップ量(通過回数)が最も多くなるからである。以下、他色用の転写工程を経ないことによってチャージアップしないこと起因して他色のトナーよりも帯電量Q/Mが低くなる現象を「無チャージアップ起因の低帯電量」という。
二つ目の理由は、Yトナー,Mトナー,Cトナー,Kトナーのうち、Kトナーだけカーボンブラックを含有していることから、摩擦帯電し難くなっていることである。図7は、一次転写ニップに進入する前の感光体表面上における各色トナー像の帯電量Q/Mを示すグラフである。同図に帯電量Q/Mが示されるトナーは何れの色も一次転写ニップ進入前であることから、他色の一次転写ニップを通過することによるチャージアップを引き起こしていない。図示のように、前記チャージアップを引き起こす前においても、各色トナーのうち、Kトナーの帯電量Q/Mが最も少なくなっている。これは、Kトナーだけ、カーボンを含有しているからである。以下、カーボンを含有することによって帯電量が比較的低くなる現象を「カーボン起因の低帯電量」という。
「K最下流構成」におけるKトナーは、「無チャージアップ起因の低帯電量」と、「カーボン起因の低帯電量」とを引き起こしていたことから、二次転写ニップに進入する前の帯電量が他色のトナーに比べて少なかった。一方、二次転写ニップにおいては、一次転写ニップとは逆に、トナーに対して正規帯電極性とは逆の逆電荷を注入し易くなる。特に、実施形態のプリンタのように、中間転写ベルト31に弾性層31bを設けた構成では、弾性層31bを設けていない構成に比べて、二次転写ニップ内でトナーに対して逆電荷を注入し易くなる。二次転写ニップ内では、柔軟に変形する中間転写ベルト31の弾性層31bがトナーを包み込んでトナーとの接触面積を増加させることで、逆電荷をより注入し易くなるのである。もともと他色のトナーに比べて帯電量の少ないKトナー像に対し、二次転写ニップ内で逆電荷が注入されることで、特にKトナー像の帯電量が不足して、Kトナー像の記録シートへの転写不良が発生していたのである。
そこで、実施形態に係るプリンタにおいては、トナー像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの配置として、次のような配置を採用している。即ち、Yトナー,Mトナー,Cトナー,Kトナーのうち、「カーボン起因の低帯電量」によって帯電量が最も少なくなるKトナーの一次転写工程を四色のうちの始めにするように、K用のトナー像形成ユニット1Kを、四つのうちの最上流側に配置している。かかる構成では、K用の一次転写ニップで中間転写ベルト31上に一次転写したKトナー像を、下流側のY,M,C用の一次転写ニップに順に通していく過程で、Kトナーを正規帯電極性側にチャージアップさせていく。これにより、二次転写ニップに進入させる直前のKトナー像のトナー帯電量を従来に比べて多くすることで、Kトナー像の記録シートへの転写不良を抑えることができる。
なお、装置の仕様により、現像直後のKトナーと、現像直後の他色のトナーとの帯電量の差が比較的小さい場合には、K用のトナー像形成ユニット1Kを最上流側から数えて二番目、又は三番目に配設してもよい。このようにすることで、K用のトナー像形成ユニット1Kを最下流に配設する場合に比べて、Kトナー像の記録シートへの転写不良を抑えることができる。
また、実施形態に係るプリンタでは、C用のトナー像形成ユニット1Cを最下流側に配設しているが、Cトナーは現像直後の帯電量が現像直後のKトナーの帯電量に比べて多い。このため、Cトナー像の記録シートへの転写不良は、K用のトナー像形成ユニット1Kを従来のように最下流に配設した構成におけるKトナー像の記録シートへの転写不良よりも発生し難い。
また、Kは他色に比べて目立つ色であることから、転写不良の度合いが各色で同じである場合には、Kの転写不良が最も目立ち易くなる。よって、カーボンブラックとは異なる黒色の色材を用いるなどしてKトナーの帯電量が少なくとも他の一色の帯電量よりも多い場合であっても、Kトナーを最下流側に配置しないレイアウトの方が最下流側に配置するよりも転写不良を目立ち難くすることもあり得る。
本発明者らは実験により、二次転写バイアスとして直流電圧だけからなるものを用いるよりも、重畳電圧からなるものを用いた方が、二次転写ニップ内におけるトナーへの逆電荷の注入量を低減し得ることを見出した。また、重畳電圧からなる二次転写バイアスとしては、逆ピーク側時間を転写ピーク側時間よりも短くしたものよりも、逆ピーク側時間を転写ピーク側時間よりも長くしたものの方が二次転写ニップにおけるトナーへの逆電荷の注入量を低減し得ることも見出した。そこで、実施形態に係るプリンタにおいては、二次転写バイアスとして、逆ピーク側時間を転写ピーク側時間よりも長くした重畳電圧からなる二次転写バイアスを出力するように、二次転写電源39を構成している。
図8は、実施形態に係るプリンタの二次転写電源39から出力される二次転写バイアスの波形の第一例を示すグラフである。同図において、Vppは、重畳バイアスからなる二次転写バイアスの交流成分のピークツウピーク値である。また、転写ピーク値Vは、二次転写バイアスのピークツウピークにおける二つのピーク値のうち、二次転写ニップ内のトナーに対し、中間転写ベルト31側から記録シート側に向けて移動させる静電気力をより大きくする付与する方のピーク値である。また、逆ピーク値Vは、二次転写ニップ内のトナーに対し、中間転写ベルト31側から記録シート側に向けて移動させる静電気力をより小さくする方のピーク値である。図示の二次転写バイアスでは、転写ピーク値V、逆ピーク値Vがともに、二次転写ニップでトナーをベルト側から記録シート側に移動させる転写方向の静電気力を発揮するマイナス極性になっている。転写ピーク値Vの値は例えば−7.0[kV]であり、逆ピーク値Vの値は例えば−0.6[kV]である。
同図において、逆ピーク側時間txは、交流成分の一周期のうち、逆ピーク値Vの側の値になっている時間である。逆ピーク値Vの側の値は、転写ピーク値Vと逆ピーク値Vとの中心値よりも、逆ピーク値Vの側にシフトした値である。転写ピーク側時間は、一周期から逆ピーク側時間txを減じた時間である。図示のように、逆ピーク側時間txは、転写ピーク側時間よりも明らかに長くなっている。本発明者らは、実験により、図示のように、逆ピーク側時間txを転写ピーク側時間よりも長くすることで、逆ピーク側時間txを転写ピーク側時間よりも短くする場合に比べて、二次転写ニップ内でのトナーへの逆電荷の注入量を低減し得ることを見出した。
そこで、実施形態に係るプリンタにおいては、同図に示されるように、二次転写バイアスとして、一周期内における逆ピーク側時間txを転写ピーク側時間よりも長くした重畳電圧からなるものを出力させるように、二次転写電源39を構成している。なお、図9に示されるように、一周期内で極性を反転させる特性の重畳電圧からなる二次転写バイアスを二次転写電源39から出力させるようにしてもよい。かかる特性においても、図示のように、逆ピーク側時間txを転写ピーク側時間よりも長くすることで、逆ピーク側時間txを転写ピーク側時間よりも短くする場合に比べて、二次転写ニップ内でのトナーへの逆電荷の注入量を低減することが可能である。
なお、このようにして逆電荷の注入量が低減されるのは、次のような現象によるものと考えられる。即ち、二次転写ニップ内でのトナーへの逆電荷の注入は、転写ピーク側時間内で発生することから、転写ピーク側時間が長くなるにつれて逆電荷の注入量が多くなる。しかも、転写ピーク側時間が始まっても逆電荷の注入はすぐには起こらず、ある程度のタイムラグをおいてから、逆電荷の注入が比較的ゆっくりした注入量増加勾配で開始される。このため、転写ピーク側時間を短縮すると、逆電荷の注入量を大きく低減することが可能になるのである。
本発明者らは、中間転写ベルトに対してYトナー像、Mトナー像、Cトナー像、Kトナー像を一次転写した後、記録シートに二次転写するプリンタ試験機を用意した。このプリンタ試験機には、実施形態と同様に、中間転写ベルトとして、弾性層を設けた多層構造のものを搭載している。このプリンタ試験機を用い、次の条件1、条件2、条件3のそれぞれで各色のハーフトーン画像部を具備するテスト画像をプリントする実験を行った。
<条件1>
実施形態と同様に、K,Y,M,Cの順でトナー像を一次転写するように、K用のトナー像形成ユニットを最上流側に配置し、C用のトナー像形成ユニットを最下流側に配設した。二次転写バイアスについては、直流電圧だけからなるものを定電流制御で出力した。定電流制御における電流の出力目標値については、−114[μA]に設定した。
<条件2>
実施形態と同様に、二次転写バイアスとして、逆ピーク側時間txを転写ピーク側時間よりも長くした重畳電圧からなるものを採用した。そのピークツウピーク値Vppは6.4[kV]であり、転写ピーク値V1は−7.0[kV]であり、逆ピーク値V2は−0.6[kV]であり、交流成分の周期は0.66[ms]である。また、逆ピーク側時間txは0.561[ms](デューティー=85%)であり、直流電圧(オフセット電圧Voff)は−3.8[kV]である。実施形態とは異なり、「薄色順構成」と同様に、Y,M,C,Kの順でトナー像を一次転写するように、Y用のトナー像形成ユニットを最上流側に配置し、K用のトナー像形成ユニットを最下流側に配設した。
<条件3>
二次転写バイアスとして、実施例と同様に、逆ピーク側時間txを転写ピーク側時間よりも長くした重畳電圧からなる条件2と同じものを採用した。また、実施形態と同様に、K,Y,M,Cの順でトナー像を一次転写するように、K用のトナー像形成ユニットを最上流側に配置し、C用のトナー像形成ユニットを最下流側に配設した。
中間転写ベルトとしては、マイクロゴム硬度が40、50、60、70、80、90である六種類のものを用意した。それぞれの中間転写ベルトについて、条件1、条件2、条件3の三通りのそれぞれで、テスト画像をプリントしたところ、何れにおいても、トナーへの逆電荷の注入に起因する画像濃度低下が、Y,M,C,KのうちKのハーフトーン画像部で最も顕著になった。目視により、Kのハーフトーン画像部の記録シート(普通紙)に対するトナー像の転写性ランクを、0.5〜5の範囲における0.5刻みの10段階で評価した。転写性ランクの数値が大きくなるほど、転写性が良いことを示している。市場に投入する機種の転写性ランクの許容範囲は、3.5以上である。
この実験の結果を図10に示す。図示のように、何れの条件においても、中間転写ベルト31のマイクロゴム硬度を低くするにつれて、転写性ランクが悪化する。これは、中間転写ベルト31のマイクロゴム硬度を低くするにつれて、弾性層31bとトナーとの接触面積を増加させて、トナーに対する逆電荷の注入量を多くするからである。
条件1では、K用のトナー像形成ユニットを最上流側に配置することで、Kトナーの「無チャージアップの低帯電量」を解消している。にもかかわらず、二次転写バイアスとして直流電圧だけからなるものを用いているので、トナーに対する逆電荷の注入を起こし易く、転写性ランクが三つの条件の中で最も悪くなった。
条件2では、三つの条件の中で唯一、K用のトナー像形成ユニットを最下流側に配置しており、「無チャージアップ起因の低帯電量」を引き起こすことから、この点だけからすれば、Kトナー像の記録シートへの転写不良を発生させ易くなっている。但し、二次転写バイアスとして、条件1とは異なり、重畳電圧からなるものを用いているので、条件1よりも転写性ランクが良くなっている。
条件3では、K用のトナー像形成ユニットを最上流側に配置することで、「無チャージアップ起因の低帯電量」を解消している。加えて、二次転写バイアスとして重畳電圧からなるものを用いてトナーへの逆電荷の注入を起こし難くしている。これらの結果、三つの条件のうち、転写性ランクを最も向上させることができている。中間転写ベルト31のマイクロゴム硬度を40まで低下させても、転写性ランクを許容下限の3.5に留めることができている。耐久性の観点からすれば、マイクロゴム硬度の下限は40程度である。つまり、実使用に耐え得るマイクロゴム硬度の範囲で、転写性ランクを許容範囲に収めることができている。
そこで、実施形態に係るプリンタでは、中間転写ベルト31としてマイクロゴム硬度が40以上であるものを用いている。マイクロゴム硬度の上限値については、80にすることが望ましい。マイクロゴム硬度を80よりも高くすると、凹凸シートの表面凹凸にならった画像濃度ムラの発生を引き起こし易くなるからである。そこで、実施形態に係るプリンタにおいては、マイクロゴム硬度が80以下である中間転写ベルト31を用いている。
図11は、実施形態に係るプリンタのKトナーについて、二次転写ニップに進入する直前の中間転写ベルト31上の帯電量と、二次転写ニップを通過して転写残トナーになった状態の帯電量とを示すグラフである。図示のように、実施例に係るプリンタは、Kトナーについて、二次転写ニップに進入する直前の帯電極性と、二次転写ニップを通過した直後の帯電極性とを何れも、正規帯電極性であるマイナス極性にする転写条件で一次転写及び二次転写を行う。かかる構成では、二次転写ニップを通過した直後のKトナーの帯電極性を、正規帯電極性とは逆極性にする場合に比べて、Kトナー像の記録シートへの転写不良を抑えることができる。なお、二次転写ニップに進入する直前のYトナー,Mトナー,Cトナー,Kトナーのうち、Kトナーの帯電量が最も少ないので、当然ながら、Yトナー,Mトナー,Cトナーも、二次転写ニップ通過直後に正規帯電極性に帯電している。
ベルトクリーニング装置37としては、クリーニングローラやクリーニングブラシローラなどのクリーニング部材に、トナーの正規帯電極性とは逆極性のクリーニングバイアスを印加する静電クリーニング方式のものを採用している。Y,M,C,Kの全ての二次転写残トナーが何れも正規帯電極性に帯電しているので、静電クリーニング方式によって転写残トナーを良好にクリーニングすることができる。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
[態様A]
態様Aは、複数の像担持体(例えば感光体2K,2Y,2M,2C)と、これら像担持体に順に接触してそれぞれの接触位置で第一転写ニップ(例えば一次転写ニップ)を形成するように表面移動する中間転写体(例えば中間転写ベルト31)と、複数の像担持体上のトナー像をそれぞれの前記第一転写ニップで前記中間転写体に転写した後、前記中間転写体とニップ形成部材(例えばシート搬送ベルト41)との当接による第二転写ニップ(例えば二次転写ニップ)で他の転写体(例えば記録シートP)に転写する転写手段(例えば転写ユニット30)とを備え、前記中間転写体として、少なくとも弾性層(例えば弾性層31b)を含む複数の層を具備するものを用いる画像形成装置であって、
複数の像担持体のうち、トナー帯電量の最も少ないトナー像(例えばKトナー像)を担持する像担持体(例えば感光体2K)が少なくとも他の一つの像担持体よりも上流側に配設され、且つ、前記中間転写体のマイクロゴム硬度が40以上であることを特徴とするものである。
従来の一般的な画像形成装置においては、特許文献1に記載の画像形成装置や、態様Aとは異なり、次のようなレイアウトを採用することが多かった。即ち、各色トナーの中で最もトナー帯電量が少なくなる傾向にあるKトナー像を担持する像担持体を最下流側に配置するレイアウトである。かかるレイアウトでは、K用の像担持体から中間転写体に転写されたKトナー像が、中間転写体の表面移動に伴って移動する過程で、他色用の像担持体と中間転写体との接触による他色用の第一転写ニップを通過することなく、第二転写ニップに進入する。
これに対し、態様Aでは、例えばKトナー像のようなトナー帯電量の最も少ないトナー像が像担持体から中間転写体に転写された後、中間転写体の表面移動に伴って第二転写ニップに進入する前に、他の像担持体と中間転写体との接触による第一転写ニップを通過する。このとき、トナー帯電量の最も少ないトナー像のトナーに対して正規帯電極性の電荷が注入される。これにより、像担持体の表面上においてトナー帯電量が最も少なかったトナー像は、他色用の像担持体と中間転写体との接触による第一転写ニップで正規帯電極性の帯電量を増加させてから、二次転写ニップに進入する。よって、トナー帯電量の最も少ないトナー像を担持する像担持体を複数の像担持体のうちの最下流側に配置する一般的な構成に比べて、二次転写ニップに進入するトナーの帯電量不足による転写体へのトナー像の転写不良の発生を抑えることができる。
更に、態様Aにおいては、本発明者らが上述した実験で明らかにしたように、中間転写体のマイクロゴム硬度が40以上であることで、次のような作用効果を奏することもできる。即ち、弾性層によって転写体表面凹部への良好なトナー転写性を確保しつつ、二次転写ニップ内でのトナーへの逆電荷の注入による転写体に対するトナー像の転写不良の度合いを許容範囲内に留めることができる。
[態様B]
態様Bは、複数の像担持体と、これら像担持体上のトナー像が自らの表面に順に転写されるように表面移動する中間転写体と、複数の像担持体上のトナー像を前記中間転写体に転写した後、前記中間転写体とニップ形成部材との当接による転写ニップで他の転写体に転写する転写手段とを備え、前記中間転写体として、少なくとも弾性層を含む複数の層を具備するものを用い、複数の像担持体のうち、黒色のトナー像を担持する像担持体を、少なくとも他の一つの像担持体よりも上流側に配設した画像形成装置であって、前記中間転写体のマイクロゴム硬度が40以上であることを特徴とするものである。かかる構成では、態様Aと同様の理由により、和紙などの表面凹凸に富んだ転写体における画像濃度ムラの発生を抑えることができる。更には、一般的に各色の中で最もトナー帯電量が少なくなる黒色のトナー像の転写体への転写不良を抑えることもできる。更には、転写体に対するトナー像の転写不良の度合いを許容範囲内に留めることもできる。
[態様C]
態様Cは、態様Aにおいて、トナー帯電量の最も少ないトナー像を担持する像担持体を、複数の像担持体における最上流側に配設したことを特徴とするものである。かかる構成では、トナー帯電量の最も少ないトナー像を担持する像担持体を最上流側に配設しない場合に比べて、そのトナー像の転写体への転写不良を抑えることができる。
[態様D]
態様Dは、態様Bにおいて、黒色のトナー像を担持する像担持体を、複数の像担持体における最上流側に配設したことを特徴とするものである。かかる構成では、黒色のトナー像を担持する像担持体を最上流側に配設しない場合に比べて、黒色のトナー像の転写体への転写不良を抑えることができる。
[態様E]
態様Eは、態様A〜Dの何れかにおいて、前記中間転写体のマイクロゴム硬度が80以下であることを特徴とするものである。かかる構成では、弾性層の硬度が高すぎることによる転写体の表面凹凸にならった濃度ムラの発生を回避することができる。
[態様F]
態様Fは、態様A〜Eの何れかにおいて、前記中間転写体上から前記他の転写体に転写される直前のトナーの帯電極性と、前記他の転写体に転写された直後のトナーの帯電極性とを何れも正規帯電極性にする転写条件で転写を行うように、前記転写手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、他の転写体に転写された直後のトナーの帯電極性を正規帯電極性とは逆極性にする場合に比べて、トナー帯電量の最も少ないトナー像の転写不良を抑えることができる。
[態様G]
態様Gは、態様Fにおいて、前記中間転写体上の転写残トナーを静電クリーニング方式でクリーニングするクリーニング手段(例えばベルトクリーニング装置37)を設けたことを特徴とするものである。かかる構成では、中間転写体上の転写残トナーを正規帯電極性とは逆極性にすることによるクリーニング不良の発生を回避することができる。
[態様H]
態様Hは、態様A〜Gの何れかにおいて、前記中間転写体から前記他の転写体にトナー像を転写するための転写バイアスを出力する電源(例えば二次転写電源39)として、直流電圧と交流電圧とを重畳した重畳電圧からなる転写バイアスを出力するものを用いたことを特徴とするものである。かかる構成では、直流電圧だけからなる転写バイアスを用いる場合に比べて、トナー帯電量の最も少ないトナー像の転写体への転写不良を抑えることができる。
[態様I]
態様Iは、態様Hにおいて、前記転写バイアスとして、前記交流電圧の一周期内にて、二つのピーク値のうち、前記中間転写体と前記他の転写体との間でトナーを前記他の転写体に向けてより強く静電移動させるピーク値の側の値になっている時間である転写側時間(例えば転写ピーク側時間)を、他方のピーク値の側の値になっている時間である逆転写側時間(例えば逆ピーク側時間tx)よりも短くしたものを出力するように、前記電源を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、転写側時間を逆転写側時間よりも長くする場合に比べて、トナー帯電量の最も少ないトナー像の転写体への転写不良を抑えることができる。
2K,2Y,2M,2C:感光体(像担持体)
30:転写ユニット(転写手段)
31:中間転写ベルト(中間転写体)
31a:基層
31b:弾性層
37:ベルトクリーニング装置(ベルトクリーニング手段)
39:二次転写電源(電源)
41:シート搬送ベルト(ニップ形成部材)
特許第3733270号

Claims (9)

  1. 複数の像担持体と、これら像担持体に順に接触してそれぞれの接触位置で第一転写ニップを形成するように表面移動する中間転写体と、複数の像担持体上のトナー像をそれぞれの前記第一転写ニップで前記中間転写体に転写した後、前記中間転写体とニップ形成部材との当接による第二転写ニップで他の転写体に転写する転写手段とを備え、前記中間転写体として、少なくとも弾性層を含む複数の層を具備するものを用いる画像形成装置であって、
    複数の像担持体のうち、トナー帯電量の最も少ないトナー像を担持する像担持体が少なくとも他の一つの像担持体よりも上流側に配設され、且つ、前記中間転写体のマイクロゴム硬度が40以上であることを特徴とする画像形成装置。
  2. 複数の像担持体と、これら像担持体に順に接触してそれぞれの接触位置で第一転写ニップを形成するように表面移動する中間転写体と、複数の像担持体上のトナー像をそれぞれの前記第一転写ニップで前記中間転写体に転写した後、前記中間転写体とニップ形成部材との当接による第二転写ニップで他の転写体に転写する転写手段とを備え、前記中間転写体として、少なくとも弾性層を含む複数の層を具備するものを用い、複数の像担持体のうち、黒色のトナー像を担持する像担持体を、少なくとも他の一つの像担持体よりも上流側に配設した画像形成装置であって、
    前記中間転写体のマイクロゴム硬度が40以上であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1の画像形成装置において、
    トナー帯電量の最も少ないトナー像を担持する像担持体を、複数の像担持体における最上流側に配設したことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項2の画像形成装置において、
    黒色のトナー像を担持する像担持体を、複数の像担持体における最上流側に配設したことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1乃至4の何れかの画像形成装置であって、
    前記中間転写体のマイクロゴム硬度が80以下であることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1乃至5の何れかの画像形成装置において、
    前記中間転写体上から前記他の転写体に転写される直前のトナーの帯電極性と、前記他の転写体に転写された直後のトナーの帯電極性とを何れも正規帯電極性にする転写条件で転写を行うように、前記転写手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項6の画像形成装置において、
    前記中間転写体上の転写残トナーを静電クリーニング方式でクリーニングするクリーニング手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1乃至7の何れかの画像形成装置において、
    前記中間転写体から前記他の転写体にトナー像を転写するための転写バイアスを出力する電源として、直流電圧と交流電圧とを重畳した重畳電圧からなる転写バイアスを出力するものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項8の画像形成装置において、
    前記転写バイアスとして、前記交流電圧の一周期内にて、二つのピーク値のうち、前記中間転写体と前記他の転写体との間でトナーを前記他の転写体に向けてより強く静電移動させるピーク値の側の値になっている時間である転写側時間を、他方のピーク値の側の値になっている時間である逆転写側時間よりも短くしたものを出力するように、前記電源を構成したことを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021089394A (ja) * 2019-12-05 2021-06-10 キヤノン株式会社 中間転写ベルト及び画像形成装置

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