JP6909209B2 - メタクリル樹脂組成物および成形体 - Google Patents
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Description
〔3〕 メタクリル樹脂〔A〕は、メタクリル酸メチルに由来する構造単位と環構造を主鎖に有する構造単位とを含有するものである、〔1〕または〔2〕に記載のメタクリル樹脂組成物。
〔4〕 環構造を主鎖に有する構造単位が、>CH−O−C(=O)−基を環構造に含む構造単位、−C(=O)−O−C(=O)−基を環構造に含む構造単位、−C(=O)−N−C(=O)−基を環構造に含む構造単位、または>CH−O−CH<基を環構造に含む構造単位である、〔3〕に記載のメタクリル樹脂組成物。
〔6〕 紫外線吸収剤〔C〕をさらに含有する、〔1〕〜〔5〕のいずれかひとつに記載のメタクリル樹脂組成物。
〔7〕 架橋ゴム〔D〕をさらに含有する、〔1〕〜〔6〕のいずれかひとつに記載のメタクリル樹脂組成物。
〔8〕 ブロック共重合体〔E〕またはグラフト共重合体〔F〕をさらに含有する、〔1〕〜〔7〕のいずれかひとつに記載のメタクリル樹脂組成物。
〔9〕 ポリカーボネート樹脂〔G〕をさらに含有する、〔1〕〜〔8〕のいずれかひとつに記載のメタクリル樹脂組成物。
〔11〕 前記〔1〕〜〔9〕のいずれかひとつに記載のメタクリル樹脂組成物からなるフィルム。
〔12〕 前記〔11〕に記載のフィルムからなる光学フィルム。
〔13〕 前記〔11〕に記載のフィルムからなる偏光子保護フィルム。
〔14〕 前記〔11〕に記載のフィルムからなる位相差フィルム。
〔15〕 前記〔11〕〜〔14〕のいずれかひとつに記載のフィルムを少なくとも一枚積層してなる偏光板。
該メタクリル樹脂組成物を溶融成形することを有する、成形体の製造方法。
メタクリル樹脂〔A〕は、メタクリル酸メチルに由来する構造単位のみを含有してなる重合体(以下、これをメタクリル樹脂〔A0〕と記すことがある。)であってもよいし、メタクリル酸メチルに由来する構造単位と他の単量体に由来する構造単位を含有してなるランダム共重合体(以下、このランダム共重合体をメタクリル樹脂〔A1〕と記すことがある。)であってもよいし、メタクリル酸メチルに由来する構造単位と環構造を主鎖に有する構造単位とを含有するランダム共重合体(以下、このランダム共重合体をメタクリル樹脂〔A2〕と記すことがある。)であってもよい。メタクリル樹脂〔A0〕または〔A1〕として市販のメタクリル樹脂を用いることができる。
三連子表示のシンジオタクティシティ(rr)は、重水素化クロロホルム中、30℃で1H−NMRスペクトルを測定し、そのスペクトルからTMSを0ppmとした際の0.6〜0.95ppmの領域の面積(X)と0.6〜1.35ppmの領域の面積(Y)とを計測し、式:(X/Y)×100にて算出することができる。
分子量20万以上の成分の含有量は、GPCで測定されたクロマトグラムとベースラインとで囲まれる部分の面積のうちの、分子量20万の標準ポリスチレンの保持時間より前に検出されるクロマトグラムとベースラインとで囲まれる部分の面積の割合として算出する。分子量1.5万未満の成分の含有量は、GPCで得られるクロマトグラムとベースラインとで囲まれる部分の面積のうちの、分子量1.5万の標準ポリスチレンの保持時間より後に検出されるクロマトグラムとベースラインとで囲まれる部分の面積の割合として算出する。
クロマトグラムは、試験対象溶液と参照溶液との屈折率差に由来する電気信号値(強度Y)をリテンションタイムXに対してプロットしたチャートである。
分子量400〜5000000の範囲の標準ポリスチレンをゲルパーミエーションクロマトグラフィ測定し、リテンションタイムと分子量との関係を示す検量線を作成した。クロマトグラムが一つのピークを示す場合は、クロマトグラムの高分子量側の傾きがゼロからプラスに変化する点と、低分子量側のピークの傾きがマイナスからゼロに変化する点を結んだ線をベースラインとした。クロマトグラムが複数のピークを示す場合は、最も高分子量側のピークの傾きがゼロからプラスに変化する点と、最も低分子量側のピークの傾きがマイナスからゼロに変化する点を結んだ線をベースラインとした。
環構造を主鎖に有する構造単位は、無水マレイン酸、N−置換マレイミドなどのような重合性不飽和炭素−炭素二重結合を有する環状単量体をメタクリル酸メチルなどと共重合させることによって、または重合によって得られたメタクリル樹脂の分子鎖の一部を分子内縮合環化させることによって、メタクリル樹脂に含有させることができる。
式(I)中、R14およびR15はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜20の有機残基であり、R14が水素原子、R15がメチル基であることが好ましい。R16は−COORであり、Rは水素原子または炭素数1〜20の有機残基であり、好ましくはメチル基である。*は結合手を意味する。
なお、式(I)における、有機残基としては、直鎖若しくは分岐状のアルキル基、直鎖若しくは分岐状のアルキレン基、アリール基、−OAc基、および−CN基等を挙げることができる。有機残基は酸素原子を構成原子として含んでいてもよい。「Ac」はアセチル基を示す。有機残基は、その炭素数が、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜5である。
式(II)中、R21およびR22はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜20の有機残基である。
なお、式(II)における、有機残基としては、直鎖若しくは分岐状のアルキル基、直鎖若しくは分岐状のアルキレン基、アリール基、−OAc基、および−CN基等を挙げることができる。有機残基は酸素原子を含んでいてもよい。「Ac」はアセチル基を示す。有機残基は、その炭素数が、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜5である。
2,5−ジオキソジヒドロフランジイル構造単位は、無水マレイン酸の共重合などによって、メタクリル樹脂に含有させることができる。
式(III)中、R33およびR34はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜20の有機残基である。
なお、式(III)における、有機残基としては、直鎖若しくは分岐状のアルキル基、直鎖若しくは分岐状のアルキレン基、アリール基、−OAc基、および−CN基等を挙げることができる。有機残基は酸素原子を含んでいてもよい。「Ac」はアセチル基を示す。有機残基は、その炭素数が、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜5であり、さらに好ましくはメチル基である。
式(IV)中、R41およびR42はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜8のアルキル基であり、R43は水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、または炭素数6〜10のアリール基である。
原料入手の容易さ、費用、耐熱性などの観点から、R41およびR42はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基であることが好ましく、R41がメチル基でありR42が水素原子であることがより好ましい。R43は水素原子、メチル基、n−ブチル基、シクロへキシル基またはベンジル基であることが好ましく、メチル基であることがより好ましい。
式(V)中、R52およびR53はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、または炭素数6〜14のアルキル基であり、R51は、炭素数7〜14のアリールアルキル基、または無置換の若しくは置換基を有する炭素数6〜14のアリール基である。アリール基に置換される基は、ハロゲノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数1〜12のアルキル基または炭素数7〜14のアリールアルキル基である。R51はフェニル基またはシクロヘキシル基であることが好ましく、R52およびR53は共に水素原子であることが好ましい。
式(VI)中、R61およびR62はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20の直鎖状若しくは分岐鎖状の炭化水素基、または環構造を有する炭素数3〜20の炭化水素基である。
R61およびR62としては、それぞれ独立に、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニル基、1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−3−イル基、t−ブチル基、または4−t−ブチルシクロヘキサニル基が好ましい。
さらに、前記のような重合によって得られた樹脂を前述したような分子内環化させることによってメタクリル樹脂〔A2〕を得ることができる。
化合物〔B〕は、1分子中にフェノール性水酸基を3つ以上、好ましくは10以上有する化合物である。フェノール性水酸基の数が3未満であると、メタクリル樹脂の熱分解抑制効果が得られない場合がある。
化合物〔B〕は、単一の分子量をもつ化合物であってもよいし、分子量に分布を持つ重合体であってもよい。単一の分子量をもつ化合物の分子量は各種質量分析によって測定することができる。分子量に分布を持つ重合体の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィによる測定で得られるポリスチレン換算の重量平均分子量である。
また、化合物(B)とメタクリル樹脂(A)との質量比((B)/(A))は、好ましくは0.01/99.99〜30/70、より好ましくは0.02/99.98〜10/90、さらに好ましくは0.04/99.96〜5/95である。
本発明に用いられる紫外線吸収剤〔C〕は、熱可塑性樹脂に配合されることがある公知の紫外線吸収剤である。紫外線吸収剤〔C〕の分子量は、好ましくは200超過、より好ましくは300以上、さらに好ましくは500以上、よりさらに好ましくは600以上である。紫外線吸収剤〔C〕の分子量の上限は好ましくは2000である。
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン類、ベンゾトリアゾール類、トリアジン類、ベンゾエート類、サリシレート類、シアノアクリレート類、蓚酸アニリド類、マロン酸エステル類、ホルムアミジン類などを挙げることができる。これらは1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、ベンゾトリアゾール類(ベンゾトリアゾール骨格を有する化合物)、トリアジン類(トリアジン骨格を有する化合物)が好ましい。ベンゾトリアゾール類またはトリアジン類は、紫外線による樹脂の劣化(例えば、黄変など)を抑制する効果が高い。
本発明に用いられる架橋ゴム〔D〕は、架橋性単量体に由来する構造単位によって高分子鎖が架橋されてなるゴム弾性を有する重合体である。なお、架橋性単量体は、1つの単量体中に2つ以上の重合性官能基を有するものである。
センターコアおよびインナーシェルのうちの少なくとも2つが架橋ゴム重合体(i)を含有して成るものであるとき、それらに含まれる架橋ゴム重合体(i)は同じ重合体物性を有するものであってもよいし、異なる重合体物性を有するものであってもよい。また、センターコアおよびインナーシェルのうちの残部分が2つ以上である場合、それらに含まれる重合体(iii)は同じ重合体物性を有するものであってもよいし、異なる重合体物性を有するものであってもよい。
アクリル酸アルキルエステル単量体は、炭素原子数1〜8のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル単量体であることが好ましい。アクリル酸アルキルエステル単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシルなどを挙げることができる。これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
共役ジエン系単量体としては、ブタジエンおよびイソプレンを挙げることができる。これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
架橋ゴム重合体(i)におけるアクリル酸アルキルエステル単量体に由来する構造単位および/または共役ジエン系単量体に由来する構造単位の量は、架橋ゴム重合体(i)の全質量に対して、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70〜99質量%、さらに好ましくは80〜98質量%である。
架橋ゴム重合体(i)におけるその他のビニル系単量体に由来する構造単位の量は、アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する構造単位、共役ジエン系単量体に由来する構造単位および架橋性単量体に由来する構造単位の合計量に対する残部である。
重合体(iii)に用いられるメタクリル酸アルキルエステル単量体は、炭素原子数1〜8のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステル単量体であることが好ましい。メタクリル酸アルキルエステル単量体としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチルなどを挙げることができる。これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうち、メタクリル酸メチルが好ましい。
重合体(iii)におけるメタクリル酸アルキルエステル単量体に由来する構造単位の量は、好ましくは80〜100質量%、より好ましくは85〜99質量%、さらに好ましくは90〜98質量%である。
重合体(iii)におけるその他のビニル系単量体に由来する構造単位の量は、メタクリル酸アルキルエステル単量体に由来する構造単位、および架橋性単量体に由来する構造単位の合計量に対する残部である。
メタクリル酸アルキルエステル単量体としては、メタクリル酸メチルおよびメタクリル酸ブチルなどを挙げることができる。これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうちメタクリル酸メチルが好ましい。
熱可塑性重合体(ii)におけるメタクリル酸アルキルエステル単量体に由来する構造単位の量は、好ましくは80質量%以上、より好ましくは85質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上である。
熱可塑性重合体(ii)におけるその他のビニル系単量体に由来する構造単位の量は、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下である。
これらの中で、センターコアが重合体(iii)で、インナーシェルが架橋ゴム重合体(i)で、アウターシェルが熱可塑性重合体(ii)である3層重合体粒子が好ましい。
係る3層重合体粒子は、センターコアの重合体(iii)が、メタクリル酸メチル80〜99.95質量%、炭素原子数1〜8のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル単量体0〜19.95質量%および架橋性単量体0.05〜2質量%の共重合体であり、インナーシェルの架橋ゴム重合体(i)が、炭素原子数1〜8のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル単量体80〜98質量%、芳香族ビニル単量体1〜19質量%および架橋性単量体1〜5質量%の共重合体であり、且つアウターシェルの熱可塑性重合体(ii)がメタクリル酸メチル80〜100質量%および炭素原子数1〜8のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル単量体0〜20質量%の共重合体であることがより好ましい。
このような体積基準平均粒子径を有する架橋ゴム粒子成分を用いると、成形品の外観上の欠点を著しく低減できる。なお、本明細書における体積基準平均粒子径は、光散乱光法によって測定される粒径分布データに基いて算出される値である。
なお、凝固工程前に、目開き50μm以下の金網などでエマルジョンを濾過すると、エマルジョンに混入した異物を除去することができるので、好ましい。
分散効果などの観点から、分散補助粒子の量は架橋ゴム粒子〔D〕に対する質量比で、好ましくは0/100〜60/40、より好ましくは10/90〜50/50、さらに好ましくは20/80〜40/60である。
本発明に用いられるブロック共重合体〔E〕は、例えば、重合体Aの分子鎖(重合体ブロックAということがある。)の末端に重合体Bの分子鎖(重合体ブロックBということがある。)の末端が繋がって全体として鎖状または放射状に結合したものである。
ブロック共重合体を構成する重合体ブロックは特に限定されない。例えば、ポリメタクリル酸メチルなどの重合体ブロックと、ポリアクリル酸エステルなどの重合体ブロックとを有して成るブロック共重合体は、メタクリル樹脂と芳香族低分子化合物との相溶性などが良好となることがある。
ブロック共重合体は、例えば、リビング重合を利用して重合体ブロックAの末端に重合開始点をつくり、この開始点からモノマーを重合させて重合体ブロックBを生成する方法〔i〕、重合体ブロックAと重合体ブロックBとをそれぞれ準備し、それらを付加や縮合反応させる方法〔ii〕などによって製造することができる。
本発明に用いられるグラフト共重合体〔F〕は、例えば、重合体Aの分子鎖(重合体主鎖ということがある。)の途中に重合体Bの分子鎖(グラフト側鎖ということがある。)の末端が繋がって、全体として分枝状に結合したものである。
グラフト共重合体を構成する主鎖およびグラフト側鎖は特に限定されない。例えば、ポリオレフィン、ポリカーボネート、アクリル系共重合体などからなる主鎖と、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、アクリル系共重合体などからなるグラフト側鎖とを有してなるグラフト共重合体は、メタクリル樹脂と芳香族低分子化合物との相溶性などが良好となることがある。
グラフト共重合体は、例えば、重合体Aの存在下に重合体Bとなるモノマーを重合させる連鎖移動法〔i〕、グラフト側鎖となる重合体Bの末端に重合性基が導入された高分子化合物と、重合体Aとなるモノマーとを共重合させる方法〔ii〕、主鎖となる重合体Aとグラフト側鎖となる重合体Bをそれぞれ準備し、それらを付加や縮合反応させる方法〔iii〕などによって製造することができる。
本発明のメタクリル樹脂組成物に添加してもよいポリカーボネート樹脂〔G〕は特に限定されず、例えば、多官能ヒドロキシ化合物と炭酸エステル形成性化合物との反応によって得られる重合体を挙げることができる。本発明においては、メタクリル樹脂〔A〕との相溶性、得られるフィルムの透明性に優れるという観点から、芳香族ポリカーボネート樹脂が好ましい。
本発明のメタクリル樹脂組成物は、化合物〔B〕を、好ましくは0.01〜30質量%、より好ましくは0.02〜10質量%、さらに好ましくは0.04〜5質量%含む。この範囲で熱分解性の抑制効果が得られ、かつ得られるメタクリル樹脂組成物の透明性に優れる。
これらの成形方法では、一般に樹脂組成物を成形するために金型などが用いられる。例えば、シート成形用ロール、フィルム成形用ロール、カレンダーロール、圧縮成形用金型、ブロー成形用金型、真空成形用金型、射出成形用金型、キャスト重合用鋳型などを挙げることができる。成形に使用される金型などは必ずしも金属製である必要はなく、例えば、ゴム製、強化ガラス製などであってもよい。本発明のメタクリル樹脂組成物は、金型汚れを生じにくいため、長時間の連続成形を行う生産、成形を多数繰返して行う生産などにおいて好ましく使用できる。
具体的には、例えば、携帯電話、デジタル情報端末、ナビゲーション、車載用液晶ディスプレイ、液晶モニター、調光パネル、OA機器用ディスプレイ、AV機器用ディスプレイ等の各種液晶表示素子やエレクトロルミネッセンス表示素子あるいはタッチパネルなどに用いることができる。また、耐候性に優れている点から、例えば、建築用内・外装用部材、カーテンウォール、屋根用部材、屋根材、窓用部材、雨樋、エクステリア類、壁材、床材、造作材、道路建設用部材、再帰反射フィルム・シート、農業用フィルム・シート、照明カバー、看板、透光性遮音壁など、公知の建材用途へも特に好適に適用可能である。
本発明のフィルムは、光学分野以外の分野として、IRカットフィルム、防犯フィルム、飛散防止フィルム、加飾フィルム、金属加飾フィルム、太陽電池のバックシート、フレキシブル太陽電池用フロントシート、シュリンクフィルム、インモールドラベル用フィルム、ガスバリア基板フィルムなどに使用することができる。
島津製作所社製ガスクロマトグラフ GC−14Aに、カラム(GL Sciences Inc.製 Inert CAP 1(df=0.4μm、0.25mmI.D.×60m))を取り付けて、インジェクション温度を180℃に、検出器温度を180℃に、カラム温度を60℃(5分間保持)から昇温速度10℃/分で200℃まで昇温して、200℃を10分間保持する条件に設定して、測定を行い、この結果に基づいて重合転化率を算出した。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)にて下記の条件でクロマトグラムを測定し、標準ポリスチレンの分子量に換算した値を算出した。ベースラインはGPCチャートの高分子量側のピークの傾きが保持時間の早い方から見てゼロからプラスに変化する点と、低分子量側のピークの傾きが保持時間の早い方から見てマイナスからゼロに変化する点を結んだ線とした。
GPC装置:東ソー株式会社製、HLC−8320
検出器:示差屈折率検出器
カラム:東ソー株式会社製のTSKgel SuperMultipore HZM−Mの2本とSuperHZ4000を直列に繋いだものを用いた。
溶離剤: テトラヒドロフラン
溶離剤流量: 0.35ml/分
カラム温度: 40℃
検量線:標準ポリスチレン10点のデータを用いて作成
メタクリル樹脂およびメタクリル樹脂組成物を、JIS K7121に準拠して、示差走査熱量測定装置(島津製作所製、DSC−50(品番))を用いて、250℃まで1回目の昇温(1stラン)をし、次いで室温まで冷却し、その後、室温から250℃までを10℃/分で2回目の昇温をさせる条件にてDSC曲線を測定した。2回目の昇温(2ndラン)時に測定されるDSC曲線から求められる中間点ガラス転移温度を本発明におけるガラス転移温度とした。
熱重量測定装置(島津製作所製、TGA−50)を用いて、空気雰囲気下(流量50ml/分)で、秤量したメタクリル樹脂組成物を室温から20℃/分の速度で290℃まで加熱した。290℃に到達した時点とそれから30分間経過した時点で秤量し、次式によって熱重量保持率を算出した。熱重量保持率が大きいほど耐熱分解性に優れることを示す。
熱重量保持率(%)=(290℃で30分間経過した時点の重量)/(290℃に到達した時点の重量)×100
未延伸フィルムまたは二軸延伸フィルムから試験片を切り出した。試験片についてJIS K7361−1に準じてヘーズメータ(村上色彩研究所製、HM−150)を用いて全光線透過率を測定した。メタクリル樹脂組成物を熱プレスして厚さ3.2mmの成形体を得、上記と同様にして全光線透過率を測定した。
未延伸フィルムまたは二軸延伸フィルムから試験片を切り出した。試験片についてJIS K 7136に準拠してヘーズメータ(村上色彩研究所製、HM−150)を用いてヘーズを測定した。メタクリル樹脂組成物を熱プレスして厚さ3.2mmの成形体を得、上記と同様にしてヘーズを測定した。
Optical Control System社製の製膜機(型式FS−5)を用いて、シリンダ温度290℃、Tダイ温度290℃、リップ間隙0.5mm、吐出量2.7kg/hr、ロール温度85℃およびフィルム引取り速度2.2m/分にて、メタクリル樹脂組成物を押出成形して、厚さ100μmのフィルムを製造した。フィルムが通過する金属ロールの表面を目視で観察し、フィルムの製造を開始した時からロール面に白もやが僅かでも発生した時までの時間を測定し、5分間以上の場合は[A]、5分間未満の場合は「B」と評定した。
撹拌翼と三方コックが取り付けられたオートクレーブ内を窒素で置換した。これに、室温下にて、トルエン1600kg、1,2−ジメトキシエタン80kg、濃度0.45Mのイソブチルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウムのトルエン溶液73.3kg(42.3mol)、および濃度1.3Mのsec−ブチルリチウムの溶液(溶媒:シクロヘキサン95%、n−ヘキサン5%)8.44kg(14.1mmol)を仕込んだ。撹拌しながら、これに、15℃にて、蒸留精製したメタクリル酸メチル550kgを30分間かけて滴下した。滴下終了後、15℃で90分間撹拌した。溶液の色が黄色から無色に変わった。この時点におけるメタクリル酸メチルの重合転化率は100%であった。
得られた溶液にトルエン1500kgを加えて希釈した。次いで、希釈液を大量のメタノールに注ぎ入れ、沈澱物を得た。得られた沈殿物を80℃、140Paにて24時間乾燥させて、Mwが70000で、分子量分布が1.06で、シンジオタクティシティ(rr)が75%で、ガラス転移温度が131℃で、且つメタクリル酸メチルに由来する構造単位の含有量が100質量%であるメタクリル樹脂〔A-1〕を得た。
攪拌機および採取管が取り付けられたオートクレーブ内を窒素で置換した。これに、精製されたメタクリル酸メチル100質量部、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル(水素引抜能:1%、1時間半減期温度:83℃)0.0054質量部、およびn−オクチルメルカプタン0.200質量部を入れ、撹拌して、原料液を得た。かかる原料液中に窒素を送り込み、原料液中の溶存酸素を除去した。
オートクレーブと配管で接続された槽型反応器に容量の2/3まで原料液を入れた。温度を140℃に維持して先ずバッチ方式で重合反応を開始させた。重合転化率が55質量%になったところで、平均滞留時間150分となる流量で、原料液をオートクレーブから槽型反応器に供給し、且つ原料液の供給流量に相当する流量で、反応液を槽型反応器から抜き出して、温度140℃に維持し、連続流通方式の重合反応に切り替えた。切り替え後、定常状態における重合転化率は48質量%であった。
コンデンサー、温度計および撹拌機を備えたグラスライニングを施した容量100Lの反応槽に、イオン交換水48kgを投入し、次いでステアリン酸ナトリウム416g、ラウリルサルコシン酸ナトリウム128gおよび炭酸ナトリウム16gを投入して溶解させた。次いで、メタクリル酸メチル11.2kgおよびメタクリル酸アリル110gを投入し撹拌しながら70℃に昇温した。その後、2%過硫酸カリウム水溶液560gを添加して乳化重合を開始させた。重合による発熱により内部温度が上昇し、その後内部温度が下降し始めた。70℃まで下がった後、70℃にて30分間撹拌して乳化重合させてシード粒子を含むエマルジョンを得た。
シード粒子を含むエマルジョンに、2%過硫酸ナトリウム水溶液720gを添加した。その後、アクリル酸ブチル12.4kg、スチレン1.76kgおよびメタクリル酸アリル280gからなる混合物を60分間かけて滴下した。滴下終了後60分間撹拌して乳化重合させてコアシェル2層粒子を含むエマルジョンを得た。
コアシェル2層粒子を含むエマルジョンに、2%過硫酸カリウム水溶液320gを添加し、さらにメタクリル酸メチル6.2kg、アクリル酸メチル0.2kgおよびn−オクチルメルカプタン200gからなる混合物を30分間かけて添加した。添加終了後60分間撹拌して乳化重合させ、次いで室温に冷まして、体積基準平均粒径0.23μmのコアシェル3層構造架橋ゴム粒子(m)を40%含有するエマルジョンを得た。
コンデンサー、温度計および撹拌機を備えたグラスライニングを施した容量100Lの反応槽に、イオン交換水48kgを投入し、次いで界面活性剤(花王株式会社製「ペレックスSS−H」)252gを投入して溶解させた。反応槽を70℃に昇温した。その後、これに、2%過硫酸カリウム水溶液160gを添加し、次いでメタクリル酸メチル3.04kg、アクリル酸メチル0.16kgおよびn−オクチルメルカプタン15.2gからなる混合物を一括添加して乳化重合を開始させた。重合反応による発熱が無くなった時点から30分間撹拌を続けた。
その後、これに2%過硫酸カリウム水溶液160gを添加し、次いでメタクリル酸メチル27.4kg、アクリル酸メチル1.44kgおよびn−オクチルメルカプタン98gからなる混合物を2時間かけて連続的に滴下した。滴下終了後、60分間撹拌して乳化重合を行った。得られたエマルジョンを室温まで冷やした。このようにして、体積基準平均粒径0.12μm、極限粘度0.44g/dlの(メタ)アクリル酸エステル系重合体粒子(n)を40%含有するエマルジョンを得た。
製造例3で得られた粒子(m)を含有するエマルジョンと製造例4で得られた粒子(n)(分散補助粒子)を含有するエマルジョンとを、粒子(m):粒子(n)の質量比が2:1になるように混ぜ合わせた。該混合エマルジョンを−20℃で2時間かけて凍結させた。凍結した混合エマルジョンをその2倍量の80℃の温水に投入して氷解させてスラリーを得た。該スラリーを80℃にて20分間保持し、次いで脱水し、70℃で乾燥させて、架橋ゴム粒子(D-1)からなる粉末を得た。
内部を窒素で置換した三口フラスコに、室温にて乾燥トルエン735kgと、1,2−ジメトキシエタン36.75kgと、イソブチルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウム20molを含有するトルエン溶液39.4kgとを入れた。これにsec−ブチルリチウム1.17molを加えた。さらにこれにメタクリル酸メチル39.0kgを加え、室温で1時間反応させてメタクリル酸メチル重合体〔c11〕を得た。反応液に含まれるメタクリル酸メチル重合体〔c11〕の重量平均分子量Mwc11は45800であった。
メタクリル樹脂〔A-1〕60質量部、メタクリル樹脂〔A-2〕40質量部、フェノール性水酸基含有化合物〔KH-6021〕1.0質量部、紫外線吸収剤〔LA-F70〕0.9質量部、ブロック共重合体〔E-1〕1質量部及び加工助剤〔H-1〕2質量部を混ぜ合わせ、二軸押出機((株)テクノベル製、商品名:KZW20TW-45MG-NH-600)で250℃にて溶融混練し、該溶融混練物を押出してメタクリル樹脂組成物〔1〕を製造した。メタクリル樹脂組成物〔1〕のガラス転移温度を測定した。結果を表1に示す。
メタクリル樹脂組成物〔1〕を熱プレス成形して50mm×50mm×3.2mmの板状成形体を得た。該板状成形体を用いて、全光線透過率およびヘーズを測定した。その結果を表1に示す。
厚さ160μmの未延伸フィルムから、二辺が押出方向と平行となるように100mm×100mmの小片を切り出した。該小片をパンタグラフ式二軸延伸試験機(東洋精機(株)製)にセットし、ガラス転移温度+10℃の温度で、150%/分で、押出方向に平行な方向に長さ2倍に一軸延伸した。次に、ガラス転移温度+10℃の温度で、150%/分で、押出方向に垂直な方向に長さ2倍に一軸延伸し、次いで10秒間保持し、最後に室温下に取り出し、急冷させて、面積延伸倍率4倍、厚さ40μmの二軸延伸フィルムを得た。得られた二軸延伸フィルムについて全光線透過率、ヘーズを測定した。その結果を表1に示す。
表1〜表2に示す配合比とする以外は実施例1と同じ方法でメタクリル樹脂組成物〔2〕〜〔10〕を製造し、実施例1と同じ方法で物性を測定した。
評価結果を表1〜表2に示す。
フェノール性水酸基含有化合物〔B〕
KH-6021 : ビスフェノールA型ノボラック樹脂(DIC社製、重量平均分子量Mw=3000、分子量分布Mw/Mn=3.33、1分子中のフェノール性水酸基の数=平均7.5個。
VP8000 : ポリパラヒドロキシスチレン(日本曹達社製、重量平均分子量Mw=9800、分子量分布Mw/Mn=1.09、1分子中のフェノール性水酸基の数=平均75個。
LA-31 : 2,2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−t−オクチルフェノール](ADEKA社製)
LA-F70 : 2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシ−3−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン(ADEKA社製)
G-1: 直鎖のポリカーボネート樹脂(住化スタイロンポリカーボネート社製、SD POLYCA TR−2201(品番)、MVR(300℃、1.2Kg、10分間;JIS K7210準拠)=210cm3/10分、Mw=22000、Mw/Mn=2.0)、1分子中のフェノール性水酸基の数=0〜2個。
H-1 : 三菱レイヨン社製メタブレンP550A(平均重合度:7734、タクリル酸メチルに由来する構造単位88質量%、アクリル酸ブチルに由来する構造単位12質量%)
I-1 : ヒンダードフェノール系酸化防止剤(Pentaerythritol tetrakis[3-(3,5-di-tert-butyl-4-hydroxyphenyl)propionate]、分子量1178、1分子中のフェノール性水酸基の数=4個。
Claims (15)
- メタクリル樹脂〔A〕70〜99.99質量%、および分子量が2千〜30万であり且つ1分子中にフェノール性水酸基を3つ以上有する化合物〔B〕0.01〜30質量%を含有してなり、
化合物〔B〕がポリビニルフェノールである、
熱可塑性のメタクリル樹脂組成物。 - メタクリル樹脂〔A〕は、メタクリル酸メチルに由来する構造単位を90質量%以上含有するものである、請求項1に記載のメタクリル樹脂組成物。
- メタクリル樹脂〔A〕70〜99.99質量%、および分子量が2千〜30万であり且つ1分子中にフェノール性水酸基を3つ以上有する化合物〔B〕0.01〜30質量%を含有してなり、
メタクリル樹脂〔A〕は、メタクリル酸メチルに由来する構造単位と環構造を主鎖に有する構造単位とを含有するものである、
熱可塑性のメタクリル樹脂組成物。 - 環構造を主鎖に有する構造単位が、>CH−O−C(=O)−基を環構造に含む構造単位、−C(=O)−O−C(=O)−基を環構造に含む構造単位、−C(=O)−N−C(=O)−基を環構造に含む構造単位、または>CH−O−CH<基を環構造に含む構造単位である、請求項3に記載のメタクリル樹脂組成物。
- メタクリル樹脂〔A〕70〜99.99質量%、および分子量が2千〜30万であり且つ1分子中にフェノール性水酸基を3つ以上有する化合物〔B〕0.01〜30質量%を含有してなり、
紫外線吸収剤〔C〕をさらに含有する、熱可塑性のメタクリル樹脂組成物。 - メタクリル樹脂〔A〕70〜99.99質量%、および分子量が2千〜30万であり且つ1分子中にフェノール性水酸基を3つ以上有する化合物〔B〕0.01〜30質量%を含有してなり、
架橋ゴム〔D〕をさらに含有する、熱可塑性のメタクリル樹脂組成物。 - メタクリル樹脂〔A〕70〜99.99質量%、および分子量が2千〜30万であり且つ1分子中にフェノール性水酸基を3つ以上有する化合物〔B〕0.01〜30質量%を含有してなり、
ブロック共重合体〔E〕またはグラフト共重合体〔F〕をさらに含有する、熱可塑性のメタクリル樹脂組成物。 - メタクリル樹脂〔A〕70〜99.99質量%、および分子量が2千〜30万であり且つ1分子中にフェノール性水酸基を3つ以上有する化合物〔B〕0.01〜30質量%を含有してなり、
ポリカーボネート樹脂〔G〕をさらに含有する、熱可塑性のメタクリル樹脂組成物。 - 請求項1〜8のいずれかひとつに記載のメタクリル樹脂組成物からなる成形体。
- メタクリル樹脂〔A〕70〜99.99質量%、および分子量が2千〜30万であり且つ1分子中にフェノール性水酸基を3つ以上有する化合物〔B〕0.01〜30質量%を含有してなる熱可塑性のメタクリル樹脂組成物からなるフィルム。
- 請求項10に記載のフィルムからなる光学フィルム。
- 請求項10に記載のフィルムからなる偏光子保護フィルム。
- 請求項10に記載のフィルムからなる位相差フィルム。
- 請求項10〜13のいずれかひとつに記載のフィルムを少なくとも一枚積層してなる偏光板。
- メタクリル樹脂〔A〕70〜99.99質量%と、分子量が2千〜30万であり且つ1分子中にフェノール性水酸基を3つ以上有する化合物〔B〕0.01〜30質量%とを溶融混練して、熱可塑性のメタクリル樹脂組成物を得、
該メタクリル樹脂組成物を溶融成形することを有し、
化合物〔B〕がポリビニルフェノールである、成形体の製造方法。
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