JP2017170620A - フィルター装置およびこれを用いた熱可塑性樹脂フィルムの製造方法 - Google Patents

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純平 小寺
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正明 萩原
信治 三澤
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信治 三澤
就明 藤井
Shiyuumei Fujii
就明 藤井
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Abstract

【課題】密集欠点などの異物欠点が少なく、外観品質に優れる熱可塑性樹脂フィルムの提供。
【解決手段】流入口と流出口を有するハウジング内に2つ以上のフィルターエレメントを配置したフィルター装置であって、
各フィルターエレメントは合流流路を介して前記流出口に接続されており、
前記合流流路は、
各フィルターエレメントとの接続部と、
直柱または錐台形状の筒状流路と、
1つの合流部と、
前記流出口との接続部と、をこの順で備え、
任意の1つの前記筒状流路の中心線と、前記流出口における流体の流れ方向に平行な直線とのなす角度が、20°以上75°未満である、
フィルター装置。
【選択図】図1

Description

本発明はフィルター装置に関する。詳細には、本発明は溶融押出法による熱可塑性樹脂フィルムの製造に好適に用いられるフィルター装置、および該フィルター装置を用いた熱可塑性樹脂フィルムの製造方法に関する。
アクリル系樹脂は透明性や低複屈折率などの光学特性に優れるため、液晶ディスプレイ用光学フィルムや加飾フィルムなどの原料として使用される。近年、ディスプレイの高精細化や加飾用途における高い意匠性発現のためにアクリル系樹脂フィルムの更なる品質向上、特に異物欠点の低減が求められている。なお、本明細書において「異物」とは、製造工程において混入する汚染物質、重合反応中に発生するゲル等の副生物、フィルム成形中に生じるフィッシュアイ、樹脂の劣化に起因する副生物等を含む概念である。
例えば特許文献1には、溶液製膜法によりフィルムを製造する際に、ろ過精度1μmのフィルター装置でポリマー溶液をろ過して製膜する方法が開示されている。溶液製膜法は溶液でろ過できるため、比較的容易に異物をろ過して除去可能である反面、溶剤処理が必要となり高コストとなる課題がある。
これに対し、低コストで熱可塑性樹脂フィルムを製造できる方法として溶融押出法が挙げられる。溶融押出法においてろ過による異物除去を行う場合、溶液製膜法に比べはるかに高粘度の溶融樹脂をろ過する必要がある。
溶融押出法での熱可塑性樹脂組成物中の異物除去に関し、様々な提案がされている。例えば、押出機からダイまでの工程中にろ過精度が25μm以下であるフィルター装置を配置し、樹脂を通過させて異物を除去する方法(特許文献2)、ろ過精度3〜25μmのリーフディスクタイプのフィルター装置を用いてろ過する方法(特許文献3)などが挙げられる。
特開2006−283013号公報 特開2009−39935号公報 特開2010−17948号公報
特許文献2、3に記載の方法によると、アクリル系樹脂フィルムの異物欠点を低減できる。また、可能であればフィルターのろ過精度をより細かくすることで、アクリル系樹脂フィルムの異物欠点のサイズを小さくできる。一方で、異物欠点には、単独の異物によるものと、いくつかの異物が複数集合した、いわゆる密集欠点がある。異物一つ一つのサイズが単独では問題とならないほど小さい場合も、これらが密集し密集欠点を形成することで、熱可塑性樹脂フィルムの外観品質に悪影響を与える。従来の方法では、このような密集欠点を十分に低減することができなかった。
すなわち本発明の課題は、異物欠点および密集欠点が共に少なく、外観品質に優れる熱可塑性樹脂フィルムを、溶融押出法で製造するためのフィルター装置、および該フィルター装置を用いた熱可塑性樹脂フィルムの製造方法を提供することにある。
本発明者らは検討を重ねた結果、複数のフィルターエレメントを備えるフィルター装置に高粘度の溶融樹脂組成物を通過させる際、複数の流路を通過する溶融樹脂組成物間のわずかな温度差や、複数の流路のわずかな距離差により、各流路における溶融樹脂組成物の流速に差が発生し、これが異物欠点の発生に影響すること、流速の差がフィルターエレメントの通過後で顕著となること、ゴム粒子を配合した不均一系の樹脂組成物を用いた際には流速の差が更に顕在化することを突き止めた。そして、各フィルターエレメントを通過後の溶融樹脂組成物が合流する際の角度を特定範囲に設定することにより、流速の差が異物欠点の発生に与える影響を抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、下記[1]〜[14]に関する。
[1]流入口と流出口を有するハウジング内に2つ以上のフィルターエレメントを配置したフィルター装置であって、
各フィルターエレメントは合流流路を介して前記流出口に接続されており、
前記合流流路は、
各フィルターエレメントとの接続部と、
直柱または錐台形状の筒状流路と、
1つの合流部と、
前記流出口との接続部と、をこの順で備え、
任意の1つの前記筒状流路の中心線と、前記流出口における流体の流れ方向に平行な直線とのなす角度が、20°以上75°未満である、
フィルター装置。
[2]前記フィルターエレメントのろ過精度が5μm以上50μm以下である、[1]のフィルター装置。
[3]前記フィルターエレメントが筒型である、[1]または[2]のフィルター装置。
[4]溶融押出法による熱可塑性樹脂フィルムの製造方法であって、
押出機とダイとの間に[1]〜[3]のいずれかのフィルター装置を配置し、押出機から吐出される溶融状態の熱可塑性樹脂組成物を前記フィルター装置に通過させる工程を有する、
熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
[5]前記フィルター装置内における、前記熱可塑性樹脂組成物の滞留時間が50秒以上600秒以下である、[4]の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
[6]前記フィルター装置内の温度が230〜300℃である、[4]または[5]の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
[7]前記フィルター装置の前記流入口および前記流出口における差圧が1〜10MPaである、[4]〜[6]のいずれかの熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
[8]前記熱可塑性樹脂組成物の270℃、せん断速度120秒−1における溶融粘度が100〜1500Pa・sの範囲である、[4]〜[7]のいずれかの熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
[9]前記熱可塑性樹脂組成物が(メタ)アクリル系樹脂を含有する、[4]〜[8]のいずれかの熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
[10]前記(メタ)アクリル系樹脂が、
メタクリル酸メチルの単独重合体(A);
メタクリル酸メチルとアクリル酸アルキルエステルの共重合体(C);
メタクリル酸メチルの単独重合体(A)およびアクリル酸エステルの単独重合体(B)の混合物;
メタクリル酸メチルの単独重合体(A)およびメタクリル酸メチルとアクリル酸エステルの共重合体(C)の混合物;
からなる群から選択される、
[9]の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
[11]
前記熱可塑性樹脂組成物がゴム粒子を含有する、[4]〜[10]のいずれかの熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
[12]前記ゴム粒子がアクリル系ゴム粒子である、[11]の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
[13]前記熱可塑性樹脂フィルムが光学フィルムである、[4]〜[12]のいずれかの熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
[14]前記熱可塑性樹脂フィルムが加飾フィルムである、[4]〜[12]のいずれかの熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
本発明のフィルター装置や熱可塑性樹脂フィルムの製造方法によれば、密集欠点などの異物欠点が少なく、外観品質に優れる熱可塑性樹脂フィルムを溶融押出法により製造できる。
[フィルター装置]
図1に本発明のフィルター装置の一例の略断面図を示す。
本発明のフィルター装置は、流入口2−1−1と流出口2−1−2を有するハウジング2−1内に2つ以上のフィルターエレメント2−2が配置されてなり、各フィルターエレメント2−2は合流流路2−3を介して流出口2−1−2に接続されている。
合流流路2−3は各フィルターエレメント2−2との接続部2−3−1と、筒状流路2−3−2と、1つの合流部2−3−3と、流出口2−1−2との接続部2−3−4とをこの順で備え、任意の1つの筒状流路2−3−2の中心線と、流出口2−1−2における流体の流れ方向に平行な直線とのなす角度θが20°以上75°未満である。なおここでいう角度θは、上記2本の直線のなす角度のうちの鋭角を指す。
被ろ過体である流体は流入口2−1−1よりハウジング2−1内に流入し、各フィルターエレメント2−2のろ材を通過して各フィルターエレメント2−2内に流入する。その後、各フィルターエレメント2−2に分かれた流体は合流流路2−3において合流し、流出口2−1−2よりハウジング2−1から流出する。
本発明のフィルター装置は温度調節手段を備えていてもよい。前記温度調節手段に特に制限はなく、オイル温調機や電熱ヒーターなど公知の手段を用いることができる。
(フィルターエレメント)
フィルターエレメントとしては筒型のものを用いるのが好ましい。
筒型のフィルターエレメントは通常、外周面から流体をろ過するろ過部、ろ過された流体が流れる中空部、この中空部から流体を排出する端部の排出部、フィルターエレメントの先端部を備える。筒型のフィルターエレメントとしては、例えばチューブタイプ、キャンドルタイプなどが挙げられる。中でも、キャンドルタイプのフィルターエレメントが好ましい。
キャンドルタイプのフィルターエレメントのタイプに特に制限はなく、波型またはプリーツ型など公知のものが使用できる。前記プリーツ型におけるプリーツは、フィルターエレメントの半径方向に延びたものでもよいし、半径方向に対して斜めに延び、湾曲した断面形状またはアーチ型の断面形状を有するいわゆるスパイラルプリーツであってもよい。
フィルターエレメントの材質としては特に制限はないが、耐錆性、耐食性および強度などの観点からステンレスが好ましく、SUS304およびSUS316Lなどがより好ましく、耐食性の観点から、SUS316Lがさらに好ましい。
フィルターエレメントのろ材の形態としては、例えばパウダー焼結体やファイバー焼結体などが挙げられる。これらは組み合わせて用いてもよい。
本発明のフィルター装置はフィルターエレメントを2本以上備える。フィルターエレメントの本数に特に制限はないが、本数を増やすことでろ過面積が増大し、フィルターエレメントの寿命を延ばすことができる。例えば熱可塑性樹脂フィルムの製造においてはフィルターエレメントを4本備えたフィルター装置を好適に用いることができる。
フィルターエレメントのろ過精度は、5μm以上50μm以下であることが好ましく、生産性や異物サイズなどのバランスの観点からは10μm以上30μm以下であることがより好ましい。ろ過精度を5μm以上とすることで、溶融状態の熱可塑性樹脂を通過させる際の剪断発熱による熱劣化を抑制できる傾向にあり、ろ過精度を50μm以下とすることで、異物の効果的な除去が可能となる。
本発明のフィルター装置のろ過面積が大きいほどろ過寿命が長くなる一方、溶融状態の熱可塑性樹脂の滞留劣化の原因となりうる。
本発明のフィルター装置の性能をより効果的に発揮するためには、後述する押出機の吐出量をQ(kg/h)、フィルター装置の総ろ過面積をS(m)、フィルターエレメント1本の直径をD(mm)、フィルターエレメントの長さをL(mm)としたとき、これらが下記の関係を満たすことが好ましい。なお、総ろ過面積は各フィルターエレメントの直径、長さおよび本数により調節可能である。
50≦Q/S≦200 かつ 5≦L/D≦10
Q/Sを50以上とすることで、溶融熱可塑性樹脂組成物の滞留時間が短くなり、熱可塑性樹脂の滞留劣化を抑制できる。一方、Q/Sを200以下とすることで、剪断発熱による熱可塑性樹脂の劣化を抑制できる。
またL/Dが10を超える場合、フィルターエレメントが過剰に長くなり、溶融樹脂組成物の滞留時間が増えて熱劣化につながる恐れがある。一方、L/Dが5を下回る場合、フィルターエレメントが過剰に太くなり、ハウジングの設計が困難となる。
(合流流路)
本発明のフィルター装置では、各フィルターエレメントは合流流路を介してハウジングの流出口に接続されている。
前記合流流路は各フィルターエレメントとの接続部、筒状流路、1つの合流部およびハウジングの流出口との接続部をこの順で備える。前記各フィルターエレメントとの接続部および前記筒状流路は、フィルターエレメントの数と同じ数だけ存在する。
前記筒状流路の形状は直柱または錐台である。直柱としては例えば円柱、正四角柱などが挙げられる。また、錐台としては例えば円錐台、正四角錐台などが挙げられる。中でも、円柱が好ましい。
各筒状流路は全て同一形状、同一サイズであることが好ましい。
各フィルターエレメントとの接続部、合流部およびハウジングの流出口との接続部の形状に特に制限はない。
本発明のフィルター装置は、任意の1つの前記筒状流路の中心線と、ハウジングの流出口における流体の流れ方向に平行な直線とのなす角度が、20°以上75°未満であることを特徴とする。これにより複数の筒状流路を流れる溶融樹脂組成物の流速の違いによる滞留を抑制でき、熱可塑性樹脂フィルムの密集欠点を低減することができる。
前記角度を20°以上とすることで、ハウジングをコンパクトに設計でき、長時間の滞留による熱可塑性樹脂の劣化を防止し、さらには得られる熱可塑性樹脂フィルムの異物欠点を低減できる。一方、前記角度を75°未満とすることで、合流部での熱可塑性樹脂組成物の滞留を抑制でき、得られる熱可塑性樹脂フィルムの密集欠点を低減できる。
同様の観点から、前記角度は20°以上65°以下であることが好ましく、25°以上60°以下であることがより好ましく、30°以上50°以下であることがさらに好ましく、35°以上50°以下であることが最も好ましい。
なお、各筒状流路の中心線とハウジングの流出口における流体の流れ方向に平行な直線とのなす角度が全て前記範囲であることが好ましく、前記角度が全て等しいことがより好ましい。
[熱可塑性樹脂フィルムの製造方法]
本発明の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法は、溶融押出法による熱可塑性樹脂フィルムの製造方法であって、押出機とダイとの間に本発明のフィルター装置を配置し、押出機から吐出される溶融状態の熱可塑性樹脂組成物を前記フィルター装置に通過させる工程を有する。
本発明の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法における構成の一例を図2に示す。
まず、熱可塑性樹脂組成物は押出機1にて溶融混練されて吐出され、溶融状態の熱可塑性樹脂組成物はギアポンプ4を経て、本発明のフィルター装置2にてろ過され、スタティックミキサー5を経て、ダイ3からシート状に吐出され、ロール(1)6とロール(2)7に挟圧されて所望の厚みに成形される。その後熱可塑性樹脂フィルムは例えばロール状に巻き取られる。
(押出機)
前記押出機としては特に限定されず、例えば単軸押出機、二軸押出機または多軸押出機などを用いることができる。熱可塑性樹脂組成物を溶融混錬する際に発生する揮発分を除去するため、押出機はベント機構を備えることが好ましい。
押出機のスクリューとしてはバリアフライトやミキシングセクション付きスクリューなどを用いることができる。スクリューのL/D(Lは押出機のシリンダー長さ、Dはシリンダー内径を表す)は特に限定されないが、充分な可塑化や混練状態を得る観点から10以上100以下であることが好ましく、20以上50以下であることがより好ましく、25以上40以下であることがさらに好ましい。L/Dが10未満の場合は十分な可塑化や混練状態が得られにくく、100を超える場合は過度の剪断発熱により熱可塑性樹脂が分解する可能性がある。
前記押出機のシリンダー温度は、150℃以上310℃以下が好ましく、180℃以上
280℃以下がより好ましい。180℃未満では、熱可塑性樹脂組成物の溶融が不十分となり好ましくない。一方、310℃を超えると熱可塑性樹脂が熱劣化して分解による低沸点の分解物、ヤケ、ゲル化の発生につながり好ましくない。
(フィルター装置)
本発明のフィルター装置は、押出機からダイに至る間に配置する。フィルター装置内における熱可塑性樹脂組成物の滞留時間tは50秒以上600秒以下であることが好ましく、100秒以上400秒以下であることがより好ましい。前記滞留時間tを50秒以上とすることで十分な異物ろ過効果を得ることができ、600秒以下とすることで熱可塑性樹脂の熱分解による異物の発生を抑制できる。
なお、前記滞留時間tは溶融熱可塑性樹脂組成物がフィルター装置の流入口から流出口まで達するまでに要する時間である。
前記滞留時間tは、フィルター装置が備え付けられた場合と、フィルター装置が備え付けられていない場合のそれぞれについて、押出機ホッパーへ原料を投入してからダイから熱可塑性樹脂組成物が吐出されるまでの時間を測定し、その時間の差分により求めることができる。
前記滞留時間tは、押出成形の押出量やフィルター装置の総ろ過面積によって調整することができる。
フィルター装置内の温度は230〜300℃の範囲内であることが好ましい。前記温度が230℃未満の場合、樹脂圧の上昇によるポリマーフィルター破損の懸念が生じる。また前記温度が300℃を超える場合、フィルター装置内での熱可塑性樹脂の熱分解が懸念される。
フィルター装置に流入する前および後における溶融熱可塑性樹脂組成物の温度は、フィルター装置内の温度への影響を抑制する観点から、230〜300℃であることが好ましい。
フィルター装置の流入口および流出口の差圧は1〜10MPaであることが好ましい。前記差圧が1MPa未満の場合、フィルター装置内において溶融熱可塑性樹脂組成物の流動が不均一となり、熱可塑性樹脂の劣化や異物発生が懸念される。前記差圧が10MPaを超える場合、ろ材の破損が懸念されるため好ましくない。
(ダイ)
前記ダイとしては特に限定されず、公知のものを用いることができる。中でも、マニホールドダイ、フィッシュテールダイ、コートハンガーダイなどのTダイを用いることが好ましい。なお、厚みを安定化させるため、製膜したフィルムの厚みを測定して、リップ開度のボルトを自動で調整する機構を備える自動調整ダイを用いることが好ましい。
(ギアポンプやスタティックミキサー等)
なお、押出機から本発明のフィルター装置との間に、ブレーカープレートやスクリーンチェンジャー、ギアポンプ、スタティックミキサーを設置してもよい。また、本発明のフィルターとダイとの間にスタティックミキサーを設置してもよい。
本発明の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法においては押出機と本発明のフィルター装置との間にギアポンプを設置することが好ましい。ギアポンプはインバータ制御により、押出機より吐出される溶融熱可塑性樹脂組成物の流量の脈動を抑制することができる。
本発明のフィルター装置を通過した溶融状態の熱可塑性樹脂組成物は、スタティックミキサーを経てダイに導入されることが好ましい。スタティックミキサーは内部にスタティックミキサーエレメントを備え、分割・転換・反転の作用により溶融熱可塑性樹脂組成物の温度や混合状態を均一化する。スタティックミキサー内におけるスタティックミキサーエレメントの数は、3〜10が好ましく、5〜7がより好ましい。前記スタティックミキサーエレメントの数が3未満の場合、上記効果が十分に得られない。前記スタティックミキサーエレメントの数が10を超える場合、前記均一化効果に顕著な差が現れず、かえって経済的に不利である。
(ロール)
本発明の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法においては、得られる熱可塑性樹脂フィルムの表面平滑性が良好となり、かつヘイズが抑制される観点から、Tダイから溶融状態で押し出された熱可塑性樹脂組成物の両面を鏡面ロール表面または鏡面ベルト表面に接触させて成形する工程を含むことが好ましい。ロールの構成としては、剛体ロールと金属弾性ロールとの組み合わせが好ましい。
溶融状態で押し出された熱可塑性樹脂組成物の両面を鏡面ロール表面または鏡面ベルト表面に接触させて製膜する場合には、鏡面ロール若しくは鏡面ベルトにより線圧10N/mm以上50N/mm以下で加圧することが好ましい。
(熱可塑性樹脂組成物)
本発明の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法に用いる熱可塑性樹脂組成物は、270℃、せん断速度120秒−1における溶融粘度が100Pa・s〜1500Pa・sであることが好ましく、300Pa・s〜1000Pa・sであることがより好ましい。前記溶融粘度が100Pa・s以上であることで、フィルター装置通過の際、背圧が十分に大きく、効果的に異物をろ過することができる。また前記溶融粘度が1500Pa・s以下であることで、フィルター装置へ過剰な圧力がかかることによるフィルター装置の破損を防ぐことができる。
なお前記溶融粘度はキャピログラフィ等により測定することができる。
本発明の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法において用いることができる熱可塑性樹脂組成物については特に限定されない。例えば、ビスフェノールAポリカーボネートなどのポリカーボネート樹脂;ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸樹脂、スチレン−マレイミド樹脂、スチレン系熱可塑エラストマーなどの芳香族ビニル系樹脂またはその水素添加物;非晶性ポリオレフィン、結晶相を微細化した透明なポリオレフィン、エチレン−メタクリル酸メチル樹脂などのポリオレフィン系樹脂;ポリメタクリル酸メチル、スチレン−メタクリル酸メチル樹脂などの(メタ)アクリル系樹脂;(メタ)アクリル系樹脂をイミド環化、ラクトン環化、メタクリル酸変性などにより改質した耐熱性(メタ)アクリル系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、シクロヘキサンジメタノールやイソフタル酸などで部分変性されたポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアリレートなどのポリエステル樹脂;ポリイミド樹脂;ポリエーテルサルホン樹脂;ポリアミド樹脂;トリアセチルセルロース樹脂などのセルロース系樹脂;ポリフェニレンオキサイド樹脂;などの透明性を有する熱可塑性樹脂を含有する熱可塑性樹脂組成物を用いることができる。
なお、本明細書において(メタ)アクリル系樹脂とは、メタクリル系樹脂またはアクリル系樹脂を指す。
実使用を考えた場合、得られるフィルムの全光線透過率が好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは92%以上となるように熱可塑性樹脂組成物を選定することが好ましい。
上記熱可塑性樹脂のなかでも、光学特性、耐熱性、成形加工性などに優れる観点から(メタ)アクリル系樹脂が好ましく、メタクリル酸メチル単位を60〜100質量%含有する熱可塑性樹脂がより好ましく、前記単位を70〜100質量%含有する熱可塑性樹脂がさらに好ましく、前記単位を80〜100質量%含有する熱可塑性樹脂が最も好ましい。
(メタ)アクリル系樹脂は、メタクリル酸メチルの単独重合体であってもよいし、アクリル酸エステル単位を含有していてもよい。後者の場合、メタクリル酸メチル単位およびアクリル酸エステル単位が一種類の重合体に含まれていてもよいし、二種類以上の重合体に別々に含まれていてもよい。(メタ)アクリル系樹脂全体におけるメタクリル酸メチル単位の含有量は60〜100質量%であることが好ましく、70〜100質量%であることがより好ましく、80〜100質量%であることがさらに好ましい。
(メタ)アクリル系樹脂としては例えば、メタクリル酸メチルの単独重合体(A)、メタクリル酸メチルとアクリル酸エステルの共重合体(C)、メタクリル酸メチルの単独重合体(A)およびアクリル酸エステルの単独重合体(B)の混合物、メタクリル酸メチルの単独重合体(A)およびメタクリル酸メチルとアクリル酸エステルの共重合体(C)の混合物などが挙げられる。
前記アクリル酸エステルとしては特に限定されず、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシルなどのアクリル酸アルキルエステルなどが挙げられる。
(メタ)アクリル系樹脂の重量平均分子量(Mw)は、5万以上15万以下であることが好ましく、6万以上15万以下であることがより好ましく、7万以上10万以下であることがさらに好ましい。(メタ)アクリル系樹脂の分子量分布(重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn))は1.7〜2.6であることが好ましく、1.7〜2.3であることがより好ましく、1.7〜2.0であることがさらに好ましい。分子量分布を1.7以上とすることで、熱可塑性樹脂組成物の成形加工性が良好となる。また分子量分布を2.6以下とすることで、得られる熱可塑性樹脂フィルムの耐衝撃性が良好となる。
なお、重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)で分析し標準ポリスチレンの分子量に換算して算出される値である。
(メタ)アクリル系樹脂としては、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法など公知の方法により製造されたものを用いることができる。中でも、塊状重合法または溶液重合法により得られたものを用いることが好ましく、不純物の少ない熱可塑性樹脂フィルムを得られる観点からは、塊状重合法により得られたものを用いることがより好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法に用いられる熱可塑性樹脂組成物における(メタ)アクリル系樹脂の含有量は70〜95質量%であることが好ましく、75〜90質量%であることがより好ましく、80〜85質量%であることがさらに好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法は、特にゴム粒子を含有する熱可塑性樹脂フィルムの製造に好適に用いることができる。
前記ゴム粒子としては、アクリル酸エステルに由来する単位を有する重合体からなる粒子(以下、「アクリル系ゴム粒子」と称する。)、共役ジエンに由来する単位を有する重合体からなる粒子、アクリル酸エステルに由来する単位および共役ジエンに由来する単位を有する重合体からなる粒子などが挙げられる。なお、これらの重合体は必要に応じて架橋性単量体に由来する単位を有していてもよい。中でも熱可塑性樹脂として(メタ)アクリル系樹脂を用いる場合、前記ゴム粒子はアクリル系ゴム粒子であることが好ましい。
前記ゴム粒子は多層構造を有するゴム粒子であることが好ましく、粒子の芯から外殻に向かって略同心円状に複数の層が積層され、層間がグラフト結合により結合しているゴム粒子であることがより好ましい。以下、多層構造を有するゴム粒子について詳述する。
多層構造を有するゴム粒子は、最外層および内層を有する。ここで「内層」とは、最外層以外の全ての層を指す。
前記内層は、少なくとも1層がアクリル酸エステルに由来する単位および/または共役ジエンに由来する単位を有する層(以下、「層(I)」と称する。)であることが好ましい。
前記アクリル酸エステルとしては、炭素数1〜8のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステルが好ましく、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチルおよびアクリル酸2−エチルヘキシルからなる群から選択される少なくとも1種であることがより好ましく、アクリル酸n−ブチルであることがさらに好ましい。
前記共役ジエンとしては、例えばブタジエンやイソプレンなどが挙げられる。
前記アクリル酸エステルおよび共役ジエンは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
層(I)におけるアクリル酸エステルに由来する単位および共役ジエンに由来する単位の合計含有量は60質量%以上であることが好ましく、70〜99質量%であることがより好ましく、80〜98質量%であることがさらに好ましい。
層(I)は、さらに架橋性単量体に由来する単位を有することが好ましい。前記架橋性単量体としては、例えばエチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、メタクリル酸アリル、トリアリルイソシアネートなどが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
層(I)における架橋性単量体に由来する単位の含有量は0.05〜10質量%であることが好ましく、0.5〜7質量%であることが好ましく、1〜5質量%であることがさらに好ましい。
層(I)は、さらにその他のビニル系単量体に由来する単位を有していてもよい。前記その他のビニル系単量体は前記アクリル酸エステルおよび前記架橋性単量体に共重合可能なものであれば特に限定されず、例えばメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸シクロヘキシルなどのメタクリル酸エステル;スチレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレンなどの芳香族ビニル;およびN−プロピルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−o−クロロフェニルマレイミドなどのマレイミド系単量体などが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
層(I)における前記その他のビニル系単量体に由来する単位の含有量は40質量%以下であることが好ましく、1〜30質量%であることがより好ましく、2〜20質量%であることがさらに好ましい。
内層は、層(I)の他にメタクリル酸エステルに由来する単位を有する層(以下、「層(II)」と称する。)を有していてもよい。
前記メタクリル酸エステルとしては、炭素数1〜8のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステルが好ましく、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルおよびメタクリル酸n−ブチルからなる群から選択される少なくとも1種がより好ましく、メタクリル酸メチルがさらに好ましい。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
層(II)におけるメタクリル酸エステルに由来する単位の含有量は80質量%以上であることが好ましく、85〜99質量%であることがより好ましく、90〜98質量%であることがさらに好ましい。
層(II)は、さらに架橋性単量体に由来する単位を有していてもよい。前記架橋性単量体としては、例えば層(I)において用いられるものと同じものが挙げられる。
層(II)における前記架橋性単量体に由来する単位の含有量は5質量%以下であることが好ましく、0.01〜3質量%であることがより好ましく、0.02〜2質量%であることがさらに好ましい。
層(II)は、さらにその他のビニル系単量体に由来する単位を有していてもよい。前記その他のビニル系単量体は、前記メタクリル酸エステルおよび前記架橋性単量体と共重合可能なものであれば特に限定されず、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−エチルヘキシルなどのアクリル酸エステル;酢酸ビニル;スチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、o−メチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルナフタレンなどの芳香族ビニル;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのニトリル類;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのα,β−不飽和カルボン酸;およびN−エチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドなどのマレイミド系単量体などが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
層(II)における前記その他のビニル系単量体に由来する単位の含有量は20質量%以下であることが好ましく、1〜15質量%であることがより好ましく、2〜10質量%であることがさらに好ましい。
多層構造を有するゴム粒子の最外層は、メタクリル酸エステルに由来する単位を有することが好ましい。
前記メタクリル酸エステルとしては、炭素数1〜8のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステルが好ましく、メタクリル酸メチルまたはメタクリル酸n−ブチルがより好ましく、メタクリル酸メチルがさらに好ましい。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
最外層におけるメタクリル酸エステルに由来する単位の含有量は80質量%以上であることが好ましく、85質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましい。
最外層は、その他のビニル系単量体に由来する単位を有していてもよい。前記その他のビニル系単量体は前記メタクリル酸エステル単量体に共重合可能なものであれば特に限定されず、例えば層(II)において用いられるものと同じものが挙げられる。
最外層における前記その他のビニル系単量体に由来する単位の含有量は20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることがさらに好ましい。
多層構造を有するゴム粒子の積層構造は特に限定されない。例えば、
[層(I)−最外層]の2層構造、
[層(II)−層(I)−最外層]の3層構造、
[層(I)−層(II)−層(I)−最外層]の4層構造
などが挙げられる。中でも、[層(II)−層(I)−最外層]の3層構造が好ましく、層(II)がメタクリル酸メチル80〜99.95質量%、アクリル酸エステル0〜19.95質量%および架橋性単量体0.05〜2質量%を重合してなる層であり、層(I)がアクリル酸エステル80〜98質量%、芳香族ビニル1〜19質量%および架橋性単量体1〜5質量%を重合してなる層であり、最外層がメタクリル酸メチル80〜100質量%およびアクリル酸エステル0〜20質量%を重合してなる層である[層(II)−層(I)−最外層]の3層構造がより好ましい。
なお、粒子の透明性の観点から、隣り合う層の屈折率の差が、好ましくは0.005未満、より好ましくは0.004未満、さらに好ましくは0.003未満となるように各層に含有される重合体を選択することが好ましい。
多層構造を有するゴム粒子における内層と最外層との質量比(内層/最外層)は、好ましくは60/40〜95/5、より好ましくは70/30〜90/10である。
内層において層(I)が占める割合は、好ましくは20〜100質量%、より好ましくは30〜70質量%である。
ゴム粒子の平均粒子径は、得られる熱可塑性樹脂フィルムの外観上の欠点を著しく低減できる観点から、好ましくは0.05〜1μm、より好ましくは0.1〜0.5μm、さらに好ましくは0.1〜0.3μmである。
上記範囲において、平均粒子径の異なる2種以上のゴム粒子を組み合わせて用いてもよい。
なお、本明細書における平均粒子径は、光散乱法によって測定される、体積基準の粒径分布における算術平均値である。
ゴム粒子の製造法は特に制限されないが、例えばゴム粒子を構成する単量体を乳化重合することによって得ることができる。また、多層構造を有するゴム粒子は、最内層を構成する単量体の乳化重合を行ってシード粒子を得た後、前記シード粒子の存在下に各層を構成する単量体を逐次添加して順次最外層までの重合を行うことによって得ることができる。
乳化重合に用いられる乳化剤としては、アニオン系乳化剤、ノニオン系乳化剤、ノニオン・アニオン系乳化剤のいずれも用いることができる。
前記アニオン系乳化剤としては、例えばジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジラウリルスルホコハク酸ナトリウムなどのジアルキルスルホコハク酸塩;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのアルキルベンゼンスルホン酸塩;ドデシル硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸塩などが挙げられる。
前記ノニオン系乳化剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなどが挙げられる。
前記ノニオン・アニオン系乳化剤としては、例えばポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウムなどのポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸塩;ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウムなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩;ポリオキシエチレントリデシルエーテル酢酸ナトリウムなどのアルキルエーテルカルボン酸塩などが挙げられる。
これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
乳化重合に用いられる重合開始剤は特に限定されない。例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩系開始剤;パースルホキシレート/有機過酸化物、過硫酸塩/亜硫酸塩などのレドックス系開始剤が挙げられる。
乳化重合で得られるポリマーラテックスからのゴム粒子の分離取得は、塩析凝固法、凍結凝固法、噴霧乾燥法などの公知の方法によって行うことができる。中でも、ゴム粒子に含まれる不純物を水洗により容易に除去できる観点から塩析凝固法および凍結凝固法が好ましく、耐水性に優れる熱可塑性樹脂フィルムが得られる観点から凍結凝固法がより好ましい。
なお、凝固工程前にポリマーラテックスに混入した異物を除去するため、目開き50μm以下の金網などでポリマーラテックスをろ過することが好ましい。アクリル系熱可塑性樹脂成分との溶融混練において均一に分散させ易いという観点から、架橋ゴム粒子成分を1000μm以下の凝集粒子として取り出すことが好ましく、500μm以下の凝集粒子として取り出すことがより好ましい。凝集粒子の形態は特に限定されず、例えば、最外層部分で相互に融着した状態のペレット状でもよいし、パウダー状やグラニュー状の粉体でもよい。
本発明の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法に用いられる熱可塑性樹脂組成物におけるゴム粒子の含有量は5〜30質量%であることが好ましく、10〜25質量%であることがより好ましく、15〜20質量%であることがさらに好ましい。
ゴム粒子の含有量が30質量%を超えると得られる熱可塑性樹脂フィルムの耐熱性が低下する傾向にあり、5質量%未満であると得られる熱可塑性樹脂フィルムが脆くなる傾向にある。
本発明の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法に用いる熱可塑性樹脂組成物には、その他必要に応じて各種の添加剤を好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは0.2質量%以下含有してもよい。
前記添加剤としては、酸化防止剤、熱劣化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、離型剤、高分子加工助剤、帯電防止剤、難燃剤、染顔料、光拡散剤、有機色素、艶消し剤、耐衝撃性改質剤、蛍光体などが挙げられる。
前記添加剤の中でも、紫外線吸収剤を用いることが好ましい。
紫外線吸収剤は、主に光エネルギーを熱エネルギーに変換することで紫外線を吸収する能力を有する化合物であり、例えばベンゾフェノン類、ベンゾトリアゾール類、トリアジン類、ベンゾエート類、サリシレート類、シアノアクリレート類、蓚酸アニリド類、マロン酸エステル類、ホルムアミジン類などが挙げられる。
中でも、紫外線被照による着色などの、熱可塑性樹脂フィルムの光学特性低下を抑制する観点からはベンゾトリアゾール類やトリアジン類が好ましく、ベンゾトリアゾール類がより好ましい。また、熱可塑性樹脂フィルムの黄色味を抑制する観点からは蓚酸アニリド類が好ましい。
前記ベンゾトリアゾール類としては、2,2’−メチレンビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール〕(ADEKA社製;商品名:アデカスタブLA−31)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製;商品名TINUVIN329)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製;商品名TINUVIN234)などが好ましい。
前記トリアジン類としては、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−ブチロキシフェニル)−6−(2,4−ブチロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン(BASF社製;商品名チヌビン460)、2−(4−(2−ヒドロキシ−3−2エチル)ヘキシル)オキシ)−2―ヒドロキシフェニル)−4、6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5トリアジン(BASF社製;商品名チヌビン405)、BASF社製チヌビン479、BASF社製チヌビン1477、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[2−(2−エチルヘキサノイロキシ)エトキシ]フェノール(ADEKA社製;商品名アデカスタブLA−46)、2,4,6トリス(2−ヒドロキシ−4−ヘキシロキシ−3−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン(ADEKA社製;商品名アデカスタブLA−F70)などが挙げられる。
前記蓚酸アニリド類としては、波長380〜450nmにおけるモル吸光係数の最大値εMAXが1200dm・mol−1cm−1以下であるものが好ましく、2−エチル−2’−エトキシ−オキサルアニリド(クラリアントジャパン社製;商品名サンデユボアVSU)などがより好ましい。
これらの添加剤は、熱可塑性樹脂を製造する際の重合反応液に添加してもよいし、重合反応により製造された熱可塑性樹脂に添加してもよい。
本発明の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法は、1mあたりの異物欠点が10個以下であり、かつ1mあたりの密集欠点が10個以下である熱可塑性樹脂フィルムの製造に好適に用いることができる。
ここで「異物欠点」とは、フィルム表面の垂直面から蛍光灯の反射光を利用して見た際に表面凹凸の違いにより検出される異物で、幅(W)×長さ(L)の値が0.03mmを超える異物を指す。
また「密集欠点」とは、幅(W)×長さ(L)の値が0.003mm以上0.03mm未満の異物が1cmあたりに15個以上存在している箇所を指す。
(用途)
本発明の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法により得られる熱可塑性樹脂フィルムの用途は特に制限されない。例えば、車両外装、車両内装、壁材、窓、浴室壁、食器、玩具、掃除機ハウジング、テレビジョンハウジング、エアコンハウジング、船舶外装、タッチパネル表装材、パソコンハウジング、携帯電話ハウジングなどに用いられる加飾フィルム;液晶保護板、導光板、導光フィルム、偏光子保護フィルム、偏光板保護フィルム、位相差フィルム、各種ディスプレイの前面板および表装材、拡散板、太陽電池、太陽光発電用パネル表装材等に用いられる光学フィルムなどが挙げられる。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明はそれらにより何ら制限されない。なお、実施例および比較例における物性値の測定または評価は以下の方法により行った。
〔異物欠点〕
後述の方法により24時間連続で熱可塑性樹脂フィルムを製造した後、評価用にフィルムを300m巻き取った。巻き終わりから1m抜き出し、蛍光灯下(200ルクス)で黒色ネル布上にフィルムを載せ、反射光を観察した。目視で表面凹凸が観察される部分に印をつけ、当該部分をルーペ(東海産業社製 PEAK 30×)により観察し、幅(W)×長さ(L)のサイズが0.03mm以上の異物の個数を計測した。
〔密集欠点〕
前記方法により観測した異物欠点の内、欠点が集中している箇所についてレーザー顕微鏡(OLYMPUS社製 OLS4100 対物レンズ MPlanFLN10×(倍率216×−1728×))を用いて当該部位を観察した。幅(W)×長さ(L)のサイズが0.003mm以上0.03mm未満の異物が1cmあたりに15個以上存在している箇所を1つの密集欠点とし、その個数を計測した。
〔溶融粘度〕
熱可塑性樹脂組成物の270℃、せん断速度120秒−1における溶融粘度は、キャピログラフ(東洋精機製作所社製 型式1D)を用いて270℃で、直径1mmΦ、長さ10mmのキャピラリーより、ピストンスピード10mm/分の速度で熱可塑性樹脂組成物を押出し、その際に生じるせん断応力から評価される数値とした。
[ゴム粒子(A1)の製造]
攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、単量体導入管および還流冷却器を備えた反応器内に、イオン交換水1050質量部、ポリオキシエチレントリデシルエーテル酢酸ナトリウム0.3質量部および炭酸ナトリウム0.7質量部を仕込み、反応器内を窒素ガスで十分に置換した後に内温を80℃にした。続けて過硫酸カリウム0.25質量部を投入し、5分間攪拌した。さらにメタクリル酸メチル95.4質量%、アクリル酸メチル4.4質量%およびメタクリル酸アリル0.2質量%からなる単量体混合物245質量部を60分間かけて連続的に滴下した。滴下終了後、重合転化率が98%以上になるようにさらに30分間重合反応を行った。
次いで、同反応器内に過硫酸カリウム0.32質量部を投入して5分間攪拌した。続けて、アクリル酸n−ブチル80.5質量%、スチレン17.5質量%およびメタクリル酸アリル2質量%からなる単量体混合物315質量部を60分間かけて連続的に滴下した。滴下終了後、重合転化率が98%以上になるようにさらに30分間重合反応を行った。
その後、同反応器内に過硫酸カリウム0.14質量部を投入して5分間攪拌した。続けて、メタクリル酸メチル95.2質量%、アクリル酸メチル4.4質量%およびn−オクチルメルカプタン0.4質量%からなる単量体混合物140質量部を30分間かけて連続的に滴下した。滴下終了後、重合転化率が98%以上になるようにさらに60分間重合反応を行った。
以上の操作によって得たゴム粒子(A1)を含むラテックスを凍結して凝固させ、次いで水洗・乾燥して3層構造からなるゴム粒子(A1)を得た。ゴム粒子(A1)の平均粒子径は0.23μmであった。
[熱可塑性樹脂(B1)の製造]
メタクリル酸メチル100質量%からなる単量体を塊状重合することによって重量平均分子量80000の熱可塑性樹脂(B1)を製造した。
[熱可塑性樹脂(B2)の製造]
メタクリル酸メチル90質量%およびアクリル酸メチル10質量%からなる単量体を塊状重合することによって重量平均分子量60000の熱可塑性樹脂(B2)を製造した。
<実施例1>
ゴム粒子(A1)16質量部、熱可塑性樹脂(B1)84質量部および紫外線吸収剤(アデカスタブLA−31)2質量部をヘンシェルミキサーで混合し、260℃に設定されたスクリュー径75mmのベント付き二軸押出機を用いて熱可塑性樹脂組成物のペレットを得た。
このペレットを260℃に設定されたスクリュー径75mmのベント付き単軸押出機を用いて溶融した。溶融状態で押出機から吐出された熱可塑性樹脂組成物をギアポンプ、フィルター装置、スタティックミキサーの順に通過させ、リップ幅1850mm、リップ開度1mmのTダイより120kg/hの吐出速度でフィルム状にして押出した。押し出されたフィルム状の熱可塑性樹脂組成物を2本の金属ロールにて挟圧・冷却して厚さ75μmのフィルムとし、巻き取り機によりロール状に巻き取った。
なおフィルター装置としては、流入口と流出口を有するハウジング内にろ過精度10μm、長さ350mm、材質がSUS316Lのキャンドルタイプのフィルターエレメントを4本並列に配置したものを用いた。ここで各フィルターエレメントは合流流路を介して前記流出口に接続されており、前記合流流路は、各フィルターエレメントとの接続部と、円柱形状の4つの筒状流路と、1つの合流部と、前記流出口との接続部とをこの順で備え、各筒状流路の中心線と、前記流出口における流体の流れ方向に平行な直線とのなす角度がいずれも45°である。
フィルター装置の流入口および流出口における熱可塑性樹脂組成物の差圧は7MPaであり、フィルター装置内及び流出口付近の熱可塑性樹脂組成物の温度は260℃であり、フィルター装置内における熱可塑性樹脂組成物の滞留時間は300秒であった。
製造したフィルムについて前述の方法により異物欠点および密集欠点を評価した。結果を表1に示す。
<実施例2>
フィルター装置における各筒状流路の中心線と、流出口における流体の流れ方向に平行な直線とのなす角度をいずれも30°に変更した以外は実施例1と同じ方法でフィルムを得、異物欠点および密集欠点を評価した。結果を表1に示す。
<実施例3>
熱可塑性樹脂組成物の組成を、ゴム粒子(A1)20質量部、熱可塑性樹脂(B2)80質量部、紫外線吸収剤(アデカスタブLA−31)2質量部に変更した以外は実施例1と同じ方法でフィルムを得、異物欠点および密集欠点を評価した。結果を表1に示す。
<実施例4>
フィルター装置における各筒状流路の中心線と、流出口における流体の流れ方向に平行な直線とのなす角度をいずれも60°に変更した以外は実施例1と同じ方法でフィルムを得、異物欠点および密集欠点を評価した。結果を表1に示す。
<実施例5>
フィルターエレメントの長さを500mmとし、当該フィルターエレメントを設置可能なサイズのハウジングに変更した以外は実施例1と同じ方法でフィルムを得、異物欠点および密集欠点を評価した。結果を表1に示す。
<実施例6>
熱可塑性樹脂組成物の組成を、熱可塑性樹脂(B2)100質量部、紫外線吸収剤(アデカスタブLA−31)2質量部に変更し、フィルターエレメントのろ過精度を80μmに変更した以外は実施例1と同じ方法でフィルムを得、異物欠点および密集欠点を評価した。結果を表1に示す。
<比較例1>
フィルター装置における各筒状流路の中心線と、流出口における流体の流れ方向に平行な直線とのなす角度をいずれも75°に変更した以外は実施例1と同じ方法でフィルムを得、異物欠点および密集欠点を評価した。結果を表1に示す。
<比較例2>
フィルター装置における各筒状流路の中心線と、流出口における流体の流れ方向に平行な直線とのなす角度をいずれも15°に変更した以外は実施例1と同じ方法でフィルムを得、異物欠点および密集欠点を評価した。結果を表1に示す。
<比較例3>
フィルター装置における各筒状流路の中心線と、流出口における流体の流れ方向に平行な直線とのなす角度をいずれも75°に変更した以外は実施例6と同じ方法でフィルムを得、異物欠点および密集欠点を評価した。結果を表1に示す。
<参考例>
使用するフィルター装置をろ過精度10μm、ディスク径8インチ、枚数50枚のリーフディスクタイプとした以外は実施例1と同様の方法でフィルムを得、異物欠点および密集欠点を評価した。結果を表1に示す。
以上の結果から、本発明のフィルター装置を用いることにより、密集欠点などの異物欠点が少なく、外観品質に優れる熱可塑性樹脂フィルムが製造できることがわかる。
本発明のフィルター装置の構造および熱可塑性樹脂組成物の流れの一例を示す図である。 本発明の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法における装置構成の一例を示す図である。
1 押出機
2 本発明のフィルター装置
3 ダイ
4 ギアポンプ
5 スタティックミキサー
6 ロール(1)
7 ロール(2)
2−1 ハウジング
2−1−1 流入口
2−1−2 流出口
2−2 筒型フィルターエレメント
2−3 合流流路
2−3−1 フィルターエレメントとの接続部
2−3−2 筒状流路
2−3−3 合流部
2−3−4 流出口との接続部

Claims (14)

  1. 流入口と流出口を有するハウジング内に2つ以上のフィルターエレメントを配置したフィルター装置であって、
    各フィルターエレメントは合流流路を介して前記流出口に接続されており、
    前記合流流路は、
    各フィルターエレメントとの接続部と、
    直柱または錐台形状の筒状流路と、
    1つの合流部と、
    前記流出口との接続部と、をこの順で備え、
    任意の1つの前記筒状流路の中心線と、前記流出口における流体の流れ方向に平行な直線とのなす角度が、20°以上75°未満である、
    フィルター装置。
  2. 前記フィルターエレメントのろ過精度が5μm以上50μm以下である、請求項1に記載のフィルター装置。
  3. 前記フィルターエレメントが筒型である、請求項1または2に記載のフィルター装置。
  4. 溶融押出法による熱可塑性樹脂フィルムの製造方法であって、
    押出機とダイとの間に請求項1〜3のいずれか一項に記載のフィルター装置を配置し、押出機から吐出される溶融状態の熱可塑性樹脂組成物を前記フィルター装置に通過させる工程を有する、
    熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
  5. 前記フィルター装置内における、前記熱可塑性樹脂組成物の滞留時間が50秒以上600秒以下である、請求項4に記載の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
  6. 前記フィルター装置内の温度が230〜300℃である、請求項4または5に記載の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
  7. 前記フィルター装置の前記流入口および前記流出口における差圧が1〜10MPaである、請求項4〜6のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
  8. 前記熱可塑性樹脂組成物の270℃、せん断速度120秒−1における溶融粘度が100〜1500Pa・sの範囲である、請求項4〜7のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
  9. 前記熱可塑性樹脂組成物が(メタ)アクリル系樹脂を含有する、請求項4〜8のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
  10. 前記(メタ)アクリル系樹脂が、
    メタクリル酸メチルの単独重合体(A);
    メタクリル酸メチルとアクリル酸エステルの共重合体(C);
    メタクリル酸メチルの単独重合体(A)およびアクリル酸エステルの単独重合体(B)の混合物;
    メタクリル酸メチルの単独重合体(A)およびメタクリル酸メチルとアクリル酸エステルの共重合体(C)の混合物;
    からなる群から選択される、
    請求項9に記載の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
  11. 前記熱可塑性樹脂組成物がゴム粒子を含有する、請求項4〜10のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
  12. 前記ゴム粒子がアクリル系ゴム粒子である、請求項11に記載の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
  13. 前記熱可塑性樹脂フィルムが光学フィルムである、請求項4〜12のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
  14. 前記熱可塑性樹脂フィルムが加飾フィルムである、請求項4〜12のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
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