JP7253435B2 - 熱可塑性樹脂フィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、溶融押出法による熱可塑性樹脂フィルムの製造方法に関する。
熱可塑性樹脂フィルムは、高い透明性や低複屈折率等の光学特性に優れると共に、溶融成形によるフィルム製膜も容易なことから、光学用途や加飾用途に使用されている。熱可塑性樹脂フィルムの一般的な成形方法の1つに、原料となる熱可塑性樹脂組成物をホッパーから押出機に供給して加熱溶融した後、ダイから押出すことによりフィルムを成形する方法がある。しかしながら、この方法の場合、フィルムの流れ方向にスジが発生するという問題があった。フィルムにスジが発生すると表面状態が損なわれるばかりでなく、光学用途や加飾用途においてフィルム表面にコーティング層を付与した場合に外観不良の原因となる。
このようなスジの発生を抑制する方法として、特許文献1には、Tダイリップを特定の形状にすることによりリップへの樹脂の付着を防止し、スジの発生を抑制する方法が提案されている。また、特許文献2には、スタティックミキサーを用いた黒スジ(間接反射光により黒色に観察されるスジ)やダイラインの抑制方法が示されている。
特開2009-255453号公報 特開2017-185760号公報
前述の従来技術ではフィルムの流れ方向に発生する黒スジをある程度改善することはできたが、フィルムの流れ方向に発生する白スジ(間接反射光により白色に観察されるスジ)を改善することができなかった。
そこで本発明は、フィルムの流れ方向に発生する黒スジだけでなく、白スジの発生も抑制することができる熱可塑性樹脂フィルムの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく検討を重ねた結果、スタティックミキサーによる熱可塑性樹脂組成物の最終分割後の合流線の方向を調整するとともに、スタティックミキサーが内部に配置された管の出口からTダイの入口までの距離、及びスタティックミキサーのエレメント数をそれぞれ特定範囲とし、更に前記管を加温することにより、前記白スジ及び黒スジの問題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は下記[1]~[4]を要旨とするものである。
[1]スタティックミキサーにより混合した熱可塑性樹脂組成物をTダイから押し出す工程を含む溶融押出法による熱可塑性樹脂フィルムの製造方法であって、前記スタティックミキサーは、9~30のエレメントから構成され、かつ、管の内部に配置され、前記スタティックミキサーによる熱可塑性樹脂組成物の最終分割後の合流線がフィルムの幅方向の端部に位置するように前記スタティックミキサーのエレメントが設置され、前記スタティックミキサーが内部に配置された管の出口からTダイの入口までの距離が2.5m以下であり、前記管を加温することを特徴とする熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
[2]前記スタティックミキサーが内部に配置された管に入る直前の熱可塑性樹脂組成物の温度及び通過直後の熱可塑性樹脂組成物の温度が230~300℃である、[1]に記載の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
[3]前記熱可塑性樹脂組成物が(メタ)アクリル樹脂を含む、[1]又は[2]に記載の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
[4]前記熱可塑性樹脂組成物が多層構造を有するアクリル系重合体を含む、[1]~[3]のいずれかに記載の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
本発明によれば、フィルムの流れ方向に発生する黒スジだけでなく、白スジの発生も抑制することができる熱可塑性樹脂フィルムの製造方法を提供することができる。
熱可塑性樹脂フィルムの製造方法における製膜装置の一例を示す図である。 スタティックミキサー部の出口断面における溶融樹脂の合流線と、フィルムの幅方向における厚さの中心線との関係を示す図である。 溶融樹脂の合流線がフィルムの表面に現われた状態を示す図である。
本発明の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法は、スタティックミキサーにより混合した熱可塑性樹脂組成物をTダイから押し出す工程を含む溶融押出法による熱可塑性樹脂フィルムの製造方法であって、前記スタティックミキサーは、9~30のエレメントから構成され、かつ、管の内部に配置され、前記スタティックミキサーによる熱可塑性樹脂組成物の最終分割後の合流線がフィルムの幅方向の端部に位置するように前記スタティックミキサーのエレメントが設置され、前記スタティックミキサーが内部に配置された管の出口からTダイの入口までの距離が2.5m以下であり、前記管を加温することを特徴とする。
本発明の製造方法によれば、スタティックミキサーのエレメント数を特定の範囲に調整し、更にスタティックミキサーが内部に配置された管を加温するため、熱可塑性樹脂組成物が十分に混合され、その結果、黒スジ及び白スジの発生を抑制することができる。なお、前述のとおり黒スジは熱可塑性樹脂フィルムを間接反射光により観察した場合に黒色に見えるスジであり、フィルム表面が凸形状のスジである。一方、白スジは熱可塑性樹脂フィルムを間接反射光により観察した場合に白色に見えるスジであり、フィルム表面が凹形状のスジである。
また、スタティックミキサーが内部に配置された管の出口からTダイの入口までの距離が2.5m以下であり、前記スタティックミキサーによる熱可塑性樹脂組成物の最終分割後の合流線がフィルムの幅方向の端部に位置するように前記エレメントが設置されているため、前記合流線がフィルムの表面に存在することがなく、結果としてフィルム表面に黒スジ及び白スジが発生することを防ぐことができる。
本発明の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法は、例えば、図1に示す装置により実施することができる。
図1の装置においては、まず原料樹脂である熱可塑性樹脂組成物を押出機1にて溶融する。次いで、溶融した熱可塑性樹脂組成物はギアポンプ2を経て、ポリマーフィルターユニット3にてろ過される。その後、熱可塑性樹脂組成物は、管及び該管の内部に配置されたスタティックミキサーとで構成されるスタティックミキサー部4を経て、Tダイ5からシート状に吐出される。吐出された溶融樹脂は、ロール6とロール7とに挟圧されて所望の厚みに成形される。その後、熱可塑性樹脂フィルムは、例えばロール状に巻き取られる。
<押出機>
熱可塑性樹脂組成物を溶融し、押し出すための押出機としては、例えば単軸押出機、二軸押出機又は多軸押出機等を用いることができる。本発明においては、熱可塑性樹脂組成物を混合する際に発生する揮発分を除去するため、押出機はベント機構を備えることが好ましい。
押出機のスクリューとしてはバリアフライトやミキシングセクション付きスクリュー等を用いることができる。スクリューのL/D(Lは押出機のシリンダー長さ、Dはシリンダー内径を表す)は、熱可塑性樹脂組成物の充分な可塑化や混合状態を得る観点から、好ましくは10以上であり、より好ましくは20以上であり、更に好ましくは25以上であり、そして、好ましくは100以下であり、より好ましくは50以下であり、更に好ましくは40以下である。L/Dが前記下限値以上であることにより熱可塑性樹脂組成物の十分な可塑化や混合状態が得られる。また、L/Dが前記上限値以下であることにより、剪断発熱による熱可塑性樹脂組成物の分解を抑制しつつ混合が可能である。
溶融状態にする場合における押出機のシリンダー温度は、使用する熱可塑性樹脂の種類、組成、ガラス転移温度等にもよるが、好ましくは150℃以上であり、より好ましくは180℃以上であり、そして、好ましくは310℃以下であり、より好ましくは280℃以下である。シリンダー温度が前記下限値以上であることにより熱可塑性樹脂組成物を十分に溶融することができる。一方、シリンダー温度が前記上限値以下であることにより、熱可塑性樹脂組成物の熱劣化による分解によって発生する低沸点の分解物、ヤケ、及びゲル化等を抑制することができる。
<ギアポンプ>
本発明においては、後述するポリマーフィルターやスタティックミキサーでの圧力損失を補うため、押出機の後にギアポンプを設置してもよい。ギアポンプとしては特に制限はないが、インバータ制御のギアポンプが好ましい。インバータ制御のギアポンプを用いることにより、押出機より吐出される溶融樹脂流量の脈動を抑制することができる。
ギアポンプ入口の樹脂圧は10MPa以下であることが好ましく、8MPa以下であることがより好ましい。ギアポンプ入口の樹脂圧が前記上限値以下であるとスタティックミキサーのエレメント数が増加した場合でも押出不良が発生しにくくなる。樹脂圧の下限値は、1MPaであることが好ましく、3MPaであることがより好ましい。ギアポンプ入口の樹脂圧が前記下限値以上であると、ギアポンプの樹脂吐出量変動が小さくなる。
<ポリマーフィルター>
本発明においては、ギアポンプとスタティックミキサーとの間にポリマーフィルターを用いることが好ましい。ポリマーフィルターとしては熱可塑性樹脂組成物をろ過するフィルターエレメント部と、溶融樹脂が導入及び排出されるハウジング部とからなることが好ましい。
フィルターエレメントとしては、ディスク型や筒型のものが挙げられるが、1エレメント当たりのろ過面積を大きくとれ、コスト面で優れることから、筒型のものを用いることが好ましい。
筒型のフィルターエレメントは通常、外周面から流体をろ過するろ過部、ろ過された流体が流れる中空部、この中空部から流体を排出する端部の排出部、及びフィルターエレメントの先端部を備える。筒型のフィルターエレメントとしては、例えばチューブタイプ、キャンドルタイプ等が挙げられ、中でも、キャンドルタイプのフィルターエレメントが好ましい。
キャンドルタイプのフィルターエレメントの形状に特に制限はなく、波型又はプリーツ型等が使用できる。前記プリーツ型におけるプリーツは、フィルターエレメントの半径方向に延びたものでもよいし、半径方向に対して斜めに延び、湾曲した断面形状又はアーチ型の断面形状を有する、いわゆるスパイラルプリーツであってもよい。
フィルターエレメントのろ過精度は、好ましくは5μm以上であり、より好ましくは8μm以上であり、そして、好ましくは50μm以下であり、より好ましくは30μm以下である。ろ過精度が前記範囲内であることにより、生産性と異物混入の抑制とのバランスを向上させることができる。特にろ過精度が前記下限値以上であることにより、溶融状態の熱可塑性樹脂組成物を通過させる際の剪断発熱による熱劣化を抑制できる。一方、ろ過精度が前記上限値以下であることにより、異物の効果的な除去が可能となる。
<スタティックミキサー>
本発明においては、圧力損失を小さくしつつ、層流により高粘度の流体(ペースト)を効率的に撹拌混合することを目的としてスタティックミキサーを用いる。
本発明のスタティックミキサーは、9~30のエレメント(単位混合要素)で構成され、かつ、管の内部に配置されている。エレメントの数が前記下限値未満である場合、熱可塑性樹脂組成物の温度の均一性や、各配合成分の均一性が低下する。また、エレメントの数が前記上限値を超えるとエレメントの表面積が増え、劣化した樹脂がエレメント表面に付着することでフィルムの品質低下につながる。これらの観点から、前記エレメントの数は、好ましくは10以上であり、より好ましくは11以上であり、そして、好ましくは28以下であり、より好ましくは25以下であり、更に好ましくは20以下である。
エレメントの配置は、パイプ内に四角形状の板を右方向に180゜ねじり曲げて構成した右エレメントと、パイプ内に四角形状の板を左方向に180゜ねじり曲げて構成した左エレメントとを交互に配置したスタティックミキサーが好ましい。各エレメントの配置を上記のようにすることにより剪断を極力抑制しつつ効果的に混合できる。
本発明のスタティックミキサーのエレメント1つあたりの長さLeは、実施するスケールにもよるが一般的には、熱可塑性樹脂組成物の滞留による熱劣化を抑制する観点から、好ましくは30mm以上であり、より好ましくは40mm以上であり、そして、好ましくは160mm以下であり、より好ましくは100mm以下である。また、同様の観点から、スタティックミキサーのエレメント1つあたりの径Deは、好ましくは25mm以上であり、より好ましくは30mm以上であり、そして、好ましくは110mm以下であり、より好ましくは80mm以下である。
更に、本発明のスタティックミキサーのエレメント1つあたりの長さLeと径Deとの比Le/Deは、熱可塑性樹脂組成物の滞留による熱劣化を抑制する観点から、好ましくは1.2以上であり、より好ましくは1.3以上であり、そして、好ましくは1.8以下であり、より好ましくは1.7以下である。
スタティックミキサーは全エレメントを連続して接続する必要はなく、複数の配管に分割して接続してもよいが、分割数を多くするとスタティックミキサーによる混合効果が低下するため、少なくとも5つのエレメントは連続して設置することが望ましい。
本発明においては、スタティックミキサーによる熱可塑性樹脂組成物の最終分割後の合流線がフィルムの厚み方向の側面、すなわち、フィルムの幅方向の端部に位置するように前記エレメントを配置する。このようにスタティックミキサーを配置することにより、フィルムの表面に最終分割後の合流線が存在することがなく、黒スジ及び白スジが発現することを防ぐことができる。
より具体的に図2を用いて説明する。図2において、Aはスタティックミキサー部出口の断面を表し、A’は成膜されたフィルムの断面を示す。また、Bは断面Aにおける最終分割後の合流線を示し、B’は断面A’における最終分割後の合流線を示す。更にCは断面Aにおけるスタティックミキサーの中心を通る水平線であり、C’はフィルムの幅方向における厚みの中心線を示す。
図2においては、スタティックミキサー部出口の断面Aにおける最終分割後の合流線Bが、製膜したフィルムの断面A’における厚みの中心線C’と一致するようにスタティックミキサーを設置している。つまり、最終分割後の合流線Bは、断面Aにおいては水平線Cと一致せず、最終分割後の合流線Bと水平線Cとが角度θをなしている。しかし、スタティックミキサー部の出口からTダイの入口に溶融した熱可塑性樹脂組成物が移動して製膜される過程において、熱可塑性樹脂組成物が回転するため、フィルムに製膜された状態においては最終分割後の合流線B’とフィルムの幅方向における厚みの中心線C’とが一致するようになっている。
このように図2においては、最終分割後の合流線Bが成膜されたフィルムの表面に存在せずフィルムの幅方向の端部に存在するため、黒スジや白スジの発生を抑制することが可能になる。なお、最終分割後の合流線B’がフィルムの幅方向の端部に存在する条件であれば、スタティックミキサー部出口の断面Aにおける水平線Cと、最終分割後の合流線Bとのなす角度θは任意に設定できる。
なお、図3に示すように、スタティックミキサー部出口の断面Aにおける最終分割後の合流線Bが製膜したフィルムの断面A’におけるフィルムの表面に存在してしまうとフィルム表面に最終分割後の合流線に由来するスジが発生する。
スタティックミキサーが内部に配置された管に入る直前の熱可塑性樹脂組成物の温度及び前記管を通過した直後の熱可塑性樹脂組成物の温度は、使用する熱可塑性樹脂のガラス転移温度にもよるが、それぞれ好ましくは230℃以上であり、より好ましくは250℃以上であり、そして、好ましくは300℃以下であり、より好ましくは280℃以下である。熱可塑性樹脂組成物の温度を前記下限値以上にすることにより、熱可塑性樹脂組成物の粘度が小さくなり圧力損失を小さくすることができる。一方、熱可塑性樹脂組成物の温度を前記上限値以下にすることにより、せん断発熱による樹脂の分解を抑制することが可能になる。
本発明におけるスタティックミキサーは、前記ポリマーフィルターと後述するTダイとの間に配置されるが、スタティックミキサー部の出口、すなわち、スタティックミキサーが内部に配置された管の出口からTダイの入口までの距離が短すぎると、スタティックミキサーのエレメント末端を通過した際の流速差が十分緩和されないままTダイへと樹脂が投入されるため、フィルム表面にわずかな厚みムラ(表面凹凸)が生じ、特に凸形状が黒スジとして観察される場合がある。一方、スタティックミキサーが内部に配置された管の出口からTダイまでの距離が長すぎると、スタティックミキサーにより均一化された温度分布が不均一化し、結果として、黒スジや白スジが発生する可能性がある。
前記観点から、スタティックミキサーが内部に配置された管の出口からTダイの入口までの距離は0.3m以上であることが好ましく、0.5m以上であることがより好ましく、0.7m以上であることが更に好ましく、そして、2.5m以下であることが必要であり、2.2m以下であることが好ましく、1.7m以下であることがより好ましく、1.4m以下であることが更に好ましい。
本発明は、前記スタティックミキサーが内部に配置された管を加温することを特徴とする。スタティックミキサーが内部に配置された管を加温することにより、熱可塑性樹脂組成物の温度を保つことができる。この結果、スタティックミキサーにより熱可塑性樹脂組成物を均一に流動させることができ白スジの発生を抑制することができる。
管を加温する方法は、管がムラなく加温される方法であれば特に制限はないが、管にヒーターを巻き付ける方法、加温機能を有する管を用いる方法等が挙げられ、これらの中でも、(メタ)アクリル系樹脂組成物の温度分布を均一化しやすく、製造装置の構築容易性の観点から、管にヒーターを巻き付ける方法が好ましい。
本発明において用いることができる管としては、例えば、銅製、ステンレス製等であって、内径が好ましくは25~110mmであり、より好ましくは30~50mmであるものが挙げられる。なお、管の内径は内部に配置するスタティックミキサーの直径に応じて適宜変更することができる。
また、本発明においては管を加温することから、該管は電熱線やオイル、加熱蒸気等の加温手段を有していることが好ましい。
前記管の加温温度は、240~290℃であることが好ましく、250~280℃であることがより好ましく、260~270℃であることが更に好ましい。管の加温温度が前記範囲内であることにより、熱可塑性樹脂組成物を均一に流動させることができる。
また、前記管の内部の温度(スタティックミキサー部における熱可塑性樹脂組成物の温度)と前記管の加温温度との差は、3℃以下であることが好ましく、2℃以下であることがより好ましく、1℃以下であることがさらに好ましい。
<Tダイ>
本発明に用いるTダイは、特に限定されず、公知のものを用いることができ、例えばマニホールドダイ、フィッシュテールダイ、コートハンガーダイ等を用いることができる。なお、厚みを安定化させるため、製膜したフィルムの厚みを測定して、リップ開度のボルトを自動で調整する機構を備える自動調整ダイを用いることが好ましい。
<ロール>
本発明の製造方法においては、熱可塑性樹脂フィルムの表面平滑性及び厚み精度を向上させる観点から、Tダイから押出された溶融物を、好ましくは金属製の鏡面ロール又は鏡面ベルトを用いて引き取り、挟圧することが好ましい。金属製の鏡面ロールとしては、金属弾性ロールや金属剛体ロール等が挙げられるが、熱可塑性樹脂フィルムの表面平滑性を向上させる観点から、金属弾性ロールと金属剛体ロールを組み合わせて用いることが好ましい。
鏡面ロール又は鏡面ベルトを用いる場合、その押付圧は、熱可塑性樹脂フィルムの表面平滑性を向上させる観点から、好ましくは0.5MPa以上であり、より好ましく1.0MPa以上である。
また、鏡面ロール又は鏡面ベルトを用いる場合、その表面温度は、熱可塑性樹脂フィルムの表面平滑性、ヘーズ及び外観等を向上させる観点から、好ましくは50~130℃であり、より好ましくは60~90℃である。
<熱可塑性樹脂組成物>
本発明において用いる熱可塑性樹脂組成物は熱可塑性樹脂を含む。前記熱可塑性樹脂に特に制限はないが、例えば、ポリカーボネート;ポリスチレン、スチレン-アクリロニトリル樹脂、スチレン-無水マレイン酸樹脂、スチレン-マレイミド樹脂、スチレン系熱可塑エラストマー等の芳香族ビニル系樹脂又はその水素添加物;非晶性ポリオレフィン、結晶相を微細化した透明なポリオレフィン、エチレン-メタクリル酸メチル樹脂等のポリオレフィン系樹脂;ポリメタクリル酸メチル、スチレン-メタクリル酸メチル樹脂等の(メタ)アクリル樹脂;ポリエチレンテレフタレート、シクロヘキサンジメタノールやイソフタル酸等で部分変性されたポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアリレート等のポリエステル系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリイミド系樹脂;ポリエーテルサルホン系樹脂;トリアセチルセルロース樹脂等のセルロース系樹脂;ポリフェニレンオキサイド系樹脂等が挙げられる。樹脂フィルムを構成するこれらの樹脂は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、熱可塑性樹脂フィルムの透明性及び成形性の観点から、(メタ)アクリル樹脂が好ましい。
本発明において用いる(メタ)アクリル樹脂は、メチルメタクリレートに由来する構造単位と、必要に応じてアクリル酸エステルに由来する構造単位とを含有することが好ましい。アクリル酸エステルとしては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n-プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n-ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、s-ブチルアクリレート、t-ブチルアクリレート、アミルアクリレート、イソアミルアクリレート、n-へキシルアクリレート、2-エチルへキシルアクリレート、ペンタデシルアクリレート、ドデシルアクリレート、シクロへキシルアクリレート、ノルボルネニルアクリレート、イソボニルアクリレート、ベンジルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-エトキシエチルアクリレート、グリシジルアクリレート、アリルアクリレート、フェニルアクリレート等を挙げることができる。これらのうち、アルキル基の炭素数が1~6であるアルキルアクリレートが好ましい。
(メタ)アクリル樹脂中のメチルメタクリレートに由来する構造単位の含有量は、熱可塑性樹脂フィルムの機械強度を向上する観点から、好ましくは85~100質量%であり、より好ましくは90~100質量%であり、更に好ましくは95~100質量%であり、特に好ましくは99~100質量%である。
また、(メタ)アクリル樹脂中のアクリル酸エステルに由来する構造単位の含有量は、熱可塑性樹脂フィルムの厚み精度を向上させる観点から、(メタ)アクリル樹脂中に、好ましくは0~15質量%であり、より好ましくは0~10質量%であり、更に好ましくは0~5質量%であり、特に好ましくは0~1質量%である。
本発明において用いる(メタ)アクリル樹脂のガラス転移温度は、好ましくは95℃以上であり、より好ましくは100℃以上であり、更に好ましくは105℃以上である。ガラス転移温度が前記範囲内であることによって熱可塑性樹脂フィルムの厚み精度が向上する。本発明において用いる(メタ)アクリル樹脂のガラス転移温度は通常130℃以下である。
なお、(メタ)アクリル樹脂のガラス転移温度は、JIS K7121:2012に準拠して測定することができる。
本発明において用いる(メタ)アクリル樹脂の重量平均分子量は60,000~150,000であることが好ましい。重量平均分子量が前記下限値以上であると機械物性が高くなり、前記上限値以下であると溶融粘度が低くなり加工性が向上する。(メタ)アクリル樹脂の重量平均分子量は、前記観点から、より好ましくは70,000~120,000であり、更に好ましくは80,000~100,000である。
なお、(メタ)アクリル樹脂の重量平均分子量は実施例に記載の方法で測定することができる。
前記(メタ)アクリル樹脂の製造方法は特に制限されず、例えば、ラジカル重合法、アニオン重合法等の公知の重合法によって製造することができる。製造条件に特に制限はなく、重合温度、重合時間、連鎖移動剤の種類や量、重合開始剤の種類や量等を適宜調整することにより所望の(メタ)アクリル樹脂を得ることができる。
本発明における熱可塑性樹脂組成物中の(メタ)アクリル樹脂の含有量は、熱可塑性樹脂フィルムの透明性を向上させる観点から、好ましくは60質量%以上であり、より好ましくは70質量%以上であり、更に好ましくは75質量%以上である。
本発明において用いる熱可塑性樹脂組成物は、更に多層構造を有するアクリル系重合体を含有してもよい。
多層構造を有するアクリル系重合体は、多層構造を有するものであれば特に制限はなく、例えば、コアシェル多層構造を有するアクリル系重合体を挙げることができる。また、多層構造を構成する層の数に特に制限はなく、2層でも3層以上でもよい。
これらの中でも、熱可塑性樹脂フィルムの耐衝撃性を向上させる観点から、コアシェル多層構造を有するアクリル系重合体が好ましく、より具体的には、コア(内層)、インナーシェル(中間層)、及びアウターシェル(外層)の3層からなるコアシェル多層構造を有するアクリル系重合体が好ましい。本発明において、3層からなるコアシェル多層構造を有するアクリル系重合体とは、コアとインナーシェル、インナーシェルとアウターシェルが各々異なる重合体で構成されたものを指す。
なお、前記の3層からなるコアシェル多層構造を有するアクリル系重合体は、これを含む樹脂組成物を混合した場合に、前記アウターシェルの全部又は一部が(メタ)アクリル樹脂と融着、合一してマトリックスを形成し、該マトリックスがコアとインナーシェルの2層からなるコアシェル粒子を含有するようになる。
以下、コア(内層)、インナーシェル(中間層)、及びアウターシェル(外層)の3層からなるコアシェル多層構造を有するアクリル系重合体について詳細に説明する。なお、コアを構成する重合体を「重合体(a)」、インナーシェルを構成する重合体を「重合体(b)」、及びアウターシェルを構成する重合体を「重合体(c)」として説明する。
〔重合体(a):コアを構成する重合体〕
重合体(a)は、メチルメタクリレートに由来する構造単位、アルキルアクリレートに由来する構造単位、グラフト化剤に由来する構造単位、及び必要に応じて架橋剤に由来する構造単位を含む重合体であることが好ましい。なお、本発明においてグラフト化剤とは、異なる重合性基を2個以上有する単量体を意味し、架橋剤とは、同種の重合性基を2個以上有する単量体(ただし、前記グラフト化剤を除く)を意味する。
重合体(a)に用いるアルキルアクリレートに特に制限はないが、アルキル基の炭素数が好ましくは1~8であり、より好ましくは1~6である。アルキルアクリレート中のアルキル基の炭素数が前記範囲内であることによって、多層構造を有するアクリル系重合体の耐熱分解性が向上すると共に熱可塑性樹脂フィルムの耐温水白化性や耐沸水白化性が向上する。具体的なアルキルアクリレートとしては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n-プロピルアクリレート、n-ブチルアクリレート、s-ブチルアクリレート、t-ブチルアクリレート、n-ブチルメチルアクリレート、n-ヘプチルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、n-オクチルアクリレート等が挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも前記の観点から、メチルアクリレートが特に好ましい。
重合体(a)は、重合体(a)と重合体(b)とを化学的に結合させることを目的として、また、重合体(a)の架橋構造の形成を補助することを目的として、グラフト化剤に由来する構造単位を含むことが好ましい。
重合体(a)に用いるグラフト化剤としては、例えば、アリルメタクリレート、アリルアクリレート、モノ-又はジ-アリルマレエート、モノ-又はジ-アリルフマレート、クロチルアクリレート、及びクロチルメタクリレート等を挙げることができる。これらのグラフト化剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、重合体(a)と重合体(b)との間の結合能を向上させ、熱可塑性樹脂フィルムの耐応力白化性及び透明性を向上させる観点から、アリルメタクリレートが好ましい。
重合体(a)は、重合体(a)中で架橋構造を形成することを目的として、また、重合体(a)と重合体(b)との間でグラフト構造を形成することを目的として、架橋剤に由来する構造単位を含んでいてもよい。
重合体(a)に用いる架橋剤としては、例えば、ジアクリル化合物、ジメタクリル化合物、ジアリル化合物、ジビニル化合物、ジエン化合物、トリビニル化合物等が挙げられる。より具体的には、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、エチレングリコールジアリルエーテル、プロピレングリコールジアリルエーテル、ブタジエン等を挙げることができる。これらの架橋剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
重合体(a)におけるメチルメタクリレートに由来する構造単位の量は、重合体(a)の全構造単位中に、好ましくは40~98.99質量%であり、より好ましくは45~96.9質量%である。メチルメタクリレートに由来する構造単位の量が前記下限値以上であることによって熱可塑性樹脂フィルムの耐候性が向上し、前記上限値以下であることによって熱可塑性樹脂フィルムの耐衝撃性が向上する。
重合体(a)におけるアルキルアクリレートに由来する構造単位の量は、重合体(a)の全構造単位中に、好ましくは1~59質量%であり、より好ましくは3~55質量%である。アルキルアクリレートに由来する構造単位の量が前記下限値以上であることによって多層構造を有するアクリル系重合体の耐熱分解性が向上し、前記上限値以下であることによって熱可塑性樹脂フィルムの耐温水白化性や耐沸水白化性が向上する。
重合体(a)におけるグラフト化剤に由来する構造単位の量は、重合体(a)の全構造単位中に、好ましくは0.01~1質量%であり、より好ましくは0.1~0.5質量%である。グラフト化剤に由来する構造単位の量が前記下限値以上であることによって、重合体(a)と重合体(b)との結合力が向上し、また前記上限値以下であることによって熱可塑性樹脂フィルムの耐衝撃性が向上する。
重合体(a)における架橋剤に由来する構造単位の量は、重合体(a)の全構造単位中に、好ましくは0~0.5質量%であり、より好ましくは0~0.2質量%である。架橋剤に由来する構造単位の量が前記範囲内であることによって熱可塑性樹脂フィルムの耐衝撃性が向上する。
重合体(a)及び後述する重合体(b)は、アセトン等の溶媒に不溶なもの、すなわち、グラフト化されたものであることが好ましい。重合体(a)及び重合体(b)がグラフト化されたものであると、後述する重合体(c)のマトリックス中に重合体(a)及び重合体(b)が2層構造の粒子として存在するようになり、熱可塑性樹脂フィルムの耐衝撃性を向上させるため好ましい。
〔重合体(b):インナーシェルを構成する重合体〕
重合体(b)は、アルキルアクリレートに由来する構造単位、グラフト化剤に由来する構造単位、及び必要に応じて芳香族ビニル化合物に由来する構造単位、架橋剤に由来する構造単位を含む重合体であることが好ましい。
重合体(b)に用いるアルキルアクリレートとしては、前記重合体(a)で例示したアルキルアクリレートを挙げることができ、多層構造を有するアクリル系重合体の耐熱分解性が向上すると共に熱可塑性樹脂フィルムの耐温水白化性や耐沸水白化性を向上させる観点から、n-ブチルアクリレートが特に好ましい。
重合体(b)に用いる芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α-メチルスチレン、p-メチルスチレン、m-メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物を挙げることができ、多層構造を有するアクリル系重合体の耐熱分解性を向上させる観点から、スチレンが好ましい。
また、重合体(b)に用いるグラフト化剤としては、前記重合体(a)で例示したグラフト化剤を挙げることができ、重合体(a)と重合体(b)との間の結合能を向上させ、熱可塑性樹脂フィルムの耐応力白化性及び透明性を向上させる観点から、アリルメタクリレートが好ましい。
重合体(b)に用いる架橋剤としては、前記重合体(a)で例示した架橋剤を挙げることができ、重合体(b)中で架橋構造を形成する観点、及び重合体(a)と重合体(b)との間で架橋構造を形成する観点から、ジアクリル化合物、ジメタクリル化合物、ジアリル化合物、ジビニル化合物等が好ましい。
重合体(b)におけるアルキルアクリレートに由来する構造単位の量は、重合体(b)の全構造単位中に、好ましくは70~99.5質量%であり、より好ましくは80~99質量%である。アルキルアクリレートに由来する構造単位が前記下限値以上であることによって熱可塑性樹脂フィルムの耐衝撃性が向上し、前記上限値以下であることによって熱可塑性樹脂フィルムの耐応力白化性及び透明性が向上する。
重合体(b)における芳香族ビニル化合物に由来する構造単位の量は、重合体(b)の全構造単位中に、好ましくは0~29質量%であり、より好ましくは0~20質量%である。メチルメタクリレートに由来する構造単位の量が前記範囲内であることによって熱可塑性樹脂フィルムの耐衝撃性が向上する。
重合体(b)におけるグラフト化剤に由来する構造単位の量は、重合体(b)の全構造単位中に、好ましくは0.5~5質量%であり、より好ましくは1~4質量%である。グラフト化剤に由来する構造単位の量が前記下限値以上であることによって熱可塑性樹脂フィルムの耐応力白化性が向上する。一方、前記上限値以下であることによって熱可塑性樹脂フィルムの耐衝撃性が向上する。
重合体(b)における架橋剤に由来する構造単位の量は、重合体(b)の全構造単位中に、好ましくは0~5質量%であり、より好ましくは0~2質量%である。架橋剤に由来する構造単位の量が前記範囲内であることによって熱可塑性樹脂フィルムの耐衝撃性が向上する。
本発明において、重合体(b)は、重合体(a)及び重合体(c)よりも軟らかいことが好ましい。重合体(b)が、重合体(a)及び重合体(c)よりも軟らかいことによって耐衝撃性が向上する。
〔重合体(c):アウターシェルを構成する重合体〕
重合体(c)は、メチルメタクリレートに由来する構造単位、及びアルキルアクリレートに由来する構造単位を含む重合体であることが好ましい。
重合体(c)に用いるアルキルアクリレートとしては、前記重合体(a)で例示したアルキルアクリレートを挙げることができ、多層構造を有するアクリル系重合体の耐熱分解性が向上すると共に熱可塑性樹脂フィルムの耐温水白化性や耐沸水白化性を向上させる観点から、メチルアクリレート及びn-ブチルアクリレートが特に好ましい。
重合体(c)におけるメチルメタクリレートに由来する構造単位の量は、重合体(c)の全構造単位中に、好ましくは80~99質量%であり、より好ましくは85~98質量%である。メチルメタクリレートに由来する構造単位の量が前記下限値以上であることによって熱可塑性樹脂フィルムの耐応力白化性が向上する。一方、前記上限値以下であることによって熱可塑性樹脂フィルムの耐熱分解性が向上する。
重合体(c)におけるアルキルアクリレートに由来する構造単位の量は、重合体(c)の全構造単位中に、好ましくは1~19質量%であり、より好ましくは2~15質量%である。アルキルアクリレートに由来する構造単位の量が前記下限値以上であることによって多層構造を有するアクリル系重合体の耐熱分解性が向上し、前記下限値以上であることによって熱可塑性樹脂フィルムの耐応力白化性が向上する。
重合体(c)はアセトン等の溶剤に可溶なものであること、すなわち、架橋されていないことが好ましい。重合体(c)が架橋されていない場合、重合体(a)、重合体(b)及び重合体(c)からなる多層構造を有するアクリル系重合体を用いた際に、重合体(c)がマトリックスを形成し、その中に重合体(a)及び重合体(b)からなる粒子が存在するようになり、熱可塑性樹脂フィルムの製造容易性が向上する。
〔重合体(a)、重合体(b)及び重合体(c)の質量比〕
多層構造を有するアクリル系重合体中の重合体(a)の量は、好ましくは1~50質量%であり、より好ましくは5~45質量%であり、更に好ましくは10~40質量%である。重合体(a)の量が前記下限値以上であることによって熱可塑性樹脂フィルムの熱安定性及び生産性が向上する。一方、重合体(a)の量が前記上限値以下であることによって熱可塑性樹脂フィルムの耐衝撃性及び柔軟性が向上する。
多層構造を有するアクリル系重合体中の重合体(b)の量は、好ましくは20~60質量%であり、より好ましくは25~55質量%であり、更に好ましくは30~50質量%である。重合体(b)の量が前記下限値以上であることによって熱可塑性樹脂フィルムの熱安定性及び生産性が向上する。一方、重合体(b)の量が前記上限値以下であることによって熱可塑性樹脂フィルムの耐衝撃性及び柔軟性が向上する。
多層構造を有するアクリル系重合体中の重合体(c)の量は、好ましくは5~40質量%であり、より好ましくは10~35質量%であり、更に好ましくは15~30質量%である。重合体(c)の量が前記下限値以上であることによって多層構造を有するアクリル系重合体の流動性及び熱可塑性樹脂フィルムの成形性が向上する。重合体(c)の量が前記上限値以下であることによって熱可塑性樹脂フィルムの耐衝撃性及び耐応力白化性が向上する。
多層構造を有するアクリル系重合体の平均粒子径は、好ましくは0.01μm以上であり、より好ましくは0.04μm以上であり、更に好ましくは0.05μm以上であり、特に好ましくは0.07μm以上であり、好ましくは0.35μm以下であり、より好ましくは0.3μm以下である。平均粒子径が大きすぎると熱可塑性樹脂フィルムの耐応力白化性は低下する傾向がある。平均粒子径は、光散乱法に基づいて実施例に記載の方法により求められる。
多層構造を有するアクリル系重合体の含有量は、熱可塑性樹脂フィルムの機械強度と加工性とを向上させる観点から、(メタ)アクリル樹脂100質量部に対して好ましくは5~50質量部であり、より好ましくは10~40質量部であり、更に好ましくは15~30質量部である。
本発明に用いる熱可塑性樹脂組成物は、必要に応じて紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、可塑剤、高分子加工助剤、滑剤、染料、顔料等の公知の添加剤を含んでいてもよい。
熱可塑性樹脂組成物が添加剤を含有する場合、その含有量は熱可塑性樹脂組成物中に20質量%以下であることが好ましい。
添加剤は、例えば、フィルム成形機内で溶融している熱可塑性樹脂組成物に添加してもよいし、ペレット化された熱可塑性樹脂組成物にドライブレンドしてもよいし、多層構造を有するアクリル系重合体及び/又は(メタ)アクリル樹脂をペレット化する際に添加してもよい(マスターバッチ法)。
本発明に用いる熱可塑性樹脂組成物は、紫外線吸収剤を含むことが好ましい。紫外線吸収剤としては、例えば2,2’-メチレンビス[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)フェノール]を挙げることができる。紫外線吸収剤の含有量は、熱可塑性樹脂組成物の合計量100質量部に対して、好ましくは0.05~5質量部である。
本発明に用いる熱可塑性樹脂組成物の製造方法に特に制限はなく、例えば、熱可塑性樹脂、多層構造を有するアクリル系重合体、及び任意成分を公知の混合方法によって混合することにより製造することができる。
本発明によって得られる熱可塑性樹脂フィルムは、例えば、厚み20~200μmであってもよい。ハンドリング性の向上やコストを低く抑える観点から、熱可塑性樹脂フィルムの厚みは、好ましくは25~180μmであり、より好ましくは30~150μm、更に好ましくは40~80μmである。厚みが前記下限値以上であることによって剛性が高くなり、熱可塑性樹脂フィルムのハンドリング性が向上する。また、フィルム厚みが前記上限値以下であることによって、熱可塑性樹脂フィルムの強度と製造コストとのバランスが向上する。
本発明によって得られる熱可塑性樹脂フィルムの厚みの変動係数は、好ましくは10%以下であり、より好ましくは5%以下であり、更に好ましくは3%以下である。
本発明によって得られる熱可塑性樹脂フィルムは、幅1500mm×長さ1000mmあたりの白スジが5本以下であることが好ましく、3本以下であることがより好ましく、1本以下であることが更に好ましい。
また、本発明によって得られる熱可塑性樹脂フィルムは、幅1500mm×長さ1000mmあたりの黒スジが5本以下であることが好ましく、3本以下であることがより好ましく、1本以下であることが更に好ましい。
本発明の製造方法により製造した熱可塑性樹脂フィルムは、以下の各種用途に使用することができる。例えば、自動車内外装、パソコン内外装、携帯電話内外装、太陽電池内外装、太陽電池バックシート、道路標識、浴室設備、床材、道路透光板、ペアガラス用レンズ、採光窓、カーポート、照明カバー、建材用サイジング等の建築・建材分野、電子レンジ調理容器(食器)、家電製品のハウジング、玩具、サングラス、文房具等に使用することができる。また、転写箔シートを使用した成形品の代替用途としても使用できる。
また、液晶用導光板、拡散板、バックシート、反射シート、偏光フィルム透明樹脂シート、位相差フィルム、光拡散フィルム、プリズムシート、光学的等方フィルム、偏光子保護フィルム、透明導電フィルム等の液晶ディスプレイ用フィルム等として液晶表示装置周辺;表面保護フィルム等の情報機器分野;有機EL用フィルムとして有機EL装置周辺;光ファイバ、光スイッチ、光コネクター等の光通信分野;光学レンズ;光ディスク;等の公知の光学的用途に適用できる。
以下、実施例に基づき更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、本実施例における測定方法等は以下のとおりである。
<白スジ>
後述の方法で製造した300m巻のフィルムを巻き終わりから1m抜出し、暗室内に黒色ネル布を裏面にして吊るし、ポラリオンライト(ポラリオン社製、PS-NP1:HID光源、35W)の間接反射光により白色に観察されるフィルムの流れ方向のスジを白スジとして観察し、以下の基準にしたがって評価した。
〔評価基準〕
○:白スジが2本以下
△:白スジが3~5本
×:白スジが6本以上
<黒スジ>
後述の方法で製造した300m巻のフィルムを巻き終わりから1m抜出し、暗室内に黒色ネル布を裏面にして吊るし、ポラリオンライト(ポラリオン社製、PS-NP1:HID光源、35W)の間接反射光により黒色に観察されるフィルムの流れ方向のスジを黒スジとして観察し、以下の基準にしたがって評価した。
〔評価基準〕
○:黒スジが2本以下
△:黒スジが3~5本
×:黒スジが6本以上
<重量平均分子量(Mw)>
(メタ)アクリル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により標準ポリスチレン換算分子量で求めた。測定装置及び条件は、以下のとおりである。
・装置 :東ソー株式会社製GPC装置「HLC-8320」
・分離カラム :東ソー株式会社製「TSKgel SuperMultipore HZM-M」と「SuperHZ4000」を直結
・検出器 :東ソー株式会社製「RI-8020」
・溶離液 :テトラヒドロフラン
・溶離液流量 :0.35ml/分
・サンプル濃度:8mg/10ml
・カラム温度 :40℃
<ガラス転移温度(Tg)>
(メタ)アクリル樹脂のガラス転移温度は、JIS K7121:2012に準拠して測定した。すなわち、試料を200℃まで一度昇温し、次いで30℃以下まで冷却し、その後30℃から200℃までを10℃/分で昇温させる条件にて、示差走査熱量測定法にてDSC曲線を測定し、2回目の昇温時に測定されるDSC曲線から求められる中間点ガラス転移温度を本発明におけるガラス転移温度とした。
<平均粒子径>
多層構造を有するアクリル系重合体の平均粒子径は、試料粒子を含むラテックスを水で200倍に希釈し、レーザー回折散乱式粒子径分布測定装置(株式会社堀場製作所製、装置名「LA-950V2」)を用いて25℃で係る希釈液を分析し、粒子径を測定した。この際、試料粒子及び水の絶対屈折率をそれぞれ、1.4900、1.3333とした。
<製造例1:(メタ)アクリル樹脂の製造>
メチルメタクリレート99.3質量部及びメチルアクリレート0.7質量部に重合開始剤〔2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)、水素引抜能:1%、1時間半減期温度:83℃〕0.008質量部、及び連鎖移動剤(n-オクチルメルカプタン)0.26質量部を加え、溶解させて3000kgの原料液を得た。
イオン交換水100質量部、硫酸ナトリウム0.03質量部、及びポリメタクリル酸カリウム0.45質量部を混ぜ合わせて6000kgの混合液を得た。耐圧重合槽に、当該混合液と前記原料液(合計9000kg)を仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら、温度を70℃にして重合反応を開始させた。重合反応開始後、3時間経過時に、温度を90℃に上げ、撹拌を引き続き1時間行うことによりビーズ状共重合体が分散した液を得た。なお、重合槽壁面あるいは撹拌翼にポリマーが若干付着したが、泡立ちもなく、円滑に重合反応が進んだ。
得られた共重合体分散液を適量のイオン交換水で洗浄し、バケット式遠心分離機により、ビーズ状共重合体を取り出し、80℃の熱風乾燥機で12時間乾燥し、ビーズ状の(メタ)アクリル樹脂を得た。
得られた(メタ)アクリル樹脂は、メタクリル酸メチル単位の含有量が99.3質量%、アクリル酸メチル単位の含有量が0.7質量%であり、重量平均分子量(Mw)が92,000、ガラス転移温度は120℃であった。
<製造例2:多層構造を有するアクリル系重合体の製造>
以下の手順にしたがって、コア(内層)、インナーシェル(中間層)、及びアウターシェル(外層)の3層からなるコアシェル多層構造を有するアクリル系重合体を製造した。
(1)内層の合成
撹拌機、温度計、窒素ガス導入管、単量体導入管及び還流冷却器を備えた反応器内に、イオン交換水1050質量部、ポリオキシエチレントリデシルエーテル酢酸ナトリウム0.3質量部及び炭酸ナトリウム0.7質量部(合計2100kg)を仕込み、反応器内を窒素ガスで十分に置換した。次いで内温を80℃にし、過硫酸カリウム0.25質量部を投入し、5分間撹拌した。これに、メチルメタクリレート95.4質量%、メチルアクリレート4.4質量%及びアリルメタクリレート0.2質量%からなる単量体混合物245質量部を60分間かけて連続的に滴下した。滴下終了後、重合転化率が98%以上になるように更に30分間重合反応を行った。
(2)中間層の合成
次いで、同反応器内に、過硫酸カリウム0.32質量部を投入して5分間撹拌した。その後、n-ブチルアクリレート80.5質量%、スチレン17.5質量%及びアリルメタクリレート2質量%からなる単量体混合物315質量部を60分間かけて連続的に滴下した。滴下終了後、重合転化率が98%以上になるように更に30分間重合反応を行った。
(3)外層の合成
次に、同反応器内に、過硫酸カリウム0.14質量部を投入して5分間撹拌した。その後、メチルメタクリレート95.2質量%、メチルアクリレート4.4質量%及びn-オクチルメルカプタン0.4質量%からなる単量体混合物140質量部を30分間かけて連続的に滴下した。滴下終了後、重合転化率が98%以上になるように更に60分間重合反応を行った。
以上の操作によって、多層構造を有するアクリル系重合体を含むラテックスを得た後、多層構造を有するアクリル系重合体を含むラテックスを凍結して凝固させた。次いで水洗、及び乾燥して多層構造を有するアクリル系重合体を得た。当該粒子の平均粒子径は0.23μmであった。
<実施例1>
図1の装置を用いて熱可塑性樹脂フィルムを作成した。
具体的には、まず(メタ)アクリル樹脂80質量部、多層構造を有するアクリル系重合体20質量部及び紫外線吸収剤としてアデカスタブLA-31(株式会社アデカ製)2質量部をヘンシェルミキサーで混合し、260℃に設定された、スクリュー径58mm、ベント付きの二軸押出機を用いて混合を行って(メタ)アクリル樹脂組成物を得た。
この(メタ)アクリル樹脂組成物を265℃に設定されたスクリュー径75mm(L/D=34)、ベント付きの単軸押出機を用いて溶融状態とし、120kg/hの吐出速度でリップ幅1850mm、リップ開度1mmのTダイよりフィルム状にして押出し、2本のロール(温度:90℃)により挟圧して厚さ75μm、幅1500mm、300m巻きの熱可塑性樹脂フィルム((メタ)アクリル樹脂フィルム)を得た。ギアポンプは、平歯の外接ギアポンプ(東芝機械株式会社製)を使用し,入口圧力5MPaで送り出した。
ポリマーフィルターはろ過精度10μmのキャンドルフィルターを4本並列に設置した。スタティックミキサーは、ポリマーフィルター出口から0.3mの位置になるように、また最終分割後の合流線がフィルムの幅方向の端部に位置するように(フィルムの幅方向における厚みの中心と一致するように)、Le/De=1.5(Le=57mm、De=38mm)の捻り羽根型エレメントを11個設置した。
スタティックミキサーが内部に配置された管(ステンレス製、内径38mm)にヒーターを取り付け、265℃に加温し、スタティックミキサーが内部に配置された管の出口から1mの位置にTダイ入口がくるようにTダイを設置した。スタティックミキサー設置部前後の設定温度を265℃とし、スタティックミキサーが内部に配置された管に入る直前の(メタ)アクリル樹脂組成物(熱可塑性樹脂組成物)の温度と通過直後の(メタ)アクリル樹脂組成物(熱可塑性樹脂組成物)の温度とのいずれもが265℃になるように調整し、更にその後のTダイまでの温度も265℃に設定してフィルムを製造した。製造したフィルムについて前記方法により白スジ及び黒スジを評価した。
<実施例2~5>
実施例1において、スタティックミキサーのエレメント数、スタティックミキサーが内部に配置された管の出口からTダイ入口までの距離、スタティックミキサーが内部に配置された管の加温の有無を表1のとおりにしたこと以外は実施例1と同様の方法でフィルムを製膜した。評価結果を表1に示す。
<比較例1及び2>
スタティックミキサーのエレメント数を表1のとおりにそれぞれ変更したこと以外は実施例1と同様の方法でフィルムを製膜した。評価結果を表1に示す。
<比較例3>
スタティックミキサーが内部に配置された管を加温しなかったこと以外は、実施例1と同様の方法でフィルムを製膜した。評価結果を表1に示す。
<比較例4>
スタティックミキサーが内部に配置された管の出口からTダイ入口までの距離を3mとしたこと以外は、実施例1と同様の方法でフィルム製膜した。評価結果を表1に示す。
<比較例5>
スタティックミキサーの最終分割後の合流線を厚み方向と直交にさせたこと以外は、実施例1と同様の方法でフィルムを製膜した。評価結果を表1に示す。
Figure 0007253435000001
本発明の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法によれば、フィルムの流れ方向に発生する黒スジだけでなく白スジの発生も抑制することができる。
1 押出機
2 ギアポンプ
3 ポリマーフィルターユニット
4 スタティックミキサー部
5 Tダイ
6、7 ロール
A スタティックミキサー部出口の断面
A’ 製膜されたフィルムの断面
B 断面Aにおける最終分割後の合流線
B’ 断面A’における最終分割後の合流線
C 断面Aにおけるスタティックミキサーの中心を通る水平線
C’ フィルムの幅方向における厚みの中心線

Claims (4)

  1. スタティックミキサーにより混合した熱可塑性樹脂組成物をTダイから押し出す工程を含む溶融押出法による熱可塑性樹脂フィルムの製造方法であって、
    前記スタティックミキサーは、9~30のエレメントから構成され、前記エレメント1つあたりの長さLeと径Deとの比Le/Deは1.3~1.7であり、かつ、管の内部に配置され、
    前記スタティックミキサーによる熱可塑性樹脂組成物の最終分割後の合流線がフィルムの幅方向の端部に位置するように前記スタティックミキサーのエレメントが設置され、
    前記スタティックミキサーが内部に配置された管の出口からTダイの入口までの距離が0.3~2.5mであり、
    前記管を加温することを特徴とする熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
  2. 前記スタティックミキサーが内部に配置された管に入る直前の熱可塑性樹脂組成物の温度及び通過直後の熱可塑性樹脂組成物の温度が230~300℃である、請求項1に記載の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
  3. 前記熱可塑性樹脂組成物が(メタ)アクリル樹脂を含む、請求項1又は2に記載の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
  4. 前記熱可塑性樹脂組成物が多層構造を有するアクリル系重合体を含む、請求項1~3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
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WO2014136788A1 (ja) 2013-03-07 2014-09-12 株式会社クラレ 熱可塑性重合体組成物、シートまたはフィルム、および複層フィルム
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