JPH0571538A - 半割軸受 - Google Patents

半割軸受

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JPH0571538A
JPH0571538A JP3233202A JP23320291A JPH0571538A JP H0571538 A JPH0571538 A JP H0571538A JP 3233202 A JP3233202 A JP 3233202A JP 23320291 A JP23320291 A JP 23320291A JP H0571538 A JPH0571538 A JP H0571538A
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bearing
layer
peripheral surface
bearing layer
metal material
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Hiroo Wakiyama
山 裕 夫 脇
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NDC Co Ltd
Nippon Dia Clevite Co Ltd
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NDC Co Ltd
Nippon Dia Clevite Co Ltd
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C17/00Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement
    • F16C17/02Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for radial load only
    • F16C17/022Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for radial load only with a pair of essentially semicircular bearing sleeves
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/02Parts of sliding-contact bearings
    • F16C33/04Brasses; Bushes; Linings
    • F16C33/046Brasses; Bushes; Linings divided or split, e.g. half-bearings or rolled sleeves

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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 軸受層の厚さの精度が高いものとなり、軸受
層の厚さを薄いものにでき、軸受の耐荷重性および耐疲
労寿命が向上した半割軸受を提供する。 【構成】 円弧形状をなす裏金材2と前記裏金材2の内
周面に積層した軸受層3との積層構造をなし、円弧方向
の少なくとも片側端部にクラッシュリリーフ9を有して
いると共に前記クラッシュリリーフ9の円弧方向の内側
部分にオイルリリーフ8を有する半割軸受1において、
前記クラッシュリリーフ9は前記軸受層3が介在しない
前記裏金材2とオーバーレイめっき層10よりなる部分
を有しているものとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車などの各種燃焼
機関やその他の駆動体等において、軸を受けてこれを支
持するのに利用される半割軸受に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車などの各種内燃機関において、軸
を受けてこれを支持するのに利用されるすべり軸受に関
するものである。
【0003】図7は、この種のすべり軸受の構造を例示
するものであって、半割軸受の構造を例示している。
【0004】この半割軸受21は、半円筒形状をなす裏
金材22の内周面側に軸受層23を有し、幅方向の中間
部分には円弧方向の油溝24を有していると共に、油溝
24の部分に油孔25を有し、さらに端部に爪26を設
けた概略構造をなすものである。
【0005】図8は図7のC−C´部分を拡大して示す
ものであって、半割軸受21の基体となる裏金材22の
内周面に軸受層23を有し、裏金材22の外周面は曲率
中心Oを中心とする半径Dの円弧形状をなすと共に裏
金材22の内周面は同じく曲率中心Oを中心とする半径
の円弧形状をなしていて、中央の肉厚t3cと端部
の肉厚t3eとが等しいものとなっており、軸受層23
の内周面は、この軸受層23の内周面の偏心加工によっ
て、前記曲率中心Oから偏心した曲率中心O´を中心と
する半径Dの円弧形状をなしており、この軸受層23
の内周面は、その中央部分が軸受面27となっていると
共にその両側にオイルリリーフ28を有し、さらに両端
側にクラッシュリリーフ29を有するものとなってい
て、いわゆるエキセントリック軸受と称されるものとな
っている。
【0006】このような半円筒形状の裏金材22の内周
面側に軸受層23を有する半割軸受21を製造するにあ
たっては、図11の(d)および図12の(a)に示す
ように、鋼板よりなる裏金材22の片面側にアルミニウ
ム系合金,銅系合金,鉛系合金,錫系合金等からなる軸
受層23を冶金的手法によって積層した複層材30が用
いられる。
【0007】このような複層材30は、軸受21がアル
ミニウム系のものである場合には、図11の(a)に示
すように、裏金材22となるコイル状の帯鋼板32と軸
受層23となるコイル状のアルミニウム軸受板33とを
それぞれ引き出して圧接ロール34,35に通過させる
ことにより圧接し、焼鈍炉36を通過させて焼鈍するこ
とにより図11の(d)に示す複層材30として製造さ
れる。
【0008】また、軸受21が銅系のものである場合に
は、図11の(b)に示すように、裏金材22となるコ
イル状の帯鋼42の上面に、ホッパ44内に収容した軸
受層23となる銅合金粉末43を散布し、この状態で焼
結炉45内に通過させて焼結したのち圧延ロール46,
47で圧延することにより図11の(d)に示す複層材
30として製造される。
【0009】さらに、軸受21がホワイトメタル軸受よ
りなるものである場合には、図11の(c)に示すよう
に、裏金材22となるコイル状の帯鋼板52を前処理設
備54に通過させて前処理を行ったのち、この帯鋼板5
2の上面に、溶湯容器55内に収容した軸受層23とな
るホワイトメタル合金溶湯53を注湯し、カッター56
によって仕上げることにより図11の(d)に示す複層
材30として製造される。
【0010】この場合、これらの軸受層23の複層化工
程での厚さは、製品時の軸受層23の厚さである0.2
5〜0.30mmに比べて倍近くに設定しているのが普
通である。
【0011】上記のようにして製造されたアルミニウム
系,銅系,ホワイトメタル系等の複層材30を用いて図
7および図8に示した如き半割軸受21を製造するに際
しては、例えば、図12の(a)〜(e)に示すような
工程を経ていた。
【0012】すなわち、図11に示す工程により製造し
た複層材30を図12の(a)に示すように裏金材22
の展開形状に対応させて短冊形状に切断して軸受素材6
1としたのち、図12の(b)に示すように、前記軸受
素材61の前記軸受層23側を内側にして半円筒形状の
成形体62に成形し、次いで、図12の(c)に示すよ
うに、前記成形体62の幅方向の中間部分に油溝24を
形成すると共に油溝24の部分に油孔25を形成し、端
部に爪26を形成する部位加工等を行い、さらに、図1
2の(d)に示すように、曲率中心Oから偏心した曲率
中心O´を中心とする半径Dの曲面となるように内周
面の仕上げ加工を行うことによって、図7および図8に
示したように軸受層23の中央部分に軸受面27を有す
ると共に両側部分にオイルリリーフ28を有し、さらに
両端部分に軸受層23を残したクラッシュリリーフ29
を有する半割軸受素材21(21a)が得られるように
していた。
【0013】そして、例えば、銅系の軸受層23をそな
えた半割軸受21においては、図12の(e)に示すよ
うに、さらに表面層として電気めっきによるオーバーレ
イを施したオーバーレイめっき層20を設けたものとす
ることもあった。
【0014】このようなオーバーレイめっき層20を設
けた従来の半割軸受21においては、図9および図9の
D−D´断面を表わした図10に示すように、クラッシ
ュリリーフ29の部分において、裏金材22の内面に軸
受層23を有し、この軸受層23の表面にオーバーレイ
めっき層20を有するものとなっていた。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の半割軸受21において、裏金材22の素材と
しては、例えば、JIS G 3141に制定されたみ
がき帯鋼を使用しており、適用するハウジング径等によ
ってその板厚精度は自動車用の場合においてその多くが
±0.08〜0.12mmとなっているため、耐荷重性
および耐疲労性等の向上に適する軸受層23を0.2m
m以下に薄層化した半割軸受21とすることが困難であ
るという課題を有していた。
【0016】すなわち、従来の場合には、この種の半割
軸受21を製造しそして使用するに際しては、前記裏金
材22の板厚精度を優先して半割軸受21の全肉厚寸法
が決められているので、前記裏金材22に積層される軸
受層23の厚さの下限は、裏金材22の板厚の最大ばら
つきである0.1mm程度とするのが単純にみた場合の
限界であった。また、プレス成形によって半円形状に成
形する場合において、金型で全体が固定されるので、ク
ラッシュリリーフ29に相当する端部が多少盛り上がる
という現象もあった。
【0017】そのため、軸受層23の厚さは裏金材22
の板厚寸法のばらつきの吸収と、軸受端部に設けるリリ
ーフ部(28,29)の形状等を考慮し、そしてまたク
ラッシュリリーフ29を形成する場合に裏金材22が露
出することがないように考慮して、この部分での軸受層
23の厚さが0.25〜0.30mm程度となるように
設定しているのが実情である。
【0018】
【発明の目的】本発明は、上述した従来の課題にかんが
みてなされたもので、この種の半割軸受に要求される最
近の自動車の高出力化による半割軸受の高速・高荷重下
での長寿命化を達成することを目的としてなされたもの
であって、軸受層の厚さが半割軸受の耐荷重および耐疲
労寿命に大きく影響することに着目し、半割軸受の耐荷
重・耐疲労寿命に大きく影響を与える軸受層の厚さを考
慮することによって、上述した従来の課題を解決するこ
とができる半割軸受を提供することを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる半割軸受
は、円弧形状をなす裏金材と前記裏金材の内周面に積層
した軸受層との積層構造をなし、円弧方向の少なくとも
片側端部にクラッシュリリーフを有していると共に前記
クラッシュリリーフの円弧方向の内側部分にオイルリリ
ーフを有する半割軸受において、前記クラッシュリリー
フは前記軸受層が介在しない前記裏金材とオーバーレイ
めっき層よりなる部分を有している構成としたことを特
徴としている。
【0020】また、本発明に係わる半割軸受の実施態様
においては、円弧形状をなす裏金材と前記裏金材の内周
面に積層した軸受層との積層構造をなし、前記裏金材の
内周面は当該裏金材の外周面の曲率中心から偏心した曲
率中心の円弧形状をなしているエキセントリック軸受の
構成とすることが可能であり、また、他の実施態様にお
いては、円弧形状をなす裏金材と前記裏金材の内周面に
積層した軸受層との積層構造をなし、前記軸受層の内周
面は当該軸受層の外周面の曲率中心から偏心した曲率中
心の円弧形状をなしているエキセントリック軸受の構成
とすることも可能である。
【0021】
【発明の作用】本発明に係わる半割軸受は、上述したク
ラッシュリリーフ部の裏金が露出するような内面仕上げ
を行い、更にオーバーレイメッキを施した軸受構造とし
た構成を有しているものであるから、従来より材料製造
時の軸受層の厚さを薄く出来、更に製品の軸受層の厚さ
を0.2mm以下の安定した、そしてまた薄いものにす
ることができるようになるため、軸受の耐荷重性および
耐疲労寿命が著しく安定した優れたものになると共に薄
肉化よって材料の節減をはかりうるようになる。
【0022】
【実施例】図1は本発明の実施例による半割軸受を示す
斜面説明図であって、この半割軸受1は、半円弧形状を
なす裏金材2の内周面側に軸受層3を有し、幅方向の中
間部分には円弧方向の油溝4を有していると共に、油溝
4の部分に油孔5を有し、さらに端部に爪6を設けた概
略構造をなすものである。
【0023】図2は図1のA−A´部分を拡大して示す
ものであって、半割軸受1の基体となる裏金材2の内周
面に軸受層3を有し、円弧形状をなす裏金材2の外周面
は曲率中心Oを中心とする半径Dの円弧形状をなすと
共に、前記裏金材2の内周面は同じく曲率中心Oを中心
とする半径Dの円弧形状をなしていて、中央の肉厚t
3cと端部の肉厚t3eとが等しいものとなっており、
軸受層3の内周面は、この軸受層3の内周面の偏心加工
によって、前記曲率中心Oから偏心した曲率中心O´を
中心とする半径Dの円弧形状をなしており、この軸受
層3の内周面は、その中央部分が軸受面7となっている
とともに軸受面7の両側にオイルリリーフ8を有し、さ
らに両端側にクラッシュリリーフ9を有していて、これ
らによって潤滑油の円滑な流れとハウジングキャップの
ずれの吸収とが良好になされるようになっている。
【0024】この場合、クラッシュリリーフ9はその端
部において軸受層3が存在しない部分を有しており、す
なわち裏金材2が軸受層3によって被われない部分を有
していて、軸受層3の中央部分である軸受面7の厚さは
0.17mmの銅基軸受層としており、さらに軸受層3
の内面およびクラッシュリリーフ9の裏金材2の表面に
は、図3およびこの図3のB−B´断面を表わす図4に
示すように、厚さ20μmの鉛基オーバーレイめっき層
10を設けた構造をなしている。
【0025】このような図1および図2に示した如き半
割軸受1を製造するに際しては、例えば、図5の(a)
〜(e)に示すような工程を経ていた。
【0026】すなわち、図11に示す工程により製造し
た裏金材2(22)と軸受層3(23)との複層材30
を図5の(a)に示すように裏金材2(22)の展開形
状に対応させて短冊形状に切断して軸受素材61とした
のち、図5の(b)に示すように、前記軸受素材61の
前記軸受層3(23)側を内側にして半円筒形状の成形
体62に成形し、次いで、図5の(c)に示すように、
前記成形体62の幅方向の中間部分に油溝4を形成する
と共に油溝4の部分に油孔5を形成し、端部に爪6を形
成する部位加工等を行い、さらに、図5の(d)に示す
ように、曲率中心Oから偏心した曲率中心O´を中心と
する半径Dの曲面となるように内周面の仕上げ加工を
行うことによって、図1および図2に示したように軸受
層3の中央部分に軸受面7を有すると共に両側部分にオ
イルリリーフ8を有し、さらに両端部分に軸受層3が存
在しないクラッシュリリーフ9を有する半割軸受素材1
aを得る。
【0027】この場合の肉厚仕上げ工程においては、ブ
ローチカッターや中ぐりカッターなどを用いることがで
き、例えば、中ぐりカッターを用いる場合には、特公昭
40−17960号公報に記載された「半円筒軸受用中
ぐり盤」を用いることもできる。
【0028】この半円筒軸受用中ぐり盤は、縦軸をもっ
た半円筒軸受を与えられた方向に保持する軸受支持体
と、回転軸に沿って間隔をへだてた場所に設けた2本カ
ッターをもつ回転可能な中ぐり棒と、前記中ぐり棒を回
転させるための手段と、前記中ぐり棒を前記半円筒軸受
の縦軸に対して小角度の回転軸をもって取付け、且つ前
記中ぐり棒を回転させながら、前記半円筒軸受に対して
その縦軸と平行な方向に運動させるための手段とからな
り、前記2本のカッターの一方は他方のカッターよりも
前記中ぐり棒から一層延び、前記両カッターは異なった
中心の囲りを異なった切削半径で回転しながら前記半円
筒軸受の内面を削り取る構成をなすものであり、このよ
うな中ぐりカッターを用いることによって半割軸受素材
1aの内面仕上げが施される。
【0029】次いで、前記仕上げ後の図5の(d)に示
した半割軸受素材1aに対して、図5の(e)に示すよ
うに、さらに表面層として電気めっきによるオーバーレ
イを施した厚さ20μmのオーバーレイめっき層10を
設けるものとすることによって半割軸受1とする。
【0030】このようなオーバーレイめっき層10を設
けた半割軸受1においては、図3および図3のB−B´
断面を表わした図4に示すように、クラッシュリリーフ
9の部分において、裏金材2の内面に軸受層を有さずに
前記裏金材2の表面にオーバーレイめっき層10を有す
るものとなっている。
【0031】このように、本発明実施例に示した半割軸
受1において、オイルリリーフ9には軸受層3が介在し
ないで裏金材2とオーバーレイめっき層10よりなる部
分を有しているものにすると共にオイルリリーフ8およ
び軸受面7の部分では0.2mm以下の薄い軸受層3を
形成するものとしているので、耐荷重性と共に耐疲労寿
命が向上する。
【0032】これを図6をもとに説明すると、この図6
はホワイトメタル系軸受材料の肉厚と耐久性(寿命時
間)との関係を示すものであって、この図6より明らか
なように、ホワイトメタルの肉厚が0.2mm付近で寿
命に急激な変化を生ずることを示しており、他のCu系
やAl系の軸受材料においても同様な結果が得られてい
て、0.2mm厚さに限界点があることを確認した。た
だし、軸受層3の肉厚が薄ければ良いというものではな
く、異物埋収性等の役割を果たすためには実用上は0.
01mm以上の肉厚を必要とする。
【0033】ところで、オイルリリーフ8およびクラッ
シュリリーフ9を設けることは、軸受層3が薄くなれば
なるほどとくにハウジングキャップのずれや半割軸受1
の端部合わせ部のずれを吸収し、焼き付きを防止するう
えで不可欠な構成であるので、本発明においては裏金材
2が露出した部分のクラッシュリリーフ9の部分は、め
っきによるオーバーレイめっき層10を設けることで、
たとえ、クラッシュリリーフ9の部分に荷重が加わった
ときでも、オーバーレイめっき層10によって軸受とし
て機能するものとなる。したがって、軸受層3を薄くし
たときでも軸受として支障のないものとなり、これによ
って、耐荷重,耐疲労寿命のより一層優れた長寿命の軸
受が得られるものとなる。
【0034】
【発明の効果】本発明に係わる半割軸受は、円弧形状を
なす裏金材と前記裏金材の内周面に積層した軸受層との
積層構造をなし、円弧方向の少なくとも片側端部にクラ
ッシュリリーフを有していると共に前記クラッシュリリ
ーフの円弧方向の内側部分にオイルリリーフを有する半
割軸受において、前記クラッシュリリーフは前記軸受層
が介在しない前記裏金材とオーバーレイめっき層よりな
る部分を有している構成としたから、軸受層の厚さの精
度が高いものとなり、軸受層の厚さが薄い半割軸受とす
ることが可能となり、したがって、耐荷重性に優れてい
て耐疲労寿命の長い品質の良好なる軸受を提供すること
ができると共に薄肉化による材料の節減をもたらすこと
ができるという著しく優れた効果が得られ、また、本発
明によれば従来の冶金設備と簡単な成形加工およびめっ
き工程により生産性を落すことなく品質の良好なる半割
軸受を提供することが可能になるという優れた効果がも
たらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における半割軸受の斜面説明
図である。
【図2】本発明の一実施例における半割軸受の構造を説
明する図1のA−A´位置での部分拡大断面説明図であ
る。
【図3】図2の半割軸受におけるクラッシュリリーフ部
分の断面説明図である。
【図4】図3のB−B´位置での断面説明である。
【図5】本発明に係わる半割軸受の製造工程を(a)〜
(e)に分けて順次例示する説明図である。
【図6】本発明の一実施例による半割軸受においてホワ
イトメタル肉厚の耐久性への影響を示すグラフである。
【図7】従来の半割軸受の構造を例示する斜面説明図で
ある。
【図8】従来の半割軸受の構造を説明する図7のC−C
´位置での部分拡大断面説明図である。
【図9】図7の半割軸受におけるクラッシュリリーフ部
分の断面説明図である。
【図10】図9のD−D´位置での断面説明図である。
【図11】裏金材となる鋼帯上に軸受層を複層化して複
層材を得る工程を(a)〜(d)に分けて示す説明図で
ある。
【図12】従来の半割軸受の製造工程を(a)〜(e)
に分けて順次例示する説明図である。
【符号の説明】
1 半割軸受 2 裏金材 3 軸受層 7 軸受面 8 オイルリリーフ 9 クラッシュリリーフ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円弧形状をなす裏金材と前記裏金材の内
    周面に積層した軸受層との積層構造をなし、円弧方向の
    少なくとも片側端部にクラッシュリリーフを有している
    と共に前記クラッシュリリーフの円弧方向の内側部分に
    オイルリリーフを有する半割軸受において、前記クラッ
    シュリリーフは前記軸受層が介在しない前記裏金材とオ
    ーバーレイめっき層よりなる部分を有していることを特
    徴とする半割軸受。
  2. 【請求項2】 円弧形状をなす裏金材と前記裏金材の内
    周面に積層した軸受層との積層構造をなし、前記裏金材
    の内周面は当該裏金材の外周面の曲率中心から偏心した
    曲率中心の円弧形状をなしている請求項1に記載の半割
    軸受。
  3. 【請求項3】 円弧形状をなす裏金材と前記裏金材の内
    周面に積層した軸受層との積層構造をなし、前記軸受層
    の内周面は当該軸受層の外周面の曲率中心から偏心した
    曲率中心の円弧形状をなしている請求項1または2に記
    載の半割軸受。
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