JP2004116718A - シェル形ころ軸受 - Google Patents

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Yoshitaka Waseda
早稲田 義孝
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Abstract

【課題】外輪とこれに接する回転体との間で生じる過大なエッジロードによる外輪の損傷の発生を防止し、外輪回転の軸受として支障なく使用可能とする。
【解決手段】シェル形の外輪2を回転輪とするシェル形ころ軸受であって、前記外輪2の外周面にクラウニングが施されており、これにより、外輪2の外周面にカムのような回転体4を当接させて使用した場合、回転体4との間で過大なエッジロードが生じないようにしている。外輪2は、曲げ加工を含む加工工程により製作されるもので、この外輪2の軸方向両側で曲げ個所2d、2eを含む部分が軸方向中間部分より薄肉に形成され、この薄肉部分に対応する外周面が前記クラウニングの領域2f、2gとなっている構成とすることが望ましい。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シェル形ころ軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】
シェル形針状ころ軸受は、シェル形の外輪と、複数の針状ころとを備えたもので、保持器を用いない総ころ形と、保持器付きとの二つのタイプがある。
【0003】
従来のシェル形針状ころ軸受では、外輪は、一枚の薄鋼板を素材として、曲げ加工、絞り加工を含む加工工程によって製作される。機械等への取り付けに当たっては、ハウジングの内径面に所定のしめしろで圧入することで取り付けられるようになっている(例えば、特許文献1、特許文献2、非特許文献1参照)。したがって、従来のシェル形針状ころOLE_LINK1軸受は、外輪固定、もしくは外輪非回転の軸受として使用されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−182541号(明細書の0015の項、図2)
【特許文献2】
特開平11−351145号(明細書の0026の項、図3)
【非特許文献1】
綿林英一著、“転がり軸受マニュアル”、1999年2月20日、日本規格協会(第267〜268頁)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のシェル形針状ころ軸受については、小さなスペースで大きい定格荷重を有することから、外輪回転の軸受として使用することが一部で考えられている。
【0006】
しかしながら、従来のシェル形針状ころ軸受は、前記したように、外輪回転の軸受として使用することが予定されておらず、また、外輪が曲げ加工、絞り加工等により成形されるため、外輪の外周面は、ほぼ全幅にわたって、軸方向に沿ってストレートな円筒面となっていて、この円筒面の軸方向両端が、小さな曲率で内径側に湾曲する肩部に続く形状となっている。
【0007】
そのため、従来のシェル形針状ころ軸受を、外輪回転の軸受として、外輪の外周面に回転体、例えばカムが当接する状態で使用した場合、外輪の外周面の軸方向両端部(肩部)でのエッジロードが大きい。そして、この外輪とカムとの間に傾きが生じた場合は、前記のエッジロードが過大となり、摩耗、焼き付き、剥離等の損傷が発生するおそれがある。
【0008】
そこで、本発明の主たる課題は、外輪とこれに接する回転体との間で生じる過大なエッジロードにより外輪が損傷することを防止し、これにより外輪回転の軸受として支障なく使用できるようにすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した課題を達成するために、シェル形の外輪と、この外輪の内周に配置される複数のころとを備え、前記外輪が回転輪とされるシェル形ころ軸受であって、前記外輪の外周面にクラウニングが施されているシェル形ころ軸受を構成している。
【0010】
この構成によれば、外輪の外周面にカムのような回転体を当接させて使用した場合、回転体に対する外輪外周面の接触面圧が、外周面の幅方向各部で平坦化し、これで外輪の肩部でのエッジロードが小さくなる。そのため、外輪とこれに当接する回転体との間に傾きが生じても、外輪の肩部でのエッジロードが過大にならず、過大なエッジロードによる摩耗等の損傷の発生が防止される。これにより、外輪回転の軸受として支障なく使用できる。
【0011】
なお、上記構成でのクラウニングは、外輪外周面の軸方向全幅にわたるフルクラウニングであってもよいし、台形クラウニングのように、外輪外周面の軸方向両側部分を対象領域とする部分的なクラウニングであってもよい。また、クラウニングの形状は、曲面形状に限らず、断面形状に直線部分を含むテーパ形状でもよく、鍔部の曲げ加工に伴い生じる変形を利用した先細形状であってもよい。
【0012】
上記のシェル形ころ軸受において、前記外輪は、曲げ加工を含む加工工程により製作されるものであり、この外輪の軸方向両側で曲げ個所を含む部分が軸方向中間部分より薄肉に形成され、この薄肉部分に対応する外周面が前記クラウニングの領域となっている構成とすることが望ましい。
【0013】
この構成によれば、外輪の製作時、素材である筒体の軸方向両側でそれぞれ薄肉に形成されている部分を、内径側に曲げることで、鍔部や、この鍔部より軸方向内側に曲がった折曲部を形成する際、前記の薄肉部分は、軸方向中間部分より剛性が低いから、曲げ加工と同時に、軸方向先端ほど小径に絞られて、その外周面はクラウニングが施されている形状になる。したがって、従来の外輪の製作工程の一部を利用することができ、コスト面で有利である。
【0014】
前記のクラウニングは、素材である筒体の薄肉部分を内径側に曲げることで形成されるが、このクラウニングの精度を高めるには、薄肉部分の曲げ加工の際、筒体の外周に受け金型を配置するとともに、その受け金型の内周面には、前記クラウニングに対応する曲面を形成しておき、この曲面に前記の薄肉部分が圧接されるようにすればよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
図1ないし図4は、本発明の第1実施形態に係り、図1は、第1実施形態に係るシェル形針状ころ軸受の半部の断面図、図2は、図1の軸受の外輪の製作途中の状態を示す部分断面図、図3は、図1の軸受の作用説明図で、(A)は軸受の外輪の他の回転体に対する接触面圧の分布図、(B)は軸受とその外輪に接触する回転体との部分断面図である。図4は、図1の軸受の外輪の製作過程を示す説明図で、(A)〜(F)は、各工程で得られる半成品を示している。これらの図には、総ころ形で開放形のシェル形針状ころ軸受を例示している。
【0016】
図1において、符号1はシェル形針状ころ軸受の全体を示し、2はシェル形の外輪、3は針状ころである。シェル形の外輪2は、内周に軌道面を有する円筒部2aと、この円筒部2aの軸方向両端にそれぞれ内径側に向けて延出形成された鍔部2b,2cとを有する。針状ころ3は、多数のものが外輪2の内径側に保持器なしで配置されている。
【0017】
前記の外輪2において、円筒部2aの軸方向両側部分2ab,2acと、この両側の各部分2ab,2acにそれぞれ曲げ個所2d,2eを介して連続する鍔部2b,2cとは、内側からのトリミングにより、その板厚Tが円筒部2aの軸方向中間部分2amの板厚Tより薄肉に形成されている。そして、薄肉となっている部分2ab,2ac,2d,2e,2b,2cのうち、円筒部2aの軸方向両側の薄肉部分2ab,2acに対応する外周面は、クラウニングが施された形状に成形されている。図1で符号2f,2gは、円筒部2aの外周面でのクラウニングの領域を示し、Rb,Rcはクラウニングの曲率を示す線である。
【0018】
なお、円筒部2aの軸方向両側での薄肉部分2ab,2ac、曲げ個所2d,2e、鍔部2b,2c、クラウニングの形状およびその領域2f,2g等は、軸方向の両側で互いに対称であり、形状、大きさは対称的にほぼ同一に形成されている。この場合、クラウニングの形状は、例えば、外輪2の軸方向幅が10mmである場合、2000mmの曲率半径で円筒部2aの軸方向両側部分にクラウニングを施したのと同様の形状となっている。
【0019】
上記のように円筒部2aの軸方向両の外周面を、クラウニングが施された形状に成形するには、本実施形態では、鍔部2b,2cを形成する際の曲げ加工を利用している。すなわち、図2に示すように、鍔部2b,2cを形成する前の状態では、外輪2となる素材は筒体2で、その筒体2の軸方向中間部分は厚肉Tで、その両側部分が薄肉Tになっている。この薄肉部分2t,2tの先端側が内径側へ曲げられて鍔部2b,2cとなり、それより基端側は、円筒部2aの軸方向両側の薄肉部分2ab,2acとなる。この曲げ加工に伴って、円筒部2aの軸方向両側の薄肉部分2ab,2acとなる部分は、薄肉で剛性が低いから、先端ほど小径に絞られる。これにより、円筒部2aの軸方向両側の薄肉部分2ab,2acに対応する外周面はクラウニングが施されている形状になる。
【0020】
上記の説明で分るように、円筒部2aのクラウニングの領域2f,2gの幅(軸方向の幅)は、円筒部2aの薄肉部分2ab,2acの幅(軸方向の幅)でほぼ決まるもので、したがって円筒部2aの薄肉部分2ab,2acの幅に対応するが、両者は必ずしも同一ではなく、若干の差異を有する場合がある。
【0021】
円筒部2aのクラウニングの領域2f,2gの幅は、広幅であることが望ましいが、そうするには、本実施形態でのクラウニング形状の成形方法の場合、円筒部2aの薄肉部分2ab,2acの幅を広げ、内周面が軌道面である円筒部2aの軸方向中間部分2amの幅を狭くする必要が生じる。このようなことを考慮すると、円筒部2aの薄肉部分2ab,2acの幅は、外輪2の軸方向幅の20%程度以下であることが望ましい。また、この薄肉部分2ab,2acを除く円筒部2aの軸方向中間部分2amの幅は、針状ころ3に台形クラウニングが施されている場合、この針状ころ3の中央平坦部分(両端の面取り部とクラウニング部とを除いた、断面が直線形状の部分)の幅3wとほぼ同一になるよう設定することが望ましい。なお、台形クラウニングが施されている針状ころにおいては、両端の面取り部とクラウニング部とを合わせた長さは、通常、針状ころの全長の20%以下に収められており、このことを前提に、前記の円筒部2aの薄肉部分2ab,2acの幅についての好適条件が決められている。
【0022】
なお、図示の実施形態では、外輪円筒部2aの薄肉部分2ab,2acと、これに曲げ個所2d,2eを介して連続する鍔部2b,2cとを、軸方向に沿ってほぼ一定の板厚Tにしており、また、外輪円筒部2aに成形されるクラウニング形状を、各部ほぼ一定の曲率Rb,Rcのものとしているが、円筒部2aの薄肉部分2ab,2ac等の板厚や、クラウニング形状はこれに限定されるものではない。
【0023】
例えば、薄肉とされている部分のうち、少なくとも、円筒部2aの薄肉部分2ab,2acと曲げ個所2d,2eとを含む部分とを、曲げ個所2d,2eの側ほどより薄くなるように漸減的に薄肉にしてもよい。円筒部2aの薄肉部分2ab,2acは、板厚が漸減的に薄くなることで、曲げ個所2d,2eに近い部分ほど曲がりやすくなり、円筒部2aの薄肉部分2ab,2acの外周面に形成されるクラウニング形状の曲率は、曲げ個所2d,2eに近いほど小さくなる。
【0024】
また、クラウニングの形状は、曲面形状に限らず、断面形状に直線部分を含むテーパ形状でもよい。
【0025】
上記の構成によれば、外輪2の外周面はクラウニングが施された形状になっているから、図3の(B)のように、外輪2の外周面にカムのような回転体4を当接させて使用した場合、図3の(A)に示すように、回転体4に対する外輪2の外周面の接触面圧が、外周面の幅方向各部で平坦化し、これで外輪2の肩部でのエッジロードが小さくなる。そのため、外輪2とこれに当接する回転体4との間に傾きが生じても、外輪2の肩部でのエッジロードが過大にならず、過大なエッジロードによる摩耗等の損傷の発生が防止される。これにより、本実施形態のシェル形ころ軸受1は、外輪回転の軸受として支障なく使用できる。
【0026】
次に、前記したシェル形の外輪2の製作過程を図4の(A)〜(F)に基づいて説明する。この製作過程は、曲げ加工により鍔部2b、2cを形成するのと同時に、外輪円筒部2aの外周面をクラウニング形状とする点に特徴がある。
【0027】
(A)第1の工程では、所要の径の薄鋼板を素材として、これに曲げ加工を施して、図4の(A)に示すように、底の浅い椀形の素体2を成形する。
【0028】
(B)第2工程では、絞り加工により、前記の椀形の素体2から、図4の(B)に示すような底の深い有底の筒体2を作る。
【0029】
(C)第3の工程では、一方の鍔部2cが形成される部分、ここでは、有底の筒体2の開口部分をトリミングして、図4の(C)に示すような、開口部が薄肉になった筒体2を造る。
【0030】
(D)第4の工程では、開口部が薄肉になった筒体2の底部に孔明け加工を施す。これで図4の(D)に示すような、底部に孔がある筒体2が得られる。なお、ここでの孔は、筒体2の内径に近い径を有する大径の孔である。
【0031】
(E)第5の工程では、第4の工程で得られた筒体2の孔の部分を外径側に押し広げるとともに、その内径側をトリミングして、薄肉の開口部を形成する。これで図4の(E)に示すような、両端の開口部がそれぞれ薄肉になった筒体2が得られる。
【0032】
(F)第6の工程では、前記の筒体2の薄肉の開口部にそれぞれ曲げ加工を施して鍔部2b,2cを形成する。これで、図4の(F)に示すような、両端に鍔部2b,2cがあってほぼ完成形の筒体2が得られる。この曲げ加工の際、鍔部2b,2cとなる部分は、軸方向中間部分より薄肉で剛性が低いから、筒体2の先端ほど小径に絞られる。これで、筒体2の外周面は、クラウニングが施された形状となる。こののち、筒体2には熱処理がなされて図1に示した外輪2が完成する。
【0033】
上記の製作過程では、曲げ加工により鍔部2b,2cを形成するのと同時に、該曲げ加工に伴って外輪円筒部2aの外周面にクラウニング形状が成形されるから、従来の外輪の製作過程の一部を利用でき、コスト面で有利である。
【0034】
〔第2実施形態〕
第2実施形態は、第1実施形態のシェル形針状ころ軸受1の使用形態を例示するもので、図5は、前記シェル形針状ころ軸受1を含むカムフォロアとしてのロッカアームの縦断側面図、図6は、図5のロッカアームの平面図である。
【0035】
これらの図において、符号30はロッカアームの全体を示し、31はカム、32は、傾動支持部となるラッシュアジャスタ、33はバルブである。
【0036】
ロッカアーム30は、エンドピボットタイプで、互いに対向する一対の側壁34,35を備えている。一対の側壁34,35の長手方向一端部間には、ラッシュアジャスタ32の上端部に嵌合するピボット部36が設けられ、長手方向他端部間には、バルブ33に当接されるバルブ係合部37が設けられている。
【0037】
ロッカアーム30の側壁34,35の長手方向中間部間に支軸38が架設され、この支軸38には、これの外周に回転自在に支持されてカム31に当接される回転体として、第1実施形態のシェル形針状ころ軸受1が設けられている。したがって、シェル形針状ころ軸受1は、支軸38を内輪とする外輪回転型の軸受となっており、そのシェル形の外輪2の外周面にカム31が転接する。
【0038】
上記構成のロッカアーム30では、カム31に接するシェル形針状ころ軸受1の外輪2の外周面がクラウニングが施された形状になっているから、外輪2のカム31に対する接触面圧が、外輪2の外周面の幅方向各部で平坦化している。そのため、外輪2とカム31との間に傾きが生じても、外輪2の肩部でのエッジロードが過大にならず、過大なエッジロードによる摩耗等の損傷の発生が防止される。
【0039】
上記構成のロッカアーム30は、カム31に当接する回転体としてシェル形針状ころ軸受1を用いることで、小型化、軽量化が可能になる。
【0040】
〔他の実施形態〕
第1実施形態では、総ころ形で開放形のシェル形針状ころ軸受を示したが、本発明は、他のタイプのシェル形針状ころ軸受、例えば、図7に示すように、保持器付きで開放形のシェル形針状ころ軸受にも適用可能である。
【0041】
図7は、本発明の他の実施形態に係るシェル形針状ころ軸受の半部の断面図である。図7に図示のシェル形針状ころ軸受11は、シェル形の外輪12と、針状ころ13とのほかに、保持器14を備えている。外輪12は、内周に軌道面を有する円筒部12aと、この円筒部12aの軸方向両端にそれぞれ円筒部12aの内側に折り返された折曲部12b、12cとを有する。針状ころ13は、多数のものが外輪12の内径側に保持器14を介して配置されている。
【0042】
前記の外輪12において、円筒部12aの軸方向両側部分12ab,12acと、この両側の各部分12ab,12acにそれぞれ曲げ個所12d,12eを介して連続する折曲部12b,12cとは、内側からのトリミングにより、その板厚が円筒部12aの軸方向中間部分の板厚より薄肉に形成されており、前記のように薄肉となっている部分のうち、円筒部12aの軸方向両側の薄肉部分12ab,12acに対応する外周面が、線Rb,Rcで示す曲率のクラウニングが施された形状に成形されている。図7で符号12f,12gは、クラウニングの領域を示している。
【0043】
外輪円筒部12aの外周面に成形されるクラウニング形状は、曲げ加工により折曲部12b,12cを形成するのと同時に、該曲げ加工に伴って成形されるもので、その成形方法は第1実施形態の場合と特に変わらないので、詳細な説明は省略する。また、外輪円筒部12aの薄肉部分12ab、12acの幅(軸方向の幅)やクラウニングの領域12f,12eの幅(軸方向の幅)も、第1実施形態の場合と特に変わらず、同じでよい。
【0044】
上記の構成のシェル形針状ころ軸受11では、外輪12の外周面にカムのような回転体4を当接させて使用した場合、第1実施形態のものと同様に、回転体4に対する外輪12の外周面の接触面圧が、幅方向各部で平坦化し、外輪12の肩部でのエッジロードが小さくなる。そのため、外輪12とこれに当接する回転体4との間に傾きが生じても、過大なエッジロードによる摩耗等の損傷の発生が防止される。
【0045】
このほか、上記の各実施形態では、外輪円筒部2a(12a)の軸方向両側にある薄肉部分2ab、2ac (12ab、12ac)の曲げ加工を利用して、円筒部2a(12a)の軸方向両側部分の外周面にクラウニングが施されるようにしているが、クラウニングの領域の幅や、クラウニングを施す手段は、これに限定されるものではない。
【0046】
例えばクラウニングは、外輪円筒部2a(12a)の軸方向全幅にわたるフルクラウニングでもよい。また、円筒部2a(12a)の外周面を切削研磨することで、クラウニングを施してもよいし、円筒部2a(12a)にプレスにより曲率をもたせることで、クラウニングを施してもよい。なお、円筒部2a(12a)にプレスによりクラウニングの曲率をもたせる場合は、その内側に配置される針状ころ3(13)や円筒ころにも、対応するクラウニングを施す必要がある。シェル形の外輪2(12)の内周に配置されるころは、針状ころに限らず、円筒ころであってもよい。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、外輪の外周面にカムのような回転体を当接させて使用した場合、回転体に対する外輪外周面の接触面圧が、外周面の幅方向各部で平坦化し、そのため、外輪とこれに当接する回転体との間に傾きが生じても、外輪の肩部でのエッジロードが過大にならず、過大なエッジロードによる摩耗等の損傷の発生が防止される。これにより、外輪回転の軸受として支障なく使用できる。
【0048】
外輪の軸方向両側で曲げ個所を含む部分が薄肉に形成されていて、この薄肉部分の曲げ加工により、外輪の外周面にクラウニングが施されるようにすると、外輪の軸方向両端に鍔部や折曲部を形成するのと同時に、外輪の外周面にクラウニングが施されることになる。そのため、従来の外輪の製作工程の一部を利用することができ、コスト面で有利である。
【0049】
本発明のシェル形ころ軸受を、カムに当接する回転体としてカムフォロアに使用した場合は、カムフォロアの小型化、軽量化に役立つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るシェル形針状ころ軸受の半部の断面図である。
【図2】図1の軸受の外輪の製作途中の状態を示す部分断面図である。
【図3】図1の軸受の作用説明図で、(A)は軸受の外輪の他の回転体に対する接触面圧の分布図、(B)は軸受とその外輪に接触する回転体との部分断面図である。
【図4】図1の軸受の外輪の製作過程を示す説明図で、(A)〜(F)は、各工程で得られる半成品を示している。
【図5】本発明の第2実施形態を示すもので、シェル形針状ころ軸受を含むロッカアームの縦断側面図である。
【図6】図5のロッカアームの平面図である。
【図7】本発明の他の実施形態に係るシェル形針状ころ軸受の半部の断面図である。
【符号の説明】
1  シェル形針状ころ軸受
2  シェル形の外輪
2a 円筒部
2ab、2ac 円筒部の薄肉部分
2b、2c 鍔部
2d、2e 曲げ個所
2f、2g クラウニングの領域
3  針状ころ

Claims (2)

  1. シェル形の外輪と、この外輪の内周に配置される複数のころとを備え、前記外輪が回転輪とされるシェル形ころ軸受であって、
    前記外輪の外周面にクラウニングが施されているシェル形ころ軸受。
  2. 請求項1に記載のシェル形ころ軸受において、
    前記外輪は、曲げ加工を含む加工工程により製作されるものであり、この外輪の軸方向両側で曲げ個所を含む部分が軸方向中間部分より薄肉に形成され、この薄肉部分に対応する外周面が前記クラウニングの領域となっているシェル形ころ軸受。
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