JP7008575B2 - フィルムの製造方法 - Google Patents
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微小な異物としては、フィルムを製造する際に、溶融状態の熱可塑性樹脂の押出工程で混入または発生する異物が挙げられる。このような異物を除去する方法として、例えば、アクリル系樹脂の押出工程において200~600メッシュのスクリーンメッシュを用いてろ過を行う方法が知られている(特許文献1参照)。
スクリーンメッシュを用いる方法では、ろ過面積が小さくメッシュ自体の強度も小さいことから、ろ過精度を上げるためにメッシュの目開きを細かくしようとすると昇圧してしまい、押出吐出量や連続生産性に制限が生じる。そのため、フィルター装置として、リーフディスク型のフィルターエレメントをハウジング内のセンターポールに複数枚組み付けて積層したツリー状の組立体(以下、リーフディスクフィルターともいう)を用いて溶融樹脂のろ過を行う方法が知られている(特許文献2~4参照)。これらのリーフディスクフィルターは、ろ過面積が広くなり、高粘度の溶融樹脂をろ過した場合でも圧力上昇が少ないという特徴を有する。
[1] 押出機とダイとの間にフィルター装置を備える製膜装置を用いて熱可塑性樹脂およびゴム粒子を含むフィルムを製造するフィルムの製造方法であって、熱可塑性樹脂およびゴム粒子を含む製膜原料Aを押出機に供給する工程(I)と、熱可塑性樹脂を含みゴム粒子を含まない製膜原料Bを押出機に供給する工程(II)と、熱可塑性樹脂およびゴム粒子を含む製膜原料Aを押出機に供給する工程(III)とをこの順に含む、製造方法。
[2] 工程(II)の直前において、工程(I)により得られるフィルムにおける0.03mm2を超えるサイズの欠点の数が30個/m2以下である、[1]に記載の製造方法。
[3] 工程(II)の直前において、フィルター装置前後の差圧が、工程(I)を開始した際のフィルター装置前後の差圧に対して1MPa以上大きい、[1]または[2]に記載の製造方法。
[4] 工程(III)の直前において、工程(II)により得られるフィルムにおける0.03mm2を超えるサイズの欠点の数が15個/m2以下である、[1]~[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5] 工程(III)の直前において、製膜原料Bのフィルター通過流量(=押出量/フィルター装置のフィルターろ過面積)が400kg/m2以上である、[1]~[4]のいずれかに記載の製造方法。
[6] 工程(III)により得られるフィルムにおける0.03mm2を超えるサイズの欠点の数が30個/m2以下である、[1]~[5]のいずれかに記載の製造方法。
[7] フィルター装置がリーフディスク型のフィルターエレメントを有する、[1]~[6]のいずれかに記載の製造方法。
[8] 熱可塑性樹脂が(メタ)アクリル系樹脂である、[1]~[7]のいずれかに記載の製造方法。
[9] ゴム粒子がアクリル酸エステルに由来する構造単位を含む重合体を含有する、[1]~[8]のいずれかに記載の製造方法。
[10] 温度250℃、せん断速度120s-1における、製膜原料Aの溶融粘度に対する製膜原料Bの溶融粘度の比が0.85以下または1.1以上である、[1]~[9]のいずれかに記載の製造方法。
[11] 製膜原料Aおよび製膜原料Bがいずれもペレット状またはビーズ状である、[1]~[10]のいずれかに記載の製造方法。
[12] 光学用フィルムの製造方法である、[1]~[11]のいずれかに記載の製造方法。
[13] 加飾用フィルムの製造方法である、[1]~[11]のいずれかに記載の製造方法。
熱可塑性樹脂およびゴム粒子を含むフィルムを製造するための本発明の方法は、押出機とダイとの間にフィルター装置を備える製膜装置を用い、そして、熱可塑性樹脂およびゴム粒子を含む製膜原料Aを押出機に供給する工程(I)と、熱可塑性樹脂を含みゴム粒子を含まない製膜原料Bを押出機に供給する工程(II)と、熱可塑性樹脂およびゴム粒子を含む製膜原料Aを押出機に供給する工程(III)とをこの順に含む。
製膜原料Aおよび製膜原料Bに含まれる熱可塑性樹脂、ひいては、本発明において製造されるフィルムに含まれる熱可塑性樹脂の種類に特に制限はない。当該熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン-1、ポリ-4-メチルペンテン-1、ポリノルボルネン等のポリオレフィン樹脂;エチレン系アイオノマー;アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、MS樹脂等の(メタ)アクリル系樹脂;ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、AES樹脂、AAS樹脂、ACS樹脂、MBS樹脂、ポリビニルフェノール等のスチレン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂;ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド12、ポリアミド46、ポリアミド9T、ポリアミド10T、ポリアミドエラストマー等のポリアミド樹脂;ポリカーボネート;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニル系樹脂;ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、エチレン-ビニルアルコール共重合体等のビニルアルコール系樹脂;ポリアセタール;ポリウレタン;変性ポリフェニレンエーテル;ポリフェニレンスルフィド;アクリル系熱可塑性エラストマー;SEPS、SEBS、SIS等のスチレン系熱可塑性エラストマー;オレフィン系熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。なお、本明細書において「(メタ)アクリル」とは、「メタクリル」および「アクリル」のどちらでもよいことを示す。
(メタ)アクリル系樹脂の分子量分布(重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn))は、1.7~2.6であることが好ましく、1.7~2.3であることがより好ましく、1.7~2.0であることがさらに好ましい。分子量分布を1.7以上とすることで、成形加工性が良好となる。また、分子量分布を2.6以下とすることで、得られるフィルムの耐衝撃性が良好となる。
なお、重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)で分析し標準ポリスチレンの分子量に換算して算出される値である。
製膜原料Aに含まれるゴム粒子、ひいては、本発明において製造されるフィルムに含まれるゴム粒子の種類に特に制限はない。当該ゴム粒子としては、例えば、アクリル酸エステルに由来する構造単位を含む重合体を含有する粒子(以下、「アクリル系弾性体粒子」と称する場合がある);共役ジエンに由来する構造単位を含む重合体を含有する粒子;アクリル酸エステルに由来する構造単位および共役ジエンに由来する構造単位を共に含む重合体を含有する粒子などが挙げられる。なお、これらの重合体は必要に応じて架橋性単量体に由来する構造単位を含んでいてもよい。中でも、熱可塑性樹脂として(メタ)アクリル系樹脂を用いる場合などにおいて、ゴム粒子はアクリル系弾性体粒子であることが相溶性の点などから好ましい。
メタクリル酸非環状アルキルエステルは、流動性および耐熱性の観点から、メタクリル酸メチルであることが好ましく、コアシェル粒子を構成するメタクリル系重合体は、メタクリル酸メチル単位を80~100質量%を含有することが最も好ましい。
製膜原料Aおよび製膜原料B、ひいては、本発明において製造されるフィルムは、それぞれ、上記した成分以外に添加剤をさらに含んでいてもよい。添加剤の種類は特に限定されず、例えば、紫外線吸収剤、高分子加工助剤、光安定剤、酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、帯電防止剤、顔料、染料、艶消し剤、充填剤、耐衝撃助剤、可塑剤などが挙げられる。添加剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
添加剤は、有機化合物であってもよいし、無機化合物であってもよいが、最終的に得られるフィルム中での分散性などの観点から、有機化合物が好ましい。
添加剤の含有量は特に限定されないが、製膜原料A、製膜原料Bまたはフィルムにおいて、好ましくは0.01質量%以上であり、より好ましくは0.1質量%以上であり、さらに好ましくは0.5質量%以上である。また、同含有量は、製膜原料A、製膜原料Bまたはフィルムにおいて、好ましくは10質量%以下であり、より好ましくは8質量%以下であり、さらに好ましくは5質量%以下である。添加剤の含有量が0.01質量%以上であることで添加剤の効果を十分に発現することができ、また、10質量%以下であることでフィルムが本来有する物性を十分に維持することができる。
本発明に用いられる製膜原料AおよびBは、温度250℃、せん断速度120s-1における溶融粘度が、それぞれ、500~3,000Pa・sであることが好ましく、700~2,500Pa・sであることがより好ましい。当該溶融粘度が500Pa・s以上であることで、フィルター装置通過の際、背圧が十分に大きく、より効果的に異物をろ過することができる。また当該溶融粘度が3,000Pa・s以下であることで、フィルター装置へ過剰な圧力がかかることによるフィルター装置の破損をより効果的に防ぐことができる。なお溶融粘度はキャピログラフなどにより測定することができる。
本発明の製造方法では、押出機とダイとの間にフィルター装置を備える製膜装置を用いて目的とする熱可塑性樹脂およびゴム粒子を含むフィルムを製造する。
上記の製膜装置を用いてフィルムを製膜する際の温度に特に制限はなく、使用する熱可塑性樹脂の種類などに応じて適宜設定することができるが、本発明の効果がより顕著に奏されることなどから、押出機、ギアポンプ、フィルター装置のハウジングの各設定温度として、それぞれ、230℃以上であることが好ましく、240℃以上であることがより好ましく、250℃以上であることがさらに好ましく、また、300℃以下であることが好ましく、280℃以下であることがより好ましく、270℃以下であることがさらに好ましい。
本発明によれば、ゴム粒子を含み異物が少ないフィルムを生産性よく長時間安定して製造することができる。そのため、得られたフィルムは、例えば、自動車や家電等の加飾用途;偏光子保護フィルム、偏光板保護フィルム、位相差フィルム、輝度向上フィルム、液晶基板、光拡散シート、プリズムシート等の光学用途;壁材、ウィンドウフィルム、窓枠、浴室壁材等の建材用途などの用途に好適に用いることができる。すなわち、当該フィルムは、加飾用フィルム、光学用フィルム、建材用フィルムなどとして、そのまま、あるいは適宜加工等を施して好適に用いることができる。当該フィルムが光学用フィルムである場合、光学用フィルムの全光線透過率は、85%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、92%以上であることがさらに好ましい。
測定対象樹脂4mgをテトラヒドロフラン(THF)5mLに溶解させ、孔径0.1μmのフィルターでろ過したものを試料溶液とした。GPC装置として、示差屈折率検出器(RI検出器)を備えた東ソー(株)製「HLC-8320」を使用した。カラムとして、東ソー(株)製の「TSKgel Super Multipore HZM-M」2本と「Super HZ4000」とを直列に繋いだものを用いた。溶離液としてテトラヒドロフラン(THF)を用いた。カラムオーブンの温度を40℃に設定し、溶離液流量0.35mL/分で、試料溶液20μLを装置内に注入して、クロマトグラムを測定した。クロマトグラムは、試料溶液と参照溶液との屈折率差に由来する電気信号値(強度Y)を保持時間Xに対してプロットしたチャートである。
分子量が400~5,000,000の範囲の標準ポリスチレン10点を用いてGPC測定し、保持時間と分子量との関係を示す検量線を作成した。この検量線に基づいて、測定対象樹脂の重量平均分子量(Mw)を決定した。なお、クロマトグラムのベースラインは、GPCチャートの高分子量側のピークの傾きが保持時間の早い方から見てゼロからプラスに変化する点と、低分子量側のピークの傾きが保持時間の早い方から見てマイナスからゼロに変化する点とを結んだ線とした。クロマトグラムが複数のピークを示す場合は、最も高分子量側のピークの傾きがゼロからプラスに変化する点と、最も低分子量側のピークの傾きがマイナスからゼロに変化する点とを結んだ線をベースラインとした。
艶消しの黒色布(川島織物セルコン社製)の上に、各実施例または比較例で得られたフィルムを0.5m×2mのサイズに切り出して置き、フィルム表面の垂直面から蛍光灯の反射光を利用して目視で見た際に表面凹凸の違いにより検出される欠点の数を数え、1m2当りの欠点の数として算出した。ここでの欠点とは、幅×長さの値が0.03mm2を超える欠点を指す。
なお、検出された欠点がゴム粒子の凝集物を含むか否かを確認するため、ウルトラミクロトーム(日本電子社製;Leica EM UC7rt)を用いて、フィルムの欠点部分から押出方向に垂直な方向(TD方向)の断面切片(厚さ50nm)を切り出し、これを四酸化ルテニウム(0.5%)で染色して試験片を作成した。当該試験片における欠点の断面について、レーザー顕微鏡(OLYMPUS社製;OLS4100)を用いて観察し、ゴム粒子の凝集物の有無を確認した。ここで、ゴム粒子の凝集物とは5μm以上の長さを有する染色部を指す。
国際公開第2016/157908号の参考例1を参照して得たメタクリル系重合体70質量部と、同参考例7を参照して得た3層構造の(メタ)アクリル系弾性重合体粒子(平均粒子径=0.2μm)30質量部をヘンシェルミキサーで混合し、260℃に設定されたスクリュー径41mmのベント付き二軸押出機を用いてペレットにした。
国際公開第2016/157908号の参考例2を参照してビーズ状のメタクリル系重合体を得た。これを製膜原料B1とした。温度250℃、せん断速度120s-1における、製膜原料Aの溶融粘度に対する製膜原料B1の溶融粘度の比(キャピログラフにより測定)は表1のとおり1.5であった。
国際公開第2016/157908号の参考例2を参照して得たメタクリル系重合体80質量部と、同参考例4を参照して得たブロック共重合体20質量部をヘンシェルミキサーで混合し、260℃に設定されたスクリュー径41mmのベント付き二軸押出機を用いてペレットにした。これを製膜原料B2とした。温度250℃、せん断速度120s-1における、製膜原料Aの溶融粘度に対する製膜原料B2の溶融粘度の比(キャピログラフにより測定)は表1のとおり0.75であった。
国際公開第2016/157908号の参考例1を参照してビーズ状のメタクリル系重合体を得た。これを製膜原料B3とした。温度250℃、せん断速度120s-1における、製膜原料Aの溶融粘度に対する製膜原料B3の溶融粘度の比(キャピログラフにより測定)は表1のとおり1.1であった。
65mmφベント付き単軸押出機、ギアポンプ、フィルター装置、スタティックミキサー、Tダイをこの順番に備えた製膜装置を用い、押出機、ギアポンプ、フィルター装置のハウジングの各設定温度をそれぞれ260℃とし、吐出量70kg/hの条件で、上述の製造例で得た製膜原料Aを押出機に供給し、90℃に設定した鏡面金属剛体ロールおよび鏡面金属弾性ロールで挟持して、厚さ100μmのフィルムを連続的に製造した。
ここでフィルター装置としては、溶融樹脂が流入する入口および流出する出口を備えるハウジングと、前記ハウジング内に設けられた外流型センターポールと、前記外流型センターポールを外囲するように、前記外流型センターポールの長手方向に間隔を空けて並設されたリーフディスク型でろ過精度5μmのフィルターエレメント50枚と、前記センターポールの外面に沿って溶融樹脂が流れる溶融樹脂流路とを有するもの(フィルターろ過面積は2.2m2)を用いた。
製膜原料B1を供給し始めてから1日後にフィルムにおける欠点の個数が1個/m2に減少し、且つ、製膜原料B1のフィルター通過流量が500kg/m2を超えた。このときに、製膜原料B1に代えて、再び製膜原料Aを供給し始めた。
再び製膜原料Aを供給し始めてから2日後のフィルムの評価結果を表2に示した。
実施例1において、製膜原料B1を製膜原料B2に変更したこと以外は実施例1と同様の方法でフィルムを連続的に製造した。
当該実施例2では、製膜原料Aを供給し始めてから5日後にフィルムにおける欠点の個数が30個/m2になり、且つ、フィルター装置前後の差圧が製膜原料Aを供給し始めた直後に対して2.5MPa増加した。このときに、製膜原料Aに代えて、上述の製造例で得た製膜原料B2を供給し始めた。
製膜原料B2を供給し始めてから1日後にフィルムにおける欠点の個数が1個/m2に減少し、且つ、製膜原料B2のフィルター通過流量が500kg/m2を超えた。このときに、製膜原料B2に代えて、再び製膜原料Aを供給し始めた。
再び製膜原料Aを供給し始めてから2日後のフィルムの評価結果を表2に示した。
実施例1において、製膜原料B1を製膜原料B3に変更したこと以外は実施例1と同様の方法でフィルムを連続的に製造した。
当該実施例3では、製膜原料Aを供給し始めてから5日後にフィルムにおける欠点の個数が25個/m2になり、且つ、フィルター装置前後の差圧が製膜原料Aを供給し始めた直後に対して2MPa増加した。このときに、製膜原料Aに代えて、上述の製造例で得た製膜原料B3を供給し始めた。
製膜原料B3を供給し始めてから1日後にフィルムにおける欠点の個数が5個/m2に減少し、且つ、製膜原料B3のフィルター通過流量が500kg/m2を超えた。このときに、製膜原料B3に代えて、再び製膜原料Aを供給し始めた。
再び製膜原料Aを供給し始めてから2日後のフィルムの評価結果を表2に示した。
実施例1において、製膜原料B1への切り替えを行わずに、製膜原料Aを7日間供給し続けたこと以外は実施例1と同様の方法でフィルムを連続的に製造した。得られた7日目のフィルムの評価結果を表2に示した。
Claims (12)
- 押出機とダイとの間にフィルター装置を備える製膜装置を用いて熱可塑性樹脂およびゴム粒子を含むフィルムを製造するフィルムの製造方法であって、
熱可塑性樹脂およびゴム粒子を含む製膜原料Aを押出機に供給する工程(I)と、熱可塑性樹脂を含みゴム粒子を含まない製膜原料Bを押出機に供給する工程(II)と、熱可塑性樹脂およびゴム粒子を含む製膜原料Aを押出機に供給する工程(III)とをこの順に含み、
温度250℃、せん断速度120s -1 における、製膜原料Aの溶融粘度に対する製膜原料Bの溶融粘度の比が0.85以下または1.2以上である、製造方法。 - 工程(II)の直前において、工程(I)により得られるフィルムにおける0.03mm2を超えるサイズの欠点の数が30個/m2以下である、請求項1に記載の製造方法。
- 工程(II)の直前において、フィルター装置前後の差圧が、工程(I)を開始した際のフィルター装置前後の差圧に対して1MPa以上大きい、請求項1または2に記載の製造方法。
- 工程(III)の直前において、工程(II)により得られるフィルムにおける0.03mm2を超えるサイズの欠点の数が15個/m2以下である、請求項1~3のいずれかに記載の製造方法。
- 工程(III)の直前において、製膜原料Bのフィルター通過流量(=押出量/フィルター装置のフィルターろ過面積)が400kg/m2以上である、請求項1~4のいずれかに記載の製造方法。
- 工程(III)により得られるフィルムにおける0.03mm2を超えるサイズの欠点の数が30個/m2以下である、請求項1~5のいずれかに記載の製造方法。
- フィルター装置がリーフディスク型のフィルターエレメントを有する、請求項1~6のいずれかに記載の製造方法。
- 熱可塑性樹脂が(メタ)アクリル系樹脂である、請求項1~7のいずれかに記載の製造方法。
- ゴム粒子がアクリル酸エステルに由来する構造単位を含む重合体を含有する、請求項1~8のいずれかに記載の製造方法。
- 製膜原料Aおよび製膜原料Bがいずれもペレット状またはビーズ状である、請求項1~9のいずれかに記載の製造方法。
- 光学用フィルムの製造方法である、請求項1~10のいずれかに記載の製造方法。
- 加飾用フィルムの製造方法である、請求項1~10のいずれかに記載の製造方法。
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