JP2016055715A - タイヤインナーライナー用シート及びタイヤ - Google Patents
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Abstract
Description
(1)ガスバリア層と接着層を有し、接着層の、JISK6251で測定した切断時伸びが80%以上500%以下であることを特徴とするタイヤインナーライナー用シート
(2)前記接着層は、前記ガスバリア層の樹脂組成物との溶解度パラメータの差の絶対値が5(J/cm2)0.5以下である化合物を含有することを特徴とする(1)に記載のタイヤインナーライナー用シート。
(3)前記接着層は、ガラス転移温度が80℃以上である化合物を含有することを特徴とする(1)または(2)に記載のタイヤインナーライナー用シート。
(4)前記接着層は、ポリフェニレンエーテルを含有することを特徴とする(1)ないし(3)のいずれか1項に記載のタイヤインナーライナー用シート。
(5)前記接着層は、スチレン系エラストマーを含有することを特徴とする(1)ないし(4)のいずれか1項に記載のタイヤインナーライナー用シート。
(6)前記接着層のスチレン系エラストマーが、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)、スチレン−ブタジエン−ブチレン−スチレン共重合体(SBBS)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体(SEPS)、スチレン−エチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体(SEEPS)、スチレン−イソブチレン−スチレン共重合体(SIBS)、スチレン−イソブチレン共重合体(SIB)、イソブチレン−パラメチルスチレン共重合ゴム又はその臭素化物若しくは塩素化物、の内少なくとも1つを含有することを含有することを特徴とする(1)ないし(5)のいずれか1項に記載のタイヤインナーライナー用シート。
(7)前記ガスバリア層は、スチレン系エラストマーを含有することを特徴とする(1)ないし(6)のいずれか1項に記載のタイヤインナーライナー用シート。
(8)前記ガスバリア層は、スチレン−イソブチレン−スチレン共重合体を含有することを特徴とする(1)ないし(7)のいずれか1項に記載のタイヤインナーライナー用シート。
(9)(1)ないし(8)のいずれか1項に記載のタイヤインナーライナー用シートを備えることを特徴とするタイヤ。
本発明において、「タイヤ」とは、特に言及がない場合、空気入りタイヤをいう。本発明における「空気入りタイヤ」の限定されない一実施形態の構造について、図1を用いて説明する。図1は、限定されない一実施形態の空気入りタイヤの半分を示す模式的断面図である。
本発明にかかるタイヤインナーライナー用シートは、ガスバリア層及び接着層を含む2層以上を有する構成である。
ガスバリア層はタイヤの内圧を一定に保つ機能を有するものである。
ガスバリア層の厚さは、一又は複数の実施形態において、ガスバリア性の維持の観点から100μm以上が好ましく、より好ましくは200μm以上、さらに好ましくは250μm以上である。また、タイヤ軽量化の観点から600μm以下が好ましく、より好ましくは500μm以下、さらに好ましくは450μm以下である。
接着層はカーカスゴム又はインスレーションとの接着、またブラダーとの良剥離の効果を有するものである。
本発明にかかるタイヤインナーライナー用シートの製造方法の限定されない一実施形態としては、接着層に用いる樹脂と、ガスバリア層に用いる樹脂とをTダイ押出機で共押出により接着層とガスバリア層とを積層すること、及び、これらを冷却ロール上で常温に冷却することにより製造できる。
本発明にかかるタイヤの製造方法は、一実施の形態において、タイヤの製造方法は以下の工程を含む。
前記生タイヤを金型に装着し、ブラダーにより加圧しつつ加硫して加硫タイヤを得る;
前記加硫タイヤを50〜120℃で10〜300秒間冷却する。
本発明にかかるタイヤインナーライナー用シートは生タイヤのインナーライナー部に配置される。図2のタイヤインナーライナー用シート20を配置する場合、接着層22がカーカスゴム6の内側のタイヤ内面に接着されるように、接着層22をタイヤ半径方向外側に向けて配置する。この配置により、優れた耐空気透過性及び耐久性を有することができる。また、インナーライナー9とカーカス6との間に、インスレーションが配置されている場合も、接着層22が、インスレーションに接するようにタイヤ半径方向外側に向けて配置することにより、インナーライナー9とインスレーションとの接着強度を高めることができる。
第1接着層22、第2接着層23として、それぞれ、ポリフェニレンエーテル(PX100L)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体(セプトン2007)、リン酸エステル(CR−733S)、を表1の配合比で混合して2軸押出機(シリンダー、ダイス温度:260℃、KTX−30、株式会社神戸製鋼所製)を用いて混練し、ペレットを得た。得られたペレットは60℃で10時間乾燥した。第1接着層22、第2接着層23として、上記混練後のペレットを用い、ガスバリア層21としてスチレン−イソブチレン−スチレン共重合体(シブスター103T)を表1の配合比で混合したものを用いて、Tダイ押出機(スクリュー径:φ50mm、L/D:28、シリンダー、ダイス温度:250℃、SNT50−36V型押出機、株式会社サン・エヌ・ティ社製)に投入し、冷却ロール(温度:25℃)で冷却、固化することにより、第1接着層22、第2接着層23の厚みをそれぞれ10μm、ガスバリア層21の厚みを400μmとした、全厚み420μmのタイヤインナーライナー用シート20を作製した。第1接着層22及び前記第2接着層23では、ポリフェニレンエーテルが、ガラス転移温度が214℃であり、溶解度パラメータが、22.6(J/cm2)0.5である。ガスバリア層21の樹脂組成物の溶解度パラメータは、19.5(J/cm2)0.5であるため、ポリフェニレンエーテルとガスバリア層樹脂組成物との溶解度パラメータの差の絶対値が、3.1(J/cm2)0.5となった。
接着層の切断時伸びは、Tダイ押出機(スクリュー径:φ50mm、L/D:28、シリンダー、ダイス温度:250℃、SNT50−36V型押出機、株式会社サン・エヌ・ティ社製)を用いて、実施例1〜3、比較例1の接着層のみからなるシートを作成し、引張り試験機(テンシロン万能試験機 RTG−1310、オリエンテック社製)でJISK6251の方法、条件で、前記シートを測定した。シートの流れ方向、幅方向それぞれの切断時伸びを測定し、その平均値をシートの切断時伸びとした。評価基準は以下の通りである。
○:80%以上、110%未満
×:80%未満
(実施例2)
第1接着層22、第2接着層23として、それぞれ、ポリフェニレンエーテル(PX100F)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体(セプトン2007)、リン酸エステル(CR−733S)を表1の配合比で混合して2軸押出機(シリンダー、ダイス温度:260℃、KTX−30、株式会社神戸製鋼所製)を用いて混練し、ペレットを得た。得られたペレットは60℃で10時間乾燥した。第1接着層22、第2接着層23として、上記混練後のペレットを用い、ガスバリア層21としてスチレン−イソブチレン−スチレン共重合体(シブスター103T)を表1の配合比で混合したものを用いて、Tダイ押出機(スクリュー径:φ50mm、L/D:28、シリンダー、ダイス温度:250℃、SNT50−36V型押出機、株式会社サン・エヌ・ティ社製)に投入し、冷却ロール(温度:25℃)で冷却、固化することにより、第1接着層3a、第2接着層3bの厚みをそれぞれ10μm、ガスバリア層21の厚みを400μmとした、全厚み420μmのタイヤインナーライナー用シート20を作製した。第1接着層22及び前記第2接着層23では、ポリフェニレンエーテルが、ガラス転移温度が214℃であり、溶解度パラメータが、22.6(J/cm2)0.5である。ガスバリア層21の樹脂組成物の溶解度パラメータは、19.5(J/cm2)0.5であるため、ポリフェニレンエーテルとガスバリア層樹脂組成物との溶解度パラメータの差の絶対値が、3.1(J/cm2)0.5となった。
第1接着層22、第2接着層23として、それぞれ、ポリフェニレンエーテル(PX100L)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(セプトン8006)、リン酸エステル(CR−733S)を表1の配合比で混合して2軸押出機(シリンダー、ダイス温度:260℃、KTX−30、株式会社神戸製鋼所製)を用いて混練し、ペレットを得た。得られたペレットは60℃で10時間乾燥した。第1接着層22、第2接着層23として、上記混練後のペレットを用い、ガスバリア層21としてスチレン−イソブチレン−スチレン共重合体(シブスター103T)を表1の配合比で混合したものを用いて、Tダイ押出機(スクリュー径:φ50mm、L/D:28、シリンダー、ダイス温度:250℃、SNT50−36V型押出機、株式会社サン・エヌ・ティ社製)に投入し、冷却ロール(温度:25℃)で冷却、固化することにより、第1接着層22、第2接着層23の厚みをそれぞれ10μm、ガスバリア層21の厚みを400μmとした、全厚み420μmのタイヤインナーライナー用シート20を作製した。第1接着層22及び前記第2接着層23では、ポリフェニレンエーテルが、ガラス転移温度が214℃であり、溶解度パラメータが、22.6(J/cm2)0.5である。ガスバリア層21の樹脂組成物の溶解度パラメータは、19.5(J/cm2)0.5であるため、ポリフェニレンエーテルとガスバリア層樹脂組成物との溶解度パラメータの差の絶対値が、3.1(J/cm2)0.5となった。
第1接着層22、第2接着層23として、それぞれ、ポリフェニレンエーテル(PX100L)、スチレン−エチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体(セプトン4099)、リン酸エステル(CR−733S)を表1の配合比で混合して2軸押出機(シリンダー、ダイス温度:260℃、KTX−30、株式会社神戸製鋼所製)を用いて混練し、ペレットを得た。得られたペレットは60℃で10時間乾燥した。第1接着層22、第2接着層23として、上記混練後のペレットを用い、ガスバリア層21としてスチレン−イソブチレン−スチレン共重合体(シブスター103T)を表1の配合比で混合したものを用いて、Tダイ押出機(スクリュー径:φ50mm、L/D:28、シリンダー、ダイス温度:250℃、SNT50−36V型押出機、株式会社サン・エヌ・ティ社製)に投入し、冷却ロール(温度:25℃)で冷却、固化することにより、第1接着層22、第2接着層23の厚みをそれぞれ10μm、ガスバリア層21の厚みを400μmとした、全厚み420μmのタイヤインナーライナー用シート20を作製した。第1接着層22及び前記第2接着層23では、ポリフェニレンエーテルが、ガラス転移温度が214℃であり、溶解度パラメータが、22.6(J/cm2)0.5である。ガスバリア層21の樹脂組成物の溶解度パラメータは、19.5(J/cm2)0.5であるため、ポリフェニレンエーテルとガスバリア層樹脂組成物との溶解度パラメータの差の絶対値が、3.1(J/cm2)0.5となった。
第1接着層22、第2接着層23として、それぞれ、ポリフェニレンエーテル(PX100L)、スチレン−ブタジエン−ブチレン−スチレン共重合体(タフテックP5051)、リン酸エステル(CR−733S)を表1の配合比で混合して2軸押出機(シリンダー、ダイス温度:260℃、KTX−30、株式会社神戸製鋼所製)を用いて混練し、ペレットを得た。得られたペレットは60℃で10時間乾燥した。第1接着層22、第2接着層23として、上記混練後のペレットを用い、ガスバリア層21としてスチレン−イソブチレン−スチレン共重合体(シブスター103T)を表1の配合比で混合したものを用いて、Tダイ押出機(スクリュー径:φ50mm、L/D:28、シリンダー、ダイス温度:250℃、SNT50−36V型押出機、株式会社サン・エヌ・ティ社製)に投入し、冷却ロール(温度:25℃)で冷却、固化することにより、第1接着層22、第2接着層23の厚みをそれぞれ10μm、ガスバリア層21の厚みを400μmとした、全厚み420μmのタイヤインナーライナー用シート20を作製した。第1接着層22及び前記第2接着層23では、ポリフェニレンエーテルが、ガラス転移温度が214℃であり、溶解度パラメータが、22.6(J/cm2)0.5である。ガスバリア層21の樹脂組成物の溶解度パラメータは、19.5(J/cm2)0.5であるため、ポリフェニレンエーテルとガスバリア層樹脂組成物との溶解度パラメータの差の絶対値が、3.1(J/cm2)0.5となった。
第1接着層22、第2接着層23として、それぞれ、ポリフェニレンエーテル(PX100L)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(セプトン8006)、リン酸エステル(CR−733S)を表1の配合比で混合して2軸押出機(シリンダー、ダイス温度:260℃、KTX−30、株式会社神戸製鋼所製)を用いて混練し、ペレットを得た。得られたペレットは60℃で10時間乾燥した。第1接着層22、第2接着層23として、上記混練後のペレットを用い、ガスバリア層21としてスチレン−イソブチレン−スチレン共重合体(シブスター103T)を表1の配合比で混合したものを用いて、Tダイ押出機(スクリュー径:φ50mm、L/D:28、シリンダー、ダイス温度:250℃、SNT50−36V型押出機、株式会社サン・エヌ・ティ社製)に投入し、冷却ロール(温度:25℃)で冷却、固化することにより、第1接着層22、第2接着層23の厚みをそれぞれ10μm、ガスバリア層21の厚みを400μmとした、全厚み420μmのタイヤインナーライナー用シート20を作製した。第1接着層22及び前記第2接着層23では、ポリフェニレンエーテルが、ガラス転移温度が214℃であり、溶解度パラメータが、22.6(J/cm2)0.5である。ガスバリア層21の樹脂組成物の溶解度パラメータは、19.5(J/cm2)0.5であるため、ポリフェニレンエーテルとガスバリア層樹脂組成物との溶解度パラメータの差の絶対値が、3.1(J/cm2)0.5となった。
(比較例1)
第1接着層22、第2接着層23として、それぞれ、ポリフェニレンエーテル(PX100L)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(セプトン8006)を表1の配合比で混合して2軸押出機(シリンダー、ダイス温度:260℃、KTX−30、株式会社神戸製鋼所製)を用いて混練し、ペレットを得た。得られたペレットは60℃で10時間乾燥した。第1接着層22、第2接着層23として、上記混練後のペレットを用い、ガスバリア層21としてスチレン−イソブチレン−スチレン共重合体(シブスター103T)を表1の配合比で混合したものを用いて、Tダイ押出機(スクリュー径:φ50mm、L/D:28、シリンダー、ダイス温度:250℃、SNT50−36V型押出機、株式会社サン・エヌ・ティ社製)に投入し、冷却ロール(温度:25℃)で冷却、固化することにより、第1接着層22、第2接着層23の厚みをそれぞれ10μm、ガスバリア層21の厚みを400μmとした、全厚み420μmのタイヤインナーライナー用シート20を作製した。第1接着層22及び前記第2接着層23では、ポリフェニレンエーテルが、ガラス転移温度が214℃であり、溶解度パラメータが、22.6(J/cm2)0.5である。ガスバリア層21の樹脂組成物の溶解度パラメータは、19.5(J/cm2)0.5であるため、ポリフェニレンエーテルとガスバリア層樹脂組成物との溶解度パラメータの差の絶対値が、3.1(J/cm2)0.5となった。
ガスバリア層2を、Tダイ押出機(スクリュー径:φ50mm、L/D:28、シリンダー、ダイス温度:250℃、SNT50−36V型押出機、株式会社サン・エヌ・ティ社製)を用いて1mm厚みのシートとして成形した。また、第1接着層22を、Tダイ押出機(スクリュー径:φ50mm、L/D:28、シリンダー、ダイス温度:250℃、SNT50−36V型押出機、株式会社サン・エヌ・ティ社製)を用いて0.1mm厚みのシートとして成形した。このガスバリア層21に第1接着層22シートを重ね、第1接着層側が、2mm厚みのカーカス用ゴムシート(天然ゴム70部、スチレンブタジエンゴム30部、カーボンブラック40部、プロセスオイル7部、ステアリン酸2部、酸化亜鉛5部、硫黄3部、加硫促進剤1部)と接するようにして、第1接着層22とゴムシートの間の一部に、めくり口となるようにPTFEシートを1cm程度の長さで挿入し、ガスバリア層21の2枚とゴムシート1枚の両外側を金属メッシュで挟み込み、170℃、15分、5MPaの条件で2層シート厚みが3.5mmとなるように貼り合わせ、130mm長さ×25mm幅の短冊として接着力評価用のサンプルとした。23℃においた後、引張り試験機(テンシロン万能試験機 RTG−1310、オリエンテック社製)で、チャック間隔30mm、引張速度500mm/分の条件で、23℃、50%RHにおけるS−Sカーブ(応力−歪み曲線)を測定し、その値を幅(25mm)で割って接着力を測定することで平均接着力とした。材料破断した場合は、最大荷重を接着力とした。評価結果は下記の通りとした。
◎:8.0N/mm以上
○:5.0N/mm以上、8.0N/mm未満
(80℃でのカーカス用ゴムシートとの接着力)
ガスバリア層21を、Tダイ押出機(スクリュー径:φ50mm、L/D:28、シリンダー、ダイス温度:250℃、SNT50−36V型押出機、株式会社サン・エヌ・ティ社製)を用いて1mm厚みのシートとして成形した。また、第1接着層22を、Tダイ押出機(スクリュー径:φ50mm、L/D:28、シリンダー、ダイス温度:250℃、SNT50−36V型押出機、株式会社サン・エヌ・ティ社製)を用いて0.1mm厚みのシートとして成形した。このガスバリア層21に第1接着層22シートを重ね、第1接着層側が、2mm厚みのカーカス用ゴムシート(天然ゴム70部、スチレンブタジエンゴム30部、カーボンブラック40部、プロセスオイル7部、ステアリン酸2部、酸化亜鉛5部、硫黄3部、加硫促進剤1部)と接するようにして、第1接着層22とゴムシートの間の一部に、めくり口となるようにPTFEシートを1cm程度の長さで挿入し、ガスバリア層21の2枚とゴムシート1枚の両外側を金属メッシュで挟み込み、170℃、15分、5MPaの条件で2層シート厚みが3.5mmとなるように貼り合わせ、130mm長さ×25mm幅の短冊として接着力評価用のサンプルとした。23℃においた後、引張り試験機(テンシロン万能試験機 RTG−1310、オリエンテック社製)で、チャック間隔30mm、引張速度500mm/分の条件で、80℃で15分間保持した後のS−Sカーブ(応力−歪み曲線)を測定し、その値を幅(25mm)で割って接着力を測定することで平均接着力とした。材料破断した場合は、最大荷重を接着力とした。評価結果は下記の通りとした。
◎:2.0N/mm以上
○:1.0N/mm以上2.0N/mm未満
△:1.0N/mm未満
(タイヤ成形性)
タイヤインナーライナー用シート1から切り出した引張試験片を23℃においた後、引張り試験機(テンシロン万能試験機 RTG−1310、オリエンテック社製)で、JIS K7127に準拠した条件で、で20%伸張時の荷重を測定した。評価基準は以下の通りである。
◎:100MPa未満
○:100MPa以上、150MPa未満
(ブラダー用ゴムシートとの剥離力)
ガスバリア層21を、Tダイ押出機(スクリュー径:φ50mm、L/D:28、シリンダー、ダイス温度:250℃、SNT50−36V型押出機、株式会社サン・エヌ・ティ社製)を用いて1mm厚みのシートとして成形した。また、第1接着層22を、Tダイ押出機(スクリュー径:φ50mm、L/D:28、シリンダー、ダイス温度:250℃、SNT50−36V型押出機、株式会社サン・エヌ・ティ社製)を用いて0.1mm厚みのシートとして成形した。このガスバリア層2に第1接着層3aシートを重ね、第1接着層側が、2mm厚みのブラダー用ゴムシート(ブチルゴム95部、クロロプレンゴム5部、カーボンブラック60部、キャスターオイル5部、フェノール樹脂5部、酸化亜鉛5部、ピッチ系炭素繊維5部、硫黄1部、加硫促進剤0.5部を190℃、30分、5MPaの条件で加硫したシート)と接するようにして、第1接着層22とゴムシートの間の一部に、めくり口となるようにPTFEシートを1cm程度の長さで挿入し、ガスバリア層21の2枚とゴムシート1枚の両外側を金属メッシュで挟み込み、170℃、15分、5MPaの条件で2層シート厚みが3.5mmとなるように貼り合わせ、130mm長さ×25mm幅の短冊として接着力評価用のサンプルとした。23℃においた後、引張り試験機(テンシロン万能試験機 RTG−1310、オリエンテック社製)で、チャック間隔30mm、引張速度500mm/分の条件で、23℃、50%RHにおけるS−Sカーブ(応力−歪み曲線)を測定し、その値を幅(25mm)で割って剥離力を測定することで平均剥離力として離型性の評価とした。評価基準は以下の通りである。
○:0.5N/mm未満
×:0.5N/mm以上
第1接着層22、第2接着層23として、それぞれ、ポリフェニレンエーテル(PX100LまたはPX100F)、スチレン系エラストマー、リン酸エステル(CR−733S)を含む混合物を用い、ガスバリア層21としてスチレン−イソブチレン−スチレン共重合体(シブスター103T)100%を用いて作製した実施例1〜6のタイヤインナーライナー用シート20において、ジエン系カーカス用ゴムシートとの非常に良好な接着力が得られ、また、ブチル系ブラダー用ゴムシートとの剥離性が良好であった。
2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス
7 ベルト層
8 ビードエーペックス
9 インナーライナー
20 タイヤインナーライナー用シート
21 ガスバリア層
22、23 接着層
Claims (9)
- ガスバリア層と接着層を有し、接着層の、JISK6251で測定した切断時伸びが80%以上500%以下であることを特徴とするタイヤインナーライナー用シート。
- 前記接着層は、前記ガスバリア層の樹脂組成物との溶解度パラメータの差の絶対値が5(J/cm2)0.5以下である化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載のタイヤインナーライナー用シート。
- 前記接着層は、ガラス転移温度が80℃以上である化合物を含有することを特徴とする請求項1または2に記載のタイヤインナーライナー用シート。
- 前記接着層は、ポリフェニレンエーテルを含有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のタイヤインナーライナー用シート。
- 前記接着層は、スチレン系エラストマーを含有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のタイヤインナーライナー用シート。
- 前記接着層のスチレン系エラストマーが、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)、スチレン−ブタジエン−ブチレン−スチレン共重合体(SBBS)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体(SEPS)、スチレン−エチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体(SEEPS)、スチレン−イソブチレン−スチレン共重合体(SIBS)、スチレン−イソブチレン共重合体(SIB)、イソブチレン−パラメチルスチレン共重合ゴム又はその臭素化物若しくは塩素化物、の内少なくとも1つを含有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のタイヤインナーライナー用シート。
- 前記ガスバリア層は、スチレン系エラストマーを含有することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のタイヤインナーライナー用シート。
- 前記ガスバリア層は、スチレン−イソブチレン−スチレン共重合体を含有することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載のタイヤインナーライナー用シート。
- 請求項1ないし8のいずれか1項に記載のタイヤインナーライナー用シートを備えることを特徴とするタイヤ。
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