JP4002108B2 - 転がり軸受およびクランク軸用軸受 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば外輪が径方向に分割形成された転がり軸受およびクランク軸用軸受に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、軸の中途部分を回転自在に支持するためには、径方向に分割できるように形成された軸受を使用している。例えば多気筒エンジンのクランク軸を気筒間で支持する場合には、分割形のすべり軸受を用いている。このクランク軸支持用のすべり軸受は、外輪が第1の半部と第2の半部とに分割形成されてシリンダボディとクランクケースとに固着されており、これらの半部どうしによってクランク軸のジャーナル部分を回転自在に挾持している。
【0003】
すべり軸受は、回転時の摩擦抵抗が転がり軸受より大きいから、エンジンがより一層高速で回転できるようにするためには、クランク軸の中途部分を支持する前記すべり軸受を転がり軸受に換えることが望ましい。
【0004】
分割形の転がり軸受としては、例えば特開平10−184674号公報に開示されたものがある。この公報に示された軸受は、軌道輪を円筒状に形成し、この軌道輪の軌道面に硬度を高めるための熱処理を施すとともに、最終的な状態になるように仕上げ加工を施した後に、いわゆる自然割りによって軌道輪が分割されている。この自然割りとは、例えば外輪の軸端面に刃を当てて外輪を径方向に分割されるように叩き割る方法のことである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したように形成された従来の分割形転がり軸受は、被装着部材に組付けた状態で軌道面の真円度が低下したり、軌道面の分割線部分に微小な段差が生じることがある。このように軌道面の真円度が低下したり、軌道面に段差が形成されてしまうと、転動体が強く擦り付けられる部分が軌道面に生じ、長期間にわたって使用することにより、この部分の表面が剥離するフレーキング現象が発生し易くなって軸受の耐久性が著しく低下してしまう。
上述したように軌道面の真円度が低下したり段差が形成されるのは、軌道面の硬度を向上させるために熱処理を行ったときの残留応力が分割時に解放され、軌道輪半部の形状が僅かに歪むためと考えられる。
【0006】
本発明はこのような問題点を解消するためになされたもので、軌道面の真円度を高めるとともに、軌道面に段差が形成されることのない分割形転がり軸受を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明に係る転がり軸受は、軌道輪を構成する外輪が第1の軌道輪半部と第2の軌道輪半部とに径方向に分割形成され、前記第1の軌道輪半部と第2の軌道輪半部とが分割部で互いに嵌合する転がり軸受において、前記分割部を、前記外輪の内周面から径方向の外側に延びる第1の分割面と、この第1の分割面の先端から嵌合方向に延びる第2の分割面と、この第2の分割面の先端から径方向の外側に延びて外輪の外面に至る第3の分割面とによって形成し、前記第1の軌道輪半部の両端部における内周面側の部位に嵌合突起を形成し、前記第2の軌道輪半部の両端部における外周面側の部位に嵌合突起を形成し、前記外輪が被装着部材に装着された状態において、第1、第2の軌道輪半部の第1の分割面どうしおよび第2の分割面どうしがそれぞれ互いに接触し、かつ第3の分割面どうしの間に隙間が形成されているものである。
【0008】
本発明に係る軸受の軌道輪は、軌道輪半部どうしを互いに嵌合させることにより、嵌合方向と、嵌合方向とは直交する径方向との両方で一方の軌道輪半部に対して他方の軌道輪半部を位置決めすることができる。
【0009】
請求項2に記載した発明に係る軸受は、請求項1に記載した発明に係る転がり軸受において、軌道輪半部どうしを組合わせた状態で前記外輪の外周面に仕上げ加工を施したものである。
【0010】
この発明に係る軸受は、軌道輪半部を互いに嵌合させることによって、被装着部材に組付けていない状態でも、被装着部材に組付けた状態と同一の状態にすることができる。このため、上述した仮の組付け状態で軌道面に熱処理や研磨などを施して前記外輪の内周面を最終的な状態になるように形成した後に、軌道輪半部を互いに分離させて被装着部材に装着することによって、前記外輪の内周面が仕上げ加工を施したときの状態と同一の状態に復元される。
【0011】
請求項3に記載した発明に係るクランク軸用軸受は、請求項1または請求項2記載の転がり軸受の外輪をクランクケースに取付け、クランク軸に軌道面を形成し、このクランク軸を前記外輪に転動体を介して支持させたものである。
【0012】
この発明によれば、クランク軸の中途部分であって両端部から外輪を挿入することができない部位を転がり軸受によって回転自在に支持することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る軸受の一実施の形態を図1ないし図4によって詳細に説明する。ここでは、単気筒エンジンのクランク軸の一端部を本発明に係るクランク軸用軸受によって支持する例について説明する。
図1は本発明に係る軸受を使用したエンジンの断面図、図2は本発明に係るクランク軸用軸受の断面図、図3は要部を拡大して示す断面図、図4は軌道面の分割部分を拡大して示す断面図である。
【0014】
これらの図において、符号1で示すものは、この実施の形態による4サイクルエンジンである。2はこのエンジン1のシリンダボディを示し、3はクランクケース、4はクランク軸をそれぞれ示す。
前記クランク軸4は、単気筒エンジン用のものとして一般に用いられているものと同様に、一対のクランクウェブ5,5どうしの間にクランクピン6が設けられており、両端部をシリンダボディ2とクランクケース3とに後述する軸受7,8を介して回転自在に支持されている。前記クランクピン6には、コンロッド9の大端部を回転自在に支持させている。
【0015】
クランク軸4における図1において右側の一端部に形成されたジャーナル部11は、本発明に係る転がり軸受7によって回転自在に支持され、他端側のジャーナル部12は、従来からよく知られている組み合わせアンギュラ玉軸受8によって回転自在に支持されている。
【0016】
前記転がり軸受7は、図1および図2に示すように、前記シリンダボディ2とクランクケース3とに装着された外輪13(軌道輪)と、この外輪13の内周面14(軌道面)とクランク軸4のジャーナル部11との間に介装された多数のニードル15(転動体)とを有するニードル軸受で、外輪13が第1の軌道輪半部16と第2の軌道輪半部17とに分割できるように形成されている。前記ニードル15は、径方向に分割形成(分割位置は不図示)された二つの保持器18,18によって外輪13とクランク軸4のジャーナル部11との間で保持されている。
【0017】
前記クランク軸4における転がり軸受7によって支持されるジャーナル部11は、図1に示すように、環状溝19内にニードル15を転動自在に装填することによって、ニードル15が軸線方向に移動するのを規制している。
前記環状溝19の底面および両内側面は、熱処理によって硬度が高められるとともに、研磨後にラッピング仕上げされている。この転がり軸受7の内側の軌道面は、前記環状溝19の底面によって形成されている。
【0018】
前記外輪13を構成する第1の軌道輪半部16と第2の軌道輪半部17は、それぞれ断面C字状に形成されており、図2および図3において、左側に位置する第1の軌道輪半部16は、両端部における内周面14側の部位に嵌合突起16aが形成されている。一方、第2の軌道輪半部17は、両端部における外周面側の部位に嵌合突起17aが形成されている。このため、外輪13の二箇所の分割部21は、分割線が軸線方向から見てクランク状に形成されるとともに、第1および第2の軌道輪半部16,17どうしが互いに嵌合するように形成されている。
【0019】
前記分割部21の構造を図3によってさらに詳しく説明する。分割部21は、外輪13の内周面14から径方向の外側に延びる第1の分割面22a,23aと、この第1の分割面22a,23aの先端から図3において左側(両半部の嵌合方向)へ延びる第2の分割面22b,23bと、この第2の分割面22b,23bの先端から径方向の外側へ延びる第3の分割面22c,23cとによって形成されている。前記第1の分割面22a,23aは、第1および第2の軌道輪半部16,17をシリンダボディ2とクランクケース3とに組付けた状態で互いに接触するように形成している。この実施の形態では、前記組付状態で第1の分割面22a,23aが互いに押圧し合うように、第1および第2の軌道輪半部16,17を形成している。
【0020】
第2の分割面22b,23bは、前記組付状態で互いに接触し、嵌合方向とは直交する径方向(図2および図3においては上下方向)に対する第1の軌道輪半部16と第2の軌道輪半部17の相対的な移動を規制している。
第1の軌道輪半部16の第3の分割面22cと、第2の軌道輪半部17の第3の分割面23cは、隙間Sをおいて対向しており、両軌道輪半部16,17の嵌合方向への相対的な移動を許容するように形成されている。
【0021】
このように第3の分割面22c,23cどうしの間に隙間Sを形成することによって、第1の軌道輪半部16と第2の軌道輪半部17とを互いに嵌合させたときに第1の分割面22a,23aどうしを確実に対接させることができるとともに、図1に示すように、両半部16,17をシリンダボディ2とクランクケース3に組付けた状態で、一方の半部が他方の半部を押圧する押圧力を第1の分割面22a,23aのみに作用させることができる。
【0022】
図1において、シリンダボディ2内で外輪13から上方へ延びる符号24で示すものは、潤滑油通路である。この潤滑油通路24は、シリンダボディ2の主潤滑油通路25に接続されており、潤滑油をシリンダボディ2の外側部であって前記外輪13の上部近傍に吐出するように形成されている。この部分に吐出された潤滑油は、外輪13の軸端面側からクランクケース3内の負圧によって転がり軸受7内に吸い込まれ、ニードル15を含む軸受内部を潤滑してからクランク室A内に流出する。
【0023】
この外輪13を製造するためには、第1の軌道輪半部16と第2の軌道輪半部17とをそれぞれ所定の形状に成形し、第1〜第3の分割面22a〜22c,23a〜23cにここが最終的な状態になるように仕上げ加工を施す。次に、第1の軌道輪半部16と第2の軌道輪半部17とを互いに嵌合させ、これらをエンジン1に装着したときと同様の状態に保持し、外輪13の内周面14に、硬度を向上させるための熱処理を施すとともに、設計上の真円度に形成されるように仕上げ加工を施す。
【0024】
この仕上げ加工は、主にホーニング法によって内周面14を研磨することによって行う。このように機械的な加工を施した後に、内周面14の全域に摩擦係数を低減させたり硬度をさらに向上させるために被膜を形成してもよい。この種の被膜としては、例えばPVD(物理蒸着)法によって形成したものや、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)被膜などがある。なお、この被膜は、クランク軸4の前記ジャーナル部11や、前記保持器18などにも形成することができる。この実施の形態による外輪13の外周面には、ラッピング法などの研磨による仕上げ加工を施す。
【0025】
上述したように外輪13の内周面14を最終的な状態に形成した後、第1の軌道輪半部16と第2の軌道輪半部17とを分離させ、シリンダボディ2とクランクケース3に固着させる。しかる後、ニードル15を保持器18に保持させてなる組立体をクランク軸4のジャーナル部11に装着し、この組立体および前記ジャーナル部11が第1および第2の軌道輪半部16,17によって挟持されるように、シリンダボディ2にクランク軸4とクランクケース3とを取付ける。なお、クランク軸4には、転がり軸受7とは反対側の端部に予め軸受8の内輪8a(図1参照)を嵌合させておき、上述したようにクランク軸4を装着するときに、この軸受8もシリンダボディ2とクランクケース3とに挾持させる。
【0026】
第1の軌道輪半部16と第2の軌道輪半部17は、上述したように予めシリンダボディ2とクランクケース3とに装着しておく他に、クランク軸4にニードル15を介して保持させた状態でクランク軸4とともにシリンダボディ2およびクランクケース3に装着することもできる。
クランク軸4をシリンダボディ2とクランクケース3とに装着した後、図示していない固定用ボルトによってクランクケース3をシリンダボディ2に締結させることにより、クランク軸4の組付け作業が終了する。
【0027】
上述したように構成した転がり軸受7の外輪13は、第1および第2の軌道輪半部16,17どうしを互いに嵌合させることにより、嵌合方向と、嵌合方向とは直交する径方向との両方で一方の軌道輪半部に対して他方の軌道輪半部を位置決めすることができる。
したがって、外輪13の内周面14を設計上の真円度を有するように形成することができるとともに、軌道面の分割部分を段差のない滑らかな面に形成することができるから、この転がり軸受7は、長期間使用したとしてもフレーキング現象が発生することはない。
【0028】
内周面14の分割部分は、第1および第2の軌道輪半部16,17の先端に位置しており、他の部材に接触してこれを傷付けることがないように、図4に示すように面取りを施すことができる。面取り面を図4中に符号26で示す。面取りを施すに当たっては、フレーキング現象が発生するのを阻止できるように、面取り部分によって形成される段差δを5μm以下に形成しなければならない。この条件を満たす面取りの寸法Cは、C={r2−(r−δ)2}1/2として求めることができる。ここで、rは外輪13の軌道面の半径である。
【0029】
上記の数式によれば、例えば、r=20mmで、δ=5μmである場合には、C=0.447mmになる。
すなわち、通常の面取りでは、C=0.2mm近辺で加工することができるから、段差δが5μmより小さくなるように面取りを施すことは可能である。このため、この転がり軸受7は、第1および第2の軌道輪半部16,17の前記角部分に約0.2mm程度の面取りによる隙間が形成されたとしても、耐久性が低下することはないと言える。
【0030】
また、この転がり軸受7は、第1および第2の軌道輪半部16,17を互いに嵌合させることによって、シリンダボディ2およびクランクケース3に組付けていない状態でも、これらに組付けた状態と同一の状態を仮に実現することができる。このため、この実施の形態で示したように、上述した仮の組付状態で内周面14に熱処理や研磨などを施して内周面14を最終的な状態になるように形成した後に、第1および第2の軌道輪半部16,17を互いに分離させてシリンダボディ2およびクランクケース3に装着することによって、内周面14が仕上げ加工を施したときの状態と同一の状態に復元される。この結果、内周面14をより一層精度が高くなるように形成することができる。
【0031】
上述した実施の形態では、単気筒エンジン1のクランク軸4を本発明に係る転がり軸受7によって支持する例を示したが、この転がり軸受7は、例えば多気筒エンジンのクランク軸のように、軸線方向の途中に両端から軸受外輪を嵌合させることができないようなクランク軸に用いることができる。この構成を採ることにより、クランク軸の前記中途部分をすべり軸受によって支持する場合に較べて、回転時の抵抗を低減することができ、クランク軸をより一層高速で回転させることができるようになる。
【0032】
また、上述した実施の形態では、ニードル軸受に本発明を適用した例を示したが、本発明は、他の種類の転がり軸受にも適用することができる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る転がり軸受は、軌道輪半部どうしを互いに嵌合させることにより、嵌合方向と、嵌合方向とは直交する径方向との両方で一方の軌道輪半部に対して他方の軌道輪半部を位置決めすることができる。このため、軌道面を設計上の真円度を有するように形成することができるとともに、軌道面の分割部分を段差のない滑らかな面に形成することができる。
したがって、この転がり軸受でエンジンのクランク軸の中途部分を軸支することにより、回転時の抵抗が低減されるから、より一層高速回転が可能なエンジンを実現することができる。
【0034】
請求項2記載の発明によれば、軌道輪半部どうしを仮に組合わせて仕上げ加工を行った後に、軌道輪半部を互いに分離させて被装着部材に装着することによって、軌道面が仕上げ加工を施したときの状態と同一の状態に復元される。このため、軌道面をより一層精度が高くなるように形成することができる。
【0035】
請求項3記載の発明によれば、クランク軸の中途部分であって両端部から軸受外輪を挿入することができない部位を転がり軸受によって回転自在に支持することができるから、前記中途部分をすべり軸受によって支持する場合に較べて、クランク軸の回転時の抵抗を低減することができ、クランク軸をより一層高速で回転させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る軸受を使用したエンジンの断面図である。
【図2】 本発明に係るクランク軸用軸受の断面図である。
【図3】 要部を拡大して示す断面図である。
【図4】 軌道面の分割部分を拡大して示す断面図である。
【符号の説明】
1…エンジン、2…シリンダボディ、3…クランクケース、4…クランク軸、7…転がり軸受、13…外輪、14…内周面、15…ニードル、16…第1の軌道輪半部、17…第2の軌道輪半部、21…分割部。
Claims (3)
- 軌道輪を構成する外輪が第1の軌道輪半部と第2の軌道輪半部とに径方向に分割形成され、前記第1の軌道輪半部と第2の軌道輪半部とが分割部で互いに嵌合する転がり軸受において、
前記分割部を、前記外輪の内周面から径方向の外側に延びる第1の分割面と、
この第1の分割面の先端から嵌合方向に延びる第2の分割面と、
この第2の分割面の先端から径方向の外側に延びて外輪の外面に至る第3の分割面とによって形成し、
前記第1の軌道輪半部の両端部における内周面側の部位に嵌合突起を形成し、
前記第2の軌道輪半部の両端部における外周面側の部位に嵌合突起を形成し、
前記外輪が被装着部材に装着された状態において、第1、第2の軌道輪半部の第1の分割面どうしおよび第2の分割面どうしがそれぞれ互いに接触し、かつ第3の分割面どうしの間に隙間が形成されていることを特徴とする転がり軸受。 - 請求項1記載の転がり軸受において、第1、第2の軌道輪半部どうしを組合わせた状態で前記外輪の内周面に仕上げ加工を施してなる転がり軸受。
- 請求項1または請求項2記載の転がり軸受の外輪をクランクケースに取付け、クランク軸に軌道面を形成し、このクランク軸を前記外輪に転動体を介して支持させてなるクランク軸用軸受。
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