JP2010151211A - 円錐ころ軸受用保持器並びに円錐ころ軸受及びその組立方法 - Google Patents

円錐ころ軸受用保持器並びに円錐ころ軸受及びその組立方法 Download PDF

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Abstract

【課題】特殊な構造にすることなく、底拡げ工程及び加締め工程をなくすことができる、特に大径の円錐ころ軸受に好適な保持器並びに該保持器を使用した円錐ころ軸受及びその組立方法を提供する。
【解決手段】大径リング部2及び小径リング部3並びにこれらのリング部2,3間を連結する柱部4,…からなり、ポケットP,…内に円錐ころを収容する円錐ころ軸受用保持器1の小径リング3の周方向の3箇所以上に、ポケットPの略中央に位置し小径リング3を周方向に分断するスリット3A,…を形成した。円錐ころ軸受の内輪に保持器1及び円錐ころを組み付ける際に、スリット3A,…の間隔が広がるように保持器1が弾性変形することにより、円錐ころの小径側が前記内輪の小径側鍔部を乗り越えることができ、組付けが完了した状態では、保持器1の弾性復元力により前記変形が元に戻る。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば大型の機械の軸受として使用される大径の円錐ころ軸受に好適な保持器並びに該保持器を使用した円錐ころ軸受及びその組立方法に関するものである。
円錐ころ軸受は、外周側にテーパ状の軌道面を有する内輪及び内周側にテーパ状の軌道面を有する外輪、並びに、これら内輪及び外輪の間に介装された保持器及び該保持器のポケット内に収容されて周方向の間隔が一定に保たれた円錐ころからなり、内輪には、その軌道面の大径端側及び小径端側に円錐ころの軸方向の係止を行うための大径側鍔部及び小径側鍔部が形成される。
ここで、保持器には、鋼板を板金プレス加工することにより成形された保持器(例えば、特許文献1の図7〜図13及び特許文献2の図3参照。)や、円錐ころを収容するためのポケットが形成された円弧状の帯板材を円錐筒型に成形してなる保持器基材の両端部を溶接により固定してなる保持器(例えば、特許文献2の図1参照。)等がある。
円錐ころ軸受において、保持器及び円錐ころを内輪に組み付ける際には、円錐ころの小径部が内輪の小径側鍔部を乗り越えるようにする必要があるため、保持器を正規形状に成形した後に、その小径リング部側の柱部の径寸法を拡径させるプレス工程(底拡げ工程、底押し工程)(例えば、特許文献1の図14参照。)を経ることにより円錐ころと小径側鍔部との干渉を避けながら組み付けが行われ、組付けが完了した後に、保持器の柱部を縮径するプレス工程(加締め工程)(例えば、特許文献1の図15参照。)を経ることにより保持器の形状を正規形状に復元して使用するのが一般的である。
風力発電装置(例えば、特許文献3の図2及び図3参照。)並びに大型建設機械及び鉱山用機械等の回転軸を支持する、例えば内輪の内径が1mを超えるような大径の円錐ころ軸受において、前記底拡げ工程及び加締め工程を行うためには、大型の金型及びプレス機械が必要になることから、コストが大幅に増大するという問題や製作が困難になるという問題がある。
よって、このような大径の円錐ころ軸受に採用される構成としては、円錐ころの回転軸に形成した通孔にピンを通して円錐ころを案内する、所謂ピンタイプの保持器を用いるもの(例えば、特許文献4参照。)、内輪を小径側端部外周面に雄ねじ部が形成された本体部分と内周面に雌ねじが形成された円環状部材とにより構成することにより、円錐ころ及び保持器を内輪の本体部分に組み込んだ後に円環状部材を組み付けるもの(例えば、特許文献3参照。)等がある。
また、前記底拡げ工程及び加締め工程をなくすための構成として、保持器のポケットの小径側を広げて円錐ころの小径側が半径方向の外方へ移動可能とすることにより、保持器及び円錐ころを内輪に組み付ける際に、円錐ころの小径側が小径側鍔部を乗り越えるようにしたものもある(例えば、特許文献5参照。)。
特開2001−50281号公報(図1−5、図7−15) 特開平11−101240号公報(図1、図3) 特開2008−281121号公報(図1−3) 特開平11−325063号公報(図1) 特開2003−139133号公報(図1−3)
上述の大径の円錐ころ軸受に対して、前記底拡げ工程及び加締め工程をなくすために、特許文献4のような所謂ピンタイプの保持器を用いた場合、及び、特許文献3のような内輪を前記本体部分と前記円環状部材との分割構造とした場合には、これらは部品点数の多い特殊構造の軸受となるため、コストが大幅に増大する。
その上、前記ピンタイプの保持器を採用した円錐ころ軸受では、円錐ころとその通孔に挿通するピンとの間の潤滑不良が問題になる場合があり、前記分割構造の内輪を採用した円錐ころ軸受では、大径の円環状部材の製作及びその内面への雌ねじ加工が困難である等の問題がある。
また、上述の大径の円錐ころ軸受に対して、前記底拡げ工程及び加締め工程をなくすために、特許文献5のような保持器のポケットの小径側を広げて円錐ころの小径側が半径方向の外方へ移動可能とする構成を採用した場合には、大径の保持器を製作する際に、そのポケットに収容した円錐ころの小径側の最大内接半径が内輪の小径側鍔部の外径寸法よりも僅かに大きくなるようにするポケットの加工が困難であり、例えば、ポケットの形状が小さすぎると組み付けができなくなり、ポケットの形状が大きすぎると円錐ころの位置ずれやガタツキが生じる場合がある。
その上、大径の保持器において、そのポケットの小径側を広げる構成であることから、円錐ころを均一にかつ安定して保持することができず、よって円錐ころの円滑な回転が阻害されるため、円錐ころ軸受の精度が低下してその信頼性を長期にわたって確保することができない。
そこで本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、特殊な構造にすることなく、底拡げ工程をなくして保持器及び円錐ころを容易に内輪に組み付けることができるとともに組付け後の加締め工程もなくすことができる、特に大径の円錐ころ軸受に好適な保持器並びに該保持器を使用した円錐ころ軸受及びその組立方法を提供する点にある。
本発明に係る円錐ころ軸受用保持器は、前記課題解決のために、大径リング部及び小径リング部並びにこれらのリング部間を連結する柱部からなり、円錐ころの周方向の間隔を一定に保つようにポケット内に円錐ころを収容する円錐ころ軸受用保持器であって、前記小径リングの周方向の3箇所以上に、前記ポケットの略中央に位置し前記小径リングを周方向に分断するスリットを形成してなり、円錐ころ軸受の内輪に前記保持器及び円錐ころを組み付ける際に、前記スリットの間隔が広がるように前記保持器が弾性変形することにより、前記円錐ころの小径側が前記内輪の小径側鍔部を乗り越えて組み付けることができ、組付けが完了した状態では、前記保持器の弾性復元力により前記変形が元に戻るものである。
また、本発明に係る円錐ころ軸受は、前記課題解決のために、外周側にテーパ状の軌道面を有する内輪及び内周側にテーパ状の軌道面を有する外輪、これら内輪及び外輪の間に介装された、大径リング部及び小径リング部並びにこれらのリング部間を連結する柱部からなる保持器、並びに、該保持器のポケット内に収容されて周方向の間隔が一定に保たれた円錐ころからなる円錐ころ軸受であって、前記保持器の小径リングの周方向の3箇所以上に、前記ポケットの略中央に位置し前記小径リングを周方向に分断するスリットを形成してなり、前記内輪に前記保持器及び円錐ころを組み付ける際に、前記スリットの間隔が広がるように前記保持器が弾性変形することにより、前記円錐ころの小径側が前記内輪の小径側鍔部を乗り越えて組み付けることができ、組付けが完了した状態では、前記保持器の弾性復元力により前記変形が元に戻るものである。
ここで、前記内輪への前記保持器及び円錐ころの組付け完了後に、前記スリットを塞ぐように溶接することにより、前記保持器の小径リングの周方向への分断をなくしてなると好ましい。
さらに、本発明に係る円錐ころ軸受の組立方法は、前記課題解決のために、外周側にテーパ状の軌道面を有する内輪及び内周側にテーパ状の軌道面を有する外輪、これら内輪及び外輪の間に介装された、大径リング部及び小径リング部並びにこれらのリング部間を連結する柱部からなる保持器、並びに、該保持器のポケット内に収容されて周方向の間隔が一定に保たれた円錐ころからなる円錐ころ軸受の組立方法であって、前記保持器の小径リングの周方向の3箇所以上に、前記ポケットの略中央に位置し前記小径リングを周方向に分断するスリットを形成する工程と、前記保持器のポケット内に前記円錐ころを嵌入する工程と、前記保持器及び円錐ころの組立体に対して、前記内輪を保持器内に嵌入し、該内輪の小径側鍔部により前記円錐ころの小径部を径方向外側へ広げる方向の力が作用させ、この作用力により前記スリットの間隔が広がるように前記保持器を弾性変形させ、前記内輪の小径側鍔部に前記円錐ころの小径部を乗り越えさせる工程と、前記内輪並びに保持器及び円錐ころの組立体に対して、前記外輪を組み付ける工程とを備えたものである。
ここで、前記内輪並びに保持器及び円錐ころの組立体に対する前記外輪組付け工程の前に、前記保持器のスリットを塞ぐように溶接して、前記保持器の小径リングの周方向への分断をなくす工程を備えてなると好ましい。
本発明に係る円錐ころ軸受用保持器並びに円錐ころ軸受及びその組立方法によれば、保持器の小径リングの周方向の3箇所以上に、保持器のポケットの略中央に位置し前記小径リングを周方向に分断するスリットを形成しているため、円錐ころ軸受の内輪に前記保持器及び円錐ころを組み付ける際に、前記スリットの間隔が広がるように前記保持器が弾性変形することにより、前記円錐ころの小径側が前記内輪の小径側鍔部を乗り越えて組み付けることができ、組付けが完了した状態では、前記保持器の弾性復元力により前記変形が元に戻るので、保持器のポケットに円錐ころを収容した状態で、保持器自体の弾性変形を利用して円錐ころと内輪の小径側鍔部との干渉を避けながら、保持器及び円錐ころを内輪に組み付けることができることから、組付け前の底拡げ工程及び組付け後の加締め工程をなくすことができる。
したがって、特に大径の円錐ころ軸受用の大径の保持器を製作する際に、大型の底拡げ金型及び加締め金型が不要になり、よって、これら大型の金型を製作する費用をなくすことができるとともに、大型のプレス機械によるプレス加工費用を削減することができる。
その上、保持器の小径リングにスリットを形成するのみであるため、大径の保持器の製作が困難になることがないことから、所謂ピンタイプの保持器や内輪を分割構造とした軸受等、部品点数の多い特殊な保持器構造又は軸受構造とする必要がないため、コストの増大を抑制することができるとともに、前記特殊構造の採用に伴う潤滑不良の発生並びに製作及び加工が困難になること等の問題もない。
その上さらに、保持器のポケットの小径側を広げて円錐ころの小径側が半径方向の外方へ移動可能とする構造のような、特に大径の円錐ころ軸受に用いる際における精度及び信頼性の低下等の問題がない。
また、本発明に係る円錐ころ軸受及びその組立方法において、内輪への保持器及び円錐ころの組付け完了後に、前記スリットを塞ぐように溶接することにより、前記保持器の小径リングの周方向への分断をなくした場合には、保持器の小径リングを変形させるような倒れ荷重が繰り返し作用する場合であっても、円錐ころの円滑な回転が阻害されることがなく、円錐ころ軸受の信頼性を高めることができるため、本発明の円錐ころ軸受の用途をより拡大することができる。
次に本発明の実施の形態を添付図面に基づき詳細に説明するが、本発明は、添付図面に示された形態に限定されず特許請求の範囲に記載の要件を満たす実施形態の全てを含むものである。
図1は本発明の実施の形態に係る円錐ころ軸受用保持器1を使用した円錐ころ軸受Aの要部を示す縦断面図、図2(a)は本発明の実施の形態に係る円錐ころ軸受用保持器1の斜視図、図2(b)は同じく要部を示す斜視図、図3は保持器1及び円錐ころ5,…と内輪6との組付けを示す縦断面図であり、図3(a)は保持器1がそのスリット3A,…の間隔Gが広がるように弾性変形して内輪6の小径側鍔部6C外周面に円錐ころ5,…の小径部が当接した状態を、図3(b)は保持器1及び円錐ころ5,…と内輪6との組付けが完了した状態を示している。
図1に示すように、円錐ころ軸受Aは、外周側にテーパ状の軌道面6Aを有する内輪6、内周側にテーパ状の軌道面7Aを有する外輪7、これら内輪6及び外輪7の間に介装された円錐ころ軸受用保持器1、並びに、保持器1のポケットP,…内に嵌入されて転動自在に収容され、周方向の間隔が一定に保たれた円錐ころ5,…からなり、内輪6には、その軌道面6Aの大径端側及び小径端側に円錐ころ5,…の軸方向の係止を行うための大径側鍔部6B及び小径側鍔部6Cが形成されている。
このような円錐ころ軸受Aは、保持器1及び円錐ころ5,…を内輪6へ組み付けた組立体に対して、外輪7が組み付けられる。
図2に示すように、本発明の実施の形態に係る円錐ころ軸受用保持器1は、大径リング部2及び小径リング部3、並びに、上述のポケットP,…を形成するように前記リング部2,3間を連結する、軸方向に延びる複数の柱部4,…からなり、上述のとおり円錐ころ5,…の周方向の間隔を一定に保つようにポケットP,…内に円錐ころ5,…を収容するものであり、小径リング3の周方向の3箇所(120°等分)に、ポケットPの略中央に位置し小径リング3を周方向に分断するスリット3A,…を形成している。
このような保持器1は、鋼板を板金プレス加工することにより製作してもよいし、円錐ころ5,…を収容するためのポケットP,…が形成された円弧状の帯板材を円錐筒型に成形してなる保持器基材の両端部を溶接により固定して製作してもよく、前記保持器基材の両端部を溶接して製作する保持器では、小径リング3側の端部を溶接しないようにして1箇所のスリット3A,…を形成してもよい。
また、スリット3A,…は、保持器1を所定形状に成形した後に、例えばレーザ切断又は機械加工による切断等により容易に形成することができ、スリット3A,…を形成する箇所数、スリット3Aの間隔G(図2(b)参照。)等は、保持器1の直径等の大きさ、ポケットP,…の個数(円錐ころ5,…の個数)及び使用する鋼材の板厚等の諸元に応じて、内輪6に組み付ける際に保持器1が弾性範囲内で変形すること、組付け作業の際に必要な力の大きさ等を考慮して、例えば、CAE(Computer Aided Engineering)システムによるシミュレーションにより決定することができる。
ここで、例えば内輪6の内径D(図1参照。)が約300mm以上である比較的径の大きい円錐ころ軸受Aに用いる保持器1では、スリット3A,…を形成する箇所が3箇所以上になるとともに、例えば内輪6の内径Dが600mmないし1200mm程度の大径の円錐ころ軸受に用いる保持器1において、大径になる程、スリット3A,…を形成する箇所数を増やす必要があり、上記シミュレーションの結果に基づいて、例えば、3箇所、4箇所、6箇所、8箇所、12箇所等の箇所数が適宜選択され、これらのスリット3A,…は周方向等分に配設される。
なお、スリット3Aは、小径リング3を径方向外側へ広げる方向の力が作用した際に間隔(隙間)ができるように、保持器1の小径リング3を周方向に分断することができればよいため、保持器1に力が作用していない状態では間隔(隙間)をなくしてもよく、すなわち、図2(b)に示すスリット3Aの間隔Gをなくし、スリット3Aを切れ目として小径リング3が周方向に繋がっているものであってもよい。
次に、保持器1及び円錐ころ5,…の内輪6への組付けについて説明する。
図3(a)に示すように、保持器1のポケットP,…に円錐ころ5,…を嵌入した状態の組立体に対し、図中矢印Fのように内輪6を保持器1内に嵌入させると、内輪6の小径側鍔部6C外周面が円錐ころ5,…の小径部に当接した状態で、円錐ころ5,…の小径部を径方向外側へ広げる方向の力が作用し、この作用力が保持器1にも伝達される。
そうすると、保持器1の小径リング3がスリット3A,…により分断されているため、スリット3A,…の間隔G(図2(b)参照。)が広がるように主に柱部4,…が弾性変形する。
この状態のまま、さらに内輪6が保持器1に近づく方向(図3(a)中の矢印F参照。)へ内輪6を押圧すると、内輪6の小径側鍔部6Cが円錐ころ5,…の小径部を乗り越え(円錐ころ5,…の小径部が内輪6の小径側鍔部6Cを乗り越え)、図3(b)に示す保持器1及び円錐ころ5,…の内輪6への組付けが完了した状態となり、この組付け完了状態では、前記スリット3A,…が形成された保持器1の弾性復元力により前記変形が元に戻る。
以上のような本発明の構成によれば、保持器1のポケットP,…に円錐ころ5,…を収容した状態で、保持器自体の弾性変形を利用して円錐ころ5,…と内輪6の小径側鍔部6Cとの干渉を避けながら、保持器1及び円錐ころ5,…を内輪6に組み付けることができることから、組付け前の底拡げ工程及び組付け後の加締め工程をなくすことができる。
したがって、特に大径の円錐ころ軸受A用の大径の保持器1を製作する際に、大型の底拡げ金型及び加締め金型が不要になり、よって、これら大型の金型を製作する費用をなくすことができるとともに、大型のプレス機械によるプレス加工費用を削減することができる。
また、保持器1の小径リング3にスリット3A,…を形成するのみであるため、大径の保持器の製作が困難になることがないことから、所謂ピンタイプの保持器や内輪を分割構造とした軸受等、部品点数の多い特殊な保持器構造又は軸受構造とする必要がないため、コストの増大を抑制することができるとともに、前記特殊構造の採用に伴う潤滑不良の発生並びに製作及び加工が困難になること等の問題もない。
さらに、保持器1のポケットの小径側を広げて円錐ころの小径側が半径方向の外方へ移動可能とする構造のような、特に大径の円錐ころ軸受に用いる際における精度及び信頼性の低下等の問題がない。
さらに、内輪6への保持器1及び円錐ころ5,…の組付け完了後に、スリット3A,…を塞ぐように溶接し、保持器1の小径リング3の周方向への分断をなくすようにしてもよく、このような溶接工程を経ることにより、保持器1の小径リング3を変形させるような倒れ荷重が繰り返し作用する場合であっても、円錐ころ5,…の円滑な回転が阻害されることがなく、円錐ころ軸受Aの信頼性を高めることができるため、本発明の円錐ころ軸受の用途をより拡大することができる。
円錐ころ軸受の要部を示す縦断面図である。 (a)は本発明の実施の形態に係る円錐ころ軸受用保持器の斜視図、(b)は同じく要部を示す斜視図である。 保持器及び円錐ころと内輪との組付けを示す縦断面図であり、(a)は保持器がそのスリットの間隔が広がるように弾性変形して内輪の小径側鍔部外周面に円錐ころの小径部が当接した状態を、(b)は保持器及び円錐ころと内輪との組付けが完了した状態を示している。
A 円錐ころ軸受
G スリットの間隔
P ポケット
1 円錐ころ軸受用保持器
2 大径リング部
3 小径リング部
3A スリット
4 柱部
5 円錐ころ
6 内輪
6A 軌道面
6B 大径側鍔部
6C 小径側鍔部
7 外輪
7A 軌道面

Claims (5)

  1. 大径リング部及び小径リング部並びにこれらのリング部間を連結する柱部からなり、円錐ころの周方向の間隔を一定に保つようにポケット内に円錐ころを収容する円錐ころ軸受用保持器であって、
    前記小径リングの周方向の3箇所以上に、前記ポケットの略中央に位置し前記小径リングを周方向に分断するスリットを形成してなり、
    円錐ころ軸受の内輪に前記保持器及び円錐ころを組み付ける際に、前記スリットの間隔が広がるように前記保持器が弾性変形することにより、前記円錐ころの小径側が前記内輪の小径側鍔部を乗り越えて組み付けることができ、組付けが完了した状態では、前記保持器の弾性復元力により前記変形が元に戻ることを特徴とする円錐ころ軸受用保持器。
  2. 外周側にテーパ状の軌道面を有する内輪及び内周側にテーパ状の軌道面を有する外輪、これら内輪及び外輪の間に介装された、大径リング部及び小径リング部並びにこれらのリング部間を連結する柱部からなる保持器、並びに、該保持器のポケット内に収容されて周方向の間隔が一定に保たれた円錐ころからなる円錐ころ軸受であって、
    前記保持器の小径リングの周方向の3箇所以上に、前記ポケットの略中央に位置し前記小径リングを周方向に分断するスリットを形成してなり、
    前記内輪に前記保持器及び円錐ころを組み付ける際に、前記スリットの間隔が広がるように前記保持器が弾性変形することにより、前記円錐ころの小径側が前記内輪の小径側鍔部を乗り越えて組み付けることができ、組付けが完了した状態では、前記保持器の弾性復元力により前記変形が元に戻ることを特徴とする円錐ころ軸受。
  3. 前記内輪への前記保持器及び円錐ころの組付け完了後に、前記スリットを塞ぐように溶接することにより、前記保持器の小径リングの周方向への分断をなくしてなる請求項2記載の円錐ころ軸受。
  4. 外周側にテーパ状の軌道面を有する内輪及び内周側にテーパ状の軌道面を有する外輪、これら内輪及び外輪の間に介装された、大径リング部及び小径リング部並びにこれらのリング部間を連結する柱部からなる保持器、並びに、該保持器のポケット内に収容されて周方向の間隔が一定に保たれた円錐ころからなる円錐ころ軸受の組立方法であって、
    前記保持器の小径リングの周方向の3箇所以上に、前記ポケットの略中央に位置し前記小径リングを周方向に分断するスリットを形成する工程と、
    前記保持器のポケット内に前記円錐ころを嵌入する工程と、
    前記保持器及び円錐ころの組立体に対して、前記内輪を保持器内に嵌入し、該内輪の小径側鍔部により前記円錐ころの小径部を径方向外側へ広げる方向の力が作用させ、この作用力により前記スリットの間隔が広がるように前記保持器を弾性変形させ、前記内輪の小径側鍔部に前記円錐ころの小径部を乗り越えさせる工程と、
    前記内輪並びに保持器及び円錐ころの組立体に対して、前記外輪を組み付ける工程と、
    を備えたことを特徴とする円錐ころ軸受の組立方法。
  5. 前記内輪並びに保持器及び円錐ころの組立体に対する前記外輪組付け工程の前に、前記保持器のスリットを塞ぐように溶接して、前記保持器の小径リングの周方向への分断をなくす工程を備えてなる請求項4記載の円錐ころ軸受の組立方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101681272B1 (ko) * 2015-06-24 2016-11-30 주식회사 베어링아트 케이지, 및 이를 구비한 테이퍼 롤러 베어링
US10975912B1 (en) 2020-01-21 2021-04-13 United Technologies Corporation Roller bearing cage retention apparatus

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