JP2017173819A - ポリビニルアルコール系フィルムの製造方法、ポリビニルアルコール系フィルム、および偏光膜 - Google Patents

ポリビニルアルコール系フィルムの製造方法、ポリビニルアルコール系フィルム、および偏光膜 Download PDF

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Abstract

【課題】 特段キャスト型の清掃や補修を行わなくとも、表面が平滑であり、かつ欠点の少ないポリビニルアルコール系フィルムを得る製造方法を提供すること。【解決手段】 ポリビニルアルコール系樹脂の水溶液を、連続的にキャスト型に流涎して製膜するポリビニルアルコール系フィルムの製造方法であり、製造中に、キャスト型の表面を水および/またはアルコール系溶剤で連続的に洗浄することを特徴とするポリビニルアルコール系フィルムの製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリビニルアルコール系フィルムの製造方法に関し、さらに詳しくは、連続キャスト法による欠点の少ないポリビニルアルコール系フィルムの製造方法、該製造方法により得られるポリビニルアルコール系フィルム、該ポリビニルアルコール系フィルムを原反として製造される偏光膜に関する。
従来、ポリビニルアルコール系フィルムは、ポリビニルアルコール系樹脂を水などの溶媒に溶解して原液を調製したのち、かかる原液を、キャストドラムやキャストベルトなどのキャスト型に流延して製膜し(キャスト法)、金属加熱ロールなどを使用して乾燥することにより製造される。このようにして得られるポリビニルアルコール系フィルムは、透明性や染色性に優れたフィルムとして多くの用途に利用されており、その有用な用途の一つに偏光膜があげられる。かかる偏光膜は、液晶ディスプレイの基本構成要素として用いられており、近年では高品位で高信頼性の要求される機器へとその使用が拡大されている。
このような中、液晶画面の高精細化や高輝度化にともない、従来品より一段と表面平滑性に優れ、かつ欠点の少ないポリビニルアルコール系フィルムが必要とされている。ポリビニルアルコール系フィルムの表面平滑性が低い場合には、偏光膜の光線透過率が下がると共に偏光性能が一定で無くなるため、ディスプレイの高輝度化や高精細化の障害となる。また、ポリビニルアルコール系フィルムに欠点が多い場合には、当然のことながら、偏光膜の表示欠点も増加し、高品位なディスプレイの製造は困難となる。なお、本発明における欠点とは、主として、異物による点状欠点や、汚れによる面状欠点、スジなどの光学欠点である。
表面平滑性に優れ、かつ欠点の少ない光学用ポリビニルアルコール系フィルムを製造するためには、キャスト型の表面が清浄でなければならない。一般的に、キャスト型の表面は、表面平滑性を確保するために、クロムメッキなどの金属メッキ処理が施される。しかし、初期は平滑なキャスト型であっても、フィルムの製造が繰り返されると有機物が付着し、表面粗さが増大し、かつ欠点も増加する。かかる有機物としては、ポリビニルアルコール系樹脂の分解物、添加剤の分解物、環境からの付着物など様々である。
ポリビニルアルコール系フィルムの表面平滑性を向上する手法として、例えば、表面粗さが3S以下である金属表面(キャスト型表面)で製膜する手法が提案されている(たとえば、特許文献1参照。)また、キャスト型の表面にフッ素系樹脂膜を形成する手法が提案されている(たとえば、特許文献2参照。)。
特開2001−315138号公報 特開2006−305924号公報
しかしながら、特許文献1の開示技術では、キャスト型の使用開始時には平滑なフィルムが得られるものの、製造を繰り返すとキャスト型の表面に有機物が付着し、フィルムの平滑性が低下し、かつ欠点が生じる。特許文献2の開示技術では、キャスト型の使用開始時には有機物の付着を低減できるものの、経年的にキャスト型が繰り返し加熱/冷却されると、フッ素系樹脂膜が剥がれてフィルムの平滑性が低下し、かつフッ素系樹脂膜の分解物によりフィルムの欠点が増加する傾向にある。
また、キャスト型の表面が清浄でないと、ポリビニルアルコール系樹脂の水溶液を均一に流涎できないばかりか、フィルムを安定して剥離することも困難となる。更には、フィルムの膜厚ムラや位相差ムラを誘発するものであった。
かかる不具合を解消するために、ポリビニルアルコール系フィルムの製造現場においては、製造を止めて、キャスト型の表面を手作業により清掃したり、清掃でも不具合が解消しない場合は大規模な補修を行っているのが実状である。これらの清掃や補修は、キャスト型が大サイズになるほど多大な労力を要し、フィルムの生産性を大きく低下させる原因となっていた。
そこで、本発明ではこのような背景下において、特段キャスト型の清掃や補修を行わなくとも、表面が平滑であり、かつ欠点の少ないポリビニルアルコール系フィルムを得ることが可能な製造方法を提供することを目的とするものである。
しかるに、本発明者等はかかる事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、ポリビニルアルコール系フィルムの製造中に、キャスト型の表面を特定の液体を用いて連続的に洗浄しながらポリビニルアルコール系フィルムを製造することにより、表面が平滑であり、かつ欠点の少ないポリビニルアルコール系フィルムが効率よく得られることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明の要旨は、ポリビニルアルコール系樹脂の水溶液を、連続的にキャスト型に流涎して製膜するポリビニルアルコール系フィルムの製造方法であり、製造中に、キャスト型の表面を水および/またはアルコール系溶剤で連続的に洗浄することを特徴とするポリビニルアルコール系フィルムの製造方法に関するものである。
また、本発明は、上記製造方法を用いて得られるポリビニルアルコール系フィルム、ならびに該ポリビニルアルコール系フィルムを用いてなる偏光膜も提供するものである。
本発明のポリビニルアルコール系フィルムの製造方法は、ポリビニルアルコール系フィルムの製造時にキャスト型の表面を常に清浄に保つことができるため、表面平滑性に優れ、かつ欠点の少ないポリビニルアルコール系フィルムが効率よく得られ、更に高品質な偏光膜が得られるものである。
図1は、水および/またはアルコール系溶剤を含浸した不織布をキャスト型の表面に押圧して接触させた後、乾いた不織布で拭き取る洗浄方法を示した説明図である。 図2は、1枚の不織布がキャストドラムの幅方向にスライドしながら洗浄する洗浄方法を示した説明図である。 図3は、ロール式洗浄装置を用いた洗浄方法を示した説明図である。
本発明は、ポリビニルアルコール系樹脂の水溶液を、連続的にキャスト型に流涎して製膜するポリビニルアルコール系フィルムの製造方法であり、製造中に、キャスト型の表面を水および/またはアルコール系溶剤で連続的に洗浄することを特徴とするものである。
本発明で用いられるポリビニルアルコール系樹脂としては、通常、未変性のポリビニルアルコール系樹脂、即ち、酢酸ビニルを重合して得られるポリ酢酸ビニルをケン化して製造される樹脂が用いられる。必要に応じて、酢酸ビニルと、少量(例えば、10モル%以下、好ましくは5モル%以下)の酢酸ビニルと共重合可能な成分との共重合体をケン化して得られる樹脂を用いることもできる。酢酸ビニルと共重合可能な成分としては、例えば、不飽和カルボン酸(例えば、塩、エステル、アミド、ニトリル等を含む)、炭素数2〜30のオレフィン類(例えば、エチレン、プロピレン、n−ブテン、イソブテン等)、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸塩等が挙げられる。また、ケン化後の水酸基を化学修飾して得られる変性ポリビニルアルコール系樹脂を用いることもできる。
また、ポリビニルアルコール系樹脂として、側鎖に1,2−ジオール構造を有するポリビニルアルコール系樹脂を用いることもできる。かかる側鎖に1,2−ジオール構造を有するポリビニルアルコール系樹脂は、例えば、(i)酢酸ビニルと3,4−ジアセトキシ−1−ブテンとの共重合体をケン化する方法、(ii)酢酸ビニルとビニルエチレンカーボネートとの共重合体をケン化および脱炭酸する方法、(iii)酢酸ビニルと2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソランとの共重合体をケン化および脱ケタール化する方法、(iv)酢酸ビニルとグリセリンモノアリルエーテルとの共重合体をケン化する方法、等により得られる。
ポリビニルアルコール系樹脂の重量平均分子量は10万〜30万であることが好ましく、特に好ましくは11万〜28万、更に好ましくは12万〜26万である。かかる重量平均分子量が小さすぎるとポリビニルアルコール系樹脂を光学フィルムとする場合に充分な光学性能が得られにくい傾向があり、大きすぎるとポリビニルアルコール系樹脂フィルムを偏光膜とする場合に延伸が困難となり、工業的な生産が難しくなる傾向にある。なお、かかるポリビニルアルコール系樹脂の重量平均分子量は、GPC−MALS法により測定される重量平均分子量である。
ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、97〜100モル%であることが好ましく、特に好ましくは98〜100モル%、更に好ましくは99〜100モル%である。かかるケン化度が低すぎるとポリビニルアルコール系樹脂を光学フィルムとする場合に充分な光学性能が得られにくい傾向がある。
ここで、本発明における平均ケン化度は、JIS K 6726に準じて測定されるものである。
本発明に用いるポリビニルアルコール系樹脂として、変性種、重量平均分子量、平均ケン化度などの異なる2種以上のものを併用してもよい。
本発明においては、上記ポリビニルアルコール系樹脂の粉末を、水などの溶剤を用いて洗浄し、遠心分離機などを用いて脱水して、含水率50重量%以下のポリビニルアルコール系樹脂ウェットケーキとすることが好ましい。含水率が大きすぎると、所望する水溶液濃度にすることが難しくなる傾向がある。
かかるポリビニルアルコール系樹脂ウェットケーキを温水や熱水に溶解して、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液を調整する。
ポリビニルアルコール系樹脂水溶液の調製方法は、特に限定されず、例えば、加温された多軸押出機を用いて調製してもよく、また、上下循環流発生型撹拌翼を備えた溶解缶に、前述したポリビニルアルコール系樹脂ウェットケーキを投入し、缶中に水蒸気を吹き込んで、溶解および所望濃度の水溶液を調製することもできる。
このようにして得られるポリビニルアルコール系樹脂水溶液の濃度は、15〜60重量%であることが好ましく、特に好ましくは17〜55重量%、更に好ましくは20〜50重量%である。水溶液濃度が低すぎると乾燥負荷が大きくなるため生産能力が低下する傾向があり、高すぎると粘度が高くなりすぎて均一な溶解ができない傾向がある。
ポリビニルアルコール系樹脂の水溶液には、ポリビニルアルコール系樹脂以外に、必要に応じて、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、トリメチロールプロパンなどの一般的に使用される可塑剤や、ノニオン性、アニオン性またはカチオン性の界面活性剤を含有させることが、製膜性の点より好ましい。
本発明で使用されるキャスト型としては、キャストドラム(ドラム型ロール)、キャストベルト、樹脂フィルムなどが挙げられる。いずれも回転しながら、表面に流涎されたポリビニルアルコール系樹脂の水溶液を乾燥して、連続的にフィルムを製膜するものである。これらの中では、ポリビニルアルコール系フィルムの表面平滑性の点で、キャストドラムとキャストベルトが好ましく、より好ましくは、生産性の点でキャストドラムである。
キャストドラムとしては、鉄を主成分とするステンレス鋼(SUS)などの表面に、傷つき防止のため金属メッキが施されているものが好ましい。金属メッキとしては、例えば、クロムメッキ、ニッケルメッキ、亜鉛メッキなどが挙げられ、これらが単層または2層以上積層化して使用される。これらの中では、キャスト型表面の平滑化の容易さや、耐久性の点から、最表面がクロムメッキであることが好ましい。
かかるキャスト型に、ポリビニルアルコール系樹脂の水溶液を流延して、乾燥することでポリビニルアルコール系フィルムは製造されるが、例えば、キャスト型としてキャストドラムを用いる場合、以下の工程により製造される。
(A)ポリビニルアルコール系樹脂の水溶液を、T型スリットダイから、回転するキャストドラムの表面に吐出および流涎する工程。
(B)キャストドラムの表面上で、ポリビニルアルコール系樹脂の水溶液を、乾燥して製膜(フィルム化)する工程。
(C)キャストドラムの表面からフィルムを剥離する工程。
本発明は、キャスト型の表面を水および/またはアルコール系溶剤で連続的に洗浄することを特徴とするが、当然のことながら、洗浄は、キャスト型の表面がむき出しになっている位置で行われる。すなわち、上記キャストドラムを用いる場合、工程(C)においてフィルムが剥離された後、工程(A)においてポリビニルアルコール系樹脂の水溶液が流涎されるまでの間に行われる。かかる位置において、回転するキャストドラムの全幅にわたって連続的に洗浄を行うことが、作業効率の点で好ましい。キャスト型がキャストベルトや樹脂フィルムの場合も、かかる位置において連続的に洗浄すればよい。
以下、キャスト型としてキャストドラムを用いる場合を例にとって、本発明の洗浄を説明する。
洗浄方法としては、水および/またはアルコール系溶剤を含浸した、スポンジおよび/または不織布を、回転するキャストドラムの表面に押圧して接触させ、表面の汚れや異物を除去する方法(必要に応じて、更に乾いたスポンジおよび/または不織布で表面を拭き取ってもよい)、水および/またはアルコール系溶剤をキャストドラムの表面にスプレーコートした後、乾いたスポンジおよび/または不織布で拭き取る方法などが挙げられる。
これらの中では、水および/またはアルコール系溶剤を含浸した不織布をキャストドラムの表面に押圧して接触させて洗浄した後、乾いた不織布で拭き取る方法が好ましい(図1参照)。なお、押圧の程度は、特に限定されないが、洗浄効率の点で、0.01N以上が好ましく、特に好ましくは0.1〜100N、更に好ましくは1〜10Nである。かかる押圧の程度が弱すぎると、洗浄効率が低下する傾向があり、また過度に押圧した場合は、キャストドラム全体への負荷が大きくなり、スムーズな回転を阻害する傾向がある。かかる押圧の際に、スポンジや不織布に細かな振動を与えて、洗浄効率を高めてもよい。
キャストドラムの全幅を洗浄するためには、例えば不織布を用いる場合、キャストドラムの幅に合わせた不織布で洗浄する手法、キャストドラムの幅を数分割して複数の不織布で洗浄する手法、1枚もしくは複数の不織布がキャストドラムの幅方向にスライドして洗浄する手法などが挙げられるが、これらの中では、洗浄効率と装置の簡便さの点で、1枚の不織布がキャストドラムの幅方向にスライドしながら洗浄する手法が好ましい(図2参照)。
キャストドラムの表面を、不織布で幅方向(横方向)にもこすることにより、洗浄効率が向上する。また、過度に長幅の不織布は蛇行や布ゆるみが生じやすく、洗浄ムラが発生しやすい傾向にある。上述した手法はスポンジを用いる場合も同様である。
本発明では、洗浄の好ましい実施形態として、ロール式洗浄装置を用いる手法が挙げられる(図3参照)。具体的には、不織布が巻かれたロール(巻き出しロール)から乾いた清浄な不織布を巻き出し、不織布をキャストドラムに接触させながら、拭き取りと、水および/またはアルコール系溶剤による洗浄を行った後、汚れた不織布をロール(巻き取りロール)に巻き取る方法である。キャストドラム上での不織布の移送方向は、洗浄効率の点で、キャストドラムの回転方向に対して逆向きであることが好ましい。洗浄自体は、例えば、水および/またはアルコール系溶剤をスプレーノズルから、不織布が接触している中間地点に設置された塗布ロールにスプレーコートし、塗布ロールと不織布を接触させることにより、水および/またはアルコール系溶剤を不織布に含浸させ、かかる不織布がキャストドラムの表面と接触することによりなされる。かかる方法により、常に清浄な不織布を用いた洗浄と拭き取りが可能となり、より欠点の少ないポリビニルアルコール系フィルムを得ることができる。
本発明で使用されるスポンジは、特に限定されず、スポンジとしてはポリビニルアルコールスポンジ、ウレタンスポンジ、ポリエチレンスポンジ、シリコンスポンジ、メラミンスポンジ、ゴムスポンジなどが挙げられる。これらの中でもポリビニルアルコールスポンジがキャストドラムの表面を傷付けない点で好ましい。また、水および/またはアルコール系溶剤の含浸性の点で、密度が1〜100kg/m3のものが好ましい。
本発明で使用される不織布は、特に限定されず、ナイロン系不織布、ポリエステル系不織布、ポリオレフィン系不織布などが挙げられる。これらの中では、洗浄効率が優れる点で、ナイロン系不織布とポリエステル系不織布が好ましく、特に好ましくはポリエステル系不織布、更に好ましくはポリエチレンテレフタレート繊維よりなるポリエステル系不織布、殊に好ましくはポリエチレンテレフタレート繊維とナイロン繊維よりなるポリエステル系不織布である。
かかるスポンジや不織布は、使用後に、水やアルコールなどの溶剤により洗浄、および乾燥して再利用することが可能である。
スポンジや不織布に、水および/またはアルコール系溶剤を含浸する手法は、特に限定されず、スポンジや不織布が乾かない程度に、スリットダイやスプレーノズルから連続的もしくは断続的に供給されればよい。必要に応じて、水やアルコール系溶剤を、一旦塗布ロールに塗布した後、スポンジや不織布に転送してもよい。
上述した洗浄方法は、複数組み合わせることも可能であり、水を含浸した不織布で2回洗浄したり、水を含浸した不織布で洗浄した後に、アルコール系溶剤を含浸した不織布で洗浄したり、一旦アルコール系溶剤を含浸した不織布で洗浄した後に、アルコール系溶剤の種類を変更して再度洗浄することも可能である。
また、洗浄の前後に、異物を掻き取るブレードを取り付けてもよいし、拭き取りに加えて、キャストドラムの表面に残った水やアルコール系溶剤を完全に除去するために、温風による乾燥を行ってもよい。
洗浄温度は、製造時のキャストドラムの表面温度と同じであり、40〜99℃であることが好ましく、特に好ましくは60〜95℃である。
一般的に、工程(B)におけるキャストドラムの表面温度は、ポリビニルアルコール系樹脂の水溶液を乾燥するために、40〜99℃である。洗浄温度を一定に保つために、洗浄に使用する水および/またはアルコール系溶剤や、スポンジおよび/または不織布をかかる温度範囲に加温してもよい。
洗浄速度は、製造時のキャストドラムの回転速度と同じであり、3〜50m/分であることが好ましい。特に好ましくは5〜35m/分である。洗浄速度が遅すぎるとポリビニルアルコール系フィルムの生産性が低下することとなり、逆に、速すぎると洗浄効率が低下する傾向がある。
一般的に、工程(B)におけるキャストドラムの回転速度は、生産性と乾燥速度を勘案して3〜50m/分である。
本発明で洗浄に使用するアルコール系溶剤としては、炭素数1〜6のアルコールより選ばれる少なくとも1種のアルコールを用いることが好ましい。なお、かかる炭素1〜6のアルコールとしては、それらアルコール中の水酸基の一部がアルコキシ基で置換された化合物を用いることも好ましい。
かかる炭素数1〜6のアルコールとしては、メタノール、メトキシメタノール、ジメトキシメタノール、エトキシメタノール、メトキシエトキシメタノール、n−プロポキシメタノール、iso−プロポキシメタノール、エトキシエトキシエタノール、メトキシプロポキシメタノール、n−ブトキシメタノール、iso−ブトキシメタノール、t−ブトキシメタノール、エトキシ−n−プロポキシメタノール、エトキシ−iso−プロポキシメタノール、ペントキシメタノール;エタノール、2−メトキシエタノール、1,1−ジメトキシエタノール、2,2−ジメトキシエタノール、1,2−ジメトキシエタノール、1−エトキシエタノール、2−エトキシエタノール、1−メトキシー2−エトキシエタノール、1−エトキシー2−メトキシエタノール、1,1-ジエトキシエタノール、1,2−ジエトキシエタノール、2,2−ジエトキシエタノール、1−n−プロポキシエタノール、1−iso−プロポキシエタノール、2−n−プロポキシエタノール、2−iso−プロポキシエタノール、1−メトキシ−2−n−プロポキシエタノール、1−メトキシ−2−iso−プロポキシエタノール、2−メトキシ−1−n−プロポキシエタノール、2−メトキシ−1−iso−プロポキシエタノール、1−n−ブトキシエタノール、1−iso−ブトキシエタノール、1−t−ブトキシエタノール、2−n−ブトキシエタノール、2−iso−ブトキシエタノール、2−t−ブトキシエタノール;1−プロパノール、2−メトキシプロパノール、3−メトキシプロパノール、1,1−ジメトキシプロパノール、1,2−ジメトキシプロパノール、2,2−ジメトキシプロパノール、1,3−ジメトキシプロパノール、2,3−ジメトキシプロパノール、3,3−ジメトキシプロパノール、1-エトキシプロパノール、2−エトキシプロパノール、3−エトキシプロパノール、1−エトキシ−1−メトキシプロパノール、2−エトキシ−2−メトキシプロパノール、3−エトキシ−3−メトキシプロパノール、1−エトキシー2−メトキシプロパノール、2−エトキシ−1−メトキシプロパノール、1−エトキシ−3−メトキシプロパノール、3−エトキシ−1−メトキシプロパノール;2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1,1−ジメトキシ−2−プロパノール、1,2−ジメトキシ−2−プロパノール、1−エトキシー2−プロパノール、2−エトキシー2−プロパノール、1−メトキシー1−エトキシ−2−プロパノール、1−メトキシー2−エトキシ−2−プロパノール、1−n−プロポキシー2−プロパノール、1−iso−プロポキシー2−プロパノール、2−n−プロポキシー2−プロパノール、2−iso−プロポキシー2−プロパノール;1−ブタノール、1−メチル−1−ブタノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、4−メチル−1−ブタノール、1−メトキシ−1−ブタノール、1−メチル−1−メトキシ−1−ブタノール、2−メチル−1−メトキシ−1−ブタノール、3−メチル−1−メトキシ−1−ブタノール、3−メチル−1−メトキシ−1−ブタノール、4−メチル−1−メトキシ−1−ブタノール、2−メトキシ−1−ブタノール、1−メチル−2−メトキシ−1−ブタノール、2−メチル−2−メトキシ−1−ブタノール、3−メチル−2−メトキシ−1−ブタノール、4−メチル−2−メトキシ−1−ブタノール、3−メトキシ−1−ブタノール、1−メチル−3−メトキシ−1−ブタノール、3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノール、4−メチル−3−メトキシ−1−ブタノール、4−メトキシ−1−ブタノール、1−メチル−4−メトキシ−1−ブタノール、2−メチル−4−メトキシ−1−ブタノール、3−メチル−4−メトキシ−1−ブタノール、4−メチル−4−メトキシ−1−ブタノール、1−エトキシ−1−ブタノール、2−エトキシ−1−ブタノール、3−エトキシ−1−ブタノール、4−エトキシ−1−ブタノール、1,1−ジメトキシ−1−ブタノール、1,2−ジメトキシ−1−ブタノール、1,3−ジメトキシ−1−ブタノール、1,4−ジメトキシ−1−ブタノール;2−ブタノール、1−メトキシ−2−ブタノール、2−メトキシ−2−ブタノール、3−メトキシ−2−ブタノール、4−メトキシ−2−ブタノール、1−エトキシ−2−ブタノール、2−エトキシ−2−ブタノール、3−エトキシ−2−ブタノール、4−エトキシ−2−ブタノール;iso−ブタノール、1−メトキシ−iso−ブタノール、2−メトキシ−iso−ブタノール、3−メトキシ−iso−ブタノール、1,1−ジメトキシ−t−ブタノール、3,3−ジメトキシ−iso−ブタノール、3,3'−ジメトキシ−iso−ブタノール、1,2−ジメトキシ−iso−ブタノール、1,3−ジメトキシ−iso−ブタノール、2,3−ジメトキシ−iso−ブタノール、1−エトキシ−iso−ブタノール、2−エトキシ−iso−ブタノール、3−エトキシ−iso−ブタノール;t−ブタノール、2−メトキシ−t−ブタノール、2,2−ジメトキシ−t−ブタノール、2,2'−ジメトキシ−t−ブタノール、2−エトキシ−t−ブタノール;1−ペンタノール、1−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−1−ペンタノール、1−メトキシ−1−ペンタノール、2−メトキシ−1−ペンタノール、3−メトキシ−1−ペンタノール、4−メトキシ−1−ペンタノール、5−メトキシ−1−ペンタノール;2−ペンタノール、1−メトキシ−2−ペンタノール、2−メトキシ−2−ペンタノール、3−メトキシ−2−ペンタノール、4−メトキシ−2−ペンタノール;3−ペンタノール、1−メトキシ−3−ペンタノール、2−メトキシ−3−ペンタノール、3−メトキシ−3−ペンタノール;1−ヘキサノール、2-ヘキサノール、3−ヘキサノール;シクロプロパノール、シクロブタノール、シクロプロピルメタノール、シクロペンタノール、1−シクロプロピル−1−エタノール、2−シクロプロピル−1−エタノール、シクロブチルメタノール、シクロヘキサノール、1−シクロプロピルプロパノール、2−シクロプロピルプロパノール、3−シクロプロピルプロパノール、1−シクロブチルエタノール、2−シクロブチルエタノール、シクロペンチルメタノール、ジ(シクロプロピル)メタノールなどが挙げられる。これらの中でも、安全性の点で、沸点が100〜200℃のものが好ましく、特に好ましくは、洗浄効率の点で、沸点が150〜200℃のものである。
また、本発明の洗浄に使用される液体として、水、アルコール系溶剤に加えて、更にエーテル化合物(水酸基非含有のエーテル化合物)を用いることが好ましく、洗浄効率の点で、特に好ましくは、アルコール系溶剤としてエーテル化合物(水酸基非含有のエーテル化合物)を含むアルコール系溶剤を用いることである。
かかるエーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジプロピルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル、トリメチレングリコールジメチルエーテル、トリメチレングリコールジエチルエーテル、トリメチレングリコールジプロピルエーテル、トリメチレングリコールジブチルエーテルなどが挙げられる。これらの中でも、安全性の点で、沸点が100〜200℃のものが好ましく、特に好ましくは、洗浄効率の点で、沸点が150〜200℃のものである。
なお、本発明の一形態として、有機物がキャスト型表面に局所的に付着している場合は、かかる局所の洗浄を強化することも可能である。例えば、キャストドラムを回転させながら、かかる局所を含むドラム円周上にスポンジや不織布などの洗浄ジグを設置することができる。また、かかる局所を含むドラム円周上に、有機物を分解する紫外線ランプなどの他の洗浄ジグを設置してもよい。
上記洗浄方法により洗浄されたキャスト型の表面粗さRzは、0.3μm以下であることが好ましい。特に好ましくは0.2μm以下、更に好ましくは0.1μm以下である。
キャスト型の表面粗さRzが大きすぎるとポリビニルアルコール系フィルムの表面粗さが増大する傾向にある。
上記洗浄方法を用いると、表面が平滑であり、かつ欠点の少ないポリビニルアルコール系フィルムが得られるものである。以下、キャスト型としてキャストドラムを用いた場合のポリビニルアルコール系フィルムの製造方法を説明する。
前述した通り、本発明のポリビニルアルコール系フィルムは、以下の工程により製造される。
(A)ポリビニルアルコール系樹脂の水溶液を、T型スリットダイから、回転するキャストドラムの表面に吐出および流涎する工程。
(B)キャストドラムの表面上で、ポリビニルアルコール系樹脂の水溶液を、乾燥して製膜(フィルム化)する工程。
(C)キャストドラムの表面からフィルムを剥離する工程。
以下、前記工程(A)について説明する。
まず、得られたポリビニルアルコール系樹脂水溶液は、脱泡処理される。脱泡方法としては、静置脱泡や多軸押出機による脱泡などの方法があげられる。多軸押出機としては、ベントを有した多軸押出機であれば、とくに限定されないが、通常はベントを有した2軸押出機が用いられる。
脱泡処理ののち、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液は、一定量ずつT型スリットダイに導入され、回転するキャストドラム上に吐出および流延されて、キャスト法により製膜される。
T型スリットダイ出口のポリビニルアルコール系樹脂水溶液の温度は、80〜100℃であることが好ましく、特に好ましくは85〜98℃である。
かかるポリビニルアルコール系樹脂水溶液の温度が低すぎると流動不良となる傾向があり、高すぎると発泡する傾向がある。
かかるポリビニルアルコール系樹脂水溶液の粘度は、吐出時に50〜200Pa・sであることが好ましく、特に好ましくは70〜150Pa・sである。
かかるポリビニルアルコール系樹脂水溶液の粘度が、低すぎると流動不良となる傾向があり、高すぎると流涎が困難となる傾向がある。
T型スリットダイからキャストドラムに吐出されるポリビニルアルコール系樹脂水溶液の吐出速度は、0.5〜5m/分であることが好ましく、特に好ましくは0.6〜4m/分、更に好ましくは0.7〜3m/分である。
かかる吐出速度が遅すぎると生産性が低下する傾向があり、速すぎると流涎が困難となる傾向がある。
次いで、前記工程(B)について説明する。
かかるキャストドラムの直径は、好ましくは2〜5m、特に好ましくは2.4〜5m、更に好ましくは2.8〜4mである。
かかる直径が小さすぎると乾燥長が不足し速度が出にくい傾向があり、大きすぎると輸送性が低下する傾向がある。
かかるキャストドラムの幅は、好ましくは4m以上であり、特に好ましくは4.5m以上、更に好ましくは4.5〜6mである。
キャストドラムの幅が小さすぎると生産性が低下する傾向がある。
かかるキャストドラムの回転速度は、3〜50m/分であることが好ましく、特に好ましくは4〜40m/分、更に好ましくは5〜35m/分である。
かかる回転速度が遅すぎると生産性が低下する傾向があり、早すぎると乾燥が不十分となる傾向がある。
かかるキャストドラムの表面温度は、40〜99℃であることが好ましく、特に好ましくは60〜95℃である。
かかる表面温度が低すぎると乾燥不良となる傾向があり、高すぎると発泡してしまう傾向がある。
最後に、前記工程(C)において、フィルムはキャストドラムから剥離される。
剥離されたフィルムは加熱して、更に乾燥、必要に応じて熱処理されることが好ましい。
キャストドラムで製膜されたフィルムの乾燥は、膜の表面と裏面とを複数の熱ロールに交互に接触させることにより行なわれる。熱ロールの表面温度は、通常40〜150℃、好ましくは50〜130℃、特に好ましくは60〜110℃である。かかる表面温度が低すぎると乾燥不良となる傾向が有り、高すぎると乾燥しすぎることとなり、うねりなどの外観不良を招く傾向がある。
また、熱ロールは、例えば、表面をハードクロムメッキ処理又は鏡面処理した、直径0.2〜2mのロールであり、通常2〜30本、好ましくは10〜25本を用いて乾燥を行うことが好ましい。
本発明においては、熱ロールによる乾燥後、フィルムに熱処理を行うことが好ましい。熱処理温度は、60〜150℃が好ましく、特に好ましくは70〜140℃である。熱処理温度が低すぎると、ポリビニルアルコール系フィルムの耐水性が不足したり、位相差ふれの原因となる傾向があり、高すぎると偏光膜製造時の延伸性が低下する傾向がある。かかる熱処理方法としては、例えば、高温の熱ロールに接触させる方法や、フローティングドライヤーにて行う方法等が挙げられる。
乾燥、必要に応じて熱処理が行われたポリビニルアルコール系フィルムの原反は、両端をスリットされて製品となる。
かかるポリビニルアルコール系フィルムの表面粗さRzは、0.3μm以下であることが好ましい。より好ましくは0.2μm以下、更に好ましくは0.1μm以下である。表面粗さRzが、大きすぎると偏光膜の偏光度が低下する傾向にある。
本発明のポリビニルアルコール系フィルムは、高さ1μm以上の欠点(点状も線状も含む)が、1mm2中に3個以下であることが好ましい。より好ましくは2個以下、更に好ましくは1個以下である。かかる欠点の個数が多すぎると偏光膜の表示欠点が増加する傾向にある。
かかるポリビニルアルコール系フィルムの厚さは、60μm以下であることが好ましく、薄型化の点から50μm以下であることがより好ましい。特に好ましくは破断回避の点から5〜50μmである。
かかるポリビニルアルコール系フィルムの幅は、偏光膜の幅広化の点で4m以上であることが好ましい。より好ましくは4〜6mである。
また、ポリビニルアルコール系フィルムの長さは、4km以上であることが好ましく、大面積化の点からより好ましくは4.5km以上、輸送重量の点から特に好ましくは5〜50km以上である。
かかるポリビニルアルコール系フィルムは、表面平滑性に優れ、かつ欠点が少ないため、偏光膜用の原反として好ましく用いられる。
本発明の偏光膜は、上記ポリビニルアルコール系フィルムを、ロールから巻き出して水平方向に移送し、膨潤、染色、ホウ酸架橋、延伸、洗浄、乾燥などの工程を経て製造される。
膨潤工程は、染色工程の前に施される。膨潤工程により、ポリビニルアルコール系フィルム表面の汚れを洗浄することができるほかに、ポリビニルアルコール系フィルムを膨潤させることで染色ムラなどを防止する効果もある。膨潤工程において、処理液としては、通常、水が用いられる。当該処理液は、主成分が水であれば、ヨウ化化合物、界面活性剤等の添加物、アルコール等が少量入っていてもよい。膨潤浴の温度は、通常10〜45℃程度であり、膨潤浴への浸漬時間は、通常0.1〜10分間程度である。
染色工程は、フィルムにヨウ素または二色性染料を含有する液体を接触させることによって行なわれる。通常は、ヨウ素−ヨウ化カリウムの水溶液が用いられ、ヨウ素の濃度は0.1〜2g/L、ヨウ化カリウムの濃度は1〜100g/Lが適当である。染色時間は30〜500秒程度が実用的である。処理浴の温度は5〜50℃が好ましい。水溶液には、水溶媒以外に水と相溶性のある有機溶媒を少量含有させてもよい。
ホウ酸架橋工程は、ホウ酸やホウ砂などのホウ素化合物を使用して行われる。ホウ素化合物は水溶液または水−有機溶媒混合液の形で濃度10〜100g/L程度で用いられ、液中にはヨウ化カリウムを共存させるのが、偏光性能の安定化の点で好ましい。処理時の温度は30〜70℃程度、処理時間は0.1〜20分程度が好ましく、また必要に応じて処理中に延伸操作を行なってもよい。
延伸工程は、一軸方向に3〜10倍、好ましくは3.5〜6倍延伸することが好ましい。この際、延伸方向の直角方向にも若干の延伸(幅方向の収縮を防止する程度、またはそれ以上の延伸)を行なっても差し支えない。延伸時の温度は、40〜170℃が好ましい。さらに、延伸倍率は最終的に前記範囲に設定されればよく、延伸操作は一段階のみならず、製造工程の任意の範囲の段階に実施すればよい。
洗浄工程は、例えば、水やヨウ化カリウム等のヨウ化物水溶液にポリビニルアルコール系フィルムを浸漬することにより行われ、フィルムの表面に発生する析出物を除去することができる。ヨウ化カリウム水溶液を用いる場合のヨウ化カリウム濃度は1〜80g/L程度でよい。洗浄処理時の温度は、通常、5〜50℃、好ましくは10〜45℃である。処理時間は、通常、1〜300秒間、好ましくは10〜240秒間である。なお、水洗浄とヨウ化カリウム水溶液による洗浄は、適宜組み合わせて行ってもよい。
乾燥工程は、大気中で40〜80℃で1〜10分間行えばよい。
また、偏光膜の偏光度は、好ましくは99.5%以上、より好ましくは99.8%以上である。偏光度が低すぎると液晶ディスプレイにおけるコントラストを確保することができなくなる傾向がある。
なお、偏光度は、一般的に2枚の偏光膜を、その配向方向が同一方向になるように重ね合わせた状態で、波長λにおいて測定した光線透過率(H11)と、2枚の偏光膜を、配向方向が互いに直交する方向になる様に重ね合わせた状態で、波長λにおいて測定した光線透過率(H1)より、下式にしたがって算出される。
〔(H11−H1)/(H11+H1)〕1/2
さらに、本発明の偏光膜の単体透過率は、好ましくは42%以上である。かかる単体透過率が低すぎると液晶ディスプレイの高輝度化を達成できなくなる傾向がある。
単体透過率は、分光光度計を用いて偏光膜単体の光線透過率を測定して得られる値である。
かくして、本発明の偏光膜が得られるが、本発明の偏光膜は、表示欠点が少なく偏光性能に優れた偏光板を製造するのに好適である。
以下、本発明の偏光板の製造方法について説明する。
本発明の偏光膜は、その片面または両面に、接着剤を介して、光学的に等方性な樹脂フィルムを保護フィルムとして貼合されて偏光板となる。保護フィルムとしては、たとえば、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、シクロオレフィンポリマー、シクロオレフィンコポリマー、ポリスチレン、ポリエーテルスルホン、ポリアリーレンエステル、ポリ−4−メチルペンテン、ポリフェニレンオキサイドなどのフィルムまたはシートがあげられる。
貼合方法は、公知の手法で行われるが、例えば、液状の接着剤組成物を、偏光膜、保護フィルム、あるいはその両方に均一に塗布した後、両者を貼り合わせて圧着し、加熱や活性エネルギー線を照射することで行われる。
また、偏光膜には、薄膜化を目的として、上記保護フィルムの代わりに、その片面または両面にウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ウレア樹脂などの硬化性樹脂を塗布し、硬化して偏光板とすることもできる。
本発明の偏光膜は、表示欠点がなく偏光性能にも優れており、携帯情報端末機、パソコン、テレビ、プロジェクター、サイネージ、電子卓上計算機、電子時計、ワープロ、電子ペーパー、ゲーム機、ビデオ、カメラ、フォトアルバム、温度計、オーディオ、自動車や機械類の計器類などの液晶表示装置、サングラス、防眩メガネ、立体メガネ、ウェアラブルディスプレイ、表示素子(CRT、LCD、有機EL、電子ペーパーなど)用反射低減層、光通信機器、医療機器、建築材料、玩具などに好ましく用いられる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
尚、例中「部」、「%」とあるのは、重量基準を意味する。
各物性について、次のようにして測定をおこなう。
<測定条件>
(1)表面粗さRz(μm)
(株)キーエンス製レーザーフォーカス顕微鏡VK−9700(測定長:1mm、対物レンズ:20倍)を用いて、キャストドラムとロールフィルムの10か所を測定し、平均値を表面粗さとした。
(2)欠点(個/mm2
(株)キーエンス製レーザーフォーカス顕微鏡VK−9700(対物レンズ:10倍)を用いて、ロールフィルムの10か所(各面積1mm2)に存在する高さまたは深さが1μm以上の欠点数(点状も線状も含む)を観察し、最大値を欠点数とした。
(3)偏光度(%)、単体透過率(%)
得られた偏光膜から、100m刻みで、延伸方向50mm×幅方向4mに切断して短冊サンプルを作成し、大塚電子社製:RETS−1100Aを用いて、幅方向に10mmピッチで全幅にわたり偏光度と単体透過率を測定し、それぞれの平均値を得られた偏光膜の偏光度と単体透過率とした
(4)表示欠点(個/m2
長さ1m×幅1mの偏光膜を15,000lxの環境下で目視検査し、100μm以上の欠点数を測定した。
<実施例1>
(ポリビニルアルコール系フィルムの製造)
重量平均分子量142,000、ケン化度99.8モル%のポリビニルアルコール系樹脂1,000kg、水2,000kg、可塑剤としてグリセリン100kgを入れ、撹拌しながら150℃まで昇温して、樹脂濃度25%に濃度調整を行い、均一に溶解したポリビニルアルコール系樹脂の水溶液を得た。
次に該ポリビニルアルコール系樹脂水溶液を、2軸押出機に供給して脱泡した後、水溶液温度を95℃にし、T型スリットダイから下記洗浄条件(A)で洗浄されているキャストドラム(直径3m、幅4.5m、表面クロムメッキ、回転速度20m/分、表面温度90℃)に連続して吐出および流延して製膜し、最後に、キャストドラム上で乾燥されたフィルムをキャストドラムから剥離し、熱ロールで更に乾燥してポリビニルアルコール系フィルム(幅4m、厚さ45μm、長さ5km)を得た。得られたポリビニルアルコール系フィルムの特性は表1に示される通りであった。
フィルムの製造中にキャストドラムのクロムメッキ面を目視観察したところ、製造前に見られた白濁は製造の進行とともに減少し、キャストドラム表面の汚れが除去されていくことを確認できた。フィルム製造前後でキャストドラムの表面粗さRzを測定すると、表1に示される通り、製造前は0.4μm、製造後は0.2μmであり、洗浄および拭き取りにより、キャストドラム表面の付着物が除去されたと予想される。
「洗浄条件A」
フィルムの剥離位置から50cm離れたキャストドラム上に、幅4.5m、長さ(接触長)10cm、厚さ0.5mmのポリエステル系不織布(ポリエチレンテレフタレート繊維65%/ナイロン繊維35%)を設置した(図1参照)。製膜の開始とともに、押圧パッドを用いて、該ポリエステル系不織布をキャストドラムの全幅にわたって接触させ、アルコール系溶剤として1−ヘキサノール(沸点157℃)を、複数設置されたスプレーノズルからポリエステル系不織布全体に0.1kg/分で吐出および含浸して、回転するキャストドラムの表面を洗浄し、連続して、幅4.5m、長さ(接触長)10cm、厚さ0.5mmの乾いたポリエステル系不織布(ポリエチレンテレフタレート繊維65%/ナイロン繊維35%)により拭き取りを行った。拭き取り後のキャストドラム表面は、回転しながら上記T型スリットダイの下部に移動し、連続して製膜に供した。
(偏光膜の製造)
得られたポリビニルアルコール系フィルムを、水温25℃の水槽に浸漬しながら1.7倍に延伸した。次にヨウ素0.5g/L、ヨウ化カリウム30g/Lよりなる28℃の水溶液中に浸漬しながら1.6倍に延伸し、ついでホウ酸40g/L、ヨウ化カリウム30g/Lの組成の水溶液(55℃)に浸漬するとともに、同時に2.1倍に一軸延伸しつつホウ酸処理を行なった。その後、ヨウ化カリウム水溶液で洗浄行い、乾燥して総延伸倍率5.8倍の偏光膜Aを得た。得られた偏光膜の偏光特性は表2に示される通りであった。
<実施例2>
実施例1の洗浄条件Aにおいて、幅4.5m、長さ(接触長)10cm、厚さ0.5mmのポリエステル系不織布に代えて、幅1.1m、長さ(接触長)10cm、厚さ10cmのポリビニルアルコールスポンジ(アイオン製PVAスポンジ)を4本用いた以外は、実施例1と同様にして、ポリビニルアルコール系フィルムと偏光膜を得た。得られたポリビニルアルコール系フィルムと偏光膜の諸特性は、表1および表2に示される通りであった。
<実施例3>
実施例1の洗浄条件Aにおいて、1−ヘキサノールに代えて、3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノール50部とジエチレングリコールジエチルエーテル50部よりなるアルコール系溶剤を用いた以外は、実施例1と同様にして、ポリビニルアルコール系フィルムと偏光膜を得た。得られたポリビニルアルコール系フィルムと偏光膜の諸特性は、諸特性は表1および表2に示される通りであった。
<実施例4>
実施例1の洗浄条件Aにおいて、1−ヘキサノールに代えて、純水を用いた以外は、実施例1と同様にして、ポリビニルアルコール系フィルムと偏光膜を得た。得られたポリビニルアルコール系フィルムと偏光膜の諸特性は、表1および表2に示される通りであった。
<実施例5>
実施例1において、洗浄条件Aを以下の洗浄条件Bに変更した以外は、実施例1と同様にして、ポリビニルアルコール系フィルムと偏光膜を得た。得られたポリビニルアルコール系フィルムと偏光膜の諸特性は、表1および表2に示される通りであった。
「洗浄条件B」
キャストドラムの表面がむき出しになっている位置にロール式洗浄装置を設置した(図3参照)。巻き出しロールから幅1m、長さ1km、厚さ0.5mmの乾いたポリエステル系不織布(ポリエチレンテレフタレート繊維65%/ナイロン繊維35%)を2mm/秒で巻き出しながらキャストドラムに接触させ(接触長10cm)、接触中間地点に配置された塗布ロールを介して純水をポリエステル系不織布に含浸させて、湿った不織布をキャストドラムの幅方向に20cm/秒でスライドさせながら洗浄を行い、洗浄後のポリエステル系不織布を巻き取りロールに巻き取った。なお、塗布ロールへの純水の供給は、スプレーノズルを用いて20g/分で行った。
<実施例6>
実施例5の洗浄条件Bにおいて、純水に代えて、3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノール40部、ジエチレングリコールジエチルエーテル40部、および純水20部よりなる混合溶剤を用いた以外は、実施例5と同様にして、ポリビニルアルコール系フィルムと偏光膜を得た。得られたポリビニルアルコール系フィルムと偏光膜の諸特性は、表1および表2に示される通りであった。
<比較例1>
キャストドラムの洗浄を行わなかった以外は、実施例1と同様にして、ポリビニルアルコール系フィルムと偏光膜を得た。得られたポリビニルアルコール系フィルムと偏光膜の諸特性は、表1および表2に示される通りであった。
かかるフィルムの製造中にキャストドラムのクロムメッキ面を目視観察したところ、製造の進行とともに白濁が増加し、キャストドラム表面が汚れていくことが確認できた。製造後のキャストドラムの表面粗さRzを測定すると、表1に示される通り0.5μmであった。
Figure 2017173819
Figure 2017173819
実施例1〜6のポリビニルアルコール系フィルムは、欠点が少なく、表面粗さが小さいのに対し、比較例1のポリビニルアルコール系フィルムは、欠点が多く、表面粗さが大きいものである。
そして、各々のポリビニルアルコール系フィルムから得られる偏光膜の偏光特性や品質は、実施例1〜6の方が比較例1よりも優れるものであることがわかる。
本発明により得られる偏光膜や偏光板は、表示欠点が少なく偏光性能の面内均一性にも優れており、携帯情報端末機、パソコン、テレビ、プロジェクター、サイネージ、電子卓上計算機、電子時計、ワープロ、電子ペーパー、ゲーム機、ビデオ、カメラ、フォトアルバム、温度計、オーディオ、自動車や機械類の計器類などの液晶表示装置、サングラス、防眩メガネ、立体メガネ、ウェアラブルディスプレイ、表示素子(CRT、LCD、有機EL、電子ペーパーなど)用反射低減層、光通信機器、医療機器、建築材料、玩具などに好ましく用いられる。

Claims (11)

  1. ポリビニルアルコール系樹脂の水溶液を、連続的にキャスト型に流涎して製膜するポリビニルアルコール系フィルムの製造方法であり、製造中に、キャスト型の表面を水および/またはアルコール系溶剤で連続的に洗浄することを特徴とするポリビニルアルコール系フィルムの製造方法。
  2. 水および/またはアルコール系溶剤を含浸した、スポンジおよび/または不織布を、キャスト型の表面に押圧することにより洗浄することを特徴とする請求項1記載のポリビニルアルコール系フィルムの製造方法。
  3. 洗浄速度が、5〜50m/分であることを特徴とする請求項1または2記載のポリビニルアルコール系フィルムの製造方法。
  4. キャスト型の表面温度が、40〜99℃であることを特徴とする請求項1〜3いすれか記載のポリビニルアルコール系フィルムの製造方法。
  5. キャスト型が、表面がクロムメッキされているキャストドラムであることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のポリビニルアルコール系フィルムの製造方法。
  6. アルコール系溶剤が、炭素数1〜6のアルコールより選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載のポリビニルアルコール系フィルムの製造方法。
  7. アルコール系溶剤が、エーテル化合物を含有するアルコール溶剤剤であることを特徴とする請求項1〜6いずれか記載のポリビニルアルコール系フィルムの製造方法。
  8. 洗浄されたキャスト型の表面を、更に、乾いたスポンジおよび/または不織布で拭き取ることを特徴とする請求項1〜7いずれか記載のポリビニルアルコール系フィルムの製造方法。
  9. 請求項1〜8いずれか記載のポリビニルアルコール系フィルムの製造方法により製造されることを特徴とするポリビニルアルコール系フィルム。
  10. 幅4m以上、長さ4km以上、厚さ60μm以下であることを特徴とする請求項9記載のポリビニルアルコール系フィルム。
  11. 請求項9または10記載のポリビニルアルコール系フィルムより得られることを特徴とする偏光膜。
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