JP2018051838A - アクリル系フィルムの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
静電密着装置、エアナイフ、エアチャンバー、およびバキュームチャンバーのいずれかから選ばれる密着補助装置を用いてキャストロールに密着させる、アクリル系フィルムの製造方法。
[2] 前記密着補助装置が静電密着装置である、[1]のアクリル系フィルムの製造方法。
[3] 前記キャストロールに接触する時の前記メタクリル系樹脂組成物の貯蔵弾性率E’を0.5×105〜5×105Paとする、[1]または[2]のアクリル系フィルムの製造方法。
[4] ダイ吐出部から前記メタクリル系樹脂組成物がの距離L(mm)に対する前記キャストロールの半径r(mm)の比r/Lを2〜60とする、[1]〜[3]のいずれかのアクリル系フィルムの製造方法。
[5] 前記メタクリル樹脂〔A〕のガラス転移温度Tg(℃)に対し、前記キャストロールの表面温度T(℃)を(Tg−50)〜(Tg+20)℃とする、[1]〜[4]のいずれかのアクリル系フィルムの製造方法。
[6] さらに500%/min以上の延伸速度で同時二軸延伸する工程を有する、[1]〜[5]のいずれかのアクリル系フィルムの製造方法。
[7] 前記メタクリル樹脂〔A〕は、メタクリル酸メチルに由来する構造単位の含有量が90質量%以上である、[1]〜[6]のいずれかのアクリル系フィルムの製造方法。
[8] 前記メタクリル樹脂〔A〕が、三連子表示のシンジオタクティシティ(rr)が60〜85%であるメタクリル樹脂を2〜60質量%含有する、[1]〜[7]のいずれかのアクリル系フィルムの製造方法。
[9] 前記紫外線吸収剤〔B〕が、ベンゾトリアゾール骨格を有する化合物またはトリアジン骨格を有する化合物である、[1]〜[8]のいずれかのアクリル系フィルムの製造方法。
[10] 前記化合物〔C〕の重量平均分子量が3.2万〜30万である、[1]〜[9]のいずれかのアクリル系フィルムの製造方法。
[11] 前記化合物〔C〕が、メタクリル酸メチルに由来する構造単位を90質量%以上含有する重合体を少なくとも一種含有する、[1]〜[10]のいずれかのアクリル系フィルムの製造方法。
[12] 前記化合物〔C〕が、メタクリル酸エステルに由来する構造単位を主に有する重合体ブロック〔c1〕10〜80質量%、およびアクリル酸エステルに由来する構造単位を主に有する重合体ブロック〔c2〕20〜90質量%(但し、重合体ブロック〔c1〕と重合体ブロック〔c2〕の合計が100質量%である。)を含有するブロック共重合体である、[1]〜[11]のいずれかのアクリル系フィルムの製造方法。
[13] 前記ブロック共重合体がジブロック共重合体である、[12]のアクリル系フィルムの製造方法。
[14] 光学フィルムである、[1]〜[13]のいずれかのアクリル系フィルムの製造方法。
[15] 偏光子保護フィルムである、[1]〜[13]のいずれかのアクリル系フィルムの製造方法。
メタクリル樹脂〔A〕は、メタクリル酸メチルに由来する構造単位のみを含有してなる重合体(以下、これをメタクリル樹脂〔A0〕と記すことがある。)またはメタクリル酸メチルに由来する構造単位と他の単量体に由来する構造単位を含有してなるランダム共重合体(以下、このランダム共重合体をメタクリル樹脂〔A1〕と記すことがある。)である。メタクリル樹脂〔A〕として市販のメタクリル樹脂を用いることができる。
クロマトグラムは、試験対象溶液と参照溶液との屈折率差に由来する電気信号値(強度Y)をリテンションタイムXに対してプロットしたチャートである。分子量400〜5000000の範囲の標準ポリスチレンをGPC測定し、リテンションタイムと分子量との関係を示す検量線を作成した。クロマトグラムの高分子量側の傾きがゼロからプラスに変化する点と、低分子量側のピークの傾きがマイナスからゼロに変化する点を結んだ線をベースラインとした。クロマトグラムが複数のピークを示す場合は、最も高分子量側のピークの傾きがゼロからプラスに変化する点と、最も低分子量側のピークの傾きがマイナスからゼロに変化する点を結んだ線をベースラインとした。
紫外線吸収剤〔B〕は、一般に熱可塑性樹脂に配合される紫外線吸収剤であれば特に限定されない。紫外線吸収剤〔B〕の分子量が200以下であると、メタクリル樹脂組成物を成形する際に発泡することがあるため、紫外線吸収剤〔B〕の分子量は、好ましくは200超、より好ましくは300以上、さらに好ましくは500以上、よりさらに好ましくは600以上である。
化合物〔C〕はブロック共重合体またはグラフト共重合体からなる。係るブロック共重合体またはグラフト共重合体は、その重量平均分子量が3.2万〜30万、好ましくは4.5万〜30万、より好ましくは5万〜23万である。化合物〔C〕の重量平均分子量が3.2未満だと紫外線吸収剤がブリードアウトする傾向となり、30万より大きいとメタクリル樹脂(A)への分散性が低下する傾向となる。重量平均分子量はGPC測定による標準ポリスチレン換算の値である。
重合体ブロック〔c〕であるAS重合体は、スチレンに由来する構造単位とアクリロニトリルに由来する構造単位とを含有する重合体である。アクリロニトリルに由来する構造単位の割合が高くなればなるほど、引張強さおよび弾性率が高くなり、耐油性、耐薬品性が改善される傾向となる。
重合体ブロック〔c〕であるSMA重合体は、スチレンに由来する構造単位と無水マレイン酸に由来する構造単位とを含有する重合体である。SMA重合体は、高ガラス転移点、高軟化点、高熱安定性、高溶融粘度などの特性を有する。
重合体ブロック〔c〕であるSMM重合体は、スチレンに由来する構造単位と無水マレイン酸に由来する構造単位とメタクリル酸メチルに由来する構造単位とを含有する重合体である。SMM重合体は耐熱性を高めることができる。
重合体ブロック〔c〕であるPVBは、ポリビニルアルコールにブチルアルデヒドを縮合させて得られる重合体である。
ブロック共重合体〔C−B1〕は、重量平均分子量MwC−B1と数平均分子量MnC−B1との比(MwC−B1/MnC−B1)が、好ましくは1.0〜2.0、より好ましくは1.0〜1.6である。MwC−B1/MnC−B1が係る範囲内にあると、アクリル系フィルムにおけるブツの発生原因となる未溶融物の含有量を低減できる。なお、MwC−B1およびMnC−B1は、GPC測定による標準ポリスチレン換算の分子量である。
重合体ブロック〔c1〕は一分子中に一つのみであってもよいし、二つ以上あってもよい。重合体ブロック〔c1〕が二つ以上であるとき、それぞれの重合体ブロック〔c1〕を構成する構造単位の比率や分子量は相互に同じであっても異なってもよい。
重合体ブロック〔c2〕は一分子中に一つのみであってもよいし、二つ以上あってもよい。重合体ブロック〔c2〕が二つ以上あるとき、それぞれの重合体ブロック〔c1〕を構成する構造単位の比率や分子量は相互に同じであっても異なってもよい。
ブロック共重合体〔C−B2〕における、重合体ブロック〔c1〕の総質量/重合体ブロック〔c2〕の総質量の比は、好ましくは10/90〜80/20、より好ましくは20/80〜70/30である。
係るアクリル酸アルキルエステルとしては、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシルなどを挙げることができる。これらのうち、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシルが好ましい。
また、複数の〔c1〕−〔c2〕構造の腕ブロック共重合体の一末端が相互に繋がって放射状構造を成したブロック共重合体([〔c1〕−〔c2〕−]mX構造の星型ブロック共重合体);複数の〔c2〕−〔c1〕構造の腕ブロック共重合体の一末端が相互に繋がって放射状構造を成したブロック共重合体([〔c2〕−〔c1〕−]mX構造の星型ブロック共重合体);複数の〔c1〕−〔c2〕−〔c1〕構造の腕ブロック共重合体の一末端が相互に繋がって放射状構造を成したブロック共重合体([〔c1〕−〔c2〕−〔c1〕−]mX構造の星型ブロック共重合体);複数の〔c2〕−〔c1〕−〔c2〕構造の腕ブロック共重合体の一末端が相互に繋がって放射状構造を成したブロック共重合体([〔c2〕−〔c1〕−〔c2〕−]mX構造のブロック共重合体)などの星型ブロック共重合体や、分岐構造を有するブロック共重合体などを挙げることができる。なお、ここでXはカップリング剤残基を表す。これらのうち、ジブロック共重合体、トリブロック共重合体、星型ブロック共重合体が好ましく、〔c1〕−〔c2〕構造のジブロック共重合体、〔c1〕−〔c2〕−〔c1〕構造のトリブロック共重合体、〔〔c1〕−〔c2〕−〕mX構造の星形ブロック共重合体、[〔c1〕−〔c2〕−〔c1〕−]mX構造の星形ブロック共重合体がより好ましく、〔c1〕−〔c2〕構造のジブロック共重合体がさらに好ましい。mは、それぞれ独立に、腕ブロック共重合体の数を示す。
重合体ブロック〔c3〕を構成する主たる構造単位はメタクリル酸エステルおよびアクリル酸エステル以外の単量体に由来する構造単位である。係る単量体としては、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、1−オクテンなどのオレフィン;ブタジエン、イソプレン、ミルセンなどの共役ジエン;スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物;酢酸ビニル、ビニルピリジン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ビニルケトン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン、アクリルアミド、メタクリルアミド、ε−カプロラクトン、バレロラクトンなどを挙げることができる。
グラフト共重合体〔C−G1〕を構成する主鎖または少なくとも一つのグラフト側鎖である、メタクリル酸メチルに由来する構造単位を90質量%以上含有する重合体(PMMA)、スチレンに由来する構造単位とアクリロニトリルに由来する構造単位とを含有する重合体(AS重合体)、スチレンに由来する構造単位と無水マレイン酸に由来する構造単位とを含有する重合体(SMA重合体)、スチレンに由来する構造単位と無水マレイン酸に由来する構造単位とメタクリル酸メチルに由来する構造単位とを含有する重合体(SMM重合体)、またはポリビニルブチラール(PVB)は、ブロック共重合体〔C−B1〕を構成する重合体ブロック〔c〕の説明で述べたものと同じものを使用できる。
主鎖を構成するポリカーボネートの粘度平均分子量は4000〜100000が好ましく、5000〜50000がより好ましく、6000〜30000がさらに好ましい。ポリカーボネートの粘度平均分子量Mvは、ウベローデ型粘度管にて、20℃における塩化メチレン溶液の極限粘度[η]を測定し、下記のSchnellの式より計算した。
[η]=1.23×10−4Mv0.83
二重結合を有する一官能化合物としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、2−ペンテン酸、3−ペンテン酸、5−ヘキセン酸、9−デセン酸、9−ウンデセン酸などの不飽和カルボン酸;アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライド、ソルビン酸クロライド、アリルアルコールクロロホルメート、イソプロペニルフェノールクロロホルメートまたはヒドロキシスチレンクロロホルメートなどの酸クロライドまたはクロロホルメート;イソプロペニルフェノール、ヒドロキシスチレン、ヒドロキシフェニルマレイミド、ヒドロキシ安息香酸アリルエステルまたはヒドロキシ安息香酸メチルアリルエステルなどの不飽和酸を有するフェノール類等を挙げることができる。二重結合を有する一官能化合物は従来の末端停止剤と併用してもよい。二重結合を有する一官能化合物は、二価フェノール系化合物1モルに対して、通常、1〜25モル%、好ましくは1.5〜10モル%の範囲で使用される。
次に、ラジカル重合開始剤の分解が実質的に起こらない条件で加熱し、ビニル単量体、ラジカル重合性有機過酸化物およびラジカル重合開始剤をポリカーボネート粒子中に含浸せしめる。続いて、この水性懸濁液の温度を上昇せしめ、ビニル単量体とラジカル重合性有機過酸化物とをポリカーボネート粒子中で共重合せしめて、グラフト化前駆体を得る。このグラフト化前駆体を150〜350℃の溶融下、混練することにより、グラフト共重合体〔C−G2〕を得ることができる。グラフト化前駆体をメタクリル樹脂〔A〕と伴に150〜350℃の溶融下、混練することにより、メタクリル樹脂〔A〕とグラフト共重合体〔C−G2〕とを含有する樹脂組成物を得ることができる。
このとき、グラフト化前駆体に、別に主鎖と同様のポリカーボネート、または側鎖と同様のビニル系樹脂を混合し、溶融下に混練してもグラフト共重合体〔C−G2〕を得ることができる。
非極性α−オレフィン単量体に由来する構成単位を主に含有するポリオレフィンとしては、例えば低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体などを挙げることができる。
非極性α−オレフィン単量体と極性ビニル系単量体とからなる(共)重合体の具体例としては、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸イソプロピル共重合体、エチレン−アクリル酸n−ブチル共重合体、エチレン−アクリル酸イソブチル共重合体、エチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸イソプロピル共重合体、エチレン−メタクリル酸n−ブチル共重合体、エチレン−メタクリル酸イソブチル共重合体、エチレン−メタクリル酸2−エチルヘキシル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピオン酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル−メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン−メタクリル酸グリシジル共重合体等を挙げることができる。これらのポリオレフィンは、1種を単独で、または2種以上を混合して用いることができる。これらポリオレフィンのうち、流動性の観点からポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンが好ましい。
そして、ラジカル重合開始剤の分解が実質的に起こらない条件で加熱し、ビニル単量体、ラジカル重合性有機過酸化物及びラジカル重合開始剤をオレフィン系(共)重合体に含浸させる。次いで、この水性懸濁液の温度を上昇させ、ビニル単量体とラジカル重合性有機過酸化物とをオレフィン系(共)重合体中で共重合させて、グラフト化前駆体を得る。
このグラフト化前駆体を100〜350℃の溶融下、混練することにより、グラフト共重合体〔C−G3〕を得ることができる。グラフト化前駆体をメタクリル樹脂〔A〕と伴に100〜350℃の溶融下、混練することにより、メタクリル樹脂〔A〕とグラフト共重合体〔C−G3〕とを含有する樹脂組成物を得ることができる。
このとき、グラフト化前駆体に、別に主鎖と同様のポリオレフィン、または側鎖と同様のビニル系樹脂を混合し、溶融下に混練してもグラフト共重合体〔C−G3〕を得ることができる。
本発明において、メタクリル系樹脂組成物を溶融状態でフィルム状に形成する為に押出機を好適に用いることができ、該押出機として、例えば単軸押出機、同方向噛合型二軸押出機、同方向非噛合型二軸押出機、異方向非噛合型二軸押出機、多軸押出機等が挙げられる。その中でも、樹脂の熱劣化防止の観点から、単軸押出機が好ましい。また、樹脂中の残存揮発分および加熱分解物を除去するため、ベント機構を有する押出機を使用することが好ましい。
フィルム状に吐出された溶融樹脂は、密着補助手段によりキャストロールに接触しかつ密着させられ、冷却、固化される。密着補助装置としては、例えば静電密着装置、エアナイフ、エアチャンバー、バキュームチャンバーなどが挙げられる。これらのうち、製造安定性の観点から、密着補助装置として静電密着装置を用いることが好ましい。
本発明のアクリル系フィルムの使用方法は特に制限されず、例えば偏光子保護フィルム、自動車内外装、携帯電話の部材、AV機器の部材、パソコン機器の部材、家具製品、各種ディスプレイ、レンズ、窓ガラス、小物、雑貨等の外観意匠性の必要となる各種用途等に使用することができる。また、液晶保護板、携帯型情報端末の表面材、携帯型情報端末の表示窓保護フィルム、導光フィルム、銀ナノワイヤーあるいはカーボンナノチューブを表面に塗布した透明導電フィルム、および各種ディスプレイの前面板用途等の光学用途に好適に利用できる。さらに、光学用途以外に、赤外線カットフィルム、防犯フィルム、飛散防止フィルム、加飾フィルム、太陽電池のバックシート、フレキシブル太陽電池用フロントシート、シュリンクフィルム、およびインモールドラベル用フィルム等に好適に利用できる。
Re=(nx−ny)×d、
Rth=((nx+ny)/2−nz)×d
ここで、nxはフィルムの遅相軸方向の屈折率であり、nyはフィルムの進相軸方向の屈折率であり、nzはフィルムの厚さ方向の屈折率であり、d(nm)はフィルムの厚さである。遅相軸は、フィルム面内の屈折率が最大になる方向をいい、進相軸は、面内で遅相軸に垂直な方向をいう。
島津製作所社製ガスクロマトグラフ GC−14Aに、カラムとしてGL SciencesInc.製InertCAP1(df=0.4μm、0.25mmI.D.×60m)を繋ぎ、インジェクション温度を180℃に、検出器温度を180℃に、カラム温度を60℃(5分間保持)から昇温速度10℃/分で200℃まで昇温して、10分間保持する条件に設定して、測定を行い、この結果に基づいて重合転化率を算出した。
GPCにて下記の条件でクロマトグラムを測定し、標準ポリスチレンの分子量に換算した値を算出した。ベースラインはGPCチャートの高分子量側のピークの傾きが保持時間の早い方から見てゼロからプラスに変化する点と、低分子量側のピークの傾きが保持時間の早い方から見てマイナスからゼロに変化する点を結んだ線とした。
GPC装置:東ソー株式会社製、HLC−8320
検出器:示差屈折率検出器
カラム:東ソー株式会社製のTSKgel SuperMultiporeHZMMの2本とSuperHZ4000を直列に繋いだものを用いた。
溶離剤: テトラヒドロフラン
溶離剤流量: 0.35ml/分
カラム温度: 40℃
検量線:標準ポリスチレン10点のデータを用いて作成
メタクリル樹脂の1H−NMRスペクトルを、核磁気共鳴装置(Bruker社製、ULTRASHIELD400PLUS)を用いて、溶媒として重水素化クロロホルムを用い、25℃、積算回数64回の条件にて、測定した。そのスペクトルからTMSを0ppmとした際の0.6〜0.95ppmの領域の面積(X)と、0.6〜1.35ppmの領域の面積(Y)とを計測し、次いで、三連子表示のシンジオタクティシティ(rr)を式:(X/Y)×100にて算出した。
メタクリル樹脂およびメタクリル系樹脂組成物を、JIS K7121に準拠して、示差走査熱量測定装置(島津製作所製、DSC−50(品番))を用いて、230℃まで1回目の昇温をし、次いで25℃まで冷却し、その後、25℃から230℃までを10℃/分で2回目の昇温をさせる条件にてDSC曲線を測定した。2回目の昇温時に測定されるDSC曲線から求められる中間点ガラス転移温度を本発明におけるガラス転移温度とした。
アクリル系フィルムを製膜している時の、キャストロールに接触する時の溶融樹脂の温度およびキャストロールの表面温度は、接触式温度計(本体:安立計器社製、商品名「HL−200」;センサー部:安立計器社製、商品名「U133E」)のセンサー部を接触させて測定した。
アクリル系フィルムを製膜する時に、キャストロール表面を目視で観察し、製膜を開始してからキャストロール表面に白もやが発生するまでの時間を測定した。
フィルムの中央の位置から左右50mmをサンプリングし、平均厚さ、標準偏差および変動係数(Cv)を次式にて算出した
平均厚さ:μ=(X1+X2+…Xn)/n
標準偏差:σ=σ(X−μ)2/n
変動係数:Cv=σ/μ
(但し、X1〜Xn:各データ、n:データ数)
フィルムの平滑性は変動係数より以下の通り評価した。
○:Cv≦1.5
△:1.5<Cv≦2.0
×:2.0<Cv
実施例で得たアクリル系フィルムから、長さ20mm×幅5mm×厚さ180μmの短冊状試験片を切り出した。ここで、試験片の長手方向は、フィルム原反の長手方向(MD)に対して平行方向とした。
測定装置としてUBM社製の「Rheogel−E4000」を用い、試験片に引張りの振幅ひずみを与えて貯蔵弾性率曲線を測定した。測定温度範囲は25〜230℃、昇温速度は3℃/分、周波数は1Hz、ひずみ振幅は0.3%とした。得られた貯蔵弾性率曲線において、溶融状態のメタクリル系樹脂組成物がキャストロールに接触する時の温度に相当する温度での貯蔵弾性率の値をE’として採用した。
未延伸フィルムの両端を手で持って、軽く張力をかけた際の状態を評価した。
A:未延伸フィルムの外観に変化はなく、得られたままの状態を保持できた。
B:未延伸フィルムがもろく、ひび割れてしまった。
後述の方法で得られたアクリル系フィルムを50mm×50mmに切り出して試験片とし、ヘイズメーター(日本電色工業社製、SH7000)を用いて、JIS K7361−1に準拠して全光線透過率および380nmでの透過率を測定した。
後述の方法で得られたアクリル系フィルムを50mm×50mmに切り出して試験片とし、ヘイズメーター(日本電色工業社製、SH7000)を用いて、JIS K7136に準拠してヘイズを測定した。
実施例で得たフィルムの幅方向中央部分から40mm角サンプルを切り出し、位相差測定装置(王子計測器社製、KOBRA−WR)を用い、589.5nmの波長における位相差を測定した。面内方向位相差(Re)および厚さ方向位相差(Rth)は、以下の式で算出した。
Re=(nx−ny)×d
Rth=((nx+ny)/2−nz)×d
ここで、nxはフィルムの遅相軸方向の屈折率、nyはフィルムの進相軸方向の屈折率、nzはフィルムの厚さ方向の屈折率、d(nm)はフィルムの厚さである。また、遅相軸は、フィルム面内の屈折率が最大になる方向であり、進相軸は、面内で遅相軸に垂直な方である。
内部を脱気し、窒素で置換した容量5Lの反応容器に、25℃で、トルエン1600g、1,2−ジメトキシエタン80g、濃度0.45Mのイソブチルビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウムのトルエン溶液53.5g(30.9mmol)、および濃度1.3Mのsec−ブチルリチウムの溶液(溶媒:シクロヘキサン95質量%、n−ヘキサン5質量%)6.17g(10.3mmol)を仕込んだ。これを撹拌しながら、蒸留精製したメタクリル酸メチル550gを、−20℃で30分間かけて滴下した。滴下終了後、−20℃で180分間撹拌した。
得られた溶液にトルエン1500gを加えて希釈した。次いで、係る希釈液をメタノール100kgに注ぎ入れ、沈澱物を得た。得られた沈殿物を80℃、140Paにて24時間乾燥して、Mwが96100で、分子量分布が1.07で、シンジオタクティシティ(rr)が83%で、ガラス転移温度が133℃で、且つメタクリル酸メチルに由来する構造単位の割合が100質量%であるメタクリル樹脂〔A−1〕を得た。
内部を脱気し、窒素で置換した容量5Lの反応容器に、25℃で、トルエン1600g、1,2−ジメトキシエタン80g、濃度0.45Mのイソブチルビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウムのトルエン溶液73.3g(42.3mmol)、および濃度1.3Mのsec−ブチルリチウムの溶液(溶媒:シクロヘキサン95%、n−ヘキサン5%)8.44g(14.1mmol)を仕込んだ。これを撹拌しながら、蒸留精製したメタクリル酸メチル550gを、15℃で30分間かけて滴下した。滴下終了後、15℃で90分間撹拌した。
得られた溶液にトルエン1500gを加えて希釈した。次いで、希釈液をメタノール100kgに注ぎ入れ、沈澱物を得た。得られた沈殿物を80℃、140Paで24時間乾燥して、Mwが70000で、分子量分布が1.06で、シンジオタクティシティ(rr)が75%で、ガラス転移温度が131℃で、且つメタクリル酸メチルに由来する構造単位の含有量が100質量%であるメタクリル樹脂〔A−2〕を得た。
内部を脱気し、窒素で置換したオートクレーブに、精製したメタクリル酸メチル100質量部、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル(水素引抜能:1%、1時間半減期温度:83℃)0.0054質量部、およびn−オクチルメルカプタン0.203質量部を入れ、撹拌して、原料液を得た。係る原料液中に窒素を送り込み、原料液中の溶存酸素を除去した。
オートクレーブと配管で接続された槽型反応器に容量の2/3まで原料液を入れた。温度を140℃に維持してバッチ方式で重合反応を開始させた。重合転化率が55質量%になったところで、平均滞留時間150分となる流量で、原料液をオートクレーブから槽型反応器に供給し、且つ原料液の供給流量に相当する流量で、反応液を槽型反応器から抜き出して、温度140℃に維持し、連続流通方式の重合反応に切り替えた。
内部を脱気し、窒素で置換したオートクレーブに、精製されたメタクリル酸メチル100質量部、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル(水素引抜能:1%、1時間半減期温度:83℃)0.0074質量部、およびn−オクチルメルカプタン0.28質量部を入れ、撹拌して、原料液を得た。係る原料液中に窒素を送り込み、原料液中の溶存酸素を除去した。
オートクレーブと配管で接続された槽型反応器に容量の2/3まで原料液を入れた。温度を140℃に維持してバッチ方式で重合反応を開始させた。重合転化率が55質量%になったところで、平均滞留時間150分となる流量で、原料液をオートクレーブから槽型反応器に供給し、且つ原料液の供給流量に相当する流量で、反応液を槽型反応器から抜き出して、温度140℃に維持し、連続流通方式の重合反応に切り替えた。
メタクリル樹脂〔A−1〕60質量部およびメタクリル樹脂〔A−3〕40質量部を混ぜ合わせ、二軸押出機(テクノベル社製、商品名:KZW20TW−45MG−NH−600)で250℃にて混練押出してメタクリル樹脂〔A−5〕を製造した。
メタクリル樹脂〔A−2〕60質量部およびメタクリル樹脂〔A−4〕40質量部を混ぜ合わせ、二軸押出機(テクノベル社製、商品名:KZW20TW−45MG−NH−600)で260℃にて混練押出してメタクリル樹脂〔A−6〕を製造した。
B−1:2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシ−3−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン(ADEKA社製;商品名LA−F70)
B−2:2,2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−tert−オクチルフェノール](ADEKA社製;商品名LA−31)
内部を脱気し、窒素で置換した三口フラスコに、25℃で乾燥トルエン735kgと、1,2−ジメトキシエタン36.75kgと、イソブチルビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウム20molを含有するトルエン溶液39.4kgとを入れた。これにsec−ブチルリチウム1.17molを加えた。さらにこれにメタクリル酸メチル39.0kgを加え、25℃で1時間反応させてメタクリル酸メチル重合体〔c11〕を得た。反応液に含まれるメタクリル酸メチル重合体〔c11〕の重量平均分子量Mwc11は45800であった。
内部を脱気し、窒素で置換した三口フラスコに、25℃で乾燥トルエン2003kgと、1,2−ジメトキシエタン100.15kgと、イソブチルビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウム20molを含有するトルエン溶液51.5kgとを入れた。これにsec−ブチルリチウム1.13molを加えた。さらにこれにメタクリル酸メチル34.3kgを加え、25℃で1時間反応させてメタクリル酸メチル重合体〔c11〕を得た。反応液に含まれるメタクリル酸メチル重合体〔c11〕の重量平均分子量Mwc11は6000であった。
重合体ブロック〔c11〕作製におけるメタクリル酸メチルの量を124.7kgに変え、アクリル酸n−ブチルの量を175.6kgに変え、重合体ブロック〔c12〕作製におけるメタクリル酸メチルを171.5kgに変えた他は製造例11と同じ方法でメタクリル酸メチル重合体ブロック〔c11〕とアクリル酸n−ブチルからなるアクリル酸エステル重合体〔c2〕とメタクリル酸メチル重合体ブロック〔c12〕からなるトリブロック共重合体〔CB−3〕を得た。メタクリル酸メチル重合体ブロック〔c11〕はMwc11が22000であった。アクリル酸エステル重合体〔c2〕は、Mwc2が31000、アクリル酸ベンジルの割合が0質量%であった。メタクリル酸メチル重合体ブロック〔c12〕はMwc12が30000であった。トリブロック共重合体〔CB−3〕はMwCB−3が83000、MwCB−3/MnCB−3が1.09あった。アクリル酸エステル重合体ブロック〔c2〕の質量に対するメタクリル酸エステル重合体ブロック〔c11〕と〔c12〕の合計質量の比は37/63であった。
メタクリル酸メチルの量を158.7kgに変え、アクリル酸n−ブチルの量を334.2kgに変えた他は製造例10と同じ方法でメタクリル酸メチル重合体ブロック〔c11〕とアクリル酸n−ブチルからなるアクリル酸エステル重合体〔c2〕とからなるジブロック共重合体〔CB−4〕を得た。
メタクリル酸メチル重合体ブロック〔c11〕はMwc11が28000であった。アクリル酸エステル重合体〔c2〕は、Mwc2が59000で、アクリル酸ベンジルの割合が0質量%であった。ジブロック共重合体〔CB−4〕はMwCB−4が87000、MwCB−4/MnCB−4が1.10であった。アクリル酸エステル重合体ブロック〔c2〕の質量に対するメタクリル酸エステル重合体ブロック〔c11〕の質量の比は68/32であった。
F1:三菱レイヨン社製、商品名「メタブレンP550A」(平均重合度:7734、MMA88質量%/BA12質量%)
F2:クレハ社製、商品名「パラロイドK125P」(平均重合度:19874、MMA79質量%/BA21質量%)
メタクリル樹脂〔A−6〕100質量部、紫外線吸収剤〔B−1〕0.9質量部、ブロック共重合体〔CB−1〕5質量部及び加工助剤〔F1〕2質量部を混ぜ合わせ、二軸押出機(テクノベル社製、商品名:KZW20TW−45MG−NH−600)で250℃にて混練押出してメタクリル系樹脂組成物〔1〕を製造した。
メタクリル系樹脂組成物〔1〕を樹脂温度が265℃となるよう押出機で加熱溶融し、幅700mmTダイから溶融樹脂をシート状に押出した。Tダイ吐出部からメタクリル系樹脂組成物〔1〕がキャストロールに接触する点までの距離Lを30mmに設定し、静電印加により溶融樹脂をキャストロール(径225um)に密着させた。なお、密着補助装置として、エッジピニング装置を、溶融樹脂とキャストロールとの接触点から垂直方向に5mm上方かつTダイ側に水平方向に10mmの位置に配置し、電圧4kVを印加した。引取速度4.2m/minの条件で幅650mm、厚さ240μmのアクリル系フィルムを得た。得られた未延伸のアクリル系フィルムの評価結果を表3に示す。
工程(I):アクリル系フィルムの幅方向の両端部を一対のテンタークランプにより把持した後に、これを140℃に予熱した。個々のテンタークランプは、フィルムの幅方向の一端部に沿って走行する伸縮自在なパンタグラフと、このパンタグラフに設けられ、フィルムの一端部を把持する複数のクリップとを含む。
工程(II):上記フィルムを140℃に加温しながら、上記一対のテンタークランプを操作して、長手方向に2.1倍、幅方向に2.1倍、同時に延伸した。この工程において、延伸速度は、長手方向と幅方向の積を1000%/分とした。
工程(III):上記フィルムを120℃まで冷却した。
工程(IV):上記フィルムを120℃に加温しながら、弛緩後の長手方向の延伸倍率が2倍、幅方向の延伸倍率が2倍となるように、上記一対のテンタークランプを操作して、長手方向および幅方向共に5%の弛緩率でフィルムを弛緩させた。弛緩速度は、長手方向および幅方向共に80%/分とした。
工程(V):次に、上記フィルムを70℃まで冷却し、固化させ、厚さ55μmの二軸延伸フィルムを得た。
得られた二軸延伸後のアクリル系フィルムの加熱変形率を測定したところ、0.1%であった。得られた二軸延伸後のアクリル系フィルムの評価結果を表3に示す。また、面内位相差および厚さ方向位相差の評価結果を表6に示す。
実施例1において、メタクリル系樹脂組成物の組成を表3に示した通り変更した以外は実施例1と同じ方法でアクリル系フィルムを得た。評価結果を表3に示す。
実施例1において、メタクリル系樹脂組成物の組成を表4に示した通り変更した以外は実施例1と同じ方法でアクリル系フィルムを得た。評価結果を表4に示す。なお、比較例6で得たアクリル系フィルムは白濁していた。
実施例1において、製造条件を表5に示した通り変更した以外は実施例1と同じ方法でアクリル系フィルムを得た。評価結果を表5に示す。また、実施例14について、面内位相差および厚さ方向位相差の評価結果を表6に示す。
実施例1において、密着補助装置としてエッジピニングの代わりに10kVの電圧を印加したワイヤーピニングを用いた以外は実施例1と同様の方法で、厚さが240μmの未延伸のアクリル系フィルムを得た。評価結果を表5に示す。
実施例1において、キャストロールに接触する時のメタクリル系樹脂組成物の貯蔵弾性率E’を10×105Paとした以外は実施例1と同様の方法でフィルムを作製した。その結果、メタクリル系樹脂組成物をキャストロールに密着させる際に、溶融樹脂が振動してキャストロールに安定して密着させることができなかった。評価結果を表5に示す。
実施例1において、キャストロールに接触する時のメタクリル系樹脂組成物の貯蔵弾性率E’を0.27×105Paとした以外は実施例1と同様の方法でフィルムを作成した。その結果、メタクリル系樹脂組成物をキャストロールに十分に密着させることができず、得られたアクリル系フィルムに撓みが観察された。評価結果を表5に示す。
実施例1において、キャストロールを水平・垂直方向に動かし、Tダイ吐出部からメタクリル系樹脂組成物がキャストロールに接触する点までの距離Lを250mmに変更した以外は実施例1と同様の方法でフィルムを作製した。評価結果を表5に示す。
実施例1において、キャストロールの表面温度を165℃((Tg+40)℃)に変更した以外は実施例1と同様の方法でフィルムを製造した。このとき、キャストロールで溶融樹脂が十分に冷却されず、アクリル系フィルムの外観が悪化した。評価結果を表5に示す。
Claims (15)
- メタクリル樹脂〔A〕100質量部に対して、紫外線吸収剤〔B〕0.1〜15質量部、およびブロック共重合体またはグラフト共重合体からなる化合物〔C〕0.1〜10質量部を含有するメタクリル系樹脂組成物を、溶融状態でダイから押し出し、
静電密着装置、エアナイフ、エアチャンバー、およびバキュームチャンバーのいずれかから選ばれる密着補助装置を用いてキャストロールに密着させる、アクリル系フィルムの製造方法。 - 前記密着補助装置が静電密着装置である、請求項1に記載のアクリル系フィルムの製造方法。
- 前記キャストロールに接触する時の前記メタクリル系樹脂組成物の貯蔵弾性率E’を0.5×105〜5×105Paとする、請求項1または2に記載のアクリル系フィルムの製造方法。
- ダイ吐出部から前記メタクリル系樹脂組成物がキャストロールに接触する点までの距離L(mm)に対する前記キャストロールの半径r(mm)の比r/Lを2〜60とする、請求項1〜3のいずれかに記載のアクリル系フィルムの製造方法。
- 前記メタクリル樹脂〔A〕のガラス転移温度Tg(℃)に対し、前記キャストロールの表面温度T(℃)を(Tg−50)〜(Tg+20)℃とする、請求項1〜4のいずれかに記載のアクリル系フィルムの製造方法。
- さらに500%/min以上の延伸速度で同時二軸延伸する工程を有する、請求項1〜5のいずれかに記載のアクリル系フィルムの製造方法。
- 前記メタクリル樹脂〔A〕が、メタクリル酸メチルに由来する構造単位を90質量%以上含有する、請求項1〜6のいずれかに記載のアクリル系フィルムの製造方法。
- 前記メタクリル樹脂〔A〕が、三連子表示のシンジオタクティシティ(rr)が60〜85%であるメタクリル樹脂を2〜60質量%含有する、請求項1〜7のいずれかに記載のアクリル系フィルムの製造方法。
- 前記紫外線吸収剤〔B〕が、ベンゾトリアゾール骨格を有する化合物またはトリアジン骨格を有する化合物である、請求項1〜8のいずれかに記載のアクリル系フィルムの製造方法。
- 前記化合物〔C〕の重量平均分子量が3.2万〜30万である、請求項1〜9のいずれかに記載のアクリル系フィルムの製造方法。
- 前記化合物〔C〕が、メタクリル酸メチルに由来する構造単位を90質量%以上含有する重合体を少なくとも一種含有する、請求項1〜10のいずれかに記載のアクリル系フィルムの製造方法。
- 前記化合物〔C〕が、メタクリル酸エステルに由来する構造単位を主に有する重合体ブロック〔c1〕10〜80質量%、およびアクリル酸エステルに由来する構造単位を主に有する重合体ブロック〔c2〕20〜90質量%(但し、重合体ブロック〔c1〕と重合体ブロック〔c2〕の合計が100質量%である。)を含有するブロック共重合体である、請求項1〜11のいずれかに記載のアクリル系フィルムの製造方法。
- 前記ブロック共重合体がジブロック共重合体である、請求項12に記載のアクリル系フィルムの製造方法。
- 光学フィルムである、請求項1〜13のいずれかに記載のアクリル系フィルムの製造方法。
- 偏光子保護フィルムである、請求項1〜13のいずれかに記載のアクリル系フィルムの製造方法。
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