JP5023980B2 - シールド板固定方法及び転がり軸受 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばミニアチュア軸受、小径軸受などの各種の転がり軸受に対するシールド板の固定方法の改良に関する。
従来、軸受には、軸受内部を軸受外部から密封するための各種の密封板が設けられている。その一例として特許文献1に示された密閉深みぞ玉軸受において、軌道輪である外輪に加締め装着(固定)されるシールド板のカール部には、その外周端に向って延びる切欠きが(玉数+2)以上の箇所に形成されている。これにより、シールド板装着(加締め)時における外輪の変形量を抑制すると共に、シールド板装着(固定)後における外輪の真円度の維持向上が図られている。
ところで、上述したような軸受には、シールド板に加える加締め力を小さくして、加締め時の外輪の変形量を無くすることにより、シールド板固定後において外輪の真円度を更に高精度に維持向上させることが要望されている。特に、軸受内径が10mm以下のミニアチュア軸受や小径軸受では、シールド板に加える加締め力が大きいと、シールド板固定後の外輪の真円度を維持向上させることが困難になってしまう虞がある。
特開2003−314575号公報
本発明は、上述したような要望に応えるためになされており、その目的は、シールド板に加える加締め力を小さくして、加締め時の軌道輪の変形量を無くすることにより、シールド板固定後において軌道輪の真円度を一定に維持させることが可能なシールド板固定方法を提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明は、軸受に相対回転可能に組み込まれる軌道輪に形成されたシール溝に対して、所定の加締め治具によって金属製のシールド板を加締めて固定するシールド板固定方法であって、前記シール溝は、環状導入部と、当該環状導入部の延出端から拡径した環状拡径部と、当該環状拡径部から縮径する方向に延出した環状当接部とを備え、前記シールド板は、外径部分を折り返して形成したカール部を備えるものにおいて、前記シールド板の前記カール部の折り返された側に対向するように前記加締め治具をセットし、先ず、当該加締め治具及び前記軌道輪の一方を当該軌道輪の軸中心に対して所定の揺動角で揺動させながら、前記加締め治具から前記シールド板の前記カール部に局部的に順次加締め力を加え、加締め部位を周方向に移動させて前記カール部の全周に亘って加締め力を加えることにより、前記シールド板を前記シール溝の前記環状拡径部方向に加締め込み、次いで、前記加締め治具の揺動角を前記軌道輪の軸中心と一致させた状態で、前記シールド板の前記カール部に押圧力を加えることにより、前記シールド板を前記シール溝の前記環状拡径部及び前記当接部に押し当てる。
本発明において、前記加締め治具と前記軌道輪とを当該軌道輪の軸中心回りに相対的に回転させながら、前記シールド板を前記シール溝に加締め固定する。
本発明は、上述したようなシールド板固定方法によって前記シールド板が前記シール溝に加締め固定された転がり軸受であって、相対回転可能に対向配置された軌道輪と、軌道輪間に転動自在に組み込まれた複数の転動体とを備えており、前記シールド板は、前記軌道輪の対向面の少なくとも一方に形成された前記シール溝に加締め固定されている。
本発明によれば、シールド板に加える加締め力を小さくして、加締め時の軌道輪の変形量を無くすることにより、シールド板固定後において軌道輪の真円度を一定に維持させることが可能なシールド板固定方法を実現することができる。
以下、本発明の一実施の形態に係るシールド板固定方法について、添付図面を参照して説明する。ここで、当該シールド板固定方法に適用する転がり軸受としては、例えば転動体として「玉」を用いた玉軸受や、「ころ」を用いたころ軸受など各種の軸受を想定することができるが、図1(a)には、転がり軸受の一例として玉軸受2が示されている。
図1(a)に示すように、玉軸受2は、相対回転可能に対向配置された軌道輪(外輪4、内輪6)と、外内輪4,6の対向面4s,6sにそれぞれ形成された軌道溝間(外輪軌道溝4gと内輪軌道溝6gとの間)に転動自在に組み込まれた複数の転動体(玉)8と、それぞれの転動体(玉)8を回転可能に保持する保持器10と、軸受内部を軸受外部から密封するために外内輪4,6間の両側にそれぞれ固定された密封板12a,12bとを備えている。なお、図面に示された保持器10は一例であって、例えば波形保持器、冠形保持器、合せ保持器など各種のものを適用することが可能である。
また、密封板12a,12bとしては、芯金入りのゴム製であって且つ軌道輪(外輪4、内輪6)に対して接触状態に維持されるシールや非接触状態に維持されるシール、又は、金属製であって且つ軌道輪(外輪4、内輪6)に対して接触状態に維持されるシールド板などを想定することができるが、図1(a)には、密封板の一例として金属製のシールド板12a,12bが示されている。
この場合、シールド板12a,12bは、軌道輪(外輪4、内輪6)の対向面4s,6sの少なくとも一方に(即ち、いずれか一方又は双方に)形成されたシール溝に加締め固定することができる。一例として図1(a)には、外輪4の対向面4sの両側に周方向に沿って連続して形成されたシール溝Gs(以下、外輪シール溝Gsと言う)が示されており、当該外輪シール溝Gsにシールド板12a,12bを加締め固定するようになっている。なお、外輪4の対向面4sとは、内輪6(後述の内輪外周面6s)に対向する外輪内周面4sを指し、内輪6の対向面6sとは、外輪4(即ち、外輪内周面4s)に対向する内輪外周面6sを指す。
本実施の形態のシールド板固定方法では、図1(a)に示すように、所定の加締め治具Tを適用することが可能であり、当該加締め治具Tによってシールド板12a,12bを外輪シール溝Gsに加締めて固定することができる。なお、同図には、一方(図中向って下側)のシールド板12bが外輪シール溝Gsに加締めて固定された玉軸受2と、他方(図中向って上側)のシールド板12aとが加締め治具Tにセットされており、当該加締め治具Tによって他方のシールド板12aを玉軸受2(外輪4)の外輪シール溝Gsに加締めて固定する際の状態が示されている。
加締め治具Tとしては、例えば図2に示すように、シールド板12a,12bに加締め力を加えるための環状の押圧片14tを有する加締め型14と、加締め型14を加締め治具Tに取り付けるための取付治具16とを備えて構成されている。また、シールド板12a,12bには、それぞれ、その外径部分を一方側(例えば外方側)に向けて湾曲させて(折り返して)形成したカール部P1が周方向に沿って設けられていると共に、その内径部分を他方側(例えば内方側)に向けて略垂直方向に屈曲させて形成した屈曲部P2が周方向に沿って設けられている。
この場合、例えば図1(a)に示すように、玉軸受2とシールド板12aとを加締め治具Tにセットした状態において、加締め型14の押圧片14tをシールド板12aの外径部分の形成されたカール部P1に当て付けて矢印F方向に押圧すると、カール部P1が外輪シール溝Gsに一部加締め込まれることにより、シールド板12aを外輪シール溝Gsに固定することができる。このとき、シールド板12aは、一方(図中向って下側)のシールド板12bと同様に、その屈曲部P2が内輪6(内輪外周面6s)に対して非接触状態に位置決めされる。
この状態において、当該シールド板12a,12bの屈曲部P2と内輪6(内輪外周面6s)との間に僅かな隙間(ラビリンス)が構成される。これにより、軸受内部を軸受外部から密封した状態に維持することができる。なお、図面において、内輪6の内輪外周面6sには、シールド板12a,12bの屈曲部P2に対向する部分を周方向に沿って窪ませた凹溝6hが形成され、当該凹溝6hと屈曲部P2との間にラビリンスを構成している。この場合、凹溝6hの大きさや形状などは、屈曲部P2の長さや形状に応じて任意に設定することができるため、ここでは特に限定しない。また、屈曲部P2と内輪外周面6sとの間にラビリンスを構成することができれば、凹溝6hは必ずしも必要ではない。
ここで、シールド板12a,12bのカール部P1の大きさや形状、湾曲率(曲率半径)などは、当該カール部P1を加締め込む外輪4の外輪シール溝Gsの大きさや形状などに応じて任意に設定される。一例として図1(b)に示されたシールド板12a,12bのカール部P1は、中空円板状を成すカール部本体12mの外径部分を内方側に向けて傾斜させて延出した傾斜部12kと、当該傾斜部12kの傾斜延出底部12nから外方側に向けて略垂直方向に立ち上げて延出した立上部12tと、当該立上部12tの延出端を内方側に向けて湾曲状に折り返した湾曲部12rとを備えており、全体としてカール形状を成して構成されている。この場合、傾斜部12kの延出長さ、立上部12tの立上長さ、湾曲部12rの曲率半径などは、外輪シール溝Gsの大きさや形状などに応じて設定されるため、特に数値限定はしない
これに対して、外輪4の外輪シール溝Gsは、例えば図1(c)に示すように、シールド板12a,12bの外径寸法よりも小さな内径寸法で延出した環状導入部G1と、当該導入部G1の延出端から末広がり形状に拡径した環状拡径部G2と、当該拡径部G2の最大径部G3から外輪内周面4sに向けて延出した環状当接部G4とを備えている。なお、環状導入部G1の内径寸法及び延出長さ、環状拡径部G2の拡径量、環状当接部G4の大きさなどは、シールド板12a,12bのカール部P1の大きさや形状、湾曲率(曲率半径)などに応じて設定されるため、特に数値限定はしない。
次に、上述したような玉軸受2の外輪4にシールド板12a,12bを加締め固定するシールド板固定方法について説明する。
まず、例えば図1(a)に示すように、玉軸受2とシールド板12aとを加締め治具Tにセットする。加締め治具Tは、外輪4の軸中心Axに対して所定の揺動角αで揺動可能に構成されており、その揺動中心Tcと外輪4の軸中心Axとは、互いに一致するように予め設定されている。この場合、シールド板12aは、その外径部分のカール部P1が外輪4(外輪シール溝Gs)の環状導入部G1を跨ぐようにセットされる。このとき、加締め型14の押圧片14tは、カール部P1の湾曲部12rの略真上に位置付けられる。
この後、加締め治具Tを外輪4の軸中心Axに対して所定の揺動角αで揺動させると、これに伴って加締め型14も同様に揺動する。ここで、加締め型14が軸中心Axに対して揺動角αだけ一方側に傾くと、その傾き量だけ当該加締め型14の一方側の押圧片14tがシールド板12aのカール部P1に局部的に圧接する。これにより、当該押圧片14tから当該カール部P1に対して局部的に加締め力Fが加えられる。この状態から、加締め型14を揺動角2αだけ他方側に揺動させると、加締め型14が軸中心Axに対して揺動角αだけ他方側に傾くことにより、その傾き量だけ当該加締め型14の他方側の押圧片14tがシールド板12aのカール部P1に局部的に圧接する。これにより、当該押圧片14tから当該カール部P1に対して局部的に加締め力Fが加えられる。
このように、加締め型14を揺動させて押圧片14tからカール部P1に対して局部的に加締め力Fを加えたとき、図1(c)に示すように、当該カール部P1は、弾性変形しながら縮径しつつ環状導入部G1に沿って押込まれていく。そして、縮径された状態のカール部P1が環状導入部G1を乗り越えたとき(通過したとき)、当該カール部P1は、自身の弾性に起因した復元力により、その一部が環状拡径部G2に沿って最大径部G3に向けて拡径し、外輪シール溝Gsに加締め込まれる。
このような加締め工程において、加締め治具T(即ち、加締め型14)の揺動角αは、玉軸受2の種類に応じて任意に設定されるが、外輪4の軸中心Axに対して0.5°〜1.5°の範囲に設定することが好ましい。この場合、加締め型14を複数回に亘って揺動させて、押圧片14tからシールド板12aのカール部P1に対して複数回に亘って加締め力Fを加えることにより、カール部P1を段階的に外輪シール溝Gsに加締め込むようにしても良いし、或いは、加締め型14を1回揺動させた際に、押圧片14tからシールド板12aのカール部P1に加えられた加締め力Fにより、当該カール部P1を一度に外輪シール溝Gsに加締め込むようにしても良い。
このとき、加締め治具T(加締め型14)と外輪4とを当該外輪4の軸中心Ax回りに相対的に回転させることにより、押圧片14tからシールド板12aのカール部P1に局部的に加締め力Fを加える加締め部位を当該カール部P1に沿って周方向に移動させる。この場合、回転方法としては、例えば加締め治具T(加締め型14)のみを回転させても良いし、外輪4のみを回転させても良い。或いは、加締め治具T(加締め型14)と外輪4とを互いに反対方向に同時に回転させても良い。なお、加締め部位の移動速度や移動量は、加締め型14と外輪4との間の相対回転速度に応じて任意に設定されるため、ここでは特に限定しない。
このように、加締め型14を揺動させながら同時に当該加締め型14と外輪4とを相対回転させることにより、シールド板12aのカール部P1の全周に亘って加締め力Fが局部的に順次加えられ、これにより、当該カール部P1が外輪シール溝Gsに加締め込まれる。そして、かかる加締め工程の最後に、揺動角αを外輪4の軸中心Axと一致させた状態(即ち、加締め型14の揺動角を0°とした揺動停止状態)で、その押圧片14tからシールド板12aのカール部P1に押圧力(加締め力F)を加える。このとき、当該カール部P1の傾斜延出底部12nがシール溝Gsの環状当接部G4に隙間無く押し当てられることで、カール部P1の一部がその全周に亘って環状拡径部G2に沿って最大径部G3に向けて均一に拡径し、外輪シール溝Gsに対して均一の力で加締め込まれる。これにより、シールド板12aが外輪シール溝Gsに対して高精度且つ堅牢に加締め固定される。
なお、一方(図中向って下側)のシールド板12bは、既に外輪シール溝Gsに加締めて固定された状態が示されているが、当該シールド板12bについても上述した実施の形態と同様の加締め工程によって、同様に外輪シール溝Gsに加締め固定することができるため、その説明は省略する。
以上、本実施の形態のシールド板固定方法によれば、加締め力Fをシールド板12aのカール部P1に沿って局部的に加えていくことにより、一度に大きな加締め力Fをカール部P1に加えること無く、シールド板12aを外輪シール溝Gsに加締め固定することができる。この場合、シールド板12aのカール部P1に生じる加締め応力を局部的に集中させることができるため、当該加締め力Fを現行の基準加締め力の半分以下にすることができる。これにより、加締め時の外輪4(外輪シール溝Gs)の変形量を無くすることが可能になり、その結果、シールド板固定後において外輪4外径の真円度を更に高精度に維持向上させることができる。特に、軸受内径が10mm以下のミニアチュア軸受や小径軸受では、シールド板に加える加締め力を現行の基準加締め力の半分以下にすることにより、シールド板固定後の外輪外径の真円度を飛躍的に維持向上させることができる。
例えば図3に示すように、シール溝真円度の加工実力値上限レベルと、加締め完了後の外輪外径真円度の合格レベルとの範囲内において、本実施の形態のシールド板固定方法では、その加締め力を現行の基準加締め力の1/2とすることにより、外輪外径の真円度を合格レベルに維持向上させることが確認できる。
なお、上述した実施の形態の加締め工程において、加締め型14による加締め終端(例えば、加締め完了の判断基準)は、当該加締め型14(押圧片14t)の外輪4(例えば、外輪シール溝Gs)に対する位置に基づいて設定しても良いし、或いは、シールド板12aのカール部P1に加える加締め力Fの大きさに基づいて設定しても良い。
また、上述した実施の形態では、加締め型14を揺動させながら同時に当該加締め型14と外輪4とを相対回転させる場合を想定して説明したが、これに代えて、加締め治具T(加締め型14)の揺動方向を揺動中心Tc回りに旋回させても良い。こうすることで、押圧片14tからシールド板12aのカール部P1に局部的に加締め力Fを加える加締め部位を当該カール部P1に沿って周方向に移動させることができるため、加締め型14と外輪4とを相対回転させた状態と同様の効果を実現することができる。
また、上述した実施の形態では、一体型の加締め型14を用いたが、これに代えて、例えば当該加締め型を周方向に沿って複数(少なくとも3つ以上)に分割し、各加締め型を個別に順次シールド板12aのカール部P1に向けて移動させることで、それぞれの加締め型の押圧片14tからシールド板12aのカール部P1に局部的に加締め力Fを加えるようにしても良い。
更に、上述した実施の形態では、加締め治具Tを外輪4の軸中心Axに対して所定の揺動角αで揺動させる場合を想定して説明したが、例えば加締め治具Tの設置環境や使用目的により当該加締め治具Tを揺動させることができない場合には、加締め治具T(加締め型14)を揺動させる代わりに、玉軸受2を外輪4の軸中心Axに対して上記揺動角αで揺動させるようにしても良い。このようにしても、上述した実施の形態と同様に、加締め型14からシールド板12aのカール部P1に局部的に加締め力Fを加える加締め部位を当該カール部P1に沿って周方向に移動させることができる。
また、上述した実施の形態では、外輪4の外輪シール溝Gsにシールド板12a,12bを加締め固定する場合を想定して説明したが、内輪6にシールド板を加締め固定する場合にも本発明のシールド板固定方法を適用することができる。この場合、内輪6の内輪外周面6sに外輪シール溝Gsと同形状の内輪シール溝を形成する。一方、シールド板12a,12bには、その内径部分にカール部P1と同形状のカール部を設けると共に、その外径部分に屈曲部P2と同形状の屈曲部を設ける。そして、上記実施の形態と同様に加締め工程を行うことにより、現行の半分以下の加締め力でシールド板12a,12bを内輪シール溝に加締め固定することができる。これにより、加締め時の内輪6(外輪シール溝)の変形量を無くすることが可能になり、その結果、シールド板固定後において内輪4内径の真円度を高精度に維持向上させることができる。
(a)は、本発明の一実施の形態に係るシールド板固定方法に適用した加締め治具にシールド板と転がり軸受とがセットされている状態を一部拡大して示す断面図、(b)は、シールド板の構成を一部拡大して示す断面図、(c)は、加締め治具によってシールド板のカール部を加締めている状態を一部拡大して示す断面図。 本発明の一実施の形態に係るシールド板固定方法に適用した加締め治具によってシールド板が転がり軸受に加締められた状態を示す断面図。 シール溝真円度と加締め完了後の外輪外径真円度との関係を示す図。
符号の説明
2 玉軸受
4 外輪
6 内輪
12a,12b シールド板
14 加締め型
Ax 軸中心
Gs 外輪シール溝
T 加締め治具
α 揺動角

Claims (5)

  1. 軸受に相対回転可能に組み込まれる軌道輪に形成されたシール溝に対して、所定の加締め治具によって金属製のシールド板を加締めて固定するシールド板固定方法であって、
    前記シール溝は、環状導入部と、当該環状導入部の延出端から拡径した環状拡径部と、当該環状拡径部から縮径する方向に延出した環状当接部とを備え、前記シールド板は、外径部分を折り返して形成したカール部を備えるものにおいて、
    前記シールド板の前記カール部の折り返された側に対向するように前記加締め治具をセットし、
    先ず、当該加締め治具及び前記軌道輪の一方を当該軌道輪の軸中心に対して所定の揺動角で揺動させながら、前記加締め治具から前記シールド板の前記カール部局部的に順次加締め力を加え、加締め部位を周方向に移動させて前記カール部の全周に亘って加締め力を加えることにより、前記シールド板を前記シール溝の前記環状拡径部方向に加締め込み、
    次いで、前記加締め治具の揺動角を前記軌道輪の軸中心と一致させた状態で、前記シールド板の前記カール部に押圧力を加えることにより、前記シールド板を前記シール溝の前記環状拡径部及び前記当接部に押し当てることを特徴とするシールド板固定方法。
  2. 前記加締め治具と前記軌道輪とを当該軌道輪の軸中心回りに相対的に回転させながら、前記シールド板を前記シール溝に加締め固定することを特徴とする請求項1に記載のシールド板固定方法。
  3. 前記揺動角は、0.5°〜1.5°の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のシールド板固定方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のシールド板固定方法によって前記シールド板が前記シール溝に加締め固定された転がり軸受であって、
    相対回転可能に対向配置された軌道輪と、軌道輪間に転動自在に組み込まれた複数の転動体とを備えており、前記シールド板は、前記軌道輪の対向面の少なくとも一方に形成された前記シール溝に加締め固定されていることを特徴とする転がり軸受。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の軸受は、ミニアチュア軸受又は小径軸受であることを特徴とする転がり軸受。
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