JP2017179176A - フィルム状半導体封止剤、および半導体装置 - Google Patents
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Abstract
Description
〔1〕(A)(メタ)アクリレート、(B)フィルム化剤、(C)シリカフィラー、および(D)重合開始剤を含むことを特徴とする、フィルム状半導体封止剤。
〔2〕(B)成分が、ポリメチルメタクリレートとブチルアクリルアミドの共重合体、フェノキシ樹脂、ポリスチレン、およびスチレン−ブタジエンからなる群より選択される少なくとも1種を含む、上記〔1〕記載のフィルム状半導体封止剤。
〔3〕(A)成分が、ポリカプロラクトンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、およびエポキシメタクリレートからなる群より選択される少なくとも1種を含む、上記〔1〕または〔2〕記載のフィルム状半導体封止剤。
〔4〕さらに、(E)無水マレイン変性ブタジエンゴムを含む、上記〔1〕〜〔3〕のいずれか記載のフィルム状半導体封止剤。
〔5〕さらに、(E)成分が、化学式(1):
〔6〕さらに、(F)ポリブタジエンを含む、上記〔1〕〜〔5〕のいずれか記載のフィルム状半導体封止剤。
〔7〕(F)成分が、化学式(3):
〔8〕さらに、(G)マレイミド化合物を含む、上記〔1〕〜〔7〕のいずれか記載のフィルム状半導体封止剤。
〔9〕上記〔1〕〜〔8〕のいずれか記載のフィルム状半導体封止剤の硬化物。
〔10〕上記〔1〕〜〔8〕のいずれか記載のフィルム状半導体封止剤の硬化物を有する、半導体装置。
(B)成分としては、三菱化学製ビスフェノールA型フェノキシ樹脂(品名:4250)、新日鉄住金製ビスフェノールA型フェノキシ樹脂(品名:Fx316)、新日鉄住金製ビスフェノールA型フェノキシ樹脂(品名YP50)、アルケマ製ポリメチルメタクリレート・ブチルアクリルアミド-トリブロックコポリマー(品名:M52N)、JSR製スチレン・ブタジエンブロック共重合体(品名:TR2000)、JSR製スチレン・ブタジエンブロック共重合体(品名:TR2003)、ジーエルサイエンス製ポリスチレン(品名:ポリスチレン2400)を、
(C)成分としては、堺化学製シリカフィラー(品名:Saiqus0.1μm、平均粒径:0.1μm)、堺化学製シリカフィラー(品名:Saiqus0.4μm、平均粒径:0.4μm)、堺化学製シリカフィラー(品名:Saiqus1μm、平均粒径:1μm)、を、
(D)成分としては、日本油脂製有機過酸化物(品名:パークミルD)、日本油脂製有機過酸化物(品名:パーブチルC)を、
(E)成分としては、巴工業製無水マレイン酸変性ブタジエンゴム(品名:Ricon130MA13)、巴工業製無水マレイン酸変性ブタジエンゴム(品名:Ricon130MA20)を、
(F)成分としては、巴工業製ポリブタジエン(品名:Ricon130)を、
(G)成分としては、日本触媒製N−フェニルマレイミド(品名:イミレックス−P)、大和化成工業製マレイミド化合物(品名:BMI5100)、ナミックス製ポリフェニルマレイミドを、
使用した。
表1〜3に示す配合で、フィルム状半導体封止剤形成用組成物を調整した。メチルエチルケトンに、(A)、(B)、(C)成分、場合により(E)、(F)、(G)成分を混合した後、(D)成分を混合し、フィルム状半導体封止剤形成用組成物を得た。得られたフィルム状半導体封止剤形成用組成物を、ドクターブレードを用いて塗布した後、乾燥して、厚さ:30μmのフィルム状半導体封止剤を得た。
(評価方法)
5cm角の測定用フィルムを用意する。レスカ製タッキング試験機(TAC−1000)を用い、ステージと、φ5mmプローブの温度を25℃に設定し、フィルム状半導体封止剤のタックを、測定した。プローブ押し付け速度は1mm/sec、荷重は1500g、保持時間は1sec、引き上げ速度は10mm/secとした。n数=5で測定し、平均値をタック値とした。タック値は、1N以下であると、好ましい。表1〜3に、結果を示す。
30μmのバンプが、80μmピッチで1048個形成された幅:7mm、長さ:7mm、厚さ:125μmのSiチップを準備した。バンプは、Cuピラーにはんだキャップされたバンプである。また、シリコンチップのバンプパターンに対応した配線を有する基板厚さ:350μmのガラスエポキシ基板を、準備した。バンプを有するチップに、フィルム状半導体封止剤をラミネーションした。フリップチップボンダーを用いて、Siチップ上のバンプと、基板上の配線を、荷重:80N、260℃で、3秒保持した後、200℃まで冷却して、フリップチップボンダーから取り出し、評価サンプルを作製した。基板上の配線と半導体チップ上のバンプとの接続性の評価のために作製した評価サンプルを、平面研磨し、光学顕微鏡を用いて50倍で観察し、ボイド発生の有無を行った。ボイドがない場合に、「OK」とした。表1〜3に、結果を示す。
実装後ボイドの評価のために作製した評価サンプルを使用した。Siチップ上のバンプと、基板上の配線間の抵抗値をアジレント・テクノロジー社製マルチメーター(型番:HP34401A)で測定した。ここで、抵抗値の設計値は、15Ωであった。接続値は、13〜18Ωであると、好ましい。表1〜表3に、基板上の配線と半導体チップ上のバンプとの接続性の評価結果(表には、導通と記載した)を示す。
(評価方法)
半導体チップは、4辺全ての周りにフィレットが形成され、4辺全てが封止されていなければならない。実装後ボイドの評価のために作製した評価サンプルを使用した。CCDカメラを用い100倍でチップ角を観察し、4辺全てが、辺の端までフィルム状半導体封止剤が封止されている状態を「OK」、4辺の一部でも封止されていない場合を「NG」とした。表1〜3に、結果を示す。
(評価方法)
幅:15cm×長さ:15cm×厚さ:30μmのフィルム状半導体封止剤を用意した。名機製作所製真空加圧ラミネーター(型番:MVLP−500/600)を用い、熱板温度:70℃、真空引き時間:20秒、圧力:0.8MPa、加圧時間:120秒の条件で、8インチSiウエハーに、フィルム状半導体封止剤を貼りつけた。貼り付けたフィルム状半導体封止剤を剥がし、Siウエハーに貼りついていて、かつ、ボイドがない場合を「OK」とし、これ以外の場合を「NG」とした。表1〜3に、結果を示す。
(評価方法)
125μm厚のバンプ付きSiウエハーに、ラミネート性の評価と同様にラミネートさせたフィルム状半導体封止剤を、使用した。東京精密製ダイシングマシン(型番:A−WD−100A)を用いた。ダイシングラインに沿って、速度:20mm/sec、ブレード回転数:30000rpmの条件で、ダイシングを行った。ダイシングした箇所を、光学顕微鏡を用い、50倍で、観察を行い、フィルム状半導体封止剤の割れ、剥がれがない状態を「OK」とし、フィルム状半導体封止剤に割れや、剥がれが発生した状態を「NG」とした。表1〜表3に、ダイシング性の評価結果を示す。
(評価方法)
20um厚のフィルム状半導体封止剤を準備した。紫外可視分光光度計を用いた。治具に、フィルム状半導体封止剤をセットし、波長:400nm〜700nmの範囲を測定した。550nmの波長での透過率を読み、20%以上を「OK」、20%未満を「NG」とした。表1〜表3に、視認性の評価結果を示す。
ゲルタイムは、150℃に熱した熱板上に、フィルム状半導体封止剤:5±1mgを供給し、攪拌棒によって円を描くようにして攪拌し、供給から、攪拌しながら攪拌棒を持ち上げて引き離した場合に糸引きが5mm以下となるまでの時間を測定することによって得ることができる。ゲルタイムが、5秒以下の場合に、「OK」とした。表1〜表3に、ゲルタイムの評価結果を示す。
図3に、基板と半導体チップとの密着強度の評価方法を説明する模式図を示す。基板31として、150℃で20分乾燥したFR−4基板と、半導体チップ34として、5mm角のSiN膜付きSiチップを準備した。1mmφのフィルム状半導体封止剤を、基板31上に載置して、フィルム状半導体封止剤上に、半導体チップ34をマウントした。この後、175℃で120分間、フィルム状半導体封止剤を硬化させ、硬化したフィルム状半導体封止剤30Aを形成した。アイコ−エンジニアリング製卓上強度試験器(型番:1605HTP)を使用して、剪断強度(単位:N/mm2)を測定した。剪断強度は、2.0N/mm2以上であると良好である。表1〜表3に、基板と半導体チップとの剪断強度(表には密着強度と記載した)の評価結果を示す。
10 フィルム状半導体封止剤
10A、30A 硬化した半導体封止用フィルム
11、21、31 基板
12、22 配線
13、23 バンプ
14、24、34 半導体チップ
20 先供給型液状封止樹脂組成物
20B、20C ブリード
35 シェアツール
Claims (10)
- (A)(メタ)アクリレート、(B)フィルム化剤、(C)シリカフィラー、および(D)重合開始剤を含むことを特徴とする、フィルム状半導体封止剤。
- (B)成分が、ポリメチルメタクリレートとブチルアクリルアミドの共重合体、フェノキシ樹脂、ポリスチレン、およびスチレン−ブタジエンからなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1記載のフィルム状半導体封止剤。
- (A)成分が、ポリカプロラクトンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、およびエポキシメタクリレートからなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1または2記載のフィルム状半導体封止剤。
- さらに、(E)無水マレイン変性ブタジエンゴムを含む、請求項1〜3のいずれか1項記載のフィルム状半導体封止剤。
- さらに、(E)成分が、化学式(1):
- さらに、(F)ポリブタジエンを含む、請求項1〜5のいずれか1項記載のフィルム状半導体封止剤。
- (F)成分が、化学式(3):
で表される構造、および化学式(4):
で表される構造からなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項6記載のフィルム状半導体封止剤。 - さらに、(G)マレイミド化合物を含む、請求項1〜7のいずれか1項記載のフィルム状半導体封止剤。
- 請求項1〜8のいずれか1項記載のフィルム状半導体封止剤の硬化物。
- 請求項1〜8のいずれか1項記載のフィルム状半導体封止剤の硬化物を有する、半導体装置。
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