JP2017180568A - 内燃機関の軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】クランクジャーナル11及びクランクピンに作用する摺動抵抗が、エンジンの燃焼サイクルにおける燃焼行程において増大するのを抑制しつつ、クランクジャーナル11及びクランクピンに作用する摺動抵抗を低減させる。
【解決手段】クランクジャーナル側軸受メタル14における、クランク軸方向から見た内周面の形状は、ブロック側及び軸受キャップ側軸受メタル14a,14bの接合部分を楕円の長軸端とする楕円形状をなしている一方、クランクピン側軸受メタルにおける、クランク軸方向から見た内周面の形状は、ロッド側及びコンロッドキャップ側軸受メタルの接合部分を楕円の長軸端とする楕円形状をなしており、クランクピン側軸受メタルにおける、クランク軸方向から見た内周面の楕円形状は、クランクジャーナル側軸受メタル14における、クランク軸方向から見た内周面の楕円形状よりも、扁平率の低い楕円形状である。
【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関の軸受装置に関する。
従来より、シリンダブロック及び軸受キャップに支持されるクランクジャーナルと、コンロッド本体及びキャップを有するコンロッド大端部を支持するクランクピンと、上記クランクジャーナルと上記クランクピンとを連結するクランクアームとを備えたクランク軸を回転可能に支持する、内燃機関の軸受装置が知られている。
特許文献1には、シリンダブロックに取り付けられる半円筒形の軸受メタルと、軸受キャップに取り付けられる半円筒形の軸受メタルとを突き合わせてなる、断面円状の主軸部(クランクジャーナル)を支持する主軸受(クランクジャーナル側軸受)であって、シリンダブロック及び軸受キャップに取り付けられた状態で軸方向に垂直な方向の断面が楕円形状となるような軸受メタルを有する軸受装置が開示されている。
特開平10−30419号公報
ところで、クランク軸におけるクランクジャーナルやクランクピンに作用する摺動抵抗は、該クランクジャーナル等の周囲に設けられた軸受メタルとの接触面積が小さいほど小さくなる傾向にある。すなわち、特許文献1に記載の軸受装置のように断面円状のクランクジャーナルを、楕円筒状の軸受メタルで支持すると、クランクジャーナル等と軸受メタルとの接触面積が減少するため、クランクジャーナル等に作用する摺動抵抗を低減する効果が期待される。
しかしながら、上記クランクピンには、コンロッドを介して接続されたピストンが、内燃機関の燃焼サイクルにおける燃焼行程において、上死点から下死点まで一気に下がったときに荷重がかかる。このとき、上記クランクピンには、その軸方向に対して略垂直な方向に荷重が入力される。そのため、上記クランクピンに設けられる軸受メタルは、上記略垂直な方向に入力される荷重を受けるための面の面積を出来る限り広くしておかなければ、上記荷重による面圧が大きくなりすぎてしまい、上記クランクピンに設けられた軸受メタルに形成された油膜が切れて、かえって摺動抵抗の増大を招いてしまう。
すなわち、上記燃焼行程において上記クランクピンに荷重がかかる際の影響についても考慮した上で、上記クランクジャーナル側の軸受メタルと上記クランクピン側の軸受メタルとを形成する必要がある。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、クランクジャーナル及びクランクピンに作用する摺動抵抗が、内燃機関の燃焼サイクルにおける燃焼行程において増大するのを抑制しつつ、クランクジャーナル及びクランクピンに作用する摺動抵抗を低減させることにある。
上記課題を解決するために、本発明は、シリンダブロックに設けられた複数のブロック側軸受部と、複数の軸受キャップとにそれぞれ挟まれて、それぞれ回転可能に支持される複数のクランクジャーナルと、ピストンに連結されたコンロッド本体における反ピストン側の端部に設けられたロッド側軸受部と、軸受部を有するコンロッドキャップとにより構成されたコンロッド大端部が回転可能に連結された複数のクランクピンと、上記クランクジャーナルと上記クランクピンとを連結する複数のクランクアームとを備えたクランク軸が配設された内燃機関の軸受装置を対象として、上記クランクジャーナルと上記ブロック側軸受部との間に配設されるブロック側軸受メタルと、上記クランクジャーナルと上記軸受キャップとの間に配設される軸受キャップ側軸受メタルとを、筒状をなすように互いに接合させてなるクランクジャーナル側軸受メタルと、上記クランクピンと上記ロッド側軸受部との間に配設されるロッド側軸受メタルと、上記クランクピンと上記コンロッドキャップの上記軸受部との間に配設されるコンロッドキャップ側軸受メタルとを、筒状をなすように互いに接合させてなるクランクピン側軸受メタルとを備え、上記クランクジャーナル側軸受メタルにおける、クランク軸方向から見た内周面の形状は、上記ブロック側軸受メタルと上記軸受キャップ側軸受メタルとの接合部分を楕円の長軸端とする楕円形状をなしており、上記クランクピン側軸受メタルにおける、クランク軸方向から見た内周面の形状は、上記ロッド側軸受メタルと上記コンロッドキャップ側軸受メタルとの接合部分を楕円の長軸端とする楕円形状をなしており、上記クランクピン側軸受メタルにおける、クランク軸方向から見た内周面の楕円形状は、上記クランクジャーナル側軸受メタルにおける、クランク軸方向から見た内周面の楕円形状よりも、扁平率(1−(短径/長径))の低い楕円形状である、構成とした。
この構成によると、上記クランクジャーナルについては、上記クランクジャーナル側軸受メタルとの接触面積を減少させて、上記クランクジャーナルに作用する摺動抵抗を減少させることができる一方、上記クランクピンについては、上記内燃機関の燃焼サイクルにおける燃焼行程において、上記クランクピンに荷重がかかる際に、該荷重を受けるための面を出来るだけ広く上記クランクピン側軸受メタルに設けて、上記荷重がかかる際に、上記クランクピンに作用する摺動抵抗が増大するのを抑制することができる。
具体的には、上記クランクジャーナル側軸受メタルにおける、クランク軸方向から見た内周面の形状は、上記ブロック側軸受メタルと上記軸受キャップ側軸受メタルとの接合部分を楕円の長軸端とする楕円形状である一方、上記クランクピン側軸受メタルにおける、クランク軸方向から見た内周面の形状は、上記ブロック側軸受メタルと上記軸受キャップ側軸受メタルとの接合部分を楕円の長軸端とする楕円形状であるため、上記クランクジャーナル側及びクランクピン側軸受メタルにおける、クランク軸方向から見た内周面の形状が円形状の場合と比較して、上記クランクジャーナル側軸受メタル及び上記クランクピン側軸受メタルと、上記クランクジャーナル及び上記クランクピンとの接触面積が減少する。これにより、上記クランクジャーナル及び上記クランクピンに作用する摺動抵抗が減少する。
また、クランク軸方向から見た上記クランクピン側軸受メタルの内周面の形状は、クランク軸方向から見た上記クランクジャーナル側軸受メタルの内周面の形状よりも、上記扁平率が低い楕円形状をなしているため、クランク軸方向から見た上記クランクピン側軸受メタルの内周面の形状は、相対的に円形に近い形状をなしている。上記クランクピン側軸受メタルの内周面の形状をこのような形状にすることで、上記クランクピン側軸受メタルについては、上記クランクピンとの接触面積を出来る限り広くすることができる。すなわち、上記内燃機関の燃焼サイクルにおける燃焼行程において、上記クランクピンに上記コンロッドを介して荷重が入力されたときに、上記クランクピン側軸受メタルに形成された油膜が切れない程度の、上記接触面積を確保するように内周面の楕円形状の上記扁平率を調整すれば、上記クランクピン側軸受メタルに形成された油膜が切れるのを防止しつつ、上記接触面積を減らして、上記クランクピンに作用する摺動抵抗を減少させる効果を得ることができる。
また、上記クランクジャーナルについては、クランク軸方向から見た内周面の形状を、上記クランクピン側軸受メタルの内周面の形状よりも上記扁平率の高い楕円形状をなすようにすることで、上記クランクジャーナルと上記クランクジャーナル側軸受メタルとの接触面積を減少させて、摺動抵抗を低減させることができる。
したがって、上記内燃機関の燃焼サイクルにおける燃焼行程において、上記クランクピンに荷重が入力される際の、上記クランクジャーナル及び上記クランクピンに作用する摺動抵抗の増大を抑制しつつ、上記クランクジャーナル及び上記クランクピンに、上記燃焼行程以外の行程において作用する摺動抵抗を低減させることができる。
上記内燃機関の軸受装置の一実施形態において、上記ブロック側軸受メタル、上記軸受キャップ側軸受メタル、上記ロッド側軸受メタル及び上記コンロッドキャップ側軸受メタルは、それぞれ、クランク軸方向から見た外周面の形状が半円形又は半楕円形をなしているとともに、径方向の肉厚が、周方向の中央部から該周方向の端部に向かうにつれて薄く形成されており、上記ロッド側軸受メタル及び上記コンロッドキャップ側軸受メタルにおける、周方向の中央部における径方向の肉厚に対する周方向の端部における径方向の肉厚の差である肉厚減少量は、上記ブロック側軸受メタル及び上記軸受キャップ側軸受メタルにおけるそれぞれの上記肉厚減少量よりも小さい、構成とした。
この構成によると、上記ブロック側軸受メタル、上記軸受キャップ側軸受メタル、上記ロッド側軸受メタル及び上記コンロッドキャップ側軸受メタルは、それぞれ、径方向の肉厚が、周方向の中央部から周方向の端部に向かうにつれて徐々に薄くなるように形成されているため、クランク軸方向から見たときの、上記クランクジャーナル側及びクランクピン側軸受メタルの内周面の形状は、上記径方向の肉厚が周方向で一定の場合と比較して、上記扁平率の高い楕円形状になる。
このとき、上記ロッド側及びコンロッドキャップ側軸受メタルにおける、周方向の中央部における径方向の肉厚に対する周方向の端部における径方向の肉厚の差である肉厚減少量は、上記ブロック側及び軸受キャップ側軸受メタルにおける、上記肉厚減少量よりも小さいため、クランク軸方向から見た上記クランクピン側軸受メタルの内周面の形状は、クランク軸方向から見た上記クランクジャーナル側軸受メタルの内周面の形状よりも、上記扁平率の低い楕円、つまり、相対的に円形に近い形状をなすようになる。これにより、クランク軸方向から見た上記クランクピン側軸受メタルの内周面の形状を、クランク軸方向から見た上記クランクジャーナル側軸受メタルの内周面の形状よりも、上記扁平率の低い楕円形状とすることができる。
そして、上記内燃機関の燃焼サイクルにおける燃焼行程において、上記クランクピンに上記コンロッドを介して荷重が入力されたときに、上記クランクピン側軸受メタルに形成された油膜が切れない程度の、上記接触面積を確保するように上記肉厚減少量を調整すれば、上記クランクピン側軸受メタルに形成された油膜が切れるのを防止しつつ、上記接触面積を減らすことによって、上記クランクピンに、上記燃焼行程以外の行程において作用する摺動抵抗を減少させる効果を得ることができる。
また、クランク軸方向から見た外周面の形状が、半円形又は半楕円形をなしていることから、1枚の金属板等を半円筒状又は半楕円筒状に曲げて、その内周面の削ることで、上記クランクジャーナル側及びクランクピン側軸受メタルにおける内周面の形状を所望の形状とすることができる。これにより、クランク軸方向から見た外周面の形状が、矩形状等の場合と比較すると、上記クランクジャーナル及びクランクピン側軸受メタルの製造が容易になる。
上記内燃機関の軸受装置において、上記ブロック側軸受メタル及び上記軸受キャップ側軸受メタルは、クランク軸方向の両端面と内周面との角部に面取り部をそれぞれ有し、少なくとも上記軸受キャップ側軸受メタルは、内周面のクランク軸方向両端部における上記面取り部よりもクランク軸方向内側に位置する2つの部分のうちの少なくとも一方に、クランク軸方向内側からクランク軸方向外側に向かって、内径を拡大させるように、上記面取り部よりも小さい角度で傾斜したクラウニング部を有する、ことが望ましい。
すなわち、上記内燃機関の燃焼サイクルにおける燃焼行程において、上記クランクピンに荷重がかかった時には、上記クランクアームを介して上記クランクジャーナルにも荷重がかかる。上記クランクジャーナルと上記クランクピンとが交互に設けられている場合には、上記クランクジャーナルには、上記クランクジャーナルにおける上記クランクピンと接続されている側の部分にのみ荷重が加えられることになり、上記クランクジャーナルは上記荷重の入力されたクランクピンに向かって下側に傾いた状態になる。
上記クランクジャーナルが下側に傾くとき、上記クランクジャーナル軸受メタルのクランク軸方向の端面と内周面との間に角部が形成されていると、該角部で上記荷重を受けることになる。このように、上記角部で上記荷重を受けると、該角部に過剰な面圧がかかるため、該面圧によって、上記クランクジャーナルに作用する摺動抵抗が増大するおそれがある。
そこで、上記クランクジャーナル側軸受メタルに、内周面のクランク軸方向両端部における上記面取り部よりもクランク軸方向内側に位置する2つの部分のうちの少なくとも一方に、クランク軸方向内側からクランク軸方向外側に向かって、上記クランクジャーナル側軸受メタルの内径を拡大させるようにクラウニング加工されたクラウニング部を形成する。これにより、上記クランクジャーナルが上記クランクピンに向かって下側に傾いたときには、上記クランクジャーナルは上記クラウニング部と接触するようになる。つまり、上記クランクジャーナルにかかる荷重を上記クラウニング部で受けることができるようになる。これにより、上記クランクジャーナル側軸受メタルにおける上記角部で荷重を受けるときのように、一点で荷重を受けるのではなく、上記クラウニング部の面で受けるようになるため、上記クランクジャーナル側軸受メタルにかかる面圧が小さくなる。この結果、上記内燃機関の燃焼サイクルにおける燃焼行程における、上記クランクジャーナルの摺動抵抗の増大をより確実に抑えることができる。
上記内燃機関の軸受装置において、上記クランクジャーナル側軸受メタルのクランク軸方向の大きさと、上記クランクピン側軸受メタルのクランク軸方向の大きさとは互いに異なる、ことが望ましい。
すなわち、上記クランクジャーナル側軸受メタルと上記クランクピン側軸受メタルとは、一般的に、同じ材質で形成され、外観も類似していることから、シリンダブロック等への組み付けの際に間違えやすい。また、クラウニング部の有無やクラウニング部の形状の違いから上記クランクジャーナル側軸受メタルと上記クランクピン側軸受メタルとを見分けることは非常に困難である。
そこで、上記クランクジャーナル側軸受メタルのクランク軸方向の幅と、上記クランクピン側軸受メタルのクランク軸方向の幅とが互いに異なるようにすることで、上記クランクジャーナル側軸受メタルと上記クランクピン側軸受メタルとが判別しやすくなり、組み付け時の間違いを防止することができる。
以上説明したように、本発明の軸受装置によると、クランクジャーナル側軸受メタルは、ブロック側軸受部に配設されるブロック側軸受メタルと、軸受キャップに配設される軸受キャップ側軸受メタルとを、筒状をなすように互いに接合させてなるものであり、クランクピン側軸受メタルは、コンロッド本体に配設されるロッド側軸受メタルと、コンロッドキャップに配設されるコンロッドキャップ側軸受メタルと、筒状をなすように互いに接合させてなるものであり、上記クランクジャーナル側軸受メタルにおける、クランク軸方向から見た内周面の形状は、上記ブロック側軸受メタルと上記軸受キャップ側軸受メタルとの接合部分を楕円の長軸端とする楕円形状をなしており、上記クランクピン側軸受メタルにおける、クランク軸方向から見た内周面の形状は、上記ロッド側軸受メタルと上記コンロッドキャップ側軸受メタルとの接合部分を楕円の長軸端とする楕円形状をなしており、上記クランクピン側軸受メタルにおける、クランク軸方向から見た内周面の楕円形状は、上記クランクジャーナル側軸受メタルにおける、クランク軸方向から見た内周面の楕円形状よりも、扁平率の低い楕円形状であるため、上記クランクピン側軸受メタルについては、内燃機関の燃焼サイクルにおける燃焼行程において、上記クランクピンにかかる荷重を受けるための面の面積については確保しつつ、上記クランクピンとの接触面積を減らすことができる。この結果、上記燃焼行程において、上記クランクピンに作用する摺動抵抗が増大することを抑制しつつ、上記燃焼行程以外の行程において上記クランクピンに作用する摺動抵抗を低減させることができる。また、クランクジャーナル側軸受メタルについては、クランクジャーナルとクランクジャーナル側軸受メタルとの接触面積を減らして、クランクジャーナルに作用する摺動抵抗を低減させることができる。
この結果、内燃機関の燃焼サイクルにおける燃焼行程において、クランクピンに荷重が入力される際の、クランクジャーナル又はクランクピンに作用する摺動抵抗の増大を抑制しつつ、クランクジャーナル及びクランクピンに作用する摺動抵抗を低減させることができる。
本発明の実施形態に係る軸受装置を有する、エンジンのクランク軸の断面図である。 図1におけるII-II線相当の断面図である。 クランクジャーナル及びクランクジャーナル側軸受メタルを、オイル溝を含まない位置で、クランク軸方向と直交する方向に沿って切った断面図である。 クランクジャーナル側軸受メタルを径方向に沿って切った断面図である。 クランクピン、コンロッド及びクランクピン側軸受メタルの断面図である。 図5におけるクランクピン及びクランクピン側軸受メタルの部分を拡大した図である。 クランクピン側軸受メタルを径方向に沿って切った断面図である。 クランクジャーナル側軸受メタルへのオイル供給路を示す斜視図である。 肉厚減少量とクランクジャーナル及びクランクピンに作用する摺動抵抗との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る軸受装置を有する、内燃機関としての多気筒エンジン(以下、エンジン2という)のクランク軸1を示す断面図である。このエンジン2は、4つの気筒3が互いに隣接して一列に配置された直列4気筒エンジンであり、自動車等の車両に搭載される。図示は省略するが、エンジン2の気筒列方向の一側(図1の右側)には変速機が配設されており、クランク軸1の回転による出力は、該変速機によって所定の変速比でもって変換されて、車両の駆動輪に伝達されるようになっている。尚、以下の説明では、気筒3内に嵌挿されたピストン5の往復する方向を上下方向といい、クランク軸1の延びる方向(図1の左右方向)をクランク軸方向という。
エンジン2は、シリンダブロック4と、シリンダブロック4の上に組み付けられるシリンダヘッド(図示省略)と、シリンダブロック4の下側に組み付けられるオイルパン(図示省略)とによって構成されている。
シリンダブロック4はアッパブロック4aとロアブロック4bとによって構成されている。アッパブロック4aの下面には、ロアブロック4aが取り付けられている。さらにロアブロック4bの下面には、上記オイルパンが取り付けられている。
アッパブロック4aの上部には、4つの気筒3が互いに壁を隔てて一列に配設されており、各気筒3内には、気筒3の内周面を摺動可能に嵌挿されたピストン5及びピストン5とクランク軸1とを接続するコンロッド6がそれぞれ配設されている。
また、アッパブロック4aの下部は、クランク室の上部を区画している。該クランク室の下部はロアブロック4bによって区画されている。すなわち、上記クランク室は、アッパブロック4aとロアブロック4bとが組み合わされることによって区画される。上記クランク室は、気筒列方向に互いに連通しており、上記クランク室内にクランク軸1が配設されている。
クランク軸1は、シリンダブロック4及び軸受キャップ7に支持される複数(図1では5つ)のクランクジャーナル11と、コンロッド本体60及びコンロッドキャップ61(図5参照)により構成されたコンロッド大端部6a(図5参照)が回転可能に連結された複数(図1では4つ)のクランクピン21と、クランクジャーナル11及びクランクピン21を連結する複数(図1では8つ)のクランクアーム31とを備えている。
クランクジャーナル11は、クランク軸1において、クランク軸方向にそれぞれ等間隔に配置されている。具体的には、5つのクランクジャーナル11のうち2つは、クランク軸方向両端部に1つずつ配置され、該両端部のクランクジャーナル11の間に残り3つのクランクジャーナル11がクランク軸方向にそれぞれ等間隔に配置されている。クランクジャーナル11は、クランク軸1が上記クランク室に配設された状態で、上記クランク室における気筒列方向の両端の位置及び気筒3同士の間の壁に相当する位置にそれぞれ位置するようになっている。以下の説明において、5つのクランクジャーナル11を、上記変速機側(図1の右側)から上記変速機とは反対側(図1の左側)に向かって順番に、第1クランクジャーナル11a、第2クランクジャーナル11b、第3クランクジャーナル11c、第4クランクジャーナル11d及び第5クランクジャーナル11eという(尚、これらを区別しない場合には、単にクランクジャーナル11ということがある)。
クランクジャーナル11は、図2に示すように、クランク軸方向から見た断面が円状、すなわち、全体で円柱状をなしている。クランクジャーナル11は、アッパブロック4aの下端部と軸受キャップ7とに上下に挟まれるようにして、シリンダブロック4及び軸受キャップ7に支持されている。具体的には、アッパブロック4aの下端部には各クランクジャーナル11a〜11eに対応する位置に下端から上側に向かってに凹みかつクランク軸方向から見た形状が半楕円状をなしたブロック側軸受部12が形成される一方、軸受キャップ7の上端部には、上端から下側に向かって凹みかつクランク軸方向から見た形状が半楕円状をなした軸受キャップ側軸受部13が形成されている。各クランクジャーナル11a〜11eは、アッパブロック4aの下端部及び軸受キャップ7に上下に挟まれるようにして、ブロック側及び軸受キャップ側軸受部12,13に、クランクジャーナル側軸受メタル14を介して、回転可能にそれぞれ軸支されている。
図3は、クランクジャーナル11及びクランクジャーナル側軸受メタル14を、後述するオイル溝15を含まない位置で、すなわち、クランクジャーナル11がクランクジャーナル側軸受メタル14に支持されている位置で、クランク軸方向と直交する面で切った断面図を示す。クランクジャーナル側軸受メタル14は、ブロック側軸受部12に取り付けられる半円筒状のブロック側軸受メタル14aにおける周方向両端部と、軸受キャップ側軸受部13に取り付けられる半円筒状の軸受キャップ側軸受メタル14bにおける周方向両端部とを、互いに上下に突き合わせ接合させてなる、円筒状をなした軸受メタルである。クランクジャーナル側軸受メタル14は、図3に示すように、軸受キャップ7がシリンダブロック4に取り付けられた状態では、ブロック側軸受メタル14aと軸受キャップ側軸受メタル14bとが互いに押し付け合うことで、上下方向に扁平した楕円筒状に変形する。
図3に示すように、ブロック側及び軸受キャップ側軸受メタル14a,14bは、エンジン2に配設された状態で、周方向の両端、すなわち互いの接合部分が楕円形の長軸端となっている。つまり、クランクジャーナル側軸受メタル14における、クランク軸方向から見た内周面の形状は、軸受キャップ7がシリンダブロック4に取り付けられた状態で、上下方向が楕円の短軸、上下方向及びクランク軸方向に垂直な方向が楕円の長軸となる楕円形状をなしている。
さらに、ブロック側及び軸受キャップ側軸受メタル14a,14bは、径方向の肉厚(以下、単に肉厚という)が、周方向における中央部から該周方向における両端部に向かうにつれて徐々に薄くなるように、換言すると、ブロック側及び軸受キャップ側軸受メタル14a,14bの内径における、周方向における中央部から該周方向における両端部に向かうにつれての径方向外側への拡大率が、ブロック側及び軸受キャップ側軸受メタル14a,14bの外径における上記拡大率よりも大きくなるように形成されている。すなわち、ブロック側軸受メタル14aは、ブロック側軸受部12に取り付けられた状態で、ブロック側軸受部12における上端部に位置する部分の肉厚が最も厚く、そこから、周方向の両端部、すなわち、軸受キャップ側軸受メタル14bとの接合部分に向かうにつれて徐々に肉厚が薄くなり、該接合部分における肉厚が最も薄くなっている。一方、軸受キャップ側軸受メタル14bは、軸受キャップ側軸受部13に取り付けられた状態で、軸受キャップ側軸受部13における下端部に位置する部分の肉厚が最も厚く、そこから、周方向の両端部、すなわち、ブロック側軸受メタル14aとの接合部分に向かうにつれて徐々に肉厚が薄くなり、該接合部分における肉厚が最も薄くなっている。
ブロック側及び軸受キャップ側軸受メタル14a,14bを上述のような形状とすることで、クランクジャーナル側軸受メタル14おける、クランク軸方向から見たときの内周面の形状は、肉厚が周方向で一定の場合と比較して、扁平率(1―(短径/長径))が高い楕円形状となる。尚、ブロック側軸受メタル14aにおける、後述するオイル溝15が形成されている部分については、上述のような形状ではなく、周方向全体で均一な肉厚になっている。
図4に示すように、ブロック側及び軸受キャップ側軸受メタル14a,14bには、クランク軸方向の両端面と内周面との角部に面取り部16(以下、第1の面取り部16という)がそれぞれ形成されている。
また、ブロック側軸受メタル14aにおけるクランク軸方向中央部には、クランクジャーナル11とクランクジャーナル側軸受メタル14との間に潤滑油としてのオイルを流通するためのオイル溝15が周方向全体に亘って形成されている。さらに、図2に示すように、該オイル溝15の周方向の所定位置には、オイルを流入させるための給油孔53が設けられている。該給油孔53から流入したオイルはオイル溝15を通って軸受キャップ側軸受メタル14bに流れ込み、軸受キャップ側軸受メタル14bに流れ込んだオイルは、クランクジャーナル11の回転によって、クランクジャーナル側軸受メタル14の内周面全体に広がる。これにより、クランクジャーナル側軸受メタル14の内周面に油膜が形成されるようになっている。
さらに、図4に示すように、軸受キャップ側軸受メタル14bには、内周面のクランク軸方向両端部における第1の面取り部16よりもクランク軸方向内側に位置する2つの部分の両方に、クランク軸方向内側からクランク軸方向外側に向かって、内径を拡大させるように、第1の面取り部16よりも小さい角度で傾斜したクラウニング部17がそれぞれ形成されている。詳しくは後述するが、クラウニング部17は、エンジン2の燃焼サイクルにおける燃焼行程(以下、単に燃焼行程という)において、クランクピン21に荷重がかかった際に、クランクアーム31を介してクランクジャーナル11にかかる荷重を受けるための部分である。尚、本実施形態では、面取り部16は、例えばC面取りであって、傾斜角度は45°程度、クランク軸方向及び径方向の大きさは共に、200μm〜500μm程度である。クラウニング部17は、加工を施していない平坦な部分である平面部118の面積が過剰に減少しないようにするとともに、その傾斜角度が、クランクジャーナル11が上記荷重によって下側に傾いた際に、上記荷重をクラウニング部17全体で受けることができる程度の角度となるように形成されている。具体的には、クラウニング部17は、クランク軸方向の大きさが3mm程度、クラウニング部17を形成したことによる内径の増大量の最大値(以下、クラウニング量という)が2〜4μm程度となるように形成されている。
クランクピン21は、クランク軸1における隣接するクランクジャーナル11同士の間にそれぞれ位置している。各クランクピン21は、クランク軸1が上記クランク室に配設された状態で、各気筒3の下方にそれぞれ位置する。各クランクピン21は、各気筒3にそれぞれ設けられたピストン5とコンロッド6を介してそれぞれ接続されている。以下の説明において、4つのクランクピン21を、上記変速機とは反対側(図1の右側)から上記変速機側(図1の左側)に向かって順番に、第1クランクピン21a、第2クランクピン21b、第3クランクピン21c及び第4クランクピン21dという(尚、これらを区別しない場合には、単にクランクピン21ということがある)。
クランクピン21は、図5に示すように、クランク軸方向から見た断面が円状、すなわち全体で円柱状をなしている。クランクピン21には、各コンロッド大端部6aがそれぞれ回転可能に連結されている。各コンロッド小端部(図示省略)は、気筒3内に嵌挿されたピストン4に接続されている。エンジン2の燃焼サイクルによって、ピストン4が気筒3内を往復運動すると、該往復運動に合わせて、クランクピン21が、クランク軸1の軸心(すなわち、クランクジャーナル11の軸心)周りに回転する。これにより、ピストン4の往復運動が、クランク軸1の回転運動に変換される。本実施形態では、燃焼行程は二気筒以上で同時に行われることはなく、一気筒ずつ所定の順序で行われるため、各気筒3における燃焼行程のタイミングに合うように、各クランクピン21a〜21dは、それぞれクランクジャーナル11の周方向に所定の角度ずつずれて配置されている。
コンロッド6は、図5に示すように、コンロッド本体60とコンロッドキャップ61とを有している。詳しくは、各コンロッド本体60における反ピストン側端部である下端部とコンロッドキャップ61とによりコンロッド大端部6aが構成されており、各コンロッド本体60の下端部とコンロッドキャップ61とで各クランクピン21a〜21dを挟むようにして、各コンロッド大端部6aが各クランクピン21a〜21dにそれぞれ回転可能に連結されている。具体的には、コンロッド本体60の下端部には、上記小端部側に向かって凹みかつクランク軸方向から見た形状が半楕円状をなしたロッド側軸受部22が形成される一方、コンロッドキャップ61にはコンロッド本体60側からコンロッド本体60とは反対側に向かって凹みかつクランク軸方向から見た形状が半楕円状をなしたコンロッドキャップ側軸受部23が形成されており、ロッド側及びコンロッドキャップ側軸受部22,23に、クランクピン側軸受メタル24を介して、クランクピン21を配置させ、コンロッドキャップ61をコンロッド本体60に固定することで、各コンロッド大端部6aが各クランクピン21a〜21dにそれぞれ連結される。
クランクピン側軸受メタル24は、ロッド側軸受部22に取り付けられる半円筒状のロッド側軸受メタル24aにおける周方向両端部と、コンロッドキャップ側軸受部23に取り付けられる半円筒状のコンロッドキャップ側軸受メタル24bにおける周方向両端部とを、互いに上下に突き合わせ接合させてなる円筒状をなした軸受メタルである。クランクピン側軸受メタル24は、図6に示すように、コンロッドキャップ61がコンロッド本体60の下端部に取り付けられた状態では、ロッド側軸受メタル24aとコンロッドキャップ側軸受メタル24bとが互いに押し付け合うことで、上下方向に扁平した楕円筒状に変形する。
また、ロッド側及びコンロッドキャップ側軸受メタル24a,24bは、クランクピン21に取り付けられた状態で、周方向の両端、すなわち互いの接合部分が楕円形の長軸端となっている。つまり、クランクピン側軸受メタル24における、クランク軸方向からみた内周面の形状は、コンロッドキャップ61がコンロッド本体60の下端部に取り付けられた状態で、クランク軸方向から見たときに、上下方向が楕円の短軸、上下方向及びクランク軸方向に垂直な方向が楕円の長軸となる楕円形状をしている。
さらに、ロッド側及びコンロッドキャップ側軸受メタル24a,24bは、その肉厚が、周方向における中央部から該周方向における両端部に向かうにつれて徐々に薄くなるように、換言すると、内周面が、周方向における中央部から該周方向における両端部に向かうにつれて径方向外側に広がるように形成されている。すなわち、ロッド側軸受メタル24aは、ロッド側軸受部22に取り付けられた状態で、ロッド側軸受部22における上端部に位置する部分の肉厚が最も厚く、そこから、周方向の両端、すなわち、コンロッドキャップ側軸受メタル24bとの接合部分に向かうにつれて徐々に肉厚が薄くなり、該接合部分における肉厚が最も薄くなっている。一方、コンロッドキャップ側軸受メタル24bは、コンロッドキャップ側軸受部23に取り付けられた状態で、コンロッドキャップ側軸受部23における下端部に位置する部分の肉厚が最も厚く、そこから、周方向の両端、すなわち、ブロック側軸受メタル24aとの接合部分に向かうにつれて徐々に肉厚が薄くなり、該接合部分における肉厚が最も薄くなっている。詳しくは後述するが、ロッド側及びコンロッドキャップ側軸受メタル24a,24bにおける、周方向の中央部における肉厚に対する周方向の両端部における肉厚の差である肉厚減少量は、ブロック側及び軸受けキャップ側軸受メタル14a,14bにおける上記肉厚減少量よりも小さい。
ロッド側及びコンロッドキャップ側軸受メタル24a,24bを上述のような形状とすることで、クランクピン側軸受メタル24における、クランク軸方向から見た内周面の形状は、クランクジャーナル側軸受メタル14における内周面の形状よりも、上記扁平率の低い楕円形状になる。
また、図7に示すように、ロッド側及びコンロッドキャップ側軸受メタル24a,24bには、クランク軸方向の両端面と内周面との角部に面取り部26(以下、第2の面取り部26という)がそれぞれ形成されている。本実施形態では、第2の面取り部26は、第1の面取り部16と同様に、例えばC面取りであって、傾斜角度は45°程度、クランク軸方向及び径方向の大きさは共に、200μm〜500μm程度である。
尚、詳しくは後述するが、クランクピン21とクランクピン側軸受メタル24との径方向の隙間には、クランクジャーナル側軸受メタル14に供給されたオイルの一部が供給されるようになっており、該オイルによって、クランクピン側軸受メタル24の内周面に油膜が形成されるようになっている。
クランクアーム31は、クランクジャーナル11の端部と、クランクピン21における、上記クランクジャーナル11の端部に近い側の端部とをそれぞれ連結させて(例えば、第1クランクジャーナル11aについては、第1クランクピン21aにおける第1クランクジャーナル11a側の端部とを連結させて)、クランク軸1として一体回転するようにする部分である。以下の説明において、8つのクランクアーム31を、上記変速機側(図1の右側)から上記変速機とは反対側(図1の左側)に向かって順番に、第1クランクアーム31a、第2クランクアーム31b、第3クランクアーム31c、第4クランクアーム31d、第5クランクアーム31e、第6クランクアーム31f、第7クランクアーム31g及び第8クランクアーム31hという(尚、これらを区別しない場合には、単にクランクアーム31ということがある)。
各クランクアーム31a〜31hは、各クランクピン21a〜21dがクランクジャーナル11の周方向に対して所定の角度ずつずれて配置されるように、各クランクジャーナル11a〜11eと各クランクピン21a〜21dとを連結させている。
また、図1に示すように、第1、第3、第6及び第8クランクアーム31a,31c,31f,31h内には、後述するクランクピン側連通油路55がそれぞれ形成されている。
次に、クランクジャーナル側軸受メタル14及びクランクピン側軸受メタル24に潤滑油としてのオイルを供給する経路について説明する。
図8は、クランクジャーナル側軸受メタル14へ潤滑油を供給するためのオイル供給路40を示す。オイル供給路40は、シリンダブロック4を気筒列方向に延びるメインギャラリ51と、メインギャラリ51から5つのクランクジャーナル側軸受メタル14へそれぞれ延び、各クランクジャーナル側軸受メタル14へオイルをそれぞれ供給するための5つのクランクジャーナル側連通油路52とが設けられている。クランクジャーナル側連通油路52は、図2及び図8に示すように、クランクジャーナル側軸受メタル14のブロック側軸受メタル14aに接続されている。
ブロック側軸受メタル14aには、クランクジャーナル側連通油路52を通ってきたオイルを、クランクジャーナル11とクランクジャーナル側軸受メタル14との間に流入させるための給油孔53が形成されている。また、ブロック側軸受メタル14aにおけるクランク軸方向中央部には、ブロック側軸受メタル14aの周方向全体にわたってオイル溝15が形成されている。給油孔53はオイル溝15に形成されており、給油孔53から流入したオイルは、先ず、オイル溝15内に広がる。上述したように、クランクジャーナル11とクランクジャーナル側軸受メタル14との間には隙間があるため、オイル溝15内に広がったオイルは、上記隙間へと流れ込む。上記隙間へと流れ込んだオイルは、クランクジャーナル11の回転によって引き込まれて、軸受キャップ側軸受メタル14bの全体に広がる。
また、図2に示すように、第1、第2、第4及び第5クランクジャーナル11a,11b,11d,11e(図2では、第2クランクジャーナル11bのみを記載)には、クランクジャーナル11の径方向に穿設されたクランクジャーナル側分岐油路54が設けられている。このクランクジャーナル側分岐油路54は、クランクジャーナル側軸受メタルに供給されたオイルの一部が流入する油路である。さらに、クランクジャーナル側分岐油路54には、隣接するクランクピン21に向かって、隣接するクランクアーム11を貫通して延びるクランクピン側連通油路55(図1参照)が接続されている。クランクピン側連通油路55は、クランクジャーナル側分岐油路54に流入したオイルをクランクピン側軸受メタル24へ供給するための油路である。
本実施形態では、クランクピン側連通油路55は、図1に示すように、隣接するクランクアーム31(例えば、第1クランクジャーナル11aから延びるクランクピン側連通油路55の場合は、第1クランクアーム31a)を貫通して、隣接するクランクピン21(例えば、第1クランクジャーナル11aから延びるクランクピン側連通油路55の場合は、第1クランクピン21a)を斜めに貫通した後、隣接するクランクピン21に対して隣接するクランクアーム31と逆側のクランクアーム31(例えば、第1クランクジャーナル11aから延びるクランクピン側連通油路55の場合は、第2クランクアーム31b)を貫通してクランク軸1の外部に臨んでいる。クランクピン側連通油路55におけるクランク軸1の外部に臨む位置には、シール部材56が設けられている。
また、クランクピン側連通油路55における、クランクピン21に対応する位置からは、クランクピン21の軸心から径方向外側に延びるように穿設されたクランクピン側分岐油路56が延びている。クランクピン側分岐油路56は、クランクピン21の周面からクランクピン21の外部へ臨んでいる。
第1クランクジャーナル11aのクランクジャーナル側軸受メタル14から、第1クランクピン21aのクランクピン側軸受メタル24にオイルが供給されるまでについて説明すると、先ず、クランクジャーナル側軸受メタル14に供給されたオイルが、第1クランクジャーナル11aのクランクジャーナル側分岐油路54に流入する。該クランクジャーナル側分岐油路54に流入したオイルは、接続されたクランクピン側連通油路55(第1クランクジャーナル11aから第1クランクピン21aへ向かって延びるクランクピン側連通油路55)に流入して、該クランクピン側連通油路55内を流れる。該クランクピン側連通油路55内を流れるオイルは、第1クランクピン21aのクランクピン側分岐油路56を通って、クランクピン側軸受メタル24に供給される。他の第2〜第4クランクピン21b〜21dのクランクピン側軸受メタル24にも同様にしてオイルが供給される。
尚、クランクピン11に作用する摺動抵抗を減らすためには、クランクピン側軸受メタル24に適切な厚さの油膜を形成する必要である。そして、適切な厚さの油膜を形成するためには、適切な油圧(油量)のオイルを供給する必要がある。この点について、本実施形態では、クランクピン側連通油路55におけるクランク軸1の外部に臨む位置には、シール部材56が設けられているため、クランクピン側連通油路55内を流れるオイルはクランク軸1の外部に流出することがなく、クランクピン側連通油路55内がオイルで満たされれば、油圧がかかるようになっている。そのため、クランクジャーナル側軸受メタル14に供給するオイルの油量を適切なものにすれば、クランクピン側軸受メタル24に適切な厚さの油膜を形成することが可能である。
ここで、ピストン5の往復運動をクランク軸1の回転運動に無駄なく変換するためには、各クランクジャーナル11a〜11e及び各クランクピン21a〜21dに作用する摺動抵抗を出来る限り小さくする必要がある。クランクジャーナル11及びクランクピン21に作用する摺動抵抗を小さくするには、クランクジャーナル11及びクランクピン21とクランクジャーナル側及びクランクピン側軸受メタル14,24との接触面積(厳密には、油膜を介して接触する面積)を出来る限り小さくすることが望ましい。
本実施形態にかかるクランクジャーナル側及びクランクピン側軸受メタル14,24は、そのクランク軸方向から見た内周面の形状が、上下方向を楕円の短軸とする楕円形状をなしており、さらに、クランクジャーナル側軸受メタル14を構成するブロック側及び軸受キャップ側軸受メタル14a,14bと、クランクピン側軸受メタル24を構成するロッド側及びコンロッドキャップ側軸受メタル24a,24bとは、径方向の肉厚(以下、単に肉厚という)が、周方向における中央部から該周方向における両端部に向かうにつれて徐々に薄くなるように形成されているため、クランクジャーナル側及びクランクピン側軸受メタル14,24におけるクランクジャーナル11及びクランクピン21と接触する部分の曲率は、クランクジャーナル側及びクランクピン側軸受メタル14,24における、クランク軸方向から見た内周面の形状が円形である場合と比べて小さくなる。上述したように、クランクジャーナル11及びクランクピン21は円柱状であるため、クランクジャーナル側及びクランクピン側軸受メタル14,24における上記接触部分の曲率が小さければ、クランクジャーナル11及びクランクピン21とクランクジャーナル側及びクランクピン側軸受メタル14,24との接触面積は小さくなる。これにより、クランクジャーナル11及びクランクピン21に作用する摺動抵抗が減少する。
しかしながら、燃焼行程では、燃料を燃焼させることによって、ピストン4を上死点から下死点まで一気に下降させるため、コンロッド6を介してピストン4と連結されたクランクピン21には、クランク軸方向に略垂直な方向(以下、略垂直方向という)に荷重がかかる。このとき、クランクピン21とクランクピン側軸受メタル24との接触面積が小さすぎると、上記荷重によって接触部分にかかる面圧が大きくなりすぎてしまい、クランクピン側軸受メタル24に形成された油膜が切れるおそれがある。該油膜が切れてしまうと、クランクピン21とクランクピン側軸受メタル24とが直接接触することになり、かえって摺動抵抗の増大を招いてしまう。つまり、クランクピン側軸受メタル24については、油膜切れを発生させない程度の接触面積を確保しておく必要がある。
本実施形態では、クランクピン側軸受メタル24における、クランク軸方向から見た内周面の楕円形状を、クランクジャーナル側軸受メタル14における、クランク軸方向から見た内周面の楕円形状よりも、上記扁平率の低い楕円形状とすることによって、具体的には、ロッド側及びコンロッドキャップ側軸受メタル24a,24bにおける上記肉厚減少量を、ブロック側及び軸受キャップ側軸受メタル14a,14bにおける上記肉厚減少量よりも小さくすることによって、クランクピン側軸受メタル24に形成された油膜が切れない程度の接触面積を確保するようにして、燃焼行程における、クランクピン21に作用する摺動抵抗の増加を防止している。
図9は、上記肉厚減少量とクランクジャーナル11及びクランクピン21にそれぞれ作用する摺動抵抗との関係をシミュレーションによって算出した結果を示すグラフである。図9において、横軸は上記肉厚減少量を示し、縦軸は摺動抵抗の変化率を示している。尚、図9に示す摺動抵抗の変化率は、燃焼行程における摺動抵抗の変化についても考慮した平均的な摺動抵抗に基づいて計算されたものである。
先ず、クランクピン21に作用する摺動抵抗に注目すると、上記肉厚減少量が0、つまり、肉厚が周方向全体で均一な状態から上記肉厚減少量を増加させると、クランクピン21に作用する摺動抵抗が減少する。これは、上記肉厚減少量を増加させたことによって、クランクピン21とクランクピン側軸受メタル24との接触面積が減少するためである。しかし、さらに上記肉厚減少量を増加させると、摺動抵抗が増大する。これは、クランクピン21とクランクピン側軸受メタル24との接触面積が小さすぎて、燃焼行程においてクランクピン21にかかる荷重による面圧が大きくなりすぎてしまい、ロッド側軸受メタル24aとクランクピン21との間の油膜が切れるためである。そして、上記肉厚減少量を増加させ続けると、該油膜切れの影響が顕著になり、摺動抵抗は増大し続ける。
一方、クランクジャーナル11に作用する摺動抵抗に注目すると、肉厚減少量が0の状態から肉厚減少量を大きくすると、クランクジャーナル11に作用する摺動抵抗が減少する。これは、肉厚減少量を増加させたことによって、クランクジャーナル11とクランクジャーナル側軸受メタル14との接触面積が減少するためである。ここから、さらに肉厚減少量を大きくすると、クランクジャーナル11に作用する摺動抵抗がさらに減少し、所定の肉厚減少量になったときに摺動抵抗が最小となる。そして、該所定の肉厚減少量からさらに肉厚減少量を大きくすると、肉厚減少量が大きくなるにつれて、クランクジャーナル11に作用する摺動抵抗が増大していく。これは、上記燃焼行程において、クランクピン21に荷重がかかった際に、クランクアーム31を介してクランクジャーナル11にも荷重がかかり、該荷重による面圧によって、クランクジャーナル側軸受メタル14に形成された油膜が切れるためである。
上述のように、燃焼行程においては、クランクジャーナル11にも荷重がかかる。しかしながら、図1に示すように、クランクジャーナル11は、クランクピン21のクランク軸方向両側にクランクアーム31を介してそれぞれ接続されている(例えば、第1クランクピン21aには、第1クランクジャーナル11aと第2クランクジャーナル11bとがそれぞれ接続されている)ため、上記燃焼行程において、クランクジャーナル11にかかる荷重は、クランクピン21にかかる荷重の約半分になる。つまり、上記燃焼行程において、クランクジャーナル側軸受メタル14にかかる面圧(特に軸受キャップ側軸受メタル14bにかかる面圧)は、クランクピン側軸受メタル24(特にロッド側軸受メタル24aにかかる面圧)にかかる面圧よりも小さくなる。そのため、クランクジャーナル側軸受メタル14は、上記燃焼行程においてクランクジャーナル11に荷重がかかった場合でも、油膜切れを起こしにくい。したがって、クランクジャーナル側軸受メタル14を構成するブロック側及び軸受キャップ側軸受メタル14a,14bの上記肉厚減少量については、クランクピン側軸受メタル24を構成するロッド側及びコンロッドキャップ側軸受メタル24a,24bの上記肉厚減少量よりも大きくすることができる。
したがって、クランクピン側軸受メタル24を構成するロッド側及びコンロッドキャップ側軸受メタル24a,24bについては、上記肉厚減少量を0よりも大きくして、クランクピン11とクランクピン側軸受メタル24との接触面積を減少させつつ、上記肉厚減少量を、クランクジャーナル側軸受メタル14の肉厚減少量よりも小さくして、具体的には、燃焼行程において油膜切れを発生させない程度の接触面積を確保するような上記肉厚減少量にすることで、燃焼行程において、クランクピン21に作用する摺動抵抗が増大するのを抑制しつつ、上記燃焼行程以外の行程において、クランクピン21に作用する摺動抵抗を減少させることができる。
一方で、クランクジャーナル側軸受メタル14については、クランクジャーナル側軸受メタル14を構成するブロック側及び軸受キャップ側軸受メタル14a,14bの上記肉厚減少量を、ロッド側及びコンロッドキャップ側軸受メタル24a,24bの上記肉厚減少量よりも大きくして、クランクジャーナル11とクランクジャーナル側軸受メタル14との接触面積を減らすことで、該接触面積を減らすことによる摺動抵抗の低減効果を最大限に得ることができる。
尚、図9では具体的に示していないが、クランクピン側軸受メタル24における上記肉厚減少量は、クランクジャーナル側軸受メタル14における上記肉厚減少量の半分程度にすることが望ましい。
また、本実施形態では、クランクジャーナル側軸受メタル14には、内周面のクランク軸方向両端部における上記面取り部よりもクランク軸方向内側に位置する2つの部分の両方にクラウニング部17がそれぞれ形成されているため、上記燃焼行程において、クランクジャーナル11に荷重がかかった際に、クランクジャーナル11に作用する摺動抵抗が増大するのをさらに抑制することができる。
すなわち、上述したように、本実施形態では、燃焼行程は二気筒以上で同時に行われることはないため、クランクジャーナル11には、燃焼行程が行われた気筒3側の部分にのみ荷重がかかることになる。つまり、燃焼行程において、クランクジャーナル11は、燃焼行程が行われた気筒3のピストン6と接続されたクランクピン21に向かって下側に傾いた状態となる。これにより、クランクジャーナル側軸受メタル14は、下側に傾いた状態のクランクジャーナル11からの荷重を受けることになる。このとき、クラウニング部17が設けられていれば、クランクジャーナル11が下側に傾いたときには、クランクジャーナル11はクラウニング部17と接触する。そして、クランクジャーナル側軸受メタル14は、クラウニング部17全体でクランクジャーナル11からの荷重を受けるようになる。すなわち、クランクジャーナル11が下側に傾いたとしても、クラウニング部17が上記荷重を受けるための面部としての役割を果たすため、クランクジャーナル側軸受メタル14、特に軸受キャップ側軸受メタル14bが上記荷重を面で受けることができるようになる。これにより、クランクジャーナル側軸受メタル14にかかる面圧を抑えることができる。この結果、クランクジャーナル11に作用する摺動抵抗の増大をさらに抑えることができる。
さらに、本実施形態では、クランクジャーナル側軸受メタル14のクランク軸方向の大きさと、クランクピン側軸受メタル24のクランク軸方向の大きさとが異なるようにしている。具体的には、クランクジャーナル側軸受メタル14のクランク軸方向の大きさが、クランクピン側軸受メタル24のクランク軸方向の大きさよりも大きくなるようにしている。
上述したように、クランクジャーナル側軸受メタル14は、ブロック側軸受メタル14aと軸受キャップ側軸受メタル14bとを互いに接合させてなるものであり、クランクピン側軸受メタル24は、ロッド側軸受メタル24aとコンロッドキャップ側軸受メタル24bとを互いに接合させてなるものである。このうち、ブロック側軸受メタル14aについては、クランク軸方向中央部に全周に亘ってオイル溝15が形成されているため、外観で判別可能であるが、他の軸受メタル14b、24a,24bについては、上記肉厚減少量が異なっていたり、軸受キャップ側軸受メタル14bにのみクラウニング部17が設けられていたりするものの、外観での判別が困難である。もし、軸受キャップ側軸受メタル14bと、ロッド側又はコンロッドキャップ側軸受メタル24a,24bとを逆に取り付けてしまうと、クランクジャーナル11では、クランクジャーナル11と軸受メタル(ロッド側又はコンロッドキャップ側軸受メタル24a,24b)との接触面積が大きくなるため、摺動抵抗が増大する一方、クランクピン21でも、クランクピン21と軸受メタル(軸受キャップ側軸受メタル14b)との接触面積が小さくなるため、上記燃焼行程において、油膜切れが発生しやすくなり摺動抵抗が増大するおそれがある。すなわち、クランクジャーナル11及びクランクピン21の両方において、摺動抵抗の増大を抑制する効果が得られないばかりか、逆に摺動抵抗を増大させてしまう。
そこで、クランクジャーナル側軸受メタル14のクランク軸方向の大きさが、クランクピン側軸受メタル24のクランク軸方向の大きさよりも大きくなるようにすることで、クランクジャーナル側軸受メタル14とクランクピン側軸受メタル24、特に、軸受キャップ側軸受メタル14bと、ロッド側及びコンロッドキャップ側軸受メタル24a,24bとを外観で判別を可能にして、これらの軸受メタルを誤って取り付けてしまうのを防止している。
次に、クランクジャーナル側及びクランクピン側軸受メタル14,24の製造方法について説明する。
先ず、帯状に加工された鉄合金等をプレス切断して板状にし、切断された金属板をプレス加工によって曲げて、半円筒状にする。
半円筒状に曲げた後、半円筒状に曲げた金属板における軸方向の両端面と内周面との角部を削る面取り加工を行う。このとき、面取り加工は、例えばC面取りであって、傾斜角度が45°程度、軸方向の大きさ及び径方向の大きさは共に約200μm〜500μmになるように行う。これにより、第1及び第2の面取り部16,26がそれぞれ形成される。
面取り加工の後は、ブロック側軸受メタル14aと、軸受キャップ側軸受メタル14bと、ロッド側及びコンロッドキャップ側軸受メタル24a,24bとで製法がそれぞれ異なる。
先ず、ブロック側軸受メタル14aについて説明する。
ブロック側軸受メタル14aは、面取り加工が終了した後、軸方向の中央かつ周方向の所定の部分にドリル等で給油孔53を空ける。
給油孔53を形成した後は、周方向の両端部の一方に、径方向の外側に向かって突出する突出部18(図8参照)を形成する。この突出部18は、ブロック側軸受メタル14aと軸受キャップ側軸受メタル14bとを突き合わせる際に用いられるものである。
突出部18を形成した後は、オイル溝15を形成する。給油孔53を通るように、軸方向中央部に周方向の全周に亘って形成される。
オイル溝15を形成した後は肉厚加工を行う。この肉厚加工において、肉厚が、周方向の中央部から該周方向の端部に向かうにつれて徐々に薄くなるように、内周面を径方向外側に向かって広げる処理(以下、端部肉厚減少処理という)を行う。具体的には、ブロック側軸受メタル14aを所定の治具に固定した後、肉厚が、周方向の中央部から該周方向の端部に向かうにつれて徐々に小さくなるように、内周側を削る。
肉厚加工後は、表面処理として表面にメッキを施す。これにより、ブロック側軸受メタル14aが完成する。尚、ブロック側軸受メタル14aにメッキを施すことなく、ブロック側軸受メタル14aを完成としてもよい。
次に、軸受キャップ側軸受メタル14bについて説明する。
軸受キャップ側軸受メタル14bは、面取り加工が終了した後、周方向の両端部の一方に、径方向の外側に向かって突出する突出部19(図8参照)を形成する。このとき、該突出部19は、ブロック側軸受メタル14aと軸受キャップ側軸受メタル14bとを突き合わせる際に、ブロック側軸受メタル14aの突出部18とは軸方向にずれるような位置に形成される。
突出部19を形成した後は、肉厚加工として、先ず、端部肉厚減少処理を行う。具体的な処理方法は、ブロック側軸受メタル14aと同様であるため省略する。尚、この端部肉厚減少処理は、軸受キャップ側軸受メタル14bの肉厚減少量が、ブロック側軸受メタル14aの肉厚減少量と同等になるように行う。
上記端部肉厚減少処理が終了した後は、クラウニング部17を形成するクラウニング加工を行う。該クラウニング加工は、軸受キャップ側軸受メタル14bを所定の治具に固定した後、内周面のクランク軸方向両端部における第1の面取り部16よりも軸方向内側に位置する2つの部分をそれぞれ削ることによって行われる。このとき、クラウニング量が2〜4μm程度になるように加工する。
上記クラウニング加工後は、表面処理として表面にメッキを施す。これにより、軸受キャップ側軸受メタル14bが完成する。尚、軸受キャップ側軸受メタル14bにメッキを施すことなく、軸受キャップ側軸受メタル14bを完成としてもよい。
次に、ロッド側及びコンロッドキャップ側軸受メタル24a,24bについて説明する。
ロッド側及びコンロッドキャップ側軸受メタル24a,24bは、面取り加工が終了した後、周方向の両端部の一方に、径方向の外側に向かって突出する突出部(図示省略)を形成する。このとき、ロッド側軸受メタル24aとコンロッドキャップ側軸受メタル24bとを突き合わせる際に、互いの突出部が軸方向にずれるように、それぞれ形成される。
上記突出部を形成した後は、肉厚加工として、上記端部肉厚減少処理を行う。具体的な処理方法は、ブロック側軸受メタル14aと同様であるため省略する。尚、この端部肉厚減少処理は、ロッド側及びコンロッドキャップ側軸受メタル24a,24bの肉厚減少量が、ブロック側及び軸受キャップ側軸受メタル14a,14bの肉厚減少量よりも小さくになるように、具体的には、半分程度になるように行う。これにより、ロッド側軸受メタル24a及びコンロッドキャップ側軸受メタル24bが完成する。尚、ロッド側軸受メタル24a及びコンロッドキャップ側軸受メタル24bのそれぞれにメッキを施してから、ロッド側軸受メタル24a及びコンロッドキャップ側軸受メタル24bをそれぞれ完成としてもよい。
クランクジャーナル側軸受メタル14を、クランク軸1のクランクジャーナル11の位置に取り付けるときには、先ず、ブロック側軸受部12にブロック側軸受メタル14aを取り付ける一方、軸受キャップ側軸受部13に軸受キャップ側軸受メタル14bを取り付ける。そして、クランクジャーナル11を、アッパブロック4aの下端部と軸受キャップ7とで挟むように、軸受キャップ7をアッパブロック4aに取り付ける。このとき、ブロック側軸受メタル14aの突出部18がある側に、軸受キャップ側軸受メタル14bの突出部19が位置するようにするとともに、ブロック側軸受メタル14aにおける周方向両端部と軸受キャップ側軸受メタル14bにおける周方向両端部とがそれぞれ互いに突き合わせられるように、それぞれの位置を合わせて取り付ける。その後、軸受キャップ7をボルトによって固定する。このとき、ブロック側及び軸受キャップ側軸受メタル14a,14bが互いに押し付け合うことで、図3に示すように、クランクジャーナル側軸受メタル14が楕円筒状に変形する。軸受キャップ7の取り付けが完了すれば、クランクジャーナル側軸受メタル14の取り付けが完了する。
一方、クランクピン側軸受メタル24を、クランク軸1のクランクピン21の部分に取り付けるときには、先ず、ロッド側軸受部22にロッド側軸受メタル24aを取り付ける一方、コンロッドキャップ側軸受部23にコンロッドキャップ側軸受メタル24bを取り付ける。そして、クランク軸1のクランクピン21にコンロッド本体60の下端部を取り付けて、クランクピン21を挟むようにコンロッドキャップ61を取り付ける。このとき、ロッド側軸受メタル24aの突出部がある側に、コンロッドキャップ側軸受メタル24bの突出部が位置するように位置を合わせるとともに、ロッド側軸受メタル24aにおける周方向両端部とコンロッドキャップ側軸受メタル24bにおける周方向両端部とがそれぞれ互いに突き合わせられるように、それぞれの位置を合わせてコンロッドキャップ61を取り付ける。その後、コンロッドキャップ61をボルトによって固定する。このとき、ロッド側及びコンロッドキャップ側軸受メタル24a,24bが互いに押し付け合うことで、図6に示すように、クランクピン側軸受メタル24が楕円筒状に変形する。コンロッドキャップ61の取り付けが完了すれば、クランクピン側軸受メタル24の取り付けが完了する。
したがって、本実施形態によると、クランクジャーナル側軸受メタル14は、シリンダブロック4のロアブロック4aに配設されるブロック側軸受メタル14aにおける周方向両端部と、軸受キャップ7に配設される軸受キャップ側軸受メタル14bにおける周方向両端部とを、互いに上下に接合させてなるものであり、クランクピン側軸受メタル24は、コンロッド本体60に配設されるロッド側軸受メタル24aにおける周方向両端部と、コンロッドキャップ61に配設されるコンロッドキャップ側軸受メタル24bにおける周方向両端部とを、互いに上下に接合させてなるものであり、クランクジャーナル側軸受メタル14における、クランク軸方向から見た内周面の形状は、ブロック側軸受メタル14aと軸受キャップ側軸受メタル14bとの接合部分を楕円の長軸端とする楕円形状をなしている一方、クランクピン側軸受メタル24における、クランク軸方向から見た内周面の形状は、ロッド側軸受メタル24aとコンロッドキャップ側軸受メタル24bとの接合部分を楕円の長軸端とする楕円形状をなしており、クランクピン側軸受メタル24における、クランク軸方向から見た内周面の楕円形状は、クランクジャーナル側軸受メタル14における、クランク軸方向から見た内周面の楕円形状よりも、上記扁平率の低い楕円形状であるため、クランクピン側軸受メタル24のロッド側軸受メタル24aは、燃焼行程において、クランクピン21にかかる荷重を受けるための面の面積については確保しつつ、クランクピン21との接触面積を減らすことができる。この結果、燃焼行程において、クランクピン21に作用する摺動抵抗が増大することを抑制しつつ、燃焼行程以外の行程においてクランクピン21に作用する摺動抵抗を減少させることができる。また、クランクジャーナル側軸受メタル14については、クランク軸方向から見た内周面の形状を楕円状にすることで、クランクジャーナル11とクランクジャーナル側軸受メタル14との接触面積を減らして、クランクジャーナル11に作用する摺動抵抗を低減させることができる。
この結果、エンジン2の燃焼サイクルにおける燃焼行程において、クランクピン21に荷重が入力される際の、クランクジャーナル11又はクランクピン21に作用する摺動抵抗の増大を抑制しつつ、クランクジャーナル11及びクランクピン21に作用する摺動抵抗を低減させることができる。
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、請求の範囲の主旨を逸脱しない範囲で代用が可能である。
例えば、上述の実施形態では、クランクジャーナル側軸受メタル14にのみクラウニング部17が設けられていたが、クランクピン側軸受メタル24にもクラウニング部を設けるようにしてもよい。このとき、エンジン2の燃焼サイクルにおける燃焼行程において、クランクピン21にかかる荷重を受けるための面(クランクジャーナル側軸受メタル14における平面部118に相当する面)の面積が過剰に減少しないように、クランクジャーナル側軸受メタル14に設けられたクラウニング部17よりも、クラウニング量を小さくすることが望ましい。
また、クランクジャーナル側軸受メタル14の、内周面のクランク軸方向両端部における第1の面取り部16よりもクランク軸方向内側に位置する2つの部分の両方に、クラウニング部17がそれぞれ設けられていたが、これに限らず、内周面のクランク軸方向両端部における第1の面取り部16よりもクランク軸方向内側に位置する2つの部分のうちの一方にのみ設けるようにしてもよい。特に、第1クランクジャーナル11a及び第5クランクジャーナル11eについては、クランク軸方向の一側(他側)の部分、具体的には、隣接する気筒3側にしか荷重がかからないため、第1クランクジャーナル11a及び第5クランクジャーナル11eに設けられているクランクジャーナル側軸受メタル14については、上記隣接する気筒3側にのみクラウニング部17を設けるようにしてもよい。クラウニング部17を設けるには,面取り部16よりも精密な加工が求められるため、クラウニング部17を設ける部分を減少させることで、クランクジャーナル側14の製造を容易にすることができる。また、クラウニング部17を設けるために必要な加工費用についても抑えることができる。
さらに、上述の実施形態では、クランクジャーナル側軸受メタル14のうち、下側に位置する軸受メタルである軸受キャップ側軸受メタル14bにのみクラウニング部17を形成していたが、これに限らず、上側に位置する軸受メタルであるブロック側軸受メタル14aにもクラウニング部を形成するようにしてもよい。この場合、ブロック側軸受メタル14aのクラウニング部も、軸受キャップ側軸受メタル14bのクラウニング部17と同様に、内周面のクランク軸方向両端部における第1の面取り部16よりもクランク軸方向内側に位置する2つの部分に形成する。これにより、ブロック側軸受メタル14aも、燃焼行程におけるクランクジャーナル11が下側に傾いた状態に適応した形状となるため、クランクジャーナル11に作用する摺動抵抗が、燃焼行程において増大するのをより確実に抑えることができる。また、クランクピン側軸受メタル24にもクラウニング部を形成する場合には、下側に位置する軸受メタルであるコンロッドキャップ側軸受メタル24bだけでなく、上側に位置する軸受メタルであるロッド側軸受メタル24aにもクラウニング部を形成してもよい。
また、上述の実施形態では、クランクジャーナル側軸受メタル14のクランク軸方向の大きさが、クランクピン側軸受メタル24のクランク軸方向の大きさよりも大きくなるようにしているが、これに限らず、クランクピン側軸受メタル24のクランク軸方向の大きさが、クランクジャーナル側軸受メタル14のクランク軸方向の大きさよりも大きくなるようにしてもよい。さらに、クランク軸方向の大きさを変える方法以外の方法によって、クランクジャーナル側軸受メタル14とクランクピン側軸受メタル24とを判別する場合には、クランクジャーナル側及びクランクピン側軸受メタル14,24のクランク軸方向の大きさを同じにするようにしてもよい。
さらに、上述の実施形態では、ブロック側軸受メタル14a、軸受キャップ側軸受メタル14b、ロッド側軸受メタル24a及びコンロッドキャップ側軸受メタル24bは、それぞれ、半円筒状であったが、これに限らず、クランク軸方向から見た内周面の形状が、周方向の両端を楕円の長軸端とする半楕円形であれば、外周面の形状としては任意の形状を採用することができる。
上述の実施形態は単なる例示に過ぎず、本発明の範囲を限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって定義され、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明は、シリンダブロック及び軸受キャップに支持されるクランクジャーナルと、コンロッド本体及びキャップを有するコンロッドの大端部を支持するクランクピンと、上記クランクジャーナル及び上記クランクピンを連結するクランクアームとを備えたクランク軸を有する内燃機関の軸受装置として有用である。
1 クランク軸
2 エンジン(内燃機関)
4 シリンダブロック
5 ピストン
6 コンロッド
6a コンロッド大端部
7 軸受キャップ
11 クランクジャーナル
12 ブロック側軸受部
14 クランクジャーナル側軸受メタル
14a ブロック側軸受メタル
14b 軸受キャップ側軸受メタル
16 第1の面取り部(クランクジャーナル側軸受メタルの面取り部)
17 クラウニング部
21 クランクピン
22 ロッド側軸受部
23 コンロッドキャップ側軸受部(コンロッドキャップの軸受部)
24 クランクピン側軸受メタル
24a ロッド側軸受メタル
24b コンロッドキャップ側軸受メタル
31 クランクアーム
60 コンロッド本体
61 コンロッドキャップ

Claims (4)

  1. シリンダブロックに設けられた複数のブロック側軸受部と、複数の軸受キャップとにそれぞれ挟まれて、それぞれ回転可能に支持される複数のクランクジャーナルと、ピストンに連結されたコンロッド本体における反ピストン側の端部に設けられたロッド側軸受部と、軸受部を有するコンロッドキャップとにより構成されたコンロッド大端部が回転可能に連結された複数のクランクピンと、上記クランクジャーナルと上記クランクピンとを連結する複数のクランクアームとを備えたクランク軸が配設された内燃機関の軸受装置であって、
    上記クランクジャーナルと上記ブロック側軸受部との間に配設されるブロック側軸受メタルと、上記クランクジャーナルと上記軸受キャップとの間に配設される軸受キャップ側軸受メタルとを、筒状をなすように互いに接合させてなるクランクジャーナル側軸受メタルと、
    上記クランクピンと上記ロッド側軸受部との間に配設されるロッド側軸受メタルと、上記クランクピンと上記コンロッドキャップの上記軸受部との間に配設されるコンロッドキャップ側軸受メタルとを、筒状をなすように互いに接合させてなるクランクピン側軸受メタルとを備え、
    上記クランクジャーナル側軸受メタルにおける、クランク軸方向から見た内周面の形状は、上記ブロック側軸受メタルと上記軸受キャップ側軸受メタルとの接合部分を楕円の長軸端とする楕円形状をなしており、上記クランクピン側軸受メタルにおける、クランク軸方向から見た内周面の形状は、上記ロッド側軸受メタルと上記コンロッドキャップ側軸受メタルとの接合部分を楕円の長軸端とする楕円形状をなしており、
    上記クランクピン側軸受メタルにおける、クランク軸方向から見た内周面の楕円形状は、上記クランクジャーナル側軸受メタルにおける、クランク軸方向から見た内周面の楕円形状よりも、扁平率の低い楕円形状である
    ことを特徴とする内燃機関の軸受装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の軸受装置において、
    上記ブロック側軸受メタル、上記軸受キャップ側軸受メタル、上記ロッド側軸受メタル及び上記コンロッドキャップ側軸受メタルは、それぞれ、クランク軸方向から見た外周面の形状が半円形又は半楕円形をなしているとともに、径方向の肉厚が、周方向の中央部から該周方向の端部に向かうにつれて薄く形成されており、
    上記ロッド側軸受メタル及び上記コンロッドキャップ側軸受メタルにおける、周方向の中央部における径方向の肉厚に対する周方向の端部における径方向の肉厚の差である肉厚減少量は、上記ブロック側軸受メタル及び上記軸受キャップ側軸受メタルにおけるそれぞれの上記肉厚減少量よりも小さい
    ことを特徴とする内燃機関の軸受装置。
  3. 請求項1又は2に記載の内燃機関の軸受装置において、
    上記ブロック側軸受メタル及び上記軸受キャップ側軸受メタルは、クランク軸方向の両端面と内周面との角部に面取り部をそれぞれ有し、
    少なくとも上記軸受キャップ側軸受メタルは、内周面のクランク軸方向両端部における上記面取り部よりもクランク軸方向内側に位置する2つの部分のうちの少なくとも一方に、クランク軸方向内側からクランク軸方向外側に向かって、内径を拡大させるように、上記面取り部よりも小さい角度で傾斜したクラウニング部を有する
    ことを特徴とする内燃機関の軸受装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の内燃機関の軸受装置において、
    上記クランクジャーナル側軸受メタルのクランク軸方向の大きさと、上記クランクピン側軸受メタルのクランク軸方向の大きさとは互いに異なる
    ことを特徴とする内燃機関の軸受装置。
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