JP2017190404A - 焼成ペースト組成物、及び共重合体の製造方法 - Google Patents

焼成ペースト組成物、及び共重合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】良好な印刷性、塗布膜の均一性、熱分解性及び無機粒子の均一分散性を併せ持つ焼成ペースト組成物、及びそのバインダー成分(焼成バインダー)として好適に用いることができる共重合体の製造方法を提供する。【解決手段】バインダー成分と無機粒子と有機溶剤とを含み、該バインダー成分がエステル結合を介してセルロース誘導体に重合性不飽和二重結合が結合されているセルロース系重合性モノマーのモノマー単位(a)と(メタ)アクリレートのモノマー単位(b)とを含有する共重合体を含む焼成ペースト組成物、並びに上記バインダー成分として用いられる共重合体の製造方法が提供される。【選択図】なし

Description

本発明は、焼成ペースト組成物、及び焼成ペースト組成物のバインダー成分として好適に用いることができる共重合体の製造方法に関する。
携帯電話、スマートフォン等の携帯機器や自動車の電化によって電子部品の需要が増加している。中でも、受動部品である積層セラミックコンデンサ(「MLCC」と呼ばれている。)は、スマートフォン1台あたり数百個が使用されており、需要が急増している。
MLCCの製造の一例を挙げると次のとおりである。まず、誘電体セラミックペーストを離形性シート上に塗布することにより、誘電体層を有するグリーンシートを作製する。次いで、誘電体層上に電極ペーストを印刷して電極パターン(電極層)を形成する。さらに、誘電体層と電極層との積層体を離形性シートから剥離し、該積層体の複数を積層、圧着した後にチップ状に切断する。次いで、得られたグリーンチップを数百℃〜1000℃又はそれ以上に加熱して焼成を行い、誘電体層と電極層とが多層に積層されたチップを作製する。最後に外部電極の形成等を行う。
近年益々、チップの小サイズ化、及びこれに伴う、チップを構成する各層の薄膜化、印刷される電極パターンの微細化が進んでいる。このような背景の下、各層間の密着性向上や、使用するペーストの高い印刷性が強く求められている。
MLCCの製造に使用される上記セラミックペースト及び電極ペーストは、高分子材料であるバインダー(本明細書では、「焼成バインダー」ともいう。)と有機溶剤とを含み、そこに無機粒子が均一に分散された樹脂組成物である。無機粒子として、セラミックペーストではチタン酸バリウム等の誘電体粒子が用いられ、電極ペーストではニッケル等の金属粒子が用いられる。また従来、焼成バインダーとして、セラミックペーストでは主にポリビニルブチラールが用いられ、電極ペーストでは主にエチルセルロースが用いられてきた(特許文献1)。
セラミックペーストや電極ペーストのような焼成ペースト組成物、特にそれに含まれる焼成バインダーには、例えば次のような課題がある。
1)熱分解性(燃焼性)の向上。焼成による熱分解処理後においてもカーボン等の灰分が残存していると、MLCCの電気特性を悪化させてしまう。
2)印刷性の向上。昨今、スクリーン印刷によって形成される電極パターンの微細化が進んでおり、その線幅は100μmを下回るようになっている。このため、電極ペーストにおいては、糸曳現象を生じない焼成バインダーが求められる。
3)無機粒子の均一分散性、膜強度(焼成ペースト組成物から形成される層の強度)及び各層間の密着性の向上。これらは、チップを構成する各層の薄膜化に伴う要求特性である。
上記課題を解決するために、焼成バインダーについて様々な検討が従来なされている。例えば、特許文献2及び3には、電極ペーストにおいて、エチルセルロースにポリビニルブチラールをブレンドすることで膜強度等の物性を改善する技術が開示されている。また特許文献4には、(メタ)アクリル酸エステルを含有する単量体成分が、イソシアネート基含有ビニルモノマーを有するセルロース系樹脂にグラフト重合したグラフト共重合体を焼成バインダーとして用いることが記載されている。特許文献5には、エチルセルロースの存在下でアクリル系モノマーを重合することにより合成された重合体を焼成バインダーとすることが記載されている。
特公平04−049766号公報 特許第4347440号公報 特許第5299904号公報 特許第4581341号公報 特許第5715535号公報
特許文献2及び3に記載されるエチルセルロースとポリビニルブチラールとをブレンドした焼成バインダーは、これら2種のポリマーの相溶性が悪く、金属、セラミック、ガラス等の無機粒子を混合して焼成ペースト組成物としたときの無機粒子の分散性が低い。その結果、塗布膜に欠陥が生じたり、塗布膜の均一性が低下したりしやすい。また、焼成時の熱分解性が悪いという材料固有の問題もある。
一方、特許文献4の記載に従って本発明者が追試実験を行ったところ、イソシアネート誘導体を使用していることに起因して、焼成バインダーの収率が極めて悪いことが判明した。また熱分解性や塗布膜の均一性についても改善の余地があった。特許文献5に記載の焼成バインダーは、その製造方法からみて、エチルセルロースとアクリル系ポリマーとの相分離が生じやすく塗布膜の均一性に劣ると考えられ、また、熱分解性も不十分であると考えられる。
本発明の目的は、良好な印刷性、塗布膜の均一性、熱分解性及び無機粒子の均一分散性を併せ持つ焼成ペースト組成物、及びそのバインダー成分(焼成バインダー)として好適に用いることができる共重合体の製造方法を提供することにある。
本発明は、以下に示す焼成ペースト組成物、及び共重合体の製造方法を提供する。
[1] バインダー成分と、無機粒子と、有機溶剤と、を含み、
前記バインダー成分は、エステル結合を介してセルロース誘導体に重合性不飽和二重結合が結合されているセルロース系重合性モノマーのモノマー単位(a)と、(メタ)アクリレートのモノマー単位(b)とを含有する共重合体を含む、焼成ペースト組成物。
[2] モノマー単位(a)とモノマー単位(b)との含有量比が、質量基準で1:9〜9:1の範囲である、[1]に記載の焼成ペースト組成物。
[3] モノマー単位(b)が、アルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレートのモノマー単位(b1)を5質量%〜50質量%含む、[1]又は[2]に記載の焼成ペースト組成物。
[4] 焼成ペースト組成物のバインダー成分として用いられる共重合体の製造方法であって、
縮合剤の存在下に重合性不飽和二重結合を有する有機酸とセルロース誘導体とを反応させて、エステル結合を介してセルロース誘導体に重合性不飽和二重結合が結合されているセルロース系重合性モノマーを得る第1工程と、
前記セルロース系重合性モノマーと(メタ)アクリレートとを含むモノマー組成物を共重合させる第2工程と、
を含む、共重合体の製造方法。
[5] 前記第1工程における重合性不飽和二重結合を有する有機酸とセルロース誘導体との反応を、該セルロース誘導体を溶解可能な非プロトン性有機溶媒中で行い、
前記反応によって得られた反応液に少なくとも(メタ)アクリレートを添加して前記第2工程を実施する、[4]に記載の製造方法。
本発明によれば、良好な印刷性、塗布膜の均一性、熱分解性及び無機粒子の均一分散性を併せ持つ焼成ペースト組成物、及びそのバインダー成分(焼成バインダー)として好適に用いることができる共重合体の製造方法を提供することができる。
<焼成ペースト組成物>
本発明に係る焼成ペースト組成物は、バインダー成分(焼成バインダー)と、無機粒子と、有機溶剤とを含み、電子部品や、電子機器の部材を製造するための焼成型のペースト組成物として好適である。例えば、本発明に係る焼成ペースト組成物は、各種電子部品の回路や電極パターン、誘電体層、蛍光体層等を形成するためのペーストとして好適に用いることができる。また、該焼成ペースト組成物の製造中間体ともなり得る、焼成バインダーと有機溶剤とを含む共重合体組成物も本発明に属する。
(1)焼成バインダー
焼成バインダーは、エステル結合を介してセルロース誘導体に重合性不飽和二重結合が結合されているセルロース系重合性モノマーのモノマー単位(a)と、(メタ)アクリレートのモノマー単位(b)とを含有する共重合体(以下、単に「共重合体」ともいう。)を含む。本明細書において「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及び/又はメタクリレートを意味し、(メタ)アクリル、(メタ)アクリロイル等というときの「(メタ)」も同様の趣旨である。また本明細書において用語「セルロース系重合性モノマー」は、重合性不飽和二重結合を有するセルロース誘導体を指す。以下で詳述するように、本発明で使用するセルロース系重合性モノマーは、エステル結合を介してセルロース誘導体に重合性不飽和二重結合が結合されている重合性化合物である。
(1−1)モノマー単位(a)
共重合体のモノマー単位(a)を形成するセルロース系重合性モノマーは、エステル結合を介してセルロース誘導体に重合性不飽和二重結合が結合(付加)されている化合物である。エステル結合は、セルロース誘導体が有するヒドロキシ基と重合性不飽和二重結合を有する有機酸との縮合反応によって形成することができる。
本明細書において「セルロース誘導体」とは、天然高分子であるセルロースが有するヒドロキシ基の一部に化学修飾を施した変性セルロースをいう。ヒドロキシ基の化学修飾としては、特に制限されないが、ヒドロキシ基のアルキルエーテル化、ヒドロキシアルキルエーテル化、エステル化等を挙げることができる。セルロース誘導体は、少なくとも1つのヒドロキシ基を有する。このヒドロキシ基は、重合性不飽和二重結合の導入に利用することができる。セルロース誘導体は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
セルロース系重合性モノマーを効率良く製造する観点から、セルロース誘導体は、有機溶媒、とりわけ、非プロトン性有機溶媒に溶解可能なものであることが好ましい。このようなセルロース誘導体として、メチルセルロース、エチルセルロース、プロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸セルロース(アセチルセルロース、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース等)、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、ニトロセルロース等を挙げることができる。中でも、印刷性にとりわけ優れる共重合体が得られることから、エチルセルロースが好ましく用いられる。
セルロース誘導体は、その分子量によって膜強度や溶液時の粘度に影響を及ぼす。そのため、セルロース誘導体の分子量は、重量平均分子量で1万〜30万の範囲であることが好ましい。分子量が1万未満であると溶液粘度が極端に低くなり焼成ペースト組成物の粘度調整が困難となり、また、焼成ペースト組成物を塗布、乾燥してなる膜の強度が低下するおそれがある。一方で、分子量が30万を超えると溶液粘度が極端に大きくなり、ペースト組成物の粘度調整が困難となるおそれがある。
上述のように、エステル結合は、セルロース誘導体が有するヒドロキシ基と重合性不飽和二重結合を有する有機酸との縮合反応によって形成することができる。重合性不飽和二重結合を有する有機酸の具体例は、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、4−エテニル安息香酸等を含む。重合性不飽和二重結合を有する有機酸は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。中でも、反応性に優れた(メタ)アクリル酸が好ましく使用される。
印刷性、塗布膜の均一性、熱分解性及び無機粒子の均一分散性の観点から、セルロース系重合性モノマーに含まれる重合性不飽和二重結合の含有量は、セルロース誘導体が有するヒドロキシ基のモル数100%に対して、好ましくは0.5モル%〜50モル%の範囲、より好ましくは2モル%〜30モル%の範囲である。重合性不飽和二重結合の含有量が0.5モル%より小さいと、共重合体における(メタ)アクリレートのモノマー単位(b)の含有量が減少して、塗布膜の均一性及び無機粒子の均一分散性が不十分となる傾向にある。また、重合性不飽和二重結合の含有量が50モル%を超えると、共重合体における(メタ)アクリレートのモノマー単位(b)の含有量が過剰になって、ポリマー間の架橋が進むために印刷性、塗布膜の均一性及び無機粒子の均一分散性が不十分となる傾向にある。
(1−2)モノマー単位(b)
共重合体のモノマー単位(b)を形成する(メタ)アクリレートは、(メタ)アルキル酸エステルであり、好ましくは(メタ)アルキル酸アルキルエステルである。(メタ)アクリレートは、(メタ)アクリロイルオキシ基を分子内に1個有するものであってもよいし、2個以上有するものであってもよい。(メタ)アクリレートは、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(メタ)アクリレートの具体例は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルへキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル基の炭素数が1〜20のアルキル(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリルモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のN,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート;2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート等の酸基含有(メタ)アクリレート;メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート等のアルキレンオキサイド部位の繰り返し数が1〜30であるアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート;テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等の単官能(メタ)アクリレート;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド部位の繰り返し数が2〜30のポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサメチレンジオールジ(メタ)アクリレート等の2官能(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の3官能以上の(メタ)アクリレートなどを含む。
(メタ)アクリレートは、単官能(メタ)アクリレートのみで構成されていてもよいし、単官能(メタ)アクリレートと多官能(メタ)アクリレートとで構成されていてもよい。(メタ)アクリレートが多官能(メタ)アクリレートを含む場合、その含有量は、(メタ)アクリレートの全体量100質量%に対して、0.1〜5質量%であることが好ましい。
使用する(メタ)アクリレートの種類は、得られる共重合体の親水性や疎水性の程度に影響を与える。したがって、焼成ペースト組成物に配合される無機粒子の分散性向上のために、この点を考慮しつつ、無機粒子の種類等に応じて(メタ)アクリレートを適切に選択することが好ましい。
メカニズムは不明であるが、モノマー単位(b)が、アルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレートのモノマー単位(b1)を含むと、熱分解性の向上にとりわけ有利であることが本発明者の検討により明らかとなっている。アルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレートの具体例は、上述のとおり、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート等のアルキレンオキサイド部位の繰り返し数が1〜30であるアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレートである。アルキレンオキサイド部位の繰り返し数は、好ましくは1〜20である。アルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレートは、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
モノマー単位(b)が、アルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレートのモノマー単位(b1)を含む場合、その含有量は、モノマー単位(b)全体を100質量%とするとき、5質量%〜50質量%の範囲であることが好ましく、10質量%〜40質量%の範囲であることがより好ましい。モノマー単位(b1)の含有量が上記範囲であることにより、熱分解性を顕著に高くすることができるとともに、良好な印刷性、塗布膜の均一性及び無機粒子の均一分散性を確保することができる。
(1−3)その他のモノマー単位(c)
共重合体は、モノマー単位(a)及び(b)以外のその他のモノマー単位(c)を含有していてもよい。モノマー単位(c)は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。モノマー単位(c)をさらに含有させることにより、共重合体の有機溶剤への溶解性や、焼成ペースト組成物における無機粒子の分散性の調整が容易になることがある。
モノマー単位(c)を形成する重合性不飽和二重結合を有するモノマーの具体例は、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン等の芳香族ビニル系モノマー;エチレン、プロピレン等のオレフィン系モノマー;(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン等の(メタ)アクリルアミド類;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸等の酸類;N−ビニルピロリドン、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、(メタ)アクリロニトリル、塩化ビニル、酢酸ビニル等を含む。
(1−4)共重合体の構成
共重合体は通常、モノマー単位(a)が有する重合性不飽和二重結合に、モノマー単位(b)(及びモノマー(c)を使用する場合にはモノマー単位(c))で構成される(メタ)アクリル系重合体がグラフトされたグラフト共重合体である。共重合体に含有されるモノマー単位(a)とモノマー単位(b)との含有量比は、質量基準で、好ましくは1:9〜9:1の範囲であり、より好ましくは2:8〜8:2の範囲であり、さらに好ましくは3:7〜7:3の範囲である。モノマー単位(a)とモノマー単位(b)との含有量比が上記範囲であることにより、モノマー単位(a)とモノマー単位(b)との共重合体であることによる所期の効果(良好な印刷性、塗布膜の均一性、熱分解性及び無機粒子の均一分散性の兼備)を効果的に得ることができる。該含有量比が上記範囲外であると、セルロース誘導体又は(メタ)アクリル系重合体の固有の物性が顕在化して、印刷性、塗布膜の均一性、熱分解性及び無機粒子の均一分散性のいずれか1以上が低下するおそれがある。
共重合体に含有される全モノマー単位を100質量%とするとき、モノマー単位(a)とモノマー単位(b)との合計含有量は、好ましくは60質量%〜100質量%の範囲であり、より好ましくは70質量%〜100質量%の範囲であり、さらに好ましくは80質量%〜100質量%の範囲であり、特に好ましくは90質量%〜100質量%の範囲である。モノマー単位(a)とモノマー単位(b)との合計含有量が上記範囲であることにより、モノマー単位(a)とモノマー単位(b)との共重合体であることによる所期の効果(良好な印刷性、塗布膜の均一性、熱分解性及び無機粒子の均一分散性の兼備)を効果的に得ることができる。
印刷性等の観点から、セルロース誘導体に共重合される(メタ)アクリル系重合体の分子量は、形成されるポリマー鎖1本あたりの重量平均分子量で1000〜50万の範囲から選択されることが好ましい。分子量が1000未満であると焼成ペースト組成物としての粘度が低くなり、また50万を超えると粘度が高くなりすぎる傾向がある。なお、セルロース誘導体、及びそれに共重合される(メタ)アクリル系重合体、並びに共重合体の重量平均分子量は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)による標準ポリスチレン換算値である。
(2)無機粒子
焼成ペースト組成物は無機粒子を含む。無機粒子を構成する無機材料の具体例は、導電性無機材料、セラミック、ガラス、顔料、蛍光体を含む。導電性無機材料としては、例えば、金、銀、銅、白金、パラジウム、ニッケル、アルミニウム、タングステン、鉄、及び、銀−パラジウム合金等のこれらのいずれかを含む合金;ITO等からなる金属酸化物;炭素粉末等が挙げられる。セラミックとしては、例えば、チタン酸バリウム、酸化チタン、アルミナ、ジルコニア、窒化アルミナ、窒化ケイ素、窒化ホウ素等が挙げられる。ガラスとしては、二酸化ケイ素を含むもの(通常は、これを主成分とするもの)が挙げられ、その融点は特に制限されない。無機粒子の粒子径は、通常20nm〜1mmの範囲である。無機粒子は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(3)有機溶剤
焼成ペースト組成物は有機溶剤を含む。有機溶剤としては、上述の非プロトン性有機溶媒など、焼成バインダーを溶解可能な種々の有機溶剤を使用することができるが、沸点が100℃以上のものを使用することが好ましい。有機溶剤は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。2種以上の有機溶剤を併用する場合、すべての有機溶剤の沸点が100℃以上であることが好ましい。
有機溶剤の具体例は、プロピレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチルラクテート、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルカルビトール)、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ブチルカルビトールアセテート、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、ターピネオール、ジヒドロターピネオール、ジヒドロターピネオールアセテート、ジイソブチルケトン等を含む。
(4)添加剤
焼成ペースト組成物は、必要に応じて添加剤をさらに含むことができる。添加剤の具体例は、界面活性剤、粘度調整剤、消泡剤、レベリング剤、安定剤、可塑剤、湿潤剤等を含む。添加剤は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また焼成ペースト組成物は、上述の共重合体以外の重合体を焼成バインダーとして含み得る。
(5)焼成ペースト組成物の構成及びその使用
焼成ペースト組成物における無機粒子と焼成バインダーとの含有量比は、質量基準で、通常100:1〜100:30であり、焼成ペースト組成物の粘度や無機粒子の分散性等の観点から、好ましくは100:5〜100:30である。有機溶剤の含有量は、焼成バインダー100質量部に対して、通常100質量部〜10000質量部である。
無機粒子、有機溶剤に溶解した焼成バインダー(共重合体)、及び必要に応じて使用される添加剤を、3本ロールミル、ボールミル、メディアミル、ホモジナイザー等の分散装置を用いて混合し、無機粒子を均一に分散させることによって焼成ペースト組成物を調製することができる。
焼成ペースト組成物を基材等に塗工した後、続く焼成によって有機溶剤を揮発させるとともに、焼成バインダーを熱分解させることにより、無機粒子による層又はパターン等を形成することができる。焼成ペースト組成物の塗工方法としては、スクリーン印刷、ダイコート印刷、ドクターブレード印刷、ロールコート印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、インクジェット印刷、ディスペンス印刷、キャスト法、ディップ塗装等が挙げられ、中でもスクリーン印刷、ディップ塗装が好適である。焼成により得られる層又はパターンは通常、無機粒子の焼結体からなる。
<共重合体の製造方法>
上記焼成ペースト組成物のバインダー成分として用いられる本発明に係る共重合体は、次の工程:
縮合剤の存在下に重合性不飽和二重結合を有する有機酸とセルロース誘導体とを反応させて、エステル結合を介してセルロース誘導体に重合性不飽和二重結合が結合されているセルロース系重合性モノマーを得る第1工程、及び
第1工程で得られたセルロース系重合性モノマーと(メタ)アクリレートとを含むモノマー組成物を共重合させる第2工程
を含む方法によって好適に製造することができる。
(1)第1工程
本工程は、重合性不飽和二重結合を有する有機酸とセルロース誘導体のヒドロキシ基とを、縮合剤を用いて反応させることによってエステル結合を形成して、セルロース系重合性モノマーを得る工程である。従来技術とは異なり、縮合剤を使用することでセルロース誘導体の分解等が起こらない低温環境での反応が可能となる。重合性不飽和二重結合を有する有機酸及びセルロース誘導体の具体例等については上述のとおりである。
縮合剤としては、カルボジイミド、ジフェニルリン酸アジド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、BOP試薬等を挙げることができる。縮合剤は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。中でも、カルボジイミドは、汎用性や反応性に優れ、低温条件で、また反応環境下の水分の影響を受けずに反応を進行させることができるため好適である。
カルボジイミドの具体例は、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−N’−エチルカルボジイミド、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−N’−エチルカルボジイミドメチオダド等を含む。中でも、入手性の観点から、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミドが好適である。また、カルボジイミドを使用する場合には、反応促進剤として塩基であるジメチルアミノピリジンやトリエチルアミンをカルボジイミドに対して0.01モル%〜10モル%の範囲で併用することも好ましい。
本工程の反応は、反応性の観点から、セルロース誘導体として非プロトン性有機溶媒に溶解可能なものを用い、かつセルロース誘導体を溶解可能な非プロトン性有機溶媒を用い、セルロース誘導体の非プロトン性有機溶媒溶液を調製したうえで、該非プロトン性有機溶媒中で行うことが好ましい。
セルロース誘導体を溶解し得る非プロトン性有機溶媒の具体例は、酢酸エチル、酢酸ブチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、トルエン、キシレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、プロピレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルラクテート、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ブチルカルビトールアセテート、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、ジヒドロターピネオールアセテート等を含む。非プロトン性有機溶媒は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
セルロース誘導体の非プロトン性有機溶媒溶液におけるセルロース誘導体の濃度は、その分子量にもよるが、好ましくは5質量%〜50質量%の範囲である。
印刷性、塗布膜の均一性、熱分解性及び無機粒子の均一分散性の観点から、セルロース誘導体に導入される重合性不飽和二重結合の量は、セルロース誘導体が有するヒドロキシ基のモル数100%に対して、好ましくは0.5モル%〜50モル%の範囲、より好ましくは2モル%〜30モル%の範囲である。導入される重合性不飽和二重結合の量が0.5モル%より小さいと、共重合体における(メタ)アクリレートのモノマー単位(b)の含有量が減少して、塗布膜の均一性及び無機粒子の均一分散性が不十分となる傾向にある。また、導入される重合性不飽和二重結合の量が50モル%を超えると、共重合体における(メタ)アクリレートのモノマー単位(b)の含有量が過剰になって、高粘度化するために印刷性、塗布膜の均一性及び無機粒子の均一分散性が不十分となる傾向にある。また重合性不飽和二重結合の量が50モル%を超えると、第2工程において、ゲル化を引き起こすおそれがある。
上記のような好ましい重合性不飽和二重結合の導入量は、セルロース誘導体が有するヒドロキシ基のモル数に対する縮合剤の使用モル数を適切に調整したり、縮合剤に対して等モル量の重合性不飽和二重結合を有する有機酸を添加・反応させたりすること等によって実現できる。
第1工程における反応の反応温度、反応時間は、好ましくはそれぞれ0℃〜60℃、6時間〜48時間である。反応の進行は、酸価の経時的測定で定量把握することが可能であり、また重合性不飽和二重結合の導入量はNMR分析等で測定可能である。縮合剤としてカルボジイミドを用いた場合、副生成物としてウレアが生成し、それが不溶化する場合もあるが、必要に応じてろ過精製や再沈殿精製を行ってもよい。
(2)第2工程
本工程は、第1工程で得られたセルロース系重合性モノマーと(メタ)アクリレートとを含むモノマー組成物を共重合させる工程である。具体的には、第2工程は、第1工程における反応によって得られた反応液に、少なくとも所定の(メタ)アクリレート、あるいはさらにモノマー単位(c)を形成する重合性不飽和二重結合を有するモノマーを添加して、ラジカル重合開始剤の存在下に共重合反応を行う工程であることができる。
共重合反応にあたって、有機溶媒を追加してもよい。この有機溶媒は、非プロトン性有機溶媒であってもよいし、プロトン性有機溶媒であってもよい。ラジカル重合開始剤としては、従来公知のもの(例えば過酸化物系やアゾ系)を用いることができる。
以上のようにして得られるセルロース系重合性モノマーと(メタ)アクリレートとを含むモノマー組成物(有機溶媒液)を加熱することによって共重合反応を起こすことができる。加熱に先立って、反応容器内及びモノマー組成物中の溶存酸素を不活性ガスで置換しておくことが好ましい。
セルロース系重合性モノマーと(メタ)アクリレートと仕込比率は、共重合体に含有されるモノマー単位(a)とモノマー単位(b)(モノマー単位(c)を添加する場合は(b)+(c)の合計)との含有量比が、質量基準で、好ましくは1:9〜9:1の範囲、より好ましくは2:8〜8:2、さらに好ましくは3:7〜7:3の範囲となるように調整される。モノマー単位(a)とモノマー単位(b)との含有量比が上記範囲であることにより、モノマー単位(a)とモノマー単位(b)との共重合体であることによる所期の効果(良好な印刷性、塗布膜の均一性、熱分解性及び無機粒子の均一分散性の兼備)を効果的に得ることができる。
共重合反応後、必要に応じて、貧溶媒による沈殿精製等の通常のポリマー精製処理を実施してもよい。精製処理により、未反応モノマーや副生成物を除去することができ、固体状態の共重合体を得ることもできる。
以下、実施例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
(合成例1:セルロース系重合性モノマー(A1)の合成)
エチルセルロース(ダウケミカル社製の「エトセルSTD−100」、重量平均分子量:18万)100質量部、及び酢酸エチル567質量部を反応容器に加えて混合し、エチルセルロースを酢酸エチルに均一溶解させた溶液を調製した。上記エチルセルロースは、1個のグルコース環に存在する3個の水酸基のうち平均して2.52個がエチルエーテル化されており、0.48個のヒドロキシ基が残存している。概算でエチルセルロース100gあたり0.2モルのヒドロキシ基が存在しているとして、以下の反応における反応試剤の仕込量を決定した。
上記溶液に、縮合剤としてジイソプロピルカルボジイミド1.26質量部、反応促進剤としてジメチルアミノピリジン0.013質量部、及びメタクリル酸0.86質量部を添加、混合した。引き続き、30℃で24時間撹拌して反応を実施し、セルロース系重合性モノマー(A1)を含有する液を得た。上記ジイソプロピルカルボジイミドの添加量は、エチルセルロースに存在するヒドロキシ基の1/20モルに相当する。
反応の進行状態は酸価測定によって確認でき、上記30℃での24時間の撹拌によって反応は完了していた。得られたセルロース系重合性モノマー(A1)含有液から少量のサンプルを採取し、乾燥させて、H−NMR分析を実施した結果、仕込んだメタクリル酸と同モル量のメタクリレート基がエチルセルロースに導入されていることがわかった。
(合成例2:セルロース系重合性モノマー(A2)の合成)
エチルセルロースとして、「エトセルSTD−100」の代わりに「エトセルSTD−45」(ダウケミカル社製、重量平均分子量:13.5万)を用いたこと以外は合成例1と同様にして反応を実施し、セルロース系重合性モノマー(A2)含有液を得た。得られたセルロース系重合性モノマー(A2)含有液から少量のサンプルを採取し、乾燥させて、H−NMR分析を実施した結果、仕込んだメタクリル酸と同モル量のメタクリレート基がエチルセルロースに導入されていることがわかった。「エトセルSTD−45」も、「エトセルSTD−100」と同じく、1個のグルコース環に存在する3個の水酸基のうち平均して2.52個がエチルエーテル化されており、0.48個のヒドロキシ基が残存している。
(合成例3:セルロース系重合性モノマー(A3)の合成)
エチルセルロース(ダウケミカル社製の「エトセルSTD−100」、重量平均分子量:18万)100質量部、及び酢酸エチル567質量部を反応容器に加えて混合し、エチルセルロースを酢酸エチルに均一溶解させた溶液を調製した。合成例1と同じく、概算でエチルセルロース100gあたり0.2モルのヒドロキシ基が存在しているとして、以下の反応における反応試剤の仕込量を決定した。
上記溶液に、縮合剤としてジイソプロピルカルボジイミド2.52質量部、反応促進剤としてジメチルアミノピリジン0.026質量部、及びメタクリル酸1.92質量部を添加、混合した。引き続き、30℃で24時間撹拌して反応を実施し、セルロース系重合性モノマー(A1)を含有する液を得た。上記ジイソプロピルカルボジイミドの添加量は、エチルセルロースに存在するヒドロキシ基の1/10モルに相当する。
反応の進行状態は酸価測定によって確認でき、上記30℃での24時間の撹拌によって反応は完了していた。得られたセルロース系重合性モノマー(A3)含有液から少量のサンプルを採取し、乾燥させて、H−NMR分析を実施した結果、仕込んだメタクリル酸と同モル量のメタクリレート基がエチルセルロースに導入されていることがわかった。
(合成例4:セルロース系重合性モノマー(A4)の合成)
エチルセルロースとして、「エトセルSTD−100」の代わりに「エトセルSTD−45」(ダウケミカル社製、重量平均分子量:13.5万)を用いたこと以外は合成例3と同様にして反応を実施し、セルロース系重合性モノマー(A4)含有液を得た。得られたセルロース系重合性モノマー(A4)含有液から少量のサンプルを採取し、乾燥させて、H−NMR分析を実施した結果、仕込んだメタクリル酸と同モル量のメタクリレート基がエチルセルロースに導入されていることがわかった。
<実施例1>
〔1〕共重合体の調製
合成例1で得られたセルロース系重合性モノマー(A1)含有液100質量部(固形分濃度は15質量%)、イソブチルメタクリレート12質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート3質量部、重合開始剤としてのアゾイソブチロニトリル(AIBN)0.15質量部を反応容器に加えて混合し、反応容器内を窒素ガスで十分に置換した後、70℃で8時間重合反応を実施した。重合反応終了後、減圧加熱乾燥によって溶剤を除去して、固体状態の共重合体(B1)を得た。
共重合体(B1)のGPCによる重量平均分子量は、ポリスチレン換算値で19万であり、エチルセルロース「エトセルSTD−100」の重量平均分子量よりも大きかった。このことから、エチルセルロースに(メタ)アクリル系重合体が共重合されていることがわかる。セルロース系重合性モノマー(A1)を共存させないこと以外は上記と同様にして重合を行った場合(モノマーとしてイソブチルメタクリレート及び2−ヒドロキシエチルメタクリレートのみを用いて重合を行った場合)の重量平均分子量は、ポリスチレン換算値で約3万であったため、共重合体(B1)の重量平均分子量は、上記の値(19万)よりもさらに大きくなることを予想したが、それほど大きくならなかった。この原因として、GPC分析ではカラム充填剤であるゲルの細孔へのポリマーの浸透が原理(分子ふるい)となっているため、剛直な直鎖状の広がった分子であるエチルセルロースに結合した(メタ)アクリル系ポリマー鎖が縮んだ糸毬状となっており、GPC測定において観測される分子サイズがエチルセルロースに強く支配されたことが考えられる。
なお、エチルセルロース及び得られた共重合体の重量平均分子量は、次の条件で測定した。
GPC装置:東ソー社製「HLC−8320GPC」、
カラム:TSKgel GMHXL、
測定温度(設定温度):30℃、
移動相:テトラヒドロフラン。
〔2〕焼成ペースト組成物の調製
上記〔1〕で得られた共重合体(B1)をジヒドロターピネオールアセテートに溶解させて、共重合体(B1)の濃度が15質量%である焼成バインダー溶液を調製した。次いで、無機粒子としてのNi粒子(JFEミネラル社製の「NFP201S」、平均粒径0.2μm)100質量部、及び上記焼成バインダー溶液3.5質量部を3本ロールミルで混合して、焼成ペースト組成物を得た。
〔3〕評価
上記〔1〕で得られた共重合体(B1)、上記〔2〕で得られた焼成ペースト組成物に関し、次の項目について評価を行った。結果を表1に示す。
〔3−1〕共重合体溶液の均一性
上記〔1〕で得られた共重合体(B1)をジヒドロターピネオールアセテートに溶解させて、共重合体(B1)の濃度が15質量%である共重合体溶液を調製した。得られた共重合体溶液を25℃で24時間静置した後、共重合体溶液を目視観察し、次の評価基準に基づいて共重合体溶液の透明性(白濁度)を評価した。
(透明性の評価基準)
A:白濁が認められない、
B:わずかに白濁している、
C:白濁度が高い。
〔3−2〕印刷性(糸曳性)
上記〔1〕で得られた共重合体(B1)をジヒドロターピネオールアセテートに溶解させて、共重合体(B1)の濃度が15質量%である共重合体溶液を調製した。この共重合体溶液に直径2mm、長さ10cmの金属棒を挿入後、1cm/secの速度で引き揚げたときに糸を曳いた時間を測定し、次の評価基準に基づいて印刷性(糸曳性)を評価した。
(印刷性の評価基準)
A:糸曳が認められない、
B:糸曳時間が2秒未満である、
C:糸曳時間が2秒以上である。
〔3−3〕塗布膜の均一性
上記〔1〕で得られた共重合体(B1)をジヒドロターピネオールアセテートに溶解させて、共重合体(B1)の濃度が15質量%である共重合体溶液を調製した。この共重合体溶液を、厚みギャップ30μmのブレードコーターでガラス基板上に塗布し、加熱乾燥後の塗布膜を光学顕微鏡で観察し、次の評価基準に基づいて塗布膜の均一性を評価した。光学顕微鏡には、オリンパス社製「OLS400」を用い、倍率1070倍で塗布膜を観察した。
(塗布膜の均一性の評価基準)
A:海島型相分離構造(一方のポリマー成分の海に他方のポリマー成分が島状に分布している構造)が認められないか、又は、海島型相分離構造が認められるが、その島部のサイズあるいは島と島の間部のサイズのうち大きいものが1μm未満である、
B:1μmを超えるサイズの海島型相分離構造が認められる。
〔3−4〕熱分解性
上記〔1〕で得られた共重合体(B1)の乾燥固体サンプル10mgを、TG/DTA熱分析装置(セイコーインスツルメンツ株式会社製の「EXSTAR TG/DTA6200」)にて、窒素雰囲気下、10℃/minの昇温速度で500℃まで加熱したときの残渣量を測定し、次の評価基準に基づいて共重合体(B1)の熱分解性を評価した。残渣量(質量%)とは、上記乾燥固体サンプルの質量を100質量%としたときの量である。
(熱分解性の評価基準)
A:残渣を目視することができず、残渣量がゼロである、
B:残渣量が0.5質量%以下である、
C:残渣量が0.5質量%を超え、2質量%未満である、
D:残渣量が2質量%を超える。
〔3−5〕無機粒子の均一分散性
上記〔2〕で得られた焼成ペースト組成物を、厚みギャップ30μmのブレードコーターでガラス基板上に塗布し、加熱乾燥後の塗布膜を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、次の評価基準に基づいて塗布膜の均一性を評価した。走査型電子顕微鏡には、日本電子社製「JSM−7800F」を用い、倍率5000倍で塗布膜を観察した。
(無機粒子の均一分散性の評価基準)
A:1μmを超えるサイズの欠陥(穴)が認められない、
B:1μmを超えるサイズの欠陥(穴)が認められる。
<実施例2〜16>
用いたセルロース系重合性モノマーの種類、(メタ)アクリレートの種類及び使用量、セルロース系重合性モノマーと(メタ)アクリレートとの使用量比を表1に示すとおりとしたこと以外は実施例1と同様にして、共重合体及びその溶液、並びに焼成ペースト組成物を調製し、実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。実施例2〜16で使用した共重合体を、表1ではそれぞれ共重合体(B2)〜(B16)と記載している。
<比較例1>
〔1〕共重合体の調製
イソブチルメタクリレート12質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート3質量部、酢酸エチル35質量部、重合開始剤としてのアゾイソブチロニトリル(AIBN)0.15質量部を反応容器に加えて混合し、反応容器内を窒素ガスで十分に置換した後、70℃で8時間重合反応を実施した。重合反応終了後、減圧加熱乾燥によって溶剤を除去して、(メタ)アクリル系共重合体である固体状態の共重合体(C1)を得た。共重合体(C1)のGPCによる重量平均分子量は、ポリスチレン換算値で約5万であった。
〔2〕焼成ペースト組成物の調製及び評価
共重合体(B1)の代わりに、上で得られた共重合体(C1)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、共重合体の溶液、並びに焼成ペースト組成物を調製し、実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
<比較例2>
共重合体ではなく、エチルセルロース(ダウケミカル社製の「エトセルSTD−100」を用いたこと以外は実施例1と同様にして、その溶液、並びに焼成ペースト組成物を調製し、実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
<比較例3>
共重合体ではなく、エチルセルロース(ダウケミカル社製の「エトセルSTD−45」を用いたこと以外は実施例1と同様にして、その溶液、並びに焼成ペースト組成物を調製し、実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
<比較例4>
共重合体ではなく、エチルセルロース(ダウケミカル社製の「エトセルSTD−100」と、比較合成例1で得られた(メタ)アクリル系共重合体である共重合体(C1)との1:1混合物(質量比)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、その溶液、並びに焼成ペースト組成物を調製し、実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
<比較例5>
共重合体ではなく、エチルセルロース(ダウケミカル社製の「エトセルSTD−45」と、比較合成例1で得られた(メタ)アクリル系共重合体である共重合体(C1)との1:1混合物(質量比)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、その溶液、並びに焼成ペースト組成物を調製し、実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
<比較例6>
〔1〕共重合体の調製
特許文献4の実施例に準じた方法で共重合体を調製した。まず、エチルセルロース(ダウケミカル社製の「エトセルSTD−100」)100質量部、及び酢酸エチル500質量部を反応容器に加えて混合し、エチルセルロースを酢酸エチルに均一溶解させた溶液を調製した。この溶液にイソシアネート基含有ビニルモノマーとしての2−イソシアナトエチルメタクリレート(昭和電工製の「カレンズMOI」)0.5質量部、反応触媒としてのトリエチルアミン1質量部を添加し、撹拌しながら70℃で10時間反応を実施した。反応終了後、反応混合物から少量のサンプルを採取し、乾燥させて、H−NMR分析を実施した結果、ウレタン結合の形成は確認できなかった。したがって、反応系中の水分とイソシアネートが反応してしまい目的の反応が進行しなかったものと思われた。
次いで、上記特許文献4の実施例の追試を目的として、上記反応混合物100質量部(固形分濃度は15質量%)、イソブチルメタクリレート12質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート3質量部、重合開始剤としてのアゾイソブチロニトリル(AIBN)0.15質量部を反応容器に加えて混合し、反応容器内を窒素ガスで十分に置換した後、70℃で8時間重合反応を実施した。重合反応終了後、減圧加熱乾燥によって溶剤を除去して、固体状態の重合体(D1)を得た。
〔2〕焼成ペースト組成物の調製及び評価
共重合体(B1)の代わりに、上で得られた重合体(D1)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、重合体の溶液、並びに焼成ペースト組成物を調製し、実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
Figure 2017190404
表1に示される略称の詳細は次のとおりである。
iBMA: イソブチルメタクリレート、
HEMA: 2−ヒドロキシエチルメタクリレート、
DGMA: メトキシジエチレングリコールメタクリレート、
MMA: メチルメタクリレート、
BMA: ブチルメタクリレート。
表1において「セルロース/アクリル質量比」とは、共重合体における、セルロース系重合性モノマーのモノマー単位(a)と、(メタ)アクリレートのモノマー単位(b)との質量比を示す。「アクリル組成」とは、モノマー単位(b)を形成する(メタ)アクリレートの組成(質量比)を示す。
実施例1〜16は、共重合体溶液の均一性、印刷性、塗布膜の均一性、熱分解性及び無機粒子の均一分散性に優れている。これに対し、比較例1は印刷性に劣り、比較例2及び3は熱分解性に劣る。比較例4及び5は、共重合体溶液の均一性、印刷性、塗布膜の均一性、熱分解性及び無機粒子の均一分散性のすべてが不十分である。比較例6も、共重合体溶液の均一性、印刷性、塗布膜の均一性、熱分解性及び無機粒子の均一分散性のすべてが不十分である。比較例4〜6では、塗布膜の均一性の評価において海島型相分離構造が観察された。
比較例6が評価に劣る理由としては、エチルセルロース中に含有される水分によってイソシアネート基が分解され、エチルセルロースにメタクリレート基を導入できなかったこと、又はイソシアネート基の反応性が劣ることが考えられる。

Claims (5)

  1. バインダー成分と、無機粒子と、有機溶剤と、を含み、
    前記バインダー成分は、エステル結合を介してセルロース誘導体に重合性不飽和二重結合が結合されているセルロース系重合性モノマーのモノマー単位(a)と、(メタ)アクリレートのモノマー単位(b)とを含有する共重合体を含む、焼成ペースト組成物。
  2. モノマー単位(a)とモノマー単位(b)との含有量比が、質量基準で1:9〜9:1の範囲である、請求項1に記載の焼成ペースト組成物。
  3. モノマー単位(b)が、アルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレートのモノマー単位(b1)を5質量%〜50質量%含む、請求項1又は2に記載の焼成ペースト組成物。
  4. 焼成ペースト組成物のバインダー成分として用いられる共重合体の製造方法であって、
    縮合剤の存在下に重合性不飽和二重結合を有する有機酸とセルロース誘導体とを反応させて、エステル結合を介してセルロース誘導体に重合性不飽和二重結合が結合されているセルロース系重合性モノマーを得る第1工程と、
    前記セルロース系重合性モノマーと(メタ)アクリレートとを含むモノマー組成物を共重合させる第2工程と、
    を含む、共重合体の製造方法。
  5. 前記第1工程における重合性不飽和二重結合を有する有機酸とセルロース誘導体との反応を、該セルロース誘導体を溶解可能な非プロトン性有機溶媒中で行い、
    前記反応によって得られた反応液に少なくとも(メタ)アクリレートを添加して前記第2工程を実施する、請求項4に記載の製造方法。
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