JP2017174738A - 蓄電素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】十分な出力を有する蓄電素子の提供。【解決手段】リチウムイオン二次電池のような蓄電素子として、正極と負極とを備え、正極及び負極の少なくともいずれか一方は、粒子状の活物質とバインダとを含む活物質層を有し、活物質層は、活物質の間の空隙によって多孔質に形成され、活物質層は、活物質の一次粒子が凝集した二次粒子であって内部に空隙が形成された二次粒子を含み、二次粒子の内部のバインダ濃度は、二次粒子の外部のバインダ濃度よりも低い。【選択図】なし

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池などの蓄電素子に関する。
従来、蓄電素子としては、正極活物質層を有する正極と、負極と、非水電解質とを備えた、リチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池が知られている。
この種の電池としては、正極活物質層が二次粒子を含み、二次粒子では、オリビン構造を有するリチウムリン酸化合物が気相成長法により炭素材料で被覆されている電池が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載の電池では、上記二次粒子を構成する一次粒子の平均粒径Aが50nm以上500nm以下である。また、一次粒子の平均粒径Aと、二次粒子を構成する該一次粒子間に存在する空隙である細孔の細孔径Bとの比率B/Aが、0.10以上0.90以下である。
特許文献1に記載の電池は、必ずしも十分な出力を有しない場合がある。
特開2009−277661号公報
本実施形態は、十分な出力を有する蓄電素子を提供することを課題とする。
本実施形態の蓄電素子は、正極と負極とを備え、正極及び負極の少なくともいずれか一方は、粒子状の活物質とバインダとを含む活物質層を有し、活物質層は、活物質の間の空隙によって多孔質に形成され、活物質層は、活物質の一次粒子が凝集した二次粒子であって内部に空隙が形成された二次粒子を含み、二次粒子の内部のバインダ濃度は、二次粒子の外部のバインダ濃度よりも低い。斯かる構成の蓄電素子は、十分な出力を有することができる。
上記の蓄電素子では、活物質層の空隙体積に対する、二次粒子の内部の空隙体積の比は、0.01以上0.5未満であってもよい。斯かる構成により、上記の蓄電素子は、より十分な出力を有することができる。
上記の蓄電素子では、二次粒子Aの外部のバインダ濃度に対する、二次粒子Aの内部のバインダ濃度の比は、0.01以上0.5以下であってもよい。斯かる構成により、上記の蓄電素子は、より十分な出力を有することができる。
上記の蓄電素子では、二次粒子の平均径は、3μm以上30μm以下であってもよい。
本実施形態によれば、十分な出力を有する蓄電素子を提供できる。
図1は、本実施形態に係る蓄電素子の斜視図である。 図2は、同実施形態に係る蓄電素子の正面図である。 図3は、図1のIII−III線位置の断面図である。 図4は、図1のIV−IV線位置の断面図である。 図5は、同実施形態に係る蓄電素子の一部を組み立てた状態の斜視図であって、注液栓、電極体、集電体、及び外部端子を蓋板に組み付けた状態の斜視図である。 図6は、同実施形態に係る蓄電素子の電極体の構成を説明するための図である。 図7は、重ね合わされた正極、負極、及びセパレータの断面図(図6のVII−VII断面)である。 図8は、活物質層に含まれた状態の二次粒子及びバインダの断面を表す模式図である。 図9は、同実施形態に係る蓄電素子を含む蓄電装置の斜視図である。
以下、本発明に係る蓄電素子の一実施形態について、図1〜図8を参照しつつ説明する。蓄電素子には、一次電池、二次電池、キャパシタ等がある。本実施形態では、蓄電素子の一例として、充放電可能な二次電池について説明する。尚、本実施形態の各構成部材(各構成要素)の名称は、本実施形態におけるものであり、背景技術における各構成部材(各構成要素)の名称と異なる場合がある。
本実施形態の蓄電素子1は、非水電解質二次電池である。より詳しくは、蓄電素子1は、リチウムイオンの移動に伴って生じる電子移動を利用したリチウムイオン二次電池である。この種の蓄電素子1は、電気エネルギーを供給する。蓄電素子1は、単一又は複数で使用される。具体的に、蓄電素子1は、要求される出力及び要求される電圧が小さいときには、単一で使用される。一方、蓄電素子1は、要求される出力及び要求される電圧の少なくとも一方が大きいときには、他の蓄電素子1と組み合わされて蓄電装置100に用いられる。前記蓄電装置100では、該蓄電装置100に用いられる蓄電素子1が電気エネルギーを供給する。
蓄電素子1は、図1〜図8に示すように、正極11と負極12とを含む電極体2と、電極体2を収容するケース3と、ケース3の外側に配置される外部端子7であって電極体2と導通する外部端子7と、を備える。また、蓄電素子1は、電極体2、ケース3、及び外部端子7の他に、電極体2と外部端子7とを導通させる集電体5等を有する。
電極体2は、正極11と負極12とがセパレータ4によって互いに絶縁された状態で積層された積層体22が巻回されることによって形成される。
正極11は、金属箔111(正極基材)と、金属箔111に重ねられ且つ活物質を含む活物質層112と、を有する。本実施形態では、活物質層112は、金属箔111の両方の面にそれぞれ重なる。活物質層112は、金属箔111の厚み方向の両側にそれぞれ配置される。なお、正極11の厚みは、通常、40μm以上150μm以下である。
金属箔111は帯状である。本実施形態の正極11の金属箔111は、例えば、アルミニウム箔である。正極11は、帯形状の短手方向である幅方向の一方の端縁部に、正極活物質層112の非被覆部(正極活物質層が形成されていない部位)115を有する。
正極活物質層112は、粒子状の活物質と、粒子状の導電助剤と、バインダBとを含む。正極11の活物質は、リチウムイオンを吸蔵放出可能な化合物である。正極活物質層112(1層分)の厚みは、通常、15μm以上70μm以下である。正極活物質層112(1層分)の目付量は、通常、5mg/cm以上25mg/cm 以下である。正極活物質層112の密度は、通常、2g/cm以上4g/cm 以下である。密度は、金属箔111の一方の面を覆うように配置された1層分における密度である。
正極活物質層112は、複数の一次粒子Dが凝集した二次粒子Aを活物質として含む。詳しくは、正極活物質層112は、複数の一次粒子D同士が凝結した二次粒子Aを活物質として含む。二次粒子Aでは、一次粒子D同士が互いに固着している。二次粒子Aの内部には、活物質の粒子間に空隙が形成されている。
正極活物質層112は、上記の二次粒子Aの内部及び外部にバインダBを含む。二次粒子Aの内部のバインダ濃度は、二次粒子Aの外部のバインダ濃度よりも低い。二次粒子Aの外部のバインダ濃度に対する、二次粒子Aの内部のバインダ濃度の比は、通常、0.01以上0.5以下である。斯かる比は、好ましくは0.05以上である。例えば、二次粒子Aの外部のバインダ濃度が1%であり、二次粒子Aの内部のバインダ濃度が0.5%であったとすると、上記の比は、0.5である。
二次粒子Aの内部及び外部におけるバインダ濃度は、正極活物質層112の厚み方向断面における電子顕微鏡(例えばSEM)写真を画像解析することによって測定する。詳しくは、例えば、正極活物質層112の厚み分の長さを1辺とする正方形の範囲の断面写真を用いる。正極活物質層112の断面をSEMで観察すると、濃淡の差などによって、正極活物質層112の構成物質(活物質、バインダ、導電助剤など)、及び、正極活物質層112の内部に形成された空隙が特定される。また、活物質の二次粒子Aの断面における輪郭も特定される。従って、正極活物質層112に形成された空隙が、二次粒子Aの内部の空隙と、二次粒子Aの外部の空隙とに区別される。これにより、正極活物質層112の構成物質(活物質、バインダ、導電助剤など)の断面、正極活物質層112に形成された二次粒子Aの内部の空隙、および、二次粒子Aの外部の空隙は、上記断面のSEM写真における濃淡の差などによってそれぞれ認定される。斯かる認定では、例えば、所定のプログラムに従って所定の処理を行うコンピュータによる画像処理技術が利用される。
例えば、上記断面のSEM写真で、二次粒子Aの内部のバインダ断面に含まれるドット数を二次粒子Aの内部のバインダの面積とする。また、二次粒子Aの内部の空隙に含まれるドット数を、二次粒子Aの内部における空隙の面積とする。このとき、バインダや導電助剤の断面の面積も空隙の面積の一部として扱う。空隙の面積に対するバインダの面積を二次粒子Aの内部のバインダ濃度として算出する。一方、二次粒子Aの外部のバインダ断面に含まれるドット数を二次粒子Aの外部のバインダの面積とする。また、二次粒子Aの外部の空隙に含まれるドット数を、二次粒子Aの外部における空隙の面積とする。このとき、バインダや導電助剤の断面の面積も空隙の面積の一部として扱う。空隙の面積に対するバインダの面積を二次粒子Aの外部のバインダ濃度として算出する。そして、二次粒子Aの外部のバインダ濃度に対する、二次粒子Aの内部のバインダ濃度の比を求める。
なお、上記断面のSEM写真で、活物質とバインダと導電助剤とは、例えば下記のようにして区別される。具体的には、日本電子社製のFE−EPMA(電界放出型電子線マイクロアナライザ)「JXA−8500F」を用いて、上記断面の元素分析を行う。バインダが例えばポリフッ化ビニリデンであれば、F元素が比較的多く検出される断面がバインダの断面である。導電助剤が後述する炭素質材料であれば、C元素が比較的多く検出される断面が導電助剤の断面である。
正極活物質層112において、二次粒子Aの内部のバインダ濃度を高くするためには、例えば、分子量が40万よりも低い高分子化合物をバインダとして採用し、斯かるバインダと二次粒子と溶剤とを混合して、後述する活物質層を形成するための合剤を調製する。これにより、高分子化合物の分子量が小さい分、二次粒子の内部へバインダがより入り込みやすくなり、二次粒子の内部のバインダ濃度を高くすることができる。また、二次粒子の内部のバインダ濃度を低くするためには、例えば、粒子状の二次粒子とバインダとを乾燥状態で混合したあとに、混合物を溶媒に添加して合剤を調製する。混合物を溶媒に添加してから、合剤を塗布するまでの時間を短くすると、バインダの粘度を高くすることができる。これにより、溶媒に溶解したバインダが二次粒子の内部へ入り込むことを抑制し、バインダを二次粒子の外表面に付着させやすい。従って、二次粒子の内部のバインダ濃度を低くすることができる。なお、合剤に含まれるバインダ量を少なくすることによっても、二次粒子の内部のバインダ濃度を低くすることができる。
上記の二次粒子Aの外表面の少なくとも一部は、図8に示すように、バインダBで覆われている。上記の二次粒子Aの内部では、活物質の一次粒子Dの一部にバインダBが付着している。上記の二次粒子Aを構成する一次粒子Dの一部は、充放電が繰り返されることによって互いに凝結した状態から単に付着した状態に変化し得る。電解液(後述)は、互いに単に付着した一次粒子Dの間を通り得る。電解液は、一次粒子Dの間の間隙を通り、二次粒子Aの内部の空隙と外部の空隙との間を移動する。溶媒に溶解したバインダBも一次粒子Dの間を通り得る。
正極活物質層112の空隙体積に対する、二次粒子Aの内部の空隙体積の比は、0.01以上0.5未満であってもよい。即ち、正極活物質層112に形成された空隙の全体積に対する、二次粒子Aの内部の空隙体積の比は、0.01以上0.5未満であってもよい。斯かる空隙体積の比は、0.05以上0.25以下であることが好ましい。斯かる空隙体積の比は、上述した電子顕微鏡の断面写真を用いた上述した方法によって測定される。即ち、上記の断面において、正極活物質層112に形成された空隙の全面積に対する、二次粒子Aの内部の空隙面積の比を算出することによって、上記空隙体積の比を求める。
正極活物質層112の空隙体積を増やすためには、例えば、正極の活物質とバインダと溶媒とを少なくとも含む合剤における固形分の量を多くして、斯かる合剤によって正極活物質層112を作製する。これによって、上記の空隙体積の比を調整する(空隙の全体積を増やす)ことができる。また、正極活物質層112を作製するときのプレス圧を小さくすることによっても、上記の空隙体積の比を調整する(空隙の全体積を増やす)ことができる。また、内部の空隙体積がより大きい二次粒子Aを採用することによっても、上記の空隙体積の比を調整することができる。なお、上記の空隙体積には、バインダや導電助剤の体積が含まれない。即ち、バインダや導電助剤がないとして上記のごとく空隙体積が測定される。
正極活物質層112の空隙体積は、正極活物質層112の全体積に対して、通常、25%以上50%以下である。二次粒子Aの内部の空隙体積は、二次粒子Aの全体積に対して、通常、1%以上20%以下である。
正極活物質の一次粒子Dの平均径は、通常、0.1μm以上1μm以下である。一次粒子Dの平均径は、上記の二次粒子Aを構成している一次粒子Dの平均径である。斯かる平均径は、正極活物質層112の厚み方向断面の走査型電子顕微鏡観察像において、少なくとも100個の一次粒子Dの直径を測定し、測定値を平均することによって求められる。一次粒子Dが真球状でない場合、最も長い径を直径として測定する。
正極活物質の上記二次粒子Aの平均径は、通常、3μm以上30μm以下である。斯かる平均径は、正極活物質層112の厚み方向断面の走査型電子顕微鏡観察像において、少なくとも100個の二次粒子Aの直径を測定し、測定値を平均することによって求められる。二次粒子Aが真球状でない場合、最も長い径を直径として測定する。
正極11の活物質は、例えば、リチウム金属酸化物である。具体的に、正極の活物質は、例えば、LiMeO(Meは、1又は2以上の遷移金属を表す)によって表される複合酸化物(LiNi、LiCo、LiMn、LiNiCoMn等)、又は、LiMe(XO(Meは、1又は2以上の遷移金属を表し、Xは例えばP、Si、B、Vを表す)によって表されるポリアニオン化合物(LiFePO、LiMnPO、LiMnSiO、LiCoPOF等)である。
本実施形態では、正極11の活物質は、LiNiCoMnの化学組成で表されるリチウム金属複合酸化物(ただし、0<x≦1.3であり、a+b+c+d=1であり、0≦a≦1であり、0≦b≦1であり、0≦c≦1であり、0≦d≦1であり、1.7≦e≦2.3である)である。なお、0<a<1であり、0<b<1であり、0<c<1であり、d=0であってもよい。
上記のごときLiNiCoMnの化学組成で表されるリチウム金属複合酸化物は、例えば、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNi1/6Co1/6Mn2/3、LiNi1/6Co2/3Mn1/6、LiNi3/5Co1/5Mn1/5、LiCoO などである。
正極活物質層112に用いられるバインダBは、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、エチレンとビニルアルコールとの共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、スチレンブタジエンゴム(SBR)である。本実施形態のバインダBは、ポリフッ化ビニリデンである。なお、正極活物質層112は、バインダBを2質量%以上10質量%以下含んでもよい。
正極活物質層112の導電助剤は、炭素を98質量%以上含む炭素質材料である。炭素質材料は、例えば、ケッチェンブラック(登録商標)、アセチレンブラック、黒鉛等である。本実施形態の正極活物質層112は、導電助剤としてアセチレンブラックを有する。
負極12は、金属箔121(負極基材)と、金属箔121の上に形成された負極活物質層122と、を有する。本実施形態では、負極活物質層122は、金属箔121の両面にそれぞれ重ねられる。金属箔121は帯状である。本実施形態の負極の金属箔121は、例えば、銅箔である。負極12は、帯形状の短手方向である幅方向の一方の端縁部に、負極活物質層122の非被覆部(負極活物質層が形成されていない部位)非被覆部125を有する。負極12の厚み(1層分)は、通常、40μm以上150μm以下である。
負極活物質層122は、粒子状の活物質と、バインダと、を含む。負極活物質層122は、セパレータ4を介して正極11と向き合うように配置される。負極活物質層122の幅は、正極活物質層112の幅よりも大きい。
負極活物質層122では、バインダの比率は、負極の活物質とバインダとの合計質量に対して、2質量%以上10質量%以下であってもよい。
負極12の活物質は、負極12において充電反応及び放電反応の電極反応に寄与し得るものである。例えば、負極12の活物質は、グラファイト、非晶質炭素(難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素)などの炭素材料、又は、ケイ素(Si)及び錫(Sn)などリチウムイオンと合金化反応を生じる材料である。本実施形態の負極の活物質は、黒鉛(グラファイト)である。
負極活物質層122(1層分)の厚みは、通常、10μm以上50μm以下である。負極活物質層122の目付量(1層分)は、通常、1mg/cm 以上8mg/cm 以下である。負極活物質層122の密度(1層分)は、通常、1.0g/cm 以上1.7g/cm 以下である。
負極活物質層122に用いられるバインダは、正極活物質層112に用いられたバインダと同様のものである。本実施形態のバインダは、ポリフッ化ビニリデンである。
負極活物質層122は、ケッチェンブラック(登録商標)、アセチレンブラック、黒鉛等の導電助剤をさらに有してもよい。
本実施形態の電極体2では、以上のように構成される正極11と負極12とがセパレータ4によって絶縁された状態で巻回される。即ち、本実施形態の電極体2では、正極11、負極12、及びセパレータ4の積層体22が巻回される。セパレータ4は、絶縁性を有する部材である。セパレータ4は、正極11と負極12との間に配置される。これにより、電極体2(詳しくは、積層体22)において、正極11と負極12とが互いに絶縁される。また、セパレータ4は、ケース3内において、電解液を保持する。これにより、蓄電素子1の充放電時において、リチウムイオンが、セパレータ4を挟んで交互に積層される正極11と負極12との間を移動する。
セパレータ4は、帯状である。セパレータ4は、多孔質なセパレータ基材を有する。本実施形態のセパレータ4は、セパレータ基材のみを有する。セパレータ4は、正極11及び負極12間の短絡を防ぐために正極11及び負極12の間に配置されている。
セパレータ基材は、例えば、織物、不織布、又は多孔膜によって多孔質に構成される。セパレータ基材の材質としては、高分子化合物、ガラス、セラミックなどが挙げられる。高分子化合物としては、例えば、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリアミド(PA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)などのポリオレフィン(PO)、又は、セルロースが挙げられる。
セパレータ4の幅(帯形状の短手方向の寸法)は、負極活物質層122の幅より僅かに大きい。セパレータ4は、正極活物質層112及び負極活物質層122が重なるように幅方向に位置ずれした状態で重ね合わされた正極11と負極12との間に配置される。このとき、図6に示すように、正極11の非被覆部115と負極12の非被覆部125とは重なっていない。即ち、正極11の非被覆部115が、正極11と負極12との重なる領域から幅方向に突出し、且つ、負極12の非被覆部125が、正極11と負極12との重なる領域から幅方向(正極11の非被覆部115の突出方向と反対の方向)に突出する。積層された状態の正極11、負極12、及びセパレータ4、即ち、積層体22が巻回されることによって、電極体2が形成される。正極11の非被覆部115又は負極12の非被覆部125のみが積層された部位によって、電極体2における非被覆積層部26が構成される。
非被覆積層部26は、電極体2における集電体5と導通される部位である。非被覆積層部26は、巻回された正極11、負極12、及びセパレータ4の巻回中心方向視において、中空部27(図6参照)を挟んで二つの部位(二分された非被覆積層部)261に区分けされる。
以上のように構成される非被覆積層部26は、電極体2の各極に設けられる。即ち、正極11の非被覆部115のみが積層された非被覆積層部26が電極体2における正極11の非被覆積層部を構成し、負極12の非被覆部125のみが積層された非被覆積層部26が電極体2における負極12の非被覆積層部を構成する。
ケース3は、開口を有するケース本体31と、ケース本体31の開口を塞ぐ(閉じる)蓋板32と、を有する。ケース3は、電極体2及び集電体5等と共に、電解液を内部空間に収容する。ケース3は、電解液に耐性を有する金属によって形成される。ケース3は、例えば、アルミニウム、又は、アルミニウム合金等のアルミニウム系金属材料によって形成される。ケース3は、ステンレス鋼及びニッケル等の金属材料、又は、アルミニウムにナイロン等の樹脂を接着した複合材料等によって形成されてもよい。
電解液は、非水溶液系電解液である。電解液は、有機溶媒に電解質塩を溶解させることによって得られる。有機溶媒は、例えば、プロピレンカーボネート及びエチレンカーボネートなどの環状炭酸エステル類、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、及びエチルメチルカーボネートなどの鎖状カーボネート類である。電解質塩は、LiClO、LiBF、及びLiPF等である。本実施形態の電解液は、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、及びエチルメチルカーボネートを所定の割合で混合した混合溶媒に、0.5〜1.5mol/LのLiPFを溶解させたものである。
ケース3は、ケース本体31の開口周縁部と、長方形状の蓋板32の周縁部とを重ね合わせた状態で接合することによって形成される。また、ケース3は、ケース本体31と蓋板32とによって画定される内部空間を有する。本実施形態では、ケース本体31の開口周縁部と蓋板32の周縁部とは、溶接によって接合される。
以下では、図1に示すように、蓋板32の長辺方向をX軸方向とし、蓋板32の短辺方向をY軸方向とし、蓋板32の法線方向をZ軸方向とする。
ケース本体31は、開口方向(Z軸方向)における一方の端部が塞がれた角筒形状(即ち、有底角筒形状)を有する。蓋板32は、ケース本体31の開口を塞ぐ板状の部材である。
蓋板32は、ケース3内のガスを外部に排出可能なガス排出弁321を有する。ガス排出弁321は、ケース3の内部圧力が所定の圧力まで上昇したときに、該ケース3内から外部にガスを排出する。ガス排出弁321は、X軸方向における蓋板32の中央部に設けられる。
ケース3には、電解液を注入するための注液孔が設けられる。注液孔は、ケース3の内部と外部とを連通する。注液孔は、蓋板32に設けられる。注液孔は、注液栓326によって密閉される(塞がれる)。注液栓326は、溶接によってケース3(本実施形態の例では蓋板32)に固定される。
外部端子7は、他の蓄電素子1の外部端子7又は外部機器等と電気的に接続される部位である。外部端子7は、導電性を有する部材によって形成される。例えば、外部端子7は、アルミニウム又はアルミニウム合金等のアルミニウム系金属材料、銅又は銅合金等の銅系金属材料等の溶接性の高い金属材料によって形成される。
外部端子7は、バスバ等が溶接可能な面71を有する。面71は、平面である。外部端子7は、蓋板32に沿って拡がる板状である。詳しくは、外部端子7は、Z軸方向視において矩形状の板状である。
集電体5は、ケース3内に配置され、電極体2と通電可能に直接又は間接に接続される。本実施形態の集電体5は、クリップ部材50を介して電極体2と通電可能に接続される。即ち、蓄電素子1は、電極体2と集電体5とを通電可能に接続するクリップ部材50を備える。
集電体5は、導電性を有する部材によって形成される。図3に示すように、集電体5は、ケース3の内面に沿って配置される。集電体5は、蓄電素子1の正極11と負極12とにそれぞれ配置される。本実施形態の蓄電素子1では、ケース3内において、電極体2の正極11の非被覆積層部26と、負極12の非被覆積層部26とにそれぞれ配置される。
正極11の集電体5と負極12の集電体5とは、異なる材料によって形成される。具体的に、正極11の集電体5は、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金によって形成され、負極12の集電体5は、例えば、銅又は銅合金によって形成される。
本実施形態の蓄電素子1では、電極体2とケース3とを絶縁する袋状の絶縁カバー6に収容された状態の電極体2(詳しくは、電極体2及び集電体5)がケース3内に収容される。
次に、上記実施形態の蓄電素子1の製造方法について説明する。
蓄電素子1の製造方法では、まず、金属箔(電極基材)に活物質を含む合剤を塗布し、活物質層を形成し、電極(正極11及び負極12)を作製する。次に、正極11、セパレータ4、及び負極12を重ね合わせて電極体2を形成する。続いて、電極体2をケース3に入れ、ケース3に電解液を入れることによって蓄電素子1を組み立てる。
電極(正極11)の作製では、金属箔の両面に、活物質とバインダと溶媒とを含む合剤を塗布することによって正極活物質層112を形成する。正極活物質層112を形成するために、例えば、重量平均分子量が比較的大きい(例えば100万)のバインダ(平均径1μm以上のPVdFなど)と、活物質の粒子(二次粒子A)とを溶媒なしの乾燥状態で混合する。その後、溶媒(N−メチル−2−ピロリドン等)を加えて混合し、バインダを溶解させ、合剤を調製する。このとき、混合時間によってバインダの粘度(バインダの溶解度合い)を調整できる。上記の混合時間が短いほど、未溶解のバインダが多くなるため、合剤を塗布したときに、二次粒子A内にバインダよりも溶媒を優先的に入り込ませることができる。従って、バインダが二次粒子A内に入り込むことをある程度抑制できる。続いて、塗布された正極活物質層112を、所定の温度(例えば80〜150℃)及び所定の圧力(例えば50〜500kg/cmの線圧)でロールプレスする。プレス圧を調整することにより、正極活物質層112の密度、空隙体積(多孔度)を調整できる。プレス後に、80〜140℃にて12〜24時間の真空乾燥を行う。なお、負極も同様にして作製する。
正極活物質層112の形成では、活物質の一次粒子D同士が凝結した二次粒子を用いて合剤を調製する。斯かる二次粒子としては、市販されているものを採用することができる。
電極体2の形成では、正極11と負極12との間にセパレータ4を挟み込んだ積層体22を巻回することにより、電極体2を形成する。詳しくは、正極活物質層112と負極活物質層122とがセパレータ4を介して互いに向き合うように、正極11とセパレータ4と負極12とを重ね合わせ、積層体22を作る。続いて、積層体22を巻回して、電極体2を形成する。
蓄電素子1の組み立てでは、ケース3のケース本体31に電極体2を入れ、ケース本体31の開口を蓋板32で塞ぎ、電解液をケース3内に注入する。ケース本体31の開口を蓋板32で塞ぐときには、ケース本体31の内部に電極体2を入れ、正極11と一方の外部端子7とを導通させ、且つ、負極12と他方の外部端子7とを導通させた状態で、ケース本体31の開口を蓋板32で塞ぐ。電解液をケース3内へ注入するときには、ケース3の蓋板32の注入孔から電解液をケース3内に注入する。
上記のように構成された本実施形態の蓄電素子1では、正極11は、粒子状の正極活物質とバインダBとを含む正極活物質層112を有する。正極活物質層112は、正極活物質の間の空隙によって多孔質に形成され、正極活物質の一次粒子Dが凝集した二次粒子Aであって内部に空隙が形成された二次粒子Aを含む。二次粒子Aの内部のバインダ濃度は、二次粒子Aの外部のバインダ濃度よりも低い。上記の蓄電素子1は、十分な出力を有することができる。
上記の蓄電素子1では、正極活物質層112の空隙体積に対する、二次粒子Aの内部の空隙体積の比は、0.01以上0.5未満であってもよい。斯かる構成により、上記の蓄電素子1は、より十分な出力を有することができる。
上記の蓄電素子1では、二次粒子Aの外部のバインダ濃度に対する、二次粒子Aの内部のバインダ濃度の比は、0.01以上0.5以下であってもよい。斯かる構成により、上記の蓄電素子1は、より十分な出力を有することができる。
上記の蓄電素子1では、二次粒子Aの平均径は、3μm以上30μm以下であってもよい。斯かる構成により、上記の蓄電素子1は、より十分な出力を有することができる。
尚、本発明の蓄電素子は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を追加することができ、また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることができる。さらに、ある実施形態の構成の一部を削除することができる。
上記の実施形態では、上記のごとき二次粒子とバインダとを含む正極の活物質層について詳しく説明したが、本発明では、負極の活物質層が、上記のごとき二次粒子とバインダとを含んでもよい。
上記の実施形態では、活物質層が金属箔に直接接した正極について詳しく説明したが、本発明では、正極が、金属箔と活物質層との間に配置され導電助剤を含む導電層(活物質を含まない)を有してもよい。
上記実施形態では、活物質層が各電極の金属箔の両面側にそれぞれ配置された電極について説明したが、本発明の蓄電素子では、正極11又は負極12は、活物質層を金属箔の片面側にのみ備えてもよい。
上記実施形態では、積層体22が巻回されてなる電極体2を備えた蓄電素子1について詳しく説明したが、本発明の蓄電素子は、巻回されない積層体22を備えてもよい。詳しくは、それぞれ矩形状に形成された正極、セパレータ、負極、及びセパレータが、この順序で複数回積み重ねられてなる電極体を蓄電素子が備えてもよい。
上記実施形態では、蓄電素子1が充放電可能な非水電解質二次電池(例えばリチウムイオン二次電池)として用いられる場合について説明したが、蓄電素子1の種類や大きさ(容量)は任意である。また、上記実施形態では、蓄電素子1の一例として、リチウムイオン二次電池について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、本発明は、種々の二次電池、一次電池、その他、電気二重層キャパシタ等のキャパシタの蓄電素子にも適用可能である。
蓄電素子1(例えば電池)は、図9に示すような蓄電装置100(蓄電素子が電池の場合は電池モジュール)に用いられてもよい。蓄電装置100は、少なくとも二つの蓄電素子1と、二つの(異なる)蓄電素子1同士を電気的に接続するバスバ部材91と、を有する。この場合、本発明の技術が少なくとも一つの蓄電素子に適用されていればよい。
以下に示すようにして、非水電解質二次電池(リチウムイオン二次電池)を製造した。
(実施例1)
(1)正極の作製
溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)と、導電助剤(アセチレンブラック)と、バインダ(PVdF)と、平均径が10μmの活物質(LiNi1/3Co1/3Mn1/3)が互いに凝結した二次粒子(製品名「NCM111」BASF社製)とを、混合し、混練することで、正極用の合剤を調製した。詳しくは、導電助剤とバインダと活物質の二次粒子とを混合した後に溶媒を加えて混合し、所定時間混練することによってペースト上の合剤を調製した。導電助剤、バインダ、活物質の配合量は、それぞれ4.5質量%、4.5質量%、91質量%とした。調製した正極用の合剤を、アルミニウム箔(15μm厚み)の両面に、乾燥後の塗布量(目付量)が8mg/cmとなるようにそれぞれ塗布した。乾燥後、ロールプレスを行った。その後、真空乾燥して、水分等を除去した。プレス後の活物質層(1層分)の厚みは、30μmであった。活物質層の密度は、2.5g/cmであった。
(2)負極の作製
活物質としては、粒子状の黒鉛(グラファイト)を用いた。また、バインダとしては、PVdFを用いた。負極用の合剤は、溶媒としてNMPと、バインダと、活物質とを混合、混練することで調製した。バインダは、7質量%となるように配合し、活物質は、93質量%となるように配合した。調製した負極用の合剤を、乾燥後の塗布量(目付量)が4.0mg/cmとなるように、銅箔(10μm厚み)の両面にそれぞれ塗布した。乾燥後、ロールプレスを行い、真空乾燥して、水分等を除去した。活物質層(1層分)の厚みは、35μmであった。活物質層の密度は、1.2g/cmであった。
(3)セパレータ
セパレータとして厚みが22μmのポリエチレン製微多孔膜を用いた。ポリエチレン製微多孔膜の透気度は、100秒/100ccであった。
(4)電解液の調製
電解液としては、以下の方法で調製したものを用いた。非水溶媒として、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネートを、いずれも1容量部ずつ混合した溶媒を用い、この非水溶媒に、塩濃度が1mol/LとなるようにLiPFを溶解させ、電解液を調製した。
(5)ケース内への電極体の配置
上記の正極、上記の負極、上記の電解液、セパレータ、及びケースを用いて、一般的な方法によって電池を製造した。
まず、セパレータが上記の正極および負極の間に配されて積層されてなるシート状物を巻回した。次に、巻回されてなる電極体を、ケースとしてのアルミニウム製の角形電槽缶のケース本体内に配置した。続いて、正極及び負極を2つの外部端子それぞれに電気的に接続させた。さらに、ケース本体に蓋板を取り付けた。上記の電解液を、ケースの蓋板に形成された注液口からケース内に注入した。最後に、ケースの注液口を封止することにより、ケースを密閉した。
・正極の活物質の二次粒子の平均径
正極活物質層の厚み方向断面の走査型電子顕微鏡観察像において、少なくとも100個の二次粒子の直径を測定し、測定値を平均することによって求めた。二次粒子が真球状でない場合、最も長い径を直径として測定した。この結果、二次粒子の平均径は、9μmであった。
・二次粒子の内部のバインダ濃度、二次粒子の外部のバインダ濃度
正極活物質層の厚み方向断面の電子顕微鏡(SEM)写真で、二次粒子の内部のバインダ断面に含まれるドット数を二次粒子Aの内部のバインダの面積とした。また、二次粒子Aの内部の空隙に含まれるドット数を、二次粒子Aの内部における空隙の面積とした。このとき、バインダや導電助剤の断面の面積も空隙の面積の一部として扱った。空隙の面積に対するバインダの面積を二次粒子Aの内部のバインダ濃度として算出した。一方、二次粒子の外部のバインダ断面に含まれるドット数を二次粒子の外部のバインダの面積とした。また、二次粒子の外部の空隙に含まれるドット数を、二次粒子の外部における空隙の面積とした。このとき、バインダや導電助剤の断面の面積も空隙の面積の一部として扱った。空隙の面積に対するバインダの面積を二次粒子の外部のバインダ濃度として算出した。そして、二次粒子の外部のバインダ濃度に対する、二次粒子の内部のバインダ濃度の比を求めた。
・正極活物質層の空隙体積に対する、正極活物質層の二次粒子の内部の空隙体積の比
上述したSEMの断面写真を用いた方法によって測定した。断面写真において、上記の方法によって求めた正極活物質層に形成された空隙の全面積に対する、二次粒子の内部の空隙面積の比を算出することによって、上記空隙体積の比を求めた。
(実施例2〜8)
電池を表1に示す構成となるように変更した点以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を製造した。
(比較例1)
電池を表1に示す構成となるように変更した点以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を製造した。
Figure 2017174738
<出力性能の評価>
製造した各電池について、満充電から放電を開始した直後の電圧降下量を測定し、その測定値の逆数を、出力性能を表す値として算出した。その結果を表1に示す。出力性能を示す値は、実施例1の値を100としたときの相対値で表されている。
実施例の電池では、出力性能が十分に発揮された。一方、比較例の電池では、出力性能が必ずしも十分に発揮されなかった。
1:蓄電素子(非水電解質二次電池)、
2:電極体、
26:非被覆積層部、
3:ケース、 31:ケース本体、 32:蓋板、
4:セパレータ、
5:集電体、 50:クリップ部材、
6:絶縁カバー、
7:外部端子、 71:面、
11:正極、
111:正極の金属箔(正極基材)、 112:正極活物質層、
12:負極、
121:負極の金属箔(負極基材)、 122:負極活物質層、
91:バスバ部材、
100:蓄電装置。

Claims (4)

  1. 正極と負極とを備え、
    前記正極及び前記負極の少なくともいずれか一方は、粒子状の活物質とバインダとを含む活物質層を有し、
    前記活物質層は、前記活物質の間の空隙によって多孔質に形成され、
    前記活物質層は、前記活物質の一次粒子が凝集した二次粒子であって内部に空隙が形成された二次粒子を含み、
    前記二次粒子の内部のバインダ濃度は、前記二次粒子の外部のバインダ濃度よりも低い、蓄電素子。
  2. 前記活物質層の空隙体積に対する、前記二次粒子の内部の空隙体積の比は、0.01以上0.5未満である、請求項1に記載の蓄電素子。
  3. 前記二次粒子の外部のバインダ濃度に対する、前記二次粒子の内部のバインダ濃度の比は、0.01以上0.5以下である、請求項1または2に記載の蓄電素子。
  4. 前記二次粒子の平均径は、3μm以上30μm以下である、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の蓄電素子。
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