JP2017169576A - メチオニン生産のためのnadphの供給増加 - Google Patents
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Abstract
【課題】メチオニンを生産するための微生物、及び発酵によるメチオニンの製造方法の提供。【解決手段】メチオニンを生産するための微生物であって、PntABのトランスヒドロゲナーゼ活性を増強するように改変されている微生物。PntABをコードする遺伝子が過剰発現し、トランスヒドロゲナーゼUdhAの活性を減衰させるように改変されている。又、UdhAをコードする遺伝子が欠失しているか、一炭素代謝を増加させるように改変されている。【選択図】なし
Description
発明の分野
本発明は、メチオニン生産を増強するためにNADHから生産される細胞内NADPHの供給を増加させる方法に関する。有利には、NADPHレベルを増加させる方法は、メチオニン生産を向上させるための一炭素代謝の増加に関連している。
本発明は、メチオニン生産を増強するためにNADHから生産される細胞内NADPHの供給を増加させる方法に関する。有利には、NADPHレベルを増加させる方法は、メチオニン生産を向上させるための一炭素代謝の増加に関連している。
発明の背景
システイン、ホモシステイン、メチオニンまたはS−アデノシルメチオニンのような含硫化合物は細胞代謝に重要であり、食物または飼料添加剤および医薬品として用いる目的で工業生産されている。特に、動物が合成することができない必須アミノ酸であるメチオニンは、多くの身体機能において重要な役割を果たしている。タンパク質生合成におけるその役割は別として、メチオニンはメチル基転移、およびセレンおよび亜鉛のバイオアベイラビリティーに関与している。メチオニンは、アレルギーやリウマチ熱のような疾患の治療薬としても直接使用される。製造されるメチオニンのほとんどは、動物飼料に添加される。
システイン、ホモシステイン、メチオニンまたはS−アデノシルメチオニンのような含硫化合物は細胞代謝に重要であり、食物または飼料添加剤および医薬品として用いる目的で工業生産されている。特に、動物が合成することができない必須アミノ酸であるメチオニンは、多くの身体機能において重要な役割を果たしている。タンパク質生合成におけるその役割は別として、メチオニンはメチル基転移、およびセレンおよび亜鉛のバイオアベイラビリティーに関与している。メチオニンは、アレルギーやリウマチ熱のような疾患の治療薬としても直接使用される。製造されるメチオニンのほとんどは、動物飼料に添加される。
BSEやトリインフルエンザの結果として動物由来タンパク質の使用が減少したため、純粋なメチオニンの需要が増加してきている。化学的には、D,L−メチオニンは一般にはアクロレイン、メチルメルカプタンおよびシアン化水素から製造されている。しかしながら、このラセミ混合物は、例えばニワトリの飼料添加物におけるように純粋なL−メチオニンと同様には機能しない(Saunderson, C.L., (1985) British Journal of Nutrition 54, 621-633)。純粋なL−メチオニンは、ラセミメチオニンから、例えばN−アセチル−D,L−メチオニンのアシラーゼ処理によって製造することができるが、生産コストは劇的に増加する。環境問題と結びついた純粋なL−メチオニンの需要増加により、微生物によるメチオニンの生産が魅力的なものとなっている。
コファクター対NADPH/NADP+およびNADH/NAD+は、総ての生体系にとって極めて重要である。それらは、生細胞における多くの酸化−還元反応における還元当量の供与体および/または受容体である。酸化還元コファクターNADHおよびNADPHは、化学的には極めて類似しているが、別個の生化学的機能を果たし、100を上回る酵素反応に関与している(Ouzonis, C. A., and Karp, P. D. (2000) Genome Res. 10, 568-576)。異化反応は、通常はNAD+/NADHに関連しており、同化反応は、通常はNADP+/NADPHに関連している。全体として、これらのヌクレオチドは、細胞における実質的にあらゆる酸化−還元代謝経路に直接的影響を与える。
多くの産業上有用な化合物は、それらの生合成、例えば、酵母中キシロースでのエタノールの生産(Verho et al., (2003) Applied and Environmental Microbiology) 69, 5892-5897)、(+)−カテキンの高収率生産(Chemler et al., (2007) Applied and Environmental Microbiology 77, 797-807)、大腸菌(E. coli)におけるリコピン生合成(Alper, H. et al., (2005) Metab. Eng. 7, 155-164)、またはコリネバクテリウム・グルタミクム(Corynebacterium glutamicum)におけるリジン生産(Kelle T et al., (2005) L−リジン生産; 「Eggeling L, Bott M (監修) 「コリネバクテリウム・グルタミクム(corynebacterium glutamicum)ハンドブック」 CRC, Boca Raton, pp467-490)についてコファクターNADPHを必要としている。
大腸菌(Escherichia coli)を用いるバイオテクノロジーによるL−メチオニンの生産には、NADPHの十分なプールが必要である。メチオニンはアミノ酸であるアスパラギン酸から誘導されるが、その合成には2つの追加経路であるシステイン生合成およびCI代謝(N−メチルテトラヒドロ葉酸)の収束が必要である。アスパラギン酸は、連続した3つの反応によってホモセリンに転換される。ホモセリンは、次いでトレオニン/イソロイシンまたはメチオニン生合成経路に入ることができる。
L−メチオニン1分子の生産には、8.5モルのNADPHが必要である。最少培地での大腸菌の成長とL−メチオニン生産のNADPH要件を満たすため、本発明者らは、本発明において、細胞におけるNADPHのプールを増加させる目的でトランスヒドロゲナーゼ活性の増加を提案する。
トランスヒドロゲナーゼ反応(下記)は、膜に結合したプロトン転位酵素(PntAB)または可溶性のエネルギー非依存性(energy-independent)アイソフォーム酵素(SthA)によって触媒されることができる。
大腸菌は、遺伝子sthA(udhAとも呼ばれる)およびpntABによってコードされる2つのニコチンアミドヌクレオチドトランスヒドロゲナーゼを有する(Sauer U. et al., 2004, JBC, 279:6613-6619)。微生物におけるトランスヒドロゲナーゼPntABおよびSthAの生理学的機能は、それぞれNADPHの生成および再酸化である (Sauer U. et al., 2004, JBC, 279:6613-6619)。膜に結合したトランスヒドロゲナーゼPntABは、NADHからNAD+への酸化によるNADP+からNADPHへの還元の駆動力として電気化学的プロトングラディエントを用いる(Jackson JB, 2003, FEBS Lett 545: 18-24)。
幾つかの方法が、全細胞におけるNADPHの供給を向上させる目的で用いられてきた。Moreira dos Santos ら (2004)は、サッカロミセス・セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae)中のNADPHのサイトゾルレベルを増加させるためのNADP+依存性リンゴ酸酵素の使用を報告している。Weckbecker および Hummel (2004)は、アセトフェノンの(R)−フェニルエタノールへのNADPH依存性転換を向上させる目的での大腸菌におけるpntABの過剰発現を報告している。Sanchez ら (2006)は、ポリ(3−ヒドロキシブチレート)のNADPH依存性生産を向上させる目的で大腸菌における可溶性トランスヒドロゲナーゼSthAの過剰発現を報告している。
本発明者らは、驚くべきことには、細菌においてPntAB活性を増加させ、かつSthAによって触媒される反応を減少させることによって、メチオニン生産が有意に増加することを見出した。
更に、細胞における一炭素代謝を高めるために高トランスヒドロゲナーゼ活性とメチレンテトラヒドロ葉酸レダクターゼ(MetF)活性の増加を組み合わせると、改変微生物の発酵によるL−メチオニンの生産が大きく向上する。
発明の概要
本発明は、メチオニンを生産する微生物であって、そのNADPHの生産が増加する微生物に関する。NADPH生産の増加は、唯一の改変としてのPntABのトランスヒドロゲナーゼ活性を増加することによって、またはUdhAトランスヒドロゲナーゼの活性の減衰と組み合わせて達成される。本発明の特定の実施態様では、NADPH生産の増加は、一炭素代謝の増加と対になっている。
本発明は、メチオニンを生産する微生物であって、そのNADPHの生産が増加する微生物に関する。NADPH生産の増加は、唯一の改変としてのPntABのトランスヒドロゲナーゼ活性を増加することによって、またはUdhAトランスヒドロゲナーゼの活性の減衰と組み合わせて達成される。本発明の特定の実施態様では、NADPH生産の増加は、一炭素代謝の増加と対になっている。
本発明は、
− 炭素源、硫黄源および窒素源を含んでなる適切な培養培地で、改変されたメチオニン生産微生物を培養する工程、および
− メチオニンまたはその誘導体を培養培地から回収する工程
を含んでなる発酵プロセスにおいて、該微生物においてPntABのトランスヒドロゲナーゼ活性を、還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADPH)の生産が増加するように増強することを特徴とする、メチオニンの製造方法にも関する。
− 炭素源、硫黄源および窒素源を含んでなる適切な培養培地で、改変されたメチオニン生産微生物を培養する工程、および
− メチオニンまたはその誘導体を培養培地から回収する工程
を含んでなる発酵プロセスにおいて、該微生物においてPntABのトランスヒドロゲナーゼ活性を、還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADPH)の生産が増加するように増強することを特徴とする、メチオニンの製造方法にも関する。
発明の詳細な説明
本発明は、メチオニンを生産する微生物であって、PntABのトランスヒドロゲナーゼ活性を増強するように改変されている微生物に関する。
本発明は、メチオニンを生産する微生物であって、PntABのトランスヒドロゲナーゼ活性を増強するように改変されている微生物に関する。
本発明は、発酵プロセスにおけるメチオニンの製造方法にも関する。
定義
本発明は、遺伝子改変(genetics modifications)を含み、遺伝子発現またはタンパク質生産もしくは活性を増強する微生物に関する。
本発明は、遺伝子改変(genetics modifications)を含み、遺伝子発現またはタンパク質生産もしくは活性を増強する微生物に関する。
本発明の説明において、遺伝子とタンパク質は、大腸菌における対応遺伝子の名称を用いて同定される。しかしながら、特に断らない限り、これらの名称の使用は本発明によればより一般的意味を有し、他の生物、更に詳細には微生物における総ての対応する遺伝子およびタンパク質を包含する。
PFAM(アライメントおよび隠れマルコフモデルのタンパク質ファミリーアライメント; http://www.sanger.ac.uk/Software/Pfam/)は、タンパク質配列アライメントの膨大なコレクションである。各々のPFAMによって、多数から成るアライメントを視覚化したり、タンパク質ドメインを見たり、生物での分布を評価したり、他のデータベースへのアクセスを獲得したり、既知のタンパク質の構造を視覚化することが可能になる。
COGs(タンパク質の相同分子種グループのクラスター、http://www.ncbi.nlm.nih.gov/COG/)は、配列が完全に解読された66のゲノムのタンパク質配列を比較することによって得られ、38の主要な系統学的系列を表している。各々のCOGは、少なくとも三つの系統から定義され、前に保存されているドメインの同定を可能にする。
相同配列およびその相同性パーセント割合を同定する手段は当業者に周知であり、特に、BLASTプログラムを包含する。該プログラムは、そのウェブサイトで示された初期パラメータを用いて、ウェブサイトhttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/BLAST/から利用することができる。得られた配列は、例えば、CLUSTALW(http://www.ebi.ac.uk/clustalw/)またはMULTALIN(http://prodes.toulouse.inra.fr/multalin/cgi-bin/multalin.pl)といったプログラムを使い、それらウェブサイトで示された初期パラメータを用いて、利用される(例えば、配列される)。
既知遺伝子についてGenBankに示されている参考文献を用いて、当業者は、他の生物、細菌株、酵母、真菌、哺乳類、植物等における同等な遺伝子を決定することができる。この日常作業は、他の微生物由来の遺伝子により配列アライメントを行うことによって決定することができるコンセンサス配列を用い、他の生物における対応遺伝子をクローニングするための縮重プローブ(degenerate probes)をデザインして好都合に行われる。これらの分子生物学の常法は当業者に周知であり、例えば、Sambrook et al. (1989 「分子クローニング:実験室マニュアル(Molecular Cloning: a Laboratory Manual). 第2版、Cold Spring Harbor Lab., コールド・スプリング・ハーバー, ニューヨーク)に記載されている。
本発明による「活性の減衰」という用語は、酵素または遺伝子について用いることができ、それぞれの場合に、対応する遺伝子の発現の部分的または完全な抑制を表し、次いでこれは「減衰される」といわれる。この発現の抑制は、遺伝子の発現の阻害、遺伝子発現に必要なプロモーター領域の総てまたは一部の欠失、遺伝子のコード領域の欠失、または弱めの天然または合成プロモーターによる野生型プロモーターの交換のいずれかであることができる。好適には、遺伝子の減衰は、本質的にその遺伝子の完全な欠失であり、これは、本発明による株の同定、単離および精製を容易にする選択マーカー遺伝子に交換することができる。遺伝子は、相同性組換えの技術によって好適に不活性化される(Datsenko, K.A. & Wanner, B.L. (2000) 「PCR生成物を用いる大腸菌K−12における染色体遺伝子の一段階不活性化(One-step inactivation of chromosomal genes in Escherichia coli K-12 using PCR products)」. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 97: 6640-6645)。
「増強されたトランスヒドロゲナーゼPntAB活性」という用語は、改変されていない微生物の酵素活性より優れている酵素活性を表す。当業者は、前記酵素の酵素活性の測定方法を知っている。本発明の好ましい実施態様では、PntAB活性は、改変されていない微生物で見られる活性と比較して10%増加し、好適には、前記活性は20%、更に好適には30%、更に一層好適には50%増加し、または60%を上回る。
酵素活性を増強するには、当業者は、様々な手段、すなわち、タンパク質の触媒部位の改変、タンパク質の安定性の増加、メッセンジャーRNAの安定性増加、タンパク質をコードする遺伝子の発現増加を知っている。
タンパク質を安定化する要素は、当該技術分野で知られており(例えば、GSTタグ、Amersham Biosciences社)、並びにメッセンジャーRNAを安定化する要素も知られている (Carrier and Keasling (1998) Biotechnol. Prog. 15, 58-64)。
「遺伝子の増加発現」、「遺伝子の増強された発現」または「遺伝子の過剰発現」という用語は、本文では互換的に用いられかつ同様の意味を有する。
遺伝子の発現を増加させるため、当業者は様々な手法、すなわち微生物における遺伝子のコピー数の増加、遺伝子の高レベル発現を誘導するプロモーターの使用、遺伝子の直接的または間接的転写リプレッサーの活性および/または発現の減衰を知っている。
遺伝子は、染色体または染色体外でコードされる。遺伝子が染色体上に位置しているときには、遺伝子の幾つかのコピーを当業者に知られている組換えの方法(遺伝子置換など)によって染色体上に導入することができる。遺伝子が染色体外に位置しているときには、遺伝子は、細胞における複製起源、従ってコピー数に関して異なっている様々な種類のプラスミドに担持されている。これらのプラスミドは、このプラスミドの性質、すなわち、複製が厳密な(tight replication)低コピー数のプラスミド(pSC101、RK2)、低コピー数のプラスミド(pACYC、pRSF1010)または高コピー数のプラスミド(pSK bluescriptII)に応じて微生物中に1〜5つのコピー、または約20のコピー、または500以下のコピーで存在する。
本発明の特定の実施態様では、遺伝子は、様々な強度のプロモーターを用いて発現させる。本発明の一つの実施態様では、これらのプロモーターは誘導可能である。これらのプロモーターは同種または異種である。当業者は、どのプロモーターが最も好都合であるかを知っており、例えば、プロモーターPtrc、Ptac、PlacまたはλプロモーターcIが広く用いられる。
メチオニンの誘導体:
本発明によれば、メチオニンは培養培地から回収される。しかしながら、培養培地からメチオニンの幾つかの誘導体を回収することも可能であり、これらは、簡単な反応でメチオニンに転換することができる。メチオニンの誘導体は、S−アシルメチオニンおよびN−アシルメチオニン経路のようなメチオニン転換および/または減成経路から生じる。詳細には、これらの生成物は、S−アデノシル−メチオニン(SAM)およびN−アセチル−メチオニン(NAM)である。特に、 NAMは、脱アシル化によって単離してメチオニンに転換することができる容易に回収可能なメチオニン誘導体である。
本発明によれば、メチオニンは培養培地から回収される。しかしながら、培養培地からメチオニンの幾つかの誘導体を回収することも可能であり、これらは、簡単な反応でメチオニンに転換することができる。メチオニンの誘導体は、S−アシルメチオニンおよびN−アシルメチオニン経路のようなメチオニン転換および/または減成経路から生じる。詳細には、これらの生成物は、S−アデノシル−メチオニン(SAM)およびN−アセチル−メチオニン(NAM)である。特に、 NAMは、脱アシル化によって単離してメチオニンに転換することができる容易に回収可能なメチオニン誘導体である。
微生物
「メチオニンの生産のための微生物」または「メチオニン生産微生物」という用語は、内因的要求によってのみメチオニンを生産する、非生産微生物より高レベルのメチオニンを生産する微生物を表す。メチオニン生産について「至適化された」微生物は、当該技術分野で周知であり、特に特許出願WO2005/111202、WO2007/077041、およびWO2009/043803に開示されている。
「メチオニンの生産のための微生物」または「メチオニン生産微生物」という用語は、内因的要求によってのみメチオニンを生産する、非生産微生物より高レベルのメチオニンを生産する微生物を表す。メチオニン生産について「至適化された」微生物は、当該技術分野で周知であり、特に特許出願WO2005/111202、WO2007/077041、およびWO2009/043803に開示されている。
「改変微生物」という用語は、メチオニン生産を向上させるために改変された微生物に関する。本発明によれば、微生物によって生産されるメチオニンの量、および特にメチオニン収率(炭素源グラム/モル当たり生産されるメチオニングラム/モルの比)は、対応する非改変微生物と比較して改変微生物での方が高い。通常の改変は、形質転換および組換えによる遺伝子の欠失、遺伝子置換、および異種遺伝子の発現のためのベクターの導入を含む。
本発明で用いられる微生物は、細菌、酵母または真菌である。好適には、微生物は腸内細菌科(Enterobacteriaceae)、バチルス科(Bacillaceae)、ストレプトミセス科(Streptomycetaceae)およびコリネバクテリウム科(Corynebacteriaceae)の中から選択される。より好適には、微生物は、エシェリキア属(Escherichia)、クレブシェラ属(Klebsiella)、パンテア属(Pantoea)、サルモネラ菌属(Salmonella)またはコリネバクテリウム属(Corynebacterium)である。いっそうより好適には、微生物は、大腸菌(Escherichia coli)またはコリネバクテリウム・グルタミクム (Corynebacterium glutamicum) の種のいずれかである。
NADPHの増加
本発明によれば、改変微生物は、一方では、メチオニン生産を向上させるための改変と、他方では、PntABのトランスヒドロゲナーゼ活性の増加による利用可能なNADPHの生産を向上させるための改変を含んでなる。
本発明によれば、改変微生物は、一方では、メチオニン生産を向上させるための改変と、他方では、PntABのトランスヒドロゲナーゼ活性の増加による利用可能なNADPHの生産を向上させるための改変を含んでなる。
PntABは、NADHのNAD+への酸化によるNADP+のNADPHへの還元を触媒しかつpntAおよびpntB遺伝子によってそれぞれコードされる2つのサブユニットαおよびβから構成されている膜貫通ピリジンヌクレオチドトランスヒドロゲナーゼである。
PntAB活性が増加すると、細胞における利用可能なNADPHの生産が高まる。これは、利用可能なNADPHがNADPH依存性酵素によって直接消費されることがあるので、細胞における濃度増加を自動的にもたらすものではない。本文における「PntAB活性が増加」という用語は、例えば、より強いプロモーターを使用するか、または活性が増強された対立遺伝子を使用し、また、おそらくはこれらの手段を組み合わせて、遺伝子のコピー数を増やすことにより、対応するpntAおよびpntBによってコードされるトランスヒドロゲナーゼの細胞内活性を増大させることを表す。
本発明の特定の実施態様では、pntABをコードする遺伝子は過剰発現される。
本発明の特定の実施態様では、pntAB遺伝子は高強度を示すプロモーターを用いて過剰発現される。このようなプロモーターは、例えば、それぞれ特定の強度を示すPtrcファミリーに属するものである。Ptrcプロモーターは、典型的な大腸菌(E. coli)プロモーターPlacおよびPtrp、特にPlacの−35ボックスおよびPtrpの−10ボックスのコンセンサス配列を示す人工のハイブリッドプロモーターである(Amann et al., 1983, Geneおよび Amann et al., 1988, Gene)。本発明者らは、様々な強度のプロモーターのシリーズを得るためのHawleyの研究(Hawley & McClure, 1983, Nucleic Acids Research)におけるプロモーター比較により−10または−35ボックスのコンセンサス配列を改変することによってこの人工プロモーターを改変した。これらの配列がコンセンサス−10および−35ボックスから異なれば異なるほど、プロモーターの強度は低くなる。本発明で用いられるPtrcプロモーターは、数により重りを付けたPtrcと命名され、数が大きくなればなるほど、人工プロモーター配列とコンセンサス配列との差は大きくなる。
本発明の特定の実施態様では、利用可能なNADPHの増加は、PntABの活性をUdhA活性の減衰と組み合わせて増加させることによって得られる。UdhAは、NAD+のNADHへの還元によるNADPHのNADP+への酸化を本質的に触媒する可溶性ピリジンヌクレオチドトランスヒドロゲナーゼである。
前述のように、UdhA活性の減衰は、対応するudhA遺伝子を部分的にまたは完全に抑制することによって、udhA遺伝子の発現を阻害することによって、遺伝子発現に必要なプロモーター領域の全部または一部を欠失することによって、遺伝子のコード領域における欠失によって、または野生型プロモーターの、より弱い天然もしくは合成プロモーターとの交換によって行うことができる。
本発明の好ましい実施態様では、UdhA活性の減衰は、相同組換えによるudhA遺伝子の完全な欠失によって行われる。
C1代謝
本発明の好ましい実施態様では、NADPHの生産増加は、メチオニン生産微生物における一炭素代謝(C1代謝と呼ばれる)の増加と結びつけられている。C1代謝は当業者に周知であり、葉酸代謝に基づいている。葉酸は、葉酸還元酵素によってジヒドロ葉酸に還元され、次いでジヒドロ葉酸還元酵素によってテトラヒドロ葉酸(THFと呼ばれる)に還元される。THFは、DNA塩基およびアミノ酸の生合成に関与する化合物である。
本発明の好ましい実施態様では、NADPHの生産増加は、メチオニン生産微生物における一炭素代謝(C1代謝と呼ばれる)の増加と結びつけられている。C1代謝は当業者に周知であり、葉酸代謝に基づいている。葉酸は、葉酸還元酵素によってジヒドロ葉酸に還元され、次いでジヒドロ葉酸還元酵素によってテトラヒドロ葉酸(THFと呼ばれる)に還元される。THFは、DNA塩基およびアミノ酸の生合成に関与する化合物である。
THFは、グリシンまたはセリンから生じるメチレン基を受け取り、メチレン−THFを形成する。セリンの場合には、メチレン基のTHFへの移動はセリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼ(GlyA)によって触媒され、またはグリシンの場合には、グリシン開裂複合体(GcvTHP)によって触媒される。グリシン開裂複合体(GCV)は、グリシンの酸化を触媒し、二酸化炭素、アンモニア、メチレン−THFおよび還元型ピリジンヌクレオチドを生成する多酵素複合体である。GCV複合体は、P−タンパク質と呼ばれるグリシンデヒドロゲナーゼ(GcvP)、H−タンパク質と呼ばれるリポイル−GcvH−タンパク質(GcvH)、T−タンパク質と呼ばれるアミノメチルトランスフェラーゼ(GcvT)、およびL−タンパク質と呼ばれるジヒドロリポアミドデヒドロゲナーゼ(GcvLまたはLpd)からなっている。P−タンパク質は、グリシンからCO2のピリドキサールリン酸依存性放出を触媒し、メチルアミン残基を残す。メチルアミン残基は、H−タンパク質のリポ酸に移動し、これはP−タンパク質に結合した後グリシンを脱炭酸する。T−タンパク質は、メチルアミン基からのNH3の放出を触媒し、残っているC1単位をTHFに移動させ、メチレン−THFを形成する。次に、L−タンパク質はH−タンパク質のリポ酸成分を酸化し、電子をNAD+に移動させ、NADHを形成する。
メチオニン生合成では、メチレン−THFは、メチレンテトラヒドロ葉酸レダクターゼ(MetF)によって還元されメチル−THFを形成することができる。メチル−THFは、メチオニンを形成するためのメチルトランスフェラーゼMetEまたはMetHによるホモシステインのメチル化の際のメチルの供与体である。
C1代謝の増加は、メチオニン生産の向上をもたらす。
本発明によれば、「C1代謝の増加」は、MetF、GcvTHF、Lpd、GlyA、MetEまたはMetHから選択されるC1代謝に関与する少なくとも一つの酵素の活性の増加に関する。酵素活性を増加させるため、これらの様々な酵素の対応する遺伝子を、それらの核酸配列において過剰発現または改変させ、活性の向上した発現酵素とすることができ、またはフィードバック調節に対するそれらの感受性を低減させることができる。
本発明の好ましい実施態様では、 一炭素代謝は、メチレンテトラヒドロ葉酸レダクターゼMetFの活性および/またはグリシン開裂複合体GcvTHPの活性および/またはセリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼGlyAの活性を増強することによって増加する。
本発明の特定の実施態様では、MetFの活性は遺伝子metFの過剰発現によっておよび/または翻訳の至適化によって増強される。
本発明の特定の実施態様では、metF遺伝子の過剰発現は、Ptrcファミリープロモーターに属する強力なプロモーターの制御下でまたはPCT/FR2009/052520に記載の温度誘導性プロモーターPRのような誘導性プロモーターの制御下で遺伝子を発現させることによって達成される。
本発明の別の実施態様によれば、タンパク質MetFの翻訳の至適化は、RNA安定剤を用いることによって達成される。遺伝子の過剰発現のための他の手段は当業者に知られており、MetF遺伝子の過剰発現に用いることができる。
メチオニン生合成経路の至適化
上述のように、本発明で用いられる改変微生物は、利用可能なNADPH生産およびC1代謝における改変、メチオニン生産を向上させるための改変を更に含んでなることができる。
上述のように、本発明で用いられる改変微生物は、利用可能なNADPH生産およびC1代謝における改変、メチオニン生産を向上させるための改変を更に含んでなることができる。
微生物においてメチオニンに関与する遺伝子は当該技術分野で周知であり、メチオニンに特異的な生合成経路に関与する遺伝子、並びに前駆体供給経路に関与する遺伝子およびメチオニン消費経路に関与する遺伝子を含んでなる。
メチオニンの効率的生産には、メチオニンに特異的経路および幾つかの前駆体供給経路の至適化が必要とされる。メチオニン産生株は、特許出願WO2005/111202、WO2007/077041、およびWO2009/043803に記載されている。これらの出願は、本出願に参考として組込まれる。
その阻害剤SAMとメチオニンに対するフィードバック感受性が低減されたホモセリンスクシニルトランスフェラーゼ対立遺伝子を過剰発現するメチオニン生産株がWO2005/111202に記載されている。この出願にはまた、メチオニンレギュロンのダウンレギュレーションを担うメチオニンレプレッサーMetJの欠失を有するこれらの対立遺伝子の組合せも記載されている。さらに、アスパルトキナーゼ/ホモセリンデヒドロゲナーゼの過剰発現を伴う2つの改変の組合せが出願に記載されている。
メチオニンの生産を向上させるため、この微生物は、
WO2007/077041およびWO2009/043803に記載の、周辺質硫酸結合タンパク質をコードするcysP、
WO2007/077041およびWO2009/043803に記載の、硫酸ABC輸送体の成分をコードするcysU、
WO2007/077041およびWO2009/043803に記載の膜に結合した硫酸輸送タンパク質をコードするcysW、
WO2007/077041およびWO2009/043803に記載の硫酸パーミアーゼをコードするcysA、
WO2007/077041およびWO2009/043803に記載のO−アセチルセリンスルフヒドラーゼをコードするcysM、
WO2007/077041およびWO2009/043803に記載の亜硫酸レダクターゼのαおよびβサブユニットをそれぞれコードしたcysIおよびcysJ。好ましくは、cysIおよびcysJは同時に過剰発現される。
WO2007/077041およびWO2009/043803に記載のアデニリルスルフェートレダクターゼをコードするcysH、
WO2007/077041に記載のセリンアシルトランスフェラーゼをコードするcysE、
WO2007/077041およびWO2009/043803に記載のホスホグリセレートデヒドロゲナーゼをコードするserA、
WO2007/077041およびWO2009/043803に記載のホスホセリンホスファターゼをコードするserB、
WO2007/077041およびWO2009/043803に記載のホスホセリンアミノトランスフェラーゼをコードするserC、
WO2005/111202に記載のS−アデノシルメチオニンおよび/またはメチオニンに対するフィードバック感受性が低減されたホモセリンスクシニルトランスフェラーゼをコードするmetA対立遺伝子、
WO2009/043803およびWO2005/111202に記載のトレオニンに対するフィードバック阻害が低減されたアスパルトキナーゼ/ホモセリンデヒドロゲナーゼをコードするthrAまたはthrA対立遺伝子
からなる群において選択される少なくとも一つの遺伝子の発現増加、または下記の遺伝子:
WO2007/077041およびWO2009/043803に記載のピルベートキナーゼをコードするpykA、
WO2007/077041およびWO2009/043803に記載のピルベートキナーゼをコードするpykF、
WO2007/077041およびWO2009/043803に記載のホルミルテトラヒドロ葉酸デホルミラーゼをコードするpurU、
WO2010/020681に記載のN−アセチルトランスフェラーゼをコードするyncA、
WO2005/111202に記載のメチオニン生合成経路のリプレッサーをコードするmetJ
の少なくとも一つの発現の阻害
を示す。
WO2007/077041およびWO2009/043803に記載の、周辺質硫酸結合タンパク質をコードするcysP、
WO2007/077041およびWO2009/043803に記載の、硫酸ABC輸送体の成分をコードするcysU、
WO2007/077041およびWO2009/043803に記載の膜に結合した硫酸輸送タンパク質をコードするcysW、
WO2007/077041およびWO2009/043803に記載の硫酸パーミアーゼをコードするcysA、
WO2007/077041およびWO2009/043803に記載のO−アセチルセリンスルフヒドラーゼをコードするcysM、
WO2007/077041およびWO2009/043803に記載の亜硫酸レダクターゼのαおよびβサブユニットをそれぞれコードしたcysIおよびcysJ。好ましくは、cysIおよびcysJは同時に過剰発現される。
WO2007/077041およびWO2009/043803に記載のアデニリルスルフェートレダクターゼをコードするcysH、
WO2007/077041に記載のセリンアシルトランスフェラーゼをコードするcysE、
WO2007/077041およびWO2009/043803に記載のホスホグリセレートデヒドロゲナーゼをコードするserA、
WO2007/077041およびWO2009/043803に記載のホスホセリンホスファターゼをコードするserB、
WO2007/077041およびWO2009/043803に記載のホスホセリンアミノトランスフェラーゼをコードするserC、
WO2005/111202に記載のS−アデノシルメチオニンおよび/またはメチオニンに対するフィードバック感受性が低減されたホモセリンスクシニルトランスフェラーゼをコードするmetA対立遺伝子、
WO2009/043803およびWO2005/111202に記載のトレオニンに対するフィードバック阻害が低減されたアスパルトキナーゼ/ホモセリンデヒドロゲナーゼをコードするthrAまたはthrA対立遺伝子
からなる群において選択される少なくとも一つの遺伝子の発現増加、または下記の遺伝子:
WO2007/077041およびWO2009/043803に記載のピルベートキナーゼをコードするpykA、
WO2007/077041およびWO2009/043803に記載のピルベートキナーゼをコードするpykF、
WO2007/077041およびWO2009/043803に記載のホルミルテトラヒドロ葉酸デホルミラーゼをコードするpurU、
WO2010/020681に記載のN−アセチルトランスフェラーゼをコードするyncA、
WO2005/111202に記載のメチオニン生合成経路のリプレッサーをコードするmetJ
の少なくとも一つの発現の阻害
を示す。
本発明の特定の実施態様では、遺伝子は、誘導性プロモーターの制御下にあることができる。PCT/FR2009/052520には、トレオニンに対するフィードバック阻害が低減されたthrA対立遺伝子と誘導性プロモーターの制御下にあるcysEを発現したメチオニン生産株が記載されている。この出願は、本出願に参考として組込まれる。
本発明の好ましい実施態様では、thrA遺伝子または対立遺伝子は、温度誘導性プロモーターの制御下にある。最も好ましい実施態様では、用いられる温度誘導性プロモーターはPRプロモーターのファミリーに属している。
本発明の別の態様では、ピルベートカルボキシラーゼの活性が増強される。ピルベートカルボキシラーゼの活性増加は、対応する遺伝子を過剰発現し、または活性が向上した酵素を発現させるためにこの遺伝子の核酸配列を改変することによって得られる。本発明の別の実施態様では、pyc遺伝子は組換えによって1または数コピーで染色体に導入されるか、または改変された微生物に少なくとも1コピーで存在するプラスミドによって担持されている。pyc遺伝子は、リゾビウム・エトリ(Rhizobium etli)、バチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis)、シュドモナス・フルオレッセンス(Pseudomonas fluorescens)、ラクトコッカス・ラクティス(Lactococcus lactis)またはコリネバクテリウム種(Corynebacterium species)に由来する。
本発明の特定の実施態様では、過剰発現した遺伝子は染色体上のそれらの天然の位置にあるか、または非天然の位置に組込まれている。至適メチオニン生産のためには、遺伝子の幾つかのコピーが必要とされることがあり、これらの複数コピーは特異的遺伝子座に組込まれるが、その改変はメチオニン生産に負の影響を与えるものではない。
本発明は、メチオニンを生産するための方法であって、下記の工程
炭素源、硫黄源および窒素源を含んでなる適切な培養培地において改変メチオニン生産微生物を培養する工程、および
該培養培地からメチオニンまたはその誘導体の一つを回収する工程
を含んでなり、
前記微生物がPntABの増強されたトランスヒドロゲナーゼ活性を示すように改変される方法にも関する。
炭素源、硫黄源および窒素源を含んでなる適切な培養培地において改変メチオニン生産微生物を培養する工程、および
該培養培地からメチオニンまたはその誘導体の一つを回収する工程
を含んでなり、
前記微生物がPntABの増強されたトランスヒドロゲナーゼ活性を示すように改変される方法にも関する。
培養条件
「発酵プロセス」、「培養」または「発酵」という用語は、単純な炭素源、硫黄源および窒素源を含む適切な増殖培地での細菌の増殖を表すために互換的に用いられる。
「発酵プロセス」、「培養」または「発酵」という用語は、単純な炭素源、硫黄源および窒素源を含む適切な増殖培地での細菌の増殖を表すために互換的に用いられる。
適切な培養培地は、微生物の培養および増殖に適切な培地である。このような培地は、微生物の発酵の技術分野で周知であり、培養される微生物によって変化する。
本発明による「炭素源」という用語は、微生物の正常な成長を支えるために当業者によって用いられることができ、グルコース、ガラクトースまたはラクトースのようなヘキソース; ペントース; 単糖類; スクロース、セロビオースまたはマルトースのような二糖類; オリゴ糖類; 糖蜜; 澱粉またはその誘導体; ヘミセルロース; グリセロールおよびそれらの組合せであり得る炭素源を表す。特に好ましい炭素源は、グルコースである。別の好ましい炭素源は、スクロースである。
本発明の特定の実施態様では、炭素源は、再生可能な供給原料に由来する。再生可能な供給原料は、短い遅滞内で、目的産物へのその変換を可能とするのに十分な量で再生することができる、ある特定の工業プロセスに必要な原料として定義される。処理されたまたは処理されていない植物バイオマスは、興味深い再生可能な炭素源である。
本発明による「硫黄源」という用語は、硫酸、チオ硫酸、硫化水素、ジチオン酸、亜ジチオン酸、亜硫酸、メチルメルカプタン、ジメチルスルフィドおよび他のメチルキャップスルフィド(methyl capped sulphides)、または様々な供給源の組合せを指す。更に好適には、培養培地における硫黄源は、硫酸またはチオ硫酸あるいはそれらの混合物である。
「窒素源」という用語は、アンモニウム塩またはアンモニアガスのいずれかに相当する。窒素源はアンモニウムまたはアンモニアの形態で供給される。
本発明の特定の態様では、培養は、微生物が無機基質、特にリン酸および/またはカリウムについて制限されまたは飢餓状態にされるような条件で行われる。生物が無機基質の制限を受けるとは、その微生物の増殖が、なお弱い増殖を許容しつつ、供給された無機化学物質の量により支配される条件を定義する。ある無機基質に対して微生物を飢餓状態にするとは、その無機基質が存在しないために微生物の増殖が完全に停止する条件を定義する。
発酵は一般に、使用する微生物に適合した、少なくとも1つの単純炭素源、および必要であれば代謝産物の生産のための補助基質を含有する適切な培養培地を用いる発酵槽で行う。
当業者ならば、本発明による微生物の培養条件を定義することができる。特に、細菌を20℃〜55℃の間、好適には25℃〜40℃の間、より具体的には、C.グルタミクムでは約30℃、大腸菌では約37℃の温度で発酵させる。
大腸菌の既知の培養培地の例として、培養培地は、M9培地(Anderson, 1946, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 32:120-128)、M63培地(Miller, 1992; A Short Course in Bacterial Genetics: A Laboratory Manual and Handbook for Escherichia coli and Related Bacteria, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York)またはSchaefer ら (1999, Anal. Biochem. 270: 88-96)によって定義されているような培地と同じまたは類似の組成のものであり得る。
C.グルタミクムの既知の培養培地の例として、培養培地は、BMCG培地(Liebl et al., 1989, Appl. Microbiol. Biotechnol. 32: 205-210)またはRiedelら (2001, J. Mol. Microbiol. Biotechnol. 3: 573-583)によって記載されているような培地と同じまたは類似の組成のものであり得る。
メチオニンの回収
「培養培地からメチオニンを回収する」行為とは、メチオニンまたはその誘導体の一つ、特にSAMおよびNAM並びに有用であり得る他の全ての誘導体を回収する行為を表す。
「培養培地からメチオニンを回収する」行為とは、メチオニンまたはその誘導体の一つ、特にSAMおよびNAM並びに有用であり得る他の全ての誘導体を回収する行為を表す。
本発明は、任意に最終産物の一部または全量(0〜100%)に留まっている、発酵液および/またはバイオマスからメチオニン、その前駆体または誘導体を単離する工程を含んでなる、メチオニンの生産方法にも関する。
発酵後、L−メチオニン、その前駆体またはそれに由来する化合物を回収し、必要であれば精製する。培養培地におけるメチオニン、S−アデノシル−メチオニンおよびN−アセチル−メチオニンなどの生産された化合物の回収および精製のための方法は当業者によく知られている(WO 2005/007862,WO 2005/059155)。
場合により、発酵産物の精製の際には、0〜100%、好適には少なくとも90%、より好適には95%、いっそうより好適には少なくとも99%のバイオマスが除去され得る。
場合により、メチオニン誘導体であるN−アセチル−メチオニンは脱アシル化によってメチオニンに転換された後、メチオニンが回収される。
プロトコル
幾つかのプロトコルを用いてメチオニン生産株を構築し、下記の実施例に記載する。
幾つかのプロトコルを用いてメチオニン生産株を構築し、下記の実施例に記載する。
プロトコル1:相同組換えおよび組換体の選択による染色体改変 (Datsenko, K.A. & Wanner, B.L. (2000))
DatsenkoとWanner(2000)によって記載された相同組換えによって、特定の染色体上の座における対立遺伝子交換または遺伝子破壊を行った。Flp認識部位によって挟まれたクロラムフェニコール(Cm)耐性cat、カナマイシン(Km)耐性kan、またはゲンタマイシン(Gt)耐性gm遺伝子を、pKD3またはpKD4あるいはp34S−Gm (Dennis et Zyltra, AEM july 1998, p 2710-2715)プラスミドをそれぞれ鋳型として用いることによってPCRによって増幅した。生成するPCR産物を用いて、λRed(γ、β、exo)リコンビナーゼを発現するプラスミドpKD46を含む宿主大腸菌株を形質転換した。次に、抗生物質耐性の形質転換体を選択して、突然変異した座の染色体構造を表2に示される適切なプライマーを用いるPCR分析によって検証した。
DatsenkoとWanner(2000)によって記載された相同組換えによって、特定の染色体上の座における対立遺伝子交換または遺伝子破壊を行った。Flp認識部位によって挟まれたクロラムフェニコール(Cm)耐性cat、カナマイシン(Km)耐性kan、またはゲンタマイシン(Gt)耐性gm遺伝子を、pKD3またはpKD4あるいはp34S−Gm (Dennis et Zyltra, AEM july 1998, p 2710-2715)プラスミドをそれぞれ鋳型として用いることによってPCRによって増幅した。生成するPCR産物を用いて、λRed(γ、β、exo)リコンビナーゼを発現するプラスミドpKD46を含む宿主大腸菌株を形質転換した。次に、抗生物質耐性の形質転換体を選択して、突然変異した座の染色体構造を表2に示される適切なプライマーを用いるPCR分析によって検証した。
pCP20プラスミドを含むクローンをLB上で37℃で培養した後、抗生物質耐性の喪失を30℃で試験したことを除き、cat、kanおよびgm耐性遺伝子を、DatsenkoとWanner(2000)によって記載されたプラスミドpCP20を用いて除去した。次に、抗生物質感受性クローンを、表2に示されるプライマーを用いるPCRによって検証した。
プロトコル2:ファージP1の形質導入
染色体修飾を、P1形質導入によって所定の大腸菌宿主株に移した。このプロトコルは、(i)耐性関連染色体修飾を含む供与体株でのファージ溶解液の調製、および(ii)このファージ溶解液による宿主株の感染の2工程から構成されている。
染色体修飾を、P1形質導入によって所定の大腸菌宿主株に移した。このプロトコルは、(i)耐性関連染色体修飾を含む供与体株でのファージ溶解液の調製、および(ii)このファージ溶解液による宿主株の感染の2工程から構成されている。
ファージ溶解液P1の調製:
・10mlのLB+Cm(30μg/ml)またはKm(50μg/ml)またはGt(10μg/ml)+グルコース(0.2%)+CaCl2(5mM)において、対象の染色体修飾を有する株MG1655の一晩培養物100μlを植菌する。
・振盪しながら37℃で30分間インキュベートする。
・準備したP1ファージ溶解液100μlをドナー株MG1655に加える(約1×109ファージ/ml)
・細胞が完全に溶解するまで37℃で30分間振盪する。
・200μlのクロロホルムを加え、ボルテックスにかける。
・4500gで遠心分離を行い、細胞残渣を除去する。
・上清を無菌試験管に移す。
・溶解液を4℃で保存する。
・10mlのLB+Cm(30μg/ml)またはKm(50μg/ml)またはGt(10μg/ml)+グルコース(0.2%)+CaCl2(5mM)において、対象の染色体修飾を有する株MG1655の一晩培養物100μlを植菌する。
・振盪しながら37℃で30分間インキュベートする。
・準備したP1ファージ溶解液100μlをドナー株MG1655に加える(約1×109ファージ/ml)
・細胞が完全に溶解するまで37℃で30分間振盪する。
・200μlのクロロホルムを加え、ボルテックスにかける。
・4500gで遠心分離を行い、細胞残渣を除去する。
・上清を無菌試験管に移す。
・溶解液を4℃で保存する。
形質導入:
・LB培地中で培養した大腸菌宿主株の一晩培養物5mlを、1500gで10分間遠心分離する。
・細胞ペレットを2.5mlの10mM MgSO4、5mM CaCl2に懸濁させる。
・100μlの細胞を、染色体修飾を有するMG1655株のP1ファージ100μlに感染させ(供試試験管)、対照試験管としてP1ファージを含まない100μl細胞および細胞を含まない100μlのP1ファージを用いる。
・振盪せずに30℃で30分間インキュベートする。
・各試験管に100μlの1Mクエン酸ナトリウムを加え、ボルテックスにかける。
・1mlのLBを加える。
・振盪しながら37℃で1時間インキュベートする。
・試験管を7000rpmで3分間遠心分離する。
・LB+Cm(30μg/ml)またはKm(50μg/ml)またはGt(10μg/ml)上で培養する。
・37℃で一晩インキュベートする。
・LB培地中で培養した大腸菌宿主株の一晩培養物5mlを、1500gで10分間遠心分離する。
・細胞ペレットを2.5mlの10mM MgSO4、5mM CaCl2に懸濁させる。
・100μlの細胞を、染色体修飾を有するMG1655株のP1ファージ100μlに感染させ(供試試験管)、対照試験管としてP1ファージを含まない100μl細胞および細胞を含まない100μlのP1ファージを用いる。
・振盪せずに30℃で30分間インキュベートする。
・各試験管に100μlの1Mクエン酸ナトリウムを加え、ボルテックスにかける。
・1mlのLBを加える。
・振盪しながら37℃で1時間インキュベートする。
・試験管を7000rpmで3分間遠心分離する。
・LB+Cm(30μg/ml)またはKm(50μg/ml)またはGt(10μg/ml)上で培養する。
・37℃で一晩インキュベートする。
次に、抗生物質耐性形質導入体を選択し、突然変異した座の染色体構造を表2に示されるプライマーを用いるPCR分析によって検証した。
I.実施例1: 株7、MG1655 metA*11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−metF::Km Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA*11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔtreBC::TT02−serA−serC::Gtの構築
I.1.株1の構築
メチオニン生産株1は、特許出願WO2007/077041に記載されており、この出願は、本出願に参考として組込まれる。
メチオニン生産株1は、特許出願WO2007/077041に記載されており、この出願は、本出願に参考として組込まれる。
I.2.株2の構築
TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE断片を、二工程で挿入した。最初に、プラスミドpUC18−DmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE::Kmを構築し、二番目にmalS座に相同性の上流および下流配列を含むTTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE::Km断片を染色体に導入した。その後、耐性カセットをプロトコル1に従って除去した。
TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE断片を、二工程で挿入した。最初に、プラスミドpUC18−DmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE::Kmを構築し、二番目にmalS座に相同性の上流および下流配列を含むTTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE::Km断片を染色体に導入した。その後、耐性カセットをプロトコル1に従って除去した。
以下に示される染色体上の様々な座における組込みは、1)対象の座の上流および下流の相同配列、DNA断片および耐性カセットを含む複製ベクターの構築、2)対象の染色体修飾を含む最小株(MG1655)の構築、および3)複合株(幾つかの修飾を既に含むMG1655)への形質導入の同じ方法に従っている。
I.2.1.pUC18−ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE::Kmプラスミドの構築
プラスミドpUC18−ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysEは、特許出願PCT/FR2009/052520に記載されているプラスミドpSCB−TTadc−cI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysEに由来する。簡単に言えば、ApaI/BamHIで消化したTTadc−cI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE断片を、pUC18−ΔmalS::MCS−KmのApaIとBamHI部位の間でクローニングさせた。生成するプラスミドは、DNA配列決定法によって確認され、pUC18−ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE::Kmと命名した。
プラスミドpUC18−ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysEは、特許出願PCT/FR2009/052520に記載されているプラスミドpSCB−TTadc−cI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysEに由来する。簡単に言えば、ApaI/BamHIで消化したTTadc−cI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE断片を、pUC18−ΔmalS::MCS−KmのApaIとBamHI部位の間でクローニングさせた。生成するプラスミドは、DNA配列決定法によって確認され、pUC18−ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE::Kmと命名した。
I.2.2.株MG1655 metA * 11 ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE::Km(pKD46)の構築
malS遺伝子をTTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE::KmDNA断片によって交換するため、pUC18−DmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE::KmをScaIおよびEcoRVによって消化し、malS座に相同性の上流および下流配列を含む残りの消化断片TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE::Kmをプロトコル1に従って株MG1655 metA * 11 pKD46に導入した。カナマイシン耐性組換体を選択し、ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE::Km染色体修飾の存在をプライマーOme0826−malS−F (配列番号1)およびOme0827−malS−R(配列番号2)(表2)を用いるPCRおよびDNA配列決定法によって検証した。確認されかつ選択された株を、MG1655 metA*11 pKD46 ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE::Kmと命名した。
malS遺伝子をTTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE::KmDNA断片によって交換するため、pUC18−DmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE::KmをScaIおよびEcoRVによって消化し、malS座に相同性の上流および下流配列を含む残りの消化断片TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE::Kmをプロトコル1に従って株MG1655 metA * 11 pKD46に導入した。カナマイシン耐性組換体を選択し、ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE::Km染色体修飾の存在をプライマーOme0826−malS−F (配列番号1)およびOme0827−malS−R(配列番号2)(表2)を用いるPCRおよびDNA配列決定法によって検証した。確認されかつ選択された株を、MG1655 metA*11 pKD46 ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE::Kmと命名した。
I.2.3.ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE::Kmの株1への形質導入および耐性カセットの除去
ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE::Km染色体修飾を、上記の株MG1655 metA * 11 pKD46 ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE::Km由来のP1ファージ溶解液を用いてプロトコル2に従って株 MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncAに形質導入した。
カナマイシン耐性形質導入体を選択し、ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE::Km染色体修飾の存在をプライマーOme0826−malS−F (配列番号1)およびOme0827−malS−R (配列番号2)(表2)を用いるPCRによって検証した。生成する株は、遺伝子型 MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE::Kmを有する。最後に、上記株のカナマイシン耐性を、プロトコル1に従って除去した。カナマイシン耐性カセットプライマーOme0826−malS−F(配列番号1)およびOme0827−malS−R(配列番号2)(表2)を用いるPCRによって検証した。生成株MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysEを、株2と命名した。
ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE::Km染色体修飾を、上記の株MG1655 metA * 11 pKD46 ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE::Km由来のP1ファージ溶解液を用いてプロトコル2に従って株 MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncAに形質導入した。
カナマイシン耐性形質導入体を選択し、ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE::Km染色体修飾の存在をプライマーOme0826−malS−F (配列番号1)およびOme0827−malS−R (配列番号2)(表2)を用いるPCRによって検証した。生成する株は、遺伝子型 MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE::Kmを有する。最後に、上記株のカナマイシン耐性を、プロトコル1に従って除去した。カナマイシン耐性カセットプライマーOme0826−malS−F(配列番号1)およびOme0827−malS−R(配列番号2)(表2)を用いるPCRによって検証した。生成株MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysEを、株2と命名した。
I.3.株3の構築
I.3.1.プラスミド pUC18−ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR*(−35)−RBS01−thrA*1−cysE−PgapA−metA*11::Cmの構築
プラスミドpUC18−ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cmは、下記のプラスミドpCL1920−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11およびpUC18−ΔpgaABCD::TT02−MCS::Cmに由来する。
I.3.1.プラスミド pUC18−ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR*(−35)−RBS01−thrA*1−cysE−PgapA−metA*11::Cmの構築
プラスミドpUC18−ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cmは、下記のプラスミドpCL1920−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11およびpUC18−ΔpgaABCD::TT02−MCS::Cmに由来する。
プラスミド pCL1920−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11の構築
プラスミドpCL1920−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11は、特許出願PCT/FR2009/052520に記載のプラスミドpCL1920−TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11に由来する。
プラスミドpCL1920−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11は、特許出願PCT/FR2009/052520に記載のプラスミドpCL1920−TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11に由来する。
プラスミドpCL1920−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11を構築するため、プラスミドpCL1920−TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11をプライマーPR−RBS01_F (配列番号3)およびTTadc−pCL1920_R(配列番号4)で増幅した。PCR産物をDpnIによって消化して、親DNA鋳型を削除した。残りの粘着性オーバーハングをリン酸化して、大腸菌株に導入し、プラスミドpCL1920−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11を形成させた。TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11インサートおよび特にthrA遺伝子の上流のRBS01配列の存在を、下記のプライマーを用いるDNA配列決定法によって検証した。
PR−RBS01_F (配列番号3)
・大文字の配列はバクテリオファージPRプロモーター(PλR * (−35)に相同性 (Mermet-Bouvier & Chauvat, 1994, Current Microbiology, vol. 28, pp 145-148; Tsurimoto T, Hase T, Matsubara H, Matsubara K, Mol Gen Genet. 1982;187(1):79-86)。
・ 下線を施した大文字の配列は、PsiI制限部位を有するRBS01配列に相当する。
・ 太字の大文字の配列は、thrA(1−20)の5‘末端に相同性。
・ 下線を施した大文字の配列は、PsiI制限部位を有するRBS01配列に相当する。
・ 太字の大文字の配列は、thrA(1−20)の5‘末端に相同性。
TTadc−pCL1920_R(配列番号4)
・大文字の配列は、TTadc転写ターミネーター配列(クロストリジウム・アセトブチリクム(Clostridium acetobutylicum)由来のadc遺伝子の転写ターミネーター、pSLO1メガプラスミドの179847〜179807に相同性)
・ 太字の大文字の配列は、pCL1920−TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11プラスミドに相同性。
・ 太字の大文字の配列は、pCL1920−TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11プラスミドに相同性。
pUC18−ΔpgaABCD::TT02−MCS::Cmプラスミドの構築
ΔpgaABCD::TT02−MCS::Cm断片を構築するため、pgaA (uppgaA)の上流領域、TT02転写ターミネーター、 マルチプル・クローニング部位(MCS)およびpgaDの下流領域(downpgaD)をPCRによって連結した。その後、クロラムフェニコールカセット(Cm)を増幅して前記の構築物に添加した。
ΔpgaABCD::TT02−MCS::Cm断片を構築するため、pgaA (uppgaA)の上流領域、TT02転写ターミネーター、 マルチプル・クローニング部位(MCS)およびpgaDの下流領域(downpgaD)をPCRによって連結した。その後、クロラムフェニコールカセット(Cm)を増幅して前記の構築物に添加した。
最初に、uppgaA−TT02を、プライマーOme 1687−ΔpgaABCD_amont_EcoRI_F(配列番号5)およびOme1688−ΔpgaABCD_amont_TT02_BstZ17I_R(配列番号6)を用いてPCRによって大腸菌MG1655ゲノムDNAから増幅した。次に、TT02−MCS−down−pgaD断片を、プライマー Ome1689−ΔpgaABCD_aval_MCS_BstZ17I_F(配列番号7)およびOme1690−ΔpgaABCD_aval_EcoRI_R(配列番号8)を用いてPCRによって大腸菌MG1655ゲノムDNAから増幅した。プライマー Ome1688−ΔpgaABCD_amont_TT02_BstZ17I_R(配列番号6)およびOme1689−ΔpgaABCD_aval_MCS_BstZ17I_F(配列番号7)は、36ヌクレオチド長の領域をオーバーラップするようにデザインされていた。最後に、uppgaA−TT02-MCS−downpgaD断片を、プライマー Ome1687−ΔpgaABCD_amont_EcoRI_F(配列番号5)とOme1690−ΔpgaABCD_aval_EcoRI_R(配列番号8)を用いてuppgaA−TT02とTT02−MCS−down−pgaD増幅産物を混合することによって増幅した。生成する融合PCR産物をHpaIによって消化して、大腸菌DNAポリメラーゼIの大(KLenow)断片によって処理されたpUC18プラスミドのHindIIIとEcoRIの間にクローニングした。生成するプラスミドをDNA配列決定法によって検証し、pUC18−ΔpgaABCD::TT02−MCSと命名した。
Ome1687−ΔpgaABCD_amont_EcoRI_F (配列番号5)
・太字の大文字の配列は、HpaIおよびEcoRI制限部位および エキストラベース(extrabases)についてのもの、
・大文字の配列は、pgaA遺伝子の上流の配列(1092609−1092576,ウェブサイトhttp://ecogene.org/上のリファレンス配列)
・大文字の配列は、pgaA遺伝子の上流の配列(1092609−1092576,ウェブサイトhttp://ecogene.org/上のリファレンス配列)
Ome1688−ΔpgaABCD_amont_TT02_BstZ17I_R (配列番号6)
・太字の大文字の配列は、BstZ17I制限部位およびエキストラベース、 ・下線を施した 大文字の配列は、大腸菌rrnBの転写ターミネーターT 1 に相当(Orosz A, Boros I and Venetianer P. Eur. J. Biochem. 1991 Nov 1;201(3):653-9)
・大文字の配列は、pgaA遺伝子の上流の配列と相同性(1091829−1091851、ウェブサイトhttp://ecogene.org/)上のリファレンス配列)
・大文字の配列は、pgaA遺伝子の上流の配列と相同性(1091829−1091851、ウェブサイトhttp://ecogene.org/)上のリファレンス配列)
Ome1689−ΔpgaABCD_aval_MCS_BstZ17I_F (配列番号7)
・太字の大文字の配列は、大腸菌 rrnBの転写ターミネーター T 1 の3‘末端配列と相補性 (Orosz A, Boros I and Venetianer P. Eur. J. Biochem. 1991 Nov 1;201(3):653-9)、
・下線を施した大文字の配列は、MCS マルチプル・クローニング部位: BstZ17I、HindIII、PacI、ApaI、BamHIを含む、 ・大文字の配列は、pgaD遺伝子の上流の配列と相同性 (1085325−1085304、ウェブサイトhttp://ecogene.org/上のリファレンス配列)。
・下線を施した大文字の配列は、MCS マルチプル・クローニング部位: BstZ17I、HindIII、PacI、ApaI、BamHIを含む、 ・大文字の配列は、pgaD遺伝子の上流の配列と相同性 (1085325−1085304、ウェブサイトhttp://ecogene.org/上のリファレンス配列)。
Ome1690−ΔpgaABCD_aval_EcoRI_R (配列番号8)
・太字の大文字の配列は、HpaIおよびEcoRI制限部位およびエキストラベースについてのもの、
・大文字の配列は、pgaD遺伝子の上流の配列と相同性(1084714−1084733、ウェブサイトhttp://ecogene.org/上のリファレンス配列)。
・大文字の配列は、pgaD遺伝子の上流の配列と相同性(1084714−1084733、ウェブサイトhttp://ecogene.org/上のリファレンス配列)。
最後に、プライマーOme1603−K7_Cm_ampl_SmaI_BstZ17I_F(配列番号9)およびOme1604−K7_Cm_ampl_HindIII_R(配列番号10)を用いてクロラムフェニコールカセットおよびプラスミドpKD3由来のFRT配列を増幅し、この断片をプラスミド pUC18−ΔpgaABCD::TT02−MCSのBstZ17IとHindIII部位の間でクローニングした。生成するプラスミドは、DNA配列決定法によって検証し、pUC18−ΔpgaABCD::TT02−MCS::Cmと命名した。
Ome1603−K7_Cm_ampl_SmaI_BstZ17I_F(配列番号9)
・下線を施した大文字の配列は、BstZ17IとSmaIの制限部位およびエキストラベースについてもの、
・大文字の配列は、プラスミドpKD3の部位プライマー1に相当する (Datsenko, K.A. & Wanner, B.L., 2000, PNAS, 97: 6640-6645)。
・大文字の配列は、プラスミドpKD3の部位プライマー1に相当する (Datsenko, K.A. & Wanner, B.L., 2000, PNAS, 97: 6640-6645)。
Ome1604−K7_Cm_amp1_HindIII_R(配列番号10)
・下線を施した大文字の配列は、HindIII制限部位およびエキストラベース。
・大文字の配列は、pKD3プラスミドの部位プライマーに相当 (Datsenko, K.A. & Wanner, B.L., 2000, PNAS, 97: 6640-6645)。
・大文字の配列は、pKD3プラスミドの部位プライマーに相当 (Datsenko, K.A. & Wanner, B.L., 2000, PNAS, 97: 6640-6645)。
pUC18−ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cmの構築
pUC18−ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cmを構築するため、前記のpCL1920−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11から単離したApaI/BamHI断片TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11を前記のプラスミドpUC18−ΔpgaABCD::TT02−MCS::CmのApaIおよびBamHI部位でクローニングした。 生成するプラスミドは、DNA配列決定法によって検証し、pUC18−ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cmと命名した。
pUC18−ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cmを構築するため、前記のpCL1920−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11から単離したApaI/BamHI断片TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11を前記のプラスミドpUC18−ΔpgaABCD::TT02−MCS::CmのApaIおよびBamHI部位でクローニングした。 生成するプラスミドは、DNA配列決定法によって検証し、pUC18−ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cmと命名した。
I.3.2. 株 MG1655 metA * 11 ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cm (pKD46)の構築
pgaABCDオペロンをTT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cm領域によって交換するため、pUC18−ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::CmをSamIおよびAatII制限酵素によって消化し、残りの消化断片ΔpgaABCD:: TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cmをプロトコル1に従って株MG1655 metA * 11 pKD46に導入した。
pgaABCDオペロンをTT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cm領域によって交換するため、pUC18−ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::CmをSamIおよびAatII制限酵素によって消化し、残りの消化断片ΔpgaABCD:: TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cmをプロトコル1に従って株MG1655 metA * 11 pKD46に導入した。
クロラムフェニコール耐性組換体を選択し、ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cm 染色体修飾の存在をプライマー Ome1691−DpgaABCD_verif_F(配列番号11)およびOme1692−DpgaABCD_verif_R(配列番号12)(表2)を用いるPCRおよびDNA配列決定法によって検証した。確認されて選択された株を、MG1655 metA * 11 ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cm (pKD46)と命名した。
1.3.3. ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cmの株2への形質導入
ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cm染色体修飾を、プロトコル2に従って上述の株MG1655 metA * 11 pKD46 ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cm由来のP1ファージ溶解液を用いて上述の株2(表1)に形質導入した。
ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cm染色体修飾を、プロトコル2に従って上述の株MG1655 metA * 11 pKD46 ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cm由来のP1ファージ溶解液を用いて上述の株2(表1)に形質導入した。
クロラムフェニコール耐性形質導入体を選択し、ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cm染色体修飾の存在をOme1691−DpgaABCD_verif_F (配列番号11)およびOme1692−DpgaABCD_virif_R(配列番号12)(表2)を用いるPCRによって検証した。生成する株 MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH
Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cmを株3と命名した。
Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cmを株3と命名した。
I.4.株4の構築
I.4.1.pUC18−ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Kmプラスミドの構築
プラスミドpUC18−ΔuxaCA::TT07−MCS−Kmを構築するため、ΔuxaCA::TT07−MCS−Km断片を大腸菌MG1655 ΔuxaCA::TT07−MCS−KmゲノムDNAを鋳型として用いるPCRによって得て、pUC18にクローニングした (Norrander et al., 1983, Gene 26,101-106)。
I.4.1.pUC18−ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Kmプラスミドの構築
プラスミドpUC18−ΔuxaCA::TT07−MCS−Kmを構築するため、ΔuxaCA::TT07−MCS−Km断片を大腸菌MG1655 ΔuxaCA::TT07−MCS−KmゲノムDNAを鋳型として用いるPCRによって得て、pUC18にクローニングした (Norrander et al., 1983, Gene 26,101-106)。
株 MG1655 ΔuxaCA::TT07−MCS−Km pKD46の構築
uxaCA領域をTT07−MCS−Km断片によって交換するため、プライマー Ome 1506−DuxaCA−MCS−F(配列番号13)およびOme 1507−DuxaCA−MCS−R(配列番号14)を用いてpKD4プラスミド由来のカナマイシン耐性カセットを増幅したことを除いて、プロトコル1を用いた。
uxaCA領域をTT07−MCS−Km断片によって交換するため、プライマー Ome 1506−DuxaCA−MCS−F(配列番号13)およびOme 1507−DuxaCA−MCS−R(配列番号14)を用いてpKD4プラスミド由来のカナマイシン耐性カセットを増幅したことを除いて、プロトコル1を用いた。
Ome1506−DuxaCA−MCS−F(配列番号13)
・大文字の斜体配列は、uxaCA座の上流の配列と相同性である(3242797−3242724,ウェブサイトhttp://ecogene.org/上のリファレンス配列)。
・下線を施した大文字の配列は、ファージT7由来のT7Te転写ターミネーター配列 (Harrington K.J., Laughlin R.B. and Liang S. Proc Natl Acad Sci U S A. 2001 Apr 24;98(9):5019-24.)、
・大文字の配列は、プラスミドpKD4のプライマー部位2に相当する (Datsenko, K.A. & Wanner, B.L., 2000, PNAS, 97: 6640-6645)。
・下線を施した大文字の配列は、ファージT7由来のT7Te転写ターミネーター配列 (Harrington K.J., Laughlin R.B. and Liang S. Proc Natl Acad Sci U S A. 2001 Apr 24;98(9):5019-24.)、
・大文字の配列は、プラスミドpKD4のプライマー部位2に相当する (Datsenko, K.A. & Wanner, B.L., 2000, PNAS, 97: 6640-6645)。
Ome1507−DuxaCA−MCS−R(配列番号14)
・大文字の斜体配列は、 uxaCA座の下流の配列と相同性である(3239830−3239879、ウェブサイトhttp://ecogene.org/上のリファレンス配列)。
・(下線を施した大文字の)領域は、制限部位ApaI、BstZ17I、SacII、XhoI、AvaI、BamHI、SmaI、KpnI、SacI、EcoRIの配列を含むMCSについてのもの、
・大文字は、プラスミドpKD4のプライマー部位1に相当する (Datsenko, K.A. & Wanner, B.L., 2000, PNAS, 97: 6640-6645)。
・(下線を施した大文字の)領域は、制限部位ApaI、BstZ17I、SacII、XhoI、AvaI、BamHI、SmaI、KpnI、SacI、EcoRIの配列を含むMCSについてのもの、
・大文字は、プラスミドpKD4のプライマー部位1に相当する (Datsenko, K.A. & Wanner, B.L., 2000, PNAS, 97: 6640-6645)。
カナマイシン耐性組換体を選択し、耐性カセットの挿入は、プライマーOme 1612−uxaCA_R3(配列番号15)およびOme 1774−DuxaCA_F(配列番号16)(表2)を用いるPCRおよびDNA配列決定法によって検証した。検証して選択した株を、MG1655 ΔuxaCA::TT07−MCS−Km pKD46と命名した。
プラスミド pUC18−ΔuxaCA::TT07−MCS::Kmの構築
ΔuxaCA::TT07−MCS−Km領域は、鋳型として上記大腸菌 MG1655 ΔuxaCA::TT07−MCS−KmゲノムDNAからプライマー Ome1515−uxaCA−R2 (配列番号17)およびOme1516−uxaCA−F2(配列番号18)を用いるPCRによって増幅した。
ΔuxaCA::TT07−MCS−Km領域は、鋳型として上記大腸菌 MG1655 ΔuxaCA::TT07−MCS−KmゲノムDNAからプライマー Ome1515−uxaCA−R2 (配列番号17)およびOme1516−uxaCA−F2(配列番号18)を用いるPCRによって増幅した。
Ome1516−uxaCA F2 (配列番号18)
・下線を施した大文字の配列は、制限部位EcoRVおよびエキストラベースについてのもの、
・大文字の斜体配列は、uxaCA座の上流の配列に相同性(3243425−3243402)。
・大文字の斜体配列は、uxaCA座の上流の配列に相同性(3243425−3243402)。
次に、生成するPCR産物(平滑末端DNAポリメラーゼを用いて得られる)を制限酵素EcoRVによって消化し、pUC18のSmaI部位にクローニングした。生成するプラスミドは、DNA配列決定法によって検証し、pUC18−ΔuxaCA::TT07−MCS−Kmと命名した。
pUC18−ΔuxaCA−TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Kmの構築
pUC18−ΔuxaCA−TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Kmを構築するため、上記のpCL1920−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11からのTTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ApaI/BamHI消化断片を、上記pUC18−ΔuxaCA::TT07−MCS−KmのApaIおよびBamHI部位にクローニングした。生成するプラスミドは、DNA配列決定法によって検証し、pUC18−ΔuxaCA−TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Kmと命名した。
pUC18−ΔuxaCA−TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Kmを構築するため、上記のpCL1920−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11からのTTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ApaI/BamHI消化断片を、上記pUC18−ΔuxaCA::TT07−MCS−KmのApaIおよびBamHI部位にクローニングした。生成するプラスミドは、DNA配列決定法によって検証し、pUC18−ΔuxaCA−TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Kmと命名した。
I.4.2. 株MG1655 metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 (pKD46)の構築
uxaCAオペロンをTT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Km領域に交換するため、pUC18−ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::KmをBamHIおよびAhdIで消化し、残りの消化断片ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Kmをプロトコル1に従って株MG1655 metA * 11 pKD46に導入した。
uxaCAオペロンをTT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Km領域に交換するため、pUC18−ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::KmをBamHIおよびAhdIで消化し、残りの消化断片ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Kmをプロトコル1に従って株MG1655 metA * 11 pKD46に導入した。
カナマイシン耐性組換体を選択し、ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Km染色体修飾の存在をプライマー Ome1612−uxaCA_R3(配列番号15)およびOme1774−DuxaCA_F(配列番号16)(表2)を用いるPCRおよびDNA配列決定法によって検証した。生成する株は、MG1655 metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Km (pKD46)と命名した。
I.4.3. ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Kmの株3への形質導入
ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Km染色体修飾を、前記の株MG1655 metA * 11 pKD46 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::KmからのP1ファージ溶解液を用いてプロトコル2に従って前記の株3(表1)に形質導入した。
ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Km染色体修飾を、前記の株MG1655 metA * 11 pKD46 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::KmからのP1ファージ溶解液を用いてプロトコル2に従って前記の株3(表1)に形質導入した。
ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Km染色体修飾は、Ome1612−uxaCA_R3 (配列番号15)およびOme1774−DuxaCA_F (配列番号16)(表2)を用いるPCRによって検証した。生成する株は、MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cm ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Kmと命名した。
最後に、前記株のクロラムフェニコールおよびカナマイシン耐性カセットを、プロトコル1に従って除去した。クロラムフェニコールおよびカナマイシン耐性カセットの喪失は、プライマーOme1691−DpgaABCD_verif_F(配列番号11)、Ome1692−DpgaABCD_verif_R(配列番号12)、 Ome1612−uxaCA_R3(配列番号15)およびOme1774−DuxaCA_F(配列番号16)(表2)を用いるPCRによって検証した。生成する株MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA*1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR*(−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11を、株4と命名した。
I.5. 株5の構築
I.5.1. プラスミド pMA−DCP4−6::TT02TTadc−PgapA−λR * (-35)-thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Kmの構築
プラスミド pMA−ΔCP4−6::TT02TTadc−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Kmは、前記のpCL1920−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11および下記のpMA−ΔCP4−6::TT02−MCS::Kmに由来する。
I.5.1. プラスミド pMA−DCP4−6::TT02TTadc−PgapA−λR * (-35)-thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Kmの構築
プラスミド pMA−ΔCP4−6::TT02TTadc−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Kmは、前記のpCL1920−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11および下記のpMA−ΔCP4−6::TT02−MCS::Kmに由来する。
プラスミドpMA−ΔCP4−6::TT02−MCS::Kmの構築
最初に、GeneArt (http://www.geneart.com/)によってpMA−ΔCP4−6::TT02−MCSを合成した。ΔCP4−6::TT02−MCS断片を、GeneArtからのプラスミドpMAのAscIおよびPacI部位にクローニングし、配列番号19として同定される下記の配列を含んでいる:
・小文字は、AscI、StuIおよびAvrII制限部位に相当。
・下線を施した小文字は、CP4−6座の上流の配列と相同性(260955−261980,http://ecogene.org/)、
・太字の大文字は、大腸菌rrnB遺伝子のT1由来のTT02転写ターミネーター配列に相当(Orosz A, Boros I and Venetianer P. Eur. J. Biochem. 1991 Nov 1;201(3):653-9)、
・斜体大文字の配列は、BstZ17I、HindIII、ApaI、SmaIおよびBamH1制限部位を含むMCSに相当、
・大文字は、 CP4−6座の下流の配列と相同性(296511−297581, http://ecogene.org/)
・下線を施した小文字は、KpnIおよびPacI制限部位に相当。
最初に、GeneArt (http://www.geneart.com/)によってpMA−ΔCP4−6::TT02−MCSを合成した。ΔCP4−6::TT02−MCS断片を、GeneArtからのプラスミドpMAのAscIおよびPacI部位にクローニングし、配列番号19として同定される下記の配列を含んでいる:
・下線を施した小文字は、CP4−6座の上流の配列と相同性(260955−261980,http://ecogene.org/)、
・太字の大文字は、大腸菌rrnB遺伝子のT1由来のTT02転写ターミネーター配列に相当(Orosz A, Boros I and Venetianer P. Eur. J. Biochem. 1991 Nov 1;201(3):653-9)、
・斜体大文字の配列は、BstZ17I、HindIII、ApaI、SmaIおよびBamH1制限部位を含むMCSに相当、
・大文字は、 CP4−6座の下流の配列と相同性(296511−297581, http://ecogene.org/)
・下線を施した小文字は、KpnIおよびPacI制限部位に相当。
二番目に、プライマーOme1605−K7_Km_ampl_SmaI_BstZ17I_F(配列番号20)およびOme1606−K7_Km_amp1_HindIII_R(配列番号21)を用いてプラスミド pKD4由来のカナマイシンカセットを増幅し、これを次にpMA−ΔCP4−6::TT02−MCSのBstZ17IおよびHindIII部位にクローニングした。生成するプラスミドは、DNA配列決定法によって検証し、pMA−ΔCP4−6::TT02−MCS−Kmと命名した。
Ome1605−K7_Km_ampl_SmaI_BstZ17I_F(配列番号20)
・下線を施した大文字の配列は、BstZ17IおよびSmaI制限部位およびエキストラベースについてのもの、
・大文字の配列は、プラスミド pKD4の部位 プライマー1に相当(Datsenko, K.A. & Wanner, B.L., 2000, PNAS, 97: 6640-6645)
・大文字の配列は、プラスミド pKD4の部位 プライマー1に相当(Datsenko, K.A. & Wanner, B.L., 2000, PNAS, 97: 6640-6645)
Ome1606−K7_Km_amp1_HindIII_R(配列番号21)
・下線を施した大文字の配列は、HindIII制限部位およびエキストラベースに対するもの、
・大文字の配列は、プラスミドpKD4の部位プライマー2に相当(Datsenko, K.A. & Wanner, B.L., 2000, PNAS, 97: 6640-6645)。
・大文字の配列は、プラスミドpKD4の部位プライマー2に相当(Datsenko, K.A. & Wanner, B.L., 2000, PNAS, 97: 6640-6645)。
pMA−ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Kmを構築するため、前記のpCL1920−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11からのTTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ApaI/BamHI消化断片を、前記のpMA−ΔCP4−6::TT02−MCS−KmのApaIおよびBamHI部位にクローニングした。生成するプラスミドをDNA配列決定法によって検証し、pMA−ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Kmと命名した。
I.5.2. 株 MG1655 metA*11 DCP4−6::TT02−TTadc−PλR*(−35)−RBS01−thrA*1−cysE−PgapA−metA*11::Km (pKD46)の構築
CP4−6オペロンをTT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Km断片に交換するため、プラスミド pMA−ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::KmをKpnIおよびAvrIIで消化し、残りの消化断片 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Kmをプロトコル1に従って株MG1655 metA* 11 pKD46に導入した。
CP4−6オペロンをTT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Km断片に交換するため、プラスミド pMA−ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::KmをKpnIおよびAvrIIで消化し、残りの消化断片 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Kmをプロトコル1に従って株MG1655 metA* 11 pKD46に導入した。
カナマイシン耐性組換体を選択して、ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Km染色体修飾の存在を、プライマー Ome1775−DCP4−6_verif_F(配列番号22)およびOme1776−DCP4−6_verif_R(配列番号23)(表2)を用いるPCRおよびDNA配列決定法によって検証した。生成する株を、MG1655 metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Km (pKD46)と命名した。
1.5.3. ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Kmの株4への形質導入および耐性カセットの除去
ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Km 染色体修飾を、前記の株 MG1655 metA * 11 pKD46 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::KmからのP1ファージ溶解液を用いてプロトコル2に従って前記の株4(表1)に形質導入した。カナマイシン耐性形質導入体を選択して、ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Km 染色体修飾の存在をOme1775−DCP4−6_verif_F(配列番号22)およびOme1776−DCP4−6_verif_R(配列番号22)(表2)を用いるPCRによって検証した。生成する株を、MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Kmと命名した。
ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Km 染色体修飾を、前記の株 MG1655 metA * 11 pKD46 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::KmからのP1ファージ溶解液を用いてプロトコル2に従って前記の株4(表1)に形質導入した。カナマイシン耐性形質導入体を選択して、ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Km 染色体修飾の存在をOme1775−DCP4−6_verif_F(配列番号22)およびOme1776−DCP4−6_verif_R(配列番号22)(表2)を用いるPCRによって検証した。生成する株を、MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Kmと命名した。
最後に、前記株のカナマイシン耐性カセットを、プロトコル1を用いて除去した。カナマイシン耐性カセットの喪失は、プライマーOme1775−DCP4−6_verif_F(配列番号22)およびOme1776−DCP4−6_verif_R(配列番号23)(表2)を用いることによりPCRによって検証した。生成する株MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11を、株5と命名した。
I.6. 株6の構築
treBC座でそれぞれ大腸菌ホスホグリセレートデヒドロゲナーゼおよびホスホセリンアミノトランスフェラーゼをコードするTT02−serA−serC領域を挿入するため、二工程法を用いた。最初に、プラスミドpMA−ΔtreBC::TT02serA−serC::Gtを構築し、二番目に、treBC座に相同性の上流および下流領域を含むΔtreBC::TT02serA−serC::Gt断片を、プロトコル1に従って染色体に組み換えた。
treBC座でそれぞれ大腸菌ホスホグリセレートデヒドロゲナーゼおよびホスホセリンアミノトランスフェラーゼをコードするTT02−serA−serC領域を挿入するため、二工程法を用いた。最初に、プラスミドpMA−ΔtreBC::TT02serA−serC::Gtを構築し、二番目に、treBC座に相同性の上流および下流領域を含むΔtreBC::TT02serA−serC::Gt断片を、プロトコル1に従って染色体に組み換えた。
I.6.1. プラスミド pMA−ΔtreBC::TT02serA−serC::Gtの構築
プラスミド pMA−ΔtreBC::TT02serA−serC::Gtは、下記のpMA−ΔtreBC::TT02−MCS::Gt、p34S−Gm (Dennis et Zyltra, AEM july 1998, p 2710-2715)、および特許出願PCT/FR2009/052520に記載のpUC18−serA−serCから誘導される。最初に、プラスミドpMA−ΔtreBC::TT02−MCSを、GeneArt (http://www.geneart.com/)によって合成した。ΔtreBC::TT02−MCS断片を、GeneArtから得られかつ配列番号24として同定された下記の配列を含むプラスミドpMAのAscIおよびPacI部位にクローニングした。
・小文字は、AscI制限部位に相当、
・下線を施した大文字は、treBC座 (4460477−4461034)の上流の配列と相同性、
・太字の大文字は、大腸菌rrnB遺伝子のT 1 ターミネーター由来のTT02転写ターミネーター配列に相当(Orosz A, Boros I and Venetianer P. Eur. J. Biochem. 1991 Nov 1;201(3):653-9)、
・斜体大文字は、BstZ17I、HindIII、ApaI、SmaIおよびBamH1制限部位を含むマルチプル・クローニング部位に相当、
・大文字は、treBC座の下流の配列に相当(4464294−4464787)、
・斜体の小文字は、PacI制限部位に相当。
プラスミド pMA−ΔtreBC::TT02serA−serC::Gtは、下記のpMA−ΔtreBC::TT02−MCS::Gt、p34S−Gm (Dennis et Zyltra, AEM july 1998, p 2710-2715)、および特許出願PCT/FR2009/052520に記載のpUC18−serA−serCから誘導される。最初に、プラスミドpMA−ΔtreBC::TT02−MCSを、GeneArt (http://www.geneart.com/)によって合成した。ΔtreBC::TT02−MCS断片を、GeneArtから得られかつ配列番号24として同定された下記の配列を含むプラスミドpMAのAscIおよびPacI部位にクローニングした。
・下線を施した大文字は、treBC座 (4460477−4461034)の上流の配列と相同性、
・太字の大文字は、大腸菌rrnB遺伝子のT 1 ターミネーター由来のTT02転写ターミネーター配列に相当(Orosz A, Boros I and Venetianer P. Eur. J. Biochem. 1991 Nov 1;201(3):653-9)、
・斜体大文字は、BstZ17I、HindIII、ApaI、SmaIおよびBamH1制限部位を含むマルチプル・クローニング部位に相当、
・大文字は、treBC座の下流の配列に相当(4464294−4464787)、
・斜体の小文字は、PacI制限部位に相当。
プラスミドpMA−ΔtreBC::TT02−MCS::Gtを構築するため、FRT−Gt−FRT耐性カセットを、p34S−Gmを鋳型として用い、プライマーBstZ17I−FRT−Gt−F(配列番号25)およびHindIII−FRT−Gt−R (配列番号26)を用いるPCRによって増幅した。
BstZ17I−FRT−Gt−F (配列番号25)
・下線を施した大文字の配列は、SmaIおよびBstZ17I制限部位およびエキストラベースに対するもの、
・太字の大文字の配列は、FRT配列に相当 (Datsenko, K.A. & Wanner, B.L., 2000, PNAS, 97: 6640-6645)、
・大文字の配列は、p34S−Gmに配置されたゲンタマイシン遺伝子の配列に相同性(Dennis et Zyltra, AEM July 1998, p 2710-2715)。
・太字の大文字の配列は、FRT配列に相当 (Datsenko, K.A. & Wanner, B.L., 2000, PNAS, 97: 6640-6645)、
・大文字の配列は、p34S−Gmに配置されたゲンタマイシン遺伝子の配列に相同性(Dennis et Zyltra, AEM July 1998, p 2710-2715)。
HindIII−FRT−Gt−R(配列番号26)
・下線を施した大文字の配列は、HindIII制限部位およびエキストラベースに対するもの、
・太字の大文字の配列は、FRT配列に相当 (Datsenko, K.A. & Wanner, B.L., 2000, PNAS, 97: 6640-6645)、
・大文字の配列は、p34S−Gmに配置されたゲンタマイシン遺伝子の配列に相同性(Dennis et Zyltra, AEM July 1998, p 2710-2715)。
・太字の大文字の配列は、FRT配列に相当 (Datsenko, K.A. & Wanner, B.L., 2000, PNAS, 97: 6640-6645)、
・大文字の配列は、p34S−Gmに配置されたゲンタマイシン遺伝子の配列に相同性(Dennis et Zyltra, AEM July 1998, p 2710-2715)。
FRT−Gt−FRT PCR産物を、pMA−ΔtreB::TT02−MCS
のBstZ17IおよびHindIII部位の間にクローニングした。生成するプラスミドは、DNA配列決定法によって検証し、pMA−ΔtreBC::TT02−MCS−Gtと命名した。
のBstZ17IおよびHindIII部位の間にクローニングした。生成するプラスミドは、DNA配列決定法によって検証し、pMA−ΔtreBC::TT02−MCS−Gtと命名した。
最終的なプラスミドpMA−ΔtreBC::TT02serA−serC::Gtを構築するため、pUC18−serA−serCをHindIIIによって消化し、serA−serC消化断片をHindIIIによってリニアライズしたpMA−ΔtreBC::TT02−MCS−Gtにクローニングした。生成するプラスミドを、消化およびDNA配列決定法によって検証し、pMA−ΔtreBC::TT02serA−serC::Gtと命名した。
I.6.2. 株 MG1655 metA * 11 pKD46 ΔtreBC::TT02−serA−serC::Gtの構築
treBC遺伝子をTT02−serA−serC::Gt断片に交換するため、pMA−ΔtreBC::TT02−serA−serC::GtをApaIおよびSalIによって消化し、残りの消化断片ΔtreBC::TT02serA−serC::Gtを株MG1655 metA * 11 pKD46にプロトコル1に従って導入した。
treBC遺伝子をTT02−serA−serC::Gt断片に交換するため、pMA−ΔtreBC::TT02−serA−serC::GtをApaIおよびSalIによって消化し、残りの消化断片ΔtreBC::TT02serA−serC::Gtを株MG1655 metA * 11 pKD46にプロトコル1に従って導入した。
ゲンタマイシン耐性組換体を選択し、ΔtreBC::TT02−serA−serC::Gt断片の存在を、プライマー Ome1595−DtreB_verif_F (配列番号27)およびOme1596−DtreB_verif_R (配列番号28)(表2)を用いるPCRおよびDNA配列決定法によって検証した。生成する株を、MG1655 metA * 11 pKD46 ΔtreBC::TT02−serA−serC::Gtと命名した。
I.6.3. ΔtreBC::TT02−serA−serC::Gtの株5への形質導入
ΔtreBC::TT02−serA−serC::Gt染色体修飾を、次にプロトコル2に従って前記の株 MG1655 metA * 11 pKD46 ΔtreBC::TT02−serA−serC::GtからのP1ファージ溶解液を用いて、株5(表1)に形質導入した。
ΔtreBC::TT02−serA−serC::Gt染色体修飾を、次にプロトコル2に従って前記の株 MG1655 metA * 11 pKD46 ΔtreBC::TT02−serA−serC::GtからのP1ファージ溶解液を用いて、株5(表1)に形質導入した。
ゲンタマイシン耐性形質導入体 を選択し、DtreBC::TT02−serA−serC::Gt染色体修飾の存在をOme1595−DtreB_verif_F (配列番号27)およびOme1596−DtreB_verif_R(配列番号28)(表2)を用いるPCRによって検証した。生成する株MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR*(−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔtreBC::TT02−serA−serC::Gtを株6と命名した。
I.7. Ptrc36−metF::Kmの株6への形質導入による株7の構築
metF座で染色体、株MG1655 metA * 11 ΔmetJ Ptrc36−metF::Kmに組込まれた人工プロモーター由来のmetF遺伝子の過剰発現は、特許出願WO 2007/077041に記載されている。
metF座で染色体、株MG1655 metA * 11 ΔmetJ Ptrc36−metF::Kmに組込まれた人工プロモーター由来のmetF遺伝子の過剰発現は、特許出願WO 2007/077041に記載されている。
Ptrc36−metF::Kmプロモーター構築物を、株 MG1655 metA * 11 ΔmetJ Ptrc36−metF::KmからのP1ファージ溶解液を用いてプロトコル2に従って株6(表1)に形質導入した。
カナマイシン耐性形質導入体を選択し、Ptrc36−metF::Kmプロモーター構築物をプライマー Ome0726−PtrcmetF−F(配列番号29)およびOme0727−PtrcmetF−R (配列番号30)(表2)を用いるPCRによって検証した。生成する株 MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔtreBC::TT02−serA−serC::Gt Ptrc36−metF::Kmを株7と命名した。
II. 実施例2: 株9 MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 DtreBC::TT02−serA−serC::Gt Ptrc01−pntAB::Cm ΔudhA::Kmの構築
II.1. 株8の構築
II.1.1. カナマイシン耐性カセットの除去によるMG1655 metA * 11 ΔmetJ Ptrc36−metFの構築
特許出願WO2007/077041に記載の株 MG1655 metA * 11 ΔmetJ Ptrc36−metF::Kmのカナマイシン耐性をプロトコル1に従って除去した。カナマイシン耐性カセットの喪失は、プライマー Ome0726−PtrcmetF−F (配列番号29)およびOme0727−PtrcmetF−R(配列番号30)(表2)を用いることによってPCRによって検証した。生成する株を、MG1655 metA * 11 ΔmetJ Ptrc36−metFと命名した。
II.1.1. カナマイシン耐性カセットの除去によるMG1655 metA * 11 ΔmetJ Ptrc36−metFの構築
特許出願WO2007/077041に記載の株 MG1655 metA * 11 ΔmetJ Ptrc36−metF::Kmのカナマイシン耐性をプロトコル1に従って除去した。カナマイシン耐性カセットの喪失は、プライマー Ome0726−PtrcmetF−F (配列番号29)およびOme0727−PtrcmetF−R(配列番号30)(表2)を用いることによってPCRによって検証した。生成する株を、MG1655 metA * 11 ΔmetJ Ptrc36−metFと命名した。
II.1.2. MG1655 metA * 11 ΔmetJ Ptrc36−metF ΔudhA::Km pKD46の構築
株 MG1655metA * 11 ΔmetJ Ptrc36−metFにおけるudhA遺伝子を欠失するため、プライマー Ome0032−DUdhAF(配列番号31)およびOme0034−DUdhAR(配列番号32)を用いてカナマイシン耐性カセットをプラスミド pKD4から増幅させることを除き、プロトコル1を用いた。
株 MG1655metA * 11 ΔmetJ Ptrc36−metFにおけるudhA遺伝子を欠失するため、プライマー Ome0032−DUdhAF(配列番号31)およびOme0034−DUdhAR(配列番号32)を用いてカナマイシン耐性カセットをプラスミド pKD4から増幅させることを除き、プロトコル1を用いた。
カナマイシン耐性組換体を選択した。耐性カセットの挿入は、プライマー Oag0055−udhAF2(配列番号33)およびOag0056−udhAR2(配列番号34)(表2)を用いるPCRとDNA配列決定法によって検証した。生成する株は、MG1655 metA * 11 ΔmetJ Ptrc36−metF ΔudhA::Km pKD46と命名した。
Ome0032−DUdhAF(配列番号31)
・大文字の配列udhA遺伝子の上流の配列と相同性(4158729−4158650、ウェブサイトhttp://ecogene.org/の対照配列)、
・下線を施した大文字の配列は、プラスミド pKD4のプライマー部位1に相当 (Datsenko, K.A. & Wanner, B.L., 2000, PNAS, 97: 6640-6645)。
・下線を施した大文字の配列は、プラスミド pKD4のプライマー部位1に相当 (Datsenko, K.A. & Wanner, B.L., 2000, PNAS, 97: 6640-6645)。
Ome0034−DUdhAR(配列番号32)
・大文字の配列は、udhA遺伝子の下流の配列と相同性(4157588−4157667、ウェブサイトhttp://ecogene.org/上の対照配列)、
・下線を施した大文字の配列は、プラスミド pKD4のプライマー部位2に相当(Datsenko, K.A. & Wanner, B.L., 2000, PNAS, 97: 6640-6645)。
・下線を施した大文字の配列は、プラスミド pKD4のプライマー部位2に相当(Datsenko, K.A. & Wanner, B.L., 2000, PNAS, 97: 6640-6645)。
II.1.3. Ptrc36−metF ΔudhA::Kmの株6への同時形質導入
遺伝子udhAおよびmetFは、大腸菌染色体上でそれぞれ89.61分および89.03分と近接しており、ファージ P1は大腸菌染色体の2分をパッケージすることができるので、遺伝子udhAおよびmetFは同時形質導入することができる。そのため、前記のPtrc36−metFプロモーター修飾およびΔudhA::Km欠失を、前記の株 MG1655 metA * 11 ΔmetJ Ptrc36−metF ΔudhA::Km pKD46からのP1ファージ溶解液を用いることによってプロトコル2に従って株6(表1)に同時形質導入した。
遺伝子udhAおよびmetFは、大腸菌染色体上でそれぞれ89.61分および89.03分と近接しており、ファージ P1は大腸菌染色体の2分をパッケージすることができるので、遺伝子udhAおよびmetFは同時形質導入することができる。そのため、前記のPtrc36−metFプロモーター修飾およびΔudhA::Km欠失を、前記の株 MG1655 metA * 11 ΔmetJ Ptrc36−metF ΔudhA::Km pKD46からのP1ファージ溶解液を用いることによってプロトコル2に従って株6(表1)に同時形質導入した。
カナマイシン耐性形質導入体を選択した。Ptrc36−metFプロモーター 修飾の存在を、プライマー Ome0726−PtrcmetF−F(配列番号29)およびOme0727−PtrcmetF−R(配列番号30)を用いるPCRによって検証した後、DNA配列決定法によって検証した。DudhA::Km欠失の存在を、プライマー Oag0055−udhAF2(配列番号33)およびOag0056−udhAR2(配列番号34)(表2)を用いるPCRによって検証した。生成する株 MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykF ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔtreBC::TT02−serA−serC::Gt ΔudhA::Kmを、株8と命名した。
II.2. 株9の構築
II.2.1. 株 MG1655 metA * 11 pKD46 Ptrc01−pntAB::Cmの構築
ピリジンヌクレオチドトランスヒドロゲナーゼαおよびβサブユニットPntAおよびPntBの発現レベルを増加させるため、構成的人工trc01プロモーターを、プライマーOme1149−Ptrc−pntAF(配列番号35)およびOme1150−Ptrc−pntAR(配列番号36)を用いてプラスミドpKD3由来のクロラムフェニコール耐性カセットを増幅したことを除き、プロトコル1に従って株 MG1655 metA * 11 pKD46中にpntABオペロンの上流に加えた。
II.2.1. 株 MG1655 metA * 11 pKD46 Ptrc01−pntAB::Cmの構築
ピリジンヌクレオチドトランスヒドロゲナーゼαおよびβサブユニットPntAおよびPntBの発現レベルを増加させるため、構成的人工trc01プロモーターを、プライマーOme1149−Ptrc−pntAF(配列番号35)およびOme1150−Ptrc−pntAR(配列番号36)を用いてプラスミドpKD3由来のクロラムフェニコール耐性カセットを増幅したことを除き、プロトコル1に従って株 MG1655 metA * 11 pKD46中にpntABオペロンの上流に加えた。
クロラムフェニコール耐性組換体を選択した。人工プロモーターPtrc01の存在および耐性カセットの挿入は、プライマーOme1151−pntAF(配列番号37)およびOme1152−pntAR(配列番号38)(表2)を用いるPCRによっておよびDNA配列決定法によって検証した。生成する株を、MG1655 metA * 11 pKD46 Ptrc01−pntAB::Cmと命名した。
Ome1149−Ptrc−pntAF(配列番号35)
・大文字の配列は、pntA遺伝子の上流の配列と相同性(1676002−167594、ウェブサイトhttp://ecogene.org/上の対照配列)、
・下線を施した大文字の配列は、ファージT7由来のT7Te転写ターミネーター配列 (Harrington K.J., Laughlin R.B. and Liang S. Proc Natl Acad Sci U S A. 2001 Apr 24;98(9):5019-24.)、
・斜体大文字の配列は、プラスミドpKD3のプライマー部位1に相当 (Datsenko, K.A. & Wanner, B.L., 2000, PNAS, 97: 6640-6645)。
・下線を施した大文字の配列は、ファージT7由来のT7Te転写ターミネーター配列 (Harrington K.J., Laughlin R.B. and Liang S. Proc Natl Acad Sci U S A. 2001 Apr 24;98(9):5019-24.)、
・斜体大文字の配列は、プラスミドpKD3のプライマー部位1に相当 (Datsenko, K.A. & Wanner, B.L., 2000, PNAS, 97: 6640-6645)。
Ome1150−Ptrc−pntAR(配列番号36)
・大文字の配列は、配列 upstream of the pntA遺伝子の上流の配列と相同性(1675875−1675940,ウェブサイトhttp://ecogene.org/上の対照配列)
・下線を施した大文字の配列は、trcプロモーター配列についてのもの、 ・斜体大文字の配列は、プラスミドpKD3のプライマー部位2に相当(Datsenko, K.A. & Wanner, B.L., 2000, PNAS, 97: 6640-6645)。
・下線を施した大文字の配列は、trcプロモーター配列についてのもの、 ・斜体大文字の配列は、プラスミドpKD3のプライマー部位2に相当(Datsenko, K.A. & Wanner, B.L., 2000, PNAS, 97: 6640-6645)。
II.2.2. Ptrc01−pntAB::Cmの株8への形質導入
Ptrc01−pntAB::Cmプロモーター修飾を、プロトコル2に従って、前記の株MG1655 metA * 11 pKD46 Ptrc01−pntAB::Cm由来のP1ファージ溶解液を用いることによって株8(表1)に形質導入した。
Ptrc01−pntAB::Cmプロモーター修飾を、プロトコル2に従って、前記の株MG1655 metA * 11 pKD46 Ptrc01−pntAB::Cm由来のP1ファージ溶解液を用いることによって株8(表1)に形質導入した。
クロラムフェニコール耐性形質導入体 を選択し、Ptrc01−pntAB::Cm染色体修飾の存在を、Ome1151−pntAF(配列番号37)およびOme1152−pntAR(配列番号38)(表2)を用いてPCRによって検証した。 生成する株 MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM
PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykF ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔtreBC::TT02−serA−serC::Gt Ptrc01−pntAB::Cm ΔudhA::Kmを、株9と命名した。
PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykF ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔtreBC::TT02−serA−serC::Gt Ptrc01−pntAB::Cm ΔudhA::Kmを、株9と命名した。
III. 実施例3: 株10 MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykF ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔtreBC::TT02−serA−serCの構築
III.1. プラスミド pUC18−ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cmの構築
プラスミドpUC18−ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cmは、前記のプラスミドpCL1920−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11および前記のプラスミドpUC18−ΔwcaM::TT02−MCS::Cmから誘導される。
プラスミドpUC18−ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cmは、前記のプラスミドpCL1920−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11および前記のプラスミドpUC18−ΔwcaM::TT02−MCS::Cmから誘導される。
III.1.1. プラスミドpUC18−ΔwcaM::TT02−MCS::Cmの構築
DwcaM::TT02−MCS::Cm断片を構築するため、wcaM (upwcaM)の上流領域、TT02転写ターミネーター、マルチプル・クローニング部位(MCS)およびwcaM(downwcaM)の下流領域の間のオーバーラップPCRを行い、その後、クロラムフェニコールカセット(Cm)を増幅してクローニングした。
DwcaM::TT02−MCS::Cm断片を構築するため、wcaM (upwcaM)の上流領域、TT02転写ターミネーター、マルチプル・クローニング部位(MCS)およびwcaM(downwcaM)の下流領域の間のオーバーラップPCRを行い、その後、クロラムフェニコールカセット(Cm)を増幅してクローニングした。
最初に、断片upwcaM−TT02を、プライマー Ome1703−DwcaM−HpaI−EcoRI−F (配列番号39)およびOme1704−DwcaM−TT02−BstZ17I−R(配列番号40)を用いてPCRによって大腸菌 MG1655ゲノムDNAから増幅した。次いで、TT02−MCS−downwcaM断片を、プライマー Ome1705−DwcaM-MCS−BstZ17I−F(配列番号41)およびOme1706−DwcaM-EcoRI−R(配列番号42)を用いてPCRによって大腸菌 MG1655ゲノムDNAから増幅した。プライマー Ome1704−DwcaM−TT02−BstZ17I−R(配列番号40)およびOme1705−DwcaM−MCS−BstZ17I−F(配列番号41)は、36ヌクレオチド長の領域をオーバーラップするようにデザインされていた。最後に、upwcaM−TT02-MCS−downwcaM断片を、upwcaM−TT02とTT02−MCS−downwcaM アンプリコンを混合して、プライマーOme1703−DwcaM−HpaI−EcoRI−F(配列番号39)およびOme1706−DwcaM−EcoRI−R(配列番号42)を用いることによって増幅した。生成する融合PCR産物をHpaIによって消化し、大腸菌DNAポリメラーゼIの大(KLenow)断片によって処理されたpUC18プラスミドのHindIIIとEcoRI部位の間にクローニングした。生成するプラスミドをDNA配列決定法によって検証し、pUC18−ΔwcaM::TT02−MCSと命名した。
Ome1703−DwcaM−HpaI−EcoRI−F(配列番号39)
下線を施した大文字の配列は、HpaIおよびEcoRI制限部位およびエキストラベースについてのもの、
・大文字の配列は、wcaM遺伝子の下流の配列に相同性(2114909−2114938、ウェブサイトhttp://ecogene.org/上の対照配列)。
・大文字の配列は、wcaM遺伝子の下流の配列に相同性(2114909−2114938、ウェブサイトhttp://ecogene.org/上の対照配列)。
Ome1704−DwcaM−TT02-BstZ17I−R(配列番号40)
・太字の大文字の配列は、BstZ17I制限部位およびエキストラベースについてのもの、
・下線を施した大文字の配列は、大腸菌rrnBの転写ターミネーターT1に相当(Orosz A, Boros I and Venetianer P. Eur. J. Biochem. 1991 Nov 1;201(3):653-9)
・大文字の配列は、 wcaM遺伝子の下流の配列と相同性(2113921−2113950、ウェブサイトhttp://ecogene.org/上の対照配列)。
・下線を施した大文字の配列は、大腸菌rrnBの転写ターミネーターT1に相当(Orosz A, Boros I and Venetianer P. Eur. J. Biochem. 1991 Nov 1;201(3):653-9)
・大文字の配列は、 wcaM遺伝子の下流の配列と相同性(2113921−2113950、ウェブサイトhttp://ecogene.org/上の対照配列)。
Ome1705(DwcaM−MCS−BstZ17I−F)(配列番号41)
・太字の大文字の配列は、大腸菌rrnBの転写ターミネーターT1の3‘末端配列に相補性 (Orosz A, Boros I and Venetianer P. Eur. J. Biochem. 1991 Nov 1;201(3):653-9)、
・下線を施した大文字の配列は、マルチプル・クローニング部位: BstZ17I、HindIII、PacI、ApaI、BamHIを含む、 ・大文字の配列は、wcaM遺伝子の上流の配列と相同性(2112496−2112525、ウェブサイトhttp://ecogene.org/上の対照配列)。
・下線を施した大文字の配列は、マルチプル・クローニング部位: BstZ17I、HindIII、PacI、ApaI、BamHIを含む、 ・大文字の配列は、wcaM遺伝子の上流の配列と相同性(2112496−2112525、ウェブサイトhttp://ecogene.org/上の対照配列)。
Ome1706(DwcaM−EcoRI−R)(配列番号42)
・太字の大文字の配列は、HpaIおよびEcoRI制限部位およびエキストラベースについてのもの、
・大文字の配列は、wcaM遺伝子の上流の配列と相同性(2111497−2111527、ウェブサイトhttp://ecogene.org/上の対照配列)。
・大文字の配列は、wcaM遺伝子の上流の配列と相同性(2111497−2111527、ウェブサイトhttp://ecogene.org/上の対照配列)。
最後に、前記のプライマーOme1603−K7_Cm_ampl_SmaI_BstZ17I_F(配列番号9)およびOme1604−K7_Cm_amp1_HindIII_R(配列番号10)を用いて、プラスミド pKD3からのクロラムフェニコールカセットを増幅した。このカセットを、次にプラスミドpUC18−ΔwcaM::TT02−MCSのBstZ17IおよびHindIII部位の間にクローニングした。生成するプラスミドをDNA配列決定法によって検証し、pUC18−ΔwcaM::TT02−MCS−Cmと命名した。
III.1.2. プラスミドpUC18−ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cmの構築
pUC18−ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cmを構築するため、前記のpCL1920−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11からのTTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ApaI/BamHI消化断片を、pUC18−ΔwcaM::TT02−MCS−CmのApaIおよびBamHI部位の間にクローニングした。得られたプラスミドを、DNA配列決定法によって検証し、pUC18−ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cmと命名した。
pUC18−ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cmを構築するため、前記のpCL1920−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11からのTTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ApaI/BamHI消化断片を、pUC18−ΔwcaM::TT02−MCS−CmのApaIおよびBamHI部位の間にクローニングした。得られたプラスミドを、DNA配列決定法によって検証し、pUC18−ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cmと命名した。
III.2. 株 MG1655 metA*11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cm pKD46の構築
wcaM遺伝子をTT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cm領域に交換するため、プラスミドpUC18−ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::CmをBspHIによって消化し、残りの消化断片ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cmをプロトコル1に従って株MG1655 metA * 11 pKD46に導入した。
wcaM遺伝子をTT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cm領域に交換するため、プラスミドpUC18−ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::CmをBspHIによって消化し、残りの消化断片ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cmをプロトコル1に従って株MG1655 metA * 11 pKD46に導入した。
クロラムフェニコール耐性組換体を選択し、ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cm染色体修飾の存在をプライマー Ome1707−DwcaM_verif_F(配列番号43)およびOme1708−DwcaM_verif_R(配列番号44)(表2)を用いるPCRおよびDNA配列決定法によって検証した。検証し選択した株を、MG1655 metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cm (pKD46)と命名した。
III.3. DwcaM::TT02−TTadc−PλR*(−35)−RBS01−thrA*1−cysE−PgapA−metA*11::Cmの株6への形質導入および耐性カセットの除去
ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cm 染色体修飾を、前記の株 MG1655 metA * 11 pKD46 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::CmからのP1ファージ溶解液を用いてプロトコル2に従って株6(表1)に形質導入した。
ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cm 染色体修飾を、前記の株 MG1655 metA * 11 pKD46 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::CmからのP1ファージ溶解液を用いてプロトコル2に従って株6(表1)に形質導入した。
クロラムフェニコール耐性形質導入体を選択し、ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cm染色体修飾の存在をOme1707−DwcaM_verif_F(配列番号43)およびOme1708−DwcaM_verif_R(配列番号44)(表2)を用いるPCRによって検証した。生成する株を、MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB
ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔtreBC::TT02−serA−serC::Gt ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cmと命名した。
ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔtreBC::TT02−serA−serC::Gt ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11::Cmと命名した。
前記株のゲンタマイシンおよびクロラムフェニコールカセットを、次にプロトコル1に従って除去した。ゲンタマイシンおよびクロラムフェニコール耐性カセットを、それぞれプライマーOme1595−DtreB_verif_F(配列番号27)およびOme1596−DtreB_verif_R(配列番号28)、およびプライマーOme1707−DwcaM_verif_F(配列番号43)およびOme1708−DwcaM_verif_R(配列番号44)(表2)を用いてPCRによって検証した。生成する株 MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA*1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔtreBC::TT02−serA−serCを、株10と命名した。
IV. 実施例4: 株12,MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 DtreBC::TT02−serA−serC Ptrc01−pntAB::Cm pCL1920−PgapA−pycre−TT07の構築
IV.1. Ptrc01−pntAB::Cmの株10への形質導入による株11の構築
前記のPtrc01−pntAB::Cmプロモーター修飾を、前記の株MG1655 metA * 11 pKD46 Ptrc01−pntAB::CmからのP1ファージ溶解液を用いることによって株10(表1)に形質導入した。
前記のPtrc01−pntAB::Cmプロモーター修飾を、前記の株MG1655 metA * 11 pKD46 Ptrc01−pntAB::CmからのP1ファージ溶解液を用いることによって株10(表1)に形質導入した。
クロラムフェニコール耐性形質導入体を選択し、Ptrc01−pntAB::Cm染色体修飾を、プライマーOme1151−pntAF(配列番号37)およびOme1152−pntAR(配列番号38)(表2)を用いるPCRによって検証した。生成する株MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM
PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔtreBC::TT02−serA−serC Ptrc01−pntAB::Cmを、株11と命名した。
PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔtreBC::TT02−serA−serC Ptrc01−pntAB::Cmを、株11と命名した。
IV.2. pCL1920−PgapA−pycRe−TT07の構築および株11への導入
リゾビウム・エトリ(Rhizobium etli)のピルベートカルボキシラーゼ遺伝子を過剰発現させるために、プラスミドpCL1920から誘導されるプラスミドpCL1920−PgapA−pycRe−TT07を構築した(Lerner & Inouye, 1990, NAR 18, 15 p 4631)。
リゾビウム・エトリ(Rhizobium etli)のピルベートカルボキシラーゼ遺伝子を過剰発現させるために、プラスミドpCL1920から誘導されるプラスミドpCL1920−PgapA−pycRe−TT07を構築した(Lerner & Inouye, 1990, NAR 18, 15 p 4631)。
PgapA−pycRe−TT07インサートを構築するため、gapAプロモーター、そのリボソーム結合部位(RBS)およびリゾビウム・エトリ(Rhizobium etli)のpycRe遺伝子の間のオーバーラップPCRを用いた。
最初に、gapAプロモーターとRBS領域(gapA開始コドンの上流の−156〜−1領域に相当)を、プライマーPgapA−SalI−F(配列番号45)とPgapA−pycRe−R(配列番号46)を用いるPCRによって大腸菌 MG1655ゲノムDNAから増幅した。次に、pycRe遺伝子を、プライマー PgapA−pycRe F(配列番号47)およびpycRe−TT07−SmaI−R(配列番号48)を用いてリゾビウム・エトリCFN 42ゲノムDNAから増幅した。プライマーPgapA−pycRe−R(配列番号46)およびPgapA−pycRe F(配列番号47)は、42ヌクレオチド長の領域をオーバーラップするようにデザインされている。最後に、PgapA−RBSgapA−pycRe−TT07断片を、プライマーPgapA−SalI−F(配列番号45)およびpycRe−TT07−SmaI−R(配列番号48)を用いてgapAプロモーター−RBSとpycReアンプリコンを混合することによって増幅した。生成する融合PCR産物を、プラスミド pCL1920のSalIとSmaI部位の間でクローニングした。生成するプラスミドを、DNA配列決定法によって検証し、pCL1920−PgapA−pycRe−TT07と命名した。
PgapA−SalI−F (配列番号45)
・下線を施した大文字の配列は、SalI、ClaI、HindIIIおよびPmeI制限部位およびエキストラベースについてのもの、
・太字の大文字の配列は、gapAプロモーター配列と相同性(1860640−1860658、ウェブサイトhttp://ecogene.org/上の対照配列)。
・太字の大文字の配列は、gapAプロモーター配列と相同性(1860640−1860658、ウェブサイトhttp://ecogene.org/上の対照配列)。
PgapA−pycRe−R(配列番号46)
・太字の大文字の配列は、gapA遺伝子のプロモーターと相同性(1860772−1860791、http://ecogene.org/上の対照配列)、
・大文字の配列は、pycRe遺伝子のGTG開始コドンをATGに交換したことを除き、pycRe遺伝子と相同性(4236889−4236906、ウェブサイトhttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/上の対照配列)。
・大文字の配列は、pycRe遺伝子のGTG開始コドンをATGに交換したことを除き、pycRe遺伝子と相同性(4236889−4236906、ウェブサイトhttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/上の対照配列)。
PgapA−pycRe F(配列番号47)
・太字の大文字の配列は、gapA遺伝子のプロモーターと相同性(1860772−1860791、ウェブサイトhttp://ecogene.org/上の対照配列)。
・大文字の配列は、pycRe遺伝子のGTG開始コドンをATGに交換したことを除き、pycRe遺伝子と相同性(4236889−4236906、ウェブサイトhttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/上の対照配列)。
・大文字の配列は、pycRe遺伝子のGTG開始コドンをATGに交換したことを除き、pycRe遺伝子と相同性(4236889−4236906、ウェブサイトhttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/上の対照配列)。
pycRe−TT07−SmaI−R(配列番号48)
・下線を施した大文字の配列は、SmaI、BamHI、EcoRI制限部位およびエキストラベースについてのもの、
・大文字の配列は、T7ファージ由来のT7Te転写ターミネーター配列に相当 (Harrington K.J., Laughlin R.B. and Liang S. Proc Natl Acad Sci U S A. 2001 Apr 24;98(9):5019-24.)、
・斜体大文字の配列は、XhoI制限部位およびエキストラベースについてのもの、 ・太字の大文字の配列は、pycRe遺伝子の下流の配列と相同性(4240332−4240388、ウェブサイトhttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/上の対照配列)。
・大文字の配列は、T7ファージ由来のT7Te転写ターミネーター配列に相当 (Harrington K.J., Laughlin R.B. and Liang S. Proc Natl Acad Sci U S A. 2001 Apr 24;98(9):5019-24.)、
・斜体大文字の配列は、XhoI制限部位およびエキストラベースについてのもの、 ・太字の大文字の配列は、pycRe遺伝子の下流の配列と相同性(4240332−4240388、ウェブサイトhttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/上の対照配列)。
次に、pCL1920−PgapA−pycRe−TT07を、株11(表1)にエレクトロポレーションによって導入した。プラスミドpCL1920−PgapA−pycRe−TT07の存在を検証し、生成する株MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔtreBC::TT02−serA−serC Ptrc01−pntAB::Cm pCL1920−PgapA−pycRe−TT07を、株12と命名した。
V. 実施例5: 株13、MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 DtreBC::TT02−serA−serC Ptrc01−pntAB::Cm ΔudhA::Kmの構築
前記のΔudhA::Km欠失を、前記の株MG1655 metA * 11 ΔmetJ Ptrc36−metF ΔudhA::Km pKD46からのP1ファージ溶解液を用いることによってプロトコル2に従って株11(表1)に形質導入した。
カナマイシン耐性形質導入体を選択した。Ptrc36−ARNmst17−metFプロモーター修飾の存在を、プライマーOme0726−PtrcmetF−F(配列番号29)およびOme0727−PtrcmetF−R(配列番号30)を用いるPCRに続いてDNA配列決定法によって検証し、ΔudhA::Km欠失の存在は、プライマーOag0055−udhAF2(配列番号33)およびOag0056−udhAR2(配列番号34)(表2)を用いるPCRによって検証した。生成する株 MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF
Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔtreBC::TT02−serA−serC Ptrc01−pntAB::Cm ΔudhA::Kmを、株13と命名した。
Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔtreBC::TT02−serA−serC Ptrc01−pntAB::Cm ΔudhA::Kmを、株13と命名した。
VI.実施例6: 株14 MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔtreBC::TT02−serA−serC Ptrc01−pntAB::Cm ΔudhA::Kmの構築
遺伝子udhAおよびmetFは大腸菌染色体上でそれぞれ89.61分および89.03分と近接しており、ファージ P1は大腸菌染色体の2分をパッケージすることができるので、遺伝子udhAおよびmetFは同時形質導入することができる。そのため、前記のPtrc36−metFプロモーター修飾およびΔudhA::Km欠失を、前記の株 MG1655 metA * 11 ΔmetJ Ptrc36−metF ΔudhA::Km pKD46からのP1ファージ溶解液を用いることによってプロトコル2に従って株11(表1)に同時形質導入した。
カナマイシン耐性形質導入体を選択した。Ptrc36−metFプロモーター 修飾の存在を、プライマー Ome0726−PtrcmetF−F(配列番号29)およびOme0727−PtrcmetF−R(配列番号30)を用いるPCRによって検証した後、DNA配列決定法によって検証した。DudhA::Km欠失の存在を、プライマー Oag0055−udhAF2(配列番号33)およびOag0056−udhAR2(配列番号34)(表2)を用いるPCRによって検証した。生成する株 MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykF ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔtreBC::TT02−serA−serC::Gt ΔudhA::Kmを、株14と命名した。
VII. 実施例7: 株15、MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ
ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 DtreBC::TT02−serA−serC Ptrc01−pntAB::Cm ΔudhA::Km pCL1920−PgapA−pycre−TT07の構築
ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 DtreBC::TT02−serA−serC Ptrc01−pntAB::Cm ΔudhA::Km pCL1920−PgapA−pycre−TT07の構築
前記のpCL1920−PgapA−pycRe−TT07を、株13(表1)にエレクトロポレーションによって導入した。プラスミドpCL1920−PgapA−pycRe−TT07の存在を検証し、生成する株MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔtreBC::TT02−serA−serC Ptrc01−pntAB::Cm ΔudhA::Km pCL1920−PgapA−pycre−TT07を、株15と命名した。
VIII. 実施例8: 株18、MG1655 metA * 11 Ptrc−metH
PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 DtreBC::TT02−serA−serC Ptrc30−pntAB::Cm ΔudhA pCL1920−PgapA−pycRe−TT07の構築
PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 DtreBC::TT02−serA−serC Ptrc30−pntAB::Cm ΔudhA pCL1920−PgapA−pycRe−TT07の構築
VIII.1. 株13の耐性カセットの除去による株16の構築
前記の株13のカナマイシンおよびクロラムフェニコールの耐性カセットを、プロトコル1に従って除去した。カナマイシンおよびクロラムフェニコール耐性カセットの喪失は、プライマーOag0055−udhAF2(配列番号33)、Oag0056−udhAR2(配列番号34)、Ome1151−pntAF(配列番号37)およびOme1152−pntAR(配列番号38)(表2)を用いるPCRによって検証した。生成する株 MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 DtreBC::TT02−serA−serC Ptrc01−pntAB ΔudhA pCL1920−PgapA−pycRe−TT07を株16と命名した。
前記の株13のカナマイシンおよびクロラムフェニコールの耐性カセットを、プロトコル1に従って除去した。カナマイシンおよびクロラムフェニコール耐性カセットの喪失は、プライマーOag0055−udhAF2(配列番号33)、Oag0056−udhAR2(配列番号34)、Ome1151−pntAF(配列番号37)およびOme1152−pntAR(配列番号38)(表2)を用いるPCRによって検証した。生成する株 MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 DtreBC::TT02−serA−serC Ptrc01−pntAB ΔudhA pCL1920−PgapA−pycRe−TT07を株16と命名した。
VIII.2. 株MG1655 metA * 11 pKD46 Ptrc30−pntAB::Cmの構築
ピリジンヌクレオチドトランスヒドロゲナーゼαおよびβサブユニットPntAおよびPntBの発現レベルを増加させるため、構成的人工trc30プロモーターを、プライマーOme2104 Ptrc30−pntAR(配列番号49)およびOme1150−Ptrc−pntAF(配列番号36)を用いてプラスミドpKD3由来のクロラムフェニコール耐性カセットを増幅したことを除き、プロトコル1に従って株 MG1655 metA * 11 pKD46中にpntA−pntBオペロンの上流に加えた。
ピリジンヌクレオチドトランスヒドロゲナーゼαおよびβサブユニットPntAおよびPntBの発現レベルを増加させるため、構成的人工trc30プロモーターを、プライマーOme2104 Ptrc30−pntAR(配列番号49)およびOme1150−Ptrc−pntAF(配列番号36)を用いてプラスミドpKD3由来のクロラムフェニコール耐性カセットを増幅したことを除き、プロトコル1に従って株 MG1655 metA * 11 pKD46中にpntA−pntBオペロンの上流に加えた。
クロラムフェニコール耐性組換体を選択した。人工プロモーターtrc30の存在および耐性カセットの挿入は、プライマーOme1151−pntAF(配列番号37)およびOme1152−pntAR(配列番号38)(表2)を用いるPCRによっておよびDNA配列決定法によって検証した。生成する株を、MG1655 metA * 11 pKD46 Ptrc30−pntAB::Cmと命名した。
Ome2104 Ptrc30−pntA R(配列番号49)
・大文字の配列は、pntA遺伝子の上流の配列と相同性(1675875−1675940、ウェブサイトhttp://ecogene.org/上の対照配列)、
・下線を施した大文字の配列は、trc30プロモーター配列
・斜体大文字の配列は、pKD3プラスミドのプライマー部位に相当(Datsenko, K.A. & Wanner, B.L., 2000, PNAS, 97: 6640-6645)
・下線を施した大文字の配列は、trc30プロモーター配列
・斜体大文字の配列は、pKD3プラスミドのプライマー部位に相当(Datsenko, K.A. & Wanner, B.L., 2000, PNAS, 97: 6640-6645)
VIII.3. 株16へのPtrc30−pntAB::Cmの形質導入による株17の構築
Ptrc30−pntAB::Cmプロモーター修飾を、前記の株MG1655 metA * 11 pKD46 Ptrc30−pntAB::CmからのP1ファージ溶解液を用いてプロトコル2に従って株16に形質導入した。
Ptrc30−pntAB::Cmプロモーター修飾を、前記の株MG1655 metA * 11 pKD46 Ptrc30−pntAB::CmからのP1ファージ溶解液を用いてプロトコル2に従って株16に形質導入した。
クロラムフェニコール耐性形質導入体を選択し、Ptrc01−pntAB::Cm染色体修飾を、プライマーOme1151−pntAF(配列番号37)およびOme1152−pntAR(配列番号38)(表2)を用いるPCRによって検証した。検証し選択した株MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔtreBC::TT02−serA−serC Ptrc30−pntAB::Cmを、株17と命名した。
VIII.4. 株17へのpCL1920−PgapA−pycre−TT07の形質導入による株18の構築
前記のpCL1920−PgapA−pycRe−TT07を、株17(表1)にエレクトロポレーションによって導入した。プラスミドpCL1920−PgapA−pycRe−TT07の存在を検証し、生成する株MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔtreBC::TT02−serA−serC Ptrc30−pntAB::Cm ΔudhA::Km pCL1920−PgapA−pycre−TT07を、株18と命名した。
前記のpCL1920−PgapA−pycRe−TT07を、株17(表1)にエレクトロポレーションによって導入した。プラスミドpCL1920−PgapA−pycRe−TT07の存在を検証し、生成する株MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔtreBC::TT02−serA−serC Ptrc30−pntAB::Cm ΔudhA::Km pCL1920−PgapA−pycre−TT07を、株18と命名した。
IX. 実施例9: 株20、MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 DtreBC::TT02−serA−serC Ptrc97−pntAB::Cm ΔudhA pCL1920−PgapA−pycRe−TT07の構築
IX.1. 株MG1655 metA * 11 pKD46 Ptrc97−pntAB::Cmの構築
ピリジンヌクレオチドトランスヒドロゲナーゼαおよびβサブユニットPntAおよびPntBの発現レベルを増加させるため、構成的人工trc97プロモーターを、プライマーOme2105 Ptrc97−pntAR(配列番号50)およびOme1150−Ptrc−pntAF(配列番号36)を用いてプラスミドpKD3由来のクロラムフェニコール耐性カセットを増幅したことを除き、プロトコル1に従って株 MG1655 metA * 11 pKD46中にpntA−pntBオペロンの上流に加えた。
ピリジンヌクレオチドトランスヒドロゲナーゼαおよびβサブユニットPntAおよびPntBの発現レベルを増加させるため、構成的人工trc97プロモーターを、プライマーOme2105 Ptrc97−pntAR(配列番号50)およびOme1150−Ptrc−pntAF(配列番号36)を用いてプラスミドpKD3由来のクロラムフェニコール耐性カセットを増幅したことを除き、プロトコル1に従って株 MG1655 metA * 11 pKD46中にpntA−pntBオペロンの上流に加えた。
クロラムフェニコール耐性組換体を選択した。人工プロモーターtrc97の存在および耐性カセットの挿入は、プライマーOme1151−pntAF(配列番号37)およびOme1152−pntAR(配列番号38)(表2)を用いるPCRによっておよびDNA配列決定法によって検証した。生成する株を、MG1655 metA * 11 pKD46 Ptrc97−pntAB::Cmと命名した。
Ome2105 Ptrc97−pntAR(配列番号50)
・大文字の配列は、pntA遺伝子の上流の配列と相同性(1675875−1675940、ウェブサイトhttp://ecogene.org/上の対照配列)、
・下線を施した大文字の配列は、trc97プロモーター配列
・斜体大文字の配列は、pKD3プラスミドのプライマー部位2に相当(Datsenko, K.A. & Wanner, B.L., 2000, PNAS, 97: 6640-6645)
・下線を施した大文字の配列は、trc97プロモーター配列
・斜体大文字の配列は、pKD3プラスミドのプライマー部位2に相当(Datsenko, K.A. & Wanner, B.L., 2000, PNAS, 97: 6640-6645)
IX.2. Ptrc97−pntAB::Cmの株16への形質導入による株19の構築
Ptrc97−pntAB::Cmプロモーター修飾を、前記の株MG1655 metA * 11 pKD46 Ptrc97−pntAB::Cm由来のP1ファージ溶解液を用いることによってプロトコル2に従って株16(表1)に導入した。
Ptrc97−pntAB::Cmプロモーター修飾を、前記の株MG1655 metA * 11 pKD46 Ptrc97−pntAB::Cm由来のP1ファージ溶解液を用いることによってプロトコル2に従って株16(表1)に導入した。
クロラムフェニコール耐性形質導入体 を選択し、Ptrc97−pntAB::Cm染色体修飾の存在を、Ome1151−pntAF(配列番号37)およびOme1152−pntAR(配列番号38)(表2)を用いるPCRによって検証した。検証して選択した株MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykF ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA*1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔtreBC::TT02−serA−serC::Gt Ptrc97−pntAB::Cm ΔudhAを株19と命名した。
IX.3. pCL1920−PgapA−pycre−TT07の株19への導入による株20の構築
前記のpCL1920−PgapA−pycRe−TT07を、株19(表1)にエレクトロポレーションによって導入した。プラスミドpCL1920−PgapA−pycRe−TT07の存在を検証し、生成する株MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔtreBC::TT02−serA−serC Ptrc97−pntAB::Cm ΔudhA::Km pCL1920−PgapA−pycre−TT07を、株20と命名した。
前記のpCL1920−PgapA−pycRe−TT07を、株19(表1)にエレクトロポレーションによって導入した。プラスミドpCL1920−PgapA−pycRe−TT07の存在を検証し、生成する株MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔtreBC::TT02−serA−serC Ptrc97−pntAB::Cm ΔudhA::Km pCL1920−PgapA−pycre−TT07を、株20と命名した。
X. 実施例10:株22,MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 DtreBC::TT02−serA−serC Ptrc55−pntAB::Cm ΔudhA pCL1920−PgapA−pycRe−TT07の構築
X.1. 株 MG1655 metA * 11 pKD46 Ptrc55−pntAB::Cmの構築
ピリジンヌクレオチドトランスヒドロゲナーゼαおよびβサブユニットPntAおよびPntBの発現レベルを増加させるため、構成的人工trc55プロモーターを、プライマーOag 0699−Ptrc55−pntAB R(配列番号51)およびOme1150−Ptrc−pntAF(配列番号36)を用いてプラスミドpKD3由来のクロラムフェニコール耐性カセットを増幅したことを除き、プロトコル1に従って株 MG1655 metA * 11 pKD46中にpntA−pntBオペロンの上流に加えた。
ピリジンヌクレオチドトランスヒドロゲナーゼαおよびβサブユニットPntAおよびPntBの発現レベルを増加させるため、構成的人工trc55プロモーターを、プライマーOag 0699−Ptrc55−pntAB R(配列番号51)およびOme1150−Ptrc−pntAF(配列番号36)を用いてプラスミドpKD3由来のクロラムフェニコール耐性カセットを増幅したことを除き、プロトコル1に従って株 MG1655 metA * 11 pKD46中にpntA−pntBオペロンの上流に加えた。
クロラムフェニコール耐性組換体を選択した。人工プロモーターtrc55の存在および耐性カセットの挿入は、プライマーOme1151−pntAF(配列番号37)およびOme1152−pntAR(配列番号38)(表2)を用いるPCRによっておよびDNA配列決定法によって検証した。検証し選択した株を、MG1655 metA * 11 pKD46 Ptrc55−pntAB::Cmと命名した。
Oag 0699−Ptrc55−pntAR(配列番号51)
・大文字の配列は、pntA遺伝子の上流の配列と相同性(1675875−1675940、ウェブサイトhttp://ecogene.org/上の対照配列)、
・下線を施した大文字の配列は、trc55プロモーター配列
・斜体大文字の配列は、pKD3プラスミドのプライマー部位2に相当(Datsenko, K.A. & Wanner, B.L., 2000, PNAS, 97: 6640-6645)
・下線を施した大文字の配列は、trc55プロモーター配列
・斜体大文字の配列は、pKD3プラスミドのプライマー部位2に相当(Datsenko, K.A. & Wanner, B.L., 2000, PNAS, 97: 6640-6645)
X.2. Ptrc55−pntAB::Cm株16への形質導入
Ptrc97−pntAB::Cmプロモーター修飾を、前記の株MG1655 metA * 11 pKD46 Ptrc55−pntAB::Cm由来のP1ファージ溶解液を用いることによってプロトコル2に従って株16(表1)に導入した。
Ptrc97−pntAB::Cmプロモーター修飾を、前記の株MG1655 metA * 11 pKD46 Ptrc55−pntAB::Cm由来のP1ファージ溶解液を用いることによってプロトコル2に従って株16(表1)に導入した。
クロラムフェニコール耐性形質導入体を選択し、Ptrc55−pntAB::Cm染色体修飾の存在を、Ome1151−pntAF(配列番号37)およびOme1152−pntAR(配列番号38)(表2)を用いるPCRによって検証した。検証して選択した株MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykF ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔtreBC::TT02−serA−serC::Gt Ptrc55−pntAB::Cm ΔudhAを株21と命名した。
X.3. pCL1920−PgapA−pycre−TT07の株21への導入による株22の構築
前記のpCL1920−PgapA−pycRe−TT07を、株21(表1)にエレクトロポレーションによって導入した。プラスミドpCL1920−PgapA−pycRe−TT07の存在を検証し、生成する株MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔtreBC::TT02−serA−serC Ptrc55−pntAB::Cm ΔudhA::Km pCL1920−PgapA−pycre−TT07を、株22と命名した。
前記のpCL1920−PgapA−pycRe−TT07を、株21(表1)にエレクトロポレーションによって導入した。プラスミドpCL1920−PgapA−pycRe−TT07の存在を検証し、生成する株MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔtreBC::TT02−serA−serC Ptrc55−pntAB::Cm ΔudhA::Km pCL1920−PgapA−pycre−TT07を、株22と命名した。
XI. 実施例11: 株24,MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 DtreBC::TT02−serA−serC ΔudhA::Km pCL1920−PgapA−pycRe−TT07の構築
XI.1. ΔudhA::Kmの株10への形質導入による株23の構築
前記のΔudhA::Km欠失を、前記の株MG1655 metA * 11 ΔmetJ Ptrc36−metF ΔudhA::Km pKD46からのP1ファージ溶解液を用いることによってプロトコル2に従って株10(表1)に形質導入した。
前記のΔudhA::Km欠失を、前記の株MG1655 metA * 11 ΔmetJ Ptrc36−metF ΔudhA::Km pKD46からのP1ファージ溶解液を用いることによってプロトコル2に従って株10(表1)に形質導入した。
カナマイシン耐性形質導入体を選択した。Ptrc36−ARNmst17−metFプロモーター修飾の存在を、プライマーOme0726−PtrcmetF−F(配列番号29)およびOme0727−PtrcmetF−R(配列番号30)を用いるPCRに続いてDNA配列決定法によって検証し、ΔudhA::Km欠失の存在は、プライマーOag0055−udhAF2(配列番号33)およびOag0056−udhAR2(配列番号34)(表2)を用いるPCRによって検証した。生成する株 MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF
Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔtreBC::TT02−serA−serC ΔudhA::Kmを、株23と命名した。
Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔtreBC::TT02−serA−serC ΔudhA::Kmを、株23と命名した。
XI.2. 株24: pCL1920−PgapA−pycre−TT07の株23への導入
前記のpCL1920−PgapA−pycRe−TT07を、株23(表1)にエレクトロポレーションによって導入した。プラスミドpCL1920−PgapA−pycRe−TT07の存在を検証し、生成する株MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔtreBC::TT02−serA−serC ΔudhA::Km pCL1920−PgapA−pycre−TT07を、株24と命名した。
前記のpCL1920−PgapA−pycRe−TT07を、株23(表1)にエレクトロポレーションによって導入した。プラスミドpCL1920−PgapA−pycRe−TT07の存在を検証し、生成する株MG1655 metA * 11 Ptrc−metH PtrcF−cysPUWAM PtrcF−cysJIH Ptrc09−gcvTHP Ptrc36−ARNmst17−metF Ptrc07−serB ΔmetJ ΔpykF ΔpykA ΔpurU ΔyncA ΔmalS::TTadc−CI857−PλR * (−35)−thrA * 1−cysE ΔpgaABCD::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔuxaCA::TT07−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔCP4−6::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔwcaM::TT02−TTadc−PλR * (−35)−RBS01−thrA * 1−cysE−PgapA−metA * 11 ΔtreBC::TT02−serA−serC ΔudhA::Km pCL1920−PgapA−pycre−TT07を、株24と命名した。
XII. 実施例12:振盪フラスコでの発酵によるL−メチオニンの生産
生産株を小型の三角フラスコ中で評価した。5.5mlの前培養物を、混合培地(2.5g/lグルコースおよび90%最少培地PC1を含む10%LB培地(LBブロス,ミラー 25g/l))で30℃で21時間増殖させた。これを用いて、PC1培地の50ml培養をOD600が0.2となるまで植菌した。必要であれば、抗生物質を、カナマイシンおよびスペクチノマイシンについては50mg/l、クロラムフェニコールについては30mg/l、およびゲンタマイシンについては10mg/lの濃度で加えた。培養の温度は、37℃に2時間、42℃に2時間、および次に37℃に培養の終了まで維持した。培養物のOD600が5〜7に達したところで、細胞外アミノ酸をOPA/Fmoc誘導体化の後にHPLCにより定量し、他の関連の代謝産物を、屈折率測定検出を用いたHPLC(有機酸およびグルコース)およびシリル化後のGC−MSを用いて分析した。
それぞれの株について、数回反復した。
生産株を小型の三角フラスコ中で評価した。5.5mlの前培養物を、混合培地(2.5g/lグルコースおよび90%最少培地PC1を含む10%LB培地(LBブロス,ミラー 25g/l))で30℃で21時間増殖させた。これを用いて、PC1培地の50ml培養をOD600が0.2となるまで植菌した。必要であれば、抗生物質を、カナマイシンおよびスペクチノマイシンについては50mg/l、クロラムフェニコールについては30mg/l、およびゲンタマイシンについては10mg/lの濃度で加えた。培養の温度は、37℃に2時間、42℃に2時間、および次に37℃に培養の終了まで維持した。培養物のOD600が5〜7に達したところで、細胞外アミノ酸をOPA/Fmoc誘導体化の後にHPLCにより定量し、他の関連の代謝産物を、屈折率測定検出を用いたHPLC(有機酸およびグルコース)およびシリル化後のGC−MSを用いて分析した。
それぞれの株について、数回反復した。
細胞外メチオニン濃度は、OPA/HPLC誘導体化の後にHPLCによって定量した。残留グルコース濃度は、屈折率測定検出を用いたHPLCを用いて分析した。メチオニン収率は、下記のように表された:
表4に見られるように、メチオニン/グルコース収率(Ymet)は、pntAB過剰発現および/またはudhA欠失によって増加する(株7に比較して株9および14、および株10に比較して株12、13、15および24)。
収率の向上は、metF遺伝子の過剰発現が強いときには更に良好である。metF遺伝子の前にmRNA安定化配列とpntAB過剰発現およびudhA欠失とを両方とも含む株13は、C1経路の強力な過剰発現のない株14より高い収率を示す。
XIII. 実施例13: トランスヒドロゲナーゼおよび5,10−メチレンテトラヒドロ葉酸レダクターゼ活性
実施例12の表4に記載の結果を、それぞれPntABおよびMetF(表5)によって行ったトランスヒドロゲナーゼおよび5,10−メチレンテトラヒドロ葉酸レダクターゼ活性の分析によって確かめる。小型の三角フラスコでの培養では、いずれの活性も過剰発現によって増加する。
実施例12の表4に記載の結果を、それぞれPntABおよびMetF(表5)によって行ったトランスヒドロゲナーゼおよび5,10−メチレンテトラヒドロ葉酸レダクターゼ活性の分析によって確かめる。小型の三角フラスコでの培養では、いずれの活性も過剰発現によって増加する。
酵素活性のイン・ビトロ測定のために、大腸菌株を前記の最少培地で培養した。抽出法に先立って、細胞を遠心分離によって培養液から回収した。ペレットを低温の20mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.2)に再懸濁し、細胞をPrecellys(Bertin Technologies; 5000rpmで2x10秒間、2つの工程の間に氷上に2分間)を用いるビーズ破砕によってリーシスした後、12000g(4℃)で30分間遠心分離した。上清を脱塩し、分析に用いた。タンパク質濃度を、Bradford分析試薬を用いて測定した。
トランスヒドロゲナーゼ活性(TH)は、前記したように分析した (Yamagushi and Stout, 2003)。サイクリック・トランスヒドロゲナーゼ活性は、50mM MES−KOH緩衝液(pH6.0)、0.2mM NADH、10μM NADPHを含むまたは含まない0.2mM AcPyAD、および6μgの粗細胞抽出物を含む37℃反応混合物で375nmで30分間分光光度法により分析した。総ての結果は、少なくとも3回の測定の平均値である。
5,10−メチレンテトラヒドロ葉酸レダクターゼ活性(MTHFR)は、幾らかの改変を加えた前記の方法で分析した(Matthews, 1986)。この方法は、式(1)に示されている。
(1) メチル−THF+ メナジオン→メチレン−THF+メナジオール
(1) メチル−THF+ メナジオン→メチレン−THF+メナジオール
メチル−THFは基質として用いられ、メチレン−THFの形成は、ホルムアルデヒドを生成するメチレン−THFの酸分解によって測定される。生成したホルムアルデヒドは指示薬NBDHと反応して、530nmでの蛍光性の強いヒドラゾン誘導体を形成する。
5,10−メチレンテトラヒドロ葉酸レダクターゼ活性は、 was assayed for 30 minutes at 37°C in a reaction mixture containing 50mMリン酸カリウム緩衝液(pH6.7)、0.3mM EDTA、0.2%(w/v)ウシ血清アルブミン、20%メタノール/80%H2O中のメナジオンの飽和溶液、および粗細胞抽出物20μgを含む反応混合物中で37℃で30分間分析を行った。インキュベーションの後、反応を、酢酸ナトリウム緩衝液(pH4.7)を加え、試験管を100℃のヒーターブロックに2分間置くことによって終結させる。10000gで5分間遠心分離を行った後、生成したホルムアルデヒドを、95%エタノール/6%リン酸中0.001% NBDHを加えることによって、FLx800蛍光マイクロプレートリーダー(Biotek)を用いて分析する。
5,10−メチレンテトラヒドロ葉酸レダクターゼ活性は、 was assayed for 30 minutes at 37°C in a reaction mixture containing 50mMリン酸カリウム緩衝液(pH6.7)、0.3mM EDTA、0.2%(w/v)ウシ血清アルブミン、20%メタノール/80%H2O中のメナジオンの飽和溶液、および粗細胞抽出物20μgを含む反応混合物中で37℃で30分間分析を行った。インキュベーションの後、反応を、酢酸ナトリウム緩衝液(pH4.7)を加え、試験管を100℃のヒーターブロックに2分間置くことによって終結させる。10000gで5分間遠心分離を行った後、生成したホルムアルデヒドを、95%エタノール/6%リン酸中0.001% NBDHを加えることによって、FLx800蛍光マイクロプレートリーダー(Biotek)を用いて分析する。
XIV. 実施例14: バイオリアクターでの発酵によるL−メチオニンの生産
実質的量の対象の代謝物を生産した株を、次にフェドバッチ法を用いて2.5L発酵装置 (Pierre Guerin) 中で生産条件下にて試験した。
実質的量の対象の代謝物を生産した株を、次にフェドバッチ法を用いて2.5L発酵装置 (Pierre Guerin) 中で生産条件下にて試験した。
簡単に言えば、2.5g/lのグルコースを加えた10ml LB配置で増殖した24時間培養物を用いて、最少培地(B1a)に24時間前培養を植菌した。これらのインキュベーションは、回転式振盪機(200RPM)中50mlの最少培地を含む500mlジャマ板付きフラスコで行った。最初の前培養は30℃の温度で行い、第二の前培養は34℃の温度で行った。
第三の前培養工程は、1.2g/lのバイオマス濃度に5mlの濃縮前培養を植菌した200mlの最少培地(B1b)を満たしたバイオリアクター(Sixfors)で行った。前培養温度は34℃の一定に維持し、pHは10%NH4OH溶液を用いて6.8の値に自動的に調整した。溶存酸素濃度は、空気供給および/または撹拌により30%の値の空気分圧飽和に連続的に調整した。バッチ培地からグルコースが枯渇した後、フェドバッチを初期流速0.7ml/時で開始し、約18g/lの最終細胞濃度を得るため、0.13/時の増殖速度で24時間指数的に増加させた。
次に、2.5L発酵装置 (Pierre Guerin)に600mlの最少培地(B2)を満たし、2.1g/lのバイオマス濃度に55〜70mlの前培養容積を植菌した。
培養温度は37℃の一定に維持し、pHはNH4OH溶液(10%NH4OHを9時間、および28%NH4OHを培養終了まで)の自動添加によって作業値に維持した。初期撹拌速度は、バッチ期中は200RPMに設定し、フェドバッチ期中は1000RPMまで増加させた。初期気流速度は、バッチ期は40NL/時に設定し、フェドバッチ期の開始時には100NL/時まで増加させた。溶存酸素濃度は、20〜40%、好適には撹拌を増加させることによって30%の値に維持した。
細胞質量が5g/l付近の濃度に到達したときに、フェドバッチを5ml/時の初期流速で開始した。供給溶液を、増殖の26時間後に24ml/時に達した増加流速と共にシグモイド曲線に従って注入した。正確な供給条件は、式:
(式中、Q(t)は、バッチ容積600mlについてml/時での供給流速であり、p1=1.80、p2=22.40、p3=0.270、p4=6.5である)
に従って計算した。
に従って計算した。
26時間後、フェドバッチ供給溶液ポンプを停止し、培養をグルコースの枯渇後に終了した。
細胞外アミノ酸は、OPA/Fmoc誘導体化の後に定量し、他の関連代謝物は、屈折率測定検出(有機酸およびグルコース)を用いるHPLCおよびシリル化後にGC−MSを用いて分析した。
フラスコ実験で前記したように、同様にバイオリアクターでは、メチオニン/グルコース収率(Ymet max)は、pntAB過剰発現および/またはudhA欠失によって増加する(表10の株10および13を比較されたい)。
更に、本発明者らは、pntAB過剰発現のファイン・テューンド・レギュレーション(fine tuned regulation)が、上表10の株12、15、18、20および22で見られるようにメチオニン生産を向上させたことを示している。メチオニン生産は、pntAB遺伝子の発現レベルによって調節され、本発明者らは、それがpntABの中位の過剰発現で一層良好であることを示している。
発酵槽容積は、初期容積に、pHを調節しかつ培養物を供給するために加えた溶液の量を加え、試料採取に用いおよび蒸発によって失われた容積を差し引くことによって計算した。
フェドバッチ容積に続いて、供給ストックの計量を行った。次いで、注入したグルコースの量を、注入重量、溶液の密度およびBrixの方法によって測定したグルコース濃度に基づいて計算した([グルコース])。メチオニン収率は、下記のように表された:
培養中に得られた最大収率を、ここではそれぞれの株について示した。
メチオニン0およびメチオニンtについては、それぞれ、初期および最終メチオニン濃度であり、V0およびVtは初期およびt時点での容積である。
消費されたグルコースは、下記のようにして計算した:
注入したグルコースt = フェド容積t(fed volumet ) * [グルコース]消費されたグルコースt = [グルコース]0 * V0 + 注入したグルコース - [グルコース]残留 * Vt
[グルコース]0、[グルコース]、[グルコース]残留は、それぞれ初期、フェドおよび残留グルコース濃度である。
[グルコース]0、[グルコース]、[グルコース]残留は、それぞれ初期、フェドおよび残留グルコース濃度である。
XV. 実施例15: トランスヒドロゲナーゼ活性
実施例14の表10に記載の結果は、PntAB(表11)によって行ったトランスヒドロゲナーゼ活性の分析によって確かめられる。フラスコ実験で以前に観察されたように、
トランスヒドロゲナーゼ活性はpntABの過剰発現によって増加する(表11の株10および13参照)。更に、pntAB過剰発現のファイン・テューンド・レギュレーションは、表11の株18で見ることができるようにトランスヒドロゲナーゼ活性を約10倍減少させた。
実施例14の表10に記載の結果は、PntAB(表11)によって行ったトランスヒドロゲナーゼ活性の分析によって確かめられる。フラスコ実験で以前に観察されたように、
トランスヒドロゲナーゼ活性はpntABの過剰発現によって増加する(表11の株10および13参照)。更に、pntAB過剰発現のファイン・テューンド・レギュレーションは、表11の株18で見ることができるようにトランスヒドロゲナーゼ活性を約10倍減少させた。
トランスヒドロゲナーゼ活性(TH)は、実施例13で前記した方法で分析した。総ての結果は、少なくとも3回の測定の平均値である。
Claims (15)
- メチオニンの生産のための微生物であって、PntABのトランスヒドロゲナーゼ活性を増強するように改変されている、微生物。
- PntABをコードする遺伝子が過剰発現する、請求項1に記載の微生物。
- トランスヒドロゲナーゼUdhAの活性を減衰させるように改変されている、請求項1または2に記載の微生物。
- UdhAをコードする遺伝子が欠失している、請求項3に記載の微生物。
- 一炭素代謝を増加させるように改変されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の微生物。
- 下記の活性:
a.メチレンテトラヒドロ葉酸レダクターゼ, MetFの活性、
b.グリシン開裂複合体, GcvTHPおよびLpdの活性、
c.セリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼ, GlyAの活性、
d.メチルトランスフェラーゼ, MetHまたはMetEの活性
の少なくとも1つが増強される、請求項5に記載の微生物。 - MetFの活性が、metF遺伝子の過剰発現および/またはその翻訳の最適化によって増強される、請求項6に記載の微生物。
- metF遺伝子が、Ptrcファミリープロモーターに属する強力なプロモーターの制御下にある、請求項7に記載の微生物。
- 下記の遺伝子:cysP、cysU、cysW、cysA、cysM、cysI、cysJ、cysH、cysE、serA、serB、serC、フィードバック感受性が低減されたmetA対立遺伝子、フィードバック感受性が低減されたthrAまたはthrA対立遺伝子
の少なくとも一つの発現が増加する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の微生物。 - 前記遺伝子の少なくとも一つが誘導性プロモーターの制御下にある、請求項9に記載の微生物。
- ピルベートカルボキシラーゼをコードする遺伝子の発現が増強される、請求項1〜10のいずれか一項に記載の微生物。
- 微生物の下記の遺伝子:
pykA、pykF、purU、yncAまたはmetJの少なくとも一つの発現が減衰される、請求項1〜11のいずれか一項に記載の微生物。 - 前記微生物が、腸内細菌科またはコリネバクテリウム科の中から選択される、請求項1〜12のいずれか一項に記載の微生物。
- 前記微生物が、エシェリキア属、クレブシェラ属またはコリネバクテリウム属から選択される、請求項13に記載の微生物。
- 下記工程:
− 炭素源、硫黄源および窒素源を含んでなる適切な培養培地において改変されたメチオニン生産微生物を培養する工程、および
− メチオニンまたはその誘導体の一つを培養培地から回収する工程
を含んでなり、
該微生物が、PntABの増強されたトランスヒドロゲナーゼ活性を示すように改変されている、メチオニンの製造方法。
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