JP2017166461A - 自動車 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジンの失火の誤判定を抑制する。【解決手段】基本的には、筒内噴射モードのときには、値ΔT30aを失火判定用閾値ΔT30refに設定し(S130)、ポート噴射モードのときには、値ΔT30aよりも小さい値ΔT30bを失火判定用閾値ΔT30refに設定し(S140)、所要時間変化量ΔT30(エンジンの回転変動)が失火判定用閾値ΔT30refよりも大きいときに、エンジンで失火が発生していると判定する。そして、筒内噴射モードからポート噴射モードに切り替わったときには、その切替から所定期間が経過したときに(S120)、失火判定用閾値ΔT30refを値ΔT30aから値ΔT30bに切り替える(S140)。【選択図】図3
Description
本発明は、自動車に関し、詳しくは、筒内噴射弁とポート噴射弁とを有するエンジンを備える自動車に関する。
従来、この種の自動車としては、筒内噴射弁とポート噴射弁とを有するエンジンを備える構成において、失火が発生した際のエンジンの運転状態と噴射状態とを記憶し、噴射状態ごとに異常時運転状態を求めると共に失火異常の検出期間内で失火が発生した各噴射状態ごとの失火の回数に基づいて異常時噴射状態を決定し、決定した異常時噴射状態での異常時運転状態を記憶するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。ここで、運転状態としては、回転数,負荷率,暖機状態(水温が暖機温度以上か否か)がある。噴射状態としては、筒内噴射弁からのみ燃料を噴射する筒内噴射状態,ポート噴射弁からのみ燃料を噴射するポート噴射状態,筒内噴射弁およびポート噴射弁から燃料を噴射する共用噴射状態がある。この自動車では、上述の処理により、失火が発生したときの噴射状態に合わせて異常時運転状態を記憶することができるから、失火異常検出の後に、正常復帰判定を実施する際に、判定を適正に行えるようにしている。
こうした自動車では、筒内噴射状態のときにはポート噴射状態のときに比してエンジンの回転変動が大きくなりやすい。このため、エンジンの回転変動が失火判定用閾値を超えているときにエンジンで失火が発生していると判定するものにおいて、判定精度を向上させるために、筒内噴射状態での失火判定用閾値をポート噴射状態での失火判定用閾値よりも大きくすることが行なわれている。この場合において、筒内噴射状態からポート噴射状態に切り替わったときに直ちに失火判定用閾値を切り替えると、エンジンの回転変動がある程度大きい状態が継続しているときに、エンジンの失火が誤判定される可能性がある。
本発明の自動車は、エンジンの失火の誤判定を抑制することを主目的とする。
本発明の自動車は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の自動車は、
筒内に燃料を噴射する筒内噴射弁と吸気ポートに燃料を噴射するポート噴射弁とを有するエンジンと、
前記筒内噴射弁からのみ燃料を噴射する筒内噴射モードと、前記ポート噴射弁からのみ燃料を噴射するポート噴射モードと、を含む複数の噴射モードを切り替えて前記エンジンを制御する制御手段と、
前記筒内噴射モードのときには、第1値を失火判定用閾値に設定し、前記ポート噴射モードのときには、前記第1値よりも小さい第2値を前記失火判定用閾値に設定し、前記エンジンの回転変動が前記失火判定用閾値よりも大きいときに、前記エンジンで失火が発生していると判定する失火判定手段と、
を備える自動車であって、
前記失火判定手段は、前記筒内噴射モードから前記ポート噴射モードに切り替わったときには、該切替から所定期間が経過したときに、前記失火判定用閾値を前記第1値から前記第2値に切り替える手段である、
ことを要旨とする。
筒内に燃料を噴射する筒内噴射弁と吸気ポートに燃料を噴射するポート噴射弁とを有するエンジンと、
前記筒内噴射弁からのみ燃料を噴射する筒内噴射モードと、前記ポート噴射弁からのみ燃料を噴射するポート噴射モードと、を含む複数の噴射モードを切り替えて前記エンジンを制御する制御手段と、
前記筒内噴射モードのときには、第1値を失火判定用閾値に設定し、前記ポート噴射モードのときには、前記第1値よりも小さい第2値を前記失火判定用閾値に設定し、前記エンジンの回転変動が前記失火判定用閾値よりも大きいときに、前記エンジンで失火が発生していると判定する失火判定手段と、
を備える自動車であって、
前記失火判定手段は、前記筒内噴射モードから前記ポート噴射モードに切り替わったときには、該切替から所定期間が経過したときに、前記失火判定用閾値を前記第1値から前記第2値に切り替える手段である、
ことを要旨とする。
この本発明の自動車では、基本的には、筒内噴射モードのときには第1値を失火判定用閾値に設定し、ポート噴射モードのときには第1値よりも小さい第2値を失火判定用閾値に設定し、エンジンの回転変動が失火判定用閾値よりも大きいときに、エンジンで失火が発生していると判定する。この際において、筒内噴射モードからポート噴射モードに切り替わったときには、その切替から所定期間が経過したときに失火判定用閾値を第1値から第2値に切り替える。噴射モードが切り替わったことによるエンジンの回転変動の減少には、ある程度の時間を要する。したがって、このように失火判定用閾値を設定する(切り替える)ことにより、エンジンで失火が発生していないにも拘わらずにエンジンの回転変動が失火判定用閾値よりも大きくなるのを抑制し、エンジンの失火の誤判定を抑制することができる。
こうした本発明の自動車において、前記失火判定手段は、前記ポート噴射モードから前記筒内噴射モードに切り替わったときには、直ちに前記失火判定用閾値を前記第2値から前記第1値に切り替える手段である、ものとしてもよい。噴射モードが切り替わったことによるエンジンの回転変動の増加は、比較的短時間で現われる。したがって、このように失火判定用閾値を設定する(切り替える)ことにより、エンジンで失火が発生していないにも拘わらずにエンジンの回転変動が失火判定用閾値よりも大きくなるのを抑制し、エンジンの失火の誤判定を抑制することができる。
また、本発明の自動車において、前記回転変動は、前記エンジンの出力軸が所定回転角度だけ回転するのに要した時間の変化量として演算され、前記第1値および前記第2値は、前記エンジンの回転数が大きいときには小さいときに比して小さくなるように定められる、ものとしてもよい。こうすれば、エンジンで失火が発生しているか否かをエンジンの回転数に応じてより適切に判定することができる。
さらに、本発明の自動車において、前記失火判定手段は、前記エンジンが自立運転されている際において、前記筒内噴射モードから前記ポート噴射モードに切り替わったときには、該切替から所定期間が経過したときに、前記失火判定用閾値を前記第1値から前記第2値に切り替える手段である、ものとしてもよい。エンジンを自立運転(無負荷運転)する際には負荷運転する際に比してエンジンで失火が発生しやすいことから、筒内噴射モードからポート噴射モードに切り替わったときにはその切替から所定期間が経過したときに失火判定用閾値を第1値から第2値に切り替えることによってエンジンの失火の誤判定を抑制する意義がより大きい。
加えて、本発明の自動車において、前記エンジンの出力軸は、フライホイールダンパを介して駆動輪に連結された車軸に接続されている、ものとしてもよい。この構成の場合、筒内噴射モードからポート噴射モードに切り替わった後に、フライホイールダンパの慣性によって回転変動が大きい状態がより継続しやすい。したがって、筒内噴射モードからポート噴射モードに切り替わったときにはその切替から所定期間が経過したときに失火判定用閾値を第1値から第2値に切り替えることの意義がより大きい。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図であり、図2は、エンジン22の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図1に示すように、エンジン22と、プラネタリギヤ30と、モータMG1,MG2と、インバータ41,42と、バッテリ50と、ハイブリッド用電子制御ユニット(以下、「HVECU」という)70と、を備える。
エンジン22は、複数気筒(例えば、4気筒,6気筒,8気筒など)を有し、ガソリンや軽油などの燃料を用いて吸気・圧縮・膨張・排気の4行程によって動力を出力する内燃機関として構成されている。図2に示すように、エンジン22は、筒内に燃料を噴射する筒内噴射弁125と、吸気ポートに燃料を噴射するポート噴射弁126と、を有する。エンジン22は、筒内噴射弁125とポート噴射弁126とを有することにより、ポート噴射モードと筒内噴射モードと共用噴射モードとのいずれかで運転が可能となっている。ポート噴射モードでは、エアクリーナ122によって清浄された空気をスロットルバルブ124を介して吸入すると共にポート噴射弁126から燃料を噴射して空気と燃料とを混合する。そして、この混合気を吸気バルブ128を介して燃焼室に吸入し、点火プラグ130による電気火花によって爆発燃焼させて、そのエネルギによって押し下げられるピストン132の往復運動をクランクシャフト26の回転運動に変換する。筒内噴射モードでは、ポート噴射モードと同様に空気を燃焼室に吸入し、吸気行程の途中あるいは圧縮行程に至ってから筒内噴射弁125から燃料を噴射し、点火プラグ130による電気火花によって爆発燃焼させてクランクシャフト26の回転運動を得る。共用噴射モードでは、空気を燃焼室に吸入する際にポート噴射弁126から燃料を噴射すると共に吸気行程の途中あるいは圧縮行程に至ってから筒内噴射弁125から燃料を噴射し、点火プラグ130による電気火花によって爆発燃焼させてクランクシャフト26の回転運動を得る。これらの噴射モードは、エンジン22の運転状態に基づいて切り替えられる。燃焼室からの排気は、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC),窒素酸化物(NOx)の有害成分を浄化する浄化触媒(三元触媒)を有する浄化装置134を介して外気に排出される。
エンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、「エンジンECU」という)24によって運転制御されている。エンジンECU24は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROM,データを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。
エンジンECU24には、エンジン22を運転制御するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。エンジンECU24に入力される信号としては、例えば、クランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサ140からのクランク角θcr,エンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサ142からの冷却水温Twなどを挙げることができる。また、吸気管に設けられたスロットルバルブ124のポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサ146からのスロットル開度TH,吸気管に取り付けられたエアフローメータ148からの吸入空気量Qa,吸気管に取り付けられた温度センサ149からの吸気温Taなども挙げることができる。さらに、排気管に取り付けられた空燃比センサ135aからの空燃比AF,排気管に取り付けられた酸素センサ135bからの酸素信号O2なども挙げることができる。
エンジンECU24からは、エンジン22を運転制御するための各種制御信号が出力ポートを介して出力されている。エンジンECU24から出力される信号としては、例えば、筒内噴射弁125への駆動信号,ポート噴射弁126への駆動信号,スロットルバルブ124のポジションを調節するスロットルモータ136への駆動信号,イグナイタと一体化されたイグニッションコイル138への制御信号なども挙げることができる。
エンジンECU24は、クランクポジションセンサ140からのクランクポジションθcrに基づいてエンジン22の回転数Neを演算したり、エアフローメータ148からの吸入空気量Qaとエンジン22の回転数Neとに基づいて体積効率(エンジン22の1サイクルあたりの行程容積に対する1サイクルで実際に吸入される空気の容積の比)KLを演算したりしている。
図1に示すように、プラネタリギヤ30は、シングルピニオン式の遊星歯車機構として構成されている。プラネタリギヤ30のサンギヤには、モータMG1の回転子が接続されている。プラネタリギヤ30のリングギヤには、駆動輪38a,38bにデファレンシャルギヤ37を介して連結された駆動軸36が接続されている。プラネタリギヤ30のキャリヤには、フライホイールダンパ28を介してエンジン22のクランクシャフト26が接続されている。
モータMG1は、例えば同期発電電動機として構成されており、上述したように、回転子がプラネタリギヤ30のサンギヤに接続されている。モータMG2は、例えば同期発電電動機として構成されており、回転子が駆動軸36に接続されている。インバータ41,42は、モータMG1,MG2を駆動するのに用いられ、電力ライン54を介してバッテリ50と接続されている。モータMG1,MG2は、モータ用電子制御ユニット(以下、「モータECU」という)40によって、インバータ41,42の図示しない複数のスイッチング素子がスイッチング制御されることにより、回転駆動される。
モータECU40は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROM,データを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するのに必要な各種センサからの信号、例えば、モータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの回転位置θm1,θm2などが入力ポートを介して入力されている。モータECU40からは、インバータ41,42の図示しない複数のスイッチング素子へのスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。モータECU40は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からのモータMG1,MG2の回転子の回転位置θm1,θm2に基づいてモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2を演算している。
バッテリ50は、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池として構成されており、電力ライン54を介してインバータ41,42と接続されている。このバッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、「バッテリECU」という)52によって管理されている。
バッテリECU52は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROM,データを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な各種センサからの信号、例えば、バッテリ50の端子間に取り付けられた電圧センサ51aからの電圧Vbやバッテリ50の出力端子に取り付けられた電流センサ51bからの電流Ibなどが入力ポートを介して入力されている。バッテリECU52は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。バッテリECU52は、電流センサ51bからの電池電流Ibの積算値に基づいて蓄電割合SOCを演算している。蓄電割合SOCは、バッテリ50の全容量に対するバッテリ50から放電可能な電力の容量の割合である。
HVECU70は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROM,データを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。HVECU70には、各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。HVECU70に入力される信号としては、例えば、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトポジションセンサ82からのシフトポジションSPなどを挙げることができる。また、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなども挙げることができる。HVECU70は、上述したように、エンジンECU24,モータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されている。
ここで、シフトポジションSPとしては、駐車ポジション(Pポジション),リバースポジション(Rポジション),ニュートラルポジション(Nポジション),ドライブポジション(Dポジション)が用意されている。また、ブレーキポジション(Bポジション),シーケンシャルポジション(Sポジション)も用意されている。Bポジションは、アクセルオン時の駆動力をDポジションと同様にすると共にアクセルオフ時の制動力をDポジションよりも大きくするポジションである。Sポジションは、アクセルオン時の駆動力や走行中のアクセルオフ時の制動力(Dポジションよりも大きい制動力)を例えば6段階(変速段S1〜S6に応じた制動力)に変更するポジションである。これにより、Sポジションでは、仮想的な有段変速機による変速感を運転者に与えることができる。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20では、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸36の要求駆動力を設定し、要求駆動力に見合う要求動力が駆動軸36に出力されるように、エンジン22とモータMG1,MG2とを運転制御する。エンジン22とモータMG1,MG2との運転モードとしては、以下の(1)〜(3)のモードがある。
(1)トルク変換運転モード:要求動力に対応する動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共に、エンジン22から出力される動力の全てが、プラネタリギヤ30とモータMG1,MG2とによってトルク変換されて、要求動力が駆動軸36に出力されるようにモータMG1,MG2を駆動制御するモード
(2)充放電運転モード:要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共に、エンジン22から出力される動力の全てまたは一部が、バッテリ50の充放電を伴ってプラネタリギヤ30とモータMG1,MG2とによってトルク変換されて、要求動力が駆動軸36に出力されるようにモータMG1,MG2を駆動制御するモード
(3)モータ運転モード:エンジン22の運転を停止して、要求動力が駆動軸36に出力されるようにモータMG2を駆動制御するモード
(1)トルク変換運転モード:要求動力に対応する動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共に、エンジン22から出力される動力の全てが、プラネタリギヤ30とモータMG1,MG2とによってトルク変換されて、要求動力が駆動軸36に出力されるようにモータMG1,MG2を駆動制御するモード
(2)充放電運転モード:要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共に、エンジン22から出力される動力の全てまたは一部が、バッテリ50の充放電を伴ってプラネタリギヤ30とモータMG1,MG2とによってトルク変換されて、要求動力が駆動軸36に出力されるようにモータMG1,MG2を駆動制御するモード
(3)モータ運転モード:エンジン22の運転を停止して、要求動力が駆動軸36に出力されるようにモータMG2を駆動制御するモード
また、実施例のハイブリッド自動車20では、エンジンECU24は、エンジン22を運転する際には、エンジン22から目標トルクTe*が出力されるように、スロットルバルブ24の開度(スロットル開度TH)を調節する吸入空気量制御,筒内噴射弁125およびポート噴射弁126からの燃料噴射量を調節する燃料噴射制御,点火プラグ130の点火時期を調節する点火制御などを行なう。ここで、燃料噴射制御については、エンジン22の運転状態(例えば、エンジン22の回転数Neや体積効率KL)に基づいてポート噴射モード,筒内噴射モード,共用噴射モードから実行用噴射モードを設定し、この実行用噴射モードで行なう。
ここで、エンジン22を自立運転(無負荷運転)する際には、必要とする総燃料噴射量が少ないことから、筒内噴射弁125およびポート噴射弁126のうち燃料噴射を行なう噴射弁の最低燃料噴射量を確保するために、ポート噴射モードまたは筒内噴射モードを実行用噴射モードに設定するものとした。具体的には、ポート噴射モードと筒内噴射モードとを交互に実行用噴射モードに設定するものとした。これは、以下の理由による。一般に、筒内噴射モードのときには、ポート噴射モードのときに比して、燃焼状態が不安定になりやすく、エンジン22の回転変動が大きくなりやすい。このため、基本的には、ポート噴射モードを実行用噴射モードに設定するのが好ましい。しかし、ポート噴射モードを継続すると、燃焼室内の温度の上昇などによって筒内噴射弁125にデポジットが堆積する可能性があるから、これを抑制する必要がある。これを考慮して、ポート噴射モードと筒内噴射モードとを交互に実行用噴射モードに設定するものとした。また、エンジン22を自立運転する際には、シフトポジションSP(DポジションかBポジションかSポジションか),冷却水温Twなどに応じた回転数Nidでエンジン22を自立運転するものとした。回転数Nidは、例えば、シフトポジションSPがSポジションのときにおいて変速段が低速段側のときには高速段側のときに比して大きくしたり、冷却水温Twが暖機完了温度Twref(例えば、70℃,75℃,80℃など)未満のときには暖機完了温度Twref以上のときに比して大きくしたりすることが考えられる。
さらに、実施例のハイブリッド自動車20では、エンジンECU24は、以下のようにして、エンジン22で失火が発生しているか否かを判定する。まず、点火サイクル毎に、クランクシャフト26のクランク角θcrが上死点から30度だけ回転するのに要した時間としての30度所要時間T30を計算する。ここで、点火サイクルは、エンジン22のいずれかの気筒で点火が行なわれるクランクシャフト26の回転角であり、エンジン22が4気筒の場合には90度となり、6気筒の場合には120度となる。続いて、最新に演算した30度所要時間T30から1点火サイクル前に演算した30度所要時間T30を減じて所要時間変化量ΔT30を計算する。そして、所要時間変化量ΔT30が失火判定用閾値ΔT30ref以下のときには、エンジン22で失火は発生していないと判定し、所要時間変化量ΔT30が失火判定用閾値ΔT30refよりも大きいときには、エンジン22で失火が発生していると判定する。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に、エンジン22を自立運転する際に失火判定用閾値ΔT30refを設定するときの動作について説明する。図3は、実施例のエンジンECU24によって実行される失火判定用閾値設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、エンジン22を自立運転する際に繰り返し実行される。なお、上述したように、エンジン22を自立運転する際には、筒内噴射モードまたはポート噴射モードを実行用噴射モードとして燃料噴射制御を行なう。また、実施例では、エンジン22を自立運転する際には負荷運転する際に比してエンジン22の燃焼が不安定になりやすく失火が発生しやすいことを考慮して、この際にエンジン22で失火が発生しているか否かの判定をより精度よく行なうために、エンジン22を自立運転する際を対象とするものとした。
失火判定用閾値設定ルーチンが実行されると、エンジンECU24は、まず、実行用噴射モード(ポート噴射モードまたは筒内噴射モード)を入力し(ステップS100)、入力した実行用噴射モードがポート噴射モードであるか筒内噴射モードであるかを判定する(ステップS110)。そして、実行用噴射モードが筒内噴射モードであると判定されたときには、値ΔT30aを失火判定用閾値ΔT30refに設定して(ステップS130)、本ルーチンを終了する。したがって、ポート噴射モードから筒内噴射モードに切り替わったときには、直ちに失火判定用閾値ΔT30refを後述の値ΔT30bから値ΔT30aに切り替えることになる。
ステップS110で実行用噴射モードがポート噴射モードであると判定されたときには、筒内噴射モードからポート噴射モードに切り替わってから所定期間T1が経過したか否かを判定する(ステップS120)。そして、筒内噴射モードからポート噴射モードへの切替から所定期間T1が経過していないときには、上述の値ΔT30aを失火判定用閾値ΔT30refに設定し(ステップS130)、その切替から所定期間T1が経過しているときには、値ΔT30aよりも小さい値ΔT30bを失火判定用閾値ΔT30refに設定して(ステップS140)、本ルーチンを終了する。したがって、筒内噴射モードからポート噴射モードに切り替わったときには、その切替から所定期間T1が経過したときに失火判定用閾値ΔT30refを値ΔT30aから値ΔT30bに切り替えることになる。ここで、所定期間T1としては、例えば、エンジン22が所定回転n1(例えば、40回転,50回転,60回転など)だけ回転した期間T1a,エンジン22のクランク角θcrが所定角度θcr1(例えば、所定回転n1に相当する角度など)だけ回転した期間T1bなどを用いることができる。
値ΔT30a,ΔT30bについて説明する。値ΔT30a,ΔT30bは、実施例では、エンジン22の回転数Neと値ΔT30a,ΔT30bとの関係を予め定めてマップとして図示しないROMに記憶しておき、エンジン22の回転数Neが与えられると、このマップから対応する値ΔT30a,ΔT30bを導出して設定するものとした。エンジン22の回転数Neと値ΔT30a,ΔT30bとの関係の一例を図4に示す。図中、実線は値ΔT30aを示し、破線は値Δ30bを示す。値ΔT30a,ΔT30bは、図示するように、エンジン22の回転数Neに拘わらずに値ΔT30aが値ΔT30bに比して大きくなるように設定するものとした。これは、上述したように、筒内噴射モードのときにはポート噴射モードのときに比してエンジン22の回転変動(所要時間変化量ΔT30)が大きくなりやすいためである。また、値ΔT30a,ΔT30bは、エンジン22の回転数Neが大きいときには小さいときに比して小さくなるように、具体的には、エンジン22の回転数Neが大きいほど小さくなるように設定される。これは、エンジン22の回転数Neが大きいときには小さいときに比して各気筒についての30度所要時間T30が小さくなるために所要時間変化量ΔT30も小さくなりやすいためである。これにより、値ΔT30a,ΔT30bをエンジン22の回転数Neに応じたより適切な値とすることができる。
次に、筒内噴射モードからポート噴射モードに切り替わったときには、その切替から所定期間T1が経過したときに失火判定用閾値ΔT30refを値ΔT30aから値ΔT30bに切り替え、ポート噴射モードから筒内噴射モードに切り替わったときには、直ちに失火判定用閾値ΔT30refを値ΔT30bから値ΔT30aに切り替える理由について順に説明する。
まず、筒内噴射モードからポート噴射モードに切り替わったときには、その切替から所定期間T1が経過したときに失火判定用閾値ΔT30refを値ΔT30aから値ΔT30bに切り替える理由について説明する。上述したように、筒内噴射モードのときにはポート噴射モードのときに比してエンジン22の回転変動(所要時間変化量ΔT30)が大きくなりやすい。このため、筒内噴射モードからポート噴射モードに切り替わったときには、ある程度の期間に亘ってエンジン22の回転変動が比較的大きい状態が継続することがある。特に、ハイブリッド自動車20では、エンジン22のクランクシャフト26にフライホイールダンパ28が接続されていることから、フライホイールダンパ28の慣性によって、エンジン22の回転変動が比較的大きい状態が継続しやすい。筒内噴射モードからポート噴射モードに切り替わったときに、直ちに失火判定用閾値ΔT30refを値ΔT30aから値ΔT30bに切り替えると、切替直後などに、エンジン22で失火が発生していないにも拘わらずに所要時間変化量ΔT30が失火判定用閾値ΔT30refよりも大きくなって、エンジン22で失火が発生していると誤判定するおそれがある。これを考慮して、実施例では、上述の所定期間T1(期間T1aや期間T1b)として、筒内噴射モードでエンジン22を自立運転する際においてエンジン22で失火が発生していないときのエンジン22の回転変動からポート噴射モードでエンジン22を自立運転する際においてエンジン22で失火が発生していないときのエンジン22の回転変動に移行するのに要する期間やそれよりも若干長い期間となるように定めた値を用いるものとした。そして、実施例では、筒内噴射モードからポート噴射モードへの切替から所定期間T1が経過したときに失火判定用閾値ΔT30refを値ΔT30aから値ΔT30bに切り替えるから、切替直後などにエンジン22で失火が発生していないにも拘わらずに所要時間変化量ΔT30が失火判定用閾値ΔT30refよりも大きくなるのを抑制し、エンジン22の失火の誤判定を抑制することができる。
続いて、ポート噴射モードから筒内噴射モードに切り替わったときには、直ちに失火判定用閾値ΔT30refを値ΔT30bから値ΔT30aに切り替える理由について説明する。一般に、ポート噴射モードから筒内噴射モードに切り替わったことによるエンジン22の回転変動の増加は、比較的短時間で現われる。このため、ポート噴射モードから筒内噴射モードに切り替わったときに、その切替からある程度の期間が経過してから失火判定用閾値ΔT30refを閾値ΔT30bから閾値ΔT30aに切り替えると、エンジン22で失火が発生していないにも拘わらずに所要時間変化量ΔT30が失火判定用閾値ΔT30refよりも大きくなって、エンジン22で失火が発生していると誤判定するおそれがある。これに対して、実施例では、ポート噴射モードから筒内噴射モードに切り替わったときには、直ちに失火判定用閾値ΔT30refを値ΔT30bから値ΔT30aに切り替えるから、エンジン22で失火が発生していないにも拘わらずに所要時間変化量ΔT30が失火判定用閾値ΔT30refよりも大きくなるのを抑制し、エンジン22の失火の誤判定を抑制することができる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20では、基本的には、筒内噴射モードのときには、値ΔT30aを失火判定用閾値ΔT30refに設定し、ポート噴射モードのときには、値ΔT30aよりも小さい値ΔT30bを失火判定用閾値ΔT30refに設定し、所要時間変化量ΔT30が失火判定用閾値ΔT30refよりも大きいときに、エンジン22で失火が発生していると判定する。そして、筒内噴射モードからポート噴射モードに切り替わったときには、その切替から所定期間T1が経過したときに失火判定用閾値ΔT30refを値ΔT30aから値ΔT30bに切り替える。また、ポート噴射モードから筒内噴射モードに切り替わったときには、直ちに失火判定用閾値ΔT30refを値ΔT30bから値ΔT30aに切り替える。これらより、エンジン22の失火の誤判定を抑制することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、失火判定用閾値ΔT30refの設定に用いる値ΔT30a,ΔT30b(ΔT30a>ΔT30b)を、それぞれ、エンジン22の回転数Neに基づいて設定するものとした。しかし、値ΔT30a,ΔT30bを、それぞれ、エンジン22の回転数Neに拘わらずに一律の値として設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22を自立運転する際の失火判定用閾値ΔT30refの設定方法について説明した。エンジン22を負荷運転する際には、以下のように失火判定用閾値ΔT30refを設定すればよい。なお、エンジン22を自立運転する際には、ポート噴射モードまたは筒内噴射モードを実行用噴射モードに設定するが、エンジン22を負荷運転する際には、ポート噴射モード,共用噴射モード,筒内噴射モードのいずれかを実行用噴射モードに設定する。エンジン22を負荷運転する際には、基本的には、筒内噴射モードのときには、値ΔT30aを失火判定用閾値ΔT30refに設定し、ポート噴射モードのときには、値ΔT30aよりも小さい値ΔT30bを失火判定用閾値ΔT30refに設定し、共用噴射モードのときには、値ΔT30aよりも小さく且つ値ΔT30bよりも大きい値ΔT30cを失火判定用閾値ΔT30refに設定する。これは、エンジン22を負荷運転する際において、筒内噴射モード,共用噴射モード,ポート噴射モードの順に燃焼が安定しやすく、回転変動が小さくなりやすいためである。値ΔT30a,ΔT30b,ΔT30cをエンジン22の回転数Neに応じた値とする場合、図4に値ΔT30cを追加した図5のように、エンジン22の回転数Neと値ΔT30a,ΔT30b,ΔT30cとの関係を定めることができる。図中、実線は値ΔT30aを示し、破線は値Δ30bを示し、一点鎖線は値ΔT30cを示す。なお、値ΔT30a,ΔT30b,ΔT30cを、それぞれ、エンジン22の回転数Neに拘わらずに一律の値として設定するものとしてもよい。
そして、筒内噴射モードから共用噴射モードに切り替わったときには、その切替から所定期間T3が経過したときに失火判定用閾値ΔT30refを値ΔT30aから値ΔT30cに切り替え、筒内噴射モードからポート噴射モードに切り替わったときには、その切替から所定期間T4が経過したときに失火判定用閾値ΔT30refを値ΔT30aから値ΔT30bに切り替え、共用噴射モードからポート噴射モードに切り替わったときには、その切替から所定期間T5が経過したときに失火判定用閾値ΔT30refを値ΔT30cから値ΔT30bに切り替える。ここで、所定期間T3,T4,T5は、上述の所定期間T1と同様に適宜設定することができる。これにより、筒内噴射モードから共用噴射モードに切り替わった直後や筒内噴射モードや共用噴射モードからポート噴射モードに切り替わった直後などに、エンジン22で失火が発生していないにも拘わらずに所要時間変化量ΔT30が失火判定用閾値ΔT30refよりも大きくなるのを抑制し、エンジン22の失火の誤判定を抑制することができる。
また、ポート噴射モードから共用噴射モードに切り替わったときには、直ちに失火判定用閾値ΔT30refを値ΔT30bから値ΔT30cに切り替え、ポート噴射モードから筒内噴射モードに切り替わったときには、直ちに失火判定用閾値ΔT30refを値ΔT30bから値ΔT30aに切り替え、共用噴射モードから筒内噴射モードに切り替わったときには、直ちに失火判定用閾値ΔT30refを値ΔT30cから値ΔT30aに切り替える。これにより、エンジン22で失火が発生していないにも拘わらずに所要時間変化量ΔT30が失火判定用閾値ΔT30refよりも大きくなるのを抑制し、エンジン22の失火の誤判定を抑制することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、30度所要時間T30に基づく所要時間変化量ΔT30と失火判定用閾値ΔT30refとの比較によってエンジン22で失火が発生しているか否かを判定するものとした。しかし、30度所要時間T30の逆数に相当する回転角速度に基づく角速度変化量と、失火判定用閾値ΔT30refの逆数に相当する閾値と、の比較によってエンジン22で失火が発生しているか否かを判定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、クランクシャフト26のクランク角θcrが30度だけ回転するのに要した時間としての30度所要時間T30を計算し、この30度所要時間T30に基づいて所要時間変化量ΔT30を計算するものとした。しかし、30度に代えて、10度,20度などを用いるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、最新に演算した30度所要時間T30から1点火サイクル前に演算した30度所要時間T30を減じて所要時間変化量ΔT30を計算するものとした。しかし、最新に演算した30度所要時間T30から2点火サイクル前に演算した30度所要時間T30を減じて所要時間変化量ΔT30を計算するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22とモータMG1と駆動輪38a,38bに連結された駆動軸36にプラネタリギヤ30を接続すると共に駆動軸36にモータMG2を接続する構成とした。しかし、図6の変形例のハイブリッド自動車220に示すように、駆動輪38a,38bに連結された駆動軸36に変速機230を介してモータMGを接続すると共にモータMGの回転軸にクラッチ229を介してエンジン22を接続する構成としてもよい。また、図7の変形例の自動車320に示すように、走行用のモータを備えずに、駆動輪38a,38bに連結された駆動軸36に変速機330を介してエンジン22を接続する構成としてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「エンジン」に相当し、エンジンECU24が「制御手段」,「失火判定手段」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、自動車の製造産業などに利用可能である。
20,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 フライホイールダンパ、30 プラネタリギヤ、36 駆動軸、37 デファレンシャルギヤ、38a,38b 駆動輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51a 電圧センサ、51b 電流センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、70 ハイブリッド用電子制御ユニット(HVECU)、80 イグニッションスイッチ、82 シフトポジションセンサ、84 アクセルペダルポジションセンサ、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、122 エアクリーナ、124 スロットルバルブ、125 筒内噴射弁、126 ポート噴射弁、128 吸気バルブ、130 点火プラグ、132 ピストン、134 浄化装置、135a 空燃比センサ、135b 酸素センサ、136,スロットルモータ、138 イグニッションコイル、140 クランクポジションセンサ、142 水温センサ、146 スロットルバルブポジションセンサ、148 エアフローメータ、149 温度センサ、229 クラッチ、320 自動車、230,330 変速機、MG,MG1,MG2 モータ。
Claims (5)
- 筒内に燃料を噴射する筒内噴射弁と吸気ポートに燃料を噴射するポート噴射弁とを有するエンジンと、
前記筒内噴射弁からのみ燃料を噴射する筒内噴射モードと、前記ポート噴射弁からのみ燃料を噴射するポート噴射モードと、を含む複数の噴射モードを切り替えて前記エンジンを制御する制御手段と、
前記筒内噴射モードのときには、第1値を失火判定用閾値に設定し、前記ポート噴射モードのときには、前記第1値よりも小さい第2値を前記失火判定用閾値に設定し、前記エンジンの回転変動が前記失火判定用閾値よりも大きいときに、前記エンジンで失火が発生していると判定する失火判定手段と、
を備える自動車であって、
前記失火判定手段は、前記筒内噴射モードから前記ポート噴射モードに切り替わったときには、該切替から所定期間が経過したときに、前記失火判定用閾値を前記第1値から前記第2値に切り替える手段である、
自動車。 - 請求項1記載の自動車であって、
前記失火判定手段は、前記ポート噴射モードから前記筒内噴射モードに切り替わったときには、直ちに前記失火判定用閾値を前記第2値から前記第1値に切り替える手段である、
自動車。 - 請求項1または2記載の自動車であって、
前記回転変動は、前記エンジンの出力軸が所定回転角度だけ回転するのに要した時間の変化量として演算され、
前記第1値および前記第2値は、前記エンジンの回転数が大きいときには小さいときに比して小さくなるように定められる、
自動車。 - 請求項1ないし3のいずれか1つの請求項に記載の自動車であって、
前記失火判定手段は、前記エンジンが自立運転されている際において、前記筒内噴射モードから前記ポート噴射モードに切り替わったときには、該切替から所定期間が経過したときに、前記失火判定用閾値を前記第1値から前記第2値に切り替える手段である、
自動車。 - 請求項1ないし4のいずれか1つの請求項に記載の自動車であって、
前記エンジンの出力軸は、フライホイールダンパを介して駆動輪に連結された車軸に接続されている、
自動車。
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