JP2003214442A - 転がり軸受およびクランク軸用軸受 - Google Patents

転がり軸受およびクランク軸用軸受

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JP2003214442A JP2002009855A JP2002009855A JP2003214442A JP 2003214442 A JP2003214442 A JP 2003214442A JP 2002009855 A JP2002009855 A JP 2002009855A JP 2002009855 A JP2002009855 A JP 2002009855A JP 2003214442 A JP2003214442 A JP 2003214442A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軌道面の真円度が高くなるとともに、軌道面
に段差が形成されることがない分割形転がり軸受を提供
する。 【解決手段】 外輪13の分割部21を、分割線が軸線
方向から見てクランク軸状に形成されるとともに、第1
および第2の軌道輪半部16,17どうしが互いに嵌合
するように形成する。この分割部21を、シリンダボデ
ィおよびクランクケースに装着した状態で内周面14側
に位置する第1の分割面どうしが互いに接触し合うよう
に形成する。また、前記分割部21を、径方向の外側の
第3の分割面どうしの間に隙間Sが形成されるように形
成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば外輪が径方
向に分割形成された転がり軸受およびクランク軸用軸受
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、軸の中途部分を回転自在に支持す
るためには、径方向に分割できるように形成された軸受
を使用している。例えば多気筒エンジンのクランク軸を
気筒間で支持する場合には、分割形のすべり軸受を用い
ている。このクランク軸支持用のすべり軸受は、外輪が
第1の半部と第2の半部とに分割形成されてシリンダボ
ディとクランクケースとに固着されており、これらの半
部どうしによってクランク軸のジャーナル部分を回転自
在に挾持している。
【0003】すべり軸受は、回転時の摩擦抵抗が転がり
軸受より大きいから、エンジンがより一層高速で回転で
きるようにするためには、クランク軸の中途部分を支持
する前記すべり軸受を転がり軸受に換えることが望まし
い。
【0004】分割形の転がり軸受としては、例えば特開
平10−184674号公報に開示されたものがある。
この公報に示された軸受は、軌道輪を円筒状に形成し、
この軌道輪の軌道面に硬度を高めるための熱処理を施す
とともに、最終的な状態になるように仕上げ加工を施し
た後に、いわゆる自然割りによって軌道輪が分割されて
いる。この自然割りとは、例えば外輪の軸端面に刃を当
てて外輪を径方向に分割されるように叩き割る方法のこ
とである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たように形成された従来の分割形転がり軸受は、被装着
部材に組付けた状態で軌道面の真円度が低下したり、軌
道面の分割線部分に微小な段差が生じることがある。こ
のように軌道面の真円度が低下したり、軌道面に段差が
形成されてしまうと、転動体が強く擦り付けられる部分
が軌道面に生じ、長期間にわたって使用することによ
り、この部分の表面が剥離するフレーキング現象が発生
し易くなって軸受の耐久性が著しく低下してしまう。上
述したように軌道面の真円度が低下したり段差が形成さ
れるのは、軌道面の硬度を向上させるために熱処理を行
ったときの残留応力が分割時に解放され、軌道輪半部の
形状が僅かに歪むためと考えられる。
【0006】本発明はこのような問題点を解消するため
になされたもので、軌道面の真円度を高めるとともに、
軌道面に段差が形成されることのない分割形転がり軸受
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明に係る転がり軸受は、軌道輪の分割部を、分
割線が軸線方向から見てクランク軸状に形成されるとと
もに、軌道輪半部どうしが互いに嵌合するように形成
し、この分割部は、被装着部材に装着した状態で軌道面
側に位置する分割面どうしが互いに接触し合い、軌道面
とは径方向の反対側の部位の分割面どうしの間に隙間が
形成されているものである。
【0008】本発明に係る軸受の軌道輪は、軌道輪半部
どうしを互いに嵌合させることにより、嵌合方向と、嵌
合方向とは直交する径方向との両方で一方の軌道輪半部
に対して他方の軌道輪半部を位置決めすることができ
る。
【0009】請求項2に記載した発明に係る軸受は、請
求項1に記載した発明に係る転がり軸受において、軌道
輪半部どうしを組合わせた状態で軌道面に仕上げ加工を
施したものである。
【0010】この発明に係る軸受は、軌道輪半部を互い
に嵌合させることによって、被装着部材に組付けていな
い状態でも、被装着部材に組付けた状態と同一の状態に
することができる。このため、上述した仮の組付け状態
で軌道面に熱処理や研磨などを施して軌道面を最終的な
状態になるように形成した後に、軌道輪半部を互いに分
離させて被装着部材に装着することによって、軌道面が
仕上げ加工を施したときの状態と同一の状態に復元され
る。
【0011】請求項3に記載した発明に係るクランク軸
用軸受は、請求項1または請求項2記載の転がり軸受を
クランクケースに軌道輪を外輪として取付け、クランク
軸に軌道面を形成し、このクランク軸を前記軌道輪に転
動体を介して支持させたものである。
【0012】この発明によれば、クランク軸の中途部分
であって両端部から外輪を挿入することができない部位
を転がり軸受によって回転自在に支持することができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る軸受の一実施
の形態を図1ないし図4によって詳細に説明する。ここ
では、単気筒エンジンのクランク軸の一端部を本発明に
係るクランク軸用軸受によって支持する例について説明
する。図1は本発明に係る軸受を使用したエンジンの断
面図、図2は本発明に係るクランク軸用軸受の断面図、
図3は要部を拡大して示す断面図、図4は軌道面の分割
部分を拡大して示す断面図である。
【0014】これらの図において、符号1で示すもの
は、この実施の形態による4サイクルエンジンである。
2はこのエンジン1のシリンダボディを示し、3はクラ
ンクケース、4はクランク軸をそれぞれ示す。前記クラ
ンク軸4は、単気筒エンジン用のものとして一般に用い
られているものと同様に、一対のクランクウェブ5,5
どうしの間にクランクピン6が設けられており、両端部
をシリンダボディ2とクランクケース3とに後述する軸
受7,8を介して回転自在に支持されている。前記クラ
ンクピン6には、コンロッド9の大端部を回転自在に支
持させている。
【0015】クランク軸4における図1において右側の
一端部に形成されたジャーナル部11は、本発明に係る
転がり軸受7によって回転自在に支持され、他端側のジ
ャーナル部12は、従来からよく知られている組み合わ
せアンギュラ玉軸受8によって回転自在に支持されてい
る。
【0016】前記転がり軸受7は、図1および図2に示
すように、前記シリンダボディ2に装着された外輪13
(軌道輪)と、この外輪13の内周面14(軌道面)と
クランク軸4のジャーナル部11との間に介装された多
数のニードル15(転動体)とを有するニードル軸受
で、外輪13が第1の軌道輪半部16と第2の軌道輪半
部17とに分割できるように形成されている。前記ニー
ドル15は、径方向に分割形成された二つの保持器1
8,18によって外輪13とクランク軸4のジャーナル
部11との間で保持されている。
【0017】前記クランク軸4における転がり軸受7に
よって支持されるジャーナル部11は、図1に示すよう
に、環状溝19内にニードル15を転動自在に装填こと
によって、ニードル15が軸線方向に移動するのを規制
している。前記環状溝19の底面および両内側面は、熱
処理によって硬度が高められるとともに、研磨後にラッ
ピング仕上げされている。この転がり軸受7の内側の軌
道面は、前記環状溝19の底面によって形成されてい
る。
【0018】前記外輪13を構成する第1の軌道輪半部
16と第2の軌道輪半部17は、それぞれ断面C字状に
形成されており、図2および図3において、左側に位置
する第1の軌道輪半部16は、両端部における内周面1
4側の部位に嵌合突起16aが形成されている。一方、
第2の軌道輪半部17は、両端部における外周面側の部
位に嵌合突起17aが形成されている。このため、外輪
13の二箇所の分割部21は、分割線が軸線方向から見
てクランク軸状に形成されるとともに、第1および第2
の軌道輪半部16,17どうしが互いに嵌合するように
形成されている。
【0019】前記分割部21の構造を図3によってさら
に詳しく説明する。分割部21は、外輪13の内周面1
4から径方向の外側に延びる第1の分割面22a,23
aと、この第1の分割面22a,23aの先端から図3
において左側(両半部の嵌合方向)へ延びる第2の分割
面22b,23bと、この第2の分割面22b,23b
の先端から径方向の外側へ延びる第3の分割面22c,
23cとによって形成されている。前記第1の分割面2
2a,23aは、第1および第2の軌道輪半部16,1
7をシリンダボディ2とクランクケース3とに組付けた
状態で互いに接触するように形成している。この実施の
形態では、前記組付状態で第1の分割面22a,23a
が互いに押圧し合うように、第1および第2の軌道輪半
部16,17を形成している。
【0020】第2の分割面22b,23bは、前記組付
状態で互いに接触し、嵌合方向とは直交する径方向(図
2および図3においては上下方向)に対する第1の軌道
輪半部16と第2の軌道輪半部17の相対的な移動を規
制している。第1の軌道輪半部16の第3の分割面22
cと、第2の軌道輪半部17の第3の分割面23cは、
隙間Sをおいて対向しており、両軌道輪半部16,17
の嵌合方向への相対的な移動を許容するように形成され
ている。
【0021】このように第3の分割面22c,23cど
うしの間に隙間Sを形成することによって、第1の軌道
輪半部16と第2の軌道輪半部17とを互いに嵌合させ
たときに第1の分割面22a,23aどうしを確実に対
接させることができるとともに、図1に示すように、両
半部16,17をシリンダボディ2とクランクケース3
に組付けた状態で、一方の半部が他方の半部を押圧する
押圧力を第1の分割面22a,23aのみに作用させる
ことができる。
【0022】図1において、シリンダボディ2内で外輪
13から上方へ延びる符号24で示すものは、潤滑油通
路である。この潤滑油通路24は、シリンダボディ2の
主潤滑油通路25に接続されており、潤滑油をシリンダ
ボディ2の外側部であって前記外輪13の上部近傍に吐
出するように形成されている。この部分に吐出された潤
滑油は、外輪13の軸端面側からクランクケース3内の
負圧によって転がり軸受7内に吸い込まれ、ニードル1
5を含む軸受内部を潤滑してからクランク室25内に流
出する。
【0023】この外輪13を製造するためには、第1の
軌道輪半部16と第2の軌道輪半部17とをそれぞれ所
定の形状に成形し、第1〜第3の分割面22a〜22
c,23a〜23cにここが最終的な状態になるように
仕上げ加工を施す。次に、第1の軌道輪半部16と第2
の軌道輪半部17とを互いに嵌合させ、これらをエンジ
ン1に装着したときと同様の状態に保持し、外輪13の
内周面14に、硬度を向上させるための熱処理を施すと
ともに、設計上の真円度に形成されるように仕上げ加工
を施す。
【0024】この仕上げ加工は、主にホーニング法によ
って内周面14を研磨することによって行う。このよう
に機械的な加工を施した後に、内周面14の全域に摩擦
係数を低減させたり硬度をさらに向上させるために被膜
を形成してもよい。この種の被膜としては、例えばPV
D(物理蒸着)法によって形成したものや、DLC(ダ
イヤモンドライクカーボン)被膜などがある。なお、こ
の被膜は、クランク軸4の前記ジャーナル部11や、前
記保持器18などにも形成することができる。この実施
の形態による外輪13の外周面には、ラッピング法など
の研磨による仕上げ加工を施す。
【0025】上述したように外輪13の内周面14を最
終的な状態に形成した後、第1の軌道輪半部16と第2
の軌道輪半部17とを分離させ、シリンダボディ2とク
ランクケース3に固着させる。しかる後、ニードル15
を保持器18に保持させてなる組立体をクランク軸4の
ジャーナル部11に装着し、この組立体および前記ジャ
ーナル部11が第1および第2の軌道輪半部16,17
によって挟持されるように、シリンダボディ2にクラン
ク軸4とクランクケース3とを取付ける。なお、クラン
ク軸4には、転がり軸受7とは反対側の端部に予め軸受
8の内輪8a(図1参照)を嵌合させておき、上述した
ようにクランク軸4を装着するときに、この軸受8もシ
リンダボディ2とクランクケース3とに挾持させる。
【0026】第1の軌道輪半部16と第2の軌道輪半部
17は、上述したように予めシリンダボディ2とクラン
クケース3とに装着しておく他に、クランク軸4にニー
ドル15を介して保持させた状態でクランク軸4ととも
にシリンダボディ2およびクランクケース3に装着する
こともできる。クランク軸4をシリンダボディ2とクラ
ンクケース3とに装着した後、図示していない固定用ボ
ルトによってクランクケース3をシリンダボディ2に締
結させることにより、クランク軸4の組付け作業が終了
する。
【0027】上述したように構成した転がり軸受7の外
輪13は、第1および第2の軌道輪半部16,17どう
しを互いに嵌合させることにより、嵌合方向と、嵌合方
向とは直交する径方向との両方で一方の軌道輪半部に対
して他方の軌道輪半部を位置決めすることができる。し
たがって、外輪13の内周面14を設計上の真円度を有
するように形成することができるとともに、軌道面の分
割部分を段差のない滑らかな面に形成することができる
から、この転がり軸受7は、長期間使用したとしてもフ
レーキング現象が発生することはない。
【0028】内周面14の分割部分は、第1および第2
の軌道輪半部16,17の先端に位置しており、他の部
材に接触してこれを傷付けることがないように、図4に
示すように面取りを施すことができる。面取り面を図4
中に符号26で示す。面取りを施すに当たっては、フレ
ーキング現象が発生するのを阻止できるように、面取り
部分によって形成される段差δを5μm以下に形成しな
ければならない。この条件を満たす面取りの寸法Cは、
C={r2−(r−δ)21/2として求めることができ
る。ここで、rは外輪13の軌道面の半径である。
【0029】上記の数式によれば、例えば、r=20mm
で、δ=5μmである場合には、C=0.447mmにな
る。すなわち、通常の面取りでは、C=0.2mm近辺で
加工することができるから、段差δが5μmより小さく
なるように面取りを施すことは可能である。このため、
この転がり軸受7は、第1および第2の軌道輪半部1
6,17の前記角部分に約0.2mm程度の面取りによる
隙間が形成されたとしても、耐久性が低下することはな
いと言える。
【0030】また、この転がり軸受7は、第1および第
2の軌道輪半部16,17を互いに嵌合させることによ
って、シリンダボディ2およびクランクケース3に組付
けていない状態でも、これらに組付けた状態と同一の状
態を仮に実現することができる。このため、この実施の
形態で示したように、上述した仮の組付状態で内周面1
4に熱処理や研磨などを施して内周面14を最終的な状
態になるように形成した後に、第1および第2の軌道輪
半部16,17を互いに分離させてシリンダボディ2お
よびクランクケース3に装着することによって、内周面
14が仕上げ加工を施したときの状態と同一の状態に復
元される。この結果、内周面14をより一層精度が高く
なるように形成することができる。
【0031】上述した実施の形態では、単気筒エンジン
1のクランク軸4を本発明に係る転がり軸受7によって
支持する例を示したが、この転がり軸受7は、例えば多
気筒エンジンのクランク軸のように、軸線方向の途中に
両端から軸受外輪を嵌合させることができないようなク
ランク軸に用いることができる。この構成を採ることに
より、クランク軸の前記中途部分をすべり軸受によって
支持する場合に較べて、回転時の抵抗を低減することが
でき、クランク軸をより一層高速で回転させることがで
きるようになる。
【0032】また、上述した実施の形態では、ニードル
軸受に本発明を適用した例を示したが、本発明は、他の
種類の転がり軸受にも適用することができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る転がり
軸受は、軌道輪半部どうしを互いに嵌合させることによ
り、嵌合方向と、嵌合方向とは直交する径方向との両方
で一方の軌道輪半部に対して他方の軌道輪半部を位置決
めすることができる。このため、軌道面を設計上の真円
度を有するように形成することができるとともに、軌道
面の分割部分を段差のない滑らかな面に形成することが
できる。したがって、この転がり軸受でエンジンのクラ
ンク軸の中途部分を軸支することにより、回転時の抵抗
が低減されるから、より一層高速回転が可能なエンジン
を実現することができる。
【0034】請求項2記載の発明によれば、軌道輪半部
どうしを仮に組合わせて仕上げ加工を行った後に、軌道
輪半部を互いに分離させて被装着部材に装着することに
よって、軌道面が仕上げ加工を施したときの状態と同一
の状態に復元される。このため、軌道面をより一層精度
が高くなるように形成することができる。
【0035】請求項3記載の発明によれば、クランク軸
の中途部分であって両端部から軸受外輪を挿入すること
ができない部位を転がり軸受によって回転自在に支持す
ることができるから、前記中途部分をすべり軸受によっ
て支持する場合に較べて、クランク軸の回転時の抵抗を
低減することができ、クランク軸をより一層高速で回転
させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る軸受を使用したエンジンの断面
図である。
【図2】 本発明に係るクランク軸用軸受の断面図であ
る。
【図3】 要部を拡大して示す断面図である。
【図4】 軌道面の分割部分を拡大して示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1…エンジン、2…シリンダボディ、3…クランクケー
ス、4…クランク軸、7…転がり軸受、13…外輪、1
4…内周面、15…ニードル、16…第1の軌道輪半
部、17…第2の軌道輪半部、21…分割部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G024 AA49 DA03 DA16 FA06 FA14 3J033 AA05 AC01 FA01 FA04 GA08 3J101 AA12 AA13 AA24 AA32 AA42 AA52 AA62 BA52 BA54 BA64 DA03 FA31 FA46 GA22

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軌道輪が径方向に分割形成された転がり
    軸受において、前記軌道輪の分割部を、分割線が軸線方
    向から見てクランク軸状に形成されるとともに、軌道輪
    半部どうしが互いに嵌合するように形成し、この分割部
    は、被装着部材に装着した状態で軌道面側に位置する分
    割面どうしが互いに接触し合い、軌道面とは径方向の反
    対側の部位の分割面どうしの間に隙間が形成されている
    転がり軸受。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の転がり軸受において、軌
    道輪半部どうしを組合わせた状態で軌道面に仕上げ加工
    を施してなる転がり軸受。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の転がり軸
    受をクランクケースに軌道輪を外輪として取付け、クラ
    ンク軸に軌道面を形成し、このクランク軸を前記軌道輪
    に転動体を介して支持させてなるクランク軸用軸受。
JP2002009855A 2002-01-18 2002-01-18 転がり軸受およびクランク軸用軸受 Expired - Fee Related JP4002108B2 (ja)

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