JP2015157876A - メタクリル樹脂組成物からなる板状成形体 - Google Patents

メタクリル樹脂組成物からなる板状成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】機械物性、表面平滑性、透明性などに優れ且つ広い温度範囲においてヘイズの変化が小さいメタクリル樹脂組成物からなる板状成形体を提供する。
【解決手段】メタクリル酸メチル単位を80質量%以上有するメタクリル樹脂(A)10〜99質量部、およびメタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)10〜80質量%とアクリル酸エステル重合体ブロック(b2)90〜20質量%とを有するブロック共重合体(B)90〜1質量部を含み、メタクリル樹脂(A)の重量平均分子量Mw(A)、メタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)のうち最大の重量平均分子量Mw(b1)、およびアクリル酸エステル重合体ブロック(b2)のうち最大の重量平均分子量Mw(b2)が、下記(1)および(2)を満たすメタクリル樹脂組成物からなる板状成形体である。(1)0.5≦Mw(A)/Mw(b1)≦2.5(2)40000≦Mw(b2)≦120000
【選択図】なし

Description

本発明は、メタクリル樹脂組成物からなる板状成形体に関する。より詳細に、本発明は、面状光源素子に用いられる導光板などの成形材料として好適な、機械物性、表面平滑性、透明性などに優れ且つ広い温度範囲においてヘイズの変化が小さいメタクリル樹脂組成物からなる板状成形体に関する。
一般に、メタクリル樹脂は透明性等の光学特性および耐候性に優れることから、従来から、照明器具、看板等に用いる表示部材、ディスプレイ装置等に用いる光学部材、インテリア部材、建築部材、電子・電気部材、医療用部材をはじめとする様々な用途で使用されている。これらの用途において、しばしば光学特性および耐候性に加え、可撓性、耐屈曲性、耐衝撃性、柔軟性などの機械物性が求められる。
上記機械物性を改善する方法として、メタクリル樹脂に様々な他の樹脂を加えたメタクリル樹脂組成物が提案されている。例えば、メタクリル樹脂と、メタクリル酸エステル重合体ブロックとアクリル酸エステル重合体ブロックとを有するブロック共重合体とからなるメタクリル樹脂組成物が知られている(特許文献1および2参照)。
国際公開第2010/055798号 国際公開第2012/057079号
一般に、樹脂の屈折率は温度に依存して変化する。上記したメタクリル樹脂組成物においては、メタクリル樹脂の屈折率の温度依存性と、加えた他の樹脂(例えば特許文献1および2における、メタクリル酸エステル重合体ブロックとアクリル酸エステル重合体ブロックとを有するブロック共重合体)の屈折率の温度依存性とが相違するために、光線透過率が温度に依存して変化することがあった。そのため、広い温度範囲において透明性を求められる用途、例えば、液晶表示装置に用いられる導光板などのような光学部材用途においては、不具合が生じる場合がある。
本発明の目的は、面状光源素子に用いられる導光板などの成形材料として好適な、機械物性、表面平滑性、透明性などに優れ且つ広い温度範囲においてヘイズの変化が小さいメタクリル樹脂組成物からなる板状成形体を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討を行った結果、以下の態様を包含する発明を完成するに至った。
〔1〕:メタクリル酸メチルに由来する構造単位を80質量%以上有するメタクリル樹脂(A)10〜99質量部、およびメタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)10〜80質量%とアクリル酸エステル重合体ブロック(b2)90〜20質量%とを有するブロック共重合体(B)90〜1質量部(ただし、メタクリル樹脂(A)とブロック共重合体(B)との合計が100質量部)を含み、前記メタクリル樹脂(A)の重量平均分子量Mw(A)、前記メタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)のうち最大の重量平均分子量Mw(b1)、および前記アクリル酸エステル重合体ブロック(b2)のうち最大の重量平均分子量Mw(b2)が、下記(1)および(2)を満たすメタクリル樹脂組成物からなり、2つの主面のうちの少なくとも一方に凹凸構造が形成された板状成形体。
(1) 0.5≦Mw(A)/Mw(b1)≦2.5
(2) 40000≦Mw(b2)≦120000
〔2〕:前記ブロック共重合体(B)の屈折率が1.485〜1.495である〔1〕に記載の板状成形体。
〔3〕:前記アクリル酸エステル重合体ブロック(b2)が、アクリル酸アルキルエステルに由来する構造単位50〜90質量%と(メタ)アクリル酸芳香族エステルに由来する構造単位50〜10質量%とを含む〔1〕または〔2〕に記載の板状成形体。
〔4〕:〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の板状成形体と、該板状成形体の端面に位置する光源とを備える面状光源素子。
〔5〕:ディスプレイ装置のフロントライトである〔4〕に記載の面状光源素子。
〔6〕:ディスプレイ装置のバックライトである〔4〕に記載の面状光源素子。
本発明の板状成形体は、機械物性、表面平滑性、透明性などに優れ、広い温度範囲においてヘイズの変化が小さいため、各種光学用途、とりわけ面状光源素子に好適である。
本発明に用いるメタクリル樹脂組成物は、メタクリル樹脂(A)とブロック共重合体(B)とを含む。
本発明に用いるメタクリル樹脂(A)は、メタクリル酸メチルに由来する構造単位の割合が、80質量%以上、好ましくは90質量%以上である。またメタクリル樹脂(A)は、メタクリル酸メチル以外の単量体に由来する構造単位の割合が、20質量%以下、好ましくは10質量%以下である。
かかるメタクリル酸メチル以外の単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸s−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸n−へキシル、アクリル酸2−エチルへキシル、アクリル酸ペンタデシル、アクリル酸ドデシル;アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸フェノキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−エトキシエチル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸アリル;アクリル酸シクロへキシル、アクリル酸ノルボルネニル、アクリル酸イソボニルなどのアクリル酸エステル;メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸s−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸イソアミル、メタクリル酸n−へキシル、メタクリル酸2−エチルへキシル、メタクリル酸ペンタデシル、メタクリル酸ドデシル;メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸フェノキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−エトキシエチル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸アリル;メタクリル酸シクロへキシル、メタクリル酸ノルボルネニル、メタクリル酸イソボニルなどのメタクリル酸メチル以外のメタクリル酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、マレイン酸、イタコン酸などの不飽和カルボン酸;エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、1−オクテンなどのオレフィン;ブタジエン、イソプレン、ミルセンなどの共役ジエン;スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物;アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、ビニルピリジン、ビニルケトン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデンなどが挙げられる。
メタクリル樹脂(A)の立体規則性は、特に制限されず、例えば、イソタクチック、ヘテロタクチック、シンジオタクチックなどの立体規則性を有するものを用いてもよい。
メタクリル樹脂(A)の重量平均分子量Mw(A)は、好ましくは30,000以上180,000以下、より好ましくは40,000以上150,000以下、特に好ましくは50,000以上130,000以下である。Mw(A)が小さいと、得られるメタクリル樹脂組成物から得られる板状成形体の耐衝撃性や靭性が低下する傾向がある。Mw(A)が大きいとメタクリル樹脂組成物の流動性が低下し成形加工性が低下する傾向がある。
メタクリル樹脂(A)の重量平均分子量Mw(A)と数平均分子量Mn(A)の比、Mw(A)/Mn(A)(以下、重量平均分子量と数平均分子量の比(重量平均分子量/数平均分子量)を「分子量分布」と称することがある。)は、好ましくは1.03以上2.6以下、より好ましくは1.05以上2.3以下、特に好ましくは1.2以上2.0以下である。分子量分布が小さいとメタクリル樹脂組成物の成形加工性が低下する傾向がある。分子量分布が大きいとメタクリル樹脂組成物から得られる板状成形体の耐衝撃性が低下し、脆くなる傾向がある。
なお、Mw(A)およびMn(A)は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)で
測定した標準ポリスチレン換算値である。
また、メタクリル樹脂の分子量や分子量分布は、重合開始剤および連鎖移動剤の種類や量などを調整することによって制御できる。
メタクリル樹脂は、メタクリル酸メチルを80質量%以上含む単量体(混合物)を重合することによって得られる。
本発明は、メタクリル樹脂(A)として市販品を用いてもよい。かかる市販されているメタクリル樹脂としては、例えば「パラペットH1000B」(MFR:22g/10分(230℃、37.3N))、「パラペットGF」(MFR:15g/10分(230℃、37.3N))、「パラペットEH」(MFR:1.3g/10分(230℃、37.3N))、「パラペットHRL」(MFR:2.0g/10分(230℃、37.3N))および「パラペットG」(MFR:8.0g/10分(230℃、37.3N))[いずれも商品名、株式会社クラレ製]などが挙げられる。
本発明に用いるブロック共重合体(B)は、メタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)とアクリル酸エステル重合体ブロック(b2)とを有する。ブロック共重合体(B)は、メタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)を1つのみ有していても、複数有していてもよい。また、ブロック共重合体(B)は、アクリル酸エステル重合体ブロック(b2)を1つのみ有していても、複数有していてもよい。
メタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)は、メタクリル酸エステルに由来する構造単位を主たる構成単位とするものである。メタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)におけるメタクリル酸エステルに由来する構造単位の割合は、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上、特に好ましくは98質量%以上である。
かかるメタクリル酸エステルとしては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸sec−ブチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸イソアミル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ペンタデシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸フェノキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−メトキシエチル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸アリルなどを挙げることができる。これらの中でも、透明性、耐熱性を向上させる観点から、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸イソボルニルなどのメタクリル酸アルキルエステルが好ましく、メタクリル酸メチルがより好ましい。
これらメタクリル酸エステルを1種単独でまたは2種以上を組み合わせて重合することによって、メタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)を形成できる。
メタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)は、本発明の目的および効果の妨げにならない限りにおいて、メタクリル酸エステル以外の単量体に由来する構造単位を含んでもよい。メタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)に含まれるメタクリル酸エステル以外の単量体に由来する構造単位の割合は、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下、特に好ましくは2質量%以下の範囲である。
かかるメタクリル酸エステル以外の単量体としては、例えば、アクリル酸エステル、不飽和カルボン酸、芳香族ビニル化合物、オレフィン、共役ジエン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル、ビニルピリジン、ビニルケトン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデンなどが挙げられる。これらメタクリル酸エステル以外の単量体を1種単独でまたは2種以上を組み合わせて、前述のメタクリル酸エステルと伴に共重合することによって、メタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)を形成できる。
メタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)は、屈折率が1.485〜1.495の範囲となる重合体で構成されていることが、メタクリル樹脂組成物またはそれからなる板状成形体の透明性を高める観点から好ましい。
メタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)の重量平均分子量は、好ましくは5,000以上150,000以下、より好ましくは8,000以上120,000以下、さらにより好ましくは12,000以上100,000以下である。
ブロック共重合体(B)中にメタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)が複数ある場合、それぞれのメタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)を構成する構造単位の組成比や分子量は、相互に同じであってもよいし、異なっていてもよい。
メタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)のうち最大の重量平均分子量Mw(b1)は、好ましくは12,000以上150,000以下、より好ましくは15,000以上120,000以下、さらに好ましくは20,000以上100,000以下である。ブロック共重合体(B)中にメタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)を1つのみ有する場合は、該メタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)の重量平均分子量がMw(b1)となる。また、ブロック共重合体(B)中にメタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)を複数有する場合であって、該複数のメタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)の重量平均分子量が互いに同じである場合は、かかる重量平均分子量がMw(b1)となる。
本発明に用いるメタクリル樹脂組成物においては、メタクリル樹脂(A)の重量平均分子量Mw(A)のMw(b1)に対する比、すなわちMw(A)/Mw(b1)は、0.5以上2.5以下、好ましくは0.6以上2.3以下、より好ましくは0.7以上2.2以下である。Mw(A)/Mw(b1)が0.5を下回ると、メタクリル樹脂組成物から作製した成形品の耐衝撃性が低下する傾向がある。一方、Mw(A)/Mw(b1)が大きすぎると、メタクリル樹脂組成物から作製した板状成形体の表面平滑性およびヘイズの温度依存性が悪化する傾向がある。Mw(A)/Mw(b1)が上記範囲にある場合は、ブロック共重合体(B)のメタクリル樹脂(A)中での分散粒径が小さくなるので、温度変化によらず低いヘイズを示すこととなり、広い温度範囲においてヘイズの変化が小さくなると考えている。
ブロック共重合体(B)におけるメタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)の割合は、透明性、柔軟性、成形加工性、表面平滑性の観点から、好ましくは10質量%以上80質量%以下、より好ましくは10質量%以上70質量%以下、さらにより好ましくは15質量%以上60質量%以下、もっとも好ましくは20質量%以上55質量%以下である。ブロック共重合体(B)におけるメタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)の割合が上記範囲内にあると、メタクリル樹脂組成物またはそれからなる板状成形体の透明性、可撓性、耐屈曲性、耐衝撃性、柔軟性などに優れる。ブロック共重合体(B)にメタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)が複数含まれる場合には、上記の割合は、すべてのメタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)の合計質量に基づいて算出する。
アクリル酸エステル重合体ブロック(b2)は、アクリル酸エステルに由来する構造単位を主たる構成単位とするものである。アクリル酸エステル重合体ブロック(b2)におけるアクリル酸エステルに由来する構造単位の割合は、好ましくは45質量%以上、より好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは60質量%以上、特に好ましくは90質量%以上である。
かかるアクリル酸エステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸sec−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ペンタデシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸フェノキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−メトキシエチル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸アリルなどが挙げられる。これらアクリル酸エステルを1種単独でまたは2種以上を組み合わせて重合することによって、アクリル酸エステル重合体ブロック(b2)を形成できる。
アクリル酸エステル重合体ブロック(b2)は、本発明の目的および効果の妨げにならない限りにおいて、アクリル酸エステル以外の単量体に由来する構造単位を含んでもよい。アクリル酸エステル重合体ブロック(b2)に含まれるアクリル酸エステル以外の単量体に由来する構造単位の割合は、好ましくは55質量%以下、より好ましくは50質量%以下、さらに好ましくは40質量%以下、特に好ましくは10質量%以下である。
かかるアクリル酸エステル以外の単量体としては、メタクリル酸エステル、不飽和カルボン酸、芳香族ビニル化合物、オレフィン、共役ジエン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル、ビニルピリジン、ビニルケトン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデンなどが挙げられる。これらアクリル酸エステル以外の単量体を1種単独でまたは2種以上を組み合わせて、前述のアクリル酸エステルと伴に共重合することによって、アクリル酸エステル重合体ブロック(b2)を形成できる。
アクリル酸エステル重合体ブロック(b2)は、メタクリル樹脂組成物またはそれからなる板状成形体の透明性を向上させる観点などから、アクリル酸アルキルエステルと(メタ)アクリル酸芳香族エステルとからなることが好ましい。
アクリル酸アルキルエステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシルなどが挙げられる。これらのうち、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシルが好ましい。
(メタ)アクリル酸芳香族エステルはアクリル酸芳香族エステルまたはメタクリル酸芳香族エステルを意味し、芳香環を含む化合物が(メタ)アクリル酸にエステル結合して成る。かかる(メタ)アクリル酸芳香族エステルとしては、例えば、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸フェノキシエチル、アクリル酸スチリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸フェノキシエチル、メタクリル酸スチリルなどが挙げられる。中でも、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸フェノキシエチル、アクリル酸ベンジルが好ましい。
アクリル酸エステル重合体ブロック(b2)が、アクリル酸アルキルエステルと(メタ)アクリル酸芳香族エステルとからなる場合、該アクリル酸エステル重合体ブロック(b2)は、アクリル酸アルキルエステルに由来する構造単位50〜90質量%と(メタ)アクリル酸芳香族エステルに由来する構造単位50〜10質量%とを含むことが好ましく、アクリル酸アルキルエステルに由来する構造単位60〜80質量%と(メタ)アクリル酸芳香族エステルに由来する構造単位40〜20質量%とを含むことがより好ましい。
アクリル酸エステル重合体ブロック(b2)は、屈折率が1.485〜1.495の範囲となる重合体で構成されていることが、メタクリル樹脂組成物またはそれからなる板状成形体の透明性を高める観点から好ましい。
アクリル酸エステル重合体ブロック(b2)の重量平均分子量は、5,000以上120,000以下、好ましくは15,000以上110,000以下、より好ましくは40,000以上100,0000以下である。
ブロック共重合体(B)中にアクリル酸エステル重合体ブロック(b2)が複数ある場合、それぞれのアクリル酸エステル重合体ブロック(b2)を構成する構造単位の組成比や分子量は、相互に同じであってもよいし、異なっていてもよい。
アクリル酸エステル重合体ブロック(b2)のうち最大の重量平均分子量Mw(b2)は、40,000以上120,000以下、好ましくは45,000以上110,000以下、より好ましくは50,000以上100,000以下である。Mw(b2)が小さいと、メタクリル樹脂組成物から作製した成形品の耐衝撃性が低下する傾向がある。一方、Mw(b2)が大きいと、メタクリル樹脂組成物から作製した成形品の表面平滑性が低下する傾向がある。ブロック共重合体(B)中にメタクリル酸エステル重合体ブロック(b2)を1つのみ有する場合は、該メタクリル酸エステル重合体ブロック(b2)の重量平均分子量がMw(b2)となる。また、ブロック共重合体(B)中にメタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)を複数有する場合であって、該複数のメタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)の重量平均分子量が互いに同じである場合は、かかる重量平均分子量がMw(b2)となる。
なお、メタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)の重量平均分子量およびアクリル酸エステル重合体ブロック(b2)の重量平均分子量は、ブロック共重合体(B)を製造する過程において、重合中および重合後にサンプリングを行なって測定した中間生成物および最終生成物(ブロック共重合体(B))の重量平均分子量から算出される値である。各重量平均分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)で測定した標準ポ
リスチレン換算値である。
ブロック共重合体(B)におけるアクリル酸エステル重合体ブロック(b2)の割合は、透明性、柔軟性、成形加工性、表面平滑性の観点から、好ましくは20質量%以上90質量%以下、より好ましくは30質量%以上90質量%以下、さらにより好ましくは40質量%以上85質量%以下、もっとも好ましくは45質量%以上80質量%以下である。ブロック共重合体(B)におけるアクリル酸エステル重合体ブロック(b2)の割合が上記範囲内にあると、メタクリル樹脂組成物からなる板状成形体の耐衝撃性、柔軟性などに優れる。ブロック共重合体(B)にアクリル酸エステル重合体ブロック(b2)が複数含まれる場合には、上記の割合は、すべてのアクリル酸エステル重合体ブロック(b2)の合計質量に基づいて算出する。
ブロック共重合体(B)は、メタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)とアクリル酸エステル重合体ブロック(b2)との結合形態によって特に限定されない。例えば、メタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)の一末端にアクリル酸エステル重合体ブロック(b2)の一末端が繋がったもの((b1)−(b2)構造のジブロック共重合体);メタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)の両末端のそれぞれにアクリル酸エステル重合体ブロック(b2)の一末端が繋がったもの((b2)−(b1)−(b2)構造のトリブロック共重合体);アクリル酸エステル重合体ブロック(b2)の両末端のそれぞれにメタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)の一末端が繋がったもの((b1)−(b2)−(b1)構造のトリブロック共重合体)などのメタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)とアクリル酸エステル重合体ブロック(b2)とが直列に繋がった構造のブロック共重合体が挙げられる。
また、複数の(b1)−(b2)構造のブロック共重合体の一末端が繋がって放射状構造を成したブロック共重合体([(b1)−(b2)−]nX構造);複数の(b2)−(b1)構造のブロック共重合体の一末端が繋がって放射状構造を成したブロック共重合体([(b2)−(b1)−]nX構造);複数の(b1)−(b2)−(b1)構造のブロック共重合体の一末端が繋がって放射状構造を成したブロック共重合体([(b1)−(b2)−(b1)−]nX構造);複数の(b2)−(b1)−(b2)構造のブロック共重合体の一末端が繋がって放射状構造を成したブロック共重合体([(b2)−(b1)−(b2)−]nX構造)などの星型ブロック共重合体や、分岐構造を有するブロック共重合体などが挙げられる。なお、ここでXはカップリング剤残基を表す。
これらのうち、ジブロック共重合体、トリブロック共重合体、星型ブロック共重合体が好ましく、(b1)−(b2)構造のジブロック共重合体、(b1)−(b2)−(b1)構造のトリブロック共重合体、[(b1)−(b2)−]nX構造の星形ブロック共重合体、[(b1)−(b2)−(b1)−]nX構造の星形ブロック共重合体がより好ましい。
また、ブロック共重合体(B)は、メタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)およびアクリル酸エステル重合体ブロック(b2)以外の重合体ブロック(b3)を有するものであってもよい。
重合体ブロック(b3)を構成する主たる構造単位はメタクリル酸エステルおよびアクリル酸エステル以外の単量体に由来する構造単位である。かかる単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、1−オクテンなどのオレフィン;ブタジエン、イソプレン、ミルセンなどの共役ジエン;スチレン、α−メチルスチレン、p-メチルスチレン、m−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物;酢酸ビニル、ビニルピリジン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ビニルケトン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン、アクリルアミド、メタクリルアミド、ε−カプロラクトン、バレロラクトンなどを挙げることができる。
かかるブロック共重合体(B)における、メタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)、アクリル酸エステル重合体ブロック(b2)および重合体ブロック(b3)の結合形態は特に限定されない。メタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)、アクリル酸エステル重合体ブロック(b2)および重合体ブロック(b3)からなるブロック共重合体(B)の結合形態としては、例えば、(b1)−(b2)−(b1)−(b3)構造のブロック共重合体、(b3)−(b1)−(b2)−(b1)−(b3)構造のブロック共重合体などが挙げられる。ブロック共重合体(B)中に重合体ブロック(b3)が複数ある場合、それぞれの重合体ブロック(b3)を構成する構造単位の組成比や分子量は、相互に同じであってもよいし、異なっていてもよい。
ブロック共重合体(B)は、必要に応じて、分子鎖中または分子鎖末端に水酸基、カルボキシル基、酸無水物、アミノ基などの官能基を有していてもよい。
ブロック共重合体(B)の重量平均分子量Mw(B)は、好ましくは52,000以上400,000以下、より好ましくは60,000以上300,000以下である。
ブロック共重合体(B)の重量平均分子量が小さいと、溶融押出成形において十分な溶融張力を保持できず、良好な板状成形体が得られにくく、また得られた板状成形体の破断強度などの力学物性が低下する傾向がある。一方、ブロック共重合体(B)の重量平均分子量が大きいと、溶融樹脂の粘度が高くなり、溶融押出成形で得られる板状成形体の表面に微細なシボ調の凹凸や未溶融物(高分子量体)に起因するブツが発生し、良好な板状成形体が得られにくい傾向がある。
また、ブロック共重合体(B)の分子量分布は、好ましくは1.0以上2.0以下、より好ましくは1.0以上1.6以下である。このような範囲内に分子量分布があることにより、メタクリル樹脂組成物からなる板状成形体におけるブツの発生原因となる未溶融物の含有量を極めて少量とすることができる。
なお、重量平均分子量および数平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)で測定した標準ポリスチレン換算の分子量である。
前記ブロック共重合体(B)の屈折率は、好ましくは1.485〜1.495、より好ましくは1.487〜1.493である。屈折率がこの範囲内であると、メタクリル樹脂組成物またはそれからなる板状成形体の透明性が高くなる。なお、本明細書で「屈折率」とは、後述する実施例のとおり、測定波長587.6nm(d線)で測定した値を意味する。
ブロック共重合体(B)の製造方法は、特に限定されず、公知の手法に準じた方法を採用することができる。例えば、各重合体ブロックを構成する単量体をリビング重合する方法が一般に使用される。このようなリビング重合の手法としては、例えば、有機アルカリ金属化合物を重合開始剤として用いアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩などの鉱酸塩の存在下でアニオン重合する方法、有機アルカリ金属化合物を重合開始剤として用い有機アルミニウム化合物の存在下でアニオン重合する方法、有機希土類金属錯体を重合開始剤として用い重合する方法、α−ハロゲン化エステル化合物を開始剤として用い銅化合物の存在下ラジカル重合する方法などが挙げられる。また、多価ラジカル重合開始剤や多価ラジカル連鎖移動剤を用いて、各ブロックを構成するモノマーを重合させ、本発明に用いられるブロック共重合体(B)を含有する混合物として製造する方法なども挙げられる。これらの方法のうち、特に、ブロック共重合体(B)が高純度で得られ、また分子量や組成比の制御が容易であり、かつ経済的であることから、有機アルカリ金属化合物を重合開始剤として用い有機アルミニウム化合物の存在下でアニオン重合する方法が好ましい。
本発明に用いるメタクリル樹脂組成物は、メタクリル樹脂(A)10〜99質量部とブロック共重合体(B)90〜1質量部を含み、好ましくはメタクリル樹脂(A)15〜95質量部とブロック共重合体(B)85〜5質量部を含み、より好ましくはメタクリル樹脂(A)20〜90質量部とブロック共重合体(B)80〜10質量部を含む。
メタクリル樹脂組成物におけるメタクリル樹脂(A)の含有量がブロック共重合体(B)に対して少ないと、Tダイを用いた溶融押出成形により得られる板状成形体の表面に微細なスジ状の凹凸が発生し、表面平滑性の良好な板状成形体が得られにくい傾向がある。一方、メタクリル樹脂(A)の含有量がブロック共重合体(B)に対して多いと、メタクリル樹脂組成物からなる板状成形体の引張弾性率が増加し、柔軟性が低下する傾向がある。
本発明に用いるメタクリル樹脂組成物は、その他必要に応じて各種の添加剤を含有してもよい。ただし、添加剤の含有量が多すぎると、成形品にシルバーなどの外観不良を起こすことがあるので、含有量は好ましくは1質量%以下である。
添加剤としては、熱安定剤、酸化防止剤、熱劣化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、離型剤、無機充填剤、無機繊維または有機繊維、鉱物油軟化剤、高分子加工助剤、帯電防止剤、難燃剤、染顔料、着色剤、艶消し剤、光拡散剤、耐衝撃性改質剤、蛍光体、粘着剤、粘着付与剤、可塑剤、発泡剤などが挙げられる。
酸化防止剤は、酸素存在下においてそれ単体で樹脂の酸化劣化防止に効果を有するものである。例えば、リン系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤などが挙げられる。これらの酸化防止剤は1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中、着色による光学特性の劣化防止効果の観点から、リン系酸化防止剤やヒンダードフェノール系酸化防止剤が好ましく、リン系酸化防止剤とヒンダードフェノール系酸化防止剤との併用がより好ましい。
リン系酸化防止剤とヒンダードフェノール系酸化防止剤とを併用する場合、その割合は特に制限されないが、リン系酸化防止剤/ヒンダードフェノール系酸化防止剤の質量比で、好ましくは1/5〜2/1、より好ましくは1/2〜1/1である。
リン系酸化防止剤としては、2,2−メチレンビス(4,6−ジt−ブチルフェニル)オクチルホスファイト(旭電化社製;商品名:アデカスタブHP−10)、トリス(2,4−ジt−ブチルフェニル)ホスファイト(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製;商品名:IRUGAFOS168)などが挙げられる。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製;商品名IRGANOX1010)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製;商品名IRGANOX1076)、3,9−ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン(ADEKA社製;商品名:アデカスタブPEP−36)などが挙げられる。
熱劣化防止剤は、実質上無酸素の状態下で高熱にさらされたときに生じるポリマーラジカルを捕捉することによって樹脂の熱劣化を防止できるものである。
該熱劣化防止剤としては、2−t−ブチル−6−(3’−t−ブチル−5’−メチル−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート(住友化学社製;商品名スミライザーGM)、2,4−ジ−t−アミル−6−(3’,5’−ジ−t−アミル−2’−ヒドロキシ−α−メチルベンジル)フェニルアクリレート(住友化学社製;商品名スミライザーGS)などが挙げられる。
紫外線吸収剤は、紫外線を吸収する能力を有する化合物である。紫外線吸収剤は、主に光エネルギーを熱エネルギーに変換する機能を有すると言われる化合物である。
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン類、ベンゾトリアゾール類、トリアジン類、ベンゾエート類、サリシレート類、シアノアクリレート類、蓚酸アニリド類、マロン酸エステル類、ホルムアミジン類などが挙げられる。これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、ベンゾトリアゾール類、アニリド類が好ましい。
ベンゾトリアゾール類としては、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製;商品名TINUVIN329)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製;商品名TINUVIN234)などが挙げられる。
アニリド類としては、2−エチル−2’−エトキシ−オキサルアニリド(クラリアントジャパン社製;商品名サンデユボアVSU)などが挙げられる。
これら紫外線吸収剤の中、紫外線被照による樹脂劣化が抑えられるという観点からベンゾトリアゾール類がもっとも好ましく用いられる。
光安定剤は、主に光による酸化で生成するラジカルを捕捉する機能を有すると言われる化合物である。好適な光安定剤としては、2,2,6,6−テトラアルキルピペリジン骨格を持つ化合物などのヒンダードアミン類が挙げられる。
離型剤は、成形品の金型からの離型を容易にする機能を有する化合物である。離型剤としては、セチルアルコール、ステアリルアルコールなどの高級アルコール類;ステアリン酸モノグリセライド、ステアリン酸ジグリセライドなどのグリセリン高級脂肪酸エステルなどが挙げられる。本発明においては、離型剤として、高級アルコール類とグリセリン脂肪酸モノエステルとを併用することが好ましい。高級アルコール類とグリセリン脂肪酸モノエステルとを併用する場合、その割合は特に制限されないが、高級アルコール類/グリセリン脂肪酸モノエステルの質量比が、好ましくは2.5/1〜3.5/1、より好ましくは2.8/1〜3.2/1である。
高分子加工助剤は、メタクリル樹脂組成物を成形する際、厚さ精度および薄膜化に効果を発揮する化合物である。高分子加工助剤は、通常、乳化重合法によって製造することができる、0.05〜0.5μmの粒子径を有する重合体粒子である。
該重合体粒子は、単一組成比および単一極限粘度の重合体からなる単層粒子であってもよいし、また組成比または極限粘度の異なる2種以上の重合体からなる多層粒子であってもよい。この中でも、内層に低い極限粘度を有する重合体層を有し、外層に5dl/g以上の高い極限粘度を有する重合体層を有する2層構造の粒子が好ましいものとして挙げられる。
高分子加工助剤は、極限粘度が3〜6dl/gであることが好ましい。極限粘度が小さすぎると成形性の改善効果が低い。極限粘度が大きすぎるとメタクリル樹脂組成物の溶融流動性の低下を招きやすい。
本発明に用いるメタクリル樹脂組成物には、耐衝撃性改質剤を用いてもよい。耐衝撃性改質剤としては、アクリル系ゴムもしくはジエン系ゴムをコア層成分として含むコアシェル型改質剤;ゴム粒子を複数包含した改質剤などが挙げられる。
有機色素としては、樹脂に対しては有害とされている紫外線を可視光線に変換する機能を有する化合物が好ましく用いられる。
光拡散剤や艶消し剤としては、ガラス微粒子、ポリシロキサン系架橋微粒子、架橋ポリマー微粒子、タルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウムなどが挙げられる。
蛍光体として、蛍光顔料、蛍光染料、蛍光白色染料、蛍光増白剤、蛍光漂白剤などが挙げられる。
鉱物油軟化剤は、成形加工時の流動性を向上させるために使用される。例えば、パラフィン系オイル、ナフテン系オイルなどが挙げられる。
無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、タルク、カーボンブラック、酸化チタン、シリカ、クレー、硫酸バリウム、炭酸マグネシウムなどが挙げられる。繊維状充填材としては、ガラス繊維、カーボン繊維などが挙げられる。
また、本発明に用いるメタクリル樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、メタクリル樹脂(A)およびブロック共重合体(B)以外の他の重合体と混合して用いることができる。かかる他の重合体としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリー4−メチルペンテンー1、ポリノルボルネンなどのポリオレフィン樹脂;エチレン系アイオノマー;ポリスチレン、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ハイインパクトポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、AES樹脂、AAS樹脂、ACS樹脂、MBS樹脂などのスチレン系樹脂;メチルメタクリレート−スチレン共重合体;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂;ナイロン6、ナイロン66、ポリアミドエラストマーなどのポリアミド;ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレンービニルアルコール共重合体、ポリアセタール、ポリフッ化ビニリデン、ポリウレタン、変性ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、シリコーン変性樹脂;アクリルゴム、シリコーンゴム;SEPS、SEBS、SISなどのスチレン系熱可塑性エラストマー;IR、EPR、EPDMなどのオレフィン系ゴムなどが挙げられる。
また、本発明に用いるメタクリル樹脂組成物は、ISO1173に準拠した230℃、37.3Nの条件におけるメルトフローレートが好ましくは0.6g/10分以上、より好ましくは1〜20g/10分、さらに好ましくは1.5〜10g/10分である。
本発明に用いるメタクリル樹脂組成物を調製する方法は特に制限されない。例えば、ブロック共重合体(B)の存在下にメタクリル酸メチルを含む単量体混合物を重合してメタクリル樹脂(A)を生成させる方法や、ブロック共重合体(B)およびメタクリル樹脂(A)を溶融混練する方法などが挙げられる。これらのうち溶融混練法は工程が単純であるので、好ましい。溶融混練の際に、必要に応じて他の重合体や添加剤を混合してもよいし、ブロック共重合体(B)を他の重合体および添加剤と混合した後にメタクリル樹脂(A)と混合してもよいし、メタクリル樹脂(A)を他の重合体および添加剤と混合した後にブロック共重合体(B)と混合してもよい。混練は、例えば、ニーダールーダー、押出機、ミキシングロール、バンバリーミキサーなどの既知の混合装置または混練装置を使用して行なうことができる。これらのうち、二軸押出機が好ましい。混合・混練時の温度は、使用するブロック共重合体(B)およびメタクリル樹脂(A)の溶融温度などに応じて適宜調節することができるが、好ましくは110℃〜300℃である。上記のような方法で調製された本発明に用いるメタクリル樹脂組成物は、ペレット、顆粒、粉末などの任意の形態にして、成形材料として使用することができる。
このような本発明に関わるメタクリル樹脂組成物を、射出成形(インサート法、二色法、プレス法、コアバック法、サンドイッチ法などを含む。)、圧縮成形、押出成形、真空成形、ブロー成形、インフレーション成形、カレンダ成形、溶融流延法などの従来より知られる方法で溶融加熱成形することによって本発明の板状成形体を得ることができる。ここで板状成形体とは、シート、フィルムを包含する概念である。
本発明の板状成形体の用途としては、例えば、広告塔、スタンド看板、袖看板、欄間看板、屋上看板などの看板部品;ショーケース、仕切板、店舗ディスプレイなどのディスプレイ部品;蛍光灯カバー、ムード照明カバー、ランプシェード、光天井、光壁、シャンデリアなどの照明部品;ペンダント、ミラーなどのインテリア部品;ドア、ドーム、安全窓ガラス、間仕切り、階段腰板、バルコニー腰板、レジャー用建築物の屋根などの建築用部品;航空機風防、パイロット用バイザー、オートバイ、モーターボート風防、バス用遮光板、自動車用サイドバイザー、リアバイザー、ヘッドウィング、ヘッドライトカバーなどの輸送機関係部品;音響映像用銘板、ステレオカバー、テレビ保護マスク、自動販売機用ディスプレイカバーなどの電子機器部品;保育器、レントゲン部品などの医療機器部品;機械カバー、計器カバー、実験装置、定規、文字盤、観察窓などの機器関係部品;ディスプレイ装置のフロントライト用導光板およびフィルム、バックライト用導光板及びフィルム、液晶保護板、フレネルレンズ、レンチキュラーレンズ、各種ディスプレイの前面板、拡散板、反射材などの光学関係部品;道路標識、案内板、カーブミラー、防音壁などの交通関係部品;自動車内装用表面材、携帯電話の表面材、マーキングフィルムなどのフィルム部材;洗濯機の天蓋材やコントロールパネル、炊飯ジャーの天面パネルなどの家電製品用部材;その他、温室、大型水槽、箱水槽、時計パネル、バスタブ、サニタリー、デスクマット、遊技部品、玩具、熔接時の顔面保護用マスクなどが挙げられる。
本発明の板状成形体は、表面平滑性や機械物性に優れ、且つ柔軟性に優れ、短波長光の光線透過率等の光学特性に優れている点から、例えば、各種カバー、各種端子板、プリント配線板、スピーカー、顕微鏡、双眼鏡、カメラ、時計などに代表される光学機器、また、映像・光記録・光通信・情報機器関連部品としてカメラ、VTR、プロジェクションTV等のファインダー、フィルター、プリズム、フレネルレンズ、各種光ディスク(VD、CD、DVD、MD、LD等)基板の保護フィルム、光スイッチ、光コネクター、液晶ディスプレイ、液晶ディスプレイ用導光フィルム・シート、フラットパネルディスプレイ、フラットパネルディスプレイ用導光フィルム・シート、プラズマディスプレイ、プラズマディスプレイ用導光フィルム・シート、電子ペーパー用導光フィルム・シート、位相差フィルム・シート、偏光フィルム・シート、偏光板保護フィルム・シート、波長板、光拡散フィルム・シート、プリズムフィルム・シート、反射フィルム・シート、反射防止フィルム・シート、視野角拡大フィルム・シート、防眩フィルム・シート、輝度向上フィルム・シート、液晶やエレクトロルミネッセンス用途の表示素子基板、タッチパネル、タッチパネル用導光フィルム・シート、各種前面板と各種モジュール間のスペーサーなど、各種の光学用途へ特に好適に適用可能である。
具体的には、例えば、携帯電話、デジタル情報端末、ポケットベル、ナビゲーション、車載用液晶ディスプレイ、液晶モニター、調光パネル、OA機器用ディスプレイ、AV機器用ディスプレイ等の各種液晶表示素子やエレクトロルミネッセンス表示素子あるいはタッチパネルなどに用いることができる。また、耐候性、柔軟性などに優れている点から、例えば、建築用内・外装用部材、カーテンウォール、屋根用部材、屋根材、窓用部材、雨どい、エクステリア類、壁材、床材、造作材、道路建設用部材、再帰反射フィルム・シート、農業用フィルム・シート、照明カバー、看板、透光性遮音壁など、公知の建材用途へも特に好適に適用可能である。
また本発明の板状成形体は、板状成形体の面積の広い対向する2つの面を主面としたとき、主面のうちの少なくとも一方に凹凸構造が形成されているが、用途に応じて、両方の主面に凹凸構造が形成されていてもよい。凹凸構造は例えば溝、畝、突起、孔などが挙げられる。両方の主面、すなわち正面および裏面に凹凸構造が形成される場合、一方の面の凹凸構造と他方の凹凸構造とは、同じであっても、異なっていても良い。
本発明の板状成形体は、上述した本発明に用いるメタクリル樹脂組成物からなる。板状成形体は、厚さ0.005mm以上0.25mm以下のもの(フィルムと呼ばれることがある。)、厚さ0.25mm超のもの(シートと呼ばれることがある。)とを包含する。本発明の板状成形体は、厚さが、柔軟性等の観点から、好ましくは0.025mm以上10mm以下、より好ましくは0.05mm以上5mm以下である。
本発明の板状成形体は、分光光線透過率測定法で得られるD65光源、2度視野角、測定温度25℃、光路長150mmにおける光波長400〜500nmでの平均光線透過率が、好ましくは50%以上である。また、本発明の板状成形体は、波長400〜500nmにおける平均光線透過率と501〜780nmにおける平均光線透過率の差が、好ましくは25%以下、より好ましは20%以下である。このような板状成形体は、端面から光を導くための光学部材、例えば、導光板などとして好適である。
本発明の板状成形体には、延伸処理を施してもよい。延伸処理によって、機械的強度が高まり、ひび割れし難い板状成形体を得ることができる。延伸方法は特に限定されず、同時二軸延伸法、逐次二軸延伸法、チュブラー延伸法、圧延法などが挙げられる。延伸時の温度は、均一に延伸でき、高い強度の板状成形体が得られるという観点から、下限が用いるメタクリル樹脂組成物のガラス転移温度より10℃高い温度であり、上限が用いるメタクリル樹脂組成物のガラス転移温度より40℃高い温度である。
延伸温度が低くすぎると延伸中に板状成形体が破断しやすくなる。延伸温度が高すぎると延伸処理の効果が十分に発揮されず板状成形体の強度が高くなりにくい。
延伸は、通常100〜5000%/分で行われる。
延伸速度が小さいと強度が高くなりにくく、また生産性も低下する。また延伸速度が大きいと成形体が破断したりして均一な延伸が困難になることがある。
延伸の後、熱固定を行うことが好ましい。熱固定によって、熱収縮の少ない板状成形体を得ることができる。延伸して得られる板状成形体の厚さは、10〜200μmであることが好ましい。
本発明の板状成形体は、融着、接着、コーティング、印刷、射出成形同時貼合法などの手法によって、他の部材を積層することができる。たとえば、ハードコート材、反射防止材、防舷材;液晶などの有機系化合物もしくは組成物、環状オレフィン系開環重合体もしくはその水素添加物、付加重合型環状オレフィン系重合体、脂肪族系オレフィン樹脂、アクリル系重合体、ポリカーボネート系樹脂、液晶ポリマーなどの有機系重合体もしくは組成物;ソーダガラスや石英ガラスなどの無機物質もしくは組成物などが挙げられる。他の部材と積層するために、当該面に、公知のプライマーを塗布しても良いし、コロナ放電処理、プラズマ処理などを行なってもよい。
射出成形同時貼合法は、本発明の板状成形体を射出成形用雌雄金型間に挿入し、その金型に該板状成形体の片方の面から溶融した熱可塑性樹脂を射出して、射出成形体を形成すると同時に、その成形体に前記板状成形体を貼合する方法である。
金型に挿入される板状成形体は、平らなものそのままであってもよいし、真空成形、圧空成形等で予備成形して凹凸形状に賦形されたものであってもよい。
板状成形体の予備成形は、別個の成形機で行ってもよいし、射出成形同時貼合法に用いる射出成形機の金型内で予備成形を行ってもよい。後者の方法、すなわち、板状成形体を予備成形した後その片面に溶融樹脂を射出する方法は、インサート成形法と呼ばれる。
本発明の面状光源素子は、本発明の板状成形体と、該板状成形体の端面に位置する光源とを備える。光源としては、LED、冷陰極管などが挙げられる。面状光源素子は、ディスプレイ装置のバックライトまたはフロントライトとして用いることができる。
本発明の面状光源素子の一つである導光板は、板の端面に入った光を、板の背面で反射し、板の正面から出ていくように、光を導くための素子である。導光板の正面または裏面の少なくとも一方には、光を反射するための凹凸が設けられている。また、導光板の正面には、必要に応じて、正面輝度を増すため、あるいは出射方向を偏向するためのプリズムや円弧状のライン状凸部などが設けられている。
光を反射するための凹凸は、融着、接着、コーティング、印刷、射出成形、レーザー光による加工などの公知の手法によって、形成することができる。凹凸は、それを構成する凸部または凹部の大きさ、形状、配置、間隔などが、導光板の大きさや厚み、導光板端面から光源までの距離、などの因子に基づいて最適な構造に設計される。凹凸の形状としては、真円や楕円状のドットパターン、矩形やV溝のようなライン状パターン、半球レンズ状の凹凸、シボパターン等が挙げられる。一枚の導光板内に形成される凹凸は、同一形状同一サイズの繰り返しパターンであってもよいし、異なる形状を組み合わせてなるパターンであってもよいし、同一形状異なるサイズの繰り返しパターンであってもよい。凹凸を構成する凸部または凹部の大きさは、例えば、幅1〜600μm、長さ2〜1200μm、高さまたは深さ1〜500μmにすることができる。また、隣接する凹部または凸部の中心点間距離は、好ましくは2〜10000μmである。凸部または凹部の大きさや間隔は、要求される導光性能と、生産性や製造装置の能力に応じて選択することができる。一般に、凹部または凸部が大きすぎたり、間隔が広く開きすぎたりすると、正面から出射する光の強度に斑が生じたり、正面に出射する光の強度が弱くなったりして、ディスプレイの品位が低下する傾向がある。逆に凹部または凸部を小さくしたり、間隔を狭くしたりすることによって、斑を減らすことができるが、凹凸の形成に高い精度が要求されるようになるので、生産性の低下やコストの増大を招く傾向がある。
導光板は、液晶ディスプレイなどのバックライトやフロントライトとして用いられる。バックライトにおいては、光反射シートを導光板の背面側に設置することができ、光拡散シートやプリズムシートなどを導光板の正面側に設置することができる。
本発明の面状光源素子をバックライトとして用いる場合、正面または裏面に白色反射材を設けても良い。
白色反射材は、通常、印刷(例えばスクリーン印刷など)によって設置することができる。白色反射材は、その一つの大きさ、形状、配置、間隔などが、導光板の大きさや厚み、導光板端面から光源までの距離、などの因子に基づいて最適な構造に設計される。白色反射材は、その一つの幅または長さが、好ましくは500μm〜5000μmであり、白色反射材の中心点間距離が、好ましくは1000〜5000μmである。白色反射材の大きさや間隔は、要求される導光性能と、生産性や製造装置の能力に応じて選択することができる。一般に、白色反射材一つが大きすぎたり、間隔が広く開きすぎたりすると、正面から出射する光の強度に斑が生じたり、正面に出射する光の強度が弱くなったりして、ディスプレイの品位が低下する傾向がある。逆に白色反射材の一つを小さくしたり、間隔を狭くしたりすることによって、斑を減らすことができるが、印刷に高い精度が要求されるようになるので、生産性の低下やコストの増大を招く傾向がある。
本発明の面状光源素子をフロントライトとして用いる場合はバックライトとは異なり、正面または裏面に白色反射材が設けられない。フロントライトでは導光板を通してディスプレイを見るので、反射材がディスプレイを視認するときに邪魔になるためである。
以下に実施例および比較例を示して本発明をより具体的に説明する。なお、本発明は以下の実施例によって制限されるものではない。また、本発明は、以上までに述べた、特性値、形態、製法、用途などの技術的特徴を表す事項を、任意に組み合わせて成るすべての態様を包含している。
参考例および製造例における物性値の測定等は以下の方法によって実施した。
〔重量平均分子量(Mw)および分子量分布〕
ブロック共重合体(B)およびメタクリル樹脂(A)の重合中および重合終了後の重量平均分子量(Mw)および分子量分布はGPC(ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィー)によりポリスチレン換算分子量で求めた。
・装置:東ソー株式会社製GPC装置「HLC−8020」
・分離カラム:東ソー株式会社製の「TSKgel GMHXL」、「G4000HXL」および「G5000HXL」を直列に連結
・溶離剤:テトラヒドロフラン
・溶離剤流量:1.0ml/分
・カラム温度:40℃
・検出方法:示差屈折率(RI)
〔各重合体ブロックの構成割合〕
各重合体ブロックの構成割合は1H−NMR(1H−核磁気共鳴)測定によって求めた。
・装置:日本電子株式会社製核磁気共鳴装置「JNM−LA400」
・重溶媒:重水素化クロロホルム
〔ブロック共重合体(B)の屈折率〕
3cm×3cm、厚さ3mmのシートをプレス成形にて作製し、カルニュー光学工業株式会社「KPR−200」を用いて、23℃にて測定波長587.6nm(d線)で屈折率を測定した。
〔射出成形品のヘイズ〕
射出成形機により樹脂温度240℃および金型温度55℃で50mm×50mm、厚さ3mmの板状成形体を得、JIS K7105に準拠して23℃にてヘイズを測定した。
〔射出成形品の曲げ弾性率〕
射出成形機により樹脂温度240℃および金型温度55℃で成形した射出成形品から、ISO178に準拠して曲げ弾性率を測定した。
〔射出成形品の耐衝撃性(シャルピー衝撃強度)〕
射出成形機により樹脂温度240℃および金型温度55℃で成形した射出成形品から、ISO179−1eUに準拠して、ノッチ無しのシャルピー衝撃強度を測定した。
〔フィルムの表面平滑性〕
Optical Control System社製のTダイ製膜機(型式FS−5)にて、シリンダおよびTダイ温度240℃、リップ間隙0.5mmで押出し、厚さ0.1mmのフィルムを得た。得られた厚み0.1mmのフィルムの表面状態を目視観察し、この結果を以下の基準により評価した。
○:表面に不規則なスジ状およびシボ調の凹凸はなく、外観品位が優れる。
△:表面の一部に表面がスジ状あるいはシボ調の不規則な凹凸があり、外観品位がやや劣る。
×:表面全体に不規則なスジ状およびシボ調の凹凸があり、外観品位が劣る。
〔シートの巻き取り性〕
Optical Control System社製の製膜機(型式FS−5)にて、シリンダおよびTダイ温度240℃、リップ間隙1.0mmで押出し、厚さ0.5mmの板状成形体(シート)を押し出し、このシートを、コア径50mmφのロールに巻き取った。巻き取り時の状態を観察し、その結果を以下の基準により評価した。
○:シートが破断する事なく、巻き取り可能である。
×:シートが破断し、巻き取りが不可能である。
〔板状成形体のヘイズの温度依存性〕
上記の方法で成形した厚さ0.5mmの板状成形体から50mm×50mmの試験片を切出し、直読ヘイズメーター(日本電色製)により、JIS K7136に準拠して23℃にてヘイズを測定した。この測定値を23℃におけるヘイズ値とした。
次いで試験片を60℃の恒温器のなかに30分間放置した。試験片を恒温器から取り出し、直ぐに、直読ヘイズメーター(日本電色製)により、JIS K7136に準拠してヘイズを測定した。この測定値を60℃におけるヘイズ値とした。
温度依存性を60℃におけるヘイズ値と23℃におけるヘイズ値との差で表わした。値が小さい方が温度依存性が小さいことを表す。
以下に示す参考例においては、化合物は常法により乾燥精製し、窒素にて脱気したものを使用した。また、化合物の移送および供給は窒素雰囲気下で行なった。
参考例1 [ブロック共重合体(B−1)の合成]
内部を脱気し、窒素で置換した三口フラスコに、室温にて乾燥トルエン735g、ヘキサメチルトリエチレンテトラミン0.4g、およびイソブチルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウム20mmolを含有するトルエン溶液39.4gを加え、さらに、sec−ブチルリチウム1.17mmolを加えた。これにメタクリル酸メチル35.0gを加え、室温で1時間反応させた。反応液に含まれる重合体をサンプリングして重量平均分子量(以下、Mw(b1-1)と称する)を測定したところ、40,000であった。かかるメタクリル酸メチル重合体はさらにアクリル酸エステルをブロック共重合することで、該メタクリル酸メチルはメタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)(以下、「メタクリル酸メチル重合体ブロック(b1−1)」と称する)となる。
次いで、反応液を−25℃にし、アクリル酸n−ブチル49.0gおよびアクリル酸ベンジル21.0gの混合液を0.5時間かけて滴下した。滴下直後、反応液に含まれる重合体をサンプリングして重量平均分子量を測定したところ、120,000であった。メタクリル酸メチル重合体ブロック(b1−1)の重量平均分子量は40,000であったので、アクリル酸n−ブチルおよびアクリル酸ベンジルの共重合体からなるアクリル酸エステル重合体ブロック(b2)の重量平均分子量(Mw(b2))を80,000であると決定した。
続いて、メタクリル酸メチル35.0gを加え、反応液を室温に戻し、8時間攪拌することで、2つめのメタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)(以下、「メタクリル酸メチル重合体ブロック(b1−2)」と称する)を形成した。その後、反応液にメタノール4gを添加して重合を停止させた後、反応液を大量のメタノールに注ぎ、トリブロック共重合体であるブロック共重合体(B)(以下、「ブロック共重合体(B−1)」と称する)を析出させ、ろ過し、80℃にて、1torr(約133Pa)で、12時間乾燥して単離した。得られたブロック共重合体(B−1)の重量平均分子量Mw(B)は160,000であった。ジブロック共重合体の重量平均分子量は120,000であったので、メタクリル酸メチル重合体ブロック(b1−2)の重量平均分子量(Mw(b1-2)と称する)を40,000であると決定した。メタクリル酸メチル重合体ブロック(b1−1)の重量平均分子量Mw(b1-1)と、メタクリル酸メチル重合体ブロック(b1−2)の重量平均分子量Mw(b1-2)が共に40,000なので、Mw(b1)は40,000である。
得られたブロック共重合体(B−1)は、アクリル酸エステル重合体ブロック(b2)中、にアクリル酸n−ブチルに由来する構造単位を70質量%、アクリル酸ベンジルに由来する構造単位を30質量%有していた。その他の分析結果と併せて表1に示す。
なお、表1中、メタクリル酸メチルに由来する構造単位は「MMA」、アクリル酸n−ブチルに由来する構造単位は「BA」、アクリル酸ベンジルに由来する構造単位は「BzA」と、それぞれ略号を用いて表記している。
参考例2〜6 [ブロック共重合体(B−2)〜(B−6)の合成]
ヘキサメチルトリエチレンテトラミン、イソブチルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウム、およびsec−ブチルリチウムの使用量を変更した以外は、参考例1と同じ方法でブロック共重合体(B)(それぞれブロック共重合体(B−2)〜(B−6)と称する)を合成した。得られたブロック共重合体(B−2)〜(B−6)の分析結果を表1に示す。
Figure 2015157876
参考例7 [メタクリル樹脂(A−1)の合成]
メタクリル酸メチル95質量部、アクリル酸メチル5質量部からなる単量体混合物に重合開始剤(2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)、水素引抜能:1%、1時間半減期温度:83℃、0.1質量部および連鎖移動剤(n−オクチルメルカプタン0.77質量部を加え溶解させて原料液を得た。
イオン交換水100質量部、硫酸ナトリウム0.03質量部および懸濁分散剤0.46質量部を混ぜ合わせて混合液を得た。耐圧重合槽に、前記混合液420質量部と前記原料液210質量部を仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら、温度を70℃にして重合反応を開始させた。重合反応開始後、3時間経過時に、温度を90℃に上げ、撹拌を引き続き1時間行って、ビーズ状共重合体が分散した液を得た。なお、重合槽壁面あるいは撹拌翼にポリマーが若干付着したが、泡立ちもなく、円滑に重合反応が進んだ。
得られた共重合体分散液を適量のイオン交換水で洗浄し、バケット式遠心分離機により、ビーズ状共重合体を取り出し、80℃の熱風乾燥機で12時間乾燥し、ビーズ状のメタクリル樹脂(A)(以下「メタクリル樹脂(A−1)」と称する)を得た。
得られたメタクリル樹脂(A−1)の重量平均分子量Mw(A)は30,000、分子量分布は1.8であった。
参考例8 [メタクリル樹脂(A−2)の合成]
連鎖移動剤の量を0.45質量部に変更した以外は、参考例7と同様にして、Mw(A)55,000、分子量分布1.8のメタクリル樹脂(A−2)を得た。
参考例9
連鎖移動剤の量を0.26質量部に変更した以外は、参考例7と同様にして、Mw(A)は90,000、分子量分布1.8のメタクリル樹脂(A−3)を得た。
参考例10
連鎖移動剤の量を0.16質量部に変更した以外は、参考例7と同様にして、Mw(A)は130,000、分子量分布1.8のメタクリル樹脂(A−4)を得た。
製造例1
ブロック共重合体(B−1)40質量部と、メタクリル樹脂(A−3)60質量部とを、二軸押出機により230℃で溶融混練した。その後、押出し、切断することによって、メタクリル樹脂組成物のペレットを製造した。
このペレットを用いて、上記試験法に従って、ヘイズ、曲げ弾性率、シャルピー衝撃強度、表面平滑性、巻き取り性、およびヘイズの温度依存性を評価した。結果を表2に示す。
製造例2〜10
表1に示す配合処方に従った以外は製造例1と同じ方法でペレットを製造した。
これらペレットを用いて製造例1と同じ方法で物性を測定した。結果を表2および表3に示す。なお、製造例10においては、ブロック共重合体(B)に代えて、株式会社クラレ製、架橋ゴム粒子配合樹脂「パラペットGR−100」を用いた。
Figure 2015157876
Figure 2015157876
実施例1
製造例1で得られたメタクリル樹脂組成物のペレットを65mmΦベント式1軸押出機を用い、幅350mmのダイより押出温度250℃、吐出量60kg/hにて押出し、45℃の1対の金属鏡面ロールでニップし、10m/分で引き取り、厚さ250μmのフィルムを製膜した。
ついで前記フィルムを押出流れ方向と平行な方向を長辺として150mm×200mmの長方形に切断した。さらに真空プレス成形機を用い、135℃に加熱した1対の平板金型間に前記切断したフィルムをセットして0.95MPaの圧力にて900秒間加圧成形した。前記平板金型の一方の表面には深さ2μm、直径5μmの凹部が複数、全面に設けられており、凹部の中心点間距離は前記切断したフィルムの短辺方向および長辺方向に50μmの均等間隔である。
前記もう一方の平板金型の表面は鏡面である。
前記プレス工程により、一方の表面に深さ2μm、直径5μmの凸部が縦横50μmの均等間隔で設けられたフィルムを得た。
ついで前記フィルムの短辺に対向して白色LEDを端部光源として30mm間隔で設置してフロントライトを製造した。前記フロントライトを新聞紙面に10mm離して平行に、表面に凸部が設けられた面を紙面側に向けて設置し、フロントライトを通して新聞紙面を目視観察評価した。表4に示すように、明室にて前記端部光源を消灯した状態で、紙面は良好に観察できた。さらに暗室にて前記端部光源を点灯した状態で、紙面は良好に観察できた。
実施例2
製造例2で得られたメタクリル樹脂組成物のペレットを65mmΦベント式1軸押出機を用い、幅350mmのダイより押出温度250℃にて、吐出量60kg/hにて押出し、45℃の1対の金属ロールでニップし、10m/分で引き取り、厚さ250μmのフィルムを製膜した。
前記金属ロールの一方の表面には深さ2μm、直径5μmの凹部が複数、全面に設けられており、凹部の中心点間距離は前記金属ロールの回転方向および幅方向に50μmの均等間隔である。前記もう一方の金属ロールの表面は鏡面である。
前記押出製造工程により、一方の表面に深さ2μm、直径5μmの凸部が縦横50μmの均等間隔で設けられたフィルムを得た。
ついで実施例1と同様にしてフロントライトを製造し、目視観察評価した。その結果、表4に示すように、明室および暗室それぞれにおいて、紙面は良好に観察できた。
実施例3
製造例3で得られたメタクリル樹脂組成物のペレットを射出成形機を用い、シリンダー温度180℃〜220℃、金型温度60℃にて成形し、縦190mm、横240mmの長方形で厚さ500μmのフィルムを製膜した。
前記金型の一方の表面には深さ2μm、直径5μmの凹部が複数、全面に設けられており、凹部の中心点間距離は前記フィルムの短辺方向および長辺方向に50μmの均等間隔である。
前記もう一方の平板金型の表面は鏡面である。
前記射出成形工程で得たフィルムの横方向端部及び縦方向端部を切断し、150mm×200mmの長方形であり、一方の表面に深さ2μm、直径5μmの凸部が縦横50μmの均等間隔で設けられたフィルムを得た。
ついで実施例1と同様にしてフロントライトを製造し、目視観察評価した。その結果、表4に示すように、明室および暗室それぞれにおいて、紙面は良好に観察できた。
比較例1
製造例4で得られたメタクリル樹脂組成物のペレットを使用し、実施例2と同様にして、一方の表面に深さ2μm、直径5μmの凸部が縦横50μmの均等間隔で設けられた厚さ250μmのフィルムを得た。さらに実施例1と同様にしてフロントライトを製造し、目視観察評価した。その結果、表4に示すように、明室および暗室それぞれにおいて、フロントライトに曇りがあるため紙面が白っぽく見え、コントラストが悪かった。
比較例2
製造例5で得られたメタクリル樹脂組成物のペレットを使用し、実施例2と同様にして、一方の表面に深さ2μm、直径5μmの凸部が縦横50μmの均等間隔で設けられた厚さ250μmのフィルムを得た。さらに実施例1と同様にしてフロントライトを製造し、目視観察評価した。その結果、表4に示すように、明室において、フロントライトの表面に筋状の外観欠点が目立った。
比較例3
製造例6で得られたメタクリル樹脂組成物のペレットを使用し、実施例2と同様にして、一方の表面に深さ2μm、直径5μmの凸部が縦横50μmの均等間隔で設けられた厚さ250μmのフィルムを得た。さらに実施例1と同様にしてフロントライトを製造し、目視観察評価した。その結果、表4に示すように、明室において、フロントライトの表面に筋状の外観欠点が目立った。
比較例4
製造例7で得られたメタクリル樹脂組成物のペレットを使用し、実施例2と同様にして、一方の表面に深さ2μm、直径5μmの凸部が縦横50μmの均等間隔で設けられた厚さ250μmのフィルムを得た。さらに実施例1と同様にしてフロントライトを製造し、目視観察評価した。その結果、表4に示すように、明室においてはフロントライトの表面に筋状の外観欠点が目立ち、暗室においてはフロントライトに曇りがあるため紙面が白っぽく見え、コントラストが悪かった。
比較例5
製造例10で得られたメタクリル樹脂組成物のペレットを使用し、実施例2と同様にして、一方の表面に深さ2μm、直径5μmの凸部が縦横50μmの均等間隔で設けられた厚さ250μmのフィルムを得た。さらに実施例1と同様にしてフロントライトを製造し、目視観察評価した。その結果、表4に示すように、明室および暗室それぞれにおいて、フロントライトに曇りがあるため紙面が白っぽく見え、コントラストが悪かった。
比較例6
ブロック共重合体を含まない、株式会社クラレ製メタクリル樹脂「パラペットEH」(MFR:1.3g/10分(230℃、37.3N))を使用し、実施例2と同様にして、一方の表面に深さ2μm、直径5μmの凸部が縦横50μmの均等間隔で設けられた厚さ250μmのフィルムを製造した。しかしながら前記フィルムを巻き取ろうとすると割れてしまい、巻き取る事ができなかった。
Figure 2015157876
これらの結果から、メタクリル樹脂(A)の重量平均分子量Mw(A)がメタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)のうちの最大の重量平均分子量Mw(b1)に対して0.5以上2.5以下の範囲にあるメタクリル樹脂と、アクリル酸エステル重合体ブロック(b2)のうちの最大の重量平均分子量Mw(b2)が40000以上120000以下の範囲にあるブロック共重合体(B)とを10/90〜99/1の質量比で配合したメタクリル樹脂組成物が、機械物性、表面平滑性、透明性などに優れ、23〜60℃の温度範囲においてヘイズの変化が小さいことがわかる。また、上記メタクリル樹脂から板状成形体を作製し、凹凸構造を形成した場合、一例として導光体として好適であることが分かる。
すなわち、本発明の板状成形体は、各種光学用途、特に面状光源素子に好適である。

Claims (6)

  1. メタクリル酸メチルに由来する構造単位を80質量%以上有するメタクリル樹脂(A)10〜99質量部、および
    メタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)10〜80質量%とアクリル酸エステル重合体ブロック(b2)90〜20質量%とを有するブロック共重合体(B)90〜1質量部
    (ただし、メタクリル樹脂(A)とブロック共重合体(B)との合計が100質量部)を含み、
    前記メタクリル樹脂(A)の重量平均分子量Mw(A)
    前記メタクリル酸エステル重合体ブロック(b1)のうち最大の重量平均分子量Mw(b1)、および
    前記アクリル酸エステル重合体ブロック(b2)のうち最大の重量平均分子量Mw(b2)が、
    下記(1)および(2)を満たすメタクリル樹脂組成物からなり、2つの主面のうちの少なくとも一方に凹凸構造が形成された板状成形体。
    (1) 0.5≦Mw(A)/Mw(b1)≦2.5
    (2) 40000≦Mw(b2)≦120000
  2. 前記ブロック共重合体(B)の屈折率が1.485〜1.495である請求項1に記載の板状成形体。
  3. 前記アクリル酸エステル重合体ブロック(b2)が、アクリル酸アルキルエステルに由来する構造単位50〜90質量%と(メタ)アクリル酸芳香族エステルに由来する構造単位50〜10質量%とを含む請求項1または2に記載の板状成形体。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の板状成形体と、該板状成形体の端面に位置する光源とを備える面状光源素子。
  5. ディスプレイ装置のフロントライトである請求項4に記載の面状光源素子。
  6. ディスプレイ装置のバックライトである請求項4に記載の面状光源素子。
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