JP2017177890A - タイヤインナーライナー用シートおよびタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】長期的に良好な耐久性を示すという観点において、信頼性に優れたタイヤを作製するために有用なタイヤインナーライナー用シートに係る技術を提供する。【解決手段】少なくとも一方の面にハロゲンスルホン化ポリオレフィンを含む接着層1を有し、前記接着層1と、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリニトリル樹脂、ポリビニル樹脂、ポリフッ化樹脂およびポリオレフィン樹脂からなる群より選択される1種以上の樹脂を含むガスバリア層2と、が厚み方向に積層された多層シートである。【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤインナーライナー用シートおよびタイヤに関する。
近年、車の低燃費化に対する要求は、ますます高くなってきている。これに伴い、タイヤについては、薄ゲージ化による軽量化にくわえ、転がり抵抗を低減できる変形しにくいタイヤの実現、すなわち形状安定性の向上が図られている傾向にある。この傾向は、タイヤの空気圧を保持するための部材であり、かつタイヤを形成する構成の1つであるインナーライナーについても同様であり、特に、薄型化およびガスバリア性の向上という観点において、これまでに種々の検討がなされている。
インナーライナーの薄型化およびガスバリア性の向上に着目した技術として、たとえば、以下のものがある。
特許文献1には、ブチル系ゴムよりガスバリア性に優れ、タイヤインナーライナー層の厚みを薄くすることができる熱可塑性樹脂を、タイヤインナーライナーに用いる技術が記載されている。
特許文献2には、従来のブチル系ゴムの代わりにエチレン−ビニルアルコール共重合体を用いて形成されたタイヤインナーライナーに係る技術が記載されている。
特許文献3には、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体を含むガスバリア層と、スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体を含み、かつカーカス又はインスレーションとを接着させる接着層とを備えたタイヤインナーライナー用ポリマーシートに係る技術が記載されている。
特開平9−165469号公報 特開2009−220793号公報 特開2012−31362号公報
しかしながら、近年、インナーライナーについては、タイヤ消費者の安全性を向上させるべく、長期的に良好な耐久性を示すという点において、より一層高度な信頼性が求められている。
そこで、本発明は、長期的に良好な耐久性を示すという観点において、信頼性に優れたタイヤを作製するために有用なタイヤインナーライナー用シートに係る技術を提供する。
本発明によれば、少なくとも一方の面に、ハロゲンスルホン化ポリオレフィンを含む接着層を有し、
前記接着層と、
ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリニトリル樹脂、ポリビニル樹脂、ポリフッ化樹脂およびポリオレフィン樹脂からなる群より選択される1種以上の樹脂を含むガスバリア層と、
が厚み方向に積層された多層シートである、タイヤインナーライナー用シートが提供される。
さらに、本発明によれば、上記タイヤインナーライナー用シートを含む、タイヤが提供される。
本発明によれば、長期的に良好な耐久性を示すという観点において、信頼性に優れたタイヤを作製するために有用なタイヤインナーライナー用シートに係る技術を提供することができる。
本実施形態に係るタイヤインナーライナー用シートの断面図である。
<タイヤインナーライナー用シート>
図1は、本実施形態に係るタイヤインナーライナー用シート10の断面図である。なお、図1に示すタイヤインナーライナー用シート10は、接着層1と、ガスバリア層2と、接着層1とが、厚み方向にこの順で積層された3層構造を有するものであるが、あくまでも一例であり、これに限定されるものではない。
図1に示すように、本実施形態に係るタイヤインナーライナー用シート10(以下、本シート10と示す。)は、ガスバリア層2と、接着層1とが厚み方向に積層された多層シートである。そして、本シート10における上記ガスバリア層2は、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリニトリル樹脂、ポリビニル樹脂、ポリフッ化樹脂およびポリオレフィン樹脂からなる群より選択される1種以上の樹脂を含むものである。また、本シート10における上記接着層1は、ハロゲンスルホン化ポリオレフィンを含むものである。さらに、本シート10において上記接着層1は、該シート10の少なくとも一方の面に配されている。こうすることで、長期的に良好な耐久性を示すという観点において、信頼性に優れたタイヤを作製するために有用なタイヤインナーライナー用シート10とすることができる。また、本実施形態によれば、従来品と比べて、ガスバリア性に優れたタイヤインナーライナー用シート10を実現することもできる。
近年、インナーライナーについては、タイヤ消費者の安全性を向上させるべく、長期的に良好な耐久性を示すという点において、より一層高度な信頼性が求められている。
本シート10は、上述したように、少なくとも一方の面に、ハロゲンスルホン化ポリオレフィンを含む接着層1を有し、かつ上記接着層1と、特定の樹脂を含むガスバリア層2とが厚み方向に積層された多層シートである。このため、本シート10によれば、以下の効果が得られる。
第1に、本シート10によれば、結果として、長期的に良好な耐久性を示すという観点において信頼性に優れたタイヤを実現することができる。特に、本シート10によれば、カーカスやインスレーションと強固に接着させることができるとともに、層間密着性に優れたタイヤインナーライナーを作製することができる。
そして、本シート10を用いて作製したタイヤについては、実施例にて後述するように、その耐久性、23℃および80℃でのカーカス用ゴムシートとの接着力、およびタイヤ作製時の加工性という点において、良好な特性を示すことが確認された。
第2に、本シート10によれば、耐候性、耐オゾン性および耐熱性に優れたタイヤインナーライナーを実現することが可能である。
第3に、本シート10によれば、本シート10を用いて作製したタイヤについて、保管時に、その内圧が変動しにくい形状安定性に優れたものとすることができる。くわえて、本シート10によれば、かかるシート10を用いて作製したタイヤについて、その内部から空気が抜けることのみに限らず、外部から空気が侵入することについても防ぐことができる。言い換えれば、本シート10によれば、かかるシート10を用いて作製したタイヤについて、製造直後の状態を長期間保持することが可能となる。
以下、本シート10の構成について、符号を省略して説明する。
本シートは、上述したように、少なくとも一方の面に、ハロゲンスルホン化ポリオレフィンを含む接着層が配されたものである。そのため、本シートによれば、当該シートを用いて形成したインナーライナーを備えたタイヤを製造する際に、該タイヤ中に含まれる上記インナーライナーと、カーカスやインスレーションとの密着界面に化学的な相互作用を生じさせることが可能であり、結果として、両者の密着状態を強固なものとすることができる。
また、本シートにおいて接着層とガスバリア層とが互いに接合するように積層している場合、接着層と、ガスバリア層との層間密着性に優れたタイヤインナーライナーを実現することが可能となる。
本シートの厚みは、好ましくは、0.05mm以上1.5mm以下であり、さらに好ましくは、0.05mm以上1.2mm以下であり、最も好ましくは、0.05mm以上1.0mm以下である。本シートの厚みを上記数値範囲内に制御することで、従来のシートと比べて、ガスバリア性に優れ、かつ薄膜化したインナーライナーを実現することが可能である。
また、本シートにおけるガスバリア層の厚みをXとし、接着層の厚みをYとした時、X/Yの値は、好ましくは、1以上であり、より好ましくは、1.5以上であり、さらに好ましくは、2以上であり、最も好ましくは、3以上である。こうすることで、カーカスやインスレーションとの良好な接着性と、優れた層間密着性とを両立しつつ、ガスバリア性に優れたインナーライナーを実現することができる。一方、上記X/Yの値の上限値は、例えば、500以下としてもよく、200以下としてもよく、100以下としてもよく、50以下としてもよい。これにより、本シートにおいて接着層とガスバリア層とが互いに接合するように積層している場合、両者の層間密着性を良好なものとすることができる。
ここで、上述した接着層は、本シートの両面に配されていることが好ましい。これにより、本シートをタイヤインナーライナーとして用いてタイヤを製造する時に、ブラダーから該タイヤインナーライナーを離型しやすくすることができる。そのため、本シートにおいて接着層が両面に配されている場合、結果として、タイヤの製造効率を向上させることができる。
以下、本シートが有する各層の構成について、詳細に説明する。
(接着層)
本実施形態に係る接着層は、ハロゲンスルホン化ポリオレフィンを含む。かかるハロゲンスルホン化ポリオレフィンの具体例としては、クロロスルホン化エチレン・プロピレン共重合体、クロロスルホン化ポリエチレン、クロロスルホン化エチレン・ブテン共重合体、クロロスルホン化エチレン・ヘキセン共重合体、クロロスルホン化エチレン・酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、本シートをタイヤインナーライナーとして備えたタイヤが走行時に発熱した場合においても、かかるタイヤの耐久性を保持する観点から、クロロスルホン化ポリエチレンが好ましい。ここで、上記ハロゲンスルホン化ポリオレフィンの塩素含有量は、接着性能に優れたタイヤインナーライナーを実現する観点から、好ましくは、該クロロスルホン化ポリエチレン全量に対して、20質量%以上60質量%以下であり、さらに好ましくは、20質量%以上50質量%以下である。
また、本シートにおいて、接着層全量に対する、ハロゲンスルホン化ポリオレフィンの含有量は、好ましくは、10重量%以上であり、より好ましくは、12重量%以上であり、さらに好ましくは、15重量%以上であり、最も好ましくは、17重量%以上である。これにより、本シートをタイヤインナーライナーとして用いて製造したタイヤにおいて、該タイヤインナーライナーと、カーカスやインスレーションとの接着性を良好なものとすることができる。一方、ハロゲンスルホン化ポリオレフィンの含有量の上限値は、好ましくは、80重量%以下であり、より好ましくは、70重量%以下であり、さらに好ましくは、65重量%以下である。これにより、カーカスやインスレーションとの良好な接着性と、優れた層間密着性とを両立することが可能なインナーライナーを実現することができる。
本シートにおける接着層の厚みは、好ましくは、2μm以上100μm以下であり、より好ましくは、5μm以上30μm以下である。本実施形態において、接着層の厚みを上記下限値以上となるように制御した場合、耐久性に優れたインナーライナーを実現することができる。一方、接着層の厚みを上記上限値以下となるように制御した場合、タイヤインナーライナーを作製する際に本シートの端部同士を繋ぎ合わせたとしても、継目部分を含めた該タイヤインナーライナー全体の厚みが増大することを抑制できる。
また、本シートにおける接着層を形成する樹脂材料中には、加硫剤、着色剤、充填材、加硫促進剤などの各種添加剤を含有させてもよい。
(ガスバリア層)
本シートは、上述したようにガスバリア層を有している。本実施形態において上記ガスバリア層は、その名の通り、ガス(気体、空気)を透過させにくい構成を採用したものである。そのため、本シートによれば、該シートを用いて作製したタイヤを保管した場合においても、その内圧が変動しにくい形状安定性に優れたものとすることができる。くわえて、本シートによれば、かかるシートを用いて作製したタイヤについて、その内部から空気が抜けることのみに限らず、外部から空気が侵入することについても防ぐことができる。言い換えれば、本シートによれば、かかるシートを用いて作製したタイヤについて、製造直後の状態を長期間保持することが可能となる。
本シートにおけるガスバリア層のガスバリア性は、当該ガスバリア層の厚み20μm換算での25℃、65%RHにおける酸素透過係数が、好ましくは、1cc/m・day・atm以上5×10cc/m・day・atm以下であり、さらに好ましくは、1cc/m・day・atm以上3×10cc/m・day・atm以下であり、より好ましくは、1cc/m・day・atm以上1×10cc/m・day・atm以下であり、1cc/m・day・atm以上5×10cc/m・day・atm以下であると特に好ましい。ガスバリア層の厚み20μm換算での25℃、65%RHにおける酸素透過係数を上記数値範囲内に制御するで、車体重量に関係なく、転がり抵抗が低減された変形しにくい形状安定性を発揮することができるタイヤを実現することが可能となる。言い換えれば、酸素透過係数の値が上記数値範囲内にある場合、タイヤ走行時に加わる応力による影響を受けにくい形状安定性に優れたタイヤを実現することが可能となる。なお、空気バリア層の厚み20μm換算での25℃、65%RHにおける酸素透過係数は、モコン(MOCON)社製の酸素透過率測定装置(オキシトラン(登録商標)OX−TRAN 2/21)を使用して、JIS K7126−2における付属書Bに準じて測定することができる。
また、本シートにおけるガスバリア層は、その水蒸気バリア性能を強化させたものであってもよい。このようなガスバリア層が有する水蒸気バリア性は、当該ガスバリア層の厚み20μm換算での40℃、90%RHにおける水蒸気透過度が、1g/m・day以上150g/m・day以下であることが好ましく、1g/m・day以上120g/m・day以下であるとさらに好ましい。ガスバリア層の厚み20μm換算での40℃、90%RHにおける水蒸気透過度を上記数値範囲内に制御することで、高湿度条件下におけるガスバリア性という観点においてより一層優れたインナーライナーを実現することが可能となる。なお、水蒸気バリア層の厚み20μm換算での40℃、90%RHにおける水蒸気透過度は、モコン(MOCON)社製の水蒸気透過度測定装置(PERMATRAN−W 3/33)を使用して、JIS K7126−2に準じて測定することができる。
ここで、本シートにおけるガスバリア層は、高湿度条件下におけるガスバリア性という観点においてより一層優れたインナーライナーを実現する観点から、酸素バリア性(厚み20μm換算での酸素透過係数)と、水蒸気バリア性(厚み20μm換算での水蒸気透過度)とが、上述した条件をともに満たすものであることが好ましい。いわば、本シートにおけるガスバリア層は、良好な酸素バリア性と、良好な水蒸気バリア性とを両立したものであることが好ましい。そのため、本シートにおけるガスバリア層は、単層構造であってもよいし、2層以上の積層構造であってもよい。
本シートにおけるガスバリア層の切断伸度は、好ましくは、80%以上1500%以下であり、さらに好ましくは、110%以上1500%以下であり、最も好ましくは、150%以上1500%以下である。ガスバリア層の切断伸度が上記数値範囲内となるように制御することで、タイヤ製造工程での部材の拡張に対して、タイヤインナーライナー用シートを追随させることができるため、該タイヤインナーライナー用シートに欠損が生じることなく、タイヤの内圧保持性を維持することができる。なお、切断伸度は、23℃、50%RHの条件下、JIS K6251−2010に準じて測定することができる。
また、本シートにおけるガスバリア層を形成する材料は、上述したように、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリニトリル樹脂、ポリビニル樹脂、ポリフッ化樹脂およびポリオレフィン樹脂からなる群より選択される1種以上の樹脂を含む材料であるが、より具体的には以下の通りである。上記ポリエステル樹脂の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレートとポリカーボネートの共重合体、ポリブチレンテレフタレートとポリカプロラクトンの共重合体、ポリブチレンテレフタレートとポリグリコールの共重合体、ポリブチレンナフタレートとポリグリコールの共重合体等が挙げられる。上記ポリアミド樹脂の具体例としては、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6,6、ナイロン6,10、ナイロン10,10、ナイロン6,12、ナイロン6とナイロン6,6の共重合体、ナイロン6とナイロン6,6とナイロン12の共重合体、ナイロン6とナイロン12の共重合体、ナイロン12とポリエーテルの共重合体、芳香族系ナイロン等が挙げられる。上記ポリニトリル樹脂としては、ポリアクリロニトリルなどが挙げられる。上記ポリビニル樹脂の具体例としては、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレンとビニルアルコール共重合体等が挙げられる。上記ポリフッ化樹脂の具体例としては、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンとクロロトリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、エチレンとクロロトリフルオロエチレンの共重合体、テトラフルオロエチレンとジフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体等が挙げられる。上記ポリオレフィン樹脂の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレンおよび及び他の成分を共重合したポリオレフィン樹脂共重合体等が挙げられる。これらは、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよく、さらには、これらの樹脂を構成するモノマーを共重合させたものを使用してもよい。中でも、従来のインナーライナー用シートと比べて良好なガスバリア性を発現させる観点から、上記ポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレートおよびポリブチレンナフタレートが好ましく、上記ポリアミド樹脂としては、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6とナイロン6,6の共重合体、ナイロン6とナイロン12の共重合体、およびナイロン6とナイロン6,6とナイロン12の共重合体が好ましく、上記ポリビニル樹脂としては、ポリ塩化ビニリデンが好ましく、上記ポリフッ化樹脂としては、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンとクロロトリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレン共重合体、が好ましく、上記ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレンおよび他の成分を共重合したポリオレフィン樹脂共重合体が好ましい。特に、本シートにおける空気バリア層を形成する材料は、高湿度条件下においても高いガスバリア性を発現し、かつ、高い切断伸度を有する観点から、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6とナイロン6,6の共重合体、ナイロン6とナイロン12の共重合体、ナイロン6とナイロン6,6とナイロン12の共重合体、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンとクロロトリフルオロエチレン共重合体、およびフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレン共重合体からなる群より選択される1種以上を含むことが好ましい。
また、本シートにおけるガスバリア層を形成する材料は、本発明の目的を損なわない範囲であれば、フィラーや、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、可塑剤、エラストマーなどの添加剤を含有してもよい。
本シートは、複数のガスバリア層を有していてもよい。たとえば、本シートは、酸素バリア性(厚み20μm換算での酸素透過係数)が上述した条件を満たす空気バリア層と、水蒸気バリア性(厚み20μm換算での水蒸気透過度)が上述した条件を満たす水蒸気バリア層とを有しえる。また、本シートは、複数の上記空気バリア層と、上記水蒸気バリア層を有していてもよい。たとえば、本シートは、第1の空気バリア層と第2の空気バリア層とを有しえる。この場合、第1の空気バリア層、水蒸気バリア層および第2の空気バリア層は、この順で積層されていることが好ましい。また、本シートは、複数の上記水蒸気バリア層と、上記空気バリア層とを有していてもよい。たとえば、本シートは、第1の水蒸気バリア層と第2の水蒸気バリア層とを有しうる。この場合、第1の水蒸気バリア層、空気バリア層および第2の水蒸気バリア層は、この順で積層されていることが好ましい。こうすることで、従来のシートと比べて、高いガスバリア性を備えたインナーライナーを実現することが可能となる。具体的には、本シートにおけるガスバリア層が上述した多層構造を有する場合、タイヤの最も内側に配されるバリア層により、外部環境から受ける影響(水分など)によりタイヤが劣化する可能性を低減することが可能となる。なお、空気バリア層と水蒸気バリア層とが、互いにその表面同士が接合するように積層されていない場合、空気バリア層と水蒸気バリア層との間には、タイヤの耐久性を向上させる観点から、接着剤層を介在させてもよい。
本シートにおけるガスバリア層が、酸素バリア性(厚み20μm換算での酸素透過係数)が上述した条件を満たす空気バリア層を含む場合、かかる空気バリア層を形成する材料は、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリニトリル樹脂、ポリビニル樹脂、ポリフッ化樹脂およびポリオレフィン樹脂からなる群より選択される1種以上の樹脂を含むことが好ましいが、より具体的には以下の通りである。上記ポリエステル樹脂の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレートとポリカーボネートの共重合体、ポリブチレンテレフタレートとポリカプロラクトンの共重合体、ポリブチレンテレフタレートとポリグリコールの共重合体、ポリブチレンナフタレートとポリグリコールの共重合体等が挙げられる。上記ポリアミド樹脂の具体例としては、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6,6、ナイロン6,10、ナイロン10,10、ナイロン6,12、ナイロン6とナイロン6,6の共重合体、ナイロン6とナイロン6,6とナイロン12の共重合体、ナイロン6とナイロン12の共重合体、ナイロン12とポリエーテルの共重合体、芳香族系ナイロン等が挙げられる。上記ポリニトリル樹脂としては、ポリアクリロニトリルなどが挙げられる。上記ポリビニル樹脂の具体例としては、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレンとビニルアルコール共重合体等が挙げられる。上記ポリフッ化樹脂の具体例としては、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンとクロロトリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、エチレンとクロロトリフルオロエチレンの共重合体、テトラフルオロエチレンとジフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体等が挙げられる。上記ポリオレフィン樹脂の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレンおよび他の成分を共重合したポリオレフィン樹脂共重合体等が挙げられる。これらは、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよく、さらには、これらの樹脂を構成するモノマーを共重合させたものを使用してもよい。中でも、従来のインナーライナー用シートと比べて良好なガスバリア性を発現させる観点から、上記ポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレートおよびポリブチレンナフタレーが好ましく、上記ポリアミド樹脂としては、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6とナイロン6,6の共重合体、ナイロン6とナイロン12の共重合体、およびナイロン6とナイロン6,6とナイロン12の共重合体が好ましく、上記ポリビニル樹脂としては、ポリ塩化ビニリデンが好ましく、上記ポリフッ化樹脂としては、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンとクロロトリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレン共重合体が好ましく、上記ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレンおよび他の成分を共重合したポリオレフィン樹脂共重合体が好ましい。特に、本シートにおける空気バリア層を形成する材料は、高湿度条件下においても高いガスバリア性を発現し、かつ、高い切断伸度を有する観点から、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6とナイロン6,6の共重合体、ナイロン6とナイロン12の共重合体、ナイロン6とナイロン6,6とナイロン12の共重合体、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンとクロロトリフルオロエチレン共重合体、およびフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレン共重合体からなる群より選択される1種以上を含むことが好ましい。
本シートにおけるガスバリア層が、水蒸気バリア性(厚み20μm換算での水蒸気透過度)が上述した条件を満たす水蒸気バリア層を含む場合、かかる水蒸気バリア層を形成する材料は、ポリフッ化樹脂、ポリアミド樹脂またはポリオレフィン樹脂からなる群より選択される1種以上を含む材料であることが好ましいが、より具体的には以下の通りである。上記ポリフッ化樹脂の具体例としては、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンとクロロトリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、エチレンとクロロトリフルオロエチレンの共重合体、テトラフルオロエチレンとジフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体等が挙げられる。上記ポリアミド樹脂の具体例としては、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6,6、ナイロン6,10、ナイロン10,10、ナイロン6,12、ナイロン6とナイロン6,6の共重合体、ナイロン6とナイロン6,6とナイロン12の共重合体、ナイロン12とポリエーテルの共重合体、芳香族系ナイロン等が挙げられる。上記ポリオレフィン樹脂の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリシクロオレフィン、エチレンとシクロオレフィン共重合体等が挙げられ、これらは変性ポリオレフィンであってもよい。これらは、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよく、さらには、これらの樹脂を構成するモノマーを共重合させたものを使用してもよい。中でも、従来のインナーライナー用シートと比べて良好なガスバリア性を発現させる観点から、上記ポリフッ化樹脂としては、フッ化ビニリデンとクロロトリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、エチレンとクロロトリフルオロエチレンの共重合体、およびテトラフルオロエチレンとジフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体が好ましく、上記ポリアミド樹脂としては、ナイロン12が好ましく、上記ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリクロロトリフルオロエチレンが好ましい。特に、本シートにおける水蒸気バリア層を形成する材料は、高湿度条件下においても高いガスバリア性を発現するインナーライナーを実現する観点から、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、およびナイロン12からなる群より選択される1種以上を含むことが好ましい。
また、上述した空気バリア層を形成する材料や水蒸気バリア層を形成する材料は、本発明の目的を損なわない範囲であれば、フィラーや、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、可塑剤、エラストマーなどの添加剤を含有してもよい。
本シートにおけるガスバリア層が、酸素バリア性(厚み20μm換算での酸素透過係数)が上述した条件を満たす空気バリア層を含む場合、かかる空気バリア層の切断伸度は、好ましくは、80%以上1500%以下であり、さらに好ましくは、110%以上1500%以下であり、最も好ましくは、150%以上1500%以下である。空気バリア層の切断伸度が上記数値範囲内となるように制御することで、タイヤ製造工程での部材の拡張に対して、タイヤインナーライナー用シートを追随させることができるため、該タイヤインナーライナー用シートに欠損が生じることなく、タイヤの内圧保持性を維持することができる。なお、切断伸度は、23℃、50%RHの条件下、JIS K6251−2010に準じて測定することができる。
本シートにおけるガスバリア層が、水蒸気バリア性(厚み20μm換算での水蒸気透過度)が上述した条件を満たす水蒸気バリア層を含む場合、かかる水蒸気バリア層の切断伸度は、好ましくは、80%以上1500%以下であり、さらに好ましくは、110%以上1500%以下であり、最も好ましくは、150%以上1500%以下である。水蒸気バリア層の切断伸度が上記数値範囲内となるように制御することで、タイヤ製造工程での部材の拡張に対して、タイヤインナーライナー用シートを追随させることができるため、該タイヤインナーライナー用シートに欠損が生じることなく、タイヤの内圧保持性を維持することができる。なお、切断伸度は、23℃、50%RHの条件下、JIS K6251−2010に準じて測定することができる。
本シートにおけるガスバリア層が、酸素バリア性(厚み20μm換算での酸素透過係数)が上述した条件を満たす空気バリア層を含む場合、かかる空気バリア層の厚みは、好ましくは、0.01mm以上0.75mm以下であり、さらに好ましくは、0.01mm以上0.6mm以下であり、最も好ましくは、0.01mm以上0.5mm以下である。空気バリア層の厚みが上記数値範囲内となるように制御することで、従来の樹脂フィルムを用いる場合と比べて、薄膜化したガスバリア性に優れたインナーライナーを実現することが可能である。
本シートにおけるガスバリア層が、水蒸気バリア性(厚み20μm換算での水蒸気透過度)が上述した条件を満たす水蒸気バリア層を含む場合、かかる水蒸気バリア層の厚みは、好ましくは、0.04mm以上0.75mm以下であり、さらに好ましくは、0.05mm以上0.75mm以下であり、最も好ましくは、0.1mm以上0.75mm以下である。水蒸気バリア層の厚みが上記数値範囲内となるように制御することで、従来の樹脂フィルムを用いる場合と比べて、薄膜化したガスバリア性に優れたインナーライナーを実現することが可能である。
本シートにおけるガスバリア層が、水蒸気バリア性(厚み20μm換算での水蒸気透過度)が上述した条件を満たす水蒸気バリア層を含み、かつ該水蒸気バリア層がポリオレフィン樹脂を含む材料により形成されている場合、かかるポリオレフィン樹脂は、変性ポリオレフィン樹脂であることが好ましい。言い換えれば、本シートにおける水蒸気バリア層は、変性ポリオレフィン樹脂を含む材料により形成された変性ポリオレフィン層であることが好ましい。こうすることで、水蒸気バリア層に接着層としての機能を付与することが可能となる。そのため、本シートにおける水蒸気バリア層として、変性ポリオレフィン層を採用した場合には、走行時にタイヤが発熱した場合にも、良好な接着状態を維持でき、かつ高湿度条件下におけるガスバリア性に優れたインナーライナーを実現することが可能となる。なお、本シートが複数層の水蒸気バリア層を有している場合、かかる水蒸気バリア層として、上記変性ポリオレフィン層だけを有した構成としてもよいが、上記変性ポリオレフィン層と、変性ポリオレフィン樹脂以外の樹脂を含む材料により形成された水蒸気バリア層とが共存した構成としてもよい。
上記変性ポリオレフィン樹脂の具体例としては、アクリル酸変性ポリオレフィン樹脂、メタクリル酸変性ポリオレフィン樹脂、マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。その中でも、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂が好ましい。さらに、上記無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂としては、無水マレイン酸変性ポリエチレン樹脂または無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂が好ましい。こうすることで、タイヤ走行時に発熱した場合にも、より一層良好な接着状態を維持できるインナーライナーを実現することが可能となる。
また、本シートは、各層の間に介在させる補助接着層を有していてもよい。
本シートは、共押出法、押出ラミネート法、ドライラミネート法、インフレーション法等公知の方法を用いて作製することができる。また、各層を、別々に製造してからラミネーター等により接合してもよいが、空冷式または水冷式共押出インフレーション法や共押出Tダイ法で成膜してもよい。中でも、各層を形成する材料をTダイ押出機で共押出によって積層し、これを冷却ロールで常温に冷却する方法が各層の厚さ制御に優れる点で特に好ましい。
また、上述した接着層と、ガスバリア層とが互いに接合するように積層しているタイヤインナーライナー用シートを作製する場合、上記接着層と、上記ガスバリア層とは、化学的な相互作用を利用して互いを接着させてもよいし、アンカー効果等の物理的な相互作用を利用して互いを接着させてもよい。
<タイヤ>
本実施形態に係るタイヤとは、空気入りタイヤのことを指す。なお、本実施形態に係るタイヤは、乗用車、トラック、バス、重機等に使用することができる。また、本実施形態に係るタイヤは、上述したタイヤインナーライナー用シートを備えているため、長期的に良好な耐久性を示すという観点において信頼性に優れたものである。
具体的には、本実施形態に係るタイヤは、走行時に路面と直接接するトレッド部と、該タイヤの側面を形成し、かつ後述するカーカスを保護するサイドウォール部と、該タイヤをホイールに備わるリムに固定するとともに、カーカスの両端を固定するためのビート部とを有する。そして、本実施形態に係るタイヤにおいては、その内側から外側にかけて、上述した本実施形態に係るタイヤインナーライナー用シートにより形成されたインナーライナーと、該タイヤの骨組みを形成するカーカスとが、この順で配置されている。なお、タイヤにおいて、インナーライナーとカーカスとの間には、インスレーションが介在していてもよい。また、本実施形態に係るタイヤにおいて、トレッド部と、カーカスとの間には、上記トレッド部を補強するためにベルト層が配されている。具体的には、上記ベルト層は、カーカスのクラウン部外側に配置され、上記トレッド部の剛性を高める役割を果たしている。さらに、タイヤにおけるビート部には、上記カーカスの端部を折り返すように係止し、かつ走行時にカーカスの引っ張りを受け止めてリムに固定するためのビートコアが配されている。
次に、本実施形態に係るタイヤの製造方法について説明する。
本実施形態に係るタイヤの製造方法は、インナーライナー用シートをインナーライナーに用いた生タイヤを準備する工程と、上記生タイヤを金型に装着し、ブラダーにより加圧する工程と、加硫して加硫タイヤを得る工程と、上記加硫タイヤを50〜120℃で10〜300秒間冷却する工程と、を含む。
上述した生タイヤを準備する工程において、タイヤインナーライナー用シートは、生タイヤのインナーライナー部に配置されることになる。
なお、本実施形態に係るタイヤにおいて、タイヤ内圧を保持する気体としては、その機能を発揮できる気体であれば使用することが可能である。かかる気体の具体例としては、空気、窒素、ヘリウム等が挙げられる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
ポリエチレンテレフタレート樹脂(帝人社製、TRN−8580FC)を、Tダイ押出機(スクリュー径:φ50mm、L/D:28、サン・エヌ・ティ社製、SNT50−36V型押出機)に投入し、冷却ロールを用いて冷却、固化することにより、所望のガスバリア層を得た。
次に、接着層を形成する材料として、クロロスルホン化ポリエチレン(東ソー社製、TOSO−CSM CN−1500)、ジニトロソベンゼン(大内新興化学工業社製、バルノックDNB)、カーボンブラック(三菱化学社製、#2350)、m−フェニレンビスマレイミド(大和化成工業社製、BMI−3000)、酸化亜鉛(ハクスイテック社製、1種酸化亜鉛(JIS認証))、溶剤としてキシレン(和光純薬工業社製、キシレン試薬一級)を準備した。準備した各材料を表1に示す配合処方に従って混合して溶解させた。次に、得られた溶解液を、上述した方法で作製したガスバリア層の一方の表面に対して、ウェット膜厚が60μmとなるように塗布し、室温で一晩乾燥させ、溶剤を揮発させた。次いで、ガスバリア層の他方の面に対しても、上記溶解液をウェット膜厚が60μmとなるように塗布し、室温で一晩乾燥させ、溶剤を揮発させた。こうすることで、ガスバリア層の両面に接着層を有する実施例1のインナーライナー用シートを得た。得られたインナーライナー用シートの厚さは、230μmであった。各層の厚みは、それぞれ、1の接着層が15μmであり、ガスバリア層が200μmであった。
<実施例2>
接着層を形成する各種材料を表1に示す配合処方に従って使用した点以外は、実施例1と同様の方法で実施例2のインナーライナー用シートを作製した。得られたインナーライナー用シートの厚さは、230μmであった。各層の厚みは、それぞれ、1の接着層が15μmであり、ガスバリア層が200μmであった。
<実施例3>
接着層を形成する各種材料を表1に示す配合処方に従って使用した点以外は、実施例1と同様の方法で実施例3のインナーライナー用シートを作製した。得られたインナーライナー用シートの厚さは、230μmであった。各層の厚みは、それぞれ、1の接着層が15μmであり、ガスバリア層が200μmであった。
<実施例4>
接着層を形成する各種材料を表1に示す配合処方に従って使用した点以外は、実施例1と同様の方法で実施例4のインナーライナー用シートを作製した。得られたインナーライナー用シートの厚さは、230μmであった。各層の厚みは、それぞれ、1の接着層が15μmであり、ガスバリア層が200μmであった。
<実施例5>
空気バリア樹脂を形成する材料として、ポリエチレンテレフタレート樹脂(帝人社製、TRN−8580FC)を、水蒸気バリア樹脂を形成する材料として、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂(三井化学社製、アドマー(登録商標)SF731)を用いた。上述した各種材料を、Tダイ押出機(スクリュー径:φ50mm、L/D:28、サン・エヌ・ティ社製、SNT50−36V型押出機)に投入し、冷却ロールを用いて冷却、固化する共押出Tダイ法にて、空気バリア樹脂、水蒸気バリア樹脂および空気バリア樹脂が、この順に積層された3層構造の多層シートを製膜することにより、所望のガスバリア層を作製した点以外は、実施例1と同様の方法で実施例5のインナーライナー用シートを作製した。得られたインナーライナー用シートの厚さは、230μmであった。各層の厚みは、それぞれ、1の接着層が15μmであり、1の空気バリア層が16μmであり、水蒸気バリア層が168μmであった。
<実施例6>
ナイロン6(宇部興産社製、UBEナイロン(登録商標)1022B)を、Tダイ押出機(スクリュー径:φ50mm、L/D:28、サン・エヌ・ティ社製、SNT50−36V型押出機)に投入し、冷却ロールを用いて冷却、固化することにより、所望のガスバリア層を得た点以外は、実施例1と同様の方法で実施例6のインナーライナー用シートを作製した。得られたインナーライナー用シートの厚さは、230μmであった。各層の厚みは、それぞれ、1の接着層が15μmであり、ガスバリア層が200μmであった。
<実施例7>
接着層を形成する各種材料を表1に示す配合処方に従って使用した点以外は、実施例1と同様の方法で実施例7のインナーライナー用シートを作製した。得られたインナーライナー用シートの厚さは、230μmであった。各層の厚みは、それぞれ、1の接着層が15μmであり、ガスバリア層が200μmであった。
<比較例1>
接着層を形成する各種材料を表1に示す配合処方に従って使用した点以外は、実施例1と同様の方法で比較例1のインナーライナー用シートを作製した。得られたインナーライナー用シートの厚さは、230μmであった。各層の厚みは、それぞれ、1の接着層が15μmであり、ガスバリア層が200μmであった。
各実施例および比較例で得られたインナーライナー用シートをインナーライナーとして使用して、195/65R15サイズのタイヤを、通常の方法に従って作製した。なお、得られたタイヤは、いずれも、加硫処理済のものである。
各実施例および比較例に係るインナーライナー用シート、および上記各インナーライナー用シートを用いて作製したタイヤについて、以下の評価を行った。結果を表1に示す。なお、下記表1に示すハロゲンスルホン化ポリオレフィンの含有量は、上述した方法で作製したインナーライナー用シートが有する接着層全量に対する値である。つまり、下記表1に示すハロゲンスルホン化ポリオレフィンの含有量は、該接着層を形成するために用いた溶剤を乾燥させて除去した後の状態における値である。
<評価方法>
・ガスバリア層の厚み20μm換算での酸素透過係数:ガスバリア層の厚み20μm換算での酸素透過係数は、各実施例および比較例のインナーライナー用シートに含まれる空気バリア樹脂を用いて、上記各実施例と同じ条件の押出Tダイ法にて得た厚さTが150μmの単層フィルムについて、モコン(MOCON)社製の酸素透過率測定装置(オキシトラン(登録商標)OX−TRAN 2/21)を使用して、JIS K7126−2における付属書Bに準じて測定した。測定条件は、25℃、65%RHに設定した。なお、単位は、cc/m・day・atmである。
・23℃でのカーカス用ゴムシートとの接着力:各実施例および比較例のインナーライナー用シートについて、シートの片面が2mm厚みのカーカス用ゴムシート(天然ゴム70質量部、スチレンブタジエンゴム30質量部、カーボンブラック40質量部、プロセスオイル7質量部、ステアリン酸2質量部、酸化亜鉛5質量部、硫黄3質量部、加硫促進剤1質量部)と接するようにして、一部にめくり口となるようにPTFEシートを1cm程度の長さで挿入し、両外側を金属メッシュで挟み込み、170℃、15分、5MPaの条件で2層シート厚みが1.5mmとなるように貼り合わせ、130mm長さ×25mm幅の短冊として接着力評価用のサンプルとした。23℃においた後、引張り試験機(テンシロン万能試験機 RTG−1310、オリエンテック社製)で、チャック間隔30mm、引張速度500mm/分の条件で、23℃、50%RHにおけるS−Sカーブ(応力−歪み曲線)を測定し、その値を幅(25mm)で割って接着力を測定することで平均接着力とした。材料破断した場合は、最大荷重を接着力とした。評価結果は下記の通りとした。
◎:8.0N/mm以上
○:5.0N/mm以上8.0N/mm未満(実用上問題ないレべルである。)
×:5.0N/mm未満
・80℃でのカーカス用ゴムシートとの接着力:各実施例および比較例のインナーライナー用シートについて、シートの片面が2mm厚みのカーカス用ゴムシート(天然ゴム70質量部、スチレンブタジエンゴム30質量部、カーボンブラック40質量部、プロセスオイル7質量部、ステアリン酸2質量部、酸化亜鉛5質量部、硫黄3質量部、加硫促進剤1質量部)と接するようにして、一部にめくり口となるようにPTFEシートを1cm程度の長さで挿入し、両外側を金属メッシュで挟み込み、170℃、15分、5MPaの条件で2層シート厚みが1.5mmとなるように貼り合わせ、130mm長さ×25mm幅の短冊として接着力評価用のサンプルとした。23℃においた後、引張り試験機(テンシロン万能試験機 RTG−1310、オリエンテック社製)で、チャック間隔30mm、引張速度500mm/分の条件で、80℃で15分間保持した後のS−Sカーブ(応力−歪み曲線)を測定し、その値を幅(25mm)で割って接着力を測定することで平均接着力とした。材料破断した場合は、最大荷重を接着力とした。評価結果は下記の通りとした。
◎:2.0N/mm以上
○:1.5N/mm以上2.0N/mm未満(実用上問題ないレべルである。)
×:1.5N/mm未満
・23℃でのブラダー用ゴムシートとの剥離性:各実施例および比較例のインナーライナー用シートについて、片面が、2mm厚みのブラダー用ゴムシート(ブチルゴム95質量部、クロロプレンゴム5質量部、カーボンブラック60質量部、キャスターオイル5質量部、フェノール樹脂5質量部、酸化亜鉛5質量部、ピッチ系炭素繊維5質量部、硫黄1質量部、加硫促進剤0.5質量部を190℃、30分、5MPaの条件で加硫したシート)と接するようにして、一部にめくり口となるようにPTFEシートを1cm程度の長さで挿入し、両外側を金属メッシュで挟み込み、170℃、15分、5MPaの条件で合計厚みが1.5mmとなるように貼り合わせ、130mm長さ×25mm幅の短冊として接着力評価用のサンプルとした。23℃においた後、T型引張り剥離試験(500mm/分)により、かかるサンプルの剥離力を測定することで平均剥離力とした。材料破断した場合は、最大荷重を剥離力とした。評価結果は下記の通りとした。
◎:0.5N/mm未満
○:0.5N/mm以上1.0N/mm未満(実用上問題ないレべルである。)
×:1.0N/mm以上
・タイヤ作製時の加工性:以下の基準で評価を行った。
○:「問題なし」、タイヤ作製時に、通常と変わりなく特に問題はない。
×:「フィルム切断」、タイヤ作製時に、シートが1箇所以上切断した。「成形困難」、タイヤ作製時に、シートの張力が大き過ぎて成形し難い。「加硫前剥がれ」、タイヤ作製時に、シートの成形はできたものの、加硫前にインナーライナーがカーカスプライから剥がれた。
・タイヤのエア漏れ性:リム組後に、各タイヤを内圧2.0kg/cmに調整し、25±1℃で48時間放置し、再度、内圧を2.0kg/cmに調整し直し、さらに25±1℃で60日間放置し、この60日間におけるタイヤ内圧の低下率を下記式1より算出した。次に、算出した結果について、作製したタイヤ中に含まれているインナーライナーを形成するために用いたインナーライナー用シートの層構成が共通する実施例と比較例との間で対比した。このとき、比較例1のタイヤに関する上記低下率の算出結果を100と定め、各実施例のタイヤについて上記方法で算出した結果を指数化した。評価結果は下記の通りとした。なお、下記式1にて算出されるエア漏れ性の値は、大きいほど内圧保持性が高く良好であることを示す。
式1:エア漏れ性={(P1−P0)/P0}×100
(上記式1中、P0は初期内圧、(2.0kg/cm)を表し、P1は60日間放置後のタイヤ内圧を表す。)
◎:105以上
○:100より大きく105未満
×:100
・高湿度環境下でのタイヤのエア漏れ性:リム組後に、各タイヤを内圧2.0kg/cmに調整し、25±1℃で48時間放置し、再度、内圧を2.0kg/cmに調整し直し、さらに40±1℃、90%RHで60日間放置し、この60日間におけるタイヤ内圧の低下率を下記式2より算出した。次に、算出した結果について、作製したタイヤ中に含まれているインナーライナーを形成するために用いたインナーライナー用シートの層構成が共通する実施例と比較例との間で対比した。このとき、比較例1のタイヤに関する上記低下率の算出結果を100と定め、各実施例のタイヤについて上記方法で算出した結果を指数化した。評価結果は下記の通りとした。なお、下記式2にて算出されるエア漏れ性の値は、大きいほど高湿度環境下での内圧保持性が高く良好であることを示す。
式2:エア漏れ性={(P1−P0)/P0}×100
(上記式2中、P0は初期内圧、(2.0kg/cm)を表し、P1は60日間放置後のタイヤ内圧を表す。)
◎:105以上
○:100より大きく105未満
×:100
・タイヤ外観:加硫後のタイヤの内側を検査し、目視外観でタイヤ1本あたりの皺個数を測定した。評価結果は下記の通りとした。
○:0個
×:1個以上
・タイヤ耐久性:ドラム式試験機を用いて、各実施例および各比較例のインナーライナー用シートを用いて作製したタイヤに関し、米国自動車安全基準FMVSS139に定める条件に従って耐久性試験を行った。かかる耐久性試験においては、タイヤ中に備わるインナーライナーについて、カーカスとの剥離、接着層とガスバリア層の層間剥離などの故障が発生するまでの走行距離を計測した。また、上述した故障は、所定距離を走行した後のタイヤから取り出したインナーライナーを目視で観察することにより評価した。次に、計測した走行距離について、作製したタイヤ中に含まれているインナーライナーを形成するために用いたインナーライナー用シートの層構成が共通する実施例と比較例との間で対比した。このとき、比較例1のタイヤに関する計測値を100と定め、各実施例のタイヤに関する計測値を指数化した。評価結果は下記の通りとした。なお、上述した基準で指数化した値は、大きいほど故障発見までの走行距離が長く、耐久性に優れていることを示す。
〇:100より大きい
×:100
Figure 2017177890
各実施例のインナーライナー用シートを用いて作製したタイヤは、いずれも、米国自動車安全基準FMVSS139に定められた過酷な条件下においても長期間良好な耐久性を示すという点において信頼性に優れたものであった。
1 接着層
2 ガスバリア層
10 タイヤインナーライナー用シート

Claims (8)

  1. 少なくとも一方の面に、ハロゲンスルホン化ポリオレフィンを含む接着層を有し、
    前記接着層と、
    ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリニトリル樹脂、ポリビニル樹脂、ポリフッ化樹脂およびポリオレフィン樹脂からなる群より選択される1種以上の樹脂を含むガスバリア層と、
    が厚み方向に積層された多層シートである、タイヤインナーライナー用シート。
  2. 前記ハロゲンスルホン化ポリオレフィンの含有量が、前記接着層全量に対して10重量%以上80重量%以下である、請求項1に記載のタイヤインナーライナー用シート。
  3. 前記ガスバリア層の厚みをXとし、前記接着層の厚みをYとした時、X/Yの値が、1以上500以下である、請求項1または2に記載のタイヤインナーライナー用シート。
  4. 当該タイヤインナーライナー用シートの厚みが0.05mm以上1.5mm以下である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のタイヤインナーライナー用シート。
  5. 前記ガスバリア層の厚み20μm換算での25℃、65%RHにおける酸素透過係数が、1cc/m・day・atm以上5×10cc/m・day・atm以下である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のタイヤインナーライナー用シート。
  6. 当該タイヤインナーライナー用シートの両面に前記接着層が配されている、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のタイヤインナーライナー用シート。
  7. 前記ハロゲンスルホン化ポリオレフィンがクロロスルホン化ポリエチレンである、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のタイヤインナーライナー用シート。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載のタイヤインナーライナー用シートを含む、タイヤ。
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